南国土佐を後にして南国土佐を 後にして 都へ来てから 幾歳ぞ 思い出します 故郷の友が 門出に歌った よさこい節を 土佐の高知の ハリマヤ橋で 坊さんかんざし 買うをみた 月の浜辺で 焚火を囲み しばしの娯楽の 一時(ひととき)を わたしも自慢の 声張り上げて 歌うよ土佐の よさこい節を みませ見せましょ 浦戸をあけて 月の名所は 桂浜 国の父さん 室戸の沖で 鯨釣ったと 言う便り わたしも負けずに 励んだ後で 歌うよ土佐の よさこい節を 言うたちいかんちや おらんくの池にゃ 潮吹く魚が 泳ぎよる よさこい よさこい | 三山ひろし | 武政英策 | 武政英策 | | 南国土佐を 後にして 都へ来てから 幾歳ぞ 思い出します 故郷の友が 門出に歌った よさこい節を 土佐の高知の ハリマヤ橋で 坊さんかんざし 買うをみた 月の浜辺で 焚火を囲み しばしの娯楽の 一時(ひととき)を わたしも自慢の 声張り上げて 歌うよ土佐の よさこい節を みませ見せましょ 浦戸をあけて 月の名所は 桂浜 国の父さん 室戸の沖で 鯨釣ったと 言う便り わたしも負けずに 励んだ後で 歌うよ土佐の よさこい節を 言うたちいかんちや おらんくの池にゃ 潮吹く魚が 泳ぎよる よさこい よさこい |
別れの一本杉泣けた 泣けた こらえ切れずに 泣けたっけ あの娘(こ)と別れた 哀しさに 山の懸巣(かけす)も 啼いていた 一本杉の 石の地蔵さんのヨー 村はずれ 遠い 遠い 思い出しても 遠い空 必ず東京へ 着いたなら 便りおくれと いった娘(ひと) リンゴのような 赤いほっぺたのヨー あの涙 呼んで 呼んで そっと月夜にゃ 呼んでみた 嫁にも行かずに この俺の 帰りひたすら 待っている あの娘はいくつ とうに二十(はたち)はヨー 過ぎたろに | 三山ひろし | 高野公男 | 船村徹 | | 泣けた 泣けた こらえ切れずに 泣けたっけ あの娘(こ)と別れた 哀しさに 山の懸巣(かけす)も 啼いていた 一本杉の 石の地蔵さんのヨー 村はずれ 遠い 遠い 思い出しても 遠い空 必ず東京へ 着いたなら 便りおくれと いった娘(ひと) リンゴのような 赤いほっぺたのヨー あの涙 呼んで 呼んで そっと月夜にゃ 呼んでみた 嫁にも行かずに この俺の 帰りひたすら 待っている あの娘はいくつ とうに二十(はたち)はヨー 過ぎたろに |
波止場という名の酒場港に帰る 船よりも ねぐらにもどる 海鳥か 男の夢の この止り木で 涙を酒で うすめたい 心の錨 下ろしたい 「波止場」という名の 北国酒場 北風そして 冬の町 火のよな酒が 欲しくなる さすらい船に 灯台もなく 霧笛の音も 聞こえない 心にしみる ひとり酒 「波止場」という名の 旅路の酒場 流水とけりゃ 春なのに 鴎が一羽 なぜ消えた 上衣(うわぎ)の襟を 立てても寒い 一口飲んで 目をつぶりゃ 心に浮かぶ 泣きぼくろ 「波止場」という名の さいはて酒場 | 三山ひろし | 千葉幸雄 | 中村典正 | 伊戸のりお | 港に帰る 船よりも ねぐらにもどる 海鳥か 男の夢の この止り木で 涙を酒で うすめたい 心の錨 下ろしたい 「波止場」という名の 北国酒場 北風そして 冬の町 火のよな酒が 欲しくなる さすらい船に 灯台もなく 霧笛の音も 聞こえない 心にしみる ひとり酒 「波止場」という名の 旅路の酒場 流水とけりゃ 春なのに 鴎が一羽 なぜ消えた 上衣(うわぎ)の襟を 立てても寒い 一口飲んで 目をつぶりゃ 心に浮かぶ 泣きぼくろ 「波止場」という名の さいはて酒場 |
男の燈台酒場は男の 燈台と いつか誰かが 云っていた こころ時化(しけ)てる 路地裏で みつけた堤灯(あかり)の 暖かさ 生きぬく生命(いのち)の 灯(ひ)がともる 徳利を並べて ゆらゆらと 酔えば一夜(いちや)の 酒の舟 遠い彼方で 呼ぶものは 可愛いあの娘の あの胸か それとも忘れた あの夢か 嵐の夜更けが 過ぎたなら 凪(なぎ)の夜明けが 来るという 溺れかけてた 俺だけど 無情(つめたい)ばかりの 都会(まち)じゃない 情けの涙も 明日もある | 三山ひろし | 仁井谷俊也 | 山口ひろし | | 酒場は男の 燈台と いつか誰かが 云っていた こころ時化(しけ)てる 路地裏で みつけた堤灯(あかり)の 暖かさ 生きぬく生命(いのち)の 灯(ひ)がともる 徳利を並べて ゆらゆらと 酔えば一夜(いちや)の 酒の舟 遠い彼方で 呼ぶものは 可愛いあの娘の あの胸か それとも忘れた あの夢か 嵐の夜更けが 過ぎたなら 凪(なぎ)の夜明けが 来るという 溺れかけてた 俺だけど 無情(つめたい)ばかりの 都会(まち)じゃない 情けの涙も 明日もある |
人生劇場やると思えば どこまでやるさ それが男の 魂じゃないか 義理がすたれば この世は闇だ なまじとめるな 夜の雨 あんな女に 未練はないが なぜか涙が 流れてならぬ 男ごころは 男でなけりゃ 解るものかと あきらめた 時世時節は 変ろとままよ 吉良の仁吉は 男じゃないか おれも生きたや 仁吉のように 義理と人情の この世界 | 三山ひろし | 佐藤惣之助 | 古賀政男 | | やると思えば どこまでやるさ それが男の 魂じゃないか 義理がすたれば この世は闇だ なまじとめるな 夜の雨 あんな女に 未練はないが なぜか涙が 流れてならぬ 男ごころは 男でなけりゃ 解るものかと あきらめた 時世時節は 変ろとままよ 吉良の仁吉は 男じゃないか おれも生きたや 仁吉のように 義理と人情の この世界 |
茜雲ながれ雲 あかね雲 何処へゆく 故郷(くに)がおまえも 恋しいか おさな馴染みの あの山河(やまかわ)に いつか帰ると 別れを告げた 涙があふれる… 茜雲 ながれ旅 ひとり旅 人の世は 夢がみちづれ 汽車の旅 君は遠くへ 嫁いで行った 今が倖せ それならいいと 想えば西空… 茜雲 ながれ星 ひとつ星 何処へゆく 流れつく先 見つけたか ひとり降り立つ 小さな駅は 母が手を振り 迎えてくれる 笑顔がまぶしい… 茜雲 | 三山ひろし | 菅麻貴子 | 原譲二 | 遠山敦 | ながれ雲 あかね雲 何処へゆく 故郷(くに)がおまえも 恋しいか おさな馴染みの あの山河(やまかわ)に いつか帰ると 別れを告げた 涙があふれる… 茜雲 ながれ旅 ひとり旅 人の世は 夢がみちづれ 汽車の旅 君は遠くへ 嫁いで行った 今が倖せ それならいいと 想えば西空… 茜雲 ながれ星 ひとつ星 何処へゆく 流れつく先 見つけたか ひとり降り立つ 小さな駅は 母が手を振り 迎えてくれる 笑顔がまぶしい… 茜雲 |
宝もの一行書いては また消して かぜなど引くなと みじかいが 心をこめてる 封筒に 故郷のかおりも 入ってた 見るたび涙で 読み返す おふくろ手紙が 手紙が宝もの 男は器用に 生きるなよ くよくよしないで 元気出せ 裏町屋台の おやじさん 商売抜きだぜ 飲んでけと コップにお酒を 注ぎ足して 人情言葉が 言葉が宝もの だまって酒飲む 兄ちゃんは 写真の父ちゃんに 似てきたよ 電話の向こうで 妹が 笑っているのに なみだ声 顔だけみやげに 帰ってと 待ってる家族が 家族が宝もの | 三山ひろし | 千葉幸雄 | 中村典正 | 南郷達也 | 一行書いては また消して かぜなど引くなと みじかいが 心をこめてる 封筒に 故郷のかおりも 入ってた 見るたび涙で 読み返す おふくろ手紙が 手紙が宝もの 男は器用に 生きるなよ くよくよしないで 元気出せ 裏町屋台の おやじさん 商売抜きだぜ 飲んでけと コップにお酒を 注ぎ足して 人情言葉が 言葉が宝もの だまって酒飲む 兄ちゃんは 写真の父ちゃんに 似てきたよ 電話の向こうで 妹が 笑っているのに なみだ声 顔だけみやげに 帰ってと 待ってる家族が 家族が宝もの |
