湘南・江ノ電沖田真早美 | 沖田真早美 | 木下龍太郎 | 蔦将包 | 前田俊明 | あなたはいまも 憶えてますか 二人の愛が もつれたままで 別れを迎えた 経緯(いきさつ)を 路面電車の 私の後を あなたは車で 追いかけた 途中下車して 戻っていたら あるいは出来た やり直し あの日の想い出 電車は走る 藤沢 江ノ島 七里ヶ浜 湘南・江ノ電 恋路線 あなたはいまも 憶えてますか 二人が愛を 語った店は 線路を横切る 甘味処(かんみどこ) 路面電車を 何度も送り あんみつ二つで ねばってた 悪い私の わがままぐせを あなたはいつも 許してた 幸せまぼろし 電車は走る 鎌倉 和田塚 由比ヶ浜 湘南・江ノ電 愛路線 帰らぬ青春 電車は走る 腰越 極楽寺 稲村ヶ崎 湘南・江ノ電 夢路線 |
花散里瀬川瑛子 | 瀬川瑛子 | 木下龍太郎 | 蔦将包 | 蔦将包 | 終わった恋の 捨て場所を 見付けるための ひとり旅 雨に駆け込む… 花散里は 隠れ里 私の運命を 見るようで 散り行く花に 貰い泣き あなたの愛は 続いてた 気配りもっと していたら 尽くし足りなさ… 花散里は 悔やみ里 気付いた時には 吹いていた 二人の胸に すきま風 なみだの恋も 想い出の 一つに代わる 日が経てば 軒を借りてる… 花散里は 忍び里 笑顔に戻って 花の頃 たずねるつもり もういちど |
雨恋花藤野とし恵 | 藤野とし恵 | 木下龍太郎 | 蔦将包 | 南郷達也 | いまは他人の あの人なのに 聴けば乱れる 風便り 雨恋花の 紫陽花の 雨は雨は雨は女の 涙でしょうか… 拾い集めた 良いことだけを 想い出してる 私です 後も向かない 冷たい背中を 追ったあの日の 蛇の目傘 雨恋花の 紫陽花の 恋は恋は恋は移り気 遊びでしょうか… 憎い仕打ちも 月日が経てば 許すつもりの 私です 募る逢いたさ 浴衣の袖を 濡らす涙の 肘まくら 雨恋花の 紫陽花の 夢は夢は夢はこぼれる 雫でしょうか… 当てのないのは 分っていても 明日に賭けたい 私です |
さだめの海瀬口侑希 | 瀬口侑希 | 本橋夏蘭 | 蔦将包 | 竹内弘一 | 背伸びしたって 見えぬ明日(あす) ふたりの暦(こよみ)は 捲(めく)れない 宿命(さだめ)と云う名の あなたの海に 心もからだも 投げ出したのは 霧に霞んだ 夜でした 幸せそれとも 不幸せ どうして世間が 決めるのか 宿命(さだめ)と云う名の あなたの海で 燃えてもだえて 溺れるほどに 思慕(おもい)なおさら 深くなる 離れられない 離れない この世で添えない ふたりなら 宿命(さだめ)と云う名の あなたの海を 小舟に揺られて 抗(あらが)いながら たどり着きたい 次の世へ |
かたくりの花森若里子 | 森若里子 | 大久保與志雄 | 蔦将包 | 蔦将包 | 雪の重さを 耐え抜いて 冬の終わりを 告げるよに うすむらさきの 花が咲く あなたのやさしい 微笑みが 明日(あす)の私の 道しるべ 春を呼ぶ 春を呼ぶ かたくりの花 たとえどんなに 辛くても つなぐ手と手は 離さずに 生きてきました 寄り添って ふたりが出逢った この町で 悔し涙を ばねにして 幸せを 幸せを つかみたい 寒い季節を 乗り越えて やっと開いた 花ひとつ うすむらさきの 春だより 縁(えにし)を結んだ ふたりなら ともにこの道 どこまでも 春を呼ぶ 春を呼ぶ かたくりの花 |
