郷土部隊進軍歌霧島昇 | 霧島昇 | 野村俊夫 | 古関裕而 | 奥山貞吉 | 兄や妹や 父母の 歓呼の声に 奮いたち さらば出征(ゆく)ぞと 故郷を 遠く離れて 幾百里 来る日来る日の 戦いに 刃こぼれしたる 銃剣(けん)の尖(さき) 赤い夕陽に きらきらと 進む無敵の 我が部隊 高梁噛みしめ 丘越えりゃ 行手に白い 綿の花 敵の弾音 聞きながら 暫し憩いの かり枕 かねて覚悟の この身体 御国のためだ 華と散ろ かたく戦友の 手を握り 誓う塹壕の 月あかり 見たか誉れの 日の丸を 朗らにあおぐ 徐州城 忘れられよか 真ッ先に あの日拓いた 突撃路 これで本望と 戦友が 抱かれし儘で 笑い顔 傷をこらえて 言うことに 一目見たいよ 故国(くに)の空 泥濘(どろ)に塗(まみ)れた 軍服(ふく)を脱ぎゃ 坊やの写真が 手に触る 明日も一緒に 父さんと 銃をかついで 進軍歌 |
皇軍の戦果輝く霧島昇 | 霧島昇 | 野村俊夫 | 古関裕而 | 古関裕而 | 握る 拳が 感激に 燃えてふるえた 大号令 臨時ニュースを 聴いたとき 胸が 血潮が 沸(たぎ)ったぞ グアムで ペンギン 爆沈し 初陣飾る 鬨の声 競い立ったる 爆弾に 焼けるホノルル 空焦す 屍(むくろ)哀れな オクラホマ 続くウエスト ヴァージニア ハワイ艦隊 撃滅の 世界ゆるがす 大戦果 翼無敵の 陸鷲と やったやったぞ 海の猛者(もさ) 見事百機を 叩き伏せ 凱歌とゞろく ヒリッピン群島 戦友(とも)がマレーを 進むとき 香港目指して 大空襲 生命(いのち)捧げた つわものに もろくもウェーク島 早や陥(お)ちた 胸がおどるぞ 高鳴るぞ 捕えた船舶 二百隻 大本営の 発表に 父も妻子も 万歳だ |
湖畔のギター霧島昇 | 霧島昇 | 野村俊夫 | 古賀政男 | | 山の湖畔の 夕月に 咲いた白百合 亡き人恋し かえらぬ君と 知りながら 思う心の せつなさよ ギター悲しや すすり泣き 愛の印に 頭字(イニシャル)を 君ときざみし 白樺いとし 想えば淡き 青空の 虹によく似た 初恋よ 何故にこうまで 忘られぬ 月の湖 流れくる 遠き櫓の音 舟歌さみし おもかげ一つ 胸に秘め 生きるこの世の 苦しさよ 熱い涙を 誰か知る |
湯村夜曲楠木繁夫 | 楠木繁夫 | 野村俊夫 | 古関裕而 | | 雨かさ霧か アルプス暮れて 湯村いとしや ひが招く 想ひ出される あの夜の君よ 恋の湯の宿 湯のけむり 甲斐の黄昏 山河越えて 旅を来たのも 君故に 咲いた湯花か 水晶の色か 淡い儚ない 恋ごころ 富士に出る月 二人で眺め 夢も一夜の 花の宿 君の涙で悲しく ぬれた 青いぶどうが 忘られぬ 唄は消えゆく 湯村は更ける 思い許りが ちらちらと 燃えて切ない 君呼ぶこゝろ むせぶ恋のひ 湯のかほり |
福島ブルース黒木曜子 | 黒木曜子 | 野村俊夫 | 古関裕而 | | 青い柳に そよ風ふいて 君とゆく夜は おぼろ月 戀は散りゆく 御山のさくら 別れさみしい ビルの角 胸のいたみを 阿武隈川に 捨てゝ悲しく あきらめる 思いやつれた 宵待草を 戀のボートが また泣かす 君を逢ふたは 去年の今夜 今宵はかない 星まつり 涼み浴衣の 麻の葉模様 どこか空似の うしろ影 雨がふるふる 文字摺石に 戀の嘆きの 涙あめ 旅のつばめは 春くりゃ歸る 君はうき雲 いつかへる |
福島県伊達市立松陽中学校校歌「若き誓い」校歌 | 校歌 | 野村俊夫 | 古関裕而 | | 仰ぎ見る 霊山の 峰をもはるか 凌ぐ理想 今こそ清き 心に宿して 力の限り 学ばん いざいざ おお わが母校 松陽中学 きわみなき 阿武隈の 流れに似たる 若き希望 今こそ道の いばらを拓きて 撓まずうまず 進まん いざいざ おお わが母校 松陽中学 聳えたつ 吾妻嶺の 姿ときそう 燃ゆる抱負 今こそ堅く 教えを守りて 血潮の限り 励まん いざいざ おお わが母校 松陽中学 |
