春よいずこ藤山一郎 | 藤山一郎 | 西条八十 | 古賀政男 | | おもいでは おもいでは 青い背広の涙ににじむ紅のあと ああ 思い切ない幻の 春はいずこぞ 雨が降る あきらめて あきらめて 泣いて乙女の辿るは 愛の別れみち ああ 小鳥啼け啼け わがこころ 春はいずこぞ 雨が降る 呼んだとて 呼んだとて 風はつめたい 涙をさそう別れ風 ああ 夢は返らぬ青草(あおくさ)の 春はいずこぞ 雨が降る |
緊縮小唄藤本二三吉 | 藤本二三吉 | 西条八十 | 中山晋平 | | ソジャナイカ ここが財布の ソオヨ ダンゼン あけた財布の締めどころ (時世時節じゃ 手をとって ハ 緊縮しょや 緊縮しょや) 他人(ひと)の金なら よそ見て済もが ソジャナイカ 借りた五十億は ソオヨ ダンゼン 返す五十億は頭割り 向(むこ)う鉢巻 肩には襷(たすき) ソジャナイカ 祓(はら)え日本の ソオヨ ダンゼン 祟(たた)る不景気の貧乏神 おまえ塩断ち 私は茶断ち ソジャナイカ 金の解禁 ソオヨ ダンゼン うれし解禁とげるまで |
この太陽藤本二三吉 | 藤本二三吉 | 西条八十 | 中山晋平 | | 思わぬ人に 思われて 恋しき人の 冷たさよ 泣けば涙の 露にさえ その俤(おもかげ)の 浮かぶ君 遙々(はるばる)遠き 外国(とっくに)に 晴れば心の 安かりし なまじ生れの 国に来て 恋ゆく歎く 人もあり 昨日のように 昇りきて 昨日のように 沈みゆく さみしき愛の 太陽よ 乙女は泣いて いるものを |
侍ニッポン藤本二三吉 | 藤本二三吉 | 西条八十 | 松平信博 | 松平信博 | 梅の花さく 二月夜寒(きさらぎよさむ) こよい忍ぶは 恋じゃない これも誰ゆえ 姫菊ゆえに あわす白刃の 銀杏坂(いちょうざか) 水戸をのがれて 遙々江戸へ 来ればまた咲く 杜若(かきつばた) 昔偲べの あの片えくぼ 恋の絆(きずな)の くるしさよ 二度ととせまいぞ 武士(さむらい)稼業 泣いて涙で 人を斬る 恋と意気地の 骸(むくろ)のうえに 降るは昔の 江戸の雪 |
女給の唄藤本二三吉 | 藤本二三吉 | 西条八十 | 塩尻精八 | 塩尻精八 | 涙でこさえた 人形の首も 風の吹きよじゃ 横にもふるよ チップぐらしの しがない身にも 燃える血がある 意地がある 女給商売 さらりとやめて 可愛い坊やと 二人のくらし 抱いて寝かせて 母さんらしく せめて一夜(ひとよ)を 子守唄 紅を落して 白粉ふいて 真の夜ふけに 流れる涙 知っているのは 神さまばかり 秋の銀座で 虫が啼く 星が出ている 夜更けの空に むかし処女(おとめ)で 眺めた星が 浪の花ちる 津軽を越えて 故郷(くに)に帰るは いつじゃやら |
東京行進曲(替歌)藤本二三吉 | 藤本二三吉 | 西条八十 | 中山晋平 | | 愛(いと)しあの娘は 麻雀ガール 吃(チイ)とポンとで 日を暮らす 暮れて散家(サンチャ)の 別れの辛さ 恋の和了(ホーラ)は いつできる 何が彼女を 変らせたのか 変る隅田の 七つ橋 昔なつかし 堤の桜 今年咲くやら 咲かぬやら 上野パークは 音楽パーク 昔ながらの 鐘の音 昼はソプラノ 夜(よ)はライオンが 月に吠えます ほのぼのと 進む築港 芝浦あたり かかえる桟橋 恋の橋 紅い燈かげに むらさき海苔の しびが嬉しい 首尾となる |
唐人お吉小唄(明烏篇)藤本二三吉 | 藤本二三吉 | 西条八十 | 佐々紅華 | | 駕篭(かご)で行くのは お吉じゃないか 下田港の 春の雨 泣けば椿の 花が散る おきの黒船 さぎりでみえぬ 泣けば涙で なおみえぬ 泣くに泣かれぬ 明烏 |
都会交響楽藤本二三吉 | 藤本二三吉 | 西条八十 | 佐々紅華 | 佐々紅華 | わたしゃ芸者よ ながれの小舟(おぶね) ながれながれて あてない浮世 櫂(かい)は三すじの糸と撥(ばち) 糸と撥 わたしゃデパートの マネキン娘 昼の日なかを あの店(たな)ざらし 顔で笑って腹で泣く 腹で泣く 女よいもの 情で生きる 惚れりゃ地獄の底までも 好いて好かれりゃ 命もいらぬ どうせ縁(えにし)はニ世(にせ)三世(さんせ) 一度なりたや 野球の選手 恋のデッド・ボール 雨ほど受けて 見事うちたいホームラン ホームラン プロレタリヤに どこ見て惚れた 朝の作業の 菜っ葉の服よ 振ったハンマーのほどのよさ ほどのよさ 男よいもの 力で生きる 意地と我慢の横車 押して押されて 命もいらぬ どうせ浮世は七ころび |
