筑波の鴉三波春夫 | 三波春夫 | 藤間哲郎 | 清水ひでお | | たかがひとりの 身軽な旅も 故郷(くに)の近くじゃ 気が重い はぐれついでの 筑波の鴉 寄ろか寄ろか過ぎよか 諸川宿は 生まれ在所へ ひとっ飛び 一宿一飯軒下三尺借りうけましてと、あれから三年経った。 手前勝手と、わかっちゃいるが一目逢いてえ、 逢いてえなア、お袋さんにヨー なまじやくざに 惚れさせまいと 心ならずも 袖にした あの娘恋しい 境の渡し 利根の利根の河原に 風立つ頃は 夢にまで見た 夜がある おちょぼ口のやさしい娘だったお千世坊、 今頃はお歯黒染めて堅気のいいおかみさんになっているかもしれねえ、 フン、俺らァ阿呆鴉だぜ 逢えば逢(お)うたで 不孝がつのる どうせ俺らは 親泣かせ 莫迦が莫迦なり 思案を決めりゃ 月の月のお山の 男体女体 片手拝みの 眼に痛い |
誰かいい人いませんか佐々木新一 | 佐々木新一 | 藤間哲郎 | 花咲勝大 | 高田弘 | 誰かいい人 いませんか 髪が長くて 和服も似合い 小説映画に 出てくるような 男泣かせの カレンな娘 アラ よくばっちゃったかナ そんないい人 そんないい人 いませんか 誰かいい人 いませんか うぶでチャームで ちょうちょのようで みんなに好かれて 追いかけられて にげるところは ボクの胸 アラ うぬぼれちゃったかナ そんないい人 そんないい人 いませんか 誰かいい人 いませんか 逢えば逢うほど 逢いたくなって いっしょにいるだけ ただそれだけで 時間なんかは 忘れちゃう アラ イカされちゃったかナ そんないい人 そんないい人 いませんか |
それが男というものさ竹越ひろ子 | 竹越ひろ子 | 藤間哲郎 | 佐藤富房 | | 一度決めたら 二度目はいらぬ それが男と いうものさ 惚(ほ)れたかたまり かなぐり捨てて 恋はこれきり あきらめた 花のあの娘(こ)は 汚(けが)れを知らぬ 俺がいたんじゃ 棘(とげ)を持つ 未練ごころは さらさらないが なぜか涙が 出てならぬ 酒は飲んでも のまれちゃならぬ それが男と いうものさ あすは他人の あの娘(こ)のために ひとりしみじみ 飲んでやる |
札束のブルース竹越ひろ子 | 竹越ひろ子 | 藤間哲郎 | 中野忠晴 | | 見てはいけない 夢なのか 黒い空から 降る夢は 俺の昼寝の ほほをたたいて ああ 泣かすじゃないか 札束(ゼニ)のブルース 人の子なみに 生まれたなら 愛も情けも 知ったはず 馬鹿(ばか)が馬鹿なり すがりつくのは ああ 泣かすじゃないか 札束のブルース 墓になっても あの娘(こ)には 泪(なみだ)流しに 来させまい 意地があるなら 首を振れ振れ ああ 泣かすじゃないか 札束のブルース |
船場の男真山一郎 | 真山一郎 | 藤間哲郎 | 桜田誠一 | 櫻田誠一 | 七つ転んで 八つで起きる それが浪花の 土性ッ骨 暖簾ひとつに 命をかけた 親の血潮が わいのからだに 脈を打つ 「みんな老舗が恐いのやろ、せやから、どさ くさにまぎれ込んで、寄ってたかって、わいの 息の根を止めたいのやろが、そうはいかへん で。わいも死んだ親爺の子や。お前らとは根 性が違うわい。」 誰が言うたか 商いの道 あかず苦労を しょって行く 船場そだちは 男の男 泣くな騒ぐな 時の流れの 浮き沈み 「金儲けだけにあくせくするような奴は何百年 もつづいたこの船場には、一人もおりまへん。 商売は人間がするもんや。今にわかる、暖簾 の力がなあ。」 やると決めたら 後には引かぬ 意地は老舗の 名にかけた 捨身一番 太閤はんの 城に顔向け 出来る明日を 見ておくれ |
