近松門左衛門原作「曽根崎心中」より お初命追われて 力も尽きて 闇路に光る ふたつ星 泣いてさめざめ 天満屋お初 帯は裂けても 心は裂けぬ お初…徳さま… 忍び爪立ち 梅田橋 「冬に耐えれば春がくる 例え…この身は蜆川(しじみがわ)の水底(みぞこ)に沈んでも あなたの側にいたい 徳さま…離さないで… 願い叶わぬ夢ならば 次の世でもその次の世でも あなたと暮らしたい 徳さま…きっと…きっと…幸福にして下さいますね」 肌に白無垢(しろむく) 無情の霧道(みち)は 一足ずつに 消えてゆく 風の曽根崎 天神様よ どうぞお願い 一緒に泣いて お初…徳さま… 恋の道行(みちゆき) 鐘の音(こえ) 「徳さま…浅黄(あさぎ)の色の抱え帯 この帯で二人の躰をしっかと縛って下さいな 松と棕櫚(しゅろ)とは根元(ねもと)でひとつ この連理(れんり)の木にすがって死にましょう あ…あれは暁(あけ)の七ッの鐘 六ッ嶋りて残る一ッが 今生(こんじょう)の鐘の響きの聞きおさめ 徳さま…早よう迷わずその脇差しを抜いて下さいな 徳さまと一緒に死ねることがうれしい…うれしいの…」 解けた黒髪 震(ふる)える肩は この世のなごり 夜も別れ 抱いて下さい 力の限り 永遠(とわ)の契りは 誰にも断(き)れぬ お初…徳さま… きっとあの世で 添い遂げる | 島津亜矢 | さとの深花 | 村沢良介 | | 命追われて 力も尽きて 闇路に光る ふたつ星 泣いてさめざめ 天満屋お初 帯は裂けても 心は裂けぬ お初…徳さま… 忍び爪立ち 梅田橋 「冬に耐えれば春がくる 例え…この身は蜆川(しじみがわ)の水底(みぞこ)に沈んでも あなたの側にいたい 徳さま…離さないで… 願い叶わぬ夢ならば 次の世でもその次の世でも あなたと暮らしたい 徳さま…きっと…きっと…幸福にして下さいますね」 肌に白無垢(しろむく) 無情の霧道(みち)は 一足ずつに 消えてゆく 風の曽根崎 天神様よ どうぞお願い 一緒に泣いて お初…徳さま… 恋の道行(みちゆき) 鐘の音(こえ) 「徳さま…浅黄(あさぎ)の色の抱え帯 この帯で二人の躰をしっかと縛って下さいな 松と棕櫚(しゅろ)とは根元(ねもと)でひとつ この連理(れんり)の木にすがって死にましょう あ…あれは暁(あけ)の七ッの鐘 六ッ嶋りて残る一ッが 今生(こんじょう)の鐘の響きの聞きおさめ 徳さま…早よう迷わずその脇差しを抜いて下さいな 徳さまと一緒に死ねることがうれしい…うれしいの…」 解けた黒髪 震(ふる)える肩は この世のなごり 夜も別れ 抱いて下さい 力の限り 永遠(とわ)の契りは 誰にも断(き)れぬ お初…徳さま… きっとあの世で 添い遂げる |
川口松太郎原作「明治一代女」より お梅戻れない… 戻らない… 時の流れに 棹させば 女の時間は 止まるでしょうか 浪に千鳥の 浜町河岸に 誰が 誰が架けたか なみだの橋 お梅運命の… 恋に泣く 「巳之さん すまない 堪忍しておくれ… 太夫とはどうしても別れられなかった… でも 初手から巳之さんを騙すつもりはなかった 太夫の襲名披露が終わったら 巳之さんの所に戻るつもりだった… 所詮この世界は一幕物の夢芝居 これで梅のひとり芝居も終わったのさ…」 なぜ泣くの… なぜ泣かす… 道はふたすじ あるけれど 心も迷いは もうありません 義理の川風 人情の夜風 乗せて 乗せて流れる もやい舟 お梅しぐれる… ほつれ髪 「唐紅のおんなの性が 二つの枝に狂い咲き… あぁー梅はもう思い直すことは何もない 身を清め 髪を結び 紅 白粉の旅支度… せめて せめて こんな女がいたことを 覚えていて下さいね… 楽しかった太夫との思い出を心に秘めて 梅はあの世に参ります あぁー あの人の舞台の幕が開く…」 夢ですが… 夢なのね… 浮かれた浜町 三味の音に 三日月眉毛の 柳が曇る 明治一代 悲しく燃えた 恋の 恋の火玉は 何処へやら お梅泣かせ… 隅田川 …津の国屋ぁー… | 島津亜矢 | 志賀大介 | 村沢良介 | | 戻れない… 戻らない… 時の流れに 棹させば 女の時間は 止まるでしょうか 浪に千鳥の 浜町河岸に 誰が 誰が架けたか なみだの橋 お梅運命の… 恋に泣く 「巳之さん すまない 堪忍しておくれ… 太夫とはどうしても別れられなかった… でも 初手から巳之さんを騙すつもりはなかった 太夫の襲名披露が終わったら 巳之さんの所に戻るつもりだった… 所詮この世界は一幕物の夢芝居 これで梅のひとり芝居も終わったのさ…」 なぜ泣くの… なぜ泣かす… 道はふたすじ あるけれど 心も迷いは もうありません 義理の川風 人情の夜風 乗せて 乗せて流れる もやい舟 お梅しぐれる… ほつれ髪 「唐紅のおんなの性が 二つの枝に狂い咲き… あぁー梅はもう思い直すことは何もない 身を清め 髪を結び 紅 白粉の旅支度… せめて せめて こんな女がいたことを 覚えていて下さいね… 楽しかった太夫との思い出を心に秘めて 梅はあの世に参ります あぁー あの人の舞台の幕が開く…」 夢ですが… 夢なのね… 浮かれた浜町 三味の音に 三日月眉毛の 柳が曇る 明治一代 悲しく燃えた 恋の 恋の火玉は 何処へやら お梅泣かせ… 隅田川 …津の国屋ぁー… |
川川の流れと 人の世は 澱みもあれば 渓流(たに)もある 義理の重さを 忘れたら 立つ瀬なくして 沈むだろ…黙って おとこは川になる 風にこぼれた 花びらを 浮かべて川に 情がある 生きる辛さに 耐えながら 人は優しさ 恋しがる…忍んで おとこは川になる 過去とうらみは 流れても 流しちゃならぬ 恩がある 他人の情けを かりながら 明日へ漕ぎだす 舟もある…揺られて おとこは川になる | 島津亜矢 | 野村耕三 | 池山錠 | | 川の流れと 人の世は 澱みもあれば 渓流(たに)もある 義理の重さを 忘れたら 立つ瀬なくして 沈むだろ…黙って おとこは川になる 風にこぼれた 花びらを 浮かべて川に 情がある 生きる辛さに 耐えながら 人は優しさ 恋しがる…忍んで おとこは川になる 過去とうらみは 流れても 流しちゃならぬ 恩がある 他人の情けを かりながら 明日へ漕ぎだす 舟もある…揺られて おとこは川になる |
黒百合の歌黒百合は 恋の花 愛する人に 捧げれば 二人はいつかは 結びつく あああ……あああ この花ニシパに あげようか あたしはニシパが 大好きさ 黒百合は 魔物だよ 花のかおりが しみついて 結んだ二人は はなれない あああ……あああ あたしが死んだら ニシパもね あたしはニシパが 大好きさ 黒百合は 毒の花 アイヌの神の タブーだよ やがてはあたしも 死ぬんだよ あああ……あああ | 島津亜矢 | 菊田一夫 | 古関裕而 | | 黒百合は 恋の花 愛する人に 捧げれば 二人はいつかは 結びつく あああ……あああ この花ニシパに あげようか あたしはニシパが 大好きさ 黒百合は 魔物だよ 花のかおりが しみついて 結んだ二人は はなれない あああ……あああ あたしが死んだら ニシパもね あたしはニシパが 大好きさ 黒百合は 毒の花 アイヌの神の タブーだよ やがてはあたしも 死ぬんだよ あああ……あああ |
