歌謡劇場 一本刀土俵入り千両万両 積んだとて 銭じゃ買えない 人ごころ 受けた情の 数々に 上州子鴉(じょうしゅうこがらす) 泣いて居(お)ります 泣いて居ります この通り 「わしゃァ姐(ねえ)さんのようないい人に、めぐり逢ったのは 初めてだ、はい、はい、きっと成ります。 横綱(よこづな)になった姿を姐(ねえ)さんに見て貰います。 そしてなァ、わしゃ死んだおっ母さんの御墓の前で 立派(りっぱ)な土俵入りがしたい……」 野暮(やぼ)な浮世の うら表 教えこまれて 一昔(ひとむかし) 夢でござんす なにもかも 角力(すもう)修業も 今じゃ日蔭(ひかげ)の 今じゃ日蔭の 三度笠 「角力にゃなれず、やくざになって尋(たず)ねて見りゃこの始末。 さァ、姐(あね)さん、この金持って、早くお行きなせえまし。 飛ぶにぁ今が汐時(しおどき)だ。後はあっしが引受けました。 さァ、早く早くお行きなさいまし。 ああ、もし、お蔦(つた)はん、親子三人、何時(いつ)までも 仲良く御暮(おくら)しなさんせ。十年前、櫛(くし)、笄(こうがい)、 巾着(きんちゃく)ぐるみ、意見を貰った姐(あね)はんへ、せめて見て貰う 駒形(こまがた)のしがねえ姿の土俵入りでござんす」 御恩返(ごおんがえ)しの 真似(まね)ごとは 取手宿場の 仁義沙汰(じんぎざた) 御覧下(ごらんくだ)され お蔦さん せめて茂兵衛(もへえ)の 花の手数(でず)入り 花の手数入り 土俵入り | 三山ひろし | 藤田まさと | 春川一夫 | 伊戸のりお | 千両万両 積んだとて 銭じゃ買えない 人ごころ 受けた情の 数々に 上州子鴉(じょうしゅうこがらす) 泣いて居(お)ります 泣いて居ります この通り 「わしゃァ姐(ねえ)さんのようないい人に、めぐり逢ったのは 初めてだ、はい、はい、きっと成ります。 横綱(よこづな)になった姿を姐(ねえ)さんに見て貰います。 そしてなァ、わしゃ死んだおっ母さんの御墓の前で 立派(りっぱ)な土俵入りがしたい……」 野暮(やぼ)な浮世の うら表 教えこまれて 一昔(ひとむかし) 夢でござんす なにもかも 角力(すもう)修業も 今じゃ日蔭(ひかげ)の 今じゃ日蔭の 三度笠 「角力にゃなれず、やくざになって尋(たず)ねて見りゃこの始末。 さァ、姐(あね)さん、この金持って、早くお行きなせえまし。 飛ぶにぁ今が汐時(しおどき)だ。後はあっしが引受けました。 さァ、早く早くお行きなさいまし。 ああ、もし、お蔦(つた)はん、親子三人、何時(いつ)までも 仲良く御暮(おくら)しなさんせ。十年前、櫛(くし)、笄(こうがい)、 巾着(きんちゃく)ぐるみ、意見を貰った姐(あね)はんへ、せめて見て貰う 駒形(こまがた)のしがねえ姿の土俵入りでござんす」 御恩返(ごおんがえ)しの 真似(まね)ごとは 取手宿場の 仁義沙汰(じんぎざた) 御覧下(ごらんくだ)され お蔦さん せめて茂兵衛(もへえ)の 花の手数(でず)入り 花の手数入り 土俵入り |
大阪夜曲北の新地の 片恋月は 雨を呼んでる なみだ月 お願いわたしを あなたあなた あなた棄てないで あても頼りも ないけれど 尽しきりたい 大阪夜曲 その場かぎりの やさしさだって うそを頼りに 生きられる お願いわたしを あなたあなた あなた棄てないで 古いおんなと 言われても ついてゆきたい 大阪夜曲 恋の橋でも おんなの橋は 渡りきれない 川ばかり お願いわたしを あなたあなた あなた棄てないで 夢のとなりに 住まわせて 泣けば濡れます 大阪夜曲 | 三山ひろし | 吉岡治 | 山口ひろし | 伊戸のりお | 北の新地の 片恋月は 雨を呼んでる なみだ月 お願いわたしを あなたあなた あなた棄てないで あても頼りも ないけれど 尽しきりたい 大阪夜曲 その場かぎりの やさしさだって うそを頼りに 生きられる お願いわたしを あなたあなた あなた棄てないで 古いおんなと 言われても ついてゆきたい 大阪夜曲 恋の橋でも おんなの橋は 渡りきれない 川ばかり お願いわたしを あなたあなた あなた棄てないで 夢のとなりに 住まわせて 泣けば濡れます 大阪夜曲 |
上海帰りのリル船を見つめていた ハマのキャバレーにいた 風の噂は リル 上海帰りの リル リル 甘い切ない 思い出だけを 胸にたぐって 探して歩く リル リル どこにいるのか リル だれかリルを 知らないか 黒いドレスを見た 泣いていたのを見た もどれこの手に リル 上海帰りの リル リル 夢の四馬路(スマロ)の 霧降る中で 何もいわずに 別れた瞳 リル リル ひとりさまよう リル だれかリルを 知らないか 海を渡って来た ひとりぼっちで来た 望み捨てるな リル 上海帰りの リル リル 暗い運命(さだめ)は ふたりでわけて ともに暮らそう 昔のままで リル リル きょうも逢えない リル だれかリルを 知らないか | 三山ひろし | 東條寿三郎 | 渡久地政信 | | 船を見つめていた ハマのキャバレーにいた 風の噂は リル 上海帰りの リル リル 甘い切ない 思い出だけを 胸にたぐって 探して歩く リル リル どこにいるのか リル だれかリルを 知らないか 黒いドレスを見た 泣いていたのを見た もどれこの手に リル 上海帰りの リル リル 夢の四馬路(スマロ)の 霧降る中で 何もいわずに 別れた瞳 リル リル ひとりさまよう リル だれかリルを 知らないか 海を渡って来た ひとりぼっちで来た 望み捨てるな リル 上海帰りの リル リル 暗い運命(さだめ)は ふたりでわけて ともに暮らそう 昔のままで リル リル きょうも逢えない リル だれかリルを 知らないか |
娘よ嫁に行く日が 来なけりゃいいと おとこ親なら 誰でも思う 早いもんだね 二十才を過ぎて 今日はお前の 花嫁姿 贈る言葉は ないけれど 風邪をひかずに 達者で暮らせ 「花嫁さんが泣いたらあかん 父さんの事は心配せんでええ きれいや 今日のお前ほんまにきれいや なあ母さん」 夕べ娘が 酌してくれた 酒の味さえ おぼえていない 古い写真を 指さしながら ここが父さん そっくりなのと 頬のあたりを なでながら 涙ぐんでは はしゃいでくれた 笑い話で すませるけれど 口じゃ云えない 苦労もあった 嫁に行ったら わがまゝ云わず 可愛い女房と 云われて欲しい いつも笑顔を 忘れずに ついて行くんだ 信じた人に | 三山ひろし | 鳥井実 | 松浦孝之 | 伊戸のりお | 嫁に行く日が 来なけりゃいいと おとこ親なら 誰でも思う 早いもんだね 二十才を過ぎて 今日はお前の 花嫁姿 贈る言葉は ないけれど 風邪をひかずに 達者で暮らせ 「花嫁さんが泣いたらあかん 父さんの事は心配せんでええ きれいや 今日のお前ほんまにきれいや なあ母さん」 夕べ娘が 酌してくれた 酒の味さえ おぼえていない 古い写真を 指さしながら ここが父さん そっくりなのと 頬のあたりを なでながら 涙ぐんでは はしゃいでくれた 笑い話で すませるけれど 口じゃ云えない 苦労もあった 嫁に行ったら わがまゝ云わず 可愛い女房と 云われて欲しい いつも笑顔を 忘れずに ついて行くんだ 信じた人に |
花街一代器量がいゝから 芸者になれと あけて十五の 旅だちでした 浮世いろはの 花街で 芸をみっちり しこまれて いつかなじんだ 夜の水 あゝ神楽坂 おんなの灯(ひ)がゆれる わたしが知ってる お方はみんな 出世しました 自慢じゃないが あれが縁なら これも縁 義理と情けに はさまれて いっそ死にたい 悲しさに あゝ神楽坂 ながした恋もある 花街うけつぐ 若い姑(こ)ひとり 育つ日までは にくまれながら きょうも切り火で 送りだす おんな 一代 舞扇 どうぞ幸福(しあわせ) くるように あゝ神楽坂 愛して生きるのよ | 三山ひろし | 池田充男 | 山口ひろし | | 器量がいゝから 芸者になれと あけて十五の 旅だちでした 浮世いろはの 花街で 芸をみっちり しこまれて いつかなじんだ 夜の水 あゝ神楽坂 おんなの灯(ひ)がゆれる わたしが知ってる お方はみんな 出世しました 自慢じゃないが あれが縁なら これも縁 義理と情けに はさまれて いっそ死にたい 悲しさに あゝ神楽坂 ながした恋もある 花街うけつぐ 若い姑(こ)ひとり 育つ日までは にくまれながら きょうも切り火で 送りだす おんな 一代 舞扇 どうぞ幸福(しあわせ) くるように あゝ神楽坂 愛して生きるのよ |
