にっぽん唄めぐり美川憲一 | 美川憲一 | 麻こよみ | 木村竜蔵 | 矢田部正 | さぁさ 皆さん 歌いましょう にっぽん全国 北から南 お国訛(なま)りも 味なもの 飲んで歌えば 心晴れ晴れ 今日も名調子 さぁさ 皆さん お手拍子 にっぽん全国 上手も下手も 声を揃えて ほがらかに 隣同志が 心ソワソワ 恋の花も咲く さぁさ 皆さん ご一緒に にっぽん全国 西から東 ちょいとひと節 高らかに 老いも若きも 心ウキウキ 今日も名調子 |
愛染橋を渡ります美川憲一 | 美川憲一 | 麻こよみ | 木村竜蔵 | 矢田部正 | つないだ手と手を 隠すよに 寄り添い歩いた 柳河岸(やなぎがし) あなたに あなたに 逢いたい夜は 瞼を閉じて 愛染橋(あいぜんばし)を 渡ります 私を残して 逝(い)くなんて 涙で見上げる 十三夜 ひとりが ひとりが 淋しい夜は お酒に酔って 愛染橋を 渡ります あなたに諭(さと)され 夢の中 約束しました 泣かないと 笑顔に 笑顔に なりたい夜は 口紅ひいて 愛染橋を 渡ります |
詫び椿鳥羽一郎 | 鳥羽一郎 | 朝比奈京仔 | 木村竜蔵 | 石倉重信 | 真(まこと)の恋などあるのでしょうか こぼすおまえのため息が とけてくるよな 夜の雨 男心の身変わりに 散ってくれるな 詫び椿 別れの宿の 別れぎわ 死ぬというから 叩く頬 抱いてなだめる 手のひらに のこる傷(いた)みを忘れない 忘れられよか 詫び椿 片瀬の恋なら あきらめられる ふたつの岸で 思いあう 恋は深みに向かうだけ 人のさだめか 浮き沈む 川に一輪 詫び椿 |
十国峠鳥羽一郎 | 鳥羽一郎 | 朝比奈京仔 | 木村竜蔵 | 石倉重信 | 霧の晴れ間の 箱根路を 夢を背負って越えてきた 信濃 遠州 駿河から 関東一円見渡して 勝って勝ち抜く覚悟なら ここから先はいくさ道 富士を仰いで 雲海(くも)を見下ろす 尊さを 胸に刻んだ 十国峠(じっこくとうげ) 箱根権現(ごんげん) 手を合わせ 祈る望みを誰がしる 俺のお袋気にかけて 追わずに待つといった女(やつ) きっとおまえを幸せに そこから先を言えぬまま 風に吹かれて 風にこぼした 胸ん中 知っているのか 十国峠 富士を仰いで 富士にきかせる ひとふしに 泣いてくれるか 十国峠 |
あたたかい雨真木ことみ | 真木ことみ | 浦千鶴子 | 木村竜蔵 | 矢田部正 | そっとあなたの胸で 今夜も眠りにつきましょう すべてを捧げた 泣いてもいい恋だから 不安ばかりで 揺れおちる涙 心のひだに あたたかい雨が降る ふりそそぐ悲しみも とめどない苦しみも きっと二人なら 幸せに思えるでしょう そっと心の中に 綺麗な花をかざりましょう すべてを捧げた 泣いてもいい恋だから 街のざわめき 過ぎ去った頃 心のひだに あたたかい雨が降る 戻れないあの日々も めぐりくる秋も冬も きっと二人なら 幸せに思えるでしょう 不安ばかりで 揺れおちる涙 心のひだに あたたかい雨が降る ふりそそぐ悲しみも とめどない苦しみも きっと二人なら 幸せに思えるでしょう |
恋はフィーリング山口かおる | 山口かおる | かず翼 | 木村竜蔵 | 矢田部正 | 聞きたくないのよ あなたの過去の 恋物語りが 今さら何よ 目の前にいる 女は私 私を見つめて 愛して欲しいだけ 恋はフィーリング ためらわないで ここが楽園 エデンの真ン中よ 恋はフィーリング 振り向かないで あなたがいればいい 二人でいればいい 自慢じゃないけど 私にだって 恋物語りの ひとつやふたつ 心焦がした 切ない恋で 女は磨かれ 涙で洗われる 恋はフィーリング 時は過ぎ行く 今日が一番 若い日なんだから 恋はフィーリング 残りの日々は あなたがいればいい 二人でいればいい 恋はフィーリング ためらわないで ここが楽園 エデンの真ン中よ 恋はフィーリング 振り向かないで あなたがいればいい 二人でいればいい |
