ひと房の葡萄桜田淳子 | 桜田淳子 | 藤公之介 | 深町純 | | ひと粒(つぶ) ひと粒に 愛を熟させて 通りすがりの誰かを待っている 枝もたわわの ひと房の葡萄 都会は薄墨色(うすずみいろ) そんな黄昏(たそがれ)だけど いつか見たあの青い空を 忘れてしまったわけではないわ いやなことも それなりに 握りつぶすコツを覚えて 急がないで生きて行くわ ひと粒 ひと粒を 熱い唇で 頬ばってくれる あなたを待ちわびて 涙ぐんでる ひと房の葡萄 涙は隠さないわ 誰に見られてもいい 強がりなんかみんな捨てて 可愛い女でいつもいたいの きれいごとを並べても 人はこころ開かないから 飾らないで ぶつかるだけ ひと粒 ひと粒に 愛を熟させて 通りがかったあなたの肩先に 落ちてみせるわ ひと房の葡萄 |
国東半島ぶらり旅佐良直美 | 佐良直美 | 藤公之介 | 徳久広司 | 小笠原寛 | またひとつ哀しみを ひきずってひとり旅 あの人のせいじゃない なるようになっただけだもの 国東半島ぶらり旅 ひと足ごとにほろにがい 幸せはいつだって 逃げ足が早いから にぎったら離すなと てのひらにそっと言いきかす 国東半島ぶらり旅 いい人だったあの人は もう二度と女には 生まれたくないよねと 何気なくひとりごと おどろいて肩をすくめる 国東半島ぶらり旅 夕陽に濡れて風の中 |
いとしのロビン・フッドさま榊原郁恵 | 榊原郁恵 | 藤公之介 | 馬飼野康二 | 馬飼野康二 | あなたに夢中なの 気づいてくれたのね やさしいまなざしで 私を誘うの 木陰に身をかくし ロビン・フッドみたいに すばやく愛の矢を はなってくれた 青い青いリンゴが 赤く赤く色づいたのは あなたの矢が ささったせいよ 二人の幸せ はじまっていた なのに 私のロビン・フッドさま いとしのロビン・フッドさま どこを旅しているのです 熱い胸かして下さい あなたはいつのまに 私をおいてどこへ ひとりでさすらいの 旅にでかけたの 弓矢をもう一度 ロビン・フッドみたいに キリリとひきしぼり はなって欲しい 赤い赤いリンゴは 穴が穴があいたまんまで すきま風が むなしく吹いて このまま ひとりじゃこごえそうなの なのに 私のロビン・フッドさま いとしのロビン・フッドさま どこを旅しているのです リンゴから 矢をぬいたまま 私のロビン・フッドさま いとしのロビンフッドさま はやく帰って下さいね いつまでも 待ちつづけます |
バス通学榊原郁恵 | 榊原郁恵 | 藤公之介 | 森田公一 | あかのたちお | ギュウ ギュウ づめのバスの中 抱きしめられて いるみたい ギュウ ギュウ づめのバスの中 ゆられ ゆられて 夢ごこち 夢ごこち 今朝も同じバス 7時50分 二人の秘密を乗せて走る たった15分 短かすぎるけど みんなに囲まれて しのび逢い ギュウ ギュウ づめのバスの中 頬にくちびる さわりそう ギュウ ギュウ づめのバスの中 誘い 誘われ 夢ごこち 夢ごこち バスが曲るたび いつも手をかして やさしくかばって くれるあなた 白いTシャツが まぶしげにのぞく 小麦色した肌も みんな好きよ ギュウ ギュウ づめのバスの中 抱きしめられて いるみたい ギュウ ギュウ づめのバスの中 ゆられ ゆられて 夢ごこち 夢ごこち ギュウ ギュウ づめのバスの中 抱きしめられて いるみたい ギュウ ギュウ づめのバスの中 ゆられ ゆられて 夢ごこち 夢ごこち |
わがまま金曜日榊原郁恵 | 榊原郁恵 | 藤公之介 | 森田公一 | 馬飼野康二 | ウウウ わがまま わがまま放題 し放題 水玉模様の金曜日 わがまま わがまま放題 し放題 いじわるしたいの 好きだから ランブリング ランブリング にかわ雨 電話ボックス 雨やどり ランブリング ランブリング ずぶ濡れよ 急いで 迎えに 来てほしい 水玉模様の 傘がいい きょうの気分に 似合うから 10分以上 待たせたら 誰れかと どこかへ行っちゃうわ ウウウ わがまま わがまま放題 し放題 水玉模様の金曜日 ランブリング ランブリング 金曜日 海へ行きたい 波のりに ランブリング ランブリング つれてって この雨 やむまで 待てないわ 水玉模様の傘の中 いじわるをして ひとりじめ 叱ってくれたら その胸で 泣いて甘えて みたいのに ウウウ わがまま わがまま放題 し放題 水玉模様の金曜日 わがまま わがまま放題 し放題 いじわるしたいの 好きだから |