男の航路氷川きよし | 氷川きよし | たきのえいじ | 蔦将包 | 蔦将包 | 花と嵐の 雨風に 打たれて男の 顔になる 人の姿が 鏡なら 映る己れも また鏡 夢が積み荷の 男の航路 意地を通せば 角が立つ 弱音を吐いたら 笑われる そんな浮世の 片隅で 浴びた苦労の 一文字 胸に収めて 男の航路 思いがけずに 受けた恩 何度も心で 手を合わす 右か左か 迷うなら 前に向かって まっしぐら 明日に漕ぎ出す 男の航路 |
舞化粧藤野とし恵 | 藤野とし恵 | 木下龍太郎 | 蔦将包 | | 女ごころの 煩悩(ぼんのう)は 何で拭いたら 取れますか 灰になるまで 燃えるのが 憎い女の 性(さが)ですか いまは他人の あの人が 忘れられずに 薬王坂(やっこうざか) 転びながらも ひとり越え 冬の鞍馬の雪に舞う ああ 未練舞い 百と八つの 鐘の音は 迷い断ち切る 音ですか 消えぬ時には 私だけ 鐘を撞(つ)かせて くれますか 浮いた浮いたの 木屋町の 恋はひと夜の 冬桜 雪に散り敷く 徒花(あだばな)と 承知しながら後を引く ああ 乱れ舞い みれん走り根 木の根道 草履取られて 足袋はだし 幹にすがって 立ち上がり 暮れの貴船(きぶね)の雪に舞う ああ 女舞い |
愛が欲しい森サカエ | 森サカエ | 星野哲郎 | 蔦将包 | | 頬杖ついて 窓に降る 雨を見ながら 女がひとり 仕事収めの 酒を飲む ああ こんなとき 心を酔わす 愛が欲しい 愛が ほんの少し ふり向くだけの 愛でいいから 空似の人も 闇に消え テールランプが 鬼火のように ひとりぽっちを 嘲ってる ああ こんなとき 明りをくれる 愛が欲しい 愛が 嘘でいいから ときめくだけの 愛でいいから 指輪の跡も 消えはてた 黒いコートの 女がひとり 寒い夜更けの 酒を飲む ああ こんなとき 暖炉のような 愛が欲しい 愛が 暗い胸に まばたくだけの 愛でいいから |
秋桜だより岩本公水 | 岩本公水 | さわだすずこ | 蔦将包 | 蔦将包 | 茜(あかね)の空に 飛行機雲が 白く流れて 消えてゆく 失くしてはじめて 気づいたの あなたの優しさ あなたの笑顔 窓の外には コスモスゆれて 幸せが 幸せが 待っていそうな 道の駅 人の欲しがる 幸せなんて きっと形が 消えてゆくのね 生きてくだけでも 辛いこと あなたの背中に つかまりながら 通り過ぎゆく 風の向こうに 幸せが 幸せが 待っていそうな 道の駅 失くしてはじめて 気づいたの あなたの優しさ あなたの笑顔 窓の外には コスモスゆれて 幸せが 幸せが 待っていそうな 道の駅 |
ふるさと自慢天草二郎 | 天草二郎 | さくらちさと | 蔦将包 | 蔦将包 | 酔うと故郷の 自慢ねと いつも笑って 聞くおまえ 見せてやりたい 天草灘の 真っ赤に燃える あの夕陽 ついて来ないか この俺に ついて来ないか 天草に なんの取り得も ない俺だけど ふるさとだけは 日本一 桜過ぎたら 牛深(うしぶか)の ハイヤ祭りに 沸く港 見ればわかるさ 人情あつい 血潮が今も 流れてる 夢を見ないか この俺と 夢を見ないか 天草で 花を咲かそう おまえとふたり ふるさとの空 その下で ついて来ないか この俺に ついて来ないか 天草に きっと 帰りを 待っててくれる ふるさとだけは 日本一 |