うぬぼれて山口かおる | 山口かおる | かず翼 | 木村竜蔵 | 矢田部正 | あなたのことなら 何もかも わかっていると うぬぼれて 今夜の居場所も 知らないで 探すあてさえ ない私 淋しくて 淋しくて 男と女は淋しくて つかの間のぬくもりを 分け合うけれど ひとりになって 初めて気づく 愛していたのは 影ぼうし あなたがいつでも 帰るのは 私の部屋と うぬぼれて 揃いのパジャマも 用意して 明日を夢見た おバカさん 彷徨(さまよ)って 彷徨って 男と女は彷徨って 安らげる場所(ところ)へと たどり着くけど 私じゃないの それだけのこと 愛していたのは 影ぼうし 流されて 流されて 男と女は流されて 思ってた生き方は できないけれど ひとりになって 初めて気づく 愛していたのは 影ぼうし |
小樽秋冬城之内早苗 | 城之内早苗 | たきのえいじ | 木村竜蔵 | 若草恵 | 歩いてください 私の隣 生きてゆくのが 不器用だから 約束なんていりません 一生そばにいるだけで 小樽秋冬 逢えてよかった 月が運河に 揺れている 小樽秋冬 点るガス灯 あなたが私の最後のコイビト いつもと変わらぬ 街並みなのに 何故か不思議ね 変わって見える 淋しさだけが トモダチで 暮らしてきたわ 昨日まで 小樽秋冬 ジャズが鳴いてる 枯れたピアノが 沁みてくる 小樽秋冬 何もいらない あなたの他には なんにもいらない 小樽秋冬 逢えてよかった 月が運河に 揺れている 小樽秋冬 点るガス灯 あなたが私の最後のコイビト |
想い出モノクローム竹村こずえ | 竹村こずえ | 伊藤美和 | 木村竜蔵 | 椿拓也 | 前ぶれなしに 別れを告げて あんたは部屋を 出て行った ナイフが心に 刺さったままの 私をひとり 残して… 振り返ることもなく ドアに消えた背中 崩れる想い出 音さえもたてずに モノクローム 破った写真 つなげてみても ふたりの笑顔 戻らない ひとりで生きては ゆけないことが 何より怖い 私は… テーブルに捨てられた 鈍く光る指輪 薄れる面影 夢さえも霞んで モノクローム 忘れて行った レコード聴けば 愛しい日々が よみがえる 哀しい癖だわ 半分いまも ベッドを空けて 眠るの… 枯れ果てることもなく 頬を伝う涙 崩れる想い出 音さえもたてずに モノクローム |
盆の酒鳥羽一郎 | 鳥羽一郎 | 大久保與志雄 | 木村竜蔵 | 蔦将包 | 初めて迎える 親父の盆は 蝉が騒いだ 年だった 今でも忘れぬ 大きな背中 線香つけて 提灯ともし 思い出肴(さかな)に 盆の酒 頑固(がんこ)をつらぬく 証(あか)しの皺(しわ)は 男の歴史だ 勲章だ 酔うたびいつもの 口ぐせだった 気づいてみれば おんなじ道を 歩いているのさ 盆の酒 川面(かわも)にいくつも 灯篭(とうろう)揺れて 別れを惜しむ 夏がゆく 笑った親父の 面影うかぶ 真っ直ぐ生きろ… 聞こえた声に 心で交わした 盆の酒 |