あのころ君は堺正章 | 堺正章 | 藤公之介 | 川口真 | 川口真 | 古いレコードのジャケットに 君の言葉が残ってる 歌に託してこの想い あなたの胸に忍ばせますと 針をのせたら 疲れた心を 時がさかさに 流れ出す ああ ひたひたと懐かしい この歌のそばを いろんな人が 立ち止まり振り返り 通り過ぎて行ったよ 君はあの頃は女学生 若さばかりで生きていた 夢中になっているものが 今でも何かあるのだろうか キズだらけの ドーナツ盤が 一途な想い 伝えてる ああ しみじみと ほろにがい この歌のそばを いろんな人が 立ち止まり振り返り 通り過ぎて行ったよ この歌のそばを いろんな人が 立ち止まり振り返り 通り過ぎて行ったよ |
坂のある街堺正章 | 堺正章 | 藤公之介 | 川口真 | 川口真 | 今日から二人だけの 愛のくらしを ムム… 坂の下の小さな 部屋で始めようと 胸おどらせて つれづれ歩いた 日暮れどき 目に映るもの すべてが かがやいて見えた街 裏通りには ぼくの 名前を付けて ムム… この坂道は 君の 名前で呼んだね 季節がいくつか過ぎて 二人は別れ ムム… 坂の下の部屋には 見知らぬ人がいる 知らずに足が 向いてたこの街 日暮れどき 君にはつらい想いを させたまま 捨てた街 川の流れに ぼくの 名前を付けて ムム… 小さな橋は 君の 名前で 呼んだね |
海は地球の水たまりコロムビアゆりかご会 | コロムビアゆりかご会 | 藤公之介 | 森岡賢一郎 | 森岡賢一郎 | 海はでっかいぞ 地球の水たまり くんでもくんでも ちっともへらないぞ ザリガニ チョンチョロリン ヒトデがペッタンコ 汐風ヒューッと来て カモメがスイ 夏って大好きさ 海って大好きさ でっかいからでっかいから大好きさ 波は不思議だな 海のベロみたい ぺロロン ぺロロン 砂をなめている にがいか しょっぱいか おなかはいっぱいか ぼくの足まで なめて行く 夏って大好きさ 海って大好きさ やっぱりそうさやっぱりそうさ大好きさ 海はでっかいぞ 太陽の水風呂だ 入っても入ってもちっともあふれない まっかな体をジュジュッとしずめて ひんやりいい気持 またあした 夏って大好きさ 海って大好きさ なんてったって なんてったって大好きさ |
両手に花コリアナJOJO | コリアナJOJO | 藤公之介 | 市川昭介 | 京建輔 | 右手で あなたの手を握り 左手で 彼と手をつなぐ 時代のそよ風 ささやいて そろそろいかがと 誘ってる あなたと一緒の 20年 彼と知り合い まだ2年 男のいいとこ 悪いとこ それぞれ違う 面白さ おたがい 分別ざかりだから だからこそ 分別捨てるのもいい あと半分の 人生だもの 残りは心の 心のままに 右目で あなたにほほえんで 左目で 彼を受け止める 男と女の 関係の 居ごこちのいい お付き合い あなたが 流れる川ならば 彼は 激しく落ちる滝 男というもの いろいろを 女は知って 死にたいの おたがい 分別ざかりだから だからこそ 分別捨てるのもいい あと半分の 人生だもの 残りは心の 心のままに |
おはよう!こどもショー楠トシエ・石川進・愛川欽也・ひばり児童合唱団 | 楠トシエ・石川進・愛川欽也・ひばり児童合唱団 | 藤公之介 | 宮崎尚志 | | おーい はじまるってさあ 一人(ひとり)こい 二人(ふたり)こい 三人(さんにん)そろったら はじめよう それ! こどもショー まだ…… 十人(じゅうにん)こい 百人(ひゃくにん)こい 千人(せんにん)そろったら はじめよう それ! こどもショー まだ…… 一万(いちまん) 十万(じゅうまん) 百万(ひゃくまん) 千万(せんまん) あわ…… かぞえきれないや エーイ はじめちゃおう それ! こどもショー |
