十三夜 小笠原美都子 | 小笠原美都子 | 石松秋二 | 長津義司 | 長津義司 | 河岸の柳の 行きずりに ふと見合せる 顔と顔 立止り 懐しいやら 嬉しやら 青い月夜の 十三夜 夢よ昔よ 別れては 面影ばかり 遠い人 話すにも 何から話す 振袖を 抱いて泣きたい 十三夜 空を千鳥が 飛んでいる 今更泣いてなんとしょう さようならと こよない言葉 かけました 青い月夜の 十三夜 |
十三夜野中さおり | 野中さおり | 石松秋二 | 長津義司 | | 河岸(かし)の柳の 行きずりに ふと見合せる 顔と顔 立止まり 懐しいやら 嬉しやら 青い月夜の 十三夜 夢の昔よ 別れては 面影ばかり 遠い人 話すにも 何から話す 振袖(ふりそで)を 抱いて泣きたい 十三夜 空を千鳥が 飛んでいる 今更泣いて なんとしょう さよならと こよない言葉 かけました 青い月夜の 十三夜 |
十三夜二葉百合子 | 二葉百合子 | 石松秋二 | 長津義司 | | 河岸(かし)の柳の 行きずりに ふと見合せる 顔と顔 立止り 懐しいやら 嬉しやら 青い月夜の 十三夜 (セリフ) 「あの方とまた逢えた。にっこ り笑って下さった。それだけを楽しみに、 いつも河岸でお待ちした。なのに、もう あの方はいらっしゃらない」 夢の昔よ 別れては 面影ばかり 遠い人 話すにも 何から話す 振袖(ふりそで)を 抱いて泣きたい 十三夜 (セリフ) 「ご病気かしら、他の土地へい らしたのかしら。それとも私が半玉だか らかしら。でも、もしかしたらと来てみ たのに。やっぱりお空の月はあの方と最 後にお逢いした夜と同じ月なのに…」 空を千鳥が 飛んでいる 今更(いまさら)泣いて なんとしょう さようならと こよない言葉 かけました 青い月夜の 十三夜 |
勝負道石原裕次郎 | 石原裕次郎 | 藤本義一 | 長津義司 | 長津義司 | なんぼ阿呆でも 生命はあるで そんじょそこらの 生命やないで 勝負の道は 二つにひとつ 勝って笑おか 負けても笑う 男の涙は 男の恥や なんぼ阿呆でも こころはあるで そんじょそこらの こころやないで 小春とおれは二人で一人 捨っておかんで 忘れはせんで 女の情は 女の仇や なんぼ阿呆でも 意気地はあるで そんじょそこらの 意気地やないで 王将かけて とことんやるで 振った駒にも たましいやどる いばらの血汐は いばらの花や |
出世佐渡情話島津亜矢 | 島津亜矢 | 北村桃児 | 長津義司 | 池多孝春 | お国訛(なま)りを嗤(わら)われて なんど楽屋で泣いたやら 浮かぶふるさと あの山小川 飾る錦が男の誓い 今宵 血を吐く寒稽古(かんげいこ) 泣いて別れたあの人に 熱い想いを通わせて 島の娘の黒髪恋し 唄うおけさも米若ぶしに 乗せて出世の 佐渡情話 佐渡へ佐渡へと草木もなびく 佐渡は居よいか住みよいか 唄で知られた 佐渡ヶ島 寄せては返す浪の音 立つや鴎か群千鳥 浜の小岩に佇(たたず)んで 若き男女の語り合い 晴れの舞台に七彩(いろ)の 夢を呼ぶよな名調子 恋の四十九里 たらいの舟も 今は昔よ お光と吾作 涙 輝やく 金屏風(びょうぶ) |
出世佐渡情話三波春夫 | 三波春夫 | 北村桃児 | 長津義司 | | お国訛りを嗤われて なんど楽屋で泣いたやら 浮かぶふるさと あの山小川 飾る錦が男の誓い 今宵 血を吐く寒稽古 泣いて別れたあの人に 熱い想いを通わせて 島の娘の黒髪恋し 唄うおけさも米若ぶしに 乗せて出世の 佐渡情話 佐渡へ佐渡へと草木もなびく 佐渡は居よいか住みよいか 唄で知られた 佐渡ヶ島 寄せては返す浪の音 立つや鴎か群千鳥 浜の小岩に佇んで 若き男女のアー語り合い 晴れの舞台に七彩の 夢を呼ぶよな名調子 恋の四十九厘 たらいの舟も 今は昔よ お光と吾作 涙輝やく 金屏風 |