嘘に抱かれて美川憲一 | 美川憲一 | 木村徹二 | 木村竜蔵 | 矢田部正 | 振り向きもしないで 私だけ残して 分かってはいるけれど 悲しすぎるわ 出会いはあなたから 本気にさせた恋 最後だと言ったのに どうして終わらせるの どうせ嘘なら 笑顔で抱きしめて 二度と離さないで 今夜もいつもの様に そばで眠らせて 全部嘘になって 何も変わらないで あの頃と同じ様に 愛されたいのよ いつまでも 優しすぎたせいかしら 遊びのつもりなら 別れての一言が 言えなかったわ 今日で最後なのに 戻れるつもりなの 思い出の服を着て 馬鹿みたいね私 嘘をつくなら 笑顔で抱きしめて 今は離さないで 今夜だけのわがままよ そばで眠らせて 嘘でも構わない 何も言わないまま 最後にもう一度だけ 愛してほしいの 私だけを 惨めな恋ね 騙されていいから 裏切られていいから 今夜だけのわがままよ そばで眠らせて 全部嘘になって 何も変わらないで あの頃と同じ様に 愛されたいのよ いつまでも |
一本道の唄鳥羽一郎 | 鳥羽一郎 | 武田鉄矢 | 木村竜蔵 | 川村栄二 | 泣きたくなるよな 長い一本道を 歩いて来ました まだ歩いています 確かにヘタクソな 生き方してますが 一途でありたい まっすぐゆきたい ああ 旅に果てたし どこかの野面(のづら) 最後の息に ひと節つけて 演歌に仕立てて 歌って終わる そんな覚悟の 後姿で 歩いて来ました まだ歩きます 村のはずれに立つ 丘の一本桜 春夏秋冬(はるなつあきふゆ) 衣装を変えて 人気の春やら 不入りの冬も 一人舞台で 「花」演じてます ああ 唄に果てたし 人の心に 花を咲かせる ひと節残し おりてゆきたい この花道を そんな覚悟の 後姿に 花ビラください 一本桜 ああ 道に果てたし 一本道を よくぞここまで 歩いてきたと 自分のことも ほめてやりたい いつか必ず この来た道に かかとそろえて おじぎをします 過ぎた月日に おじぎをします |
純愛の運命沓子 | 沓子 | 木村徹二 | 木村竜蔵 | 矢田部正 | バレないように 隠すジェラシー 指先で 優しく触れるだけ ガラス越しでも 分かるシルエット シャワーの音さえ かき消す鼓動 細い指 握る手の強さで 確かめる 愛の深さを あなた あなたは いつも無邪気なままに 不器用な手つきで 派手に抱いて 私 私は 大人のふりをしては 燃えて散る 運命(さだめ) 純愛の夜に 気付けば不意に 鳴らすテレフォン 出ない訳 分かってるくせして 恋の駆け引き 苦手なまま 嘘と笑顔だけ 上手くなってく どうせほら 普通じゃいられない 見えすいた 恥じらい捨てて あなた あなたは ずっと他人のままで 吐き慣れたセリフは キスに変えて 私 私は 少女のふりをしては ひとしきり 揺れる 純愛の夜に あなた あなたは いつも無邪気なままに 不器用な手つきで 派手に抱いて 私 私は 大人のふりをしては 燃えて散る 運命 純愛の夜に |
ターミナル沓子 | 沓子 | 木村徹二 | 木村竜蔵 | 矢田部正 | 都会の雨 ネオン滲(にじ)ませ 濡らした駅 もう一人で 大丈夫 あなたを残して さよならを 明日(あした)からは きっともう 来ることのないホームで 泣いて 少し泣いて ラッシュに 駆けてゆく 募る 想いも全て 置いて ゆきたい 出逢い別離(わかれ)の ターミナル 一度きりの わがままばかり 聞き飽きたわ 幼いままの あなたから 逃げていたのは 私ね 二人笑って 終われるほど 美しい恋じゃないから やめて 振り向かないで 私は もういない 今夜 一人よがりの 愛が 終わった いっそ孤独の ターミナル 泣いて 少し泣いて ラッシュに 駆けてゆく 募る 想いも全て 置いて ゆきたい 出逢い別離の ターミナル |
