黒髪しぐれ忍ぶ恋でも 情炎(いのち)が燃えりゃ 蛇の目を斜めに 隠れ茶屋 おんな…切(せつ)なや 黒髪しぐれ あなた待つ夜の 宵化粧 窓の下には 貴(き)船川(ぶねがわ) 膝を崩して ほんのり酔って 添えないこの世に うらみ言 止(や)んで…おくれよ 黒髪しぐれ 岩に砕ける 瀬音にも もしや来たかと 裏木戸を 越えちゃいけない さだめの橋を 渡れば別れは すぐに来る おんな…哀(かな)しや 黒髪しぐれ 泣けぬわたしは 火の螢 あなたひとりに 身を焦がす | 鏡五郎 | 仁井谷俊也 | 山中孝真 | 南郷達也 | 忍ぶ恋でも 情炎(いのち)が燃えりゃ 蛇の目を斜めに 隠れ茶屋 おんな…切(せつ)なや 黒髪しぐれ あなた待つ夜の 宵化粧 窓の下には 貴(き)船川(ぶねがわ) 膝を崩して ほんのり酔って 添えないこの世に うらみ言 止(や)んで…おくれよ 黒髪しぐれ 岩に砕ける 瀬音にも もしや来たかと 裏木戸を 越えちゃいけない さだめの橋を 渡れば別れは すぐに来る おんな…哀(かな)しや 黒髪しぐれ 泣けぬわたしは 火の螢 あなたひとりに 身を焦がす |
鞍馬の火祭り夜空に火を吐く 大松明(だいたいまつ)を 背負えば男が 弾(はじ)けて燃える 俺の故郷(ふるさと) 鞍馬の火祭り 「祭礼(さいれい)や最良(さいりょう)」 「祭礼(さいれい)や最良(さいりょう)」 掛け声篝火 舞い散る火の粉 おやじが担(かつ)いだ 甲斐性松(かいしょうまつ)を 今夜はこの俺 度胸で担ぐ 裸一貫 鞍馬の火祭り 「祭礼や最良」「祭礼や最良」 命火燃やして 男を焦がす 男は千両 金(きん)張り神輿 あの娘は手松(てまつ)で 足元照らす 夢をゆさぶれ 鞍馬の火祭り 「祭礼や最良」「祭礼や最良」 根性ひとつで 祭りを飾る | 鏡五郎 | 鈴木信子 | 四方章人 | | 夜空に火を吐く 大松明(だいたいまつ)を 背負えば男が 弾(はじ)けて燃える 俺の故郷(ふるさと) 鞍馬の火祭り 「祭礼(さいれい)や最良(さいりょう)」 「祭礼(さいれい)や最良(さいりょう)」 掛け声篝火 舞い散る火の粉 おやじが担(かつ)いだ 甲斐性松(かいしょうまつ)を 今夜はこの俺 度胸で担ぐ 裸一貫 鞍馬の火祭り 「祭礼や最良」「祭礼や最良」 命火燃やして 男を焦がす 男は千両 金(きん)張り神輿 あの娘は手松(てまつ)で 足元照らす 夢をゆさぶれ 鞍馬の火祭り 「祭礼や最良」「祭礼や最良」 根性ひとつで 祭りを飾る |
北へ流れて北へ流れて この酒場 風がつめたい 男の旅路 夢をわすれた 恋もわすれた せめて心に やさしさだけは 失くすものかと 独り言 群れにはぐれた 渡り鳥 おれと似たよな さすらい暮らし 落ちてはじめて 泣いてはじめて 生きるこの世の つらさを知って 傷のふかさを 噛みしめる 戻るあてない その道を 燃える夕日が まぶしく染める 生きる男の つよさ よわさを 胸に抱えて 冷酒あびりゃ 北の港の 春遠い | 鏡五郎 | 久仁京介 | 山崎剛昭 | 南郷達也 | 北へ流れて この酒場 風がつめたい 男の旅路 夢をわすれた 恋もわすれた せめて心に やさしさだけは 失くすものかと 独り言 群れにはぐれた 渡り鳥 おれと似たよな さすらい暮らし 落ちてはじめて 泣いてはじめて 生きるこの世の つらさを知って 傷のふかさを 噛みしめる 戻るあてない その道を 燃える夕日が まぶしく染める 生きる男の つよさ よわさを 胸に抱えて 冷酒あびりゃ 北の港の 春遠い |
悲しい女女ひとりの みれん酒 悲しい過去の 思い出よ どこにいるのよ ねえあなた こころの涙が しくしくと そんな女の そんな女の しのび泣き 女ひとりの 忘れ酒 男のあんたにゃ わかるまい そっとしずかに 身をよせて 生きる灯(あか)りを ゆらゆらと そんな女の そんな女の ひとりごと 女ひとりの なみだ酒 あの日の倖せ また浮かぶ 罪な恋だと わかっても お酒飲むたび ほろほろと そんな女の そんな女の 酔みれん | 鏡五郎 | 淀三吉 | 山崎剛昭 | 南郷達也 | 女ひとりの みれん酒 悲しい過去の 思い出よ どこにいるのよ ねえあなた こころの涙が しくしくと そんな女の そんな女の しのび泣き 女ひとりの 忘れ酒 男のあんたにゃ わかるまい そっとしずかに 身をよせて 生きる灯(あか)りを ゆらゆらと そんな女の そんな女の ひとりごと 女ひとりの なみだ酒 あの日の倖せ また浮かぶ 罪な恋だと わかっても お酒飲むたび ほろほろと そんな女の そんな女の 酔みれん |
片恋しぐれくじけちゃ駄目だと やさしく抱いた あの日のあなたが わたしの命 見てはいけない 男のこころ きりがないほど 燃やしておいて うしろ姿の 片恋しぐれ 悲しい過去より 小さなあした 夢みてつくした あゝ馬鹿でした 惚れてしまえば おんなは一途 今度こそはと 信じたわたし 情け知らずか 片恋しぐれ 泣かせてみじめに させるもあなた 喜びしあわせ くれるもあなた たった一年 おもいで橋が 渡りきれない 戻れもしない 濡れて待ちます 片恋しぐれ | 鏡五郎 | 久仁京介 | 山崎剛昭 | | くじけちゃ駄目だと やさしく抱いた あの日のあなたが わたしの命 見てはいけない 男のこころ きりがないほど 燃やしておいて うしろ姿の 片恋しぐれ 悲しい過去より 小さなあした 夢みてつくした あゝ馬鹿でした 惚れてしまえば おんなは一途 今度こそはと 信じたわたし 情け知らずか 片恋しぐれ 泣かせてみじめに させるもあなた 喜びしあわせ くれるもあなた たった一年 おもいで橋が 渡りきれない 戻れもしない 濡れて待ちます 片恋しぐれ |
