長崎の女 春日八郎 | 春日八郎 | たなかゆきを | 林伊佐緒 | | 恋の涙か 蘇鉄(そてつ)の花が 風にこぼれる 石畳 うわさにすがり ただひとり 尋ねあぐんだ 港町 ああ 長崎の 長崎の女(ひと) 海を見おろす 外人墓地で 君と別れた 霧の夜 サファイア色の まなざしが 燃える心に まだ残る ああ 長崎の 長崎の女 夢をまさぐる オランダ坂に しのび泣くよな 夜が来る 忘れることが しあわせと 遠くささやく 鐘の音 ああ 長崎の 長崎の女 |
長崎の女里見浩太朗 | 里見浩太朗 | たなかゆきを | 林伊佐緒 | 小杉仁三 | 恋の涙か 蘇鉄(そてつ)の花が 風にこぼれる 石畳 噂にすがり ただ一人 尋ねあぐんだ 港町 ああ 長崎の 長崎の女 海を見下ろす 外人墓地で 君と別れた 霧の夜 サファイヤ色の まなざしが 燃える心に まだ残る ああ 長崎の 長崎の女 夢をまさぐる オランダ坂に しのび泣くよな 夜が来る 忘れることが 幸せと 遠く囁やく 鐘の音 ああ 長崎の 長崎の女 |
長崎の女清水博正 | 清水博正 | たなかゆきを | 林伊佐緒 | | 恋の涙か 蘇鉄の花が 風にこぼれる 石畳 噂にすがり ただひとり 尋ねあぐんだ 港町 ああ 長崎の 長崎の女(ひと) 海を見下ろす 外人墓地で 君と別れた 霧の夜 サファイヤ色の まなざしが 燃える心に まだ残る ああ 長崎の 長崎の女 夢をまさぐる オランダ坂に しのび泣くよな 夜が来る 忘れることが しあわせと 遠くささやく 鐘の音 ああ 長崎の 長崎の女 |
長崎の女西方裕之 | 西方裕之 | たなかゆきを | 林伊佐緒 | 高田弘 | 恋の涙か 蘇鉄(そてつ)の花が 風にこぼれる 石畳 うわさにすがり ただひとり 尋ねあぐんだ 港町 ああ 長崎の 長崎の女(ひと) 海を見おろす 外人墓地で 君と別れた 霧の夜 サファイア色の まなざしが 燃える心に まだ残る ああ 長崎の 長崎の女 夢をまさぐる オランダ坂に しのび泣くよな 夜が来る 忘れることが しあわせと 遠くささやく 鐘の音 ああ 長崎の 長崎の女 |
長崎の女林伊佐緒 | 林伊佐緒 | たなかゆきを | 林伊佐緒 | | 恋の涙か 蘇鉄(そてつ)の花が 風にこぼれる 石畳 噂にすがり ただ一人 尋ねあぐんだ 港町 ああ 長崎の 長崎の女(ひと) 海を見おろす 外人基地で 君と別れた 霧の夜 サファイア色の まなざしが 燃える心に まだ残る ああ 長崎の 長崎の女 夢をまさぐる オランダ坂に しのび泣くよな 夜が来る 忘れることが 幸せと 遠く囁やく 鐘の音 ああ 長崎の 長崎の女 |
長崎の女(ひと)氷川きよし | 氷川きよし | たなかゆきを | 林伊佐緒 | 蔦将包 | 恋の涙か 蘇鉄(そてつ)の花が 風にこぼれる 石畳 噂にすがり ただ一人 尋ねあぐんだ 港町 ああ 長崎の 長崎の女 海を見下ろす 外人墓地で 君と別れた 霧の夜 サファイヤ色の まなざしが 燃える心に まだ残る ああ 長崎の 長崎の女 夢をまさぐる オランダ坂に しのび泣くよな 夜が来る 忘れることが 幸せと 遠く囁く 鐘の音 ああ 長崎の 長崎の女 |
長崎の女福田こうへい | 福田こうへい | たなかゆきを | 林伊佐緒 | | 恋の涙か 蘇鉄(そてつ)の花が 風にこぼれる 石畳 噂にすがり ただ一人 尋ねあぐんだ 港町 ああ 長崎の 長崎の女(ひと) 夢をまさぐる オランダ坂に しのび泣くよな 夜が来る 忘れることが 幸せと 遠く囁やく 鐘の音 ああ 長崎の 長崎の女(ひと) |