マルガリータ水森かおり | 水森かおり | 円香乃 | 木村竜蔵 | 西村真吾 | 何を飲むかと 聞かれたから マルガリータと こたえたの 「イイ女が 飲む酒だ」 あなたはあの日 からかった 想い出に 泣くには まだ 酔いも浅く 悪ぶって 遊ぶには まだ 月も低い 遠い想い出の島 マヨルカに 私は一人… 何を飲むかと 聞かれるたび マルガリータと こたえるの イイ男は そういない こぼれた吐息 飲み干した 忘れたと 言うには まだ 傷も深く 別の恋 探すには まだ 心途中 あなた諦めるため マヨルカに 私は来たの… 携帯が 鳴るたび まだ 心乱れ うそぶいて みせるには そう 愛しすぎた ドアを振り返る癖 マヨルカに 私は一人… |
今宵 アンタと…清水節子 | 清水節子 | 高知東生 | 木村竜蔵 | 松井タツオ | 自慢話に もう疲れ 聞く身になりなヨ 気付きなヨ カッコつけても サマにならず こんなアタシにゃ お見通し 何で どうして 惚れたのか まるで人生、肝試し 伊勢佐木あたりで 喧嘩して 馬車道通りで 仲直り 今宵はアンタと夜の街 人目隠れて どのホテール 何故に灯りを点けるのヨ 夢の続きを見たいのに 作り笑いに 陰がある こんなアタシにゃ お見通し 何で どうして 惚れたのか まるで人生、金縛り 元町通りで 手を繋ぎ みなとみらいで Kissをして 今宵はアンタと夜の街 腰を振りなヨ イカせてくれ 元町通りで 手を繋ぎ みなとみらいで Kissをして 今宵はアンタと夜の街 腰を振りなヨ イカせてくれ |
つむじ風木村徹二 | 木村徹二 | 麻こよみ | 木村竜蔵 | 遠山敦 | 男心に 渦を巻く 熱い思いの つむじ風 風よ吹け吹け 吹き荒れろ 夢も半端じゃ 終われない 意地張って 胸張って 頑張って 俺の人生 生きてやる 惚れた女を 泣かせない 決めて見上げる 夜の空 風よ吹け吹け 吹き荒れろ そばに寄り添う 花ひとつ 恥かいて べそかいて 汗かいて 俺の人生 生きてやる 夢が遠くに 見える日は 酒を喰らって ひと休み 風よ吹け吹け 吹き荒れろ 今日の我慢が 明日を呼ぶ 意地張って 胸張って 頑張って 俺の人生 生きてやる |
二代目木村徹二 | 木村徹二 | 木村竜蔵 | 木村竜蔵 | 遠山敦 | 男一代 築いた技術(わざ)を 盗む気概で 食らいつく 言葉少なに 黙々と そんな姿を 刻む日々 俺は二代目 継いだ心意気 命を削って 腕を磨くのさ いつか師匠(おやじ)を超えてやる 「家族を大事に できない奴に 褒めた仕事が 出来るものか」 そんな師匠の 口癖が 今も心に 鳴り響く 俺は二代目 咲いた夢の花 誰かの笑顔が 糧になるものさ いつも師匠の声がする いずれ手放す 時が来る 守り抜くのさ その日まで 俺は二代目 継いだ心意気 命を削って 腕を磨くのさ いつか師匠(おやじ)を超えてやる |
夢の花道木村徹二 | 木村徹二 | 麻こよみ | 木村竜蔵 | 遠山敦 | 何もしないで 終わったら この世に生まれた かいがない まだまだこれから 明日があるさ 弱音吐いてる 暇はない 転んだら また立ち上がり 憧れを まっすぐ見据えて 夢の花道 駆け抜ける 風に揺れてる 野辺の花 浮かべるあの娘の 面影よ まだまだこれから いろいろあるさ 恋の苦さも 噛みしめて 思い出を また道連れに 青春は この先にも咲く 夢の花道 どこまでも 肩に冷たい 向かい風 心が折れそうな 夜もある まだまだこれから チャンスがあるさ 負けて男は 強くなる 焦らずに ただひたすらに 進むのさ 己を信じて 夢の花道 駆け抜ける |