丸の内音頭(一)藤本二三吉 | 藤本二三吉 | 西条八十 | 中山晋平 | | ハア 踊りおどるなら 丸くなって踊れ ヨイ ヨイ おどりゃ心も ソイ おどりゃ心も丸の内 サテ ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ ハア 雲は九重(ここのえ) チョイト 御稜威(みいつ)は空に ヨイ ヨイ 音頭とる子は ソイ 音頭とる子は真中に サテ ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ ハア 大君(きみ)と民(たみ)との チョイト 一世(ひとせ)の契り ヨイ ヨイ むすぶ都の ソイ むすぶ都の二重橋 サテ ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ ハア 揃た揃たよ 踊り子の手振り ヨイ ヨイ ビルの窓ほど ソイ ビルの窓ほどよう揃た サテ ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ ハア 大手うれしく 顔三宅坂 ヨイ ヨイ ほんにお前は ソイ ほんにお前は 数寄屋橋 サテ ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ |
蘇州夜曲100s | 100s | 西条八十 | 服部良一 | 100s | 君がみ胸に 抱かれて聞くは 夢の船唄 鳥の歌 水の蘇州の 花ちる春を 惜しむか 柳がすすり泣く 花をうかべて 流れる水の 明日のゆくえは 知らねども こよい映した ふたりの姿 消えてくれるな いつまでも 髪に飾ろか 接吻(くちづけ)しよか 君が手折りし 桃の花 涙ぐむよな おぼろの月に 鐘が鳴ります 寒山寺 注意:歌詞はオリジナルと異なっています。 |
伊豆の佐太郎氷川きよし | 氷川きよし | 西条八十 | 上原げんと | 伊戸のりお | 故郷見たさに 戻ってくれば 春の伊豆路は 月おぼろ 墨絵ぼかしの 天城を越えて どこへ帰るか どこへ帰るか?夫婦雁 瞼とじれば 堅気になれと 泣いてすがった 洗髪 幼馴染も あの黒潮も 一度ながれりゃ 一度ながれりゃ 帰りゃせぬ 逢って行こうか 逢わずに行こうか 伊豆の佐太郎 忍び笠 どうせ明日は またながれ旅 はいた草鞋に はいた草鞋に 散る椿 |
白鷺三味線氷川きよし | 氷川きよし | 西条八十 | 上原げんと・石倉重信 | | 白鷺は 小首かしげて 水の中 わたしと おまえは エー それそれ そじゃないか アア チイチク パアチク 深い仲 白鷺の 羽も濡れます 恋ゆえに 吉原田圃の エー それそれ そじゃないか アア ピイチク パアチク 春の雨 いのちがけ 慈悲じゃ情ぢゃ ここ明けて 今夜は 逢わなきゃ エー それそれ そじゃないか アア ピイチク パアチク こがれ死に ゆるしてね わるいわたしの 別れぐせ 酔わなきゃ 拗ねたり |
蘇州夜曲倍賞千恵子 | 倍賞千恵子 | 西条八十 | 服部良一 | 小六禮次郎 | 君がみ胸に 抱かれて聞くは 夢の船唄 鳥の唄 水の蘇州の 花散る春を 惜しむか柳が すすり泣く 花を浮べて 流れる水の 明日の行方は 知らねども 今宵うつした 二人の姿 消えてくれるな いつまでも 髪にかざろか 口づけしよか 君が手折(たおり)し 桃の花 涙ぐむよな おぼろの月に 鐘が鳴ります 寒山寺(かんざんじ) |
東京音頭原田直之 | 原田直之 | 西条八十 | 中山晋平 | | ハア 踊り踊るなら チョイト 東京音頭 (ヨイヨイ) 花の都の 花の都の真中で (サテ)ヤートナソレヨイヨイヨイ ヤートナソレヨイヨイヨイ ハア 花は上野よ チョイト 柳は銀座 (ヨイヨイ) 月は隅田の 月は隅田の屋形船 (サテ)ヤートナソレヨイヨイヨイ ヤートナソレヨイヨイヨイ ハア 幼なじみの チョイト 観音様は (ヨイヨイ) 屋根の月さえ 屋根の月さえ懐かしや (サテ)ヤートナソレヨイヨイヨイ ヤートナソレヨイヨイヨイ ハア 西に富士ヶ嶺 チョイト 東に筑波 (ヨイヨイ)音頭とる子は 音頭とる子は真中で (サテ)ヤートナソレヨイヨイヨイ ヤートナソレヨイヨイヨイ ハア 寄せて返して チョイト 返して寄せる (ヨイヨイ)東京繁昌の 東京繁昌の人の波 (サテ)ヤートナソレヨイヨイヨイ ヤートナソレヨイヨイヨイ |