風花の宿春にはすこし 早いけど ひとりたずねる 山の宿 涙を湯舟に 落として泣けば 季節はずれの 風花が チラチラむなしい 風花の宿 強く抱かれて 幸せに 暮らすことさえ できません 胸にくすぶる 残り火さえも 逢えぬつらさに なお燃える どうすりゃいいのよ 風花の宿 命を燃やした 旅路の春を 酒に浮かべて 涙ぐむ 幸せうすい 運命(さだめ)が憎い | 鏡五郎 | 大沢浄二 | 大沢浄二 | | 春にはすこし 早いけど ひとりたずねる 山の宿 涙を湯舟に 落として泣けば 季節はずれの 風花が チラチラむなしい 風花の宿 強く抱かれて 幸せに 暮らすことさえ できません 胸にくすぶる 残り火さえも 逢えぬつらさに なお燃える どうすりゃいいのよ 風花の宿 命を燃やした 旅路の春を 酒に浮かべて 涙ぐむ 幸せうすい 運命(さだめ)が憎い |
鏡川流れる水は 逆(さか)らわず 草木は風に ただなびく 濁(にご)った川も 澄(す)む川も 同じこの世の 川ならば 信じるままに 流れたい こころを映す 鏡川 焦(あせ)らず急(せ)かず 悠々と 試練の波に 耐えてゆく 器用に生きて ゆけないが 折り目筋目は きっちりと 男のままで 流れたい いのちを映す 鏡川 時代がいくら 変わろうと かわらぬ情け 人の愛 己(おのれ)の不運 嘆くより 生きる喜(よろこ)び 倖(しあわ)せを 肚(こころ)に抱いて 流れたい あしたを映す 鏡川 | 鏡五郎 | 仁井谷俊也 | 山崎剛昭 | 南郷達也 | 流れる水は 逆(さか)らわず 草木は風に ただなびく 濁(にご)った川も 澄(す)む川も 同じこの世の 川ならば 信じるままに 流れたい こころを映す 鏡川 焦(あせ)らず急(せ)かず 悠々と 試練の波に 耐えてゆく 器用に生きて ゆけないが 折り目筋目は きっちりと 男のままで 流れたい いのちを映す 鏡川 時代がいくら 変わろうと かわらぬ情け 人の愛 己(おのれ)の不運 嘆くより 生きる喜(よろこ)び 倖(しあわ)せを 肚(こころ)に抱いて 流れたい あしたを映す 鏡川 |
女花あなたが咲かせて 抱きしめて 鏡に涙 写ります あなたがほしい あなただけ ひと夜の情けに 命を賭けて 胸の篝火(かがりび) 紅々(あかあか)と 燃えて咲きたい 女花 心ほしいと 夜が泣く 焦がれて 揺れて 闇の中 女心は 夜叉(やしゃ)のように 添えない 愛だと 知りつつ惚れて 悶え身を焼く この恋に 咲くに咲けない 女花 好いて 尽くして 夢の中 一人で耐える 淋しさに 今も乳房を 熱くする 赦(ゆる)して下さい 愚かな女(わたし) 遠くなるほど めらめらと 燃えて咲きたい 女花 | 鏡五郎 | 悠木かおる | 岩上峰山 | 鈴木英明 | あなたが咲かせて 抱きしめて 鏡に涙 写ります あなたがほしい あなただけ ひと夜の情けに 命を賭けて 胸の篝火(かがりび) 紅々(あかあか)と 燃えて咲きたい 女花 心ほしいと 夜が泣く 焦がれて 揺れて 闇の中 女心は 夜叉(やしゃ)のように 添えない 愛だと 知りつつ惚れて 悶え身を焼く この恋に 咲くに咲けない 女花 好いて 尽くして 夢の中 一人で耐える 淋しさに 今も乳房を 熱くする 赦(ゆる)して下さい 愚かな女(わたし) 遠くなるほど めらめらと 燃えて咲きたい 女花 |
俺は浪花の暴れん坊水の都で 産声あげた 昔かたぎの 勇み肌 いつかなるんや 日本一に 義理にゃ強いが 情けにゃ弱い 俺は浪花のエーエエーエー 暴れん坊 路地の灯りが 手招きすれば 足が向くのさ 縄のれん 雨の道頓堀(とんぼり) 夜更けの新地 酒と女が 可愛ゆてならぬ 俺は浪花のエーエエーエー 暴れん坊 浮世しぐれに 通天閣も 傘をほしがる 夕まぐれ 死んだ気になりゃ 何でも出来(でけ)る 意地と度胸は 誰にも負けぬ 俺は浪花のエーエエーエー 暴れん坊 | 鏡五郎 | 仁井谷俊也 | 山崎剛昭 | 南郷達也 | 水の都で 産声あげた 昔かたぎの 勇み肌 いつかなるんや 日本一に 義理にゃ強いが 情けにゃ弱い 俺は浪花のエーエエーエー 暴れん坊 路地の灯りが 手招きすれば 足が向くのさ 縄のれん 雨の道頓堀(とんぼり) 夜更けの新地 酒と女が 可愛ゆてならぬ 俺は浪花のエーエエーエー 暴れん坊 浮世しぐれに 通天閣も 傘をほしがる 夕まぐれ 死んだ気になりゃ 何でも出来(でけ)る 意地と度胸は 誰にも負けぬ 俺は浪花のエーエエーエー 暴れん坊 |
お前を離さない明日(あす)にはぐれた 男の涙 泣いて叱って くれた奴 誰も他人の この街で 惚れたおんなは お前がひとり 離さない… 離さない… 強く抱きしめ お前を離さない 苦労なんかは 慣れっこですと おれの眸(め)をみて 微笑(わら)う奴 愚痴も弱音も こぼさずに 尽くすおんなは お前がひとり 離さない… 離さない… 何があっても お前を離さない 夢があるから 倖せですと そばで酌して くれる奴 永い人生 肩寄せて 生きるおんなは お前がひとり 離さない… 離さない… 強く抱きしめ お前を離さない | 鏡五郎 | 仁井谷俊也 | 山崎剛昭 | 南郷達也 | 明日(あす)にはぐれた 男の涙 泣いて叱って くれた奴 誰も他人の この街で 惚れたおんなは お前がひとり 離さない… 離さない… 強く抱きしめ お前を離さない 苦労なんかは 慣れっこですと おれの眸(め)をみて 微笑(わら)う奴 愚痴も弱音も こぼさずに 尽くすおんなは お前がひとり 離さない… 離さない… 何があっても お前を離さない 夢があるから 倖せですと そばで酌して くれる奴 永い人生 肩寄せて 生きるおんなは お前がひとり 離さない… 離さない… 強く抱きしめ お前を離さない |
