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  • Hana Hope
    境界を越えて人は繋がる
    境界を越えて人は繋がる

    Hana Hope

    境界を越えて人は繋がる

     2025年12月17日に“Hana Hope”がニューシングル「Two Of Us」をリリースしました。タイトル曲は、TVアニメ『永久のユウグレ』エンディングテーマです。さらに今作には、『永久のユウグレ』ダブルエンディングテーマとして告知されていた荘厳なバラード「星紡ぎ」と、Hana Hopeが敬愛するアーティスト・羊文学「1999」のカバーを収録。    さて、今日のうたではそんな“Hana Hope”による歌詞エッセイを2週連続でお届け。第1弾は、シングルタイトル曲「 Two Of Us 」にまつわるお話です。この歌に込めた思い、そして滲んでいる自身の生き方とは…。ぜひ歌詞とあわせて、エッセイを受け取ってください。 君の存在を近くに感じたいのに、君はいつも一歩先の未来にいる。 このかたちの定まらない愛を抱えたまま、私たちは歩いていけるのか。 “Two Of Us”は、そんな心の奥底に潜む感情、rectifyしようとする旅のような曲です。 君にもっと 触れていたい  今もずっと 消えない愛  惹かれ合った 二つの心は  変わらないままみたい   どんな世界に生きていても、本物なのは“愛情”と、二人を結ぶ見えない光。  An unknown force pulls us together.    君に届く日がくること I believe it  I'm running with the love that we're destined for きっと   この曲を書いていた頃、私は大切な誰かを失ったばかりでした。  だからこそ、この曲には「境界を越えて人は繋がる」という私の生き方そのものが滲んでいます。 同じ世界にいなくても、 愛情は息をしつづける。 このbeliefが、私を前に進ませ、地に足をつけてくれた。   それでも、不安を抱えるのは人間の証拠。    空にきっと 答えがあるかのように見上げてしまう   私たちは時に、説明できない大きな力へ導きを求めてしまう。 答えられない質問を抱えながら。   終わらないように感じるそのexistentialな感情も、 きっといつか無限の空へと繋がっていく。 これからの楽しみを犠牲にしないで。 愛と共に、生きていくために。   終わらない夜  エクリップスを彷徨ってても  眩しいほどに目に映る  無限の空が  僕たちを  待ってるんだから   < Hana Hope> ◆紹介曲「 Two Of Us 」 作詞:2tros・Hana Hope 作曲:2tros ◆ニューシングル「Two Of Us」 2025年12月17日発売

    2025/12/11

  • いきものがかり
    “あい”ちゃんと、この愚かな私について その一
    “あい”ちゃんと、この愚かな私について その一

    いきものがかり

    “あい”ちゃんと、この愚かな私について その一

     2025年12月10日に“いきものがかり”がニューシングル「生きて、燦々」をリリースしました。タイトル曲は、TVアニメ『キングダム』第6シリーズのオープニングテーマです。作詞作曲を水野良樹、編曲を島田昌典が担当。視聴者から“アニメの世界観にぴったり”との声が多数寄せられております。    さて、今日のうたではそんな“いきものがかり”の水野良樹による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回は第1弾です。自身に何度も投げかけられてきた、「AIに歌詞は書けるのか」という問いに対する考察。そして、AIが生成した歌詞に違和感を覚える理由についての仮説と論点を綴っていただきました。ぜひ最後までお楽しみください。 歌ネットのコラムの締切、もうすぐだったな。そろそろ書かなきゃな……とテキスト入力ソフトを立ち上げたら、画面上に吹き出しコマンドが表示された。このソフト、いつの間にかアップデートされていたらしい。コマンドにはこのようなことが書かれてあった。   「お疲れ様です。どんな下書きがお望みですか?営業報告書?お子様の算数の問題集?プレゼン用資料?すぐにご用意いたします」   おう。君か。やっぱり、君だったのか。最近よく会うね。   "あい"ちゃんである。   同い年の盟友、大塚愛のことではない。そもそも大塚さんのことを「愛ちゃん」とは呼べない。一応、向こうが先輩だし。大塚さんはこちらのことを「水野くん」と呼んでくれるが、そこを踏み込んで「愛ちゃん」とは呼べない。かといって「愛さん」だと後輩感がいささか過剰だ。以前、調子の良い後輩感を出そうと思ってうっかり「姉さん」と呼んでみたら「いや、年下ぶるのはずるいわ。同級生じゃん」と怒られた。正論である。諸般のもろもろを鑑みて、落ち着くところが「大塚さん」である。目の前で会話をするときの呼び方は「あなたねぇ」である。「君」ではない。なんかピリッとする。「あなた」ではちょっと距離がある気がするので、そこは少し茶化して「あなたねぇ」である。自分は濃いめの神奈川県出身者だが、江戸っ子っぽいイントネーションで言うのがコツだ。発音的には「あぁーたねぇ」でもよい。さぁ、みなさんご一緒に「あなたねぇ」。ちなみに大塚さんは黒胡麻せんべいが好きである。レコーディングスタジオのケータリングにあった黒胡麻せんべいを彼女はいたく気に入っておられた。大塚さんが喜ぶから、今後は黒胡麻せんべいをちょっとだけ多く買ってきてほしいと、スタッフさんにこっそり頼んだくらいだ。スタジオで大塚さんの機嫌が良いと嬉しい。   なんの話だ。また、無駄な話を。遠回りをしてしまった。人間とはこうやって、本題から外れた、どこにも辿り着かない無駄話を長々としてしまうものだ。いや、主語がデカすぎた。あくまで愚かな自分ひとりのことに過ぎないのに、ついつい「人間とは」とか「我々ミュージシャンとは」とか、主語をでかくして語り、発言の主体をあいまいにさせ、自分を守ろうとしてしまう。これこそ実に典型的な、あまりにも愚かな人間……ああ、じゃなかった、わたし。ぼく。水野。水野良樹。いきものがかりの地味な方。顔はよく思い出せないけれど、たぶんあいつ!とあなたが今思い浮かべている人。のいつもの有様である。   そんな愚かな私の前に近頃、たびたび姿を表す存在がある。   「AI」。つまり、"あい"ちゃんである。   あなたのところにもよく顔を出しているはずだ。なんせ大人気だから。引く手あまただから。冒頭のテキストソフトのように、知らぬ間にあらゆるところに実装されていて、いつでもどこでもひょっこり現れる。ドン引きするくらい優秀だし。私なんか、もっと会いたいなって思っちゃって、しっかり課金している。課金ユーザーだ。どこの"あい"ちゃんとは言わないけれど(いろいろ種類があるだろ)のめりこんでいる。歌詞で稼いだ印税をおしげもなく"あい"ちゃんにつかっている。脳に汗をかき、あんなに苦労して文字を書いて稼いだお金を、数秒でさくっと数千文字の文章を吐き出せてしまう"あい"ちゃんに毎月せっせと貢いでいるなんて、やれやれ、なんてディストピアだ。   ところで、このコラム、そろそろ読者に愛想をつかれてしまう気がする。 本題に入ろう。さすがにちゃんと話そう。   歌詞を題材とした音楽メディア「歌ネット」に掲示するコラムで「AI」という単語を出したからには、もう皆さんも薄々、「ああ、こいつ、あのテーマで喋る気だな。」とお気づきだと思う。無駄話を続けて、字数を稼いでいることにもお気づきだろう。そこはあなたも人間なんだから、察してくれ。ありがとう。さぁ、はじめよう。   「AIに歌詞は書けるのか」   この1年くらいのうちに、もう何度、この話題を投げかけられただろう。取材のようなオープンな場所でも、友人との雑談のようなプライベートの場所でも、多少の言い回しの違いこそあれ、様々なひとから、何度となくこの話題を切り出された。ポイントカードがあったら、もう2、3枚埋まるくらいの回数聞かれたと思う。ポイントカードが1枚埋まったら「1回だけこっそりAIに歌詞を書いてもらえる券」とかもらえないだろうか。できれば締め切りが差し迫っているときとかに。年度末とかに。そこんところ、いい感じに頼むよ、"あい"ちゃん。まぁ、なにがしかの"ミュージシャンとしての信用"的なものを、ごっそりと失ってしまいそうだが、それは神妙な顔と雰囲気でどうにかするとして。   ただ、この問い、どうも最近、無意味化している感はある。読者の皆さんからも「え?まだ、そんなこと言ってるんですか?あなた、まだ、そこにいるんですか?」と、スマホの画面に冷たい眼差しを向けられている気がする。どうか、あなたのその綺麗な指先で画面をスワイプしないでほしい。あと、もうちょっとだけ読んでほしい。それなりに長いけど。   というのも、文章だけでなく、コンピュータープログラム、画像、動画、音楽など、生成AI技術の加速度的な進歩によってその成果物のクオリティが「うわ、やば。こわ。ひくわー」とこちらの言語能力を削ぎとるレベル……なんてとうに越え、「人間がつくったものか、生成AIがつくったものか、はたまた両者の掛け合わせか、わからない」というレベル……も難なく越えそうで、「シンギュラリティの全方面的な実現」は想定よりだいぶ早まりそうですよという話も聞こえてくるレベル……もそろそろ過去のことで、さらに一歩越えて「やがては人類滅亡するらしいっすよ」というドラマティックな話をユーモアの範疇でしゃべっていられなくなりそうですねというところまできた今、歌詞という(音楽との共生という制限的特徴はあれど)言語だけで表出される、あまりにもミニマムな表現様式が、「書ける」「書けない」のレベルで考えられるわけないでしょう、そりゃ書けるっしょと、当然化されるのは自然な流れであり、ゆえに「AIに歌詞は書けるのか」という問い自体が瓦解しているのは、紛れもない現実だ。   ああ、なんてまわりくどい、長い文章だろう。 わざと読みにくくしているとしか思えない(半分、その通りである)。 やっぱりこのコラムもAIに書いてもらったほうがよかったんじゃないか。そう自省しながらも、一方でむくむくと湧き立ってくる疑問は、それでもなお、AIでの歌詞執筆にまつわる話題が、それなりに好奇心をそそるものとして残り続けているのはなぜだろう、というところだ。   たしかに「AIに歌詞は書けるのか」という問いそのものが"問うているところ"の性質が、いつの間にか変化していることは明白だ。この問いを話題にするとき、字面通りの「書ける」「書けない」の成否を問うているひとは、もうさすがに少ない。我々がこの問いにおいて興味の重心を置くのは、単純な実行の成否ではもはやなく、やはり「良い(と人間が思える)」歌詞を書けるのかという、クオリティの進化にまつわる部分であろう。   だとしてもだ。 本来であるならば、その「クオリティについてのうんぬんかんぬん」も、遥か昔に廃れていてもおかしくない話題のはずだ。前述したように、画像や動画といったような、歌詞と比較すれば遥かに変数の多い、複雑な情報構成をもつ創作物が「人間オワタ」と揶揄されるレベルで表出され、圧倒的な物量とスピードで氾濫する現状を見れば、たかだか数百文字で、テキストという単純な言語情報で、データ量としては極小であるはずの創作物のクオリティが、なぜ議論としてまだ生きているのか不思議だ。それでも、なぜか我々はAIが書いた歌詞を見て、少しだけ思ってしまうのだ。   「あれ、なんか、ちがう」と。   そう思ってしまうのは、AIに創作を侵食されることへの忌避感から生まれるバイアスなのか、はたまた「極小な違いも敏感に感じとる俺、いけてるっしょ」という、分析そのものを自己表現化してしまいがちな人間らしさの発露なのか、そうやって意地悪に考えればいくらでも鑑賞における非論理性や認知の歪み、偏りを指摘できそうだが、愚かな人間のひとりである私は、人間に対してえこひいきしてしまう気持ちがたっぷりあるので、どうしたって「やっぱさ、いろいろ俺も考えたんだけどさ、なんかちがうって感じするよね?」と、飲み会で知り合いをみつけたときのようなハイテンションで、人間たちに加勢してしまうのだ。   なぜAIにとっては、シンプルで容易な課題であるはずの歌詞の生成に、まだ我々は違和感を抱くのか。「なんか、ちがう」をぬぐいきれないのか。   問いとは、それそのものが、答えとなるときもある。 「シンプルだから」容易なのではなく、「シンプルだから」困難なのではないだろうか。   以下、次のような仮説と論点で語っていきたい。 真面目な顔をして、脳に汗をかきながら文字を打っていきたい。   ・歌詞というシンプルな構造物だからこそ、人間と生成AIとの微妙な差異を、情報の複雑さのなかに隠蔽することができない。   ・画像や動画は、その創作物のなかに鑑賞者に与える情報が膨大にある。一方で歌詞は、歌詞そのものに表記されている情報はきわめて少なく、鑑賞行為は、鑑賞者自身がもつ知識、想像力を能動的に駆動させることでその大部分が行われる。歌詞においては、その鑑賞行為の実質は鑑賞者たる人間の脳内での負荷が比較的大きく、そのように鑑賞者の未知で不明瞭なアセットを駆動させなくてはならないようなエンタメは、まだAIは不得手なのではないか。   ・人間とは、計算の結果で成立している存在ではなく、実質的には環境そのものと接続している存在だ。自己同一性を保つために、自己とそれ以外(他者、世界)を分離するような考え方が人間にはインストールされているようだが、それは完全ではなく、物理的には環境そのものといってもいいはずではないか。そのような人間と、膨大な計算(それがたとえ人間の理解を大幅に超えるような規模と速度であったとしても)の結果である生成AIとは、似姿ではあるにせよ、同一にはなりえないのではないか。母数は環境(宇宙そのもの)にあり、計算はどうしてもその枠内に入るものではないのか。そして、そのアウトプットの差異は、前述した通りに、シンプルなものほど出やすい(気がする)   ・人間は、人間の認識が及ぶ範囲ではおもに時間の経過と伴走するかたちで、生から死へと、おのれの意志と関係なく自走してしまう存在だ。我々の「生きる」という現象は、どこからきて、どこへ向かうのか。それを人間がコントロールすることは現状ではできないし、それを理解しようという試みは人類史のなかで延々と繰り返されてきたのだろうが、結論にはもちろん至っていないだろう。この"自走"あるいは、延々と命として現れつづける状態と、出発点において入力を前提とするAIの自走に"見える"状態とは、やはり差異があるのではないか。そして、それこそが歌詞という、鑑賞者としての人間そのもの(あるいは環境そのものと言い換えてもいいかもしれない)を主体として駆動しないと成立しないミニマムな創造物のなかでは、逆説的に巨大化するのではないか。     まるでAIが書いたような"それっぽい文章"だが、残念ながら人間のひとりである愚かな私が書いた"それっぽい文章"である。さぁ、これから、これらについて、膨大な時間をつかって考え、AIだったら数秒でアウトプットする程度の字数を費やして書いていきたいと思うが、さすがにここまでで長すぎるし、正直、お腹が減っているので、また続きは次回とさせていただきたい。   こちらのコラム、全3回で書かせていただけるらしく、私にはあと2回のチャンスが与えられている。食欲を満たし、ぐっすりと睡眠をして、体調万全で奮闘して書きたい。だが、締め切りに間に合わないと思ったら、みんな大好き、大人気の"あい"ちゃんに声をかける誘惑に、負ける可能性はゼロとも言えない。そのときは私の文章を一読されたのち、「あ、こいつ、やりやがったな」と思って笑い飛ばしていただければ幸いである。   今日は雨が降っている。いい歌詞が書けそうな日だ。それでは、また。ごきげんよう。   <水野良樹(いきものがかり・HIROBA)> ◆ニューシングル「生きて、燦々」 2025年12月10日発売   <収録曲> 生きて、燦々 生きて、燦々 -みなさん、こんにつあー!! 六万の声ver.- 生きて、燦々 -instrumental- ◆「 生きて、燦々 」 作詞:水野良樹 作曲:水野良樹 