東京音頭2018~桜花乱舞ver~花見桜こうき | 花見桜こうき | 西条八十 | 中山晋平 | | ハァ 踊り踊るなら チョイト 東京音頭 花の都の 花の都の真中で サテ ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ ハァ 花は上野よ チョイト 柳は銀座 月は隅田の 月は隅田の屋形船 ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ ハァ 幼馴染の チョイト 観音様は 屋根の月さえ 屋根の月さえ懐かしや ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ ハァ 西に富士ヶ嶺 チョイト 東に筑波 音頭とる子は 音頭とる子は真中で ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ ハァ 寄せて返して チョイト 返して寄せる 東京繁昌の 東京繁昌の人の波 ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤットナ ソレ ヨイヨイヨイ |
支那の夜畑中葉子 | 畑中葉子 | 西条八十 | 竹岡信幸 | 馬飼野康二・米光亮 | 支那の夜 支那の夜よ 港の灯り 紫の夜に 上るジャンクの 夢の船 ああ 忘られぬ 胡弓の音 支那の夜 夢の夜 支那の夜 志那の夜よ 君待つ宵は 欄干(おばしま)の雨に 花も散る散る 紅も散る ああ 別れても 忘らりょか 支那の夜 夢の夜 |
ゲイシャ・ワルツ野中さおり | 野中さおり | 西条八十 | 古賀政男 | | あなたのリードで 島田もゆれる チーク・ダンスの なやましさ みだれる裾(すそ)も はずかしうれし 芸者ワルツは 思い出ワルツ 空には三日月 お座敷帰り 恋に重たい 舞い扇 逢わなきゃよかった 今夜のあなた これが苦労の はじめでしょうか あなたのお顔を 見たうれしさに 呑んだら酔ったわ 踊ったわ 今夜はせめて 介抱してね どうせ一緒にゃ くらせぬ身体(からだ) 気強くあきらめ 帰した夜は 更けて涙の 通り雨 遠く泣いてる 新内(しんない)流し 恋の辛さが 身にしみるのよ |
侍ニッポン 徳山璉 | 徳山璉 | 西条八十 | 松平信博 | 船木謙一・松平信博 | 人を斬るのが 侍ならば 恋の未練が なぜ斬れぬ のびた月代 寂しく撫でて 新納鶴千代 にが笑い 昨日勤王 明日は佐幕 その日その日の 出来ごころ どうせおいらは 裏切者よ 野暮な大小 落し差し 流れ流れて 大利根越えて 水戸は二の丸 三の丸 おれも生きたや 人間らしく 梅の花咲く 春じゃもの 命取ろうか 女を取ろか 死ぬも生きるも 五分と五分 泣いて笑って 鯉口切れば 江戸の 桜田 雪が降る |
誰か故郷を想わざる東京大衆歌謡楽団 | 東京大衆歌謡楽団 | 西条八十 | 古賀政男 | 東京大衆歌謡楽団 | 花摘む野辺に日は落ちて みんなで肩を くみながら 唄をうたった帰りみち 幼馴染のあの友 この友 ああ 誰か故郷を想わざる ひとりの姉が嫁ぐ夜に 小川の岸で さみしさに 泣いた涙のなつかしさ 幼馴染のあの山 この川 ああ 誰か故郷を想わざる 都に雨のふる夜は 涙に胸も しめりがち とおく呼ぶのは誰の声 幼馴染のあの夢 この夢 ああ 誰か故郷を想わざる |
花の素顔東京大衆歌謡楽団 | 東京大衆歌謡楽団 | 西条八十 | 服部良一 | 東京大衆歌謡楽団 | 恋のかなりや 籠から逃げて こよいいずこの 小枝に眠る 絵筆抱いて 君の名呼べば 花の素顔も 見える月 すねてかなしく あなたと別れ 白い雲見る 十国峠 若い女の 涙よ乾け 旅のみどりの そよ風に 愛すればこそ 憎さもつのる 恋はくるしい 男と女 強く別れて 涙でよごす 花の素顔を 誰が知る |