次郎ちゃん仲宗根美樹 | 仲宗根美樹 | 藤間哲郎 | 桜田誠一 | | 次郎ちゃん 次郎ちゃん なんだって なんだって 吹雪の中へ 消えちゃった ピッケル振って 笑ってた 次郎ちゃん 次郎ちゃん あの日がついに お別れね 次郎ちゃん 次郎ちゃん どうしたって どうしたって 好きだと言って 欲しかった 私に夢を くれながら 次郎ちゃん 次郎ちゃん きびしい山に 生きたのね 次郎ちゃん 次郎ちゃん 呼んだって 呼んだって あなたは町に 帰らない こぶしの花は 咲いたけど 次郎ちゃん 次郎ちゃん わたしがひとり 見るだけね |
新幹線で逢った人二宮ゆき子 | 二宮ゆき子 | 藤間哲郎 | 川上英一 | | 新幹線で 知り合った ただそれだけの あのひとなのに 道頓堀の 灯のように なぜか燃えます 私の胸が 姿を声を 忘れても やさしいあの月 哀しくうかぶ 琵琶湖の花や 富士の雲 ふたり並んで もいちど見たい 東京駅の 別れぎわ ふと指切りを 交わしたひとよ お手紙きっと 待ってます 淡い短かい ご縁だけれど |
三味でダンスを二宮ゆき子 | 二宮ゆき子 | 藤間哲郎 | 白石十四男 | | 踊っておねがい お座敷だって あなたと踊れば すてきなクラブ ひと目みてから 好きなの好きよ うーんうーん せつないこの気持 踊って踊って 三味でダンスを 踊っておねがい 島田もとって 女はよわいの やさしいひとに 忘れられなく させてよさせて うーんうーん うれしいこの気持 踊って踊って 三味でダンスを 踊っておねがい まだよさないで ふたりになるまで こうしていてね 燃えるわたしが わかるのわかる うーんうーん 泣きたいこの気持 踊って踊って 三味でダンスを |
三味でダンスを野中さおり | 野中さおり | 藤間哲郎 | 白石十四男 | | 踊っておねがい お座敷だって あなたと踊れば すてきなクラブ ひと目見てから 好きなの好きよ うーんうーん せつないこの気持 踊って踊って 三味でダンスを 踊っておねがい 島田もとって 女はよわいの やさしいひとに 忘れられなく させてよさせて うーんうーん うれしいこの気持 踊って踊って 三味でダンスを 踊っておねがい まだよさないで ふたりになるまで こうしていてね 燃えるわたしが わかるのわかる うーんうーん 泣きたいこの気持 踊って踊って 三味でダンスを |
しのび逢い仲宗根美樹 | 仲宗根美樹 | 藤間哲郎 | 桜田誠一 | | 想い出は 想い出のままで よかった 想い出は 後で追うのでは なかった しのび逢い ああ しのび逢う 女はそっと 涙するのね 遠い日の あの道につづく この道 あなただけ あなたあるばかり 来た道 しのび逢い ああ しのび逢う 二つの影を 風が責めるわ 幸福を 諦めることは できても 面影を 忘れきることは できない しのび逢い ああ しのび逢う 心はつらく 明日もないのよ |
三味でダンスをなでしこ姉妹 | なでしこ姉妹 | 藤間哲郎 | 白石十四男 | 山田年秋 | 踊っておねがい お座敷だって あなたと踊れば すてきなクラブ ひと目みてから 好きなの好きよ うーんうーん せつないこの気持 踊って踊って 三味でダンスを 踊っておねがい 島田もとって 女はよわいの やさしいひとに 忘れられなく させてよさせて うーんうーん うれしいこの気持 踊って踊って 三味でダンスを 踊っておねがい まだよさないで ふたりになるまで こうしていてね 燃えるわたしが わかるのわかる うーんうーん 泣きたいこの気持 踊って踊って 三味でダンスを |
