木下龍太郎作詞の歌詞一覧リスト  349曲中 1-200曲を表示

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曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
鳥取砂丘PLATINA LYLIC水森かおりPLATINA LYLIC水森かおり木下龍太郎弦哲也前田俊明潮の匂いに 包まれながら 砂に埋れて 眠りたい 失くした後で しみじみ知った あなたの愛の 大きさを 鳥取砂丘の 道は迷い道 ひとりで生きて 行けるでしょうか…。  指のすき間を こぼれて落ちた 砂と同(おんな)じ しあわせは 愛されぐせが いつしか付いて 愛することを 忘れてた 鳥取砂丘の 風に尋ねたい 私に罪が あるのでしょうか…。  二度と昨日へ 戻れぬように 砂が足跡 消して行く あなたと生きた 想い出捨てて 背伸びをすれば 涙越し 鳥取砂丘の 星が道しるべ 見えない明日が 見えるでしょうか…。
忘れな草をあなたにGOLD LYLIC菅原洋一GOLD LYLIC菅原洋一木下龍太郎江口浩司森岡賢一郎別れても 別れても 心のおくに いつまでも いつまでも 憶えておいて ほしいから 幸せ祈る 言葉にかえて 忘れな草を あなたに あなたに  いつの世も いつの世も 別れる人と 会う人の 会う人の 別れはつねに あるものを ただ泣きぬれて 浜辺につんだ 忘れな草を あなたに あなたに  喜びの 喜びの 涙にくれて 抱き合う 抱き合う その日がいつか 来るように 二人の愛の 思い出にそえ 忘れな草を あなたに あなたに
汽笛GOLD LYLIC五木ひろしGOLD LYLIC五木ひろし木下龍太郎伊藤雪彦粉雪舞い込む 北国の駅 襟を立てても こころに積もる 貴方は夢を 明日(あした)に賭ける 行かせたくない なみだ隠して 見送る胸を 汽笛が揺(ゆ)する… ちょっと待って! 振り向かないで  二人で暮した さいはての町 辛くなかった 貴方と居れば 温もり分けて 灯りを点(とも)す 女・やすらぎ 寒いこころに 想い出抱いて これからひとり… ちょっと待って! 振り向かないで  女にいつ来る 雪国の春 遅れようとも 根雪も解ける 離れて居ても 貴方の夢が せめて生きがい 愛を信じて 別れる駅に 汽笛がひびく… ちょっと待って! 振り向かないで
五能線GOLD LYLIC水森かおりGOLD LYLIC水森かおり木下龍太郎弦哲也前田俊明どこへ行ったら あなたから 旅立つことが 出来るでしょうか 残りの夢を 詰め込んだ 鞄を膝に 列車旅 女 みちのく 五能線 窓いっぱいに 日本海  愛が終わった あの部屋に あなたはいまも ひとりでしょうか 私の匂い するものは どこかへ捨てて 邪魔ならば 過去を 置き去り 五能線 出直すための 衣替え  ひとり歩きに 馴れるには 時間が幾ら かかるでしょうか 終着駅の そこからが 本当は長い こころ旅 涙 みちのく 五能線 夕陽が落ちる 日本海
熊野古道GOLD LYLIC水森かおりGOLD LYLIC水森かおり木下龍太郎弦哲也前田俊明離れるほどに 恋しさつのる 心はなんて あまのじゃく 列車を何度か 乗り継いで 熊野古道を ひとり旅 切れぬ未練に 振り向けば 足を取られる 木の根道  女は愛に 欲ばりだから 重荷になって いたみたい ないものねだりの 悪いくせ 熊野古道は 石畳 消したつもりの 面影が 杉の木立に 見え隠れ  涙の川を 何度か渡り 女は強く なると言う つまずきながらも また一歩 熊野古道を 峠越え 歩き通した その時が きっと私の ひとり立ち
あんたの花道GOLD LYLIC天童よしみGOLD LYLIC天童よしみ木下龍太郎安藤実親鳶(とび)が天まで 舞い上がるには 送り風より 向かい風 夢を捨てずに 明日(あした)に生きりゃ 人生芝居の 筋書きに いつかやって来る きっとやって来る 目指すあんたの 花道は  ひとにゃ見えない 男の値打ち 惚れた私にゃ よく見える 酔っていいのよ 心の憂(う)さは お酒が洗って くれるから いつかやって来る きっとやって来る 遅いしあわせ 二人にも  傘も差せない 土砂降(どしゃぶ)り雨も やがて上がって 陽が昇る 女房なりゃこそ 掛け声ひとつ 人生舞台の 大向(む)こう いつかやって来る きっとやって来る 晴れのあんたの 花道は
釧路湿原GOLD LYLIC水森かおりGOLD LYLIC水森かおり木下龍太郎弦哲也前田俊明愛の暮しも 月日が経てば どこかでボタンの 掛け違い 釧路湿原…… 荒野をめぐる 迷い川 別れたはずの あなたの胸に いつか心は 後もどり  二人掛りの 幸せ積み木 一人じゃ出来ない 崩れたら 釧路湿原…… 夕陽にしぼむ エゾキスゲ 女の夢と 一日花は なんでそんなに 散り急ぐ  二度とあの日に 戻れぬ旅は 地図なし当てなし ひとり旅 釧路湿原…… 明日が見えぬ 迷い川 あなたの居ない 心の闇を どうぞ照して 星明かり
東尋坊GOLD LYLIC水森かおりGOLD LYLIC水森かおり木下龍太郎弦哲也前田俊明別れ旅する 女の胸を 見抜いて泣くのか 日本海 波の花散る しぶき 越前 東尋坊 行きは貴方が 道連れだけど 帰りは涙と ふたり連れ  共に暮して 初めて知った 男と女の 夢違い こころ凍える わかれ 越前 東尋坊 後を引くのは 分かっていても 想い出づくりの 旅綴り  右と左に 別れる影を 夕陽が染めてく 日本海 うしろ髪引く みれん 越前 東尋坊 襟を何度も 合わせてみても 身体に沁み込む 向い風
輪島朝市GOLD LYLIC水森かおりGOLD LYLIC水森かおり木下龍太郎弦哲也前田俊明愛をなくした 心のように 空は重たい 鉛色 輪島朝市… 涙をひとり 捨てに来た 寒さこらえて 店出す人の 声がやさしい 能登訛り  知らず知らずに わがままばかり 無理を通して いたみたい 輪島朝市… 女の夢は 帰らない 詫びの手紙を あなたに当てて 書いてまた消す 旅の宿  まるで私を 見送るように 沖は潮鳴り 風が泣く 輪島朝市… 出直すための 足がかり 強く生きろの 言葉をあとに 明日へ踏み出す 能登めぐり
桟橋時雨GOLD LYLIC市川由紀乃GOLD LYLIC市川由紀乃木下龍太郎岡千秋前田俊明辛くなるから 見送らないで なんで言ったか 強がりを 出船濡らして… 桟橋時雨 宿のあなたに 別れを告げる 女ごころの なみだ雨  後を引くから 最後の夜は 許さなかった 港宿 窓にしくしく… 桟橋時雨 こんな小さな 海峡だけど 越えりゃ他人と 名が変わる  どうぞ忘れて 私のことは 早く見つけて いい女(ひと)を 止んでまた降る… 桟橋時雨 船に積めずに 波止場に残す 未練ごころの 名残り雨
淡雪の橋鏡五郎鏡五郎木下龍太郎久保進一紙縒(こより)で作った 指輪だけれど 女にゃうれしい くすり指 雪よ降れ降れ 帰れぬほどに…… 明日(あす)は二人じゃ 渡れない 宿の前には 淡雪の橋  付けてはいけない 貴方のために 口紅拭(ふ)き取る 宿鏡(やどかがみ) 雪よ降れ降れ 列車も止まれ…… 朝が来たなら しあわせも 解(と)けて消えてく 淡雪の橋  形見に残して 置きたいけれど 移り香流した 夜明け風呂 雪よ降れ降れ 渡れぬように…… 胸の想いは届かずに いつか止んでる 淡雪の橋
幸せはすぐそこに…天童よしみ天童よしみ木下龍太郎徳久広司竜崎孝路背伸び爪立(つまだ)ち 遠くを見たが 捜せなかった やすらぎは 腰を屈(かが)めて 手探りしたら 指に触(さわ)った ぬくもりが 愛と一緒に 幸せは 貴方(あなた)の胸に すぐそこに…  傍(そば)にあるのに 気が付かないで なんでわざわざ 遠まわり 無駄な涙を 流して知った 女ごころの おろかさを 隣り合わせの 幸せは 貴方の胸に すぐそこに…  こころ気遣(きづか)う やさしい影が 明日の私の 道しるべ ひとり歩きで 作った傷は きっと治して やると言う 捜し求めた 幸せは 貴方の胸に すぐそこに…
海峡出船市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎市川昭介前田俊明あなたの駅に 戻れぬように 列車を捨てた 港駅 未練の糸を 断ち切るために 選んだ船は 北航路 捜さないでね 私のことは… 霧笛も泣き声 海峡出船  初めて知った 愛するだけじゃ 叶わぬ恋の あることを 世間はそれを 宿命(さだめ)と呼ぶが 死ぬよりつらい 女には 夢と一緒に 生きてくつもり… ひとりの旅発ち 海峡出船  幻だった しあわせみたい 霞んで消える 巷(まち)あかり 重ね着しても あなたの居ない 心は寒い  北航路 早く忘れて 私のことは… 風花みちづれ 海峡出船
秋吉台水森かおり水森かおり木下龍太郎弦哲也前田俊明掴んだつもりが いつしか消えた あなたの愛は 蜃気楼 旅に逃れた 秋吉台は 見渡すかぎりの 草の海 支えを失くし さまようだけの 私はまるで 難破船  繕えなかった 広がり過ぎて 二人の恋の ほころびは 尽くし足りなさ 秋吉台で あなたに詫びては 忍び泣き 幸せだった 想い出だけが 心に浮かぶ 走馬燈  一緒に捜せば 見付かる夢も 捜せはしない ひとりでは 女ごころの 秋吉台は 果てなく広がる 草の海 あなたの胸に 戻れる日まで 私はきっと 難破船
北島三郎北島三郎木下龍太郎原譲二ここでいいなら 頂上だけど 先を見上げりゃ まだ中半(なかば) 男なりゃこそ 他人(ひと)より重い 夢を背負って 登りたい 峠と言う名の 一生を  命綱より 離せぬものは 惚れたお前の 心杖 こんな男の 明日に賭けて 共に歩いて 呉れるのか 峠と言う名の 一生を  花と散るとき 男は見たい 生きた証の 足跡を 一歩一歩を 大地に刻み 天を目指して 登りたい 峠と言う名の 一生を
白川郷水森かおり水森かおり木下龍太郎弦哲也前田俊明愛していても 解(ほつ)れて切れた 二人を結ぶ 絆糸 合掌造りの 白川郷へ あなた忘れの おんな旅 想い出捨てて 来たはずなのに なんで未練が なんで未練が 後を引く  気付かぬままに して来たみたい 大事な愛の 無駄遣い ぬくもり恋しい 白川郷で ひとり今夜は しのび泣き 別れた後で 初めて分かる 男ごころの 男ごころの やさしさを  見付けることが 出来るでしょうか 女の胸の やすらぎを 合掌造りの 白川郷が いまは心の 拠(よ)り所(どころ) 灯火(あかり)をともす 茅葺(かやぶ)き屋根の 空を斜めに 空を斜めに 流れ星
湾岸(ベイサイド)ホテル小金沢昇司小金沢昇司木下龍太郎大谷明裕港灯(ハーバーライト)が きれいだね この世に数ある 出逢いの中で どれより素敵な めぐり逢い 君を誰にも 渡したくない 今夜は二人のための 湾岸(ベイサイド)ホテル  真珠(パール)の耳飾り(ピアス)が 洒落てるね 世界の皆に 恨まれようと すべての幸せ ふたり占め 君のその瞳(め)に 溺れていたい 今夜は二人のための 湾岸(ベイサイド)ホテル  葡萄酒(ワイン)の香りが 酔わせるね 恋には時計の 要らない国が あるなら行きたい 捜しても 君をこのまま 帰したくない 今夜は二人のための 湾岸(ベイサイド)ホテル
天橋立水森かおり水森かおり木下龍太郎弦哲也前田俊明捜せなかった 別れた後は 私の愛の 帰る場所 傍のしあわせ 気が付かないで 無駄足ばかり 女って 天橋立 あなたの胸に 架けてください 戻り橋  どこへ行っても 離れなかった 未練はまるで 影法師 二度と逢えぬと 思ったけれど あの日のままの こころ糸 天橋立 横一文字に 海を縫うよな 絆橋  もしも時間が 戻るのならば 出直したいの 始めから あなた失くして 生きられるほど 私は強く ないみたい 天橋立 二人の明日に 架けてください 通い橋
夜汽車北島三郎北島三郎木下龍太郎原譲二すがるお前を 叱りつけ 無理やり乗せた 終列車 迎えに行くから 故郷の空で 身体を治して 待つがいい ああ夜汽車よ急げ! 泣き濡れた顔を見るのがつらいからつらいから  ごめんごめんな その肩に 苦労の荷物が 重すぎた 親御に逢ったら 伝えておくれ 俺が一言 詫びてたと ああ夜汽車よ急げ! 振り向かずこころ休まるその町へその町へ  窓に頬寄せ 眠ったか 汽笛も遠い 終列車 出世したなら 大手を振って お前を貰いに きっと行く ああ夜汽車よ急げ! 少しでも早くその日が来るように来るように
流氷鳴き山内惠介山内惠介木下龍太郎水森英夫前田俊明どこかでお前の 泣く声が 聴こえるようで 聴こえるようで また背伸び ギシギシギシと 沖で鳴る 流氷鳴きは みれん泣き 流れさすらい ああ ひとり来た 旅の終わりは オホーツク  離しちゃいやだと すがる手を 愛すればこそ 愛すればこそ 振り切った 男の胸が 分かるのか 流氷鳴きは 貰い泣き 世間知らずの ああ 純な目を 俺が汚(けが)しちゃ 罪つくり  お前がしあわせ 掴むまで このままひとり このままひとり 北どまり ギシギシギシと 海が鳴る 流氷鳴きは しのび泣き 凍りついても ああ この先は 辿(たど)る道なき オホーツク  辿る道なき オホーツク
愛始発西方裕之西方裕之木下龍太郎岡千秋前田俊明お前ひとりを 泣かせはしない 今日からふたりは 一緒だよ 少し痩せたね うなじのあたり とても綺麗さ 昔より ああ ここからが この駅が ふたりの旅立ち 愛始発  泣いた分だけ 幸せあげる きっと直すさ 涙ぐせ 肩にぬくもり 伝わるような 隣り合わせの 指定席 ああ ここからが この駅が ふたりの旅立ち 愛始発  何があっても 離しはしない 夢が明日の 道しるべ 窓の向こうに 並んで光る あれはふたりの さだめ星 ああ ここからが この駅が ふたりの旅立ち 愛始発  
城ヶ島雨情長保有紀長保有紀木下龍太郎中村典正佐伯亮好きで別れた 人ゆえに いまも消せない 面影を 利久(りきゅう)ねずみの 雨は女の なみだ雨 愛に引かれて 想い出を ひとり訪ねる 城ヶ島  たとえ再び 逢えたとて 過ぎた月日は 戻らない 蛇の目持つ手の 指輪重たい くすり指 女ごころの 切なさを 知るや相模の 浜千鳥  傘をさしても 心まで 濡らす三崎の 磯しぐれ 辛いけれども 雨で消したい 未練火を 舟が出て行く 通り矢の はなも日暮れる 城ヶ島  
岩手富士水森かおり水森かおり木下龍太郎弦哲也伊戸のりお帰らぬ恋など 追わないで 歩いて行きたい どこまでも 明日の道すじ 聞きたくて 見上げる空に 岩手富士 愛にはぐれた 女には 欲しい心の 拠り所  あなたに初めて 逢った頃 貰った絵手紙 旅便り 二人で来る日を 待ちわびた 白雪まとう 岩手富士 叶わなかった その夢を ひとり果たした 北紀行  なみだと一緒に 想い出を 埋(うず)めた不来方(こずかた) 城の跡 みちづれ持たない 旅立ちは 心の支え 岩手富士 辛い時には ここに来て 山に向かって 背伸びする
飛騨の高山水森かおり水森かおり木下龍太郎弦哲也前田俊明愛の終わりを 仕草で知った 嘘があなたは 下手だから 思い切る気の 旅なのに 恋しさばかりが 後を引く 飛騨の高山 三町通り 人目忍んで 未練泣き  いつか出来てた 二人の胸に 恋のほころび すれ違い 女ごころの 気配りを 忘れた私が 罪つくり 飛騨の高山 格子の宿で 詫びの手紙を 書くつもり  もしもあなたに 戻れるならば 愛のつぐない 埋め合わせ 他に代わりの ないことを 女は別れて 知るみたい 飛騨の高山 宮川ほとり 迎え来る日を 心待ち
横笛物語市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎弦哲也桜庭伸幸なんで逢っては 呉れぬのですか 一目だけでも いいものを 男ごころの 気まぐれですか 袂(たもと)に入れた 恋文は 京都 北嵯峨 滝口寺(たきぐちでら) 開けてください 柴(しば)の戸を あなた 恋の闇路に あれから迷い やつれて痩せた この横笛の 募る想いが 届いたら  死ねと私に 言うのでしょうか 二度とこの世で 逢えぬなら 愛を終わりに する気でしょうか 女を袖に したままで 京都 北嵯峨 笹時雨 卑怯者です あまりにも あなた 髪を落として 仏の門に 入るのならば この横笛に どうぞひと言 その理由(わけ)を  京都 北嵯峨 滝口寺(たきぐちでら) 女捨てます 今日かぎり あなた 生きて浮世で 添えぬのならば 迷わず後を この横笛も 明日は着ましょう 墨衣
海峡氷雨市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎市川昭介前田俊明明日の船でも いいはずなのに なんでこの手を 振りほどく 涙を見るのが 嫌なのならば 笑顔つくって 送るから …あなた最後の わがまま聞いて 後を追う背に 海峡氷雨  二人暮らしに 見付けた部屋は 一人住むには 広すぎる あなたが残した 小さな合鍵が  やせた女の 掌に重い …見たくなかった まぼろしなんて 夢を濡らして 海峡氷雨  春は遅れる 北国だけど もっと今年は 遅くなる 幸せ載せてく 連絡船に すがる未練の 浮標あかり …あなたどうして 生きればいいの こころ凍える 海峡氷雨 
