カタカナ便り佐々木新一 | 佐々木新一 | たなかゆきを | 吉田矢健治 | | 暑さ寒さの 変り目ごとに きっと受取る カタカナ便り 暗い灯影に 背をまるめ 鉛筆なめなめ おふくろが 書いてる姿が 恋しいナ たった便箋 一枚だけど やけに嬉しい カタカナ便り 俺が東京へ 来てからは イガグリ頭の 弟も すっかり藁打ち 馴れたそナ 遠く離れた おふくろさんが そばにいるよな カタカナ便り 嫁の話も したいから 祭りの頃には 忘れずに 帰っておいでが 泣かせるナ |
ひとり待ってるわ三条町子 | 三条町子 | 東條寿三郎 | 吉田矢健治 | | 離さないで今一度 何も言わず抱きしめて 海に青い霧が降る ゆらゆらとゆれながら 三本マストいる港 つらいけれどただ一人 泣いて待ってるわ 望むままになるのなら 別れないで暮したい 暗い船の灯がともる ゆらゆらと頬寄せて 三本マストいる港 さよならまた来てね じっと待ってるわ 忘れないで 消さないで 強い胸にいつまでも 海のむせび寄せてくる ゆらゆらと霧の中 三本マストいる港 思い出して変らずに 一人待ってるわ |
月夜の笛津村謙 | 津村謙 | 横井弘 | 吉田矢健治 | | 村はお祭り お山は月夜 私はぴいひゃら 笛自慢 高い櫓(やぐら)で 笛吹くときは 三里ひびいて ええ風となる 旅の一座の お下髪(さげ)の娘 紫蘇(しそ)の実かみかみ 月をみる 吹いてあげよか 故郷の唄を そばの花咲く ええ里の唄 村はお祭り こころは月夜 祭がすんだら 嫁も来る 月に横笛 浮かれて吹けば 思いばかりか ええ灯も揺らぐ |
一筆しめし参らせ候津村謙 | 津村謙 | 矢野亮 | 吉田矢健治 | | 一筆しめし参らせ候 そなたの去った 長崎は 恋のむくろの 港街 暮れて出島に 灯る燈(ひ)も 泣いているよに 泣いているよに あゝ うるみ候 そなたと聞いた 浦上の 鐘が消えゆく 夜の空 燃える想いを とどけてと サンタマリヤに サンタマリヤに あゝ 祈り候 そなたを呼べば 丸山に 今日も降る降る 涙霧 せめて愛(いと)しい 面影を 抱いてあきらめ 抱いてあきらめ あゝ 暮し候 あらあらかしこ |
あなたと共に津村謙・吉岡妙子 | 津村謙・吉岡妙子 | 矢野亮 | 吉田矢健治 | | あなたと共に 行きましょう 恋の甘さと 切なさを はじめて教えて くれた人 それが 私の運命(さだめ)なら あなたと共に 行きましょう あなたと共に 泣きましょう 辛い浮世の 波風に 破れた翼の はぐれ鳥 それが 女の弱さなら あなたと共に 泣きましょう あなたと共に 呼びましょう 胸に灯(とも)った このあかり 消さずにかばって 抱きしめて それが 本当の希望(のぞみ)なら あなたと共に 呼びましょう |
お呼びじゃないのね二宮ゆき子 | 二宮ゆき子 | 山北由希夫 | 吉田矢健治 | | あの手この手で 私を口説き いつかその気に させといて なんでこの頃 お見限り 今日のおめあて ネエ 誰なのさ アラ お呼びじゃないのネ お呼びじゃないなら いいのよ どうせ私は 刺身のつまよ 海老で鯛釣る つもりでしょ ずばり図星ネ ずぼしでしょ ちゃんとお顔に ネエ 書いてある アラ お呼びじゃないのね ネ お呼びじゃないなら いいのよ 君と一緒に なれたら僕は なんて幸せ者だろう 甘い言葉は でまかせね 今日のおめあて ネエ 誰なのさ アラ お呼びじゃないのね ネ お呼びじゃないなら いいのよ 昨夜あなたに 寄り添いながら 酔った振りして 甘えてた あの娘あなたの いい人ね ちゃんとお顔に ネエ 書いてある アラ お呼びじゃないのネ お呼びじゃないなら いいのよ |