放浪竹越ひろ子 | 竹越ひろ子 | 藤間哲郎 | 不詳 | | 月は東に 夕日は西に 旅を行く身は 曠野の中に 今日もとぼとぼ さすらい暮し どこに埋めよう はかない夢を 恋に泣くのは 若さのためよ 空に唄うも つらさのためよ 捨てた故郷に 未練はないが 人の子ゆえに あわれを想う 何を求めて ひろった旅か 長い砂丘の ひとすじ道よ 嵐吹け吹け 地をまき立てて 愛(いと)し人待つ あゝ身ではなし |
恋なんか捨てっちまえ三船浩 | 三船浩 | 藤間哲郎 | 桜田誠一 | | 背かれたんだって フン そんな 恋なんて捨てっちまえ 捨てっちゃえ たかがひとりの 女だぜ 広い世間の 片隅で チョッピリ見てた 甘い夢 ばかなばかな お前さ あきらめたんだって フン いいぜ 恋なんて捨てっちまえ 捨てっちゃえ 男同志で 握る手だ 意見がましく 言う俺も 死ぬほど辛い 目にあって 耐(こら)え 耐え 来たんだ 悲しいんだって フン だから 恋なんて捨てっちまえ 捨てっちゃえ 若い俺らは 先がある きれいさっぱり 忘れるにゃ 今夜は酒を 浴びようか なんだ なんだ 泣くなんて |
祇園夜曲小宮恵子 | 小宮恵子 | 藤間哲郎 | 江口浩司 | | 橋を渡れば 白粉(おしろい)の 匂いこぼれる 宵あかり 舞妓どこ行く しおしおと 髪がかわいい 割れしのぶ エエ 祇園恋しや なつかしや あれは清水 長楽寺 鐘が鳴ります 今日もまた 恋じゃないけど 恋のように すがりつきたい 京の空 エエ 祇園恋しや なつかしや 加茂の流れに 揺れている 夢は柳か 三日月か 淡い別れの 哀しさを 泣いておくれよ 鹿の子帯 エエ 祇園恋しや なつかしや |
広東エレジー菅原都々子 | 菅原都々子 | 藤間哲郎 | 吉田矢健治 | | 想い出すほど 辛さがつのる 追われ追われた 北の国 あゝ あの日から 泣いて泣いて つぶれた目 今じゃ流れて 広東の 夜毎にひらく 水の花 生きているとは 名のみの命 ともし灯消えた 胸のうち あゝ こんな世は 泣いて泣いて 忘れたい だけど逢いたい ただ一度 顔さえ知らぬ お母さん 粉を挽き挽き 李を食べた 昔のあたし どこへ行った あゝ サンパンで 泣いて泣いて 弾く胡弓 人を待つ間の なぐさみに くずれた夢を そっと抱く |
関東一本〆市川由紀乃 | 市川由紀乃 | 藤間哲郎 | 千木良政 | | やると決めたら どこまでも いのち一つの 筋一つ 関東気質(かたぎ)の 意地一つ お受けしました 〆(しめ)の手も 一本〆で参ります お手を拝借 「お手を拝借 ヨーオ!」(ポン!) 祝い〆 酒は千樽 万の樽 お山颪(おろ)しも そよろ風 阪東太郎は 男です お受けしました ニッコリと 一本〆でつとめます お手を拝借 「お手を拝借 ヨーオ!」(ポン!) 祝い〆 祝いごとなら 数あれど 夫婦(めおと)契りの 上はない 二人が一つに なる祝い お受けしました 仲だちを 一本〆で願います お手を拝借 「お手を拝借 ヨーオ!」(ポン!) 祝い〆 |