    2025/12/10

  • yuzen
    雪は花
    雪は花

    yuzen

    雪は花

     2025年11月26日に“yuzen”が新曲「雪の花」をリリースしました。同曲は、冬の別れを通して、愛するひとへの想いを胸にしまい、儚さの中で前へ進もうとする“愛の記憶と成長”の物語。yuzenのありのままの歌声で物語を素直に受け止めることができる楽曲となっております。    さて、今日のうたではそんな“yuzen”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「 雪の花 」にまつわるお話です。歌詞の背景にある物語と<僕>から<あなた>への想い。そして、制作の軌跡は…。ぜひ歌詞とあわせて、エッセイを受け取ってください。     放つ言葉ひとつひとつにリボンをかけてあなたに渡せていたら、この左手の居場所はポケットの中ではなかったのだろうか。   言葉が白く残るようになった。 もう最近になると秋は短く、夏が終わった瞬間に夜は肌寒くなる。金木犀はきっと泣いているだろう。   「今年の雪は積もるかな」   愛しい声がする。 でも通勤のことを考えるようになると雪は積もらないほうがいい。もう、僕たちは大人になってしまったらしい。   2024年冬。辺り一面に白い膜が張っている。   「雪、積もってるよ!」   あなたに言えたらどれだけ幸せだっただろう。 小さな積み重ねが雪の花を咲かせてしまった。 僕は悴んだ指先をポケットにそっとしまう。   冬は好きだけどあなたがいないと意味がない。   ------   お世話になっております、yuzenです。 新曲「雪の花」はどうでしたか!! 今年の冬にリリースを企んでいたため、真夏に制作を始めたこの曲。パソコンで愉快にシャンシャンと鈴の音や鐘の音を画面で選択しているあたくしの汗は止まらず、水を爆飲みしながら制作を進めていきました。   冬の名曲は山ほどありますから、その中でも引けを取らない良いメロディをですね、この曲達にはバンバン使いましたね。はい。   藤川球児監督みたいな話し方になってしまいましたが、この曲がみんなの耳に届く頃には、、きっと、、、冬が、、きてるはず、、。 そんなことを思いながら魂を込めて作りました。ぜひたくさん聴いてください!!!   <yuzen> ◆紹介曲「 雪の花 」 作詞:yuzen 作曲:yuzen