びんちゃんのうた楠トシエ | 楠トシエ | 藤公之介 | 小谷肇 | 小谷肇 | びんちゃんのあだ名(な)は ナーニ だれでもしってる まめタンク ちっちゃいけれど ドンとこい てあしのばして あばれちゃおう それ! 牛乳(ぎゅうにゅう)びんの一升(いっしょう)びんの花(か)びんの 土(ど)びんの びびんのパッ びんちゃんのすきなもの ナーニ ほっぺたおちそうな やきいもよ あさから ばんまでたべどおし ゆめの中でもたべてるよ それ! 牛乳(ぎゅうにゅう)びんの一升(いっしょう)びんの花(か)びんの 土(ど)びんの びびんのパッ びんちゃんのきらいなもの ナーニ なきむし よわむし いじめっ子 けんかはよそう 友(とも)だちさ みんなあつまれ うたっちゃおう それ! 牛乳(ぎゅうにゅう)びんの一升(いっしょう)びんの花(か)びんの 土(ど)びんの びびんのパッ |
風の館ガロ | ガロ | 藤公之介 | 堀内護 | | めぐり逢えば 別れだけが いつも待ち伏せしてる 心残り ひとつ ふたつ 引きずりながら ひとり… 読みかけの本の ページを折るように 思い出の隅を小さく折れば ぼくの背中ぶって 泣いた君がよみがえる 肩をふるわせて 愛がほしいと 坂の上の壊れかけた レンガ造りの館 生い繁った草の中で 立ちつくしてたふり… 一冊の本も読み終えないうちに ふたりの暮らしは黄昏ていた 崩れ落ちたレンガ 積み重ねてまた崩す 君は旅に出た ぼくは追わない めぐり逢えば 別れだけが いつも待ち伏せしてる 心残り ひとつ ふたつ 引きずりながら ひとり… めぐり逢えば 別れだけが いつも待ち伏せしてる 心残り ひとつ ふたつ 引きずりながら ひとり… |
私のいちばん美しい時を片平なぎさ | 片平なぎさ | 藤公之介 | 佐瀬寿一 | 矢野立美 | ささいなことで 笑いころげて わけなどなくて 涙ぐんだり 風のそよぎに ひとり心を 揺らしています 朝な夕なに 私のいちばん 美しい時を このまま あなたにゆだねます いつか若さが あせぬ問に 熱い心が 冷(さ)めぬ間に…… 夜明けのモヤの 不思議な匂い 窓辺にゆれる 木もれ陽の影 そんな小さな 一つ一つが 胸にしみます 一日ごとに 私のいちばん 美しい時を このまま あなたに ゆだねます いつか季節が 過ぎぬ間に 夢を追うのが 似合う間に…… 私のいちばん 美しい時を このまま あなたにゆだねます いつか若さが あせぬ問に 熱い心が 冷(さ)めぬ間に…… |
天の子守歌オユンナ | オユンナ | 藤公之介 | オユンナ | 川崎康宏 | 翼を風に乗せて 一羽の鳥が行く その目を北へ向けて ひたすら はばたいて ブェー ブェー 北が恋しいと ブェー ブェー 夢で泣いてる 翼に希望を乗せて 南にあこがれた まぶしい空だけれど 心はなじめない ブェー ブェー 北が恋しいと ブェー ブェー 夢で泣いてる ブェー ブェー 北が恋しいと ブェー ブェー 夢で泣いてる 翼は疲れ切って 涙が羽根を濡らす はるかな北の空に やさしく抱かれたい ブェー ブェー 北が恋しいと ブェー ブェー 夢で泣いてる ブェー ブェー 北が恋しいと ブェー ブェー 夢で泣いてる 夢で泣いてる 夢で泣いてる |
そよ風と私岡田奈々 | 岡田奈々 | 藤公之介 | 森田公一 | | すり切れるほど 聴きつづけたい レコードみたいな 人ですね 最初に針を のせたのは誰 甘いメロディー 今ひとり占め 1・2の3で はずみをつけて セーノで あなたにぶつかった 光る空 手ごたえ あふれる涙 胸をおさえて ひとりあれこれ 悩んでいたのが 嘘のようです いつもの街が 違って見える きらめき かがやき 蒼い風 幸せ色に 爪まで染まり 私じゃないよな 私が走る 1・2の3で はずみをつけて セーノで あなたにぶつかった 有頂天 わがまま すりぬける愛 だらだら坂で 振り返ったら あなたの姿が 遠くに見えた 1・2の3で 背中を向けて セーノで あなたがいなくなる わかれ道 右ひだり 不意の出来事 よくあることと 割り切れる日が そのうちいつかは 来るのでしょうか |
