波止場しぐれ坂本冬美 | 坂本冬美 | 吉岡治 | 岡千秋 | 薗広昭 | 波止場しぐれが 降る夜は 雨のむこうに 故郷が見える ここは瀬戸内 土庄港(とのしょうみなと) 一夜泊(いちやどま)りの かさね着が いつかなじんだ ネオン町 肩に重たい 苦労なら 捨てていいのよ 拾ってあげる ここは瀬戸内 土庄港(とのしょうみなと) 飲んでおゆきよ もう一杯 浮世小路の ネオン酒 あれは高松 最終便 グラス持つ手に 汽笛がからむ ここは瀬戸内 土庄港(とのしょうみなと) 恋も着きます 夢も行く 春の紅さす ネオン町 |
豊後水道坂本冬美 | 坂本冬美 | 阿久悠 | 三木たかし | 薗広昭 | 背のびした恋破れ なぐさめる人もなく 信じていたのに あなたはもう来ない やせた女の旅路には やさし過ぎるわ 春の海 こぼれ散る紅椿 流れにひきこんで 何を急ぐか 豊後水道 この海が 銀河なら 逢(お)う瀬(せ)もあるけれど 近くて 遥(はる)かね あなたと私には 岬巡れば また入江 人の情に出会えそう 辛口の地(ぢ)の酒を 海辺の宿で飲み 何を歌うか 豊後水道 爪の色 変えたのも 心が晴れたから 一人の旅でも 泣かないひとになる 春は何日早かった 風もうららで甘かった 海猫の棲(す)む島を ぐるりと一まわり 何を想うか 豊後水道 |
くちなしの花テレサ・テン | テレサ・テン | 水木かおる | 遠藤実 | 薗広昭 | いまでは指輪も まわるほど やせてやつれた おまえのうわさ くちなしの花の 花のかおりが 旅路のはてまで ついてくる くちなしの白い花 おまえのような 花だった わがままいっては 困らせた 子供みたいな あの日のおまえ くちなしの雨の 雨のわかれが 今でもこころを しめつける くちなしの白い花 おまえのような 花だった 小さなしあわせ それさえも 捨ててしまった 自分の手から くちなしの花を 花を見るたび 淋しい笑顔が またうかぶ くちなしの白い花 おまえのような 花だった |
春一輪日野美歌 | 日野美歌 | 池田充男 | 青山八郎 | 薗広昭 | 潮の香りを ふくませて あなたの手紙が 届きました 右肩さがりの 愛の文字 なゝつもあります この便箋に わたしはみちのく 花さくらんぼ 幸福一輪 咲かせたい うすい口紅 つけながら 逢う日を数えりゃ 頬が熱い 北上はるかに ゆく汽車の 汽笛のなかにも あなたがいるわ わたしはみちのく 花さくらんぼ 幸福一輪 咲かせたい 雪をかぶって 春を待つ ちいさな蕾の 強さがすき 花嫁衣裳を 着る日まで ふたりの絆を 信じて生きる わたしはみちのく 花さくらんぼ 幸福一輪 咲かせたい |
かすみ草日野美歌 | 日野美歌 | 有馬三恵子 | 小林正二 | 薗広昭 | あなたを どんなに愛して いたって どうにもならない 恋でした 好きな花の 着物姿で 待った夜も 思い出 すがりつきたい あなたはいつでも 帰るところの ある人だったわ かすみ草 愛した女が 泣く日は あなたも 泣いてほしい 飲めばせつなく さめて寂しい 涙 わかって ほしいの 死ぬほど あなたを 愛していたから 黙って別れて あげました 洗い髪のせいに しながら ひとり頬を ぬらすの 実るあてない 恋だとしってて なおも あなたに おぼれた私よ かすみ草 見かけた時には ひとりの女を 思いだして 今も会いたい だけど会わない 涙 わかって ほしいの かすみ草 見かけた時には ひとりの女を 思いだして 今も会いたい だけど会わない 涙 わかって ほしいの |