当たり前のように美川憲一 | 美川憲一 | 原文彦 | 木村竜蔵 | 遠山敦 | 当たり前のように グラスを揺らし 当たり前のように 並んだカウンター 当たり前のように お前と呼んで 当たり前のように 笑ったあいつ どこ行った あの日の 当たり前 どこ行った あいつとの 当たり前 風が吹いてます 空が綺麗です 今日も あゝ今日も 当たり前のように 当たり前のように 時間を忘れ 当たり前のように 話に飽きた頃 当たり前のように それじゃあ又(また)と 当たり前のように 手を振ったけど どこ行った 小さな 当たり前 どこ行った 目の前の 当たり前 花が咲いてます 鳥が飛んでます 今日も あゝ今日も 当たり前のように どこ行った あの日の 当たり前 どこ行った あいつとの 当たり前 時が消えてゆく シャボンみたいにさ 今日も あゝ今日も 当たり前のように |
ふたつの愛美川憲一 | 美川憲一 | 木村竜蔵 | 木村竜蔵 | 遠山敦 | ふたつの愛に包まれて 私の今がある 躓(つまず)いたら瞼を閉じるの そこに咲き誇る笑顔がふたつ 幸せと不幸せは 同じ数だけ降るの 幸せの方が 見えづらいだけなのよ そう言って悲しいことは 笑い飛ばしてくれた その笑顔こそ 私の幸せよ ふたつの愛に育まれ 私はここにいる 時に厳しく 時に優しく いつも暖かく 私は私だと 教えてくれたから 胸を張って歩いてこれたわ そしてこれからも歩いてゆくわ 自分と他人(ひと)比べるから 余計に気づけないの もう手にしてる 素晴らしい宝物 私もね見失って 挫折を知った時も 気丈に振舞って支えてくれてたの ふたつの愛に恵まれて 私は生きている 時に傷つき時に迷って いつも真っ直ぐに ふたつ ふたりの愛に包まれて 私の今がある 時に可憐に 時に凛々しく いつも美しく 私は私だと 認めてくれたから 躓(つまず)いたら瞼を閉じるの そこに咲き誇る笑顔がふたつ |
最後の酒木村徹二 | 木村徹二 | 木村竜蔵 | 木村竜蔵 | 遠山敦 | グラスふたつに麦のソーダ割 やけに氷がカラリ鳴く 今夜でふたり最後とは あなたも口にはせずに ゆらりゆらゆらりゆれる街の灯は 酔いか涙か最後の酒よ 恋から愛に変わらない人と 知っていたはず初めから 「お互いさまね私たち」 静かに強がるけれど きらりきらきらり髪を振り隠す 悔いか迷いか最後の酒よ 「それじゃ最後にあと一杯」 思い出飲み干すように ゆらりゆらゆらりゆれる街の灯は 酔いか涙か最後の酒よ |
みだれ咲き木村徹二 | 木村徹二 | 木村竜蔵 | 木村竜蔵 | 遠山敦 | 悲しみもあぁ苦しみも それも人の常 どうせ最後は散る身なら くよくよしている暇はない 昨日の恥も今日の無念も 花を育む雨となる 夜桜の舞い散る様を見て 微塵の悔いすら感じるものか 花も命も咲けば散るのさ それがこの世の定(さだめ)なら 派手に咲くのさ凛と散るのさ 宵も浮世にみだれ咲き 生まれた時代を恨むなら お前が時代となればいい 挑んだ負けと挑まぬ負けでは 明日の景色も変わるだろう 月夜には宴の三味が鳴く 幾重の憂(うれい)も忘れる詠(うた)か 老いも若きも咲いて知るのさ 枯れる刹那の美しさ 派手に咲くのさ凛と散るのさ 宵も繚乱みだれ咲き 花も命も咲けば散るのさ それがこの世の定なら 派手に咲くのさ凛と散るのさ 宵も浮世にみだれ咲き |
