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  • idom
    僕がなぜ今ここにいるのか。なぜ歌うのか。
    僕がなぜ今ここにいるのか。なぜ歌うのか。

    idom

    僕がなぜ今ここにいるのか。なぜ歌うのか。

     2022年9月7日に“idom”がニューシングル「GLOW」をリリースしました。タイトル曲は、フジテレビ月9ドラマ『競争の番人』の主題歌として起用された楽曲。シングルには同曲に加え「i.d.m.」、「Savior」、「HELLO」、「GLOW -Instrumental-」の全5曲が収録されております。    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“idom”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回は第1弾。綴っていただいたのは、新曲「 GLOW 」にまつわるお話です。この世は無情だ、ずっとそう思いながら生きてきた彼が、なぜ今ここにいるのか、なぜ歌うのか…。その想いを明かしてくださいました。歌詞と併せて受け取ってください。 この世は無情だ。   そんなことばかり思って、歩んできた人生だった。 多くの人が辛い現実と共に、日々を生きている。 僕もその一人だった。   貧しさや様々な問題を抱えていながら、それらを悟られないよう、周囲に気丈に振る舞い、明るい人物を演じていた。家に帰れば、ほの暗い部屋で布団に体を隠し、歯を食いしばって声を殺しながら涙を流す。そんな10代を乗り越えて、自分自身の力でこれから歩んでいこうとしていた矢先、新たな絶望はやってきた。   新型コロナウイルスの感染拡大により、希望していたイタリアでのデザイナーとしてのキャリアが絶たれてしまったこと。僕にしてみれば人生の行き先を見失う出来事だった。そして愛する友人との別れ。当時、僕の心は限界に達していた。   そんな僕がなぜ今ここにいるのか。 なぜ歌うのか。   全く歌うつもりなんてなかった僕が、現実から目を背けるために始めた音楽。ネットに自分の作品を載せて、沢山の人たちと繋がることが心の支えになった。その輪はどんどん大きくなり、気づけばこうして多くの機会を与えられている。   正直なところ、この運命が僕に何を求めているのかは分からない。 ただ、これまでの痛みが全てこの瞬間のためにあったのなら、それを乗り越えたことに確かに意味はあると思いたい。   「 GLOW 」は弱い僕が前へと進んでいく、希望の歌だ。   弱いなら 弱いまま もがいてたっていいから ありのままで進め   この曲を書きながら「強さ」とはなんだろうとずっと考えていた。   腕力があること、お金があること…、色々考えてみたけれど、どれも僕にはしっくりこなかった。だってどれも僕は持っていなかったから。確かにそれらを羨んだ頃もあった。けれど、これまでの道のりを振り返った時に、今の自分の力になっているものは、どれも逆境の中で手に入れたものばかりだった。努力して掴み取ったもの。自分自身の弱さと向き合って乗り越えようとし続ける姿こそが「強さ」だと、僕自身を通して多くの人に証明したい。   あぁ 痛みを越えて 未来を掴め ぼくらの光を   この曲における光や輝きという言葉は希望の象徴であり、自分にとって大切な何かだ。それは家族や仲間かもしれないし、必ずしも人でなくてもいい。僕にとっては音楽が希望の光だった。いつか僕が誰かの希望になれたなら、そんなことを夢見ながら僕は音楽と共に歩んでいく。   idom ◆紹介曲「 GLOW 」 作詞:idom 作曲:idom

    2022/09/19

  • MOSHIMO
    加藤純一さんの結婚披露宴に向けて作った楽曲。
    加藤純一さんの結婚披露宴に向けて作った楽曲。

    MOSHIMO

    加藤純一さんの結婚披露宴に向けて作った楽曲。

     2022年8月3日に“MOSHIMO”がミニアルバム『GENKI!!』をリリースしました。前作『化かし愛』以来、約1年ぶりとなる今作は2枚組。DISC1は、すでに配信リリースされている「心願成就」、「Jun Bride」を含む6曲を収録。DISC2は、3月に開催されたMOSHIMO主催フェス“MOSHIFES.2022”のMOSHIMOライヴ音源が5曲収録されます。    さて、今日のうたコラムでは、そんな“MOSHIMO”の岩淵紗貴による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回が最終回。綴っていただいたのは、収録曲「 Jun Bride 」にまつわるお話です。配信者、ゲーム実況で活動している加藤純一さんの結婚披露宴に向けて作られたこの曲。どんな想いが込められているのか、歌詞と併せてエッセイをお楽しみください。 「 Jun Bride 」 この曲は配信者、ゲーム実況で活動されてる 加藤純一さんの結婚披露宴に向けて作った楽曲です!!   誰かのためだけに書いた曲が初めてだったので、 これでいいのかなとか、かなり思考錯誤して 出来上がった楽曲です。   加藤さんとは5年のお付き合いになるのですが、 こうやってご一緒できるのが嬉しかったし、 何より加藤さんが長年一緒に 歩んできた視聴者さんと奥様を繋ぐ 楽曲にしたいなと思って作りました!   動画や配信は昔から見させてもらっていたので 歌詞はすんなり書きやすかったです! ただ、綺麗なだけのウエディングソングではないので不安もありましたが、 ご家族の方もスタッフさんも気に入って頂けて、 本番当日は泣いてくださる方もいて 本当に嬉しかったです!!   幸せの連鎖が出来上がった楽曲ができて 本当に良かったと今は思っています!!   歌詞の中にあるものが 加藤さんの動画につまってるので、 ぜひ動画も見て「なるほど~~」と 楽しんでもらえたら嬉しいです!笑 今回はかなり登場人物と関連したワードで 遊びを入れています! そのギミックも楽しんでもらいたいなー!!!   ライブでも定番曲になりつつあります。   毎度、リリースの度に 歌詞のコラムを書かせてもらえて嬉しいです! こうやって語らせてもらえるタイミングがないと 深く話したりすることもないので、、笑   私はライブテーマとして 「音と言葉で繋がろう!!」と言っているんですが、 ライブに来てその時の皆んなを包み込める、 元気に笑顔になれる言葉を歌に乗せて 届けられたらいいなと思ってます。   綺麗事のように書いてしまいましたが、 それぐらいライブにかける思いがあるんです!!   生きてると辛いこと、うまくいかないこと たくさんあるけど MOSHIMOの言葉で少しでも 背中を押せたら良いなって思ってます!   ライブで会おうね!! <MOSHIMO・岩淵紗貴> ◆紹介曲「 Jun Bride 」 作詞:岩淵紗貴・一瀬貴之 作曲:岩淵紗貴・一瀬貴之   ◆ミニアルバム『GENKI!!』 2022年8月3日発売 KONS-002 ¥2,750(税込) <収録曲> DISC1 1 祭りだワッショイ 2 Jun Bride 3 クリームソーダ 4 ひと夏の王子サマー 5 365 6 心願成就 DISC2 1 触らぬキミに祟りなし 2 化かし愛のうた 3 寝グセ 4 Jun Bride 5 電光石火ジェラシ