長崎の女福田こうへい | 福田こうへい | たなかゆきを | 林伊佐緒 | | 恋の涙か 蘇鉄の花が 風にこぼれる 石畳 噂さにすがり ただ一人 尋ねあぐんだ 港町 あゝ 長崎の 長崎の女 海を見下ろす 外人墓地で 君と別れた 霧の夜 サファイア色の まなざしが 燃える心に まだ残る あゝ 長崎の 長崎の女 夢をまさぐる オランダ坂に しのび泣くよな 夜が来る 忘れることが 幸せと 遠く囁やく 鐘の音 あゝ 長崎の 長崎の女 |
長崎の女三山ひろし | 三山ひろし | たなかゆきを | 林伊佐緒 | | 恋の涙か 蘇鉄の花が 風にこぼれる 石畳 噂にすがり ただ一人 尋ねあぐんだ 港町 ああ 長崎の 長崎の女 海を見下ろす 外人墓地で 君と別れた 霧の夜 サファイヤ色の まなざしが 燃える心に まだ残る ああ 長崎の 長崎の女 夢をまさぐる オランダ坂に しのび泣くよな 夜が来る 忘れることが 幸せと 遠く囁やく 鐘の音 ああ 長崎の 長崎の女 |
東京ナイト若原一郎 | 若原一郎 | 矢野亮 | 林伊佐緒 | | 銀座は雨も 虹の色 溶けたネオンを 踏んで行こ 小さい傘が 只ひとつ 世界は 僕とあなただけ あゝ ワンダフル ワンダフル東京 東京ナイト 六区の空が 映ってる 隅田パークの 柳かげ もつれてからむ 三味の音 世界は 僕とあなただけ あゝ ワンダフル ワンダフル東京 東京ナイト 屋台が並ぶ 暗い露地 新宿(ジュク)の谷間のノスタルジャ ほろりと酔って 組んだ腕 世界は 僕とあなただけ あゝ ワンダフル ワンダフル東京 東京ナイト |
てなもんや三度笠氷川きよし | 氷川きよし | 香川登志緒 | 林伊佐緒 | 石倉重信 | 雲と一緒に あの山越えて 行けば街道は 日本晴れ おいら旅人(たびにん) 一本刀 「お控えなさんせ」「お控えなすって」 腕と度胸じゃ 負けないけれど なぜか女にゃ チョイと弱い 南風吹きゃ 花さえ咲くに 可愛いあの娘は 薄なさけ おいら旅人(たびにん) 一本刀 「お控えなさんせ」「お控えなすって」 口惜しまぎれに 言うのじゃないが あんな女は ザラにある 捨てた故郷に 未練はないが 忘れられよか 母の顔 おいら旅人(たびにん) 一本刀 「お控えなさんせ」「お控えなすって」 祭り囃子を しみじみ聞いて 男泣きする こともある |
てなもんや三度笠藤田まこと | 藤田まこと | 香川登志緒 | 林伊佐緒 | | 雲と一緒に あの山越えて 行けば街道は 日本晴れ おいら旅人 一本刀 「お控えなさんせ」「お控えなすって」 腕と度胸じゃ 負けないけれど なぜか女にゃ チョイと弱い 南風吹きゃ 花さえ咲くに 可愛いあの娘は 薄なさけ おいら旅人 一本刀 「お控えなさんせ」「お控えなすって」 口惜しまぎれに 言うのじゃないが あんな女は ザラにある 捨てた故郷に 未練はないが 忘れられよか 母の顔 おいら旅人 一本刀 「お控えなさんせ」「お控えなすって」 祭り囃子を しみじみ聞いて 男泣きする こともある |
ダンス・パーティーの夜大月みやこ | 大月みやこ | 和田隆夫 | 林伊佐緒 | 山田年秋 | 赤いドレスが よく似合う 君と初めて 逢ったのは ダンス・パーティーの 夜だった 踊りつかれて ふたりで ビルのテラスに 出てみたら 星がきれいな 夜だった 燃える想いを 秘めながら そっと唇 ふれたのも ダンス・パーティーの 夜だった 甘くせつない ブルースよ なんにもいわずに ほほ寄せて ふたりいつまでも 踊ったね 熱い泪を ためながら 君が別れを 告げたのも ダンス・パーティーの 夜だった はかない夢と あきらめて 忘れましょうと いった君 星が冷たい 夜だった |