海風塔原田波人 | 原田波人 | 日野浦かなで | 木村竜蔵 | 夏目哲郎 | 塩に錆びれた 給水塔に 海風塔と 名をつけて 悲しいことや 悔しいことが ある度ここに 会いにきた 海風塔よ 見ていてくれよ 雨にも負けず 生きてゆく 海風塔よ お前のように 心に深い 根を張って あてもないまま 旅立つけれど 不安が胸に 押し寄せる 叫んでみても 答えがなくて 波まで俺を 笑ってる 海風塔よ 教えてくれよ それでも夢を 追う意味を 海風塔よ お前のような 静かな強さ 生き様を 海風塔よ 帰ってくるさ 望みを叶え いつの日か 海風塔よ 待っててくれよ 季節が巡る このまちで |
朧月望月琉叶 | 望月琉叶 | 麻こよみ | 木村竜蔵 | 遠山敦 | 甘い思い出を 重ね着してみても 胸の淋しさが なおさら募るわ 抱かれ着物の裾(すそ)が乱れ 熱く燃えた夜の幸せ この手には返らぬまま 遠い幻ですか… あぁ 命より大切な 恋とわかっていても 二人を結ぶ愛の糸 無理に断ち切る私 指で涙拭くように 思い出消せたなら もう二度と振り向かないで 別れられるのに 沁みる夜の風 たとえこの恋を どんなに隠しても いつかヒソヒソと 噂になります どこか遠くの町で二人 暮らす事はきっと出来ない この手には届かぬまま バカな愚かな夢か… あぁ 遅すぎた出会いさえ 今は怨みはしない 男の狡(ズル)さも嘘も すべて愛した私 夜に浮かぶ面影を 袂(たもと)に隠しても 遠ざかる後ろ姿を ひとり見送れば 滲む月明かり あぁ 遅すぎた出会いさえ 今は怨みはしない 男の狡(ズル)さも嘘も すべて愛した私 夜に浮かぶ面影を 袂(たもと)に隠しても 遠ざかる後ろ姿を ひとり見送れば 滲む月明かり |
男の拳木村徹二 | 木村徹二 | 木村竜蔵 | 木村竜蔵 | 遠山敦 | 悔しい時や 苦しい時に 男は自然と 力を手に込める 不条理を 知るたびに 振りかざしたくもなるけれど 拳は相手に向けるものじゃない その覚悟 固く握りしめ 胸に火をつける 裏切りとか 哀切の中 女も時には 力を手に込める その細い 手を包み 優しくほどいてやるものさ 拳は自分を守るだけじゃなく 愛してる 人の悲しみを 拭う為にある ボロボロに 傷ついて 拳も心も強くなる 拳は相手に向けるものじゃない その覚悟 固く握りしめ 胸に火をつける |
文字のない手紙田中照久 | 田中照久 | 木村竜蔵 | 木村竜蔵 | 矢田部正 | 君は困るとすぐさま なんでも僕に尋ねる テレビのタレントの名前 通販サイトのパスワード 自分で調べればいいのに そう言って僕が調べる そんな何気ない時間が 幸せと知ったから 残された時間は 君にだけ費やしたい ただその先にある 世界のことは 何一つ答えてあげられないから たかが一枚の写真だけどさ 君に遺したいんだ 些細なことや愚痴でもなんでも 話せるような 出来るだけ君が笑顔で過ごす 未来をイメージしながら 目の前のレンズの中に 文字のない手紙を閉じ込めた 一番大好きな君が 一番見てくれるだろうから 久しぶりに袖を通した お気に入りの青いシャツ 残された言葉は 一人歩きするもので だからこそ自分で 欲しい答えが 紡ぎ出せる力を遺したいんだ 降り積もる雪をかき分け芽吹く 命があると同時に 春を待たずして消えゆく祈りがある という事実を 受け入れて僕にできることはもう 写真で微笑むくらいさ つまずいて迷った時は 自分を少し上から覗いてごらん たかが一枚の写真だけどさ 君に遺したいんだ 些細なことや愚痴でもなんでも 話せるような 出来るだけ君が笑顔で過ごす 未来をイメージしながら 目の前のレンズの中に 文字のない手紙を閉じ込めた 君と生きた証(あかし)を閉じ込めた |