女を忘れろ小林旭 | 小林旭 | 野村俊夫 | 船村徹 | | ダイス転がせ ドラムを叩け やけにしんみり する夜だ 忘れろ 忘れろ 鼻で笑ってョ あきらめ切るのが 男だろ あとはドラムに 聞いてくれ 呑んでくだ巻け グラスを砕け 男ごころは 馬鹿なもの 忘れろ 忘れろ 女なんかはョ あの娘にゃあの娘の 恋がある 荒れてみたいぜ 荒れさせろ 闇を蹴とばせ 月みてわめけ どうせあの娘にゃ 判らない 忘れろ 忘れろ 何も言わずにョ 夜通し歩いて あきらめろ 俺にゃあの娘は 用なしさ |
東京だョおっ母さん島倉千代子 | 島倉千代子 | 野村俊夫 | 船村徹 | | 久しぶりに 手を引いて 親子で歩ける 嬉しさに 小さい頃が 浮んで来ますよ おっ母さん こゝが こゝが 二重橋 記念の写真を とりましょね やさしかった 兄さんが 田舎の話を 聞きたいと 桜の下で さぞかし待つだろ おっ母さん あれが あれが 九段坂 逢ったら泣くでしょ 兄さんも さあさ着いた 着きました 達者で永生き するように お参りしましょよ 観音様です おっ母さん こゝが こゝが 浅草よ お祭りみたいに 賑かね |
東京だョおっ母さん(セリフ入り)島倉千代子 | 島倉千代子 | 野村俊夫 | 船村徹 | | おっ母さん ねえ おっ母さん 久しぶりに こうして手をつないで おっ母さんと一緒に 東京見物出来るなんて あーとっても嬉しいわ ホラおっ母さん見てごらんなさい ここが宮城 二重橋よ 久しぶりに 手を引いて 親子で歩ける 嬉しさに 小さい頃が 浮んで来ますよ おっ母さん こゝが こゝが 二重橋 記念の写真を とりましょね ねえ おっ母さん 戦争でなくなった兄さん ここに眠ってるのよ やさしかった 兄さんが 田舎の話を 聞きたいと 桜の下で さぞかし待つだろ おっ母さん あれが あれが 九段坂 逢ったら泣くでしょ 兄さんも ねえ お兄ちゃん お兄ちゃんが登って遊んだ庭の柿の木もそのままよ 見せてあげたいわ さあさ着いた 着きました 達者で永生き するように お参りしましょよ 観音様です おっ母さん こゝが こゝが 浅草よ お祭りみたいに 賑かね |
湯の町エレジー島倉千代子 | 島倉千代子 | 野村俊夫 | 古賀政男 | 佐伯亮 | 伊豆の山々 月あわく 灯りにむせぶ 湯のけむり あゝ 初恋の 君をたずねて 今宵また ギター爪びく 旅の鳥 風のたよりに 聞く君は 温泉の町の 人の妻 あゝ 相見ても 晴れて語れぬ この思い せめて届けよ 流し唄 あわい湯の香も 路地裏も 君住む故に なつかしや あゝ 忘られぬ 夢を慕いて 散る涙 今宵ギターも むせびなく |
東京だョおっ母さん清水博正 | 清水博正 | 野村俊夫 | 船村徹 | | 久し振りに 手を引いて 親子で歩ける 嬉しさに 小さい頃が 浮かんで来ますよ おっ母さん ここが ここが 二重橋 記念の写真を とりましょうね やさしかった 兄さんが 田舎の話を 聞きたいと 桜の下で さぞかし待つだろ おっ母さん あれが あれが 九段坂 逢ったら泣くでしょ 兄さんも さあさ着いた 着きました 達者で永生き するように お参りしましょよ 観音様です おっ母さん ここが ここが 浅草よ お祭りみたいに にぎやかね |
湯の町エレジー清水博正 | 清水博正 | 野村俊夫 | 古賀政男 | | 伊豆の山々 月あわく 灯りにむせぶ 湯のけむり ああ初恋の 君を尋ねて今宵(こよい)また ギターつまびく 旅の鳥 風のたよりに 聞く君は 出泉(いでゆ)の町の 人の妻 ああ相見(あいみ)ても 晴れて語れぬこの思い せめてとどけよ 流し唄 あわい湯の香(か)も 露路裏(ろじうら)も 君住む故に なつかしや ああ忘られぬ 夢を慕いて散る涙 今宵ギターも むせび泣く |
