祇園夜曲小宮恵子 | 小宮恵子 | 藤間哲郎 | 江口浩司 | | 橋を渡れば 白粉(おしろい)の 匂いこぼれる 宵あかり 舞妓どこ行く しおしおと 髪がかわいい 割れしのぶ エエ 祇園恋しや なつかしや あれは清水 長楽寺 鐘が鳴ります 今日もまた 恋じゃないけど 恋のように すがりつきたい 京の空 エエ 祇園恋しや なつかしや 加茂の流れに 揺れている 夢は柳か 三日月か 淡い別れの 哀しさを 泣いておくれよ 鹿の子帯 エエ 祇園恋しや なつかしや |
恋なんか捨てっちまえ三船浩 | 三船浩 | 藤間哲郎 | 桜田誠一 | | 背かれたんだって フン そんな 恋なんて捨てっちまえ 捨てっちゃえ たかがひとりの 女だぜ 広い世間の 片隅で チョッピリ見てた 甘い夢 ばかなばかな お前さ あきらめたんだって フン いいぜ 恋なんて捨てっちまえ 捨てっちゃえ 男同志で 握る手だ 意見がましく 言う俺も 死ぬほど辛い 目にあって 耐(こら)え 耐え 来たんだ 悲しいんだって フン だから 恋なんて捨てっちまえ 捨てっちゃえ 若い俺らは 先がある きれいさっぱり 忘れるにゃ 今夜は酒を 浴びようか なんだ なんだ 泣くなんて |
放浪竹越ひろ子 | 竹越ひろ子 | 藤間哲郎 | 不詳 | | 月は東に 夕日は西に 旅を行く身は 曠野の中に 今日もとぼとぼ さすらい暮し どこに埋めよう はかない夢を 恋に泣くのは 若さのためよ 空に唄うも つらさのためよ 捨てた故郷に 未練はないが 人の子ゆえに あわれを想う 何を求めて ひろった旅か 長い砂丘の ひとすじ道よ 嵐吹け吹け 地をまき立てて 愛(いと)し人待つ あゝ身ではなし |
三味でダンスをなでしこ姉妹 | なでしこ姉妹 | 藤間哲郎 | 白石十四男 | 山田年秋 | 踊っておねがい お座敷だって あなたと踊れば すてきなクラブ ひと目みてから 好きなの好きよ うーんうーん せつないこの気持 踊って踊って 三味でダンスを 踊っておねがい 島田もとって 女はよわいの やさしいひとに 忘れられなく させてよさせて うーんうーん うれしいこの気持 踊って踊って 三味でダンスを 踊っておねがい まだよさないで ふたりになるまで こうしていてね 燃えるわたしが わかるのわかる うーんうーん 泣きたいこの気持 踊って踊って 三味でダンスを |
しのび逢い仲宗根美樹 | 仲宗根美樹 | 藤間哲郎 | 桜田誠一 | | 想い出は 想い出のままで よかった 想い出は 後で追うのでは なかった しのび逢い ああ しのび逢う 女はそっと 涙するのね 遠い日の あの道につづく この道 あなただけ あなたあるばかり 来た道 しのび逢い ああ しのび逢う 二つの影を 風が責めるわ 幸福を 諦めることは できても 面影を 忘れきることは できない しのび逢い ああ しのび逢う 心はつらく 明日もないのよ |
三味でダンスを二宮ゆき子 | 二宮ゆき子 | 藤間哲郎 | 白石十四男 | | 踊っておねがい お座敷だって あなたと踊れば すてきなクラブ ひと目みてから 好きなの好きよ うーんうーん せつないこの気持 踊って踊って 三味でダンスを 踊っておねがい 島田もとって 女はよわいの やさしいひとに 忘れられなく させてよさせて うーんうーん うれしいこの気持 踊って踊って 三味でダンスを 踊っておねがい まだよさないで ふたりになるまで こうしていてね 燃えるわたしが わかるのわかる うーんうーん 泣きたいこの気持 踊って踊って 三味でダンスを |