竹屋の渡し北岡ひろし北岡ひろし木下龍太郎弦哲也南郷達也声を立てたら 世間がさわぐ 鳴いてくれるな 都鳥 二人で揺られる… 竹屋の渡し 隅田川 親の許さぬ みちゆきならば 朝を待たずに 忍び発ち  三社祭りで 袖摺り合って いつか人目を 忍び草 逢瀬を重ねた… 竹屋の渡し 舟着場 男ごころの 情けに負けて あの夜解かせた おんな帯  どこへ行こうと 観音様が きっと心の 守り札 後は向くまい… 竹屋の渡し 隅田川 固い契りを 交わしたいまは 苦労するとも 二人連れ
SANOSANOSA(さのさのさ)渡辺ひろ美渡辺ひろ美木下龍太郎岩上峰山桜庭伸幸稽古帰りの 柳橋 出会い頭の 鉢合わせ いろは「に組」の 粋な哥兄さん 小頭で纏持ち SANOSANOSA SANOSANOSA 惚れたホの字の 流行風邪 手櫛でまとめる ほつれ髪 恋の大川 しぐれひと降り じれったい ええ 憎い人  木遣りくずしに 爪弾きで 合わす三味の音 屋形舟 謎をかけても 野暮な哥兄さん とんちきの石頭  SANOSANOSA SANOSANOSA 消しておくれよ 胸の火を 袖摺り稲荷に 宵まいり 自前芸者に 恥をかかせて じれったい ええ 罪な人  意地が身上の 左褄 とんとこの頃 意気地なし いろは「に組」の 粋な哥兄さん 付け文は読んだやら SANOSANOSA SANOSANOSA まるでお座敷 上の空 溜息まじりの 茶碗酒 恋の大川 しぐれひと降り じれったい ええ 悪い人
漁火の宿鏡五郎鏡五郎木下龍太郎影山時則前田俊明わかれ盃 なみだで干して 返すお前の 移り紅 海に揺れてる 灯火(あかり)のように 燃えて死ねたら いいと言う 窓にちらちら 漁火の宿  肌を初めて 交わした夜も 同じ今夜の 宿枕 髪の乱れを 恥らいながら 梳(と)かすお前の 肩越しに 燃えてあかあか 漁火の宿  貸した手枕 お前は外し ひとり夜明けに 旅支度 わかれ化粧の 鏡の中に 映る灯火(あかり)は 残り火か 沖にゆらゆら 漁火の宿
母ざんげ米倉ますみ米倉ますみ木下龍太郎岡千秋馬場良母と言う身を 忘れなければ 果たせぬものやら ご奉公 お家騒動 若君様を 守るためとは 言いながら わが子にさせる わが子にさせる 毒味役  毒は食うなと 叱るが常を 毒と見えたら 食えと言う 倅 千松 許しておくれ 生みの母でも 母を 鬼と呼ばずに 何と呼ぶ 何と呼ぶ  母「これ、千松。若君様へお見舞いの御お菓子、 我先に手を出すとは、何たる不調法じゃ」 千松「申し訳ござりませぬ。あまりに美味しそうな お菓子でござりましたので、千松が不調法を致しました。 乳母君様、何卒千松をお許し下さりませ…」 母「おお、千松。よう毒と知りつつ、若君様の身代わりになってくれた。 礼を言います。この通りじゃ。なれど、お家の為とは申せ、 幼い命を最後が最後まで母と呼べず逝ったのか。 今一度、可愛い声で「母様」と、「母様」と呼んで下され。のう、千松」  頑是無い子に 判りはすまい 忠義と言う字の 意味などは 親の言い付け 素直に守り いのち縮めた 子が不憫 血を吐く胸の 血を吐く胸の 母ざんげ 
曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
渡し舟西方裕之・永井裕子西方裕之・永井裕子木下龍太郎岡千秋寒くないかい 世間の風は 心が痛む 男でも 耐えてみせます 庇ってくれる あなたの愛が 雪囲い 離さない 離れない 恋のみちゆき ギッチラ ギッチラ 渡し舟  どうぞ叱って 辛さに負けて 弱音をもしも こぼしたら 夢に見たのか 故郷の母を まつ毛に宿る 朝なみだ どこまでも いつまでも 親に背いて ギッチラ ギッチラ 渡し舟  待っていてくれ 泣かせた分の つぐないいまに きっとする 従いて行きます あなたの後を 苦労のままで 終っても 離さない 離れない 恋のみちゆき ギッチラ ギッチラ 渡し舟
磐越西線狩人狩人木下龍太郎市川昭介若草恵あなたと行った あの日の旅は ささいなことで 行き違い 譲り合ったら 済むことなのに 片意地張って途中下車  あれから月日は 流れたけれど いつまでも残っているだろか 愛と言う名の落とし物 夢と言う名の忘れ物 あの日の目印 磐梯山 郡山発 磐越西線  気付いてみれば 失くしたものは かけがえのない ものばかり 想い出すたび 悔いだけ残る 若さの罪か青春は  あの日の続きが 叶うのならば もいちどこの手に戻したい 愛と言う名の落とし物 夢と言う名の忘れ物 あなたをたずねて 猪苗代湖 越後終着 磐越西線  月日の向うへ 転げて行って 見付からないのか捜しても 愛と言う名の落とし物 夢と言う名の忘れ物 会津を通って 喜多方へ ひとり揺られる 磐越西線
浮世草市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎宮下健治南郷達也過ぎた恋だと 笑っても 口と心は 裏表 憎い人ほど 後を引く 胸の 胸の未練火 消せぬまま 川を流れる 浮世草  愛を信じて 背かれた 私みたいな 弱虫は なみだ洗った 水なのか 寄せる 寄せるさざ波 袖濡らす しぶき冷たい 浮世草  呑めぬお酒に すがっても 沁みるばかりの 傷あとは いまに月日が 消すと言う 元の 元の笑顔が 戻るまで 明日へ流れる 浮世草
越後湯沢駅香田晋香田晋木下龍太郎南郷孝いつか暦は 春なのに 桜隠しの 雪降りしきる 私も人恋う 女なら 駒子のつらさが 身に沁みますわ… あなたを送りに 来たものを 心は止めたい 越後湯沢駅  冬が厳しい 雪国は 女ひとりにゃ なおさら寒い 支えを失くして これからは どうして生きれば いいのでしょうか 人目がなければ その胸に すがって泣きたい 越後湯沢駅  女ごころは 冬もどり 夏が来たとて 根雪は残る あなたにふたたび 逢える日を 駒子のつもりで 待ちわびますわ… 二人を遠くへ 引き離す 列車はもうすぐ 越後湯沢駅
乗換駅こおり健太こおり健太木下龍太郎大谷明裕南郷達也ほんのひと駅 ふた駅の 短い旅で いいのです 別れが辛く なるくせに わがまま言って 先延ばし 乗換駅へ 着いたなら 無理を言わずに 戻ります  隣り合わせに 座れても 他人の振りを 通します 世間を忍ぶ 恋だから いつしか付いた 癖ひとつ 乗換駅に 着くまでは 肩にください ぬくもりを  前は良かった やさしさが 今では憎く なるのです 涙の整理 したいから 時間を貸して もう少し 乗換駅へ 着いたなら 強い女で 送ります
能登絶唱市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎宮下健治南郷達也袂(たもと)でかばう 頬を打つ 能登半島は あられ雪 負けて弱音を 吐いたなら 母を泣かせた 甲斐がない 愛をつらぬく 道行は 波も試練の 日本海  親の目忍び 夏の旅 キリコの祭り 恋路浜 愛の証しに 女ゆえ あの夜(よ)許した 何もかも まるで二人の 胸の炎(ひ)が 燃えていたよな 海花火  間垣(まがき)を抜ける 風の音 能登半島は 虎落笛(もがりぶえ) 好きなあなたと 一緒なら 苦労しようと 悔いはない 世間隠れの 道行は 春も遅れる 日本海
はまなす母情山内惠介山内惠介木下龍太郎水森英夫前田俊明旅の途中で 目に止めた 浜に咲いてる 北の花 幼ごころに 美しかった 母が差してた 口紅(べに)の色 想いはめぐるよ… 赤いはまなす 北の花  そっと触れれば 指を刺す 棘(とげ)を隠した 砂の花 可愛いからこそ 厳しく叱る 母の言葉は 裏返し 心が痛むよ… 赤いはまなす 砂の花  霧が残した 露ひとつ 抱いて揺れてる 北の花 旅の支度を 手伝いながら 母が落した ひとしずく あの日が浮かぶよ… 赤いはまなす 北の花
おんな舟泉ちどり泉ちどり木下龍太郎朝月廣臣只野通泰掴めなかった やすらぎなんて ひとりでいくら 捜しても 流れ流され 浮世の岸で やっと見つけた 夢あかり あなたと一緒に しあわせの 海に着きたい おんな舟  不幸つづきの その明け暮れに 宿命(さだめ)の星を 逆(さか)うらみ 長い苦労も 出逢いのための 避けて通れぬ まわり道 心を預けて これからは あなた任せの おんな舟  春に先がけ 咲く花よりも 命の長い 遅れ咲き 日向(ひなた)みたいな やさしい胸で 今度泣く日は うれし泣き あなたと一緒に しあわせの 海に着きたい おんな舟
祭り唄鳥羽一郎鳥羽一郎木下龍太郎船村徹帰る気になりゃ 日帰りで 行ける故郷も 俺には遠い 背伸びして見る 夢ン中 今日も聴こえるヨー 変りゃないかとヨー 気遣う母の 声が呼ぶよな 祭り唄  ハーエ ちらりちらりと ハヨイヨイト 並木の杉の 渡り鳥かよ アレサヨ 暁の空 便り何度か 来たけれど いつも書いては 破いた返事 済まぬ済まぬと 夢ン中 耳をすませばヨー たまにゃ帰れとヨー 故郷の友が 叩く太鼓か 祭り唄  ハーエ 那須はつつじか ハヨイヨイト 塩原もみじ 湯気に咲くのは アレサヨ 恋の花 すがる瞳に 背を向けた 上り列車の 小雨のホーム 想い出してる 夢ン中 泣いて聴こえるヨー 迎え来てねとヨー 待ってる女の 黒髪にからまる 祭り唄
雪港永井裕子永井裕子木下龍太郎四方章人前田俊明どこかへ下駄も 脱ぎ捨てて 走って来たけど 船は桟橋 離れてく ひと足違いで 掴めなかった 女ごころの しあわせを あなた待ってて いいですか… 声も届かぬ 雪港  見馴れた文字が 乱れてた 別れの一行 走り書きした置手紙 苦労を背負って 一緒に行くと 決めた想いも 知らないで あなた本当に 罪ですね… 夢も凍える 雪港  どんなに袖を 振ろうとも 霧笛を残して 船は岬に消えて行く これきり恋など しないと言った 酔った昨夜の ひとり言 あなた信じて いいですか… 答え貰えぬ 雪港
恋女房原田悠里原田悠里木下龍太郎原譲二鈴木操・遠山敦一緒に歩いた 苦労で決まる 夫婦(めおと)の値打ちと 言うものは そんな科白(せりふ)を 心の杖に どうやらここまで 生きて来た 世話をかけるよ なぁ…… お前は命の 恋女房  いつでも誰かに 担(かつ)がれなけりゃ 踊れぬ神輿(みこし)さ 人生は 数え切れない 出逢いの中で どれより大事な めぐり逢い 絆うれしい なぁ…… お前は一生 恋女房  この次生まれて 来る日のために 結んで置きたい 赤い糸 どこの誰にも 渡しはしない この手を離すな これからも くされ縁だよ なぁ…… お前はあの世も 恋女房
櫻守水森かおり水森かおり木下龍太郎弦哲也前田俊明破られるために あるのでしょうか 男と女の 約束事は あなた待てども 便りもなくて いつか今年も 花見月 愛し合ってた 頃のよに 肩をならべて 見たいから さくら さくら まだ 散らないで 女ひとりの 櫻守  そんなにも愛は もろいのですか 離れて暮らせば 壊れるほどに 心変わりを しているなんて 信じたくない どうしても 理由(わけ)をたずねて みたいから せめてあなたの 戻るまで さくら さくら まだ 散らないで 女ひとりの 櫻守  愛の命の 短さを まるで見るよで つらいから さくら さくら まだ 散らないで 女ひとりの 櫻守
宿時雨角川博角川博木下龍太郎花笠薫南郷達也灯火(あかり)落とせば 見えないものを 女ごころの 宵化粧 別れ一夜の 窓に降り出す 宿時雨 情があるのか 箱根の雨は つらい二人に 貰い泣き  肌が馴染んだ 愛され方に 負けて浴衣の 袖を噛む 漏れる吐息を 隠すやさしい 宿時雨 腕を枕に 箱根の夜は 燃えて死にたい 叶うなら  乱れ黒髪 ひと筋抜いて そっと貴方の 指に巻く 名残り一夜の 窓に夜通し 宿時雨 どうせ降るなら 箱根の朝は いっそ遣らずの雨になれ
お市の方市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎岡千秋琵琶湖のほとり 妻として 暮らした月日 幻か お市の春は 儚(はかな)くて 炎の中の 小谷(おだに)城 憂き世のこれが 習いでも 辛い 辛いものです 女とは  「兄上様 お市を不幸にするのなら なぜ浅井家へ嫁がせたのじゃ。 この世の鬼とは信長殿! 兄上様のことじゃ。」  血肉を分けた 兄妹(きょうだい)も 王手をかける 捨て駒か 天下のための 戦いは いつでも弱い 者が泣く 誰にも明日(あす)は 来るけれど 何が 何があります 女には  「茶々 お初 お江(ごう) そなた達はどこまでも生き延びよ。 母は勝家殿と今度こそこの城と共に 燃え尽きるのじゃ。」  この掌(て)の中の やすらぎを なぜなぜ奪う 二度までも お市の夢は 夢の夢 程なく落ちる 北の庄 運命(さだめ)のままに 流される 笹の 笹の舟です 女とは
天塩川水森かおり水森かおり木下龍太郎弦哲也前田俊明旅の終りは 一番遠い 駅を選んだ 時刻表 愛の残りを 捨てに行く 稚内行 宗谷本線 つらい私に つき合うように 窓の下には 天塩川  積み木細工ね しあわせなんて 支え切れない 崩れたら たとえ一度は 繋げても 日が経てばまた 糸は解(ほど)ける 憎めないから なおさら憎い 顔を浮かべる 天塩川  北のはずれの 終着駅は 先へ乗り継ぐ 汽車はない 旅の終りは もう近い 稚内行 宗谷本線 切れぬ女の 未練のように つかず離れず 天塩川  
絆坂市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎市川昭介前田俊明あなたと流した 涙の数で 幸せ決まると 人は言う 離さないでね この腕を 押して行きます その背中を 一人じゃ無理な 坂道だから 二人で越える 絆坂  いいことばかりの 人生ならば この世に苦労の 文字はない 叱りつけてね 迷ったら 後を追います 遅れても 袖摺り合うも 何かの縁ね 結んだ愛の 絆坂  ないないづくしで 始めた生活 いつかは笑顔の 語り草 無くさないでね その夢を きっと咲きます その花は ひと坂ごとに 近付く春が 二人に見える 絆坂 
天野屋利兵衛鏡五郎鏡五郎木下龍太郎保田幸司郎男同士の 約束ごとは 髪に書かずに 腹に書く ご恩ある身の 大石様の 隠しことなら 頼みなら 口が裂けても 漏らしゃせぬ 天野屋利兵衛は 男でござる  ここで一言 漏らしたならば 赤穂浪士の皆々様の 長の苦労が 水の泡 吉良の屋敷へ 討入り道具 妻子に類が 及ぼとままよ 知らぬ存ぜぬ 押し通す 命 命捨て身の 天野屋利兵衛  (セリフ)「えゝ! 去る十五日未明 大石内蔵助様を始め赤穂浪士の方々が 吉良様のお屋敷に討入り。見事にご本懐を遂げられた…と。 ご奉行様、それは真実にござりまするか…。 ああ 有難や これで天野屋の浮き世の義理と男の意地が立ちました。 今となれば隠しごとの何もかも 何もかも包み隠さず申し上げます。」  受けた情けは この世で返す 借りちゃおけない あの世まで 儲けご破算 算盤捨てた 刀 差さない 商人の これがせめての お助太刀 天野屋利兵衛は 男でござる  (セリフ)「見込んだりやな内蔵助 見込まれたりや天野屋利兵衛」
野尻湖ひとり水森かおり水森かおり木下龍太郎弦哲也前田俊明哀しみ色の 想い出捨てに 湖畔の宿に 来ています 忘れたいのに あなたの顔を 映す未練の 水鏡 信濃のみずうみ 野尻湖を 早い日暮れが 染めてます・・・・・・。  切るより他に ないのでしょうか もつれた愛の 結び目は 泣いて外した 指輪の跡が 消えるその日は いつでしょう 女のみずうみ 野尻湖に 痩せた三日月 揺れてます・・・・・・。  別れの手紙 自分に宛てて 湖畔の宿で 書いてます 生まれ変わって 出直すために 何か区切りを 付けたくて 旅路のみずうみ 野尻湖は 眠れないまま 夜明けです・・・・・・。  
赤垣源蔵・徳利の別れ鏡五郎鏡五郎木下龍太郎保田幸司郎一升徳利を 手土産に 雪降る中を 饅頭笠 これが今生の 別れなら 酒で敷居は 高けれど 兄をたずねる 暇乞い  (セリフ)義姉上さま 赤穂浪人 呑んべえのこの赤垣源蔵 やっと仕官が叶い、お別れに参上致しました。 兄上がお留守とあらば、そこに掛った小袖を兄上と思い、 別れの酒を一献傾けとうござりまする。  人は一代 武士は その名を惜しめ 末代も 下手な謡曲を 口ずさみ 膳を間に 懐しき 黒の小袖と 差し向い  (セリフ)明十五日 寅の刻 吉良邸へ討入り致します。 二度と生きては戻れぬ身ならば、 せめて せめて一目なりともお逢いいたし 別れの酒を酌み交しとうございました。兄上様!  明日の討入り 身仕度を 急かせて鳴るか 鐘七つ 残る浮世の 未練やら 払う先から 降り積もる 雪が重たい 赤合羽
明日に咲け永井裕子永井裕子木下龍太郎四方章人先に咲いたら 散るのも早い 早いばかりが 勝ちじゃない 遅い分だけ 陽差しが伸びた 春が苦労の 先で待つ 人生焦らず 明日に咲け  持ちつ持たれつ この世の中は 何も出来ない 一人では 傘を譲れば 土砂降り雨に 他人(ひと)は情けの 軒を貸す 人生迷わず 明日に咲け  長く厳しい 冬の夜(よ)だって 遅れようとも 朝は来る いまは値打ちに 気づかぬけれど いつか世間も 目を覚ます 人生挫けず 明日に咲け