豪商一代 紀伊国屋文左衛門島津亜矢 | 島津亜矢 | 北村桃児 | 長津義司 | | 惚れた仕事に 命をかけて 散るも華だよ 男なら 怒濤逆巻く 嵐の中を 目指すは遙か 江戸の空 花の文左の みかん船 肝の太さと 度胸の良さに 勇み集まる 十二人 力合せて 乗り出す船は これも故郷の 人の為 征くぞ夜明けの 和歌の浦 浜辺に送る妻や子が、別れを惜 しんで呼ぶ声も風に悲しく千切 れとぶ、まして文左の新妻は、今 年十九のいじらしさ、 せめても一度もう一度、背伸びし ながら手を振れど、雨と嵐にさ えぎられ、かすむ良人(おっと)の後ろ影、 これが別れになりゃせぬか、女心 の切なさよ。 「白装束に身を固め、梵天丸に乗り 移った文左衛門。 時に承応元年十月二十六日の朝ま だき。此の時、遥か街道に駒のいな なき、蹄の音は、連銭芦毛に鞭打っ て、パッ、パッ、パッパッパッパー。 馬上の人は誰あろう、歌に名高き玉 津島明神の神官、高松河内。可愛い 娘の婿どのが、今朝の船出の餞けと、 二日二夜は寝もやらず、神に祈願を こめました。 海上安全守りの御幣、背中にしっか りとくくりつけ、嵐の中を歯を喰いし ばり親の心の有り難さ。婿どのイヤ 待ったと駆けつけた。」 涙で受取る文左衛門。 未練心を断つように、波切丸を 抜き放ち、切ったとも綱、大碇は、 しぶきを上げて海中へ、ザ、ザ、ザ、 さぶん――。 眺めて驚く船頭に、せくな騒ぐ な此の船は、神の守りの宝船じゃ。 張れよ白帆を巻き上げよ、船は 忽ち海原へ、疾風の如く乗り出す。 寄せくる波は山の様、嵐はさな がら息の根を、止めんばかりの凄 まじさ、舳(へさき)に立った文左衛門は、 両の眼をらんらんと、刀を頭上 に振りかざし、無事に江戸まで、 八大竜王守らせ給えと念じつつ、 熊野の沖や志摩の海、遠州相模 の荒灘も、男一代名をかけて、乗 り切る文左のみかん船。 沖の暗いのに白帆がサー見ゆる あれは紀の国ヤレコノコレワイノサ みかん船じゃエー 八重の汐路に 広がる歌が 海の男の 夢を呼ぶ 花のお江戸は もうすぐ近い 豪商一代 紀伊国屋 百万両の 船が行く |
国分寺音頭市町村歌 | 市町村歌 | 門井八郎 | 長津義司 | | ハアー月のむさしの 昔を今に うけて栄える 文化都市 トコ ヨイヨイの 国分寺 (ソレ) 富士も見とれる 晴れ姿 ヨイショ ヨイショ ヨイショ 晴れ姿 ハアー住めばうれしや あなたとわたし 色もほんのり 紅の橋 トコ ヨイヨイの 国分寺 (ソレ) 花の都の となり組 ヨイショ ヨイショ ヨイショ となり組 ハアー見たか聞いたか 御存知ないか 市民繁昌の 合言葉 トコ ヨイヨイの 国分寺 (ソレ) かわす笑顔に 春の風 ヨイショ ヨイショ ヨイショ 春の風 ハアー 一葉松の木の 真姿(ますがた)池で 紅(べに)の化粧すりゃ 恋ケ窪 トコ ヨイヨイの 国分寺 (ソレ) 古い歴史の 夢のあと ヨイショ ヨイショ ヨイショ 夢のあと ハアー街の広場で 工場の庭で 歌がはづめば 気もはづむ トコ ヨイヨイの 国分寺 (ソレ) 空にゃ黄金(こがね)の 丸い月 ヨイショ ヨイショ ヨイショ 丸い月 |
元禄名槍譜 俵星玄蕃 島津亜矢 | 島津亜矢 | 北村桃児 | 長津義司 | | 槍は錆びても 此の名は錆びぬ 男玄蕃の 心意気 赤穂浪士の かげとなり 尽す誠は 槍一筋に 香る誉れの 元禄桜 姿そば屋に やつしてまでも 忍ぶ杉野よ せつなかろ 今宵名残りに 見ておけよ 俵崩しの 極意の一手 これが餞(はなむ)け 男の心 涙をためて振り返る そば屋の姿を呼びとめて せめて名前を聞かせろよと 口まで出たがそうじゃない 云わぬが花よ人生は 逢うて別れる運命とか 思い直して俵星 独りしみじみ呑みながら 時を過ごした真夜中に 心隅田の川風を 流れてひびく勇ましさ 一打ち二打ち三流れ あれは確かに確かにあれは 山鹿流儀の陣太鼓。 