女は男の言葉で変わるどうせ別れるつもりさ そんなセリフを残して あいつはフラリと 何処かへ消えた ちょっとあぶない野郎に 心うばわれ泣いてた あたしはみじめな恋女 もしも願いが叶うものなら 想い出全部雨に流して 女は男の言葉で変わる やさしくなったり 冷たくなったり 女は男の言葉で変わる そうさあいつなんか 忘れてやる 見かえしてやる Wow… Wow… Wow… Wow… つくす女はいつでも お前ひとりじゃないのさ すました顔して また駄目を押す 愛がくずれてボロボロ 夢が破れてズタズタ あたしはおろかな恋女 酔いにまかせて踊ってみても どこかさめてる 今夜のあたし 女は男の言葉で変わる 明るくなったり 暗くなったり 女は男の言葉で変わる そうさいつかきっと きれいになる 見かえしてやる Wow… Wow… Wow… Wow… 女は男の言葉で変わる やさしくなったり 冷たくなったり 女は男の言葉で変わる そうさあいつなんか 忘れてやる 見かえしてやる Wow… Wow… Wow… Wow… | 島津亜矢 | 杉本眞人 | 杉本眞人 | 矢野立美 | どうせ別れるつもりさ そんなセリフを残して あいつはフラリと 何処かへ消えた ちょっとあぶない野郎に 心うばわれ泣いてた あたしはみじめな恋女 もしも願いが叶うものなら 想い出全部雨に流して 女は男の言葉で変わる やさしくなったり 冷たくなったり 女は男の言葉で変わる そうさあいつなんか 忘れてやる 見かえしてやる Wow… Wow… Wow… Wow… つくす女はいつでも お前ひとりじゃないのさ すました顔して また駄目を押す 愛がくずれてボロボロ 夢が破れてズタズタ あたしはおろかな恋女 酔いにまかせて踊ってみても どこかさめてる 今夜のあたし 女は男の言葉で変わる 明るくなったり 暗くなったり 女は男の言葉で変わる そうさいつかきっと きれいになる 見かえしてやる Wow… Wow… Wow… Wow… 女は男の言葉で変わる やさしくなったり 冷たくなったり 女は男の言葉で変わる そうさあいつなんか 忘れてやる 見かえしてやる Wow… Wow… Wow… Wow… |
夜桜挽花あたしの中の 悪い子が 欲しい欲しいと またせがむ 口紅(べに)を噛み切り 投げつけりゃ 死んだふりして 夢ん中 夜桜(はな)よ散れ みんな散れ あたしもあいつも みんな散れ 夜桜(はな)よ散れ みんな散れ 此(こ)の世も彼(あ)の世も みんな散れ Ah…来世(こんど)は男になってやる 涙の粒が 月あかり 泣けよ泣けよと 数珠つなぎ 髪を洗って 素裸 波うつ寝台(ベッド)に 身を投げる 夜桜よ散れ みんな散れ 心も身体も みんな散れ 夜桜よ散れ みんな散れ 此の世も彼の世も みんな散れ Ah…来世は男になってやる 夜桜よ散れ みんな散れ あたしもあいつも みんな散れ 夜桜よ散れ みんな散れ 此の世も彼の世も みんな散れ Ah…来世は男になってやる | 島津亜矢 | 荒木とよひさ | 杉本眞人 | 矢野立美 | あたしの中の 悪い子が 欲しい欲しいと またせがむ 口紅(べに)を噛み切り 投げつけりゃ 死んだふりして 夢ん中 夜桜(はな)よ散れ みんな散れ あたしもあいつも みんな散れ 夜桜(はな)よ散れ みんな散れ 此(こ)の世も彼(あ)の世も みんな散れ Ah…来世(こんど)は男になってやる 涙の粒が 月あかり 泣けよ泣けよと 数珠つなぎ 髪を洗って 素裸 波うつ寝台(ベッド)に 身を投げる 夜桜よ散れ みんな散れ 心も身体も みんな散れ 夜桜よ散れ みんな散れ 此の世も彼の世も みんな散れ Ah…来世は男になってやる 夜桜よ散れ みんな散れ あたしもあいつも みんな散れ 夜桜よ散れ みんな散れ 此の世も彼の世も みんな散れ Ah…来世は男になってやる |
女の道しるべ若い日のね 苦労は買っても するもんよ 旅の日暮れの プラット・ホーム 吹雪の中で やさしくわらう 母の笑顔は 女の、女の道しるべ 負けちゃだめよ 自分を信じて 行きなさい 未来(あす)の見えない 夢追い人にゃ 信じることが 力になるの 母のことばは 女の、女の道しるべ 女はね 愛する誰かの ネクタイの 陰に隠れる ボタンになるの 楽屋(がくや)鏡に 映ってゆれる 母の笑顔は 女の、女の道しるべ | 島津亜矢 | 星野哲郎 | 船村徹 | 蔦将包 | 若い日のね 苦労は買っても するもんよ 旅の日暮れの プラット・ホーム 吹雪の中で やさしくわらう 母の笑顔は 女の、女の道しるべ 負けちゃだめよ 自分を信じて 行きなさい 未来(あす)の見えない 夢追い人にゃ 信じることが 力になるの 母のことばは 女の、女の道しるべ 女はね 愛する誰かの ネクタイの 陰に隠れる ボタンになるの 楽屋(がくや)鏡に 映ってゆれる 母の笑顔は 女の、女の道しるべ |
北海峡愛の渦潮 逆巻(さかま)く未練 海峡渡る 女の胸に 凍り付くよな しぶきが刺さる 捨てて来ました 悲しみは 遥か彼方に 見え隠れ 津軽の港 旅出(でた)ときに 今は引き潮 心も軋む 海峡越える 海鳥さえも 潮の流れに 戸惑うばかり 長い黒髪 切りました もとへ戻れぬ 宿命(さだめ)なら 津軽の海を 何処までも 北へ走れば 波立つばかり 海峡染める 願い火遠く 釣瓶(つるべ)落としで 真冬の海へ おんな片恋い ひとり旅 胸に花咲く 春はいつ 津軽の里へ 戻る日に | 島津亜矢 | 中島光 | 原譲二 | 南郷達也 | 愛の渦潮 逆巻(さかま)く未練 海峡渡る 女の胸に 凍り付くよな しぶきが刺さる 捨てて来ました 悲しみは 遥か彼方に 見え隠れ 津軽の港 旅出(でた)ときに 今は引き潮 心も軋む 海峡越える 海鳥さえも 潮の流れに 戸惑うばかり 長い黒髪 切りました もとへ戻れぬ 宿命(さだめ)なら 津軽の海を 何処までも 北へ走れば 波立つばかり 海峡染める 願い火遠く 釣瓶(つるべ)落としで 真冬の海へ おんな片恋い ひとり旅 胸に花咲く 春はいつ 津軽の里へ 戻る日に |
哀愁波止場夜の波止場にゃ 誰(だ)ァれもいない 霧にブイの灯(ひ) 泣くばかり おどま盆ぎり盆ぎり 盆からさきゃ おらんと…… あの人の すきな歌 波がつぶやく 淋(さみ)しさよ 「ああ 今夜もブイの灯が…… 冷たい私の心のように うるんでいる あの人のいない港は 暗い海の波のように淋しいわ…… あの人がいつも歌った唄が 今夜も私を泣かすのね」 三月(みつき)待っても 逢うのは一夜(ひとよ) 恋も悲しい 波止場町 五ッ木(ぎ)くずしは しんから なけるよ…… 思い出の 滲(にじ)む歌 耳に残って 離れない | 島津亜矢 | 石本美由起 | 船村徹 | | 夜の波止場にゃ 誰(だ)ァれもいない 霧にブイの灯(ひ) 泣くばかり おどま盆ぎり盆ぎり 盆からさきゃ おらんと…… あの人の すきな歌 波がつぶやく 淋(さみ)しさよ 「ああ 今夜もブイの灯が…… 冷たい私の心のように うるんでいる あの人のいない港は 暗い海の波のように淋しいわ…… あの人がいつも歌った唄が 今夜も私を泣かすのね」 三月(みつき)待っても 逢うのは一夜(ひとよ) 恋も悲しい 波止場町 五ッ木(ぎ)くずしは しんから なけるよ…… 思い出の 滲(にじ)む歌 耳に残って 離れない |
残侠子守唄「今日日(きょうび)「寄らば大樹の蔭」とかいう言葉が 巾をきかせているようでございます。 楽(らく)をしようとする心が、人間を だめにするのじゃないでしょうか。」 北の風吹きゃ北をむき 西の風ふきゃ西をむく 男の意地は どこにある 浮いた世間に 媚(こび)をうる めだかみたいな奴ばかり 「時の流れとでもいうのでしょうか。 自分さえよければよいという手合(てあい)が多すぎます。 まっとうに生きようとすればするほど、 住みにくい世の中になったものでございます。」 声の大きい奴だけが 勝って得する世の中さ 男の道は 暗すぎる どちら向いても 闇ばかり どこに実のなる花がある 「どこもかしこも、すっかり狂ってしまったようでございます。 と、申しましても、夜毎(よごと)酒に溺れる私(わたくし)も、 決して、まともな人間じゃございません。」 すねに傷もつこのおれにゃ まぶしすぎます お日様が 男の酒の ほろ苦さ 明日は どの色咲こうとも おれは生きたい おれの道 | 島津亜矢 | たかたかし | 弦哲也 | | 「今日日(きょうび)「寄らば大樹の蔭」とかいう言葉が 巾をきかせているようでございます。 楽(らく)をしようとする心が、人間を だめにするのじゃないでしょうか。」 北の風吹きゃ北をむき 西の風ふきゃ西をむく 男の意地は どこにある 浮いた世間に 媚(こび)をうる めだかみたいな奴ばかり 「時の流れとでもいうのでしょうか。 自分さえよければよいという手合(てあい)が多すぎます。 まっとうに生きようとすればするほど、 住みにくい世の中になったものでございます。」 声の大きい奴だけが 勝って得する世の中さ 男の道は 暗すぎる どちら向いても 闇ばかり どこに実のなる花がある 「どこもかしこも、すっかり狂ってしまったようでございます。 と、申しましても、夜毎(よごと)酒に溺れる私(わたくし)も、 決して、まともな人間じゃございません。」 すねに傷もつこのおれにゃ まぶしすぎます お日様が 男の酒の ほろ苦さ 明日は どの色咲こうとも おれは生きたい おれの道 |