おまえはかすみ草蔭であなたを 支える花に 私なるのと 微笑むおまえ いつも気ままで いつも勝手で 幸せやれぬ 俺なのに 尽くしてくれるよ いい女だ 一緒に咲こうよ おまえはかすみ草 夢に向って ひたすら歩く そんなあなたに 惚れたのと云う 苦労かけても 涙見せずに 笑顔でいつも 耐えている 可愛いい女だよ 離さない 一緒に咲こうよ おまえはかすみ草 ふたり咲いたら 目立って映える ひとりだけでは 映えないふたり いつも離れず 側にいてくれ いのちを重ね 暮らそうよ いつかは陽のさす 春が来る 一緒に咲こうよ おまえはかすみ草 | 鏡五郎 | 鈴木信子 | 奈和成悟 | 南郷達也 | 蔭であなたを 支える花に 私なるのと 微笑むおまえ いつも気ままで いつも勝手で 幸せやれぬ 俺なのに 尽くしてくれるよ いい女だ 一緒に咲こうよ おまえはかすみ草 夢に向って ひたすら歩く そんなあなたに 惚れたのと云う 苦労かけても 涙見せずに 笑顔でいつも 耐えている 可愛いい女だよ 離さない 一緒に咲こうよ おまえはかすみ草 ふたり咲いたら 目立って映える ひとりだけでは 映えないふたり いつも離れず 側にいてくれ いのちを重ね 暮らそうよ いつかは陽のさす 春が来る 一緒に咲こうよ おまえはかすみ草 |
おまえの涙まわり道して つまずく路地で しっかりしてよと 泣いたやつ おまえの涙を 見たときに 出直す勇気が 湧いたのさ そばにいてくれ これからも なァおまえ 惚れた苦労は 苦労じゃないと お猪口にお酌を してくれる おまえの笑顔の あたたかさ 故郷のおふくろ 思いだす 過ぎたおんなさ この俺にゃ なァおまえ 他人(ひと)がうらやむ 倖せよりも 明日(あした)があるなら いいと云う おまえのやさしさ いじらしさ 男のこころを 熱くする ふたり一緒さ どこまでも なァおまえ | 鏡五郎 | 仁井谷俊也 | 山崎剛昭 | 南郷達也 | まわり道して つまずく路地で しっかりしてよと 泣いたやつ おまえの涙を 見たときに 出直す勇気が 湧いたのさ そばにいてくれ これからも なァおまえ 惚れた苦労は 苦労じゃないと お猪口にお酌を してくれる おまえの笑顔の あたたかさ 故郷のおふくろ 思いだす 過ぎたおんなさ この俺にゃ なァおまえ 他人(ひと)がうらやむ 倖せよりも 明日(あした)があるなら いいと云う おまえのやさしさ いじらしさ 男のこころを 熱くする ふたり一緒さ どこまでも なァおまえ |
男富士富士のお山と 約束したぜ 俺もなるんだ 日本(にっぽん)一に 骨が折れよと 身が裂かれよと 放すもんかよ この夢は 峰の白雪 光り輝く 男富士 胸をたたけば ホコリもでるが 嘘や遊びで 女は抱かぬ 惚れたおまえを しっかり守り 明日(あす)はこの手で 春を呼ぶ 夕陽真っ赤に 命燃え立つ 男富士 雪は流れて 大河となって 人はもまれて 希望(のぞみ)を咲かす 腹で泣いても 弱音は吐かぬ いつか大きな 鷹(たか)になる 雄姿(ゆうし)凜(りん)りん 空にそびえる 男富士 | 鏡五郎 | 下地亜記子 | 山崎剛昭 | 南郷達也 | 富士のお山と 約束したぜ 俺もなるんだ 日本(にっぽん)一に 骨が折れよと 身が裂かれよと 放すもんかよ この夢は 峰の白雪 光り輝く 男富士 胸をたたけば ホコリもでるが 嘘や遊びで 女は抱かぬ 惚れたおまえを しっかり守り 明日(あす)はこの手で 春を呼ぶ 夕陽真っ赤に 命燃え立つ 男富士 雪は流れて 大河となって 人はもまれて 希望(のぞみ)を咲かす 腹で泣いても 弱音は吐かぬ いつか大きな 鷹(たか)になる 雄姿(ゆうし)凜(りん)りん 空にそびえる 男富士 |
男の流転針で刺すよな 世間の目より 痛い他国の 雪つぶて 他人(ひと)のうわさを 逃れる旅は すがるお前を みちづれに 流れ流れて 小樽 函館 男の流転 肩の寒さに 眠れぬ宿は 夢も凍える 軒つらら やせてやつれた お前の背中(せな)に 煎餅布団を 掛け直す 流れ流れて 北見 札幌 男の流転 明日(あす)が見えない 地吹雪だけど 止めば来る春 北の春 弱音吐いたら 柵(しがらみ)捨てて 恋に逃れた 甲斐がない 流れ流れて 根室 網走 男の流転 | 鏡五郎 | 木下龍太郎 | 岡千秋 | 南郷達也 | 針で刺すよな 世間の目より 痛い他国の 雪つぶて 他人(ひと)のうわさを 逃れる旅は すがるお前を みちづれに 流れ流れて 小樽 函館 男の流転 肩の寒さに 眠れぬ宿は 夢も凍える 軒つらら やせてやつれた お前の背中(せな)に 煎餅布団を 掛け直す 流れ流れて 北見 札幌 男の流転 明日(あす)が見えない 地吹雪だけど 止めば来る春 北の春 弱音吐いたら 柵(しがらみ)捨てて 恋に逃れた 甲斐がない 流れ流れて 根室 網走 男の流転 |