「時に元禄十五年十二月十四日、 江戸の夜風をふるわせて、 響くは山鹿流儀の陣太鼓、しかも一打ち二打ち 三流れ、思わずハッと立ち上がり、 耳を澄ませて太鼓を数え、おう、 正しく赤穂浪士の討ち入りじゃ、 助太刀するは此の時ぞ、 もしやその中にひるま別れた あのそば屋が居りわせぬか、 名前はなんと今一度、 逢うて別れが告げたいものと、 けいこ襦袢(じゅんばん)に身を固めて、 段小倉の袴、股立ち高く取り上げし 白綾たたんで後ろ鉢巻き眼のつる如く、 なげしにかかるは先祖伝来、 俵弾正鍛えたる九尺の手槍を右の手に、 切戸を開けて一足表に踏み出せば、 天は幽暗地は凱々たる白雪を 蹴立てて行く手は松坂町…」 吉良の屋敷に来て見れば、 今、討ち入りは真最中、 総大将の内蔵之助(くらのすけ)。 見つけて駆け寄る俵星が、 天下無双のこの槍で、 お助太刀をば致そうぞ、 云われた時に大石は 深き御恩はこの通り、 厚く御礼を申します。 されども此処は此のままに、 槍を納めて御引上げ下さるならば有難し、 かかる折しも一人の浪士が雪をけたてて サク、サク、サク、サク、 サク、サク、サク、――、 『先生』 『おうッ、そば屋か』 いや、いや、いや、いや、 襟に書かれた名前こそ、 まことは杉野の十兵次殿、 わしが教えたあの極意、 命惜しむな名をこそ惜しめ、 立派な働き祈りますぞよ、 さらばさらばと右左。 赤穂浪士に邪魔する奴は何人(なにびと) たりとも通さんぞ、 橋のたもとで石突き突いて、 槍の玄蕃は仁王立ち。 打てや響けや 山鹿の太鼓 月も夜空に 冴え渡る 夢と聞きつつ 両国の 橋のたもとで 雪ふみしめた 槍に玄蕃の 涙が光る |
元禄名槍譜 俵星玄蕃神野美伽 | 神野美伽 | 北村桃児 | 長津義司 | | 槍は錆びても 此(こ)の名は錆びぬ 男玄蕃の 心意気 赤穂浪士の かげとなり 尽す誠は 槍一筋に 香る誉れの 元禄桜 姿そば屋に やつしてまでも 忍ぶ杉野よ せつなかろ 今宵名残に 見ておけよ 俵崩の 極意の一と手 これが餞(はなむ)け 男の心 涙をためて振り返る そば屋の姿を呼びとめて せめて名前を聞かせろよと 口まで出たがそうじゃない 云わぬが花よ人生は 逢うて別れる運命とか 思い直して俵星 独りしみじみ呑みながら 時を過した真夜中に 心隅田の川風を 流れてひびく勇ましさ 一打ち二打ち三流れ あれは確かに確かにあれは 山鹿流儀の陣太鼓 「時に元禄十五年十二月十四日、 江戸の夜風をふるわせて、響くは山鹿流儀の陣太鼓、 しかも一打ち二打ち三流れ、思わずハッと立ち上り、 耳を澄ませて太鼓を数え 「おう、正しく赤穂浪士の討ち入りじゃ」 助太刀するは此の時ぞ、 もしやその中にひるま別れたあのそば屋が 居りはせぬか、名前はなんと今一度、 逢うて別れが告げたいものと、けいこ襦袢(じゅばん)に身を固めて、 段小倉の袴、股立ち高く取り上げ、 白綾たたんで後ろ鉢巻眼のつる如く、なげしにかかるは先祖伝来 俵弾正鍛えたる九尺の手槍を右の手に、 切戸を開けて一足表に踏み出せば、 天は幽暗地は凱々たる白雪を蹴立てて行手は松阪町…」 吉良の屋敷に来て見れば、今、討ち入りは真最中、 総大将の内蔵之助。見つけて駆け寄る俵星が、 天下無双のこの槍で、お助太刀をば致そうぞ、 云われた時に大石は深き御恩はこの通り、厚く御礼を申します。 されども此処は此のままに、 槍を納めて御引上げ下さるならば有り難し、 かかる折りも一人の浪士が雪をけたてて サク、サク、サク、サク、サク、サク、サク 『先生』『おうッ、そば屋か』 いや、いや、いや、いや、襟に書かれた名前こそ、 まことは杉野の十兵次殿、わしが教えたあの極意、 命惜しむな名おこそ惜しめ、立派な働き祈りますぞ、 さらばさらばと右左。赤穂浪士に邪魔する奴は何人(なんびと)たりとも 通さんぞ、橋のたもとで石突き突いて、槍の玄蕃は仁王立ち… 打てや響けや 山鹿の太鼓 月も夜空に 冴え渡る 夢と聞きつつ 両国の 橋のたもとで 雪ふみしめた 槍に玄蕃の 涙が光る |