高原列車は行く汽車の窓から ハンケチ振れば 牧場の乙女が 花束なげる 明るい青空 白樺林 山越え 谷越え はるばると ララ…… 高原列車は ラララララン 行くよ みどりの谷間に 山百合ゆれて 歌声ひびくよ 観光バスよ 君らの泊まりも 温泉(いでゆ)の宿か 山越え 谷越え はるばると ララ…… 高原列車は ラララララン 行くよ 峠を越えれば 夢見るような 五色の湖 飛び交う小鳥 汽笛も二人の しあわせうたう 山越え 谷越え はるばると ララ…… 高原列車は ラララララン 行くよ | 三山ひろし | 丘灯至夫 | 古関裕而 | | 汽車の窓から ハンケチ振れば 牧場の乙女が 花束なげる 明るい青空 白樺林 山越え 谷越え はるばると ララ…… 高原列車は ラララララン 行くよ みどりの谷間に 山百合ゆれて 歌声ひびくよ 観光バスよ 君らの泊まりも 温泉(いでゆ)の宿か 山越え 谷越え はるばると ララ…… 高原列車は ラララララン 行くよ 峠を越えれば 夢見るような 五色の湖 飛び交う小鳥 汽笛も二人の しあわせうたう 山越え 谷越え はるばると ララ…… 高原列車は ラララララン 行くよ |
かげろうの恋うたかたの 微睡(まどろみ)の中 愛おしき その人は 一瞬(ひととき)の 愛から目覚め 闇のなか 消えてゆく 引き止める 事も叶わず 指先は 宙をさまよう 夢か現(うつ)つか 幻影(まぼろし)か かげろうの恋よ 人知れず 焦がれて燃えて 隠れ逢う 夜の中 哀切(せつなさ)に 傷つき泣いて 花の露 散らすのか あきらめる 術(すべ)もないまま 満月に 祈るこの愛 夢か現つか 幻影か かげろうの恋よ 引き止める 事も叶わず 指先は 宙をさまよう 夢か現つか 幻影か かげろうの恋よ | 三山ひろし | 仁井谷俊也 | 中村典正 | 丸山雅仁 | うたかたの 微睡(まどろみ)の中 愛おしき その人は 一瞬(ひととき)の 愛から目覚め 闇のなか 消えてゆく 引き止める 事も叶わず 指先は 宙をさまよう 夢か現(うつ)つか 幻影(まぼろし)か かげろうの恋よ 人知れず 焦がれて燃えて 隠れ逢う 夜の中 哀切(せつなさ)に 傷つき泣いて 花の露 散らすのか あきらめる 術(すべ)もないまま 満月に 祈るこの愛 夢か現つか 幻影か かげろうの恋よ 引き止める 事も叶わず 指先は 宙をさまよう 夢か現つか 幻影か かげろうの恋よ |
十九の春私があなたにほれたのは ちょうど十九の春でした いまさら離縁というならば もとの十九にしておくれ もとの十九にするならば 庭の枯木を見てごらん 枯木に花が咲いたなら 十九にするのもやすけれど みすて心(こころ)があるならば 早くお知らせ下さいね 年も若くあるうちに 思い残すな明日(あす)の花 一銭二銭の葉書さえ 千里万里と旅をする 同じコザ市に住みながら あえぬ吾(わ)が身のせつなさよ 主(ぬし)さん主さんと呼んだとて 主さんにゃ立派な方がある いくら主さんと読んだとて 一生忘れぬ片想い 奥山住まいのうぐいすは 梅の小枝で昼寝して 春が来るよな夢をみて ホケキョホケキョと鳴いていた | 三山ひろし | 沖縄民謡・補作詞:本竹裕助 | 沖縄民謡 | 成田征英 | 私があなたにほれたのは ちょうど十九の春でした いまさら離縁というならば もとの十九にしておくれ もとの十九にするならば 庭の枯木を見てごらん 枯木に花が咲いたなら 十九にするのもやすけれど みすて心(こころ)があるならば 早くお知らせ下さいね 年も若くあるうちに 思い残すな明日(あす)の花 一銭二銭の葉書さえ 千里万里と旅をする 同じコザ市に住みながら あえぬ吾(わ)が身のせつなさよ 主(ぬし)さん主さんと呼んだとて 主さんにゃ立派な方がある いくら主さんと読んだとて 一生忘れぬ片想い 奥山住まいのうぐいすは 梅の小枝で昼寝して 春が来るよな夢をみて ホケキョホケキョと鳴いていた |
男の港板子一枚 生命(いのち)をはった 男度胸の 海が呼ぶ 競う船出を 送ってくれる ありがとう 浜千鳥の群れよ 豊後(ぶんご) 鶴御崎(つるみざき) 男の港 躍る銀鱗 しぶきの華に 親父ゆずりの 腕がなる 照らせ男の この晴れ舞台 ありがとう 水の子の灯台(あかり) 豊後 鶴御崎 男の港 高くかかげた 大漁旗を 待っているだろう 紅椿 松浦港は もうすぐ近い ありがとう 黒潮の幸よ 豊後 鶴御崎 男の港 | 三山ひろし | 穂積淳・結城忍 | 中村典正 | | 板子一枚 生命(いのち)をはった 男度胸の 海が呼ぶ 競う船出を 送ってくれる ありがとう 浜千鳥の群れよ 豊後(ぶんご) 鶴御崎(つるみざき) 男の港 躍る銀鱗 しぶきの華に 親父ゆずりの 腕がなる 照らせ男の この晴れ舞台 ありがとう 水の子の灯台(あかり) 豊後 鶴御崎 男の港 高くかかげた 大漁旗を 待っているだろう 紅椿 松浦港は もうすぐ近い ありがとう 黒潮の幸よ 豊後 鶴御崎 男の港 |
男はつらいよ(台詞) 私生れも育ちも葛飾柴又です 帝釈天でうぶ湯を使い 姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します 俺がいたんじゃ お嫁にゃ行けぬ わかっちゃいるんだ 妹よ いつかおまえの よろこぶような 偉い兄貴になりたくて 奮斗努力の甲斐も無く 今日も 涙の 今日も 涙の 日が落ちる 日が落ちる ドブに落ちても 根のある奴は いつかは蓮(はちす)の 花と咲く 意地は張っても 心の中じゃ 泣いているんだ 兄さんは 目方で男が 売れるなら こんな苦労も こんな苦労も かけまいに かけまいに 男とゆうもの つらいもの 顔で笑って 顔で笑って 腹で泣く 腹で泣く (台詞) とかく 西に行きましても 東に行きましても 土地 土地のお兄貴さん お姐さんに ごやっかいかけがちなる若造です 以後 見苦しき面体お見知り おかれまして 恐惶万端ひきたって よろしく おたのみ申します | 三山ひろし | 星野哲郎 | 山本直純 | | (台詞) 私生れも育ちも葛飾柴又です 帝釈天でうぶ湯を使い 姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します 俺がいたんじゃ お嫁にゃ行けぬ わかっちゃいるんだ 妹よ いつかおまえの よろこぶような 偉い兄貴になりたくて 奮斗努力の甲斐も無く 今日も 涙の 今日も 涙の 日が落ちる 日が落ちる ドブに落ちても 根のある奴は いつかは蓮(はちす)の 花と咲く 意地は張っても 心の中じゃ 泣いているんだ 兄さんは 目方で男が 売れるなら こんな苦労も こんな苦労も かけまいに かけまいに 男とゆうもの つらいもの 顔で笑って 顔で笑って 腹で泣く 腹で泣く (台詞) とかく 西に行きましても 東に行きましても 土地 土地のお兄貴さん お姐さんに ごやっかいかけがちなる若造です 以後 見苦しき面体お見知り おかれまして 恐惶万端ひきたって よろしく おたのみ申します |
終着駅は始発駅背なかを合わせて あばよと言えば おまえの震えが 伝わるぜ 死ぬほど惚れて 死ぬほど泣いた 涙は頬を ぬらしても 終着駅は 始発駅 ふたりのしあわせ 祈っているよ ふり向かないで 行ってくれ ひとつの愛は 終ったけれど 明日がおまえを 待っている 終着駅は 始発駅 函館止まりの 連絡船は 青森行きの 船になる 希望を捨てるな 生きてるかぎり どこからだって 出直せる 終着駅は 始発駅 | 三山ひろし | 佐東たどる・星野哲郎 | 中村千里 | | 背なかを合わせて あばよと言えば おまえの震えが 伝わるぜ 死ぬほど惚れて 死ぬほど泣いた 涙は頬を ぬらしても 終着駅は 始発駅 ふたりのしあわせ 祈っているよ ふり向かないで 行ってくれ ひとつの愛は 終ったけれど 明日がおまえを 待っている 終着駅は 始発駅 函館止まりの 連絡船は 青森行きの 船になる 希望を捨てるな 生きてるかぎり どこからだって 出直せる 終着駅は 始発駅 |