男の風雪逆(さか)ろうな さだめ受けとめ 旅ゆけば 佐渡も弥彦も 風と雪 おけさ袈裟懸(けさが)け 三味線(しゃみ)を抱き 寒(さぶ)や寒(さぶ)やで 峠をこえた すきま風吹く 仮の宿 風を追い 風に追われて 幾歳(いくとせ)か 親の顔さえ 遥かなり 春にゃ桜が 咲き誇る 秋にゃ芒(すすき)も 招いてくれる こころ晴れる日 いつじゃやら しんしんと 雪の降る夜 あつあつの 豆腐おどらせ 鍋を食う そんな一夜の あの女(ひと)が 終(つい)の棲(す)み処(か)に なってもいいと 髪をみだした 柏崎 | 鏡五郎 | 久仁京介 | 山崎剛昭 | 南郷達也 | 逆(さか)ろうな さだめ受けとめ 旅ゆけば 佐渡も弥彦も 風と雪 おけさ袈裟懸(けさが)け 三味線(しゃみ)を抱き 寒(さぶ)や寒(さぶ)やで 峠をこえた すきま風吹く 仮の宿 風を追い 風に追われて 幾歳(いくとせ)か 親の顔さえ 遥かなり 春にゃ桜が 咲き誇る 秋にゃ芒(すすき)も 招いてくれる こころ晴れる日 いつじゃやら しんしんと 雪の降る夜 あつあつの 豆腐おどらせ 鍋を食う そんな一夜の あの女(ひと)が 終(つい)の棲(す)み処(か)に なってもいいと 髪をみだした 柏崎 |
男ごころおまえの笑顔を 見ているだけで こんなに安らぐ 男のこころ 逢えてよかった やさしい女(ひと)に 俺の…俺の…宝だよ ついて来てくれ 惚れた女はおまえだけ 誰でもひとりじゃ 生きてはゆけぬ 隣に寄り添う 誰かが欲しい 逢えてよかった 可愛い女(ひと)に 肩を…肩を…抱きしめりゃ 頬(ほほ)が羞(は)じらう 甘え上手ないい女 おまえのお酌で ほんのり酔えば 倖せしみじみ 感じる俺さ 逢えてよかった 一途な女(ひと)に きっと…きっと…離さない そばにいてくれ 惚れた女はおまえだけ | 鏡五郎 | 仁井谷俊也 | 山崎剛昭 | 南郷達也 | おまえの笑顔を 見ているだけで こんなに安らぐ 男のこころ 逢えてよかった やさしい女(ひと)に 俺の…俺の…宝だよ ついて来てくれ 惚れた女はおまえだけ 誰でもひとりじゃ 生きてはゆけぬ 隣に寄り添う 誰かが欲しい 逢えてよかった 可愛い女(ひと)に 肩を…肩を…抱きしめりゃ 頬(ほほ)が羞(は)じらう 甘え上手ないい女 おまえのお酌で ほんのり酔えば 倖せしみじみ 感じる俺さ 逢えてよかった 一途な女(ひと)に きっと…きっと…離さない そばにいてくれ 惚れた女はおまえだけ |
織田信長国は乱れし 戦国に あれが尾張の うつけ者 時が移れば 風雲児 武運味方す 桶(おけ)狭間(はざま) 噫(あ)々信長は 此処(ここ)にあり 岐阜城(しろ)を築きし 金華山 遥か遠くに みる夢は 天下統一 京の道 行く手阻(はば)むは 修羅の風 噫々信長は 此処にあり 己(おの)がこの道 神の道 天地無限を 駆け抜けた 無念謀反(むほん)の 光秀に 散るが宿命(さだめ)か 本能寺 噫々信長は 此処にあり | 鏡五郎 | 仁井谷俊也 | 山崎剛昭 | 南郷達也 | 国は乱れし 戦国に あれが尾張の うつけ者 時が移れば 風雲児 武運味方す 桶(おけ)狭間(はざま) 噫(あ)々信長は 此処(ここ)にあり 岐阜城(しろ)を築きし 金華山 遥か遠くに みる夢は 天下統一 京の道 行く手阻(はば)むは 修羅の風 噫々信長は 此処にあり 己(おの)がこの道 神の道 天地無限を 駆け抜けた 無念謀反(むほん)の 光秀に 散るが宿命(さだめ)か 本能寺 噫々信長は 此処にあり |
おしどり人生こんなド阿呆に 惚れたも阿呆よ 抱けばうなずく 恋女房 おしどり人生 二十年 泣いて笑うて 憂き世坂 命ふたつで 越えてきた おまえ…おまえ… 咲いてうれしい 夫婦花 金も甲斐性も ないない尽くし みんな承知で ついて来た おしどり人生 幕あきは 着のみ着のまま 飲みほした やぶれ屋台の 契り酒 おまえ…おまえ… 幾度腹では 詫びたやら 苦労くの字に 身を折らりょうと 松のみどりは 天をさす おしどり人生 悔いはない 明日も頼むと 肩よせりゃ 春のうす陽が 目にしみる おまえ…おまえ… この手離すな いつまでも | 鏡五郎 | 水木れいじ | 久保進一 | 池多孝春 | こんなド阿呆に 惚れたも阿呆よ 抱けばうなずく 恋女房 おしどり人生 二十年 泣いて笑うて 憂き世坂 命ふたつで 越えてきた おまえ…おまえ… 咲いてうれしい 夫婦花 金も甲斐性も ないない尽くし みんな承知で ついて来た おしどり人生 幕あきは 着のみ着のまま 飲みほした やぶれ屋台の 契り酒 おまえ…おまえ… 幾度腹では 詫びたやら 苦労くの字に 身を折らりょうと 松のみどりは 天をさす おしどり人生 悔いはない 明日も頼むと 肩よせりゃ 春のうす陽が 目にしみる おまえ…おまえ… この手離すな いつまでも |
大前田英五郎馬鹿な片意地 互いに張って なんで大事な 命を捨てる 野暮な喧嘩を 度胸で分けて 顔で治める 男伊達 生まれ上州 生まれ上州 大前田 「意地だ 義理だと角突き合わせて 親から貰った大事な躰、 粗末にしちゃあいけませんぜ。 ここはこの大前田の顔に免じて 引いちゃあくれませんか。」 悪さしたのも 若気の至り 付いた綽名が 火の玉小僧 二度と抜かぬと 長脇差に 結ぶ封印 こより糸 月も知ってる 月も知ってる 心意気 「雁も最後は生まれ故郷の土になるってなぁ。 鳥でさえそうなら 里心がつくのは当り前。 生まれ在所の上州へ明日は帰ろうか。 故里で最後のひと咲き それが男と言う者じゃあござんせんか。」 赤城おろしが 身に沁む頃か 捨てて出て来た 上州在は せめて最後は 故郷の空に 咲いて散りたい 男花 戻り草鞋の 戻り草鞋の 英五郎 | 鏡五郎 | 木下龍太郎 | 宮下健治 | | 馬鹿な片意地 互いに張って なんで大事な 命を捨てる 野暮な喧嘩を 度胸で分けて 顔で治める 男伊達 生まれ上州 生まれ上州 大前田 「意地だ 義理だと角突き合わせて 親から貰った大事な躰、 粗末にしちゃあいけませんぜ。 ここはこの大前田の顔に免じて 引いちゃあくれませんか。」 悪さしたのも 若気の至り 付いた綽名が 火の玉小僧 二度と抜かぬと 長脇差に 結ぶ封印 こより糸 月も知ってる 月も知ってる 心意気 「雁も最後は生まれ故郷の土になるってなぁ。 鳥でさえそうなら 里心がつくのは当り前。 生まれ在所の上州へ明日は帰ろうか。 故里で最後のひと咲き それが男と言う者じゃあござんせんか。」 赤城おろしが 身に沁む頃か 捨てて出て来た 上州在は せめて最後は 故郷の空に 咲いて散りたい 男花 戻り草鞋の 戻り草鞋の 英五郎 |
