流転男命を みすじの糸に かけて三七 二十一日くずれ 浮世かるたの 浮世かるたの 浮沈み どうせ一度は あの世とやらへ 落ちて流れて 行く身じゃないか 鳴くな夜明けの 鳴くな夜明けの 渡り鳥 意地は男よ 情は女子 ままになるなら 男を捨てて 俺も生きたや 俺も生きたや 恋のため | 村田英雄 | 藤田まさと | 阿部武雄 | 和田香苗 | 男命を みすじの糸に かけて三七 二十一日くずれ 浮世かるたの 浮世かるたの 浮沈み どうせ一度は あの世とやらへ 落ちて流れて 行く身じゃないか 鳴くな夜明けの 鳴くな夜明けの 渡り鳥 意地は男よ 情は女子 ままになるなら 男を捨てて 俺も生きたや 俺も生きたや 恋のため |
旅笠道中夜が冷たい 心が寒い 渡り鳥かよ 俺らの旅は 風のまにまに 吹きさらし 風が変われば 俺らも変る 仁義双六 丁半かけて 渡るやくざの たよりなさ 亭主もつなら 堅気をおもち とかくやくざは 苦労の種よ 恋も人情も 旅の空 | 村田英雄 | 藤田まさと | 大村能章 | 山路進一 | 夜が冷たい 心が寒い 渡り鳥かよ 俺らの旅は 風のまにまに 吹きさらし 風が変われば 俺らも変る 仁義双六 丁半かけて 渡るやくざの たよりなさ 亭主もつなら 堅気をおもち とかくやくざは 苦労の種よ 恋も人情も 旅の空 |
名月赤城山男ごころに 男が惚れて 意気が溶け合う 赤城山 澄んだ夜空の まんまる月に 浮世横笛 誰が吹く 意地の筋金 度胸のよさも いつか落ち目の 三度笠 言われまいぞえ やくざの果てと さとる草鞋に 散る落葉 渡る雁がね 乱れて啼いて 明日はいずこの 塒やら 心しみじみ 吹く横笛に またも騒ぐか 夜半の風 | 村田英雄 | 矢島寵児 | 菊地博 | 山路進一 | 男ごころに 男が惚れて 意気が溶け合う 赤城山 澄んだ夜空の まんまる月に 浮世横笛 誰が吹く 意地の筋金 度胸のよさも いつか落ち目の 三度笠 言われまいぞえ やくざの果てと さとる草鞋に 散る落葉 渡る雁がね 乱れて啼いて 明日はいずこの 塒やら 心しみじみ 吹く横笛に またも騒ぐか 夜半の風 |
無法松の一生 小倉生まれで 玄海育ち □も荒いが 気も荒い 無法一代 涙を捨てて 度胸千両で 生きる身の 男一代 無法松 今宵冷たい 片割れ月に 見せた涙は 嘘じゃない 女嫌いの 男の胸に 秘める面影 誰が知る 男松五郎 何を泣く 泣くな嘆くな 男じゃないか どうせ実らぬ 恋じゃもの 愚痴や未練は 玄海灘に 捨てて太鼓の 乱れ打ち 夢も通えよ 女男(みょうと)波 | 村田英雄 | 吉野夫二郎 | 古賀政男 | 佐伯亮 | 小倉生まれで 玄海育ち □も荒いが 気も荒い 無法一代 涙を捨てて 度胸千両で 生きる身の 男一代 無法松 今宵冷たい 片割れ月に 見せた涙は 嘘じゃない 女嫌いの 男の胸に 秘める面影 誰が知る 男松五郎 何を泣く 泣くな嘆くな 男じゃないか どうせ実らぬ 恋じゃもの 愚痴や未練は 玄海灘に 捨てて太鼓の 乱れ打ち 夢も通えよ 女男(みょうと)波 |
大利根月夜あれを御覧と 指差す方に 利根の流れを ながれ月 昔笑うて ながめた月も 今日は 今日は涙の顔で見る 愚痴じゃなけれど 世が世であれば 殿のまねきの 月見酒 男平手と もてはやされて 今じゃ 今じゃ浮世を三度笠 もとをただせば 侍育ち 腕は自慢の 千葉仕込み 何が不足で 大利根ぐらし 故郷じゃ 故郷じゃ妹が待つものを | 村田英雄 | 藤田まさと | 長津義司 | 山路進一 | あれを御覧と 指差す方に 利根の流れを ながれ月 昔笑うて ながめた月も 今日は 今日は涙の顔で見る 愚痴じゃなけれど 世が世であれば 殿のまねきの 月見酒 男平手と もてはやされて 今じゃ 今じゃ浮世を三度笠 もとをただせば 侍育ち 腕は自慢の 千葉仕込み 何が不足で 大利根ぐらし 故郷じゃ 故郷じゃ妹が待つものを |
王将 吹けば飛ぶよな 将棋の駒に 賭けた命を 笑わば笑え うまれ浪花の 八百八橋 月も知ってる 俺らの意気地 あの手この手の 思案を胸に やぶれ長屋で 今年も暮れた 愚痴も言わずに 女房の小春 つくる笑顔が いじらしい 明日は東京に 出て行くからは なにがなんでも 勝たねばならぬ 空に灯がつく 通天閣に おれの闘志が また燃える | 村田英雄 | 西條八十 | 船村徹 | 安藤実親・佐伯亮 | 吹けば飛ぶよな 将棋の駒に 賭けた命を 笑わば笑え うまれ浪花の 八百八橋 月も知ってる 俺らの意気地 あの手この手の 思案を胸に やぶれ長屋で 今年も暮れた 愚痴も言わずに 女房の小春 つくる笑顔が いじらしい 明日は東京に 出て行くからは なにがなんでも 勝たねばならぬ 空に灯がつく 通天閣に おれの闘志が また燃える |
あゝ万次郎怒涛逆巻く 足摺岬 海で育った いごっそう 父は亡くとも 泣くもんか 負けるもんかの 男の気概 土佐は清水の 快男子 あゝ中の浜 万次郎 流れ流され 南海孤島 耐えて忍んだ ど根性 着いた港は フェアーヘブン ジョンと呼ばれて アメリカ生活 越えて七つの 海を行く あゝ中の浜 万次郎 目には手ぬぐい 押しあてながら 逢えて嬉しと 泣いた母 十と一年 十ヶ月 苦労かけたと お袋さんに 詫びる男の 目に涙 あゝ中の浜 万次郎 | 村田英雄 | 賀川幸星 | 賀川幸星 | | 怒涛逆巻く 足摺岬 海で育った いごっそう 父は亡くとも 泣くもんか 負けるもんかの 男の気概 土佐は清水の 快男子 あゝ中の浜 万次郎 流れ流され 南海孤島 耐えて忍んだ ど根性 着いた港は フェアーヘブン ジョンと呼ばれて アメリカ生活 越えて七つの 海を行く あゝ中の浜 万次郎 目には手ぬぐい 押しあてながら 逢えて嬉しと 泣いた母 十と一年 十ヶ月 苦労かけたと お袋さんに 詫びる男の 目に涙 あゝ中の浜 万次郎 |
