今日のうたコラム - 歌ネット|歌詞検索サービス「歌ネット」

  • アーティスト
  • 曲名
  • 作詞者
  • 作曲者
  • 歌詞
  • タイアップ
ユーザー登録ログイン
  • ホーム
  • 歌詞検索
    • アーティスト名インデックス検索
    • 作詞者名インデックス検索
    • 作曲者名インデックス検索
    • 編曲者名インデックス検索
    • レーベル名インデックス検索
    • 歌詞全文(フレーズ)検索
    • アニソン検索
    • アルバム検索
    • タイムマシン検索
  • 新曲歌詞情報
    • 新曲歌詞情報(総合)
    • 新曲歌詞情報(演歌・歌謡曲)
    • リクエストフォーム
  • ランキング
    • 総合ランキング
    • 演歌・歌謡曲ランキング
    • 歴代人気曲ランキング
    • 注目度ランキング
    • お気に入りアーティストランキング
    • カラオケランキング
  • コトバのキモチ
    • 新規投稿フレーズ
    • コトバのキモチ
    • コトバのキモチ検索
    • コトバのキモチBEST10
    • 歌詞フレーズ投稿
  • タイムマシン
    • タイムマシンTOP
    • 今月のスポットライト
    • 歌謡界50年史1960-2000年代
    • 年代別テレビドラマ主題歌
    • 年代別日本レコード大賞
    • 年代別アニメソング特集
    • 年代別歌詞検定
  • 音楽番組情報
    • 音楽番組情報TOP
    • TVドラマ主題歌
    • TVアニメソング
    • MUSIC STATION放送曲目リスト
    • 新・BS日本のうた放送曲目リスト
  • 動画プラス
  • 歌詞ショート
  • 今日のうた
  • インタビュー
  • アニメ
  • 特集ピックアップ
  • 言葉の魔法
  • 言葉の達人
歌詞検索サービス「歌ネット」

今日のうた

検索ボックスを開く
メニューを開く
  • アーティスト
  • 曲名
  • 作詞者
  • 作曲者
  • 歌詞
  • タイアップ

MENU

  • ホームホーム
  • 動画プラス動画プラス
  • マイ歌ネットマイ歌ネット
  • 歌詞閲覧履歴歌詞閲覧履歴
  • ランキングランキング
  • 新曲歌詞情報新曲歌詞情報
  • 今日のうた今日のうた
  • ニュースニュース
  • 歌ネットピックアップピックアップ
  • コトバのキモチコトバのキモチ
  • 言葉の達人言葉の達人
  • 言葉の魔法言葉の魔法
  • 歌詞ショート歌詞ショート
  • アニメアニメ
  • 音楽番組情報音楽番組情報
  • リクエストリクエスト
  •  
  • X
  • facebook
  • line
今日のうた
ニュース

TODAY SONGS

今日のうたニュース
  • MOSHIMO
    そんな不安を言葉にすると消えてしまいそう。でもスキ。
    そんな不安を言葉にすると消えてしまいそう。でもスキ。

    MOSHIMO

    そんな不安を言葉にすると消えてしまいそう。でもスキ。

     2020年3月18日に“MOSHIMO”がニューアルバム『噛む』をリリース!可愛くもパワフルな歌声、ポップながら骨太なロックサウンドでリスナーの心を掴み続けている、新進気鋭のギターロックバンド。今作は、プライベートレーベル“Noisy(ノイジー)を設立しての第一弾作品となります。全6曲が収録!    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放つ“MOSHIMO”による歌詞エッセイを3週連続でお届けいたします!今回は 第1弾 に続く、第2弾。Vo.&Gtの岩淵紗貴さんに、今作の収録曲「 誓いのキス、タバコの匂い 」にまつわるお話を綴っていただきました。不安なのに好き。好きなのに不安。不安定な恋から抜け出せないあなたへ。 ~歌詞エッセイ第2弾:答えを出すことが全てではない~ 多分、答えを聞こうとしてもでないし。 聞きたくないし。 どんなに好き合っても、 根拠とか理由とかぼんやりしてて。 1人でぼんやり朝帰る時間に どうしようもなく胸を締め付けられる。 締め付けられるたび 「あー、好きなんだなー」って 彼を実感しちゃう時があって。 世の中から浮いてるみたいで、 虚しさの中に自分の存在が確認されていて。 相手に求めれば、求めるほど 遠くなってく気がして書きました。 好き。嫌い。好き。嫌い。とか はっきりしてくれればいいけど、そんなんないし。 この曲を言葉にするの難しいです。笑 女の子って、 脳で恋しちゃうところがあるんですよねー!? その人の使う言葉や思考、癖、匂い、 色んなものを敏感に感じちゃって。 ダメだと思うほど、好きになっちゃって。 好きなのか、抜け出せないのか……。笑 直ぐに答えをくれないから、不安になるし、求めるし。 その度にどんどん離れていくし。 そのくせ、少しだけ求められたり。 数字みたいに、数学みたいに はっきりした答えなんてないなーと。 それぞれのスタイルがあって、幸せの形があって。 絶対なんて無いのに、抱きしめあってる瞬間は 確かな温もりがあって、それに溺れちゃったり。 ずるいなぁ。。。と、思いながら それに溺れるアタシも、ずるいのかなぁ?! 答えをだすのもめんどくさい。 彼より真面目な自分が嫌になりそう。 器用な彼の態度に時々、 自分の存在が不必要な気もする。 そんな不安を言葉にすると消えてしまいそう。 でもスキ。 そんな歌です。 <MOSHIMO Vo.Gt.岩淵紗貴> ◆紹介曲「 誓いのキス、タバコの匂い 」 作詞:岩淵紗貴・一瀬貴之 作曲:岩淵紗貴・一瀬貴之 ◆ニューアルバム『噛む』 2020年3月18日発売 KONS-001 ¥2000+税 <収録曲> 1.もっと 2.熱帯夜 3.TOKYO 4.シンクロ 5.バンドマン 6.誓いのキス、タバコの匂い

    2020/03/17

  • ましのみ
    自分だけがダメに思えてくるような夜、どうしたってあるんですよね。
    自分だけがダメに思えてくるような夜、どうしたってあるんですよね。

    ましのみ

    自分だけがダメに思えてくるような夜、どうしたってあるんですよね。

     2020年3月18日にシンガーソングライター“ましのみ”がニューミニアルバム『つらなってODORIVA』をリリース!賀来賢人の主演ドラマ『死にたい夜にかぎって』オープニング主題歌「7」をはじめ、配信シングル「エスパーとスケルトン」を含む全5曲が収録が収録されております。リスナーの心の【踊り場】になるような今作、是非ご堪能を…!  さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放つ“ましのみ”本人による歌詞エッセイを3回に分けてお届けいたします。今回は 第1弾 に続く第2弾。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 7 」に通ずるお話。自分が、自分だけが、なんだか“ろくでもないな”と思えてしまうあなたへ。是非、歌詞と併せて読んでみてください。 ~歌詞エッセイ第2弾:「 7 」~ 当たり前のことを言うんですけど 人間必ずどこかが欠けたり出っ張ったりしていて、 それぞれ凸凹した自分だけの形を持っているものです。 完璧でつるつるの球体みたいな人って中々いなくて、 でも少し離れたところからみていると、 当然解像度も落ちるし 凹凸って目立たなくなるので 周りの誰かがとっても綺麗な球体に見えたりもします。 そうやって自分だけがダメに思えてくるような夜、 どうしたってあるんですよね。 ちょっとでも上手くいかなかったり ミスが重なったりすると、 雪崩が起きたように 急に取り巻く全てが真っ暗に見えて、 自分が信じられなくなったり、 なんでいつもこうなんだろうって 例えば 「もうしない」と心に誓いたいことでも “本当に未来の自分は大丈夫なのだろうか” と半信半疑になって、 段々反省することすら諦めてしまいたくなったり ああ本当にろくでもないなって どうしようもなくて笑えてきちゃうなって まあでも、いいんですよ きっとそれで。 ぐしゃぐしゃに泣いたり、 今度は呆れて笑ったり、 勝手に浮いたり沈んだり 馬鹿みたいな日々に疲れてしまったり、 そういうの、多分 あなただけでも私だけでもなくて 素敵に見えているあの人にだって あるんだと思います。 あと、ろくでもない自分だからこそ、 ろくでもない誰かを心から愛することができるんだから むしろラッキーなくらいだったんですよ。 考えてみてください。 つるつるの球体同士じゃない、凸凹同士だからこそ 人と人は はまり合うことができるわけで。 まあ正当化かもしれないんですけどね 正当化して息がしやすくなるなら いくらでも正当化していいじゃないですか そうやって不完全な自分と 上手く付き合っていけるようになれば 必死だった目の前の景色にも 少しの余裕が生まれてくれるかもしれない 周りを見渡せるようになってくれば 闇に落ちそうになった時だって、 自分を本当に愛してくれている人の目を見られる。 信じられる優しい言葉に耳を傾けられる。 いくら「みんな同じ月を見てる」とか歌われたって こんな気持ちで空を見上げてるのは どうせ自分だけなんだろうなとか、 卑屈になって抜け出せなくなって、 またそんな自分が情けなくて落ち込んで そういう時間も大切です そういう時の方がいい創作が出来たりするしね でも、 ろくでもない自分をどうにか肯定して 心にほんのちょっとできた隙間で 日々の細かいことは「まあいいか」って受け流せる、 そういう余裕を持ち合わせられたら 今よりも少しだけ楽に ポジティブに 明日に向かって 歩き続けられるんじゃないかなって思います。 ゆっくりしか進めないからこそ 味わえる景色もあるからねきっと なるべく麗しく 楽しくいきましょう。 ろくでもない私たちに幸がありますように それではまた次のコラムで。 <ましのみ> ◆紹介曲「 7 」 作詞:ましのみ 作曲:ましのみ ◆1st Mini Album『つらなってODORIVA』 2020年3月18日発売 初回限定盤 PCCA-04934 ¥2,727+TAX 通常盤 PCCA-04935 ¥1,818+TAX <収録曲> 1.7 2.NOW LOADING 3.エスパーとスケルトン 4.薄っぺらじゃないキスをして 5.のみ込む ◆ましのみワンマンライブ「ODORIVA」 2020年5月13日(水) 大阪 アメリカ村BEYOND 2020年5月20日(水) 東京 shibuya WWW X 両日公演ともにopen18:45 start19:30 チケット代¥4,000(税抜) チケットプレイガイド先行発売中! ※詳細は オフィシャルホームページ にて ましのみOfficial Twitter(@mashinomi55): https://twitter.com/mashinomi55 ましのみOfficial YouTube: https://www.youtube.com/c/mashinomi

    2020/03/16

  • 半崎美子
    あの日、この歌が宿していたのは祈りそのものでした。
    あの日、この歌が宿していたのは祈りそのものでした。

    半崎美子

    あの日、この歌が宿していたのは祈りそのものでした。

     2020年3月11日に“半崎美子”がニューシングル「布石」をリリース。今年は、彼女にとって上京20年という大きな節目となる年。自身のこれまでを振り返りながら書き上げたタイトル曲「布石」は亀田誠治氏がプロデュースを担当。一途に続けることでしか辿り着けない今日を、ドラマティックなアレンジで歌い上げた1曲となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った半崎美子本人によるライナーノーツを二日連続でお届けいたします。 【前編】 に続く【後編】は、3曲目「わせねでや」と4曲目「サクラ~卒業できなかった君へ~ 合唱 ver.」について。また、歌詞のワンフレーズもピックアップ。併せてご堪能くださいませ。 ~セルフライナーノーツ【後編】~ わせねでや 友よ 故郷 思い馳せ遠くても 島に咲かせよう夢の花 愛を寄せ合いながら いつまでも いつまでも 「 わせねでや 」/半崎美子 昨年3月に宮城県で 「つながる心 つながる力 みんなでつくる復興コンサート」に ゲスト出演が決まった時にこの歌に出会いました。 震災後、何度も宮城へ行きましたが、 震災前は訪れたことがありませんでした。 そんな私に地元の方達が、 かつての暮らしや、 そこに営みがあったこと、 美しい景色のことを、 写真やジオラマや言葉で教えてくれました。 私はその豊かな風景を想像することができました。 「わせねでや」を 初めて聞いた時に涙が止まらなかったのは、 そんな故郷の美しい影が この歌に溢れていたからだと思います。 内海和江さんが避難所で綴った一遍の詩、 そこから繋がっていったこの歌の物語。 歌とは元来このようなものであり、 私は歌の源流に触れた気がしました。 そして、3/11にシングルを発売するにあたって、 この尊い歌を、私なりにより多くの方達に 伝えていきたいと思いました。 自分で書いた歌以外の曲を CDに収録するのは初めてのことですが、 形にすることで、手渡ししていける思いが あると思っています。 桜 花びらが舞う 一緒に見ていた夢を ふわり空にのぼった あなたに送りたい 「 サクラ~卒業できなかった君へ~ 」/半崎美子 昨年3月に宮城県で 「つながる心 つながる力 みんなでつくる復興コンサート」に ゲスト出演させて頂いた時、 仙台フィルハーモニー管弦楽団の皆さんの演奏で、 仙台南高等学校音楽部合唱団の皆さんと 「サクラ~卒業できなかった君へ~」を歌いました。 あの日、この歌が宿していたのは祈りそのものでした。 この歌を2017年4月に発売してから、 ショッピングモールはもちろん、 コンサート、学校、施設、病院、被災地、 全国様々な場所で歌ってきましたが、 あの日ほどそれを強く感じたことはありませんでした。 私も石巻で桜を植樹させて頂いたり、 色々なご縁を頂いた宮城県で、 仙台フィルの皆さんと 仙台南高等学校音楽部合唱団の皆さんと、 会場のお客様と、 この歌を通して共鳴しあえたことが忘れられません。 これまで様々な形で 合唱部の皆さんと歌ってきたこの歌ですが、 仙台南高等学校音楽部合唱団の皆さんの透明な声の束に 心がふるえたあの瞬間を残したいと強く願いました。 <半崎美子> ◆紹介曲「 わせねでや 」 作詞:桂島“うた”プロジェクト・原詞:内海和江 作曲:ヒザシ ◆紹介曲「 サクラ~卒業できなかった君へ~ 」 作詞:半崎美子 作曲:半崎美子 ◆5th Single「布石」 2020年3月11日発売 CRCP-10442 ¥1,091+税 <収録曲> 1.布石 2.朝凪 3.わせねでや 4.サクラ~卒業できなかった君へ~ 合唱 ver. ※「サクラ~卒業できなかった君へ~」合唱譜付き