三味でダンスを野中さおり | 野中さおり | 藤間哲郎 | 白石十四男 | | 踊っておねがい お座敷だって あなたと踊れば すてきなクラブ ひと目見てから 好きなの好きよ うーんうーん せつないこの気持 踊って踊って 三味でダンスを 踊っておねがい 島田もとって 女はよわいの やさしいひとに 忘れられなく させてよさせて うーんうーん うれしいこの気持 踊って踊って 三味でダンスを 踊っておねがい まだよさないで ふたりになるまで こうしていてね 燃えるわたしが わかるのわかる うーんうーん 泣きたいこの気持 踊って踊って 三味でダンスを |
新幹線で逢った人二宮ゆき子 | 二宮ゆき子 | 藤間哲郎 | 川上英一 | | 新幹線で 知り合った ただそれだけの あのひとなのに 道頓堀の 灯のように なぜか燃えます 私の胸が 姿を声を 忘れても やさしいあの月 哀しくうかぶ 琵琶湖の花や 富士の雲 ふたり並んで もいちど見たい 東京駅の 別れぎわ ふと指切りを 交わしたひとよ お手紙きっと 待ってます 淡い短かい ご縁だけれど |
次郎ちゃん仲宗根美樹 | 仲宗根美樹 | 藤間哲郎 | 桜田誠一 | | 次郎ちゃん 次郎ちゃん なんだって なんだって 吹雪の中へ 消えちゃった ピッケル振って 笑ってた 次郎ちゃん 次郎ちゃん あの日がついに お別れね 次郎ちゃん 次郎ちゃん どうしたって どうしたって 好きだと言って 欲しかった 私に夢を くれながら 次郎ちゃん 次郎ちゃん きびしい山に 生きたのね 次郎ちゃん 次郎ちゃん 呼んだって 呼んだって あなたは町に 帰らない こぶしの花は 咲いたけど 次郎ちゃん 次郎ちゃん わたしがひとり 見るだけね |
船場の男真山一郎 | 真山一郎 | 藤間哲郎 | 桜田誠一 | 櫻田誠一 | 七つ転んで 八つで起きる それが浪花の 土性ッ骨 暖簾ひとつに 命をかけた 親の血潮が わいのからだに 脈を打つ 「みんな老舗が恐いのやろ、せやから、どさ くさにまぎれ込んで、寄ってたかって、わいの 息の根を止めたいのやろが、そうはいかへん で。わいも死んだ親爺の子や。お前らとは根 性が違うわい。」 誰が言うたか 商いの道 あかず苦労を しょって行く 船場そだちは 男の男 泣くな騒ぐな 時の流れの 浮き沈み 「金儲けだけにあくせくするような奴は何百年 もつづいたこの船場には、一人もおりまへん。 商売は人間がするもんや。今にわかる、暖簾 の力がなあ。」 やると決めたら 後には引かぬ 意地は老舗の 名にかけた 捨身一番 太閤はんの 城に顔向け 出来る明日を 見ておくれ |
札束のブルース竹越ひろ子 | 竹越ひろ子 | 藤間哲郎 | 中野忠晴 | | 見てはいけない 夢なのか 黒い空から 降る夢は 俺の昼寝の ほほをたたいて ああ 泣かすじゃないか 札束(ゼニ)のブルース 人の子なみに 生まれたなら 愛も情けも 知ったはず 馬鹿(ばか)が馬鹿なり すがりつくのは ああ 泣かすじゃないか 札束のブルース 墓になっても あの娘(こ)には 泪(なみだ)流しに 来させまい 意地があるなら 首を振れ振れ ああ 泣かすじゃないか 札束のブルース |
それが男というものさ竹越ひろ子 | 竹越ひろ子 | 藤間哲郎 | 佐藤富房 | | 一度決めたら 二度目はいらぬ それが男と いうものさ 惚(ほ)れたかたまり かなぐり捨てて 恋はこれきり あきらめた 花のあの娘(こ)は 汚(けが)れを知らぬ 俺がいたんじゃ 棘(とげ)を持つ 未練ごころは さらさらないが なぜか涙が 出てならぬ 酒は飲んでも のまれちゃならぬ それが男と いうものさ あすは他人の あの娘(こ)のために ひとりしみじみ 飲んでやる |