女心の唄バーブ佐竹 | バーブ佐竹 | 山北由希夫 | 吉田矢健治 | | あなただけはと 信じつつ 恋におぼれて しまったの 心変わりが せつなくて つのる思いの しのび泣き どうせ私を だますなら だまし続けて ほしかった 酔っている夜は 痛まぬが さめてなおます 胸の傷 うわべばかりと つい知らず ほれてすがった 薄情け 酒がいわせた ことばだと なんでいまさら 逃げるのよ 女ですもの 人並みに 夢を見たのが なぜ悪い 今夜しみじみ 知らされた 男心の うらおもて 逃げた人なぞ 追うものか 追えばなおさら つらくなる 遠いあの夜の 思い出を そっと抱くたび ついほろり 散って砕けた 夢の数 つなぎあわせて 生きてゆく いつか来る春 幸福(しあわせ)を のぞみすてずに ひとり待つ |
カクテル小唄バーブ佐竹 | バーブ佐竹 | 矢野亮 | 吉田矢健治 | | おれとおまえの ふたつのグラス 離れ離れは 淋(さび)しいネ 振ってみようか シェーカーに入れて 恋のカクテル 甘い味 そっとふれれば すぐ散りそうな かわいあの娘の 片えくぼ だますつもりが ついだまされて 乗ったあぶない サイドカー 恋の終わりは お金の切れ目 ノック・アウトで さようなら やけであおった ミリオン・ダラー せめてさめるな いつまでも 東京_大阪 ふたりをつなぐ 恋のルートの 新幹線 遠く別れて 一日だって とてもマティニー 深い仲 燃えるお酒と 冷たい氷 なかで身をもむ この私(わたし) ほれちゃいけない バーテンさんに どうせ振るのは お手のもの おいら土産子(どさんこ) おまえは博多 今じゃ東京の どまん中 ピンク・レディーと マンハッタンの グラス合わせて 夢を見る |
忘れ雪バーブ佐竹 | バーブ佐竹 | 横井弘 | 吉田矢健治 | | 逢えば別れが 言えなくて 留守に旅だつ 北の駅 みんな夢だよ あいつには 苦労させても 明日(あす)がない 未練に耐(た)えて 背を向けりゃ 雪が降る降る 忘れ雪 指にこよりを 巻きながら 愛の指輪と 呼んでいた みんな夢だよ 二人には 夫婦(めおと)ごっこは 似合わない 爪まで切って くれた日も 所詮はかない 恋まつり 遠く夜汽車で 行く先は 花の明かりも ないところ みんな夢だよ これきりで 姿消すのが いたわりさ 想い出ばかり 追ってくる 窓に降れ降れ 忘れ雪 |
恋椿バーブ佐竹 | バーブ佐竹 | 横井弘 | 吉田矢健治 | | もしも愛して いたのなら 夜に別れて 欲しかった 縋りたくても 縋れずに 街の真昼に 散って行く 女の胸の あゝ 恋椿 ひとり暮しが 侘びしくて 甘い台詞に 弱かった 尽し続けた だけなのに なんであなたは 遠くなる 紅さえ薄い あゝ 恋椿 街で見つけた 倖せは 消える運命(さだめ)の 虹だった 酒で傷(いた)みは 堪(こら)えても 肌のほてりに また泣ける 女の胸の あゝ 恋椿 |