越後獅子の唄天童よしみ | 天童よしみ | 西条八十 | 万城目正 | 池多孝春 | 笛にうかれて 逆立(さかだ)ちすれば 山が見えます ふるさとの わたしゃ孤児(みなしご) 街道ぐらし ながれながれの 越後獅子 今日も今日とて 親方さんに 芸がまずいと 叱られて 撥(ばち)でぶたれて 空見あげれば 泣いているよな 昼の月 打つや太鼓の 音さえ悲し 雁(かり)が啼(な)く啼く 城下町 暮れて恋しい 宿屋(やどや)の灯 遠く眺(なが)めて ひと踊り ところ変れど 変らぬものは 人の情の 袖時雨(そでしぐれ) ぬれて涙で おさらばさらば 花に消えゆく 旅の獅子 |
江戸の闇太郎天童よしみ | 天童よしみ | 西条八十 | 古賀政男 | | 月に一声 ちょいとほととぎす 声はすれども 姿は見えぬ おれも忍びの 夜働(よばたら)き どっかり抱(かか)えた 千両箱 こいつァ宵から 縁起がいいわい ヘンおいらは 黒頭巾 花のお江戸の 闇太郎 風に稲穂は あたまをさげる 人は小判に あたまをさげる えばる大名を おどかして さらう小判は 涙金 おつな商売 やめられましょうか ヘンおいらは 黒頭巾 花のお江戸の 闇太郎 江戸の盛り場 猿若町に ひいき役者の 幟(のぼり)があがる あだな笑くぼに 雪の肌 女泣かせの 雪之丞(ゆきのじょう) こいつァ今夜も 行かざあなるめえな ヘンおいらは 黒頭巾 花のお江戸の 闇太郎 |
芸道一代天童よしみ | 天童よしみ | 西条八十 | 山本丈晴 | | いのち一筋 芸一筋で 勝つか負けるか やるだけやるさ 女黒髪 きりりとかんで 仰ぐおぼろの 仰ぐおぼろの 月の色 月の色 女一人で 生きぬくからは ふまれけられは 覚悟の前よ 姿見せずに 泣くほととぎす 女心を 女心を 誰が知ろ 誰が知ろ 小粒ながらも ひばりの鳥は 泣いて元気で 青空のぼる 麦の畑の 小さな巣には わたし見ている わたし見ている 母がある 母がある |
美貌の都宝田明 | 宝田明 | 西条八十 | 上原げんと | | すったもんだと 言ったとて 嫌いは嫌い 好きは好き 好いて好かれた 二人なら いっしょになろうよ みじかいいのち 憎いしうちと うらんでも 別れたあとの 淋しさは これがほんとの 恋の味 仲よくなろうよ みじかいいのち 若いおまえに 若い僕 洗えば深い 胸の底 見せちゃいけない 傷もある 忘れて暮らそよ みじかいいのち |
純情二重奏高峰三枝子 | 高峰三枝子 | 西条八十 | 万城目正 | | 森の青葉の 蔭に来て なぜに寂しく あふるる涙 想い切なく 母の名呼べば 小鳥答えぬ 亡き母恋し 君もわたしも みなし子の 二人よりそい 竜胆摘めど 誰に捧げん 花束花輪 谺こたえよ 亡き母恋し 母の形見の 鏡掛け 色もなつかし 友禅模様 抱けば微笑む 花嫁すがた むかし乙女の 亡き母恋し 春は燕(つばくろ) 秋は雁 旅路はてなき 孤児ふたり 合わす調べに 野の花揺れて 雲も泣け泣け 亡き母恋し |
伊豆の佐太郎高田浩吉 | 高田浩吉 | 西条八十 | 上原げんと | | 故郷見たさに 戻ってくれば 春の伊豆路は 月おぼろ 墨絵ぼかしの 天城を越えて どこへ帰るか どこへ帰るか 夫婦雁 瞼とじれば 堅気になれと 泣いてすがった 洗髪 幼馴染も あの黒潮も 一度ながれりゃ 一度ながれりゃ 帰りゃせぬ 逢って行こうか 逢わずに行こうか 伊豆の佐太郎 忍び笠 どうせ明日は またながれ旅 はいた草鞋(わらじ)に はいた草鞋(わらじ)に 散る椿 |
白鷺三味線高田浩吉 | 高田浩吉 | 西条八十 | 上原げんと | | 白鷺は 小首かしげて 水の中 わたしと おまえは エー それそれ そじゃないか アア チイチク パアチク 深い仲 白鷺の 羽も濡れます 恋ゆえに 吉原田圃の エー それそれ そじゃないか アア チイチク パアチク 春の雨 いのちがけ 慈悲じゃ情じゃ ここ明けて 今夜は 逢わなきゃ エー それそれ そじゃないか アア チイチク パアチク こがれ死に ゆるしてね わるいわたしの 別れぐせ 酔わなきゃ 拗ねたり エー それそれ そじゃないか アア チイチク パアチク つねったり 三味線の 糸を頼りに 片便り この糸 切れたら エー それそれ そじゃないか アア チイチク パアチク なんとしょう |