波止場という名の酒場港に帰る 船よりも ねぐらにもどる 海鳥か 男の夢の この止り木で 涙を酒で うすめたい 心の錨 下ろしたい 「波止場」という名の 北国酒場 北風そして 冬の町 火のよな酒が 欲しくなる さすらい船に 灯台もなく 霧笛の音も 聞こえない 心にしみる ひとり酒 「波止場」という名の 旅路の酒場 流水とけりゃ 春なのに 鴎が一羽 なぜ消えた 上衣(うわぎ)の襟を 立てても寒い 一口飲んで 目をつぶりゃ 心に浮かぶ 泣きぼくろ 「波止場」という名の さいはて酒場 | 三山ひろし | 千葉幸雄 | 中村典正 | 伊戸のりお | 港に帰る 船よりも ねぐらにもどる 海鳥か 男の夢の この止り木で 涙を酒で うすめたい 心の錨 下ろしたい 「波止場」という名の 北国酒場 北風そして 冬の町 火のよな酒が 欲しくなる さすらい船に 灯台もなく 霧笛の音も 聞こえない 心にしみる ひとり酒 「波止場」という名の 旅路の酒場 流水とけりゃ 春なのに 鴎が一羽 なぜ消えた 上衣(うわぎ)の襟を 立てても寒い 一口飲んで 目をつぶりゃ 心に浮かぶ 泣きぼくろ 「波止場」という名の さいはて酒場 |
あの娘が泣いてる波止場思い出したんだとさ 逢いたく なったんだとさ いくらすれても 女はおんな 男心にゃ 分かるもんかと 沖の煙りを 見ながら ああ あの娘が泣いてる 波止場 呼んでみたんだとさ 淋しく なったんだとさ どうせカーゴの マドロスさんは 一夜どまりの 旅の鴎と 遠い汽笛を しょんぼり ああ あの娘は聞いてる 波止場 なみだ捨てたんだとさ 待つ気に なったんだとさ 海の鳥でも 月夜にゃきっと 飛んでくるだろ 夢ではるばる それを頼りに いつまで ああ あの娘がたたずむ 波止場 | 三山ひろし | 高野公男 | 船村徹 | | 思い出したんだとさ 逢いたく なったんだとさ いくらすれても 女はおんな 男心にゃ 分かるもんかと 沖の煙りを 見ながら ああ あの娘が泣いてる 波止場 呼んでみたんだとさ 淋しく なったんだとさ どうせカーゴの マドロスさんは 一夜どまりの 旅の鴎と 遠い汽笛を しょんぼり ああ あの娘は聞いてる 波止場 なみだ捨てたんだとさ 待つ気に なったんだとさ 海の鳥でも 月夜にゃきっと 飛んでくるだろ 夢ではるばる それを頼りに いつまで ああ あの娘がたたずむ 波止場 |
人生一路一度決めたら 二度とは変えぬ これが自分の 生きる道 泣くな迷うな 苦しみ抜いて 人は望みを はたすのさ 雪の深さに 埋もれて耐えて 麦は芽を出す 春を待つ 生きる試練に 身をさらすとも 意地をつらぬく 人になれ 胸に根性の 炎を抱いて 決めたこの道 まっしぐら 明日にかけよう 人生一路 花は苦労の 風に咲け | 三山ひろし | 石本美由起 | かとう哲也 | 伊戸のりお | 一度決めたら 二度とは変えぬ これが自分の 生きる道 泣くな迷うな 苦しみ抜いて 人は望みを はたすのさ 雪の深さに 埋もれて耐えて 麦は芽を出す 春を待つ 生きる試練に 身をさらすとも 意地をつらぬく 人になれ 胸に根性の 炎を抱いて 決めたこの道 まっしぐら 明日にかけよう 人生一路 花は苦労の 風に咲け |
父娘言葉少なに 目と目で話す 明日は嫁いで ゆくおまえ なべを囲んで 水いらず 幼ない頃が 目に浮かぶ たとえ苗字は 変っても ここがおまえの ふるさとだ ふすま越しから 荷造りの音 聞けば目頭 熱くなる 心づくしの 結納が 嫁いだ後の 置き土産 変わりないよと 一文字の たまに便りが あればいい 芯の強さは 母さんゆずり 涙もろさは 父ゆずり 春夏秋冬 数えれば 二十才(はたち)と幾つ 過ぎたやら 娘ざかりの 晴れ姿 背中見送る 年になる | 三山ひろし | たきのえいじ | 中村典正 | 小杉仁三 | 言葉少なに 目と目で話す 明日は嫁いで ゆくおまえ なべを囲んで 水いらず 幼ない頃が 目に浮かぶ たとえ苗字は 変っても ここがおまえの ふるさとだ ふすま越しから 荷造りの音 聞けば目頭 熱くなる 心づくしの 結納が 嫁いだ後の 置き土産 変わりないよと 一文字の たまに便りが あればいい 芯の強さは 母さんゆずり 涙もろさは 父ゆずり 春夏秋冬 数えれば 二十才(はたち)と幾つ 過ぎたやら 娘ざかりの 晴れ姿 背中見送る 年になる |
長編歌謡浪曲 元禄桜吹雪 決斗高田の馬場江戸は夕焼け 灯ともし頃に 夢を求めて みなし子が 国の越後の 空を見る 顔も赤鞘(あかざや) 安兵衛が 何時か覚えた 酒の味 喧嘩するなら 相手になろか 俺は天下の 素浪人 真武士(まことぶし)なら 男なら やると決めたら 安兵衛は 行くぞ白刃の 只中へ のりやのばあさんが差出した 手紙を開く中山安兵衛 急ぎしたため参らせ候 堀内源左衛門先生道場で 深く知り合い 叔父甥の 義を結んだるこの菅野 引くにひけない武士の意地 村上兄弟一門と 高田の馬場で果し合い 六十すぎた拙者には 勝目は一つも御座無く候 後に残れる妻や子を お願い申す安兵衛殿 文武秀れたそなたじゃが 酒をつつしみ身を修め 天晴れ出世なさるよう 草葉の陰から祈り参らせ候と 涙で書いた遺言状 「ばあさん、今何ん刻だ。何、辰の下刻か。うぅむ、 高田の馬場まで後半刻、南無や八幡大菩薩、 此の安兵衛が行きつくまでは叔父の身の上守らせ給え。 ばあさん、水だ、水を呉れ!」 関の孫六わし掴み 牛込天竜寺竹町の長屋を飛出す安兵衛は 小石を蹴とばし砂巻き上げて 宙飛ぶ如く駆けてゆく 此れを眺めた大工に左官 床やも八百やも米やのおやじも魚やも それゆけやれゆけ安さんが 大きな喧嘩を見つけたぞ 今夜はたらふく呑めそうだ 後から後から付いて行く 一番後からのりやの婆さん息を切らして ヨイショコラショ ヨイショコラショ 安さん安さん 喧嘩は止しなと駆けてゆく 高田の馬場に来てみれば 卑怯未練な村上一門 わずか二人を取り囲み 白刃揃えて斬りかゝる 哀れ菅野と若党は 次第次第に追いつめられて すでに危うく見えた時 馬場に飛込む安兵衛が 関の孫六抜く手も見せず 村上三郎斬り捨てて 天にも轟く大音声 中山安兵衛武庸が 叔父の菅野に助太刀致す 名乗りを上げてさあ来いと 脇差抜いて左手に 天地に構えた二刀流 右に左に斬り捲くる 折しも叔父の背後(うしろ)から 薙刀(なぎなた)持って祐見が 斬り下ろさんとした時に 撥止と投げた脇差が 背中を貫き見事倒した有様は さながら鬼神か天魔の業か 固唾を呑んで見ていた群衆 どっとあげたる喊声が 高田の馬場にこだまする 剣がきらめく 高田の馬場に 桜吹雪が舞いかかる 買って驕(おご)らぬ 爽やかさ 花の青年 安兵衛の 顔に明るい 春の風 | 三山ひろし | 北村桃児 | 山倉たかし | | 江戸は夕焼け 灯ともし頃に 夢を求めて みなし子が 国の越後の 空を見る 顔も赤鞘(あかざや) 安兵衛が 何時か覚えた 酒の味 喧嘩するなら 相手になろか 俺は天下の 素浪人 真武士(まことぶし)なら 男なら やると決めたら 安兵衛は 行くぞ白刃の 只中へ のりやのばあさんが差出した 手紙を開く中山安兵衛 急ぎしたため参らせ候 堀内源左衛門先生道場で 深く知り合い 叔父甥の 義を結んだるこの菅野 引くにひけない武士の意地 村上兄弟一門と 高田の馬場で果し合い 六十すぎた拙者には 勝目は一つも御座無く候 後に残れる妻や子を お願い申す安兵衛殿 文武秀れたそなたじゃが 酒をつつしみ身を修め 天晴れ出世なさるよう 草葉の陰から祈り参らせ候と 涙で書いた遺言状 「ばあさん、今何ん刻だ。何、辰の下刻か。うぅむ、 高田の馬場まで後半刻、南無や八幡大菩薩、 此の安兵衛が行きつくまでは叔父の身の上守らせ給え。 ばあさん、水だ、水を呉れ!」 関の孫六わし掴み 牛込天竜寺竹町の長屋を飛出す安兵衛は 小石を蹴とばし砂巻き上げて 宙飛ぶ如く駆けてゆく 此れを眺めた大工に左官 床やも八百やも米やのおやじも魚やも それゆけやれゆけ安さんが 大きな喧嘩を見つけたぞ 今夜はたらふく呑めそうだ 後から後から付いて行く 一番後からのりやの婆さん息を切らして ヨイショコラショ ヨイショコラショ 安さん安さん 喧嘩は止しなと駆けてゆく 高田の馬場に来てみれば 卑怯未練な村上一門 わずか二人を取り囲み 白刃揃えて斬りかゝる 哀れ菅野と若党は 次第次第に追いつめられて すでに危うく見えた時 馬場に飛込む安兵衛が 関の孫六抜く手も見せず 村上三郎斬り捨てて 天にも轟く大音声 中山安兵衛武庸が 叔父の菅野に助太刀致す 名乗りを上げてさあ来いと 脇差抜いて左手に 天地に構えた二刀流 右に左に斬り捲くる 折しも叔父の背後(うしろ)から 薙刀(なぎなた)持って祐見が 斬り下ろさんとした時に 撥止と投げた脇差が 背中を貫き見事倒した有様は さながら鬼神か天魔の業か 固唾を呑んで見ていた群衆 どっとあげたる喊声が 高田の馬場にこだまする 剣がきらめく 高田の馬場に 桜吹雪が舞いかかる 買って驕(おご)らぬ 爽やかさ 花の青年 安兵衛の 顔に明るい 春の風 |