ダンスパーティーの夜 林伊佐緒 | 林伊佐緒 | 和田隆夫 | 林伊佐緒 | | 赤いドレスが よくにあう 君と初めて 逢(あ)ったのは ダンスパーティーの 夜だった 踊りつかれて ふたりで ビルのテラスに 出てみたら 星がきれいな 夜だった 燃える思いを 秘めながら そっと唇 ふれたのも ダンスパーティーの 夜だった 甘くせつない ブルースよ なんにもいわずに ほほ寄せて ふたりいつまでも 踊ったね 熱い涙を ためながら 君が別れを 告げたのも ダンスパーティーの 夜だった はかない夢と あきらめて 忘れましょうと いった君 星が冷たい 夜だった |
ダンスパーティーの夜三山ひろし | 三山ひろし | 和田隆夫 | 林伊佐緒 | 伊戸のりお | 赤いドレスが よく似合う 君と初めて 逢ったのは ダンスパーティーの 夜だった 踊りつかれて ふたりで ビルのテラスに 出てみたら 星がきれいな 夜だった 燃える思いを 秘めながら そっと唇 ふれたのも ダンスパーティーの 夜だった 甘くせつない ブルースよ なんにもいわずに ほほ寄せて ふたりいつまでも 踊ったね 熱い涙を ためながら 君が別れを 告げたのも ダンスパーティーの 夜だった はかない夢と あきらめて 忘れましょうと いった君 星が冷たい 夜だった |
ダンスパーティーの夜美輪明宏 | 美輪明宏 | 和田隆夫 | 林伊佐緒 | | 赤いドレスが よくにあう 君と初めて 会ったのは ダンスパーティーの 夜だった 踊りつかれて 二人で ビルのテラスに 出てみたら 星がきれいな 夜だった 燃える想いを 秘めながら そっと唇 ふれたのも ダンスパーティーの 夜だった 甘くせつない ブルースよ 何んにも云わずに 頬よせて 二人いつまでも 踊ったね 熱い涙を ためながら 君が別れを 告げたのも ダンスパーティーの 夜だった はかない夢と あきらめて 忘れましょうと 言った君 星がつめたい 夜だった |
ダンスパーティの夜ちあきなおみ | ちあきなおみ | 和田隆夫 | 林伊佐緒 | | 赤いドレスが よくにあう 君と初めて 会ったのは ダンスパーティーの 夜だった 踊りつかれて 二人で ビルにテラスに 出てみたら 星がきれいな 夜だった 燃える想いを 秘めながら そっと唇 ふれたのも ダンスパーティーの夜だった 甘くせつない ブルースよ 何んにも言わずに 頬よせて 二人いつまでも 踊ったね 熱い泪を ためながら 君が別れを 告げたのも ダンスパーティーの 夜だった はかない夢と あきらめて 忘れましょうと 言った君 星がつめたい 夜だった |
大地よ三船浩 | 三船浩 | 宇川確 | 林伊佐緒 | | 春の息吹に 目覚めた大地 水あふれ 川になり 音になり 草木を飾り 地を走る 季節を刻(きざ)む 歌が聞こえる 全ての生命(いのち) 夢の大地よ 地球を護る 無限の力 太陽(ひ)が昇る 海も陸(ち)も 豊かなり 年輪(とし)を重ねて 止めどなく 自然の愛は 耐えて応える 全ての生命 夢の大地よ 大事(こと)が起きれば 戦(おのの)くばかり 天(そら)も地も 逆らうは 愚かなり 生きる者々(ものもの) ひたすらに 自分(おのれ)と語れ 明日の未来を 全ての生命 夢の大地よ |