長崎の女恋の涙か 蘇鉄の花が 風にこぼれる 石畳 噂にすがり ただ一人 尋ねあぐんだ 港町 ああ 長崎の 長崎の女 海を見下ろす 外人墓地で 君と別れた 霧の夜 サファイヤ色の まなざしが 燃える心に まだ残る ああ 長崎の 長崎の女 夢をまさぐる オランダ坂に しのび泣くよな 夜が来る 忘れることが 幸せと 遠く囁やく 鐘の音 ああ 長崎の 長崎の女 | 三山ひろし | たなかゆきを | 林伊佐緒 | | 恋の涙か 蘇鉄の花が 風にこぼれる 石畳 噂にすがり ただ一人 尋ねあぐんだ 港町 ああ 長崎の 長崎の女 海を見下ろす 外人墓地で 君と別れた 霧の夜 サファイヤ色の まなざしが 燃える心に まだ残る ああ 長崎の 長崎の女 夢をまさぐる オランダ坂に しのび泣くよな 夜が来る 忘れることが 幸せと 遠く囁やく 鐘の音 ああ 長崎の 長崎の女 |
北国の春白樺 青空 南風 こぶし咲くあの丘北国の ああ 北国の春 季節が都会ではわからないだろうと 届いたおふくろの小さな包み あの故郷(ふるさと)へ帰ろかな 帰ろかな 雪どけ せせらぎ 丸木橋 落葉松(からまつ)の芽がふく北国の ああ 北国の春 好きだとおたがいに 言いだせないまま 別れてもう五年 あのこはどうしてる あの故郷へ帰ろかな 帰ろかな 山吹き 朝霧 水車小屋 わらべ唄聞こえる北国の ああ 国の春 あにきもおやじ似で無口なふたりが たまには酒でも 飲んでるだろか あの故郷へ帰ろかな 帰ろかな | 三山ひろし | いではく | 遠藤実 | | 白樺 青空 南風 こぶし咲くあの丘北国の ああ 北国の春 季節が都会ではわからないだろうと 届いたおふくろの小さな包み あの故郷(ふるさと)へ帰ろかな 帰ろかな 雪どけ せせらぎ 丸木橋 落葉松(からまつ)の芽がふく北国の ああ 北国の春 好きだとおたがいに 言いだせないまま 別れてもう五年 あのこはどうしてる あの故郷へ帰ろかな 帰ろかな 山吹き 朝霧 水車小屋 わらべ唄聞こえる北国の ああ 国の春 あにきもおやじ似で無口なふたりが たまには酒でも 飲んでるだろか あの故郷へ帰ろかな 帰ろかな |
純愛どうか許して ひとりの旅を 雪の湯沢に 列車が入る 宿の枕に 置手紙 夜明け目覚めて 気づく頃 死ぬほど好きよ 好きなのに 別れるさだめ 決めた人 愛は残るの 愛は残るの 一生 変わらない 越後こえても 春など来ない ベルが吹雪に せつなく響く 忘れられない 面影が 走る窓辺に また浮かぶ 逢わずにいても 紅い糸 心の中に あればいい 愛を抱きしめ 愛を抱きしめ 一生 変わらない 契り交わした あの夜が 雪を燃やして よみがえる 逢わずにいても 紅い糸 心の中に あればいい 愛を抱きしめ 愛を抱きしめ 一生 変わらない | 三山ひろし | 石原信一 | 中村典正 | 丸山雅仁 | どうか許して ひとりの旅を 雪の湯沢に 列車が入る 宿の枕に 置手紙 夜明け目覚めて 気づく頃 死ぬほど好きよ 好きなのに 別れるさだめ 決めた人 愛は残るの 愛は残るの 一生 変わらない 越後こえても 春など来ない ベルが吹雪に せつなく響く 忘れられない 面影が 走る窓辺に また浮かぶ 逢わずにいても 紅い糸 心の中に あればいい 愛を抱きしめ 愛を抱きしめ 一生 変わらない 契り交わした あの夜が 雪を燃やして よみがえる 逢わずにいても 紅い糸 心の中に あればいい 愛を抱きしめ 愛を抱きしめ 一生 変わらない |
海峡の雨日暮れ海峡 降りだす雨に 濡れてふるえる カモメが一羽 どこか似ている 気がしてさ あの娘どうして いるだろう… この海渡れば 逢えるだろうか それが それがどうした あぁ手酌酒 男だったら 未練はよしな なんでまた来た この海峡へ 遠い恋だよ 捨てた恋 あの娘いいやつ 見つけたか… 誰かが唄った 恋歌ひとつ やけに やけに沁みるぜ あぁ浜酒場 夜の海峡 止まない雨に つらいあの日の 別れが浮かぶ 俺のことなど 忘れたか あの娘幸せ つかんだか… 最終フェリーの 灯りも消えて これで これでいいのさ あぁひとり酒 | 三山ひろし | かず翼 | 弦哲也 | 伊戸のりお | 日暮れ海峡 降りだす雨に 濡れてふるえる カモメが一羽 どこか似ている 気がしてさ あの娘どうして いるだろう… この海渡れば 逢えるだろうか それが それがどうした あぁ手酌酒 男だったら 未練はよしな なんでまた来た この海峡へ 遠い恋だよ 捨てた恋 あの娘いいやつ 見つけたか… 誰かが唄った 恋歌ひとつ やけに やけに沁みるぜ あぁ浜酒場 夜の海峡 止まない雨に つらいあの日の 別れが浮かぶ 俺のことなど 忘れたか あの娘幸せ つかんだか… 最終フェリーの 灯りも消えて これで これでいいのさ あぁひとり酒 |
旅姿三人男清水港の 名物は お茶の香りと 男伊達 見たか聞いたか あの啖呵 粋な小政の 粋な小政の旅姿 富士の高嶺の 白雪が 解けて流れる 真清水(ましみず)で 男磨いた 勇み肌 なんで大政 なんで大政国を売る 腕と度胸じゃ 負けないが 人情からめば ついほろり 見えぬ片眼に 出る涙 森の石松 森の石松よい男 | 三山ひろし | 宮旅人 | 鈴木哲夫 | 石川大介 | 清水港の 名物は お茶の香りと 男伊達 見たか聞いたか あの啖呵 粋な小政の 粋な小政の旅姿 富士の高嶺の 白雪が 解けて流れる 真清水(ましみず)で 男磨いた 勇み肌 なんで大政 なんで大政国を売る 腕と度胸じゃ 負けないが 人情からめば ついほろり 見えぬ片眼に 出る涙 森の石松 森の石松よい男 |
無法松の一生小倉生まれで 玄海育ち 口も荒いが 気も荒い 無法一代 涙を捨てて 度胸千両で 生きる身の 男一代 無法松 空にひびいた あの音は たたく太鼓の 勇駒(いさみごま) 山車の竹笹 提灯は 赤い灯(あかし)に ゆれて行く 今日は祇園の 夏祭り 揃いの浴衣の 若い衆は 綱を引き出し 音頭とる 玄界灘の 風うけて ばちがはげしく 右左 小倉名代は 無法松 度胸千両のあばれうち 泣く嘆くな 男じゃないか どうせ実らぬ 恋じゃもの 愚痴や未練は 玄界灘に 捨てて太鼓の 乱れ打ち 夢も通えよ 女男(みょうと)波 | 三山ひろし | 星野哲郎 | 平柳晴司 | | 小倉生まれで 玄海育ち 口も荒いが 気も荒い 無法一代 涙を捨てて 度胸千両で 生きる身の 男一代 無法松 空にひびいた あの音は たたく太鼓の 勇駒(いさみごま) 山車の竹笹 提灯は 赤い灯(あかし)に ゆれて行く 今日は祇園の 夏祭り 揃いの浴衣の 若い衆は 綱を引き出し 音頭とる 玄界灘の 風うけて ばちがはげしく 右左 小倉名代は 無法松 度胸千両のあばれうち 泣く嘆くな 男じゃないか どうせ実らぬ 恋じゃもの 愚痴や未練は 玄界灘に 捨てて太鼓の 乱れ打ち 夢も通えよ 女男(みょうと)波 |
宇宙戦艦ヤマトさらば地球よ 旅立つ船は 宇宙戦艦ヤマト 宇宙の彼方 イスカンダルへ 運命背負い 今とび立つ 必ずここへ帰って来ると 手をふる人に 笑顔で答え 銀河をはなれ イスカンダルへ はるばるのぞむ 宇宙戦艦ヤマト さらば地球よ 愛する人よ 宇宙戦艦ヤマト 地球を救う 使命を帯びて 戦う男 燃えるロマン 誰かがこれをやらねばならぬ 期待の人が俺たちならば 銀河をはなれ イスカンダルへ はるばるのぞむ 宇宙戦艦ヤマト | 三山ひろし | 阿久悠 | 宮川泰 | 周防泰臣 | さらば地球よ 旅立つ船は 宇宙戦艦ヤマト 宇宙の彼方 イスカンダルへ 運命背負い 今とび立つ 必ずここへ帰って来ると 手をふる人に 笑顔で答え 銀河をはなれ イスカンダルへ はるばるのぞむ 宇宙戦艦ヤマト さらば地球よ 愛する人よ 宇宙戦艦ヤマト 地球を救う 使命を帯びて 戦う男 燃えるロマン 誰かがこれをやらねばならぬ 期待の人が俺たちならば 銀河をはなれ イスカンダルへ はるばるのぞむ 宇宙戦艦ヤマト |
湯の町エレジー伊豆の山々 月あわく 灯りにむせぶ 湯のけむり ああ 初恋の 君をたずねて 今宵また ギター爪弾く 旅の鳥 風のたよりに 聞く君は 温泉(いでゆ)の町の 人の妻 ああ 相(あい)見ても 晴れて語れぬ この思い せめて届けよ 流し唄 あわい湯の香も 路地裏も 君住む故に なつかしや ああ 忘られぬ 夢を慕いて 散る涙 今宵ギターも むせびなく | 三山ひろし | 野村俊夫 | 古賀政男 | | 伊豆の山々 月あわく 灯りにむせぶ 湯のけむり ああ 初恋の 君をたずねて 今宵また ギター爪弾く 旅の鳥 風のたよりに 聞く君は 温泉(いでゆ)の町の 人の妻 ああ 相(あい)見ても 晴れて語れぬ この思い せめて届けよ 流し唄 あわい湯の香も 路地裏も 君住む故に なつかしや ああ 忘られぬ 夢を慕いて 散る涙 今宵ギターも むせびなく |