男の祈り昔気質の 気難し屋も ひとり芝居じゃ 意地さえはれぬ 苦労ばかりの 生涯を閉じた おまえがいとしい 懐しい 今日も手酌の 迷い酒 涙もろとも 流し込む 愚痴のひとつも こぼしもせずに 俺を支えて 四十と余年 涙ばかりの 一生を終えた 女の舞台の 役まわり せめて会いたや 夢まくら 夜の長さが 身にしみる 川のながれを せき止めたとて 人の運命は この手に負えぬ 辿りつきたい おまえのもとに 魂を重ねて 眠るため 俺はしばらく 此処に居る 風に吹かれて 此処にいる | 村田英雄 | 松本礼児 | 山田太郎 | | 昔気質の 気難し屋も ひとり芝居じゃ 意地さえはれぬ 苦労ばかりの 生涯を閉じた おまえがいとしい 懐しい 今日も手酌の 迷い酒 涙もろとも 流し込む 愚痴のひとつも こぼしもせずに 俺を支えて 四十と余年 涙ばかりの 一生を終えた 女の舞台の 役まわり せめて会いたや 夢まくら 夜の長さが 身にしみる 川のながれを せき止めたとて 人の運命は この手に負えぬ 辿りつきたい おまえのもとに 魂を重ねて 眠るため 俺はしばらく 此処に居る 風に吹かれて 此処にいる |
夫婦酒苦労をかけたな お前には 泣かされましたよ あんたには 浮世波風 くぐりぬけ やっとつかんだ しあわせを しみじみ味わう 夫婦酒 夫婦酒 目と目で話ができるには 五年はかかると いうけれど 着のみ着のまま 身を寄せて 夢をたよりの 幾月日 おもい出涙の 夫婦酒 夫婦酒 よろしく頼むよ これからも なんです今更 水くさい 何はなくとも 思いやり 胸でやさしく あたためて 今夜は飲もうよ 夫婦酒 夫婦酒 | 村田英雄 | はぞのなな | 岡千秋 | | 苦労をかけたな お前には 泣かされましたよ あんたには 浮世波風 くぐりぬけ やっとつかんだ しあわせを しみじみ味わう 夫婦酒 夫婦酒 目と目で話ができるには 五年はかかると いうけれど 着のみ着のまま 身を寄せて 夢をたよりの 幾月日 おもい出涙の 夫婦酒 夫婦酒 よろしく頼むよ これからも なんです今更 水くさい 何はなくとも 思いやり 胸でやさしく あたためて 今夜は飲もうよ 夫婦酒 夫婦酒 |
赤城の子守唄泣くなよしよし ねんねしな 山の鴉が 啼いたとて 泣いちゃいけない ねんねしな 泣けば鴉が 又さわぐ 坊や男児(おとこ)だ ねんねしな 親がないとて 泣くものか お月様さえ たゞひとり 泣かずにいるから ねんねしな にっこり笑って ねんねしな 山の土産に 何をやろ どうせやくざな 犬張子 貰ってやるから ねんねしな | 村田英雄 | 佐藤惣之助 | 竹岡信幸 | 山路進一 | 泣くなよしよし ねんねしな 山の鴉が 啼いたとて 泣いちゃいけない ねんねしな 泣けば鴉が 又さわぐ 坊や男児(おとこ)だ ねんねしな 親がないとて 泣くものか お月様さえ たゞひとり 泣かずにいるから ねんねしな にっこり笑って ねんねしな 山の土産に 何をやろ どうせやくざな 犬張子 貰ってやるから ねんねしな |
男の土俵 やぐら太鼓が 隅田の川に どんと響けば 土俵の上で 男同志の 血汐はたぎる 負けてなるかと どんとぶつかれば まげも乱れる まげも乱れる 大銀杏(おおいちょう) 今日はこの手か 明日またあの手 胸に思案の 土俵入り仕度 締めたまわしを 両手でたたき 今日はやるぞと どんと四股ふんで 笑い浮かべて 笑い浮かべて 花道へ 無事に迎える 千秋楽の 汗もにじんだ この十五日 今場所済んだが 来場所目指し けいこ重ねて どんと体当たり 男勝負の 男勝負の 道を行く | 村田英雄 | 村田英雄 | 村田英雄 | 山路進一 | やぐら太鼓が 隅田の川に どんと響けば 土俵の上で 男同志の 血汐はたぎる 負けてなるかと どんとぶつかれば まげも乱れる まげも乱れる 大銀杏(おおいちょう) 今日はこの手か 明日またあの手 胸に思案の 土俵入り仕度 締めたまわしを 両手でたたき 今日はやるぞと どんと四股ふんで 笑い浮かべて 笑い浮かべて 花道へ 無事に迎える 千秋楽の 汗もにじんだ この十五日 今場所済んだが 来場所目指し けいこ重ねて どんと体当たり 男勝負の 男勝負の 道を行く |
花と竜 波も荒けりゃ 心も荒い 度胸ひとつの 玄海男 恋も未練も 波間に捨てる それが男さ それが男さ 花と竜 ごんぞ稼業で 生きぬく俺は どんな苦労も 承知の上だ 胸を叩いて 青空にらむ それが男さ それが男さ 花と竜 竜の彫りもの 伊達ではないぞ 命すて身の 若松みなと 俺の死に場所 ここだと決めた それが男さ それが男さ 花と竜 | 村田英雄 | 村田英雄 | 村田英雄 | 山路進一 | 波も荒けりゃ 心も荒い 度胸ひとつの 玄海男 恋も未練も 波間に捨てる それが男さ それが男さ 花と竜 ごんぞ稼業で 生きぬく俺は どんな苦労も 承知の上だ 胸を叩いて 青空にらむ それが男さ それが男さ 花と竜 竜の彫りもの 伊達ではないぞ 命すて身の 若松みなと 俺の死に場所 ここだと決めた それが男さ それが男さ 花と竜 |