    2025/12/09

  • 相川七瀬
    人生には無駄なことは何一つない
    人生には無駄なことは何一つない

    相川七瀬

    人生には無駄なことは何一つない

      2025年11月8日に“相川七瀬”がミニアルバム『FIREWORKS』をリリースしました。今作は相川にとって久々となるコラボレーション作品となっております。つるの剛士、土屋アンナ、Micro(Def Tech)、KENJI03(BACK-ON)といった個性豊かなアーティストたちとの作品や、今年の全国ツアーを通じてファンと共に育んできた織田哲郎による「明日へ」など、カラフルで力強い作品が収録。    さて、今日のうたではそんな“相川七瀬”による歌詞エッセイを3回に渡りお届け。第2弾は、デビュー30周年イヤーにリリースされた三部作のアルバムから第二弾『STARDUST』全収録曲のセルフライナーノーツを綴っていただきました。ぜひ作品とあわせて、それぞれの楽曲に込めた思いを受け取ってください。 デビュー30周年イヤーには三部作のアルバムをリリースしました。   6月にリリースしたその第二弾『STARDUST』は愛をテーマに作り、私にとって忘れられない一枚になったと思います。20、30、40代の自分の感性で作ってきたストック曲も含め、この30年の自分の歩みがここに詰まっています。   「Sweet arms」「I love you too」「破片」は、時を超えてこのように聞いてもらえる形になった曲たちです。 2025年の夏のツアーで「破片」を歌った時、不思議な感覚でした。20数年経った今、その答え合わせをしているかのようで、なんとも言えない感動がありました。   人生には無駄なことは何一つないと、過去の自分が作りかけて置いてきた作品に教えられた…と言うような私の大切な星屑たちの集合体です。     「STARDUST」 ファイナルファンタジーのサウンドエディターをされている祖堅さんに、楽曲制作をお願いしました。私が書いた「STARDUST」の歌詞を、全て生かしてとても壮大な物語のようなメロディを産んでくれました。私の楽曲の中で、この曲は最も高いキーの曲であったと思いますが、そういうチャレンジもとても楽しませていただき、このアルバムの扉を彷彿させるような世界観の1曲です。余談ですが祖権さんは、高田さんの師匠であり、そのつながりでお願いした経緯があります。   「恋に落ちた瞬間」 この詩を書いた時に、メロディは髙田有紀子さんしかいないと思いました。 10年以上、連絡をとっていなかった彼女に久しぶりのコンタクトして、作ったものです。 最初のデモから、自分が求めてきた世界が完璧に再現されており、一気に『STARDUST』の構想が浮かび、このアルバムには彼女と過去に作ってきたストックを全て入れようと決心しました。 制作に先行して、ライブで歌いながら、その空気感を肌で感じ、スタジオではその再現を心がけ、作り上げていきました。   「Sweet arms」 20代後半にデモとして上がっていた曲。曲の内容と歌詞の骨格はほとんど変えていませんが、大人になった自分が歌うように少し手直しをしました。当時、書いた自分の歌詞がストレートすぎて、今ではもうそんなにストレートなものは書けないなと恥ずかしくなる瞬間もあり、制作はとても楽しかったです。他の楽曲がピアノメインなのでこの曲に関してはギターをメインに構築しています。   「クレッシェンド」 この歌詞を書き終え、スタジオで歌った後、この曲がもっともアルバムの中で繊細で壊れやすい歌詞の世界観だったという気持ちになりました。 歌詞の世界に関しては、昔の自分と向き合っているような感覚で、また様々な感情が湧き出てきて。過去と今の自分が共作しているような、そんなラブソングです。   「I  love you too」 小説『ダリア』を書いていた時の作品で、思い入れがありすぎて、15年以上出すことができなかった1曲です。 当時のデモと同じサビを踏襲し、なるべく書いた頃の自分の息吹を生かしています。 A・Bメロに関しては半年かけて高田さんと熟考した結果、作り直す作業をし、歌詞もアップデートしました。歌詞の世界観は、今持てるだけの全ての表現をぶつけた愛の形です。   「破片」 私が20代の時に描いた楽曲で、最も自分のキャリアについて悩んでいた時期のものです。当時、楽器の上手ではない自分が、ボイスレコーダーに吹き込んだメロディを、この『STARDUST』を一緒に作ってくれた高田有紀子さんが譜面におこし、デモテープ化してくれていました。若かった自分のメロディに歌詞を乗せる作業に難しさがありましたが、50代の自分が偽りなく等身大であることで、答えが出せたのかなと納得できる曲になりました。 <相川七瀬> ◆ミニアルバム『STARDUST』 2025年6月18日発売 <収録曲> 1 STARDUST 2 恋に落ちた瞬間 3 sweet arms 4 クレッシェンド 5 I love you too 6 破片 ◆ミニアルバム『FIREWORKS』 2025年11月8日発売   <収録曲> 1.何度でも~Rebirth~ feat. つるの剛士 2.Victory Anthem 3.sweet revenge feat. ANNA TSUCHIYA 4.カミナリ祭 feat. Micro from Def Tech 5.いつも隣で 6.明日へ 7.So what? feat. KENJI03(BACK-ON) 8.ワッショイ!

    2025/12/08

  • ぼっちぼろまる
    ぼっち星では、4月に桜が咲かない。
    ぼっち星では、4月に桜が咲かない。

    ぼっちぼろまる

    ぼっち星では、4月に桜が咲かない。

     2025年12月3日に“ぼっちぼろまる”がメジャー1stアルバム『COMICAL』をリリースしました。ジャケットは、イラストレーター/アニメーション作家のまご山つく蔵が制作。収録楽曲をイメージしたキャラクターたちが登場するアートワークに。「つよがるガール feat. もっさ(ネクライトーキー)」、「鎌倉STYLE」、「NE-CHU-SHOW」など、ぼっちぼろまるの活躍が凝縮された渾身の全17曲入りアルバムとなっております。    さて、今日のうたではそんな“ぼっちぼろまる”による歌詞エッセイを2週連続でお届け。第1弾は、収録曲「 桜風 」にまつわるお話です。4月に桜が咲かないぼっち星での日々や、“負け”を繰り返した受験戦争を経て、たどりついた景色は…。ぜひ歌詞とあわせて、エッセイを受け取ってください。 僕の地元のぼっち星では、4月に桜が咲かない。 だから卒業式でも入学式でも、桜並木を歩いたことがない。 ああいう景色は、僕にとって漫画やアニメの中にしか無いものだった。   ある日の取材中、記者がこんな質問をしてきた。 「人生でいちばん“負けた”ことって何ですか?」   オーディションに落ちたこと。 変なバンドマンにバカにされたこと。 酔ったヤンキーに急に殴られたこと。 大好きだった女の子にフラれたこと。   “負け”の思い出が、走馬灯のように大量にかけめぐった。 思わず「あー…」と悩んでしまったけれど、なんとか記事で使えそうな話ができた。 一番を決めるのは、やっぱりむずい。   その中で「受験戦争、一回も勝ってないな」と思い浮かんだ。 僕は今までの人生で第一志望校に受かったことが無い。 妥協してランクを下げたわけでもなく、ちゃんと受験して、ちゃんと合格発表を見て、ちゃんと自分の番号がなかった。 ちゃんとした“負け”を、何度も繰り返してきた。   高校3年生の冬。 ギターとパソコンにコピー用紙を貼って「触ったらバカ」と書き、 寒い部屋で電気ストーブにあたりながら必死に受験勉強をしていた。 図書館や自習室にも行ったし、塾や予備校にも通い詰めた。 月曜日はジャンプを読んで、たまにネットサーフィンもして、 電車の中では単語帳をめくって、 そしてやっぱりギターも触ったりして。   とにかく自分なりに必死に頑張った結果――   不合格   これはマジで結構かなり相当、つらいものがあった。   それでも後期で第二志望校に合格し、なんとか大学生にはなれた。 「僕は“第一志望”というものに一生縁がないのかもしれない…」 そんなことをぼんやり思いながら東京に向かった。   そして迎えた東京の入学式。 桜が舞っていた。 まるで漫画の見開きみたいな光景だった。   その瞬間、ふっと気持ちが軽くなった。 「ああ、これで良かったんだ」と。   “不合格”なんてちっぽけなことだった。 どんな場所でも、どんな状況でも、桜が咲くならそれでいいんだ。 きっと漫画やアニメみたいな、楽しい日々が待っている。   桜が咲いた学校での思い出がたくさんありすぎて、僕はいつまでも歌詞にして歌っている。 第一志望に落ちて、良かったな~   <ぼっちぼろまる> ◆紹介曲「 桜風 」 作詞:ぼっちぼろまる 作曲:ぼっちぼろまる ◆メジャー1stアルバム『COMICAL』 2025年12月3日配信開始   <収録曲> 01. -目次- 02. 超!うたうぼっちのテーマ 03. 桜風  04. タタリダンス 05. おとせサンダー 06. -質問を募集するコーナー- 07. つよがるガール feat.もっさ(ネクライトーキー)  08. 鎌倉STYLE  09. NE-CHU-SHOW  10. イケてるパーカー 11. -挿絵- 12. ハロ 13. 魔法ぽい 14. さよならグリーンデイズ 15. シン・タンタカタンタンタンタンメン  16. COMICAL 17. -あとがき-

    2025/12/05

  • SUPER BEAVER
    成りたい自分に成るためには
    成りたい自分に成るためには

    SUPER BEAVER

    成りたい自分に成るためには

     2025年12月3日に“SUPER BEAVER”が初のアコースティックアルバム『Acoustic Album 1』をリリースしました。本作には、河野圭を共同プロデューサーに迎え、“アコースティック”と銘打ちながらもその枠に留まらない自由な発想で再構築し、既発アレンジとはまた違う魅力を放つ楽曲の数々で紡がれた壮大な作品に仕上がっております。    さて、今日のうたではそんな“SUPER BEAVER”の柳沢亮太による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、収録曲「 人として 」にまつわるお話です。「人として格好いい」の解像度を上げて、考えてみると、その「人」とは一体どんな在り方をするのか。成りたい自分に成るためには必要なものは…。ぜひ、歌詞とあわせてエッセイを受け取ってください。 本当に一個人として考える「人として格好いい」の解像度を上げていくと、その「人」は損な役回りが多いのだろうなと思う。   損を損とも思わないのではなくて、損だと分かった上で引き受けるような。そしてそれは、無償の愛や純粋無垢な善意とも異なり、大なり小なり思惑も欲求もある上での立ち回りで、故に褒められたら嬉しいはずなのに自ら明るみにすることはないような在り方。   どうせ知られることもないのであれば放っておけばいいのに、目に入った以上は無視できないこと。探しにいくほどの甲斐性はなくとも巡り合ってしまえば向き合いたくなる性のこと。   小さいことで言えば、自分が捨てたわけでもない無関係な道端のゴミがどうしても気になって、誰も見ていないのに拾うあの感じ。拾った分だけ良いことが起きるとも思っていないし、褒められるわけでもないし、無視して通り過ぎても怒られやしない。   じゃあなぜ? 単純にどうにも気持ち悪いのだ。気がついたくせに気づかなかったふりをする自分のダサさ、小ささ、情けなさを直視するのが耐えられないのだ。気づいてしまった以上は無かったことにはできない。無かったことにしようとする自分を許せない、ただそれだけなのだと思う。   つまり、損な役回りを回避して他の誰かへ擦りつけるような意地悪さとか、波風立たぬうちに不可抗力で誰かの受け持ちになるように願う情けなさとか、そんな自分が、成りたい自分の真逆だからどうにか抗おうとしているのだと思う。   今日なお持ち続ける願望であり、成れていないからこその気持ち。他人の得は自分の損ではない。関係もない。どれだけ嫉妬しても自分も環境も状況も変わらない。成りたい自分に成るためには、自分が自分のために自分と向き合い、自分で責任を負いながら自分で努力する。結局それしかないんだろうなって思う。大変だ。   <SUPER BEAVER・柳沢亮太> ◆紹介曲「 人として 」 作詞:柳沢亮太 作曲:柳沢亮太   ◆『Acoustic Album 1』 2025年12月3日発売   <収録曲> 1.人として 2.ひたむき 3.正攻法 4.秘密 5.グラデーション 6.mob 7.美しい日 8.値千金 9.名前を呼ぶよ 10.予感 11.Q&A 12.切望 13.それでも世界が目を覚ますのなら 14.アイラヴユー