川の流れのように知らず知らず 歩いて来た 細く長いこの道 振り返れば 遥か遠く 故郷(ふるさと)が見える でこぼこ道や 曲がりくねった道 地図さえない それもまた 人生 ああ 川の流れのように ゆるやかに いくつも時代は過ぎて ああ 川の流れのように とめどなく 空が黄昏に 染まるだけ 生きることは 旅すること 終わりのないこの道 愛する人 そばに連れて 夢探しながら 雨に降られて ぬかるんだ道でも いつかは また 晴れる日が来るから ああ 川の流れのように おだやかに この身をまかせていたい ああ 川の流れのように 移りゆく 季節雪どけを 待ちながら ああ 川の流れのように おだやかに この身をまかせていたい ああ 川の流れのように いつまでも 青いせせらぎを聞きながら | 島津亜矢 | 秋元康 | 見岳章 | | 知らず知らず 歩いて来た 細く長いこの道 振り返れば 遥か遠く 故郷(ふるさと)が見える でこぼこ道や 曲がりくねった道 地図さえない それもまた 人生 ああ 川の流れのように ゆるやかに いくつも時代は過ぎて ああ 川の流れのように とめどなく 空が黄昏に 染まるだけ 生きることは 旅すること 終わりのないこの道 愛する人 そばに連れて 夢探しながら 雨に降られて ぬかるんだ道でも いつかは また 晴れる日が来るから ああ 川の流れのように おだやかに この身をまかせていたい ああ 川の流れのように 移りゆく 季節雪どけを 待ちながら ああ 川の流れのように おだやかに この身をまかせていたい ああ 川の流れのように いつまでも 青いせせらぎを聞きながら |
柔勝つと思うな 思えば負けよ 負けてもともと この胸の 奥に生きてる 柔の夢が 一生一度を 一生一度を 待っている 人は人なり のぞみもあるが 捨てて立つ瀬を 越えもする せめて今宵は 人間らしく 恋の涙を 恋の涙を 噛みしめる 口で言うより 手の方が早い 馬鹿を相手の 時じゃない 行くも住(とま)るも 座るもふすも 柔一すじ 柔一すじ 夜が明ける | 島津亜矢 | 関沢新一 | 古賀政男 | | 勝つと思うな 思えば負けよ 負けてもともと この胸の 奥に生きてる 柔の夢が 一生一度を 一生一度を 待っている 人は人なり のぞみもあるが 捨てて立つ瀬を 越えもする せめて今宵は 人間らしく 恋の涙を 恋の涙を 噛みしめる 口で言うより 手の方が早い 馬鹿を相手の 時じゃない 行くも住(とま)るも 座るもふすも 柔一すじ 柔一すじ 夜が明ける |
道南夫婦船親に貰った この血の中を 熱く流れる 命潮 元へ辿れば 父と母 いつも元気で いて欲しい 熱い祈りを 波に浮かべて 仰ぐ心の アヨイショ 駒ヶ岳 荒れる海辺に 縋って生きる 北の漁師は 波の花 群れる鴎も 仲間衆 こぼれ秋刀魚を 分けながら 地球岬を 右に眺めて 今日もあんたと アヨイショ 網を刺す 浜の女房と 呼ばれるからにゃ 雪も氷も 恐れぬが 浮気されたら わしの恥 二つ合わせて 一になる 愛の人生 海に咲かせる 夫婦船だよ アヨイショ ほまれ船 | 島津亜矢 | 星野哲郎 | 新井利昌 | 池多孝春 | 親に貰った この血の中を 熱く流れる 命潮 元へ辿れば 父と母 いつも元気で いて欲しい 熱い祈りを 波に浮かべて 仰ぐ心の アヨイショ 駒ヶ岳 荒れる海辺に 縋って生きる 北の漁師は 波の花 群れる鴎も 仲間衆 こぼれ秋刀魚を 分けながら 地球岬を 右に眺めて 今日もあんたと アヨイショ 網を刺す 浜の女房と 呼ばれるからにゃ 雪も氷も 恐れぬが 浮気されたら わしの恥 二つ合わせて 一になる 愛の人生 海に咲かせる 夫婦船だよ アヨイショ ほまれ船 |
切られ与三「御新造さんえ おかみさんえ お富さんえ… いやさぁー…お富 久しぶりだなぁー…」 しがねえ恋路の 木更津追われ めぐる月日も 三年(みとせ)越し 三十四ヶ所に 貰った疵(きず)が 俺の綽名(あだな)よ 俺の綽名よ 切られ与三 惚れちゃいけねえ 他人(ひと)の花 エー…他人の花 「しがねえ恋の情けが仇… 命の綱の切れたのを どう取り留めてか木更津から めぐる月日も三年越し… 江戸の親には勘当うけ よんどころなく鎌倉の… 谷七郷(やつしちごう)は食い詰めても面(つら)へ受けたる看板の 疵がもっけの幸いに 切られの与三と異名を取り 押借(おしか)り強請(ゆず)りも習おうより 慣れた時代の源氏店(げんじだな)…」 忘れてくれたか 与三郎だよと 名乗りゃ目が泣く 洗い髪 急(せ)くな騒ぐな 蝙蝠安(こうもりやす)よ たかが一分じゃ たかが一分じゃ 草鞋銭(わらじせん) 恋の始末にゃ 安すぎる エー…安すぎる 「死んだと思った お富たぁー お釈迦さまでも気がつくめぇー よくまぁー お主しぁー 達者でいたなぁー…」 港に身を投げ 死んだと聞いて 唱えましたぜ 念仏を いまのお富は 堅気と言うが 色香(いろ)で磨いた 色香で磨いた 源氏店 なんで浮世を もてあそぶ エー…もてあそぶ | 島津亜矢 | 野本高平 | 村沢良介 | 池多孝春 | 「御新造さんえ おかみさんえ お富さんえ… いやさぁー…お富 久しぶりだなぁー…」 しがねえ恋路の 木更津追われ めぐる月日も 三年(みとせ)越し 三十四ヶ所に 貰った疵(きず)が 俺の綽名(あだな)よ 俺の綽名よ 切られ与三 惚れちゃいけねえ 他人(ひと)の花 エー…他人の花 「しがねえ恋の情けが仇… 命の綱の切れたのを どう取り留めてか木更津から めぐる月日も三年越し… 江戸の親には勘当うけ よんどころなく鎌倉の… 谷七郷(やつしちごう)は食い詰めても面(つら)へ受けたる看板の 疵がもっけの幸いに 切られの与三と異名を取り 押借(おしか)り強請(ゆず)りも習おうより 慣れた時代の源氏店(げんじだな)…」 忘れてくれたか 与三郎だよと 名乗りゃ目が泣く 洗い髪 急(せ)くな騒ぐな 蝙蝠安(こうもりやす)よ たかが一分じゃ たかが一分じゃ 草鞋銭(わらじせん) 恋の始末にゃ 安すぎる エー…安すぎる 「死んだと思った お富たぁー お釈迦さまでも気がつくめぇー よくまぁー お主しぁー 達者でいたなぁー…」 港に身を投げ 死んだと聞いて 唱えましたぜ 念仏を いまのお富は 堅気と言うが 色香(いろ)で磨いた 色香で磨いた 源氏店 なんで浮世を もてあそぶ エー…もてあそぶ |