    2020/03/13

  • 半崎美子
    一途に続けることでしか辿り着けない今日を、讃えるように。
    一途に続けることでしか辿り着けない今日を、讃えるように。

    半崎美子

    一途に続けることでしか辿り着けない今日を、讃えるように。

     2020年3月11日に“半崎美子”がニューシングル「布石」をリリース。今年は、彼女にとって上京20年という大きな節目となる年。自身のこれまでを振り返りながら書き上げたタイトル曲「布石」は亀田誠治氏がプロデュースを担当。一途に続けることでしか辿り着けない今日を、ドラマティックなアレンジで歌い上げた1曲となっております。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った半崎美子本人によるライナーノーツを二日連続でお届けいたします。まず【前編】は、1曲目「布石」と2曲目「朝凪」について。また、歌詞のワンフレーズもピックアップ。併せてご堪能くださいませ。 ~セルフライナーノーツ【前編】~ あきらめて 手放して その中で唯一つ 続けてきたものがある それがあなたを強くした 夜につまづいても 朝に見放されても 描いて もがいて なお追いかけた 一途に立ち向かい 辿り着いた今日は ずっとここであなたを待っていた はじめからあなたを待っていた 「 布石 」/半崎美子   一つのことをずっと続けてきた人は、 それ以外のたくさんのことを手放し、 諦めてきた人だと思います。 その強さを、かけがえのなさを尊ぶように書きました。 スポーツでも音楽でも、 仕事でも子育てでも介護でも、 あらゆることにいえると思います。 私が音楽活動を志して 札幌の大学を中退し上京したのは2000年で、 パン屋さんの住みこみで働きながら 曲を書き続けていた日々から気づけば20年。 そんな上京20年という節目に、 これまでの積み重ねがあったからこそ 書ける歌を送り出したいと思いました。 迷いながら背負いながら、 救われたり報われたりを繰り返してきた布石たち。 一途に続けることでしか 辿り着けない今日を、讃えるように歌いました。 皆さんそれぞれの布石と この歌が出会ってくれることを願いながら。 亀田誠治さんのアレンジが、 より肯定的に布石を輝かせてくれました。 喜びや慈しみを そっと救い出そう 包み込んで見守ろう 次の空まで 美しい故郷の影を思い出して ここへ来たら手を取ろう 次の旅まで 「 朝凪 」/半崎美子 3月11日にこのシングルを 発売することが決まってから書いた1曲です。 希望を揺り起こすようにやってくる朝は、 誰も置き去りにしません。 苦しみや悲しみを受け入れたり、 そっと送り出したりしながら、 等しく愛しく昨日を溶かし、明日に満ちていく。 <半崎美子> ◆紹介曲「 布石 」 作詞:半崎美子 作曲:半崎美子 ◆紹介曲「 朝凪 」 作詞:半崎美子 作曲:半崎美子 ◆5th Single「布石」 2020年3月11日発売 CRCP-10442 ¥1,091+税 <収録曲> 1.布石 2.朝凪 3.わせねでや 4.サクラ~卒業できなかった君へ~ 合唱 ver. ※「サクラ~卒業できなかった君へ~」合唱譜付き

    2020/03/12

  • 松室政哉
    中学1年生の僕はスタンド席からステージをじっと見つめていた。
    中学1年生の僕はスタンド席からステージをじっと見つめていた。

    松室政哉

    中学1年生の僕はスタンド席からステージをじっと見つめていた。

     2020年3月11日に“松室政哉”が最新EP『ハジマリノ鐘』をリリース!つらく苦しい日常が続いても、今の人生を、今の自分を、今生きているこの世界を愛したい。主人公の苦悩と葛藤を綴った【ハジマリ】のラブソングとなっているタイトル曲「ハジマリノ鐘」他、全5曲が収録されております。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放つ“松室政哉”本人による歌詞エッセイを、3週に渡りお届け! 第1弾 に続く第2弾で綴っていただいたのは、今作の収録曲「 My Hero 」にまつわるお話。中学1年生の彼が初めて、憧れの存在“桑田佳祐”さんのライブを観たときの想いとは…。 ~第2弾歌詞エッセイ「 My Hero 」~  一曲目が始まった。中学1年生の僕はスタンド席からステージをじっと見つめていた。想像をはるかに超えた大きな音が足元からも振動になって身体に伝わってくる。まばゆい照明がステージの真ん中に立つ一人の男を照らしている。沸き立つ歓声。 “もうそれしかなかった”  2002年11月、僕は家族と大阪から新幹線で名古屋へ向かっていた。ナゴヤドームで人生初めてのライブを観るためだった。それは小学生の頃から憧れの存在である桑田佳祐さんのソロライブだ。その年の9月に発売された『ROCK AND ROLL HERO』というオリジナルアルバムを引っ提げてのドームツアーが行われていた(ちなみにこのアルバムは未だに僕の中で人生の一枚である名盤だ)。僕が突然、親に桑田さんのライブに行きたいと言ったため大阪のチケットは取れなかった。しかし、その後に名古屋公演のチケットを手に入れてくれた。  小学生の頃に親の影響でサザンオールスターズに出会い、そこから見よう見まねで作曲を始めた。ピアノもサザンの曲を今で言う耳コピをして、独学で練習した。歌詞も必要なので、桑田さんの曲に出てきそうな言葉をただ並べて歌った。作った曲を古いラジカセで録音して、完成したものを無理やり親に聞かせる。そんな子供時代を過ごしていた。まさに僕の音楽の原点であり、未だに音楽脳のほとんどがサザンオールスターズで埋め尽くされている。  そんな桑田さんのソロライブがあると知り、親に頼み込んだのだ。親もファンではあるがライブには行ったことが無かったので、快く行こうと言ってくれた。  当日は少し早めに名古屋へ到着し、少しだけ家族で観光した。名古屋城に行き、城内にある金のシャチホコの模型に乗って写真を撮った。ただ正直、その後のライブが楽しみすぎて気が気じゃなかった。名古屋城にはまたゆっくり訪れてみたい。  そして、遂にナゴヤドームに到着した。会場に入るとその規模の大きさに驚いた。会場内に立ち込める薄いスモークが印象的だった。取れた席はスタンド席でステージからは遠く離れていた。こんなに遠くて本当に音が聞こえるのか心配になった。初めてという事もあり、ライブがどんなものなのか全くわかっていなかった。アルバムを出した後のライブだから収録曲順に歌うのかな?とか、どんな姿勢で見ればいいのか、とか少し不安もあった。  しかし、始まるとそんな事を気にしている暇なんてなかった。約3時間ほどのライブだった記憶がある。映像でしか見たことのない桑田さんが遠くからではあるが確実に見えていた。ライブの間、僕はまばたきするのも惜しむように、全てを目に焼き付けようとしていた。アンコールが終わる頃には放心状態になっていた。観ている間、自分が笑っていたのか泣いていたのか覚えてない。ただ、心の中に広がりつつあった思いが確信に変わっていた。音楽で生きてみたい。どんな風に動けば出来るのかも、誰にお願いすれば良いのかもわからないが、音楽で生きたい。  時が経ち、今僕はステージに立つ人間になった。誰かの憧れになりたいなんて大それた思いは無い。しかし、先日とあるライブで小学生の男の子が僕に手紙をくれた。そこには僕に憧れてギターを始めたと書いてあった。そしていつか一緒に歌いたい、と。自分の身体より大きいアコースティックギターを抱え、真剣な顔でギターを弾いている写真も同封されていた。  まさにあの日の自分を見ているようで胸が熱くなった。それと同時に彼のために、同じように思ってくれる誰かのために、音楽に真摯に向き合う姿勢をしっかりと見せたいと改めて思えたのだ。 <松室政哉> ◆紹介曲「 My Hero 」 作詞:松室政哉 作曲:松室政哉 ◆EP『ハジマリノ鐘』 2020年3月11日発売 UMCA-10073 ¥3,300(税別) <収録曲> M1.ハジマリノ鐘 M2.にらめっこ M3.My Hero M4.どんな名前つけよう M5.マーマレードジャム

    2020/03/11

  • MOSHIMO
    「、」の間には沢山の苦悩や喜びや悲しみ、孤独、幸せがあって。
    「、」の間には沢山の苦悩や喜びや悲しみ、孤独、幸せがあって。

    MOSHIMO

    「、」の間には沢山の苦悩や喜びや悲しみ、孤独、幸せがあって。

     2020年3月18日に“MOSHIMO”がニューアルバム『噛む』をリリース!可愛くもパワフルな歌声、ポップながら骨太なロックサウンドでリスナーの心を掴み続けている、新進気鋭のギターロックバンド。今作は、プライベートレーベル“Noisy(ノイジー)を設立しての第一弾作品となります。全6曲が収録!    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放つ“MOSHIMO”による歌詞エッセイを3週連続でお届けいたします!今回はその第1弾。Vo.&Gtの岩淵紗貴さんに、今作の収録曲「 もっと 」に通ずる想いを綴っていただきました。みなさんは“なりたい自分”を“現実”にするとき、不安や葛藤に負けてしまいそうになること、ありませんか…? ~歌詞エッセイ第1弾:なりたい自分への理想と現実~  今は「前向きだね!」「パワフルな子だね」ってたくさん言ってもらえるけど、元々めちゃくちゃネガティブでマイナス思考で人の顔色ばかり伺って生活していた。文章の入りからネガティブでしょ? 根の部分というか、素の部分がマイナス思考ですよね笑。未だにこういうところ、ホント嫌い!!笑  過去のアタシは誰かに有る事無い事言われるのが怖かったし、決断して失敗した時のリスクを負ったりすることに対して恐怖があったし、自分の言葉で何かを伝える事が苦手だった。だからバンド始めたんやけど笑。とにかく「ヒト」に対して疑ってばっかりで、嫌われたくなくて……。良い人でいようとしていた。誰にも嫌われない、優しい人になる。押し殺して演じると。    なりたい自分の理想をはっきりえがいて動き出せるようになったのはここ数年。沢山のモノを失って「このままでは生きていけないな。全然楽しくないな」と思って変わりました。だんだん音楽以外で自己主張ができるようになって、苦しい想いもしたけど、それ以上に達成感と自信がつきました。  はっきりと物事を言えるようになると、敵も味方もできてきました。アタシの事を苦手だと言うヒトが出始めたんよ。それは、うーん。。。言葉で言うのは難しいけど、感覚!!噂は回り回ってくるしね笑。それに対して最初は怖くなったりしたけどさ、理想の自分を追い求めるとまだまだ時間もやらなきゃいけないことも全然足りてないの。今だに!!やけん、とやかく言うヒトの言葉が何も怖くなくなったんよ。  もちろんアタシも人間だから、傷つくし、泣くし、苦しい。でもさ、何もやらずにうだうだ言うヒトにはなりたくないのね。それを相手にしてると、その程度と同レベルになっちゃう!!!って思ったんよ。  昔の自分は「優しさ=甘え」に繋がっていたのね。誰かに優しくする事で、自分は良いヒト。もし何かあっても自分も許してもらえる。でも、それは違う!「優しさ=強さ」に繋がったの。きちんと自分の言葉で伝える事によって責任が自分の中で生まれたし、何よりちょっとずつ自分の事を好きになったから自信もついてきたんよ。  それは沢山の人に支えられて出来上がった自分で。引きこもって生きる事が苦痛だった頃があるから今の自分もいる。毎日、毎日、どんどん自分の事を好きでいられるアタシでいたい。  ……うわー、やらかしたー。食べ過ぎたー。太ってるー!最悪ー!!失言しちゃったかなー。仕事ミスったなー。とか失敗はあるけど、これもまた一つの糧になるしね!!    「なんで、あの子は…」「あのヒトはいいなー」とか比べたって変わらないし。びっくりするぐらい理不尽な世の中だしね。ラッキーなヤツっているじゃん。羨ましいけど、そんなもん!!!自分と同じ感覚のやつなんていないから。求めれば求めるほど苦しくなる。  今回、少しトゲのある事も書いたけどさ、可愛く、かっこよく生きたいし!ずっっっと歌っていたいし!!心と身体がちゃんと連動して、笑ってたいし!!……ごちゃごちゃうるせー!!ヒトは思ってるより、自分の事なんてみてないし。 やるか、やらんか。 生きるか、死ぬか。 イエスか、ノーか。  そんぐらいシンプルな世界。なのに「、」の間には沢山の苦悩や喜びや悲しみ、孤独、幸せがあって。だからこそ、大好きな人達といっぱい笑って這い上がっていきたい!!そう思って作った曲です。  そうやって自分を高めて、恋して、仲間と生きていきたいよねー!! <MOSHIMO Vo.Gt.岩淵紗貴> ◆紹介曲「 もっと 」 作詞:岩淵紗貴・一瀬貴之 作曲:岩淵紗貴・一瀬貴之 ◆ニューアルバム『噛む』 2020年3月18日発売 KONS-001 ¥2000+税 <収録曲> 1.もっと 2.熱帯夜 3.TOKYO 4.シンクロ 5.バンドマン 6.誓いのキス、タバコの匂い