恋の花森若里子 | 森若里子 | 鈴木紀代 | 蔦将包 | 蔦将包 | 涙で枯れた 恋もある 咲かずじまいの 恋もある むせび泣き すすり泣き しゃくり泣き 泣いた数だけ 恋がある それでもいいの もう一度 咲かせてみたい 恋の花 心の傷を 怖(おそ)れたら きっと倖せ つかめない かすり傷 やけど傷 向こう傷 恋の傷あと まだ疼(うず)く つらくていいの もう一度 咲かせてみたい 恋の花 あだ花だって 花は花 季節はずれの 花も花 忍び咲き はぐれ咲き 狂い咲き 愛があるから 胸に咲く 夢でもいいの もう一度 咲かせてみたい 恋の花 |
音頭~寿編~花吹雪祭り組 | 花吹雪祭り組 | 山田孝雄 | 蔦将包 | 蔦将包 | 男同志の 約束は 《ソリャッ》 先の祭りだ 《ソイヤソイヤソイヤソイヤ》 夢を叶えた 祝いの酒で ドカンと花火を 上げようぜ 《ワッショイワッショイワッショイワッショイ》 どうぞよろ衆 どうぞよろ衆 皆の衆 女曳山(おんなひきやま) 笛太鼓 《ソリャッ》 華が咲いたぜ 《ソイヤソイヤソイヤソイヤ》 祭囃子に ぞっこん惚れて 可愛いあの娘が 嫁に来る 《ワッショイワッショイワッショイワッショイ》 連れておいでよ 連れておいでよ 池の鯉 男死ぬまで 担ぐのは 《ソリャッ》 重い御輿だ 《ソイヤソイヤソイヤソイヤ》 古い時代の 灯りを点し あの世に行っても 馬鹿をやる 《ワッショイワッショイワッショイワッショイ》 呑んで唄えば 呑んで唄えば 天国だ あるかないかの しあわせは 《ソリャッ》 あると決めたぜ 《ソイヤソイヤソイヤソイヤ》 どうせ一升 半升(はんじょう)がふたつ お前と俺とで 升升(ますます)だ 《ワッショイワッショイワッショイワッショイ》 どうぞ贔屓(ひいき)に どうぞ贔屓に 皆の衆 |
博多恋橋鳳しん也 | 鳳しん也 | 喜多條忠 | 蔦将包 | 蔦将包 | たとえ体は はなれても 心はふたつに 裂けんとよ 中洲屋台で コップの酒を 俺に投げつけ 泣いてたお前 博多恋橋 わかれ橋 もっと注(つ)がんね もっと注(つ)がんね 強(きつ)か酒 好(す)いとうおんなを 捨ててクサ 男の自慢が 増えるとね おまえに言われた 言葉が刺さる 嘘のネオンの 那珂川あたり 博多恋橋 忘れ橋 もっと注(つ)がんね もっと注(つ)がんね 辛(つら)か酒 風の噂じゃ 遠い町 今でもひとりで 居(お)るという そろいゆかたで 見た山笠の 酔えば酔うほど 面影浮かぶ 博多恋橋 みれん橋 もっと注(つ)がんね もっと注(つ)がんね 強(きつ)か酒 |
紅・もみじ坂水田かおり | 水田かおり | 円香乃 | 蔦将包 | 蔦将包 | 行きましょう… 離れられない 二人なら 怖くはないと 抱き寄せる 強いその手が 絆糸 この世の果てまで つかまりながら 越える 紅 もみじ坂 捨てましょう… 夢も明日も 幸せも 淋しい胸を 温める あなた一人が いればいい 闇路を散り染め 乱れ舞う 燃えて 紅 もみじ坂 この先は… 戻る術ない わかれ坂 愛する母に 背を向けて 行くと選んだ 道だから 運命にこの身が ちぎられようと 二人 紅 もみじ坂 |