どうせ拾った恋だもの初代コロムビア・ローズ | 初代コロムビア・ローズ | 野村俊夫 | 船村徹 | | 矢っ張りあンたも おんなじ男 あたしはあたしで 生きてゆく 今更なにを 言ってるのさ 気まぐれ夜風に 誠なんかあるものか 捨てちゃえ 捨てちゃえ どうせひろった 恋だもの 飲もうと酔おうと あたしの勝手 余計なお世話だ よしとくれ 愚痴ってみても 仕方ないさ 女のこころを あンたなんか知るものか 捨てちゃえ 捨てちゃえ どうせひろった 恋だもの 笑っているのに 涙がにじむ 並木の夜星よ 見るじゃない 泣かなきゃすまぬ 年じゃないさ 気まぐれ男に 未練なンかあるものか 捨てちゃえ 捨てちゃえ どうせひろった 恋だもの |
燃える瞳高峰三枝子 | 高峰三枝子 | 野村俊夫 | 万城目正 | | 貴方なしでは さみしくて とても生きては 行けないの 泣き泣き今日も 筆をとる だけど だけど なんにも書けない わたしなの いつも冷たい 横顔を じっと見つめる やるせなさ どうすりゃいゝの この心 だけど だけど なんにも知らない わたしなの 月の光を あびながら 肩をならべて 帰るみち 嬉しくはずむ 胸の中 だけど だけど なんにも言えない わたしなの 願い届いて 許されて 強い腕に 身をなげる 夢みるような 恋の夜 だけど だけど なんにも出来ない わたしなの |
東京だよおっ母さん竹村こずえ | 竹村こずえ | 野村俊夫 | 船村徹 | | 久しぶりに 手を引いて 親子で歩ける 嬉しさに 小さい頃が 浮かんで来ますよ おっ母さん ここが ここが 二重橋 記念の写真を とりましょうね 優しかった 兄さんが 田舎の話を 聞きたいと 桜の下で さぞかし待つだろ おっ母さん あれが あれが 九段坂 逢ったら泣くでしょ 兄さんも さあさ着いた 着きました 達者で永生き するように お参りしましょよ 観音様です おっ母さん ここが ここが 浅草よ お祭りみたいに 賑やかね |
どうせ拾った恋だものちあきなおみ | ちあきなおみ | 野村俊夫 | 船村徹 | 小杉仁三 | 矢ッ張りあンたも おんなじ男 あたしはあたしで 生きてゆく 今更なにを 言ってるのさ 気まぐれ夜風に 誠なんかあるものか 捨てちゃえ 捨てちゃえ どうせひろった 恋だもの 飲もうと酔おうと あたしの勝手 余計なお世話だ よしとくれ 愚痴ってみても 仕方ないさ 女のこころを あんたなんか知るものか 捨てちゃえ 捨てちゃえ どうせひろった 恋だもの 笑っているのに 涙がにじむ 並木の夜星よ 見るじゃない 泣かなきゃすまぬ 年じゃないさ 気まぐれ男に 未練なンかあるものか 捨てちゃえ 捨てちゃえ どうせひろった 恋だもの |
涙にぬれた窓ちあきなおみ | ちあきなおみ | 野村俊夫 | 船村徹 | 船村徹 | 雨のしずくを 手に受けて あの人の名を書く ガラス窓 ああ 日が暮れる 夜がくる 涙にぬれた あたしのあたしの心にも 波止場通りに ともる灯が いとしい面影 偲ばせる ああ 汽笛(ふえ)が鳴る 船が出る 場末の酒場に あたしをあたしを捨てといて 強い酒でも のんだなら 忘れてしまえる あの人か ああ 雨がふる 夢が散る うつろになった あたしのあたしのこの心 |
あゝ紅の血は燃ゆる鶴田浩二 | 鶴田浩二 | 野村俊夫 | 明本京静 | 寺岡真三 | 花も蕾(つぼみ)の若桜 五尺の生命(いのち)ひっさげて 国の大事に殉(じゅん)ずるは 我等学徒の面目ぞ あゝ紅の血は燃ゆる あゝ紅の血は燃ゆる 後に続けと兄の声 今こそ筆を擲(なげう)ちて 勝利揺るがぬ生産に 勇み起ちたるつわものぞ あゝ紅の血は燃ゆる 何をすさぶか小夜嵐(さよあらし) 神州(しんしゅう)男児ここにあり 決意ひとたび火となりて 護る国土は鉄壁ぞ あゝ紅の血は燃ゆる あゝ紅の血は燃ゆる |