だれですか大橋恵里子 | 大橋恵里子 | 藤公之介 | 馬飼野康二 | 馬飼野康二 | それは 一枚のハガキで始まったの 差し出し人の名前がない 「今日も電車で お見かけしました」と たった一行 ささやくように…… 一週間に 欠かさず一枚 一行ずつの 語りかけ だれですか あなたはだれですか 「勝手に心を寄せているのです」とか 「日ごとに想いがつのります」とか はずむような 歌うようなその言葉に いつしか 心が傾いて行くわ あなたは私を あなたは私を どこから見てるの どこから見てるの それは 水色のハガキで終わりました 雨の激しい たそがれどき 「ぼくはやっぱり 遠くへ行きます」と 上手な文字が むせんでいたわ…… それからぷっつり ハガキがとだえて 気がかりだけが 残ったの だれですか あなたはだれですか 「背の高い人と歩いてましたね」とか 「もう書くことがありません」とか そんなハガキ届けられて 気になってた 矢先の出来事 それは誤解です どうすればいいの どうすればいいの あなたに逢いたい あなたに逢いたい |
ピーターパンのカセット・テープ大橋恵里子 | 大橋恵里子 | 藤公之介 | 馬飼野康二 | 馬飼野康二 | ピーターパンになりたいと つぶやいて (つぶやいて) フランスパンを かじってた あいつなの (あいつなの) いつの間にやら いなくなって カセット・テープ 届いたわ いつもの やり口(くち)なのよ テープ回すと ぶきっちょに あれこれ言い訳をしたあとで 君のやさしさ しみたよと 泣かせる セリフ テープ 巻き戻し テープ 巻き戻し ピーターパンは気まぐれな 恋泥棒 (恋泥棒) フランスパンを かじるよに 恋をする (恋をする) そのうちどうせ ひょっこりと 戻ってくるわ てれながら いつもの やり口(くち)なのよ あいつ気どった 声を出し 嵐を行く船が ぼくならば 君は港の灯だと キザな セリフ テープ 巻き戻し テープ 巻き戻し あいつ気どった 声を出し 嵐を行く船が ぼくならば 君は港の灯だと キザな セリフ テープ 巻き戻し テープ 巻き戻し |
渚通りのディスコティック大西結花 | 大西結花 | 藤公之介 | 平尾昌晃 | | 波が消してゆく 恋のイニシャル 砂に落とした 涙ひろい 街へ帰ります… 汗にまみれ 踊り明かした 渚通り ディスコティック まぶしい あの人の まなざしに 激しく つかまった夜 指の先までも 燃えた二人の 愛は遊びじゃないと 誓い合ったはずなのに… 青い海原 白い桟橋 渚通りディスコティック はだしで 抜け出して かむしゃらに 波うちぎわを 走った 砂にまみれた 熱い体を 波にゆられて ふたり 見つめあった 夏の日よ… 忘れられず ひとり来てみた 渚通り ディスコティック 今では 哀しみのさざ波が むなしく 思い出ゆらす 波が消してゆく 恋のイニシャル 砂に落とした 涙ひろい 街へ帰ります… 波が消してゆく 恋のイニシャル 砂に落とした 涙ひろい 街へ帰ります… |
あなたという名の港大塚博堂 | 大塚博堂 | 藤公之介 | 大塚博堂 | あかのたちお | ぼくの船は今 岸を離れた 愛という名の 荷物を積んで ぼくはひとり今 舵をにぎる あなたという名の 港を目ざして 白い帆が 風をはらんで 帆柱が しなって軋む ぼくはもう 漕ぎ出してしまった ぼくはもう 漕ぎ出してしまった ぼくの船はもう 引き返せない たとえ嵐でも あなたを目ざす ぼくの胸は今 波に濡れて 濡れてなおさら 炎を燃やす 海原は あなたへつづく 潮風は あなたへ通う ぼくはもう 漕ぎ出してしまった ぼくはもう 漕ぎ出してしまった 白い帆が 風をはらんで 帆柱が しなって軋む ぼくはもう 漕ぎ出してしまった ぼくはもう 漕ぎ出してしまった |