俺たちの子守唄鳥羽一郎・山川豊 | 鳥羽一郎・山川豊 | 木村竜蔵 | 木村竜蔵 | 遠山敦 | 肩を濡らす雨 気にせず歩く人の群れ 今日の侘しさも ネオンに紛れて飲み干した 高層ビルのガラス窓 遠くに滲む街明かり どこか似ている故郷の 港が浮かんで目を閉じりゃ 岩を打つ 波しぶき 海女小屋に 笑い声 鳴り止まぬ 八月の 蝉時雨 聞こえるか? 聞こえるさ 脈々と 流れてる 俺と兄貴の子守唄 今も心に子守唄 「盆も正月も 無理に帰って来んでええ」 受話器越しに知る 親父の心が身に染みる 東京一の贅沢も 敵わぬ母のにぎりめし 「身体にだけは気ぃ付けヨ」 白い磯着と夕間暮れ 葉を揺らす 春の風 はためいた 大漁旗 潮風に 戯れる カモメ達 聞こえるか? 聞こえるさ 脈々と 流れてる 俺とお前の子守唄 今も心に子守唄 岩を打つ 波しぶき 海女小屋に 笑い声 鳴り止まぬ 八月の 蝉時雨 聞こえるか? 聞こえるさ 脈々と 流れてる 俺と兄貴の子守唄 俺たちふたりの子守唄 |
忘らりょか木村徹二 | 木村徹二 | 木村竜蔵 | 木村竜蔵 | 遠山敦 | 別れは突然にくるものさ 最後の言葉さえ言えぬまま 蝉の時雨の風にこだまする 「悔いだけ残さずに お前の道をゆけ」 胸に染み入る友の声 あの夏の夕暮れが 今も忘らりょか 涙に暮れていた日もあれば 酒に溺れてる夜もある けれどアイツはこんな俺を見て 喜びゃしないよな 前見て生きなきゃな 若者どもが夢の跡 あの夏の面影が 今も忘らりょか 別れがありてこそ旅となる 交わした約束がそこにある 夏の終わりに浮かぶ雲を見て 「ここまで来れたのも お前がいたからさ」 蛙飛ばずも水の音 あの夏のさよならは 決して忘れない |
湯の街木村徹二 | 木村徹二 | 木村竜蔵 | 木村竜蔵 | 遠山敦 | 「苦労かけたね」 ポツリと呟けば 「何よ急に」と 互いに照れ隠し いつも腹にはあるけれど 言葉足らずの俺だから ここは湯の街 季節が香る宿 広縁に浴衣で腰掛けて 同じ窓の外 眺めた冬景色 若い頃には 気づけなかったのさ 優しさこそが 男の強さだと 昔話に愚痴添えりゃ 酒の肴にちょうどいい ここは湯の街 歴史が香る宿 茶羽織の袖口手で押さえ 注いでくれた酒 続けて注ぎ返す ここは湯の街 季節が香る宿 広縁に浴衣で腰掛けて 同じ窓の外 眺めた冬景色 |
雪唄木村徹二 | 木村徹二 | 木村竜蔵 | 木村竜蔵 | 遠山敦 | 雪が舞う 夢が散る 過ちひとつで失う 傷つけた 人もいる 罪の深さを知る 宙(そら)は嘲笑いもせずに 明日を与えてくれる それは救いか償いか 吐いた息を見上げて 雪が心を染める 「何度でもやり直せるさ」と 悔いる命があれば 白く白く白く生きられる 宵闇に 浮かぶ月 季節の風が身を洗う 捨てる神 拾う神 いずれも神は神 全てのことに意味があり 罪も傷も苦汁も 夜は誰かの昼であり 今日が明日へと続く 月が心を照らす 「遅すぎることなどないさ」と 学ぶ命があれば 淡くけれど強く生きられる 雪が心を染める 「何度でもやり直せるさ」と 悔いる命があれば 白く白く白く生きられる |
火の鳥原田波人 | 原田波人 | 日野浦かなで | 木村竜蔵 | 西村真吾 | 雨のハイウェイ 曇り硝子 吐息を重ねる ミッドナイト 狂おしく キスを交わし あなたに溺れてゆく 熱い瞳に 抱き寄せられたら 生命(いのち)さえも 惜しくない 激しく燃え盛る 炎の渦に この身ゆだねて 切なく尽きそうな 夜空を駆ける 私は火の鳥 愛に生きる鳥 蒼いビロード 罪に濡れて ぬくもり重ねる トワイライト 永遠を 願うふたり 夜明けが 引き裂いてく 愛に逸(はぐ)れて この身が果てても 熱い胸で 蘇る 妖しく揺らめいた 炎の海に 翼広げて 儚く消えそうな 光を手繰る 私は火の鳥 愛に生きる鳥 激しく燃え盛る 炎の渦に この身ゆだねて 切なく尽きそうな 夜空を駆ける 私は火の鳥 愛に生きる鳥 |