    2020/03/10

  • MACO
    流れる季節の真ん中で。
    流れる季節の真ん中で。

    MACO

    流れる季節の真ん中で。

     ラブソングで人気のシンガーソングライター“MACO”が2020年2月14日に新曲「恋蛍」を配信リリースしました。さらに“佐野勇斗×飯豊まりえ”のダブル主演AbemaTVオリジナルドラマ『僕だけが17歳の世界で』挿入歌に、書き下ろしの新曲「桜の木の下」と、卒業ソングの代表とも言えるレミオロメンの名曲「3月9日」カバーが決定…!    さて、今日のうたコラムでは、そんなさらなる飛躍を感じさせる“MACO”本人による歌詞エッセイをお届けいたします!第1弾~第3弾に分けてお届け。 第1弾 に続く、第2弾ではカバー曲「 3月9日 」について綴っていただきました。みなさんはこの曲に思い出はありますか? MACOが思い出すのは、必ず中学時代だそう。一体、彼女にどんな記憶が刻まれ、どんな想いで「3月9日」を歌ったのでしょうか。是非、最後までご堪能ください。 ~歌詞エッセイ第2弾:流れる季節の真ん中で。~ このフレーズを耳にすると 胸の奥がこそばゆくなる。 思い出の引き出しが次々に開いていくようで 曲が持つ力を思い知らされる。 ついこないだのことは思い出せないくせに、 中学の頃のことや好きな人がくれた言葉は 鮮やかに蘇るから人は不思議だ。 高校の頃のことは断片的にしか思い出せない。 そもそもあまり思い出がない。 母は私に、まこはこれといって 目立った反抗期はなかったよ~ と言うのだけれど、自分なりに振り返ると きっとこの頃の私は反抗期だったと思う。 先生にはいつもスカートが短いと怒られていたし 学校祭では一人で歌を歌い出すし、 仲の良かった友達以外には きっと浮いた存在に映っていたんだろうなと思う。 話が脱線してしまったけど 「3月9日」を聴いて思い出すのは 必ず中学の頃のこと。 中学校の頃の親友とは、 いまだにたまに連絡を取り合う仲。 子どもこんなに大きくなりました~っていう 写真付きのLINEと、 まこの曲聴いてるよ~の報告。ありがたい。 そして必ず話題になるのが 中学校の頃の思い出話。 先生が放った謎のギャグや 当時お腹がよじれるくらい面白かった出来事を また掘り返して話し始めて また当時のようにお腹がよじれるくらい笑うのだ。 これは私にとってとても幸せな時間で、 “MACO”が“まこ”になれる時間。 親友はそのまこに、懐かしいねと 当時の思い出話をひとしきりしてから じゃ、また明日からお互い頑張ろうね、 また連絡するね、とLINEが終わる。 そのLINEが終わったあとも 私は頭の中でしばらく中学校に記憶が戻る。 夏はよく、吉田の家にみんな集まって バーベキューしたよね 男女7、8人で海やお祭りにも行ったよね 塾の帰り、用もないのにTSUTAYAによったり コンビニ行ったりするだけで楽しかったね。 塾の帰りはもう20時をすぎているから、 夜みんなで自転車にのっているあの感じが なんだか心地良くて、少しいけないことをしてるみたいで楽しくて。 地元は遊ぶところが少ないから 行くところがいつも限られていたけど みんながいればそれだけで楽しかった。 受験を終えた卒業シーズンは みんなスッキリした面持ちなのだけど、 卒業式が近づくにつれて 私は体の力が抜けていく感覚だった。 心ここにあらず、のような。 毎日一緒にいたみんなともうサヨナラなのか。 卒業式の当日は あらゆるところに飾り付けがされていて 嬉しいよりも悲しかった。 廊下も、トイレも、この日のために掃除されて ピカピカだし、学校が学校じゃないみたいで 寂しかった。 合唱のとき、ふと先生方のほうを見たら 担任がワンワン泣いていて それに気づいた自分達もつられて泣いて 涙でぐちゃぐちゃな顔になりながらも 一生懸命最後まで歌ったなぁ。 頑張ったらいつだって会えるのに、 もう一生会えなくなる様なあの感覚は 今でもLIVE中に思う気持ちと似ている。 またLIVEで必ず会える日がきっとくるはずなのに ステージを降りたらもう会えなくなってしまうような気がして。 “流れる季節の真ん中で” レコーディングスタジオで このフレーズを歌った瞬間 すごく不思議だった。 鳥肌もたった。 私がこの曲を歌うのか。歌えるのか。 聴いたみんなはどんな風に思うのか? 名曲が持つ力は重く私にのし掛かった。 ブースを出てスタジオのソファーで 歌詞がプリントアウトされた紙を眺めて考えた。 綺麗に上手く歌を歌うなんて、 歌の上手い人なら誰だって出来る。 そうでなく、私は人の心の奥に届く歌が歌いたい。 「3月9日」はきっと、 中学の頃の思い出を辿りながら歌えば きっと良いものができると閃いた。 そして2番は、上京してから今日までのことを 思いながら歌おう。 “瞳を閉じれば あなたが まぶたのうらに いることで どれほど強くなれたでしょう あなたにとって私も そうでありたい” レコーディングの時も ミュージックビデオの撮影の時も、 このサビの部分を歌う時には 自然とまぶたが落ちていた。 そして嘘でなく、まぶたの向こうには 本当に大切な人の顔が浮かんできた。 いまの私を形成したのは、 きっと15歳の頃の大切な思い出と その頃に聴いていた音楽だと思う。 「MACOの曲は私の青春です」 ファンに言われる言葉の中で 最近一番嬉しい言葉かもしれない。 もっとみんなの青春になれるよう 人の心に届く音楽を、 これからも作り続けていかなければならない。 <MACO> ◆紹介曲「 3月9日 」 作詞:藤巻亮太 作曲:藤巻亮太

    2020/03/09

  • 関取花
    ラーメンが教えてくれたこと。
    ラーメンが教えてくれたこと。

    関取花

    ラーメンが教えてくれたこと。

     2020年3月4日に“関取花”が最新ミニアルバム『きっと私を待っている』をリリースしました。待望の新作には、再びプロデューサーに野村陽一郎を迎えた、伸びやかに曲線を描く様なヴォーカルが印象的な「逃避行」や、初のタッグとなる會田茂一を迎えた「青の五線譜」他が収録。奏でる関取花と、動く関取花を存分に堪能できる1枚となっております。    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った関取花本人による歌詞エッセイをお届け! なぜか「麺が上手くすすれないのである」と幕を開けるエッセイ…。このとある“問題”が音楽や歌詞にどう繋がっているのか。ラーメンが教えてくれたこととはいったい何なのか。是非、最後までお楽しみください…! ~歌詞エッセイ:「ラーメンが教えてくれたこと」~ 麺が上手くすすれないのである。 その事実が発覚したのは少し前、友人たちと飲んだあとのことだった。飲み会解散後、終電を逃してしまったためタクシーを拾えそうな場所まで一人で歩いていた時に、私は出会ってしまった。 ネオン街の中でもひときわ輝くその看板には、筆を投げつけたかのような文字で“濃厚”と書かれていた。私は見て見ぬふりをしようと思ったが、漂ってくる圧倒的な獣の香りと、店外まで響き渡る威勢の良い店員の声、店から出てくる人々の満足気な顔を見ていたら、そんな気持ちはすぐに揺らいでしまった。 そうは言ってももう29歳、体型や肌荒れなどいろいろと気になってくる年齢である。とりあえず一旦落ち着こうと思い、深呼吸をすることにした。しかし大きく息を吸い込んだその瞬間、冷え込む夜の空気を切り裂いて、豚骨ラーメンの匂いが私の全身に入り込んできてしまった。 もう抗うことは不可能だった。私の脳が、身体が、舌が、そいつをくれと叫んでいた。そして気付いた時には店内で「マー油豚骨ラーメン、濃いめで」と注文していたのである。 やがて到着したラーメンのスープを口にすると、にんにくの香りとマー油の旨味がいっぱいに広がった。ああ、懐かしい…と思った。 大学生の頃、よく深夜にみんなで食べに行っていたあのラーメン屋も、マー油豚骨ラーメンだった。マー油と豚骨スープが絡みついた中太麺を、男の先輩に負けないくらい荒々しくすすっていたあの日々。私はそんな思い出ごと吸い込むように、思い切り麺をすすった。 しかし、何かがおかしかった。思っていたのと違った。ラーメンではない、私が、である。たしかに勢いよくすすったはずなのに、豚鼻が鳴るばかりでまったく麺が入ってこなかったのだ。 おそらく、ここ数年糖質を気にしてラーメンをほとんど食べていなかったのが原因だろう。どうやら知らない間にすすり方をすっかり忘れてしまっていたようである。前は楽々できていたことでも、しばらくサボっていたりすると、やり方なんて意外とすぐに忘れてしまうものなのかもしれない。 それからというもの、私はインターネットで麺のすすり方を調べたり、動画サイトでラーメンを綺麗にすする人の動画を見たりして日々研究に勤しんでいる。もちろん、実際にラーメンもよく食べている(健康に無理のない範囲で)。 そのおかげか、お世辞にもまだ決して上手いとは言えないが、少しずつスムーズにすすれるようになっている気はする。やはり何事も積み重ねが大切なのだと実感した。 よく考えたら、それは音楽にも言えることである。ギターも、歌も、いきなり上手くできるものではない。続けてこそ、やっと形になるものだ。 もちろん歌詞もそうである。こうしてくだらないことから学ぶことだってあるし、物語が生まれることだってある。でも、大抵のことは忘れてしまう。だからこそ、コツコツと書き溜めて行くことが大切なのだ。 もうすぐ四月がやって来る。花の色、雲の形、豚骨ラーメンの匂い、なんでもいい。些細なことに心を揺らしながら、できれば文字にしながら過ごして行けたらと思う。私にとっては20代最後の春だ。特別なことがあってもなくても、それがいつか歌になればいい。 <関取花> ◆New Mini Album『きっと私を待っている』 2020年3月4日発売 UMCK-1652 ¥2,300+税 <収録曲> 1.「 逃避行 」 2.「 はじまりの時 」 3.「 街は薄紅色 」 4.「 考えるだけ 」 5.「 青の五線譜 」 6.「 家路 」

    2020/03/06

  • ましのみ
    駆け引きなんて捨てて迂闊に飛び込んで楽しくなってしまいましょう。
    駆け引きなんて捨てて迂闊に飛び込んで楽しくなってしまいましょう。

    ましのみ

    駆け引きなんて捨てて迂闊に飛び込んで楽しくなってしまいましょう。

     2020年3月18日にシンガーソングライター“ましのみ”がニューミニアルバム『つらなってODORIVA』をリリース!賀来賢人の主演ドラマ『死にたい夜にかぎって』オープニング主題歌「7」をはじめ、配信シングル「エスパーとスケルトン」を含む全5曲が収録が収録されております。リスナーの心の【踊り場】になるような今作、是非ご堪能を…!  さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放つ“ましのみ”本人による歌詞エッセイを3回に分けてお届けいたします。今回はその第1弾。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 エスパーとスケルトン 」にまつわるお話。恋をするといつも、何かと考えすぎてしまう、様子を見過ぎてしまう、クヨクヨしすぎてしまう、そんなあなたへ。是非、歌詞と併せて読んでみてください。 ~歌詞エッセイ第1弾:「 エスパーとスケルトン 」~ 何気なく読んでいたラブストーリー あの人と同じ名前が出てきて変に動揺したり 気を紛らわす為の適当なスクロール 結局SNSで追いかけちゃうのは1人だけだし なんだかぼーっとしてばかりの毎日も 認める勇気がギリ出せないような恋心も せっかくだから全部 迂闊に楽しんでしまえたらいいよなーーって 思ったりします どうなるかなんて運次第だからなって ついつい考えすぎちゃうんですよね。 軽い人だって思われたくないけど 好きだからこそ浮き足立っちゃったりして、 あとから心配になったり リードしてあげたいって意気込むけど 好きだからこそ空回っちゃったりして、 枕にやるせなさをぶつけたり もう全部全部うまいこと 報われてくれればいいのに、ね!!!!!! ピュアな気持ちなんて勢いに乗れなくちゃ すぐ消滅していつの間にか干からびてしまうのに 怖がって安牌とってすぐ様子見ちゃう。 様子なんて見てたら すーーーーぐ人生終わっちゃうと思うのよ、 まあそんなことは 言われなくてもわかっているのだけどね。 でも別にいいんだよきっと 相手はそういうつもりじゃないんだろうな、とか 極度のネガティブに溺れかけたりもするけど だって仕方ないんだよ多分 経験のなさをめちゃくちゃに恨んだりするけど その割に立派な失恋経験だけは 嫌に作用してきたりするけど トキメキに素直になって、 余計なことなんて放っておいて、 あとはよく食べてよく眠って祈るだけ!!!! 自分を磨いて自信をつけて次会える時にそなえるだけ。 恋のはじまりに 過去のアレコレなんてまったくの無関係だし 打算的な人間関係って刺激もないしつまらない 「エスパーとスケルトン」は 全人類の中にある クヨクヨな乙女心に向けて書きました。 もちろんあなたも私も含めて。 あくびをしている、 その横で息もできない自分に 情けなくなったりしながらも 駆け引きなんて捨てて 迂闊に飛び込んで楽しくなってしまいましょう、ね 誰も責任なんて持てないけれど、 トキメキはどんな形であれ キラメキをもたらしてくれる気もするし、 私はこの歌を通してあなたの幸運を 本気で祈っております。本気で それではまた次のコラムでお会いできたら。 せーので幸あれ!!!! <ましのみ> ◆紹介曲「 エスパーとスケルトン 」 作詞:ましのみ 作曲:ましのみ ◆1st Mini Album『つらなってODORIVA』 2020年3月18日発売 初回限定盤 PCCA-04934 ¥2,727+TAX 通常盤 PCCA-04935 ¥1,818+TAX <収録曲> 1.7 2.NOW LOADING 3.エスパーとスケルトン 4.薄っぺらじゃないキスをして 5.のみ込む ◆ましのみワンマンライブ「ODORIVA」 2020年5月13日(水) 大阪 アメリカ村BEYOND 2020年5月20日(水) 東京 shibuya WWW X 両日公演ともにopen18:45 start19:30 チケット代¥4,000(税抜) チケットプレイガイド先行発売中! ※詳細は オフィシャルホームページ にて ましのみOfficial Twitter(@mashinomi55): https://twitter.com/mashinomi55 ましのみOfficial YouTube: https://www.youtube.com/c/mashinomi