誰かいい人いませんか佐々木新一 | 佐々木新一 | 藤間哲郎 | 花咲勝大 | 高田弘 | 誰かいい人 いませんか 髪が長くて 和服も似合い 小説映画に 出てくるような 男泣かせの カレンな娘 アラ よくばっちゃったかナ そんないい人 そんないい人 いませんか 誰かいい人 いませんか うぶでチャームで ちょうちょのようで みんなに好かれて 追いかけられて にげるところは ボクの胸 アラ うぬぼれちゃったかナ そんないい人 そんないい人 いませんか 誰かいい人 いませんか 逢えば逢うほど 逢いたくなって いっしょにいるだけ ただそれだけで 時間なんかは 忘れちゃう アラ イカされちゃったかナ そんないい人 そんないい人 いませんか |
筑波の鴉三波春夫 | 三波春夫 | 藤間哲郎 | 清水ひでお | | たかがひとりの 身軽な旅も 故郷(くに)の近くじゃ 気が重い はぐれついでの 筑波の鴉 寄ろか寄ろか過ぎよか 諸川宿は 生まれ在所へ ひとっ飛び 一宿一飯軒下三尺借りうけましてと、あれから三年経った。 手前勝手と、わかっちゃいるが一目逢いてえ、 逢いてえなア、お袋さんにヨー なまじやくざに 惚れさせまいと 心ならずも 袖にした あの娘恋しい 境の渡し 利根の利根の河原に 風立つ頃は 夢にまで見た 夜がある おちょぼ口のやさしい娘だったお千世坊、 今頃はお歯黒染めて堅気のいいおかみさんになっているかもしれねえ、 フン、俺らァ阿呆鴉だぜ 逢えば逢(お)うたで 不孝がつのる どうせ俺らは 親泣かせ 莫迦が莫迦なり 思案を決めりゃ 月の月のお山の 男体女体 片手拝みの 眼に痛い |
天上天下ただひとり竹越ひろ子 | 竹越ひろ子 | 藤間哲郎 | 柴田良一 | | なにも頼みは せぬけれど 春が来る 夏が来る 秋もまた どうせ俺(おい)らは ただひとり 天上天下 ただひとり 熱い泪(なみだ)は あるけれど だれにやる どこでやる 旅の子よ どうせ俺らは ただひとり 天上天下 ただひとり 夢に故郷は 見るけれど あの女(ひと)も ふた親も 草の露 どうせ俺らは ただひとり 天上天下 ただひとり |
東京アンナ青江三奈 | 青江三奈 | 藤間哲郎 | 渡久地政信 | | ライトの虹を 踏みながら 銀座の夜を ひらく薔薇 ああ誰か呼ぶ 舞姫の その名はアンナ 東京アンナ 噂のアンナ 重ねる酒の 激しさは 耐えた恋の しわざやら ああ誰が知ろ くずれ咲く その名はアンナ 東京アンナ 吐息のアンナ |
東京アンナ市川由紀乃 | 市川由紀乃 | 藤間哲郎 | 渡久地政信 | | ライトの虹を 踏みながら 銀座の夜を ひらく薔薇 ああ 誰か呼ぶ 舞姫の その名はアンナ 東京アンナ 噂のアンナ 柔(やわ)らな肌を 黒髪に 隠せど甘き 流し瞳(め)よ ああ 誰ゆえに 情熱の その名はアンナ 東京アンナ 妖(あや)しきアンナ 重ねる酒の 激しさは 耐(こら)えた恋の しわざやら ああ 誰が知ろ くずれ咲く その名はアンナ 東京アンナ 吐息のアンナ |
東京アンナ大津美子 | 大津美子 | 藤間哲郎 | 渡久地政信 | | ライトの虹を 踏みながら 銀座の夜を ひらく薔薇 ああ 誰か呼ぶ 舞姫の その名はアンナ 東京アンナ 噂のアンナ 柔らな肌を 黒髪に 隠せど甘き 流し瞳(め)よ ああ 誰ゆえに 情熱の その名はアンナ 東京アンナ 妖しきアンナ 重ねる酒の 激しさは 耐えた恋の しわざやら ああ 誰が知ろ くずれ咲く その名はアンナ 東京アンナ 吐息のアンナ |