ハバロフスク小唄鶴田浩二 | 鶴田浩二 | 野村俊夫 | 島田逸平 | 近藤進 | ハバロフスク ラララ ハバロフスク ラララ ハバロフスク 河の流れは ウスリー江 あの山もこの谷も 故郷を 想い出させる その姿 母の顔 ラララ 母の顔 ラララ母の顔 浮かぶ夜空に 星が出る ただひとつ呼んでいる あの星は 遠いわが家の 窓あかり 元気でね ラララ 元気でね ラララ 元気でね やがて帰れる その日まで 今宵また逢いにゆく 夢でゆく かわいあの娘の 枕もと |
港の恋唄鶴田六郎 | 鶴田六郎 | 野村俊夫 | 古賀政男 | | 港日暮れて そぼ降る雨に 咽ぶ汽笛よ 誰を呼ぶ 君の船かと 波止場に来たが 知らぬ他国の 泊り船 かけた願いも 消え果てた 君が別れに のこした言葉 思いかえして 涙ぐむ すれたようでも 女は女 うぶな昔の 恋ごころ もえて切ない 町灯り 雨の晴れ間の 港の月に 聞いて見るのは 君のこと 船はいつ来る 待つ身の辛さ 酒場暮らしの 浮かれ草 投げたカルタに 夜が更ける |
湯の町エレジー天童よしみ | 天童よしみ | 野村俊夫 | 古賀政男 | | 伊豆の山々 月あわく 灯りにむせぶ 湯のけむり ああ 初恋の 君をたずねて 今宵また ギターつまびく 旅の鳥 風のたよりに 聞く君は 出泉(いでゆ)の町の 人の妻 ああ 相見(あいみ)ても 晴れて語れぬ この思い せめてとどけよ 流し唄 淡い湯の香も 露地裏も 君住む故に なつかしや ああ 忘られぬ 夢を慕いて 散る泪 今宵ギターも 咽びなく |
見ないで頂戴お月様花村菊江 | 花村菊江 | 野村俊夫 | 古賀政男 | 小杉仁三 | あなた来るかと 待ちわびる 露地の灯りの やるせなさ 胸にしみ込む 爪弾きは よわい女の 泣く涙 見ないで頂戴 お月様 あの場かぎりの 嘘かしら 春が言わせた 嘘かしら 君がまぼろし 抱きしめて 逢うているよな ひとり言 見ないで頂戴 お月様 じれて占う トランプも 逢いに来るよな 来ないよな 風にいく度か 騙されて 窓にしおれる この私 見ないで頂戴 お月様 願い届いて 夜が更けて たった二人に なれたなら 淡い灯影で しみじみと すねて甘えて うれし泣き 見ないで頂戴 お月様 |
東京だョおっ母さんはやぶさ | はやぶさ | 野村俊夫 | 船村徹 | | 久しぶりに 手を引いて 親子で歩ける 嬉しさに 小さい頃が 浮んで来ますよ おっ母さん ここが ここが二重橋 記念の写真を とりましょうね やさしかった 兄さんが 田舎の話を 聞きたいと 桜の下で さぞかし待つだろ おっ母さん あれが あれが九段坂 逢ったら泣くでしょ 兄さんも さあさ着いた 着きました 達者で永生き するように お参りしましょよ 観音様です おっ母さん ここが ここが浅草よ お祭りみたいに 賑やかね |
東京だョおっ母さん氷川きよし | 氷川きよし | 野村俊夫 | 船村徹 | | 久しぶりに 手をひいて 親子で歩ける 嬉しさに 小さい頃が浮かんで来ますよ おっ母さん ここが ここが二重橋 記念の写真を とりましょうね やさしかった 兄さんが 田舎の話を 聞きたいと 桜の下でさぞかし待つだろ おっ母さん あれが あれが九段坂 逢ったら泣くでしょ 兄さんも さあさ着いた 着きました 達者で永生き するように お参りしましょよ観音様です おっ母さん ここが ここが浅草よ お祭りみたいに 賑(にぎ)やかね |
どうせひろった恋だもの氷川きよし | 氷川きよし | 野村俊夫 | 船村徹 | | 矢っ張りあンたも おんなじ男 あたしは あたしで 生きてゆく 今更なにを 言ってるのさ 気まぐれ 夜風に 誠なんか あるものか 捨てちゃえ 捨てちゃえ どうせひろった 恋だもの 飲もうと酔おうと あたしの勝手 余計な お世話だ よしとくれ 愚痴ってみても 仕方ないさ 女の こころを あンたなんか 知るものか 捨てちゃえ 捨てちゃえ どうせひろった 恋だもの 笑っているのに 涙がにじむ 並木の 夜星よ 見るじゃない 泣かなきゃすまぬ 年じゃないさ 気まぐれ 男に 未練なんか あるものか 捨てちゃえ 捨てちゃえ どうせひろった 恋だもの |