おふくろ えれじぃ静太郎 | 静太郎 | 喜多條忠 | 蔦将包 | 蔦将包 | 夕暮れの町に 灯がともりゃ あの日のおふくろ 想い出す 男に涙は いらないよ ツバと一緒に 飲み込みな 空から声が 聞こえるよ おふくろの指は いつだって 暮らしの匂いが していたよ 初めて東京 出て来た日 米と野菜と さみしさが 下宿の隅に 届いてた 哀しみにふっと 出会うとき 笑顔のおふくろ 想い出す 孝行息子じゃ なかったね いつも面倒 かけたよな おふくろ おふくろ ありがとう |
北陸ながれ旅大江裕 | 大江裕 | 森坂とも | 蔦将包 | 蔦将包 | 佐渡の夕陽に 別れをつげて 今日は黒部の 宿場町 身体(からだ)ひとつで 出直す旅だ すがるお前を ふりほどき ひとり冬空 旅のれん みぞれが寒い みぞれが寒い 北陸ながれ旅 連れて行ってと おまえの声が 潮のうねりと 追いすがる さわぐ松風 安宅(あたか)の関で 無事でいるかと あおぐ月 口に出さずに 旅千里 越前抜けて 越前抜けて 北陸ながれ旅 落ち葉ふみしめ 琵琶湖のほとり どこへ行くかと 雲が言う あの日追われた 浪花(なにわ)の街で 春にゃ根をはり 花咲かす 胸に誓った 旅土産 迎えに行くぜ 迎えに行くぜ 北陸ながれ旅 |
人情横丁・笑顔町静太郎 | 静太郎 | 喜多條忠 | 蔦将包 | 蔦将包 | お隣り同士で 味噌醤油 たまには他人(ひと)の 女房まで 借りてく人まで あったとさ ここは下町 がらっぱち おせっかいなら まかせとけ 人情横丁 笑顔町 じいさん ばあさん 悪ガキや 隣の猫の ミケまでも 声かけ気にかけ 暮らしてる 金はなくても 人がいる あったかすぎる 人がいる 人情横丁 笑顔町 景気がどんなに 悪かろと 腹立つことが 多くても 笑顔が一番 いい薬 路地に並んだ 朝顔も おはようさんと 咲いている 人情横丁 笑顔町 一生一度を 生きるなら ポツンとひとり 生きるより 楽しく生きる 人が勝ち つらい涙がこぼれても もらい泣きすりゃ 気も晴れる 人情横丁 笑顔町 春には桜の 花が咲く 夏には夜空に 大花火 祭りの神輿が 町を行く 住めば都さ 人生は 人のぬくもり 抱き合って 人情横丁 笑顔町 |
もういちど聞かせて城めぐみ | 城めぐみ | 水木れいじ | 蔦将包 | 蔦将包 | そんな気がして 想い出の店 扉をあけたら 懐かしい うしろ姿(かげ) 別れて何年 また逢うなんて あなたひとりだけ 待っていてよかった… 泣かないわ もう泣かないわ けして泣かないわ もういちど聞かせて 愛しているからと 変わらないのね 淋しげな瞳(め)も ときどき意地悪 つぶやいた くちびるも にじんだ小窓に 似顔絵描(か)いて あなたひとりだけ 夢に?たいつでも… 泣かないわ もう泣かないわ けして泣かないわ もういちど聞かせて あの日の囁きを 街の灯(あかり)に ときめく心 ちいさな倖せ 待っている 気がするの 行く人 来る人 見送りながら あなたひとりだけ 信じてた私よ… 泣かないわ もう泣かないわ けして泣かないわ もういちど聞かせて 愛しているからと 愛しているからと |