嵯峨野巡礼水森かおり水森かおり木下龍太郎森川龍愛し合っても 実らぬ恋の せめて最後の 想い出づくり 嵯峨野巡礼…… 桜はらはら 祇王寺よ 先へ延ばせば 延ばすほど 別れはつらく なるものを 庵(いおり)のひと間 あなたと借りて 隠れ住みたい 三日でも  いくら力を 合わせてみても やはり勝てない 宿命(さだめ)の三文字(みもじ) 嵯峨野巡礼…… 笹がさやさや 直指庵(じきしあん) ほんの短い 間でも 幸せだった めぐり逢い おもいで草の 落書張に 綴る二人の 恋形見  嵯峨野巡礼…… 露がほろほろ 念仏寺 ひとりぼっちで いつの日か 訪ねるときの 道しるべ 叶わなかった 女の夢を 埋めて小石の なみだ塚
大石内蔵助鏡五郎鏡五郎木下龍太郎宮下健治池多孝春松の廊下の 刃傷(にんじょう)を 国へ知らせる 早飛脚(はやびきゃく) 殿に殉(じゅん)じて 切腹か 城を渡して 浪(ろう)の身か 揺れる家中(かちゅう)を 前にして ひとり思案の 内蔵助  「殿に忠節を誓い 藩の行末を愁(うれ)う各々(おのおの)方の ご心底(しんてい)しかと見定(みさだ)め申した。 二心(ふたごころ)なき証拠の血判(けっぱん)押したる 連判状(れんばんじょう)と各々(おのおの)方のお命は 赤穂藩城代(じょうだい)家老(がろう)大石内蔵助良雄(よしたか) しかとお預り申す」  問わず語らず 胸の内 妻に持たせた 離縁状 他人(ひと)の謗(そし)りを 背に受けて 廓(くるわ)通いの 撞木町(しゅもくちょう) うつつ抜かすも やがて成す 秘めた大志(たいし)の 隠れ蓑(みの)  「雌伏(しふく)一年十ヵ月 亡き殿の仇(あだ)を討つ日が遂に参った。 これより吉良邸へ討入りいたす。逃れる者は追うべからず、 刃向(はむこ)う者のみ斬り捨てよ、 目指すは吉良上野介殿の御首(みしるし)ただひとつ。 山と川の合言葉を忘れず各々(おのおの)方存分にお働き召されい!」  殿のご無念 晴らすため 武士の一分(いちぶん) 立てるため 雪を踏みしめ 吉良邸へ 赤穂浪士が 四十七 今宵 討入り 大石が 打つは山鹿(やまが)の 陣太鼓(じんだいこ)
北のめぐり逢い小金沢昇司小金沢昇司木下龍太郎弦哲也伊戸のりお誰より愛して いるくせに 今日まで寄り道 まわり道 女ごころの 裏側を 読めずに別れた 分からず屋 せめて せめて詫びたい あの女(ひと)に 雪降り止まぬ 北のめぐり逢い  一緒に行けない 弱虫を 叱っていいわと 泣いていた 足手まといに なることを 恐れたあげくの 言い訳か 頬を 頬を殴った 夜のよに 雪降り止まぬ 北のめぐり逢い  男のつまらぬ 片意地が 苦労をさせたか 痩せるほど 若いあの日の あやまちを 必ずつぐなう しあわせで 抱いて 抱いてやりたい あの女(ひと)を 雪降り止まぬ 北のめぐり逢い
遠野物語長山洋子長山洋子木下龍太郎船村徹待ちます 耐えます 信じます あなた偲(しの)んで 見上げれば 早池峰(はやちね)の山は もう根雪 遠野の冬は 寒いけど 愛をつらぬく 女の胸は 胸はあたたかい  泣きます 責めます 恨みます いつか添い寝に 馴らされた 女にはつらい ひとり寝は いろいろ話 あるけれど どこの誰にも 私はこころ こころ許さない  呼びます 生きます 祈ります 姑(はは)の小言が つらい夜は 涙を洗う 仕舞(しま)い風呂 あなたの胸が 恋しくて 燃えるこの肌 遠野の雪に 雪に埋(うず)めたい
越後絶唱市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎水森英夫池多孝春裾を洗って 荒波が 寄せては返す 日本海 道は名のみの 越後 子不知 親不知(おやしらず) 惚れた貴方を 追いかけて 泣き泣き渡る 崖三里(がけさんり)  母の涙に 背を向けて ひたずら急ぐ 恋一路(こいいちろ) 絆 断ち切る 越後 子不知 親不知 波よ荒れるな 渡るまで お腹の赤子にゃ 罪はない  女ごころを 試すよに 鞭打つ波の 日本海 柵は氷柱の 越後 子不知 親不知 辛い憂き世の 屏風岩(びょうぶいわ) 越えなきゃ来ない 花の春 
花筏長保有紀長保有紀木下龍太郎中村典正佐伯亮川に舞い散る 桜の花が 寄り添いながら 流れてく あなたとこのまま 乗って逃げたい 花筏(はないかだ) 叶わぬ願いと 承知のはずが 無理を言いたい 女なら  愛し合っても 世間の風は 二人にゃつらい 向かい風 もしやに賭けてた 女ごころの 渡し舟 人目の届かぬ はるかな岸へ なんで渡さぬ 花の舟  七日(なぬか)桜と 呼ばれるけれど 春来るたびに また開く あなたと見るのは 今年かぎりの 花筏 この手に触れても 掴めぬ夢を 載せて見送る 別れ橋
夢ざくら岡ゆう子岡ゆう子木下龍太郎伊藤雪彦池多孝春やさしい寝顔が 大好きだから 重さがうれしい 膝まくら 世渡り上手じゃ ないけれど この人と この人と 二人で咲かす 夢ざくら 髪の乱れを この手で梳かし 幸せかみしめ 薄化粧  運命と言う名の 絆の糸が こころとこころを 結び合う 世渡り上手じゃ ないけれど この人と この人と 二人で咲かす 夢ざくら どんな苦労も 分け合いながら いつでも一緒の 泣き笑い  私の力は 小さいけれど せめてもなりたい こころ杖 世渡り上手じゃ ないけれど この人と この人と 二人で咲かす 夢ざくら いまはお酒の 相手も馴れて 目元もほんのり 宵けしょう 
国定忠治市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎宮下健治(台詞) 「赤城の山も今夜を限り、生れ故郷の国定の村や、縄張りを捨て、国を捨て、 可愛い子分の手前(てめえ)達とも別れ別れになる道途(かどで)だ。」  強い者だけ 大手を振って 渡る世間に 横車 押して追われて 今宵限りの 赤城山 月を浮かべた 水盃を 干して忠治の 男泣き  『たとえ義理でも 親子の縁を 切って来たのか 渡世ゆえ さぞや辛かろ この国定を 許せ 板割り浅太郎 せめて形見の 勘坊だけは 後生大事に 抱いて行け 吹いて呉れるか 円蔵どんよ せめて供養の 横笛を 渡る雁さえ 貰い泣き』  広く見えても 関八州は 追われ鳥には 狭い空 明日はいずこの 夢で見るやら 赤城山 すがる子分を 目顔で叱り 結ぶ忠治の 長草鞋
情夜灯角川博角川博木下龍太郎弦哲也前田俊明みれん涙を 手桶で流す 女ひとりの 仕舞い風呂 湯舟の窓には 情夜灯(じょうやとう) あなただけしか 見せない肌を なんでのぞくか ガラス越し  ひとつ枕は 寝付かれなくて 手酌(てじゃく)重ねる 燗冷(かんざ)まし 障子を照らすは 情夜灯(じょうやとう) 捨てるつもりの 想い出なのに 浮かぶ影絵の にくらしさ  愛を覚えた 女の肌が 夢で燃えたか 夜明け前 湯宿に名残りの 情夜灯(じょうやとう) 汽車の時間は まだあるけれど 梳(と)かす手櫛(てぐし)の みだれ髪
白線流し椎名佐千子椎名佐千子木下龍太郎鈴木淳南郷達也あなたの帽子の 白線と セーラー服の あのリボン 卒業式の 夕暮れ川に 結んで流した 白線流し 二人の肩に 牡丹雪 ああ 想い出は 雪の彼方に  学生時代は ふるさとへ 戻って暮れた 冬休み 暦に朱(あか)い 印を付けて セーター編んでは その日を待った 黒髪飾る 細雪 ああ 想い出は 雪の彼方に  あなたの手紙は いつか絶え 逢えなくなって 幾年か 変わらぬ愛を 誓ったはずが 幻だったか 白線流し 心の中に 名残り雪 ああ 想い出は 雪の彼方に
曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
おんな雪北岡ひろし北岡ひろし木下龍太郎安藤実親南郷達也遅れて欲しい いで湯のバスは どうして早く 来るのでしょうか あなた信じて いいですか 出掛けの宿の 約束を 傘を差しても 心に積もる わかれ湯村の おんな雪 おんな雪  舞台で泣いた 芝居のように 明日なき恋の 二人でしょうか あなた叱って くれたわね この目に嘘が あるかって 湯気を浮かべて 流れる川も 名前うれしい 春木川 春木川  別れを急かす いで湯のバスは 出逢いを連れて 来るのでしょうか あなた指折り 待ちますわ 抱かれて胸で 燃える日を 遅れようとも そのうち解ける なみだ湯村の おんな雪 おんな雪
北都物語小金沢昇司小金沢昇司木下龍太郎弦哲也あれから何年 経つのだろうか 君と別れた あの日から ひとり北国 訪ねれば 再び燃える 恋ごころ 嫁いでいるのか しあわせか アカシアの花に 花に訊きたい  どうしてさよなら したのだろうか 忘れられずに いるくせに いつも若さと 言うものは 明日に悔いを 残すもの あの日の二人に 戻れたら アカシアの径で 径で逢いたい  逢わずに行くのが いいのだろうか 君が不幸で なかったら 恋の北国 この町は 想い出だけの 町でいい グラスに花びら 受けながら アカシアの酒に 酒に酔いたい
娘道成寺市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎弦哲也恋の「いろは」は 誰からも 習わなくても 覚えます 募る思いを 知りながら 逃げる男の 憎らしさ 待って 待ってください あなた 娘ひとりの 道行(みちゆ)きは 桜吹雪も 石つぶて 越すに越せない 日高川(ひだかがわ)……道成寺(どうじょうじ)  初心な未通女(おぼこ)も 恋衣(こいごろも) 着れば情けに 溺れます 水じゃ消せない 未練火が 肌の隅まで 焼き尽くす 抱いて 抱いてください あなた 女ごころの 滝壺にゃ 白い大蛇(おろち)が とぐろ巻く 乱れ乱れる 京鹿(きょうか)の子(こ)……道成寺(どうじょうじ)  死んで 死んでください あなた 鐘に恨みの 数々を 捨ててあの世で 添い遂げる 女 煩悩 恋地獄……道成寺(どうじょうじ)
陽炎綾世一美綾世一美木下龍太郎弦哲也しずく哀しいかかり湯を 何度も浴びて髪を梳く あなたの匂いは取れたでしょうか 北のはずれの湯の宿は 窓の下まで 日本海  ひとり枕で 眠るのに 温もりさがす 手が憎い あなたと暮した 長さでしょうか 灯り落とせば潮騒の 音がひと際 日本海  湯気で曇った 天窓の 朝陽が肌に 紅を差す あなたの愛から 醒めたでしょうか 夢はかげろう 泡雪の 波の花散る 日本海 
潮来雨情北川裕二北川裕二木下龍太郎弦哲也伊戸のりお後を引くのは 判っていても 想い出づくりの 二人旅 これが最後の わがままならば 舟に揺られて 橋めぐり… あやめ咲かせた 潮来の雨は なんで別れの 雨になる  いっそ酔いたい 呑めない酒に 今夜が着納め 宿浴衣 窓の外では よしきりまでが つらい二人に 貰い泣き… 出島 真菰の 潮来の雨は 朝に未練の 雨になる  無理を言っては いけない人に 無理を通すも 女ゆえ あやめ濡らした 潮来の雨は 止まぬ涙の 雨になる
浮夜舟千葉一夫千葉一夫木下龍太郎花笠薫伊戸のりお人目忍んだ はずなのに なんで邪魔する 月明かり 帯をこの手が 解くまで うしろを向いてて くださいね 何度 逢う瀬を 重ねても 女 恥じらう 浮夜舟  声を潜めて いるものを 岸で鳴くのは 川千鳥 堪え切れずに 乱れたら 私を叱って くれますか そっと身を寄せ 強い手に 胸を預ける 浮夜船  帰り支度を 急がせて 西に傾く 月の影 紐で身体を 結び合い 流れて行けたら いいですね 叶う当てない この恋が 無理を言わせる 浮夜船
さいはて海峡市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎市川昭介前田俊明旅を一緒に する気でしょうか… 船の後追う 北かもめ 似た者同士の 道連れならば いまは気強い 私には なみだも凍る さいはて海峡  罪は私に あるのでしょうか… 愛を終わりに させたのは やすらぎ欲しがる 女の夢は きっと荷物ね 男には 心で詫びる さいはて海峡  遅れようとも 来るのでしょうか… 女ごころの 海明けは 凍えた両手を 暖炉にかざし ひとり待ちたい 北の春 流氷寄せる さいはて海峡 
夜桜しぐれ川野夏美川野夏美木下龍太郎徳久広司丸山雅仁三日限りの みちのくの 旅も最後の 北泊り 弘前 津軽 傘はいらない 夜桜しぐれ この世で添えぬ 恋ゆえに 花も見せるか 貰い泣き  連れて逃げての ひと言が なんで言えない 意気地なし 弘前 津軽 弱い女に 夜桜しぐれ 飛礫(つぶて)のように 花びらが 払い除けても 頬を打つ  七日桜と 言うように きっと今夜が 咲き納め 弘前 津軽 肩に降る降る 夜桜しぐれ 二人の夢が 散り急ぐ かけらみたいで 辛くなる
望郷北岬南かなこ南かなこ木下龍太郎弦哲也前田俊明北へ 北へ 北へ流れる あの雲に 載せて行きたい 私の心 恋にはぐれて 泣かされて 東京砂漠の 迷い子が 夢に見るのは 赤いハマナス 咲く岬  あなた あなた あなた追いかけ 故郷を 捨てたあの日の 最終列車 二人暮らして みたけれど 幸せかげろう 蜃気楼 胸のすき間に いつか吹いてた 別れ風  北へ 北へ 北へ流れる あの雲に 載せて捨てたい 女の涙 傘を差しても 恋傷に 東京氷雨が 沁みるから 明日は帰ろか 白い海鳥 啼く岬
いで湯の宿鏡五郎鏡五郎木下龍太郎久保進一佐伯亮湯舟に浮かぶ 三日月を 手桶で掬(すく)い 湯を浴びる きれいな肌で 抱かれたい 最後なら… もう戻れない 元の二人に いで湯の宿  障子の陰の 虫の音(ね)は 私の胸の しのび泣き 浴衣の袖を 押し当てて 乱れたら… もう見られない 夢の続きは いで湯の宿  別れの朝は 明けたのに 袂(たもと)に隠す 時刻表 汽笛はここで 聴くつもり 辛いから… もう戻れない 元の二人に いで湯の宿
室戸岬川野夏美川野夏美木下龍太郎弦哲也丸山雅仁別れに泣いた 女の目には 白い灯台 なお沁みる あなたを忘れる ひとりの旅に 面影 後から 従いて来る 室戸 室戸岬は 恋岬 胸のすき間に 風が吹く  気付かぬ内に 二人に出来た 埋(うず)め切れない 愛の溝 幸せ失くした 女にとって 名前も哀しい 夫婦(めおと)岩 室戸 室戸岬で また背伸び 夢の行方を ひとり追う  黒潮寄せる 月見が浜は 春がどこより 早く来る 信じて待ったら あなたの愛も いつかは戻って 来るかしら 室戸 室戸岬は 恋岬 髪を撫でてく 風に訊く
男の流転鏡五郎鏡五郎木下龍太郎岡千秋南郷達也針で刺すよな 世間の目より 痛い他国の 雪つぶて 他人(ひと)のうわさを 逃れる旅は すがるお前を みちづれに 流れ流れて 小樽 函館 男の流転  肩の寒さに 眠れぬ宿は 夢も凍える 軒つらら やせてやつれた お前の背中(せな)に 煎餅布団を 掛け直す 流れ流れて 北見 札幌 男の流転  明日(あす)が見えない 地吹雪だけど 止めば来る春 北の春 弱音吐いたら 柵(しがらみ)捨てて 恋に逃れた 甲斐がない 流れ流れて 根室 網走 男の流転
花芒谷龍介谷龍介木下龍太郎岡千秋伊戸のりおひとり枕の 寂しさに いつか覚えた 寝酒ぐせ あなたください もういちど 愛と言う名の いのちの水を 明日は枯れます 花芒  あまり近くに ありすぎて 気付かなかった しあわせに あなた叱って 思いきり よそ見ばかりの 欲張りぐせを 悔いております 花芒  うわさ聴くたび 恋しさが 今日も折らせる 願い鶴 あなたください 弱虫に 夢と言う名の こころの杖を 明日も咲けます 花芒
蛍火挽歌(ニュー・ヴァージョン)五十川ゆき五十川ゆき木下龍太郎星川はじめ星川はじめ女をこんなに 惚れさせて 手柄話に する気でしょうか 今夜も夜通し 待たせては どこかで悪さを してるでしょうか もしも蛍に なれたなら あなたを捜しに 飛んで行く 迷わないよに 灯を点し 捜し続ける 夜明けまで ホー ホー ホー 蛍は女の 流れ星  私は命を 賭けたのに 恋の遊びの 一つでしょうか あれきり音沙汰 ないなんて 心が移った 印でしょうか 浮かれ蝶々が 話してた うわさを頼りに 飛んで行く 苦い夜露を 呑みながら 夜の盛り場 軒伝い ホー ホー ホー 蛍は女の 流れ星  もしも蛍に なれたなら あなたを捜しに 飛んで行く 力尽きたら 露草の 陰で死んでも かまわない ホー ホー ホー 蛍は女の 流れ星
利尻水道川野夏美川野夏美木下龍太郎徳久広司前田俊明便りがいつしか 絶えたのは 恋を始めた せいですか 必ず帰るの 約束は その場限りの 嘘ですか 支えなくして あなた どうして生きれば いいのでしょうか 吹雪いて今日も 船はない 利尻水道 日本海  離れて暮せば 駄目なほど 愛ははかない ものですか 一緒に生きてく 幸せは 私ひとりの 夢ですか 憎い仕打ちを あなた 恨めずいるのは 未練でしょうか なみだが胸に 凍りつく 利尻水道 日本海  悲しいけれども さよならの 手紙 最後に くれますか 心に区切りを つけるため 無理を言っても いいですか 違う生き方 あなた 見付ける手立ては あるのでしょうか ひと足遅く 春が来る 利尻水道 日本海
冬運河谷龍介谷龍介木下龍太郎岡千秋伊戸のりお女がひとり 乗る舟は 折り紙細工 紙の舟 誰か 誰か 誰か心に 抱き止めて 沈んだならば 身も凍る 憂き世と言う名の 冬運河  何度か恋の 時化に遭い 舳さえ折れた 紙の舟 なんで なんで なんで男は 罪つくり なじんだ酒に 酔いしれて 今夜も流れる 冬運河  女が夢を 載せるには これでも足りる 紙の舟 誰か 誰か 誰か私に 手を貸して 二人で漕げば 海に出る 憂き世と言う名の 冬運河