湯の町エレジー氷川きよし | 氷川きよし | 野村俊夫 | 古賀政男 | 石倉重信 | 伊豆の山々 月あわく 灯りにむせぶ 湯のけむり ああ 初恋の 君をたずねて 今宵また ギター爪弾(つまび)く 旅の鳥 風のたよりに 聞く君は 温泉(いでゆ)の町の 人の妻 ああ 相見ても 晴れて語れぬ この思い せめて届けよ 流し唄 あわい湯の香も 路地裏も 君住む故に なつかしや ああ 忘られぬ 夢を慕いて 散る涙 今宵ギターも むせびなく |
横山町音頭藤本二三吉、伊藤久男 | 藤本二三吉、伊藤久男 | 野村俊夫 | 古関裕而 | | 靡くのれんもお江戸の名残り 黄金花咲く問屋街 朝も早よから 店から店へ 寄せる人波 客の波 ヨイヨイ ヨイトコ横山町よ 北のかりがね 南の燕 買いに来るくるニュールック どちら向いても笑顔で招く こゝは日本の問屋街 ヨイヨイ ヨイトコ横山町よ 出世新道あの大通り 品も気っぷもよいところ 町は繁昌ほがらかほがら 今日も積荷が歌で行く ヨイヨイ ヨイトコ横山町よ 問屋街でも無いもの一つ 恋の情けの紅い花 お気に召したか あの娘にこの娘 金じゃ離せぬ 意気で来い ヨイヨイ ヨイトコ横山町よ 月はまんまる踊りもまるい わけて丸いは親和会 浮いた手拍子音頭もはずむ 揃う気持で町伸びる ヨイヨイ ヨイトコ横山町よ |
想い出の旅情藤山一郎 | 藤山一郎 | 野村俊夫 | 山下五郎 | | 汽車は出て行く 夜空の果てに 残る思いの 汽笛がひびく 旅の一夜の ホテルの窓に 胸に沁むよな 月を見る 淡い灯影(ほかげ)に 仄かに咲いた 花は儚い うすむらさきよ せめて面影 心に秘めて 明日は越えるか あの山を そっと帰ろか さらばを言おか 月はさみしく 夜霧に濡れる 又と逢えない 旅ゆえ身ゆえ せめてこのまま 別れよか |
可愛いソニヤ藤山一郎 | 藤山一郎 | 野村俊夫 | 佐渡暁夫 | | 月にむせぶか 流浪になくか 更ける窓辺の バラライカ 可愛いソニヤは ハルピン育ち ああ 思い出す故郷(くに) あるじゃなし 地位も名誉も 儚(はか)なく消えて 父はシベリヤ 雪の鳥 可愛いソニヤは やさしい母の ああ 胸を離れた はぐれ鳥 流れ流れて 知るべを尋ね 泣いて寝た夜の キタイスカヤ 可愛いソニヤは ウラジオ訛り ああ 濡れた瞳は 海の色 |
恋のそよ風藤山一郎 | 藤山一郎 | 野村俊夫 | レイモンド服部 | | 春の日の風 夏の夜風 秋にはわびしい 窓辺の風 その日その夜に 風は変われど やさしく吹くは君 恋の風よ 君よ今宵の 丘の風は 二人のささやき 夢の国へ ああ飛びゆくごと 甘くそよふく 歌えやこれぞ君 恋の風よ 変わり易きは 風の運命 心を許せば 悪魔しのび 胸に嘆きの 泥散らすよ 誓いも固く君 永遠に燃えよ |
上海夜曲藤山一郎 | 藤山一郎 | 野村俊夫 | 仁木他喜雄 | 仁木他喜雄 | 街の灯窓の灯 またたくかげに 咲いてしおれる ロマンスの 花につれない 四馬路の霧よ ああ上海は 夜もすがら 妖しく歌う 夢の唄 誰呼ぶ瞳か 愁いを秘めて 胸の火燃やし 更けてゆく 謎の都会よ 仮面の街よ ああ上海は 夜もすがら 妖しく歌う 夢の唄 ガーデン・ブリッジに 出ている月の 淡い光に 濡れながら 咲くは生命の 短い花よ ああ上海は 夜もすがら 妖しく歌う 夢の唄 |
嘆きのピエロ藤山一郎 | 藤山一郎 | 野村俊夫 | レイモンド服部 | | 流れ流れて 他国の月に すすり泣くよな クラリオネット 今日はこの町 明日(あした)はいずこ 天幕(テント)ぐらしの わが身が愛(いと)し 踊るライトに 浮かれちゃおれど トンボ返りも 涙のピエロ 一目見染めた 桃割れ髪に とおい故郷の あの娘(こ)が恋し 水の流れの 行末なれば 財布はたいて 場末の酒場 ひとりうかれた 明日の夢を 結ぶ天幕(テント)に 夜風が哀し |