旅路林伊佐緒 | 林伊佐緒 | 矢野亮 | 林伊佐緒 | | はるばると 一人旅ゆく あの空の 星を目指して その下に 何があるやら ひとすじに 夢を探して 今日もまた 明日もまた この旅路 果はいずこか 喜びの 出逢い幾度 悲しみの 別れ重ねつ この胸を 過ぎし面影 思い出となりて 痛むを 今日もまた 明日もまた この旅路 果はいずこか 夕焼けの 彩(いろ)もうすれて また空に 星がまたたく 虚しくも 選びたる道 ひたすらに 夢を追いゆく 今日もまた 明日もまた この旅路 果はいずこか |
そっとこのまま林伊佐緒 | 林伊佐緒 | 横井弘 | 林伊佐緒 | | このまま このまま そっとこのまま ランプをつけたら 涙あふれる 小雨の 小雨の 音など聞かず だまって聞きましょ ときめく心 ふたりのこよい そっとこのまま このまま このまま そっとこのまま 耳輪がゆれたら 夢もくずれる この手に この手に すべてをかけて だまって抱きましょ しあわせだけを ふたりのこよい そっとこのまま このまま このまま そっとこのまま ため息ついたら 花がこぼれる 流れる 流れる 時など忘れ だまって呼びましょ いとしい名前 ふたりのこよい そっとこのまま |
草原をゆく男林伊佐緒 | 林伊佐緒 | 矢野亮 | 林伊佐緒 | | 真赤な夕陽が 燃えつきて 落ちてく遥かな 地平線 何時の日にはてるやら さすらいの旅 オーイゝ 泣かすな 草原をゆく風が 呼んでるゝ 遠い日の夢 夜霧が泌みこむ ジャンバーの 切ない重さを 知った肩 抱きしめるあてもない 愛(いと)しあの人 オーイゝ 泣かすな むらさきの空の涯 揺れてるゝ 遠い星影 砂地を刻んで 行く馬の ひづめの音だけ 続く夜 たどたどと口ずさむ 想い出の唄 オーイゝ 泣かすな 荒れ果てた胸底に 浮かべるゝ 遠いふるさと |
青春の並木路小畑実 | 小畑実 | 結城ふじを | 林伊佐緒 | | 青い並木路(みち) シネマの角(かど)よ ほらね あそこだよ すてきじゃないか 風にからんで ネクタイ赤く 誰れを待つやら 煙草のけむり 青い眼鏡が いきなこと 恋の並木路 広告塔よ ほらね 向うだよ きれいじゃないか 白いスカート 青葉に映(は)えて 映画スターに 似たよな娘 可愛いえくぼが 照れている 夢の並木路 銀座の角よ ほらね スクラムで 楽しじゃないか 何か囁(ささや)く 唇燃えて 咲いたふたつの 明るい花を 月が見ている ビルの窓 |
すすきのロマン長谷川桂子 | 長谷川桂子 | 宇川確 | 林伊佐緒 | 高田ヒロシ | 雨がみぞれに みぞれが雪に 待てば季節の 花になる ファンタジックな すすきのは ネオンが飾る 水たまり 今日が明日に つづく街 恋はすすきの 夜明けまで 空を染めてる 盛り場あたり 調子はずれの 演歌をきく 眠り忘れた すすきのは 風にちぎれた 朝が舞う 今日が明日に つづく街 恋はすすきの 夜明けまで 酒を振るまう 祭りの様に 飲んで騒いで 夢の中 はめをはずした すすきのは 雪の化粧で 時節を知る 今日が明日に つづく街 恋はすすきの 夜明けまで 恋はすすきの 夜明けまで |
少女若原一郎 | 若原一郎 | 鈴木比呂志 | 林伊佐緒 | | だまってそばに いるだけで 花の匂いの するひとよ 前髪風に ふさふさと 君 なに憶う から松の 林の径に 木もれ陽淡く さびしいときに いつもきて 肩にしみじみ ふれた手よ 星より清い 眸をあげて 君 ふり仰ぐ から松の 林の空は 海よりあおく おさない花の 横顔に ほのと紅さす いとしさよ つぼみのような 唇も 君 かぐわしや から松の 林の雲は 薔薇いろ染めて |