東京アンナ永井裕子 | 永井裕子 | 藤間哲郎 | 渡久地政信 | | ライトの虹を 踏みながら 銀座の夜を ひらく薔薇 ああ 誰か呼ぶ 舞姫の その名はアンナ 東京アンナ 噂のアンナ 柔(やわ)らな肌を 黒髪に 隠せど甘き 流し瞳(め)よ ああ 誰ゆえに 情熱の その名はアンナ 東京アンナ 妖(あや)しきアンナ 重ねる酒の 激しさは 耐(こら)えた恋の しわざやら ああ 誰が知ろ くずれ咲く その名はアンナ 東京アンナ 吐息のアンナ |
東京アンナ水森かおり | 水森かおり | 藤間哲郎 | 渡久地政信 | 石倉重信 | ライトの虹を 踏みながら 銀座の夜を ひらく薔薇 ああ 誰か呼ぶ 舞姫の その名はアンナ 東京アンナ 噂のアンナ 柔らな肌を 黒髪に 隠せど甘き 流し瞳(め)よ ああ 誰ゆえに 情熱の その名はアンナ 東京アンナ 妖(あや)しきアンナ 重ねる酒の 激しさは 耐(こら)えた恋の しわざやら ああ 誰が知ろ くずれ咲く その名はアンナ 東京アンナ 吐息のアンナ |
東京の灯よいつまでも福田こうへい | 福田こうへい | 藤間哲郎 | 佐伯としを | 山田年秋 | 雨の外苑 夜霧の日比谷 今もこの目に やさしく浮かぶ 君はどうして いるだろうか ああ 東京の灯よ いつまでも すぐ忘れる 昨日(きのう)もあろう あすを夢みる 昨日もあろう 若いこころの アルバムに ああ 東京の灯よ いつまでも 花の唇 涙の笑顔 淡(あわ)い別れに ことさら泣けた いとし羽田の あのロビー ああ 東京の灯よ いつまでも |
東京の灯よいつまでも新川二朗 | 新川二朗 | 藤間哲郎 | 佐伯としを | | 雨の外苑 夜霧の日比谷 今もこの目に やさしく浮かぶ 君はどうして いるだろか あゝ 東京の灯よ いつまでも すぐに忘れる 昨日もあろう あすを夢みる 昨日もあろう 若い心の アルバムに あゝ 東京の灯よ いつまでも 花のくちびる 涙の笑顔 淡い別れに ことさら泣けた いとし羽田の あのロビー あゝ 東京の灯よ いつまでも |
東京の灯よいつまでも清水博正 | 清水博正 | 藤間哲郎 | 佐伯としを | | 雨の外苑 夜霧の日比谷 今もこの目に やさしく浮かぶ 君はどうして いるだろか あゝ 東京の灯よ いつまでも すぐに忘れる 昨日もあろう あすを夢みる 昨日もあろう 若い心の アルバムに あゝ 東京の灯よ いつまでも 花のくちびる 涙の笑顔 淡い別れに ことさら泣けた いとし羽田の あのロビー あゝ 東京の灯よ いつまでも |
東京の灯よいつまでも氷川きよし | 氷川きよし | 藤間哲郎 | 佐伯としを | 石倉重信 | 雨の外苑 夜霧の日比谷 今もこの目に やさしく浮かぶ 君はどうして いるだろか ああ 東京の灯よ いつまでも すぐに忘れる 昨日もあろう あすを夢みる 昨日もあろう 若いこころの アルバムに ああ 東京の灯よ いつまでも 花の唇 涙の笑顔 淡い別れに ことさら泣けた いとし羽田の あのロビー ああ 東京の灯よ いつまでも |