片恋酒好きで呑んでる お酒じゃないわ ひとりが淋しい 片恋酒よ 遊び上手(じょうず)な あなたでも 噂を聞く度(たび) 逢いたくて つらいのよ つらいのよ バカな女と 言われても 忘れられない 恋だから 面影グラスに 忍び泣く 荒(あ)れた生活(くらし)の 今日この頃は 酔う程未練が 身にしみるのよ 夢で激しく 燃えるより やさしい強さで 抱きしめて 欲しいのよ 欲しいのよ バカな女と 言われても 忘れられない 恋だから 面影グラスに 忍び泣く 「あなた命」……と ボトルに書いて 心に注(つ)ぎたす 片恋酒よ 愛の傷あと 痛む夜(よ)は いい事ばかりを 思い出し 生きるのよ 生きるのよ バカな女と 言われても 忘れられない 恋だから 面影グラスに 忍び泣く | 三山ひろし | 小川道雄 | 酒田稔 | 伊戸のりお | 好きで呑んでる お酒じゃないわ ひとりが淋しい 片恋酒よ 遊び上手(じょうず)な あなたでも 噂を聞く度(たび) 逢いたくて つらいのよ つらいのよ バカな女と 言われても 忘れられない 恋だから 面影グラスに 忍び泣く 荒(あ)れた生活(くらし)の 今日この頃は 酔う程未練が 身にしみるのよ 夢で激しく 燃えるより やさしい強さで 抱きしめて 欲しいのよ 欲しいのよ バカな女と 言われても 忘れられない 恋だから 面影グラスに 忍び泣く 「あなた命」……と ボトルに書いて 心に注(つ)ぎたす 片恋酒よ 愛の傷あと 痛む夜(よ)は いい事ばかりを 思い出し 生きるのよ 生きるのよ バカな女と 言われても 忘れられない 恋だから 面影グラスに 忍び泣く |
落葉しぐれ旅の落葉が しぐれに濡れて 流れ果てない ギター弾き のぞみも夢も はかなく消えて 唄もなみだの 渡り鳥 酒にやつれて 未練にやせて 男流れの ギター弾き あの日も君も かえらぬものを 呼ぶな他国の 夜のかぜ 暗い裏町 酒場の隅が せめてねぐらの ギター弾き 灯かげもさみし 螢光燈の かげにしみじみ 独り泣く | 三山ひろし | 吉川静夫 | 吉田正 | | 旅の落葉が しぐれに濡れて 流れ果てない ギター弾き のぞみも夢も はかなく消えて 唄もなみだの 渡り鳥 酒にやつれて 未練にやせて 男流れの ギター弾き あの日も君も かえらぬものを 呼ぶな他国の 夜のかぜ 暗い裏町 酒場の隅が せめてねぐらの ギター弾き 灯かげもさみし 螢光燈の かげにしみじみ 独り泣く |
初めて来た港はじめて来た この港 たった短い 四、五日だけど 汽笛一声 別れるつらさ 涙でうるむ 街あかり さいはての港 遠くにかすむ あの港 今度来たときゃ しばらく滞在(くら)そう さらばいとしの 国後(くなじり)岬 淋しく月も ぬれている 北海航路 死ぬほど好きな あの人に 無理に別れる つもりはないが 男船乗り 荒波こえて またくる日まで 違う日まで 元気でさようなら | 三山ひろし | 豊田一雄 | 豊田一雄 | | はじめて来た この港 たった短い 四、五日だけど 汽笛一声 別れるつらさ 涙でうるむ 街あかり さいはての港 遠くにかすむ あの港 今度来たときゃ しばらく滞在(くら)そう さらばいとしの 国後(くなじり)岬 淋しく月も ぬれている 北海航路 死ぬほど好きな あの人に 無理に別れる つもりはないが 男船乗り 荒波こえて またくる日まで 違う日まで 元気でさようなら |
居酒屋情けをかけて はずされて ひょろりよろけた 裏通り どうした どうした 意気地なし しかりながらも やりきれず 居酒屋の あかりへすがりに きょうも来る 昔の俺と 同じだと 酒をつがれりゃ こみあげる 泣くなよ 泣くなよ 男だぞ 涙コップに 落としたら 居酒屋の 古びたビラさえ 笑うだろう 浮世の底に 肩よせて 生きるにおいの あたたかさ やるんだ やるんだ 俺もやる 調子はずれの 唄だけど 居酒屋の あかりに歌おう しみじみと | 三山ひろし | 横井弘 | 鎌多俊與 | | 情けをかけて はずされて ひょろりよろけた 裏通り どうした どうした 意気地なし しかりながらも やりきれず 居酒屋の あかりへすがりに きょうも来る 昔の俺と 同じだと 酒をつがれりゃ こみあげる 泣くなよ 泣くなよ 男だぞ 涙コップに 落としたら 居酒屋の 古びたビラさえ 笑うだろう 浮世の底に 肩よせて 生きるにおいの あたたかさ やるんだ やるんだ 俺もやる 調子はずれの 唄だけど 居酒屋の あかりに歌おう しみじみと |
大利根月夜あれを御覧と 指差すかたに 利根の流れを ながれ月 昔笑うて 眺めた月も 今日は今日は 涙の顔で見る 愚痴じゃなけれど 世が世であれば 殿の招きの 月見酒 男平手と もてはやされて 今じゃ今じゃ 浮世を三度笠 もとをただせば 侍そだち 腕は自慢の 千葉仕込み 何が不足で 大利根ぐらし 故郷(くに)じゃ じゃ故郷じゃ 妹が待つものを | 三山ひろし | 藤田まさと | 長津義司 | | あれを御覧と 指差すかたに 利根の流れを ながれ月 昔笑うて 眺めた月も 今日は今日は 涙の顔で見る 愚痴じゃなけれど 世が世であれば 殿の招きの 月見酒 男平手と もてはやされて 今じゃ今じゃ 浮世を三度笠 もとをただせば 侍そだち 腕は自慢の 千葉仕込み 何が不足で 大利根ぐらし 故郷(くに)じゃ じゃ故郷じゃ 妹が待つものを |
おんな泣かせおんな泣かせに 降る雨は うるむネオンの 通り雨 燃える素肌を 置き去りに 朝のしじまに 消えた男(ひと) 憎い恋しい 逢いたい辛い 心 心 心しみじみ 濡らしてよ おんな泣かせに 吹く風は 胸をゆさぶる 虎落笛(もがりぶえ) 線路づたいに 木枯らしが ひゅるる温もり 探してる 憎い恋しい 逢いたい辛い 夢で 夢で 夢でいいから 抱きしめて おんな泣かせに 散る花は ひとり夜桜 花吹雪 恋のはかなさ 知りながら なぜに許して しまったの 憎い恋しい 逢いたい辛い 胸を 胸を 胸を焦がして 春が散る | 三山ひろし | 石原信一 | 中村典正 | 石倉重信 | おんな泣かせに 降る雨は うるむネオンの 通り雨 燃える素肌を 置き去りに 朝のしじまに 消えた男(ひと) 憎い恋しい 逢いたい辛い 心 心 心しみじみ 濡らしてよ おんな泣かせに 吹く風は 胸をゆさぶる 虎落笛(もがりぶえ) 線路づたいに 木枯らしが ひゅるる温もり 探してる 憎い恋しい 逢いたい辛い 夢で 夢で 夢でいいから 抱きしめて おんな泣かせに 散る花は ひとり夜桜 花吹雪 恋のはかなさ 知りながら なぜに許して しまったの 憎い恋しい 逢いたい辛い 胸を 胸を 胸を焦がして 春が散る |
あなたは灯台あなたに会えた あの時は 海にでたばかり… 木の葉の舟で 身をもみながら 希望を胸に 乗り越えた ありがとう あなたの笑顔 信じてよかった ありがとう わたしを照らす あなたは灯台 無駄にも見えた あの苦労 それが宝もの… 見果てぬ夢で 終わらぬように 夕日に祈り 燃えていた ありがとう あなたの笑顔 信じてよかった ありがとう わたしを照らす あなたは灯台 ありがとう あなたの笑顔 信じてよかった ありがとう わたしを照らす あなたは灯台 ありがとう あなたの笑顔 信じてよかった ありがとう わたしを照らす あなたは灯台 あなたは灯台 | 三山ひろし | 久仁京介 | 中村典正 | 松井タツオ | あなたに会えた あの時は 海にでたばかり… 木の葉の舟で 身をもみながら 希望を胸に 乗り越えた ありがとう あなたの笑顔 信じてよかった ありがとう わたしを照らす あなたは灯台 無駄にも見えた あの苦労 それが宝もの… 見果てぬ夢で 終わらぬように 夕日に祈り 燃えていた ありがとう あなたの笑顔 信じてよかった ありがとう わたしを照らす あなたは灯台 ありがとう あなたの笑顔 信じてよかった ありがとう わたしを照らす あなたは灯台 ありがとう あなたの笑顔 信じてよかった ありがとう わたしを照らす あなたは灯台 あなたは灯台 |