大阪箕面しのび恋小川のせせらぎ 静けさは 沈んだ心も いやされる 新緑(みどり)が芽を吹く もみじ谷 あなたに命を あずけた私 どうすりゃいゝのよ 教えてよ 滝も見つめる 大阪箕面 しのび恋 小鳥のさえずる 滝路(たきみち)を 見上げてたゝずむ 山桜 あなたの温(ぬく)もり 優しさに このまゝ抱かれて 夢ではないと どうすりゃいゝのよ せつなさを 滝もほろりと 大阪箕面 しのび恋 紅葉(もみじ)の照葉(てりは)が 朱に染まる この坂登れば 滝の音 今でもあの日の 想い出が 人目(ひとめ)をしのんで 泣かない筈(はず)が どうすりゃいゝのよ 教えてよ 滝も泣いてる 大阪箕面 しのび恋 | 鏡五郎 | 森口冨士夫 | 山崎剛昭 | 南郷達也 | 小川のせせらぎ 静けさは 沈んだ心も いやされる 新緑(みどり)が芽を吹く もみじ谷 あなたに命を あずけた私 どうすりゃいゝのよ 教えてよ 滝も見つめる 大阪箕面 しのび恋 小鳥のさえずる 滝路(たきみち)を 見上げてたゝずむ 山桜 あなたの温(ぬく)もり 優しさに このまゝ抱かれて 夢ではないと どうすりゃいゝのよ せつなさを 滝もほろりと 大阪箕面 しのび恋 紅葉(もみじ)の照葉(てりは)が 朱に染まる この坂登れば 滝の音 今でもあの日の 想い出が 人目(ひとめ)をしのんで 泣かない筈(はず)が どうすりゃいゝのよ 教えてよ 滝も泣いてる 大阪箕面 しのび恋 |
大石内蔵助松の廊下の 刃傷(にんじょう)を 国へ知らせる 早飛脚(はやびきゃく) 殿に殉(じゅん)じて 切腹か 城を渡して 浪(ろう)の身か 揺れる家中(かちゅう)を 前にして ひとり思案の 内蔵助 「殿に忠節を誓い 藩の行末を愁(うれ)う各々(おのおの)方の ご心底(しんてい)しかと見定(みさだ)め申した。 二心(ふたごころ)なき証拠の血判(けっぱん)押したる 連判状(れんばんじょう)と各々(おのおの)方のお命は 赤穂藩城代(じょうだい)家老(がろう)大石内蔵助良雄(よしたか) しかとお預り申す」 問わず語らず 胸の内 妻に持たせた 離縁状 他人(ひと)の謗(そし)りを 背に受けて 廓(くるわ)通いの 撞木町(しゅもくちょう) うつつ抜かすも やがて成す 秘めた大志(たいし)の 隠れ蓑(みの) 「雌伏(しふく)一年十ヵ月 亡き殿の仇(あだ)を討つ日が遂に参った。 これより吉良邸へ討入りいたす。逃れる者は追うべからず、 刃向(はむこ)う者のみ斬り捨てよ、 目指すは吉良上野介殿の御首(みしるし)ただひとつ。 山と川の合言葉を忘れず各々(おのおの)方存分にお働き召されい!」 殿のご無念 晴らすため 武士の一分(いちぶん) 立てるため 雪を踏みしめ 吉良邸へ 赤穂浪士が 四十七 今宵 討入り 大石が 打つは山鹿(やまが)の 陣太鼓(じんだいこ) | 鏡五郎 | 木下龍太郎 | 宮下健治 | 池多孝春 | 松の廊下の 刃傷(にんじょう)を 国へ知らせる 早飛脚(はやびきゃく) 殿に殉(じゅん)じて 切腹か 城を渡して 浪(ろう)の身か 揺れる家中(かちゅう)を 前にして ひとり思案の 内蔵助 「殿に忠節を誓い 藩の行末を愁(うれ)う各々(おのおの)方の ご心底(しんてい)しかと見定(みさだ)め申した。 二心(ふたごころ)なき証拠の血判(けっぱん)押したる 連判状(れんばんじょう)と各々(おのおの)方のお命は 赤穂藩城代(じょうだい)家老(がろう)大石内蔵助良雄(よしたか) しかとお預り申す」 問わず語らず 胸の内 妻に持たせた 離縁状 他人(ひと)の謗(そし)りを 背に受けて 廓(くるわ)通いの 撞木町(しゅもくちょう) うつつ抜かすも やがて成す 秘めた大志(たいし)の 隠れ蓑(みの) 「雌伏(しふく)一年十ヵ月 亡き殿の仇(あだ)を討つ日が遂に参った。 これより吉良邸へ討入りいたす。逃れる者は追うべからず、 刃向(はむこ)う者のみ斬り捨てよ、 目指すは吉良上野介殿の御首(みしるし)ただひとつ。 山と川の合言葉を忘れず各々(おのおの)方存分にお働き召されい!」 殿のご無念 晴らすため 武士の一分(いちぶん) 立てるため 雪を踏みしめ 吉良邸へ 赤穂浪士が 四十七 今宵 討入り 大石が 打つは山鹿(やまが)の 陣太鼓(じんだいこ) |