    2022/09/16

  • CHIHIRO
    私じゃないって、選ばれないって分かっててまだここにいる。
    私じゃないって、選ばれないって分かっててまだここにいる。

    CHIHIRO

    私じゃないって、選ばれないって分かっててまだここにいる。

     2022年9月21日に“CHIHIRO”がデジタルニューシングル「3%」をリリース!今作は7月にリリースされた「大恋愛」に続く2022年リリース第二弾。選ばれないって分かっているけれど、期待してしまう、充電残り3%のスマホを握りしめてあなたに会いに行く。ひたむきな想いを綴った恋愛ソングとなっていて、前作同様アレンジャーにShu Inuiを迎えドラマティックなピアノのサウンドが胸を打つバラードに仕上がっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“CHIHIRO”による歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、新曲「 3% 」に通ずるお話です。今、心がすり減らされていくような片思いをしていて、それでも諦められないというあなたへ。この歌詞とエッセイを受け取ってください。 新曲「3%」は 恋人になれる可能性がほとんどないと分かっていても どこかでまだ期待して頑張りたいと願う恋を描きました。   心がすり減らされてく片思いを スマホのバッテリーに例えて書いたので 歌詞も読みながら共感してもらえたら嬉しいです。   今日はそんな新曲「 3% 」の世界観を エッセイにして書きました。   ぜひ読んでみてください。   ----------------------------------------------   “私じゃないって、選ばれないって分かっててまだここにいる”   私の携帯の中には君との思い出が詰まってる。   2人でデートした写真もあれば ベッドに寝ころんだ君を不意に撮った動画も。   最近は夜中に苦しくなって幸せそうな写真を一気に消した。 何やってるんだろう…   お気に入りのプレイリストは君を重ねて聴けるような曲ばかり。 君がいいよって言ってた曲も追加した。   すぐ返事が返ってきたあの頃のLINEも。 なかなか既読のつかないLINEも。   私の携帯の中には君と君との思い出でいっぱいだった。 いつから世界の中心が君になっていたんだろう。       使いすぎたのかな。   最近バッテリーが持たなくなってきた。 気づけば私の心みたいにすり減らされて赤いゲージになってる。     心が痛いんだ。 片思いが痛いんだ。   笑えなくなってて 泣きそうになったり、胸が苦しくなったり。   中途半端な関係を続けたら 君がいつか答えを出すと思ってた。   分かってるのに優しくするし、思わせぶりもするからずるい。   曖昧は嫌なのに。 2人の距離に名前をつけてよ。   彼女になれる可能性はあるのかな?     君は私を選ばない。 私じゃないってわかっててもまだここにいたいの。   充電残り3% この恋の確率みたい。   都合よくチャージしないで 君の熱で私を満たしてよ。     君じゃなきゃダメなんだ。 君じゃなきゃ恋できないんだ。     「3%」 <CHIHIRO> ◆紹介曲「 3% 」 作詞:CHIHIRO 作曲:CHIHIRO

    2022/09/15

  • インナージャーニー
    世界はひとつにならなくて良い。
    世界はひとつにならなくて良い。

    インナージャーニー

    世界はひとつにならなくて良い。

     2022年9月7日に“インナージャーニー”が1stアルバム『インナージャーニー』をリリースしました。代表曲「グッバイ来世でまた会おう」、ライヴペインティングパフォーマー/画家の近藤康平とのコラボMVも話題の「深海列車」、オムニバス映画『THEATERS』エンディングテーマ「映写幕の向こうへ」、名曲の呼び声も高い「少女」、myeahnsの逸見亮太が楽曲提供した「とがるぺん」他、全10曲が収録されております。    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“インナージャーニー”のカモシタサラによる歌詞エッセイをお届け!綴っていただいたのは、今作の収録曲「 わかりあえたなら 」に通ずる想いです。争いは避けるべきなのか。怒りは閉じ込めるべきなのか。みんながもっと楽に生きるために大切なことを考え続けているあなたへ。この歌詞とエッセイが届きますように。 みんながわかりあえたなら、わたしたちはもっと楽に生きることができたのだろうか?   と思うことがある。誰しも、生きている限りどうしようもない対立に直面することがあると思うが、わたしは争い事に遭遇するたび、決まって真ん中に挟まれ、「まあまあまあ、」と互いをなだめる言葉を並べ続けた。それが正しい道であり、なるべく争いは避けるべきだという平和主義のふりをしていたのである。   平和主義のふりをしたわたしが最後に感情をむき出しにして怒ることができたのは、記憶の限り小学校2年生くらい。大人になるにつれてなるべく温和に、穏やかに過ごすため、「怒り」を貯める感情の瓶のようなものに蓋をして生き延びては、次第に怒り方を忘れてしまった。   しかしそれでは、意味がない。怒りは、相手に伝えなければいけない。なぜそんなに苦しいのか。何にどれだけ腹を立てたのか。その気持ちと気持ちをぶつけ合わなければ、いつまでもお互いが生きづらい世界のまま、負の感情だけが日に日に積もっていくだろう。だから、馬鹿にされたとしても、感情を伝えるということは人間活動を営む上で、とってもとっても大事にしなければいけないと思う。   それに気づいたのはつい最近で、今までのわたしの偽平和主義は、ただその場の負傷者を減らす活動をしていただけに過ぎなかった。   最近は、みんなが同じ意見であることのほうに違和感を覚え、少し怖いと思うようになった。どこかに、自分の本当の気持ちを言葉にできないでいる人がいるかもしれない。表面に出ているものがあるってことは、必ずそこに隠れた存在があるわけで、そういった存在は声を上げなければ無かったことにされてしまうから。   だから、わたしはそういう声を聞き逃さないように感覚を尖らせて、歌詞を書いて、歌い続けたい。   たとえば、これを読んでくれてるあなたと、これを書いているわたしの考えが全て一致することはないだろう。   あなたとわたしは違う人間だから、わかり合えないのは仕方のないことだ。ただ、わかり合えなくてもいいから、わかろうとする努力はしていたい。   これは、「共感」ではなくて「理解」の話だと思う。   わたしのバンドメンバーはみんなバラバラで、聴いてきた音楽も、性格も、全部違うから、意見がスムーズに決まったことなんて一度もない。ただ、お互いの納得いく地点を探り合って、なんとか今日も続いている。   世界はひとつにならなくて良い。それでも、違う方向を向きながら、たまに共鳴する瞬間がある気がしている。 <インナージャーニー・カモシタサラ> ◆紹介曲「 わかりあえたなら 」 作詞:カモシタサラ 作曲:カモシタサラ ◆1stアルバム『インナージャーニー』 2022年9月7日発売   <収録曲> 01. わかりあえたなら 02. 夕暮れのシンガー 03. 深海列車 04. エンドロール(Album mix) 05. 映写幕の向こうへ 06. すぐに 07. 少女 08. グッバイ来世でまた会おう 09. とがるぺん 10. Walking Song