関東一本〆福田こうへい | 福田こうへい | 藤間哲郎 | 千木良政明 | 池多孝春 | やると決めたら どこまでも いのち一つの 筋一つ 関東気質(かたぎ)の 意地一つ お受けしました 〆の手も 一本〆で参ります お手を拝借 「お手を拝借 ヨーオ!」(ポン!) 祝い〆 酒は千樽 万の樽 お山颪(おろ)しも そよろ風 阪東太郎は 男です お受けしました ニッコリと 一本〆でつとめます お手を拝借 「お手を拝借 ヨーオ!」(ポン!) 祝い〆 祝いごとなら 数あれど 夫婦契(めおとちぎ)りの 上はない 二人が一つに なる祝い お受けしました 仲だちを 一本〆で願います お手を拝借 「お手を拝借 ヨーオ!」(ポン!) 祝い〆 |
関東一本〆二葉百合子 | 二葉百合子 | 藤間哲郎 | 千木良政 | | やると決めたら どこまでも いのち一つの 筋一つ 関東気質(かたぎ)の 意地一つ お受けしました 〆(しめ)の手も 一本〆で参ります お手を拝借 「お手を拝借 ヨーオ!」(ポン!) 祝い〆 酒は千樽 万の樽 お山颪(おろ)しも そよろ風 阪東太郎は 男です お受けしました ニッコリと 一本〆でつとめます お手を拝借 「お手を拝借 ヨーオ!」(ポン!) 祝い〆 祝いごとなら 数あれど 夫婦契(めおとちぎ)りの 上はない 二人が一つに なる祝い お受けしました 仲だちを 一本〆で願います お手を拝借 「お手を拝借 ヨーオ!」(ポン!) 祝い〆 |
女の酒森若里子 | 森若里子 | 藤間哲郎 | 高野かつみ | | 命もあげた 女です 何が私に 残ります 今はさいごに ただひとつ あげる言葉の さようなら 女が女を捨てました お酒をください お酒を お酒を 鬼にも蛇(じゃ)にも なりきって 生まれかわろう かわりたい 憎いあなたを 撲(ぶつ)よりは ひとり手酌の ひとりごと 女が女を捨てました お酒をください お酒を お酒を あなたの胸に 誰かいる どうせ私は 過去のひと 風にさみしく さりげなく 夜のちまたに 花が散る 女が女を捨てました お酒をください お酒を お酒を |
女の酒森若里子・秋吉恵美 | 森若里子・秋吉恵美 | 藤間哲郎 | 高野かつみ | | 命もあげた 女です なにが私に 残ります 今は最後に ただひとつ あげる言葉の さようなら 女が女を 捨てました お酒をください お酒を お酒を 鬼にも蛇にもなりきって 生まれ変ろう 変りたい 憎いあなたを ぶつよりは ひとり手酌の ひとりごと 女が女を 捨てました お酒をください お酒を お酒を あなたの胸に 誰かいる どうせ私は 過去のひと 風に淋しく さりげなく 夜の巷に 花が散る 女が女を 捨てました お酒をください お酒を お酒を |
女ですもの二宮ゆき子 | 二宮ゆき子 | 藤間哲郎 | 白石十四男 | | あなたのまえでは なんにも言えず はなれてお名前 呼んでるわたし わかってください この気持ち 女ですもの なみだが出ます あなたのためなら わたしでさえも きれいになりたい かざってみたい やさしい言葉を 聞きたいの 女ですもの ほめられたいの あなたと違うのは みじかい時間 別れているのは せつない時間 時計をとめたい もどしたい 女ですもの ちいさな願い あなたが欲しいと おっしゃるならば だいじないのちも さしあげましょう それでもいやです お荷物に 女ですもの なりたくないの |
おんな船頭唄一条貫太 | 一条貫太 | 藤間哲郎 | 山口俊郎 | 蔦将包 | 嬉しがらせて 泣かせて消えた 憎いあの夜の 旅の風 思い出すさえ ざんざら真菰(まこも) 鳴るなうつろな この胸に 所詮かなわぬ 縁(えにし)の恋が なぜにこうまで 身を責める 呼んでみたとて はるかなあかり 濡れた水棹(みさお)が 手に重い 利根で生まれて 十三、七つ 月よわたしも 同じ年 かわいそうなは みなし子同士 きょうもおまえと つなぐ舟 |