玄海ブルース木村徹二 | 木村徹二 | 大高ひさを | 長津義司 | 蔦将包 | 情け知らずと 嘲笑(わら)わばわらえ ひとにゃ見せない 男の涙 どうせ俺らは 玄界灘の 波に浮き寝の かもめ鳥 紅い灯かげの グラスに浮かぶ 影がせつない 夜更けのキャバレー 酔うて唄えど 晴れない胸は 銅羅(ドラ)よお前が 知るばかり 嵐吹きまく 玄海越えて 男船乗り 住く道ちゃひとつ 雲の切れ間に キラリと光る 星がたよりの 人生さ |
玄海ブルース 田端義夫 | 田端義夫 | 大高ひさを | 長津義司 | | 情け知らずと わらわば笑え ひとにゃ見せない 男の泪 どうせ俺らは 玄海灘の 波に浮寝の かもめ鳥 紅い灯かげの グラスに浮ぶ 影が切ない 夜更けのキャバレー 酔うて歌えど 晴れない胸は ドラよお前が 知るばかり 嵐吹きまく 玄海越えて 男船乗り 往く道ゃひとつ 雲の切間(きれま)に キラリと光る 星がたよりの 人生さ |
玄海ブルースちあきなおみ | ちあきなおみ | 大高ひさを | 長津義司 | | 情け知らずと わらわば笑え ひとにゃ見せない 男の泪 どうせ俺らは 玄海灘の 波に浮寝の かもめ鳥 紅い灯(ほ)かげの グラスに浮ぶ 影が切ない 夜更けのキャバレー 酔うて歌えど 晴れない胸は ドラよお前が 知るばかり 嵐吹きまく 玄海越えて 男船乗り 往く道ゃひとつ 雲の切れ間に キラリと光る 星がたよりの 人生さ |
玄海ブルース氷川きよし | 氷川きよし | 大高ひさを | 長津義司 | 石倉重信 | 情け知らずと 嘲笑(わら)わばわらえ ひとにゃ見せない 男の涙 どうせ俺らは 玄海灘の 波に浮き寝の かもめ鳥 紅い灯かげの グラスに浮かぶ 影がせつない 夜更けのキャバレー 酔うて唄えど 晴れない胸は 銅鑼(ドラ)よ お前が 知るばかり 嵐吹きまく 玄海越えて 男船乗り 往く道ゃひとつ 雲の切れ間に きらりと光る 星がたよりの 人生さ |
玄海ブルース三門忠司 | 三門忠司 | 大高ひさを | 長津義司 | | 情け知らずと わらわば笑え ひとにゃ見せない 男の泪 どうせ俺らは 玄海灘の 波に浮寝の かもめ鳥 紅い灯(ほ)かげの グラスに浮ぶ 影が切ない 夜更けのキャバレー 酔うて歌えど 晴れない胸は ドラよお前が 知るばかり 嵐吹きまく 玄海越えて 男船乗り 往く道ゃひとつ 雲の切れ間に キラリと光る 星がたよりの 人生さ |
玄海ブルース山内惠介 | 山内惠介 | 大高ひさを | 長津義司 | | 情け知らずと 嘲笑(わら)わばわらえ ひとにゃ見せない 男の涙 どうせ俺らは 玄海灘の 波に浮き寝の かもめ鳥 紅い灯(ほ)かげの グラスに浮かぶ 影がせつない 夜更けのキャバレー 酔うて唄えど 晴れない胸は 銅鑼(どら)よお前が 知るばかり 嵐吹きまく 玄海越えて 男船乗り 往く道ちゃひとつ 雲の切れ間に キラリと光る 星がたよりの 人生さ |
紅い燃ゆる地平線楠木繁夫 | 楠木繁夫 | 島田磬也 | 長津義司 | | 逢えば別れる 空の雲 若い二人の 呼び交す 愛の谺の かなしみが いつかは結ぶ 青春の夢 霧の都を 彷よえば 揺れてうるむか 街の灯も 忘れられない 君ゆえに 男の胸も すすり泣く 春はまた来る 人の世も 花と小鳥の めぐり逢い 明日の光に ほのぼのと 紅い燃ゆる 地平線 |