越後獅子の唄ジェロ | ジェロ | 西条八十 | 万城目正 | 工藤恭彦 | 笛にうかれて 逆立ちすれば 山が見えます ふるさとの わたしゃ孤児(みなしご) 街道ぐらし ながれながれの 越後獅子 今日も今日とて 親方さんに 芸がまずいと 叱られて 撥(ばち)でぶたれて 空見あげれば 泣いているよな 昼の月 うつや太鼓の 音さえ悲し 雁が啼(な)く啼く 城下町 暮れて恋しい 宿屋の灯 遠く眺めて ひと踊り ところ変れど 変らぬものは 人の情の 袖時雨(そでしぐれ) ぬれて涙で おさらばさらば 花に消えゆく 旅の獅子 |
越後獅子の唄清水博正 | 清水博正 | 西条八十 | 万城目正 | | 笛にうかれて 逆立ちすれば 山が見えます ふるさとの わたしゃ孤児 街道ぐらし ながれながれの 越後獅子 今日も今日とて 親方さんに 芸がまずいと 叱られて 撥でぶたれて 空見あげれば 泣いているよな 昼の月 打つや太鼓の 音さえ悲し 雁が啼く啼く 城下町 暮れて恋しい 宿屋の灯 遠く眺めて ひと踊り ところ変われど 変らぬものは 人の情の 袖時雨 ぬれて涙で おさらばさらば 花に消えゆく 旅の獅子 |
この世の花 島倉千代子 | 島倉千代子 | 西条八十 | 万城目正 | | あかく咲く花 青い花 この世に咲く花 数々あれど 涙にぬれて 蕾のまゝに 散るは乙女の 初恋の花 想うひとには 嫁がれず 想わぬひとの 言うまま 気まま 悲しさこらえ 笑顔を見せて 散るもいじらし 初恋の花 君のみ胸に 黒髪を うずめたたのしい 想い出月夜 よろこび去りて 涙はのこる 夢は返らぬ 初恋の花 |
誰か故郷を想わざる島倉千代子 | 島倉千代子 | 西条八十 | 古賀政男 | 佐伯亮 | 花摘む野辺に日は落ちて みんなで肩を くみながら 唄をうたった帰りみち 幼馴染のあの友 この友 ああ 誰か故郷を想わざる ひとりの姉が嫁ぐ夜に 小川の岸で さみしさに 泣いた涙のなつかしさ 幼馴染のあの山 この山 ああ 誰か故郷を想わざる 都に雨のふる夜は 涙に胸も しめりがち とおく呼ぶのは誰の声 幼馴染のあの夢 この夢 ああ 誰か故郷を想わざる |
りんどう峠 島倉千代子 | 島倉千代子 | 西条八十 | 古賀政男 | | りんりんりんどうの 花咲くころサ 姉サは馬コで お嫁に行った りんりんりんどうは 濃むらさき 姉サの小袖も 濃むらさき濃むらさき ハイノ ハイノ ハイ りんりんりんどうの 花咲く峠 姉サは馬コで あとふりかえる 姉サに行かれて なんとしよう いっしょに柴刈る ひとも無いひとも無い ハイノ ハイノ ハイ りんりんりんどうは 小雨にぬれる わたしゃ別れの 涙でぬれる りんりん鳴るのは 馬の鈴 姉サは峠に 消えてゆく消えてゆく ハイノ ハイノ ハイ |
東京行進曲 佐藤千夜子 | 佐藤千夜子 | 西条八十 | 中山晋平 | 井田一郎・前田俊明 | 昔恋しい 銀座の柳 仇な年増を 誰が知ろ ジャズで踊って リキュルで更けて 明けりゃダンサーの 涙雨 恋の丸ビル あの窓あたり 泣いて文書く 人もある ラッシュアワーに 拾った薔薇を せめてあの娘の 思い出に ひろい東京 恋ゆえ狭い 粋な浅草 忍び逢い あなた地下鉄 わたしはバスよ 恋のストップ ままならぬ シネマ見ましょか お茶のみましょか いっそ小田急で 逃げましょか かわる新宿 あの武蔵野の 月もデパートの 屋根に出る |
越後獅子の唄伍代夏子 | 伍代夏子 | 西条八十 | 万城目正 | | 笛にうかれて 逆立ちすれば 山がみえます ふるさとの わたしゃ孤児(みなしご) 街道ぐらし ながれながれの 越後獅子 今日も今日とて 親方さんに 芸がまずいと 叱られて 撥(ばち)でぶたれて 空見あげれば 泣いているよな 昼の月 打つや太鼓の 音さえ悲し 雁(かり)が啼(な)く啼く 城下町 暮れて恋しい 宿屋の灯(あかり) 遠く眺(なが)めて ひと踊り ところ変(か)われど 変わらぬものは 人の情の 袖時雨(そでしぐれ) ぬれて涙で おさらばさらば 花に消えゆく 旅の獅子 |
