誰ぞこの子に愛の手を岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | 母の顔も知らないうちに 哀れこの子はサーカス小屋に 辛い玉乗り綱渡り 鬼の師匠が 鞭の雨 夜毎 褥は 涙の海よ これが泣かずに おられようか 誰ぞこの子に愛の手を 誰ぞこの子に愛の手を とおとおある晩風呂敷一つ サーカス小屋をば飛びいだし 有閑マダムにひろわれて いつしか若いツバメの身 これでいいやら悪いやら 新聞読んでも かいてない 誰ぞこの子に愛の手を 誰ぞこの子に愛の手を マダムの可愛い着せかえ人形 何をやっても「まあ、素敵!」 ところが 夜毎夢の中 鬼の師匠が地獄の責め苦 おかげでちやほやせぬ人あれば 鬼の師匠に見え 憎らしい 誰ぞこの子に愛の手を 誰ぞこの子に愛の手を そんなわけでこの子のやる事は 右から左の両極端 あるときゃいじけた自閉症 舞台かわれば 甘えて好きかって 黒か白だけ グレイは見えず 被害妄想のパラノイヤ 誰ぞこの子に愛の手を 誰ぞこの子に愛の手を |
26番目の秋岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | 山は紅く紅く色づいて すすきが風に風にゆれている 朝はとても冷い もうすぐ冬がくるね 朝はとても冷い もうすぐ冬がくるね 病院のベッドに おばあちゃんを 枯れたような からだをゆっくりおこして うれしそうに笑った ぼくを見て笑った ぼくは何も言えずにうつむいてだまった 姉には 2人目の2人目の子ども 上のさつきちゃんは もうおねえちゃんになるの 3年前には いなかったのに そしてぼくは この夏26 このごろ不思議な気分になることがある とてもゆかいなそのくせ 淋しいような ねえどうしてぼくはここにいるの ねえどうして ぼくはきみとここにいるの 山は紅く紅く色づいて すすきが風に風にゆれている 朝はとても冷い もうすぐ冬がくるね 朝はとても冷い もうすぐ冬がくるね |
私たちの望むものは松山千春 | 松山千春 | 岡林信康 | 岡林信康 | 飛澤宏元 | 私たちの望むものは生きる苦しみではなく 私たちの望むものは生きる喜びなのだ 私たちの望むものは社会のための私ではなく 私たちの望むものは私達のための社会なのだ 私たちの望むものは与えられることではなく 私たちの望むものは奪い取ることなのだ 今ある不幸せにとどまってはならない まだ見ぬ幸せに今飛び立つのだ 私たちの望むものはくりかえすことではなく 私たちの望むものはたえず変わってゆくことなのだ 私たちの望むものは貴方を殺すことではなく 私たちの望むものは貴と生きることなのだ 今ある不幸せにとどまってはならない まだ見ぬ幸せに今飛び立つのだ 私たちの望むものは生きる喜びではなく 私たちの望むものは生きる苦しみなのだ |
北酒場五木ひろし | 五木ひろし | 吉岡治 | 岡林信康 | 竜崎孝路 | ドアを閉めても 何処からか 雪が酒場に しのび込む 逃げたおんなが 残していった ふるい怨歌の レコードが 北の酒場にゃ よく似合う 死んで花実が 咲くじゃなし 生きて明日が あるじゃなし おれもおまえも 似たもの同士 嘘でかためた 身の上が 北の酒場にゃ よく似合う だれがゆこうと 帰ろうと おれにゃ他人の かよい船 夢もわびしく 造花のバラが 春を待つのか ドラをきく 北の酒場にゃ おれ一人 |
京の覚え唄石川さゆり | 石川さゆり | 吉岡治 | 岡林信康 | 千代正行 | 春は壬生寺(みぶでら) 念仏狂言 夏は送り火 孟蘭盆会(うらぼんえ) 殼を背負ってる まいまいつんぶり 千夜待っても 来ない人 しんどかったら うちぃかめへん 夜もすがら うちの肌を染めたのに 染めたのに ああ… あの人が見えへん あの人が見えへん 丸太町通(まる) 竹屋町通(たけ) 夷川通(えびす) 二条通(に) 押小路通(おし) 御池通(おいけ) 姉小路通(あね) 三条通(さん) 六角通(ろっかく) 蛸薬師通(たこ) 錦小路通(にしき) 京の夜寒に せかれるように 秋は紅葉の 真如堂(しんにょどう) 思いばかりで 翔ぶに翔べない 冬の鴨川 百合鴎 どないなっても うちぃかめへん 露地ぬらす 愛想なしの霧しぐれ 霧しぐれ ああ… あの人が見えへん あの人が見えへん 丸太町通(まる) 竹屋町通(たけ) 夷川通(えびす) 二条通(に) 押小路通(おし) 御池通(おいけ) 姉小路通(あね) 三条通(さん) 六角通(ろっかく) 蛸薬師通(たこ) 錦小路通(にしき) あの人が見えへん あの人が見えへん |
チューリップのアップリケ笹生実久 | 笹生実久 | 岡林信康・大谷あや子 | 岡林信康 | 近藤芳樹 | うちがなんぼ早よ 起きても お父ちゃんはもう 靴トントンたたいてはる あんまりうちのこと かもてくれはらへん うちのお母ちゃん 何処に行ってしもたのん うちの服を 早よう持ってきてか 前は学校へ そっと逢いにきてくれたのに もうおじいちゃんが 死んださかいに 誰もお母ちゃん 怒らはらへんで 早よう帰って来てか スカートがほしいさかいに チューリップのアップリケ ついたスカート持って来て お父ちゃんも時々 買うてくれはるけど うち やっぱり お母ちゃんに買うてほし うち やっぱり お母ちゃんに買うてほし うちのお父ちゃん 暗いうちから遅うまで 毎日靴を トントンたたいてはる あんな一生懸命 働いてはるのに なんでうちの家 いつも金がないんやろ みんな貧乏のせいや お母ちゃん ちっとも悪うない チューリップのアップリケ ついたスカート持って来て お父ちゃんも時々 買うてくれはるけど うち やっぱり お母ちゃんに買うてほし うち やっぱり お母ちゃんに買うてほし |