銀座尾張町東海林太郎 | 東海林太郎 | 藤田まさと | 長津義司 | | 昔おもえば なつかし恋し 粋な手厘に 秘め模様 かわいかわいと ほめはやされて 花の銀座を 初島田 それもひととき 一夜の想い つもる月日や 年の数 ごらん今宵も 柳の街に つむじ曲りの お月さま ゆれる瓦斯等 ちるちる柳 肌につめたい 風のこえ 忘れましょうよ 昔のことは うわさばかりの 尾張町 |
霧の港の灯がうるむ東海林太郎 | 東海林太郎 | 東條寿三郎 | 長津義司 | | 霞む港よ 思い出よ 名残り切なく 振り返りゃ 胸に津軽の 灯が見える あゝ 霧の港の 灯がうるむ さらば函館 青い灯よ 恋は夜毎に 燃えるもの リラの葉かげで 見つめてた やさしあの目が 忘られぬ あゝ 霧の港の 灯がうるむ さらばまた逢う その日まで アカシヤ並木の 鈴の音よ 馬車にゆられて 札幌の 月に唄った わが姿 あゝ 霧の港の 灯がうるむ さらば函館 青い灯よ |
君忘れじのブルース淡谷のり子 | 淡谷のり子 | 大高ひさを | 長津義司 | | 雨ふれば 雨に泣き 風ふけば 風に泣き そっと夜更けの 窓をあけて 歌う女の 心は一つ ああ せつなくも せつなくも 君を忘れじの ブルースよ 面かげを 抱きしめて 狂おしの いく夜ごと どうせ帰らぬ 人と知れど 女ごころは 命も夢も ああ せつなくも せつなくも 君を忘れじの ブルースよ 君を忘れじの ブルースよ |
君忘れじのブルース石原裕次郎 | 石原裕次郎 | 大高ひさを | 長津義司 | | 雨ふれば 雨に泣き 風ふけば 風に泣き そっと夜更けの 窓をあけて 歌う女の 心は一つ あゝ せつなくも せつなくも 君を忘れじのブルースよ 面かげを 抱きしめて 狂おしの いく夜ごと どうせ帰らぬ 人と知れど 女ごころは 命も夢も あゝ とこしえに とこしえに 君を忘れじのブルースよ |
乾杯音頭三波春夫 | 三波春夫 | 小林潤 | 長津義司 | | ハアー 金の盃ネ 片手に持てばヨー ハーヨイヨイヨイ 天下取るよに 気も晴れる ハッヨイショ 飲めばネ飲めばほんのり!心もまるく 笑顔嬉しや 笑顔嬉しや片えくぼソレ よいとよいときてよいと咲かそ 君と乾杯!皆んな乾杯!夢の花 ハアー 永いこの世にゃネ 苦労もあるがヨー ハーヨイヨイヨイ 苦労またよい 身のくすり ハッヨイショ そこはネそこはどっこい!乗り切る意気で 行けば日の照る 行けば日の照る道もあるソレ よいとよいときてよいと咲かそ 君と乾杯!皆んな乾杯!夢の花 ハアー 目出度めでたのネ 人生ならばヨー ハーヨイヨイヨイ 何んのくよくよ 弱気だね ハッヨイショ 得手にネ得手に帆上げて!乾杯すれば いつも景色の いつも景色の宝船ソレ よいとよいときてよいと咲かそ 君と乾杯!皆んな乾杯!夢の花 |
歌謡劇場 大利根無情三山ひろし | 三山ひろし | 猪又良 | 長津義司 | 伊戸のりお | 利根の利根の川風 よしきりの 声が冷たく 身をせめる これが浮世か 見てはいけない 西空見れば 江戸へ江戸へひと刷毛(はけ) あかね雲 「佐原囃子が聴こえてくらァー想い出すなァ…、 御玉ヶ池の千葉道場か うふ…。 平手造酒 も、今じゃやくざの用心棒 人生裏街道の枯落葉か。」 義理の義理の夜風に さらされて 月よお前も 泣きたかろ こゝろみだれて 抜いたすすきを 奥歯で噛んだ 男男泪(なみだ)の 落し差し 「止めて下さるな、妙心殿。落ちぶれ果てても 平手は武士じゃ男の散りぎわだけは知って居 り申す。行かねばならぬ、そこをどいてくださ れ、行かねばならぬのだ。」 瞼(まぶた) 瞼ぬらして 大利根の 水に流した 夢いくつ 息をころして 地獄まいりの 冷酒のめば 鐘が鐘が鳴るなる 妙円寺(みょうえんじ) |