屋台酒大地誠大地誠木下龍太郎聖川湧佐伯亮女は後(うしろ)を 向かないが 男は何度も 振り返る 路地に浮かんだ 三日月が まるでお前の 眉のよで 酔うほどまぶしい 屋台酒  いまごろ読めても もう遅い 女のこころの 裏表 惚れていながら あきらめた 若いあの日の おろかさを 悔やめばむせ込む 屋台酒  女は大人に なれるけど 男は死ぬまで 甘えん坊 離れ離れの 歳月を 埋める手立ては ないものを お前に逢いたい 屋台酒
青海島水森かおり水森かおり木下龍太郎弦哲也忘れたなんて 口先ばかり 心はやっぱり 騙せない あの日あなたと 別れた場所へ 知らず知らずに 足が向く 山陰本線 日本海 山口 長門 青海島  小さな石で つまずくみたい 大きな石なら 避(よ)けるけど 恋の終わりの きっかけなんて 愛のささいな 行き違い 二人の壊れた しあわせか 舞い散るしぶき 青海島  後(あと)ふり向いて 女は気付く 支えがなければ 駄目なこと ここで一から 始めるつもり もしもあなたが 許すなら 山陰本線 日本海 山口 長門 青海島
加賀友禅岡ゆう子岡ゆう子木下龍太郎三浦丈明池多孝春別れの旅で 着るために 仕立て下ろした 加賀友禅 もしもあなたと 暮したら 後に残るは 母ひとり つらい心の つらい心の 旅衣  帰りは居ない 道連れは 夢も片道 加賀友禅 母のなみだに 背を向けて なんで幸せ 掴めましょう 古い女の 古い女の 旅化粧  あなたのための 晴れ着なら これが着納め 加賀友禅 旅で綴った 想い出も 袖に残して 仕舞い込む みれん模様の みれん模様の 恋衣
忘れ針こおり健太こおり健太木下龍太郎大谷明裕南郷達也出直すための 二人の旅に 仕立てたあの日の 夢紬(ゆめつむぎ) ひとりで片袖 通すたび 襟元あたりが ちくりと痛い 貴方が残した 傷かしら いいえ 未練という名の 忘れ針  繕(つくろ)えなかった 努めてみても 二人の間の ほころびは 何度も縫っては みたけれど その度解(ほつ)れて 広がるばかり 男と女の 夢違い そうね あの日の空しい 針仕事  月日は女を 大人にすると 誰かに聞いたが 作り言 想い出紬(つむぎ)を 手にすれば いまでも心が ちくりと痛い 憎さが消えない せいかしら いいえ 未練という名の 忘れ針
居酒屋サンバ南かなこ南かなこ木下龍太郎弦哲也伊戸のりおどっち向いても 世の中は 腹が立つこと しゃくの種 明日は明日の 風よ吹け 酔って今夜は 憂さ晴らし 煮込み 板わさ 肉豆腐 目刺し 枝豆 冷奴 サンバ サンバ サンバ サンバ 縄ののれんも踊ってる サンバ サンバ サンバ サンバ 居酒屋サンバ  こんな私を 振るなんて あいつ見る目が ないわよね そのうち後悔 するように 乗ってみせます 玉の輿 ししゃも 焼き鳥 さつま揚げ おでん 肉じゃが イカ納豆 サンバ サンバ サンバ サンバ 招き猫ちゃん歌ってる サンバ サンバ サンバ サンバ 居酒屋サンバ  変わりないやら 父さんは 酔えば顔出す里ごころ 壁から下がった 品書きに 思い出してる 母の味 ひじき キンピラ 玉子焼 おから ごま和え 茄子炒め サンバ サンバ サンバ サンバ 赤い提灯ゆれている サンバ サンバ サンバ サンバ 居酒屋サンバ サンバ サンバ サンバ サンバ 居酒屋サンバ
明日川音羽しのぶ音羽しのぶ木下龍太郎岡千秋伊戸のりお苦いばかりの 酒なのに まして今夜は 涙割り 恋が終った あの胸を 逃げて流れる 水まかせ 運命(さだめ)預けた 明日川  いつか貴方の 心には 知らぬ誰かが 住んでいた 愛の支えを 無くしては いくら背伸びを してみても 先が見えない 明日川  どこで道草 しようとも 春は必ず やって来る 夢を捨てなきゃ しあわせの 岸にいつしか 流れつく 女ごころの 明日川
奥入瀬川真木柚布子真木柚布子木下龍太郎久保進一前田俊明出直すつもりの 旅発ちなのに なんで未練が 袖を引く あなた忘れの みちのくは 川の瀬音が 道しるべ 奥入瀬川は 三乱(さみだれ)を 越せば阿修羅(あしゅら)の 越せば阿修羅の 波が立つ  どうして許した 苦しむだけの 添えぬ恋だと 知りながら 愛を重ねた 想い出に 負けて塩瀬(しおぜ)の 帯が泣く 奥入瀬川は 白糸の 滝があなたの 滝があなたの 声になる  他人と言う名に 変わったものを いまもあなたを 心待ち 先を急げば みちのくは 馴れた草履が 重くなる 奥入瀬川は 十和田湖の 宿で今夜は 宿で今夜は 忘れ酒
花しずく大月みやこ大月みやこ木下龍太郎伊藤雪彦丸山雅仁ささえる愛が あればこそ 生きられました 今日までは 露の重さに 散り急ぐ 花のいのちの 私です これからは これからは あなたの心で 咲かせてください  やさしくされた 想い出が 浮かんで来ます またひとつ 弱い女に 人の世は なんで冷たい うしろ指 別れても 別れても あなたのその夢 叶えてください  とどかぬ愛で 終るとも 祈っています しあわせを 花に夜露が こぼれたら それは私の なみだです いつまでも いつまでも あなたの心で 咲かせてください 
さすらい本線北山たけし北山たけし木下龍太郎徳久広司伊戸のりお遠く消えてく 町の灯(ひ)の 一つは君の 窓あかり やすらぎ暮らしと 聴いたから ようやく堪(こら)える 途中下車 恋の未練火(みれんび) 消せないままに 男はひとり さすらい本線  君のあの日の 置手紙 さよならだけの 走り書き 心の迷いも そのままに 涙でにじんだ 乱れ文字 窓に広がる サロベツ原野 男はひとり さすらい本線  沖に潮鳴り 聴きながら 列車の旅は まだ続く 描いた希(のぞ)みを 果たすまで 終着駅など 今はない 君のしあわせ 心で祈り 男はひとり さすらい本線
津和野川島津悦子島津悦子木下龍太郎朝月廣臣南郷達也馴染んだ指輪を 三日だけ 外す女の くすり指 一度限りの… 貴方と旅に 出たのです 罪を忘れて 寄り添えば 影も重なる 津和野川  殿町通りの 掘割は あやめ模様の 水鏡 許し合っても… 女の朝は まぶしくて 何度 手櫛で 梳かしても 映る昨夜の ほつれ髪  石州瓦に 降り出した 雨も泣いてる 名残り宿 妻で通した… 今夜で旅は 終わりです 持って帰れぬ 想い出を 夢に浮かべる 津和野川
ひとり歩き越前二郎越前二郎木下龍太郎蔦将包蔦将包あなたの心が 移ったことは 女の勘で 気付いてた つくり笑いで 別れて来たが 胸はずぶ濡れ なみだ雨 つまずくけれど 明日から ひとり歩きを してみます  男と女は 影踏み遊び 追うほど先へ 逃げて行く 一度もつれた 絆の糸は 元のようには 解(ほぐ)れない ないものねだり するよりは ひとり歩きを してみます  最後のお願い 私で止(や)めて 女を陰で 泣かすのは いまにあなたも 傷つくような そんな気がして お節介(せっかい) いいとこ取りの 想い出と ひとり歩きを してみます
女房北島三郎北島三郎木下龍太郎原譲二一緒に歩いた 苦労で決まる 夫婦の値打ちと 言うものは そんな科白を 心の杖に どうやらここまで 生きて来た 世話をかけるよ なぁ… お前は命の 恋女房  いつでも誰かに 担がれなけりゃ 踊れぬ神輿さ 人生は 数え切れない 出逢いの中で どれより大事な めぐり逢い 絆うれしい なぁ… お前は一生 恋女房  この次生まれて 来る日のために 結んで置きたい 赤い糸 どこの誰にも 渡しはしない この手を離すな これからも くされ縁だよ なぁ… お前はあの世も 恋女房
ふたたび長崎内山田洋とクール・ファイブ内山田洋とクール・ファイブ木下龍太郎大谷明裕京建輔ふたたび長崎 想い出たどって そぞろ歩きの 春雨通り 好きで別れた あの女は 妻と言う名の花なのか 逢ってはいけない 仲と言う ふたたび長崎 こころ思案橋  ふたたび長崎 別れたあの夜は 海に火がつく 精霊流し まるで二人の 恋の火が 遠く離れて 行くようで 涙で曇った 眼鏡橋 ふたたび長崎 みれん催合船(もやいぶね)  ふたたび長崎 今夜で見納め 石の坂道 オランダ坂よ 男ごころの 気まぐれで 逢ってさざ波 立てるより 守ってあげたい 幸せを ふたたび長崎 祈る天主堂
由紀乃太鼓市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎市川昭介ハアー 生まれ関東 武蔵の国は いまじゃ呼び名も 彩の国 玩具(おもちゃ)がわりに 握ったマイク 音に聞こえた 歌好きが 由紀乃太鼓に 乗せまして 唄で口上 エー つとめます  ハアー 彩の名物 数々あるが 秩父音頭に さくら草 歌の道でも 名のある花に なってみせます いつの日か 由紀乃太鼓に 願いかけ 叩く女の エー 心意気  ハアー 晴れの舞台を 踏むその日まで 固く封印 色恋は おんな命の このひと節が お気に召すやら 召さぬやら 由紀乃太鼓を 合いの手に 声を限りに エー つとめます
曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
友禅菊秋山涼子秋山涼子木下龍太郎松井義久前田俊明あなたと愛に 生きる気で 来たはずでした 駅までは お待ちください 私の代わり 花も晴れ着の 友禅菊を… 近づく汽笛 聴きながら 切符を破る 意気地なし  全てを捨てて 行けるほど 本当は強く ないのです 花のしずくは 行くなと叱る 母のなみだか 友禅菊に… 心は千々(ちぢ)に 揺れながら ホームにひとり 立ちつくす  落とした夢を 積み込んだ 列車が泣いて 遠去かる 活(い)けてください あなたの胸に 女ごころの 友禅菊… 実らぬ恋で 終わっても 咲かせて欲しい いつまでも
冬・七夕西方裕之西方裕之木下龍太郎聖川湧貴方(あなた)を迎える 蛇の目の傘を 雪が白地に 染め変える 一年は 長過ぎますわ 一人待つ身の 女には…… 冬・七夕と 名を付けた 年に一度の しのび逢い  女の口から お酒をねだる 早く酔いたい 置炬燵(おきごたつ) この指を 憶えています 憎い恋しい 指だから…… 乱され燃えた あの夜が 肌を通して 蘇(よみがえ)る  一日 日付(ひづけ)が 変わっただけで 駅へ貴方(あなた)を また送る わがままを 言っては駄目(だめ)ね 夢があるだけ まだいいの…… 冬・七夕の 恋ならば 次の逢瀬も 雪見月
知床番屋山口ひろみ山口ひろみ木下龍太郎岡千秋ようやく海明け 流氷が 北へ戻った オホーツク 男と女の 知床番屋 これからしばらく 恋休み 漁師は船出が 早いから 甘えちゃいけない 夜明けまで  一目で私が 惚れたのか 先に貴方(あんた)が 口説(くど)いたか 男と女の 知床番屋 いつしか二人は 恋祭り 全てを許した あの夜(よ)から ぬくもり恋しい 腕まくら  大漁祈って 岸壁で 船を見送る オホーツク 男と女の 知床番屋 今年でそろそろ 恋納(おさ)め 親御も承知の 仲ならば 秋味(あきあじ)頃には 浜女房
命ある限り島津悦子島津悦子木下龍太郎伊藤雪彦雪が降ります 白い 白い 雪が降る 二人の恋を 流した海に 雪が降ります 白い 冬の花が降る やすらぎ捨てた 女の胸に 愛に 愛に 愛に馴れ過ぎ 何故か 何故か 何故か空しい 一人になって 自分のことを 見つめ直す 時だから 生まれ変わるための 遠い旅です  雪が舞います 白い 白い 雪が舞う 想い出埋めた 砂丘の上に 雪が舞います 白い 冬の蝶が舞う 明日へ向う 夜汽車の窓に 他人(ひと)に 他人(ひと)に 他人に頼らず 夢に 夢に 夢に生きたい 流れのままに まかせたならば きっと悔いを 残すから 一人立ちのための 長い旅です  何が 何が 何があっても 後は 後は 後は向かない 私にとって 最後の賭けの 時が来たと 思うから 生まれ変わるための 遠い旅です
盆ダンス橋幸夫橋幸夫木下龍太郎谷口尚久伊戸のりお故郷(ふるさと)を 遠く離れて暮らしても 顔見せに 盆を合図に里帰り 富士山が 櫓(やぐら)代わりの天辺で 音頭とりゃ みんなひと踊り 沖縄が 太鼓叩いてエイサなら 北国は にしん大漁旗 元気陽気でいつでもやる気 ソレ笑顔と笑顔で 頑張れニッポン ソレみんな調子を合わせ ボンボンボンボン 盆ダンス みんなで踊ろう盆ダンス  この胸の 年に一度の憂さ晴らし 思いきり 手足伸ばして踊ったら 流れ出る 汗が心の大掃除 しあわせが 胸の戸をたたく 想い出を みんなそれぞれ持ち寄って 懐かしい 顔が勢揃い 昨日向くより明日を向いて ソレ心と心で 頑張れニッポン ソレみんな調子を合わせ ボンボンボンボン 盆ダンス みんなで踊ろう盆ダンス  元気陽気でいつでもやる気 ソレ笑顔と笑顔で 頑張れニッポン ソレみんな調子を合わせ ボンボンボンボン 盆ダンス みんなで踊ろう盆ダンス みんなで踊ろう盆ダンス
夢割酒川野夏美川野夏美木下龍太郎水森英夫伊戸のりおキープボトルの あなたの名前 やせた小指で またなぞる ひとり枕じゃ 寝付かれなくて いつか覚えた 酒の味 夢の破片(かけら)を グラスに入れて 苦さ薄める 夢割酒よ  私なりには 尽くしたけれど 届かなかった あなたには 悔いを残して 別れて来たが いまは苦労も なつかしい レモン代りに 想い出輪切り そっと浮かべる 夢割酒よ  ひとり暮しと あなたのうわさ 耳にうれしい 風便り 夜の酒場の 止まり木よりも 欲しい心の 拠り所 夢の破片を グラスに入れて 苦さ薄める 夢割酒よ
千姫市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎岡千秋明日(あした)か今日か 落城は 上る火の手の 大手門 徳川方へ 戻れとは 嬉しいけれど 罪なこと 秀頼様の 妻として 千は 千は 千は死にとうございます あゝ ゝ ゝ  お家のための 人形とは 哀し過ぎます あまりにも 涙と共に 豊臣へ 嫁いだ頃は 幼な妻 難波(なにわ)の城で 愛を知り 千は 千は 千は女になりましたあゝ ゝ ゝ  時世の風に 桐ひと葉 落ちる天下の 天守閣 この身はお供 叶わぬが こころは固い 二世(にせ)の縁(えん) 秀頼様と 次の世も 千は 千は 千は添いとうございます あゝ ゝ ゝ 
最終霧笛音羽しのぶ音羽しのぶ木下龍太郎水森英夫女のいのちの 黒髪で 男ごころを 繋ぎたい すがる想いの 願いごと 出船の銅鑼には 届かない 憎いのよ 憎いのよ・・・ 港はみれんの 最終霧笛  預けた私の 部屋の鍵 わざと貴方は 忘れてく 旅の途中で 捨てるとも そのまま持ってて 欲しかった 憎いのよ 憎いのよ・・・ 港はみれんの 最終霧笛  女は波止場の ゆりかもめ 男気ままな 海つばめ 叶う恋では ないけれど 諦め切れずに 後を引く 憎いのよ 憎いのよ・・・ 港はみれんの 最終霧笛
おんな南部坂坂本冬美坂本冬美木下龍太郎市川昭介殿の無念を 晴らしもせずに 明日は仕官を すると言う 恨みなみだの 瑤泉院が 送るうつけの 内蔵助 外は師走の 雪に日暮れる 南部坂  (セリフ)読みとうもないが、これが大石の持参せし書状か。 何 明十四日寅の刻 我ら同志一同 吉良邸に討入り致すべく候 ええっ  大志うれしや 連判状の 名前 一、二、四十七 親も子も捨て 愛しい者と 縁を切っての 忠義立て 殿もあの世で 泣いて居ようぞ 泉岳寺  (セリフ)内蔵助 そなたの真実の心も読めず、 口汚く罵った私は この世の中の誰よりも愚か者じゃ。 さぞや辛かったであろう。口惜しかったであろう。 どうぞ どうぞ 許してたもれ のう 内蔵助!  出来ぬ助太刀 女子の身なら まして仏に 仕える身 首尾を祈って 瑤泉院が 浴びる師走の つらら水 雪の明日は 晴れて呉れるか 南部坂
未練の風が吹く西方裕之西方裕之木下龍太郎松原正明路地のこぼれ灯 拾っても 男ごころは 晴れはせぬ 屋台で今夜も しのび酒 いまもお前は ひとりと聴(き)けば 胸のすき間に 未練の風が吹く  すがるお前の やせた手を 無理に解(ほど)いて うしろ向き 若さがさせたか まよい酒 遠いあの日に 戻(もど)れるならば 逢って詫(わ)びたい 男のわがままを  月に恋しい 面影が 浮かぶ屋台の 暖簾(のれん)越し 苦さが沁(し)みるよ ひとり酒 呑(の)んできっぱり 忘れるはずが 酔えば心に 未練の風が吹く
忘れな草をあなたに梓みちよ梓みちよ木下龍太郎江口浩司別れても 別れても 心の奥に いつまでも いつまでも 憶(おぼ)えておいてほしいから しあわせ祈る 言葉にそえて 忘れな草を あなたに あなたに  いつの世も いつの世も 別れる人と 会う人の 会う人の 定めは常にあるものを ただ泣きぬれて 浜辺につんだ 忘れな草を あなたに あなたに  喜びの 喜びの 涙にくれて 抱(いだ)き合う 抱き合う その日がいつか来るように ふたりの愛の 思い出そえて 忘れな草を あなたに あなたに
地吹雪情話永井みゆき永井みゆき木下龍太郎岡千秋池多孝春初めて履いた カンジキに 足を取られて 道に這(は)う なんでこんなに 荒れるやら 津軽 地吹雪 雪嵐(あらし) 惚れたあなたの 後を追う 女のこころを 通せんぼ  行くなと叱る 母の手を 払い除けたも 恋のため 親の代わりに 頬を打つ 津軽 地吹雪 雪飛礫(つぶて) 負けちゃいけない 泣いたなら なみだの氷柱(つらら)が 胸を刺す  凍(しば)れる指で 角巻(かくまき)の 雪を払って また急ぐ 愛の強さを 試すやら 津軽 地吹雪 雪簾(すだれ) 夢を捨てずに いる限り いつかはあなたに 追いつける