おんな船頭唄清水博正 | 清水博正 | 藤間哲郎 | 山口俊郎 | | 嬉しがらせて 泣かせて消えた 憎いあの夜の 旅の風 思い出すさえ ざんざら真菰(まこも) 鳴るなうつろな この胸に 所詮かなわぬ 縁の恋が なぜにこうまで 身を責める 呼んでみたとて 遥かなあかり 濡れた水棹(みざお)が 手に重い 利根で生まれて 十三、七つ 月よわたしも 同じ年 かわいそうなは みなし子同士 きょうもおまえと つなぐ舟 |
おんな船頭唄西方裕之 | 西方裕之 | 藤間哲郎 | 山口俊郎 | 白石十四男 | 嬉しがらせて 泣かせて消えた 憎いあの夜の 旅の風 思い出すさえ ざんざら真菰(まこも) 鳴るなうつろな この胸に 所詮(しょせん)かなわぬ 縁(えにし)の恋が なぜにこうまで 身を責める 呼んでみたとて はるかな灯り 濡れた水棹(みざお)が 手に重い 利根で生まれて 十三七つ 月よわたしも 同じ年 かわいそうなは みなしごどうし 今日もお前と つなぐ船 |
おんな船頭唄氷川きよし | 氷川きよし | 藤間哲郎 | 山口俊郎 | 石倉重信 | 嬉しがらせて 泣かせて消えた 憎いあの夜の 旅の風 思い出すさえ ざんざら真菰 鳴るなうつろな この胸に 所詮かなわぬ 縁の恋が なぜにこうまで 身を責める 呼んでみたとて 遥かなあかり 濡れた水棹が 手に重い 利根で生まれて 十三、七つ 月よあたしも 同じ年 かわいそうなは みなし子同士 きょうもおまえと つなぐ舟 |
おんな船頭唄福田こうへい | 福田こうへい | 藤間哲郎 | 山口俊郎 | 小町昭 | 嬉しがらせて 泣かせて消えた 憎いあの夜の 旅の風 思い出すさえ ざんざら真菰 鳴るなうつろな この胸に 所詮かなわぬ えにしの恋が なぜにこうまで 身を責める 呼んでみたとて はるかな灯り 濡れた水棹が 手に重い 利根で生まれて 十三七つ 月よわたしも 同じ年 かわいそうなは みなしごどうし 今日もお前と つなぐ船 |
おんな船頭唄 三橋美智也 | 三橋美智也 | 藤間哲郎 | 山口俊郎 | | 嬉しがらせて 泣かせて消えた 憎いあの夜の 旅の風 思い出すさえ ざんざら真菰(まこも) 鳴るなうつろな この胸に 所詮かなわぬ 縁(えにし)の恋が なぜにこうまで 身を責める 呼んでみたとて はるかなあかり 濡れた水棹(みさお)が 手に重い 利根で生まれて 十三、七つ 月よわたしも 同じ年 かわいそうなは みなし子同士 きょうもおまえと つなぐ舟 |
おんな船頭唄三山ひろし | 三山ひろし | 藤間哲郎 | 山口俊郎 | 伊戸のりお | 嬉しがらせて 泣かせて消えた 憎いあの夜の 旅の風 思い出すさえ ざんざら真菰(まこも) 鳴るなうつろな この胸に 所詮かなわぬ 縁(えにし)の恋が なぜにこうまで 身を責める 呼んでみたとて はるかなあかり 濡れた水棹(みざお)が 手に重い 利根で生まれて 十三、七つ 月よわたしも 同じ年 かわいそうなは みなし子同士 きょうもおまえと つなぐ舟 |
おんな船頭唄レーモンド松屋 | レーモンド松屋 | 藤間哲郎 | 山口俊郎 | | 嬉しがらせて 泣かせて消えた 憎いあの夜の 旅の風 思い出すさえ ざんざら真菰(まこも) 鳴るなうつろな この胸に 所詮かなわぬ 縁(えにし)の恋が なぜにこうまで 身を責める 呼んでみたとて はるかなあかり 濡れた水棹(みざお)が 手に重い 利根で生れて 十三、七つ 月よわたしも 同じ年 かわいそうなは みなし子同士 きょうもおまえと つなぐ舟 |