別れの一本杉泣けた 泣けた こらえ切れずに 泣けたっけ あの娘(こ)と別れた 哀しさに 山の懸巣(かけす)も 啼いていた 一本杉の 石の地蔵さんのヨー 村はずれ 遠い 遠い 思い出しても 遠い空 必ず東京へ 着いたなら 便りおくれと いった娘(ひと) リンゴのような 赤いほっぺたのヨー あの涙 呼んで 呼んで そっと月夜にゃ 呼んでみた 嫁にも行かずに この俺の 帰りひたすら 待っている あの娘はいくつ とうに二十(はたち)はヨー 過ぎたろに | 三山ひろし | 高野公男 | 船村徹 | | 泣けた 泣けた こらえ切れずに 泣けたっけ あの娘(こ)と別れた 哀しさに 山の懸巣(かけす)も 啼いていた 一本杉の 石の地蔵さんのヨー 村はずれ 遠い 遠い 思い出しても 遠い空 必ず東京へ 着いたなら 便りおくれと いった娘(ひと) リンゴのような 赤いほっぺたのヨー あの涙 呼んで 呼んで そっと月夜にゃ 呼んでみた 嫁にも行かずに この俺の 帰りひたすら 待っている あの娘はいくつ とうに二十(はたち)はヨー 過ぎたろに |
南国土佐を後にして南国土佐を 後にして 都へ来てから 幾歳ぞ 思い出します 故郷の友が 門出に歌った よさこい節を 土佐の高知の ハリマヤ橋で 坊さんかんざし 買うをみた 月の浜辺で 焚火を囲み しばしの娯楽の 一時(ひととき)を わたしも自慢の 声張り上げて 歌うよ土佐の よさこい節を みませ見せましょ 浦戸をあけて 月の名所は 桂浜 国の父さん 室戸の沖で 鯨釣ったと 言う便り わたしも負けずに 励んだ後で 歌うよ土佐の よさこい節を 言うたちいかんちや おらんくの池にゃ 潮吹く魚が 泳ぎよる よさこい よさこい | 三山ひろし | 武政英策 | 武政英策 | | 南国土佐を 後にして 都へ来てから 幾歳ぞ 思い出します 故郷の友が 門出に歌った よさこい節を 土佐の高知の ハリマヤ橋で 坊さんかんざし 買うをみた 月の浜辺で 焚火を囲み しばしの娯楽の 一時(ひととき)を わたしも自慢の 声張り上げて 歌うよ土佐の よさこい節を みませ見せましょ 浦戸をあけて 月の名所は 桂浜 国の父さん 室戸の沖で 鯨釣ったと 言う便り わたしも負けずに 励んだ後で 歌うよ土佐の よさこい節を 言うたちいかんちや おらんくの池にゃ 潮吹く魚が 泳ぎよる よさこい よさこい |
潮来笠潮来の伊太郎 ちょっと見なれば 薄情そうな 渡り鳥 それでいいのさ あの移り気な 風が吹くまま 西東 なのにヨー なぜに眼に浮く 潮来笠 田笠の紅緒が ちらつくようじゃ 振り分け荷物 重かろに わけはきくなと 笑ってみせる 粋な単衣の 腕まくり なのにヨー 後髪引く 潮来笠 旅空夜空で いまさら知った 女の胸の 底の底 ここは関宿 大利根川へ 人にかくして 流す花 だってヨー あの娘川下 潮来笠 | 三山ひろし | 佐伯孝夫 | 吉田正 | | 潮来の伊太郎 ちょっと見なれば 薄情そうな 渡り鳥 それでいいのさ あの移り気な 風が吹くまま 西東 なのにヨー なぜに眼に浮く 潮来笠 田笠の紅緒が ちらつくようじゃ 振り分け荷物 重かろに わけはきくなと 笑ってみせる 粋な単衣の 腕まくり なのにヨー 後髪引く 潮来笠 旅空夜空で いまさら知った 女の胸の 底の底 ここは関宿 大利根川へ 人にかくして 流す花 だってヨー あの娘川下 潮来笠 |
男の燈台酒場は男の 燈台と いつか誰かが 云っていた こころ時化(しけ)てる 路地裏で みつけた堤灯(あかり)の 暖かさ 生きぬく生命(いのち)の 灯(ひ)がともる 徳利を並べて ゆらゆらと 酔えば一夜(いちや)の 酒の舟 遠い彼方で 呼ぶものは 可愛いあの娘の あの胸か それとも忘れた あの夢か 嵐の夜更けが 過ぎたなら 凪(なぎ)の夜明けが 来るという 溺れかけてた 俺だけど 無情(つめたい)ばかりの 都会(まち)じゃない 情けの涙も 明日もある | 三山ひろし | 仁井谷俊也 | 山口ひろし | | 酒場は男の 燈台と いつか誰かが 云っていた こころ時化(しけ)てる 路地裏で みつけた堤灯(あかり)の 暖かさ 生きぬく生命(いのち)の 灯(ひ)がともる 徳利を並べて ゆらゆらと 酔えば一夜(いちや)の 酒の舟 遠い彼方で 呼ぶものは 可愛いあの娘の あの胸か それとも忘れた あの夢か 嵐の夜更けが 過ぎたなら 凪(なぎ)の夜明けが 来るという 溺れかけてた 俺だけど 無情(つめたい)ばかりの 都会(まち)じゃない 情けの涙も 明日もある |
人生劇場やると思えば どこまでやるさ それが男の 魂じゃないか 義理がすたれば この世は闇だ なまじとめるな 夜の雨 あんな女に 未練はないが なぜか涙が 流れてならぬ 男ごころは 男でなけりゃ 解るものかと あきらめた 時世時節は 変ろとままよ 吉良の仁吉は 男じゃないか おれも生きたや 仁吉のように 義理と人情の この世界 | 三山ひろし | 佐藤惣之助 | 古賀政男 | | やると思えば どこまでやるさ それが男の 魂じゃないか 義理がすたれば この世は闇だ なまじとめるな 夜の雨 あんな女に 未練はないが なぜか涙が 流れてならぬ 男ごころは 男でなけりゃ 解るものかと あきらめた 時世時節は 変ろとままよ 吉良の仁吉は 男じゃないか おれも生きたや 仁吉のように 義理と人情の この世界 |
妻恋道中好いた女房に 三下り半を 投げて長脇差(ながどす) 永の旅 怨むまいぞえ 俺らのことは またの浮世で 逢うまでは 惚れていながら 惚れない素振り それがやくざの 恋とやら 二度と添うまい 街道がらす 阿呆阿呆で 旅ぐらし 泣いてなるかと 心に誓や 誓う矢先に またほろり 馬鹿を承知の 俺らの胸を 何故に泣かすか 今朝の風 | 三山ひろし | 藤田まさと | 阿部武雄 | | 好いた女房に 三下り半を 投げて長脇差(ながどす) 永の旅 怨むまいぞえ 俺らのことは またの浮世で 逢うまでは 惚れていながら 惚れない素振り それがやくざの 恋とやら 二度と添うまい 街道がらす 阿呆阿呆で 旅ぐらし 泣いてなるかと 心に誓や 誓う矢先に またほろり 馬鹿を承知の 俺らの胸を 何故に泣かすか 今朝の風 |
十九の春私があなたにほれたのは ちょうど十九の春でした いまさら離縁というならば もとの十九にしておくれ もとの十九にするならば 庭の枯木を見てごらん 枯木に花が咲いたなら 十九にするのもやすけれど みすて心(こころ)があるならば 早くお知らせ下さいね 年も若くあるうちに 思い残すな明日(あす)の花 一銭二銭の葉書さえ 千里万里と旅をする 同じコザ市に住みながら あえぬ吾(わ)が身のせつなさよ 主(ぬし)さん主さんと呼んだとて 主さんにゃ立派な方がある いくら主さんと読んだとて 一生忘れぬ片想い 奥山住まいのうぐいすは 梅の小枝で昼寝して 春が来るよな夢をみて ホケキョホケキョと鳴いていた | 三山ひろし | 沖縄民謡・補作詞:本竹裕助 | 沖縄民謡 | 成田征英 | 私があなたにほれたのは ちょうど十九の春でした いまさら離縁というならば もとの十九にしておくれ もとの十九にするならば 庭の枯木を見てごらん 枯木に花が咲いたなら 十九にするのもやすけれど みすて心(こころ)があるならば 早くお知らせ下さいね 年も若くあるうちに 思い残すな明日(あす)の花 一銭二銭の葉書さえ 千里万里と旅をする 同じコザ市に住みながら あえぬ吾(わ)が身のせつなさよ 主(ぬし)さん主さんと呼んだとて 主さんにゃ立派な方がある いくら主さんと読んだとて 一生忘れぬ片想い 奥山住まいのうぐいすは 梅の小枝で昼寝して 春が来るよな夢をみて ホケキョホケキョと鳴いていた |