私の夏は来ぬ走裕介 | 走裕介 | さくらちさと | 蔦将包 | 蔦将包 | 暮れそで暮れない 夕暮れに じらされながら 宵化粧 鏡に映る 枝折り戸も 人待ち顔に ゆれてます あなたは今夜 涼風(すずかぜ)ですか それともはげしい 夏嵐 ああ あつくなる きっと あつくなる 私の 私の 夏は来(き)ぬ みじかい夜なら それもいい ふたりで見たい 明けの夢 露草ぬらし 銀の雨 足音たてて 駆けて行く 夜空にささる 稲妻のように 射抜いてください この胸を ああ あつくなる もっと あつくなる 私の 私の 夏は来(き)ぬ ああ あつくなる きっと あつくなる 私の 私の 夏は来(き)ぬ |
一・二・三の人生あかり真木ことみ | 真木ことみ | 山田孝雄 | 蔦将包 | 蔦将包 | ひとつひとりで 夢を追う ひとりぼっちが 好きになる ふたつふたりで 支え合う 人という字が 読めてくる 夢あかり 恋あかり 心あかり 一(ひい)・二(ふう)・三(みい)の 人生あかり みっつみんなで 歩く時 いつもあの子が びりになる そこで神様 笛を吹く 止まれ全体 まわれ右 人あかり 情あかり 泪あかり 一(ひい)・二(ふう)・三(みい)の 人生あかり 汗は流れて 野に落ちて やがて遠野(とうの)の 花になる 花は恋して 実を抱いて 嫁ぐあなたの ふるさとへ 夢あかり 恋あかり 心あかり 一(ひい)・二(ふう)・三(みい)の 人生あかり |
春女房立樹みか | 立樹みか | 里村龍一 | 蔦将包 | 蔦将包 | 甘えていいのよ 子供のように あなたの苦労は 私が背負う 傘のひとつに 肩寄せて 春を待ちましょ ふたりして 昨夜は優しい 母親で 今夜は女房で 抱いててあげる 心を下さい 命をあげる あにたが私を 必要ならば 酔って自分を かくしても 辛い気持ちは 目で分かる 一人でお酒に 逃げないで 今夜は女房で 愛してあげる 眠っていいのよ 私の膝で 夢なら一緒に 探してあげる 窓の下には すみだ川 雨に情けの 灯が点る 明日は可愛い 恋人で 今夜は女房で 尽くしてあげる |
孤独のさすらい走裕介 | 走裕介 | 秋浩二 | 蔦将包 | 蔦将包 | 涯ない 悲しみを 鞄に詰めて ひとりさすらう 北の町 おまえと別れて 心が虚しいよ 数え切れない 思い出が蘇る 冬が春に 色づき 花の香りに 誘われて 旅を続ける 北へ 北へ 唯ひとり 鉄路を 走り去る 列車の窓に 琥珀色した 夕陽が射す もう一度あの日の ふたりに戻りたい 肌のぬくもり もう一度感じたい 夏が秋に 移ろい 風が切ない 紋別の 海を見つめて 俺は 俺は 唯ひとり 秋が冬に 深まり 雪がこころも 埋め尽くす 空にキラキラ 光る 光る 銀の海 |
街でひろったシャンソン走裕介 | 走裕介 | 池田充男 | 蔦将包 | 蔦将包 | 君におしえてあげよう 冬の並木でひろった ちいさな物語り その女(ひと)はきっと 失恋したのだろう 枯葉のように 歩いていたのさ 髪がもつれた 肩のあたりが とても とても 淋しかったよ 君におしえてあげよう 夜の茶店(さてん)でひろった ちいさな物語り その二人はきっと 約束したのだろう 囁きながら 見つめていたのさ ひかる指輪に モカがからんで とても とても 愛(いと)しかったよ 君と僕のことも 誰かが見てるだろう ランプの下で グラスをかたむけ 酒につよそな 熱いカップル とても とても 怪(あや)しかったよ ふたりだけの ちいさなシャンソン |