近松門左衛門原作「大経師昔暦」より おさんひとり寝は… そっと茂兵衛に逢いたくて 夢で逢う気で 灯り消す… 好きになっては いけない人と 恋の道行き しのび旅 たったひと夜の ふれ合いなのに 掟破りの 罪ですか あぁー 雪が あぁー 雪が… 闇に小走り おさん 茂兵衛の…影二つ 「茂兵衛に不義密通の汚名をかけてしまい 許しておくれ… でも このおさんのことを好きだと言ってくれた お前の今の一言で 決心がつきました 生きて 生きて一緒に逃げましょう… おさんは どこまでも どこまでも茂兵衛について行きます…」 せめてひととき あなたの胸で どうか泣かせて 下さいね 女ごころを 知ってるように 瀬音哀しい 高瀬川 あぁー 雪が あぁー 雪が… そっと寄り添う おさん 茂兵衛の…恋模様 「初暦の出る霜月は こぼれる涙も凍てついてしまいそうでございます… この身は 琵琶湖の露と消えようと おさんは身も心も茂兵衛のもの 今のおまえは奉公人やない このおさんの夫や… この世が駄目なら あの世で あの世で結ばれとうございます…」 息をひそめて 目と目で話す 覚悟してます 不義の道 風が雨戸を ゆさぶる夜は 心細くて 身を寄せる あぁー 雪が あぁー 雪が… 夢にはぐれた おさん 茂兵衛の…隠れ宿 | 島津亜矢 | 宮沢守夫 | 村沢良介 | | ひとり寝は… そっと茂兵衛に逢いたくて 夢で逢う気で 灯り消す… 好きになっては いけない人と 恋の道行き しのび旅 たったひと夜の ふれ合いなのに 掟破りの 罪ですか あぁー 雪が あぁー 雪が… 闇に小走り おさん 茂兵衛の…影二つ 「茂兵衛に不義密通の汚名をかけてしまい 許しておくれ… でも このおさんのことを好きだと言ってくれた お前の今の一言で 決心がつきました 生きて 生きて一緒に逃げましょう… おさんは どこまでも どこまでも茂兵衛について行きます…」 せめてひととき あなたの胸で どうか泣かせて 下さいね 女ごころを 知ってるように 瀬音哀しい 高瀬川 あぁー 雪が あぁー 雪が… そっと寄り添う おさん 茂兵衛の…恋模様 「初暦の出る霜月は こぼれる涙も凍てついてしまいそうでございます… この身は 琵琶湖の露と消えようと おさんは身も心も茂兵衛のもの 今のおまえは奉公人やない このおさんの夫や… この世が駄目なら あの世で あの世で結ばれとうございます…」 息をひそめて 目と目で話す 覚悟してます 不義の道 風が雨戸を ゆさぶる夜は 心細くて 身を寄せる あぁー 雪が あぁー 雪が… 夢にはぐれた おさん 茂兵衛の…隠れ宿 |
男の街道富士のお山を 枕に当てて 足をのばせば 御前崎 月を抱きしめ 寝返りうてば 遠くきこえる 遠州灘の 波が波が男の 子守唄 義理が通れば 情けがよける よける情けに 用はない 人を束ねる 次郎長よりも 八方破れの 石松気質 馬鹿が馬鹿が俺らの 旗印 夜討ち朝駆け 命もかけて やると決めたら どこまでも 通いつづけて 九十九日 冬に花咲く あの山茶花の 紅の紅の意気地が 俺の色 | 島津亜矢 | 星野哲郎 | 安藤実親 | | 富士のお山を 枕に当てて 足をのばせば 御前崎 月を抱きしめ 寝返りうてば 遠くきこえる 遠州灘の 波が波が男の 子守唄 義理が通れば 情けがよける よける情けに 用はない 人を束ねる 次郎長よりも 八方破れの 石松気質 馬鹿が馬鹿が俺らの 旗印 夜討ち朝駆け 命もかけて やると決めたら どこまでも 通いつづけて 九十九日 冬に花咲く あの山茶花の 紅の紅の意気地が 俺の色 |
姉妹坂あのひとが 二人の前に現れなけりゃ おしどり姉妹で いたものを 恋は無情ね 道理も曲げて 蜜を争う 蝶二匹 赤い花粉が 乱れ舞う 姉さんの 持ってる物は何でも欲しい 悲しい癖が 治らない 恋は魔物ね あんなにまでも 甘え慕った 姉さんを 憎い女に してしまう 亡き母の 噂をしては手をとり泣いた みかんの木陰が 懐かしい 恋に裂かれた 縁(えにし)の糸が 枝にからまり 春が逝く 日暮れ淋しい 姉妹坂 | 島津亜矢 | 星野哲郎 | 船村徹 | | あのひとが 二人の前に現れなけりゃ おしどり姉妹で いたものを 恋は無情ね 道理も曲げて 蜜を争う 蝶二匹 赤い花粉が 乱れ舞う 姉さんの 持ってる物は何でも欲しい 悲しい癖が 治らない 恋は魔物ね あんなにまでも 甘え慕った 姉さんを 憎い女に してしまう 亡き母の 噂をしては手をとり泣いた みかんの木陰が 懐かしい 恋に裂かれた 縁(えにし)の糸が 枝にからまり 春が逝く 日暮れ淋しい 姉妹坂 |
おやじ男の値打ちは 心だと 昔親父が 云っていた 越すに越せない 人だけど その夢その意気 受けついで 生きていくのさ 人生を 負けという字は 俺にゃない 男が表へ 出たときは 敵が七人 いると云う 身体ひとつと 引きかえに 可愛いい妻子を 守るのさ 腹を据えたら この世には 何も恐れる ことはない 親父は生涯 負け知らず 島の男で 生き抜いた それを手本に 命がけ この手で築くぞ 俺の夢 今日も踏み出す この一歩 明日に大きな 虹かける | 島津亜矢 | 堀内清 | 三島大輔 | | 男の値打ちは 心だと 昔親父が 云っていた 越すに越せない 人だけど その夢その意気 受けついで 生きていくのさ 人生を 負けという字は 俺にゃない 男が表へ 出たときは 敵が七人 いると云う 身体ひとつと 引きかえに 可愛いい妻子を 守るのさ 腹を据えたら この世には 何も恐れる ことはない 親父は生涯 負け知らず 島の男で 生き抜いた それを手本に 命がけ この手で築くぞ 俺の夢 今日も踏み出す この一歩 明日に大きな 虹かける |
断腸のミアリ峠ミアリ峠は 悲しい離別(わかれ)道 無情に引き裂く 冷たいクサリ 無事でと あなたの背中に縋りつき 落ちる涙 噛みしめる 倖せ連れ去る 涙の峠よ ハン マヌン ミアリ コゲ あなた あなたはいま何処で どうしてますか… あなた恋しがるこの子も いまやっと 寝付いたのよ 私は十年 いえ百年でもあなたを待ってます 生きて 生きて帰って来て下さい ヨボ ヨボ…… ミアリ峠は 悲しい離別道 北風身を刺す 雪降る夜は あなたも どんなに苦しいことでしょう いつまでも 待っている 生きて帰って 涙の峠よ ハン マヌン ミアリ コゲ ミアリ峠は 悲しい離別道 裸足で引かれる あなたが浮かぶ 幼い この子も泣いては恋しがる 神に祈る ほかにない 悲しいこの世の 涙の峠よ ハン マヌン ミアリ コゲ ヨボ ヨボ ヨボ ヨボ…… | 島津亜矢 | 半夜月・日本語詞:三佳令二 | 李在鎬 | | ミアリ峠は 悲しい離別(わかれ)道 無情に引き裂く 冷たいクサリ 無事でと あなたの背中に縋りつき 落ちる涙 噛みしめる 倖せ連れ去る 涙の峠よ ハン マヌン ミアリ コゲ あなた あなたはいま何処で どうしてますか… あなた恋しがるこの子も いまやっと 寝付いたのよ 私は十年 いえ百年でもあなたを待ってます 生きて 生きて帰って来て下さい ヨボ ヨボ…… ミアリ峠は 悲しい離別道 北風身を刺す 雪降る夜は あなたも どんなに苦しいことでしょう いつまでも 待っている 生きて帰って 涙の峠よ ハン マヌン ミアリ コゲ ミアリ峠は 悲しい離別道 裸足で引かれる あなたが浮かぶ 幼い この子も泣いては恋しがる 神に祈る ほかにない 悲しいこの世の 涙の峠よ ハン マヌン ミアリ コゲ ヨボ ヨボ ヨボ ヨボ…… |
花詞好きなのよ 好きなのよ だからあげるの さよならを 解ってあなた 笑顔でいても 花は香りで 泣いてます どうぞあの娘を しあわせに いいの諏訪湖の 畔(ほとり)に生きる 意地は女の 花詞 惚れました 惚れました とても好きなの このことば あなたに逢って 憶えたこころ 他の誰にも あげないわ どうぞ私に かまわずに 行ってあなたは 自分の道を 贈る女の 花詞 赤い花 白い花 恋に咲く花 街の花 散る日があれば 咲く日もあるわ もしもひとりに なったとき おもいだしてね この私 そうよ諏訪湖の 氷がとけて 都忘れの 咲く頃を | 島津亜矢 | 星野哲郎 | 船村徹 | | 好きなのよ 好きなのよ だからあげるの さよならを 解ってあなた 笑顔でいても 花は香りで 泣いてます どうぞあの娘を しあわせに いいの諏訪湖の 畔(ほとり)に生きる 意地は女の 花詞 惚れました 惚れました とても好きなの このことば あなたに逢って 憶えたこころ 他の誰にも あげないわ どうぞ私に かまわずに 行ってあなたは 自分の道を 贈る女の 花詞 赤い花 白い花 恋に咲く花 街の花 散る日があれば 咲く日もあるわ もしもひとりに なったとき おもいだしてね この私 そうよ諏訪湖の 氷がとけて 都忘れの 咲く頃を |