楽しい夢藤山一郎、安西愛子 | 藤山一郎、安西愛子 | 野村俊夫 | 明本京静 | | ああして こうして それから後は こんな事など してみたい それは大地と 御空をつなぐ 七色虹の 太鼓橋 渡る彼方の 楽しい夢 ああして こうして それから後は こんな事など してみたい もしも望みが 届いたならば 暗い重たい 世の中の 雲もからりと 晴れるだろ ああして こうして それから後は こんな事など してみたい 星の数程 あるあこがれを 何時もこころに 浮ばせて 歌をうたえば 世は楽し |
高松夜曲藤山一郎・奈良光枝 | 藤山一郎・奈良光枝 | 野村俊夫 | 古関裕而 | | 想ひ出かへる 夢かへる 夕月あはき 瀬戸の海 君と屋島の おぼろ夜に 濡れてながめし 街あかり 君知り初めし 栗林公園の 丹塗りの橋の 花の風 かたき誓ひに うつゝなく 彼の日語りし 寒霞渓 おもかげ愛し 塩の江の 温泉を浴て 聞く河鹿 思ひあふるゝ 君ゆえに 夢もなつかし 玉藻浦 汽笛はむせぶ 潮風に 波止場もせまき 戀の船 繋ぐこゝろも ひと筋の 花の高松 歌の街 |
バラと蜜蜂二葉あき子 | 二葉あき子 | 野村俊夫 | 古関裕而 | 古関裕而 | かわいいあの娘はそよ風に 夢みるバラ娘 おしゃれな蜜蜂 ひと目見て 心もそゞろに 声かけた こちらお向き 青い空の下で 恋を語りましょう 君のえくぼ とても素敵ですね たのしくハートが燃えたとて 内気なバラ娘 火のような血汐の ときめきに お顔も真っ赤な はにかみ屋 あたし娘 ひとり娘だから 何も判らないの ちょっと家のママに 聞いてみるわね エプロンつまんで唇ふいて すましているあの娘はバラ娘 蜂はかわいい流し目に さそわれて ひと言やさしく さゝやいた これが恋よ 恋の味はいかゞ とても甘いでしょう 今宵月が出たら 逢いに来ましょう |
湯の町エレジー二見颯一 | 二見颯一 | 野村俊夫 | 古賀政男 | | 伊豆の山々 月あわく 灯りにむせぶ 湯のけむり ああ 初恋の 君をたずねて 今宵また ギター爪弾(つまび)く 旅の鳥 風のたよりに 聞く君は 温泉(いでゆ)の町の 人の妻 ああ 相見ても 晴れて語れぬ この想い せめて届けよ 流し唄 あわい湯の香も 露路裏も 君住む故に なつかしや ああ 忘られぬ 夢を慕いて 散る涙 今宵ギターも むせび泣く |
湯の町エレジー細川たかし | 細川たかし | 野村俊夫 | 古賀政男 | 小杉仁三 | 伊豆の山々 月あわく 灯りにむせぶ 湯のけむり ああ 初恋の 君をたずねて 今宵また ギターつまびく 旅の鳥 風のたよりに 聞く君は 温泉(いでゆ)の町の 人の妻 ああ 相見(あいみ)ても 晴れて語れぬ この思い せめてとどけよ 流し唄 淡い湯の香も 露路裏も 君住む故に なつかしや ああ 忘られぬ 夢を慕いて 散る泪 今宵ギターも 咽びなく |
海女の慕情前田通子 | 前田通子 | 野村俊夫 | 服部レイモンド | | 潮の香りが しむように 胸にしみいる あなたの瞳 あまく悲しく やるせなく 日毎に募る 海女の恋 波に素肌を なぶらせる 海女も乙女よ さしぐむ涙 肩をならべて 歩いても なぜにか痛む この思い 霧が流れて 消えるよに 胸のなやみは いつの日晴れる 淡くはかなく 咲く花か 愁いに濡れる 海女の恋 |
戦線警備の歌松平晃 | 松平晃 | 野村俊夫 | 古関裕而 | 奥山貞吉 | 今ぞ正義の 日の丸に 晴れた北支那 青い空 伸びる高梁(こうりゃん) かき分けて 北に南に 敗残の 敵うつ我等 警備隊 空に連なる 長城の 壁に薄れる 文字の跡 あれは過ぎし日 戦友が 占領したぞと 勝鬨(かちどき)を 挙げつゝ書いた その印 西は遙に ゴビ砂漠 望む彼方にゃ 大黄河 よしや曠野は 万里でも 君の御稜威(みいつ)の 有難さ 知らしてやるぞ 草木まで 強いやさしい 兄上は 此処で最後を 遂げたのか 嘆いてなろうか 弟も 国のためなら 喜んで やがては丘の 花と咲く 今じゃ平和な 北支那に 沈む夕陽よ なぜ赤い あれは帰らぬ 戦友の 燃ゆる血潮が 陽となって 我等を守る その姿 |