さいはて岬日野美歌 | 日野美歌 | やしろよう | 伊藤雪彦 | 薗広昭 | 流れる白い雲 私を乗せて あなたのもとへと 連れてって あれからひとり 私はひとり あなたを今日も 探し続けて いつしか北へ 北へ 心が泣くわ さいはて岬 春とはいうけれど ここから先は 旅する人さえ ないという 教えて欲しい 答えて欲しい 私のことは もう忘れたの あなたが遠い 遠い 風さえ泣くわ さいはて岬 砕ける波の音 ひときわ荒く 日暮れが近いと 告げている 願いはひとつ 祈りはひとつ 思い出なんか 欲しくはないの 逢いたいあなた あなた 夕陽が泣くわ さいはて岬 |
昼顔日野美歌 | 日野美歌 | 有馬三恵子 | 四方章人 | 薗広昭 | もうあなたには 会う日もないかしら 二人はあの空の ちぎれ雲 昼顔せつなく 肩のあたりで 揺れていて 今も私の思い出泣かせるの そう私から 呼びとめていたなら くやめば遥かな 波の音 昼顔いとしく 遠い眼をして みつめれば 何故かあなたの痛みも身にしみる あゝいつの日か わかりあえるかしら 風よ願いを 伝えてよ 昼顔背中に 恋をするなら 今度こそ そうよあなたに優しく抱かれたい |
木曽路の女水森かおり | 水森かおり | やしろよう | 伊藤雪彦 | 薗広昭 | 雨にかすんだ 御岳さんを じっと見上げる 女がひとり 誰を呼ぶのか せせらぎよ せめて噂を つれて来て ああ 恋は終わっても 好きですあなた 湯けむりに揺れている 木曽路の女 杉の木立の 中仙道は 消すに消せない 面影ばかり 泣いちゃいないわ この胸が 川のしぶきに 濡れただけ ああ 恋は終っても 逢いたいあなた 思い出のつげの櫛 木曽路の女 明日は馬籠(まごめ)か 妻籠(つまご)の宿か 行方あてない 女がひとり やっと覚えた お酒でも 酔えば淋しさ またつのる ああ 恋は終っても 待ちますあなた どこへ行く流れ雲 木曽路の女 |
二度と恋など~サラン マヌン アンケッソヨ~羅勲児 | 羅勲児 | 安治行・(訳)山下季美 | 安治行 | 薗広昭 | 恋など 二度と しないと 決めたのに 悪い 女さ また その気に させる 今さら 悔やんでも 仕方がないけれど 心乱れて 心乱れて サラン マヌン アンケッソヨ 想い出 なんか ほしくは ないけれど 未練 涙の どしゃ降り 雨が降る 逢わなきゃ よかったと ジタバタ 騒いでも 夜がせつない 夜がせつない サラン マヌン アンケッソヨ 今さら 悔やんでも 仕方がないけれど 心乱れて 心乱れて サラン マヌン アンケッソヨ |
別れの一本杉香西かおり | 香西かおり | 高野公男 | 船村徹 | 薗広昭 | 泣けた 泣けた こらえ切れずに泣けたっけ あの娘と別れた哀しさに 山のかけすも鳴いていた 一本杉の石の地蔵さんのよ 村はずれ 遠い 遠い 想い出しても遠い空 必ず東京へついたなら 便りおくれと云った娘(ひと) りんごの様な赤いほっぺたのよ あの泪 呼んで 呼んで そっと月夜にゃ呼んでみた 嫁にもゆかずにこの俺の 帰りひたすら待っている あの娘はいくつとうに二十はよ 過ぎたろに |
今は仲良くやってますサザンクロス | サザンクロス | 山田孝雄 | 叶弦大 | 薗広昭 | 好きだからついてゆく ゆくゆく後ろから わがまま初めから 知っていたけれど やがてあなたの 冷たさに触れて もう別れかと 泣いたりしたけれど 嘘 嘘ね 誤解してたのね 今は仲良くゝヤンヤヤンやってます 恋なんてしてはだめ だめだめ恐いから そのくせに待っていた 甘いやすらぎを それをあなたに じらされていつも つい疑いを かけたりしたけれど 馬鹿 馬鹿ね 何もわからずに 今は仲良くゝヤンヤヤンやってます 私には夢がない ないない言いながら 幸せの星くずを 探しつづけたの そして今では よそみなどしない もういたずらに やきもちやかないわ 愛 愛が 永遠に眠るまで 今は仲良くゝヤンヤヤンやってます |