    2020/03/05

  • 松室政哉
    番組の途中だったが僕はテレビを消し、ピアノの前に座った。
    番組の途中だったが僕はテレビを消し、ピアノの前に座った。

    松室政哉

    番組の途中だったが僕はテレビを消し、ピアノの前に座った。

     2020年3月11日に“松室政哉”が最新EP『ハジマリノ鐘』をリリース!つらく苦しい日常が続いても、今の人生を、今の自分を、今生きているこの世界を愛したい。主人公の苦悩と葛藤を綴った【ハジマリ】のラブソングとなっているタイトル曲「ハジマリノ鐘」他、全5曲が収録されております。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放つ“松室政哉”本人による歌詞エッセイを、3週に渡りお届け!その第1弾で綴っていただいたのは、タイトル曲「ハジマリノ鐘」にまつわるお話です。上京する前の気持ち、上京したての頃の気持ち、そして今の気持ち…。彼のなかで“ハジマリノ鐘”が鳴ったのは、一体どんな瞬間だったのでしょうか。 ~第1弾歌詞エッセイ「ハジマリノ鐘」~  2012年、春。高校時代の同級生が運転してくれる軽自動車で僕は上京した。その日は爆弾低気圧の影響で暴風雨が東京を襲っていた。しかし荒れた天気とは裏腹に、僕はこれから始まる新しい生活への期待に胸を膨らませていた。  14歳の頃から大阪で音楽活動を始め、10代の音楽コンテストでは数回全国大会に出場するなど、周りから見ると順調な音楽生活を送っていたのかも知れない。でも何故か満足できなかった。正確に言うと、満足してしまいそうな自分に満足できなかった。自分の音楽をもっと多くの人に届けたい。ただそれだけの思いで僕は上京することを決めた。22歳の僕には何のプランも無かったが、今の状況をガラッと変えて音楽と向き合あう事が必要だと考えたのだ。  母に上京したいと伝えた時の話がある。大学も中退して、先の見えない音楽活動をしている僕が、もっと先の見えない選択である上京を決断したことには反対されるのではないかと思っていた。意を決して話し出すと、案の定、母は泣き出した。やっぱり反対されるか、と思ったが母の言葉は僕の予想とは真逆の答えだった。 「やっと言ってくれた。あんたが本気で音楽したいのなら、私は東京しか無いと思っていた。」  反対されると思っていた10秒前の自分が急に情けなく思えた。こんなに近くで応援してくれている人の気持ちをちゃんとわかってなかったのだ。  東京に活動の場を移した頃に出来たのが「ハジマリノ鐘」だ。テレビで隕石についての番組が放送されていて、僕はぼんやりと観ていた。地球の46億年の歴史の中で壊滅的な被害を及ぼす隕石は幾度となく落ちている。そしてこれからも隕石は地球に落ちてくると言う。その狭間で生命が誕生し、僕らは今生きているのだ。地球の歴史の中で見るとちっぽけな時間だが、だからこそ今僕らが生活していることが奇跡に思えた。番組の途中だったが僕はテレビを消し、ピアノの前に座った。Cのコードを弾きながら自然とメロディと言葉が出てきた。 “はじまりの鐘が鳴る”  その言葉がどこから出てきたのかは正直あまり覚えていない。ただ、壮大なテーマを扱った番組を見た後だが、むしろすごく身近な世界を歌いたいと曲を作りながら思っていたのは覚えている。まだ上京したばかりで知り合いもいない、まさに一人を感じるあの時だったからこそ、自分の人生で身近に感じられる人々への思いが溢れていたのだと思う。 そしてこれからそんな風に思える出会いがいくつあるのだろうか、とも。  上京という選択が、自分の人生の終わりに間違ってなかったと思えるために何をすれば良いのか。僕を送り出してくれた人々に喜んでもらうために何をすれば良いのか。そして自分が信じる音楽をたくさんの人に届けるために何をすれば良いのか。そんな事をこの曲を作りながら考え始めた。そして、それは今も考えている。  曲作りは、僕の中に存在している言葉やメロディをその時の感情のうねりに合わせて吐き出していく作業だと思っている。「その言葉がどこから出てきたのかは正直あまり覚えていない。」と言ったが、いつからか心の中に浮かんでいたぼんやりとした何かが形になったのがサビの言葉なのだと思う。  あの日、大雨の東京に降り立った僕の中ではじまりの鐘は鳴っていたのだ。 <松室政哉> ◆紹介曲「 ハジマリノ鐘 」 作詞:松室政哉 作曲:松室政哉 ◆EP『ハジマリノ鐘』 2020年3月11日発売 UMCA-10073 ¥3,300(税別) <収録曲> M1.ハジマリノ鐘 M2.にらめっこ M3.My Hero M4.どんな名前つけよう M5.マーマレードジャム

    2020/03/04

  • MACO
    極端な自分をやめられない。
    極端な自分をやめられない。

    MACO

    極端な自分をやめられない。

     ラブソングで人気のシンガーソングライター“MACO”が2020年2月14日に新曲「恋蛍」を配信リリースしました。さらに“佐野勇斗×飯豊まりえ”のダブル主演AbemaTVオリジナルドラマ『僕だけが17歳の世界で』挿入歌に、書き下ろしの新曲「桜の木の下」と、卒業ソングの代表とも言えるレミオロメンの名曲「3月9日」カバーが決定…!    さて、今日のうたコラムでは、そんなさらなる飛躍を感じさせる“MACO”本人による歌詞エッセイをお届けいたします!第1弾~第3弾に分けてお届け。その第1弾では「 恋蛍 」について綴っていただきました。みなさんは恋をしたら、好きなひとができたら、変化はありますか? どんな自分になりますか…? ~歌詞エッセイ第1弾:極端な自分をやめられない。~ 私の曲は「恋」のつく楽曲が多い。 恋人同士 恋するヒトミ 恋の道 恋心 初恋はいつも君と 狙ってるんではなくて 自ずとそうなってるのはわかってほしい。 恋蛍がリリースされた時には ファンの間で 「MACOの“恋シリーズ”きた!」と ひそかに沸いていたのを知ってる。 きっとそんな風に言われるんだろうなって 予想もしていたよ。笑 そんな風に言ってもらえるほど 恋のつく曲をリリースできていることは とてもとても嬉しいこと。 ところで私は、 めちゃくちゃ極端で 好きな食べ物にハマると 一時はそれしか食べなくなったり だるいときに 好きな曲をイヤフォンで聴くだけで 掃除する気になったり 夜中でも外に駆け出したり 好きな人に会えたら 寝ないでも仕事に行けるし 好きな人が出来たら、 「今までの恋なんてもう覚えてないや」 の勢いでその人へ一直線になってしまう。 完璧な人間などいないけど、 私はこの部分が欠けすぎているから きっと歌を歌っているんだと思う。 “長いようで短いこの瞬間を 君と生きていたいよ” MACO 「恋蛍」 歌詞を書きながら、 そしてレコーディングでこの部分を歌いながら 密かに思っていた。 「長いようで短い」んじゃなくて 「短いようで長い」のに、って。 きっとね。人生なんて。 恋をすると こんなことまで大袈裟に言っちゃう 自分の人生に起こる ほんのひとつの恋愛を 「蛍」に例えちゃったりもする。 私、この人生あなたと生きていきたい! って思ったこの気持ちが 明日、もしくは既に今日には 変わっているかもしれない。 でも、その時の心情感情温度、 全て切り取って 世の中へ飛び出していった曲達。 みんなの気持ちに入り込んで リンクして、 私の曲でなく、 みんなの曲になる。 私の恋蛍ではなく、 みんなの恋蛍になっていく。 だから、 こんな極端な自分がやめられない。 こんな自分が大好きで止まない。 でないとこの道を走れない。 <MACO> ◆紹介曲「 恋蛍 」 作詞:MACO 作曲:浦島健太・菊池博人

    2020/03/03

  • リーガルリリー
    私はいつでも、言葉を音に乗せてファイリングして部屋に飾ります。
    私はいつでも、言葉を音に乗せてファイリングして部屋に飾ります。

    リーガルリリー

    私はいつでも、言葉を音に乗せてファイリングして部屋に飾ります。

     2020年2月5日に“リーガルリリー”が1stアルバム『bedtime story』をリリースしました。彼女たちは、東京都出身の3人組バンド。今作には、新曲11曲と映画『惡の華』主題歌「ハナヒカリ」の全12曲が収録されております。儚く透明感のある独特な詩世界と切り裂くような鋭いサウンドが響き合う作品になっているので、是非じっくりとご堪能を。  さて、今日のうたコラムではそんな最新作をリリースしたリーガルリリーのボーカル&ギターであり、全曲の作詞作曲を手掛けている“たかはしほのか”による歌詞エッセイを【前編】【後編】に分けてお届けいたします!今回は 【前編】 に続く【後編】。綴っていただいたのは、アルバムリード曲「 GOLD TRAIN 」にまつわる散文と、アルバムに関してのお話。是非、歌詞と併せてご堪能ください。 ~スペシャルエッセイ【後編】:「 GOLD TRAIN 」~ このアルバムの制作をしている時、川沿いに住んでいました。トラス橋の上を通る電車が水面に映ると、わたしも何処かへ行けるようです。満員電車の窓から顔を覗かせたサラリーマンも、水面に映り美しく揺れています。「GOLD TRAIN」は、電車の光に包まれた人々の帰る場所を曲にしました。私はどこへ向かうのだろうか。最終地点はきっと誰にも訪れる死です。 誰の元で死にたいんだろう、一生の無意識の中。 わたしは、そこへ向かいます。 宝石を覗き込んだ君の目は宝石だった 僕を覗き込んだ君の目は僕だった! このアルバムで1番大切にしたのは、五感です。もし、その一つ一つが考える力を持っていたのなら、それぞれの目先の風景もまた違います。 初めて空の大きさに気づいた足。 月の小ささに泣いた目。 誰かを喜ばせた手。 ノイズに手を伸ばす耳。 私はいつでも、言葉を音に乗せてファイリングして部屋に飾ります。音楽を使って写真を撮るように、またその雰囲気に帰ることができるように。いつまでもこのアルバムが私の隣で元気付けてくれますように。 <たかはしほのか> ◆紹介曲「 GOLD TRAIN 」 作詞:たかはしほのか 作曲:たかはしほのか ◆1st Full Album『bedtime story』 2020年2月5日発売 KSCL-3205 ¥2,727+tax <収録楽曲> 1. ベッドタウン 2. GOLD TRAIN 3. 1997 4. 林檎の花束 5. キツネの嫁入り 6. そらめカナ 7. ハナヒカリ 8. 猫のギター 9. まわるよ 10. 子守唄のセットリスト 11. ハンシー 12. bedtime story

    2020/03/02

  • 東京事変
    歌ネット的TOP20&ユーザーからの人気フレーズをご紹介!
    歌ネット的TOP20&ユーザーからの人気フレーズをご紹介!

    東京事変

    歌ネット的TOP20&ユーザーからの人気フレーズをご紹介!

     2012年の閏日、多くのリスナーに惜しまれつつも解散したバンド“東京事変”が、8年の時を経て、閏年となる2020年ついに“再生”を発表! 1月1日には新曲「選ばれざる国民」を配信し、来たる4月8日には最新作『ニュース』をリリースします。今作には「選ばれざる国民」を含む、メンバー5人がそれぞれ1曲ずつ作曲した新曲5曲が収録予定。  さらに、解散日である2月29日からは全国ツアー『Live Tour 2O2O ニュースフラッシュ』を開催し、全国6都市7会場で13公演を行う予定です。再び動き出した彼らが、一体どんな新しい音楽を届けてくれるのでしょうか…! さて、今日のうたコラムでは、そんな【東京事変再生記念】の記事をお届けいたします。    現在、全81曲中26曲が歌詞アクセス数10万回以上の【歴代人気曲】に認定されている東京事変。まずは【東京事変の歌詞アクセスランキングTOP20】を発表。また、お気に入りフレーズ投稿コーナー『コトバのキモチ』で、投稿数や「いいね!」数、コメント数が多い人気フレーズもピックアップ!歌ネットで支持率の高い=歌詞人気の高い楽曲とは!? 【東京事変の歌詞アクセスランキングTOP20】 1位:「 群青日和 」 2位:「 能動的三分間 」 3位:「 新しい文明開化 」  4位:「 閃光少女 」 5位:「 キラーチューン 」 6位:「 遭難 」  7位:「 今夜はから騒ぎ 」 8位:「 修羅場 」 9位:「 透明人間 」  10位:「 絶体絶命 」  11位:「 女の子は誰でも 」  12位:「 シーズンサヨナラ 」  13位:「 電波通信 」  14位:「 落日 」 15位:「 空が鳴っている 」 16位:「 スーパースター 」  17位:「 生きる 」 18位:「 OSCA 」 19位:「 入水願い 」  20位:「 乗り気 」  やはり1位に輝いたのは、2004年にリリースされたデビューシングルのタイトル曲「群青日和」です。約75万回の歌詞アクセス数を記録中。そして「能動的三分間」「新しい文明開化」といったタイアップソングも上位に。一方で「絶体絶命」「シーズンサヨナラ」「電波通信」などのアルバム曲も多くランクインしており、いずれも【歴代人気曲】に認定。とくにアルバム『スポーツ』収録曲の歌詞人気が高く、計7曲がTOP20入り…! 【東京事変『コトバのキモチ』人気フレーズ10選!】 あなたが元気な日はそっと傍に居たい あとどれくらい生きられるんだろう? 行かないで! 「私生活」(いいね!数:111) 静寂が嘯く「騒いだ所で出される答は同じ」と 「絶体絶命」(いいね!数:113) 明日はあなたを燃やす炎に向き合うこヽろが欲しいよ もしも逢えたときは誇れる様に 「スーパースター」(いいね!数:115) 今日現在(いま)を最高値で通過して行こうよ 明日まで電池を残す考えなんてないの 「閃光少女」(いいね!数:135) またあなたに逢えるのを楽しみに待って さようなら 「透明人間」(いいね!数:140) ご覧、険しい日本(ここ)で逢えたんだ 探し出してくれて有り難う 「キラーチューン」(いいね!数:142) だって真実等に興味は無い…下品な芝居で定刻 「遭難」(いいね!数:163) 春夏秋冬雲の色まであなたとお揃いで 何一つ欲しいものがないの もしも望みが叶うとしたら言葉を交わしたい 母国だって同じだもの 「母国情緒」(いいね!数:167) 何方かに会えば記憶を奪取まれよう 喉を使えば貴方が零れ出で溢れよう 「修羅場」(いいね!数:190) 独りきり置いていかれたって サヨナラを言うのは可笑しいさ 丁度太陽が去っただけだろう 「落日」(いいね!数:221)  各投稿にユーザーの方から様々な想い、エピソードが綴られておりました。ちなみに「透明人間」は、東京事変の解散ライブでいちばん最後に披露された歌。だからこそコメント欄には「事変の解散ライブでこの歌詞は流石に泣いた」「東京事変復活待ってます!」「つねに復活を望んでいます!」といった声も多々。    果たして『Live Tour 2O2O ニュースフラッシュ』はどんなセットリストになるのでしょうか。ライブに足を運ぶみなさんは是非、この機会に改めて歌詞をチェックしてみてください。また、あなたの人生にとっての大切なフレーズやイチオシのフレーズも、 こちら からご投稿をお待ちしております! ◆New EP『ニュース』 2020年4月8日発売 初回生産限定仕様 UPCH-29360 ¥1,700(税抜)