    2025/12/04

  • クジラ夜の街
    朝について
    朝について

    クジラ夜の街

    朝について

     2025年11月26日に“クジラ夜の街”がメジャー3rdフル・アルバム『ひかりあそび』をリリース。今作は、名前のとおり“光”をモチーフにしており、ジャケットや歌詞カードにはたくさんのこだわりが詰め込まれています。さらに、新たなアーティスト写真は、真っ白な衣装の4人を色とりどりの光が照らし、ファンタジーでありながらロック・バンドでもある彼等を象徴するようなビジュアルに。    さて、今日のうたでは“クジラ夜の街”の宮崎一晴による歌詞エッセイを3週連続でお届け。最終回は、収録曲「 新聞配達少年 」にまつわるお話です。なかなか夜、眠ることができずに朝を迎えてしまう。ひとりだけ“昨日”に取り残された気持ちになる。そんなあなたへ…。ぜひ歌詞とあわせて、エッセイを受け取ってください。 かすかな車輪の音と 知らん小鳥の囀り 薄い水色の光がカーテン隙間から漏れ入り 寝室の闇が滲んで 朝の到来をかんじる あの瞬間が本当に嫌いです。 だいたいの場合 そこに立ち会っている(寝そべっている)のは 一睡もできなかった自分なので。   仕事柄 ライブやイベントの日以外は そんなに早く起きる必要がないから 一晩中起きていたって問題はないんだけど 要・不要に紐づく嫌悪感とは別に シンプル、 すごい置いてかれた気持ちになるんですよ。 眠れないまま朝を迎えるのって こう、俺だけ昨日のままみたいな感じがして。   睡眠が下手になったのは 高校を卒業してから。 コロナ禍とかもかぶって 規則正しい生活が終了、 日中外に出ないから 夜は全く疲れてない、 目を瞑っても全く入眠できない、 したら 布団をかぶる→考え事をする みたいな変な癖がついちゃった。 ベッドに寝転ぶと 条件反射で脳がフル回転する あまりに不器用な生物に成り果ててしまった。 パブロフ!   そっから5年経った今も 寝室が一番集中できる場所なのは 変わってないのです。 このエッセイだって、布団かぶって書いている。   本当に毎夜、考えまくってる。 考えても答えの出ないことばかり 考えあぐねている。 眠るための方法を考えて 眠れなかった時もある。 ベタに羊を数えてみたら いつのまにかニュージーランドで牧場を営むための幾つかのステップについて考え耽っていたこともある。 なんか発電できちゃうかもってくらい 脳みそが動いてる。 体は微動だにしないのに。       . . .   『眠れぬ夜に嫌気がさして 深夜0時、少年は窓から飛び立った!』   . . .       10代の頃書いた 「夜間飛行少年」という曲の前口上。 最近改めて読んだら ちょっとムカついてしまった。 この少年は空を飛べるらしいけど俺は飛べない。 ベッドに張り付けられたまま 迫り来る朝に怯えるしかない。 眩い光に包まれて 気絶するように眠る瞬間を待つしかないのだ。 そんであと0時に寝つけんくらいで無闇に飛んでいかないでほしい。 人が本当に焦りだす時間は 3時40分を超えたあたりからだよ。少年。   今、自分に必要なのは 慰めや鼓舞じゃない。 開き直ることだ、と思った。 そうして 「新聞配達少年」という曲を書き始めました。 朝刊が届けられる時間 “昨日”に取り残されている自分へ向けて 『眠れないならばそれでいい、この夜は僕のもんだ』 という歌詞を書きました。 今の自分が、眠れぬ夜を歌うなら きっとこうだろう、という解釈で。   考えることが生きることだとしたら。 生きるために考えるんだとしたら。 僕達が眠れなかった夜は 僕達が生きようとした証なのだと。 俺がまだ起きているのは 俺がまだ生きているということなのだと。   <クジラ夜の街・宮崎一晴> ◆紹介曲「 新聞配達少年 」 作詞:宮崎一晴 作曲:宮崎一晴   ◆メジャー3rdフル・アルバム『ひかりあそび』 2025年11月26日発売   <収録曲> 1. 有明の詩 2. スターダスト・ジャーニー 3. ハッピーエンド 4. 嵐の夜のプリンセス 5. ひかるひかる 6. 憑依(Interlude) 7. 夕霊 8. REAL FANTASY 9. 星は何にも喋らない 10. 新聞配達少年

    2025/12/03

  • ガラクタ
    初めて本気で取り組みたいものに出会えたよ。
    初めて本気で取り組みたいものに出会えたよ。

    ガラクタ

    初めて本気で取り組みたいものに出会えたよ。

     2025年12月3日に“ガラクタ”が1stアルバム『Toy BOX』をリリース!今作には、ドラマ『令和の三英傑!』主題歌「あくびがうつる」、ドラマ『低体温男子になつかれました。』エンディング主題歌「キミに似合うワタシ」、FM AICHI「ROCK YOU!」とコンタクトレンズ「ハートアップ」コラボキャンペーンソング「ルックアットミー」など全12曲が収録されております。    さて、今日のうたでは、そんな“ガラクタ”のはるによる歌詞エッセイをお届け。初のアルバムをリリースし、メジャーデビューを果たした今の思いを明かしてくださいました。ぜひ、今作とあわせてエッセイを受け取ってください。 ガラクタのGt.Voはるです。 初めてのアルバム『Toy BOX』をリリースしました、そしてメジャーデビューしました。   まさか人生で「メジャーデビューしました」なんて台詞を言う時が来るなんて思ってもいなかったです。 数年前、どれだけ上手く部活をサボるかを考えて生きていた自分は信じてくれるのでしょうか。   2025年は、大学を卒業して正式に「職業 : バンドマン」になったわけですが、 学校すらまともに来なかったあいつが立派な美容師になっていたり、 一方的に嫌ってるあいつが一流企業に就職していたり、 自分だけ何かに属していないという漠然とした不安がありました。 だからこそ、この2025年にメジャーデビューできたということが嬉しい。   特に秀でた才能があるわけでもなく、いじめられた経験があるわけでもない 何も努力してこられなかった自分が、音楽だけには本気になれた。 そもそも、明るく振る舞うことができて、友達をたくさん作れていれば、 部活や学業、遊びに本気で向き合えていれば、音楽なんかに心動かなかったはずだと思う。 あの頃の自分ありがとう~、初めて本気で取り組みたいものに出会えたよ。   ガラクタというバンドのキャラクターは、明るいイメージが持たれがちだけれど、 作詞作曲している本人は根っからの陰であって、音楽は現実逃避をした先にあったもの。 自分がそうであったように、誰かが現実逃避をした時にあって欲しい音楽を作り続けていきます。   <ガラクタ・はる> ◆1stアルバム『Toy BOX』 2025年12月3日発売

    2025/12/02

  • 長谷川カオナシ
    もうこんな手合いと関わるの、よしましょう。
    もうこんな手合いと関わるの、よしましょう。

    長谷川カオナシ

    もうこんな手合いと関わるの、よしましょう。

     2025年11月26日に“長谷川カオナシ”が初のソロアルバム『お面の向こうは伽藍堂』をリリースしました。アルバムには、先日自身の誕生日でもある9月23日(火・祝)に先行配信された「金木犀」を含む全12曲が収録され、長谷川が全曲の作詞作曲に挑戦しております。    さて、今日のうたではそんな“長谷川カオナシ”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、収録曲「 恋する千羽鶴 」にまつわるお話です。私達ってまるで千羽鶴みたい。長谷川がそう綴る理由は…。今回は音声版もございます。本人の朗読でも、エッセイをお楽しみください。 冷笑屋さんは一人勝ちしがち、という風潮。 これ錯覚です。 「冷笑屋さん」の間合いからだと小石をいくら投げたところで誰にも届かないんですよね。   憎しみというのは実に燃焼効率が良いものです。 カッとなった分だけすぐやる気に繋がりますからね。 ただ、副産物として有毒な成分が発生するそうなので注意が必要です。   さて憎しみを禁じ手として封印するならどうしましょうか。どうしますか? 嘘。嘘吐けます? けっこう技術要りますよ。 結局のところ、これっていくらかは生命力比べのゲームなんです。 着飾ることも有効ですが、それが過ぎると却って不安そうに見えちゃうんですよね。 服装というよりは武装のような。 キンキンよく吠えるのに、いざ近寄るとシュンと縮こまる小型犬のような。   ウミガメってたくさん卵産むじゃありませんか。 一度に百個も産むそうですよ。 でもその中で大人になれるのって、ほんのひと握りなんですって。 先祖代々伝わる人海戦術。 だからですかね。 ウミガメが産卵の時に泣くのって。 これ私達で言うとどんな状態ですかね。   こんなのどうですか? 「歯を食いしばって苦笑い」。   人間、呼吸しているだけで錆びていくんですって。 どうせなら命を燃やしたいものじゃありませんか。 錆びたらどうしても、商業的な、製品的な価値が損なわれていきますから。 ただしご自身の愚かさの自覚が他者からの評価に直結するわけではありませんからね。 これは無自覚なのか、デートのお土産って使用済みのゴムみたいじゃありませんか。 まあ何であれ誰かが喜ぶなら結構ですけれども。   ところで夢の国では幸せが降って来るものなのでしょうか。 降って来ないことを「好きな人のせいにするのがラク」っていう方、一定数居ますよね。 本来幸せってご自身の手で掴むべきものだと思いますけれども。 その、好きな人って正確にはこうじゃありませんか? 「少なくとも今は好きな人」。   ともあれ恋のエネルギーとはまあまあ強烈です。 だってほらやっぱり、ちょっとのすれ違いから相手の不幸を願うようになるでしょう。 初めからご自身の欲求を優先していただけなんですよ。 鏡をご覧になったことはありますか? とっくに割れていましたか。   こうしてみると私達ってまるで千羽鶴みたいですよね。 恋する千羽鶴。 今日の絶望にメロディを乗せて。 一行一行、一羽一羽と折り連ねて。 明日を希望でラッピングして。 誰かが喜べば良いなって。 喜ばなくても見てくれたら嬉しいなって。 あなたまだ恋に酔っぱらっているんですね。 どうせすぐに相手の起源を呪ったりして、それでも足りなくなるっていうのに。   やめた。 もうこんな手合いと関わるの、よしましょう。 同じ錆びゆくならロボットよろしくやってた方がいくらか懸命でしょう。 って思ってたのにちくしょう、涙はまだ出るのかよ。   まあそんな日もあるけど明日も生きていきましょうよ。 ふらふらグロッキー。 せっかくなんでその足さばき活かして踊っちゃったりして。 泣いたならその涙使って顔洗っちゃったりして。   <長谷川カオナシ> ◆紹介曲「 恋する千羽鶴 」 作詞:長谷川カオナシ 作曲:長谷川カオナシ ◆ソロアルバム『お面の向こうは伽藍堂』 2025年11月26日発売   <収録曲> 01. ねんねんころり 02. かくれんぼの達人 03. 刹那の夏 04. 恋する千羽鶴 05. あなたはきっと 06. ハエ記念日 07. 金木犀 08. かの森のペンフレンド 09. 僕の居ない明日に吠え面かきやがれ 10. 鶏姫様を食べられない 11. ウサギとオオカミ 12. 馬の骨に候