船漕ぎ歌バーブ佐竹 | バーブ佐竹 | 山北由希夫 | 吉田矢健治 | | 揺れる舳先(へさき)を 朝日に向けて 歌で漕(こ)ぎ出す あの島へ ニシン来るときゃ ホーホラ ホイ 海の鱗(うろこ)の 波が立つ ホーホラ ホーホイ ホーホラ ホーホイ この岬かわせば まだ岬やござる イヤサイ ホーホイ ホーホラ ホーホイ ホーホラ ホーホイ 赤い夕陽の あの浜あたり さぞや待つだろ 恋女房 ニシンみやげに ホーホラ ホイ 櫂(かい)を漕ぐ手に 光る汗 |
真赤なバラよバーブ佐竹 | バーブ佐竹 | 矢野亮 | 吉田矢健治 | | 愛しているって 言ったなら あんたはきっと 笑うだろ それでも これだけは 本当なのさ お酒で荒れた わたしの胸に 間違えて咲いたわ 真赤なバラよ 愛しているって 同じよに あんたが言って くれたって とっても そんなこと 信じるもんか だまされつけた わたしの胸を こりもせず焦す 真赤なバラよ 愛しているって 言えないで あんたをじっと 見てるのが どんなに 苦しいか わかっておくれ 黙って抱いた わたしの胸で 散ってゆくだけの 真赤なバラよ |
加奈子の雨バーブ佐竹 | バーブ佐竹 | 矢野亮 | 吉田矢健治 | | 加奈子 加奈子よ あの夜は雨 そぼ降る雨 別れにゃならぬと 知りながら ただひとことの さよならを 言えずに 濡れて歩いたな 加奈子 加奈子よ 今夜も 加奈子の雨が降る 加奈子 加奈子よ あの夜は雨 つめたい雨 からんでそむけた 瞳の中で にじんで溶けた 街の灯が せつなく俺を 呼んでいる 加奈子 加奈子よ 今夜も 加奈子の雨が降る 加奈子 加奈子よ あの夜は雨 涙の雨 愛しているから 好きだから つれないそぶり したけれど 泣いてはせぬか 今ごろは 加奈子 加奈子よ 今夜も 加奈子の雨が降る |
少年の悲しい唄バーブ佐竹 | バーブ佐竹 | 山北由希夫 | 吉田矢健治 | | ひとりぼっちで 裏通り 夢を爪弾く フラメンコギター アー 少年の淋しい唄は かあさん かあさんを呼ぶ 涙ちょっぴり 夜のうた 愛を求めて 今日も又 町をさまよう フラメンコギター アー 少年のかすれる声は とうさん とうさんを呼ぶ 淋しがりやの 夜のうた 唄い疲れて 夜が更けりゃ 影が泣いてる フラメンコギター アー 少年の悲しい唄は にいさん にいさんを呼ぶ 細いトレモロ 夜のうた |
さよなら故郷さん三船浩 | 三船浩 | 東條寿三郎 | 吉田矢健治 | | ながながお世話に なりました 悲しいけれど 今日限り あなたの側を 離れます 後は何んにも 何んにも言えません さようなら ふるさとさん さようなら 涙をみせて ごめんなさい 夕焼け雲を 見るにつけ どこかに母が いるようで 胸のつぶれる つぶれる想いです さようなら ふるさとさん さようなら お便りきっと ねがいます はなれて遠く 暮らす日に 昔の歌の かずかずを どうかそれでは それではご機嫌よう さようなら ふるさとさん さようなら |
ひとり泣く夜のワルツ江利チエミ | 江利チエミ | 矢野亮 | 吉田矢健治 | | 花が咲いても 淋しくて 花が散ったら なお悲し 誰が私を こうさせた 夜が 夜が泣かせるの 好きと何度も 書いた文字 いつか涙で 溶けてゆく どうせ貴方にゃ とどかない 夜が 夜が泣かせるの 酔って忘れる お酒さえ 思い出させる 苦い味 胸にせつなく なぜ沁みる 夜が 夜が泣かせるの とぎれとぎれの 夢にまで 追えば遠のく じれったさ 醒めりゃやつれた 影ばかり 夜が 夜がなかせるの |