還らぬ白衣東海林太郎 | 東海林太郎 | 石松秋二 | 長津義司 | | つわもの達は 銃をとり 君は担架と 弾丸の中 愛の天使は 赤十字 真白い腕(かいな) 血に染めて あわれ黒髪 還らぬ白衣(びゃくえ) 病院船の 揺れる燈に 乳房おさえて 呼子鳥 愛の天使は 赤十字 みくにのために 母の身を 海の果て行き 帰らぬ白衣 サルビアの花 ほろと散る 野戦病舎の夜の窓 愛の天使は 赤十字 看護(みと)るその身を 看護られて 純情(まこと)捧げて 還らぬ白衣 女は弱し 弱けれど 紺の制服 健気にも 愛の天使は 赤十字 召された君が 勲(いさおし)を とわに讃えん 還らぬ白衣 |
大利根無情椎名佐千子 | 椎名佐千子 | 猪又良 | 長津義司 | 杉山ユカリ | 利根の利根の川風 よしきりの 声が冷たく 身をせめる これが浮世か 見てはいけない 西空見れば 江戸へ江戸へひと刷毛(はけ) あかね雲 「佐原囃子が聴こえてくらあ 想い出すなア…、御玉ヶ池の千葉道場か、 ふふ…。 平手造酒も、今じゃやくざの用心棒、人生裏街道の枯落葉か」 義理の義理の夜風に さらされて 月よお前も 泣きたかろ こゝろみだれて 抜いたすすきを 奥歯で噛んだ 男男泪(なみだ)の 落し差し 「止めて下さるな、妙心殿。落ちぶれ果てても平手は武士じゃ。 男の散りぎわだけは知って居り申す。行かねばならぬ。 そこをどいて下され、行かねばならぬのだ」 瞼(まぶた)瞼ぬらして 大利根の 水に流した 夢いくつ 息をころして 地獄まいりの 冷酒のめば 鐘が鐘が鳴る鳴る 妙円寺 |
大利根無情島津亜矢 | 島津亜矢 | 猪又良 | 長津義司 | 池多孝春 | 利根の利根の川風 よしきりの 声が冷たく 身をせめる これが浮世か 見てはいけない 西空見れば 江戸へ江戸へひと刷毛 あかね雲 「佐原囃子が聴えてくらあ想い出すなア…、 御玉ヶ池の千葉道場か、うふ…。 平手造酒も、今じゃやくざの用心棒、 人生裏街道の枯落葉か。」 義理の義理の夜風に さらされて 月よお前も 泣きたかろ こゝろみだれて 抜いたすすきを 奥歯で噛んだ 男男泪の 落し差し 「止めて下さるな、妙心殿。 落ちぶれ果てゝも 平手は武士じゃ 男の散りぎわは知って居り申す、 行かねばならぬそこをどいて下され、 行かねばならぬのだ。」 瞼瞼ぬらして 大利根の 水に流した 夢いくつ 息をころして 地獄まいりの 冷酒のめば 鐘が鐘が鳴る鳴る 妙円寺 |
大利根無情氷川きよし | 氷川きよし | 猪又良 | 長津義司 | 石倉重信 | 利根の利根の川風 よしきりの 声が冷たく 身をせめる これが浮世か 見てはいけない 西空見れば 江戸へ江戸へひと刷毛 あかね雲 「佐原囃子がきこえてくらァー 想い出すなアァ… 御玉ケ池の千葉道場か。 平手造酒も、今じゃやくざの用心棒 人生裏街道の 枯落葉か」 義理の義理の夜風に さらされて 月よお前も 泣きたかろ こころみだれて 抜いたすすきを 奥歯で噛んだ 男 男泪の 落し差し 「止めて下さるな 妙心殿。 落ちぶれ果てても 平手は武士じゃ 男の散りぎわは 知って居り申す 行かねばならぬ 行かねばならぬのだ」 瞼 瞼ぬらして 大利根の 水に流した 夢いくつ 息をころして 地獄まいりの 冷酒のめば 鐘が鐘が鳴る鳴る 妙円寺 |
大利根無情福田こうへい | 福田こうへい | 猪又良 | 長津義司 | 伊戸のりお | 利根の利根の川風 よしきりの 声が冷たく 身をせめる これが浮世か 見てはいけない 西空見れば 江戸へ江戸へひと刷毛 あかね雲 『佐原囃子が聴こえてくらァー、思い出すなァ……、 御玉ケ池の千葉道場か。 うふ……平手造酒(ひらてみき)も、今じゃやくざの用心棒、 人生裏街道の枯落葉か。』 義理の義理の夜風に さらされて 月よお前も 泣きたかろ こころみだれて 抜いたすすきを 奥歯で噛んだ 男男泪の 落し差し 『止めて下さるな、妙心殿。落ちぶれ果てても平手は武士じゃ。 男の散りぎわだけは知って居り申す。 行かねばならぬ。そこをどいて下され、行かねばならぬのだ。』 瞼瞼ぬらして 大利根の 水に流した 夢いくつ 息をころして 地獄まいりの 冷酒のめば 鐘が鐘が鳴る鳴る 妙円寺 |