    2025/12/01

  • ヒグチアイ
    他愛のない話って。
    他愛のない話って。

    ヒグチアイ

    他愛のない話って。

     2025年10月29日に“ヒグチアイ”6th Album『私宝主義』をリリースしました。今作も、インディーズ作品から引き継がれる、造語の四文字熟語。今夏リリースしてきた“独り言”三部作「エイジング」「わたしの代わり」「バランス」や既発タイアップ楽曲に加え、未発表の新曲4曲を含めた全11曲が収録されております。    さて、今日のうたではそんな“ヒグチアイ”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。最終回は、収録曲「 バランス 」にまつわるお話です。“他愛のない会話”とは何なのか。友だちとは“増やすもの”なのか…。ぜひ、歌詞とあわせてエッセイをお楽しみください。 パーソナルジムに通っている。もう3年ぐらいになる。1時間、一対一で向かい合う。もちろんそのほとんどはトレーニングの時間として費やされるわけだけど、少しの休憩には大体雑談が挟まれる。わたしたちの共通項として何人かの知り合いと釣りの話がある。   わたしはジムに行く日、なんの話をしようか考えてから行く。そうしないと、全く何も喋らない無愛想なわたしが出来上がってしまう。まだ喋る無愛想の方が可愛げがあるだろう。   丁寧にジムに通えているときほど、喋ることがない。釣りに行った話も、共通のあの人に会った話も、してしまった。   そういうときに、わたしのいくつかある小さな悩みを相談する。   「あの…(わたしは大体、あの、から話し始める)こういうジムって、いろんな人が来ていろんな話をするわけじゃないですか。他愛のない話ってどうやってするんですか?」   「え…? ええと、考えたことなかったです。なんで他愛のない話がしたいんですか?」   「他愛のない話から共通点が見つかって、そうなったら友だちができるじゃないですか。友だちを作りたいんです」   と言うとびっくりされた。   「友だちが欲しいんですか…?」   「え…?友だち、欲しくないんですか?」   「そうですね、はい。別に今いる友だちだけで十分なんで」   目から鱗だった。たしかに、別に、今いる友だちで十分ではある。だけど、友だちっていうのは増やしていくものなんだと思っていた。増やしては減って、また増えていくもんなんだと思っていた。でも、そう言っているわたしこそ、そんなに友だちがいない。トレーナーの方がずっと友だちは多い。   デッドリフトをしながら、その矛盾についてずっと考えていたらいつの間にか時間は終わっていた。「他愛のない話ってこういうことですか?」と聞くと「これは違いますね」と言われた。   いまだに友だちは増えない。ただいつでも増やす気概はある。あるのだ。 <ヒグチアイ> ◆紹介曲「 バランス 」 作詞:ヒグチアイ 作曲:ヒグチアイ    ◆6th Album『私宝主義』 2025年10月29日発売   <収録曲> 1. わたしの代わり 2. 花束 3. バランス 4. 雨が満ちれば 5. エイジング 6. 一番にはなれない 7. 誰 8. 静かになるまで 9. 恋に恋せよ 10. もしももう一度恋をするのなら 11. ぼくらが一番美しかったとき

    2025/11/28

  • 家入レオ
    マイクの前では全て出てしまう。
    マイクの前では全て出てしまう。

    家入レオ

    マイクの前では全て出てしまう。

     2025年11月26日に“家入レオ”がニューシングル「Mirror」をリリースしました。タイトル曲「Mirror feat.斎藤宏介」は、水曜ドラマ『ESCAPE それは誘拐のはずだった』主題歌。UNISON SQUARE GARDEN、TenTwentyのギターボーカリスト・斎藤宏介を客演に迎え、Ryosuke "Dr.R" Sakaiによるプロデュースで制作された楽曲となっております。    さて、今日のうたではそんな“家入レオ”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「 Mirror feat.斎藤宏介 」にまつわるお話です。ひとつの節目で自身と向き合い、抱いた思い。そして今作が完成するまでの軌跡とは…。ぜひ歌詞とあわせて、エッセイを受け取ってください。 30歳という節目の年、デビュー15周年も見えてきて、私はここからどんな風に生きて、どんな音楽を届けていきたいんだろう?   普段生活している東京という街を離れて、自分と対話する時間を作った2025年の春。バックパック1つ背負って友達と約1ヶ月海外に飛んだ。歴史的建造物や遺跡をはじめ、ギャラリーや美術館にも足を運んだし、屋外でのミュージカル鑑賞も印象的だった。現地のミュージシャンとセッションしたり、曲を作ったり。忘れたくない景色や感情と共に帰国した私は、今まで築いてきたものも大事にしながら、進化していく姿勢も忘れたくないと見慣れた部屋の寝慣れたベッドに潜り込みながら思っていた。   そんな矢先にいただいたドラマ主題歌のお話。男女2人が織りなす逃亡劇。私自身これまでに挑戦したことのないジャンルだったこともあり、主題歌も新しい方と一緒に作りたいと思い、音楽プロデューサーのRyosuke "Dr.R" Sakaiさんと初タッグを組ませていただいた。   そして、制作の話を進めていく中で、男女2人の逃亡劇だし、男性とfeat.するのはどうだろう?と。打ち合わせを重ねながら、UNISON SQUARE GARDEN/TenTwentyでギターボーカルをされている斎藤宏介さんのお名前が上がって。以前、斎藤さんと音楽番組でセッションした時のことが私も忘れられずにいたので、また一緒に歌うことができたら、とお声がけし快諾していただいた。   Sakaiさんからご紹介いただいた麦野優衣さんと私の3人で楽曲を制作しながら、本当にこのタイミングで出会えてよかったなと。メロディ作りからスタートし、Sakaiさんが作ったトラックをその場で聴いて、私と麦野さんが交互に思いついたメロディをどんどんマイクで録っていく。そのメロディをSakaiさんが数時間で編集して1曲にするというコライトスタイル。今までトライしてきたどのコライトともまた違って面白かった。   私が自分で曲を作る時は感覚でメロディを出して、そこからは何日も何ヶ月も頭を捻ってやっと1曲を作っていくみたいな流れが基本軸としてあったけど、今回の制作は瞬発力が試される現場で。感覚が研ぎ澄まされて、今までにないメロディラインも出せたし、同時にとても悔しかった。   ライブと制作。どちらも音楽を紡ぎ出す時間だけど、今まで使っている脳みその部分が違う感覚だったけど。今回は同じ部分を使っていると初めて思った。どれだけ練習していたとしても、ステージでの姿が全て、というか。それが今の自分の実力と認めざるを得ない。日々どんな風に自分が過ごしているのかマイクの前では全て出てしまう。自分の中にないものはどんなに格好つけても咄嗟には出てこないから、骨身に染みた音楽や生き方が今の自分として声やメロディに表れるよなぁと。Sakaiさんを見ていて、不眠不休で質と量に全てを捧げた時期があるからこそ今は瞬発力で質が作れる、みたいな美しさを感じた。   そして、メロディは感覚で作り、歌詞はバキバキに頭脳で書いていく感じも苦しいし、楽しかった。麦野さんとスタジオに缶詰になったり、LINE電話繋げて歌詞書いてたら朝になっていたり。   「Mirror feat.斎藤宏介」は、真夜中に鏡の中の自分と対話している描写からはじまっている。落ちてる時に、圧倒的な希望を見ると眩しすぎて、つい目を逸らしてしまったり、苦しく感じたりすることがあって。でも暗闇に留まりたいわけではなくて。ただ、今は生きようとか頑張ろう、とかまだ思えない。それでも今日この夜をなんとか過去に、昨日にしたい、朝を待ちたい、未来を迎えたい。そんな希望にもなりきれていない、小さな煌めきをぎゅっと閉じ込めた曲になった。歌っている、より、語っている、という言葉がしっくりくる。   そして斎藤宏介さんと番組でご一緒した際、喋り声もすごく魅力的な方なんだなぁと思ったあのフィーリングが蘇る「Mirror feat.斎藤宏介」になった。   <家入レオ> ◆紹介曲「 Mirror feat.斎藤宏介 」 作詞:Leo Ieiri・Ryosuke “Dr.R” Sakai・Yui Mugino 作曲:Leo Ieiri・Ryosuke “Dr.R” Sakai・Yui Mugino   ◆ニューシングル「Mirror」 2025年11月26日発売   <収録曲> 1.Mirror feat.斎藤宏介 2.ラブレター 3.Mirror(Instrumental) 4.ラブレター(Instrumental)  