夫婦春秋 ついて来いとは 言わぬのに だまってあとから ついて来た 俺が二十で お前が十九 さげた手鍋の その中にゃ 明日のめしさえ なかったなァ お前 ぐちも涙も こぼさずに 貧乏おはこと 笑ってた そんな強気の お前がいちど やっと俺らに 陽がさした あの日なみだを こぼしたなァ お前 九尺二間が 振り出しで 胸つき八丁の 道ばかり それが夫婦と 軽くは言うが 俺とお前で 苦労した 花は大事に 咲かそうなァ お前 | 村田英雄 | 関沢新一 | 市川昭介 | 市川昭介 | ついて来いとは 言わぬのに だまってあとから ついて来た 俺が二十で お前が十九 さげた手鍋の その中にゃ 明日のめしさえ なかったなァ お前 ぐちも涙も こぼさずに 貧乏おはこと 笑ってた そんな強気の お前がいちど やっと俺らに 陽がさした あの日なみだを こぼしたなァ お前 九尺二間が 振り出しで 胸つき八丁の 道ばかり それが夫婦と 軽くは言うが 俺とお前で 苦労した 花は大事に 咲かそうなァ お前 |
皆の衆 皆の衆 皆の衆 嬉しかったら 腹から笑え 悲しかったら 泣けばよい 無理はよそうぜ 体に悪い 洒落たつもりの 泣き笑い どうせこの世は そんなとこ そうじゃないかえ 皆の衆 皆の衆 皆の衆 腹が立ったら 空気をなぐれ 癪(しゃく)にさわれば 水を飲め 徳川家康 啼(な)くまで待った 天下分け目の 関ケ原 どうせこの世は そんなとこ そうじゃないかえ 皆の衆 皆の衆 皆の衆 好きと嫌いじゃ 恋にはならぬ 恋はその日の 風次第 風の吹きよで しんから惚れた あの娘(こ)と別れた 奴もいる どうせこの世は そんなとこ そうじゃないかえ 皆の衆 | 村田英雄 | 関沢新一 | 市川昭介 | 市川昭介 | 皆の衆 皆の衆 嬉しかったら 腹から笑え 悲しかったら 泣けばよい 無理はよそうぜ 体に悪い 洒落たつもりの 泣き笑い どうせこの世は そんなとこ そうじゃないかえ 皆の衆 皆の衆 皆の衆 腹が立ったら 空気をなぐれ 癪(しゃく)にさわれば 水を飲め 徳川家康 啼(な)くまで待った 天下分け目の 関ケ原 どうせこの世は そんなとこ そうじゃないかえ 皆の衆 皆の衆 皆の衆 好きと嫌いじゃ 恋にはならぬ 恋はその日の 風次第 風の吹きよで しんから惚れた あの娘(こ)と別れた 奴もいる どうせこの世は そんなとこ そうじゃないかえ 皆の衆 |
祝い節さあさみなさん 手拍子手拍子手拍子を 好きな同志がいっしょになった めでためでたの高砂や これでせがれも社会人 若い若い若い門出を 祝っておくれ さあさみなさん 手拍子手拍子手拍子を かわいい初孫あと取り出来た めでためでたのこいのぼり 登れ天まで元気よく あすのあすのあすの日本を 背負っておくれ さあさみなさん 手拍子手拍子手拍子を おじじおばばの喜の字の祝い めでためでたの祝い酒 酒は百薬月の夜 飲んで飲んで飲んでさわいで 祝っておくれ さあさみなさん 手拍子手拍子手拍子を 老いも若きも気持はひとつ めでためでたの祝い節 苦労したこと泣いたこと みんなみんなみんな忘れて 歌っておくれ | 村田英雄 | 大矢弘子 | 和田香苗 | 塩瀬重雄 | さあさみなさん 手拍子手拍子手拍子を 好きな同志がいっしょになった めでためでたの高砂や これでせがれも社会人 若い若い若い門出を 祝っておくれ さあさみなさん 手拍子手拍子手拍子を かわいい初孫あと取り出来た めでためでたのこいのぼり 登れ天まで元気よく あすのあすのあすの日本を 背負っておくれ さあさみなさん 手拍子手拍子手拍子を おじじおばばの喜の字の祝い めでためでたの祝い酒 酒は百薬月の夜 飲んで飲んで飲んでさわいで 祝っておくれ さあさみなさん 手拍子手拍子手拍子を 老いも若きも気持はひとつ めでためでたの祝い節 苦労したこと泣いたこと みんなみんなみんな忘れて 歌っておくれ |
蟹工船蟹を網から むしりとる 腕にしぶきの 牙が立つ 船は木の葉だ 川崎舟だ どうせ稼ぎは知れてるが ドッコイ ドッコイ 度胸は千両だ 女子(あまこ)土くれ 青畳 グッと生つば のみこんで がまんしようぜ カムチャッカ月夜 蟹を肴に どぶを飲みゃ ドッコイ ドッコイ つららの花が咲く おッかねえのは 海じゃない みれん心と いう奴さ 地獄廻りの 蟹工船だ 赤い夕日よ 呼ぶじゃない ドッコイ ドッコイ 覚悟はできている | 村田英雄 | 星野哲郎 | 遠藤実 | 藤原秀行 | 蟹を網から むしりとる 腕にしぶきの 牙が立つ 船は木の葉だ 川崎舟だ どうせ稼ぎは知れてるが ドッコイ ドッコイ 度胸は千両だ 女子(あまこ)土くれ 青畳 グッと生つば のみこんで がまんしようぜ カムチャッカ月夜 蟹を肴に どぶを飲みゃ ドッコイ ドッコイ つららの花が咲く おッかねえのは 海じゃない みれん心と いう奴さ 地獄廻りの 蟹工船だ 赤い夕日よ 呼ぶじゃない ドッコイ ドッコイ 覚悟はできている |