大利根無情三門忠司 | 三門忠司 | 猪又良 | 長津義司 | | 利根の利根の川風 よしきりの 声が冷たく 身をせめる これが浮世か 見てはいけない 西空見れば 江戸へ江戸へひと刷毛 あかね雲 「佐原囃子が聴こえてくらあ想い出すなア…、 御玉ヶ池の千葉道場か、うふ…。 平手造酒も、今じゃやくざの用心棒、人生裏街道の枯落葉か。」 義理の義理の夜風に さらされて 月よお前も 泣きたかろ こゝろみだれて 抜いたすすきを 奥歯で噛んだ 男男泪の 落し差し 「止めて下さるな、妙心殿。 落ちぶれ果てても平手は武士じゃ男の散りぎわだけは知って居り申す、 行かねばならぬそこをどいて下され、行かねばならぬのだ。」 瞼瞼ぬらして 大利根の 水に流した 夢いくつ 息をころして 地獄まいりの 冷酒のめば 鐘が鐘が鳴る鳴る 妙円寺 |
大利根無情 三波春夫 | 三波春夫 | 猪又良 | 長津義司 | | 利根の利根の川風 よしきりの 声が冷たく 身をせめる これが浮世か 見てはいけない 西空見れば 江戸へ江戸へひと刷毛(はけ) あかね雲 「佐原囃子が聴えてくらあ、想い出すなア…、 御玉ヶ池の千葉道場か、うふ…。 平手造酒も、今じゃやくざの用心棒、 人生裏街道の枯落葉か。」 義理の義理の夜風に さらされて 月よお前も 泣きたかろ こゝろみだれて 抜いたすすきを 奥歯で噛んだ 男男泪(なみだ)の 落し差し 「止めて下さるな、妙心殿。落ちぶれ果てても平手は 武士じゃ男の散りぎわは 知って居り申す、 行かねばならぬそこをどいて下され、 行かねばならぬのだ。」 瞼(まぶた)瞼ぬらして 大利根の 水に流した 夢いくつ 息をころして 地獄まいりの 冷酒のめば 鐘が鐘が鳴る鳴る 妙円寺 |
大利根月夜五木ひろし | 五木ひろし | 藤田まさと | 長津義司 | | あれをご覧と 指さす方に 利根の流れを ながれ月 昔笑うて 眺めた月も 今日は 今日は涙の 顔で見る 愚痴じゃなけれど 世が世であれば 殿のまねきの 月見酒 男平手と もてはやされて 今じゃ 今じゃ浮世を 三度笠 もとをただせば 侍育ち 腕は自慢の 千葉仕込み 何が不足で 大利根ぐらし 故郷じゃ 故郷じゃ妹が 待つものを |
大利根月夜北島三郎 | 北島三郎 | 藤田まさと | 長津義司 | 萩敏郎 | あれを御覧と 指差すかたに 利根の流れを ながれ月 昔笑うて 眺めた月も 今日は今日は 涙の顔で見る 愚痴じゃなけれど 世が世であれば 殿の招きの 月見酒 男平手と もてはやされて 今じゃ今じゃ 浮世を三度笠 もとをただせば 侍そだち 腕は自慢の 千葉仕込み 何が不足で 大利根ぐらし 故郷(くに)じゃ故郷じゃ 妹が待つものを |
大利根月夜島津亜矢 | 島津亜矢 | 藤田まさと | 長津義司 | 山田年秋 | 「あゝ鐘が鳴る あれは生命(いのち)の送り鐘か 今宵は八月十三夜(や) 抜いちゃいけねえ 義理が絡んだ白刃を抜けば 利根が三途の川になる」 あれを御覧と 指差す方に 利根の流れを ながれ月 昔笑うて ながめた月も 今日は 今日は涙の 顔で見る 「侍がなんだ やくざがどうした 人が住む世の裏街道 命ひとつを手土産に ここまで落ちた平手造酒 いいってことよ どんなに愚痴ってみても 昔にかえる 風は吹かねえって ことなんだ」 愚痴じゃないけれど 世が世であれば 殿のまねきの 月見酒 男 平手と もてはやされて 今じゃ 今じゃ浮世を 三度笠 もとをたゞせば 侍育ち 腕は自慢の 千葉仕込み 何が不足で 大利根ぐらし 故郷(くに)じゃ故郷じゃ妹が 待つものを |