雨降る街角春日八郎 | 春日八郎 | 東篠寿三郎 | 吉田矢健治 | | つらいだろうが 野暮な事言うでない これきり逢えぬ 二人じゃないさ せめて震える 肩を引き寄せ 揺れて歩けば 雨が降る ああ 別れ街角 あれもこれも ひとときの夢ならば 今さら俺が 泣けたりするか 洩れる吐息に うるむ青い灯 なぜか今宵も 雨が降る ああ 馴れた街角 思い出して ただ一人待っていな 忘れずきっと 迎えにゃ来るぜ 未練きれずに 濡れてたたずむ 影に嘆きの 雨が降る ああ さらば街角 |
ごめんヨかんべんナ春日八郎 | 春日八郎 | 伊吹とおる | 吉田矢健治 | | 待っていたのか 今日まで一人 そんなかぼそい 体で胸で そうかい そうだろう せつなかったろネ ほんとにごめんヨ かんべんナ 勝手気ままな 俺らの意地が 好きとひと言 いわせなかった そうかい そうだろう 泣きたかったろネ ほんとにごめんヨ かんべんナ 待っておいでよ 死ぬんじゃないぜ きっと俺らが 治してみせる そうかい そうだろう 淋しかったろネ ほんとにごめんヨ かんべんナ |
足摺岬春日八郎 | 春日八郎 | 高橋掬太郎 | 吉田矢健治 | | つらい別れも 男であれば 涙見せずに 行く俺だ 土佐の高知の あの娘(こ)の声が 呼んで 呼んでいるよな 足摺岬(あしずりみさき) 思い残せば 港もかすむ 揺れるマストに 風が鳴る 胸に形見の かんざし抱いて つきぬ つきぬなごりの 足摺岬 鯨潮吹く 潮路をはるか 涙こらえて 行く俺だ 恋も情(なさけ)も また逢う日まで 捨てにゃ 捨てにゃならない 足摺岬 |
岩手の和尚さん三橋美智也 | 三橋美智也 | 矢野亮 | 吉田矢健治 | | 大寒(おおさむ) 小寒(こさむ) 山からこがらし 降りて来た 岩手の和尚(おしょう)さん 寒がりで すっぽりかぶった 白頭巾(ずきん) それではお里で 踊ろかな トッピキピーヒャラ ピーヒャラリ 笛ッコ吹き吹き やって来た 大寒 小寒 山から小僧が 逃げて来た お寺はひっそり 冬ごもり おかあがしみじみ 恋しゅうて 念仏あげるも うわのそら ナンマイダーブツ ナンマイダー 木魚(もくぎょ)をかついで 抜け出した 大寒 小寒 山からいっしょに 降りて来た 墨染め衣に 風入れて 来てみりゃお里は お祭りだ 吹きゃんせ打たんせ 踊りゃんせ スッテンテレツク テレドンドン 頭巾をぬぐまで 泊まりゃんせ |
かすりの女と背広の男三橋美智也 | 三橋美智也 | 黒田すゝむ・横井弘 | 吉田矢健治 | | かすりの女(むすめ)と 背広の男 指切りしていた 別れの港 小島の鴎も 椿の花も 見て見ぬふりした その涙 都と小島に 三年過ぎた 泣き泣きかすりは お嫁に行った 来なけりゃいいのに 背広の男 今ごろひょっこり やって来た 浮世(うきよ)の常さと 汽笛が鳴った 諦(あきら)めなされと 南(みなみ)風が吹いた どうなることかと 世間は騒ぎ かすりと背広は また涙 |
夕焼けとんび氷川きよし | 氷川きよし | 矢野亮 | 吉田矢健治 | 石倉重信 | 夕焼け空が まっかっか とんびがくるりと 輪をかいた ホーイノホイ そこから東京が 見えるかい 見えたらここまで 降(お)りて来な 火傷(やけど)をせぬうち 早ッコヨ ホーイホイ 上(のぼ)りの汽車が ピーポッポ とんびもつられて 笛吹いた ホーイノホイ 兄(あん)ちゃんはどうして いるんだい ちょっぴり教えて くんないか 油揚一丁 進上ヨ ホーイホイ 一番星が チーカチカ とんびはいじ悪 知らぬ顔 ホーイノホイ 祭りにゃ かならず帰るって おいらをだまして 置いてった 兄ちゃんも お前も 馬鹿っちょヨ ホーイホイ |