    2020/02/28

  • 川村結花
    ああ、ここ変えて正解。ヨカッタ。と確信したのでした。
    ああ、ここ変えて正解。ヨカッタ。と確信したのでした。

    川村結花

    ああ、ここ変えて正解。ヨカッタ。と確信したのでした。

     2020年は、シンガーソングライター“川村結花”のCDデビュー25周年のアニバーサリーイヤー!そこで、今日のうたコラムでは、その記念企画として1年を通じてのご本人によるスペシャル歌詞エッセイをお届けいたします。更新は毎月第4木曜!    シンガーソングライターとして活躍しながら、様々なアーティストへの楽曲提供も行い、ここ数年はピアノ弾き語りのLiveをコンスタントに続けている彼女。この1年の連載でどんな言葉を綴ってくださるのでしょうか…!今回は第2回をお届けいたします。 第2回歌詞エッセイ:エチュード~後編 こんにちは。ご機嫌いかがですか。わたしはといえば年が明けてほどなく自分の弾き語りLiveである「25年目の独奏」を大阪、京都、東京と終え、他にもろもろイベントに出演させていただいたりしながらこの冬を過ごしています。 前回、結局何もお話しできないまま終わってしまいました「 エチュード 」。「エチュード」はわたし川村結花の2002年リリース作品、『春盤』というミニアルバムの中の表題曲です。 もともとは冬の場面のつもりで作っていたこの曲でしたが、急遽春にリリースする『春盤』に収録されることとなり、そうなると季節感を冬から春へ変更する必要が出て来たのでした。 歌詞の内容をザックリ言えば「別れた恋人を思いながら一人町を歩いている。あなたじゃない誰かとの未来なんて今はまるで考えられない。けれどこの痛みもいつか癒えてしまうのであろう。このサヨナラも人生のエチュードということなのであろうか」というようなことでした。 これ自体普遍的な内容でもあることですし、特に問題はなかったのですが、いきなりアタマのフレーズが “いつのまにか風は 乾いた落ち葉揺らし 12月のための歌が 町に溢れだして” というー、春にリリースする春盤なのに。これはもう思いっきり冬やん。しかもクリスマス前やん。と、イメージできてしまうので、そこだけは書き直しました。そのバージョンはこちらです。 “いつのまにか風は 次の季節を連れて 新しい人波が 町に溢れだして” 季節はもう春。ぎこちないスーツ姿の新社会人や上京してきたばかりであろう新入生たちが希望を胸に抱き、エスカレーターに、電車のホームに、スクランブル交差点に、あらゆる場所に溢れ行き交う姿がきらきらまぶしい。これならだいたい3月から4月にかけてをイメージできるのではないか。 要は、「そんな季節の流れについて行けていない感」を出したかったアタマの2行。なので、最初のバージョンの「イルミネーションが灯るの冬の町、クリスマスを前に幸せそうな人たち」というような心温まる世間の雰囲気について行けない寂しさを表すより、「新年度。重たい冬服脱ぎ捨てよう。希望を抱こう。変わろう」などというキラキラ前向き砲撃のキツさを表したほうがより良いなあ、と思った瞬間、ああ、ここ変えて正解。ヨカッタ。と確信したのでした。かくして「エチュード」は出来上がったのでした。 そう、そして気づけばもうあと何週間かすれば、その季節がやって来るわけですね。おえーっ。春野菜、淡い色の洋服、桜、、、イメージとしての春は好きだけれど、変化が嫌いなわたしにとっては精神的にはどうも苦手です。今年もあのキラキラ前向き砲撃にやられないように心してかからねば。と気を引き締める昨今、なのでありました。 <川村結花> ◆紹介曲「 エチュード 」 作詞:川村結花 作曲:川村結花 ◆プロフィール 川村結花(シンガー・ソングライター) 大阪府生まれ。東京芸術大学作曲学科卒業。1995年、アルバム「ちょっと計算して泣いた」でシンガーソングライターとしてデビュー。同時に作詞家作曲家として楽曲提供を行い、主な提供楽曲は、夜空ノムコウ(作曲)をはじめ2019年現在までに100曲以上。2010年「あとひとつ」(作詞作曲共作)でレコード大賞作曲賞を受賞。2017年、アルバム「ハレルヤ」をリリース。ここ数年は、提供楽曲の作詞作曲も行いながら、ピアノ弾き語りのLiveをコンスタントに続けている。 オフィシャルサイト: https://www.kawamurayuka.com ◆歌詞エッセイバックナンバー 【第1回】

    2020/02/27

  • Official髭男dism
    君がくれたプレゼントはこのやけに優しい世界だ。
    君がくれたプレゼントはこのやけに優しい世界だ。

    Official髭男dism

    君がくれたプレゼントはこのやけに優しい世界だ。

     2020年2月12日に“Official髭男dism”がニューシングル「I LOVE…」をリリースしました。タイトル曲は、現在放送中の“佐藤健×上白石萌音”による火曜ドラマ『恋はつづくよどこまでも』主題歌として書き下ろされた楽曲です。SNSでは「ドラマでヒゲダンの主題歌が流れるタイミングがヤバい!」「歌詞がピッタリ過ぎる!」と話題に。    そして「I LOVE…」は連日、歌詞アクセスデイリーランキングの首位をキープ。さらにウィークリーランキングでは、歌詞先行公開時の15位(1/19)から6位(1/26)→4位(2/2)と着実に順位を上げ、ついに1位(2/9)を記録。その後は3週連続で首位を独走しているんです。さて、今日のうたコラムではその大ヒット中の新曲をご紹介いたします。 僕が見つめる景色のその中に 君が入ってから 変わり果てた世界は いつも卒なくこなした日々の真ん中 不思議な引力に逆らえず崩れてく 「 I LOVE... 」/Official髭男dism  これまでの<僕が見つめる景色>とは<いつも卒なくこなした日々>のなかのもの。失敗なくサラッと何事も終えられる平穏な毎日。それは同時に、目の前のことをただ無難に解決していくだけの淡白な景色であり、感情が凝り固まってしまうものでもあったのでしょう。でもそんな“僕の世界”は、突如<君>の存在によって<変わり果て>ました。  当たり前だった世界が<崩れてく>ことには、不安も戸惑いも伴うはず。思い通りにならないことが増え、なぜか<君>といると調子が狂う。しかしそれ以上に<僕>は、<君>の<不思議な引力に逆らえず>自分が変容していくおもしろさを感じているのではないでしょうか。独りで見つめてきた景色は、とても狭いものだったと気づいたのです。 I Love なんて 言いかけてはやめて I Love I Love 何度も  そして<君>と過ごすうちに、込み上げてくるのは「I Love」という言葉。これを<言いかけてはやめ>るのは、素直になれないから。ただ、それだけではなく「Love」の意味をちゃんと“確かめている”ようにも思えませんか?「愛してる」とか「好き」とか、そんな“当たり前の言葉”に収まりきらない感情だから。自分のなかに生まれた初めての感情だから。つまり<I Love I Love 何度も>、この愛にふさわしい“日本語訳=気持ちの名前”を探しているのです。 高まる愛の中 変わる心情の中 燦然と輝く姿は まるで水槽の中に飛び込んで溶けた絵の具みたいな イレギュラー 独りじゃ何ひとつ気付けなかっただろう こんなに鮮やかな色彩に 普通の事だと とぼける君に言いかけた I Love その続きを贈らせて  サビでは、そんな変容していく世界の様子や自分の心模様が鮮やかに描かれております。自分の心を<水槽>に例えるのなら、<君>に出逢う前の水槽の景色は常に透明で変わらず、誰にも何にも影響を受けず、水面さえ揺れなかったのでしょう。だけど<君>と出会って<高まる愛>により水位は上がり、<変わる心情>により水面は揺れ、そこに<君>は<飛び込んで溶けた絵の具みたいな>色彩を加えてゆきます。 見えない物を見て笑う君の事を 分かれない僕が居る 美しすぎて目が眩んでしまう 今も劣等感に縛られて生きている  また、もちろん<僕>は<イレギュラー>な景色をすんなり受け入れられたわけではないことも、歌詞から伝わってきます。もともと<いつも卒なく>こなしてきたタイプの主人公。だからこそ、自分には見えてないものがあること、相手を分かり切れないこと、君の美しさ、あらゆる面で“僕にはない”という<劣等感>が際立ったことでしょう。 喜びも悲しみも句読点のない想いも 完全に分かち合うより 曖昧に悩みながらも 認め合えたなら 重なる愛の中 濁った感情の中 瞬きの僅かその合間に 君がくれたプレゼントはこの やけに優しい世界だ イレギュラー 独りじゃ何ひとつ気付けなかっただろう こんなに大切な光に 普通の事だと とぼける君に言いかけた I Love その続きを贈らせて 受け取り合う僕ら 名前もない夜が更けていく  しかし、そんな<劣等感>に縛られた<僕>の価値観をも変えてくれるのが<君>です。<完全に分かち合うより 曖昧に悩みながらも 認め合えたなら>それでいい。<句読点のない想い>に名前をつけなくたっていい。「I Love」は「I Love」のまま伝えればいい。そうして<君>は<やけに優しい世界>に“気付かせてくれる”という<プレゼント>を贈ってくれたのです。    ゆえに<僕>は今、まっすぐ<君>に「I Love」と<その続き>を贈ります。<その続き>とは、相手の名前でもあり、愛を伝えた先に続いてゆく未来でもあるのでしょう。いろんなものを贈り合い、受け取り合いながら、人と人は生きてゆく。そんなメッセージを届けてくれるのが、Official髭男dism「I LOVE...」なのです。今、あなたが「I LOVE...」と贈りたい相手は、誰ですか…? ◆紹介曲「 I LOVE... 」 作詞:藤原聡 作曲:藤原聡 ◆New Single「I LOVE...」 2020年2月12日発売 PCCA-70549 ¥700+税 <収録曲> M1.I LOVE... M2.I LOVE...~Instrumental~

    2020/02/26

  • イチオシ!
    28歳までは、ゴッリゴリのイタリア料理のコックさんだった。
    28歳までは、ゴッリゴリのイタリア料理のコックさんだった。

    イチオシ!

    28歳までは、ゴッリゴリのイタリア料理のコックさんだった。

     今日のうたコラムでは、2月に歌詞エッセイを執筆いただいた作詞家・鈴木まなかさんからバトンを受け継ぐ形で、同事務所の作詞家・渡邉シェフさんによる歌詞エッセイをお届けいたします!彼は、クラブミュージックから、歌謡曲まで幅広いジャンルに精通しており、その曲が本来持っている美しい音の響きや、言葉選びを最も重要視しているスタイルの作詞家。提供アーティストのファンやリスナーから多くの支持を集めております。  そんな渡邉シェフさんが今回綴ってくださったのは、所属事務所『Relic Lyric,inc.』のコンセプト、そして事務所設立後の初仕事となった、アイドルグループ“わーすた”の楽曲「グレープフルーツムーン」にまつわるお話です。アルバムリリースより一足先に、この歌詞に込めた想いを是非、ご熟読くださいませ…! ~歌詞エッセイ~ お控えなすって!!!所属事務所『Relic Lyric,inc.』作詞家の渡邉シェフです! 鈴木まなかから、バトンを受け継ぐ形で、今回コラムを書かせて頂く事になりました。ちなみに事務所名は僕が考えた名前です。Relic(歴史の遺物)Lyric(詩)inc(なんか好き)。わかりやすく言えば遺跡の壁画のように後世に伝わる音楽を作れますようにとゆうのと、音楽事務所なので、響きにリズムを感じる言葉をチョイスしました。RelicのHPでロゴをクリックしたら出てくる 「10000年後のあなたへ、僕らの音は響いてますか?」 この言葉が『Relic Lyric,inc.』のコンセプトです。遠い未来ではピラミッドのようにネットを深く深く採掘してるかもしれない。そんな時にRelic Lyricが生み出した音楽が時代を越えて響くのなら、すごいロマンがあるよなぁて感じです。 さて本題ですが、そんなRelic Lyric設立後の初仕事。来たる2020年3月25日にリリース“わーすた”結成5周年記念のBESTアルバムのリード曲「グレープフルーツムーン」の制作時のエピソードや想いを綴ろうと思います。 この曲の依頼が来たのは、クリスマス前。どいつもこいつも浮かれやがって!と拗ねている僕はEazy-Eの“Merry Muthafu××in Xmasを口ずさみながらケンタかモスのどっちを食べるか熟考していた。すると、まなかちゃんからの電話が鳴った。なにかしら?と電話に出てみると「なべさん!仕事の依頼やで!」と…詳しく聞かせてもらおうかと続けてもらうと、 今回はコンペでは無くて決め打ち案件 3月に出るBESTアルバムに収録予定 ふむふむ… かつ!リード曲! サンタさん居るるるぅぅうう!! さっきは乱暴なことを言ってごめんなさい! 詳細は後ほどメールで、と言うことなので急いで 帰宅しチキンをくわえて待つ…来た! 前回のシングル曲で僕とまなかちゃん共作詞の「遮二無二生きる!」に続きエモ路線でアッパーバラード。だが、感動系に寄りすぎずに力強く!遮二無二ではメンバーの今の想いを代弁するような方向性で書いたが、今回のキーポイントの1つでもある“客観性”を持たせながら、わーすたメンバーはあくまでもストーリーテラーのようなポジションで、この曲を聴いているリスナー自身の夢と重ねられるような距離感で書いて欲しいとの事だ。 その為、「グレープフルーツムーン」には一人称も二人称も出てこない。主人公はわーすたでもあり夢を追ってるすべての人達だ。 話は少し逸れるが、僕の作家名は渡邉シェフ。今年の1月に33歳になったが28歳までは、ゴッリゴリのイタリア料理のコックさんだった。5年前には、まさか自分が作詞家になっているとは思ってもなかったしなろうと思った事も無かった。 きっかけは幼稚園からの幼馴染みでもあり『Relic Lyric,inc.』のもう1人の代表でもある作曲家のHiroki Sagawa。中学、高校で一緒に“Soul-273”と言うバンドを組んでいて、ガキの遊びで書いていたくらいだ。 それが5年前の夏、さがわスタジオで歌詞に煮詰まっていたHiroki Sagawaの代りに仮歌詞を書いた事をきっかけにマネージャーを紹介してもらい、コンペに参加させて貰うと、幸か不幸か3回目でラッキーパンチが炸裂し、勘違いした僕はコックさんを辞めて今に至る。夢はときに奇想天外な場面転換をするから面白い。が、とても厳しい! 僕の座右のシーンであるアントニオ猪木氏の「出る前に負けること考える馬鹿いるかよ!」と言う言葉を胸に裸一貫出発したものの、簡単に勝てるはずも無く現実に往復ビンタ一万発喰らったのち卍固めでバッキバキにボコられた。そして奇しくも、わーすたと同じく5年目を迎えてのこの曲。想いが乗らない訳がない! 基本的に僕の作詞スタイルは、静かな真夜中に目を閉じてテーマを頭の片隅に置きながらデモを聴き、脳内PVを再生してそれを言語化する。いつもの事ながら素晴らしく綺麗な岸田さんのピアノが造る世界を言葉にして相性を探りながらメロディにはめていく。そして制作スタッフとの共同作業で何度かの修正を繰り返し、脳みそがちぎれそうになりながらイメージに近づけていく。そうしてやっと出来た歌詞。 空のほとりに立って見上げてる あの頃よりは近いグレープフルーツムーン 手を伸ばせば掴めそうで いつもいつも願ってそれでもまだ届かない 近づくほどに遠くて 流れ星には願わない 叶えてじゃ叶わない まずタイトルでもある「グレープフルーツムーン」 なぜこの言葉にしたか。 僕の幼い頃、夜に車に乗ることがあるとサンルーフを開けて寝転んで空を眺めるのが好きだった。宇宙を飛んでるような気分だった。そして車は月に向かっているのに全然近くならないなぁと不思議に思っていた。この感覚が夢と重なった。 夢の途中で触れそうな場所に近づけば近づくほどに、夢を掴むことの大変さや、そこに到達出来た人の偉大さを感じる。それはとてもほろ苦くて甘酸っぱい。「叶えて」で叶うような簡単なことでは無い!それでもたまに起こる幸せな瞬間や、応援してくれている大切な人の為、なにより自分を信じ続ける限り、心が折れても薄皮一枚でも残っているのなら、たとえ届かなかったとしても本当の意味で生きることができると思う。僕自身も音楽には随分支えられてきた。 だからこの曲を聴いたどこかの誰かの力になれたなら 最高だ!  わーすたもこの曲を聴いてくれた誰かも超がんばれ! 世界が変わるその日まで…… 『世界』を変えてみたいんだ。 <渡邉シェフ>