お別れ公衆電話西尾夕紀 | 西尾夕紀 | 藤間哲郎 | 袴田宗孝 | 丸山雅仁 | 何もいわずに このままそっと 汽車に乗ろうと 思ったものを 駅の喫茶の公衆電話 いつかかけていた 馬鹿ね馬鹿だわ 私の未練 さようなら さようなら お別れ電話の せつないことば 好きでないなら 何でもないわ 好きでいりゃこそ 苦しくなるの 飛んで来ないで そのままいてよ 逢えばもろくなる ほんとほんとよ 私の気持 さようなら さようなら お別れ電話の せめてのことば 先があるのよ あなたの身には こんな女は 忘れるものよ ベルが鳴る鳴る プラットホーム ここが切れめ時 出てはいけない 私の涙 さようなら さようなら お別れ電話の 最後のことば |
お別れ公衆電話 松山恵子 | 松山恵子 | 藤間哲郎 | 袴田宗孝 | 斎藤恒夫 | 何もいわずに このままそっと 汽車に乗ろうと 思ったものを 駅の喫茶の公衆電話 いつかかけていた 馬鹿ね馬鹿だわ 私の未練 さようなら さようなら お別れ電話の せつないことば 好きでないなら 何でもないわ 好きでいりゃこそ 苦しくなるの 飛んで来ないで そのままいてよ 逢えばもろくなる ほんとほんとよ 私の気持 さようなら さようなら お別れ電話の せめてのことば 先があるのよ あなたの身には こんな女は 忘れるものよ ベルが鳴る鳴る プラットホーム ここが切れめ時 出てはいけない 私の涙 さようなら さようなら お別れ電話の 最後のことば |
おれのおまえ島津ゆたか | 島津ゆたか | 藤間哲郎 | 伊藤雪彦 | | 朝の味噌汁 さしだす指の かぼそさ痛い おれの目に なまじ笑顔の やさしさに ひがむ心が つい負けて 別ればなしも かたつむり おまえ おまえ おれのおまえ 夜の盛り場 気強く生きて 男は多く 見ただろうに なんでしたがる 恋苦労 夢にはじけた やけ酒の こんな背中が いいのかい おまえ おまえ おれのおまえ 星の相性 素直に信じ かけがえないと またも云う おれに埋もれる バカな奴 せめて銭湯へ 二人して なみだ洗いに たまの日は おまえ おまえ おれのおまえ |
男のブルース木村充揮×近藤房之助 | 木村充揮×近藤房之助 | 藤間哲郎 | 山口俊郎 | 近藤房之助 | ネオンは巷(まち)に まぶしかろうと 胸は谷間だ 風も吹く 男ならばと 耐(こら)えちゃみたが 恋の傷手(いたで)が 命とり 涙がじんと にじんで来たよ 俺もやっぱり 人の子か たかがひとりの 女のためと 向けた背中で ジャズが泣く 夜更けの風に 流され押され くぐる酒場の はしご酒 いいよ いいんだ 今夜は呑もう 呑めば辛さも 晴れようもの |
男のブルース三船浩 | 三船浩 | 藤間哲郎 | 山口俊郎 | 白石十四男 | ネオンは巷(まち)に まぶしかろうと 胸は谷間だ 風も吹く 男ならばと 耐(こら)えちゃみたが 恋の傷手(いたで)が 命とり 涙がじんと にじんで来たよ 俺もやっぱり 人の子か たかがひとりの 女のためと 向けた背中で ジャズが泣く 夜更けの風に 流され押され くぐる酒場の はしご酒 いいよ いいんだ 今夜は呑もう 呑めば辛さも 晴れようもの |