母ごよみ原田悠里原田悠里木下龍太郎伊藤雪彦母のやさしい手枕で 眠りつくまで 子守唄 夢で 夢で 目覚めた時は いつもさがした母の胸 こころやすらぐ おもいで暦  ひとりせっせと晴れ着縫う 頬にひとすじ ほつれ髪 とても とても 温かかった 日向みたいな 母の愛 知らず知らずに あふれた涙  苦労話もあるだろに こぼさなかった 愚痴ひとつ 嫁ぐ 嫁ぐ その日が来たら 持って行きたい 母ごころ 数え切れない おもいで暦 ああ 忘れない 忘れない いついつ迄も 母のやさしい おもいで暦 
根室の辰宮路オサム宮路オサム木下龍太郎たもと正北の漁場に 着いたら起こせ 獲ってやるとも 好きなだけ 海の河童だ 根室の辰は 時化た位が 丁度いい ラッパ呑みした 一升瓶を 枕がわりに 高いびき  呑み家「ひさご」の 女将が呉れた 赤い手縫いの 守り札 よしなよしなよ 根室の辰は 船が女房の へそ曲り 惚れた張れたの 生きるの死ぬの それが嫌さに 恋ぎらい  割った流氷 石鹸がわり 産湯使った オホーツク 喧嘩 もめ事 根室の辰は 飯を抜いても 飛んで行く 腕っ節なら 誰にも負けぬ 丸く治めて おごり酒 
北どまり島倉千代子島倉千代子木下龍太郎伊藤雪彦前田俊明向こうは凍てつく オホーツク 赤いランプが 海沿いに 揺れて遠去かる 揺れて遠去かる さいはて列車 あなたの迎えを 待つくせに わざと強がり 意地を張る 女ひとりの 北どまり  男にゃよくある あやまちを 許せなかった あの時は 一人泣きに来た 一人泣きに来た 別れも告げず 馴れては来たけど 夜明けまで 沖で流氷 哭く音に 眠れないのよ 冬岬  ほどなく海明け オホーツク 女ごころの しあわせを 早く乗せて来て 早く乗せて来て さいはて列車 時おり頬打つ 北風も 春の近づく 足音に 何故か聴こえる 北どまり
牡丹雪市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎水森英夫愛を失くして 生きられるほど 私は強く ないのです 恋のなきがら 抱きしめながら 雪に埋れて 眠ります…あなた あなた 命尽きたら 紅の 花になります 牡丹雪  晴れのその日に 着るはずでした 白打掛けを 羽織ります にみだ拭った 紅さし指で わかれ薄紅 引きました…あなた あなた 夢を見られぬ 花嫁に 次ぎはください 幸せを  二度と別れの ないその国へ お先にひとり 参ります こころ変わりを 咎めるよりも 尽くし足りなさ 悔いてます…あなた あなた 紅い女の 血で染めた 雪が降ります 牡丹雪
裏町しぐれ三代沙也可三代沙也可木下龍太郎伊藤雪彦池多孝春風邪を引くなと やせた手に 無理に持たせた 男傘 急に降り出す 裏町しぐれ お前のなみだか この雨は 胸に残した 水たまり  わざとつれなく 背を向けた 惚れた心の 裏返し 雨よ判るか 裏町しぐれ させてはいけない 苦労など 世間知らずの お前には  早く幸せ 掴めよと 言って見送る うしろ影 止んでまた降る 裏町しぐれ 今夜は馴染みの 止まり木で 酔って未練の 雨やどり
酒匂川長保有紀長保有紀木下龍太郎中村典正伊戸のりおあなた見送る 東海道の 旅は朝発(だ)ち 日本橋 馴れぬ草鞋(わらじ)に 我慢の紐を 解(と)いて品川 ひと休み 戸塚 藤沢 泣き泣き越えりゃ 別れ近付く 酒匂川  箱根八里は 女にゃつらい まして川留め 大井川 今宵限りと 甘えて拗ねて 点す小田原 恋提灯(こいちょうちん) 差しつ差されつ 盃干せば 瀬音哀しい酒匂川  三島 島田の 姐(ねえ)さん達に 袖を引かれちゃ いやですよ 焦がれ待ちする 私のために 急ぎ掛川 桑名まで 無事な帰りを 地蔵に祈り あなた見送る 酒匂川
みだれ雪千葉一夫千葉一夫木下龍太郎花笠薫南郷達也明日を想えば 心まで 湯冷めしそうな いで湯宿 これが最後のお酒なら あなた… 今夜は酔って いいですか 雪見障子の 外は遣らずの みだれ雪  逢えてよかった 泣くための 恋でいのちは 終わっても 愛の想い出道連れに あなた… 女は生きて 行けますわ 髪を解いて 添い寝する身も みだれ雪  朝は他人の 憎い手に 帯を解かせる 宿浴衣 付けちゃいけない爪の跡 あなた… 今夜は付けていいですか 別れ湯宿の 外は夜通し みだれ雪
忠臣蔵・堀部安兵衛鏡五郎鏡五郎木下龍太郎弦哲也池多孝春「ウィ…ああ 酔うた 酔うた。 これは叔父上から のお手紙か。何々 本十一日巳之(みの)下刻(げこく) 高田の 馬場にて 村上庄左衛門と果し合い 何とぞご 助勢(じょせい)を…ええっ。婆さん 今、何時(なんどき)だぁ!」  剣で遅れは 取らないが 酒で不覚を 取ろうとは 叔父の助太刀 安兵衛が 呑むは 呑むは酔覚(よいざ)め 柄杓水(ひしゃくみず) 高田の馬場へ ひた走り  通りすがりの 娘御に 借りた扱帯(しごき)を たすき掛け 見事叔父御の 仇を討つ 赤い扱帯(しごき)が 縁結び 口説(くど)き落とされ 赤穂藩 堀部の家の 婿となり 馬回(うままわ)り役で 二百石  「親父殿 たとえ新参(しんざん)者だとて碌(ろく)を受ければ赤穂 藩士。 松の廊下での殿のご無念 晴らすの ならば連判状の親父殿のその横に 安兵衛にも 押させてくだされ 血判(けっぱん)を。」  艱難辛苦(かんなんしんく)の 暮れ師走(しわす) やっと討入り 吉良屋敷 火事装束(かじしょうぞく)の 袖口(そでぐち)に 堀部 堀部安兵衛 武庸(たけつね)と 綴った晒(さらし)が 合印(あいじるし)  鎖帷子(くさりかたびら) 黒小袖 愛刀朱鞘(しゅざや)の 大太刀(おおたち)を 差した腰には 鎖帯(くさりおび) 兜(かぶと)頭巾(ずきん)の その中にゃ 女房お幸(こう)の 黒髪を 入れた命の 守り札 齢(よわい)七十 七才の 舅(しゅうと)弥兵衛の 後を追い 雪を踏みしめ 安兵衛が さっ さっ さっ さっささささと 目指すは本所 松坂町  「呑んべぇ安兵衛 喧嘩安の安兵衛が吉良殿 相手の最後の大喧嘩。 邪魔立てする者あらば 容赦はせぬ。 いざいざ参る。」  悲願(ひがん)一年 十ヶ月 仇(あだ)は吉良殿 ただひとり 山と川との 合言葉 声を 声を掛け合い 安兵衛が 振うは朱鞘(しゅざや)の 長刀(なががたな)
忘れな草をあなたに芹洋子芹洋子木下龍太郎江口浩司別れても 別れても 心の奥に いつまでも いつまでも 憶えておいて 欲しいから 幸せいのる 言葉に換えて 忘れな草を あなたに あなたに  いつの世も いつの世も 別れる人と 逢う人の 逢う人の 運命は常に あるものを たゞ泣きぬれて 浜辺につんだ 忘れな草を あなたに あなたに  よろこびの よろこびの 泪にくれて 抱き合う 抱き合う その日がいつか 来るように 二人の愛の 想い出添えて 忘れな草を あなたに あなたに
雨の空港森進一森進一木下龍太郎西條キロク佐伯亮ドアに挟んだ 別れのメモを 読んでいるはず いま頃は ごめんなさいね あなた こんな別れ方しか 出来なくて ひとり身を引く 女の旅は 空も泣いてる 雨の空港  いまは小いさな 年の差だけど いつか重荷に なるはずよ 初めて知ったの あなた 長さだけじゃないのね しあわせは 愛の残りと 想い出詰めた こころ重たい 雨の空港  遠く消えてく 灯火の中に ふたり暮した 部屋がある 捜しなさいね あなた 同じ夢を見られる いい女を 空に飛び立つ 翼の窓を 濡らす未練の 雨の空港 
オジロ鷲細川たかし細川たかし木下龍太郎船村徹定置 刺し網 漁場の空で 今日も輪を描く 北の鳥 可愛いお前の 生まれ変わりか 尾白鷲 遠い国から 舞い戻っては 俺を見守る オホーツク  夢を追うなと 世間は言うが 惚れた女子は お前だけ 海の男は 一途なんだぜ 尾白鷲 夜は二人の 想い出しのび 呑んで眺める オホーツク  忘れ形見は 男手ひとつ 強く育てる 二代目に 空でお前も 助け頼むぞ 尾白鷲 海を流氷 埋める日まで 俺も網引く オホーツク
濃姫市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎宮下健治池多孝春敵となるなら お家のために 刺してみせます 夫さえ 嫁ぐこととは 死に行くことと 決めて美濃から 尾張まで 帰蝶に出来る 女のこれが 戦(いくさ)です  「父上様 うわさ通りのうつけ者ならば、 信長殿を討てと下されたこの懐剣(かたな) あるいは父上に向けるやもしれませぬ。 この帰蝶は 蝮(まむし)の道三(どうさん)の娘にございます。」  討(う)たにゃ討(う)たれる 戦国ならば 見せちゃならない 手の内は 天下狙った 信長殿の うつけ芝居も 隠れ蓑(みの) 帰蝶もいつか 男のつらさ 知りました  「父道三亡(どうさんな)きいま 帰蝶の戻る実家(さと)はございません。 なれど 子も生(な)せす、まして病の身。 手負(てお)いの蝶は最後に 美濃の空で 舞いとうございます… 信長殿。」  妻の役目は 世継ぎを生(な)して 後に家名を 残すこと 母にはなれない 女の末は 美濃へ涙の 戻り旅 帰蝶の興(こし)を 野分けが揺する 日暮れです
黒髪ざんげ金田たつえ金田たつえ木下龍太郎保田幸司朗罪を背負って この世の中に 女は生まれて 来るのでしょうか 心ならずも 背いた男の 怨み声やら 笹の風 嵯峨野 隠れ家 ああ 黒髪ざんげ  いつか馴染んだ 花街川に 流した浮名は いくつでしょうか どれも真実を 捧げたものを 野暮な世間が嘘にする 嵯峨野 迷い路 ああ 黒髪ざんげ  生きる限りは 男に罪を 重ねて行くのが 運命でしょうか 髪を束ねて 剃刀当てて 切れぬ迷いの 糸を切る 嵯峨野 白露 ああ 黒髪ざんげ
故郷の山が見える走裕介走裕介木下龍太郎船村徹いちど東京へ 行くと言いながら いつも口だけで ひとり野良仕事 老けたおふくろの やせたあの肩を さすってあげたい 峠 越えれば 俺のふるさと 山が見えてくる  ふるさとの山に向いて 言うことなし ふるさとの山は ありがたきかな(啄木詩集より)  けんかしたけれど 何故か気があって どこへ行くんだと 泣いてくれたやつ 月の縁側で 馬鹿を言いながら ふたりで呑みたい 幼なじみと 共に遊んだ 山が見えてくる  村を出るときは ひとり踏切りで 汽車が消えるまで 背伸びしていた娘 町へ嫁に行き 母となったいま しあわせだろうか 恋を失くした 遠いあの日の 山が見えてくる
こころ宿角川博角川博木下龍太郎花笠薫南郷達也髪の乱れは 昨夜の名残り うしろ姿で ほつれを梳かす 忍ぶ二人の こころ宿 お別れします…あなた まるで涙を 集めたような 窓の下には 未練川  いくら逢瀬を 重ねてみても 変わらなかった 二人の宿命(さだめ) たとえ短い 間でも 幸せでした… あなた いのち捨てても 悔いない恋を なんで邪魔する 世間川  二人迎えた 最後の夜明け 別れ口紅(べに)さす 鏡がくもる 帰り支度の こころ宿 お先に出ます… あなた 残る未練は 月日をかけて 流すつもりの 明日川
鳴門海峡三橋美智也三橋美智也木下龍太郎猪俣公章いのち捨てても 悔いないほどに 惚れていちずに 惚れさせた 憎いあの娘は ああ 鳴門海峡の 潮の花 乱れ乱れて 胸に咲く  叱りつけても 女のこころ 向けてみせたい 男なら 無理と云うなよ ああ 鳴門海峡の かもめ鳥 そうさ俺にも 意地がある  思い切ろうか いつものように 口じゃ云えない うわべだけ みれん渦巻く ああ 鳴門海峡の もどり波 向けた男の 背を濡らす
夫婦花火米倉ますみ米倉ますみ木下龍太郎伊藤雪彦馬場良燃えて花咲く 一輪二輪 能登の夜空に 乱れ菊 惚れた貴方の 遺志を継いで おんな一代 花火師に なってみせます なってみせます 誓う荒海 日本海  (セリフ)「お前の名前をつけた花火をきっと揚げてみせる… それが貴方の口ぐせだった。 女だてらと笑われたってかまわない、 貴方の代りに私が揚げてみせます。 この能登の荒海に日本一の大花火を…。」  好いて好かれて 夫婦になった 夢もはかない 波の花 死ぬも生きるも 一緒のはずが 私ひとりを 置き去りに なんで貴方は なんで貴方は 追って行けない 遠い空  (セリフ)「あんた、二人の名前の大花火、見てくれていますか? 聞こえる、御陣乗太鼓が聞こえるわ。 私の晴れの門出に花を添えてやろうって、 あんたがそこから叩いてくれているんですよね あんた」  長い苦労も 貴方が支え 耐えて迎えた 初舞台 下座の囃子か 御陣乗太鼓 いのち一筋 花火師が 今宵仕掛ける 今宵仕掛ける 夫婦花火の 二つ菊 
丹波越え綾世一美綾世一美木下龍太郎弦哲也恋に逃れて 行くことを 京都では丹波越えと言うのです あなたと二人のみちゆきで 本当は越えて みたかった 空蝉の この世の旅に 花を散らして 風が立つ  胸の残り火 消えるまで 終らない 丹波越えの続きです 幸せどこかで すれ違い 身を引くように 出来ている 忍ぶ坂 忍んでまとう 花はむらさき 旅衣  女に生れた 歓びを 束の間知った 夢一夜 道連れは 心の杖の 花が明日の 道しるべ
曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
笹舟村上幸子村上幸子木下龍太郎船村徹あなたを待ちます いつまでも… こころ託した 笹舟を 日昏れの中へ 流す川 東京へ きっと届くと 信じていくつ 夢を流した ことでしょう  迎えてください その胸に… どんな苦労も 二人なら 笑って耐える つもりです ふるさとは 変わりないけど ひとりでいると 他人町です 私には  お嫁に行きます あきらめて… これが最後の 笹舟に 涙を載せて 流す川 しあわせに なれはしないと 分かっていても 親の言葉に 負けました
細川ガラシャ市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎宮下健治池多孝春散りぬべき時知りてこそ世の中の 花も花なれ人も人なれ  きっと今度の 出陣が 二度と逢えない 旅になる 忠興(ただおき)殿も 分るやら 鎧(よろい)の袖に ひとしずく 武士の妻でも お玉も女 追って行きたい 大手門  「お玉は誓って 石田三成殿の人質にはなりませぬ。 徳川家康殿のために心おきなく お仂きくだされ 忠興殿。」  三日天下と 人が言う 父は逆臣 明智殿 苦しむために 人の世に 生まれて来たか あの世から 救いたまえと お玉が祈る 笑顔やさしい 聖母(マリア)さま  「三成殿の手の者が攻めて参ったか。 お玉はガラシャと言う洗礼名を持つ身、 わが手でわが命を絶つことは叶いませぬ、 爺 早う 妾を刺し 屋敷に火を放つのじゃ! 何をためらっておる、爺 早ういたせ 早う 早う!」  生きて縄目(なわめ)に 遭(あ)うよりも 死んで遥かな 天国へ 子に別れるは 辛いけど 神から受けた 宿命(さだめ)なら ひとり先立つ お玉の旅は 銀の十字架(クロス)が 道しるべ
人生山河北島三郎北島三郎木下龍太郎徳久広司丸山雅仁思い通りに 通れたら 苦労する奴 誰もない 今日の一歩の つまずきは 明日の三歩で 取り戻す たとえ他人(ひと)より 遅れても 焦ることない 焦ることない 人生山河  他人(ひと)の情けが なかったら 生きて行けない 一日も それをどこかで 忘れたら 渡る世間が 通せんぼ 敵は心の 中にある いつか気付いた いつか気付いた 人生山河  いくら辛くて 長くても 春にならない 冬はない じっと耐えれば いつの日か きっと自分の 風が吹く 明日を信じて 歩いたら 道は開ける 道は開ける 人生山河
雁渡し水森かおり水森かおり木下龍太郎徳久広司南郷達也愛を失くした 女の部屋は どっちを向いても すきま風 雁が来る頃 吹くと言う 風は北風 雁渡し 心に衣は 着せられなくて 重ね着しても まだ寒い  二本並んだ レールのように 二人の心は 離れてた 辛い別れを 決めた夜(よ)も 空に鳴ってた 雁渡し 月日を重ねて 築いてみても 崩れりゃもろい しあわせは  空を見上げりゃ 女の胸の 涙を映すか 鏡月 雁が来るとき 冬までも 連れて来たのか 雁渡し 悲しい思い出 暖炉にくべて 遅れる春を 一人待つ
おんな北港市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎水森英夫男の肩越し 窓越しに 一つ 二つ ホラ また一つ 螢みたいに 漁火が… 「熱燗(あつかん)にしましょうか」 暖簾を降ろした 居酒屋で 冷めた 冷めた薬罐(やかん)の 湯を沸かす ここは最果て 北港 えー 北港  どうやら私と 同じよに 一つ 二つ ホラ また一つ 過去がありそう 傷痕が… 「盃をくださいな」 昔の誰かに 似てるから 女 女ごころの 血が騒ぐ ここは最果て 北泊(きたどまり) えー 北泊(きたどまり)  出船が終った その後は 一つ 二つ ホラ また一つ 窓を揺すって 海鳴りが… 「夜明けまでつき合って」 女をその気に させながら 帰る 帰る男が 憎らしい ここは最果て 北港 えー 北港