山の吊橋天童よしみ | 天童よしみ | 横井弘 | 吉田矢健治 | | 山の吊橋ゃ どなたが通る せがれなくした 鉄砲うちが 話相手の 犬つれて 熊の親父を みやげにすると 鉄砲ひとなで して通る ホレ ユーラユラ 山の吊橋ゃ どなたが通る 遠い都へ はなれた人を そっとしのびに 村むすめ 谷の瀬音が 心にしむか 涙ひとふき して通る ホレ ユーラユラ 山の吊橋ゃ どなたが通る 酒が切れたか 背中をまるめ 呑んべェ炭やき いそぎ足 月をたよりに 枯葉のように くしゃみつづけて して通る ホレ ユーラユラ |
山の吊橋春日八郎 | 春日八郎 | 横井弘 | 吉田矢健治 | | 山の吊橋(つりばし)ァ どなたが通る せがれなくした 鉄砲うちが 話相手の 犬つれて 熊のおやじを みやげにすると 鉄砲ひとなで して通る ホレ ユーラユラ 山の吊橋ァ どなたが通る 遠い都へ 離れた人を そっとしのびに 村娘 谷の瀬音が 心にしむか 涙ひとふき して通る ホレ ユーラユラ 山の吊橋ァ どなたが通る 酒がきれたか 背中をまるめ のんべェ炭焼き 急ぎ足 月をたよりに 枯れ葉のように くしゃみ続けて して通る ホレ ユーラユラ |
別れの燈台春日八郎 | 春日八郎 | 高橋掬太郎 | 吉田矢健治 | | 別れ 別れ辛さに 唇かめば 啼いて渡るか 空とぶ鳥も 今宵かぎりの ふたりの影を 照らす岬の 燈台あかり どこへ どこへ行こうが 逢わずにいよが 変らないのが 男のこころ つきぬ思いの その思い出に ともれ岬の 燈台あかり ないて ないてはるばる 旅ゆく鳥も いつか帰るよ 故郷の空へ 明日は他国で 夢見る海を 照らせ岬の 燈台あかり |
夕焼とんび三橋美智也 | 三橋美智也 | 矢野亮 | 吉田矢健治 | | 夕焼け空が マッカッカ とんびがくるりと 輪を描(か)いた ホーイのホイ そこから東京が 見えるかい 見えたらここまで 降りて来な 火傷(やけど)をせぬうち 早くこヨ ホーイホイ 上りの汽車が ピーポッポ とんびもつられて 笛吹いた ホーイのホイ 兄(あん)ちゃはどうして いるんだい ちょっぴり教えて くんないか 油揚げ一丁 進上(しんじょう)ヨ ホーイホイ 一番星が チーカチカ とんびは意地悪 知らぬ顔 ホーイのホイ 祭りにゃ必ず 帰るって 俺らをだまして 置いてった 兄ちゃもおまえも ばかっちょヨ ホーイホイ |
山の吊橋氷川きよし | 氷川きよし | 横井弘 | 吉田矢健治 | | 山の吊橋ァ どなたが通る せがれなくした 鉄砲うちが 話相手の 犬つれて 熊のおやじを みやげにすると 鉄砲ひとなで して通る ホレ ユーラユラ 山の吊橋ァ どなたが通る 遠い都へ 離れた人を そっとしのびに 村娘 谷の瀬音が 心にしむか 涙ひとふき して通る ホレ ユーラユラ 山の吊橋ァ どなたが通る 酒がきれたか 背中をまるめ のんべェ炭焼き 急ぎ足 月をたよりに 枯れ葉のように くしゃみ続けて して通る ホレ ユーラユラ |