あゝ田原坂雨はふるふる 人馬はすすむ かわい稚児(ちご)どんが ぬれて行く あゝ散るが花かよ 田原(たばる)坂 下げた血刀 笑うて振れば 風にとぶとぶ 乱れ雲 あゝ屍(かばね)さらすか 田原坂 我が胸の 燃ゆる思いに くらぶれば けむりはうすし 桜島山 どこで散ろうと 男の生命(いのち) 啼くな雲間の 時鳥(ほととぎす) あゝつきぬ恨みの 田原坂 | 三山ひろし | 高橋掬太郎 | 山口俊郎 | 伊戸のりお | 雨はふるふる 人馬はすすむ かわい稚児(ちご)どんが ぬれて行く あゝ散るが花かよ 田原(たばる)坂 下げた血刀 笑うて振れば 風にとぶとぶ 乱れ雲 あゝ屍(かばね)さらすか 田原坂 我が胸の 燃ゆる思いに くらぶれば けむりはうすし 桜島山 どこで散ろうと 男の生命(いのち) 啼くな雲間の 時鳥(ほととぎす) あゝつきぬ恨みの 田原坂 |
長編歌謡浪曲 元禄名槍譜 俵星玄蕃槍は錆びても 此の名は錆びぬ 男玄蕃の 心意気 赤穂浪士の かげとなり 尽す誠は 槍一筋に 香る誉れの 元禄桜 姿そばやに やつしてまでも 忍ぶ杉野よ せつなかろ 今宵名残りに 見ておけよ 俵くずしの 極意の一手 これが餞(はなむ)け 男の心 涙をためて振返る そば屋の姿を呼びとめて せめて名前を聞かせろよと 口まで出たがそうじゃない 云わぬが花よ人生は 逢うて別れる運命とか 思い直して俵星 独りしみじみ呑みながら 時を過した真夜中に 心隅田の川風を 流れて響く勇ましさ 一打ち二打ち三流れ あれは確かに確かにあれは、 山鹿流儀の陣太鼓 「時に元禄十五年十二月十四日、江戸の夜風をふるわせて、 響くは山鹿流儀の陣太鼓、しかも一打ち二打ち三流れ。 思わずハッと立上り、耳を澄ませて太鼓を数え、 おう、正しく赤穂浪士の討ち入りじゃ、助太刀するは此の時ぞ、 もしやその中に昼間別れたあのそば屋が居りはせぬか、 名前はなんと今一度。 逢うて別れが告げたいものと、けいこ襦袢(じゅばん)に身を固めて、 段小倉の袴、股立ち高く取り上げ、白綾たたんで後ろ鉢巻眼のつる如く、 なげしにかかるは先祖伝来、俵弾正鍛えたる九尺の手槍を右の手に、 切戸を開けて一足表に踏み出せば、 天は幽暗地は凱々たる白雪を蹴立てて、行手は松坂町…」 吉良の屋敷に来て見れば 今討ち入りは真最中 総大将の内蔵之助 見つけて駆け寄る俵星が 天下無双のこの槍で お助太刀をば致そうぞ 云われた時に大石は深き御恩はこの通り 厚く御礼を申します されども此処は此のままに 槍を納めて御引上げ下さるならば有難し かかる折しも一人の浪士が雪をけたてて サク、サク、サクサクサクサクサクサク、 「先生!!」 「おゝ、そば屋か!!」 いや、いや、いや、いや 襟に書かれた名前こそ まことは杉野の十兵次殿 わしが教えたあの極意 命惜しむな名をこそ惜しめ 立派な働き祈りますぞよ さらばさらばと右左 赤穂浪士に邪魔する奴は 何人たりとも通さんぞ 橋のたもとで石突き突いて 槍の玄蕃は仁王立ち 打てや響けや 山鹿の太鼓 月も夜空に 冴え渡る 夢と聞きつつ 両国の 橋のたもとで 雪ふみしめた 槍に玄蕃の 涙が光る | 三山ひろし | 北村桃児 | 長津義司 | 伊戸のりお | 槍は錆びても 此の名は錆びぬ 男玄蕃の 心意気 赤穂浪士の かげとなり 尽す誠は 槍一筋に 香る誉れの 元禄桜 姿そばやに やつしてまでも 忍ぶ杉野よ せつなかろ 今宵名残りに 見ておけよ 俵くずしの 極意の一手 これが餞(はなむ)け 男の心 涙をためて振返る そば屋の姿を呼びとめて せめて名前を聞かせろよと 口まで出たがそうじゃない 云わぬが花よ人生は 逢うて別れる運命とか 思い直して俵星 独りしみじみ呑みながら 時を過した真夜中に 心隅田の川風を 流れて響く勇ましさ 一打ち二打ち三流れ あれは確かに確かにあれは、 山鹿流儀の陣太鼓 「時に元禄十五年十二月十四日、江戸の夜風をふるわせて、 響くは山鹿流儀の陣太鼓、しかも一打ち二打ち三流れ。 思わずハッと立上り、耳を澄ませて太鼓を数え、 おう、正しく赤穂浪士の討ち入りじゃ、助太刀するは此の時ぞ、 もしやその中に昼間別れたあのそば屋が居りはせぬか、 名前はなんと今一度。 逢うて別れが告げたいものと、けいこ襦袢(じゅばん)に身を固めて、 段小倉の袴、股立ち高く取り上げ、白綾たたんで後ろ鉢巻眼のつる如く、 なげしにかかるは先祖伝来、俵弾正鍛えたる九尺の手槍を右の手に、 切戸を開けて一足表に踏み出せば、 天は幽暗地は凱々たる白雪を蹴立てて、行手は松坂町…」 吉良の屋敷に来て見れば 今討ち入りは真最中 総大将の内蔵之助 見つけて駆け寄る俵星が 天下無双のこの槍で お助太刀をば致そうぞ 云われた時に大石は深き御恩はこの通り 厚く御礼を申します されども此処は此のままに 槍を納めて御引上げ下さるならば有難し かかる折しも一人の浪士が雪をけたてて サク、サク、サクサクサクサクサクサク、 「先生!!」 「おゝ、そば屋か!!」 いや、いや、いや、いや 襟に書かれた名前こそ まことは杉野の十兵次殿 わしが教えたあの極意 命惜しむな名をこそ惜しめ 立派な働き祈りますぞよ さらばさらばと右左 赤穂浪士に邪魔する奴は 何人たりとも通さんぞ 橋のたもとで石突き突いて 槍の玄蕃は仁王立ち 打てや響けや 山鹿の太鼓 月も夜空に 冴え渡る 夢と聞きつつ 両国の 橋のたもとで 雪ふみしめた 槍に玄蕃の 涙が光る |
男の港板子一枚 生命(いのち)をはった 男度胸の 海が呼ぶ 競う船出を 送ってくれる ありがとう 浜千鳥の群れよ 豊後(ぶんご) 鶴御崎(つるみざき) 男の港 躍る銀鱗 しぶきの華に 親父ゆずりの 腕がなる 照らせ男の この晴れ舞台 ありがとう 水の子の灯台(あかり) 豊後 鶴御崎 男の港 高くかかげた 大漁旗を 待っているだろう 紅椿 松浦港は もうすぐ近い ありがとう 黒潮の幸よ 豊後 鶴御崎 男の港 | 三山ひろし | 穂積淳・結城忍 | 中村典正 | | 板子一枚 生命(いのち)をはった 男度胸の 海が呼ぶ 競う船出を 送ってくれる ありがとう 浜千鳥の群れよ 豊後(ぶんご) 鶴御崎(つるみざき) 男の港 躍る銀鱗 しぶきの華に 親父ゆずりの 腕がなる 照らせ男の この晴れ舞台 ありがとう 水の子の灯台(あかり) 豊後 鶴御崎 男の港 高くかかげた 大漁旗を 待っているだろう 紅椿 松浦港は もうすぐ近い ありがとう 黒潮の幸よ 豊後 鶴御崎 男の港 |
終着駅は始発駅背なかを合わせて あばよと言えば おまえの震えが 伝わるぜ 死ぬほど惚れて 死ぬほど泣いた 涙は頬を ぬらしても 終着駅は 始発駅 ふたりのしあわせ 祈っているよ ふり向かないで 行ってくれ ひとつの愛は 終ったけれど 明日がおまえを 待っている 終着駅は 始発駅 函館止まりの 連絡船は 青森行きの 船になる 希望を捨てるな 生きてるかぎり どこからだって 出直せる 終着駅は 始発駅 | 三山ひろし | 佐東たどる・星野哲郎 | 中村千里 | | 背なかを合わせて あばよと言えば おまえの震えが 伝わるぜ 死ぬほど惚れて 死ぬほど泣いた 涙は頬を ぬらしても 終着駅は 始発駅 ふたりのしあわせ 祈っているよ ふり向かないで 行ってくれ ひとつの愛は 終ったけれど 明日がおまえを 待っている 終着駅は 始発駅 函館止まりの 連絡船は 青森行きの 船になる 希望を捨てるな 生きてるかぎり どこからだって 出直せる 終着駅は 始発駅 |