    2022/09/14

  • 結花乃
    時間はゆっくりと、でも確実に効く薬だった。
    時間はゆっくりと、でも確実に効く薬だった。

    結花乃

    時間はゆっくりと、でも確実に効く薬だった。

     2022年8月17日に“結花乃”が新曲「オーソドックス」をデジタルリリース!今作は唯一無二の存在である<君>への気持ちを“オーソドックスな言葉”で伝えるラブソング。MVは結花乃本人が制作。ダンスの振り付けは平村優子が担当しております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“結花乃”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回は第2弾です。綴っていただいたのは、今年2月にリリースされた楽曲「 かさぶた 」にまつわるお話です。思い出せば痛くて苦しいのに、心にできた“かさぶた”を触らずにはいられない。そんなあなたにこの歌詞とエッセイが届きますように。 中学生の時、体育祭のムカデ競争の練習で転んだ傷が今も左膝に残ってる。ひどく転んだので大きなかさぶたになった後、肥厚して痕になってしまった。 痕にはなっているが痛みは全く無いので普段はすっかり忘れている。ふと気になった時や誰かに指摘された時、クラス一丸となって練習した中3の頃を思い出す。    楽しかった思い出ならいいけど、 心の傷は悲しさや寂しさから出来る事が大半だ。   思い出したくないから蓋をしたのに  その蓋すら気になって仕方ない。   蓋の下はあの日の傷がそのままあって 今もまだジクジク痛い。   心の傷も膝の傷痕みたいに 自分の一部として馴染む日が来るのかな。  今はまだ、そんな気が微塵もしない。   どこにいても、何をしていても  「今ここに君がいたら」を想像して悲しくなる。   なんて、 「悲しいポエムならいくらでも書けそうな気分だ!」 と書き溜めた自分のメモ書きを、 今は懐かしく思いながら読んでいる。   いつか笑って、あの頃の話にできる。 先人の知恵は本当で、時間はゆっくりと、でも確実に効く薬だった。   とはいえ、つらい期間が去るのをじっと耐えるのは大変だ。 時には悲しい気持ちにどっぷり浸かって抜け出せなかったり、 泣いてしまったり、感情の波は激しくて疲れてしまう。  一人で耐えるのは酷だから、 そんな背中に寄り添う曲になったらと思った。   優しく歌おう。語るように歌おう。  「かさぶた」はそうして作った曲だった。    <結花乃> ◆紹介曲「 かさぶた 」 作詞:結花乃 作曲:結花乃

    2022/09/13

  • GOOD ON THE REEL
    今思い出せるのは、不思議とあのファンファーレ。
    今思い出せるのは、不思議とあのファンファーレ。

    GOOD ON THE REEL

    今思い出せるのは、不思議とあのファンファーレ。

     2022年8月31日に“GOOD ON THE REEL”が、ニューアルバム『P.S. モノローグ』をリリースしました。今作は、昨年6月にリリースされた『花歌標本』以来1年2カ月ぶり、GOOD ON THE REELにとって5枚目のオリジナルフルアルバム。“独白”の意味を持つタイトルが示す通り、現在のメンバーのリアルな本音や心情が表現された作品になっております。    さて、今日のうたコラムではそんな“GOOD ON THE REEL”の千野隆尋による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第2弾です。綴っていただいたのは、収録曲「 ファンファーレ 」にまつわるお話。自身の心に刻まれている“ファンファーレ”の思い出とは…。ぜひ、歌詞と併せて、このエッセイを受け取ってください。 ソーソーソドー ソーラソファソーソドー ソーラソファソーソードー ソーソーソードー・・・・・   小学生の頃に トランペットで吹いたファンファーレの音階、、、 不思議となんとなく覚えている。   サッカー少年団だった僕が、 トランペットかっこいい!という気持ちを 抑え切れずに立候補した運動会の鼓笛隊。 兄の影響もあったのだろう。   そして無事に選ばれたトランペット隊。 家や休み時間はマウスピースで練習をし、 放課後は音楽室で思いっきりトランペットで練習をした。   校庭ではしゃぐ同級生、 グラウンドから聞こえる応援歌。 そんな声の隙間に響かせた、頼りのない音。   それは少しずつ、 ほんの少しずつだけど、 堂々と胸を張っていった。   もちろん自分も色んな種目に、 むしろクラス代表のリレーなんかにも出場した。 そんな中でも夢中になって、 練習したのがファンファーレ。   そして迎えた運動会。 もちろんファンファーレだけじゃなく、 何曲か課題の曲も演奏した。 それでも今思い出せるのは、 不思議とあのファンファーレ。   ソーソーソドー ソーラソファソーソドー ソーラソファソーソードー ソーソーソードー・・・・・   自分ばかりの日々に、 応援したいあなたが見えたのは、 見上げた空がきっと、藍よりも青かったんだ。 <GOOD ON THE REEL・千野隆尋> ◆紹介曲「 ファンファーレ 」 作詞:千野隆尋 作曲:宇佐美友啓   ◆5thオリジナル・フル・アルバム 『P.S. モノローグ』 2022年8月31日リリース   <収録曲> 01.WonderWant 02.ファンファーレ 03.ナツメロ 04.Dreamer 05.シネマスコープ 06.同じ空の下で 07.Fade out 08.当たり前 09.ダンス 10.0