鞍馬街道大泉逸郎大泉逸郎木下龍太郎大泉逸郎伊戸のりお一歩 二人で 踏み出せば 二度と一人じゃ 戻れない 親に背いた みちゆきは ひたすら先を 急ぐだけ 京の都(まち)から 若狭まで 鞍馬街道 忍び立ち  明日を占い おみくじを 水に浮かべる 貴船川(きぶねがわ) 凶と出たなら 二人して 運命(さだめ)を吉に くつがえす 花背(はなせ)峠を 越えたとて 鞍馬街道 まだ中半(なかば)  恋を選んだ 女なら 愛に死んでも 悔いはない たとえ夜露を 啜(すす)っても あなたときっと 添い遂げる 京の橋から 小浜(おばま)まで 鞍馬街道 ただ一路
浅野内匠頭鏡五郎鏡五郎木下龍太郎山崎剛昭池多孝春叶うものなら もうひと太刀を 斬って捨てたや 吉良殿を 勅使饗応の 大役捨てて 松の廊下を 血で染める 積る恨みの 意趣返(いしゅがえ)し  「重ねて申す 梶川殿 乱心ではござらぬ。 吉良殿への積もり重なる遺恨でござる。 浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)も五万石の城主 打ち損じたからには神妙にいたす。 その手放して 衣服の乱れを直す暇(いとま)をお与え下され 梶川殿」  殿と呼ばれた 昨日はいずこ 今日は奈落の 座敷牢 なんであの時 出来ない我慢 捨てて初めて 知らされた 五万余石の 重たさを  「ああ 余はあまりにも愚かであった。 許せよ 赤穂の皆の者…」  風さそう花よりもなお我はまた 春の名残りを如何にとやせん  七日桜と 世間は言うが わずか一夜(いちや)の 若桜 死出の旅路の 白装束に 代えて覚悟の 目の裏に 浮かぶ赤穂の 天守閣
風花の宿石原裕次郎石原裕次郎木下龍太郎木村好夫雪になれなれ 海にも積もれ 明日の出船が 止まるまで 添えぬあなたと分っていても 思い切れずに すがりつく 窓にひとひら ああ 風花の宿  これが最後の 短い一夜 せめて燃えたい 燃やしたい 濡れて冷たい 湯上がり髪を 梳かす鏡の やせた手に 櫛が重たい ああ 風花の宿  燃える漁火 泣く潮騒の 海に別れの 朝がくる 眠るあなたを 起こさぬように 音をしのばせ 結ぶ帯 未練ひとひら ああ 風花の宿
清滝川谷龍介谷龍介木下龍太郎岡千秋南郷達也空にまたたく 灯火(ともしび)が 闇に尾を引く 夢ほたる 京都 洛西(らくせい) 清滝川は 別れ川 明日(あす)の二人を 見るようで 団扇(うちわ)持つ手が 重くなる  夜が明ければ 虫たちの 花の宿やら ほたる草 京都めぐりの 清滝川は 旅納め 叶うものなら 二人して 隠れ住みたい 世間から  籠に入れては みたものの 闇に逃した 夢ほたる 京都 洛西(らくせい) 清滝川は 未練川 恋に身を焼き 燃え尽きる 同じ宿命(さだめ)に 泣く身なら
雨蛍千葉一夫千葉一夫木下龍太郎花笠薫南郷達也鏡見るのが 嫌なほど どなたの罪の 恋やつれ 逢いたい行きたい… せめて束の間 晴れたなら 憎い浮世の 五月雨に 飛ぶに飛べない 雨蛍  めぐり逢うのが 早ければ あなたの妻で 愛綴り 逢えぬ長夜は… 何度 寝返り 肘まくら 夢も遠野の みちのくで 燃えて身を灼く 雨蛍  世間隠れの 恋ならば 指されりゃ痛い うしろ指 逢いに行きたい… たとえひととき ひと目でも 下げた提灯 濡れぬよに 袖かばった 雨蛍
小桜音頭小桜舞子小桜舞子木下龍太郎岡千秋城を埋めるは 弘前(ひろさき)桜 枝垂(しだ)れ桜は 角館(かくのだて) 岩手(いわて) 盛岡(もりおか) 石割り桜 三春駒(みはるごま)には 滝桜 春が過ぎても 小桜だけは いつもあなたの 胸に咲く 桜づくしの チョイトソレソレ 小桜音頭  甲斐(かい)の国には 神代(じんだい)桜 河津(かわづ)桜は 伊豆に咲く 信濃(しなの) 高遠(たかとお) 小彼岸(こひがん)桜 絵島(えしま)なみだの 花吹雪 七重八重咲き いろいろあるが 愛に私は 一重咲き 桜づくしの チョイトソレソレ 小桜音頭  岐阜(ぎふ)の根尾谷(ねおだに) 薄墨(うすずみ)桜 京都(きょうと) 平安(へいあん) 紅枝垂(べにしだ)れ 吉野山なら 千本桜 静(しずか) 義経 恋桜 いまはつぼみの 小桜だけど いつか名のある 花になる 桜づくしの チョイトソレソレ 小桜音頭
国東半島松前ひろ子松前ひろ子木下龍太郎山口ひろし丸山雅仁裾を乱して 急いでみても 未練がまたも 袖を引く おんな豊後路 両子寺(ふたごじ)へ 地図を頼りに 国東半島 早くあなたを 忘れるように すがる想いで 手を合わす  二人旅する この日のために 見立てたつもり 恋袖 名前やさしい 姫島(ひめしま)よ 背伸びして見る 国東半島 側にみちづれ ない旅ならば つらさ身に沁む 周防灘(すおうなだ)  ひとつ枕で 帯解(と)く宿は 根付(ねつ)けの鈴を 抱いて寝る おんな豊後路 城下町 旅を重ねる 国東半島 明日は笑顔で 出直すために ひとり今夜は 泣き納め
二人の合言葉小金沢昇司小金沢昇司木下龍太郎大谷明裕伊戸のりお誰より素敵な 横顔を なみだで汚しちゃ いけないよ 最後の夜は 飛び切りの 笑顔を見せて くれないか 必ず逢える また逢える それが二人の 二人の合言葉(キーワード) そうさ  離れていたって 切れるほど  こころの絆(きずな)は 細くない 時間を決めて しあわせを それぞれ祈り 合わないか 必ず逢える また逢える それが二人の 二人の合言葉(キーワード) そうさ  信じて待ったら いつの日か  解(ほど)いた手と手を 結ぶ日も 二つに分けた 想い出を 支えに生きて 行かないか 必ず逢える また逢える  それが二人の 二人の合言葉(キーワード) そうさ
夏椿川野夏美川野夏美木下龍太郎水森英夫前田俊明泣くため恋を したのでしょうか 花が散るため 咲くように 掴む先から 壊れて消えた まるで私の 幸せみたい 咲いてみたとて… 花は一日 夏椿  私に理由(わけ)が あるのでしょうか こころ変わりを させたのは 尽くし過ぎると 男にとって 愛は重荷に なるだけかしら 訊いてみたけど… 花は答えぬ 夏椿  なくした愛は 戻るでしょうか 花がふたたび 咲くように 思い切るため 遊びの恋が 出来るほどには 器用じゃなくて 白さまぶしい… 花は一色(ひといろ) 夏椿
高原旅愁市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎宮下健治失くした恋の なつかしく ひとり訪ねた 高原を 想いあふれて 中空(なかぞら)に 君の名呼べど 答えなく ああ 白樺に さやさやさやと 風が吹く  くちづけ一つ 想い出に 遠く別れて 幾年(いくとせ)か 掴(つか)み切れずに この手から こぼれた夢の かけらやら ああ 竜胆(りんどう)に はらはらはらと 露が散る  立ち去り難く たたずめば 迫るたそがれ 高原は いまも面影 捨て切れぬ 女の胸の 忍び音(ね)か ああ 山鳩が ほろほろほろと 枝で啼く
堀部安兵衛の妻小桜舞子小桜舞子木下龍太郎岡千秋殿のご無念 晴らすため 明日は吉良へ お討入り その目を見れば 隠しても 判りますとも 夫婦なら 首尾(しゅび)を笑顔で 祈っても 別れがつらい 心では  「口は達者でも 父・弥平衛は老いたる身。 老いの一徹(いってつ)でどうしても討入りに行くと申します。 旦那様 足手まといになるやもしれませぬが、 父の面倒よろしゅうお願い申します。」  たすき代わりに お貸しした 赤い扱(しご)きが 縁結び 高田の馬場の 仇討ちで 二世を契った 夫婦雛 たとえ短い 月日でも 幸せでした 誰よりも  「夫婦としての歳月(としつき)は短くても 堀部安兵衛の妻として生きられたお幸は果報者にございます。 この世で叶わぬならば次の世では必ず必ず添い遂げさせて下さい 旦那様」  いまは他国の 赤穂でも 武士でありゃこそ 忠義立て 人目を避けて 小走りに 本所目指すか 影二つ 後を見送る 丸髷に 冷たく積もる 別れ雪
寒牡丹上杉香緒里上杉香緒里木下龍太郎岡千秋南郷達也頬に当たった 別れの雪が 解けて涙の 露になる 哀しいけれど 身を引くことが 私に出来る 思いやり 咲いてみたって 春知らず 実らぬ恋です 寒牡丹  夢の夢でも 幸せでした 妻の真似事 出来ただけ いついつまでも 甘えていては あなたをきっと 駄目にする 貸してあげたい この傘を 紅さえ凍える 寒牡丹  二度と逢うまい 逢いたいけれど つらさ堪えて 陰願い あなたがいまに 世に出ることを 夢見て生きる これからは 雪の重さに 耐えて咲く 女の花です 寒牡丹
筑後川北山たけし北山たけし木下龍太郎原譲二伊戸のりお明日(あす)の出口が 見えない夜は 北向き窓の 空を見る 胸に浮かぶは 遠き故郷(ふるさと) 筑後川 聴こえぬはずの 川音が 負けちゃ駄目だと 負けちゃ駄目だと 耳を打つ  いいの忘れて しかたがないの あなたの夢の 邪魔ならば 君が洗った 別れなみだの 筑後川 いまごろどこで 暮らすやら うわさ聴きたい うわさ聴きたい こんな日は  たとえ嵐が 吹き荒れようと 男の夢を どこまでも 抱いて生きろと いつも見守る 筑後川 希望(のぞみ)をきっと 果たせたら うれし涙の うれし涙の かえり道
雪国紅葉長保有紀長保有紀木下龍太郎中村典正佐伯亮残る未練を 捨てるため 女ひとりの 旅の宿 冬がひと足 早いから もう散り急ぐ 雪国紅葉 二人の恋を 見るようで 片頬濡らす ひとしずく  心変わりを 責めるより 尽くし足りなさ 悔やみたい 湯冷めしそうな 洗い髪 たたずむ窓に 雪国紅葉 憎んだはずの あの人の 面影胸に また浮かぶ  何度 寝返り 打ったやら 眠れないまま 宿の朝 昨夜(ゆうべ)降ったか 淡雪が 紅の葉隠(か)くす 雪国紅葉 想い出埋めて 明日から 出直すつもり 辛くても
幸せはすぐそこに…台詞入り天童よしみ天童よしみ木下龍太郎徳久広司竜崎孝路(台詞) なんで、私だけが不幸なんだと 自分いじめをしました。 そして、“迷い子の幸せ”を探しに 私は、何度も遠い旅をしました。 でも、気が付けば「幸せ」はこんな近くの あなたのところにあったのですね…。  背伸び爪立(つまだ)ち 遠くを見たが 捜せなかった やすらぎは 腰を屈(かが)めて 手探りしたら 指に触(さわ)った ぬくもりが 愛と一緒に 幸せは 貴方(あなた)の胸に すぐそこに…  (台詞) 幸せの落し物は… 自分で… 探すしかありません。 足元の大事なものを、 私は、見落としていたのです…。  傍(そば)にあるのに 気が付かないで なんでわざわざ 遠まわり 無駄な涙を 流して知った 女ごころの おろかさを 隣り合わせの 幸せは 貴方の胸に すぐそこに…  (台詞) 私は、なんて愚かだったのでしょう。 泣いたり、悲しんだり… 「幸せ」が見つからなかったのは、 遠くばかりを見つめていたからです。 「幸せの青い鳥」は、隣り合わせの あなたの胸にあったのですね。  こころ気遣(きづか)う やさしい影が 明日の私の 道しるべ ひとり歩きで 作った傷は きっと治して やると言う 捜し求めた 幸せは 貴方の胸に すぐそこに…
花の渡り鳥氷川きよし氷川きよし木下龍太郎水森英夫伊戸のりお広い世間も 追われて渡る 渡り鳥には 狭い空 浮いた浮いたの 浮世の春を 浮いちゃ通れぬ 義侠の旅は 笠で分けてく 花吹雪  惚れてくれるは うれしいけれど 惚れて返せば 罪つくり 初心なあの瞳を 背中で逃げて 詫びの印に 一節投げる 唄は追分 三五郎  峠越えれば 故郷は近い 近い故郷を 遠廻り こんな姿で 親御に逢えば 泣かすばかりと 笑って羽織る 縞の合羽に 花時雨
嵯峨野路岡ゆう子岡ゆう子木下龍太郎山崎剛昭前田俊明愛していりゃこそ 憎まれ口の つらい芝居で 旅支度 ひとり身を引き 京まで来たが 未練につまずく 大覚寺 傘に泣くよな 嵯峨野路しぐれ  あのまま一緒に 暮していたら いまにお荷物 あなたには 嘘を通した 女の胸を 判ってください 清涼寺 袖を濡らして 嵯峨野路しぐれ  想い出ばかりを 追ってたならば きっと遅れる 立ち直り 橋のたもとに 涙を置いて 渡って行きたい 渡月橋(とげつきょう) いつか止みそな 嵯峨野路しぐれ
飛行機雲新沼謙治新沼謙治木下龍太郎宇崎竜童宮崎慎二どこに落として 来たんだろ 若い時には あったけど 旅の途中で 手離した 夢と言う名の 忘れ物 他人に拾われ ないうちに 早く見付けて くれないか 空に地図描く 飛行機雲よ  どこにどうして いるんだろ 時の流れに 流されて 二度と帰らぬ 青春を 共に過ごした あの女は いまは不幸か 幸せか 様子見て来て くれないか 白い線引く 飛行機雲よ  どこに向えば いいんだろ 道にどこかで 迷っても 他人に聞けない 人生の 旅はそれぞれ 違うから 明日が見えない この胸に 出口教えて くれないか  空に伸びてく 飛行機雲よ 空に伸びてく 飛行機雲よ
呼子恋歌谷龍介谷龍介木下龍太郎岡千秋伊戸のりおもつれた愛の 絆の糸は 切るより他に ないのでしょうか 女ひとりの… 佐賀の呼子は 風待ち港 旅の栞が 心の灯台(あかり) 着いた私は 迷い舟  眠れぬままに 寝酒に酔えば いいことだけの 想い出浮かぶ 今は恋しい… あなた呼子は 泣き待ち港 宿の名入りで 綴った手紙 迎え来てとの 片便り  あなたの胸に 戻れる風が 祈って待てば 吹くのでしょうか 枕濡らした… 佐賀の呼子は 風待ち港 夢でいいから はるかな潮路 漕いで行きたい おんな舟
豊後港町川野夏美川野夏美木下龍太郎徳久広司丸山雅仁手紙通りの 航海ならば 赤道あたり いま頃は 南の時化は 御輿(みこし)のように 船を担いで 荒れるとか 無事を祈ってヨー 貴方を待ってる 豊後港町  幼なじみで 育った同士 咲かせた胸の 恋椿 漁場は遠い 海原だから 逢えぬつらさに 首ったけ 思い焦がれてヨー 貴方の名を呼ぶ 豊後港町  南十字の 星降る夜は 私の夢を 見ると言う 鴎の白い 翼を借りて 逢いに行きたい 海千里 固い絆のヨー 貴方と私の 豊後港町
秋螢 -あきほたる-野中さおり野中さおり木下龍太郎徳久広司丸山雅仁一人旅して 来たはずなのに いつか未練と二人連れ… 一軒宿の 湯舟の窓に 季節はずれの 秋螢 恋の残り火 消せないままの 私を見るよで つらくなる  思い出すのは 良(い)いことばかり 思い切ろうと つとめても… お前も同じ 叶わぬ恋に きっと身を灼(や)く 秋螢 聴いて呉(く)れるか 女の愚痴を 私の心が 読めるなら  愛にさよなら 出来ない内は どこへ行こうと 同じこと… 一軒宿へ 哀しみ置いて 旅に出るやら 秋螢 胸の未練火 涙で消して 私も笑顔で 発(た)つつもり
下町しぐれ笹みどり笹みどり木下龍太郎市川昭介池多孝春金じゃ解かせぬ 義理では解かぬ 意地の縦縞 おんな帯 路地の柳に 下町しぐれ 浮いた浮いたのお座敷だけど 芸の建前 押し通す  母に言われた 訳ではないが 後を継いでの 左褄 昔なじみの 下町しぐれ 濡れてただよう 大川端の 鳥もいまでは 代替わり  惚れたお方も 居ないじゃないが 縁が結べず 片情け 女ごころに 下町しぐれ ひとり手酌で 弾く爪弾きの 三味の音締(ねじめ)も 湿り勝ち
おれの北緯四十度鳥羽一郎鳥羽一郎木下龍太郎船村徹丸山雅仁朝は燃える 太陽 夜は揺れる 漁火 北の海 大漁旗を なびかせ帰る 無事を祈り 見守る 母のような 灯台 かすむ波間の村 潮の香りの村 おれの北緯四十度  朱(あか)く咲くは はまゆり 白い花は えんじゅか 北の国 握った土の かすかな温み 友と力 合わせて 汗を流す 一日 風もみどりの村 星があふれる村 おれの北緯四十度  故郷(いなか)離れ 想うは 都会(まち)に住んで 偲ぶは 北の空 ほのかな恋の 想い出残る 言葉荒い けれども 皆(み)んな心 やさしい 幼なじみの村 遠い夢路の村 おれの北緯四十度
なごり船大泉逸郎大泉逸郎木下龍太郎大泉逸郎池多孝春お前が泣くから 呑むほど苦い 今夜の酒は 涙割り 元の笑顔に 戻っておくれ これきり逢えない 二人じゃないさ しばし別れの なごり船  お前が泣くから うるんで見える 港に浮かぶ 波止場月 男ごころを 信じておくれ 夜毎の夢路で 通ってくるさ 同じ想いの なごり船  お前が泣くから 出船を告げる 霧笛がまたも 貰い泣き 無事を祈って 待ってておくれ 寄り道しないで 帰ってくるさ ここがふるさと なごり船
紅水仙上杉香緒里上杉香緒里木下龍太郎岡千秋南郷達也列車を乗り継ぐ 旅路の駅に こころ迷わす 春の花 似合うと貴方に 褒められた 口紅色した 紅水仙よ 愛していりゃこそ 身を引く恋は なおさら荷物が 重くなる  小さな指輪も 外してみれば 軽さ寂しい くすり指 幸せでしたと 口紅で 鏡に残した 走り書き 暮らした月日は 短いけれど 笑顔でめくった 夢暦  急げば間に合う 乗り継ぎなのに わざとひと汽車 遅らせる 戻っちゃだめだと 叱るよに 小さな首振る 紅水仙よ 未練に負けたら 貴方のために 流した涙が 嘘になる
曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