柔道一代 いかに正義の 道とはいえど 身にふる火の粉は 払わにゃならぬ 柔道一代 この世の闇に 俺は光を なげるのさ 人は力で たおせるけれど 心は情は 力じゃとれぬ 春の夜風に 吹かれる柳 みたぞまことの 男ぶり 若いうちだよ きたえておこう いまにおまえの 時代がくるぞ 泣きたかったら 講道館の 青い畳の 上で泣け | 村田英雄 | 星野哲郎 | 山路進一 | 山路進一 | いかに正義の 道とはいえど 身にふる火の粉は 払わにゃならぬ 柔道一代 この世の闇に 俺は光を なげるのさ 人は力で たおせるけれど 心は情は 力じゃとれぬ 春の夜風に 吹かれる柳 みたぞまことの 男ぶり 若いうちだよ きたえておこう いまにおまえの 時代がくるぞ 泣きたかったら 講道館の 青い畳の 上で泣け |
白鷺の城花の霞を 翼にだいて 野に舞いおりた 不死鳥か ここに夢あり 播州平野 はるかみはらす 白鷺の城 五畳城楼 挿晩霞 瓦紋時見 刻桐花 風は巷の にごりをけして いろはの門を 吹き上げる 八重に七重に めぐらす壁も いかで隠さん 白鷺の城 水は青葉の 茂みを流れ あげ葉の蝶の 影を負う ここに詩あり 盃あげて なみだ浮かばん 白鷺の城 | 村田英雄 | 星野哲郎 | 市川昭介 | 市川昭介 | 花の霞を 翼にだいて 野に舞いおりた 不死鳥か ここに夢あり 播州平野 はるかみはらす 白鷺の城 五畳城楼 挿晩霞 瓦紋時見 刻桐花 風は巷の にごりをけして いろはの門を 吹き上げる 八重に七重に めぐらす壁も いかで隠さん 白鷺の城 水は青葉の 茂みを流れ あげ葉の蝶の 影を負う ここに詩あり 盃あげて なみだ浮かばん 白鷺の城 |
お島千太郎旅唄春の嵐に散りゆく花か 風にまかせた身は旅役者 更けて流しの三味線(しゃみ)の音きけば すてた故郷に すてた故郷に また涙 雁が啼く啼く旅空夜空 お島痛かろ草鞋の紐が きょうも吹くかよ男体颪 つなぐ手と手が つなぐ手と手が また冷える 清いこゝろで旅するからは なんの辛かろ野末の仮寝 里で夜明けて峠で暮れて 月に夫婦の 月に夫婦の 旅すがた | 村田英雄 | 西條八十 | 奥山貞吉 | 船村徹 | 春の嵐に散りゆく花か 風にまかせた身は旅役者 更けて流しの三味線(しゃみ)の音きけば すてた故郷に すてた故郷に また涙 雁が啼く啼く旅空夜空 お島痛かろ草鞋の紐が きょうも吹くかよ男体颪 つなぐ手と手が つなぐ手と手が また冷える 清いこゝろで旅するからは なんの辛かろ野末の仮寝 里で夜明けて峠で暮れて 月に夫婦の 月に夫婦の 旅すがた |
沓掛小唄意地の筋金 度胸のよさも 人情からめば 涙癖 渡り鳥かよ 旅人ぐらし あれは 沓掛時次郎 背のびしたとて 見えぬを知りつ せずに居られず また背のび 生まれ故郷は 遙かな空よ 思うお方も 百里先 月よもの言え 姿をうつせ ただ照るばかりじゃ 罪つくり 泣いた別れは 忘れも出来よ なまじ泣かぬが 命とり 千両万両に 枉げない意地も 人情からめば 弱くなる 浅間三筋の 煙りの下で 男 沓掛時次郎 | 村田英雄 | 長谷川伸 | 奥山貞吉 | 船村徹 | 意地の筋金 度胸のよさも 人情からめば 涙癖 渡り鳥かよ 旅人ぐらし あれは 沓掛時次郎 背のびしたとて 見えぬを知りつ せずに居られず また背のび 生まれ故郷は 遙かな空よ 思うお方も 百里先 月よもの言え 姿をうつせ ただ照るばかりじゃ 罪つくり 泣いた別れは 忘れも出来よ なまじ泣かぬが 命とり 千両万両に 枉げない意地も 人情からめば 弱くなる 浅間三筋の 煙りの下で 男 沓掛時次郎 |
侍ニッポン (セリフ入り)人を斬るのが 侍ならば 恋の未練が なぜ斬れぬ 伸びた月代 さびしく撫でて 新納鶴千代 にが笑い 昨日勤王 明日は佐幕 その日その日の 出来心 どうせおいらは 裏切者よ 野暮な大小 落し差し 流れ流れて 大利根越えて 水戸は二の丸 三の丸 おれも生きたや 人間らしく 梅の花咲く 春じゃもの 大利根の流れよ去らば 大江戸の雪を 血汐で染める時が来た 命とろうか 女をとろか 死ぬも生きるも 五分と五分 泣いて笑って 鯉口切れば 江戸の桜田 雪が降る | 村田英雄 | 西條八十 | 松平信博 | 松尾健司 | 人を斬るのが 侍ならば 恋の未練が なぜ斬れぬ 伸びた月代 さびしく撫でて 新納鶴千代 にが笑い 昨日勤王 明日は佐幕 その日その日の 出来心 どうせおいらは 裏切者よ 野暮な大小 落し差し 流れ流れて 大利根越えて 水戸は二の丸 三の丸 おれも生きたや 人間らしく 梅の花咲く 春じゃもの 大利根の流れよ去らば 大江戸の雪を 血汐で染める時が来た 命とろうか 女をとろか 死ぬも生きるも 五分と五分 泣いて笑って 鯉口切れば 江戸の桜田 雪が降る |
独航船の男惚れた惚れたと 叫んでみても ここは千島の 波の果て たかがひとりの 女じゃないか 嵐呼ぶよな 北海を 泣いて泣いて ゆかりょか ああ 独航船 翼いためた 鴎が一羽 波にうたれて 追いすがる 女ごころと 思えばつらい せめておいらの この胸に 抱いて抱いて やりたい ああ 独航船 恋は忘れろ 日本のために 積まにゃならない 海の幸 男涙を 奥歯でかめば 揺れるマストの 日の丸が 雲を雲を 切り裂く ああ 独航船 | 村田英雄 | 西沢爽 | 船村徹 | 船村徹 | 惚れた惚れたと 叫んでみても ここは千島の 波の果て たかがひとりの 女じゃないか 嵐呼ぶよな 北海を 泣いて泣いて ゆかりょか ああ 独航船 翼いためた 鴎が一羽 波にうたれて 追いすがる 女ごころと 思えばつらい せめておいらの この胸に 抱いて抱いて やりたい ああ 独航船 恋は忘れろ 日本のために 積まにゃならない 海の幸 男涙を 奥歯でかめば 揺れるマストの 日の丸が 雲を雲を 切り裂く ああ 独航船 |