    2020/02/25

  • SCANDAL
    良い日も悪い日も一緒に生きてきたから特別な人になっていったんだ。
    良い日も悪い日も一緒に生きてきたから特別な人になっていったんだ。

    SCANDAL

    良い日も悪い日も一緒に生きてきたから特別な人になっていったんだ。

     2020年2月12日に“SCANDAL”がプライベートレーベル“her”より第1弾アルバム『Kiss from the darkness』をリリース。アルバムには全11曲が収録。ボーカルのHARUNAは「自信をもって言います、まじで最高のやつです。4人のクリエイティブなエネルギーが大爆発してます」と今作がメンバーにとってかなりの意欲作であることを語っております。    そして、今日のうたコラムでは、多くの楽曲で作詞を務めたドラムのRINAによる歌詞エッセイを3週に渡りお届け!今回は 第1弾 、 第2弾 に続く最終回。綴っていただいたのは、収録曲「 月 」にまつわるお話。大人になって、会えなくなってしまった特別な誰かの顔を思い浮かべながら、読んでみてください。 ~最終回歌詞エッセイ「 月 」~ 仕事から早めに帰宅できた日は、家で夜ご飯を食べられるのが嬉しい。Netflixでドラマの続きを再生し、ゆっくり湯船に浸かる。あっという間に時間が経って、なんだかんだで気が付けば日付けは変わっている。今日をやり終えた少しの達成感と疲労感を連れてベッドに潜り込む。 深夜って“完全に自分だけの時間”って感じがして好きだ。そういえば昔から、どちらかというと夜型だった気がする。窓から見える景色は変わったけれど、視界を遮るものが何もない静かな地元の空も、ビルの隙間を埋める東京の狭い空も、良い。 アラームをセットしながら、明日のことを考える。特に意味もなくぼんやり誰かを思い浮かべたりすることもある。生活感のあるラブソングを沢山リリースできるようになってから、ファンレターやSNSで恋愛や日常のことについて書いてくれる子も増えた。その度に、自分たちの音楽も誰かの生活に入り込めるようになったことを実感できてうれしくなる。 「月」という曲は、アルバム『Kiss from the darkness』のラストに収録されている。タイトルを直訳すると“暗闇からのキス”となるけど、「きっと、いつかは全てなんとかなる。明日はくるから。」―そんなイメージで付けたタイトルだ。コレのひとつ前に『Happiness from darkness』というアイディアがあった。つまり、そんな感覚。 いつでも会えると思っていた人と、次に会う約束が出来なくなったとき、ひとり置いてけぼりにされたみたいで急に不安になる。なんとなく漂う予感をキャッチして心の準備をしていたつもりでも、“別れ”はどちらかにとって突然やってくる。あの時、ああしておけば…みたいな後悔が涙になって溢れてくる。部屋中に落っこちてる思い出に囲まれて、何も手につかなくなる。 だからといって、少しでも早く復活しようとその後悔を無かったことにするのは、楽しかった記憶までもを薄めてしまうことになる気がする。良い日も悪い日も一緒に生きてきたから特別な人になっていったんだと思う。だから別に何も忘れなくて良いし、立ち止まっても泣いてもいいのだ。心にぽっかり月みたいな穴を浮かべたまま、出会えて良かったとお互いに思えるようになれたら、それは本当に大切に想い合えてきた証拠だと思う。 大人になるたび会いたくても会えない人が増えてゆくのかもしれないけれど、何があっても最後まで明日はやってくるし、全部なんとかなるはずなのだ。例えば、今ネガティブな気持ちから抜け出す出口が見えなかったとしても、全ては永遠じゃない。センチメンタルな夜にも、いつも通りにただ小さく光ってる月明かりみたいな曲ができた。 <SCANDAL・RINA> ◆紹介曲「 月 」 作詞:RINA 作曲:MAMI ◆Album『Kiss from the darkness』 2020年2月12日発売 通常盤 VICL-65310 ¥3,000+tax 初回限定盤A VIZL-1706 ¥4,000+tax 初回限定盤B VIZL-1707 ¥3,800+tax 完全生産限定盤 VIZL-1708 ¥8,500+tax <収録曲> 1. Tonight 2. マスターピース 3. Fuzzy 4. 最終兵器、君 5. ランドリーランドリー 6. NEON TOWN ESCAPE 7. セラミックブルー 8. 記念日 9. まばたき 10. A.M.D.K.J. 11. 月

    2020/02/21

  • edda
    その子がひとり歩きしていって、あとを私が追っていく。
    その子がひとり歩きしていって、あとを私が追っていく。

    edda

    その子がひとり歩きしていって、あとを私が追っていく。

     2020年2月19日に“edda”がニューアルバム『いつかの夢のゆくところ』をリリース。アーティスト名に“物語を語り継ぐ”という意味を持つ彼女。今作の物語の舞台は、忘れられた夢を追いかけて辿りついた【夢の館】です。そこに集まった、様々な主人公の夢のお話が1枚のアルバムへと描き出されております。全11曲、じっくりとご堪能あれ…!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“edda”のインタビューを【前編】【中編】【後編】に分けてお届けいたします。今回は 【前編】 、 【中編】 に続く、ラスト【後編】です。とにかく物語を愛し、主人公ひとりひとりを「この子」として語るeddaの言葉を、是非、アルバムと併せて、受け取ってください。よりいっそう物語の世界を楽しめるはず…! ― 7曲目「 ルンペル 」は前編でもお話しいただいたように、既存の童話をもとに作られた曲ですが、童話の主人公の女の子ではなく、悪魔目線で描かれているのが面白いですね。 実際に絵本を読んだときにも思ったんですけど、すごく悪魔が可愛いんですよ。だからただの悪者にされているのがもったいないなって。でもかなり試験的ではあったんです。この曲を作ったのって、まだ初期で、「 半魚人 」を作ったあとぐらいだったかな。ファンタジーの世界にどっぷりハマった物語を書いたこともないし、そもそも歌詞を書くということもそんなにやったことがなかったんですね。なので試験的に、ナレーションを入れたり、既存の物語のアナザーカットのような、別視点から描いた歌詞にしてみたり。物語をより好きになれるように意識しました。結局、今はそれが自分のメインストリートになっているので、この「ルンペル」でいろいろひらけてきた気もします。 ― eddaさんは本当にいろんな立場から物語を描かれますよね。 そういうのが好きですね。ちょっとひねくれているというか、へそ曲がりなところがあるので。ヒロイン目線はいつだって正義であることは、もう世の常じゃないですか。でも悪者にも物語はあって、悪者になりたくてなっているやつなんてそうそういないし、なりたくてなったならそれはそれでちょっと可愛らしいと思うんですよ。だから逆目線で、正義に対して「いや、でもさ、あなたもここは結構、悪くない?」って言ってみるのも好きですね。「ルンペル」もそういう要素が強かったと思います。 ― 8曲目「 戯曲 」は、少し解釈が難しかったのですが、どんな物語なのでしょうか。 蒸気をうならせて 導き出すは理想郷 鉄まみれ心臓が軋む 信者が群がった 筆先を讃えしゃれこうべ 泣き方も記された戯曲 「 戯曲 」 これはまず“戯曲を作る機械”があるんです。何のために作られたかというと、理想郷を作るため。生まれてきたひと全員に一生分の戯曲(台本)を与える機械なんですね。そこに書かれているとおりに生きれば、みんな苦労せずに就職できて、結婚できて、幸せになって死にますと。犯罪も起こすことはない。だって戯曲には書かれてないから。ただ機械は潜在的に、自分の使命がわかっているので、それだけでは理想郷ができないことも知っていて。だから「救世主」という役割を与えるにふさわしい、説得力を持つ子が生まれるのを待っていたんです。 差し出された其れに 与える戯曲は「救世主」 待ちわびた心臓が軋む 全てを巻き込んで 何もかもを塗り替えてゆく 打ち壊せ 不覇なる言葉で 「 戯曲 」 そしてやっとそのひとりの子に「救世主」の戯曲を与えて、みんなに「これじゃ理想郷は作れないよ!与えられたものだけで生きるなんて馬鹿げてる!」って訴えさせて。そしてまんまとみんなは感化されて、戯曲を捨てて、はい!これで理想郷ができましたね!ってお話なんです。それぞれの意志を持って、自分の望むものを掴まないといけないんだって。ただ、この「救世主」って結局、戯曲のとおりに動いているんですよね。 ― これもまた一見、正義に感じられるものに対する皮肉ですね。 そう。戯曲のとおりに動かされている「救世主」に動かされているみんなもやっぱりまた、戯曲のとおりに動いているっていう。じゃあ何が理想郷なのかしら?っていう面白みを表現しました。私自身、書きながら「あれ?これって良いことなんだっけ?どっちだっけ」とわからなくなりましたけど(笑)。結局、正解は私にもわからないんです。戯曲どおりに生きてしまって愚かだ、なのか。いや、ちゃんと道は開けている、まぁひとりの“犠牲者=「救世主」”は生まれているけど、なのか。それはもう聴いていただいた方に好きに解釈してもらえればと思います。 ― ちなみにこの“戯曲を作る機械”を操作するのは、神様ですかね。 あー、そこも考えますよね。これを作ったひと、操作するひとはどうだったのかな? というところも今後、曲にできるかもと思っています。多分「このままじゃ世界がダメになっちゃう!」って思ったひとが「戯曲を作る機械を作って、みんなに役を与えればいいんだ!」と。まぁそれってAIに近いというか、人類全自動という感じの曲ですよね。 ― 10曲目「 リブート 」は、ドラマ『忘却のサチコ』シリーズ主題歌として過去に書かれた「 リピート 」「 ループ 」に通ずるものを感じました。 まさにそのとおりです。まず「リピート」は、ひとりぼっちの世界にいるロボットの話なんですけど、この子は小説が好きでそれしか友達がいないんですね。でも本って、一回読み終わってしまうと、自分だけ疎外感があるというか。初めて読んだときには自分も入り込んで、仲間の一員のような気持ちで冒険していたのに、二回目はどこか客観視しちゃうところがあって。それが嫌だから、記憶を何度も消して冒険を楽しんでいるんですよ。 忘れちゃおう! あれもこれも全部 何度も何度も 君を知りたいの 新しい世界は要らない 繰り返そう またとない「初めまして」 錆び付いた背中を照らす夜明け 「 リピート 」 そして「ループ」は「リピート」のアンサーソングというか、ロボットによって何度も再生された小説のなかの子が主人公ですね。これは結構「戯曲」にも近いんですけど、物語の主人公なので本に書かれているとおりにしか動くことが出来なくて。そこから抜け出したいとも思うんですけど、そうすると自分ではなくなってしまうだろうから、きっとここにいるのがいちばん良いんだ、みたいなお話になっています。 綴られた声を響かせたら 転んだって きっと前を向いて進めるでしょ それじゃあね ほら大きく手を振ったら 忘れよう、また笑えるように。 忘れよう、また今日が来るように。 なんて 「 ループ 」 で、今回の「リブート」は「リピート」に出てきたロボットのその後のお話なんです。結構、次元がすごいことになっていて…。まず、この子を作ったという文明があり、この子を残して文明だけが廃れてしまってひとりぼっちになった期間があって、それが「リピート」の頃なんですね。だけど「リピート」の曲の後でこの子は一回崩れちゃって。そこから、この子を修理できる文明がまた生まれたという世界が「リブート」になっています。そして修理してもらって、ここはどこだ?と物語が始まるわけです。 おつむに花こさえて おはよう ここはどこ? 鮮やかな世界に スコープを回した 「 リブート 」 ― しっかり三部作として作られていたんですね…! そうなんですよ。そこからこの子は「そういえば自分は、本を大事に思っていて、記憶を何度も消して、そのせいで壊れちゃったんだ。それは良くないことだったんだ」って思うんですけど、やっぱりその本が好きだから「じゃあ続きを自分で書けばいいんだ!」と、続きを書いて物語を終わらせないという選択を取るんです。私のなかで「リピート」「ループ」「リブート」は完全にシリーズものになっていますね。 ― そして、アルバムの最後に収録されている「 バク 」は、アルバムテーマでもある【夢の館】の主の物語だそうですが、この主はどんな気持ちなのでしょうか。 遠い昔に 「幸せな夢だけをどうか君に」と贈られた願いは 手折られた羽に影を落とした そんな化け物の話 「 バク 」 この曲はMVをアップする予定があったので、映像の方でこの子の物語や心情は表現してもらって、曲自体は言い伝えというか、わらべうたのようなニュアンスにしてみました。だから、聴いただけではなかなかすべてを掴むのは難しいんですけど、この子のもとに来るのは忘れられた夢ばかりなんですね。で、MVではこの子のところに男の子が遊びに来るんですけど、それはつまり男の子がこの子の夢を見ているということなんです。 そして、MVでは表現しなかったんですけど、この子は「もしかしたらいつか自分と一緒に遊んだ男の子の夢が流れ着いてくるかもしれないなぁ」と思っていて。そのときは「あぁ自分のことを忘れちゃったんだな」と思うし、なかなか流れてこなければ「あぁまだ覚えてくれているのかな」と思う。そういう“来ては去り”みたいなものに対して想いを馳せながら、ずっと【夢の館】で夢たちと暮らしているというようなイメージですね。 ― 「バク」って夢を食べると言われていますけど、この子は取って置くんですね。 そうなんですよ。食べないんですか?って思うんですけど、この子は実際にはバクではないんです。じゃあなんで「バク」ってタイトルにしたかというと、客観的にそう言われているから。要は、そこに行った夢が返ってこないから、忘れちゃうから、食べられているんだって思われているだけで、本当はそうじゃない。言い伝え的に“夢を食べるバク”だと言われている子の真の物語をこの曲では書いてみました。 ― では、eddaさんがこのアルバムのなかでとくに「良く書けたな」と思うフレーズはありますか? フレーズというより「 イマジナリーフレンド 」は歌詞を書くのがすごく難しかったので、この曲ですかね。そもそもこういうわかりやすいコード進行で、次の展開がちゃんと見えてくるような曲を書くのが得意ではなくて。そこに、耳に触らない、優しく子どもに話すような、いじわるな言葉が存在しないような歌詞を乗せることって今までやってこなかったことなんです。だからよく頑張れたな、新しかったなと思います。 これから 1歩1歩 嘘になる 虫食いだらけの思い出でも それでも 小さな手が 痛みを覚えて いつしか素敵な大人になる 懐かしく思うたびに そこにいるよ 白昼夢の続きにもそう 名前をつけて 「 イマジナリーフレンド 」 ― 「イマジナリーフレンド」とは、本人の空想のなかに存在する友達のことだそうですが、eddaさんはイマジナリーフレンドっていたことありますか? それがいなかったんですよー。今回この曲を書くときにも、イマジナリーフレンドがいたひとに話を聞いてみたいとすごく思っていて。でも周りにもいなかったので、また『Yahoo!知恵袋』で検索しました(笑)。そうしたらたくさん出てきて!それがめちゃくちゃ面白くって。たとえば「イマジナリーフレンドと喧嘩しました。どう言えば傷つけずに済んだのでしょうか」みたいな。 でも、すべての投稿に言えるのは、イマジナリーフレンドがいることに対して「こういうことっておかしいですか?」と書いているひとっていなくて。いるのは当たり前。いるのはいいんですけど、こうなんです、ああなんですっていう相談なんですよね。存在を認めているんですよ。ネットで検索しただけでもそれだけ面白かったので、今後なんとかイマジナリーフレンドがいるひとと話せないかなと思っています。 ― eddaさんにとって、歌詞を書くってどんなことだと思いますか? いちばん主人公と触れ合える時間。それこそ夢を見ているときに近いですね。一瞬、トリップすることなんかもよくあります。小説とか読んでいて、紙に書かれている文字を読んでいる感覚じゃなくなるときってあるじゃないですか。映像が浮かんで、そこに自分もいるような感覚というか。同じように歌詞も、パソコンの画面を見て文字を打っているんですけど、主人公の物語のなかに私もトリップしちゃうんですよ。 だから、ドアをひらいて交友して、話しているような感覚がすごく強くて。そこで、この子はこうだな、ああだなっていうキャラクター像がしっかりしてくると、もう主人公は自分で歩き出しますね。勝手に言っちゃうとか。私自身、書いていて「あーそれ言っちゃう!?」って思うことありますもん(笑)。その子がひとり歩きしていって、あとを私が追っていく。なぞり書きしていく。そういう感じです。歌詞を書くときがいちばんその子に触れることができるので、本当に楽しい時間ですね。 ― 面白い感覚ですね…! 逆に自分の気持ちを日記のように書くとかは、私には無理ですね。だって、歌詞になれるような生活を送っていないから(笑)。ずーっと家にいるので、そもそも自分のことで書くことなんてないんですよ。でも他のアーティストさんは、実体験で素敵な歌詞を書かれたりしているから、すごいなぁと思います。充実した人生を過ごされているなぁと。 ― ありがとうございました!最後に、これから書いてみたいと思うテイストの歌詞や物語はありますか? ダークファンタジーはずっと好きなので、その世界がより色濃く出るような歌詞を書いていきたいですね。でも一方で、私はバッドエンドが嫌いなんですよ(笑)。だから結局は、希望の見えるものになるのかな。あと宇宙ものは書きたいですね。なかなか切り出し方が難しいんですけど、楽曲的に四つ打ちでスペースっぽいものがまだあまりないので、そういう曲を作ってみたいですね。 (取材・文/井出美緒) ◆2nd Album 『いつかの夢のゆくところ』 2020年2月19日発売 初回盤 VIZL-1709 ¥3,600 通常盤 VICL-65311 ¥3,000 <収録曲> 1. こもりうた 2. 夢日記 3. ポルターガイスト 4. 時をかけ飽きた少女 5. Alice in... 6. イマジナリーフレンド 7. ルンペル 8. 戯曲 9. 雨の街 10. リブート 11. バク