宝もの一行書いては また消して かぜなど引くなと みじかいが 心をこめてる 封筒に 故郷のかおりも 入ってた 見るたび涙で 読み返す おふくろ手紙が 手紙が宝もの 男は器用に 生きるなよ くよくよしないで 元気出せ 裏町屋台の おやじさん 商売抜きだぜ 飲んでけと コップにお酒を 注ぎ足して 人情言葉が 言葉が宝もの だまって酒飲む 兄ちゃんは 写真の父ちゃんに 似てきたよ 電話の向こうで 妹が 笑っているのに なみだ声 顔だけみやげに 帰ってと 待ってる家族が 家族が宝もの | 三山ひろし | 千葉幸雄 | 中村典正 | 南郷達也 | 一行書いては また消して かぜなど引くなと みじかいが 心をこめてる 封筒に 故郷のかおりも 入ってた 見るたび涙で 読み返す おふくろ手紙が 手紙が宝もの 男は器用に 生きるなよ くよくよしないで 元気出せ 裏町屋台の おやじさん 商売抜きだぜ 飲んでけと コップにお酒を 注ぎ足して 人情言葉が 言葉が宝もの だまって酒飲む 兄ちゃんは 写真の父ちゃんに 似てきたよ 電話の向こうで 妹が 笑っているのに なみだ声 顔だけみやげに 帰ってと 待ってる家族が 家族が宝もの |
みちのく港町噂に聞いたよ たずねて来たよ 夜風が冷たい みちのく港町 離しちゃいけない いけない ひとだった あん時ゃ ほんとに ばかだった ひと目でいいから 会いたいよ ひとりで飲んでりゃ 切なくなるよ はぐれた鴎さ みちのく港町 さよなら言えずに 言えずに 別れたよ あん時ゃ ほんとに ばかだった さみしい背中を 忘れない 今更グラスに 笑顔が浮かぶ 汽笛がわびしい みちのく港町 つくしてくれたよ くれたよ この俺に あん時ゃ ほんとに ばかだった 心が今夜も 泣くんだよ | 三山ひろし | さいとう大三 | 弦哲也 | 伊戸のりお | 噂に聞いたよ たずねて来たよ 夜風が冷たい みちのく港町 離しちゃいけない いけない ひとだった あん時ゃ ほんとに ばかだった ひと目でいいから 会いたいよ ひとりで飲んでりゃ 切なくなるよ はぐれた鴎さ みちのく港町 さよなら言えずに 言えずに 別れたよ あん時ゃ ほんとに ばかだった さみしい背中を 忘れない 今更グラスに 笑顔が浮かぶ 汽笛がわびしい みちのく港町 つくしてくれたよ くれたよ この俺に あん時ゃ ほんとに ばかだった 心が今夜も 泣くんだよ |
高原列車は行く汽車の窓から ハンケチ振れば 牧場の乙女が 花束なげる 明るい青空 白樺林 山越え 谷越え はるばると ララ…… 高原列車は ラララララン 行くよ みどりの谷間に 山百合ゆれて 歌声ひびくよ 観光バスよ 君らの泊まりも 温泉(いでゆ)の宿か 山越え 谷越え はるばると ララ…… 高原列車は ラララララン 行くよ 峠を越えれば 夢見るような 五色の湖 飛び交う小鳥 汽笛も二人の しあわせうたう 山越え 谷越え はるばると ララ…… 高原列車は ラララララン 行くよ | 三山ひろし | 丘灯至夫 | 古関裕而 | | 汽車の窓から ハンケチ振れば 牧場の乙女が 花束なげる 明るい青空 白樺林 山越え 谷越え はるばると ララ…… 高原列車は ラララララン 行くよ みどりの谷間に 山百合ゆれて 歌声ひびくよ 観光バスよ 君らの泊まりも 温泉(いでゆ)の宿か 山越え 谷越え はるばると ララ…… 高原列車は ラララララン 行くよ 峠を越えれば 夢見るような 五色の湖 飛び交う小鳥 汽笛も二人の しあわせうたう 山越え 谷越え はるばると ララ…… 高原列車は ラララララン 行くよ |
かげろうの恋うたかたの 微睡(まどろみ)の中 愛おしき その人は 一瞬(ひととき)の 愛から目覚め 闇のなか 消えてゆく 引き止める 事も叶わず 指先は 宙をさまよう 夢か現(うつ)つか 幻影(まぼろし)か かげろうの恋よ 人知れず 焦がれて燃えて 隠れ逢う 夜の中 哀切(せつなさ)に 傷つき泣いて 花の露 散らすのか あきらめる 術(すべ)もないまま 満月に 祈るこの愛 夢か現つか 幻影か かげろうの恋よ 引き止める 事も叶わず 指先は 宙をさまよう 夢か現つか 幻影か かげろうの恋よ | 三山ひろし | 仁井谷俊也 | 中村典正 | 丸山雅仁 | うたかたの 微睡(まどろみ)の中 愛おしき その人は 一瞬(ひととき)の 愛から目覚め 闇のなか 消えてゆく 引き止める 事も叶わず 指先は 宙をさまよう 夢か現(うつ)つか 幻影(まぼろし)か かげろうの恋よ 人知れず 焦がれて燃えて 隠れ逢う 夜の中 哀切(せつなさ)に 傷つき泣いて 花の露 散らすのか あきらめる 術(すべ)もないまま 満月に 祈るこの愛 夢か現つか 幻影か かげろうの恋よ 引き止める 事も叶わず 指先は 宙をさまよう 夢か現つか 幻影か かげろうの恋よ |
無法松の一生小倉生まれで 玄海育ち 口も荒いが 気も荒い 無法一代 涙を捨てて 度胸千両で 生きる身の 男一代 無法松 空にひびいた あの音は たたく太鼓の 勇駒(いさみごま) 山車の竹笹 提灯は 赤い灯(あかし)に ゆれて行く 今日は祇園の 夏祭り 揃いの浴衣の 若い衆は 綱を引き出し 音頭とる 玄界灘の 風うけて ばちがはげしく 右左 小倉名代は 無法松 度胸千両のあばれうち 泣く嘆くな 男じゃないか どうせ実らぬ 恋じゃもの 愚痴や未練は 玄界灘に 捨てて太鼓の 乱れ打ち 夢も通えよ 女男(みょうと)波 | 三山ひろし | 星野哲郎 | 平柳晴司 | | 小倉生まれで 玄海育ち 口も荒いが 気も荒い 無法一代 涙を捨てて 度胸千両で 生きる身の 男一代 無法松 空にひびいた あの音は たたく太鼓の 勇駒(いさみごま) 山車の竹笹 提灯は 赤い灯(あかし)に ゆれて行く 今日は祇園の 夏祭り 揃いの浴衣の 若い衆は 綱を引き出し 音頭とる 玄界灘の 風うけて ばちがはげしく 右左 小倉名代は 無法松 度胸千両のあばれうち 泣く嘆くな 男じゃないか どうせ実らぬ 恋じゃもの 愚痴や未練は 玄界灘に 捨てて太鼓の 乱れ打ち 夢も通えよ 女男(みょうと)波 |
男はつらいよ(台詞) 私生れも育ちも葛飾柴又です 帝釈天でうぶ湯を使い 姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します 俺がいたんじゃ お嫁にゃ行けぬ わかっちゃいるんだ 妹よ いつかおまえの よろこぶような 偉い兄貴になりたくて 奮斗努力の甲斐も無く 今日も 涙の 今日も 涙の 日が落ちる 日が落ちる ドブに落ちても 根のある奴は いつかは蓮(はちす)の 花と咲く 意地は張っても 心の中じゃ 泣いているんだ 兄さんは 目方で男が 売れるなら こんな苦労も こんな苦労も かけまいに かけまいに 男とゆうもの つらいもの 顔で笑って 顔で笑って 腹で泣く 腹で泣く (台詞) とかく 西に行きましても 東に行きましても 土地 土地のお兄貴さん お姐さんに ごやっかいかけがちなる若造です 以後 見苦しき面体お見知り おかれまして 恐惶万端ひきたって よろしく おたのみ申します | 三山ひろし | 星野哲郎 | 山本直純 | | (台詞) 私生れも育ちも葛飾柴又です 帝釈天でうぶ湯を使い 姓は車 名は寅次郎 人呼んで フーテンの寅と発します 俺がいたんじゃ お嫁にゃ行けぬ わかっちゃいるんだ 妹よ いつかおまえの よろこぶような 偉い兄貴になりたくて 奮斗努力の甲斐も無く 今日も 涙の 今日も 涙の 日が落ちる 日が落ちる ドブに落ちても 根のある奴は いつかは蓮(はちす)の 花と咲く 意地は張っても 心の中じゃ 泣いているんだ 兄さんは 目方で男が 売れるなら こんな苦労も こんな苦労も かけまいに かけまいに 男とゆうもの つらいもの 顔で笑って 顔で笑って 腹で泣く 腹で泣く (台詞) とかく 西に行きましても 東に行きましても 土地 土地のお兄貴さん お姐さんに ごやっかいかけがちなる若造です 以後 見苦しき面体お見知り おかれまして 恐惶万端ひきたって よろしく おたのみ申します |
長崎の女恋の涙か 蘇鉄の花が 風にこぼれる 石畳 噂にすがり ただ一人 尋ねあぐんだ 港町 ああ 長崎の 長崎の女 海を見下ろす 外人墓地で 君と別れた 霧の夜 サファイヤ色の まなざしが 燃える心に まだ残る ああ 長崎の 長崎の女 夢をまさぐる オランダ坂に しのび泣くよな 夜が来る 忘れることが 幸せと 遠く囁やく 鐘の音 ああ 長崎の 長崎の女 | 三山ひろし | たなかゆきを | 林伊佐緒 | | 恋の涙か 蘇鉄の花が 風にこぼれる 石畳 噂にすがり ただ一人 尋ねあぐんだ 港町 ああ 長崎の 長崎の女 海を見下ろす 外人墓地で 君と別れた 霧の夜 サファイヤ色の まなざしが 燃える心に まだ残る ああ 長崎の 長崎の女 夢をまさぐる オランダ坂に しのび泣くよな 夜が来る 忘れることが 幸せと 遠く囁やく 鐘の音 ああ 長崎の 長崎の女 |