柔道水滸伝言われてはげむも修行なら 言われなくても やるのが修行 つらい涙を 無駄にはするな あすの時代を きずくため あゝ 花の 花の 柔道水滸伝 花なら春には 咲くだろが なにもいわずに 黒帯しめる 雲にきけきけ 男の恋は 出方しだいで 火と燃える あゝ 恋の 恋の 柔道水滸伝 鏡に自分をうつすより 人のふりみて 我が身をたゞす 泣くなとまるな やるぞと決めた 道に終りはないはずだ あゝ 花の 花の 柔道水滸伝 | 村田英雄 | 関沢新一 | 安藤実親 | 安藤実親 | 言われてはげむも修行なら 言われなくても やるのが修行 つらい涙を 無駄にはするな あすの時代を きずくため あゝ 花の 花の 柔道水滸伝 花なら春には 咲くだろが なにもいわずに 黒帯しめる 雲にきけきけ 男の恋は 出方しだいで 火と燃える あゝ 恋の 恋の 柔道水滸伝 鏡に自分をうつすより 人のふりみて 我が身をたゞす 泣くなとまるな やるぞと決めた 道に終りはないはずだ あゝ 花の 花の 柔道水滸伝 |
ジャコ萬と鉄そーれほい えんやらほい 北も南も 地球のうちだ 裸もとでの 荒くれは 地獄極楽 何処までも 海の掟に 生きてゆく 俺の呼び名は 海とんぼ そーれほい えんやらほい 生きてゆく身に 泣くのはよしな 笑いとばして 波まくら それが浮世の 運命(さだめ)なら 海の男は 肚でなく 俺の呼び名は 海とんぼ そーれほい えんやらほい 夢は大きく 持つものなのさ どんと怒濤を 乗りきれば 陸のあの娘が 眼に浮かび 熱い血潮が 湧いてくる 俺の呼び名は 海とんぼ | 村田英雄 | 魚住秀 | 船村徹 | 船村徹 | そーれほい えんやらほい 北も南も 地球のうちだ 裸もとでの 荒くれは 地獄極楽 何処までも 海の掟に 生きてゆく 俺の呼び名は 海とんぼ そーれほい えんやらほい 生きてゆく身に 泣くのはよしな 笑いとばして 波まくら それが浮世の 運命(さだめ)なら 海の男は 肚でなく 俺の呼び名は 海とんぼ そーれほい えんやらほい 夢は大きく 持つものなのさ どんと怒濤を 乗りきれば 陸のあの娘が 眼に浮かび 熱い血潮が 湧いてくる 俺の呼び名は 海とんぼ |
田原坂の美少年薩摩隼人(はやと)の 名にかけて 保塁(とりで)を護る 稚児ざくら 返り血浴びて 指させば 風雲速し 田原坂 雨は降る降る人馬は濡れる 越すに越されぬ田原坂 丸に十の字の 旗風も 篠つく雨と 敵の中 泣くな愛しの わが駒よ 囲みを破る 吉次(きちじ)越え 右手(めて)に血刀左手(ゆんで)に手綱 馬上ゆたかに美少年 花も蕾の 少年が その香を散らす 戦場に 孤軍声なく 日は暮れて 虫の音悲し 田原坂 昔恋しや西南役を 偲ぶ田原の古戦場 | 村田英雄 | 島田磬也 | 船村徹 | 船村徹 | 薩摩隼人(はやと)の 名にかけて 保塁(とりで)を護る 稚児ざくら 返り血浴びて 指させば 風雲速し 田原坂 雨は降る降る人馬は濡れる 越すに越されぬ田原坂 丸に十の字の 旗風も 篠つく雨と 敵の中 泣くな愛しの わが駒よ 囲みを破る 吉次(きちじ)越え 右手(めて)に血刀左手(ゆんで)に手綱 馬上ゆたかに美少年 花も蕾の 少年が その香を散らす 戦場に 孤軍声なく 日は暮れて 虫の音悲し 田原坂 昔恋しや西南役を 偲ぶ田原の古戦場 |
まず一献男の酒の うれしさは たちまち かよう 意気と熱 人生 山河 嶮しくも 君 盃を あげたまえ いざ わが友よ まず一献 秋 月影を 掬むもよし 春 散る花に 酔うもよし あわれを 知るは 英雄ぞ 君 盃を あげたまえ いざ わが友よ まず一献 美人の酌に 酔えばとて 今宵は今宵 なにかいう 男は 明日に 生きるもの 君 盃を あげたまえ いざ わが友よ まず一献 | 村田英雄 | 西沢爽 | 船村徹 | 船村徹 | 男の酒の うれしさは たちまち かよう 意気と熱 人生 山河 嶮しくも 君 盃を あげたまえ いざ わが友よ まず一献 秋 月影を 掬むもよし 春 散る花に 酔うもよし あわれを 知るは 英雄ぞ 君 盃を あげたまえ いざ わが友よ まず一献 美人の酌に 酔えばとて 今宵は今宵 なにかいう 男は 明日に 生きるもの 君 盃を あげたまえ いざ わが友よ まず一献 |
明治は遠くなりにけり想い悲しく 東海の 磯に涙の 啄木や 熱き血潮に 柔肌の 歌人(うたびと)晶子 いまは亡く ああ明治は 遠くなりにけり 汽笛一声 新橋の 屋根におぼろの 七日月 月の光は 変らねど 人生 あわれ五十年 ああ明治は 遠くなりにけり 水の流れと 人の身の 行方定めぬ 世の姿 晴れの維新の 大業も 足音絶えて 幾星霜 ああ明治は 遠くなりにけり | 村田英雄 | 丘灯至夫 | 船村徹 | 船村徹 | 想い悲しく 東海の 磯に涙の 啄木や 熱き血潮に 柔肌の 歌人(うたびと)晶子 いまは亡く ああ明治は 遠くなりにけり 汽笛一声 新橋の 屋根におぼろの 七日月 月の光は 変らねど 人生 あわれ五十年 ああ明治は 遠くなりにけり 水の流れと 人の身の 行方定めぬ 世の姿 晴れの維新の 大業も 足音絶えて 幾星霜 ああ明治は 遠くなりにけり |