友よクミコ | クミコ | 岡林信康 | 岡林信康 | | 友よ 夜明け前の闇の中で 友よ たたかいの炎をもやせ 夜明けは近い 夜明けは近い 友よ この闇の向うには 友よ 輝くあしたがある |
花火岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | 大介くん 生まれて初めて花火を見る 声をあげて はしゃいでる みのりちゃん きみは花火を手に持って 自分でやれると 得意顔 キラキラ燃えて 光る花火 そしてちいさな ちいさな瞳 ふたりともまだ 火をつけてない 花火のようなものだね 大介くん きみはどんな仕掛けの花火 どんな色で 燃えるだろう みのりちゃん きみはチョッピリ派手な花火 ドンドン パチパチ はじけそう キラキラ燃えて 光る花火 そしてちいさな ちいさな瞳 ぼくも花火さ 火をともされた いま燃えている花火 大介くん うまく自分の色を出して ぼくは燃えて いるだろうか みのりちゃん ぼくはどこまで燃えたのか チョッピリ怖いけど 知りたいさ キラキラ燃えて 光る花火 そしてちいさな ちいさな瞳 ふたりともまだ 火をつけてない 花火のようなものだね |
五年ぶり岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | 別れた女(ひと)と 五年ぶり ひょんなところで 逢いました あんなふうに 別れたが こんなふうに 飲んでる ン…… あんたの彼氏の 話から 俺のかみさんと 子供まで あんなふうに 別れたが こんなふうに 話して ン…… 時が洗い流すなんて そんなふうに言いたくないけど まんざら嘘でも…… おばあちゃんの子の 甘えんぼ 自分の口から いえるんだ あんたにゃ ネタは割れてるし なんだか嬉しく なってくる ン…… 少し大人に なったのね サンキューとっても 嬉しいよ あんたは子供の 儘がいい そいつが一番 いかしてる ン…… 時が洗い流すなんて そんなふうに言いたくないけど まんざら嘘でも…… |
みのり岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | みのり ちいさな瞳で お空のお星様 お月様を 僕もおまえを胸に抱き 一緒に見上げてる 夜の空 みのりちゃんの おばあちゃんが 遠いところへ 行ったのは ちょうど去年の 今頃 ちょうど去年の 今頃だよ みのり あの星も月も 僕らをじっと見ているようだね おうちの中では かあさんと 大介くんがもう ねんねだよ みのりちゃんの おばあちゃんは 大介くんには 出会えずに 可愛い寝顔も 見えないまま たった一人で 行ったんだよ みのり 僕が出会えぬ人と 僕が見ることの できないものを いつかおまえは 見るだろう いつかおまえは 出会うだろう あの星は お月様は いろんなものを 見たろうね みのり ぼくのお母さんが 遠くへ行ってから 一年が…… |
自由への長い旅岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | いつのまにか私が 私でないような 枯葉が風に舞うように 小舟がただようように 私がもう一度 私になる為に 育ててくれた 世界に別れを告げて旅立つ 信じたいために うたがいつづける 自由への長い旅を一人 自由への長い旅を今日も この道がどこを とおるのか知らない 知っているのは たどりつくところが あることだけ そこがどこになるのか そこでなにがあるのか わからないまま一人で別れを告げて 旅立つ 信じたいために うたがいつづける 自由への長い旅を一人 自由への長い旅を今日も |
ゆきどまりのどっちらけ岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | これは 終りなのか これは 始まりなのか おれは 死んでるのか おれは 生きてるのか やることがない とてもたいくつな どっちらけ 何度もさよならをして 何度もこんにちはをした だんだん追いつめられて とうとう行くところがない 行きどまりの 何もない どっちらけ 今は夜なのか 今は朝なのか まだ明るくはないが もう充分暗い そろそろ何かが 見えてきてもいいはず そろそろ何かが 見えてきてもいいはず |
家は出たけれど岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | 俺らは奴らの おもちゃじゃないと おまえは親に さからって なんども家を 飛び出しては そのたび おふくろを泣かせてた ひどい息子だと いわれていたけど 俺は思ったぜ カッコイイ! だんだんどたまの さえてきたお前は 学校もたえられなく なってきて ある日とうとう おふくろにむかって 学校をやめると 言い出した おふくろは まるで野つぼに 落ちたような顔をして あの時言ったぜ ナヌー! いい線いってた お前だったが メッキがはげる 時がきた おふくろに好きな 男ができて 家を出てくと 言った時 こんどは お前が野つぼに 落ちたような 顔をして 言ってしまった お母はーん! 家を飛び出て 一緒になった 彼女にこのごろ ふられたそうな お前が つくろうとしていたものは あんなに きらってた家なのさ ただのつまらない 男だったと 彼女は お前をすててった いったい これから どないしはるつもりでござります! 家は出たけれど 家は出たけれど 家は 出たけれど トホホホホ…… |