越前しぐれ漁火ゆれる 若狭(わかさ)の宿で 別れ惜しんだ ほつれ髪 こころ泣かせる... 越前しぐれ 生命(いのち)いちずに 愛しても 帰れるあなたの 胸さえないの... 世間の風に 吹かれて揺れて おんな哀しい 波の花 未練せつない... 越前しぐれ 肌のぬくもり やさしさを 私は今でも 覚えているの... 岬に咲いた 水仙さえも 冬の寒さに 耐えている 夢を濡らすな... 越前しぐれ 叶うものなら この想い あなたとも一度 結ばれたいの... | 鏡五郎 | 仁井谷俊也 | 山崎剛昭 | 南郷達也 | 漁火ゆれる 若狭(わかさ)の宿で 別れ惜しんだ ほつれ髪 こころ泣かせる... 越前しぐれ 生命(いのち)いちずに 愛しても 帰れるあなたの 胸さえないの... 世間の風に 吹かれて揺れて おんな哀しい 波の花 未練せつない... 越前しぐれ 肌のぬくもり やさしさを 私は今でも 覚えているの... 岬に咲いた 水仙さえも 冬の寒さに 耐えている 夢を濡らすな... 越前しぐれ 叶うものなら この想い あなたとも一度 結ばれたいの... |
宇奈月の雨深山(みやま)しぐれか 川霧か 濡れて滲(にじ)んだ 湯の町あかり 来ないあなたを 今宵も待てば 情け重(かさ)ねた 想い出ばかり… 誰かしくしく泣くような 宇奈月(うなづき)の雨 耳を澄ませば 窓の外 瀬音せつない 黒部の川よ 女みれんの 湯あがり化粧(げしょう) 髪を梳(と)かせば あなたの匂い… きっと今夜は眠れない 宇奈月の雨 枕さびしい ひとり寝の 夜がなおさら 愛しくさせる いつか忘れる 運命(さだめ)の恋と 知っていながら 残り火ゆれて… 夢で逢いたい抱かれたい 宇奈月の雨 | 鏡五郎 | 仁井谷俊也 | 山崎剛昭 | 南郷達也 | 深山(みやま)しぐれか 川霧か 濡れて滲(にじ)んだ 湯の町あかり 来ないあなたを 今宵も待てば 情け重(かさ)ねた 想い出ばかり… 誰かしくしく泣くような 宇奈月(うなづき)の雨 耳を澄ませば 窓の外 瀬音せつない 黒部の川よ 女みれんの 湯あがり化粧(げしょう) 髪を梳(と)かせば あなたの匂い… きっと今夜は眠れない 宇奈月の雨 枕さびしい ひとり寝の 夜がなおさら 愛しくさせる いつか忘れる 運命(さだめ)の恋と 知っていながら 残り火ゆれて… 夢で逢いたい抱かれたい 宇奈月の雨 |
うちの女房女将さん うれしいよ 燗の地酒に 風呂吹きかぶら 久しぶりだよ 我が家の気分 こんな夜は 想い出す 一ツ違いの姉さん女房(にょうぼう) できたヤツだった あゝうちの女房 今だって 惚の字だよ 咲くも咲かぬも 人生ドラマ あたし脇役 あなたが主役 なんていい このオレを 立ててくれたよ過ぎたる女房(にょうぼう) できたヤツだった あゝうちの女房 もう一度 逢いたいよ この手握って 今わの際に 忘れ形見を 泣かせぬために 好い人を 探してと 笑顔無理して作った女房(にょうぼう) できたヤツだった あゝうちの女房 | 鏡五郎 | もず唱平 | 市川昭介 | 馬場良 | 女将さん うれしいよ 燗の地酒に 風呂吹きかぶら 久しぶりだよ 我が家の気分 こんな夜は 想い出す 一ツ違いの姉さん女房(にょうぼう) できたヤツだった あゝうちの女房 今だって 惚の字だよ 咲くも咲かぬも 人生ドラマ あたし脇役 あなたが主役 なんていい このオレを 立ててくれたよ過ぎたる女房(にょうぼう) できたヤツだった あゝうちの女房 もう一度 逢いたいよ この手握って 今わの際に 忘れ形見を 泣かせぬために 好い人を 探してと 笑顔無理して作った女房(にょうぼう) できたヤツだった あゝうちの女房 |
いのち坂弱い身体(からだ)で 無理などするな 俺が今度は 尽くす順番(ばん) 惚れて 惚れて連れ添う ふたりじゃないか 死なせはしない ひとりでは 強く生きよう… いのち坂 少し痩せたな この指この手 苦労ばかりを させたから 離れ 離れられない ふたりじゃないか 今日から俺が 杖になる 情けかけあう… いのち坂 俺の宝さ おまえの笑顔 待てば花咲く 春が来る 同じ 同じ 運命(さだめ)の ふたりじゃないか 解(ほど)けはしない この絆 夢の陽が射す… いのち坂 | 鏡五郎 | 仁井谷俊也 | 影山時則 | 南郷達也 | 弱い身体(からだ)で 無理などするな 俺が今度は 尽くす順番(ばん) 惚れて 惚れて連れ添う ふたりじゃないか 死なせはしない ひとりでは 強く生きよう… いのち坂 少し痩せたな この指この手 苦労ばかりを させたから 離れ 離れられない ふたりじゃないか 今日から俺が 杖になる 情けかけあう… いのち坂 俺の宝さ おまえの笑顔 待てば花咲く 春が来る 同じ 同じ 運命(さだめ)の ふたりじゃないか 解(ほど)けはしない この絆 夢の陽が射す… いのち坂 |
いで湯の宿湯舟に浮かぶ 三日月を 手桶で掬(すく)い 湯を浴びる きれいな肌で 抱かれたい 最後なら… もう戻れない 元の二人に いで湯の宿 障子の陰の 虫の音(ね)は 私の胸の しのび泣き 浴衣の袖を 押し当てて 乱れたら… もう見られない 夢の続きは いで湯の宿 別れの朝は 明けたのに 袂(たもと)に隠す 時刻表 汽笛はここで 聴くつもり 辛いから… もう戻れない 元の二人に いで湯の宿 | 鏡五郎 | 木下龍太郎 | 久保進一 | 佐伯亮 | 湯舟に浮かぶ 三日月を 手桶で掬(すく)い 湯を浴びる きれいな肌で 抱かれたい 最後なら… もう戻れない 元の二人に いで湯の宿 障子の陰の 虫の音(ね)は 私の胸の しのび泣き 浴衣の袖を 押し当てて 乱れたら… もう見られない 夢の続きは いで湯の宿 別れの朝は 明けたのに 袂(たもと)に隠す 時刻表 汽笛はここで 聴くつもり 辛いから… もう戻れない 元の二人に いで湯の宿 |