旅姿三人男清水港の 名物は お茶の香りと 男伊達 見たか聞いたか あの啖呵 粋な小政の 粋な小政の旅姿 富士の高嶺の 白雪が 解けて流れる 真清水(ましみず)で 男磨いた 勇み肌 なんで大政 なんで大政国を売る 腕と度胸じゃ 負けないが 人情からめば ついほろり 見えぬ片眼に 出る涙 森の石松 森の石松よい男 | 三山ひろし | 宮旅人 | 鈴木哲夫 | 石川大介 | 清水港の 名物は お茶の香りと 男伊達 見たか聞いたか あの啖呵 粋な小政の 粋な小政の旅姿 富士の高嶺の 白雪が 解けて流れる 真清水(ましみず)で 男磨いた 勇み肌 なんで大政 なんで大政国を売る 腕と度胸じゃ 負けないが 人情からめば ついほろり 見えぬ片眼に 出る涙 森の石松 森の石松よい男 |
北国の春白樺 青空 南風 こぶし咲くあの丘北国の ああ 北国の春 季節が都会ではわからないだろうと 届いたおふくろの小さな包み あの故郷(ふるさと)へ帰ろかな 帰ろかな 雪どけ せせらぎ 丸木橋 落葉松(からまつ)の芽がふく北国の ああ 北国の春 好きだとおたがいに 言いだせないまま 別れてもう五年 あのこはどうしてる あの故郷へ帰ろかな 帰ろかな 山吹き 朝霧 水車小屋 わらべ唄聞こえる北国の ああ 国の春 あにきもおやじ似で無口なふたりが たまには酒でも 飲んでるだろか あの故郷へ帰ろかな 帰ろかな | 三山ひろし | いではく | 遠藤実 | | 白樺 青空 南風 こぶし咲くあの丘北国の ああ 北国の春 季節が都会ではわからないだろうと 届いたおふくろの小さな包み あの故郷(ふるさと)へ帰ろかな 帰ろかな 雪どけ せせらぎ 丸木橋 落葉松(からまつ)の芽がふく北国の ああ 北国の春 好きだとおたがいに 言いだせないまま 別れてもう五年 あのこはどうしてる あの故郷へ帰ろかな 帰ろかな 山吹き 朝霧 水車小屋 わらべ唄聞こえる北国の ああ 国の春 あにきもおやじ似で無口なふたりが たまには酒でも 飲んでるだろか あの故郷へ帰ろかな 帰ろかな |
大阪みれん酒つめたい雨に 通天閣も 泣いてるような あの夜やった 夢を見たのは 私がわるい 嘘は幸せ くれるから 夜の大阪 雨が降る あなたが恋しい おんなのひとり酒 みれんな心 道頓堀に 流してみても 流れていかん つくし足りない 私のせいね 今夜ばかりは せめないで 夜の大阪 雨がふる あなたをさがして おんなのなみだ酒 ひとりで生きる 新地の街は 今日もふたりの 思いでばかり きっとさびしい おとことおんな 二枚重なる ぬれ落ち葉 夜の大阪 雨がふる あなたに会いたい おんなのみれん酒 | 三山ひろし | さいとう大三 | 弦哲也 | 猪股義周 | つめたい雨に 通天閣も 泣いてるような あの夜やった 夢を見たのは 私がわるい 嘘は幸せ くれるから 夜の大阪 雨が降る あなたが恋しい おんなのひとり酒 みれんな心 道頓堀に 流してみても 流れていかん つくし足りない 私のせいね 今夜ばかりは せめないで 夜の大阪 雨がふる あなたをさがして おんなのなみだ酒 ひとりで生きる 新地の街は 今日もふたりの 思いでばかり きっとさびしい おとことおんな 二枚重なる ぬれ落ち葉 夜の大阪 雨がふる あなたに会いたい おんなのみれん酒 |
海峡の雨日暮れ海峡 降りだす雨に 濡れてふるえる カモメが一羽 どこか似ている 気がしてさ あの娘どうして いるだろう… この海渡れば 逢えるだろうか それが それがどうした あぁ手酌酒 男だったら 未練はよしな なんでまた来た この海峡へ 遠い恋だよ 捨てた恋 あの娘いいやつ 見つけたか… 誰かが唄った 恋歌ひとつ やけに やけに沁みるぜ あぁ浜酒場 夜の海峡 止まない雨に つらいあの日の 別れが浮かぶ 俺のことなど 忘れたか あの娘幸せ つかんだか… 最終フェリーの 灯りも消えて これで これでいいのさ あぁひとり酒 | 三山ひろし | かず翼 | 弦哲也 | 伊戸のりお | 日暮れ海峡 降りだす雨に 濡れてふるえる カモメが一羽 どこか似ている 気がしてさ あの娘どうして いるだろう… この海渡れば 逢えるだろうか それが それがどうした あぁ手酌酒 男だったら 未練はよしな なんでまた来た この海峡へ 遠い恋だよ 捨てた恋 あの娘いいやつ 見つけたか… 誰かが唄った 恋歌ひとつ やけに やけに沁みるぜ あぁ浜酒場 夜の海峡 止まない雨に つらいあの日の 別れが浮かぶ 俺のことなど 忘れたか あの娘幸せ つかんだか… 最終フェリーの 灯りも消えて これで これでいいのさ あぁひとり酒 |
純愛どうか許して ひとりの旅を 雪の湯沢に 列車が入る 宿の枕に 置手紙 夜明け目覚めて 気づく頃 死ぬほど好きよ 好きなのに 別れるさだめ 決めた人 愛は残るの 愛は残るの 一生 変わらない 越後こえても 春など来ない ベルが吹雪に せつなく響く 忘れられない 面影が 走る窓辺に また浮かぶ 逢わずにいても 紅い糸 心の中に あればいい 愛を抱きしめ 愛を抱きしめ 一生 変わらない 契り交わした あの夜が 雪を燃やして よみがえる 逢わずにいても 紅い糸 心の中に あればいい 愛を抱きしめ 愛を抱きしめ 一生 変わらない | 三山ひろし | 石原信一 | 中村典正 | 丸山雅仁 | どうか許して ひとりの旅を 雪の湯沢に 列車が入る 宿の枕に 置手紙 夜明け目覚めて 気づく頃 死ぬほど好きよ 好きなのに 別れるさだめ 決めた人 愛は残るの 愛は残るの 一生 変わらない 越後こえても 春など来ない ベルが吹雪に せつなく響く 忘れられない 面影が 走る窓辺に また浮かぶ 逢わずにいても 紅い糸 心の中に あればいい 愛を抱きしめ 愛を抱きしめ 一生 変わらない 契り交わした あの夜が 雪を燃やして よみがえる 逢わずにいても 紅い糸 心の中に あればいい 愛を抱きしめ 愛を抱きしめ 一生 変わらない |
湯の町エレジー伊豆の山々 月あわく 灯りにむせぶ 湯のけむり ああ 初恋の 君をたずねて 今宵また ギター爪弾く 旅の鳥 風のたよりに 聞く君は 温泉(いでゆ)の町の 人の妻 ああ 相(あい)見ても 晴れて語れぬ この思い せめて届けよ 流し唄 あわい湯の香も 路地裏も 君住む故に なつかしや ああ 忘られぬ 夢を慕いて 散る涙 今宵ギターも むせびなく | 三山ひろし | 野村俊夫 | 古賀政男 | | 伊豆の山々 月あわく 灯りにむせぶ 湯のけむり ああ 初恋の 君をたずねて 今宵また ギター爪弾く 旅の鳥 風のたよりに 聞く君は 温泉(いでゆ)の町の 人の妻 ああ 相(あい)見ても 晴れて語れぬ この思い せめて届けよ 流し唄 あわい湯の香も 路地裏も 君住む故に なつかしや ああ 忘られぬ 夢を慕いて 散る涙 今宵ギターも むせびなく |
茜雲ながれ雲 あかね雲 何処へゆく 故郷(くに)がおまえも 恋しいか おさな馴染みの あの山河(やまかわ)に いつか帰ると 別れを告げた 涙があふれる… 茜雲 ながれ旅 ひとり旅 人の世は 夢がみちづれ 汽車の旅 君は遠くへ 嫁いで行った 今が倖せ それならいいと 想えば西空… 茜雲 ながれ星 ひとつ星 何処へゆく 流れつく先 見つけたか ひとり降り立つ 小さな駅は 母が手を振り 迎えてくれる 笑顔がまぶしい… 茜雲 | 三山ひろし | 菅麻貴子 | 原譲二 | 遠山敦 | ながれ雲 あかね雲 何処へゆく 故郷(くに)がおまえも 恋しいか おさな馴染みの あの山河(やまかわ)に いつか帰ると 別れを告げた 涙があふれる… 茜雲 ながれ旅 ひとり旅 人の世は 夢がみちづれ 汽車の旅 君は遠くへ 嫁いで行った 今が倖せ それならいいと 想えば西空… 茜雲 ながれ星 ひとつ星 何処へゆく 流れつく先 見つけたか ひとり降り立つ 小さな駅は 母が手を振り 迎えてくれる 笑顔がまぶしい… 茜雲 |