荒くれ大漁船一番太鼓が ドンとくりゃ 海に乗り出す 男の背中 恋の未練は さっぱり流し 意地と度胸の おたけびは エンヤ ドッコイ ドッコイ 荒くれ大漁船 嵐が来ようと 逃げはせぬ 親父おふくろ 心の守り いつも励まし 叱ってくれる うれし涙の おたけびは エンヤ ドッコイ ドッコイ 荒くれ大漁船 大波小波の 花が咲く 東シナ海 海原千里 眉を焦がして 夕陽が沈み 夢と希望の おたけびは エンヤ ドッコイ ドッコイ 荒くれ大漁船 | 島津亜矢 | 豊新 | 三島大輔 | | 一番太鼓が ドンとくりゃ 海に乗り出す 男の背中 恋の未練は さっぱり流し 意地と度胸の おたけびは エンヤ ドッコイ ドッコイ 荒くれ大漁船 嵐が来ようと 逃げはせぬ 親父おふくろ 心の守り いつも励まし 叱ってくれる うれし涙の おたけびは エンヤ ドッコイ ドッコイ 荒くれ大漁船 大波小波の 花が咲く 東シナ海 海原千里 眉を焦がして 夕陽が沈み 夢と希望の おたけびは エンヤ ドッコイ ドッコイ 荒くれ大漁船 |
無法松の一生 ~度胸千両入り~小倉生まれで 玄海育ち 口も荒いが 気も荒い 無法一代 涙を捨てて 度胸千両で 生きる身の 男一代 無法松 空にひびいた あの音は たたく太鼓の 勇駒 山車の竹笹 提灯は 赤い灯(あかし)に ゆれて行く 今日は祇園の 夏祭 揃いの浴衣の 若い衆は 綱を引出し 音頭とる 玄海灘の 風うけて ばちがはげしく 右左 小倉名代は 無法松 度胸千両の あばれうち 泣くな 嘆くな 男じゃないか どうせ実らぬ 恋じゃもの 愚痴や未練は 玄海灘に 捨てて太鼓の 乱れ打ち 夢も通えよ 女男(みょうと)波 | 島津亜矢 | 吉野夫二郎 | 古賀政男 | | 小倉生まれで 玄海育ち 口も荒いが 気も荒い 無法一代 涙を捨てて 度胸千両で 生きる身の 男一代 無法松 空にひびいた あの音は たたく太鼓の 勇駒 山車の竹笹 提灯は 赤い灯(あかし)に ゆれて行く 今日は祇園の 夏祭 揃いの浴衣の 若い衆は 綱を引出し 音頭とる 玄海灘の 風うけて ばちがはげしく 右左 小倉名代は 無法松 度胸千両の あばれうち 泣くな 嘆くな 男じゃないか どうせ実らぬ 恋じゃもの 愚痴や未練は 玄海灘に 捨てて太鼓の 乱れ打ち 夢も通えよ 女男(みょうと)波 |
相生~ふたりの絆はほどけない~おれに命を くれという そんなあなたの 情けに泣ける 濡らすなら あゝ濡れてゆく 相生しぐれ 傘は一つで いいですね 夢をかさねて あなたと生きる 結ぶふたりの この縁(きずな) なんで切れましょ 解(ほど)けはしない 濡らすなら あゝ濡れてゆく 相生しぐれ 拾う涙に くじけたら あなた叱って この手を引いて つよく生きるわ 生きてこそ 明日がふたりに しあわせ運ぶ 濡らすなら あゝ濡れてゆく 相生しぐれ 泣く日笑う日 どこまでも 愛がみちづれ あなたと生きる | 島津亜矢 | たかたかし | 水森英夫 | 南郷達也 | おれに命を くれという そんなあなたの 情けに泣ける 濡らすなら あゝ濡れてゆく 相生しぐれ 傘は一つで いいですね 夢をかさねて あなたと生きる 結ぶふたりの この縁(きずな) なんで切れましょ 解(ほど)けはしない 濡らすなら あゝ濡れてゆく 相生しぐれ 拾う涙に くじけたら あなた叱って この手を引いて つよく生きるわ 生きてこそ 明日がふたりに しあわせ運ぶ 濡らすなら あゝ濡れてゆく 相生しぐれ 泣く日笑う日 どこまでも 愛がみちづれ あなたと生きる |
「坂本龍馬」より おりょう燃えて火を吐く 男の夢に 惚れる女も 命がけ 華の友禅 桔梗の帯に 好きな 好きな龍の字 一文字入れて 影を支える…京おんな 「男まさりのおりょうが 初めておんなに生まれたしあわせを感じさせて貰いました 龍馬さま…あなたを好きになる女はみーんな私の仇です 誰も好きにならないで… おりょうは あなたの血のひと滴となって…散りたいのです…」 加茂の川原を 流れる水は 人のさだめに 似て哀し たとえ短い 月日であろと 好きな 好きなあなたと 結んだ契り 生きて甲斐ある…おんな町 「国が生まれ変わる為には 誰かが死ななくてはならないのですか… 春の嵐に散り急ぐ花の様に 命を惜しまずあなたも散ってゆくのですか… 龍馬さま…龍馬さま…」 龍馬いのちの 維新のおんな 散るを 散るを惜しまぬ おりょうの心 月もご存じ…嵐山 | 島津亜矢 | 星野哲郎 | 村沢良介 | | 燃えて火を吐く 男の夢に 惚れる女も 命がけ 華の友禅 桔梗の帯に 好きな 好きな龍の字 一文字入れて 影を支える…京おんな 「男まさりのおりょうが 初めておんなに生まれたしあわせを感じさせて貰いました 龍馬さま…あなたを好きになる女はみーんな私の仇です 誰も好きにならないで… おりょうは あなたの血のひと滴となって…散りたいのです…」 加茂の川原を 流れる水は 人のさだめに 似て哀し たとえ短い 月日であろと 好きな 好きなあなたと 結んだ契り 生きて甲斐ある…おんな町 「国が生まれ変わる為には 誰かが死ななくてはならないのですか… 春の嵐に散り急ぐ花の様に 命を惜しまずあなたも散ってゆくのですか… 龍馬さま…龍馬さま…」 龍馬いのちの 維新のおんな 散るを 散るを惜しまぬ おりょうの心 月もご存じ…嵐山 |
紅灯の海けがれなき者よ この海に迷い込むな 幼き者よ この海に憧れるな あてのない明日と しどけない過去の日々が すれ違うための 束の間の海だ 櫂もなくして舵もなくして 浮かれ浮かれ身も世もなしに 足は千鳥となり果てて 遠い月夜を物語る 紅灯の海に漂い ひとつふたつの思い出を抱き 紅灯の海は優しい 海と名の付くものは優しい かもめよかもめよ 真白き指先は 手招きするか 別れを告げるのか 忘れた素振りの 忘れえぬ面影が 灯台のようにひるがえる海だ どこへ帰ろうどこへ帰ろう 浮かれ浮かれあてどもなしに 足は千鳥となり果てて 遠い月夜を物語る 紅灯の海に漂い ひとつふたつの思い出を抱き 紅灯の海は優しい 海と名の付くものは優しい どこへ帰ろうどこへ帰ろう 浮かれ浮かれあてどもなしに 足は千鳥となり果てて 遠い月夜を物語る 紅灯の海に漂い ひとつふたつの思い出を抱き 紅灯の海は優しい 海と名の付くものは優しい 海と名の付くものは優しい | 島津亜矢 | 中島みゆき | 中島みゆき | | けがれなき者よ この海に迷い込むな 幼き者よ この海に憧れるな あてのない明日と しどけない過去の日々が すれ違うための 束の間の海だ 櫂もなくして舵もなくして 浮かれ浮かれ身も世もなしに 足は千鳥となり果てて 遠い月夜を物語る 紅灯の海に漂い ひとつふたつの思い出を抱き 紅灯の海は優しい 海と名の付くものは優しい かもめよかもめよ 真白き指先は 手招きするか 別れを告げるのか 忘れた素振りの 忘れえぬ面影が 灯台のようにひるがえる海だ どこへ帰ろうどこへ帰ろう 浮かれ浮かれあてどもなしに 足は千鳥となり果てて 遠い月夜を物語る 紅灯の海に漂い ひとつふたつの思い出を抱き 紅灯の海は優しい 海と名の付くものは優しい どこへ帰ろうどこへ帰ろう 浮かれ浮かれあてどもなしに 足は千鳥となり果てて 遠い月夜を物語る 紅灯の海に漂い ひとつふたつの思い出を抱き 紅灯の海は優しい 海と名の付くものは優しい 海と名の付くものは優しい |