俺らいちぬけた岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | 田舎のいやらしさは 蜘蛛の巣のようで おせっかいのベタベタ 息がつまりそう だから俺は 町に出たんだ 義理と人情の蟻地獄 俺らいちぬけた ところが町の味気なさ 砂漠のようで コンクリートのかけらを 食っているみたい 死にたくないから 町を出るんだ ニヒリズムの無人島 こいつもいちぬけた 考えてみりゃ俺らも 生きもののひとつ お天とう様がなかったら 空気も吸えなんだ 花や鳥の中に 俺を見たんだ 命あるものの 流れに沿って 今夜町を出よう 命あるものの 流れに沿って 今夜町を出よう |
黒いカモシカ岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | 濡れた瞳の黒いカモシカ 何処にいるのか旅から旅へ 着いた所が女郎屋の二階 ふすまが開いて親父がニヤリ 紅い血ポタポタ ゴム手袋で アタッシュケースをパチリと開き 血染めのカルテぱらりとめくり 旦那とっても いい娘がおりやすぜ やがて女がやって来た ロールスロイスに肥桶積み込んで ミンクのコートにモンペをはいて 電子ライターでしんせいふかし 隣りの奥間はセイケイシリツ いまじゃ課長サンに囲われて あたいも もうじきセイケイシリツそしたら社長が乗るこの身体 だから高いのよ あたいとやるのは だけどあんた町から来たんでしょう あとで町まで案内してちょうだい そしたら安くしたげるけんど 俺らはきみの客じゃなく いいひと同士になりたいんだと 言うのも聞かずに 無理矢理ロールスロイスで女の家に 女の家は かやぶきの屋根 庭にそびえる柿の木ひとつ ふと その根元に瞳をやれば 哀れ鎖に黒いカモシカ ロールスロイスを飛び出して 鎖を切ろうと駆け寄ったのに 女がムンズと腕をつかみ さあさ行きましょ 家の中に 女は無理矢理 俺らを押さえこみ スズメのチョンチョン とたんに ハイお金 それから女は ノコギリ持ち出して なんたることか 柿の木切り倒し 俺らを車にけりこんで アクセルふかして 大はしゃぎ 黒いカモシカ風の中 町に向って車は駆け出した 黄色い煙に包まれて 町は浮かぶよ 金魚鉢の中 フードセンターに女はひとっ飛び さっきの銭でしなびた柿を買い やっぱり こうして食わなくちゃ ほんとのうあまさは わからねえだよ おまけにレジで領収書 舞い降り来たる一羽のはとぽっぽ そいつを見つけて女が叫ぶ とうきょのはとは ほんとに可哀想 すすに汚れて真っ黒け あたしゃ人間でほんとによかったわ とたんに女は血へどを吐いて 哀れバッタリその場にくたばった 濡れた瞳の黒いカモシカ 風の中に消えてった 濡れた瞳の黒いカモシカ 風の中に今度も消えてった |
どうして二人はこうなるの岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | きみは壁にむかってじっと黙りこくり もう一時間も前から何にも喋らない ぼくはきみの背中をよこめで睨みつけて わめきたいのを我慢してねちねちいじけてる こんなことの繰り返しばかりみじめすぎるこのままじゃ 飛び越えたいんだこの垣根 何とかして だけどいつも垣根の前でうろうろしてるだけ なんでわいらはいつでもこんな風になるのでしょう こんな景色のえー所に住んでいるのに カラスも アホーと鳴いてるし カエルものぞいてる キュウリもナスビも実をつけて揺れてるぷうらぷらー こんなことの繰り返しばかりみじめすぎるこのままじゃ 飛び越えたいんだこの垣根 何とかして だけどいつも垣根の前でうろうろしてるだけ 仲良くしているときのほうが 飯もよく食える だいいちとても楽しいし 体も調子がエエ…… ほんとは仲良くしたいのに どうして 出来ないの おせえていったい何が 邪魔をしているのでしょう こんなことの繰り返しばかりみじめすぎるこのままじゃ 飛び越えたいんだこの垣根 何とかして だけどいつも垣根の前でうろうろしてるだけ |
橋~“実録”仁義なき寄合い岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | 寄合いの席で 区長さん 聞いておくれよ 皆の衆 村のあの橋ゃ もう駄目だ 怖くて通せぬ 耕耘機 そこでお上に願うたら 村でもなんぼか 銭出せと こういう話じゃ なんとしょう 銭は惜しいし 命も惜しい 何ぞないかえ よい思案 万次郎さんが 乗り出して 聞いておくれよ 皆の衆 台風なんぞの 災害で 橋がポキリと いったときゃ お上が全額 持つそうな そこでどうじゃろ 大水が 出た時みんなで のこぎりを 持ち出し橋げた 切ったらば きっとゆくゆく うまくゆく 煙草ふかして 岩太郎さん 待っておくれよ 皆の衆 それそれ隣の あの村じゃ 去年の大水 出た時に 区長が号令 かけたので みんながのこぎり もち出して 橋げたギコギコやったのが お上にばれて 大騒ぎ やばい橋なぞ 渡れんぞい それまで寝てた 長さんが むっくり起きて 皆の衆 どうじゃろ冬の 雪かきに かいた雪をば 橋の上 みんなで捨てたら よかろうが ひと冬せっせと 村中の雪を 集めりゃかなり 重いもの そうすりゃ必ず ポッキリと 落ちて流れて うまくゆく みんなが賛成 しかけたら 綱ちゃんひとり 青い顔 待っておくれよ 皆の衆 俺らの家は 川向こう 雪で橋をば ふさがれりゃ 家の出はいり 何んとする おまけにそれで あの橋が 落ちりゃええけど 落ちぬ時は 俺らひとりが 馬鹿をみる そんなわけで あれこれと 真面目な意見は 出たけれど なかなか思案は纏まらず 橋は流れず お話は 下の方へと 流れてく あそこの後家はん だれそれと ああでもこうでも 何でもない そのうちみんなで 酒を呑み 歌をうたって サヨウナラ |