悲恋華水田かおり | 水田かおり | 木下龍太郎 | 蔦将包 | | 抱かれる数が 増えるたび 女は別れが つらくなる 今夜 ひと夜で あなた 旅を終わりに しませんか いで湯の宿の 庭に咲く 花は悲恋華 曼珠沙華(まんじゅしゃげ) 愛しちゃならぬ 人なのに 愛した私が いけないの ごめんなさいね あなた 罪もないのに 苦しめて 無いものねだり 女って 恋は紅(くれない) 曼珠沙華(まんじゅしゃげ) いで湯の駅で 右左(みぎひだり) 明日(あした)はそれぞれ 汽車に乗る 朝が来るまで あなた 借してください 腕まくら 素肌に残る 想い出の 花は悲恋華 曼珠沙華(まんじゅしゃげ) |
山が、笑ってら走裕介 | 走裕介 | 直己 | 蔦将包 | 蔦将包 | 山が 笑ってら 雲の切れ間 陽(ひ)を浴びて ニコニコと 笑ってら おまえ 何悩む? 山が心 見透かして つらつらと 語り出す ちょっと おいらに 登って みるかい ちょっと そよ風 吹かれて みるかい ちょこっと ちょこっと 遠くを 眺めて みるかい それで それで おまえの 何かが 変わるなら 山が 笑ってら 雨にうたれ 霞んでも どっしりと 笑ってら おまえ つらいのか? 山が心 見透かして とくとくと 語り出す いつか 晴れたら 登って みるかい いつか 湧水(わきみず) 飲ませて やろうか いつかは いつかは 誰かと 笑顔で 登れよ そうさ そうさ おまえも 幸せ つかめるさ ちょっと おいらに 登って みるかい ちょっと そよ風 吹かれて みるかい ちょこっと ちょこっと 遠くを 眺めて みるかい それで それで おまえの 何かが 変わるなら |
朱い鳥瀬口侑希 | 瀬口侑希 | 坂口照幸 | 蔦将包 | 蔦将包 | 愛し過ぎるのは 罪ですか 罪と知りつつ すがる胸 吐息の花火が 爆(ぜ)るとき 女はひととき 永久(とわ)を見る 朱い鳥… 朱い鳥… 熱い血汐が 炎と燃えて あなた恋しと 天に舞う ひと夜を千夜と 闇に舞う あなた追いかけて 渡る橋 橋が崩れて 目が覚める 夜明けがそこまで しのび寄る 骨まで折るほど 抱きしめて 朱い鳥… 朱い鳥… いのち焦がして 炎と燃えて 姿一途に 凛と舞う ひと夜を千夜と 冬に舞う 朱い鳥… 朱い鳥… 熱い血汐が 炎と燃えて あなた恋しと 天に舞う ひと夜を千夜と 闇に舞う |
辰子伝説岩本公水 | 岩本公水 | 吉岡治 | 蔦将包 | 蔦将包 | どうしていますか?あなたお元気ですか わたしは懲(こ)りずふられ旅です 永遠の若さ求め龍になった 田沢湖(たざわこ)の辰子の伝説(はなし)にしみじみしてます 愛はうたかたで永遠じゃないものと 答えはとうに出てるのに 心のどこかで奇跡を待つの わたし龍には 龍にはなれない ひとり旅 辰子に恋した龍が海辺にいたの 八郎潟(はちろうがた)の八郎太郎 永遠の愛を誓い百夜(ももよ)通い 美しい辰子の心を射止めたそうです キラリ湖は日を浴びて琥珀(こはく)色 遠くに見える駒ケ岳(こまがたけ) 心に棲(す)みつく未練が消えて わたし今日から 今日から出直す ひとり旅 わたし今日から 今日から出直す ひとり旅 |