女のみち私がささげた その人に あなただけよと すがって泣いた うぶな私が いけないの 二度としないわ 恋なんか これが女の みちならば ぬれたひとみに またうかぶ 捨てたあなたの 面影が どうしてこんなに いじめるの 二度と来ないで つらいから これが女の みちならば 暗い坂道 一筋に 行けば心の 灯がともる きっとつかむわ 幸せを 二度とあかりを 消さないで これが女の みちならば | 三山ひろし | 宮史郎 | 並木ひろし | 近藤俊一 | 私がささげた その人に あなただけよと すがって泣いた うぶな私が いけないの 二度としないわ 恋なんか これが女の みちならば ぬれたひとみに またうかぶ 捨てたあなたの 面影が どうしてこんなに いじめるの 二度と来ないで つらいから これが女の みちならば 暗い坂道 一筋に 行けば心の 灯がともる きっとつかむわ 幸せを 二度とあかりを 消さないで これが女の みちならば |
波止場気質別れ惜しむな ドラの音に 沖は希望の 朝ぼらけ なくなかもめよ あの娘(こ)には 晴れの出船の 黒けむり 熱い涙が あればこそ かわいあの娘の 盾となり まもり通して きた俺だ 波止場気質を 知らないか 船を見送る この俺が 流す涙は 恋じゃない ほんにあの娘の 幸福(しあわせ)を 嬉し涙で 祈るのさ | 三山ひろし | 嶋田磬也 | 飯田景応 | 南郷達也 | 別れ惜しむな ドラの音に 沖は希望の 朝ぼらけ なくなかもめよ あの娘(こ)には 晴れの出船の 黒けむり 熱い涙が あればこそ かわいあの娘の 盾となり まもり通して きた俺だ 波止場気質を 知らないか 船を見送る この俺が 流す涙は 恋じゃない ほんにあの娘の 幸福(しあわせ)を 嬉し涙で 祈るのさ |
長崎の鐘こよなく晴れた 青空を 悲しと思う せつなさよ うねりの波の 人の世に はかなく生きる 野の花よ なぐさめ はげまし 長崎の あゝ 長崎の 鐘が鳴る 召されて妻は 天国へ 別れてひとり 旅立ちぬ かたみに残る ロザリオの 鎖に白き わが涙 なぐさめ はげまし 長崎の あゝ 長崎の 鐘が鳴る こころの罪を うちあけて 更けゆく夜の 月澄みぬ 貧しき家の 柱にも 気高く白き マリア様 なぐさめ はげまし 長崎の あゝ 長崎の 鐘が鳴る | 三山ひろし | サトウハチロー | 古関裕而 | | こよなく晴れた 青空を 悲しと思う せつなさよ うねりの波の 人の世に はかなく生きる 野の花よ なぐさめ はげまし 長崎の あゝ 長崎の 鐘が鳴る 召されて妻は 天国へ 別れてひとり 旅立ちぬ かたみに残る ロザリオの 鎖に白き わが涙 なぐさめ はげまし 長崎の あゝ 長崎の 鐘が鳴る こころの罪を うちあけて 更けゆく夜の 月澄みぬ 貧しき家の 柱にも 気高く白き マリア様 なぐさめ はげまし 長崎の あゝ 長崎の 鐘が鳴る |
雪に散る人生なんて ひと幕物の お芝居ですね 夢ですね この帯も この帯留めも みれん名残の 梅の花 ああ おんな おんな一輪 雪に散る さだめが描く 筋書き通り ここまで生きて きたのです あの愛も あの秘めごとも みんな知ってる 糸切り歯 ああ おんな おんな一輪 雪に散る まぶたの裏で 小雪のように あの夜が今も 泣きじゃくる その花を 梅一輪を 抱いてあしたの 旅支度 ああ おんな おんな一輪 雪に散る | 三山ひろし | 志賀大介 | 中村典正 | 伊戸のりお | 人生なんて ひと幕物の お芝居ですね 夢ですね この帯も この帯留めも みれん名残の 梅の花 ああ おんな おんな一輪 雪に散る さだめが描く 筋書き通り ここまで生きて きたのです あの愛も あの秘めごとも みんな知ってる 糸切り歯 ああ おんな おんな一輪 雪に散る まぶたの裏で 小雪のように あの夜が今も 泣きじゃくる その花を 梅一輪を 抱いてあしたの 旅支度 ああ おんな おんな一輪 雪に散る |
一献歌丸干しかじって 湯割りの酒を 飲めばこころが 温(あたた)まる 何も言うなよわかってる 男同士の腹の中(うち) 世の中いろいろあるけれど ぐちを言い出しゃきりがない 四の五の言わずに まず一献 花見 月見に 雪見の酒と 理由(わけ)はなんでも つけられる もてた昔をふり返り 自慢ばなしのくり返し 男が飲む酒かわいいね 夢とロマンが溶けあって 愉快にやりましょ まず一献 六分四分か 七三割りか 好み飲み方 数あれど おれとおまえのつきあいは うれし悲しみ五分と五分 男の友情酒の味 年齢(とし)を重ねて深くなる 今宵もしみじみ まず一献 | 三山ひろし | いではく | 四方章人 | 伊戸のりお | 丸干しかじって 湯割りの酒を 飲めばこころが 温(あたた)まる 何も言うなよわかってる 男同士の腹の中(うち) 世の中いろいろあるけれど ぐちを言い出しゃきりがない 四の五の言わずに まず一献 花見 月見に 雪見の酒と 理由(わけ)はなんでも つけられる もてた昔をふり返り 自慢ばなしのくり返し 男が飲む酒かわいいね 夢とロマンが溶けあって 愉快にやりましょ まず一献 六分四分か 七三割りか 好み飲み方 数あれど おれとおまえのつきあいは うれし悲しみ五分と五分 男の友情酒の味 年齢(とし)を重ねて深くなる 今宵もしみじみ まず一献 |
これから峠伜(せがれ)に嫁きて 娘も嫁(い)った だども俺たちゃ まだまだ若い 日向ぼっこを 決めるより 風に向かって 歩こうじゃないか まだまだこれからだ まだまだこれからだ これから峠の 七まがり 婆さま泣いたと 便りが来たよ 孫が送った 曽孫(ひまご)の写真 お−い母ちゃん 負けまいぞ 汗を流して 咲かそじゃないか まだまだこれからだ まだまだこれからだ これから峠の 二番花 転んだ昔を 恥ずかしがるな 今じゃ流行(はやり)の 泥つき野菜 山の烏に はやされて 肩をよせれば 心は燃える まだまだこれからだ まだまだこれからだ これから峠が 待っている | 三山ひろし | 星野哲郎 | 中村典正 | | 伜(せがれ)に嫁きて 娘も嫁(い)った だども俺たちゃ まだまだ若い 日向ぼっこを 決めるより 風に向かって 歩こうじゃないか まだまだこれからだ まだまだこれからだ これから峠の 七まがり 婆さま泣いたと 便りが来たよ 孫が送った 曽孫(ひまご)の写真 お−い母ちゃん 負けまいぞ 汗を流して 咲かそじゃないか まだまだこれからだ まだまだこれからだ これから峠の 二番花 転んだ昔を 恥ずかしがるな 今じゃ流行(はやり)の 泥つき野菜 山の烏に はやされて 肩をよせれば 心は燃える まだまだこれからだ まだまだこれからだ これから峠が 待っている |
忠治「赤城の山も今宵を限り、生まれ故郷の国定村や、 縄張りを捨て、国を捨て、可愛い子分のてめえ達とも 別れ別れになる首途(かどで)だ」 捨てた故郷の 有難さ やけに身に沁む 日暮れ空 馬鹿な野郎と 嗤(わら)ってくんな 義理と仁義に 振り回されて 赤城追われた 無宿者 「落葉ころがる宿場のはずれ、親にはぐれた子雀よ、 そうかおめえもひとりかい。日が昏れねえうちに 早く塒(ねぐら)に帰んなよ」 身から錆(さび)とは 云いながら 切った絆の 浅はかさ あれが忠治と もて囃(はや)されて 男侠(おとこ)稼業に 咲かせた華も 所詮落ち目の 三度笠 「加賀の国の住人、小松五郎義兼が鍛えし業物(わざもの)、万年溜めの 雪水に浄めて、俺にゃあ生涯手めえという強え味方が あったのだ」 濡れた夜露の 草枕 郷里(くに)とおんなじ 月がでる 流転人生 賽(さい)の目(め)暮らし 意地の灯りは 消したかないが 今じゃ遥かな 上州路 | 三山ひろし | 仁井谷俊也 | 中村典正 | 池多孝春 | 「赤城の山も今宵を限り、生まれ故郷の国定村や、 縄張りを捨て、国を捨て、可愛い子分のてめえ達とも 別れ別れになる首途(かどで)だ」 捨てた故郷の 有難さ やけに身に沁む 日暮れ空 馬鹿な野郎と 嗤(わら)ってくんな 義理と仁義に 振り回されて 赤城追われた 無宿者 「落葉ころがる宿場のはずれ、親にはぐれた子雀よ、 そうかおめえもひとりかい。日が昏れねえうちに 早く塒(ねぐら)に帰んなよ」 身から錆(さび)とは 云いながら 切った絆の 浅はかさ あれが忠治と もて囃(はや)されて 男侠(おとこ)稼業に 咲かせた華も 所詮落ち目の 三度笠 「加賀の国の住人、小松五郎義兼が鍛えし業物(わざもの)、万年溜めの 雪水に浄めて、俺にゃあ生涯手めえという強え味方が あったのだ」 濡れた夜露の 草枕 郷里(くに)とおんなじ 月がでる 流転人生 賽(さい)の目(め)暮らし 意地の灯りは 消したかないが 今じゃ遥かな 上州路 |