愛する人へ岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | 知らないうちに僕は君を 思いのままにしようとしていたんだね 僕が人からされたくないことを 僕はいつも君にしていたんだね 思いどおりにならなかったから 僕は君をすててきてしまったのさ わかってほしいんだこれでも君を 僕は本気で愛しているつもりだったのだから ふかいわけなどないけれど とてもさみしくなってしまうのさ だけど心配なんかしなくていいよ こんなに君を苦しめた僕のことなんか これからは気をつけるんだ 新しい人を失いたくないから もう僕は二人で歩き出したのだ 新しい道を新しい道を |
それで自由になったのかい岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | いくらブタ箱の 臭いまずい飯が うまくなったところで うまくなったところで それで自由になったのかい それで自由になれたのかよ そりゃよかったね 給料が上ったのかい 組合のおかげだね 上った給料で 一体何を買う テレビでいつも言ってる 車を買うのかい それで自由になったのかい それで自由になれたのかよ あんたの言ってる 自由なんて ブタ箱の中の自由さ 俺たちの欲しいのは ブタ箱の中での より良い生活なんかじゃないのさ 新しい世界さ 新しい世界さ しみだらけの汚ねえカベを きれいに塗りかえて モナリザの微笑みを 飾ってみたところで それで自由になったのかい それで自由になれたのかよ そりゃよかったね 給料が上ったのかい 組合のおかげだね 上った給料で やっとあんたの息子も 大学にやれるネ ドンドン出世して もらわなくちゃナ それで自由になったのかい それで自由になれたのかよ あんたの言ってる 自由なんて ブタ箱の中の自由さ 俺たちの欲しいのは ブタ箱の中での より良い生活なんかじゃないのさ 新しい世界さ 新しい世界さ ジュータンでもしくかい ソファも入れるかい 冷たい鉄格子に カーテンでもかけりゃ こぎれいになったネ ブタ箱じゃないみたい それで自由になったのかい それで自由になれたのかよ 今にあんたは きっと言い出すだろう 住めば都さ ブタ箱も悪かない ジッとだまってりゃ そのうち出してくれるさ それで自由になったのかい それで自由になれたのかよ あんたの言ってる 自由なんてブタ箱の中の自由さ 俺たちの欲しいのは ブタ箱の中での より良い生活なんかじゃないのさ 新しいおまえさ 新しいおまえさ |
くそくらえ節岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | ある日学校の先生が 生徒の前で説教した テストで百点とらへんと りっぱな人にはなれまへん くそくらえったら死んじまえ くそくらえったら死んじまえ この世で一番えらいのは 電子計算機 ある日会社の社長はん 社員の前で訓示した 君達ワタスを離れては マンズ生きてはゆけない身の上サ くそくらえったら死んじまえ くそくらえったら死んじまえ 金で買われた奴隷だけれど 心は俺のもの ある日政府のおエラ方 新聞記者に発表した 正義と自由を守るため 戦争をしなくちゃならないの ウソこくなこの野郎 こきゃがったなこの野郎 おまはん等がもうけるために ワテラを殺すのけ…… |
自由への長い旅和幸 | 和幸 | 岡林信康 | 岡林信康 | | いつのまにかわたしが わたしでないような 枯れ葉が風に舞うように 小舟がただようように わたしがもう一度 わたしになるために 育ててくれた世界に 別れを告げて旅立つ 信じたいために疑い続ける 自由への長い旅をひとり 自由への長い旅を今日も この道がどこを 通るのか知らない 知っているのはたどりつく ところがあることだけ そこがどこになるのか そこで何があるのか わからないままひとりで 別れを告げて旅立つ 信じたいために疑い続ける 自由への長い旅をひとり 自由への長い旅を今日も |
チューリップのアップリケ由紀さおり | 由紀さおり | 岡林信康・大谷あや子 | 岡林信康 | | うちがなんぼはよ おきても お父ちゃんはもう くつトントンたたいてはる あんまりうちのこと かもてくれはらへん うちのお母ちゃん どこへ行ってしもたのん うちの服を はよう持って来てんか まえは学校へ そっと会いに来てくれたのに もうおじいちゃんが 死んださかいに だれもお母ちゃん 怒らはらへんで はよう帰って来てや スカートがほしいさかいに チューリップのアップリケ ついたスカート持って来て お父ちゃんも時々 こうてくれはるけど うちやっぱり お母ちゃんにこうてほしい うちやっぱり お母ちゃんにこうてほしい うちのお父ちゃん 暗いうちからおそうまで 毎日くつを トントンたたいてはる あんな一生懸命 働いてはるのに なんでうちの家 いつも金がないんやろ みんな貧乏のせいや お母ちゃん ちっとも悪うない チューリップのアップリケ ついたスカート持って来て お父ちゃんも時々 こうてくれはるけど うちやっぱり お母ちゃんにこうてほしい うちやっぱり お母ちゃんにこうてほしい |
