そもそも我々は団結し、共に在るべきなのか?

さかいゆう
そもそも我々は団結し、共に在るべきなのか?
2021年1月6日に“さかいゆう”がニューアルバム『thanks to』をリリースしました。2020年に起きた出来事を綴ったドキュメントムービー的な内容となっている今作。フィジカルはCDをリリースせず、アナログLPのみという初の試みで、全8曲収録。全て新録で、うち新曲が5曲、セルフカバー2曲、ライブ音源が1曲収録となっております。寒い冬にLPに針を落として自宅でゆっくり聞き入りたい1枚となること間違いなし! さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“さかいゆう”による歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、コロナ禍で考えさせられる「正義とは?」「団結とは?」という問いについてです。アルバムに収録されている「 BACKSTAY 」の歌詞にも通じているこのエッセイを、ぜひアルバムと共に受け取ってください。 ~歌詞エッセイ~ 2020年、我々人類にとって忘れ難い一年となってしまいました。どこの国かに関わらず、人々にとって孤独と孤立を余儀なくされ、様々な情報が錯綜したせいか、精神的、肉体的分断が目に見える形で現れてきました。ただ、この言葉の背中を見ると、そもそも我々は団結し、共に在るべきなのか? ということも考えないといけません。 僕は昔から孤独と孤立に慣れていました。小1で独り死を恐れ始め、小2で精神世界にハマり、小3は宇宙にハマり、小4でやっと子供らしく? 何故かゴジラにハマりました。 授業そっちのけで一日中宇宙の本を読んでいた小3の時なんか、90点以上とっていた学校のテストが急に40点くらいになり、担任の先生が母親を呼び出し心配され、授業をちゃんと受けるように、と注意されました。彼らがそれを注意して止めさせようとしなければ、もしかしてミュージシャンになっていないかもしれませんね。笑 突然音楽を始めた20歳の時も、「お前の事を心配してるから言うんだが早く諦めなさい」と反対されるか、「どうかしたんか?」とか「まあせいぜい頑張りや~」と呆れられるか、でした。その後、ミュージシャンで生計を立てられるまでにはなりましたので、ひとまず夢を実現出来た、とも言えるでしょう。 しかし、その事よりも、夢を叶える為にはある種の逆境とも言える彼らの存在が、時を経てどんな意味を持っていったのかを考えるようになりました。思い返すと、彼らなりの正義があり、僕のことを純粋に心配してくれるあまり、僕の夢の実現にとっては逆境の存在となっていたのです。 ただ、同時に、生きる為のスパイスにもなってくれました。こう言うと、貴方は皮肉屋で鈍感力があり強い人ですね? と、思われそうですが、うーん、皮肉屋は当たってるかもしれませんが、こう考えるようになりました。「事実は一つですが人の数だけの見える現実と真実が存在する」、と気付いただけです。 最近、ふと考えます。実は、この世の争いの根源は、確たる「悪」がいるわけではなく、互いの正義がぶつかり合っているだけの現象なんじゃないか? と。もっとシニカルに言うと、例の逆境スパイスさん達にも通ずる“正義のなすりつけ合い”をしていて、その事自体に本人達は勿論気づいてないゆえに、自分達の正義こそが全てなのです。 渦中にいる人々は、それぞれの正義の剣を振りかざし、自分と自分の愛する人の為に勇気を持って闘い合う。しかし、本当は、闘いのそもそもの原因に気づいてしまっている“争いを好まない人”だけが、最早解決出来ない自分の無力感に怒り、独り寂しく状況を憂い、一番傷ついているのかもしれません。 正義、と言う言葉自体にはとてもポジティブで良い意味がありますが、では反論の余地もなく正義が複数存在しているこの世界で、それぞれの正義はどのように共存ができるのでしょうか? あるいは、一つの正義に統一されようとしているのでしょうか? 例えば人類のIQの1万倍ある宇宙人がいたとして、我々はどう見えているのでしょうか? 最初の話に戻りますが、やはり、僕は、団結したいです。共にいたいですし、愛し合いたいし、肩を寄せ合いたい。正義の剣を振りかざし合ったとしても、最後は仲直りしたいし、自分が勝ってしまった時にすら、相手の正義の根幹までは否定しない、心の余裕を持ちたいです。もし、自分の正義が50年後にはもっと大きな視野で見た時に間違っていたら、闘いに勝ってしまった自分を悔やむでしょう。 そろそろ締めないといけませんが、全然まとまりません。実は、結論も無いのでまとめるつもりもありませんが。笑 この渾沌と分断を抱きしめて、僕らは何処に向かうのでしょうか? 団結とは、それぞれの尊い違いを無理矢理無くすことでしょうか? この世界を、自分に慕ってくれる人々だけで満たすという怪物の尻尾が見えますでしょうか? この世界で、自分を慕ってくれる人々の為に生き、自分と違う人々の違いも認め尊重できたら、なんて素晴らしい世界でしょうか? 宇宙人さん、答えて下さい。 <さかいゆう> ◆ニューアルバム『thanks to』 2021年1月6日発売 アナログLP:POJD-23001 ¥3,600(税抜) <収録曲> Side A 1. 崇高な果実 2. His Story 3. ダイヤの指輪 4. 鬼灯 (Live Ver.) Side B 1. BACKSTAY 2. Magic Waltz (A Capella Ver.) 3. 井の頭公園 (Alone Ver.) 4. Hilarious デジタルALのみ2曲追加(計10曲) ・ウシミツビト (molmol ReMix 2021) ・ストーリー(Grand Street Ver.) 試聴購入: https://caroline.lnk.to/thanks_to ◆さかいゆう Public Hall Solo Concert 2021 “thanks to” 2021年1月9日(土) 大阪・大阪市中央公会堂 大集会室 開場/開演:16:00 / 17:00 チケット¥5,000(税込) 2021年1月17日(日) 東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂) 開場/開演:16:00 / 17:00 チケット¥5,000(税込)