漁火の宿わかれ盃 なみだで干して 返すお前の 移り紅 海に揺れてる 灯火(あかり)のように 燃えて死ねたら いいと言う 窓にちらちら 漁火の宿 肌を初めて 交わした夜も 同じ今夜の 宿枕 髪の乱れを 恥らいながら 梳(と)かすお前の 肩越しに 燃えてあかあか 漁火の宿 貸した手枕 お前は外し ひとり夜明けに 旅支度 わかれ化粧の 鏡の中に 映る灯火(あかり)は 残り火か 沖にゆらゆら 漁火の宿 | 鏡五郎 | 木下龍太郎 | 影山時則 | 前田俊明 | わかれ盃 なみだで干して 返すお前の 移り紅 海に揺れてる 灯火(あかり)のように 燃えて死ねたら いいと言う 窓にちらちら 漁火の宿 肌を初めて 交わした夜も 同じ今夜の 宿枕 髪の乱れを 恥らいながら 梳(と)かすお前の 肩越しに 燃えてあかあか 漁火の宿 貸した手枕 お前は外し ひとり夜明けに 旅支度 わかれ化粧の 鏡の中に 映る灯火(あかり)は 残り火か 沖にゆらゆら 漁火の宿 |
淡雪の橋紙縒(こより)で作った 指輪だけれど 女にゃうれしい くすり指 雪よ降れ降れ 帰れぬほどに…… 明日(あす)は二人じゃ 渡れない 宿の前には 淡雪の橋 付けてはいけない 貴方のために 口紅拭(ふ)き取る 宿鏡(やどかがみ) 雪よ降れ降れ 列車も止まれ…… 朝が来たなら しあわせも 解(と)けて消えてく 淡雪の橋 形見に残して 置きたいけれど 移り香流した 夜明け風呂 雪よ降れ降れ 渡れぬように…… 胸の想いは届かずに いつか止んでる 淡雪の橋 | 鏡五郎 | 木下龍太郎 | 久保進一 | | 紙縒(こより)で作った 指輪だけれど 女にゃうれしい くすり指 雪よ降れ降れ 帰れぬほどに…… 明日(あす)は二人じゃ 渡れない 宿の前には 淡雪の橋 付けてはいけない 貴方のために 口紅拭(ふ)き取る 宿鏡(やどかがみ) 雪よ降れ降れ 列車も止まれ…… 朝が来たなら しあわせも 解(と)けて消えてく 淡雪の橋 形見に残して 置きたいけれど 移り香流した 夜明け風呂 雪よ降れ降れ 渡れぬように…… 胸の想いは届かずに いつか止んでる 淡雪の橋 |
有馬川迷い螢が 何処からか 部屋に忍んで 浴衣(ゆかた)に止まる 窓の下には 有馬川(ありまがわ) 好きなあのひと 愛しむように そっと両手でやさしく 包む夜… 白く咲いても 沙羅双樹(さらそうじゅ) いのち果敢(はか)ない 無常の花よ 湯の香ただよう 有馬川 待てばせつない 湯あがり化粧 なのに恋しいあのひと まだ来ない… 髪の乱れを その指で 撫でて梳(と)かした あの夜(よ)が恋し 瀬音かなしい 有馬川 罪な恋だと わかっていても 次の逢瀬をひとりで 夢に見る… | 鏡五郎 | 仁井谷俊也 | 叶弦大 | 南郷達也 | 迷い螢が 何処からか 部屋に忍んで 浴衣(ゆかた)に止まる 窓の下には 有馬川(ありまがわ) 好きなあのひと 愛しむように そっと両手でやさしく 包む夜… 白く咲いても 沙羅双樹(さらそうじゅ) いのち果敢(はか)ない 無常の花よ 湯の香ただよう 有馬川 待てばせつない 湯あがり化粧 なのに恋しいあのひと まだ来ない… 髪の乱れを その指で 撫でて梳(と)かした あの夜(よ)が恋し 瀬音かなしい 有馬川 罪な恋だと わかっていても 次の逢瀬をひとりで 夢に見る… |
天野屋利兵衛男同士の 約束ごとは 髪に書かずに 腹に書く ご恩ある身の 大石様の 隠しことなら 頼みなら 口が裂けても 漏らしゃせぬ 天野屋利兵衛は 男でござる ここで一言 漏らしたならば 赤穂浪士の皆々様の 長の苦労が 水の泡 吉良の屋敷へ 討入り道具 妻子に類が 及ぼとままよ 知らぬ存ぜぬ 押し通す 命 命捨て身の 天野屋利兵衛 (セリフ)「えゝ! 去る十五日未明 大石内蔵助様を始め赤穂浪士の方々が 吉良様のお屋敷に討入り。見事にご本懐を遂げられた…と。 ご奉行様、それは真実にござりまするか…。 ああ 有難や これで天野屋の浮き世の義理と男の意地が立ちました。 今となれば隠しごとの何もかも 何もかも包み隠さず申し上げます。」 受けた情けは この世で返す 借りちゃおけない あの世まで 儲けご破算 算盤捨てた 刀 差さない 商人の これがせめての お助太刀 天野屋利兵衛は 男でござる (セリフ)「見込んだりやな内蔵助 見込まれたりや天野屋利兵衛」 | 鏡五郎 | 木下龍太郎 | 保田幸司郎 | | 男同士の 約束ごとは 髪に書かずに 腹に書く ご恩ある身の 大石様の 隠しことなら 頼みなら 口が裂けても 漏らしゃせぬ 天野屋利兵衛は 男でござる ここで一言 漏らしたならば 赤穂浪士の皆々様の 長の苦労が 水の泡 吉良の屋敷へ 討入り道具 妻子に類が 及ぼとままよ 知らぬ存ぜぬ 押し通す 命 命捨て身の 天野屋利兵衛 (セリフ)「えゝ! 去る十五日未明 大石内蔵助様を始め赤穂浪士の方々が 吉良様のお屋敷に討入り。見事にご本懐を遂げられた…と。 ご奉行様、それは真実にござりまするか…。 ああ 有難や これで天野屋の浮き世の義理と男の意地が立ちました。 今となれば隠しごとの何もかも 何もかも包み隠さず申し上げます。」 受けた情けは この世で返す 借りちゃおけない あの世まで 儲けご破算 算盤捨てた 刀 差さない 商人の これがせめての お助太刀 天野屋利兵衛は 男でござる (セリフ)「見込んだりやな内蔵助 見込まれたりや天野屋利兵衛」 |