涙の渡り鳥小林千代子 | 小林千代子 | 西条八十 | 佐々木俊一 | | 雨の日も風の日も 泣いて暮らす わたしゃ浮世の 渡り鳥 泣くのじゃないよ 泣くじゃないよ 泣けば 翼も ままならぬ あの夢もこの夢も みんなちりぢり わたしゃ涙の 旅の鳥 泣くのじゃないよ 泣くじゃないよ 泣いて昨日が 来るじゃなし なつかしい故郷の 空は遠い わたしゃあてない 旅の鳥 泣くのじゃないよ 泣くじゃないよ 明日も越えましょ あの山を |
蘇州夜曲KOKIA | KOKIA | 西条八十 | 服部良一 | | 君がみ胸に 抱かれて聞くは 夢の船唄 鳥の唄 水の蘇州の 花散る春を 惜しむか柳が すすり泣く 花をうかべて 流れる水の 明日のゆくえは 知らねども こよい映(うつ)した ふたりの姿 消えてくれるな いつまでも 髪に飾ろか 接吻しよか 君が手折(たお)りし 桃の花 涙ぐむよな おぼろの月に 鐘が鳴ります 寒山寺 |
伊豆の佐太郎香田晋 | 香田晋 | 西条八十 | 上原げんと | 池多孝春 | 故郷見たさに もどってくれば 春の伊豆路は 月おぼろ 墨絵ぼかしの 天城を越えて どこへ帰るか どこへ帰るか 夫婦雁 まぶたとじれば 堅気になれと 泣いてすがった 洗い髪 幼馴染も あの黒潮も 一度ながれりゃ 一度ながれりゃ 帰りゃせぬ 逢って行こうか 逢わずに行こうか 伊豆の佐太郎 忍び笠 どうせ明日は またながれ旅 はいた草鞋に はいた草鞋に 散る椿 |
東京音頭 小唄勝太郎 | 小唄勝太郎 | 西条八十 | 中山晋平 | 寺岡真三 | ハア 踊り踊るなら チョイト 東京音頭 ヨイヨイ 花の都の 花の都の真中で サテ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ハア 東京よいとこ チョイト 日本てらす ヨイヨイ 君が御稜威は 君が御稜威は天照らす サテ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ハア 花は上野よ チョイト 柳は銀座 ヨイヨイ 月は隅田の 月は隅田の屋形船 サテ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ハア おらが丸の内 チョイト 東京の波止場 ヨイヨイ 雁と燕の 雁と燕の上り下り サテ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ハア 君と臣との チョイト 千歳の契り ヨイヨイ 結ぶ都の 結ぶ都の二重橋 サテ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ハア 西に富士ケ嶺 チョイト 東に筑波 ヨイヨイ 音頭とる子は 音頭とる子は真中に サテ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ハア 昔ゃ武蔵野 チョイト 芒の都 ヨイヨイ 今はネオンの 今はネオンの灯の都 サテ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ハア 花になるなら チョイト 九段の桜 ヨイヨイ 大和心の 大和心のいろに咲く サテ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ハア 幼馴染の チョイト 観音様は ヨイヨイ 屋根の月さえ 屋根の月さえなつかしや サテ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ハア 寄せて返して チョイト 返して寄せる ヨイヨイ 東京繁昌の 東京繁昌の人の波 サテ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ |
蘇州夜曲香西かおり | 香西かおり | 西条八十 | 服部良一 | 薗広昭 | 君がみ胸に抱かれてきくは 夢の船歌鳥の歌 水の蘇州の花散る春を 惜しむか柳がすすり泣く 花を浮べて流れる水の 明日(あす)の行方は知らねども 今宵うつした二人の姿 消えてくれるな何時までも 髪にかざろか口づけしよか 君が手折(たお)りし桃の花 涙ぐむよなおぼろの月に 鐘が鳴ります寒山寺 |