酒造りの歌心きよめて 柏手うって 臼の抜けるほど ついてついておくれ 米が白けりゃ お酒もうまい あとは親方さんのヨ 腕次第 正月 門にはナ 松が立つよ 二月 初午ナ 馬が立つよ 三月 天卜でナ 船が立つよ 四月 八日はナ 釈迦が立つよ 向こうはち巻 いなせな喉を 灘の娘が ちょいときてのぞく 女入れない 酒蔵なれど ほんに親方さんはヨ 色男 九月 稲刈りナ ハザが立つよ 十月 出雲にナ 神が立つよ 霜月 坊主がナ 門に立つよ 師走 コタツのナ 足が立つよ 祝儀袋を さらしに巻いて 戻る越路の 出稼ぎ峠 酒を土産に 嫁ごもつれて さぞや親方さんはヨ 嬉しかろ | 村田英雄 | 星野哲郎 | 遠藤実 | 遠藤実 | 心きよめて 柏手うって 臼の抜けるほど ついてついておくれ 米が白けりゃ お酒もうまい あとは親方さんのヨ 腕次第 正月 門にはナ 松が立つよ 二月 初午ナ 馬が立つよ 三月 天卜でナ 船が立つよ 四月 八日はナ 釈迦が立つよ 向こうはち巻 いなせな喉を 灘の娘が ちょいときてのぞく 女入れない 酒蔵なれど ほんに親方さんはヨ 色男 九月 稲刈りナ ハザが立つよ 十月 出雲にナ 神が立つよ 霜月 坊主がナ 門に立つよ 師走 コタツのナ 足が立つよ 祝儀袋を さらしに巻いて 戻る越路の 出稼ぎ峠 酒を土産に 嫁ごもつれて さぞや親方さんはヨ 嬉しかろ |
馬喰一代美幌おろしと 男が競う 馬喰仲間じゃ 売れた顔 ちょいと一升 腰かけ二升 飲んでたんかは きるけれど かわい伜にゃ あゝかなわない 俺にゃ銭(ぜん)こも 女もいらぬ 伜ひとりが 宝もの 暴れ者(もん)にも 一途の意気地 どうせやる時ゃ 生命がけ 今日は降らそか あゝ血の雨を 男だったら しっかりやれと 暴れ者(もん)でも 親ごころ 汽車は出てゆく 別れはつらい 名残り惜しさに 追いかける 鞭にいななく あゝ裸馬 | 村田英雄 | 野村俊夫 | 古賀政男 | 古賀政男 | 美幌おろしと 男が競う 馬喰仲間じゃ 売れた顔 ちょいと一升 腰かけ二升 飲んでたんかは きるけれど かわい伜にゃ あゝかなわない 俺にゃ銭(ぜん)こも 女もいらぬ 伜ひとりが 宝もの 暴れ者(もん)にも 一途の意気地 どうせやる時ゃ 生命がけ 今日は降らそか あゝ血の雨を 男だったら しっかりやれと 暴れ者(もん)でも 親ごころ 汽車は出てゆく 別れはつらい 名残り惜しさに 追いかける 鞭にいななく あゝ裸馬 |
黒田武士酒は飲め飲め 飲むならば 日の本一の この槍を 飲み取るほどに 飲むならば これぞまことの 黒田武士 陣中の美酒刀槍の間 斗杯何ぞ辞せん両三度 福島候を前にして 武士に二言はなきものと 飲み取る名槍日本号肩に担いだ 母里太兵衛(もりたへい) 馬上に歌う黒田節 酒は飲むべし 大杯で 天下の春の 酔い心地 男児(おのこ)の心 問うなれば 空の月魄(つきしろ) ただ一つ | 村田英雄 | 島田磬也 | 福岡県民謡 | 船村徹 | 酒は飲め飲め 飲むならば 日の本一の この槍を 飲み取るほどに 飲むならば これぞまことの 黒田武士 陣中の美酒刀槍の間 斗杯何ぞ辞せん両三度 福島候を前にして 武士に二言はなきものと 飲み取る名槍日本号肩に担いだ 母里太兵衛(もりたへい) 馬上に歌う黒田節 酒は飲むべし 大杯で 天下の春の 酔い心地 男児(おのこ)の心 問うなれば 空の月魄(つきしろ) ただ一つ |
小春月夜橋の数より 苦労の数が 増して 浪花の春がゆく 今日も戻らぬ 三吉さんに 可愛い小春の 小春の物思い 無くて七癖 やさしいひとに なぜに勝気の 勝負癖 親子旅でも なにやら淋し 京の夜ざくら 夜ざくら紅ざくら 勝てたその夜の 男の笑顔 負けて女の 忍び泣き みんな知ってる 将棋の駒が 月につめたく つめたくひかる夜 | 村田英雄 | 西條八十 | 船村徹 | 船村徹 | 橋の数より 苦労の数が 増して 浪花の春がゆく 今日も戻らぬ 三吉さんに 可愛い小春の 小春の物思い 無くて七癖 やさしいひとに なぜに勝気の 勝負癖 親子旅でも なにやら淋し 京の夜ざくら 夜ざくら紅ざくら 勝てたその夜の 男の笑顔 負けて女の 忍び泣き みんな知ってる 将棋の駒が 月につめたく つめたくひかる夜 |
闘魂わが身つねって他人の痛さ 自分が転んではじめてわかる 死ぬほど好きな女でさえ こころで抱いて突きはなし 冷たい涙を七色の 虹に彩る時もある やるぞと言わずに黙ってやって 他人には見せない闘う心 たとえば女房子供でも 見せてはならぬ悲しみは 男だ笑って守りぬき かくれ涙の時もある いつかは死ぬるこの身だけれど めったなことでは散らしちゃならぬ だからといって欲のため こころを汚してなんになる やる時ゃやるんだひとりでも 命投げ出す時もある | 村田英雄 | 川内康範 | 猪俣公章 | 竹村次郎 | わが身つねって他人の痛さ 自分が転んではじめてわかる 死ぬほど好きな女でさえ こころで抱いて突きはなし 冷たい涙を七色の 虹に彩る時もある やるぞと言わずに黙ってやって 他人には見せない闘う心 たとえば女房子供でも 見せてはならぬ悲しみは 男だ笑って守りぬき かくれ涙の時もある いつかは死ぬるこの身だけれど めったなことでは散らしちゃならぬ だからといって欲のため こころを汚してなんになる やる時ゃやるんだひとりでも 命投げ出す時もある |