一冊の本大塚博堂 | 大塚博堂 | 藤公之介 | 大塚博堂 | | あなたに借りた 五木寛之 今ごろ読む気に なりました また逢う口実 作りたくて 返すためにだけ 借りた本です あなたの愛は さめはじめ 秋へ秋へと 急ぎ足 ぼくは夏の思い出を かかえたままで 立ち止まる 本をあなたに 返さなければ 本をあなたに 返さなければ 男と女の 愛と憎しみ 二人によく似た物語 栞をはさんで 本を閉じて 甘い哀しみ たのしんでます あなたはまるで 風のよう あとも見ないで 走り去る ぼくはまるで 石のよう 思い出重くて 動けない 本をあなたに 返さなければ 本をあなたに 返さなければ |
映画館大塚博堂 | 大塚博堂 | 藤公之介 | 大塚博堂 | | フランス映画 白黒画面 別れのシーン 雨の街角 立ち去る男 見送る女 涙ひとすじ 流れるメロディー 映写機の音が 間近に聞こえる 暗いシートで 胸つまらせる まるで私ね まるであなたね あれから私 きらめくような 幸せに背を向けたまま フランス映画 寂しい女 古いアパート こわれた時計 降り続く雨 パリの街並 終わりのマーク 高まるメロディー 映画館を出ると 雨に煙る街 肩を濡らして 下る坂道 まるで映画ね まるでヒロイン あれから私 きらめくような 幸せに背を向けたまま |
季節の中に埋もれて大塚博堂 | 大塚博堂 | 藤公之介 | 大塚博堂 | 森岡賢一郎 | 耳に押しあてた 電話の向こうで どこか寂しげに うるんだ きみの声がする ぼくだと気づいて きみは声を呑み 他人行儀なあいさつで 黙ってしまう きみと別れて ぼくは 自由になれたと 思いちがいをしてたよ きみなしでは 何ひとつ 出来はしないくせに 何か言ってくれ こみ上げてしまう きみはあれから幸せか 泣いてはいないか…… 季節がいくつも この部屋の中を 気の毒そうに のぞき込み 通り過ぎてゆく 戻っておいでと この電話口で ささやきかけたら きみは 迷惑だろうか きみと別れて ぼくは 若さにまかせて がむしゃらに走ったよ きみのいない寂しさを 埋ずめられないままに 何か言ってくれ こみ上げてしまう きみはあれから 幸せか 泣いてはいないか…… |
結婚する気もないのに大塚博堂 | 大塚博堂 | 藤公之介 | 大塚博堂 | | 風に追われるように 足早に歩く 通いなれた坂道は お前のうちへつづく ときおり春の強い風に 行く手をさえぎられ 頬をゆがめながら お前のもとへ急ぐ 結婚する気もないのに 俺は恋人きどり 甘えて寄りかかれば 当然のように お前を抱いてしまう 長すぎるお似合いね 女の大事な時期が 過ぎてしまうわとお前は ひとりごとのように言った 俺もボンヤリ言ったよ お前を抱きながら まるでかげろうのように いつまでこうしてるんだろう 結婚する気もないのに 長すぎる春さ けだるいこの季節は どこまでどこまで つづいて行くのだろう |
坂の上の二階大塚博堂 | 大塚博堂 | 藤公之介 | 大塚博堂 | | 坂の上の二階 そんな名前の店 坂を登りつめて ぼくはいつものように 風に追われて 階段を上がる 坂の通り見おろせる 窓ぎわの席 いつも空いている 向かいの椅子に きみの想い出が 今日もただよう フランシス・レイのストリングスが 波のように寄せて 寄せては返す 甘い想い出を ゆらす…… 坂道をころげ落ちる テニスボールのように はずみながら きみは去った 坂の上の二階…… そんな名前の店 レジの電話見つめながら かけてみようかと迷う 淡い夕日が さし込むお店 時計をチラチラ 人待ち顔で ひとりすするコーヒー からっぽの心に にがさだけが しみてゆく フランシス・レイのストリングスが 波のように寄せて 寄せては返す 甘い想い出を ゆらす…… クツクツ煮えたぎる サイフォンの音に にがい想い出が ゆれる ゆれる |