夕焼けだんだん石川さゆり | 石川さゆり | 吉岡治 | 岡林信康 | | いちばんお好きな 場所は何処です? わたしの答えを あなたは待たずに 谷中というか 西日暮里の とにかく駅の すぐそばという 何度もお見合いしてきたけれど 違う星からきたような こんな相手ははじめてでした 十人十色というけれど 夕焼けだんだん 猫だまり なにより好きと 猫を抱く 夕焼けだんだん その空は 藍と茜の 浮世絵でした 夕焼けだんだん 富士見荘 富士も昔は 見えたとか 結婚しました 迷い迷って この世の枠から はみ出た人と 苦労もしたが 過ごした日々は 笑顔がたえず しあわせでした 写真立てには亭主と猫が 頬を寄せ合い写ってる こんないい人なくしたあとは 泣くより笑って暮らします 夕焼けだんだん 猫だまり あなたの好きな 猫だらけ 夕焼けだんだん その空は 藍と茜の 浮世絵でした 夕焼けだんだん 富士見坂 富士も昔は 見えたとか そこからだんだん 見えますか 猫よりわたしが 見えますか そこからだんだん 見えますか 猫よりわたしが 見えますか |
レクイエム~麦畑のひばり~岡林信康 | 岡林信康 | 美空ひばり・補作詞:岡林信康 | 岡林信康 | | 麦畑空高く 飛ぶひばり 駆け昇る はるか雲の上まで おまえは行くというのか おまえを育ててくれた この麦畑を ふり返る事もなく行くよ ただ高く高く 飛びつづけてゆく そこから何が見える 教えておくれひばり 澄み渡る青空か それともその向うには 暗闇深くひろがり 遠き死の谷が たとえそれが見えたとしても おまえは行くだろう 飛びつづけるだろう 果てなく高き青空 私は見上げる 麦畑に吹く風の音 お前は見えない はるかなひばりよ 愛しのひばりよ |
月の夜汽車岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | いつも二人で 遊んだ小川 月の光に 照らされて 消えてゆきます 夜汽車の窓で ひとり見つめて ゆく私 ああ月の光を ひきずりながら 長い汽笛が むせび泣く いくら遠くへ 逃れてみても 消えぬ痛みと 知りながら ひとり夜汽車で 出てゆく私 どこへ行きましょ 夜の風 ああ月の光を ひきずりながら 長い汽笛が むせび泣く 空ゆく鳥も 野に咲く花も いつか姿を 消すものと 回り舞台か 夜汽車の窓よ 抱いてゆきます あなたを胸に ああ月の光を ひきずりながら 長い汽笛が むせび泣く |
風の流れに岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | つらい涙は ふかずにずっと 流し続けな 気のすむままに そうさそのうち 重たい雪も いつか溶け出し 日の光 むっくり顔出す 青い芽も 嬉しい時は 笑えばいいさ 気のすむままに 思いっきり そうさ真夏の 真赤な太陽 青い野原も 思いっきり 萌えて繁るよ その時は 山のつつじを 一緒にいつか 摘みに行こうよ 素敵だぜ 咲くも花なら 散るのも花よ そうさいいんだ いいんだそれで 泣いて笑って ゆくだけさ |
嘆きの淵にある時も矢野顕子 | 矢野顕子 | 岡林信康 | 岡林信康 | | 果てない雪に立ち尽くして 歩むことさえ かなわぬまま 望みも今は 雪に埋もれて 全てのものが 死に絶える時 季節の流れ瞳こらし 命の言葉聞きとるなら 重たい雪の下ではすでに 息づく緑ささやくように 望みがこの大いなる 命の流れに沿うものなら かなわぬ事がなぜあるだろう 実らぬことがなぜあるだろう 春に枯葉は舞い踊らず 秋に緑の芽はふかない 夏に裸の梢を知らず 冬に花びら咲くこともない 季節の流れ瞳こらし 命の言葉聞きとるなら 全てを委ねこの身を任す たとえ行方が見えない時も 望みがこの大いなる 命の流れに沿うものなら かなわぬ事がなぜあるだろう 実らぬことがなぜあるだろう かなわぬ事がなぜあるだろう 実らぬことがなぜあるだろう |
嘆きの淵にある時もやもり(森山良子と矢野顕子) | やもり(森山良子と矢野顕子) | 岡林信康 | 岡林信康 | | 果てない雪に立ち尽くして 歩むことさえ かなわぬまま 望みも今は 雪に埋もれて 全てのものが 死に絶える時 季節の流れ瞳こらし 命の言葉聞きとるなら 重たい雪の下ではすでに 息づく緑ささやくように 望みがこの大いなる 命の流れに沿うものなら かなわぬ事がなぜあるだろう 実らぬことがなぜあるだろう 春に枯葉は舞い踊らず 秋に緑の芽はふかない 夏に裸の梢を知らず 冬に花びら咲くこともない 季節の流れ瞳こらし 命の言葉聞きとるなら 全てを委ねこの身を任す たとえ行く手が見えない時も 望みがこの大いなる 命の流れに沿うものなら かなわぬ事がなぜあるだろう 実らぬことがなぜあるだろう かなわぬ事がなぜあるだろう 実らぬことがなぜあるだろう |
山谷ブルース千昌夫 | 千昌夫 | 岡林信康 | 岡林信康 | | 今日の仕事はつらかった あとは焼酎をあおるだけ どうせ どうせ山谷のドヤずまい ほかにやる事ありゃしねえ 一人酒場で飲む酒に かえらぬ昔がなつかしい 泣いて 泣いてみたってなんになる 今じゃ山谷がふるさとよ 工事終ればそれっきり お払い箱のおれ達さ いいさ いいさ山谷の立ちん坊 世間うらんで何になる 人は山谷を悪く言う だけどおれ達いなくなりゃ ビルも ビルも道路も出来ゃしねえ 誰も分かっちゃくれねえか だけどおれ達ゃ泣かないぜ はたらくおれ達の世の中が きっと きっと来るさそのうちに その日にゃ泣こうぜ うれし泣き |