裏町人生暗い浮世の この裏町を 覗く冷たい こぼれ陽よ なまじかけるな 薄情け 夢も侘しい 夜の花 誰に踏まれて 咲こうと散ろと 要らぬお世話さ 放っときな 渡る世間を 舌打ちで 拗ねた妾(わたし)が なぜ悪い 自棄(やけ)に喫(ふ)かした 煙草の煙り こころ虚ろな 鬼あざみ ままよ火の酒 呷(あお)ろうと 夜の花なら 狂い咲き 霧の深さに 隠れて泣いた 夢が一つの 想い出さ 泣いて涙が 枯れたなら 明日の光りを 胸に抱く | 村田英雄 | 島田磬也 | 阿部武雄 | 山路進一 | 暗い浮世の この裏町を 覗く冷たい こぼれ陽よ なまじかけるな 薄情け 夢も侘しい 夜の花 誰に踏まれて 咲こうと散ろと 要らぬお世話さ 放っときな 渡る世間を 舌打ちで 拗ねた妾(わたし)が なぜ悪い 自棄(やけ)に喫(ふ)かした 煙草の煙り こころ虚ろな 鬼あざみ ままよ火の酒 呷(あお)ろうと 夜の花なら 狂い咲き 霧の深さに 隠れて泣いた 夢が一つの 想い出さ 泣いて涙が 枯れたなら 明日の光りを 胸に抱く |
上海だより拝啓 御無沙汰しましたが 僕もますます元気です 上陸以来今日までの 鉄の兜の弾の痕 自慢じゃないが 見せたいな 極寒零下の 戦線は 銃に氷の花が咲く 見渡す限り銀世界 敵が頼みのクリークも 江南の春 未だしです 隣りの村の 戦友は 偉い元気な奴でした 昨日も敵のトーチカを 進み乗っ取り占領し 土鼠(もぐら)退治と 高笑い 彼奴(あいつ)がやれば 僕もやる 見てろこんどの激戦に タンクを一つ分捕って ラジオニュースで聞かすから 待ってて下さい お母ァさん | 村田英雄 | 佐藤惣之助 | 三界稔 | 山路進一 | 拝啓 御無沙汰しましたが 僕もますます元気です 上陸以来今日までの 鉄の兜の弾の痕 自慢じゃないが 見せたいな 極寒零下の 戦線は 銃に氷の花が咲く 見渡す限り銀世界 敵が頼みのクリークも 江南の春 未だしです 隣りの村の 戦友は 偉い元気な奴でした 昨日も敵のトーチカを 進み乗っ取り占領し 土鼠(もぐら)退治と 高笑い 彼奴(あいつ)がやれば 僕もやる 見てろこんどの激戦に タンクを一つ分捕って ラジオニュースで聞かすから 待ってて下さい お母ァさん |
男なら男なら 男なら 未練のこすな昔の夢に もとをただせば裸じゃないか 度胸ひとつで押して行け 男ならやってみな 男なら 男なら あの娘一人にくよくよするな 花の日本だ眼を変えて 見ればいずこも花ざかり 男ならやってみな 男なら 男なら お洒落する間に腕を磨け 磨きゃ前途が楽にもなるが お洒落するのは楽じゃない 男ならやってみな 男なら 男なら 雨も嵐も恐れてなろか どんと乗り切れ浮世の波を 船は男の意気である 男ならやってみな 男なら 男なら 愚痴は言うまい嘆いちゃならぬ それで済まなきゃ人形のように 顔で泣かずに腹で泣け 男ならやってみな | 村田英雄 | 西岡水朗 | 草苗圭三 | 佐伯亮 | 男なら 男なら 未練のこすな昔の夢に もとをただせば裸じゃないか 度胸ひとつで押して行け 男ならやってみな 男なら 男なら あの娘一人にくよくよするな 花の日本だ眼を変えて 見ればいずこも花ざかり 男ならやってみな 男なら 男なら お洒落する間に腕を磨け 磨きゃ前途が楽にもなるが お洒落するのは楽じゃない 男ならやってみな 男なら 男なら 雨も嵐も恐れてなろか どんと乗り切れ浮世の波を 船は男の意気である 男ならやってみな 男なら 男なら 愚痴は言うまい嘆いちゃならぬ それで済まなきゃ人形のように 顔で泣かずに腹で泣け 男ならやってみな |
むらさき小唄流す涙がお芝居ならば 何の苦労もあるまいに 濡れて燕の泣く声は あわれ浮名の女形 好いちゃいけない好かれちゃならぬ 仇な一夜の浮気舟 乗せて流れて何時迄か しのび逢うのも恋じゃない うそか真か偽むらさきか 男心を誰か知る 散るも散らすも人の世の 命さびしや薄ぼたん | 村田英雄 | 佐藤惣之助 | 阿部武雄 | 山路進一 | 流す涙がお芝居ならば 何の苦労もあるまいに 濡れて燕の泣く声は あわれ浮名の女形 好いちゃいけない好かれちゃならぬ 仇な一夜の浮気舟 乗せて流れて何時迄か しのび逢うのも恋じゃない うそか真か偽むらさきか 男心を誰か知る 散るも散らすも人の世の 命さびしや薄ぼたん |
船頭可愛や夢もぬれましょ 汐風夜かぜ 船頭可愛いや エー 船頭可愛いや 波まくら 千里はなりょと 思いは一つ おなじ夜空の エー おなじ夜空の 月をみる 独りなりゃこそ 枕もぬれる せめて見せたや エー せめて見せたや わが夢を | 村田英雄 | 高橋掬太郎 | 古関裕而 | 和田香苗 | 夢もぬれましょ 汐風夜かぜ 船頭可愛いや エー 船頭可愛いや 波まくら 千里はなりょと 思いは一つ おなじ夜空の エー おなじ夜空の 月をみる 独りなりゃこそ 枕もぬれる せめて見せたや エー せめて見せたや わが夢を |
野崎小唄野崎参りは 屋形船でまいろ どこを向いても 菜の花ざかり 粋な日傘にゃ 蝶々もとまる 呼んで見ようか 土手の人 野崎参りは 屋形船でまいろ お染久松 切ない恋に 残る紅梅 久作屋敷 今も降らすか 春の雨 野崎参りは 屋形船でまいろ 音にきこえた 観音ござる お願かけよか うたりょか滝に 滝は白絹 法(のり)の水 | 村田英雄 | 今中楓溪 | 大村能章 | 山路進一 | 野崎参りは 屋形船でまいろ どこを向いても 菜の花ざかり 粋な日傘にゃ 蝶々もとまる 呼んで見ようか 土手の人 野崎参りは 屋形船でまいろ お染久松 切ない恋に 残る紅梅 久作屋敷 今も降らすか 春の雨 野崎参りは 屋形船でまいろ 音にきこえた 観音ござる お願かけよか うたりょか滝に 滝は白絹 法(のり)の水 |