    2022/09/12

  • MOSHIMO
    上京してきて自分が関わった土地たちの思い出を詰め込んだ曲。
    上京してきて自分が関わった土地たちの思い出を詰め込んだ曲。

    MOSHIMO

    上京してきて自分が関わった土地たちの思い出を詰め込んだ曲。

     2022年8月3日に“MOSHIMO”がミニアルバム『GENKI!!』をリリースしました。前作『化かし愛』以来、約1年ぶりとなる今作は2枚組。DISC1は、すでに配信リリースされている「心願成就」、「Jun Bride」を含む6曲を収録。DISC2は、3月に開催されたMOSHIMO主催フェス“MOSHIFES.2022”のMOSHIMOライヴ音源が5曲収録されます。    さて、今日のうたコラムでは、そんな“MOSHIMO”の岩淵紗貴による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第2弾。綴っていただいたのは、収録曲「 クリームソーダ 」にまつわるお話です。この曲が誕生したきっかけは…? ぜひ、歌詞に描かれているラブロマンスを想像しながら、楽曲をお楽しみください! 「 クリームソーダ 」 私はFM NACK5『ラジオのアナ』という番組の 火曜日のパーソナリティーをさせてもらっているのですが そのラジアナに行く途中で食べた クリームソーダからこの曲が出来上がりました!   大宮駅の中に大宮横丁というフードコートがあり、 昭和レトロ感をイメージされたコンセプトで お酒も飲めるし、ガッツリご飯も食べられるし、 おつまみからスイーツまでそろっているところなんです!!   駅の中にあるから 皆んなぎりぎりまで飲んだり楽しんだりしてて、 そこの名物的な感じになってる一品がクリームソーダ!   定番なレトロクリームソーダで 可愛いし、甘くて美味しいんです。     そこからアルバムを作ろう!!ってなった時に テーマがなかなか出てこなかったのですが、 「クリームソーダってワード可愛いな」となり、作りました!!   Aメロで <京王線で向かうよ下北に~♪>って歌ってるんですが、 ここは元々別曲で作っているメロディーがあって 一瀬と曲作りしてる時に、 「あれ? Aメロはまりいいからこれ使いたいね」 ってなって出来上がりました!   下北沢によく飲みに行ったりしてるので そこのラブロマンスを描きたいなと思い書きました。   上京してきて自分が関わった、 土地たちの思い出を詰め込んだ曲ですかね!! 実際に、メロディーや歌詞は 電車に乗ってる時に浮かんできて、 降りて、ボイスメモで録音したのを覚えてます!!笑   仕事したり遊んだ場所って思い入れが強くなりますよね!! なんか地名とか電車とか ライブに行く場所によって変えたりして歌えたら面白いな~~!!   思い出になってくれたらいいなっと思ってます!! <MOSHIMO・岩淵紗貴> ◆紹介曲「 クリームソーダ 」 作詞:岩淵紗貴・一瀬貴之 作曲:岩淵紗貴・一瀬貴之   ◆ミニアルバム『GENKI!!』 2022年8月3日発売 KONS-002 ¥2,750(税込) <収録曲> DISC1 1 祭りだワッショイ 2 Jun Bride 3 クリームソーダ 4 ひと夏の王子サマー 5 365 6 心願成就 DISC2 1 触らぬキミに祟りなし 2 化かし愛のうた 3 寝グセ 4 Jun Bride 5 電光石火ジェラシー

    2022/09/09

  • 安田レイ
    なんでも「初日」の帰り道は、悔しい気持ちでいっぱいになる。
    なんでも「初日」の帰り道は、悔しい気持ちでいっぱいになる。

    安田レイ

    なんでも「初日」の帰り道は、悔しい気持ちでいっぱいになる。

     2022年8月24日に“安田レイ”がニューシングル「風の中」をリリースしました。タイトル曲は、TVアニメ『ラブオールプレー』の第2クールエンディングテーマに起用。今作の青空をバックに撮影されたアートワークは、疾走感溢れる楽曲のイメージやTVアニメ『ラブオールプレー』の新キービジュアルともリンクする、夏を感じる爽やかなポートレートとなっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“安田レイ”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回が最終回。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 each day each night 」にまつわるお話です。幸せなラブソングは上手く書けないと思っていた自分が、この歌を生み出すことができた理由は…。ぜひ、歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 13年前、私は高校一年生になった。   なんだかもっと前な気もするし、ついこの前のようにも感じる。   人間の記憶はいつも曖昧だ。   でも、初日のことは割と鮮明に思い出せる。   まだ体に馴染んでいない制服と、不安定な気持ちのまま、1時間と少し電車に揺られ着いたのは、都内のこじんまりとした高校。   西東京の郊外で育った私にとって、校庭のない高校に少し物足りなさも感じたけど、ここには同じ夢を持った同志に会えるんだ。   そんな事を考えていたら、「制服のデザインが気に入らない」と朝、お母さんに文句を言って玄関を出た時よりも、少しだけ大人な表情になっていた気がする。   小さな門をくぐり抜け、入口を見つけ、廊下をゆっくり歩いた。   何度か説明会で学校には来ていたけど、その日は人がたくさんいたせいか、また違った場所に見えた。   教室に入ると、半分くらいの生徒はもう友達を作り始めていた。   説明会の時に何度か顔を合わせていくうちに、仲良くなったらしい。   私はただ窓の奥に見える小さな景色を眺めながら、隣の席でそんな話をしている2人の会話をなんとなく聞いていた。   まだ初日なのに、みんな自分からグイグイ自己紹介をしている。   私にはそれが出来なかった。   新しい友達を作るのが人一倍苦手な私にとって、この「初日」というのが1番心臓がギュッとなる日だ。   確かその日は、前と後ろの席の子に軽い自己紹介だけをして、一人で帰った。   なんでも「初日」の帰り道は、悔しい気持ちでいっぱいになる。   電車の中でポロポロ涙が出た。   自分が住む見慣れた街に着くと、少しだけホッとして、ご褒美にコンビニのチョコレートを買ったのを覚えている。   家に着くとまたお母さんに、「制服のデザインが気に入らない」と文句を吐き出した。     そんな悔しい気持ちは何日か続いた。   友達作りは、歳を重ねれば重ねるほど難しくなっていくと、その時改めて感じた。   小学生の頃からシャイではあったけど、友達を作るのはそんなに大変だった記憶はない。   この前まで中学生だった私は、子供と大人の間のすごく不安定なところを行ったり来たりしていた。     ここで3年間もやっていくのか。   1人くらい友達が出来たらいいな、と毎日馴染めない教室の端で考えた。     そんな時間が2、3週間続いた。     少し猫をかぶりながらも、心を開いて話せる友達ができた。   なんとかやって行けそうだ、と少し気が楽になった。     やっとの思いでできた友達は、好きなアーティストとか、よく行くお店が一緒だったり、共通点が何個もあった。   でも全く違う所も沢山あって、そこをお互いに尊重し合える関係がすごく居心地が良かった。     今でもその関係は変わっていない。   高校一年生の時に出会ったその子と、今もお互いに大親友って呼び合える関係は本当に嬉しい。   そして、その大親友が結婚をした。   今年、結婚式を挙げる。   そんな大切な友達にプレゼントをしたくて、曲を書いた。   友達に曲をプレゼントするのは生まれて初めてだった。   照れ臭さかったけど、すごく喜んでくれた。   うちで聴いてもらった時の、喜びと驚きが混ざり合ったあの表情は、一生忘れないと思う。   少し前にリリースした「each day each night」は、その大親友と旦那さんからインスピレーションをもらって書いた。   幸せなラブソングは上手く書けないと自分では思っていたけど、二人のおかげで書けた。   ケンカをしても可愛く仲直りする姿、何があっても寄り添い合う姿、いつも近くで見ていたから、それをそのまま書いた。   そして、この曲を2人の結婚式で歌うのが本当のプレゼントだと思っている。   まだ少し時間があるから、今から涙を流さずに歌える練習をたくさんしようと思う。   おめでとう。   本当におめでとう。   式を想像するだけで涙が出てくるけど、頑張って歌うね。 <安田レイ> ◆紹介曲「 each day each night 」 作詞:安田レイ 作曲:安田レイ   ◆ニューシングル「風の中」 2022年8月24日発売   <収録曲> 1. 「風の中」 2. 「each day each night」 3. 「風の中」 -Instrumental- 4. 「 each day each night 」 -Instrumental-