山谷ブルース森進一 | 森進一 | 岡林信康 | 岡林信康 | | 今日の仕事はつらかった あとは焼酎をあおるだけ どうせどうせ山谷のドヤ住まい 他にやることありゃしねえ 一人酒場で飲む酒に かえらぬ昔がなつかしい 泣いてないてみたってなんになる 今じゃ山谷がふるさとよ 工事終わればそれっきり お払い箱のおれ達さ いいさいいさ山谷の立ちん坊 世間うらんで何になる 人は山谷を悪く言う だけどおれ達いなくなりゃ ビルもビルも道路も出来やしねえ 誰も分かっちゃくれねぇか だけどおれ達泣かないぜ 働くおれ達の世の中が きっときっと来るさそのうちに その日にゃ泣こうぜうれし泣き |
今夜は朝まで踊りましょ岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | ひらけば素敵な花なのに 蕾のままでいるなんて チョイト、チョイト、チョイト、チョイト、チョイト パっと燃えましょ ひらきましょ 太鼓たたいて踊りましょ チョイト体をゆらしたら ホラ、ホラ、ホラ 花になる 今夜は朝まで踊りましょ 今夜は朝まで踊りましょ!! 踊るお花に見る蕾 同じアホではないわいな 戻らぬ昨日にとじこもり 蛹のままで眠ってる チョイト、チョイト、チョイト、チョイト、チョイト 蝶々になりましょ ひーらひら 太鼓たたいて踊りましょ チョイト体をゆらしたら ホラ、ホラ、ホラ 蝶になる 今夜は朝まで踊りましょ 今夜は朝まで踊りましょ!! 踊る蝶々に見る蛹 同じアホではないわいな お外に出るのが怖くって オタマジャクシで水の中 チョイト、チョイト、チョイト、チョイト、チョイト 蛙はピョンと跳ね歌います 太鼓たたいて踊りましょ チョイト体をゆらしたら ホラ、ホラ、ホラ 蛙さん 今夜は朝まで踊りましょ 今夜は朝まで踊りましょ!! 踊る蛙に見るオタマ 同じアホではないわいな 太鼓たたいて踊りましょ チョイト体をゆらしたら もっと素敵になれるから 今夜は朝まで踊りましょ |
マンハッタン岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | 暗闇の中に浮かび上がって来る 鉄とコンクリートで出来たハチの巣 何万匹ものホタルちりばめて 次から次へと夜空につきささる 車の窓に迫ったこの眺め 思わず息を飲み込むこの俺はあまりに小さい Uhm... マンハッタン Uhm... マンハッタン 俺が暮らしてる田舎のあの街に 比べりゃこいつはたしかにバケモノさ あの東京さえこいつに比べたら どこかの小っちゃな田舎町じゃないか とてもじゃないが俺には歯が立たぬ おまけにロクに言葉も喋れずに ひとりで来た街 Uhm... マンハッタン Uhm... マンハッタン 心細さをかき立てる重い夜 のしかかる様に部屋から動かない 3つの子供がママの手を離れて ポツンとひとり置き去りの気分だぜ もう少し強いつもりでいたけれど ライトに浮かび上がった摩天楼 窓から冷たく Uhm... マンハッタン Uhm... マンハッタン 明け方ようやくウトウトしかけたら 目ざまし代りかパトカーのサイレン 街には白いの黒いの黄色いの 誰もがギラギラ噛みつきそうな街 通りに被いかぶさる摩天楼 見上げる空は細くて長いのさ 重たい谷底 Uhm... マンハッタン Uhm... マンハッタン コンクリートの重たい谷底で 眠れない夜が3日も続く頃 壊れた金庫に閉じ込められたまま 大声でわめき出したいこの気持 もうあと20日あまりも待たなけりゃ ここから出られないのさ チケットの冷たい日付は Uhm... マンハッタン Uhm... マンハッタン この街で暮らす日本人と出会い 言葉につくせぬやさしさを受けても 何かうわの空落ちてゆくその時 ニュージャージーへドライブに誘われた 緑と土に溢れるその場所が やさしく俺を包んでくれた時 不思議な安らぎ Uhm... マンハッタン Uhm... マンハッタン マンハッタンおまえをわずか離れて ドライブしたなら緑のニュージャージー マンハッタンそんなにそびえてるけど そうだよおまえも緑の海の上 大きな腕に抱かれたダダっ子さ どうしてそんな無理やりそびえてる こいつはお笑い Uhm... マンハッタン Uhm... マンハッタン それから不思議に自分を取り戻し やさしい友にも支えられ過ごせた ニュージャージーまでドライブしなくても マンハッタンにはセントラルパークが 疲れた人をいっぱい抱きかかえ 緑と土のやさしい口づけを 力の渦 Uhm... マンハッタン Uhm... マンハッタン |
霧のHighway岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | | 霧のHighway 霧のHighway 白い海の底 ライトも鈍く 霧のHighway 霧のHighway 自慢のマシーンもまるででくの坊 間に合わないあのパーティ 洒落たドレスめかしこんでも 歩くつもりとても無理ネ お嬢さんのアンヨじゃとても どうしましょう動けない ここは霧のHighway 座り込んでいるだけの ここは霧のHighway 霧のHighway 霧のHighway 白く濁る窓ライトも消えて 霧のHighway 霧のHighway 自慢のマシーンも黙りこくってる へたをすればこのままかも 透けたドレス肩が震えて お嬢さんに野宿なんて とても無理ネこごえちゃいそう お屋敷ならお医者さま ここは霧のHighway 座り込んでいるだけの ここは霧のHighway 霧のHighway 霧のHighway 白い崖の上まるで宙づり 霧のHighway 霧のHighway 自慢のマシーンもこれじゃスクラップ ねえあんたが知ってるのは まあせいぜい夜遊びルート 腹をすかせ震えながら 何も出来ず指を食わえて メイドを呼ぶベルもない ここは霧のHighway 座り込んでいるだけの ここは霧のHighway 霧のHighway |