東京の灯よいつまでも三丘翔太 | 三丘翔太 | 藤間哲郎 | 佐伯としを | 伊藤雪彦 | 雨の外苑 夜霧の日比谷 今もこの目に やさしく浮かぶ 君はどうして いるだろか ああ 東京の灯よ いつまでも すぐに忘れる 昨日(きのう)もあろう あすを夢みる 昨日もあろう 若いこころの アルバムに ああ 東京の灯よ いつまでも 花の唇 涙の笑顔 淡(あわ)い別れに ことさら泣けた いとし羽田の あのロビー ああ 東京の灯よ いつまでも |
東京の灯よいつまでも三山ひろし | 三山ひろし | 藤間哲郎 | 佐伯としを | 伊戸のりお | 雨の外苑 夜霧の日比谷 今もこの目に やさしく浮かぶ 君はどうして いるだろか あゝ 東京の灯よ いつまでも すぐに忘れる 昨日もあろう あすを夢みる 昨日もあろう 若い心の アルバムに あゝ 東京の灯よ いつまでも 花のくちびる 涙の笑顔 淡い別れに ことさら泣けた いとし羽田の あのロビー あゝ 東京の灯よ いつまでも |
トチチリ流し春日八郎 | 春日八郎 | 藤間哲郎 | 江口夜詩 | | 何を好んで しがない稼業 浮世ぶらぶら ばちさばき 声は晴れても トチチリチン 芯は淋しい 芯は淋しい 流し唄 恋の口説(くぜつ)じゃ ケッたいけれど 聞いてくんなよ おねえちゃん ひとりもんなら トチチリチン 夢もちょっぴり 夢もちょっぴり 三の糸 男泣かせの 夜風や雨は 遠い野で吹け 山で降れ 三味はここらで トチチリチン 露路の灯りに 露路の灯りに 花咲かす |
刃傷松の廊下鏡五郎 | 鏡五郎 | 藤間哲郎 | 桜田誠一 | | 勅使下向(ちょくしげこう)の 春弥生(やよい) いかに果さん 勤めなん 身は饗応(きょうおう)の 大役ぞ 頼むは吉良(きら)と 思えども 彼(か)の振舞の 心なき 「各々方(おのおのがた) 各々方! お出合い そうらえ! 浅野殿 刃傷(にんじょう)にござるぞ!」 積る遺恨(いこん)を 堪忍(かんにん)の 二字で耐えたる 長矩(ながのり)も 武士には武士の 意気地あり 刃(やいば)に及ぶ 刃傷の 血涙(けつるい)悲し 松の廊下 「おはなし下され 梶川殿。 五万三千石 所領も捨て 家来も捨てての 刃傷でござる。 武士の情を ご存じあらば その手はなして 今一太刀(ひとたち) 討たせて下され 梶川殿…」 花の命を さながらに 赤穂三代 五十年 浅野の家も これまでか 君君(きみきみ)たらずとも 臣は臣 許せよ吾(われ)を この無念(むねん) |
刃傷松の廊下氷川きよし | 氷川きよし | 藤間哲郎 | 桜田誠一 | 石倉重信 | 勅使下向(ちょくしげこう)の 春弥生(やよい) いかに果さん 勤めなん 身は饗応(きょうおう)の 大役ぞ 頼むは吉良(きら)と 思えども 彼(か)の振舞の 心なき 「各々方(おのおのがた) 各々方! お出合い そうらえ! 浅野殿 刃傷(にんじょう)にござるぞ!」 積る遺恨(いこん)を 堪忍(かんにん)の 二字で耐えたる 長矩(ながのり)も 武士には武士の 意気地あり 刃(やいば)に及ぶ 刃傷の 血涙(けつるい)悲し 松の廊下 「おはなし下され 梶川殿。 五万三千石 所領も捨て 家来も捨てての 刃傷でござる。 武士の情を ご存じあらば その手はなして 今一太刀(ひとたち) 討たせて下され 梶川殿…」 花の命を さながらに 赤穂三代 五十年 浅野の家も これまでか 君君(きみきみ)たらずとも 臣は臣 許せよ吾(われ)を この無念(むねん) |