    2020/02/20

  • edda
    フィクションってわかっているよ、いや、でもどっかにはあるんだよ。
    フィクションってわかっているよ、いや、でもどっかにはあるんだよ。

    edda

    フィクションってわかっているよ、いや、でもどっかにはあるんだよ。

     2020年2月19日に“edda”がニューアルバム『いつかの夢のゆくところ』をリリース。アーティスト名に“物語を語り継ぐ”という意味を持つ彼女。今作の物語の舞台は、忘れられた夢を追いかけて辿りついた【夢の館】です。そこに集まった、様々な主人公の夢のお話が1枚のアルバムへと描き出されております。全11曲、じっくりとご堪能あれ…!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“edda”のインタビューを【前編】【中編】【後編】に分けてお届けいたします。今回は 【前編】 に続く【中編】です。とにかく物語を愛し、主人公ひとりひとりを「この子」として語るeddaの言葉を、是非、アルバムと併せて、受け取ってください。よりいっそう物語の世界を楽しめるはず…! ― ここからは、ニューアルバム『いつかの夢のゆくところ』についてお伺いしていきます。まず“夢”をテーマに選んだ理由をお聞かせください。 そもそも眠っているときに見る“夢”というものに関心がありまして。自分で夢日記もつけているし、その夢に対しての考察をするのも好きなんですね。なんか夢って、いちばん身近にあるファンタジーじゃないですか。実際に体験できるファンタジーなんて正直、夢しかないですし。だからそこに焦点を当てたアルバムを作ったら面白いなというところから制作が始まりました。そして1曲目の「 こもりうた 」はプロローグ的な役割で、聴き手を夢の世界に導いていくというイメージです。 乾いたまつ毛に うつるや 彼の色 星舞う まぶたに 千の代をのせ 目を閉じて 夢が終わる バクの声が聞こえたら おやすみ 「 こもりうた 」 ― 1曲目「 こもりうた 」は、夢の世界へ導入する歌ですが、歌詞の<目を閉じて 夢が終わる>というフレーズが不思議でした。“夢が始まる”ではないのですね。 そう、そうなんです。実はこれ、私が初めて見た“明晰夢”のことなんですよ。夢のなかで夢だと気づいて、自分の意志で行動できるっていう。それを人生で一回だけ見たことがありまして。私は中学の同級生とご飯を食べているんですけど、途中で「あ、これ夢だ」って気づいたんです。でもいつもなら気づいた瞬間に目が覚めるんですけど、そのときだけは覚めなくて「どうしよう…!」ってビックリして。 そうしたらその子が「久々やね」と話しかけてきたので、とりあえず私は「でも夢の中では結構会ってるんだけどね、まぁこれも夢なんだけどね」と言ってみたんです。それでも目が覚めなくて!その子も「えぇ!?そうなの!?」ってめっちゃ驚いていて。だけど、目にグッと力を入れて、大きく見開いていないと、目が覚めてしまうんですよ。こう…今まで目を閉じると夢が覚めていく感覚があったから。 ― なるほど…!だから<目を閉じて 夢が終わる>なんですね。 そうそう。で、結局その夢は、私がずっと目を見開いていたらその子が「なんでそんな顔しとん?」って言ってきて「だってこうしとかんと目が覚めるー…」って言いながら、目が覚めてしまいました(笑)。だから“夢の世界では目を閉じると夢が覚めてしまうんだよ”というメッセージを、導入にも反映させてみたんです。このフレーズの意味って、言わないとわかんないですよね(笑)。でも、明晰夢は本当にその一回しか見たことがないので、忘れがたい夢でしたし、曲にできて良かったです。 寝ぼけたペン先ため息をなぞる “2501回目 またダメだった” 憎らしい日差しに おはようを投げて 取りこぼさないよう書き殴った 「 夢日記 」 ― 2曲目「 夢日記 」の主人公は、もう<2501回>同じ夢を見ていて、何かを変えようとしている…、という解釈で合っていますか? はい、ほとんど合っています。同じ夢というか、同じひとが出てくる夢。そのひとはもう夢でしか会えなくなってしまった存在だから、なんとか夢で気持ちを伝えようとしているんです。だけどなかなか上手くいかない。明晰夢にはならない。夢を見て「会えた!」と思っても、自分の意志では動くことができない、という物語ですね。 ― この主人公は、eddaさん自身が夢日記をつけていることから生まれたそうですが、どのように物語を膨らませていったのでしょうか。 夢日記って明晰夢を見るために書いているひともいるらしいんですよ。夢を記録しておくことで、見たい夢が見られるようになるとも言われていて。そこから「もしこの子が明晰夢を見るために夢日記をつけていたとしたら、なんでそんなに明晰夢が見たいのか」と考えていきました。で、夢のなかでしか会えなくなってしまったひとって、私にもいるし、多分そういう存在がいるひとって多いだろうなって思ったんですね。そこから、きっとこの子も夢でしか会えない<君>に何か伝えたいからなんだろうな、たとえ夢の中だとしても自分で動いて何かを変えたいんだろうなって膨らましていった感じです。 ― 3曲目「 ポルターガイスト 」の“夢”は、ちょっと異質ですね。 ですね。このアルバムでは一概に“夢”と言っても、いろんな形を描いたんです。そのなかで「ポルターガイスト」は、この子自身が夢になっていくというか、このまま眠りについて夢になっていくというイメージで作りました。このアルバムでとくに好きな主人公は「ポルターガイスト」の<アタシ>ですね。可愛いし、はっきりものを言える子って素敵だなって。あとこの<お前のためじゃない>の<お前>は私のことなんですよ。 観光気分 馬鹿な奴カメラ越し 「なんちゅう絶景!」だって失礼しちゃうわ 嫌気がさす いつだってきらめいて 居たいのは痛いのは お前のためじゃない どうしてたって紛れはしないの ねえ 孤独なガラクタよ 「 ポルターガイスト 」 私は廃墟が好きなので、廃墟に行ったときは「あー可愛いー!」とか「絶景だー!」とか言って、気安く写真を撮っちゃうんですけど…嫌だろうなって。やっぱり本人的には綺麗なままでいたいし、ボロボロになった姿を興味本位で撮られるのって「バカにしやがって!」って思うだろうし。それで「ごめんね!」という私の気持ちも込めつつ(笑)、自虐的に書いたのが<お前のためじゃない>というワンフレーズだったりします。 ― 4曲目「 時をかけ飽きた少女 」は“郷拓郎”さんによる作詞作曲です。アルバム曲として収録するにあたり、何か具体的なイメージをお伝えしたのでしょうか。 私は郷拓郎さんのことが好きすぎて、よく「好きにやってください」と言っていて、今回も「夢をテーマにします」ということと「今こういう曲たちが出揃っているので、その間を縫うような夢をお願いします」とだけお伝えしたぐらいですね。あとは郷さんの楽曲のなかから「これ好き!」というものを挙げて、こういう感じのものがあるとアルバムにハマるかもしれないとも言ったかな。そういう感じで作っていただいたんですけど、この曲はもう解釈するのがかなり大変で。レコーディングもすっごい緊張しました。 ― eddaさんはこの曲をどのように解釈されましたか? 本当に捉えどころのない女の子がいるというお話だと思っています。これは私が書いていないから、ずっとこの子に語りかけられている目線で聴いていて。なんか…どういうふうに時をかけたのか、時をかけた先で何をしたのか、どうして時をかけているのか、そういうことは一切書かれていないんですけど、とにかくこの子はちょっと疲れていて<私が消えてなくなっても 大丈夫>と言っている、と。 ただ、嘘かもしれないな、とも思いました。突然「未来から来た」とか言ってくる子っているじゃないですか。で、それは嘘かもしれないし、本当かもしれないっていうところを描いた話なのかもなって。だからこの子が本当に時をかけているかは知らないし、姿を消したあとも実は近くにこっそり住んでいるのかもしれない。でもこの子の言葉には、なんだか説得力があって、本当に時をかけてきたんだなと思わされる…みたいな。レコーディングのときは、掴みどころがないけれどすごく掴みたくなる女の子がそこにいて、わけのわからないことを言ってくる、というイメージで歌いましたね。 「約束できないね」「無理だね」って笑う すべてを忘れたらきっと 逢えるね 「 時をかけ飽きた少女 」 私はこのフレーズがとくに好きです。最初のデモを聴いた段階で「あぁ~郷さんっぽいなぁ~」って刺さって。この言葉は、軽くもなるし重くもなる、冷たくも優しくも聞こえる、そこをいちばん良いニュアンスで捉えないといけないなと思っていたので、とくに注意して歌った歌詞ですね。なんか本当に不思議な女の子だったなぁ…と思います。 ― 5曲目「 Alice in... 」は『不思議の国のアリス』…のその後でしょうか。 そうです。このアルバムを通していちばん好きな曲ですね。書いていてめちゃくちゃ楽しかったです。結構ゲームや小説での『不思議の国のアリス』の二次創作って、あのあとアリスが病んでしまったとか、精神病扱いされているとか、そういう設定が多くて。今回は私もそこにスポットを当ててみようかなって。で、アリスは実際はそうじゃないけど<イカれた子>って扱われていて、周りに「この子はちょっとおかしくなってしまったから、治療が必要だ」って薬を投与されたりとか…。 不快な電子音 お薬、紅茶で流し込む 「イカれた子ね こんなの捨ててしまいなさい」 浮かれた三拍子 駆けたワンダーランド 好奇心はあの日のまま 目指すは何処? 手の鳴る方へ 「 Alice in... 」 ― なるほど…!歌詞の中の<電子音>や<お薬>や<注射>は、治療を意味していたんですね。 そう。で、その治療はキツいもので、アリスに合わなくて、かなり体に無理をさせている状態なわけです。このままでは<ワンダーランド>の記憶も忘れてしまうかもしれない。でもこれはすっごく大事な夢だから、夢を取っておいてくれると噂に聞いた<夢の館>に行こうと。そういう物語ですね。そこに向かうなかで、アリスが心身を薬に侵されながらも頑張る…みたいな曲。 現実と夢の世界が交差していくような感じを表現したかったので、アレンジャーさんともそのへんはすごく話し合いました。現実のことを綴っているパートは、病院の音だったり、ピーッて電子音だったりを入れてもらって、サビの<ワンダーランド>に想いを馳せている部分はちょっとひらけるようにストリングにしてもらって。 きっとこれで最期 咲えワンダーランド ホンモノじゃないなんて知っていた 穴に落ちたあの日から 「 Alice in... 」 ― とくに<ホンモノじゃないなんて知っていた>というフレーズが印象的でした。これはどういう意味なのでしょうか。 アリスは「夢だよ!そんなのに没頭するのはおかしい!」って言われ続けてきたと思うんですけど、彼女のなかには「そんなのわかってますけど」っていう気持ちがあるんですよ。私も結構そう思うし。これは昔から言っているんですけど、曲を書いていて、物語があって、それが100%フィクションだってわかっている自分と、100%本当だって思っている自分がいて。50%ずつではなくて、どっちも100%なんですね。フィクションってわかっているよ、いや、でもどっかにはあるんだよって。 多分、アリスもそうだと思うんです。夢だってわかっているけど、体験した自分は確かにいるから。あとこれも私がいつも思っていることなんですけど、夢って記憶じゃないですか。でも、体験してきた現実も今の自分にとっては記憶じゃないですか。ということは夢だって“体験”であり“現実”なんじゃないか…という考え方には無理がありますけど(笑)。でもそういう考え方を「Alice in...」に反映しているんです。だから<ホンモノじゃないなんて知っていた>、でも覚えている以上はホンモノでしょ?っていう想いが含まれているフレーズですね。 ― ちなみに、他にも続きが気になっているものや、続きを書きたい物語ってありますか? この曲を書きたいというわけではないんですけど、スティーヴン・スピルバーグ監督の『A.I.』がすっごく好きで。終わり方がかなりこちらに委ねられていて、毎回「うわーっ!」ってなるからこそ、何回も観ちゃうんですよ。最後「え、これってハッピーエンドで良いんですよね?」って物語、結構あるじゃないですか。そういうものに対しては「じゃあもうこっちでハッピーエンドにしちゃいますよ」って思いますし(笑)、自分のなかで続きを考えます。二次創作的なものは大好きですね。 【インタビュー後編に続く!】 (取材・文/井出美緒) ◆2nd Album 『いつかの夢のゆくところ』 2020年2月19日発売 初回盤 VIZL-1709 ¥3,600 通常盤 VICL-65311 ¥3,000 <収録曲> 1. こもりうた 2. 夢日記 3. ポルターガイスト 4. 時をかけ飽きた少女 5. Alice in... 6. イマジナリーフレンド 7. ルンペル 8. 戯曲 9. 雨の街 10. リブート 11. バク