宗右衛門町ブルースきっと来てねと 泣いていた かわいあの娘(こ)は うぶなのか なぜに泣かすか 宗右衛門町よ さよならさよなら また来る日まで 涙をふいて さようなら 街のネオンも 消えてゆく うぶなあの娘も 消えてゆく なぜかさびしい 宗右衛門町よ さよならさよなら うしろ姿も 夜霧にぬれて さみしそう いちょう並木に 春が来る 君にも来るよ 幸せが なぜかかなしい 宗右衛門町よ さよならさよなら もう一度だけ 明るい笑顔を みせとくれ | 三山ひろし | 平和勝次 | 山路進一 | 藤尾正重 | きっと来てねと 泣いていた かわいあの娘(こ)は うぶなのか なぜに泣かすか 宗右衛門町よ さよならさよなら また来る日まで 涙をふいて さようなら 街のネオンも 消えてゆく うぶなあの娘も 消えてゆく なぜかさびしい 宗右衛門町よ さよならさよなら うしろ姿も 夜霧にぬれて さみしそう いちょう並木に 春が来る 君にも来るよ 幸せが なぜかかなしい 宗右衛門町よ さよならさよなら もう一度だけ 明るい笑顔を みせとくれ |
恋…情念あなたを手放す くらいなら この世を生きてく 価値がない 闇に落とされ 灯りをさがし さまようことに なろうとも 限りある いのち燃やして あなたの胸に 咲いて枯れない 花になりたい あなたを疑う くらいなら 心を捧げた 甲斐がない 信じることを 迷いはしない 石のつぶてを 受けようと とこしえの 愛よはばたけ あなたの胸に 生きてゆければ 何もいらない あなたを裏切る くらいなら すべてを投げ出す 意味もない 愛を引き裂く 嵐が来ても 離れはしない 離れない 真実の いのち燃やして あなたの胸に 咲いて枯れない 花になりたい | 三山ひろし | 原文彦 | 弦哲也 | 猪股義周 | あなたを手放す くらいなら この世を生きてく 価値がない 闇に落とされ 灯りをさがし さまようことに なろうとも 限りある いのち燃やして あなたの胸に 咲いて枯れない 花になりたい あなたを疑う くらいなら 心を捧げた 甲斐がない 信じることを 迷いはしない 石のつぶてを 受けようと とこしえの 愛よはばたけ あなたの胸に 生きてゆければ 何もいらない あなたを裏切る くらいなら すべてを投げ出す 意味もない 愛を引き裂く 嵐が来ても 離れはしない 離れない 真実の いのち燃やして あなたの胸に 咲いて枯れない 花になりたい |
かあさんの詩雨降る夜は かあさんの ダイコンの味噌汁が飲みたいよ 土佐の高知の空の下 がんばれ 負けるな くじけるな あなたの声が心のお守りだ 遠い東京の空の下 きっとかなえる 二人の夢を かあさん かあさん 待っていてね たったひとこと 元気でと 夜行バスの停車場で別れたね 土佐の高知の空の下 がんばれ 負けるな くじけるな あなたの声が 心のお守りだ 遠い東京の空の下 夢がかなった 涙の舞台 かあさん かあさん 見ていてね | 三山ひろし | 宮下康仁 | 中村典正 | 伊戸のりお | 雨降る夜は かあさんの ダイコンの味噌汁が飲みたいよ 土佐の高知の空の下 がんばれ 負けるな くじけるな あなたの声が心のお守りだ 遠い東京の空の下 きっとかなえる 二人の夢を かあさん かあさん 待っていてね たったひとこと 元気でと 夜行バスの停車場で別れたね 土佐の高知の空の下 がんばれ 負けるな くじけるな あなたの声が 心のお守りだ 遠い東京の空の下 夢がかなった 涙の舞台 かあさん かあさん 見ていてね |
杉の大杉生まれたからには 人の世の 華になりたい 灯りにも 杉の大杉 男の夢を 天に届けて くれないか 手のひら合わせた 男の祈り この俺信じて くれた娘(こ)に 見せてあげたい 晴れ姿 杉の大杉 三千年の 熱い息吹きを 吸い込めば 元気がでるのさ 小さな胸に 吹雪に嵐に 日照りにも 耐えて誉れの 今日がある 杉の大杉 お前のように いつかなりたい 一番に 唇噛みしめ 明日に誓う | 三山ひろし | 原文彦 | 中村典正 | 南郷達也 | 生まれたからには 人の世の 華になりたい 灯りにも 杉の大杉 男の夢を 天に届けて くれないか 手のひら合わせた 男の祈り この俺信じて くれた娘(こ)に 見せてあげたい 晴れ姿 杉の大杉 三千年の 熱い息吹きを 吸い込めば 元気がでるのさ 小さな胸に 吹雪に嵐に 日照りにも 耐えて誉れの 今日がある 杉の大杉 お前のように いつかなりたい 一番に 唇噛みしめ 明日に誓う |
徒情け男のずるさと 優しさが 女心を また泣かす 別れられない 徒(あだ)情け 指輪を待ってる くすり指 古い女と 言われても 確かな証が 欲しいのよ あんな男と 言われたら 庇(かば)いたくなる なおさらに 恋のつらさも 喜びも あなたが教えて くれました 古い女と 言われても 確かな幸せ 欲しいのよ あなたの嘘なら いつだって 嘘と知りつつ 騙される にじむ涙の 徒(あだ)情け 今すぐ私を 抱きしめて 古い女と 言われても 確かな明日が 欲しいのよ | 三山ひろし | 麻こよみ | 中村典正 | 石倉重信 | 男のずるさと 優しさが 女心を また泣かす 別れられない 徒(あだ)情け 指輪を待ってる くすり指 古い女と 言われても 確かな証が 欲しいのよ あんな男と 言われたら 庇(かば)いたくなる なおさらに 恋のつらさも 喜びも あなたが教えて くれました 古い女と 言われても 確かな幸せ 欲しいのよ あなたの嘘なら いつだって 嘘と知りつつ 騙される にじむ涙の 徒(あだ)情け 今すぐ私を 抱きしめて 古い女と 言われても 確かな明日が 欲しいのよ |
酒場の噂今もひとりと聞いたんだよ 泣いていたよと聞いたんだよ 無理な別れを したけれど 惚れていたんだ 本当は 遠くで霧笛が 咽(むせ)ぶたび 酒場の噂が 俺を責める 忘れられずにいたんだろう 俺を探(さが)していたんだろう むかし馴染みも ママさんも みんな心配 してくれる 想い出まぶたを 過(よぎ)るたび 酒場の噂が こころ燃やす 待っているわと言ったんだね 夢にみるのと言ったんだね 古いボトルに まだ残る 君の似顔絵 頭(かしら)文字 小窓に微笑み 揺れるたび 酒場の噂が 俺を叱る | 三山ひろし | 仁井谷俊也 | 中村典正 | 丸山雅仁 | 今もひとりと聞いたんだよ 泣いていたよと聞いたんだよ 無理な別れを したけれど 惚れていたんだ 本当は 遠くで霧笛が 咽(むせ)ぶたび 酒場の噂が 俺を責める 忘れられずにいたんだろう 俺を探(さが)していたんだろう むかし馴染みも ママさんも みんな心配 してくれる 想い出まぶたを 過(よぎ)るたび 酒場の噂が こころ燃やす 待っているわと言ったんだね 夢にみるのと言ったんだね 古いボトルに まだ残る 君の似顔絵 頭(かしら)文字 小窓に微笑み 揺れるたび 酒場の噂が 俺を叱る |