    2022/09/08

  • 生活は忘れて
    空気を読み過ぎるとつまんないことがあるな。
    空気を読み過ぎるとつまんないことがあるな。

    生活は忘れて

    空気を読み過ぎるとつまんないことがあるな。

     2022年9月7日に“生活は忘れて”がDigital Single「くゆりくゆられ feat. ねんね」をリリースしました。YouTube登録者数30万人超を持つ“くじら”や“みきとP”の作品にfeat. 参加する女性シンガー“ねんね” が歌唱参加。ねんねの強い声質を存分に引き出した、トラックメイカー・生活は忘れての才能を感じさせる楽曲となっております。    さて、今日のうたコラムでは、そんな“生活は忘れて”による歌詞エッセイをお届け。曲について、歌詞について、そしてアレンジについて。新曲「 くゆりくゆられ feat. ねんね 」への想いとこだわりを綴っていただきました。ぜひ、楽曲と併せてお楽しみください。 いろいろと締め切りが重なっており、夜通し作業をしており、気づけば太陽がのぼっております。ランナーズハイみたくなっております。まだ若いつもりですが最近は徹夜なんて眠くて眠くて出来ていませんでした。切羽詰まると出来てしまうものですね。。   歌詞エッセイというからにはその1つの楽曲について、じっくり書くものなのだろうと思っていましたが、他の方のをちらっと見る限り結構自由に書いても良さそうなので、あまり捉われずに書きたいなと思っております。   ともあれこの「くゆりくゆられ」という曲について少し。 この曲は、フューチャリングでねんねさんという歌手さんを迎えさせて頂きました。僕の声では足りない力強さであったり、単純に歌の表現力であったり、ねんねさんの力を借りて形になりました。   実は、以前にも「夜通し」という楽曲でフューチャリングをお願いしておりました。「夜通し」は静かでゆったりめな楽曲で、いつかかっこいい曲もやってもらいたい…と思っていたので、今回叶えられて嬉しいです!歌が!上手い!!   続いて、歌詞について。   この曲、自分の今までの楽曲の中で一番とがった曲になっていて、“空気を読み過ぎるとつまんないことがあるな”っていうことを少し強めに言っています。これを言ってしまえばあとは歌詞を見て頂ければ、大体分かってもらえるかと。   外から見てると冷静でいられても 渦中にいるとその場の空気に負けちゃうことはよくある話で。 こんな事を思ってこんな曲を書いているような 僕も、いざって時はぼちぼち空気に負けちゃいます。   あ、その場の空気を読まずにぶち壊してやるぜー っていう話じゃないですよ! それはただの迷惑な人です。   作ってからそこそこ間が空いているので、歌詞を見ていると「そんなにとがるんじゃあないよ」と少し恥ずかしい気持ちになりますね。   アレンジについてもほんの少し。   ドラムの音どれにしようかなとドラムの音源を聞き比べていたのですが、なんだかどれもしっくり来ず、気に入る音を1つずつ選んできました。ドスッとしたおもーい感じのスネアが欲しかったんです。   あとこの曲のミックスは染野さんという方にやって頂いたのですが、自分がミックスしたものと比較にならない程良くて、あらまーってなってました。特にキックがしっかり重くなっていて尚且つ抜けていて、やっぱりエンジニアさんって凄いなと。   今回、歌詞エッセイを書かせて頂いた「くゆりくゆられ」は詞的にも音的にも少しとげとげした曲でしたが、最近は本当にいろんな曲を書いていて(これは詞的にというより音的にですが。。)、今後もいろんなものができそうで自分でも楽しみです。   最初に曲に捉われずに書くと言った割にはずっと曲について書いてしまったなと思うのですが、あまり長くなるといけないのでこのへんで。     最近は読書等から遠ざかっており、書き物もしないので 拙い文章になっていたかもしれませんが、 ここまで読んで頂いた方、ありがとうございました。 <生活は忘れて> ◆紹介曲「 くゆりくゆられ feat. ねんね 」 作詞:生活は忘れて 作曲:生活は忘れて ◆生活は忘れて「くゆりくゆられ feat.ねんね」 各音楽配信サービスで配信中! https://lnk.to/kuyurikuyurare   