北愁歌天草二郎 | 天草二郎 | 大久保與志雄 | 蔦将包 | 蔦将包 | みぞれまじりの 旅空夜空 思慕(おもい)ひきずる 港町 指輪もやれず 泣かせたままで いくら詫びても 届かない 夜の寒さを 噛みしめて ひとり飲む酒 苦い酒 誰かの愛に 包まれながら 今が幸せ それでいい 一途に惚れて 一途に生きた 未練ばかりの 虚しさよ 写真を一枚 ふところに ひとり飲む酒 つらい酒 北行く船が 夜霧をつれて 汽笛淋しい 港宿 旅路の町は 行く人もなく 肩に冷たい 雪が舞う 明日は釧路か 函館か ひとり飲む酒 わすれ酒 |
夏泊恋歌城之内早苗 | 城之内早苗 | 冬弓ちひろ | 蔦将包 | 蔦将包 | 車降りれば 風の群れ あなた追いかけ 夏泊 何も告げずに 去ることが あなた 選んだ愛ですか たとえ 愚かと言われても 愛しぬきたい 愛しぬきたいわたしです 照れるあなたに寄り添って あの日見上げた 冬の月 酔って気ままに くちずさむ あれは 津軽の唄ですね あなた 忘れるぐらいなら すべて忘れて すべて忘れてしまいたい いつかおまえに 見せたいと あなた言ってた この景色 あたり一面 藪椿 海をみつめて 咲いてます あなた も一度抱きしめて ここで幸せ ここで幸せみつけたい |
母さんの海うた村木弾 | 村木弾 | 原文彦 | 蔦将包 | 蔦将包 | 寒い番屋で 火を起こし 指に息かけ 飯(めし)を炊(た)く 頑張る笑顔が 好きでした 母さんあの日の 鼻唄(はなうた)が 聴こえてきますよ 東京(みやこ)まで 今日という日が 良(い)い日なら なんも言うこと ないと言う 母さん気持ちが 分かります 両手を合わせて 父さんの 船待つ姿が 浮かびます 潮の風吹く 砂浜に 背中丸めて 魚干(ほ)す あかぎれ手のひら 気にしない 母さんあの日の 荒れた手を 温(ぬく)めてあげます 夢ん中 母さんあの日の 鼻唄(はなうた)が 聴こえてきますよ 東京(みやこ)まで |
女が泣いてる港町瀬口侑希 | 瀬口侑希 | かず翼 | 蔦将包 | 南郷達也 | それじゃアバヨと 口笛吹いて あんたが消えてく 裏通り 見送るもんか 追うもんか どうせ気まぐれ カモメ鳥 灯りを消して 窓辺でひとり 女が泣いてる 港町 別れ霧笛を 遠くに聞けば も一度逢いたい 抱かれたい 見送るもんか 追うもんか わたし未練な 迷い猫 指輪を抜いて 想い出すてて 女が泣いてる 港町 遊び夜風に 頬なでられて 幸せ夢見た だけだもの… 見送るもんか 追うもんか 明日(あす)も港にゃ 船が着く 強がり言って くちびる噛んで 女が泣いてる 港町 |
一膳の箸鳥羽一郎 | 鳥羽一郎 | 武田鉄矢 | 蔦将包 | 蔦将包 | やっと叶った ふたりの夢は 紺ののれんの 小料理屋 “でくのぼう”だと 怒鳴られながら 腕に仕込んだ 百の味 棒は棒でも おまえとならば おんなじ長さで まっすぐで 今日からふたりで 一膳の 一膳の箸 奥に小上がり テーブルひとつ 六人座れる カウンター ネタの仕込みは 港の仲間 いつもいいもの 届きます 今は苦労が 楽しみでして 箸にも棒にも なれないが 女房のおかげで 一膳の 一膳の箸 杉の小枝で こさえた箸は 山の香りが 売りですが 地元生まれが ふたりの売りで どうか御贔屓 今日からは お前女将で 俺、板さんで 寄り添い働く 夢あかり ふたりの手本は 一膳の 一膳の箸 |