    2025/11/27

  • クジラ夜の街
    忘れる(ひかる)について
    忘れる(ひかる)について

    クジラ夜の街

    忘れる(ひかる)について

     2025年11月26日に“クジラ夜の街”がメジャー3rdフル・アルバム『ひかりあそび』をリリース。今作は、名前のとおり“光”をモチーフにしており、ジャケットや歌詞カードにはたくさんのこだわりが詰め込まれています。さらに、新たなアーティスト写真は、真っ白な衣装の4人を色とりどりの光が照らし、ファンタジーでありながらロック・バンドでもある彼等を象徴するようなビジュアルに。    さて、今日のうたではそんな“クジラ夜の街”の宮崎一晴による歌詞エッセイを3週連続でお届け。第2弾は、収録曲「 ひかるひかる 」にまつわるお話です。私たちにとって“忘れる”とはどういう機能なのか。そしてこの歌で“忘れる”が“ひかる”に結びついた理由は…。ぜひ歌詞とあわせて、エッセイを受け取ってください。 デバイスのストレージを節約するためにローカルからデータが仮削除されているが、クラウド上にはアップロードされておりいつでも復元できる状態   なのだ。 いわば 僕たちの、膨大な記憶の数々は。 消えているようで案外残っている。 脳か、どっかで眠っている。   ただ、完全とは言えないこと。 呼び戻ったとして鮮明ではないこと。 出来事は記録できていても 心が追いつかないこと。 想起と同時に沸き立つ感情に モヤがかかること。 具体的に言えば 好きだった人や その人と過ごした場所や時間を思い出しても もう叫びそうになったりしないこと。   それが人の、“忘れる”という機能。 消去と忘却の差。 だとしたら 僕は“忘れる”ことに ずっと、救われてきている。   なにせずっと背負い込んでいては 肩を(心の肩を) 脱臼してしまいそうな荷物(心の荷物)ばかりだ。 友人への憤りも 恋人への後ろめたさも 自分への呆れも あるいは 寧ろ枷になってしまうほど大きい嬉しさも 僕は華麗なる忘却を繰り返し 都度、メンタルを取り戻してきた。   (10代の頃に “忘れることは傷を癒すことではない” などという歌詞を書いたことがあるが 当時は、忘却にもはや依存し あまりに失敗を繰り返していたから カウンター的な詩を書いて そんな状態から脱したかったのかもしれない)   僕たちは忘れられるから 前に進めると そう思う。   初恋の人を想ってももう苦しくなかったり 縋るように聴いてた歌がそうでもなくなったり 当時の感情の再現ができなくなるっていうのは 少し寂しいけど どこかあったかい。 缶ジュース飲みながら したり顔でぶらつきたくなる 妙な浮遊感をもたらすのです。   少年期を過ごした 武蔵境という街に、数年ぶりに降り立って 俺はまあそんなようなことを思い あえて言えば “忘れる”ということを “忘れない”でおこうと思い 「ひかるひかる」という曲を書きました。 なんで、ひかるひかるかっていうと なんか、ひかってるから。 記憶はひかるから。忘れると。 なんかね、忘れてくと、情景が ひかりになるんですよ。   それは   遠く離れていく駅のホームを 電車最後両の窓から眺める。と 街が段々小さくなって やがて光の点になる。   のと似ていて   今はクリアな記憶も まだ確かなその感情も 月日が経てば次第にぼやけていって ひかりだけがのこるのです。 悲しみも喜びも 過ぎ去れば、すべて、ひかりです。   <クジラ夜の街・宮崎一晴> ◆紹介曲「 ひかるひかる 」 作詞:宮崎一晴 作曲:宮崎一晴   ◆メジャー3rdフル・アルバム『ひかりあそび』 2025年11月26日発売   <収録曲> 1. 有明の詩 2. スターダスト・ジャーニー 3. ハッピーエンド 4. 嵐の夜のプリンセス 5. ひかるひかる 6. 憑依(Interlude) 7. 夕霊 8. REAL FANTASY 9. 星は何にも喋らない 10. 新聞配達少年

    2025/11/26

  • 五十嵐ハル
    好きじゃない
    好きじゃない

    五十嵐ハル

    好きじゃない

     2025年11月19日に“五十嵐ハル”が新曲「白い結晶」をリリースしました。満員御礼で迎えた11月13日・渋谷WWWでの1st LIVE「NO TITLE」にて初披露された楽曲です。MVは、mito氏がディレクションを担当。シンプルな構成のなか、冬の冷たく張り詰めた空気が息づいており、その空気に乗せて紡がれる歌詞のひとつひとつから、季節の情景と切なさがダイレクトに伝わってくる作品となっております。    さて、今日のうたでは“五十嵐ハル”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「 結晶 」にまつわるお話です。あまり好きではないけれど、魅力的な季節である、冬。大きなため息をつきながら制作した歌に描いたものは…。ぜひ、歌詞とあわせて、エッセイを受け取ってください。   冬はあまり好きじゃない。 なぜか冬の匂いがするだけで少し胸が痛くなる。 あとシンプルに顔とか手が痛い(福島県の冬は特に)。   サンタクロースに夢を託していた頃はもっと好きだった気がするが、いつからか悲しいイメージが擦りついてしまった。   人の温かさを一番感じやすい季節なのに、しばらく心は凍えたままな気がしている。   とはいえ素敵な季節であることは間違いない。 下ばかり見るこの時代でも雪が降れば空を見上げたくなるし、誰かを思い出すきっかけになるのも確かだ。 寒い中にも良さを感じつつ、なんとなく切なくなってなんとなく感傷的に毎年なっている。 なんとも不思議な季節だ。     もこもこのダウンを着たあの子を思いながら、感情を曲に落とした。 思い出は美化されるというが、どう見ても美しい思い出しか見つからなかった。 多分いつまで経っても変わらないであろうこの記憶を形にしてみたかった。   作ってくうちにどんどん妄想が膨らんで、 一人でどデカいため息をつきながら制作を進めた印象がある。   曲を作るだけでため息がこぼれてしまうのだから、 やはり冬は好きになれそうにない。 もし好きになれる日が来るとしたら、 サンタが叶いそうにない願いを叶えてくれた時くらいだ。   <五十嵐ハル> ◆紹介曲「 結晶 」 作詞:五十嵐ハル 作曲:五十嵐ハル 

    2025/11/25

  • ヒグチアイ
    また今日も濁流を泳いでいく。
    また今日も濁流を泳いでいく。

    ヒグチアイ

    また今日も濁流を泳いでいく。

     2025年10月29日に“ヒグチアイ”6th Album『私宝主義』をリリースしました。今作も、インディーズ作品から引き継がれる、造語の四文字熟語。今夏リリースしてきた“独り言”三部作「エイジング」「わたしの代わり」「バランス」や既発タイアップ楽曲に加え、未発表の新曲4曲を含めた全11曲が収録されております。    さて、今日のうたではそんな“ヒグチアイ”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。第2弾は、収録曲「 一番にはなれない 」にまつわるお話です。簡単には立ち止まれない時間のなか、重くなってしまった荷物。あなたはそれを手放しますか? 希望を信じて背負い、進み続けますか…?  35歳の女性。もしかしたら、一番いろんな生き方をしている年齢かもしれない。 家庭、子ども、結婚、独身、不倫、恋愛、仕事、美容、健康、夢、安定、未来、過去。矢印があっという間に広がって、自分は一体どこに向かって突き進めばいいのだろうか、果たして今やっていることを続けていくことが正しいのか。タイムリミットが近づいている気がする。なんて。   だからこそ、誰かと比べる意味がなくて、確固たる自分の人生は唯一なのであるから気にしなければいい。でも、時々ふと、これでいいのか、と立ち止まってしまう。立ち止まる、というのは比喩で、実際は濁流のように流れる時間の中、たまに真横を過ぎていく問題に目を奪われるだけで、簡単に立ち止まれたりなんかしない。それが35歳。   ある同い年の彼女は、今手放そうとしている。山を登るのをやめようとしている。自分にはこの先、“あのとき”以上の幸せは来ないのだと思う、と言った。だから、もう諦めて、相応の人生を歩もうと言った。   同じペースではなかったとしても、その走りは、その足掻きは、わたしを鼓舞してくれていた。ただ、未来への可能性が溢れていた10代20代とは確実に違う。持てる全てのスポンジやタオルを端から力の限り絞っていくようなものなのだ。   彼女は、虚しいと言った。それはきっとこの先の新しい楽しさに期待を持てないからだ。“あのとき”以上がもうないと決めてしまったら、その通りになる気がするからだ。 わたしは、そうだね、とも、わかるよ、とも、ちがうよ、とも言えないまま、そうかあと言った。   この荷物を下ろす日はいつか来るのだろうか。キラキラとした希望を背負った分だけ、重くなってしまった荷物。下ろせたときは、あきらめだけではない見たこともない新しい希望を見つけられることを願って、また今日も濁流を泳いでいく。   <ヒグチアイ> ◆紹介曲「 一番にはなれない 」 作詞:ヒグチアイ 作曲:ヒグチアイ ◆6th Album『私宝主義』 2025年10月29日発売   <収録曲> 1. わたしの代わり 2. 花束 3. バランス 4. 雨が満ちれば 5. エイジング 6. 一番にはなれない 7. 誰 8. 静かになるまで 9. 恋に恋せよ 10. もしももう一度恋をするのなら 11. ぼくらが一番美しかったとき