    2022/09/07

  • 結花乃
    私の抱く「好き」はここにしかない唯一無二。
    私の抱く「好き」はここにしかない唯一無二。

    結花乃

    私の抱く「好き」はここにしかない唯一無二。

     2022年8月17日に“結花乃”が新曲「オーソドックス」をデジタルリリース!今作は唯一無二の存在である<君>への気持ちを“オーソドックスな言葉”で伝えるラブソング。MVは結花乃本人が制作。ダンスの振り付けは平村優子が担当しております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“結花乃”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回は第1弾です。綴っていただいたのは、新曲「 オーソドックス 」にまつわるお話。現実でも歌詞でも、「好き」「会いたい」「愛してる」 それ以上に伝わる言葉を選びたいけれど…。みなさんは、これから好きなひとに告白するなら、どんな言葉で伝えたいと思いますか? これから好きな人に告白するなら、どんな言葉で伝えよう?  胸に育ったこの気持ち、「好き」の二文字だけでちゃんと伝わるのかな。    伝わる台詞、グッとくる言い回し… 色々考えたけど「好き」に敵う言葉はなかなか見つからない。   歌詞もそう。特にサビには伝わる言葉を選びたい。  「好き」「会いたい」「愛してる」  そんな言葉はありふれているので 他に素敵な言葉はないかと探しても、 それらを超える言葉はなかなか見つからない。    私の頭ではオーソドックスな言葉しか浮かばない。  (ここでは無難、普通、面白味に欠けるというようなニュアンス)  そんな皮肉から書き始めた曲だった。      オーソドックスな言葉しか出てこない  オーソドックスなリズムしか出なくても  はたから見たらなんて事ない日々が  このうえない 唯一無二       君の抱く「好き」はここにしかない唯一無二。  周りから見ればありふれたカップルでも、 ふたりの間では取って代わることの出来ない必需品(必需人)。 そんな自惚れを軽やかなリズムで歌ってみたら、 自然と口角が上がる可愛らしい曲が出来た。   私の抱く「好き」はここにしかない唯一無二。   とはいえ、歌詞の世界で同じ言葉を使い回してばかりはいられない。  唯一無二の言い回しを探して、平凡な頭を抱える日々は続く…    <結花乃> ◆紹介曲「 オーソドックス 」 作詞:結花乃 作曲:結花乃

    2022/09/06

  • GOOD ON THE REEL
    手紙には、書いた瞬間のあなたが宿る。
    手紙には、書いた瞬間のあなたが宿る。

    GOOD ON THE REEL

    手紙には、書いた瞬間のあなたが宿る。

     2022年8月31日に“GOOD ON THE REEL”が、ニューアルバム『P.S. モノローグ』をリリースしました。今作は、昨年6月にリリースされた『花歌標本』以来1年2カ月ぶり、GOOD ON THE REELにとって5枚目のオリジナルフルアルバム。“独白”の意味を持つタイトルが示す通り、現在のメンバーのリアルな本音や心情が表現された作品になっております。    さて、今日のうたコラムではそんな“GOOD ON THE REEL”の千野隆尋による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第1弾です。綴っていただいたのは、ニューアルバム『P.S. モノローグ』に通ずる“手紙”のお話です。手紙とはどんな存在のものなのか。そして今作にはどんな想いを込めたのか。ぜひ、楽曲と併せてこのエッセイを受け取ってください。 最後に手紙を書いたのはいつだっただろう。   どんな便箋に、 どんな文章を書いて、 どんな封筒に入れて、 誰に宛てたっけ。   いただくことはあっても自らペンを取るとなると、 自分の思いをどう書いていいものかわからなくなる。   だからこそ いただく手紙には正直驚かされている。   まず手紙をくれた時点で、 伝えたいという気持ちがダイレクトに伝わってくる。 内容がどんなに乱文だとしても、 思いをどうにか言葉にしようとする行為自体が、 本当に素敵なことだと思う。   それから こんな歌詞の捉え方があるのかとか、 ライブでこんなことを感じてくれていたのかとか、 僕らに対する思いや曲に対する思いが、 僕の中にはない発見や発想を見出してくれる。   それを自分なりの言葉や表現で、 さらには一人一人違う筆跡で伝えてくれる。   手紙には、書いた瞬間のあなたが宿る。 まるで僕らにとっての音源みたいだ。   P.S.=追伸、モノローグ=独白。 本文では主にあいさつや用件、必要なことを書く。 そして追伸には、 その時ふと思ったことや起こった出来事、 自分と相手にしかわからないような、 一見何でもないようなことを書く。   そこにこそリアルな日常があって、 それこそが整理された台本にはない独白のように思う。   僕らのモノローグが、 聴いてくれたあなたのモノローグまで届いてくれたら嬉しい。   そうしてこのツアーでは、 僕らとあなたとで交わす、 言葉すら超えたダイアローグを期待している。 <GOOD ON THE REEL・千野隆尋> ◆5thオリジナル・フル・アルバム 『P.S. モノローグ』 2022年8月31日リリース   <収録曲> 01.WonderWant 02.ファンファーレ 03.ナツメロ 04.Dreamer 05.シネマスコープ 06.同じ空の下で 07.Fade out 08.当たり前 09.ダンス 10.0

    2022/09/05

  • MOSHIMO
    脳内にある夏の甘酸っぱさを、苦さ、を音楽に。
    脳内にある夏の甘酸っぱさを、苦さ、を音楽に。

    MOSHIMO

    脳内にある夏の甘酸っぱさを、苦さ、を音楽に。

     2022年8月3日に“MOSHIMO”がミニアルバム『GENKI!!』をリリースしました。前作『化かし愛』以来、約1年ぶりとなる今作は2枚組。DISC1は、すでに配信リリースされている「心願成就」、「Jun Bride」を含む6曲を収録。DISC2は、3月に開催されたMOSHIMO主催フェス“MOSHIFES.2022”のMOSHIMOライヴ音源が5曲収録されます。    さて、今日のうたコラムでは、そんな“MOSHIMO”の岩淵紗貴による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第1弾。綴っていただいたのは、収録曲「 祭りだワッショイ 」にまつわるお話です。MOSHIMOにとって、新たなスタートにもなったというこの曲。今年、夏祭りに行けなかった方もぜひ、歌詞のなかの景色や感情を想像しながら、お楽しみください…! この度、MOSHIMOは『GENKI!!』というミニALをリリースしました! これを読んでくれてる皆さんは聴いてくれてるんじゃないかな?! と思います!!   今回、コラムで書かせてもらう曲は「 祭りだワッショイ 」です。   夏ソングなのですが、今回の歌詞はわりと説明っぽくないかなと思っています。   MOSHIMOの作詞って、かなりシチュエーションや感情が分かりやすく、ありのままに書かれています。どこで、誰が、どんなことを言って、何をしたのか。これが断定的なんです。   イメージしやすいかな? と思います!   もちろん今回の曲もかなり分かりやすいのですが、お祭りでの男女2人のことを書いているものの割と名詞的なものが多く(なのでお祭りシーンが想像しやすい)、付き合ってるのか? どういう関係なのか? など細かく書いてません。   だから聴いてくれた人がそれぞれ、夏のお祭りのシーンを描けるんじゃないかなと思っています!! 自分で曲を作っていながら「MOSHIMO説明くさいな~」って思う時があります笑。むしろ分かりやすくていいんですけど!笑 個人的な感想です!笑   捻くれ者ですみません笑。   この曲は自分の気持ちがどうこうとかではなく、夏のお祭りの2人を描けたことがMOSHIMOにとって新たなスタートだなって思いました!! 絵でいうと風景が描けた感じです。脳内にある夏の甘酸っぱさを、苦さ、を音楽にしたイメージです!   だからすぐ書けました!1日もかからずに歌詞は出来ました! さぁ書くか!とPC開いてすぐ出来上がったんです! なんか歌ってて楽しい曲ってすぐできるんですよね~~笑。悩みがなくストレートに書けました!!   ぜひそれも踏まえて改めて聞いてもらえたら嬉しいです! <MOSHIMO・岩淵紗貴> ◆紹介曲「 祭りだワッショイ 」 作詞:岩淵紗貴・一瀬貴之 作曲:岩淵紗貴・一瀬貴之 ◆ミニアルバム『GENKI!!』 2022年8月3日発売 KONS-002 ¥2,750(税込) <収録曲> DISC1 1 祭りだワッショイ 2 Jun Bride 3 クリームソーダ 4 ひと夏の王子サマー 5 365 6 心願成就 DISC2 1 触らぬキミに祟りなし 2 化かし愛のうた 3 寝グセ 4 Jun Bride 5 電光石火ジェラシー