妻恋道中好いた女房に 三下り半を 投げて長脇差 永の旅 怨むまいぞえ 俺等のことは またの浮世で 逢うまでは 惚れていながら 惚れない素振り それがやくざの 恋とやら 二度と添うまい 街道がらす 阿呆阿呆で 旅ぐらし 泣いてなるかと 心に誓や 誓う矢先に またほろり 馬鹿を承知の 俺らの胸を 何故に泣かすか 今朝の風 | 村田英雄 | 藤田まさと | 阿部武雄 | 山路進一 | 好いた女房に 三下り半を 投げて長脇差 永の旅 怨むまいぞえ 俺等のことは またの浮世で 逢うまでは 惚れていながら 惚れない素振り それがやくざの 恋とやら 二度と添うまい 街道がらす 阿呆阿呆で 旅ぐらし 泣いてなるかと 心に誓や 誓う矢先に またほろり 馬鹿を承知の 俺らの胸を 何故に泣かすか 今朝の風 |
瞼の母旅寝の夢に瞼の母を おっ母さん! 呼んで思わず 眼が覚めりゃ 逢いたさ見たさが なお募る 顔も知らない おふくろを 想い出す時ゃ 眼をつむろ 逢いたかったぜ瞼の母を おっ母さん! 夢に夢見て きたものを わが子と呼んでは なぜ呉れぬ 逢うたその日に 見せようと 肌でぬくめた 守り札 恨みでござんす瞼の母を おっ母さん! この目とじれば ありありと 浮かんだ面影 なぜ消した 二度と逢うまい 顔見まい 逢わぬ昔が 懐かしい | 村田英雄 | 中川明徳 | 古賀政男 | 佐伯亮 | 旅寝の夢に瞼の母を おっ母さん! 呼んで思わず 眼が覚めりゃ 逢いたさ見たさが なお募る 顔も知らない おふくろを 想い出す時ゃ 眼をつむろ 逢いたかったぜ瞼の母を おっ母さん! 夢に夢見て きたものを わが子と呼んでは なぜ呉れぬ 逢うたその日に 見せようと 肌でぬくめた 守り札 恨みでござんす瞼の母を おっ母さん! この目とじれば ありありと 浮かんだ面影 なぜ消した 二度と逢うまい 顔見まい 逢わぬ昔が 懐かしい |
竜馬がゆく打てば鳴るよな男の意地で 花を咲かせた土佐なまり 国の夜明けに生涯かけた 思えば儚い人なれど 天に声あり 竜馬ゆく 恋の涙か未練の霧か 袖の帰郷が濡れる夜 燃える心を埋めて捨てて 男がさだめた道一つ 嵐を切って 竜馬ゆく 赤い血潮で描いた夢を 月に誓った桂浜 たとえ維新の嵐の中で 千切れて散ろうと花は花 若い生命の 竜馬ゆく | 村田英雄 | 赤城彗 | 土橋啓二 | 河村利夫 | 打てば鳴るよな男の意地で 花を咲かせた土佐なまり 国の夜明けに生涯かけた 思えば儚い人なれど 天に声あり 竜馬ゆく 恋の涙か未練の霧か 袖の帰郷が濡れる夜 燃える心を埋めて捨てて 男がさだめた道一つ 嵐を切って 竜馬ゆく 赤い血潮で描いた夢を 月に誓った桂浜 たとえ維新の嵐の中で 千切れて散ろうと花は花 若い生命の 竜馬ゆく |
若い衆若い衆 若い衆 恋をしている 若い衆 ひまのあるときゃ 金がない 金のあるときゃ ひまがない ホレ 金と暇とをやりくりつけて 待ったあげくが 待ちぼうけ それでおじけづいちゃ 男はよしな おせおせ もっとおせ 若い衆 若い衆 若い衆 恋をしている 若い衆 胸で燃やした 恋の火も もやし加減が大切よ ホレ 八百屋お七は八百八町 逢いたいみたいで 灰にした それでおじけづいちゃ 男はよしな おせおせ もっとおせ 若い衆 若い衆 若い衆 恋をしている 若い衆 好いて好かれた 二人でも 安心するのは まだ早い ホレ 義理がからめば 無理でも切れる お蔦 主税に 聞いてみな それでおじけづいちゃ 男はよしな おせおせ もっとおせ 若い衆 | 村田英雄 | 関沢新一 | 市川昭介 | 市川昭介 | 若い衆 若い衆 恋をしている 若い衆 ひまのあるときゃ 金がない 金のあるときゃ ひまがない ホレ 金と暇とをやりくりつけて 待ったあげくが 待ちぼうけ それでおじけづいちゃ 男はよしな おせおせ もっとおせ 若い衆 若い衆 若い衆 恋をしている 若い衆 胸で燃やした 恋の火も もやし加減が大切よ ホレ 八百屋お七は八百八町 逢いたいみたいで 灰にした それでおじけづいちゃ 男はよしな おせおせ もっとおせ 若い衆 若い衆 若い衆 恋をしている 若い衆 好いて好かれた 二人でも 安心するのは まだ早い ホレ 義理がからめば 無理でも切れる お蔦 主税に 聞いてみな それでおじけづいちゃ 男はよしな おせおせ もっとおせ 若い衆 |
つばくろ一座花の咲く春 落葉の秋と 旅を流れて 幾年か 幟さびしや つばくろ一座 すき間風洩る 夜の舞台はエー 身にしみる 好きな女も いたにはいたが 何も言うまい 愚痴になる 旅の鳥かよ つばくろ一座 涙ほろりと 男舞台のエー 泣き笑い 今日も田舎の 乗合バスで 夢を抱いて 旅廻り 東京恋しや つばくろ一座 晴れていつの日 檜舞台はエー 踏めるやら | 村田英雄 | 石本美由起 | 雑賀晴雄・補作曲:船村徹 | 船村徹 | 花の咲く春 落葉の秋と 旅を流れて 幾年か 幟さびしや つばくろ一座 すき間風洩る 夜の舞台はエー 身にしみる 好きな女も いたにはいたが 何も言うまい 愚痴になる 旅の鳥かよ つばくろ一座 涙ほろりと 男舞台のエー 泣き笑い 今日も田舎の 乗合バスで 夢を抱いて 旅廻り 東京恋しや つばくろ一座 晴れていつの日 檜舞台はエー 踏めるやら |