私たちの望むものは阿部芙蓉美 | 阿部芙蓉美 | 岡林信康 | 岡林信康 | | 私たちの望むものは 生きる苦しみではなく 私たちの望むものは 生きる喜びなのだ 私たちの望むものは 社会のための私ではなく 私たちの望むものは 私たちのための社会なのだ 私たちの望むものは 与えられることではなく 私たちの望むものは 奪いとることなのだ 私たちの望むものは あなたを殺すことではなく 私たちの望むものは あなたと生きることなのだ 今ある不幸にとどまってはならない まだ見ぬ幸せに今跳び立つのだ 私たちの望むものは くりかえすことではなく 私たちの望むものは たえず変ってゆくことなのだ 私たちの望むものは 決して私たちではなく 私たちの望むものは 私でありつづけることなのだ 今ある不幸にとどまってはならない まだ見ぬ幸せに今跳び立つのだ 私たちの望むものは 生きる喜びではなく 私たちの望むものは 生きる苦しみなのだ 私たちの望むものは あなたと生きることではなく 私たちの望むものは あなたを殺すことなのだ 私たちの望むものは 私たちの望むものは…… |
山谷ブルース吉幾三 | 吉幾三 | 岡林信康 | 岡林信康 | 吉幾三 | 今日の仕事は つらかった あとは焼酎を あおるだけ どうせどうせ 山谷のドヤ住い ほかにやること ありゃしねぇ 一人酒場で 飲む酒に 帰らぬ昔が なつかしい 泣いて泣いて みたってなんになる いまじゃ 山谷がふるさとよ 工事終われば それっきり おはらい箱の 俺たちさ いいさいいさ 山谷の立ちん坊 世間うらんで 何になる 人は山谷を 悪くいう だけど俺たち いなくなりゃ ビルもビルも 道路もできゃしねぇ 誰もわかっちゃ くれねえか だけど俺たちゃ 泣かないぜ 働く俺たちの 世の中が きっときっと くるさそのうちに その日にゃ泣こうぜ うれし泣き ラララ…… |
憂忌世ぶし石川さゆり | 石川さゆり | 吉岡治 | 岡林信康 | 川村栄二 | 咲くも花なら 散るのも花よ 散った私が 馬鹿みただけで 涙ながした 十五の春の キラリ光った 遠賀川 家出したのが そのすぐ後で 別に当てなど さらさらないが どうせ貧乏で おやじは酒乱 母が泣くのが 可哀相 はじめ中州で 茶店に勤め 金につられて キャバレー勤め あれはヤクザと わかって惚れて いつか売られて 汚されて いいさ酒場の 酔いどれ草に かけてくれるな なまじの情け つくり話と きちがい水に 逃げてすがって 生きてゆく その後はなしを 聞きたい方は 去年ムショから でてきたはずの 東京町田市 中村チヨが 一部始終を 聞かせましょう 一部始終を 聞かせましょう 涙流した 他人の不幸 酒の肴に 聞かせましょう 優しい言葉を 信じたことが 事の始まり 身の終わり 恨みつらみは 夢路の後よ 惚れた女が 馬鹿をみた キラリ光った 刃物の先に 愛しいまことを 探してた 愛しいまことを 探してた |
チューリップのアップリケ大竹しのぶ×野田洋次郎 (RADWIMPS) | 大竹しのぶ×野田洋次郎 (RADWIMPS) | 岡林信康・大谷あや子 | 岡林信康 | 佐藤準 | うちがなんぼ早よ 起きても お父ちゃんはもう 靴トントンたたいてはる あんまりうちのこと かもてくれはらへん うちのお母ちゃん 何処に行ってしもたのん うちの服を 早よう持ってきてか 前は学校へ そっと逢いにきてくれたのに もうおじいちゃんが 死んださかいに 誰もお母ちゃん 怒らはらへんで 早よう帰って来てか スカートがほしいさかいに チューリップのアップリケ ついたスカート持って来て お父ちゃんも時々 買うてくれはるけど うちやっぱり お母ちゃんに買うてほし うちやっぱり お母ちゃんに買うてほし うちのお父ちゃん 暗いうちから遅うまで 毎日靴を トントンたたいてはる あんな一生懸命 働いてはるのに なんでうちの家 いつも金がないんやろ みんな貧乏が みんな貧乏が悪いんや そやでお母ちゃん 家を出て行かはった おじいちゃんに お金の事で いつも大きな声で 怒られてはったもん みんな貧乏のせいや お母ちゃん ちっとも悪うない チューリップのアップリケ ついたスカート持って来て お父ちゃんも時々 買うてくれはるけど うちやっぱり お母ちゃんに買うてほし うちやっぱり お母ちゃんに買うてほし |
私たちの望むものはkokua | kokua | 岡林信康 | 岡林信康 | kokua | 私たちの望むものは 生きる苦しみではなく 私たちの望むものは 生きる喜びなのだ 私たちの望むものは 社会のための私ではなく 私たちの望むものは 私たちのための社会なのだ 私たちの望むものは 与えられることではなく 私たちの望むものは 奪いとることなのだ 私たちの望むものは あなたを殺すことではなく 私たちの望むものは あなたと生きることなのだ 今ある不幸にとどまってはならない まだ見ぬ幸せに今跳び立つのだ 私たちの望むものは くりかえすことではなく 私たちの望むものは たえず変わってゆくことなのだ 私たちの望むものは 決して私たちではなく 私たちの望むものは 私でありつづけることなのだ 今ある不幸にとどまってはならない まだ見ぬ幸せに今跳び立つのだ 私たちの望むものは 生きる喜びではなく 私たちの望むものは 生きる苦しみなのだ 私たちの望むものは あなたと生きることではなく 私たちの望むものは あなたを殺すことなのだ 今ある不幸にとどまってはならない まだ見ぬ幸せに今跳び立つのだ 私たちの望むものは 私たちの望むものは… |