    2022/09/02

  • 安田レイ
    休みから得られるヒントはたくさんある。
    休みから得られるヒントはたくさんある。

    安田レイ

    休みから得られるヒントはたくさんある。

     2022年8月24日に“安田レイ”がニューシングル「風の中」をリリースしました。タイトル曲は、TVアニメ『ラブオールプレー』の第2クールエンディングテーマに起用。今作の青空をバックに撮影されたアートワークは、疾走感溢れる楽曲のイメージやTVアニメ『ラブオールプレー』の新キービジュアルともリンクする、夏を感じる爽やかなポートレートとなっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“安田レイ”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第2弾。綴っていただいたのは、「夏休み」にまつわるお話です。安田レイがアメリカで過ごした夏休みと日本で過ごした夏休みの違いとは…。みなさんはこの夏、どのように”休み”ましたか?  夏休み。   夏に休むと書いて夏休み。   勉強や仕事を頑張る私達の、心も体も休める大切な時間。   だと思っていた。。。     これは私がまだアメリカンスクールに通っていた頃の話だ。   アメリカは夏休みがとにかく長い。   日本でこの話をするとみんなに驚かれてしまうが、約3ヶ月もある。   クラスメイトも、私も、きっと先生も、みんな夏休みが近づいて来るとソワソワしていた。   約3ヶ月間まるまる学校に行かなくてもいいという、小学生の私にとってはパラダイスのような時間だったからだ。     たっぷりとある夏休みは家族とよくキャンプをしに行った。   その頃は西東京に住んでいたので、車で1時間くらいで着く奥多摩へ。   私が川派なのは、完全にこれが理由だ。   バーベキュー場、キャンプ場、川遊びができるエリア、釣りができるエリアと、とにかく遊べる場所が沢山あって、大人になった今でも大好きな場所だ。   お父さんがアメリカ人ということもあり、私は小さい頃から庭でBBQをしていた。   なので、BBQをするという事はそこまでスペシャルな事に感じていなかったけど、やっぱり川の近くや、緑の中でやるBBQは別格だった。   そして、まだ私は小学生だったので、準備や片付けなど、1番アウトドアアクティビティでパワーを使う部分を、全部お母さんとお父さんに任せられたのも最高だった。   これがこんなにも大変な作業だという事に、私は大人になってから気付いた。   その間、私は弟と石を拾ったり、珍しい虫を探したり、遊んでいた。     大人4人が入れるサイズのテントは、秘密基地みたいで大好きだった。   小さい頃から夜ふかしが大好きだった私は、キャンプの時だけは早くテントの中で眠りたくて、いつもより早く眠りについた。   そして、鳥や虫の天然のアラームで目を覚ます朝が大好きだった。   音、光、匂い、全てがいつもと違う朝は、子供ながらに感動した。     夏休みはこんな風に、自然の中で沢山の時間を過ごした。   早起き、勉強、宿題、という沢山の面倒臭いルールから解放された私は、ご褒美の夏休みを目一杯満喫した。   小学5年生までは。。。     そう、私は小学6年生からお父さんの仕事の都合で日本の学校に転校した。   学校のシステムの何もかもが違いすぎてかなり戸惑ったが、1番衝撃的だったのは夏休みの短さ。   いや、短さだけではない。   短い上に、宿題が信じられない程出るのだ。   絵日記に、各科目のドリルに、自由研究に、読書感想文?   この学校は生徒を休ませる気はあるのか?   なんだか詐欺にでもあったような気持ちになった。   アメリカの場合、長い夏休みが明けると、学年が変わるシステムなので、何一つ宿題が出なかった。   カルチャーショックとはこの事だ、と思った。   勉強が苦手な私にとって、自由で楽しい「夏休み」というイメージが、やる事が多すぎて「夏休めない」に一気に変わった。   6年生になるまで1度も経験したことのない大量の夏休みの宿題に、私はかなり戸惑った。   正直に言えば、夏休みが明けてからも宿題をやっていた。   お母さんに何度も図書館に引き摺り込まれて頑張ってみたものの、提出日に間に合わなかった。   「日本の学校は宿題が出るんだから、やるのが当たり前なの! ママも毎年やってたんだから、あんたも頑張りなさい!」とお母さんに何度怒られたことか。   だから、日本の小学校に転校してからの夏休みの記憶はほとんどが宿題だ。   8月の最後の週は毎日泣いていた気がする。     これはアメリカンスクールに通っていた時、先生が言っていて、印象に残っている言葉。   「アメリカの夏休みが長いのには理由がある。   親が学費を出せなくて進学を諦めざる終えない子達が、自分でバイトなどをして、学校へ行って、夢を叶えるためなんだ。」   何気ない会話の中で言っていた言葉。   これが正式な理由かは未だにわからないけど、素晴らしい理由に感じた。   日本もいつかこうなるのではないかと思う時がある。     もし3ヶ月間、締切のある勉強や仕事がなく、何をしてもいい自由な時間を与えられたらあなたは何をしますか?   持て余してしまいそうな時間ですが、私はのんびり都心から離れて、川の近くで過ごしたいです。   ミニ畑で野菜を育てたり、緑の中を散歩したり、そんな事をしてみたい。   休む時間も仕事の一つとよく聞くけど、本当にその通りだと思う。   休みから得られるヒントはたくさんある。     あなたも、「夏休めない」じゃなく、素敵な「夏休み」を過ごせてますように。 <安田レイ> ◆ニューシングル「風の中」 2022年8月24日発売   <収録曲> 1. 「風の中」 2. 「each day each night」 3. 「風の中」 -Instrumental- 4. 「 each day each night 」 -Instrumental-