番屋北原ミレイ北原ミレイ木下龍太郎水森英夫北の天気は 気まぐれで へそを曲げたら 荒れるから 酒で宥める 空模様 貴方網巻く あの沖は 波が牙向く オホーツク ヤンレー ヤンレー 男は宵から 海に出る ヤンレー ヤンレー 女は番屋で 夜明けまで 粗朶木くべては 帰り待つ  船を降りたら 一匹の 陸に上った 河童だと 笑い飛ばして 漁に出る そんな貴方に 惚れ抜いて 咲かす恋花 エゾキスゲ ヤンレー ヤンレー 男は黙って 肩を抱く ヤンレー ヤンレー 女は番屋の 戸を閉めて 胸を隠して 帯を解く  ヤンレー ヤンレー 男は死ぬまで 船に乗る ヤンレー ヤンレー 女は番屋で 網を刺し 留守を守って 帰り待つ 
お吉竜鉄也竜鉄也木下龍太郎竜鉄也お国のためと 聞かされて どうして嫌と 言えましょう… 異人屋敷へ 行く駕籠を 濡らす今夜の この雨は 辛いお吉の なみだ雨  (セリフ)堪忍して 鶴松さん。 お吉は好き好んでハリスさんの処へ 行くんじゃありません。 心持たない人形となって 領事館へ行くのです。 ああ いやだ! いやだ! どうして来たんだろう 黒船なんか…。  お吉は夢を 捨てました 下田の海で 死にました… 夫婦契りの 約束を 破る女の 哀しさを 知って鳴くやら 磯千鳥  何故なぜ囃す 洋妾と 好んでなった 訳じゃない… いっそ逃げたい 黒船で うしろ指さす 世間から 苦いお吉の 茶碗酒
大前田英五郎鏡五郎鏡五郎木下龍太郎宮下健治馬鹿な片意地 互いに張って なんで大事な 命を捨てる 野暮な喧嘩を 度胸で分けて 顔で治める 男伊達 生まれ上州 生まれ上州 大前田  「意地だ 義理だと角突き合わせて 親から貰った大事な躰、 粗末にしちゃあいけませんぜ。 ここはこの大前田の顔に免じて 引いちゃあくれませんか。」  悪さしたのも 若気の至り 付いた綽名が 火の玉小僧 二度と抜かぬと 長脇差に 結ぶ封印 こより糸 月も知ってる 月も知ってる 心意気  「雁も最後は生まれ故郷の土になるってなぁ。 鳥でさえそうなら 里心がつくのは当り前。 生まれ在所の上州へ明日は帰ろうか。 故里で最後のひと咲き それが男と言う者じゃあござんせんか。」  赤城おろしが 身に沁む頃か 捨てて出て来た 上州在は せめて最後は 故郷の空に 咲いて散りたい 男花 戻り草鞋の 戻り草鞋の 英五郎 
終列車森進一森進一木下龍太郎西條キロク馬場良女の明日を 一枚の 切符に賭ける はずでした どうぞ叱って ねぇあなた ついて行けない 弱虫を なみだで送る 赤い灯は 乗るはずだった 終列車  私がもう少し 強ければ 捨てられました 世間まで どうぞ信じて ねぇあなた 嘘じゃないのよ いまだって 遊びの恋が できるほど 器用じゃないの 初めから  ひっそり生きてく この町で 夢から覚める その日から どうぞ忘れて ねぇあなた こんな女の いたことは 想い出ひとつ 置き去りに 瞼に消える 終列車 
北島三郎北島三郎木下龍太郎弦哲也前田俊明勝手気ままに 育った麦は 雪の重さに 耐え切れぬ 足で踏むのも 根っこを張って 強くなれとの 親ごころ 辛い世間の 柵は 男を鍛える 愛の鞭  きれい事だけ 並べていたら 惚れた女も 背を向ける 愚痴を呑み込み 流した汗に 他人(ひと)は黙って 従(つ)いて来る 切れぬ浮世の 柵は 男を育てる 向かい風  楽に通れる 世の中ならば 辞書に苦労の 文字はない 雨に叩かれ 嵐を越えりゃ 夢の掛け橋 虹が立つ 辛い世間の 柵は 男を鍛える 愛の鞭
酒田港大泉逸郎大泉逸郎木下龍太郎大泉逸郎白帆が頼り 北前船は 止まるも行くも 風まかせ お前が見送るョー 酒田港(さかたみなと) 紅花(べにばな)積んで 浪花を目指す 行く手は遠い 西廻り  水垢離(みずごり)取って お前が縫った 何より強い 守り札 離れていようとョー 二人連れ 嵐が来ても この船だけは いつでも風が 避(よ)けて吹く  船足速い 北前船の 土産は京の 流行口紅(はやりべに) 心が急(せ)かれるョー 酒田港 鳥海山(ちょうかいざん)の雪形までが お前に見える 日本海
浮雲日記泉ちどり泉ちどり木下龍太郎朝月廣臣只野通泰浮世の風に 流されながら 生きて来ました ただひとり 女ごころの なみだ綴りの 浮雲日記 掴(つか)んだはずの しあわせいつも うしろ姿の 影ばかり  不器用だから 駆け引きなんて いつも出来ずに 命がけ 呑めぬお酒に 文字も乱れた 浮雲日記 信じるままに 愛して知った 男ごころの 裏おもて  世間の寒い 北風さえも 今に変わるわ 風(かざ)向きも 女ごころの 夢を綴った 浮雲日記 優しい人に どこかで出逢い 早く終えたい ひとり旅
淀君市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎本郷貞王親の仇の 情けに生きる 女哀しや 露の花 元は名もない 藤吉郎が いまは敵なき 天下人(てんかびと) 茶々は 茶々は 死んだつもりで 憎いその手に 抱かれます  「母上様 憎き仇に肌身を許す女の哀しさ。 茶々は何よりも辛うございます。 なれど かくなる上は 豊臣の天下を この手で握ってごらんに入れます。 それが茶々に出来る、女の仇討ちにございます。」  お腹(なか)痛めた わが子であれば なんで憎かろ 鬼の子も 紅葉みたいな その手のひらに 取らせますとも この国を 茶々の 茶々の 刀持たない これが女の 戦(いくさ)です  「小谷(おだに)城では父上を 北の庄では母上を そしていま この大阪城ではわが子秀頼を失うとは。 ああ 天は何故 この茶々にはむごいのじゃ。 次の世は女に生まれとうはない…。」  天にそびえる 大阪城も いまは炎の 天守閣 時の流れは 徳川方へ 味方するのか 夏の陣 茶々は 茶々は 生きて泣くより 死んで誇りを 守ります
阿波の恋唄金田たつえ金田たつえ木下龍太郎池田八声佐伯亮エライヤッチャ エライヤッチャ ヨイヨイ ヨイヨイ  浮いて浮かれる よしこの節の 節が哀しい 私には 祭りが済めば 元の他人の二人なら 振りは陽気に 踊っていても 音が泣いてる 利休下駄 エライヤッチャ エライヤッチャ ヨイヨイ ヨイヨイ 祖谷のかずら橋ゃ ゆらゆらゆれど 主と手を引きゃ こわくない  千々(ちぢ)に乱れた 桃色蹴出し 燃えて過ごした 夢一夜 眠れぬままに 窓を開ければ波の音 女ごころと 鳴門の潮は 止めて止まらぬ 渦になる エライヤッチャ エライヤッチャ ヨイヨイ ヨイヨイ  つのる未練を 鳥追い笠に そっと隠して 袖を振る 忘れはしない いのち重ねた恋だもの 胸で貴方に 別れを告げりゃ 三味がひと泣き 阿波踊り エライヤッチャ エライヤッチャ ヨイヨイ ヨイヨイ
お菊(歌謡節入り)坂本冬美坂本冬美木下龍太郎市川昭介何があろうと嫁いだ先の 土に咲くのが 女花  やくざ渡世を承知の上で 固く結んだ 絆糸  実家へ戻れの三下り半は 死ねと読めますお菊には  義理だ意地だは男の世界 陰で泣くのは 女だけ 吉良の仁吉に嫁いだいまは たとえ兄でも 同じ敵 死ぬを覚悟で 荒神山へ どうでも行くなら 女房で 切り火切らせて ねえ あんた  たった三月の夫婦だけれど 生きた気がする 十年も 二度とこの世で逢えない時は 次という世で添い遂げる 喧嘩支度の 晒の中へ どうぞお菊のこの髪を
倉敷しぐれ小桜舞子小桜舞子木下龍太郎岡千秋あなたといつか 訪ねた宿を 今夜も選んだ 蔵屋敷 思い切る気の 旅路のはずが 女のこれも 未練でしょうか… 宿傘借りて 堀割行けば すすり泣くよな 倉敷しぐれ  心の内は 見えないだけに いつしか出来てた 行き違い 胸のほころび 繕う針は この世の中に ないのでしょうか… やつれて細い 柳の枝に しずく重たい 倉敷しぐれ  思い出離れ 出来ない内は 失くした笑顔は 戻らない 消すに消せない 未練の糸は 月日が切って 呉れるでしょうか… 水面に映る 白壁揺らし 音もなく降る 倉敷しぐれ
金沢情話~原作 滝の白糸(泉鏡花)より~金田たつえ金田たつえ木下龍太郎保田幸司郎舞台の上の 水芸は 裏にあります からくりが 素顔で 惚れた この恋は 表も裏も 誠だけ あゝ 金沢の月に帯解く 高瀬舟  (セリフ)「欣弥さん 東京で好きなだけ勉強してください。 学費はこの滝の白糸が きっときっと 工面いたします。」  旅芸人の 細腕にゃ いつか重荷に 仕送りは 操を守る それ故に この手を染める 罪の色 あゝ 叶うなら この身投げたい 浅野川  (セリフ)「あなた いいえ 村越検事様 人を殺めたのは 誓って想う人への仕送りのためではございません。」  恋しい人に 裁かれる 運命哀しや 糸車 真実を言えと 言う人を 庇って嘘を つき通す あゝ 金沢の 格子窓には なみだ雪 
サンゴ草咲く日に芹洋子芹洋子木下龍太郎小川寛興北国の 夏は短く 青春の 旅の出逢いは さらにはかない 別れても 別れても愛を信じ いつかまた 逢いましょう 能取湖(のとろこ)に サンゴ草紅く咲くころ  悲しみの 恋の挽歌か 指笛を 誰か吹いてる 北の夕陽に さよならは さよならは交わさないで いつかまた 逢いましょう 能取湖に サンゴ草紅く咲くころ  同じ世に 生きているなら 想い出の 跡をたどれば ここにつながる 今日の日を 今日の日を忘れないで いつかまた 逢いましょう 能取湖に サンゴ草紅く咲くころ
人生勝負熊谷ひろみ熊谷ひろみ木下龍太郎宮下健治池多孝春無駄に見えても 道草は 次の一歩の 足慣らし 遅れようとも 頑張れば 他人(ひと)に追い付く 追い越せる のるかそるかの 大一番は 引き分けなしの 人生勝負  掛けた情けは また戻る 決してならない 掛け捨てに 持ちつ持たれつ 世の中は 一期一会(いちごいちえ)の 繰り返し のるかそるかの 大一番は 一人じゃ勝てぬ 人生勝負  今日の苦労は 後で効く 明日に輝く 磨き砂 いまは茨の 細道も 先は日向の 大通り のるかそるかの 大一番は 最後に決まる 人生勝負
北の恋祭り山形くるみ山形くるみ木下龍太郎岡千秋土佐の男は 黒潮育ち 度胸磨いた 向う見ず たとえ遠くに 離れていても 通うこころは 海つづき ヤーレン ソーラン ヨサコイ ソーラン ヨサコイ ソーラン ヨサコイ ハイハイ 年に一度の 祭りなら よさこい ソーラン ああ 恋祭り  北の大地に 育った花は 耐えた分だけ きれいだよ 夏が来るのを 指折り数え 見せてやりたい 雪の肌 ヤーレン ソーラン ヨサコイ ソーラン ヨサコイ ソーラン ヨサコイ ハイハイ 年に一度の 出逢いなら よさこい ソーラン ああ 燃え上がれ  ねじり鉢巻 鳴子を振れば 汗を飛ばして 踊り出す 惚れた女に はりまや橋で 買ったかんざし 髪に挿す ヤーレン ソーラン ヨサコイ ソーラン ヨサコイ ソーラン ヨサコイ ハイハイ 年に一度の 晴れ舞台 よさこい ソーラン ああ 夜明けまで 
しあわせ坂神野美伽神野美伽木下龍太郎岡千秋泣くも笑うも 人生は 浮世みちづれ ふたり連れ 私がもしも 遅れたら あなた合わせて 足並みを 肩寄せあって 捜したい… しあわせ坂は きずな坂  濡れて駆け込む 軒先で 隣り同士の 雨やどり 袖摺り合った ぬくもりが 愛に変わった 縁結び 苦労の先に ありますね… しあわせ坂は のぞみ坂  行くも戻るも これからは 夢が目印 道しるべ 私がなみだ こぼしたら あなた叱って 弱虫を 二人で春を 見つけたい… しあわせ坂は あした坂
ふるさと帰行南かなこ南かなこ木下龍太郎弦哲也前田俊明ひとりぼっちの 寂しさも いまはようやく 馴れました 故郷出るとき 抱いて来た 夢にむかって また一歩 明日の行方が 見えぬ日は 希望が心の 道しるべ 春は桜 夏は蛍 秋は芒 冬は小雪 帰りたいけど まだ帰れない 遠い列車の 笛に泣<  他人の情けの あたたかさ ひとり暮しで 知りました 弱音吐いたら 鞭になり 足をとられりゃ 杖になる 目には見えない 結び目の 絆が心の 拠り所 春は若葉 夏は青葉 秋は紅葉 冬は落葉 母の言葉を 聴きたくなって そっと電話に 触れてみる  春は桜 夏は蛍 秋は芒 冬は小雪 想い出すたび 恋しさつのる 夢で今夜は 帰ろうか
裸足のブルース中村晃子中村晃子木下龍太郎高田弘靴を投げ出し 裸足(はだし)で ひとり歩いてく 赤いクルマも ドレスも なんにもいらないの 風が吹いたら 飛ばされて 雨が降ったら 濡れるだけ ヘッドライトの アオヤマ 指を鳴らして歩く  ガムをかみかみ 裸足で ひとり歩いてく 愛だ恋だと 泣くのは 子供のすることよ 傷が痛けりゃ 痛むまま わざと夜風に さらすだけ プラザ横目に アカサカ 風にゆられて歩く  影をけりけり 裸足で ひとり歩いてく きょうが終われば 明日が ついでにくるだけよ 人が笑えば 笑うだけ 人が泣かせりゃ 泣くだけさ 白い夜明けの シンジュク 夢につかれて歩く
ひとり雨鏡五郎鏡五郎木下龍太郎保田幸司郎連れは一日 遅れて来ると その場つくろう つくり言 湯宿にいつか ひとり雨 泣きに来たのを 気付かれまいと 女ごころの あー 見栄を張る  呑めもせぬのに 頼んでみたが やはり余って 燗冷まし ひと夜が長い ひとり宿 障子閉めても 雨音までが またも貴方の あー 声になる  湯冷めしたのか 髪まで冷える 添い寝するよに 抱き枕 夜通し窓に ひとり雨 愛を覚えた 女の肌が 声を忍ばせ あー 夜泣きする
月太郎笠氷川きよし氷川きよし木下龍太郎水森英夫伊戸のりお義理の貸し借り 忘れたならば 飛ぶに空なし 旅鴉 恩も恨みも ない人なのに 野暮な渡世の 喧嘩沙汰 利根の月太郎 受ける仁義の 受ける仁義の 取手宿  惚れちゃならない 堅気に惚れて 解いた絣の 紅の帯 男知らずの 菖蒲の花に 情け重ねりゃ 罪つくり 利根の月太郎 愛想づかしの 愛想づかしの ひと芝居  浮世双六 上りはあるが 渡世双六 明日はない どうせ畳じゃ 死ねない身なら せめて散りたい 故里の空 利根の月太郎 生まれ銚子は 生まれ銚子は 祭り頃
水仙情話角川博角川博木下龍太郎花笠薫前田俊明同じ歩幅で 歩いたはずが いつかはぐれた あなたから 当てのないまま ひとり来た 水仙岬 泣いて明かした 女の目には 海の夕陽が なお沁みる  ひとつ違えば 次から次へ 積み木崩しね しあわせは 愛のもろさを 知らされた 水仙岬 もっと尽くせば 続いた二人 先に立つのは 愚痴ばかり  胸の未練火 消さないかぎり きっと遅れる ひとり立ち 花も叱るか 弱虫を 水仙岬 宿の湯舟で 残り香流し 帰り支度を するつもり
隠れ咲き市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎市川昭介離れ離れに 座っても 揃って降りる 湯の駅は いまも迷って いることを あなた 分ってくれますか… 忍び逢瀬(おうせ)の 恋宿は 椿の花も 隠れ咲き  わざと時間を 掛けながら 帯からたたむ 宿浴衣 窓の向うの 三日月を あなた 見ていてくださいね… そっと湯舟に 身を寄せる 二人の恋は 隠れ咲き  宿の冷たい 枕より 今夜は借りる 腕枕 朝がこのまま 来ないこと あなた 祈っていいですか… 一夜(ひとよ)泊りの 湯の宿は 椿の花も 隠れ咲き
夫婦桜新川二朗新川二朗木下龍太郎岡千秋晴れの日雨の日 いろいろあった いつしか人生 折り返し 解(ほど)けかかった 絆の糸を 心を合わせて また結ぶ 二人で植えた 夫婦桜よ 強く根を張れ 枝を張れ  子供はかすがい 巣立った後は どこかで薄れた 結び付き やっと下ろした 肩の荷だけど 軽さが寂しい 親ごころ 二人の支え 夫婦桜よ 雪に折れるな 嵐にも  袖摺(そです)り合っての 道連れならば おしどり暮らしで これからも 明日(あす)の生甲斐 この樹に掛けて そのうち一緒に 花見酒 二人の夢の 夫婦桜よ 早く花咲け 春に咲け
安曇野芹洋子芹洋子木下龍太郎小川寛興雷鳥の涼しい 鳴き声が かすかに聞こえてきそうな 気がします 時の流れも 止まったような 静かな町です 安曇野 明日はあなたに 返事を持って 一番列車で 帰ります 愛していると 気がついたから  教会によく似た 美術館 あなたと来る日のために 残します 愛の指輪は ここで受けると 日記に書きます 安曇野 明日はあなたに 返事を持って 一番列車で 帰ります 愛していると 気がついたから  夕焼けが染めてく 道祖神(どうそじん) 私にほほえみかける 気がします 生きるよろこび 教えてくれる こころの町です 安曇野 明日はあなたに 返事を持って 一番列車で 帰ります 愛していると 気がついたから
山科の別れ ―大石りく―米倉ますみ米倉ますみ木下龍太郎伊藤雪彦実家(さと)へ戻れの 離縁状(さりじょう)は 吉良へ討入り 決めたこと たとえ世間は 騙せても 大石殿の 妻ならば 判りますとも うつけ芝居の 裏の裏  「旦那様 一日も早いご本懐(ほんかい) 遥か但馬(たじま)の空より お祈り申しておりまする。 たとえこの身は離縁され 実家へ戻されましょうとも りくは終生(しゅうせい) 赤穂藩国家老 大石内蔵助の妻にござりまする…。」  松の廊下の 刃傷が 変えた赤穂を 人の身を ならぬ堪忍 したならと 女子(おなご)のそれは 世迷い言 まぶた閉じれば 浮かぶあの日の 天守閣  「これ 主税(ちから) そなたとは今日(こんにち)限り 母でもなければ 子でもない。なれど りくと言う縁なき女子が いつでもそなたの身を 案じていることだけは 何卒(なにとぞ) 何卒 心の隅に止めておいてくだされ。 のう 主税殿。」  もしもこの身が 男なら 名前連ねた 連判状(れんばんじょう) ここで他人に なろうとも 心は置いて 参ります 京都 山科(やましな) 背(せな)にみれんの 春時雨(はるしぐれ)