刃傷松の廊下真山一郎 | 真山一郎 | 藤間哲郎 | 桜田誠一 | | 勅使下向(ちょくしげこう)の 春弥生 いかに果(はた)さん 勤めなん 身は饗応の 大役ぞ 頼むは吉良と 思えども 彼(か)の振舞の 心なき <セリフ(梶川)> 「各々(おのおの)方 各々方 お出合いそうらえ 浅野殿 刃傷(にんじょう)にござるぞ」 積(つも)る遺恨を 堪忍の 二字で耐えたる 長矩(ながのり)も 武士には武士の 意気地(いきじ)あり 刃(やいば)に及ぶ 刃傷の 血涙(けつるい)悲し 松の廊下 <セリフ(浅野)> 「おはなし下され 梶川殿 五万三千石 所領も捨て 家来も捨てての 刃傷でござる 武士の情を ご存じあらば その手はなして 今一太刀(ひとたち) 討たせて下され 梶川殿」 花の命を さながらに 赤穂三代 五十年 浅野の家も これまでか 君(きみ)君たらずとも 臣は臣 許せよ吾を この無念 |
番場の忠太郎真山一郎 | 真山一郎 | 藤間哲郎 | 桜田誠一 | | 「水熊のおかみさんは お浜ってのか 俺のおっかさんと同じ名前だ おっかさん おっかさんならいいがなあ」 姿やくざな 番場の鳥も 人の親見りゃ 涙ぐせ 生きておいでか お達者か 昔恋しい 母の顔 「おかみさんは 憶えがあるんだ。 その顔はまともじゃねえ、 あっしは江州番場の宿の、おきなが屋の せがれ忠太郎でござんす。 おっかさん えッ 違うッてえんですかい」 来てはいけない 水熊横丁 愚痴じゃないけど なんで来た 親と名乗れず 子と言えず これも浮世の 罪とやら 「上下の瞼を合せ、じいッと考えてりゃ 逢わねえ昔のおっかさんの姿が 浮かんでくるんだ。 それでいいんだ 逢いたくなったら、逢いたくなったら 俺ぁ眼をつぶるんだ」 呼んでくれるな 情けの声よ 河原すすきも とめたがる どこへ飛ぼうと 忠太郎 母は瞼に 御座います |
番場の忠太郎水城一狼 | 水城一狼 | 藤間哲郎 | 桜田誠一 | | 「旅の鳥でも烏でも母の乳房が忘られず、せめてひと目と面影を、 瞼に描いて旅の空、たづね歩いて十五年。どこにどうしていなさるか。 逢いてえ。」 姿やくざな 番場の鳥も 人の顔見りゃ 涙ぐせ 生きておいでか お達者か 昔恋しい 母の顔 「ア? その顔は? おかみさんは覚(おぼ)えがあるんだ。 所は江州馬場宿(しゅく)で、六代続いた旅籠(はたご)渡世(とせい) の置長屋(おきながや)。あんたがそこへ嫁(かた)づいて生んだ子が、 あっしでござんす。忠太郎でござんす。お母さん ええ?人違いだと仰っしゃるんでござんすか」 来てはいけない 水熊横丁 愚痴じゃないけど なんで来た 親と名乗れず 子と言えず これも浮世の 罪とやら 「そうでござんすか………瞼と瞼をピッタリ合わせ、 じっとこうして考えてりゃア、いつでもどこでも瞼の底に、 母の姿が浮んで来るんだ。それでいいんだ。 逢いたくなったら眼をつぶらア………」 呼んで呉れるな 情の声よ 河原すすきも とめたがる どこへ飛ぼうと 忠太郎 母は瞼に 御座います |
ひとりぼっちのブルース竹越ひろ子 | 竹越ひろ子 | 藤間哲郎 | 佐伯としを | | 派手にあおる 街あかり だから背中を 向けてやるのさ 熱い 熱いなみだ なんで なんで落ちる 好きでならない あの人だが いまは上げたよ よその 誰かに つらい恋の 吹きだめに 風が運ぶよ たよりない身を こんな こんな私 まるで まるで落葉 わるい夢だと わかったくせに ひとりぼっちが とてもさびしい どうともなれと 今夜だけ 強いお酒を 飲んでしまった バカな バカな娘 それも それも承知 顔をくずして 思いのまま わっと泣くんだ 月の鏡に |