雨情の宿しのび泣くよな 小夜(さよ)しぐれ 窓にこころに 降りしきる 今宵ひと夜の 雨情の宿で 忘れられたら いいものを 憎い恋しい 波の音 人の運命(さだめ)を 恨んでも 元のふたりに 戻れない 湯の香せつない 雨情の宿で さした紅より 肌を染め 堕ちてゆきます 恋の闇 ほつれ黒髪 梳(と)かす指 やさしすぎると つらくなる 名残りつきない 雨情の宿で 明日(あす)は他人に なる身なら せめて酔わせて 夜明けまで | 三山ひろし | 仁井谷俊也 | 中村典正 | 南郷達也 | しのび泣くよな 小夜(さよ)しぐれ 窓にこころに 降りしきる 今宵ひと夜の 雨情の宿で 忘れられたら いいものを 憎い恋しい 波の音 人の運命(さだめ)を 恨んでも 元のふたりに 戻れない 湯の香せつない 雨情の宿で さした紅より 肌を染め 堕ちてゆきます 恋の闇 ほつれ黒髪 梳(と)かす指 やさしすぎると つらくなる 名残りつきない 雨情の宿で 明日(あす)は他人に なる身なら せめて酔わせて 夜明けまで |
長編歌謡浪曲 あゝ松の廊下-序- 元禄十四年三月十四日、この日は朝からの曇り空、 春とは言えど肌寒い日であった。 東山天皇の勅使前大納言(さきのだいなごん)柳原資廉(すけかど)、 前中納言高野保春、霊元上皇の 院使 前大納言 清閑寺熙定に対して徳川幕府が行う 年頭のしかも最後の儀式の日であった。 浅野長矩「吉良殿 吉良殿 勅使に対し奉りこの浅野長矩(ながのり)が お出迎えする場所はお玄関 式台下にござりましょうか、それとも上にござりましょうか、 今一度お教え下されましょう」 吉野上野介「何度言うたら解るのじゃ さてさて頭の悪い田舎大名 それでも饗応役か お主の様な人間を鮒侍と申すのじゃ ウフフフ えッ!! そこを退かっしゃれ!!」 浅野「うーむ 余りと言えば己れ!上野(こうずけ) 覚悟!!」 武士(もののふ)が 刃を一度び 抜く時は 死ぬも 生きるも命がけ 千代田の城の 奥深き あゝ松の廊下 花に恨みの 風が吹く 「放して下され梶川殿 五万三千石 家をも身をも省(かえりみ)ず 上野介(こうずけのすけ)を討つは、将軍家の御威光(いこう)と役職を笠に着て 私利私欲に走る人非人を斬る為じゃその手を放して討たして下され梶川殿!!」 武士の 情けを 貴殿が知るならば 止めて呉れるな 手を放せ 男の怒り 燃ゆる時 あゝ松の廊下 床に 流した血の涙 武士の 厳しき 運命が恨めしや 明日の命は すでになく 無念が残る 千代田城 あゝ松の廊下 忠臣蔵の 幕が開く | 三山ひろし | 北村桃児 | 伏見竜治 | 伊戸のりお | -序- 元禄十四年三月十四日、この日は朝からの曇り空、 春とは言えど肌寒い日であった。 東山天皇の勅使前大納言(さきのだいなごん)柳原資廉(すけかど)、 前中納言高野保春、霊元上皇の 院使 前大納言 清閑寺熙定に対して徳川幕府が行う 年頭のしかも最後の儀式の日であった。 浅野長矩「吉良殿 吉良殿 勅使に対し奉りこの浅野長矩(ながのり)が お出迎えする場所はお玄関 式台下にござりましょうか、それとも上にござりましょうか、 今一度お教え下されましょう」 吉野上野介「何度言うたら解るのじゃ さてさて頭の悪い田舎大名 それでも饗応役か お主の様な人間を鮒侍と申すのじゃ ウフフフ えッ!! そこを退かっしゃれ!!」 浅野「うーむ 余りと言えば己れ!上野(こうずけ) 覚悟!!」 武士(もののふ)が 刃を一度び 抜く時は 死ぬも 生きるも命がけ 千代田の城の 奥深き あゝ松の廊下 花に恨みの 風が吹く 「放して下され梶川殿 五万三千石 家をも身をも省(かえりみ)ず 上野介(こうずけのすけ)を討つは、将軍家の御威光(いこう)と役職を笠に着て 私利私欲に走る人非人を斬る為じゃその手を放して討たして下され梶川殿!!」 武士の 情けを 貴殿が知るならば 止めて呉れるな 手を放せ 男の怒り 燃ゆる時 あゝ松の廊下 床に 流した血の涙 武士の 厳しき 運命が恨めしや 明日の命は すでになく 無念が残る 千代田城 あゝ松の廊下 忠臣蔵の 幕が開く |
棚田しぐれ夢を積み上げ 苦労を重ね 山の棚田の ふるさと景色 遠く数える 田毎(たごと)の月に 浮かぶ想い出 あのおもかげが 瞼濡らして 露しぐれ 夕陽ばかりか 心もしずむ 山の棚田の 峠を越えて 嫁に行ったと あの娘のうわさ 恋の傷あと つついて泣かす 笹の葉に降れ 畔(あぜ)しぐれ 渡り鳥でも 一羽じゃ飛ばぬ 山の棚田の 夜風にひとり 俺も人の子 涙がでたら 汗のふりして こぶしで拭くが なにでぬぐうか 胸しぐれ | 三山ひろし | 千葉幸雄 | 中村典正 | 伊戸のりお | 夢を積み上げ 苦労を重ね 山の棚田の ふるさと景色 遠く数える 田毎(たごと)の月に 浮かぶ想い出 あのおもかげが 瞼濡らして 露しぐれ 夕陽ばかりか 心もしずむ 山の棚田の 峠を越えて 嫁に行ったと あの娘のうわさ 恋の傷あと つついて泣かす 笹の葉に降れ 畔(あぜ)しぐれ 渡り鳥でも 一羽じゃ飛ばぬ 山の棚田の 夜風にひとり 俺も人の子 涙がでたら 汗のふりして こぶしで拭くが なにでぬぐうか 胸しぐれ |
長編歌謡浪曲 元禄花の兄弟 赤垣源蔵―序― 元禄十五年。赤穂浪士の一人・赤垣源蔵は、 芝・浜松町に浪宅を構え、高畠源五右衛門と名前を変えて 吉良邸の動静を探っていた。 かくて、討入りは十二月十四日と決まり、その二日前。 親の無い身であるゆえに父とも母とも 思い慕ってきた兄の塩山伊左衛門に、心中で別れの挨拶をと、 源蔵は兄の屋敷を訪ねたが不在。 しからばと、万感の思いとともに、衣桁にかかる着物を兄とみて、 暇乞(いとまご)いの盃を開けたのであった。 やがて、四十七士が本懐を遂げた十五日の朝、 浪士引揚げの隊列の中に、源蔵も歩みを進めていた。 沿道には見物の人垣。 「そうだ、兄も来るやもしれぬ。私の姿を見つけてくれるやもしれぬ。 最後に一目会いたいと、兄の姿を探す弟。」 元禄花の兄弟の物語。 酒は呑んでも 呑まれちゃならぬ 武士の心を 忘れるな 体こわすな源蔵よ 親の無い身にしみじみと 叱る兄者(あにじゃ)が懐かしい 迫る討入り この喜びを せめて兄者に よそながら 告げてやりたや知らせたい 別れ徳利を手に下げりゃ 今宵名残りの雪が降る 兄のきものに盈々(なみなみ)と 差して呑み干す酒の味 源蔵「兄上、もはや今生(こんじょう)のお別れとなりました。 お顔見たさに来てみたが、 源蔵此れにてお暇仕(いとまつかまつ)りまする。」 兄の屋敷を立出でる 一足歩いて立ち止まり 二足歩いて振り返り 此れが別れか見納めか さすが気丈の赤垣も 少時(しばし)佇む雪の中 熱い涙は止めどなし かくて果じと気を取り直し、饅頭笠を傾けて目指す行手は両国か。 山と川との合言葉。同じ装束(いでたち)勇ましく、 山道ダンダラ火事羽織、白き木綿の袖じるし。 横川勘平・武林が大門開けば赤垣は宝蔵院流九尺の手槍、 りゅう!としごいてまっさきに吉良の屋敷に踏込んだり。 されど東が明け初めても未だに解らぬ吉良殿在処(ありか)。 さすがの大石内蔵之助、天を仰いで嘆く時、誰が吹くやら呼子の笛。 吉良の手を取り引出し吹くは赤垣源蔵なり。 一夜明くれば十五日赤穂浪士が 引揚げと聞くより兄の塩山は もしや源蔵がその中に 居りはせぬかと立ち上り、 塩山「市助! 市助はおらぬか! おう、市助。赤穂浪士が今引揚げの最中、 たしか弟がその中に居るはずじゃ。 そなた早う行って見届けてきて呉れ! もしも源蔵が居たならば、隣近所にも聞える様 に大きな声で叫んでくれ、よいか!」 もしも居らないその時は 小さな声で儂(わし)にだけ 知らせてくれよ頼んだぞ。 祈る心で待つ裡(うち)に転がる様に 戻り来て、 市助「ヤァー、源蔵さまが居りましたワイ―っ!」 嬉し泪の塩山は雪を蹴立てて真っしぐら、 仙台侯の御門前。群がる人をかき分け かき分け前に進めば源蔵も兄は来ぬかと 背伸びして探し求めている様子。 塩山「源蔵!」 源蔵「兄上かぁ―!」 ひしと見交わす顔と顔、 固く握った手の中に通う 血汐の温かさ 同じ血じゃもの肉じゃもの。 夢を果した男の顔に 昇る旭が美しや 笑顔交して別れゆく 花の元禄兄弟(あにおとうと) 今朝のお江戸は日本晴れ | 三山ひろし | 北村桃児 | 春川一夫 | 池多孝春 | ―序― 元禄十五年。赤穂浪士の一人・赤垣源蔵は、 芝・浜松町に浪宅を構え、高畠源五右衛門と名前を変えて 吉良邸の動静を探っていた。 かくて、討入りは十二月十四日と決まり、その二日前。 