お座敷ワルツ二宮ゆき子 | 二宮ゆき子 | 藤間哲郎 | 佐伯としを | | 飲んでいいでしょ お酌をしてね めんどくさけりゃ ひとりにしてね いくらツトメのお人形だって たまにゃ振りたい 首を振りたい わけがある 恋の苦労は 利口にゃできぬ バカな女にゃ なおさらできぬ だじゃれ小唄の 文句をよそに 泣いております 燃えたわたしの あかい血が こんで生まれて 来たそのときは 島田かつらを あなたにつけて 男らしさを わたしが見せて すがりつかせて あとを追わせて あげましょう |
王将真山一郎 | 真山一郎 | 藤間哲郎 | 桜田誠一 | 西脇功 | 露地に飛び出りゃ 夜空の星が 駒に見えるよ この目には 馬鹿よ阿呆と 言われても 将棋ばかりが なぜ止められぬ 「わいは今 女房や子供にわかれるか 将棋の駒にわかれるか ギリギリ結着のとこまで来てしもてるんや」 小春済まぬな 夫のために 愚痴もこぼさず 苦労する 浪花根性を 二人して 明日の勝負に かけよやないか 「今日の将棋はわてが勝ったんやない。 関根はんの方で負けてくれはったんや… 八年間なにくそなにくそと思もて来た 相手に勝ちながら ちっとも嬉しいことあらへん」 西の坂田と もてはやされて 行けばきびしい 茨道 どこにこころの 駒がある 神よ仏よ 教えておくれ |
裏町の詩人林伊佐緒 | 林伊佐緒 | 藤間哲郎 | 林伊佐緒 | | 何を書こうと 裏町にゃ 派手に浮かれる うたもない 俺は淋しい 詩人だよ 袋小路の この露路は 空が四角に 見えるだけ 風に消された 灯のように なぜに散ったか あの花は 俺はあれから 詩人だよ 石油ランプの すす壁に すがる想いを また一つ 誰も知らない 裏町じゃ 誰に気がねも 要らぬこと 俺は哀しい 詩人だよ 黒く汚れた 運河にも 夜は泣きたい 夢がある |
裏磐梯よいつまでも仲宗根美樹 | 仲宗根美樹 | 藤間哲郎 | 桜田誠一 | | 若いこころの あこがれに 旅はすすきの 山ふところを 君とふたりで 夢わけた 径(みち)のいとしさ なつかしさ 裏磐梯よ いつまでも 愛の誓いの よろこびを 泣いて交わした 高原ホテル 落葉降りしく あの窓に 今日も飛べ飛べ 白い雲 裏磐梯よ いつまでも 飽かぬ別れを つらくした 秋の日射しの 桧原湖(ひばらこ)恋し ルリか紫紺か たまゆらの 忘れられない 水の色 裏磐梯よ いつまでも |
一本刀土俵入り二葉百合子 | 二葉百合子 | 藤間哲郎 | 桜田誠一 | | 山と積まれたお宝さえも 人の情けにゃ 代えられぬ なんで忘れよ 花かんざしに こもる心を 受けて茂兵衛の こらえ泣き (セリフ) 「取的さん、お前本当に精を出し て立派な関取りにおなり、いっしょう懸命お やり、そうして故郷のおッ母さんのお墓の 前で横綱の土俵入りを、きっとやるんだよ」 厚い化粧に 涙をかくす 茶屋の女も 意地はある まして男よ 取的さんよ 見せてお呉れな きっとあしたの 晴れ姿 (セリフ) 「おおお蔦さん、棒ッ切れを振 りまわしてする茂兵衛のこれが十年前 に、櫛・笄・巾着ぐるみ、意見をもらった 姐さんに、せめて見てもらう駒形の、し がねえ姿の土俵入りでござんす」 逢えて嬉しい 瞼の人は つらい連れ持つ 女房雁 飛んで行かんせ どの空なりと これがやくざの せめて白刃の 仁義沙汰 |