夕焼けとんび三山ひろし | 三山ひろし | 矢野亮 | 吉田矢健治 | | 夕焼け空が まっかっか とんびがくるりと 輪をかいた ホーイノホイ そこから東京が 見えるかい 見えたらここまで 降りて来な 火傷をせぬうち 早ッコヨ ホーイホイ 上りの汽車が ピーポッポ とんびもつられて 笛吹いた ホーイノホイ 兄(あん)ちゃんはどうして いるんだい ちょっぴり教えて くんないか 油揚一丁 進上ヨ ホーイホイ 一番星が チーカチカ とんびはいじ悪 知らぬ顔 ホーイノホイ 祭りにゃ かならず帰るって おいらをだまして 置いてった 兄ちゃんも お前も 馬鹿っちょヨ ホーイホイ |
青い月夜の並木路大津美子 | 大津美子 | 東條寿三郎 | 吉田矢健治 | | 並木(なみき)の路(みち)は 青い月 ゆらりゆらゆら 涙がにじむ 待ってみたとて 帰る人でも ないものを ないものを だれか遠くで 呼ぶような 呼ぶような 青い月夜の 並木路 並木の路は 青い月 ゆらりゆらゆら 夢みるところ 閉じた瞼(まぶた)に 浮かぶ姿の わびしさよ わびしさよ ひとり送った あのときも あのときも 青い月夜の 並木路 並木の路は 青い月 ゆらりゆらゆら 面影ばかり 残る一言(ひとこと) 胸にせつなく 抱きながら 抱きながら なにもいわずに 泣いてましょう 泣いてましょう 青い月夜の 並木路 |
広東エレジー菅原都々子 | 菅原都々子 | 藤間哲郎 | 吉田矢健治 | | 想い出すほど 辛さがつのる 追われ追われた 北の国 あゝ あの日から 泣いて泣いて つぶれた目 今じゃ流れて 広東の 夜毎にひらく 水の花 生きているとは 名のみの命 ともし灯消えた 胸のうち あゝ こんな世は 泣いて泣いて 忘れたい だけど逢いたい ただ一度 顔さえ知らぬ お母さん 粉を挽き挽き 李を食べた 昔のあたし どこへ行った あゝ サンパンで 泣いて泣いて 弾く胡弓 人を待つ間の なぐさみに くずれた夢を そっと抱く |
あなたと共に大月みやこ | 大月みやこ | 矢野亮 | 吉田矢健治 | 小町昭 | あなたと共に 行きましょう 恋の甘さと 切なさを はじめて教えて くれた人 それが 私の運命(さだめ)なら あなたと共に 行きましょう あなたと共に 泣きましょう 辛い浮世の 波風に 破れた翼の はぐれ鳥 それが 女の弱さなら あなたと共に 泣きましょう あなたと共に 呼びましょう 胸に灯った このあかり 消さずにかばって 抱きしめて それが 本当の希望(のぞみ)なら あなたと共に 呼びましょう |
女心の唄五木ひろし | 五木ひろし | 山北由希夫 | 吉田矢健治 | 宮下博次 | あなただけはと 信じつつ 恋におぼれて しまったの 心変わりが せつなくて つのる思いの しのび泣き どうせ私を だますなら だまし続けて ほしかった 酔っている夜は 痛まぬが さめてなおます 胸の傷 うわべばかりと つい知らず ほれてすがった 薄情け 酒がいわせた ことばだと なんでいまさら 逃げるのよ 女ですもの 人並みに 夢を見たのが なぜ悪い 今夜しみじみ 知らされた 男心の うらおもて 逃げた人なぞ 追うものか 追えばなおさら つらくなる 遠いあの夜の 思い出を そっと抱くたび ついほろり 散って砕けた 夢の数 つなぎあわせて 生きてゆく いつか来る春 幸福(しあわせ)を のぞみすてずに ひとり待つ |