新宿恋物語大塚博堂 | 大塚博堂 | 藤公之介 | 大塚博堂 | | 話のはじめは 新宿通り 伊勢丹前の曲がり角 歩行者天国の 人波の中で 出会いがしらに あいつと触れた ほんのはずみで その細い肩に なぜだか 魅かれてしまったのでした 話はつづいて 角筈あたり 三越裏のカフェテラス 小さなテーブルに 差し向かいで 身の上話に 涙が落ちた ほんのはずみで その夜のうちに あいつを抱いて しまったのでした 話はかわって 柏木あたり 西向きの古い アパートの部屋 あいつの好みの 家具も揃えて 二人の暮らしが はじまっていた ほんのはずみが ほんとになって あいつを愛し はじめたのです 話の終わりは 新宿駅で 始発のホームに ただ一人 にがい思い出を 一つ背負って 旅立つあいつを 見送ったのです ほんのはずみで 朝もやの中に 涙が二つ 落ちてきました |
それぞれ大塚博堂 | 大塚博堂 | 藤公之介 | 大塚博堂 | | あした旅立つ人がいる じっとたたずむ人がいる 喋べりつづける人もいる 黙りこくった人もいる みな それぞれの胸の中 いま それぞれに感じてる ドアを押してる人がいる ドアを引いてる人がいる 笑いころげる人もいる なぜか泣き伏す人もいる みな それぞれのやり方で みな それぞれに歩いてる きのう別れた人がいる さっき出逢った人がいる うしろ振り向く人もいる 前を見つめる人もいる みな それぞれの足どりで いま それぞれに生きている みな それぞれの足どりで いま それぞれに生きている…… |
旅でもしようか大塚博堂 | 大塚博堂 | 藤公之介 | 大塚博堂 | | 少しだけ心が すり切れて来たから ひとりで夜明けに この街とび出す ぼくだけの時間を 無駄づかいしながら 時計を忘れた 旅でもしようか 道づれなんかいらない 歌がひとつあればいいさ あしたは あしたは いづこの空の下 銀色のさざなみ 果てしない海原 広がる夕映え 心も染まるよ ひとりでも生きれる ふたりならなおいい いとしいあなたに 手紙でも書こうか 時刻表などいらない 気まぐれだよこの旅は あしたは あしたは いづこの空の下 道づれなんかいらない 歌がひとつあればいいさ あしたは あしたは いづこの空の下 |
ダスティン・ホフマンになれなかったよ 大塚博堂 | 大塚博堂 | 藤公之介 | 大塚博堂 | 惣領泰則 | テレビの名画劇場で 「ジョンとメリー」を見たよ ダスティン・ホフマンが主演の 行きずりの恋のお話さ まるであの日の ふたりみたいで 胸が熱くなって 仕方がなかった 君にもう 二人も子供がいるなんて 僕のまわりだけ 時の流れが遅すぎる 君と一緒に見に行った 「卒業」を覚えているかい 花嫁を奪って逃げる ラスト・シーンが 心にしみたね なのにあの日 ぼくは教会で 君を遠くから ながめてるだけだった 君にもう 二人も子供がいるなんて 僕のまわりだけ 時の流れが遅すぎる ダスティン・ホフマンに なれなかったよ ダスティン・ホフマンに なれなかったよ |
ふるさとでもないのに大塚博堂 | 大塚博堂 | 藤公之介 | 大塚博堂 | | 山ふところの 小さな駅に ふらり降りたら 夜明けを待とう あてもないのに 枕木踏んで 線路づたいに モヤかき分ける 見知らぬ人の 会釈を受けて とまどいながらも なごんでしまう ほんとの色を 取り戻せない 紫色はぼくの 心のようだ ふるさとでもないのに ふるさとでもないのに こみ上げて来るのは なんだろう 遥か連なる 山はむらさき いく筋も昇る モミ焼く煙 逃げてここまで 来たわけじゃない 理由などいらない 旅がしたくて 手ごたえのない あの毎日は なんだったのか よくわからない ここでこうして いることだけで 心のつかえを 流せるだろうか ふるさとでもないのに ふるさとでもないのに こみ上げて来るのは なんだろう |