    2020/02/19

  • edda
    なるべくあっけらかんとひょうきんに伝える。主人公を強がらせる。
    なるべくあっけらかんとひょうきんに伝える。主人公を強がらせる。

    edda

    なるべくあっけらかんとひょうきんに伝える。主人公を強がらせる。

     2020年2月19日に“edda”がニューアルバム『いつかの夢のゆくところ』をリリース。アーティスト名に“物語を語り継ぐ”という意味を持つ彼女。今作の物語の舞台は、忘れられた夢を追いかけて辿りついた【夢の館】です。そこに集まった、様々な主人公の夢のお話が1枚のアルバムへと描き出されております。全11曲、じっくりとご堪能あれ…!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“edda”のインタビューを【前編】【中編】【後編】に分けてお届けいたします。今回はその【前編】です。とにかく物語を愛し、主人公ひとりひとりを「この子」として語るeddaの言葉を、是非、アルバムと併せて、受け取ってください。よりいっそう物語の世界を楽しめるはず…! ― アーティスト名に“物語を語り継ぐ”という意味を持つeddaさんですが、いつ頃から物語というものに惹かれ始めたのでしょうか。 もう本当に幼い頃から。とにかくファンタジーばかり観ていました。とくにNHKの作品が好きで。物語のタイプで言うと、人間じゃないものと人間との関わり合いを描いたような作品が好みです。人間の持つポテンシャルみたいなものにもすごく興味がありますね。今回のアルバムのなかにもいくつもそういう物語を入れました。 ― これまでいろんな物語を読んできたなかで、とくに忘れられない作品はありますか? それこそ、今回のアルバムに入っている「 ルンペル 」がそうですね(※正式名:『ルンペルシュティルツヒェン』というグリム童話。今作の“悪魔の名前当て”というモチーフは、イギリスの『トム・ティット・トット』などにも見られる)。子どもの頃『トム・ティット・トット』という絵本を読んで、そのイラストの印象が強烈で、ずっとまた見たいと思っていたんですけど、タイトルが思い出せなくて。10年ぐらい探していたんですよ。でも母と「これはもう見つからないね」って話していて、最終手段として『Yahoo!知恵袋』で調べまして。 ― ご自身で投稿されたんですか? はい。「ある女の子がいて、悪魔の名前を当てたら助かるよというような内容で、多分その悪魔の名前がタイトルだったと思うんですけど」って書いたら「『ルンペルシュティルツヒェン』じゃないですか?」って回答してくれたひとがいて。でもそのときは「いや、絶対に違うわ」と思ったんですよ(笑)。なんで違うと思ったかというと、ちょうど海外ドラマの『ワンス・アポン・ア・タイム』を観ていて、それに“ルンペル”が出てくるんです。「だったら、私は観たときに気づく!」って。 だけど一応『ルンペルシュティルツヒェン』で調べてみたら『トム・ティット・トット』にたどり着いて。これは“ルンペル”から派生した別のタイトルだったんですよね。そこで「同じだったんだぁ…!」という衝撃がありました。そうやって、私の人生の長い期間をかけて調べた絵本だったから、いつか曲にしようと思っていて。実は2014年くらいに作った曲なんです。それを今回やっとみなさんの前に出すことができました。だからすごく思い入れの強い物語ですね。 ― eddaさんはずっと“物語の主人公”を曲で描いていますが、それはご自身の想いや体験とはほぼ関係ないものなのでしょうか。 基本的にはそうですね。主人公と私はまったくの別人。だけど実は、書いている途中に「あ、自分も結構こういうことを思ったりするな」とか「あ~、こういうときってこう言いたくなるよね~」とか、物語の主人公と自分がリンクする瞬間はあります。その共感みたいなものがあるときには結構、筆が乗りますね。 ― ちなみにeddaさんご自身はどんな性格・性質だと思いますか? めちゃくちゃ感情がわかりやすい人間だと思います。全部わかりやすく表現する。悲しいときには本当に悲しい顔をするし、楽しいときはワーッ!って楽しむし、怒るときはガーッ!って怒るし。かなり言葉にもするタイプですね。すぐ「嫌だ!」とか言いますもん(笑)。 ― 各物語の主人公は、どのように生まれることが多いのでしょうか。 今回のアルバムでいうと、たとえば「 ポルターガイスト 」は、写真からインスピレーションを受けてというパターンでした。私は廃墟が好きで、よく写真集を買って読んだりもするんですけど、ある廃墟のなかに置いてあるピアノの写真がすごく綺麗だったんです。それで、この子を主人公にしたいと思ったところから、曲ができました。あと「 夢日記 」は、実際に私が夢日記をつけていまして。同じように夢日記をつけている子がいたら、どんな感じなんだろうと想像したところから発展したパターンです。 言葉がきっかけになることもありますね。前の曲なんですけど「 不老不死 」は、まず<お前なら私のことを ねぇ殺してくれるでしょ>というワードが先にあって。じゃあそんなことを言う子はどんな主人公かな? 不老不死にしたら面白いんじゃないかな? とイメージを膨らませた感じです。生まれ方はかなりバラバラですね。いろんなところに誕生のきっかけは転がっている気がします。 ― 人称にもかなりこだわりがありそうですね。 ですね。その子の性格で使い分けています。わかるので。「この子は自分のことを名前で呼んでいるだろうな」って思ったときには、あえて一人称を出さなかったり。あと、さっきの「 ポルターガイスト 」の子は<アタシ>なんですけど、この曲はアニメーションでクリエイターさんとコラボレーションするために書いた楽曲でもあって、コラボ相手の“ギブミ~!トモタカ”さんをイメージした主人公でもあるんです。ちょっと強い女の子というか。芯が通っていて、平たく言うとヤンキーみたいな(笑)。そういうイメージがすごくあったので、これは<アタシ>しかないなと、この一人称にしましたね。 ― その子たちの物語をご自身で歌うときは、どんな感覚なのでしょう。 めちゃくちゃなりきって歌います(笑)。演じる感覚に近いですね。ただ、最も時間がかかるのが1番のAメロで、そこで物語を曲としてすり合わせているんですよ。「歌詞をこういうふうに読むとよくない」とか「こう歌うとハマるな」とか。そこがスルッといけたら、1番のサビから2番のBメロぐらいまでは、主人公になりきった気分で歌って。そして終盤では、客観的に「この子はこうだなぁ…」という気持ちが浮かんできたりするんです。いろんな視点で見ながらレコーディングすることが多いですね。 ― ライブのときはまた違いますか? 全然違うんですよ。レコーディングは音が近いというか。全部の細かいニュアンスがちゃんと入るので「ここはメロディー通りに歌うんじゃなくて、音を投げて、喋っているように歌おう」とかそういう表現ができるんです。でもライブではそれがなかなか伝わりにくいので、どちらかというと、曲のノリとか歌詞をはっきり伝えることを意識します。だから、レコーディング中や歌詞を書いているときは“物語を作り込む”ところに特化して、ライブのときは“音楽を楽しむ”ところに重点を置いている気がしますね。 ― eddaさんは今年で活動4年目に突入しますが、歌詞面で変化したと思うところはありますか? あぁ~…どうかなぁ…。これはすごく感覚的な話になるんですけど、私は結構ワードを色や形で見ているんですね。でも初期はそうでもなくて。本当に絵本を書くような感じで、物語を歌詞でどう伝えるかということだけをすごく気にしていました。それが最近は、差しとか抜きとかを意識するようになっていて。 ― 言葉の“差し色”みたいなイメージでしょうか。 そうそう。重い色ばっかりだったから、ここはちょっと黄色にしてみようという感覚。文字が淡々と説明的になってしまうと色が重たいとか、この子の性格だともっと軽めにしないといけないとか、そういうときにはカタカナを使ってみたり。なんかそういうところは、少しずつ上手になってきたんじゃないかなと思いますね。絵を描く感覚に近いです。 ― 歌詞を書くときに、好きでよく使う言葉や、逆にあまり使わないように意識している言葉はありますか? 好きなワードは使えるのが一回だけという意識が強いので、よく使うものはあまり思い浮かばないんですけど、使わないようにしているのは「そのひとことを言っちゃったら終わりじゃん」って言葉。そのひとことに委ねちゃうような言葉ですね。たとえば「愛してる」とか。その「愛してる」に委ねず、どういう目線で、どういう心境だから出た言葉なのかを描きたいですね。 なるべく「悲しい」とか「切ない」とか「傷ついた」とかも、直接的に表現しないほうがいい。あと、昔から注意していることなんですけど、悲しいことを悲しく言わないようにしたくて。なるべくあっけらかんとひょうきんに伝える。主人公を強がらせる。そのほうが「あぁ、無理してるこの子」って逆に刺さるので。それは私が歌詞を書くときに大切にしていることでもありますね。 【インタビュー中編に続く!】 (取材・文/井出美緒) ◆2nd Album 『いつかの夢のゆくところ』 2020年2月19日発売 初回盤 VIZL-1709 ¥3,600 通常盤 VICL-65311 ¥3,000 <収録曲> 1. こもりうた 2. 夢日記 3. ポルターガイスト 4. 時をかけ飽きた少女 5. Alice in... 6. イマジナリーフレンド 7. ルンペル 8. 戯曲 9. 雨の街 10. リブート 11. バク

    2020/02/18

前の20件
次の20件

デイリーランキングDAILY RANKING

  1. クスシキ
    クスシキ
    Mrs. GREEN APPLE
  2. 賜物
    賜物
    RADWIMPS
  3. とてと
    とてと
    パペットスンスン
  4. breakfast
    breakfast
    Mrs. GREEN APPLE
  5. ブルーアンバー
    ブルーアンバー
    back number
もっと見る

歌ネットのアクセス数を元に作成
サムネイルはAmazonのデータを参照

新着歌詞情報NEW RELEASE

  • なくしもの / キタニタツヤ
    【キタニタツヤ】映画『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』主題歌「なくしもの」歌詞公開中!!
  • 灯星 / haruka nakamura + suis from ヨルシカ
    灯星 / haruka nakamura + suis from ヨルシカ
  • ときはなて! / はしメロ
    ときはなて! / はしメロ
  • At The Last / SKY-HI
    At The Last / SKY-HI
  • No More / idom
    No More / idom
  • 君に聞きたいひとつのこと / SHISHAMO
    君に聞きたいひとつのこと / SHISHAMO
  • 花言葉は調べないで / 『ユイカ』
    花言葉は調べないで / 『ユイカ』
  • とてと / パペットスンスン
    とてと / パペットスンスン
  • ソノヒグラシ / Daizy
    ソノヒグラシ / Daizy
  • I my perfect / WarpiE
    I my perfect / WarpiE
もっと見る
TOP
  • アーティスト名インデックス
  • アニソン検索・索引
  • アルバム検索
  • 歌詞全文(フレーズ)検索
  • タイムマシン検索
  • 新曲歌詞情報
  • 新曲歌詞情報(演歌・歌謡曲)
  • アニメ
  • 動画プラス
  • 音楽番組情報
  • 総合ランキング
  • 演歌歌謡曲ランキング
  • カラオケランキング
  • 歴代人気曲ランキング
  • 注目度ランキング
  • 歌詞ショート
  • 今日のうた
  • ニュース
  • 特集ピックアップ
  • インタビュー
  • コトバのキモチ(ワタフレ)
  • 言葉の魔法
  • 言葉の達人
  • その他(バックナンバー)
    • 大人の歌ネット
    • ストリーミング
    • ライブレポート
    • キラ☆歌発掘隊
  • 運営会社
  • メディア掲載情報
  • 利用規約
  • プライバシーポリシー
  • お問い合わせ・リクエスト
  • コンテンツ
  • 広告掲載
  • スタッフ募集
各ページに掲載されたジャケット画像、歌詞に関する著作権は、各レコード会社、アーティストなどに帰属します。

(C)2001 PAGE ONE All Rights Reserved.

このページの先頭へ

MENU

  • ホーム
  • 動画プラス
  • マイ歌ネット
  • 歌詞閲覧履歴
  • ランキング
  • 新曲歌詞情報
  • 今日のうた
  • ニュース
  • ピックアップ
  • コトバのキモチ
  • 言葉の魔法
  • 言葉の達人
  • 歌詞ショート
  • アニメ
  • 音楽番組情報
  • その他
    • ・大人の歌ネット
    • ・ストリーミング
    • ・ライブレポート
  • 運営会社
  • メディア掲載情報
  • ご利用規約
  • お問い合わせ
  • 検索ヘルプ
  • プライバシーポリシー
(c) 2025 Copyright. PAGE ONE All Rights Reserved.()