サムライ街道落合博満 | 落合博満 | 中山大三郎 | 中山大三郎 | 薗広昭 | 一度男に 生まれたからにゃ 何かやらなきゃ もったいないぜ 前にはだかる 艱難辛苦(かんなんしんく) そこどけ そこどけ 男が通る 度胸免状の おれがゆく だれもわかっちゃ くれないだろう おれの心の いちずな夢を いいじゃないかと 西空みれば まっかに まっかに 夕陽がもえる 明日へ 明日へと 血がたぎる ひとに言えない 悩みや傷が こんなおれにも 山ほどあるさ 肩で風切る サムライ街道 そこどけ そこどけ 男が通る ちょっぴり涙も つれて行く |
人生麻生祐希 | 麻生祐希 | 四方章人 | 四方章人 | 薗広昭 | 人を愛して そむかれて それでも 私は 生きつづける 雨に打たれ 風に打たれ 命果てるまで 愛する歌が ある限り 私は 歌いつづけたい 明日は 夜明けの 日が昇る 私は 信じた 道を行くだけ 熱い涙 つきることなく 燃えるこの胸は 愛する人が いる限り 私は 歌いつづけたい 雨に打たれ 風に打たれ 命果てるまで 愛する歌が ある限り 私は 歌いつづけたい 愛する歌が ある限り 私は 歌いつづけたい |
花吹雪杉田愛子 | 杉田愛子 | 吉岡治 | 市川昭介 | 薗広昭 | あなたの肩を 春がすべる 恋はいつでも 遠まわり 遠まわり ふわり ふわふわ 春ですね ああ 追いかけて 追いかけて わたしは春風…… こころも いのちも 紅くそまるほど あなたに あげたい 花吹雪 わたしの指に 春が遊ぶ 好きと云えずに 夢便り 夢便り ふわり ふわふわ 春ですね ああ 抱きとめて 抱きとめて わたしは春風…… 切なくなるのは やっぱり好きだから あなたに 逢いたい 花吹雪 ふわり ふわふわ 春ですね ああ 追いかけて 追いかけて わたしは春風…… 空さえ 海さえ いつかは燃えるほど あなたに あげたい 花吹雪 |
恋の奴隷香西かおり | 香西かおり | なかにし礼 | 鈴木邦彦 | 薗広昭 | あなたと逢った その日から 恋の奴隷に なりました あなたの膝に からみつく 子犬のように だからいつも そばにおいてね 邪魔しないから 悪い時は どうぞぶってね あなた好みの あなた好みの 女になりたい あなたを知った その日から 恋の奴隷に なりました 右と言われりゃ 右むいて とても幸せ 影のように ついてゆくわ 気にしないでね 好きな時に 思い出してね あなた好みの あなた好みの 女になりたい あなただけに 言われたいの 可愛い奴と 好きなように 私をかえて あなた好みの あなた好みの 女になりたい |
夢つなぎ千昌夫 | 千昌夫 | いではく | 千昌夫 | 薗広昭 | うしろふり向きゃ 何もない 前を見たって 闇ばかり すねてみたとて どうなるものじゃ ないと知りつつ 横を向く 故郷(こきょう)出てから 二十年 月にうつるさ 山や川 ひとりくぐった 居酒屋のれん しみたなつかし 國(くに)なまり 何度転んで 夢をみて いくつ残した 傷のあと それが若さと いばってみても 風が心の 隅(すみ)に吹く 今日がだめなら 明日(あす)の夢 それがやぶれりゃ またあした しょせん浮世は 短いものよ 夢をつないで 生きてゆく |
時の流れに身をまかせチョー・ヨンピル | チョー・ヨンピル | 荒木とよひさ | 三木たかし | 薗広昭 | もしも あなたと逢えずにいたら わたしは何を してたでしょうか 平凡だけど 誰かを愛し 普通の暮らし してたでしょうか 時の流れに 身をまかせ あなたの色に 染められ 一度の人生それさえ 捨てることもかまわない だから お願い そばに置いてね いまは あなたしか 愛せない もしも あなたに嫌われたなら 明日(あした)という日 失くしてしまうわ 約束なんか いらないけれど 想い出だけじゃ 生きてゆけない 時の流れに 身をまかせ あなたの胸に より添い 綺麗になれたそれだけで いのちさえもいらないわ だから お願い そばに置いてね いまは あなたしか 見えないの 時の流れに 身をまかせ あなたの色に 染められ 一度の人生それさえ 捨てることもかまわない だから お願い そばに置いてね いまは あなたしか 愛せない |