湯の町エレジー松原のぶえ | 松原のぶえ | 野村俊夫 | 古賀政男 | | 伊豆の山々 月あわく 灯りにむせぶ 湯のけむり ああ 初恋の 君をたずねて 今宵また ギター爪弾く 旅の鳥 風のたよりに 聞く君は 温泉(いでゆ)の町の 人の妻 ああ 相見ても 晴れて語れぬ この思い せめて届けよ 流し唄 あわい湯の香も 露路裏も 君住む故に なつかしや ああ 忘られぬ 夢を慕いて 散る涙 今宵ギターも むせびなく |
かちどき音頭松原操・佐々木章・近江俊郎 | 松原操・佐々木章・近江俊郎 | 野村俊夫 | 古関裕而 | | 一年二年は まだ小手調べ 勝って勝ち抜く 三年目 敵にゃ厄年 百年目 止め刺すまで 増産だ あの日御国に 捧げた生命 たとえ此のまま 倒れても 退くな休むな この職場 止め刺すまで 増産だ 友の勲 朝夕祈り やるぞ遂げるぞ この戦 生産戦士の 名にかけて 止め刺すまで 増産だ 手柄天晴れ あの艦あの機 役に立ったか この腕が 凱歌聞くたび ただ涙 止め刺すまで 増産だ 打てば響くぞ 張切る胸が 来いよ米英 今年こそ があんと喰わす 大和魂 止め刺すまで 増産だ |
暁に祈る美空ひばり | 美空ひばり | 野村俊夫 | 古関裕而 | 佐伯亮 | ああ あの顔で あの声で 手柄たのむと 妻や子が ちぎれる程に 振った旗 遠い雲間に また浮かぶ ああ 堂々の 輸送船 さらば祖国よ 栄えあれ 遥かに拝む 宮城の 空に誓った この決意 ああ 傷ついた この馬と 飲まず食わずの 日も三日 捧げた生命 これまでと 月の光で 走り書 ああ あの山も この川も 赤い 忠義の血がにじむ 故郷までとどけ 暁に あげる興亜の この凱歌 |
裏町パラダイス美空ひばり | 美空ひばり | 野村俊夫 | 平川英夫 | 平川英夫 | 君はやさしい 愛の太陽 くらい此の世を 照してる 暗い淋しい 裏町も 君が有りゃこそ 明日に希望が わいて来る せまいながらも 楽しい屋根裏 夢が呼ぶ呼ぶ 青い空 風にもまれる 花じゃもの いとし君なきゃ わたしゃちまたの すたれ者 君が歌えば 星もきらめく 思い嬉しく わく涙 道のいばらを 開きつゝ 君と二人で 望む此の世の パラダイス |
東京タワー美空ひばり | 美空ひばり | 野村俊夫 | 船村徹 | | 素敵よ素敵ね ごらんなさい あちらは富士山 こちらは筑波 おとぎ噺に 出てくるような 小人の国でも 見るような オゝ ワンダフル ワンダフル 東京タワー 素敵よ素敵ね ごらんなさい 綺麗なレインボー 流れは隅田 パリのセーヌか エッフェル塔か にっこりバルンも 背くらべ オゝ ワンダフル ワンダフル 東京タワー 素敵よ素敵ね ごらんなさい はるかにアルプス 招くは伊豆路 愛のプランを 心の中に 楽しく描いてる 君と僕 オゝ ワンダフル ワンダフル 東京タワー |
怒濤の男美空ひばり | 美空ひばり | 野村俊夫 | 古賀政男 | | 男一途に やるぞときめて 切った意気地の もとどりを 何で涙で けがしてなろか これが男の 生きる道 義理にゃ負けても 無法にゃ負けぬ 若い生命の 血のあつさ 捨てたこの世にゃ 未練はないさ なまじからむな 夜の風 雨も風も 笑顔でうけて 起(た)たにゃ男の 名がすたる やると云ったら 生命の限り 行くぞ怒濤の 人生を |