路上~アスファルトの花~金村ひろし | 金村ひろし | 冬弓ちひろ | 木村竜蔵 | 遠山敦 | おまえはどうして ここに咲く 都会の片隅 ひとりきり 希望も乾いた アスファルト その手でぶち割り 生まれてきたか 逃げないで 負けないで 俺も咲かせる 路上の花を 風に咲け咲け 明日に咲け 淋しくないかい この街は 小さな青空 ビルの谷 ひとりで生まれて きたけれど 出逢えた愛しさ 大事にしたい いつの日か いつの日か 俺を見上げて 笑った花よ 春は来る来る きっと来る 生まれや育ちは 選べない それでも自分を 生きるだけ 冷たい木枯らし うらまずに 心の根っこを 育ててゆこう 焦らずに 腐らずに 俺も咲かせる 路上の花を いのち咲け咲け 凛と咲け |
暖簾酒金村ひろし | 金村ひろし | 冬弓ちひろ | 木村竜蔵 | 遠山敦 | いつからだろう 父さんが 俺より小さくなったのは… いつからだろう 父さんが 酒も煙草も やめたのは… 大人になったら 居酒屋で 一緒に飲もうと言ってたじゃないか ああ 知らぬ間に ああ 時は過ぎ 戻りたくても戻れない それが人生ならば せめて今夜は 暖簾酒 たくさん食えよ 腹いっぱい 笑ってビールを飲みほした 仕事帰りの 父さんと 居酒屋入った 遠い夏 たまには飲もうよ 少しだけ あの時みたいに 並んで腰掛け ああ 頑丈な ああ その腕が ずっと家族を守ってた そんな人生ならば せめて親子で 暖簾酒 ああ がむしゃらに ああ 生きるうち 俺も何かを置き去りに それも人生ならば せめて親子で 暖簾酒 |
湯呑み酒 木村徹二  | 木村徹二 | 木村竜蔵 | 木村竜蔵 | 遠山敦 | 父とも違う 手のぬくもりで 頭を撫でて 無口に笑う 湯呑みに酒を 注いであげると 大袈裟なほど 美味そうに呑む 寂しいけど時は過ぎ 人は老いるものさ それでも変わらぬものが 笑顔の奥にある また会いたくなったんだ 故郷訛りの愛に 今も変わらず 同じ湯呑みで 酒じゃないけど 茶を飲むらしい 悲しいけど思い出を 忘れながら生きる それでも忘れられない 笑顔が胸にある また会いたくなったんだ 故郷訛りの愛に 試しに真似てみたくて 湯呑みに酒を注ぎ 飲み干しても味なんて 違いもないけれど また会いたくなったんだ 故郷訛りの愛に また会いたくなったんだ じいちゃんの湯呑み酒 |
阿蘇の鬼火 堀内春菜  | 堀内春菜 | 北爪葵 | 木村竜蔵 | 遠山敦 | 長い黒髪 切りました 想い出そっと 捨てたくて 昇る火柱 鬼火焚き あなた面影 浮かびます 燃えて 燃えて 燃え上がり 凍る 命が 火に染まる 燃えて 燃えて 燃え尽きて 阿蘇に あかあか 恋が散る “三歩下がって ついてゆく” それでは距離が 遠すぎた あなた必死に 追いかけて 擦れたかかとが 痛みます 揺れて 揺れて 揺れる度 涙 ひとすじ 頬伝う 揺れて 揺れて 揺れ惑い 阿蘇に はらはら 夢が舞う 空の果てまで 叫んだら 心が逃げて しまいそう 灰になるまで 愛しても どうせ未練は 残ります 燃えて 燃えて 燃え上がり こんな 運命(さだめ)を 恨むより 燃えて 燃えて 燃え尽きて 阿蘇に あかあか 恋が逝く |