人生二勝一敗人間やってりゃ何事も 負けるか勝つかの 大勝負 三度勝負を 挑(いど)んだら 勝ち・負け・勝ちと いきたいね 人生二勝一敗さ いっぺん泣くのも いいだろう 三つも勝ったら 気味悪い 三つも負けたら 情けない 恋を実らす 筋道も ○(マル)・×(バツ)・○(マル)が 面白い 愛情二勝一敗で じらされ結んだ 恋絆 出世という名の 階段は トントン拍子にゃ 昇れない 調子出たなと 思う時 トン・トン・ストンと くるもんだ 人生二勝一敗で 明日に希望を 残そうよ | 島津亜矢 | 阿多豊一 | 市川昭介 | 池多孝春 | 人間やってりゃ何事も 負けるか勝つかの 大勝負 三度勝負を 挑(いど)んだら 勝ち・負け・勝ちと いきたいね 人生二勝一敗さ いっぺん泣くのも いいだろう 三つも勝ったら 気味悪い 三つも負けたら 情けない 恋を実らす 筋道も ○(マル)・×(バツ)・○(マル)が 面白い 愛情二勝一敗で じらされ結んだ 恋絆 出世という名の 階段は トントン拍子にゃ 昇れない 調子出たなと 思う時 トン・トン・ストンと くるもんだ 人生二勝一敗で 明日に希望を 残そうよ |
愛・たそがれ悲しみが この都会を濡らしても 時はあしたの 用意を始めてる 生きてきた 長さより 輝けば 過去を旅した それが人生 あゝ 黄昏が綺麗 悲しくなるほど 心を染めて あゝ 愛されて綺麗 いまが一番 美しいから 追憶に たたずみふりむけば 若きあの日の 時代がそこにある 恋をして 別れても 燃えたなら 夢に残した それも小説 あゝ 黄昏が綺麗 切なくなるほど 心は自由 あゝ 愛されて綺麗 いまが一番 美しいから あゝ 黄昏が綺麗 悲しくなるほど 心を染めて あゝ 愛されて綺麗 いまが一番 美しいから | 島津亜矢 | 荒木とよひさ | 幸耕平 | | 悲しみが この都会を濡らしても 時はあしたの 用意を始めてる 生きてきた 長さより 輝けば 過去を旅した それが人生 あゝ 黄昏が綺麗 悲しくなるほど 心を染めて あゝ 愛されて綺麗 いまが一番 美しいから 追憶に たたずみふりむけば 若きあの日の 時代がそこにある 恋をして 別れても 燃えたなら 夢に残した それも小説 あゝ 黄昏が綺麗 切なくなるほど 心は自由 あゝ 愛されて綺麗 いまが一番 美しいから あゝ 黄昏が綺麗 悲しくなるほど 心を染めて あゝ 愛されて綺麗 いまが一番 美しいから |
憂き世春秋風が頬うつ 雨が泣く あなたの背中に 隠れて越える 憂き世春秋 ふたり坂 いのち連れ添う しあわせに 賭けて悔いない 女です いつかあなたの 胸に咲く 雪割り草だと 云われてみたい 憂き世春秋 ふたり坂 こころ寄せあい 寒い夜は ともに飲みたい このお酒 苦労ひとつに 夢がある 笑顔をあなたと たやさずいたい 憂き世春秋 ふたり坂 花の咲く日へ 七曲がり 明日を信じて 生きてゆく | 島津亜矢 | 新本創子 | 三島大輔 | | 風が頬うつ 雨が泣く あなたの背中に 隠れて越える 憂き世春秋 ふたり坂 いのち連れ添う しあわせに 賭けて悔いない 女です いつかあなたの 胸に咲く 雪割り草だと 云われてみたい 憂き世春秋 ふたり坂 こころ寄せあい 寒い夜は ともに飲みたい このお酒 苦労ひとつに 夢がある 笑顔をあなたと たやさずいたい 憂き世春秋 ふたり坂 花の咲く日へ 七曲がり 明日を信じて 生きてゆく |
女にゃ年はいらないよ二十歳にゃ二十歳の 色があり 三十路にゃ三十路の 味がある 梅や桜が 枯れるまで 春を忘れず 咲くように 女にゃ年はいらないよ いらないよ 男がまぶたを とじるとき ひとりの女の 名が浮かぶ 下手でいいのさ 手料理は 美人でなくても 心だよ 女にゃ年はいらないよ いらないよ 男は女を 守るため 戦い疲れて 帰りたい きみの明るい 顔みれば 明日もやる気が わいてくる 女にゃ年はいらないよ いらないよ | 島津亜矢 | 星野哲郎 | 市川昭介 | | 二十歳にゃ二十歳の 色があり 三十路にゃ三十路の 味がある 梅や桜が 枯れるまで 春を忘れず 咲くように 女にゃ年はいらないよ いらないよ 男がまぶたを とじるとき ひとりの女の 名が浮かぶ 下手でいいのさ 手料理は 美人でなくても 心だよ 女にゃ年はいらないよ いらないよ 男は女を 守るため 戦い疲れて 帰りたい きみの明るい 顔みれば 明日もやる気が わいてくる 女にゃ年はいらないよ いらないよ |
海鳴りの詩五体に刻んだ 赤銅色(しゃくどういろ)の シワが男の 五線紙だ 明るい娘に 育てたことが 冥土の母ちゃんへ でかい土産だと 笑う親父(とうちゃん)の 髭から背中から 海鳴りの詩が 聞こえてくる ヤンサエー ヤンサエー 酒断(さけだ)ちしてまで 口説いた女 死んだあとまで 恋女房 世間の女が カボチャに見えて ヤモメを通したね 男盛りをよ いばる親父の 胸から腕(かいな)から 海鳴りの詩が 聞こえてくる ヤンサエー ヤンサエー 母親知らずに 嫁いだ娘 無事に女房を してるやら 初孫祝って 酒のむまでは 倒れちゃなるまいと 波に揺れながら 力む親父の 舟から帆綱から 海鳴りの詩が 聞こえてくる ヤンサエー ヤンサエー ヤンサエー | 島津亜矢 | 星野哲郎 | 船村徹 | | 五体に刻んだ 赤銅色(しゃくどういろ)の シワが男の 五線紙だ 明るい娘に 育てたことが 冥土の母ちゃんへ でかい土産だと 笑う親父(とうちゃん)の 髭から背中から 海鳴りの詩が 聞こえてくる ヤンサエー ヤンサエー 酒断(さけだ)ちしてまで 口説いた女 死んだあとまで 恋女房 世間の女が カボチャに見えて ヤモメを通したね 男盛りをよ いばる親父の 胸から腕(かいな)から 海鳴りの詩が 聞こえてくる ヤンサエー ヤンサエー 母親知らずに 嫁いだ娘 無事に女房を してるやら 初孫祝って 酒のむまでは 倒れちゃなるまいと 波に揺れながら 力む親父の 舟から帆綱から 海鳴りの詩が 聞こえてくる ヤンサエー ヤンサエー ヤンサエー |
桃色鴉二度や三度の 桃色話 あってよさそな 年頃を 男嫌いで 通したけれど 惚れました 惚れました 流れ流れて やっと見つけた ああ… あんたが命 色も盛りの 桃色桜(ざくら) 安く散るのは まっぴらと 粋(いき)に構(かま)えて 生きてたけれど 落ちました 落ちました 好きと言わずに 好きと言わせる ああ… あんたの胸に 旅が塒(ねぐら)の 桃色鴉(がらす) 夢を持たなきゃ 渡れない 殺し文句も 呉れないけれど 惚れました 惚れました 女心の 底の底まで ああ… あんたが命 | 島津亜矢 | 星野哲郎 | 村沢良介 | | 二度や三度の 桃色話 あってよさそな 年頃を 男嫌いで 通したけれど 惚れました 惚れました 流れ流れて やっと見つけた ああ… あんたが命 色も盛りの 桃色桜(ざくら) 安く散るのは まっぴらと 粋(いき)に構(かま)えて 生きてたけれど 落ちました 落ちました 好きと言わずに 好きと言わせる ああ… あんたの胸に 旅が塒(ねぐら)の 桃色鴉(がらす) 夢を持たなきゃ 渡れない 殺し文句も 呉れないけれど 惚れました 惚れました 女心の 底の底まで ああ… あんたが命 |