北酒場八代亜紀 | 八代亜紀 | 吉岡治 | 岡林信康 | 伊藤雪彦 | ドアを閉めても 何処からか 雪が酒場に しのび込む 逃げたおんなが 残していった ふるい怨歌の レコードが 北の酒場にゃ よく似合う 死んで花実が 咲くじゃなし 生きて明日が あるじゃなし おれもおまえも 似たもの同士 嘘でかためた 身の上が 北の酒場にゃ よく似合う だれがゆこうと 帰ろうと おれにゃ他人の かよい船 夢もわびしく 造花のバラが 春を待つのか ドラをきく 北の酒場にゃ おれ一人 |
山辺に向いて岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 山下洋輔 | 緑に濡れている山 紅く燃えてる山 白い眠りにつく山 いろんな色に 姿を変えて生命(いのち)はめぐる 街から遠く そんな風に見えた 山の雪は川に落ち 川は海に注ぐ 水はいつか空の雲 流れるように 姿を変えて生命(いのち)はめぐる 街から遠く そんな風に見えた 無理矢理冬を生きてた そんな気持ちがした 何かをひとつの色に 閉じ込めていた めぐる生命(いのち)の音が聞こえる そいつに乗れば ステキな事だろう いろんな顔を見せてよ まだ見ぬ俺の たやすく決めつけないさ 自分の事を めぐる生命(いのち)の音が聞こえる そいつに乗れば ステキな事だろう 緑に濡れている山 紅く燃えてる山 白い眠りにつく山 いろんな色に 姿を変えて生命(いのち)はめぐる 街から遠く そんな風に見えた 雪は流れに流れは海に 水は空の雲 ためらうこともなく |
今日をこえて岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | サンボマスター | くよくよするのは もうやめさ 今日は昨日をこえている 昨日に聞くのも もうやめさ 今日をこえた 明日がある 何とでも 言うがいいさ 良い子でいたい お利口さん あんたにゃ わかるまい 今日をのりこえて 明日に生きることなんか しがみつくのは もうやめさ 今日も昨日になっちまう 利口ぶるのも もうやめさ 明日も 昨日になっちまう 何とでも 言うがいいさ 良い子でいたい お利口さん あんたにゃ わかるまい 今日をのりこえて 明日に生きることなんか 何とでも 言うがいいさ 良い子でいたい お利口さん あんたにゃ わかるまい 今日をのりこえて 明日に生きることなんか |
さよならひとつ岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 池田明子 | じいじと俺を呼ぶ 笑顔がまぶしい 小ちゃなお手々伸ばして 抱っこをせがんだ あのね奏太くんの ママが小ちゃい時には 早く大きくなれ いつも思ってたのに 奏太くん君はこのまま 大きくならないで じいじ今日は一緒に 寝てあげるからね お布団にやって来ては うれしい頬ずり 奏太くんの寝顔 思わず見とれてたら 幼いあの頃の ママにそっくりなんだよ 悲しくないのに涙が あふれたおかしいね 奏太くんいつまでも そばに居たいけど 二十歳になった君と 俺は会えるかな お手々つなぎながら 駅まで歩いてきた ここでお別れだね また来てねバイバイ 去りゆく母と子の背中 いつまでも見ていた |
モンゴル草原岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 池田明子 | 馬の響き羊の群れ 遥か雲よ風の詩(うた) 俺たちは立ち尽くす モンゴルの草原よ 生きる者は隔ても無く 馬も人も羊らも 夕焼けに溶け合った モンゴルの草原よ 俺たちが失くしたもの 草原に息づいて いつまでも抱かれたい モンゴルの草原よ 夜空を行く流れ星に 声をあげて時は行く 降り注ぐ星の中 モンゴルの草原よ 汚れなき子供たちが 俺たちに歌う詩(うた) 星も月も歌ってた モンゴルの草原よ 俺たちが失くしたもの 草原に息づいて いつか此処に居たような モンゴルの草原よ 馬の響き羊の群れ 遥か雲よ風の詩(うた) いつまでも忘れない モンゴルの草原よ |
虹の舟唄岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 岡林信康 | 池田明子 | この海峡は俺たちを 隔てるだけじゃないんだと 空の鴎が囁いた 海はすべてを繋ぐから 船出の時は今 船出の時は今 狭い港に繋がれた 舟はいつしか朽ちてゆく 命かぎりに櫓を漕げば 海を伝ってどこへでも 船出の時は今 船出の時は今 エンヤーモラ エンヤ―ロッサ エンヤーモラ エンヤ―ロッサ エンヤーモラ エンヤ―ロッサ エンヤーモラ エンヤ―ロッサ エンヤーモラ エンヤ―ロッサ アーアーアーアー たぎる音頭のこの唄に 乗せて漕ぎ出せ波の上 波は運ぶよ海の果て どんな出会いが待つのやら 船出の時は今 船出の時は今 エンヤーモラ エンヤ―ロッサ エンヤーモラ エンヤ―ロッサ エンヤーモラ エンヤ―ロッサ エンヤーモラ エンヤ―ロッサ エンヤーモラ エンヤ―ロッサ アーアーアーアー |