    2025/11/21

  • 鈴華ゆう子
    自分の価値は、自分で決めろ。
    自分の価値は、自分で決めろ。

    鈴華ゆう子

    自分の価値は、自分で決めろ。

     2025年10月29日に“鈴華ゆう子”がニューアルバム『SAMURAI DIVA』をリリースしました。今作には、先行シングルとして配信中の「ケサラバサラ」「パピヨン」「うたいびと」のほか、ライブで披露されており今回初音源化となる「泥棒猫」や陰陽座のカバー「甲賀忍法帖」、アルバムオリジナルの新曲など計15曲が収録されております。    さて、今日のうたではそんな“鈴華ゆう子”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回が最終回です。綴っていただいたのは今作の収録曲から、今を生きるすべての人への応援歌「 Incubation 」と、人生の記憶をそっと撫でるように流れていく「 うたいびと 」のお話です。ぜひ、歌詞とあわせてエッセイを受け取ってください。 「 Incubation 」   今を生きるすべての人への応援歌。   人は生きる中で、正しさや強さの定義が常に揺らぎ続けます。 たとえ半世紀を生き抜いたとしても、人生の「判断」は依然として未知のまま。 この歌詞は、そんな“生きることそのものの不確かさ”を前提にしつつ、揺れ動く心にそっと火を灯したい、そんな思いで書いた応援歌です。   SNSの炎上、陰謀論、情報の隠蔽……。 現代社会が抱える混沌の中で、私たち全員に共通して突きつけられているテーマがあります。   “自分の価値は、自分で決めろ。”   反骨精神とは、ただ誰かに反発することではありません。 それは、自分の生き方を自分自身に対して裏切らないこと。 たとえ弱さや迷いを抱えていても、プライドを守り、真っ直ぐに進む意志こそが、本当に必要な強さだと私は思います。   変化の速い今の時代を生きる私たちにとって、 自分の核となる価値観を信じ抜くこと。   それが、迷いの多い世界を突破するために欠かせない姿勢なのだと、この曲を通して問いかけています。     「 うたいびと 」   人生の記憶をそっと撫でるように流れていく曲です。 失ったもの、抱きしめた日々、そして受け継がれていく想い。 まるで人生そのものをたどる物語のようでもあります。   この曲の1番は、コロナ禍の自粛期間中に誕生しました。 会いたくても会えない人がいて、触れることもできない。 それでも、“歌は距離を超えて届く力がある”と私は信じていました。 あなたの「うたいびと」であり続けたいという決意も、この曲には込めています。   歌詞には<私はいつも うたいびと>という言葉が繰り返し登場します。 これは私自身を指すだけでなく、もう一つの意味があります。 “歌を生きる人” “人生を歌で刻む人” “想いを誰かに届ける人” そのすべてを「うたいびと」と呼びたいのです。   必ずしもプロの歌手だけを指す言葉ではありません。 母がくれたわらべうた、誰かを励ますための小さな鼻歌、 大切な人へそっと贈る一節。 そうした歌は、人生のどこかで誰かを救ったり、支えたりしている。   人はみな、誰かのために歌い、 そして誰かの声に救われながら生きているのだと思います。   「うたいびと」とは、 人生そのものを抱きしめながら歩く人の姿です。   <鈴華ゆう子> ◆紹介曲「 Incubation 」 作詞:鈴華ゆう子 作曲:鈴華ゆう子 「 うたいびと 」 作詞:鈴華ゆう子 作曲:鈴華ゆう子   ◆ニューアルバム『SAMURAI DIVA』 2025年10月29日発売   <収録曲> 01. SAMURAI DIVA 02. ケサラバサラ 03. Incubation 04. 泥棒猫 05. ミトコンドリア 06. Bloody Waltz 07. SHIGIN BEATS-大楠公- 08. うたいびと 09. 百年夜行 10. 甲賀忍法帖 11. 巡り巡る 12. The Battle of the Monkey and the Crab 13. パピヨン 14. 月の兎 15. サムライハート(Bonus track / CDのみ収録)

    2025/11/20

  • クジラ夜の街
    無意味について
    無意味について

    クジラ夜の街

    無意味について

     2025年11月26日に“クジラ夜の街”がメジャー3rdフル・アルバム『ひかりあそび』をリリース。今作は、名前のとおり“光”をモチーフにしており、ジャケットや歌詞カードにはたくさんのこだわりが詰め込まれています。さらに、新たなアーティスト写真は、真っ白な衣装の4人を色とりどりの光が照らし、ファンタジーでありながらロック・バンドでもある彼等を象徴するようなビジュアルに。    さて、今日のうたではそんな“クジラ夜の街”の宮崎一晴による歌詞エッセイを3週連続でお届け。第1弾は、収録曲「 スターダスト・ジャーニー 」にまつわるお話です。無為な、光のような曲を書きたくて生まれたというこの歌。そこに在るシンプルな思いとは…。ぜひ、歌詞とあわせてエッセイを受け取ってください。 スターダスト・ジャーニー という曲を書いた。 今回はそのエッセイ、というわけですが   本当に。 語ることがないなあ、この曲。 不思議なほどに言葉が出てきません。 いや 不思議ではないのか。 めちゃくちゃ当然のことかもしれません。 そもそも、そうなるべくして作ったのです。   無為な、光のような曲を書きたかったので。 現象のような詩を書きたかったので。 歌詞以上の言葉が出てこないのは正常かもしれません。   今回は それでも。語ってみるなら。 こんな感じかな!?という、ほんのり無粋な、やかましエッセイ↓   スターダスト・ジャーニーという言葉に 意味はないです。 星が星という呼び名で 僕が僕という人間である、のと おんなじくらい意味がないです。 この曲で歌われる世界は ただそこにあります。 ただただそこにあるだけです。   すべてのものは 意味がなくても存在できます。   当たり前のことですが みんな忘れがちです。 俺もたまに忘れて 生きてる意味ってなんだろう? とか、不安に思う時があります。 そんなのなくていいのに。   僕たちは意味なく存在しています。 そのことに、もっと喜んでいたいんです。 それは 生を謳歌すべき、とかそんな 高尚なものでもなく。 星が綺麗だなとか ご飯が美味しいとか そのくらい身近で簡単な感性で 今ここに存在している気持ち全部抱きしめたい。てこと。 不安にすら輝きを見出して。   この歌はそういう、喜びに関する歌。 喜べるようになりたい男の子の歌です。 曲中の彼は 幸福について考えあぐねています。 相対的な幸福観に飲み込まれて 意味とか、メカニズムに左右されて 思考の迷路を歩き回っています。 彼の旅はすこし窮屈です。   そこにドン。 スターダスト・ジャーニー。 とかいう、本当に、なんでもないひかり。 きっととんでもなく綺麗で そして全く意味のない絶景。 善意でも悪意でも 優しさでも怒りでもない ただただ鮮烈な光を前に 彼は何を思うのか。 何かが変わるのか。   と、 物語のような調子だけど 結末らしい結末はないままこの曲は終わっていきます。 前述したように現象の詩ですので。 伝えたい主張とか メッセージ性がどうとか そういうのじゃないなと。 もはや感動させたい、とかも無かったりしてるんです。 あくまで自然体な光の歌。 ここまで色々語ってもみましたが 思いはシンプルでして マジで無為に みんな踊ってくれたらそれでいいというか。   個人的には ライジングサンロックフェスでこれを歌った夜 6歳くらいの男の子がリズムに乗って最高のダンスをしてくれたあの時点で この曲はなすべきことをなした!と勝手ながら思っておりまして。 あとはもう、みんなのもんです。 細かいこと気にせず 好きに聴いてみてください。   そんな感じでした。   あでも、ただ少し 無為だの現象だの言ってはみたものの それとは別で 祈りのような意志が薄らと 言葉に乗っている気はしている。 星よりは自我のある ほんの少しおせっかいな光。 スターダスト・ジャーニー、という楽曲。   <クジラ夜の街・宮崎一晴> ◆紹介曲「 スターダスト・ジャーニー 」 作詞:宮崎一晴 作曲:宮崎一晴  ◆メジャー3rdフル・アルバム『ひかりあそび』 2025年11月26日発売   <収録曲> 1. 有明の詩 2. スターダスト・ジャーニー 3. ハッピーエンド 4. 嵐の夜のプリンセス 5. ひかるひかる 6. 憑依(Interlude) 7. 夕霊 8. REAL FANTASY 9. 星は何にも喋らない 10. 新聞配達少年

    2025/11/19

  • Gaku
    燈
    燈

    Gaku

    燈

     2025年11月5日に“Gaku”が新曲「燈」をリリースしました。“誰かの言いなりではなく、自分の信じた道を進む”という決意を込めて書き上げた楽曲。日本武道館公演という夢に向かって、「あなたと見てみたい景色」を叶えるためにがむしゃらに走り続ける。そんなGakuの等身大の焦りや葛藤、そして確かな覚悟が込められた1曲となっております。    さて、今日のうたでは“Gaku”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「 燈 」にまつわるお話です。大人に反抗することを辞め、優等生でいたあの頃。そんな自身を変えるために始めた、音楽という“燈”に対する思いは…。ぜひ歌詞とあわせて、エッセイを受け取ってください。 「君は曲を書かない方が良い」 そんな言葉を、ある日かけられたことがある。   君は得意な歌だけ、歌っていれば良いと。       「先生」とは、“先に生まれる”と書く。     その名の通り、 先生は僕よりも長く生きていて、 その先生が、愛を持って教えてくれるのだから きっと正しいのだと、素直に信じていた。   でもそうやって言葉を飲み込むうちに、 少しずつ自分を見失っていく気がしていた。     思えば、子供の頃からそうだった。     大人の言うことに反抗することを いつからか辞めた。   はい、と素直に聞いて 大人が喜ぶように 賢く振る舞う優等生でいることが、 当たり前になっていた。     そんな味気ない日々を壊したくて、 僕は音楽を始めたのだった。       僕にとって、音楽は「救い」だ。 誰にも言えない心の奥底も、 曲の中では叫べる。   そしてそれがいつかまた他の誰かの、 「救い」になれるように。   たとえ拙くても、たとえ批判されても 自分の言葉で、日々巻き起こる全てを 曲に書き残してみたいと思っている。     今の僕の中にある情熱は、 人生の先輩たちから見ればまだ、 ろうそくに灯った小さな火に過ぎないのかもしれない。     けれど、心の中で 確かに燃えているこの「燈」を、 誰かの何気ない一言で 吹き消されてしまうのは嫌だ。   僕だけの、一度きりの人生。 人に言われた通りに生きるのはもう辞めよう。 そう決意を込めて、『燈』という曲を書いた。     日々の全てを歌にして。     自分でひとつひとつ選び取った道の先で、 いつか夢を叶えられたらと思う。   <Gaku> ◆紹介曲「 燈 」 作詞:Gaku 作曲:Gaku 