一本刀土俵入り真山一郎・二葉百合子 | 真山一郎・二葉百合子 | 藤間哲郎 | 桜田誠一 | | [男性] 山と積まれた お宝さえも 人の情けにゃ 代えられぬ なんで忘れよ 花かんざしに こもる心を 受けて茂兵衛の こらえ泣き [女性] 「取的さん お前本当に精出して 立派な関取りにおなり、 一生懸命おやりよ、 そうして故郷のおッ母さんの お墓の前で 横綱の土俵入りを きっとやるんだよ」 [女性] 厚い化粧に 涙をかくす 茶屋の女も 意地はある まして男よ 取的さんよ 見せてお呉れな きっと明日の 晴れ姿 [男性] 「ああお蔦さん、棒ッ切れを 振り回してする 茂兵衛のこれが十年前に、櫛(くし)、笄(かんざし)、 巾着(きんちゃく)ぐるみ、 意見をもらった姐(ねえ)さんへ、 せめて見てもらう駒形の、 しがねえ姿の、土俵入りでござんす」 [男性]逢えてうれしい 瞼(まぶた)の人は [女性]つらい連れ持つ 女房雁 [二人]飛んで行かんせ どの空なりと これがやくざの せめて白刃の 仁義沙汰 |
アンコ悲しや松山恵子 | 松山恵子 | 藤間哲郎 | 増田幸造 | 増田幸造 | 赤い椿の花びら噛めば じんと眼に泌むちぎれ雲 アンコ悲しや 都は遠い 噂ばかりを残しつつ 今日はあなたはアアア… どのあたり 島の娘は他国のひとに 惚れちゃならぬとみな言うた アンコ悲しや 瀬の瀬の想い あなたひとりを信じます きっと迎えにアアア… 来てお呉れ 帰る帆影をあなたと思い 見れば夕日の鴎どり アンコ悲しや 飛ぶにも飛べず 胸に写真を秘めながら 島のお山にアアア… 手を合わす |
奄美恋しや田端義夫 | 田端義夫 | 藤間哲郎 | 櫻田誠一 | 小谷充 | 波に夕日を 大きく染めて 名瀬は日暮れる かもめは帰る わしも帰ろう あの島へ 奄美恋しや なつかしや 幼な馴染みの 面影追えば ぬれて優しく 黒髪におう きっと抱こうよ またの日は 奄美恋しや なつかしや 母が丹精の 大島つむぎ 頬にあてれば 涙がにじむ せめて歌おうよ 島ぶしを 奄美恋しや なつかしや |
奄美恋しや仲宗根美樹 | 仲宗根美樹 | 藤間哲郎 | 桜田誠一 | 櫻田誠一 | 波に夕日を 大きく染めて 名瀬(なぜ)は日暮れる かもめは帰る わしも帰ろうよ あの島へ 奄美恋しや なつかしや 幼な馴染の 面影追えば ぬれてやさしく 黒髪におう きっと抱こうよ またの日は 奄美恋しや なつかしや 母が丹精の 大島つむぎ 頬にあてれば 涙がにじむ せめて歌おうよ 島ぶしを 奄美恋しや なつかしや |
明日から明日から小畑実 | 小畑実 | 藤間哲郎 | 利根一郎 | | 明日から 明日から 夢がたよりで 生きてゆく 涙に 涙に 濡れたエンジの ハンカチーフ ああ いつの日に 逢えるやら 再び さよならと それさえも 心せつなく 星が降る 夜霧は 夜霧は 青いネオンの 飾り窓 手をとり 手をとり ともにわかちし ペーブメント ああ 今はとて すすり泣く 我が胸 弾くはたれ ブルースの 調べたかなる 夜の空 今宵が 今宵が なんで別れと 思えよう 街の灯 街の灯 いつも変わらぬ プラタナス ああ 若き日の 数々を なごりに ひと言も 言えぬまま 君がマフラーの いとしさよ |
青色申告会会歌三鷹淳 | 三鷹淳 | 藤間哲郎 | 古関裕而 | | 明るく集(つど)う 青色(あおいろ)の われらに栄(さか)えと 夢がある 税務の民主化、進めつつ 真ごころこめる 申告に 正しく強い 道しるべ あゝ 青色会に使命あり くらしを守る 躍進の われらに豊(ゆた)かな 明日(あす)がある 自計(じけい)の指導を 広めつつ 伸びゆく企業に 合理化と 繁栄(はんえい)の花 咲かすもの あゝ 青色会に誇りあり 心を結ぶ 団結の われらにくじけぬ 意志(いし)がある 輝く理想を 掲(かか)げつつ 福祉を進め 日本(にっぽん)の 果(は)てなき栄え 築きゆく あゝ 青色会に光りあり |