あすなろごころあすなろ あすなろ 桧になろう 俺は持ちたい あすなろごころ 昨日の涙と くやしさバネに 越えてゆこうよ 九十九折坂(つづらざか) 今日がだめでも 今日がだめでも ヨー オットどっこい! 明日があるさ あすなろ あすなろ くちびる噛んで 行くぞ前向き あすなろごころ 雪よりつめたい 憂き世の風が 前途(ゆくて)じゃまして 吹こうとも にげてどうする にげてどうする ヨー オットどっこい! 男じゃないか あすなろ あすなろ 燦(きら)めく星に 希望(のぞみ)ひとすじ あすなろごころ 男の宝は 負けん気根気 耐えて貫きゃ いつの日か きっとお前の きっとお前の ヨー オットどっこい! 時代は来るさ | 島津亜矢 | 吉田旺 | 岡千秋 | | あすなろ あすなろ 桧になろう 俺は持ちたい あすなろごころ 昨日の涙と くやしさバネに 越えてゆこうよ 九十九折坂(つづらざか) 今日がだめでも 今日がだめでも ヨー オットどっこい! 明日があるさ あすなろ あすなろ くちびる噛んで 行くぞ前向き あすなろごころ 雪よりつめたい 憂き世の風が 前途(ゆくて)じゃまして 吹こうとも にげてどうする にげてどうする ヨー オットどっこい! 男じゃないか あすなろ あすなろ 燦(きら)めく星に 希望(のぞみ)ひとすじ あすなろごころ 男の宝は 負けん気根気 耐えて貫きゃ いつの日か きっとお前の きっとお前の ヨー オットどっこい! 時代は来るさ |
度胸船人を押しのけ 出世のできる 柄じゃないぜと あきらめて 北へきたんだ 千島の海に 眠る親父を ゆりおこし 唄う男の 度胸船 親父来たぞと 吹雪を呼べば 風がほめるぜ よくきたと 写真だけしか 知らないけれど 海を見せれば 勇み立つ 熱い血をひく 度胸船 ころぶ兄貴を 弟がかばう 沖は地獄だ 戦場だ ホッケ大漁の 祈りをこめて 網に御神酒を ふりかけて 雪に放浪う 度胸船 | 島津亜矢 | 星野哲郎 | 市川昭介 | | 人を押しのけ 出世のできる 柄じゃないぜと あきらめて 北へきたんだ 千島の海に 眠る親父を ゆりおこし 唄う男の 度胸船 親父来たぞと 吹雪を呼べば 風がほめるぜ よくきたと 写真だけしか 知らないけれど 海を見せれば 勇み立つ 熱い血をひく 度胸船 ころぶ兄貴を 弟がかばう 沖は地獄だ 戦場だ ホッケ大漁の 祈りをこめて 網に御神酒を ふりかけて 雪に放浪う 度胸船 |
母ごころ宅配便風邪をひくなと 送ってくれた 綿入れ羽織が 泣かせるね 心づくしの 宅配便に 一枝(ひとえだ) 添えた 紅梅(こうばい)の 花は 花は 花は わが子に賭ける 母の夢 蝶よ花よと 育ててくれた 苦労は涙の つづら折り 男女(おとこおんな)と 指さされても 化粧も せずに 働いた 愛を 愛を 愛を 夕陽に偲ぶ 母の恩 生まれ故郷を 忘れるなよと ちりめん鰯(いわし)も 入れてある 磯の香りの 宅配便は 街より 一歩(ひとあし) 先にくる 春を 春を 春を わが子に送る 母ごころ | 島津亜矢 | 星野哲郎 | 聖川湧 | | 風邪をひくなと 送ってくれた 綿入れ羽織が 泣かせるね 心づくしの 宅配便に 一枝(ひとえだ) 添えた 紅梅(こうばい)の 花は 花は 花は わが子に賭ける 母の夢 蝶よ花よと 育ててくれた 苦労は涙の つづら折り 男女(おとこおんな)と 指さされても 化粧も せずに 働いた 愛を 愛を 愛を 夕陽に偲ぶ 母の恩 生まれ故郷を 忘れるなよと ちりめん鰯(いわし)も 入れてある 磯の香りの 宅配便は 街より 一歩(ひとあし) 先にくる 春を 春を 春を わが子に送る 母ごころ |
出世坂千里を走る 虎よりも 一里を登る 牛になれ やると決めたら 男じゃないか 曲げるな道を ひとすじの 闘志が結ぶ 出世坂 こぼれた人に 手を貸して 一緒にこける 時もある いいさ待とうよ またくる春を 死ぬまで続く 人生の 灯りは人の 愛だから 紬は雪で 艶を出す 流れて石は 丸くなる 苦労くの字に からだを曲げて 涙と登る この坂が 明日へ続く 出世坂 | 島津亜矢 | 星野哲郎 | 市川昭介 | | 千里を走る 虎よりも 一里を登る 牛になれ やると決めたら 男じゃないか 曲げるな道を ひとすじの 闘志が結ぶ 出世坂 こぼれた人に 手を貸して 一緒にこける 時もある いいさ待とうよ またくる春を 死ぬまで続く 人生の 灯りは人の 愛だから 紬は雪で 艶を出す 流れて石は 丸くなる 苦労くの字に からだを曲げて 涙と登る この坂が 明日へ続く 出世坂 |
愛染かつらをもう一度花と嵐の 青春を 涙と共に 生きるとき 父さんあなたの 主題歌だった 古い艶歌が わかります いつかいっしょに 唄いましょうね 愛染かつらを もう一度 灯りさざめく 東京の 日暮れは夢の 吹き溜まり 父さん私は あなたの娘 負けはしないと 唇を 噛めば心に 聞こえてきます 愛染かつらの あの歌が 真実(まこと)つくした男道 破れたけれど 悔いはない 俺にはかわいい おまえがいると 酔えば口癖 お父さん どうぞ元気で 唄ってほしい 愛染かつらを いつまでも | 島津亜矢 | 星野哲郎 | 新井利昌 | | 花と嵐の 青春を 涙と共に 生きるとき 父さんあなたの 主題歌だった 古い艶歌が わかります いつかいっしょに 唄いましょうね 愛染かつらを もう一度 灯りさざめく 東京の 日暮れは夢の 吹き溜まり 父さん私は あなたの娘 負けはしないと 唇を 噛めば心に 聞こえてきます 愛染かつらの あの歌が 真実(まこと)つくした男道 破れたけれど 悔いはない 俺にはかわいい おまえがいると 酔えば口癖 お父さん どうぞ元気で 唄ってほしい 愛染かつらを いつまでも |
泉鏡花原作「婦系図」より お蔦涙残して 別れるよりも いっそ絶ちたい この命 湯島白梅 お蔦のこころ 知るや知らずや なぜ散りいそぐ 春は名のみの 切り通し 別れろ切れろは 芸者のときに云う言葉 別れろと云うその口で なぜ…死ねとは云って下さらないの あなたはお蔦の命の支え あなたが居ればこそ 夢も見ました 心の花を咲かせることも出来ました それなのに…ひどい…ひどすぎます その言葉… 義理という字の 重さに負けて 袂ふり切る 真砂町 青い瓦斯燈 よろける影に つもる未練は くちびる噛んで 意地の堅縞 江戸育ち 梅の花びらが 雪のように散ってゆくわ 蒼い月の光が 今夜はまるで 氷の刃のようね わかりましたもう泣きません もうなにも云いません 真砂町の先生に お蔦は笑って別れたと 伝えて下さいね 未練だけれど もう一度だけお蔦のこの肩を この心を…力いっぱい抱いて…抱いて下さい 昔のように… 連れにはぐれた 白鷺一羽 月の不忍 水鏡 髪のほつれを つくろいながら せめて一刻 名残りを惜しむ 遠く上野の 鐘の声 | 島津亜矢 | 松井由利夫 | 村沢良介 | | 涙残して 別れるよりも いっそ絶ちたい この命 湯島白梅 お蔦のこころ 知るや知らずや なぜ散りいそぐ 春は名のみの 切り通し 別れろ切れろは 芸者のときに云う言葉 別れろと云うその口で なぜ…死ねとは云って下さらないの あなたはお蔦の命の支え あなたが居ればこそ 夢も見ました 心の花を咲かせることも出来ました それなのに…ひどい…ひどすぎます その言葉… 義理という字の 重さに負けて 袂ふり切る 真砂町 青い瓦斯燈 よろける影に つもる未練は くちびる噛んで 意地の堅縞 江戸育ち 梅の花びらが 雪のように散ってゆくわ 蒼い月の光が 今夜はまるで 氷の刃のようね わかりましたもう泣きません もうなにも云いません 真砂町の先生に お蔦は笑って別れたと 伝えて下さいね 未練だけれど もう一度だけお蔦のこの肩を この心を…力いっぱい抱いて…抱いて下さい 昔のように… 連れにはぐれた 白鷺一羽 月の不忍 水鏡 髪のほつれを つくろいながら せめて一刻 名残りを惜しむ 遠く上野の 鐘の声 |