越後海道長保有紀長保有紀木下龍太郎中村典正こころ残して 身を引く恋は いつの日消える なみだ跡 越後海道… 寄せる荒波 日本海 袖に舞い散る 飛沫(しぶき)を逃げて ひとり荒磯(ありそ)を 急ぎ足  もしも幸せ 望んだならば 誰かがきっと 陰で泣く 女なりゃこそ… 判る女の 哀しさが 風に切れ切れ 門付け三昧の 音が罪ある 胸を打つ  違う生き方 見付けるための 女の旅は いつ終る 越後海道… 前は荒海 日本海 思い切れずに 振り向くたびに 弱さ叱るか 潮鳴りも
玄界情話長保有紀長保有紀木下龍太郎中村典正伊戸のりお酒と度胸じゃ 負けない人も 芯はやさしい お人好し 強いだけなら 松五郎さんに なんで子供が 馴付きましょう ねじり鉢巻 母子を乗せて 今日も韋駄天(いだてん) 人力車  やっさやれやれ 掛け声ひびく 小倉祇園は 太鼓山車 あれは私と 子供のために 叩くつもりか 撥さばき 鬼も恐れる 無法と言うが いいえ 仏の 男伊達  女なりゃこそ 心に沁みる 熱い男の 眼差しは 恋も叶わぬ 母の身ならば 気付きながらも 知らぬ振り 祇園太鼓も 私の耳に 泣いて聴こえる 乱れ打ち
おんな傘泉ちどり泉ちどり木下龍太郎野崎眞一池多孝春駅へあなたを 送りに来たが 頬にみれんの 露しずく そつと斜めに 傾ける なみだ隠しの おんな傘 雨はきらいな はずなのに 今日は嬉しい 宵しぐれ  好きになっては いけない人と 決めていたのは 始めだけ 逢う瀬重ねる その内に 愛に濡らした おんな傘 私ひとりが 泣けば済む そうよあなたに 罪はない  汽車の明かりが にじんで揺れて 遠くあなたを 連れて行く 差して行きたい どこまでも なみだ隠しの おんな傘 つらい心を 知りながら いつか上った 宵しぐれ
浜酒場泉ちどり泉ちどり木下龍太郎野崎眞一池多孝春舵を取らせりゃ 北海一と 他人(ひと)の噂は 掛値(かけね)なし 貴方(あんた)必ず 戻って来てね ここが母港(ぼこう)の 浜酒場 船を案じて 赤提灯に 今日も願いの 灯をともす  お酒入れば 大法螺(おおぼら)吹くが 決して言わない 嘘だけは そこに惚れ込み 許したつもり 男嫌いの この肌を 嫁に来いとの 約束破りゃ 二度と暖簾は ぐぐらせぬ  壁の写真に 陰膳(かげぜん)据えて 添える一本 好きな酒 貴方(あんた)空けたら 私に注(つ)いで ひとり芝居の 浜酒場 時化が治まりゃ 港に届く きっと大漁の 風便り 
お色直し長保有紀長保有紀木下龍太郎中村典正池多孝春涙でかすむ この目にも ひと際映える 高島田 お色直しは 妻として 旅立つための 晴れ姿 昨日と同じ この娘でも 大きく見える 今日の日は  この手を離れ これからは 選んだ人と 腕を組む お色直しは 娘から 女に変わる 衣替え 嬉しさ半分 寂しさが 残りの半分 親ごころ  他人はくれぬ しあわせは 力を合わせ 掴むもの お色直しは 人生を 二人で歩く 旅衣 はぐれず従(つ)いて 行くように 願いをこめて 送り出す
合わせ鏡岡ゆう子岡ゆう子木下龍太郎伊藤雪彦一つじゃ後は 見えないけれど 二つ合わせりゃ よく見える 合わせ鏡ね あなたと私 足りないところは 足し合いながら しあわせ重ねる 二人で重ねる 人生夢ごよみ  世間で言うよに 似た者同士 ちょうど釣り合う 揃い雛 合わせ鏡ね あなたと私 相手の振り見て わが振り直し 手に手を取り合い 二人で取り合い 人生旅ごよみ  この世は苦労の 坂道だから 背中押したり 押されたり 合わせ鏡ね あなたと私 涙も笑顔も 分け合いながら 明日に咲かせる 二人で咲かせる 人生花ごよみ 
ヤン衆港大泉逸郎大泉逸郎木下龍太郎大泉逸郎南郷達也いまに鰊(にしん)でョー ひと山あててョー 嫁に迎えに 来ると言う どこへ忘れた 約束ごとを いつか途絶えた 恋だより 貴方たずねて 江差 函館 ヤン衆港  怖いものなしョー お酒が入りゃョー 醒めりゃ根っから 寂しがり 夢も凍える 北海ならば もしや添い寝の 女子でも 心乱れて 釧路 網走 ヤン衆港  苦労してぬかョー どこかの浜でョー いまじゃ鰊も 来ないとか 辛い時こそ 貴方の側で 胸のほころび 縫うつもり うわさ便りに 留萌 石狩 ヤン衆港
忠臣蔵・片岡源五右衛門鏡五郎鏡五郎木下龍太郎弦哲也池多孝春春に背いて 散り急ぐ 花は赤穂の 若桜 殿の無念を 知りながら 尽くす手立ても ないままに 送るつらさに 送るつらさに 男・源五の 口惜し泣き  「片岡源五右衛門 お側にお仕えしながら何も出来ずに 腹を召される殿を送らねばならぬとは…ああ 情けなや。 殿! 最後に言って下され 源五 余は無念じゃったと そこから一言 殿!」  抜いちゃならない 殿中(でんちゅう)で 積もる恨みの 白刃沙汰(しらはざた) それが役目と 分るとも 武士の情けが あるならば 次のひと太刀 次のひと太刀 何故に止めたか 梶川殿  「殿中にての刃傷沙汰はご法度(はっと)なれど 吉良殿への恨みつらみがあってのこと。 殿は決して乱心ではござりませぬ。 何故 もうひと太刀 打たせてはくれなん だか 梶川殿!」  殿の最後を 見届ける 辛い大役 田村邸 これも浮世の 縁ならば たとえ一人に なろうとも 仇は必ず 仇は必ず 誓う源五に 花時雨
おんな酒米倉ますみ米倉ますみ木下龍太郎伊藤雪彦馬場良貴方ひとりが 男じゃないと 口じゃ言えても 心ではしのび泣く どこの誰より 惚れてるくせに 素直になれない 意地っぱり 馬鹿な女の 強がりを 酔って聞かせる おんな酒 分って ねえあんた  無茶はよせよと 優しく叱り 干したグラスに 蓋をする掌が欲しい 酒じゃ消せない 心のすき間 知っていながら また空ける 馬鹿な女と 言わないで 眠れないのよ 一人では 寒いわ ねえあんた  死ぬも生きるも 一緒と決めて 命ささげた あの夜に嘘はない 惚れて振られる 浮き世の川で 情けひとつに すがりつく 馬鹿な女で よかったら 明日を夢見る 止まり木に 戻って ねえあんた 
酔い語り阿部三登里阿部三登里木下龍太郎櫻田武男池多孝春思い切る気で呑むものを 酔えば恋しい 人になる 初めて許した 湯の宿の 窓に夜通し 細雪 (ささめゆき) 想い出ほろほろ 夢ほろろ 想い出ほろほろ 夢ほろろ お酒相手に 酔い語り  苦労 何度か させられた すぐに顔出す 浮気ぐせ いつでも上手に騙されて 露地の屋台で 仲直り 想い出ほろほろ 夢ほろろ 想い出ほろほろ 夢ほろろ 影に聞かせる 酔い語り  ひとり暮しと聞くたびに 女ごころが また揺れる いまでも温もり覚えてる 借りた添い寝の腕まくら 想い出ほろほろ 夢ほろろ 想い出ほろほろ 夢ほろろ なみだ芝居の 酔い語り 
笹川流れ永井みゆき永井みゆき木下龍太郎岡千秋背(そむ)いた貴方を 恋しがる 弱さ叱るか みぞれ雪 みれん心に つまずけば 波に呑まれる 荒磯(ありそ)道 ここは越後の 笹川流れ 行くも戻るも 泣き別れ  恋ゆえ見捨てた ふるさとが いまは心の 拠(よ)り所 可愛いからこそ 強く言う 母の小言(こごと)が なつかしい ここは越後の 笹川流れ すがる想いで 駆け抜ける  貴方が残した 傷あとを 癒やすやさしい雪椿 明日(あす)を信じて 渡ったら 波も治まる 荒磯道 ここは越後の 笹川流れ 風もいつしか 春ま近か
風待港長保有紀長保有紀木下龍太郎中村典正伊戸のりお船は千来る万来る中で 貴方の船をこころ待ち もしも港に戻ったならば 嵐よ止むなしばらくは 時化の間はとも網解かぬ 女は男の風待港  冷えていたなら温めてあげる 添い寝の肌で夜明けまで 酒は人肌呑ませてあげる 命の水を好きなだけ 尽くすことなら誰にも負けぬ 私は貴方の風待港  離れたくない心を知らず いつしか凪の空模様 次はいつかと貴方に問えば 天気に聞けと憎い口 船は出て行く鴎は残る 女は男の風待港
那智の火祭り渡辺ひろ美渡辺ひろ美木下龍太郎弦哲也前田俊明鎌倉積みの 石段を 大松明が 駆け上がり  那智の火祭りが 始まるのです  愛の指輪の 宝石も 恋が終われば 硝子玉  火の粉浴びれば 燃え尽きますか ああ 貴方から…  旅発つために 熊野まで 泣いてるような 滝の音  夢なき旅の 女には 那智の火祭りは寂しいのです  髪の乱れも そのままに 借りて眠った 腕まくら  燃えたあの夜が 浮かんで来ます ああ 松明は…  想い出映す 走馬灯 那智の火祭り 炎の祭り  ああ いつの日か 出直すつもり 熊野から
忘れな草をあなたにヴォーチェ・アンジェリカヴォーチェ・アンジェリカ木下龍太郎江口浩司別れても 別れても 心の奥に いつまでも いつまでも 憶えておいて ほしいから 幸せ祈る 言葉にかえて 忘れな草を あなたに あなたに  いつの世も いつの世も 別れる人と 会う人の 会う人の 運命は常に あるものを ただ泣きぬれて 浜辺に摘んだ 忘れな草を あなたに あなたに  喜びの 喜びの 涙にくれて 抱き合う 抱き合う その日がいつか 来るように 二人の愛の 思い出そえて 忘れな草を あなたに あなたに
お水取り原田悠里原田悠里木下龍太郎三木たかし馬飼野俊一いつかあなたに 着せたいのです 母の形見の 結城(ゆうき)つむぎを 裄(ゆき)も着丈(きたけ)も 同じなら きっと似合うと 思います 笑顔のきれいな あなたのように それはやさしい 母でした 寒がりだった この僕に 母はきまって 言ったものです 二月堂の お水取りが 済んだから 春はそこまで 来ていると  いつもあなたに 見つけるのです 若いあの日の 母の姿を 小首かしげて ものを聴く 何気ないよな しぐさにも きっとあなたと 並んだならば 姉妹(しまい)みたいに 見えたでしょう 母が愛した 大和(やまと)路(じ)を 一緒に歩いて くれませんか 二月堂の お水取りが 済んだから 春をさがしに そこらまで 春をさがしに そこらまで
五十雀古都清乃古都清乃木下龍太郎水森英夫南郷達也甘えさせたり 甘えてみたり 誉(ほ)めてあげたり 叱ったり 無駄に人生 歩いて来ない 男ごころは お見通し 鳥なら山雀(やまがら) 四十雀(しじゅうから) 女はやっぱり 五十雀(ごじゅうから)  恋もしました 一度や二度は 夢も見ました 人並に 酸(す)いも甘いも 知ってるだけに かゆい所に 手が届く 好みはそれぞれ 違っても 女はやっぱり 五十雀  今度誰かを 愛したならば きっと最後の 恋になる 夢も中半で 迷っていたら そっと後押し するつもり 鳥なら山雀 四十雀 女はやっぱり 五十雀
バラの咲く頃に…秋山涼子秋山涼子木下龍太郎松井義久桜庭伸幸さよならは こころの中で 花が聴いたら 悲しむでしょう それぞれ誰かと 恋をして 愛せぬことに 気付いたら また 逢いましょう 再びバラの咲く頃に 二人の愛こそ 本物だから…。  数々の 言い争いに 花はこころを 痛めたでしょう わがまま同士で 意地っぱり 傷付け合って いたみたい また逢いましょう 世界のバラの咲く丘で やさしい二人に 変われたならば…。  さよならは こころの中で 花が聴いたら 悲しむでしょう 離れて暮らして 人の世の 寒さに胸が 凍えたら また逢いましょう 再びバラの咲く頃に ぬくもり分け合い 生きてくために…。
酒情話米倉ますみ米倉ますみ木下龍太郎木村考志佐伯亮胸の傷など 月日が消すと 誰が言ったか うそっ八 酒場 とまり木 泣き雀 思い切る気で 呑んでる酒が 酔えば恋しい 人にする  「心がわりをした人を いまでも恋しいな んて。思い切るために呑んでるはずなのに あの人のいいことばっかりを想い出させて しまう。お酒って お酒ってさあ…。」  いくら私が つとめてみても 直せなかった 浮気ぐせ おんな とまり木 酔い語り 愛想づかしで 別れたくせに 憎い人ほど 後を引く  ひとりこのまま 夜通し呑んで 旅に出ようか 夜明けには 酒場 とまり木 酔い雀 昨日ばかりを 向いてたならば 明日にはばたく 空はない
玄界太鼓林あさ美林あさ美木下龍太郎岡千秋人力車(くるま)曳かせりゃ 喧嘩をさせりゃ 右に出る奴ぁ 誰もない 度胸一代 荒くれ者が 募る想いを 桴(ばち)に込め 玄界太鼓の 焦がれ打ち  まるで読み書き 得意じゃないが いつか覚えた 恋の字は 叶うものなら 韋駄天(いだてん)走り のせて逃げたい あの女(ひと)を なみだ隠した 万頭笠  胸の炎は玄界灘の 飛沫(しぶき)浴びても 消せはせぬ 見せちゃならない 知られちゃならぬ みれん心を 腹掛けに 祇園(ぎおん)太鼓の 無法松
ねね太閤記市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎宮下健治池多孝春城も取れます 男なら 器量ひとつで 戦国は 陰の苦労が 織田様の お目に止まって 草履(ぞうり)取り ねねは ねねは ねねは人生 賭けております お前さま  「えゝっ 淀殿に男のお子が生まれたと… 豊臣の家にとっては目出度いことなれど 母になれない女のねねには それは それは死ぬよりもつらいことにございます。 秀吉殿。」  出世峠を 登りつめ いまは天下の 太閤様 世継ぎ生(な)せない この身だけ 形ばかりの 北の方 ねねは ねねは ねねは心で 泣いております お前さま  「お前さま 二人で築いた豊臣も 程なく終りにございます。 これでよいのでございます。 ねねには 貧しくとも心寄せ合えた昔の方が 幸せにございました。」  主(あるじ)失くした 豊臣の 旗を引き裂く 関ヶ原 辛いけれども 一代で 枯れて悔いなし 桐の紋 ねねは ねねは ねねは宿命(さだめ)と 決めております お前さま
旅鳥長山洋子長山洋子木下龍太郎宮下健治佐野博美羽を痛めて 飛べない連れを 守って寄り添う 旅鳥よ 群れははるばる 南をめざし 先に行ったよ あの空を ちょいと お前さん 私が倒れたら 抱いて寝かせて くれるかえ 元の 身体に 戻るまで お酒を断って くれるかえ 旅鳥みたいに エー お前さん  形(なり)はあんなに 小さいけれど 情けじゃ負けない 旅鳥よ 恥かしいけど 人間様も 教えられるね 生きざまを ちょいと お前さん 私が死んだなら やもめ通して くれるかえ 勝手知らない あの世でも  添い遂げさせて くれるかえ 旅鳥みたいに エー お前さん  ちょいと お前さん 私が頼んだら 無理を叶えて くれるかえ 義理のしがらみ 断ち切って 世間を捨てて くれるかえ 旅鳥みたいに エー お前さん
花鼓市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎杉原さとしどちら向いても 千両笑顔 映える万年 常盤松 福を分け合う 皆々様の 鏡開きに 花添えて ここでひと舞い 相つとめます 娘 娘 寿 三番叟  愛を育てて 固めの酒の 花の盃 縁結び 家庭円満 可愛いいお子が 早く授かり ますように ここでひと舞い 相つとめます 娘 娘 寿 三番叟  宴もたけなわ ほろ酔い頃が 尽きぬ名残りの 納めどき ひとつ区切りの 中締め代り 晴れの手拍子 戴いて ここでひと舞い 相つとめます 娘 娘 寿 三番叟
北斗星氷川きよし氷川きよし木下龍太郎宮下健治男みれんの 捨て場所いずこ 尋ね尋ねる 渡り鳥 影法師(かげ)が道連れ さすらい行けば 旅路の果ての オホーツク 道に行き暮(く)れ 見上げる空に あの娘の涙か 北斗星  風に途切れて 聴こえる声は 誰を呼ぶのか キタキツネ 燃やす流木(りゅうぼく) 焚火(たきび)のけむり くべよか消えぬ 面影も 口にゃだせない 男の胸を 見抜いてまたたく 北斗星  海を渡って 白夜(びゃくや)の国を 明日(あす)は目指そか 渡り鳥 いまは道なき 海峡だけど 流氷埋める オホーツク いつかあの娘を 忘れる日まで 心に凍(い)てつく 北斗星
夜汽車は北へ三代沙也可三代沙也可木下龍太郎伊藤雪彦池多孝春寒い 寒い 膝掛け巻いても 寒い あなたの居ない この胸に なみだで出来た 薄氷 未練の糸を 切るために 逃れる旅は 冬模様 夜汽車は 北へ さいはてへ…。  憎い 憎い 憎めぬ心が 憎い 忘れるはずの 面影を 小指でなぞる ガラス窓 背いた罪を 責め切れず どこかで許す 意気地なし 夜汽車は 北へ さいはてへ…。  近い 近い トンネル抜ければ 近い 旅路の果てに あると言う 笑顔が戻る 夜明け駅 遅れるけれど あたたかい 女の春を 待つつもり 夜汽車は 北へ さいはてへ…。
積み木坂市川由紀乃市川由紀乃木下龍太郎市川昭介一人に重たい あなたの荷物 半分持たせて 私の手にも 縁があっての みちづれに 遠慮なんかは 水くさい 苦労坂道 越えるたび 愛が重なる 積み木坂  お酒は駄目でも あなたの愚痴の 聴き役ぐらいは 私も出来る 酔っていいのよ つらい日は 羽目を外して 憂さ晴らし 一つ崩れりゃ 明日(あす)二つ 夢を積んでく 積み木坂  いつかは世に出る あなたの姿 はっきり見えます 私の目には 早くその日が 来るように 女ごころの 陰願い なみだ峠を 越えるたび 愛が深まる 積み木坂
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