蘇州夜曲 霧島昇・渡辺はま子 | 霧島昇・渡辺はま子 | 西条八十 | 服部良一 | | 君がみ胸に 抱かれて聞くは 夢の船唄 鳥の歌 水の蘇州の 花散る春を 惜しむか 柳がすすり泣く 花をうかべて 流れる水の 明日のゆくえは 知らねども こよい映した ふたりの姿 消えてくれるな いつまでも 髪に飾ろか 接吻しよか 君が手折し 桃の花 涙ぐむよな おぼろの月に 鐘が鳴ります 寒山寺 |
三百六十五夜 霧島昇 | 霧島昇 | 西条八十 | 古賀政男 | | みどりの風に おくれ毛が やさしくゆれた 恋の夜 初めて逢うた あの夜の君が 今は生命を 賭ける君 たそがれ窓に 浮ぶのは いとしき人の 旅すがた 我ゆえ歩む 道頓堀の 水の夕陽が 悲しかろ 鈴蘭匂う 春の夜 灯うるむ 秋の夜 泣いた 三百六十五夜の 愛の二人に 朝が来る |
誰か故郷を想わざる 霧島昇 | 霧島昇 | 西条八十 | 古賀政男 | | 花摘む野辺に 陽は落ちて みんなで肩を くみながら 歌をうたった 帰り道 幼馴染みの あの友この友 ああ 誰か故郷を想わざる 一人の姉が 嫁ぐ夜に 小川の岸で 淋しさに 泣いた涙の なつかしさ 幼馴染みの あの山この川 ああ 誰か故郷を想わざる 都に雨の 降る夜は 涙に胸も しめりがち 遠く呼ぶのは 誰の声 幼馴染みの あの夢この夢 ああ 誰か故郷を想わざる |
麗人の歌霧島昇 | 霧島昇 | 西条八十 | 古賀政男 | | 紅い帯締め 花嫁人形 明日は売られて どこへゆく 泣いてみたとて あの人が 告げぬ想いを ああ なんで知ろ 夢はやぶれて 花嫁手形 はでなたもとが 恥かしや 覚めて浮世の 窓みれば みんな泣いてる ああ 人ばかり 告げぬ想いを さみしくこらえ 君とゆく夜の 小糠雨 いとしお方の 肩たたく 雨がわたしで ああ あったなら 籠に飼われた 緋総の鳥が 強い女と なる朝は こころ筑紫の 波の上 うかぶ白帆に ああ 虹が立つ |
若鷲の歌 霧島昇 | 霧島昇 | 西条八十 | 古関裕而 | | 若い血潮の 予科練の 七つボタンは 桜に錨 今日も飛ぶ飛ぶ 霞ヶ浦にゃ でっかい希望の 雲が湧く 燃える元気な 予科練の 腕はくろがね 心は火玉 さっと巣立てば 荒海越えて 行くぞ敵陣 なぐり込み 仰ぐ先輩 予科練の 手柄聞くたび 血潮が疼く ぐんと練れ練れ 攻撃精神 大和魂にゃ 敵はない 生命惜しまぬ 予科練の 意気の翼は 勝利の翼 見事轟沈した 敵艦を 母へ写真で 送りたい |
越後獅子の唄君夕子 | 君夕子 | 西条八十 | 万城目正 | | 笛にうかれて 逆立ちすれば 山が見えます ふるさとの わたしゃ孤児(みなしご) 街道ぐらし ながれながれの 越後獅子 今日も今日とて 親方さんに 芸がまずいと 叱られて 撥(ばち)でぶたれて 空見上げれば 泣いているよな 昼の月 ところ変れど 変らぬものは 人の情の 袖時雨 ぬれて涙で おさらばさらば 花に消えゆく 旅の獅子 |
別れたっていいじゃないか神戸一郎 | 神戸一郎 | 西条八十 | 上原げんと | | 別れたって いいじゃないか 泣くこたぁ ないじゃないか あいつだって 真けんに 愛してくれたんだ ああ 花もしぼむさ 小鳥も死ぬのさ 別れたって いいじゃないか 想い出が あるじゃないか 独りだって 目をつぶりゃ 笑くぼが笑うんだ ああ 星もながれる こころも変るさ 別れたって いいじゃないか 恋なんて こうじゃないか パッと散る 火花だよ それっきり寂しいんだ ああ 男涙は 黙って流すさ |
東京音頭葭町勝太郎・三島一声 | 葭町勝太郎・三島一声 | 西条八十 | 中山晋平 | | ハア 踊り踊るなら チョイト 東京音頭 ヨイヨイ 花の都の 花の都の真中で サテ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ハア 東京よいとこ チョイト 日本照す ヨイヨイ 君が御稜威は 君が御稜威は天照す サテ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ハア 花は上野よ チョイト 柳は銀座 ヨイヨイ 月は隅田の 月は隅田の屋形船 サテ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ハア おらが丸の内 チョイト 東京の波止場 ヨイヨイ 雁と燕の 雁と燕の上り下り サテ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ハア 君と臣との チョイト 千歳の契り ヨイヨイ 結ぶ都の 結ぶ都の 二重橋 サテ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ |
青い山脈 梶光夫 | 梶光夫 | 西条八十 | 服部良一 | | 若く明るい 歌声に 雪崩(なだれ)は消える 花も咲く 青い山脈 雪割(ゆきわり)ざくら 空のはて 今日もわれらの夢を呼ぶ 古い上衣(うわぎ)よ さようなら さみしい夢よ さようなら 青い山脈 バラ色雲へ あこがれの 旅の乙女に鳥も啼(な)く 雨にぬれてる 焼けあとの 名もない花も ふり仰ぐ 青い山脈 かがやく峰の なつかしさ 見れば涙がまたにじむ 父も夢見た 母もみた 旅路のはての そのはての 青い山脈 みどりの谷へ 旅をゆく 若いわれらに鐘が鳴る |
ゲイシャ・ワルツ 神楽坂はん子 | 神楽坂はん子 | 西条八十 | 古賀政男 | | あなたのリードで 島田もゆれる チークダンスの なやましさ みだれる裾も はずかしうれし ゲイシャ・ワルツは 思い出ワルツ 空には三日月 お座敷帰り 恋に重たい 舞扇 逢わなきゃよかった 今夜のあなた これが苦労の はじめでしょうか あなたのお顔を 見たうれしさに 呑んだら酔ったわ 踊ったわ 今夜はせめて 介抱してね どうせ一緒にゃ くらせぬ身体 気強くあきらめ 帰した夜は 更けて涙の 通り雨 遠く泣いてる 新内流し 恋の辛さが 身にしみるのよ |
越後獅子の唄岡林信康 | 岡林信康 | 西条八十 | 万城目正 | | 笛にうかれて 逆立ちすれば 山が見えます ふるさとの わたしゃ孤児 街道ぐらし ながれながれの 越後獅子 今日も今日とて 親方さんに 芸がまずいと 叱られて 撥でぶたれて 空見あげれば 泣いているよな 昼の月 打つや太鼓の 音さえ悲し 雁が啼く啼く 城下町 暮れて恋しい 宿屋の灯 遠く眺めて ひと踊り ところ変れど 変らぬものは 人の情の 袖時雨 ぬれて涙で おさらばさらば 花に消えゆく 旅の獅子 |
蘇州夜曲おおたか静流 | おおたか静流 | 西条八十 | 服部良一 | | 君がみ胸に 抱かれて聞くは 夢の舟唄 鳥の歌 水の蘇州の 花ちる春を 惜しむか 柳がすすり泣く 花をうかべて 流れる水の 明日のゆくえは 知らねども こよい映した ふたりの姿 消えてくれるな いつまでも 髪に飾ろか 接吻しよか 君が手折りし 桃の花 涙ぐむよな おぼろの月に 鐘が鳴ります 寒山寺 |
越後獅子の唄大江裕 | 大江裕 | 西条八十 | 万城目正 | | 笛にうかれて 逆立ちすれば 山が見えます ふるさとの わたしゃ孤児 街道ぐらし ながれながれの 越後獅子 今日も今日とて 親方さんに 芸がまずいと 叱られて 撥でぶたれて 空見あげれば 泣いているよな 昼の月 打つや太鼓の 音さえ悲し 雁が啼く啼く 城下町 暮れて恋しい 宿屋の灯 遠く眺めて ひと踊り ところ変われど 変らぬものは 人の情の 袖時雨 ぬれて涙で おさらばさらば 花に消えゆく 旅の獅子 |
誰か故郷を想わざる五木ひろし | 五木ひろし | 西条八十 | 古賀政男 | | 花摘む野辺に 陽は落ちて みんなで肩を くみながら 歌をうたった 帰り道 幼馴染(おさななじみ)の あの友この友 あゝ誰か故郷を 想わざる 一人の姉が 嫁ぐ夜に 小川の岸で 淋しさに 泣いた涙の なつかしさ 幼馴染の あの山この川 あゝ誰か故郷を想わざる 都に雨の 降る夜は 涙に胸も しめりがち 遠く呼ぶのは 誰(たれ)の声 幼馴染の あの夢この夢 あゝ誰か故郷を 想わざる |
蘇州夜曲ASKA | ASKA | 西条八十 | 服部良一 | | 君がみ胸に 抱かれて聞くは 夢の船唄 恋の歌 水の蘇州の 花ちる春を 惜しむか 柳がすすり泣く 花をうかべて 流れる水の 明日のゆくえは 知らねども こよい映した ふたりの姿 消えてくれるな いつまでも 髪に飾ろか 接吻しよか 君が手折りし 桃の花 涙ぐむよな おぼろの月に 鐘が鳴ります 寒山寺 |