初めて来た港はじめて来た この港 たった短い 四、五日だけど 汽笛一声 別れるつらさ 涙でうるむ 街あかり さいはての港 遠くにかすむ あの港 今度来たときゃ しばらく滞在(くら)そう さらばいとしの 国後(くなじり)岬 淋しく月も ぬれている 北海航路 死ぬほど好きな あの人に 無理に別れる つもりはないが 男船乗り 荒波こえて またくる日まで 違う日まで 元気でさようなら | 三山ひろし | 豊田一雄 | 豊田一雄 | | はじめて来た この港 たった短い 四、五日だけど 汽笛一声 別れるつらさ 涙でうるむ 街あかり さいはての港 遠くにかすむ あの港 今度来たときゃ しばらく滞在(くら)そう さらばいとしの 国後(くなじり)岬 淋しく月も ぬれている 北海航路 死ぬほど好きな あの人に 無理に別れる つもりはないが 男船乗り 荒波こえて またくる日まで 違う日まで 元気でさようなら |
落葉しぐれ旅の落葉が しぐれに濡れて 流れ果てない ギター弾き のぞみも夢も はかなく消えて 唄もなみだの 渡り鳥 酒にやつれて 未練にやせて 男流れの ギター弾き あの日も君も かえらぬものを 呼ぶな他国の 夜のかぜ 暗い裏町 酒場の隅が せめてねぐらの ギター弾き 灯かげもさみし 螢光燈の かげにしみじみ 独り泣く | 三山ひろし | 吉川静夫 | 吉田正 | | 旅の落葉が しぐれに濡れて 流れ果てない ギター弾き のぞみも夢も はかなく消えて 唄もなみだの 渡り鳥 酒にやつれて 未練にやせて 男流れの ギター弾き あの日も君も かえらぬものを 呼ぶな他国の 夜のかぜ 暗い裏町 酒場の隅が せめてねぐらの ギター弾き 灯かげもさみし 螢光燈の かげにしみじみ 独り泣く |
大利根月夜あれを御覧と 指差すかたに 利根の流れを ながれ月 昔笑うて 眺めた月も 今日は今日は 涙の顔で見る 愚痴じゃなけれど 世が世であれば 殿の招きの 月見酒 男平手と もてはやされて 今じゃ今じゃ 浮世を三度笠 もとをただせば 侍そだち 腕は自慢の 千葉仕込み 何が不足で 大利根ぐらし 故郷(くに)じゃ じゃ故郷じゃ 妹が待つものを | 三山ひろし | 藤田まさと | 長津義司 | | あれを御覧と 指差すかたに 利根の流れを ながれ月 昔笑うて 眺めた月も 今日は今日は 涙の顔で見る 愚痴じゃなけれど 世が世であれば 殿の招きの 月見酒 男平手と もてはやされて 今じゃ今じゃ 浮世を三度笠 もとをただせば 侍そだち 腕は自慢の 千葉仕込み 何が不足で 大利根ぐらし 故郷(くに)じゃ じゃ故郷じゃ 妹が待つものを |
女のみち私がささげた その人に あなただけよと すがって泣いた うぶな私が いけないの 二度としないわ 恋なんか これが女の みちならば ぬれたひとみに またうかぶ 捨てたあなたの 面影が どうしてこんなに いじめるの 二度と来ないで つらいから これが女の みちならば 暗い坂道 一筋に 行けば心の 灯がともる きっとつかむわ 幸せを 二度とあかりを 消さないで これが女の みちならば | 三山ひろし | 宮史郎 | 並木ひろし | 近藤俊一 | 私がささげた その人に あなただけよと すがって泣いた うぶな私が いけないの 二度としないわ 恋なんか これが女の みちならば ぬれたひとみに またうかぶ 捨てたあなたの 面影が どうしてこんなに いじめるの 二度と来ないで つらいから これが女の みちならば 暗い坂道 一筋に 行けば心の 灯がともる きっとつかむわ 幸せを 二度とあかりを 消さないで これが女の みちならば |
おんな泣かせおんな泣かせに 降る雨は うるむネオンの 通り雨 燃える素肌を 置き去りに 朝のしじまに 消えた男(ひと) 憎い恋しい 逢いたい辛い 心 心 心しみじみ 濡らしてよ おんな泣かせに 吹く風は 胸をゆさぶる 虎落笛(もがりぶえ) 線路づたいに 木枯らしが ひゅるる温もり 探してる 憎い恋しい 逢いたい辛い 夢で 夢で 夢でいいから 抱きしめて おんな泣かせに 散る花は ひとり夜桜 花吹雪 恋のはかなさ 知りながら なぜに許して しまったの 憎い恋しい 逢いたい辛い 胸を 胸を 胸を焦がして 春が散る | 三山ひろし | 石原信一 | 中村典正 | 石倉重信 | おんな泣かせに 降る雨は うるむネオンの 通り雨 燃える素肌を 置き去りに 朝のしじまに 消えた男(ひと) 憎い恋しい 逢いたい辛い 心 心 心しみじみ 濡らしてよ おんな泣かせに 吹く風は 胸をゆさぶる 虎落笛(もがりぶえ) 線路づたいに 木枯らしが ひゅるる温もり 探してる 憎い恋しい 逢いたい辛い 夢で 夢で 夢でいいから 抱きしめて おんな泣かせに 散る花は ひとり夜桜 花吹雪 恋のはかなさ 知りながら なぜに許して しまったの 憎い恋しい 逢いたい辛い 胸を 胸を 胸を焦がして 春が散る |
雲流れる雲に 生まれ変わり 愛するひとに 逢いにゆく 草原を越え 荒野を抜けて あの日誓った 約束の丘へ 花よ咲け 命のかぎり 鳥よ歌え 愛の唄を いとし君の 生きる今日が 幸せで幸せで あふれますように 願いを込めた 花の種は 荒地(あれち)に根付き 芽を吹かす 哀しみに耐え ひかりを浴びて 君の瞳を 鮮やかに染める 風よ吹け 濡れた大地に 月よ照らせ 時代(とき)の標(しるべ) めぐりめぐる 空の下が 喜びで喜びで あふれますように おーい君よ 故郷よ 幸せの種 芽生えよ 咲き誇れ | 三山ひろし | 日野浦かなで | 弦哲也 | 猪股義周 | 流れる雲に 生まれ変わり 愛するひとに 逢いにゆく 草原を越え 荒野を抜けて あの日誓った 約束の丘へ 花よ咲け 命のかぎり 鳥よ歌え 愛の唄を いとし君の 生きる今日が 幸せで幸せで あふれますように 願いを込めた 花の種は 荒地(あれち)に根付き 芽を吹かす 哀しみに耐え ひかりを浴びて 君の瞳を 鮮やかに染める 風よ吹け 濡れた大地に 月よ照らせ 時代(とき)の標(しるべ) めぐりめぐる 空の下が 喜びで喜びで あふれますように おーい君よ 故郷よ 幸せの種 芽生えよ 咲き誇れ |
あなたは灯台あなたに会えた あの時は 海にでたばかり… 木の葉の舟で 身をもみながら 希望を胸に 乗り越えた ありがとう あなたの笑顔 信じてよかった ありがとう わたしを照らす あなたは灯台 無駄にも見えた あの苦労 それが宝もの… 見果てぬ夢で 終わらぬように 夕日に祈り 燃えていた ありがとう あなたの笑顔 信じてよかった ありがとう わたしを照らす あなたは灯台 ありがとう あなたの笑顔 信じてよかった ありがとう わたしを照らす あなたは灯台 ありがとう あなたの笑顔 信じてよかった ありがとう わたしを照らす あなたは灯台 あなたは灯台 | 三山ひろし | 久仁京介 | 中村典正 | 松井タツオ | あなたに会えた あの時は 海にでたばかり… 木の葉の舟で 身をもみながら 希望を胸に 乗り越えた ありがとう あなたの笑顔 信じてよかった ありがとう わたしを照らす あなたは灯台 無駄にも見えた あの苦労 それが宝もの… 見果てぬ夢で 終わらぬように 夕日に祈り 燃えていた ありがとう あなたの笑顔 信じてよかった ありがとう わたしを照らす あなたは灯台 ありがとう あなたの笑顔 信じてよかった ありがとう わたしを照らす あなたは灯台 ありがとう あなたの笑顔 信じてよかった ありがとう わたしを照らす あなたは灯台 あなたは灯台 |
祇園闇桜水面(みなも)流れる 花びらは ゆれて明日を さがすのよ 夢二が描(か)いた 絵のような うなじが好きと 触れた人 春の一夜(ひとよ)に 情けが咲いて 祇園白川 闇桜 古い都に そむくには 渡りきれない 石畳 薄紅(うすくれない)に 柔肌を 燃やしてみても 通せんぼ せめて心を 盗んでいって おんな哀しい 闇桜 いくら化粧を なおしても すぐに涙が 邪魔をする 十六夜月(いざよいづき)が 消えぬ間に はらはら舞うの 花吹雪 壊したくない 大事な人を 散るもひそかな 闇桜 | 三山ひろし | 石原信一 | 弦哲也 | 南郷達也 | 水面(みなも)流れる 花びらは ゆれて明日を さがすのよ 夢二が描(か)いた 絵のような うなじが好きと 触れた人 春の一夜(ひとよ)に 情けが咲いて 祇園白川 闇桜 古い都に そむくには 渡りきれない 石畳 薄紅(うすくれない)に 柔肌を 燃やしてみても 通せんぼ せめて心を 盗んでいって おんな哀しい 闇桜 いくら化粧を なおしても すぐに涙が 邪魔をする 十六夜月(いざよいづき)が 消えぬ間に はらはら舞うの 花吹雪 壊したくない 大事な人を 散るもひそかな 闇桜 |