大利根月夜 田端義夫 | 田端義夫 | 藤田まさと | 長津義司 | | あれを御覧と 指差すかたに 利根の流れを ながれ月 昔 笑うて 眺めた月も 今日は今日は 涙の顔で見る 愚痴じゃなけれど 世が世であれば 殿の招きの 月見酒 男 平手と もてはやされて 今じゃ今じゃ 浮世を三度笠 もとをただせば 侍そだち 腕は自慢の 千葉仕込み 何が不足で 大利根ぐらし 故郷(くに)じゃ故郷(くに)じゃ 妹が待つものを |
大利根月夜水城一狼 | 水城一狼 | 水城一狼 | 長津義司 | | あれをごらんと 指差す方に 利根の流れを 流れ月 昔笑うて ながめた月も 今日は 今日は涙の 顔で見る 「………何たる哀れよ。二十三夜の月は今も昔も変わらぬに、 変り果てる我が姿。よしや病床に伏すとはいえ、平手造酒ともあろう身が、 やくざ渡世の用心棒とは」 愚痴じゃなけれど 世が世であれば 殿のまねきの 月見酒 男平手と もてはやされて 今じゃ 今じゃ浮世を三度笠 「その浮世の義理故に、三十年の生涯の、幕を引く時が来た。 合図の鐘が鳴ったなら、長曽根虎徹よ、お前も一緒に喧嘩場の、 利根の河原へ行ってくれ」 もとを正せば 侍そだち 腕は自慢の 千葉じこみ 何が不足で 大利根ぐらし 故郷(くに)じゃ 故郷じゃ妹が 待つものを 「妹よッ。倖せに暮してくれえッ」 |
大利根月夜美空ひばり | 美空ひばり | 藤田まさと | 長津義司 | | あれを御覧と 指差す方に 利根の流れを ながれ月 昔笑うて 眺めた月も 今日は 今日は涙の顔で見る 愚痴じゃなけれど 世が世であれば 殿のまねきの 月見酒 男平手と もてはやされて 今じゃ 今じゃ浮世を三度笠 もとをただせば 侍育ち 腕は自慢の 千葉仕込み 何が不足で 大利根ぐらし 故郷じゃ 故郷じゃ妹が待つものを |
大利根月夜三山ひろし | 三山ひろし | 藤田まさと | 長津義司 | | あれを御覧と 指差すかたに 利根の流れを ながれ月 昔笑うて 眺めた月も 今日は今日は 涙の顔で見る 愚痴じゃなけれど 世が世であれば 殿の招きの 月見酒 男平手と もてはやされて 今じゃ今じゃ 浮世を三度笠 もとをただせば 侍そだち 腕は自慢の 千葉仕込み 何が不足で 大利根ぐらし 故郷(くに)じゃ じゃ故郷じゃ 妹が待つものを |
大利根月夜川中美幸 | 川中美幸 | 藤田まさと | 長津義司 | 伊戸のりお | あれを御覧と 指差すかたに 利根の流れを ながれ月 昔笑うて 眺めた月も 今日は今日は 涙の顔で見る 愚痴じゃなけれど 世が世であれば 殿の招きの 月見酒 男平手と もてはやされて 今じゃ今じゃ 浮世を三度笠 もとをただせば 侍そだち 腕は自慢の 千葉仕込み 何が不足で 大利根ぐらし 故郷(くに)じゃ故郷じゃ 妹が待つものを |
大利根月夜村田英雄 | 村田英雄 | 藤田まさと | 長津義司 | 山路進一 | あれを御覧と 指差す方に 利根の流れを ながれ月 昔笑うて ながめた月も 今日は 今日は涙の顔で見る 愚痴じゃなけれど 世が世であれば 殿のまねきの 月見酒 男平手と もてはやされて 今じゃ 今じゃ浮世を三度笠 もとをただせば 侍育ち 腕は自慢の 千葉仕込み 何が不足で 大利根ぐらし 故郷じゃ 故郷じゃ妹が待つものを |
暴れん坊若様三波春夫 | 三波春夫 | 猪又良 | 長津義司 | | 三ツ葉葵に 旭が映えて 天下御免の 旅姿 まかり通るぞ 六十余洲 暴れ若様 浮世のよごれを 斬り捨てに 金も要らなきゃ お城も要らぬ 恋と情けに 泣くもよし 花を散らして 長七郎が 別れつらさを 振り切る小袖に ひとしぐれ 空を流れる 無情の月に むせぶ流転の 葵笠 若い血潮の 捨て場はどこか ゆくぞ島原 徳川魂 火と燃えて |