あばれ天竜あばれ天竜 飛沫に濡れて 旅に行(ゆ)くのも 男のさだめ 泣くな深山(みやま)の 紅(べに)つつじ 伊那の七谷(ななたに) 俺(おい)らの故郷(こきょう) なんで捨てよか 恋の花 秋葉火祭り 近づく頃は 風の寒さが こころに沁みる おやじ達者か おふくろは 知らぬ他国の 片割れ月に 今日も詫びてる 親不孝 川は流れて 遠州灘に 行方知れない 俺(おい)らの旅路 明日(あす)は木曽路か 信濃路か 茜色した 西空みれば 落葉しぐれが 肩に降る | 鏡五郎 | 仁井谷俊也 | 山崎剛昭 | 南郷達也 | あばれ天竜 飛沫に濡れて 旅に行(ゆ)くのも 男のさだめ 泣くな深山(みやま)の 紅(べに)つつじ 伊那の七谷(ななたに) 俺(おい)らの故郷(こきょう) なんで捨てよか 恋の花 秋葉火祭り 近づく頃は 風の寒さが こころに沁みる おやじ達者か おふくろは 知らぬ他国の 片割れ月に 今日も詫びてる 親不孝 川は流れて 遠州灘に 行方知れない 俺(おい)らの旅路 明日(あす)は木曽路か 信濃路か 茜色した 西空みれば 落葉しぐれが 肩に降る |
あじさいの宿ふたり歩いた 縁坂 今は想い出 胸に抱き ひとり淋しく 登ります それでもいつか 会えそうな 咲いて淋しい あじさいの宿 花の命は 短くて 日陰そだちの 私でも 愛しい人の そばにいて きれいに咲いて 散りたいの 咲いて淋しい あじさいの宿 宿の鏡に うつるのは 二人の絆 すりぬけた 遠い昔の ことばかり 夢でもいいの もう一度 咲いて淋しい あじさいの宿 | 鏡五郎 | ロイ白川 | 山崎剛昭 | 南郷達也 | ふたり歩いた 縁坂 今は想い出 胸に抱き ひとり淋しく 登ります それでもいつか 会えそうな 咲いて淋しい あじさいの宿 花の命は 短くて 日陰そだちの 私でも 愛しい人の そばにいて きれいに咲いて 散りたいの 咲いて淋しい あじさいの宿 宿の鏡に うつるのは 二人の絆 すりぬけた 遠い昔の ことばかり 夢でもいいの もう一度 咲いて淋しい あじさいの宿 |
浅野内匠頭叶うものなら もうひと太刀を 斬って捨てたや 吉良殿を 勅使饗応の 大役捨てて 松の廊下を 血で染める 積る恨みの 意趣返(いしゅがえ)し 「重ねて申す 梶川殿 乱心ではござらぬ。 吉良殿への積もり重なる遺恨でござる。 浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)も五万石の城主 打ち損じたからには神妙にいたす。 その手放して 衣服の乱れを直す暇(いとま)をお与え下され 梶川殿」 殿と呼ばれた 昨日はいずこ 今日は奈落の 座敷牢 なんであの時 出来ない我慢 捨てて初めて 知らされた 五万余石の 重たさを 「ああ 余はあまりにも愚かであった。 許せよ 赤穂の皆の者…」 風さそう花よりもなお我はまた 春の名残りを如何にとやせん 七日桜と 世間は言うが わずか一夜(いちや)の 若桜 死出の旅路の 白装束に 代えて覚悟の 目の裏に 浮かぶ赤穂の 天守閣 | 鏡五郎 | 木下龍太郎 | 山崎剛昭 | 池多孝春 | 叶うものなら もうひと太刀を 斬って捨てたや 吉良殿を 勅使饗応の 大役捨てて 松の廊下を 血で染める 積る恨みの 意趣返(いしゅがえ)し 「重ねて申す 梶川殿 乱心ではござらぬ。 吉良殿への積もり重なる遺恨でござる。 浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)も五万石の城主 打ち損じたからには神妙にいたす。 その手放して 衣服の乱れを直す暇(いとま)をお与え下され 梶川殿」 殿と呼ばれた 昨日はいずこ 今日は奈落の 座敷牢 なんであの時 出来ない我慢 捨てて初めて 知らされた 五万余石の 重たさを 「ああ 余はあまりにも愚かであった。 許せよ 赤穂の皆の者…」 風さそう花よりもなお我はまた 春の名残りを如何にとやせん 七日桜と 世間は言うが わずか一夜(いちや)の 若桜 死出の旅路の 白装束に 代えて覚悟の 目の裏に 浮かぶ赤穂の 天守閣 |
赤垣源蔵・徳利の別れ一升徳利を 手土産に 雪降る中を 饅頭笠 これが今生の 別れなら 酒で敷居は 高けれど 兄をたずねる 暇乞い (セリフ)義姉上さま 赤穂浪人 呑んべえのこの赤垣源蔵 やっと仕官が叶い、お別れに参上致しました。 兄上がお留守とあらば、そこに掛った小袖を兄上と思い、 別れの酒を一献傾けとうござりまする。 人は一代 武士は その名を惜しめ 末代も 下手な謡曲を 口ずさみ 膳を間に 懐しき 黒の小袖と 差し向い (セリフ)明十五日 寅の刻 吉良邸へ討入り致します。 二度と生きては戻れぬ身ならば、 せめて せめて一目なりともお逢いいたし 別れの酒を酌み交しとうございました。兄上様! 明日の討入り 身仕度を 急かせて鳴るか 鐘七つ 残る浮世の 未練やら 払う先から 降り積もる 雪が重たい 赤合羽 | 鏡五郎 | 木下龍太郎 | 保田幸司郎 | | 一升徳利を 手土産に 雪降る中を 饅頭笠 これが今生の 別れなら 酒で敷居は 高けれど 兄をたずねる 暇乞い (セリフ)義姉上さま 赤穂浪人 呑んべえのこの赤垣源蔵 やっと仕官が叶い、お別れに参上致しました。 兄上がお留守とあらば、そこに掛った小袖を兄上と思い、 別れの酒を一献傾けとうござりまする。 人は一代 武士は その名を惜しめ 末代も 下手な謡曲を 口ずさみ 膳を間に 懐しき 黒の小袖と 差し向い (セリフ)明十五日 寅の刻 吉良邸へ討入り致します。 二度と生きては戻れぬ身ならば、 せめて せめて一目なりともお逢いいたし 別れの酒を酌み交しとうございました。兄上様! 明日の討入り 身仕度を 急かせて鳴るか 鐘七つ 残る浮世の 未練やら 払う先から 降り積もる 雪が重たい 赤合羽 |