夢一夜香西かおり | 香西かおり | 阿木燿子 | 南こうせつ | 薗広昭 | 素肌に片袖通しただけで 色とりどりに脱ぎ散らかした 床にひろがる絹の海 着てゆく服がまだ決まらない いらだたしさに唇かんで 私ほんのり涙ぐむ 貴方に逢う日のときめきは あこがれよりも苦しみめいて あ…夢一夜 一夜限りに咲く花のよう匂い立つ 恋するなんて無駄なことだと 例えば人に言ってはみても 貴方の誘い拒めない 最後の仕上げに手鏡見れば 明かりの下で笑ったはずが 影を集める泣きぼくろ 貴方に逢う日のときめきは 喜びよりもせつなさばかり あ…夢一夜 一夜限りと言いきかせては紅をひく 貴方を愛したはかなさで 私はひとつ大人になった あ…夢一夜 一夜限りで醒めてく夢に身をまかす |
夢をかざって香西かおり | 香西かおり | 里村龍一 | 猪俣公章 | 薗広昭 | 困らせないでよもうこれ以上 痩せてしまうわ惚れてる限り 夢を夢を夢を飾って生きてく為に あなた一途に信じてる 裏切らないで裏切らないで わたしの恋を あなたが笑ったその横顔を 見れば心の傷みも解ける 夢を夢を夢を飾って一人で泣いた 涙いちりん口紅の色 みんな消えますみんな消えます 重ねた肌に こうなる筈ではなかったけれど これでいいのよ私のいのち 夢を夢を夢を飾って歩いてゆくわ 花はこぼれて散ろうとも 離れはしない離れはしない もうあなたから |
みんな夢の中香西かおり | 香西かおり | 浜口庫之助 | 浜口庫之助 | 薗広昭 | 恋はみじかい夢のようなものだけど 女心は夢を見るのが好きなの 夢のくちづけ夢の涙 喜びも悲しみもみんな夢の中 やさしい言葉で夢がはじまったのね いとしい人を夢でつかまえたのね 身も心もあげてしまったけど なんで惜しかろどうせ夢だもの 冷たい言葉で暗くなった夢の中 みえない姿を追いかけてゆく私 泣かないでなげかないで 消えていった面影もみんな夢の中 |
夢で逢えたら香西かおり | 香西かおり | 大瀧詠一 | 大瀧詠一 | 薗広昭 | 夢でもし逢えたら 素敵なことね あなたに逢えるまで 眠り続けたい あなたはわたしから 遠く離れているけど 逢いたくなったら まぶたをとじるの 夢でもし逢えたら 素敵なことね あなたに逢えるまで 眠り続けたい うすむらさき色した 深い眠りに落ち込み わたしは駆け出して あなたを探してる 夢でもし逢えたら 素敵なことね あなたに逢えるまで 眠り続けたい 春風そよそよ 右のほほをなで あなたは私の もとへかけてくる 夢でもし逢えたら 素敵なことね あなたに逢えるまで 眠り続けたい 夢でもし 逢えたら 素敵なことね あなたに逢えるまで 眠り続けたい |
真夏の夜の夢香西かおり | 香西かおり | 松任谷由実 | 松任谷由実 | 薗広昭 | 骨まで溶けるような テキーラみたいなキスをして 夜空もむせかえる 激しいダンスを踊りましょう 私 遠い夢は待てなかった 最後はもっと私を見て 燃えつくすように さよならずっと忘れないわ 今夜の二人のこと 花火は舞い上がり スコールみたいに降りそそぐ きらきら思い出が いつしか終って消えるまで あなたの影 私だけのものよ 最後はもっと抱いて抱いて 息もできぬほど さよなら ずっとアモーレ・アモーレ この世であなたひとり 踊るライトまわるダンスフロア カリビアンナイト もっと私を見て 燃えつくすように さよならずっと忘れないわ 今夜の二人のこと 最後はもっと抱いて抱いて 息もできぬほど さよなら ずっとアモーレアモーレ この世であなたひとり カリビアンナイト ああ ふけてゆくわ もり上がるリズム さよならずっと忘れないわ 今夜の二人のこと |