親の無い身であるゆえに父とも母とも 思い慕ってきた兄の塩山伊左衛門に、心中で別れの挨拶をと、 源蔵は兄の屋敷を訪ねたが不在。 しからばと、万感の思いとともに、衣桁にかかる着物を兄とみて、 暇乞(いとまご)いの盃を開けたのであった。 やがて、四十七士が本懐を遂げた十五日の朝、 浪士引揚げの隊列の中に、源蔵も歩みを進めていた。 沿道には見物の人垣。 「そうだ、兄も来るやもしれぬ。私の姿を見つけてくれるやもしれぬ。 最後に一目会いたいと、兄の姿を探す弟。」 元禄花の兄弟の物語。 酒は呑んでも 呑まれちゃならぬ 武士の心を 忘れるな 体こわすな源蔵よ 親の無い身にしみじみと 叱る兄者(あにじゃ)が懐かしい 迫る討入り この喜びを せめて兄者に よそながら 告げてやりたや知らせたい 別れ徳利を手に下げりゃ 今宵名残りの雪が降る 兄のきものに盈々(なみなみ)と 差して呑み干す酒の味 源蔵「兄上、もはや今生(こんじょう)のお別れとなりました。 お顔見たさに来てみたが、 源蔵此れにてお暇仕(いとまつかまつ)りまする。」 兄の屋敷を立出でる 一足歩いて立ち止まり 二足歩いて振り返り 此れが別れか見納めか さすが気丈の赤垣も 少時(しばし)佇む雪の中 熱い涙は止めどなし かくて果じと気を取り直し、饅頭笠を傾けて目指す行手は両国か。 山と川との合言葉。同じ装束(いでたち)勇ましく、 山道ダンダラ火事羽織、白き木綿の袖じるし。 横川勘平・武林が大門開けば赤垣は宝蔵院流九尺の手槍、 りゅう!としごいてまっさきに吉良の屋敷に踏込んだり。 されど東が明け初めても未だに解らぬ吉良殿在処(ありか)。 さすがの大石内蔵之助、天を仰いで嘆く時、誰が吹くやら呼子の笛。 吉良の手を取り引出し吹くは赤垣源蔵なり。 一夜明くれば十五日赤穂浪士が 引揚げと聞くより兄の塩山は もしや源蔵がその中に 居りはせぬかと立ち上り、 塩山「市助! 市助はおらぬか! おう、市助。赤穂浪士が今引揚げの最中、 たしか弟がその中に居るはずじゃ。 そなた早う行って見届けてきて呉れ! もしも源蔵が居たならば、隣近所にも聞える様 に大きな声で叫んでくれ、よいか!」 もしも居らないその時は 小さな声で儂(わし)にだけ 知らせてくれよ頼んだぞ。 祈る心で待つ裡(うち)に転がる様に 戻り来て、 市助「ヤァー、源蔵さまが居りましたワイ―っ!」 嬉し泪の塩山は雪を蹴立てて真っしぐら、 仙台侯の御門前。群がる人をかき分け かき分け前に進めば源蔵も兄は来ぬかと 背伸びして探し求めている様子。 塩山「源蔵!」 源蔵「兄上かぁ―!」 ひしと見交わす顔と顔、 固く握った手の中に通う 血汐の温かさ 同じ血じゃもの肉じゃもの。 夢を果した男の顔に 昇る旭が美しや 笑顔交して別れゆく 花の元禄兄弟(あにおとうと) 今朝のお江戸は日本晴れ |
棚田桜上りの列車を ホームで見送った あれから何年 たつのでしょうか 永く冷たい 冬が過ぎ もう雪解けの 季節です 今年こそ… 逢えますね… 棚田桜の 咲く頃に かならず迎えに 来るよと抱き寄せた やさしいぬくもり 忘れはしない ふたり見ていた いつまでも 水面(みずも)に映る あの桜 信じれば… 逢えますね… 棚田桜の 咲く頃に 夜明けの朝霧 日暮れのあの夕陽 覚えていますか ふるさと景色 ひとり待ってる 里山に もうすぐ春の 風が吹く 今年こそ… 逢えますね… 棚田桜の 咲く頃に | 三山ひろし | 仁井谷俊也 | 中村典正 | 前田俊明 | 上りの列車を ホームで見送った あれから何年 たつのでしょうか 永く冷たい 冬が過ぎ もう雪解けの 季節です 今年こそ… 逢えますね… 棚田桜の 咲く頃に かならず迎えに 来るよと抱き寄せた やさしいぬくもり 忘れはしない ふたり見ていた いつまでも 水面(みずも)に映る あの桜 信じれば… 逢えますね… 棚田桜の 咲く頃に 夜明けの朝霧 日暮れのあの夕陽 覚えていますか ふるさと景色 ひとり待ってる 里山に もうすぐ春の 風が吹く 今年こそ… 逢えますね… 棚田桜の 咲く頃に |
雪子雪から生まれて きたのよと 羞(は)じらい浮かべた おさげ髪 雪子 雪国 雪の花 村のはずれで 別れて来たが あの娘(こ)はどうして いるのやら… 無いない尽くしの 暮らしでも 誰にも頼らず 生きてきた 雪子 雪国 雪化粧 嫁にも行(ゆ)かずに あなたを待つと 届いたあの日の 片便り… 木枯し寒空(さむぞら) 星月夜 あの娘も見てるよ 故郷(ふるさと)で 雪子 雪国 雪景色 山に辛夷(コブシ)の 花咲く頃に 夜汽車で迎えに 帰りたい… | 三山ひろし | 仁井谷俊也 | 中村典正 | 前田俊明 | 雪から生まれて きたのよと 羞(は)じらい浮かべた おさげ髪 雪子 雪国 雪の花 村のはずれで 別れて来たが あの娘(こ)はどうして いるのやら… 無いない尽くしの 暮らしでも 誰にも頼らず 生きてきた 雪子 雪国 雪化粧 嫁にも行(ゆ)かずに あなたを待つと 届いたあの日の 片便り… 木枯し寒空(さむぞら) 星月夜 あの娘も見てるよ 故郷(ふるさと)で 雪子 雪国 雪景色 山に辛夷(コブシ)の 花咲く頃に 夜汽車で迎えに 帰りたい… |
祝い船晴れの門出の はなむけに 唄に踊りに 手拍子を 今日はめでたい 心の船出 辛いこの世の 荒波越えて ドンと漕ぎ出す 祝い船 今度港に 着くときは 子舟孫舟 連れて来い 今日はめでたい 二人の船出 愛の積荷と しあわせ乗せて 鶴と亀との 祝い船 いまは名もない 舟だけど いつかなります 宝船 今日はめでたい 希望の船出 夢の帆柱 天までとどけ 舵を明日へ 祝い船 | 三山ひろし | 千葉幸雄 | 中村典正 | | 晴れの門出の はなむけに 唄に踊りに 手拍子を 今日はめでたい 心の船出 辛いこの世の 荒波越えて ドンと漕ぎ出す 祝い船 今度港に 着くときは 子舟孫舟 連れて来い 今日はめでたい 二人の船出 愛の積荷と しあわせ乗せて 鶴と亀との 祝い船 いまは名もない 舟だけど いつかなります 宝船 今日はめでたい 希望の船出 夢の帆柱 天までとどけ 舵を明日へ 祝い船 |
男の路地裏男の胸に いつからか 出来たちいさな 水たまり 飲んでどうなる この世じゃないが 他人(ひと)にみせない こころの涙 酒に今夜も 捨てに来る 世間の無情 かすり傷 風が体を 吹きぬける いつか馴染んだ 居酒屋のれん 男ひとりの 手酌の酒に 夢の苦(にが)さを 噛みしめる 灯りもうすい 路地裏を 右に左に 千鳥足 責めてくれるな 男の弱さ 命ぬくめる 熱燗酒が 生きる明日(あした)の ちから水 | 三山ひろし | 仁井谷俊也 | 中村典正 | 伊戸のりお | 男の胸に いつからか 出来たちいさな 水たまり 飲んでどうなる この世じゃないが 他人(ひと)にみせない こころの涙 酒に今夜も 捨てに来る 世間の無情 かすり傷 風が体を 吹きぬける いつか馴染んだ 居酒屋のれん 男ひとりの 手酌の酒に 夢の苦(にが)さを 噛みしめる 灯りもうすい 路地裏を 右に左に 千鳥足 責めてくれるな 男の弱さ 命ぬくめる 熱燗酒が 生きる明日(あした)の ちから水 |
哀愁列車惚れて 惚れて 惚れていながら 行く俺に 旅をせかせる ベルの音 つらいホームに 来は来たが 未練心に つまずいて 落とす涙の 哀愁列車 燃えて 燃えて 燃えてすごした 湯の宿に うしろ髪ひく 灯がひとつ 今宵逢瀬を 待ちわびる 君の幸せ 祈りつつ 旅にのがれる 哀愁列車 泣いて 泣いて 泣いているのを 知らぬげに 窓は二人を 遠くする こらえきれずに 見返れば すがるせつない 瞳のような 星がとぶとぶ 哀愁列車 | 三山ひろし | 横井弘 | 鎌多俊与 | | 惚れて 惚れて 惚れていながら 行く俺に 旅をせかせる ベルの音 つらいホームに 来は来たが 未練心に つまずいて 落とす涙の 哀愁列車 燃えて 燃えて 燃えてすごした 湯の宿に うしろ髪ひく 灯がひとつ 今宵逢瀬を 待ちわびる 君の幸せ 祈りつつ 旅にのがれる 哀愁列車 泣いて 泣いて 泣いているのを 知らぬげに 窓は二人を 遠くする こらえきれずに 見返れば すがるせつない 瞳のような 星がとぶとぶ 哀愁列車 |