大忠臣蔵かぜさそふ はなよりもなほ われはまた ならぬ堪忍 耐えてこそ 武門の意地も 立瀬川 今はこれまで この一太刀を 吉良殿お受け 候えや 吾れ桜木の 花と散る 殿中にての刃傷沙汰は 罪萬死に値すること この内匠頭 重々承知いたしております さりながら積もる遺恨の数々… 浅野家五万三千石 所領も捨て家臣を捨てての 覚悟の所業でござる 梶川殿…武士の情けじゃ この手を離しくだされ 今ひと太刀…今ひと太刀 上野介を討たせてくだされ…梶川殿 忠に生きるは 武士の道 命を盾の 槍ぶすま 敵を欺く 言挙げならば 瑤泉院さま 許されよ 雪ふりしきる 南部坂 われら幡州赤穂の浪士 大石内蔵助以下 四十七名の者どもでござる この言挙げは私怨に非ず 天下の御政道の是非を正すためなり おのおの方 かまえてその旨を心にしかと刻まれい 忠左衛門どの…吉良殿の所在は未だつかめぬか 源五…東の空も白んでくるわ くまなく探せ われらの命運はあと半刻ぞ… 天よ地よ神よ仏よ 慈悲あらばわれらが本懐を遂げさせたまえ “吉良殿…見つかり申した…” あれは山鹿の 陣太鼓 一打ち 二打ち 三流れ 一期一会は この世のならい 粒々辛苦 血の涙 暁染める 松坂町 | 島津亜矢 | 松井由利夫 | 村沢良介 | | かぜさそふ はなよりもなほ われはまた ならぬ堪忍 耐えてこそ 武門の意地も 立瀬川 今はこれまで この一太刀を 吉良殿お受け 候えや 吾れ桜木の 花と散る 殿中にての刃傷沙汰は 罪萬死に値すること この内匠頭 重々承知いたしております さりながら積もる遺恨の数々… 浅野家五万三千石 所領も捨て家臣を捨てての 覚悟の所業でござる 梶川殿…武士の情けじゃ この手を離しくだされ 今ひと太刀…今ひと太刀 上野介を討たせてくだされ…梶川殿 忠に生きるは 武士の道 命を盾の 槍ぶすま 敵を欺く 言挙げならば 瑤泉院さま 許されよ 雪ふりしきる 南部坂 われら幡州赤穂の浪士 大石内蔵助以下 四十七名の者どもでござる この言挙げは私怨に非ず 天下の御政道の是非を正すためなり おのおの方 かまえてその旨を心にしかと刻まれい 忠左衛門どの…吉良殿の所在は未だつかめぬか 源五…東の空も白んでくるわ くまなく探せ われらの命運はあと半刻ぞ… 天よ地よ神よ仏よ 慈悲あらばわれらが本懐を遂げさせたまえ “吉良殿…見つかり申した…” あれは山鹿の 陣太鼓 一打ち 二打ち 三流れ 一期一会は この世のならい 粒々辛苦 血の涙 暁染める 松坂町 |
菊池寛原作「藤十郎の恋」より お梶噛んだ唇 したたり落ちる 血で書く名前は 藤十郎 おんな心を もてあそび 奈落へおとして 消えた人 憎いの 憎いの 憎い 恋しい 藤十郎 「恋の成就が叶わぬならば この黒髪をプッツリ切って冥途の旅へ旅支度 悔しさも 哀しさも 憎しみも 今は消えました あゝ きれいやなァ 祇園の町の宵明り 藤さま 梶はおんなに戻ります」 浮世舞台の からくりなんか 忘れてあなたと 流れたい 墨絵ぼかしの 夕暮れに 人目しのんだ 屋形船 愛しい 愛しい おんな泣かせの 藤十郎 「ふたつに重ねて 切り刻まれて あの世とやらに堕ちましょう 嬉しい 嬉しい 藤さまのあの夜の言葉 思い出しても 耳朶まで火照って 狂いそうでございます おんなの真実は 阿修羅の流れの様でございます 幾度 この世に生まれて来ても 梶はあなたの 女でいとうございます」 命 下さい わたしにすべて 地獄に落ちても かまわない お梶あなたに ついてゆく おんな哀しい 恋綴り 逢いたい 逢いたい せめて夢でも 藤十郎 | 島津亜矢 | 吉田博司・村沢良介 | 村沢良介 | | 噛んだ唇 したたり落ちる 血で書く名前は 藤十郎 おんな心を もてあそび 奈落へおとして 消えた人 憎いの 憎いの 憎い 恋しい 藤十郎 「恋の成就が叶わぬならば この黒髪をプッツリ切って冥途の旅へ旅支度 悔しさも 哀しさも 憎しみも 今は消えました あゝ きれいやなァ 祇園の町の宵明り 藤さま 梶はおんなに戻ります」 浮世舞台の からくりなんか 忘れてあなたと 流れたい 墨絵ぼかしの 夕暮れに 人目しのんだ 屋形船 愛しい 愛しい おんな泣かせの 藤十郎 「ふたつに重ねて 切り刻まれて あの世とやらに堕ちましょう 嬉しい 嬉しい 藤さまのあの夜の言葉 思い出しても 耳朶まで火照って 狂いそうでございます おんなの真実は 阿修羅の流れの様でございます 幾度 この世に生まれて来ても 梶はあなたの 女でいとうございます」 命 下さい わたしにすべて 地獄に落ちても かまわない お梶あなたに ついてゆく おんな哀しい 恋綴り 逢いたい 逢いたい せめて夢でも 藤十郎 |
関の弥太っぺ義理の重たさ 背にしょって 流れ道中 子連れ旅 一夜泊りの 草鞋をぬぐも なにかのご縁 無理を承知で たのみます どうか どうか どうかこの子の 親がわり 「手前‥呼び名は関の弥太っぺと申します おかみさん 理由は聞かずにこの子を預かっちゃもらえませんか きっと迎えに参ります 喧嘩渡世のこの身では 幼な子を刃くぐりの巻き添えには出来ません 身勝手なお願いではござんすがよろしゅうお頼申します」 昇る朝日に 手を合わせ 沈む夕日に また祈る 無事でいるやら 辛くはないか しあわせなのか 気にはしてたが 長の旅 やっと やっと やっと戻りの 甲州路 「早いもんだなァ‥あれから七年 逢ってむかし話をしたら あの子に悲しい思いをさせるだけだ‥ 云いたい事も聞きたい事も山ほどある 逢えば泣けて来てなにも云えないだろう ただ一目だけ大きくなったお小夜を見たら 土産に買ったこのかんざしを置いて立ち去ろう それでいゝ それでいゝ それだけでいゝんだ‥」 可愛いがられて 育てられ 嫁に行く日も 近いとか どんな親でも 命をわけた 親なら子なら せめても一度 逢いたかろう 関の 関の 関の弥太っぺ 男泣き | 島津亜矢 | 宮沢守夫 | 村沢良介 | | 義理の重たさ 背にしょって 流れ道中 子連れ旅 一夜泊りの 草鞋をぬぐも なにかのご縁 無理を承知で たのみます どうか どうか どうかこの子の 親がわり 「手前‥呼び名は関の弥太っぺと申します おかみさん 理由は聞かずにこの子を預かっちゃもらえませんか きっと迎えに参ります 喧嘩渡世のこの身では 幼な子を刃くぐりの巻き添えには出来ません 身勝手なお願いではござんすがよろしゅうお頼申します」 昇る朝日に 手を合わせ 沈む夕日に また祈る 無事でいるやら 辛くはないか しあわせなのか 気にはしてたが 長の旅 やっと やっと やっと戻りの 甲州路 「早いもんだなァ‥あれから七年 逢ってむかし話をしたら あの子に悲しい思いをさせるだけだ‥ 云いたい事も聞きたい事も山ほどある 逢えば泣けて来てなにも云えないだろう ただ一目だけ大きくなったお小夜を見たら 土産に買ったこのかんざしを置いて立ち去ろう それでいゝ それでいゝ それだけでいゝんだ‥」 可愛いがられて 育てられ 嫁に行く日も 近いとか どんな親でも 命をわけた 親なら子なら せめても一度 逢いたかろう 関の 関の 関の弥太っぺ 男泣き |
命よ越えてはならぬ 垣根をこえて 咲かせた花も 色あせて 思い出だけが 道しるべ ああ 人生 いろは坂 恥じらう心 鞭打ちながら 命よ命 いずこへゆく 届かぬ星に 手をさしのべて 転がり落ちて また登る 愚情(ぐじょう)の旅は いつ終わる ああ 人生 九十九折(つづらおり) 誰かを酔わせ 誰かを泣かせ 命よ命 いずこへゆく 始めがあれば 終わりがあると わかっていても 悟(さと)れずに 奪うがために 嘘をつく ああ 人生 折り返し 灯りも見えぬ 彼方(かなた)を指(さ)して 命よ命 いずこへゆく | 島津亜矢 | 星野哲郎 | 船村徹 | 蔦将包 | 越えてはならぬ 垣根をこえて 咲かせた花も 色あせて 思い出だけが 道しるべ ああ 人生 いろは坂 恥じらう心 鞭打ちながら 命よ命 いずこへゆく 届かぬ星に 手をさしのべて 転がり落ちて また登る 愚情(ぐじょう)の旅は いつ終わる ああ 人生 九十九折(つづらおり) 誰かを酔わせ 誰かを泣かせ 命よ命 いずこへゆく 始めがあれば 終わりがあると わかっていても 悟(さと)れずに 奪うがために 嘘をつく ああ 人生 折り返し 灯りも見えぬ 彼方(かなた)を指(さ)して 命よ命 いずこへゆく |