傷心の夜三船浩 | 三船浩 | 高橋掬太郎 | 林伊佐緒 | | ひとり生きれば 都もさびし 暗い露地裏 仮の宿 思い出しても かえらぬ夢に 更けて涙の 星が散る 忘れたいのに まぼろし浮かぶ いまは人妻 遠い君 思い諦(あきら)め しあわせだけを 祈る心が なぜ痛む 古い手紙は 読むさえ悲し どうせはかなく 消えた恋 思い出すほど せつない胸に 吹くな都の 夜の風 |
出征兵士を送る歌 林伊佐緒 | 林伊佐緒 | 生田大三郎 | 林伊佐緒 | | わが大君に 召されたる 生命光栄(はえ)ある 朝ぼらけ 讃えて送る 一億の 歓呼は高く 天を衝く いざ征(ゆ)け つわもの 日本男児! 華と咲く身の 感激を 戎衣(じゅうい)の胸に 引き緊めて 正義の軍(いくさ) 征くところ たれか阻(はば)まん その歩武(ほぶ)を いざ征け つわもの 日本男児! かがやく御旗(みはた) 先立て 越ゆる勝利の 幾山河 無敵日本の 武勲(いさおし)を 世界に示す ときぞ今 いざ征け つわもの 日本男児! 守る銃後に 憂なし 大和魂 ゆるぎなき 國のかために 人の和に 大磐石(だいばんじゃく)の この備え いざ征け つわもの 日本男児! ああ万世の 大君に 水漬(みず)き草むす 忠烈の 誓致さん 秋至(ときいた)る 勇ましいかな この首途(かどで) いざ征け つわもの 日本男児! 父祖の血汐に 色映ゆる 国の誉れの 日の丸を 世紀の空に 燦然と 揚げて築けや 新亞細亞 いざ征け つわもの 日本男児! |
高原の宿林伊佐緒 | 林伊佐緒 | 高橋掬太郎 | 林伊佐緒 | | 都思えば 日暮れの星も 胸にしみるよ 眼にしみる ああ 高原の 旅に来て ひとりしみじみ ひとりしみじみ 君呼ぶ心 風にもだえて 夜露に濡(ぬ)れて 丘のリンドウ 何嘆く ああ 高原の 宿にみる 夢ははるかよ 夢ははるかよ 面影恋し 暮れる山脈(やまなみ) 哀(かな)しく遠く 涙浮かぶよ 旅の身は ああ 高原の 夜となれば 点(とも)すランプも 点すランプも 切(せつ)ない心 |
恋の幌馬車林伊佐緒 | 林伊佐緒 | 矢野亮 | 林伊佐緒 | | 走れ幌馬車 急げ幌馬車 ヤッホーホーイ 望む地平の ちらちら灯り かわいあの娘(こ)が 住んでる町さ 燃える唇 輝く瞳 咲いた南の シャボテン娘 恋は一筋 パンパス越えて 通う俺(おい)らは 夢心地 ヤッホーホーイ 夢心地 赤い月さえ ほのぼのかすむ かわいあの娘に 逢いたい宵さ 甘いメロディー とろける歌で 開く小窓の シャボテン娘 恋は一筋 ギターを抱いて 通う俺らは 夢心地 ヤッホーホーイ 夢心地 はずむわだちに 飛ぶ飛ぶ思い かわいあの娘も さぞ待つだろさ とげがあるなら 刺されてみたい 男殺しの シャボテン娘 恋は一筋 きのうもきょうも 通う俺らは 夢心地 ヤッホーホーイ 夢心地 |
国後の女春日八郎 | 春日八郎 | たなかゆきを | 林伊佐緒 | | 海鳴りさえも 凍(しば)れて絶えて 噂をとざす 北の島 あゝ国後の 国後の女 チャチャ岳の 麓(ふもと)に眠る 面影を しのぶ岬に 雪が舞う 産声あげた ふるさとだから 私はここで 死にたいの あゝ国後の 国後の女 あの夜は 素足のままで 流氷を 越せばよかった 二人して 地図からいまは 消されたような 島にもきっと 春がくる あゝ国後の 国後の女 その朝は 墓標に積る 雪のけて 逢いたかったと 抱いてやろ |