一円玉の心意気静太郎 | 静太郎 | 大久保與志雄 | 蔦将包 | 南郷達也 | 雨にうたれて 芯まで凍る 今でも一人の 浮草ぐらし 吹けば飛ぶよな 小さないのち だけど泣かない 崩れない 一円玉の心意気 桁は一番 小さいけれど 背筋を伸ばして 世間を生きる 希望(のぞみ)一途に 一番勝負 俺は逃げない 崩れない 一円玉の心意気 夜の巷(ちまた)に 流れるよりも きれいな小川の 小石で生きろ 親の言葉が 骨身にしみる だから負けない 崩れない 一円玉の心意気 |
木洩れ日に包まれて岩本公水 | 岩本公水 | こはまかずえ | 蔦将包 | 蔦将包 | 桜の花びら 散る春も 寒さに凍(こご)える 冬の日も あなたが 見ていてくれるから 木洩れ日(こもび)に 包まれて 幸せを 噛(か)みしめて 私は 暮らしてる 今も これからも やすらぎ感じる 時間(とき)の中 優しい視線を 浴びながら ふたたび笑顔に 巡(めぐ)り逢(あ)う 木洩(こも)れ日(び)に 包まれて 心から 癒(いや)されて 私は 歩んでく 明日(あす)も明後日も 若葉がまぶしい 夏の日も ぬくもり恋しい 秋の日も 歌える喜び 感じてる 木洩(こも)れ日(び)に 包まれて あたたかく 守られて 私は 生きてゆく ずっとこれからも |
こよみ坂琴けい子 | 琴けい子 | 木下龍太郎 | 蔦将包 | 蔦将包 | お前は宝と 貴方が褒める なんで取るのよ 私の科白 隣で支える その手がなけりゃ 知らずに終わった しあわせは 影踏みながら 一緒に歩いた こよみ坂 泣かせもしたなと 貴方が詫びる いいえ私が 至らぬせいよ いいことばかりの 人生ならば どこかで解けた 絆糸 いろいろあった 想い出綴りの こよみ坂 懲りずに来るかと 貴方が笑う 当り前です 道連れだもの 昨日や今日では 味など出ない 月日が夫婦の 隠し味 手に手を取って 二人で越えたい こよみ坂 |
夕照の道瀬口侑希 | 瀬口侑希 | さくらちさと | 蔦将包 | 蔦将包 | 瀬田の唐橋 ひとりで行けば 肩にひとひら 舞う桜 夢をいちずに 追いかける あなたの背中が 遠ざかる つのる恋しさ 抱きしめて 呼べば霞の 夕照の道 琵琶湖はなれて 流れる水に 揺れてさまよう 木の葉舟 愛という名の しあわせは 急いでしまえば 消えてゆく 心細さに 負けそうな にわか雨降る 夕照の道 切り絵みたいな 比叡の山が 暮れてゆきます 西の空 過ぎる季節の さみしさが かならず絆を つよくする あなた待ちます いつまでも 紅く染まった 夕照の道 |
霧降高原水森かおり | 水森かおり | 麻こよみ | 蔦将包 | 蔦将包 | ため息こぼれて 霧になる 浮かぶ面影 せつなくて 別れの理由(わけ)さえ 知らぬまま やっぱりあなたを 終われない 霧降高原 ただひとり みれん心を 持てあます この恋かならず 忘れます 決めたそばから 逢いたくて 私を優しく 抱きしめた あの日のぬくもり 信じたい 霧降高原 六方沢橋(はし)の上 涙しずくが こぼれます 短い夏の日 惜しむよに ニッコウキスゲの 花の群れ 来た道泣かずに 戻ったら あなたが待ってて くれますか 霧降高原 どこまでも 後ろ向かずに 歩きます |