    2025/11/18

  • みさき
    それでも“好き”はやめられなかった
    それでも“好き”はやめられなかった

    みさき

    それでも“好き”はやめられなかった

     2025年11月19日に“みさき”がデビュー第4弾となるデジタルシングル「恋に落ちた私の負け」をリリース。7月にTikTokとYouTubeで弾き語り動画を披露するやいなや国内外から、歌声の魅力に加えて楽曲への絶賛コメントが殺到。リリース前にもかかわらずTikTokの弾き語り動画再生回数が100万回超え。リリースが待ち望まれていた楽曲です。    さて、今日のうたではそんな“みさき”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「 恋に落ちた私の負け 」にまつわるお話です。報われないとわかっているけれど、まわりからも反対されるけれど、それでも“好き”を手放せない、手放さないあなたへ。ぜひ歌詞とあわせて、エッセイを受け取ってください。 昔から、優しくされたり、ちょっとでも褒めてもらったりすると、すぐ人を好きになってしまうタイプでした。 ひとりで勝手に「もしかして脈アリ?」なんて期待して、些細なことでキュンキュンできる。 我ながら単純だなって思うけど、そんな恋の仕方しかできないんです。   「恋に落ちた私の負け」は、そんな過去の自分の恋愛と、想像を混ぜて描きました。   本命じゃないって分かっているのに、 ただの都合のいい存在になっていることも気づいているのに、 それでも“好き”はやめられなかったんです。 夜になるとひとりで「何してるんだろ…」ってため息をつくことが何度もありました。   “先に好きになった方が負け”って言葉の意味を、そのとき初めてちゃんと理解しました。 勝ち負けの話じゃないと分かっているけれど、 「私だから何をしても離れない」と思われていたのなら、それはたしかに負けていたのかもしれません。 まぁ、今思えば笑える話ですけどね。   でも不思議なことに、時間が経つとあの恋も 「いい恋だったな」と思えるんです。 報われなかったとしても、ちゃんと誰かを想って、本気で恋をした証拠だから。   当時、周りから「やめなよ」って言われ続けても、それでも好きでいられた自分の強さ、 そして最後には自分で離れるという選択をした強さ。 この曲には、そんな想いも込めています。   今、同じように報われない恋をしている人がいたら、この曲が少しでも支えになってくれると嬉しいです。   <みさき> ◆紹介曲「 恋に落ちた私の負け 」 作詞:みさき 作曲:みさき 

    2025/11/17

  • ヒグチアイ
    人生は一筆書き。
    人生は一筆書き。

    ヒグチアイ

    人生は一筆書き。

     2025年10月29日に“ヒグチアイ”6th Album『私宝主義』をリリースしました。今作も、インディーズ作品から引き継がれる、造語の四文字熟語。今夏リリースしてきた“独り言”三部作「エイジング」「わたしの代わり」「バランス」や既発タイアップ楽曲に加え、未発表の新曲4曲を含めた全11曲が収録されております。    さて、今日のうたではそんな“ヒグチアイ”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。第1弾は、収録曲「 エイジング 」にまつわるお話です。バイトで任された新人指導。完璧な先輩だったはず。その顛末と、考えた先に行き着いた思いは…。ぜひ歌詞とあわせて、エッセイを受け取ってください。 メジャーデビューしたらお金持ちになれて人に指をさされて大変だからバイトなんてできない!と思っていたのに、全然そんなことはなく、時間には余裕があり、お金には余裕がなかったわたしはバイトを続けていた。   24歳ぐらいから近所のカレー屋で働いていた。そこの店長が優しくて自由にシフトを入れさせてもらっていたので、音楽をやりながらバイトができた。 ある程度長くやっていたバイトだったから、新人が入ると指導を任された。 ある日やってきた新人は20歳の大学生だった。ハナエ(仮名)は、黒縁のメガネをかけた声の高い女の子だった。   「ハナエちゃん、大学生なんだ。」 「はい、ここの近くの〇〇大学(誰でも知ってる頭の良い大学)です。」   うちの店に来る大学生は大体そこの大学に通ってたから驚きはしなかったけど、そんな頭の良い子がわたしから仕事を教わるって不思議な世界線…といつも思っていた。   「なんか将来の夢とかあるの?」 「ええと…わたし…実は…声優になりたいんです。」 「へえ!いいね。いい声だもんね。」 「そうですかねえ。えへへ。」   バイトが暇になれば話しかけたり、教える時には厳しい口調にならないように気をつけた。 ハナエは時間通り23時に帰って行った。   「それじゃあ、お先に失礼します。」 「お疲れ様!わたしあんまりバイト入ってないからなかなか会わないかもしれないけど、頑張ってね。」 「ありがとうございます!」   我ながら完璧な先輩だった。   ハナエはそのままバックれた。一度も連絡も寄越さず、いなくなった。そのことを半月後に行ったバイトで聞かされた。「へええ、そういう人いますもんねえ。」とかなんとか言って誤魔化したけど、心臓はバクバクしていた。   おいおい…!!絶っっ対にわたしのせいじゃんか…だって一回しかバイト入ってなくてほぼわたしとしか喋ってなくて、それでバックれるってわたしのせいじゃん…!!…待てよ…なにが悪かったんだ…?…いい声だねって言ったこと?将来の夢とか聞いたこと?思い当たらないし全部気になってきちゃうし…。 悶々と考え続けた。その日ちゃんと働けたかの記憶はない。   だけど、ふと思った。何かになるという可能性を盾に、今いる場所を雑に扱うこと。わたしの居場所はここじゃないから、別にどう思われてもいいや、と思って適当に過ごしてしまうこと。そう思ってバックれたのだとしたら。悲しいけれど、心当たりがある。わたしだ。あの頃のわたしの気持ちに心当たりがあるから、ハナエがそう思ってバックれたとしても責められないかもしれない。   人生は一筆書き。今が明日に繋がっている。   いまだに誰かを指導するのが苦手だ。だけど、次なる居場所を探している人にさえも、ここが、ここも、居場所だと思ってもらえるように接しているつもりだ。私自身がそうやって愛を教えてもらったように。   <ヒグチアイ> ◆紹介曲「 エイジング 」 作詞:ヒグチアイ 作曲:ヒグチアイ   ◆6th Album『私宝主義』 2025年10月29日発売   <収録曲> 1. わたしの代わり 2. 花束 3. バランス 4. 雨が満ちれば 5. エイジング 6. 一番にはなれない 7. 誰 8. 静かになるまで 9. 恋に恋せよ 10. もしももう一度恋をするのなら 11. ぼくらが一番美しかったとき

    2025/11/14

  • 鈴華ゆう子
    涙のあとに残るのは、静かな光。
    涙のあとに残るのは、静かな光。

    鈴華ゆう子

    涙のあとに残るのは、静かな光。

     2025年10月29日に“鈴華ゆう子”がニューアルバム『SAMURAI DIVA』をリリースしました。今作には、先行シングルとして配信中の「ケサラバサラ」「パピヨン」「うたいびと」のほか、ライブで披露されており今回初音源化となる「泥棒猫」や陰陽座のカバー「甲賀忍法帖」、アルバムオリジナルの新曲など計15曲が収録されております。    さて、今日のうたではそんな“鈴華ゆう子”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。第2弾は、収録曲「 月の兎 」にまつわるお話です。かつて自身のそばにいた一羽の兎が教えてくれたのは、想いは形を変えて続いていくということ…。ぜひ歌詞とあわせて、エッセイを受け取ってください。 「月の兎」 この作品のモチーフとなったのは、かつて私のそばにいた一羽の兎です。 言葉を持たず、ただ静かに寄り添ってくれていた小さな命。 その存在がいなくなっても、 ふとした夜、風の音や月の光の中にその“気配”を感じる瞬間があります。   ただ、この歌は単に“別れ”を表現したものではありません。 「兎」はあくまで象徴であり、 誰にでもある“失ってもなお心の中で生き続ける存在”を表しています。 人が誰かを想う時、その想いは形を変えて残り続けるでしょう。   孤独や別れの静寂の中に、 “想いは形を変えて続いていく”というメッセージを込めました。   失った誰か、もしくは離れた誰かを想い続ける切なさはありつつも、 “悲しみ=つながり”として受け入れる成熟した想いに焦点をあてています。   涙を流しきった後の、静かな時間、信頼のようなものを感じていただけるよう、「存在の余韻」を描きました。 “今も静かに共にある気配”を、 聴く人それぞれの“誰か”や“何か”に自然と重なり、個人の体験が普遍的な祈りへと変わっていくよう背中を支えられたら本望です。   別れの先にも続く繋がりを大切にし、 悲しみを“終わり”ではなく“つづき”として描くことで、聴く人自身の心の中にも、あたたかい余白が生まれてくれるといいなと思っています。   涙のあとに残るのは、静かな光。 淡くても確かに照らしてくれるような温かさ。   「月の兎」は、そんな光を見つめるための歌です。   この歌が、あなたにそっと寄り添う曲になれますように。   <鈴華ゆう子> ◆紹介曲「 月の兎 」 作詞:鈴華ゆう子 作曲:鈴華ゆう子   ◆ニューアルバム『SAMURAI DIVA』 2025年10月29日発売   <収録曲> 01. SAMURAI DIVA 02. ケサラバサラ 03. Incubation 04. 泥棒猫 05. ミトコンドリア 06. Bloody Waltz 07. SHIGIN BEATS-大楠公- 08. うたいびと 09. 百年夜行 10. 甲賀忍法帖 11. 巡り巡る 12. The Battle of the Monkey and the Crab 13. パピヨン 14. 月の兎 15. サムライハート(Bonus track / CDのみ収録)

    2025/11/13

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