銀座夜曲林伊佐緒 | 林伊佐緒 | 矢野亮 | 林伊佐緒 | | むらさきふかみゆき 銀座はほのかに暮れて チャペルの鐘の音も 夕べの祈りをつげる たれやらうたうか 胸にしみるあの歌は 踊るリズム 甘いメロディー なつかし面影浮かび はるか偲ぶふるさと 柳の並木路(なみきじ)に 街(まち)の灯うるみてともり 茶房のカーテンは ピンクの夢をばはらむ どこからもれくる 胸にしみるあの歌は 踊るリズム 甘いメロディー あの娘(こ)を待ちつつえがく 楽し恋のプラン 夜空に消え残る ホールのネオンは燃えて おぐらきビルの蔭 小霧(さぎり)は音なくこめる 舗道(ほどう)に流れて 胸にしみるあの歌は 踊るリズム 甘いメロディー 飛びかう星影かぞえ 君とたどる家路 |
霧雨のけむる道津村謙 | 津村謙 | 矢野亮 | 林伊佐緒 | | 霧雨が 煙る道 何処までも 何処までも 明日はいずこの 空の下 別れ別れの 運命(さだめ)なら あゝ せめて せめて この一刻(ひととき)を 街の灯も にじむ道 泣きながら 泣きながら そっとからんだ 指先も 離す嘆きを 知るゆえに あゝ せめて せめて あの夢だけを あゝ せめて せめて その果てまでを |
木曽恋がらす三橋美智也 | 三橋美智也 | 東條寿三郎 | 林伊佐緒 | | 大手振っては 帰れぬものと きめていながら 草鞋(わらじ)をはいた 乙(おつ)な文句に ふり返りゃ 木曽のナー 仲乗りさん 木曽はよいとこ あの娘(こ)のすまい 笠(かさ)に紅葉(もみじ)の 花が散る 折って数えりゃ 一(ひ)ィ二(ふ)ゥ三年(みとせ) 山をきらって 旅人(たびにん)暮らし さんざ姿も やつれたが 木曽のナー 仲乗りさん 木曽はよいとこ 夜毎の夢にゃ いつも聞いたよ 祭り唄 裾(すそ)をはしょって 早瀬を渡りゃ 肌(はだ)にしみ込む 故郷の清さ やっといまさら 知りました 木曽のナー 仲乗りさん 木曽はよいとこ 高峰(たかみね)ぞろい 渡り鳥さえ 宿をとる |
裏町の詩人林伊佐緒 | 林伊佐緒 | 藤間哲郎 | 林伊佐緒 | | 何を書こうと 裏町にゃ 派手に浮かれる うたもない 俺は淋しい 詩人だよ 袋小路の この露路は 空が四角に 見えるだけ 風に消された 灯のように なぜに散ったか あの花は 俺はあれから 詩人だよ 石油ランプの すす壁に すがる想いを また一つ 誰も知らない 裏町じゃ 誰に気がねも 要らぬこと 俺は哀しい 詩人だよ 黒く汚れた 運河にも 夜は泣きたい 夢がある |
海猫の啼く波止場春日八郎 | 春日八郎 | 矢野亮 | 林伊佐緒 | | 崩(くず)れた岸壁 洗う波 さびれた波止場(はとば)にゃ 海猫ばかり おまえを知った あの夜から 俺の恋人は 海じゃなくなった それに気づいたは 出船の汽笛が 出船の汽笛が 鳴ったあと 夕陽(ゆうひ)にしょんぼり 浮ぶブイ 人待ち顔なは 海猫ばかり 南で遭(あ)った ハリケーンも 俺の思いほど 荒れはしなかった ひとり眠られず 甲板(デッキ)で呼んだよ 甲板で呼んだよ 恋しさに せつない痛手(いたで)に しみる風 いっしょに泣くのは 海猫ばかり おまえはどこへ 行ったのか 俺のともしびは 消えてしまってた 胸に書きとめた 航海日記も 航海日記も 聞かないで |
あゝ谷川岳三船浩 | 三船浩 | 高橋掬太郎 | 林伊佐緒 | | 君の名を呼び 仰げば悲し 谷川岳の 茜雲 あーしみじみと うつろの胸に 涙を誘う 風が吹く 尾根の夕月 侘しく遠く 心は傷(いた)む 登山口 あーおもかげは 瞼に消えず 木隠れ鳥よ 何を啼く 叫べど帰らぬ 君故悲し 谷川岳の 道標(みちしるべ) あーさむざむと 嘆きをこめて 今宵も降るか 山の霧 あーさむざむと 嘆きをこめて 今宵も降るか 山の霧 |