山の吊橋三山ひろし | 三山ひろし | 横井弘 | 吉田矢健治 | D・C・O | 山の吊橋ゃ どなたが通る せがれなくした 鉄砲うちが 話相手の 犬つれて 熊の親父を みやげにすると 鉄砲ひとなで して通る ホレ ユーラユラ 山の吊橋ゃ どなたが通る 遠い都へ はなれた人を そっとしのびに 村むすめ 谷の潮音が 心にしむか 涙ひとふき して通る ホレ ユーラユラ 山の吊橋ゃ どなたが通る 酒が切れたか 背中を丸め 呑んべェ炭やき いそぎ足 月をたよりに 枯葉のように くしゃみつづけて して通る ホレ ユーラユラ |
ギター鴎清水博正 | 清水博正 | 矢野亮 | 吉田矢健治 | | 夜の裏町 ネオンの海に 今日もただよう かもめ鳥 淋しくなんか 淋しくなんか あるもんか 俺らにゃギターが 残ってる ここは都の 波止場じゃないか 逢えば別れが あたりまえ あきらめちゃいな あきらめちゃいな あの娘なら 俺らのギターが そういった 波のしぶきに つばさを濡らし どうせとべない かもめ鳥 明日があるぜ 明日があるぜ 本当さ 俺らとギターが 唄うだけ |
男の舞扇三橋美智也 | 三橋美智也 | 服部鋭夫 | 吉田矢健治 | | 親の恩より 師の恩と 父に言われた あのことば 忘れねばこそ 踊りにかけた 男いのちの 舞扇 からむ鹿(ひが)の子 紅鹿の子 かけちゃならない あだなさけ 芸のきびしさ 恋路の闇に 迷やみだれる 足拍子 花のほまれを 人とわば 男冥利の 晴れ舞台 意地の紋付 意気地の袴 今宵まぶしや 金屏風 |
夕焼けとんび三丘翔太 | 三丘翔太 | 矢野亮 | 吉田矢健治 | 伊藤雪彦 | 夕焼け空が まっかっか とんびがくるりと 輪をかいた ホーイノホイ そこから東京が 見えるかい 見えたらここまで 降(お)りて来な 火傷(やけど)をせぬうち 早ッコヨ ホーイホイ 上(のぼ)りの汽車が ピーポッポ とんびもつられて 笛吹いた ホーイノホイ 兄(あん)ちゃんはどうして いるんだい ちょっぴり教えて くんないか 油揚一丁 進上ヨ ホーイホイ 一番星が チーカチカ とんびはいじ悪 知らぬ顔 ホーイノホイ 祭りにゃ かならず帰るって おいらをだまして 置いてった 兄ちゃも お前も 馬鹿っちょヨ ホーイホイ |
夕焼とんび福田こうへい | 福田こうへい | 矢野亮 | 吉田矢健治 | 小町昭 | 夕焼け空が マッカッカ とんびがくるりと 輪を描(か)いた ホーイのホイ そこから東京が 見えるかい 見えたらここまで 降りて来な 火傷(やけど)をせぬうち 早くこヨ ホーイホイ 上りの汽車が ピーポッポ とんびもつられて 笛吹いた ホーイのホイ 兄(あん)ちゃはどうして いるんだい ちょっぴり教えて くんないか 油揚げ一丁 進上(しんじょう)ヨ ホーイホイ 一番星が チーカチカ とんびは意地悪 知らぬ顔 ホーイのホイ 祭りにゃ必ず 帰るって 俺(おい)らをだまして 置いてった 兄ちゃもおまえも ばかっちょヨ ホーイホイ |
山の吊橋福田こうへい | 福田こうへい | 横井弘 | 吉田矢健治 | 高田ヒロシ | 山の吊橋ァ どなたが通る せがれなくした 鉄砲うちが 話相手の 犬つれて 熊のおやじを みやげにすると 鉄砲ひとなで して通る ホレ ユーラユラ 山の吊橋ァ どなたが通る 遠い都へ はなれた人を そっとしのびに 村娘 谷の瀬音が 心にしむか 涙ひとふき して通る ホレ ユーラユラ 山の吊橋ァ どなたが通る 酒がきれたか 背中をまるめ のんべェ炭やき 急ぎ足 月をたよりに 枯れ葉のように くしゃみ続けて して通る ホレ ユーラユラ |