歩道橋大塚博堂 | 大塚博堂 | 藤公之介 | 大塚博堂 | | もしかすると ふるさとの町が見えるかと 歩道橋の上にあがってみました 汚れてしまった ぼくの悲しみのような 都会の空の彼方に あの小さな町が 今も本当にあるのでしょうか 歩道橋の上で 想いはめぐる 歩道橋の彼方 ふるさとは遠い 低い家並のつづく 静かな町に きらきら輝きながら 流れている川 自転車のベル鳴らし 古い木の橋を 君とふたりで通った 学校への道 今も本当にあるのでしょうか 歩道橋の上に 夕陽は暮れる 歩道橋の彼方 君は遠い 歩道橋の上で 想いはめぐる 歩道橋の彼方 ふるさとは遠い |
夕暮れのような微笑大塚博堂 | 大塚博堂 | 藤公之介 | 大塚博堂 | | たとえば落葉の吹きだまり お好きでしょうか あなたは たとえば夕陽の 影法師 お好きでしょうか あなたは 何げなく そんなことを たずねてみたかった 夕暮れのような微笑 のこして わけも告げずに 去って行く前に たとえば夜更けの雨の音 お好きでしょうか あなたは たとえば夜明けの もやの色 お好きでしょうか あなたは 照れながら そんなことを ささやいてみたかった 夕暮れのような微笑 のこして あなたは何処へ あなたは何処へ あなたは何処へ あなたは何処へ |
翌朝大塚博堂 | 大塚博堂 | 藤公之介 | 大塚博堂 | | 葉もれ陽 まぶしくて 目覚めた 遅い朝 時間を きいたけど いつもの 声がない あなたに さわれない…… あなたが 消えたあと ひとりで 飲みあかし ボトルを からにして 涙を 詰めかえた ゆうべの 部屋のまま…… 何気なく いつもの癖で あなたの名前 呼んでしまう いるはずがないのに いるはずがないのに…… 目覚めの コーヒーを ふたつ 入れながら 気づいて 手をとめて 肩を すくめるの なんだか おかしくて タオルも 歯ぶらしも すべてが 二つずつ 私の まわりには あなたの 影がいる 哀しみ 淀んでいる 何気なく いつもの癖で あなたの名前 呼んでしまう いるはずがないのに いるはずがないのに…… |
哀恋蝶泉ピン子 | 泉ピン子 | 藤公之介 | 小林亜星 | | 苦しいものですね 恋は 振り向いて下さい どうか あきらめられません あなた ふるえつづけてます… 蝶のように やさしく してくれたのは あなただけです それを私 真に受けました ああほんとにバカですね バカですね 落ちてしまいました 恋に 受けとめて下さい どうか おぼれていいですか あなた ささえてくれますか… 花のように やさしく 抱かれたのは 初めてでした それがほんの 気まぐれなんて もう今では遅すぎる 遅すぎる ますます痛みます 胸が 涙があふれます 今日も どうしてくれますか あなた 死んでもいいですか… 蝶のように 気軽に 私を捨てて あなたはどこへ うらみつらみ 言えばなおさら ああみじめなだけです みじめです |
行け!ゴッドマン泉こなた(平野綾) | 泉こなた(平野綾) | 藤公之介 | 山下毅雄 | | 「ゴッドマン!」 おーい ゴッドマン 聞こえるかい おーい ゴッドマン 飛んでこい SOS SOS SOS SOS 地球が危ない SOS SOS SOS SOS ゴッドマン ゴッドマン ゴッド・スパーク 「ゴッドマン!」 おーい ゴッドマン 見えてるかい おーい ゴッドマン やってこい SOS SOS SOS SOS 平和が壊れる SOS SOS SOS SOS ゴッドマン ゴッドマン ゴッド・サークル 「ゴッドマン!」 おーい ゴッドマン 時間がない おーい ゴッドマン 急いでこい SOS SOS SOS SOS お前が頼りだ SOS SOS SOS SOS ゴッドマン ゴッドマン ゴッド・クラッシュ |