夢の途中香西かおり | 香西かおり | 来生えつこ | 来生たかお | 薗広昭 | さよならは別れの言葉じゃなくて 再び逢うまでの遠い約束 現在を嘆いても 胸を痛めても ほんの夢の途中 このまま何時間でも抱いていたいけど ただこのまま冷たい頬を暖めたいけど 都会は秒刻みのあわただしさ 恋もコンクリートの籠の中 君がめぐり逢う 愛に疲れたら きっともどっておいで 愛した男たちを思い出に替えて いつの日にか僕のことを想い出すがいい ただ心の片隅にでも小さくメモして スーツケースいっぱいにつめこんだ 希望という名の重い荷物を 君は軽々と きっと持ち上げて 笑顔見せるだろう 愛した男たちを輝きに替えて いつの日にか僕のことを想い出すがいい ただ心の片隅にでも小さくメモして |
禁じられた恋香西かおり | 香西かおり | 山上路夫 | 三木たかし | 薗広昭 | 禁じられても 逢いたいの 見えない糸に ひかれるの 恋はいのちと同じ ただ一つのもの だれも二人の愛を こわせないのよ あなたに逢いに 夜を越えて 駈けてゆきたい 私なのよ 禁じられても 胸の炎 燃えたつばかり 消えないの 恋をすてろと言うの むごい言葉よ それは私にとって 死ぬことなのよ あなたを求め 闇の中を 駈けてゆきたい 私なのよ こんなきれいな恋を なぜわからないの 愛し合う美しさ わかってほしい あなたの胸に 愛をこめて 駆けてゆきたい 私なのよ 私なのよ 私なのよ |
無縁坂香西かおり | 香西かおり | さだまさし | さだまさし | 薗広昭 | 母がまだ若い頃 僕の手をひいて この坂を登る度 いつもため息をついた ため息つけば それで済む 後だけは見ちゃだめと 笑ってた白い手は とてもやわらかだった 運がいいとか 悪いとか 人は時々 口にするけど そうゆうことって確かにあると あなたをみててそう思う 忍ぶ 不忍無縁坂 かみしめる様な ささやかな僕の 母の人生 いつかしら僕よりも 母は小さくなった 知らぬまに 白い手はとても小さくなった 母はすべてを暦に刻んで 流して来たんだろう 悲しさや苦しさは きっとあったはずなのに 運がいいとか 悪いとか 人は時々 口にするけど めぐる暦は季節の中で 漂い乍ら過ぎてゆく 忍ぶ 不忍無縁坂 かみしめる様な ささやかな僕の 母の人生 |
愛のさざなみ香西かおり | 香西かおり | なかにし礼 | 浜口庫之助 | 薗広昭 | この世に神様が 本当にいるなら あなたに抱かれて 私は死にたい ああ湖に 小舟がただひとつ やさしくやさしく くちづけしてね くり返すくり返す さざ波のように あなたがわたしを きらいになったら 静かに静かに いなくなってほしい ああ湖に 小舟がただひとつ 別れを思うと 涙があふれる くり返すくり返す さざ波のように どんなに遠くに 離れていたって あなたのふるさとは 私ひとりなの ああ湖に 小舟がただひとつ いつでもいつでも 思い出してね くり返すくり返す さざ波のように さざ波のように |
さくらの唄香西かおり | 香西かおり | なかにし礼 | 三木たかし | 薗広昭 | 何もかも僕は なくしたの 生きてることが つらくてならぬ もしも僕が死んだら 友達に ひきょうなやつと わらわれるだろう わらわれるだろう 今の僕は何を したらいいの こたえておくれ 別れた人よ これで皆んないいんだ 悲しみも 君と見た夢も おわったことさ おわったことさ 愛した君も 今頃は 僕のことを忘れて 幸福だろう おやすみをいわず ねむろうか やさしく匂う さくらの下で さくらの下で さくらの下で |