披露宴中村美律子 | 中村美律子 | 藤間哲郎 | 富田梓仁 | 佐伯亮 | 祝いごとなら 数々あれど めおと結びの 上はない 今日は二人で 招かれた 披露宴 ハアめでためでたや めでためでたや 思い出すのは あの日のおまえ 若い門出に やさしい笑みを 贈るおまえは きれいだよ 俺にあわせて 控えめな いい女房 ハアめでためでたや めでためでたや 上げる盃 祝いのお酒 こんどこの世に 生まれて来ても 私を貰って くれますか 広い背中に 身をあずけ 甘えたい ハアめでためでたや めでためでたや あなたそろそろ 手〆(てじめ)の支度 |
美智也さのさ三橋美智也 | 三橋美智也 | 藤間哲郎 | 山口俊郎 | | 聞かせてネー 今夜はジックリ ほんとの胸を 聞けば言やせぬ 無理なんぞ こんなあたしが ネエ 重荷なら 好きなあたしも あきらめる あきらめるー そりゃァいけない よく聞いてごらん 時節来るまで この辛さ たとえ離れて ネエ 暮らそうと ほかに気はない 夫婦(めおと)松 許してネー 悲しいときには こらえちゃいても 嬉しいときには 泣けるもの やはり女は ネエ 愚痴ッぽい 愚痴で日も照る 日も曇る |
めおと恋中村美律子 | 中村美律子 | 藤間哲郎 | 富田梓仁 | 佐伯亮 | オーイと呼ばれて 万事が一耳 わかる女房に 少しはなれた 昔恋しい 相合傘が 今も なぜかしら あなたの 机の横に 表は冬でも しあわせな めおと恋 苦労するたび 私が笑う みょうなやつよと あなたが笑う 世帯やつれも できない侭の バカを ありがとう やさしい 大黒ばしら あなたがいるから しあわせな めおと恋 こんど行こうか 想い出旅行 言葉だけでも うれしく泣ける 何も要らない だいじな男に 会えて めぐまれた 女は 私がひとり 死ぬまでふたりで しあわせな めおと恋 |
山内一豊の妻−女の賦鏡五郎 | 鏡五郎 | 藤間哲郎 | 山崎幸蔵 | | 二千石でも 百石ぐらし 禄(ろく)をはむより 人を取る 着のみ着のまま なんのその うしろ姿の 頼(たの)もしや 千代は千代です 千代の一生 ああ あなたに決めた 女子(おなご)かしこく なること勿(なか)れ 母のことばを そのままに 生きて戦国 また生きて 二人三脚 いばら道 千代は笑顔で 千代はいくどか ああ 別れに泣いた 土佐の太守(たいしゅ)の まぶしいお顔 妻の冥利(みょうり)と おがみます 琵琶湖恋しや 長浜が 夢にうつつに 揺れている 千代はあなたと 千代はあの世も ああ また次の世も |
結城ばやし谷島明世 | 谷島明世 | 藤間哲郎 | 藤本琇丈 | | 西は日光 東は筑波(つくば) 結城よいとこ 紬処(つむぎどこ) (コラサット) 鬼怒(きぬ)の流れも エー 筬(おさ)の音 筬(おさ)の音 (ソレ ヤットコ ヤットコ)筬(おさ)の音 結城むすめは 御城下育ち 道を開かりょと 姿(しな)のよさ (コラサット) 桑を摘み摘み エー 眼で知らす 眼で知らす (ソレ ヤットコ ヤットコ)眼で知らす 結城殿さん 鎌倉参り 紬小袖に 花の雨 (コラサット) わしも乗りたや エー 春駒に 春駒に (ソレ ヤットコ ヤットコ)春駒に |