ニョキニョキ節石川進、コロムビアゆりかご会 | 石川進、コロムビアゆりかご会 | 藤公之介 | 都倉俊一 | 青木望 | エンピツ畑には種まけば(ハッ どうした) エンピツ にょきにょき はえまして(アッ そーれ) にょき にょき にょき にょき にょき 雲までとどけ 空までとどけ 青空いっぱい落書しょう (アッそーれ どんときてにょきにょき) アンテナ畑に種まけば(ハッ どうした) アンテナにょきにょき はえまして(アッ そーれ) にょきにょきにょきにょきにょき アメリカにとどけ フランスにとどけ 世界のテレビを見て見てやろう (アッそーれ どんときてにょきにょき) ビルディング畑に種まけば(ハッ どうした) ビルディングにょきにょき はえまして(アッ そーれ) にょきにょきにょきにょきにょき 月までとどけ 星までとどけ 階段のぼって 宇宙旅行だ (アッそーれ どんときてにょきにょき) |
扉淡谷のり子 | 淡谷のり子 | 藤公之介 | 服部克久 | | くちびるで 私の耳かざりを はずすのが 上手(じょうず)だったわね いいかげん 私を燃やしといて あなただけ 酔いつぶれたわね 別れしな うなじに手をすべらし 見つめてる 目がうるんでたわ 言葉など いらない二人だった くちづけも 交(かわ)さなかったわ 二重(ふたえ)まぶたの 男は嫌いよ いつも いつも 私を こんな目に会わせる どうせまた 戻って来るんでしょう 今度こそ ドアは あけてやらない…… 花畑 飛びかう蝶々なのね ひな菊に 飽(あ)きたらダリアヘ もうあなた 若くはないのだから しばらくは 羽(はね)を休めたら いつもなら こっそり戻って来て このドアを 小さく叩くの なのにもう 五日も過ぎてるのに 足音の 一つもしないわ 二重まぶたの 男は嫌いよ いつも いつも 私を こんな目に 会わせる どうしたの いつもと違うじゃない このドアはずっと あけてあるのに あけてあるのに あけてあるのに…… ラララ…………ラララ……… このドアはずっとあけてあるのに あけてあるのに…… |
ひとかかえの愛天地真理 | 天地真理 | 藤公之介 | 森田公一 | | ひとにぎりの風 ルルル…… ひとかかえの愛 ルルル…… 暖かな あなたの心に ふれたくて 今 お久し振りですね お元気でしたか? お互にどこか少しずつ変りましたね。 あなたはずっと素敵になりましたよ! お逢い出来てとてもうれしい。 いわし雲の空 ルルル…… まぶしすぎる街 ルルル…… なつかしい あなたの腕に つかまって 今 暖かな あなたの心に ふれたくて 今 |
長距離電話あべ静江 | あべ静江 | 藤公之介 | 佐藤健 | | 海はかすんで 潮騒は哀しげで けだるい波が 寄せ返す まるで映画の ラストシーンのように 白みはじめた 渚をひとり ゆうべの長距離電話 とぎれた会話 気まずい沈黙 もう おしまいですか ここまで 追って来てくれる あなたの姿を 待っていました 海のそばの 白いホテルで 砂はしめって 潮風はやさしげで 早起きカモメ 空を舞う ふいに悲しみが この胸に突き上げて 波うちぎわを 駈け出していた ゆうべの長距離電話 つれない返事 電話を切る音 もう おしまいですね ふたりは また元どおりに 愛し合えると 思ってました 海の見える ホテルの部屋で |
恋のリクエストあいざき進也 | あいざき進也 | 藤公之介 | 井上忠夫 | | ミスターDJ. ミスターDJ. 伝えてよ…… 海辺の光に まみれてふたりは 日焼けた肌を寄せ合って 歌った あの娘のうぶげのまぶしさ 今でも 目に焼きついて はなれない ぼくの心を かきみだし 苦しくさせて 消えたひと ミスターDJ. あの娘が好き この気持 伝えておくれ ミスターDJ. あの娘が好き この想い 届けておくれ 忘れられない…… 今まで誰にも 打ちあけずにきた 思い出こめて送った リクエスト あの娘の胸の片隅に このぼく よみがえらせて ほしいのさ 心の中に 住みついて 死ぬほどつらく させるひと ミスターDJ. あの娘が好き この気持 伝えておくれ ミスターDJ. あの娘が好き この想い 届けておくれ 忘れられない…… ミスターDJ. あの娘が好き この気持 伝えておくれ ミスターDJ. あの娘が好き この想い 届けておくれ 忘れられない…… ミスターDJ. ミスターDJ. 伝えてよ…… |