少年時代香西かおり | 香西かおり | 井上陽水 | 井上陽水・平井夏美 | 薗広昭 | 夏が過ぎ 風あざみ 誰のあこがれにさまよう 青空に残された 私の心は夏模様 夢が覚め 夜の中 永い冬が窓を閉じて 呼びかけたままで 夢はつまり 想い出のあとさき 夏まつり 宵かがり 胸のたかなりにあわせて 八月は夢花火 私の心は夏模様 目が覚めて 夢のあと 長い影が夜にのびて 星屑の空へ 夢はつまり 想い出のあとさき 夏が過ぎ 風あざみ 誰のあこがれにさまよう 八月は夢花火 私の心は夏模様 |
あれから一年たちました小林幸子 | 小林幸子 | いではく | 三条ひろし | 薗広昭 | 秋に別れの木枯し吹いて 燃えた紅色消してゆく あなた淋しくないですか 人のぬくもり恋しい季節 別れたあの日も寒い朝 あれから一年たちました 街にチラチラ粉雪舞って 人はコートの衿立てる あなた淋しくないですか いつも心に吹いてる風が あなたのせいだと知りました あれから一年たった今 白い吐息が行き交う中で 何故か人目を避けてます あなた淋しくないですか 二度と会えぬとわかっていても あなたの笑顔が浮かびます あれから一年たちました |
もう一度だけ小林幸子 | 小林幸子 | 星野哲郎 | 平尾昌晃 | 薗広昭 | 七つ転んで 八つ目が 勝負なんだよ 男には おまえにゃ苦労を かけるけど 一生かけて 返すから やらせてくれよ もういちど もういちどだけ 人のいやがる 泥沼に あるさ男の 宝島 傷つくことより つらいのは なんにもせずに 散ることさ やらせてくれよ もういちど もういちどだけ 長い夢から さめたとき 帰る故郷も ないだろう 小じわに夕陽が 沁みたって 笑って空を 仰げるさ やらせてくれよ もういちど もういちどだけ |
うしろかげ小林幸子 | 小林幸子 | 麻生香太郎 | たきのえいじ | 薗広昭 | あんなに憎い 人なのに 酔えば未練が またつのり 思い出すのは しみじみと なぜか 楽しい ことばかり あなた今夜も 飲んでるの 体無理してないですか 涙に浮かぶ うしろかげ きまぐれだから ばかだから 忘れかけてた 人なのに 木戸が カラカラ あくたびに ハッと振り向く 暖簾ごし あなた今夜も 飲んでるの 体無理してないですか 思いはつのる うしろかげ お酒に抱かれ 眠るより そっとあなたに 頬寄せて 胸の鼓動を ききながら せめてもいちど 甘えたい あなた今夜も 飲んでるの 体無理してないですか 心ににじむ うしろかげ |
片想いマルシア | マルシア | 安井かずみ | 川口真 | 薗広昭 | あなたの影に よりそうような 想いにも気づかず つれない人なの あなたの胸に すがりつくような 涙にも気づかず 通りすぎてゆくのね 祈りをこめて 伝えたい 私の愛を 私のすべてを― あなたのそばに ひざまずくような 願いにも気づかず いつでもはるかな人なの 祈りをこめて 伝えたい 私の愛を 私のすべてを― あなたのために ねむれぬ夜の 星にさえ気づかず どこへ行く ひとりひとり |
カルムリ羅勲児 | 羅勲児 | ちあき哲也 | 羅勲児 | 薗広昭 | 夢を見ないでくれ 俺はこういう奴 恋にはぐれてふと ぐれた弱虫さ… 純なおまえがもし 惚れてくれたとして にどとあの女ほど 愛せないだろう 泣いて恨めばいい そして憎めばいい 抱いてしまったけど ゆきずりの 人は刃物のよう 人と傷つけあう 知っていながら何故 傷が欲しいのか… 若いあの頃なら こんな迷いもなく むきにおまえの日へ 入りこめたのに 情け知らずでいい 思いあがりでいい 骨の髄まで俺 たまらなく 純なおまえがもし 惚れてくれたとして にどとあの女ほど 愛せないだろう 後を向くんじゃない 愛に来るんじゃない どうせ明日もまた さまよって |