長崎の鐘こよなく晴れた 青空を 悲しと思う せつなさよ うねりの波の 人の世に はかなく生きる 野の花よ なぐさめ はげまし 長崎の あゝ 長崎の 鐘が鳴る 召されて妻は 天国へ 別れてひとり 旅立ちぬ かたみに残る ロザリオの 鎖に白き わが涙 なぐさめ はげまし 長崎の あゝ 長崎の 鐘が鳴る こころの罪を うちあけて 更けゆく夜の 月澄みぬ 貧しき家の 柱にも 気高く白き マリア様 なぐさめ はげまし 長崎の あゝ 長崎の 鐘が鳴る | 三山ひろし | サトウハチロー | 古関裕而 | | こよなく晴れた 青空を 悲しと思う せつなさよ うねりの波の 人の世に はかなく生きる 野の花よ なぐさめ はげまし 長崎の あゝ 長崎の 鐘が鳴る 召されて妻は 天国へ 別れてひとり 旅立ちぬ かたみに残る ロザリオの 鎖に白き わが涙 なぐさめ はげまし 長崎の あゝ 長崎の 鐘が鳴る こころの罪を うちあけて 更けゆく夜の 月澄みぬ 貧しき家の 柱にも 気高く白き マリア様 なぐさめ はげまし 長崎の あゝ 長崎の 鐘が鳴る |
宇宙戦艦ヤマトさらば地球よ 旅立つ船は 宇宙戦艦ヤマト 宇宙の彼方 イスカンダルへ 運命背負い 今とび立つ 必ずここへ帰って来ると 手をふる人に 笑顔で答え 銀河をはなれ イスカンダルへ はるばるのぞむ 宇宙戦艦ヤマト さらば地球よ 愛する人よ 宇宙戦艦ヤマト 地球を救う 使命を帯びて 戦う男 燃えるロマン 誰かがこれをやらねばならぬ 期待の人が俺たちならば 銀河をはなれ イスカンダルへ はるばるのぞむ 宇宙戦艦ヤマト | 三山ひろし | 阿久悠 | 宮川泰 | 周防泰臣 | さらば地球よ 旅立つ船は 宇宙戦艦ヤマト 宇宙の彼方 イスカンダルへ 運命背負い 今とび立つ 必ずここへ帰って来ると 手をふる人に 笑顔で答え 銀河をはなれ イスカンダルへ はるばるのぞむ 宇宙戦艦ヤマト さらば地球よ 愛する人よ 宇宙戦艦ヤマト 地球を救う 使命を帯びて 戦う男 燃えるロマン 誰かがこれをやらねばならぬ 期待の人が俺たちならば 銀河をはなれ イスカンダルへ はるばるのぞむ 宇宙戦艦ヤマト |
居酒屋情けをかけて はずされて ひょろりよろけた 裏通り どうした どうした 意気地なし しかりながらも やりきれず 居酒屋の あかりへすがりに きょうも来る 昔の俺と 同じだと 酒をつがれりゃ こみあげる 泣くなよ 泣くなよ 男だぞ 涙コップに 落としたら 居酒屋の 古びたビラさえ 笑うだろう 浮世の底に 肩よせて 生きるにおいの あたたかさ やるんだ やるんだ 俺もやる 調子はずれの 唄だけど 居酒屋の あかりに歌おう しみじみと | 三山ひろし | 横井弘 | 鎌多俊與 | | 情けをかけて はずされて ひょろりよろけた 裏通り どうした どうした 意気地なし しかりながらも やりきれず 居酒屋の あかりへすがりに きょうも来る 昔の俺と 同じだと 酒をつがれりゃ こみあげる 泣くなよ 泣くなよ 男だぞ 涙コップに 落としたら 居酒屋の 古びたビラさえ 笑うだろう 浮世の底に 肩よせて 生きるにおいの あたたかさ やるんだ やるんだ 俺もやる 調子はずれの 唄だけど 居酒屋の あかりに歌おう しみじみと |
雪に散る人生なんて ひと幕物の お芝居ですね 夢ですね この帯も この帯留めも みれん名残の 梅の花 ああ おんな おんな一輪 雪に散る さだめが描く 筋書き通り ここまで生きて きたのです あの愛も あの秘めごとも みんな知ってる 糸切り歯 ああ おんな おんな一輪 雪に散る まぶたの裏で 小雪のように あの夜が今も 泣きじゃくる その花を 梅一輪を 抱いてあしたの 旅支度 ああ おんな おんな一輪 雪に散る | 三山ひろし | 志賀大介 | 中村典正 | 伊戸のりお | 人生なんて ひと幕物の お芝居ですね 夢ですね この帯も この帯留めも みれん名残の 梅の花 ああ おんな おんな一輪 雪に散る さだめが描く 筋書き通り ここまで生きて きたのです あの愛も あの秘めごとも みんな知ってる 糸切り歯 ああ おんな おんな一輪 雪に散る まぶたの裏で 小雪のように あの夜が今も 泣きじゃくる その花を 梅一輪を 抱いてあしたの 旅支度 ああ おんな おんな一輪 雪に散る |
片恋酒好きで呑んでる お酒じゃないわ ひとりが淋しい 片恋酒よ 遊び上手(じょうず)な あなたでも 噂を聞く度(たび) 逢いたくて つらいのよ つらいのよ バカな女と 言われても 忘れられない 恋だから 面影グラスに 忍び泣く 荒(あ)れた生活(くらし)の 今日この頃は 酔う程未練が 身にしみるのよ 夢で激しく 燃えるより やさしい強さで 抱きしめて 欲しいのよ 欲しいのよ バカな女と 言われても 忘れられない 恋だから 面影グラスに 忍び泣く 「あなた命」……と ボトルに書いて 心に注(つ)ぎたす 片恋酒よ 愛の傷あと 痛む夜(よ)は いい事ばかりを 思い出し 生きるのよ 生きるのよ バカな女と 言われても 忘れられない 恋だから 面影グラスに 忍び泣く | 三山ひろし | 小川道雄 | 酒田稔 | 伊戸のりお | 好きで呑んでる お酒じゃないわ ひとりが淋しい 片恋酒よ 遊び上手(じょうず)な あなたでも 噂を聞く度(たび) 逢いたくて つらいのよ つらいのよ バカな女と 言われても 忘れられない 恋だから 面影グラスに 忍び泣く 荒(あ)れた生活(くらし)の 今日この頃は 酔う程未練が 身にしみるのよ 夢で激しく 燃えるより やさしい強さで 抱きしめて 欲しいのよ 欲しいのよ バカな女と 言われても 忘れられない 恋だから 面影グラスに 忍び泣く 「あなた命」……と ボトルに書いて 心に注(つ)ぎたす 片恋酒よ 愛の傷あと 痛む夜(よ)は いい事ばかりを 思い出し 生きるのよ 生きるのよ バカな女と 言われても 忘れられない 恋だから 面影グラスに 忍び泣く |
これから峠伜(せがれ)に嫁きて 娘も嫁(い)った だども俺たちゃ まだまだ若い 日向ぼっこを 決めるより 風に向かって 歩こうじゃないか まだまだこれからだ まだまだこれからだ これから峠の 七まがり 婆さま泣いたと 便りが来たよ 孫が送った 曽孫(ひまご)の写真 お−い母ちゃん 負けまいぞ 汗を流して 咲かそじゃないか まだまだこれからだ まだまだこれからだ これから峠の 二番花 転んだ昔を 恥ずかしがるな 今じゃ流行(はやり)の 泥つき野菜 山の烏に はやされて 肩をよせれば 心は燃える まだまだこれからだ まだまだこれからだ これから峠が 待っている | 三山ひろし | 星野哲郎 | 中村典正 | | 伜(せがれ)に嫁きて 娘も嫁(い)った だども俺たちゃ まだまだ若い 日向ぼっこを 決めるより 風に向かって 歩こうじゃないか まだまだこれからだ まだまだこれからだ これから峠の 七まがり 婆さま泣いたと 便りが来たよ 孫が送った 曽孫(ひまご)の写真 お−い母ちゃん 負けまいぞ 汗を流して 咲かそじゃないか まだまだこれからだ まだまだこれからだ これから峠の 二番花 転んだ昔を 恥ずかしがるな 今じゃ流行(はやり)の 泥つき野菜 山の烏に はやされて 肩をよせれば 心は燃える まだまだこれからだ まだまだこれからだ これから峠が 待っている |
波止場気質別れ惜しむな ドラの音に 沖は希望の 朝ぼらけ なくなかもめよ あの娘(こ)には 晴れの出船の 黒けむり 熱い涙が あればこそ かわいあの娘の 盾となり まもり通して きた俺だ 波止場気質を 知らないか 船を見送る この俺が 流す涙は 恋じゃない ほんにあの娘の 幸福(しあわせ)を 嬉し涙で 祈るのさ | 三山ひろし | 嶋田磬也 | 飯田景応 | 南郷達也 | 別れ惜しむな ドラの音に 沖は希望の 朝ぼらけ なくなかもめよ あの娘(こ)には 晴れの出船の 黒けむり 熱い涙が あればこそ かわいあの娘の 盾となり まもり通して きた俺だ 波止場気質を 知らないか 船を見送る この俺が 流す涙は 恋じゃない ほんにあの娘の 幸福(しあわせ)を 嬉し涙で 祈るのさ |