りべらる銀座暁テル子 | 暁テル子 | 藤間哲郎 | 利根一郎 | 利根一郎 | うちの彼氏は 浮気者 あの娘この娘に ベタ惚れて あたしなんかにゃ トンデモハップン そいじゃあたしも 浮気しよ アラ トッテモ 素敵よ りべらる りべらる 銀座 横目流し目 ウキウキと キッス アベック チークダンス 誰にきめよか どなたにしようか あたまクラクラ 胸ドキラ アラ トッテモ 素敵よ りべらる りべらる 銀座 帽子ななめに チョイとかぶり パイププカプカ ニヤラニヤ 岡ぼれするにゃ 半端だけれど チョイのチョチョイにゃ チョイといける アラ トッテモ 素敵よ りべらる りべらる 銀座 みんなアイアイ シャクだわねえ これじゃわたしも もたないわ いくらシワでも 禿げてはいても ハズはやっぱり 親切よ アラ トッテモ 素敵よ りべらる りべらる 銀座 |
龍馬は生きる鳥羽一郎 | 鳥羽一郎 | 藤間哲郎 | 山崎幸蔵 | 佐々永治 | 維新回天(いしんかいてん) やらねばならぬ 時代の跫音(おと)が 俺を押す 八つの策(さく)を 八つの策(さく)を ふところに この身は一つ 敵七つ 龍馬は燃える 龍馬は奔(はし)る 都はるかに 長崎くれて おんなの意地に 花を見た 笑顔のおりょう 笑顔のおりょう わがおりょう 男に細身(ほそみ) なお刻(きざ)む 龍馬は決めた おまえを妻と 斬るも斬らるも 人間どうし きさまの国も 俺の国 今こそ闇も 今こそ闇も むらさきに 明けぞと朝の 星ひとつ 龍馬は生きる 七つの海に |
若い旅愁林伊佐緒 | 林伊佐緒 | 藤間哲郎 | 林伊佐緒 | | 白い雲 わいてくずれる あのあたり青い地平に 誰か呼ぶ あゝ馬車よ行こ 今日も旅 若い愁いは 鈴の音に 鈴の音に ラララ 散らして 閑古鳥 なにを啼くやら たそがれの涙ささえた つりランプ あゝ去りし日の 夢きざむ 馬車のわだちに おもかげが おもかげが ラララ 揺らめく 星ひとつ 西へ流れて 求めゆく旅は淋しい ことばかり あゝいつの日ぞ 幸福(しあわせ)に めぐり逢うやら この命 この命 ラララ 愛しや |
別れの波止場春日八郎 | 春日八郎 | 藤間哲郎 | 真木陽 | | そんなに泣きたきゃ 泣くだけお泣き あとで笑顔に 変るなら 変るなら 俺とおまえにゃ これが別れだ 最後の夜だ ああ やがて霧笛の 鳴る夜だ そんなに行きたきゃ 行こうじゃないか いつも歩いた 波止場道 波止場道 俺とおまえにゃ これが別れだ 愛(いと)しい道だ ああ きょうは出船の 待つ道だ そんなに飲みたきゃ たんまりお飲み 飲めばつらさも まぎれよう まぎれよう 俺とおまえにゃ これが別れだ 淋しい酒だ ああ あかの他人に なる酒だ |
別れの波止場氷川きよし | 氷川きよし | 藤間哲郎 | 真木陽 | 石倉重信 | そんなに泣きたきゃ泣くだけお泣き あとで笑顔に 変るなら 変るなら 俺とお前にゃ これが別れだ 最後の夜だ やがて霧笛の 鳴る夜だ そんなに行きたきゃ 行こうじゃないか いつも歩いた 波止場道 波止場道 俺とお前にゃ これが別れだ 愛しい道だ 今日は出船の 待つ道だ そんなに呑みたきゃたんまりお呑み 呑めば辛さも まぎれよう まぎれよう 俺とお前にゃ これが別れだ 淋しい酒だ あかの他人に なる酒だ |
別れの波止場三丘翔太 | 三丘翔太 | 藤間哲郎 | 真木陽 | 大野弘也 | そんなに泣きたきゃ 泣くだけお泣き あとで笑顔に 変るなら変るなら 俺とお前にゃ これが別れだ 最後の夜だ あ…… やがて霧笛の 鳴る夜だ そんなに行きたきゃ 行こうじゃないか いつも歩いた 波止場道波止場道 俺とお前にゃ これが別れだ 愛しい道だ あ…… きょうは出船の 待つ道だ そんなに呑みたきゃ たんまりお呑み 呑めば辛さも まぎれようまぎれよう 俺とお前にゃ これが別れだ 淋しい酒だ あ…… あかの他人に なる酒だ |