波止場小僧美空ひばり | 美空ひばり | 野村俊夫 | 船村徹 | | 岬がくれに 汽笛がひゞく あれは兄(あん)ちゃん 乗ってる船さ 顔をみるのも 久しぶりだよ あ……帰る日を待ってた 波止場さ お土産はなんだろナ 縞のジャケツに マドロス帽子 波止場小僧は 元気なものよ 遊び仲間は かわい鴎さ あ……すまないが兄ちゃんに負けない 船乗りになるんだヨ 赤い夕陽の 港に入る 白いマストの 素敵な船さ あれは兄ちゃん 錨降ろすぜ あ……あの船で波こえ一度は アメリカにゆきたいナ |
むすめ旅笠美空ひばり | 美空ひばり | 野村俊夫 | 万城目正 | 松尾健司 | 国が恋しい 親なし雀 流れ雲かよ 旅の空 花が咲こうと 祭りを見よと 泣いた涙は 消えやせぬ 渡船(ワタシ)待つ間の 腰かけ茶屋で 聞いた飛脚の 国なまり 想い出しても 詮ないものを 幼馴染みが 目に見える 月も十六 涙に濡れる あれも旅の子 山越えて 恨みますまい 浮世の運命 どうせわたしは 流れ雲 |
八百屋お七美空ひばり | 美空ひばり | 野村俊夫 | 万城目正 | | 月を見てさえ 吉さま恋し まして逢えなきゃ なおさらに 泣いて畳んだ 折鶴だいて 娘十六 恋ごころ 忍ぶ小路の 足音きけば 胸は早鐘 みだれ打ち 紅を散らした 顔のぞかれて 知らぬふりする はずかしさ 夢も七いろ 吉さま参る 醒めて悲しい 小夜嵐 娘ごころは 燃えてるものを ままにならない 恋模様 |
湯の町エレジー美空ひばり | 美空ひばり | 野村俊夫 | 古賀政男 | | 伊豆の山々 月あわく 灯りにむせぶ 湯のけむり ああ 初恋の 君をたずねて 今宵また ギター爪弾く 旅の鳥 風のたよりに 聞く君は 温泉(いでゆ)の町の 人の妻 ああ 相見ても 晴れて語れぬ この思い せめて届けよ 流し唄 あわい湯の香も 露路裏も 君住む故に なつかしや ああ 忘られぬ 夢を慕いて 散る涙 今宵ギターも むせびなく |
逢いに来ましたお父さん三宅広一 | 三宅広一 | 野村俊夫 | 船村徹 | | 母さん作った 日の丸弁当 ひとり喰べ喰べ 汽車の旅 夢で見ていた 東京の街を 地図を頼りに 九段まで 逢いに来ました お父さん 泣き泣き拝んだ 靖国神社 合わす両手に 桜ちる 待っていたよの たゞ一言を 聞いてみたさに はるばると 逢いに来ました お父さん お別れした時ぁ 乳呑み児だった 丁度あれから 十五年 つらい淋しい かた親そだち 故郷の話を おみやげに 逢いに来ました お父さん |
鐘つき小僧三宅広一 | 三宅広一 | 野村俊夫 | 船村徹 | | 鐘をついたら 泣けて来た 山の日暮れの さみしさに 俺はみなし児 鐘つき小僧 聞いているだろ 母ちゃんも なんまいだア 赤い入り陽の赤い入り陽の あの空で 親を供養の お念仏 里の子供に なぶられて 鐘をつきつき かくした涙 呼んでいるのは 誰じゃやら なんまいだア 誰も呼ばない誰も呼ばない 風ばかり 一つ突いては また一つ 鐘のひゞきも 母恋し すゝき尾花に 仮寝のとんぼ 俺もお前も ひとりぼち なんまいだア 夢を見てやら夢を見てやら 泣いてやら |
湯の町エレジー三山ひろし | 三山ひろし | 野村俊夫 | 古賀政男 | | 伊豆の山々 月あわく 灯りにむせぶ 湯のけむり ああ 初恋の 君をたずねて 今宵また ギター爪弾く 旅の鳥 風のたよりに 聞く君は 温泉(いでゆ)の町の 人の妻 ああ 相(あい)見ても 晴れて語れぬ この思い せめて届けよ 流し唄 あわい湯の香も 路地裏も 君住む故に なつかしや ああ 忘られぬ 夢を慕いて 散る涙 今宵ギターも むせびなく |
浪花の女村田英雄 | 村田英雄 | 野村俊夫 | 船村徹 | | 惚れた弱味じゃないけれど 苦労承知であんたの女房 花の咲くまで咲かすまで 風邪もひかせぬ 浪花女の こころ意気 酔えば無邪気なだだっ子の 酒のもとでを髪結かせぎ 他所の目からは酔狂でも 心つくして死ねりゃほんとの 果報者 見れば見るほど 美しい いのち投げ出す 男の姿 それが女子の泣きどころ 家のひとでもわたしゃ二度惚れ 三度惚れ |