    2022/09/01

  • 関取花
    何も持たないで いつか辿り着いた。
    何も持たないで いつか辿り着いた。

    関取花

    何も持たないで いつか辿り着いた。

    2022年7月6日に“関取花”がメジャー2ndフルアルバム『また会いましたね』をリリースしました。今作は「ありのままの関取花らしさ」をコンセプトに自身がサウンドプロデュースし、ライブサポートでもお馴染みの盟友たちが全編に渡り参加。オンエア後から「ぶっ刺さる」と話題の「明大前」など、100%関取花節の全13曲が収録。歌ネットでは インタビュー も敢行しましたので、ぜひ改めてチェックしてみてください。  さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“関取花”による歌詞エッセイを5週連続でお届け!今回が最終回です。綴っていただいたのは、8月毎週執筆いただいたこの歌詞エッセイそのものについてのお話。関取花にとって、歌詞とは、言葉とは。そして、いつか“自分にぴったりの光”に出会えるかもしれないそのヒントとは。最終回、最後までお楽しみください。 今回の歌詞エッセイの連載もこれで最後になるわけだが、今、私は非常に困っている。なぜなら書くことがないからだ。   歌詞エッセイといっても、特に「こういう感じで書いてください」などという指定をされているわけではなく、その歌詞をテーマにした文章なら基本的になんでも大丈夫ですよという、書く側にしてみればなんともありがたい内容なのだが、過去4回の連載で逆に私はそれに甘え過ぎてしまった。というか、こんなことを自分で言うのもおかしな話かもしれないのだが、完全にあれだ。ちょっと初回から本気を出し過ぎた。   7月6日にリリースしたアルバム『また会いましたね』の中から、「季節のように」「明大前」「モグモグしたい」「ラジオはTBS」の4曲についてすでに書いてきたわけだが、大体この4つのエッセイを読めば、今回のアルバムの良さも、私という人間のこれまでも、今も、そしてこれからどうしていきたいのかも、なんとなくわかっていただける気がしている。それくらい、それぞれに熱い思いをこれでもかというほど込めて書かせていただいた。   もちろん自分の曲について語るのだから、書こうと思えば書くことなんてまだまだいくらでもある。でも、どうせなら過去にどこでも話していないエピソードを出したいし、何より読み物として面白くないと個人的にいやなのだ。せっかくやらせていただくのなら、私のことを知っている人だけに向けたものではなく、私のことを何も知らない人を振り向かせられるようなものにしたい。そうなってくると、書ける内容というのは、クオリティーのことも含めて考えると案外限られてくる。   特に、この歌ネットさんという歌詞サイトにアクセスする方々というのは、そもそも“言葉”がちゃんと好きな層だと思うのだ。音楽が配信文化になり、歌詞カードを見ることもすっかり減った昨今だが、それでも“言葉”に興味を持って立ち止まってくれる人は絶対にいると信じて、私はいつも歌詞を書いている。 願わくは、そういう人たちに歌詞そのものもある種の文芸作品として楽しんでもらいたいと、基本的に歌詞だけ読んでも読み物として成立するようにと、いつも心がけている。そんな歌詞にまつわるエッセイを、歌ネットさんで書かせていただくとなれば、当然自分の中でのハードルは上がりまくるわけで、その最終回ともなれば、肩に無駄な力も入る。   というわけで、書いては消し、書いては消し、繰り返すこと∞。すでに最後まで書き切った第5回最終回の原稿を、これまでに3つはボツにした。過去4回のエッセイが、自分でも大きく頷けるほどの大傑作(あえて自分で言う)であっただけに、少々、いや相当頭でっかちになっていたようで、ボツにした原稿はあとから読み返すととてもじゃないが恥ずかしくて読んでいられなかった。 最終回だからいいことを書こうとか、綺麗にまとめようという意図がそこかしこから透けて見えて、文章としてはそれっぽくても、安い自己啓発本のような胡散臭さと香ばしさが頭からお尻までぷんぷんと漂う、私が最も嫌うタイプの文章になっていた。だからそれらは綺麗さっぱり全部ゴミ箱に捨てた。こういうのは割いた時間や書いた文字数がもったいないだのなんだの考えないで、とっととポイして断ち切ったほうがいい。歌詞を書く時と同じである。ダメなものはダメ、次行こう、次。   そうしてできたのが、今みなさんに読んでいただいているこの文章である。何も考えず、友人に喋りかけるように、今思っていることをとにかく率直にキーボードに打ち込んでいったら、気づけばもうあと少しで2000字というところである。一旦ここまでを読み返してみたが、これはこれで他の回とはまた違う味のある、なんともリアルでなかなかいいエッセイじゃないか。   結局、何も持たないで出発したほうが道は開けたりするのである。あれもこれもと背負ってみたところで、思い描いた通りのゴールに辿り着けるとは限らないのだから、何事も考え込みすぎずに取り組めばいい。その中でたくさんの失敗を繰り返しながら、自分が一番輝ける方法、場所を、時間をかけてじっくり探していけばいい。そうしているうちに、いつしか自分にぴったりの光に巡り合ったりするのだろう。あれ、なんかそんな内容の曲あった気がするな。たしか、関取花っていうミュージシャンの「 スポットライト 」っていう曲だった気がするぞ。   ……ということで、なんだか最後は結局茶番感溢れる仕上がりになってしまいましたが(笑)、まあそんなところも私らしいということでよしとしましょう。あらためて、ここまで私の拙いエッセイを読んでくださったみなさん、本当にありがとうございました。書きそびれたことがあれば、間もなく始まるツアーのMCできっと話します。次はライブ会場で『また会いましたね』できたら嬉しいです。それでは、またね! <関取花> ◆紹介曲「 スポットライト 」 作詞:関取花 作曲:関取花   ◆メジャー2nd FULL ALBUM『また会いましたね』 2022年7月6日発売 UMCK-7170 ¥3000+税   <収録曲> 1.季節のように 2.ねえノスタルジア 3.風よ伝えて 4.やさしい予感 5.長い坂道 6.明大前 7.ミッドナイトワルツ 8.道の上の兄弟 9. 障子の穴から 10.モグモグしたい 11.青葉の頃 12.ラジオはTBS 13.スポットライト

    2022/08/31

  • 足立佳奈
    東京がすきだ。
    東京がすきだ。

    足立佳奈

    東京がすきだ。

     2022年8月でデビュー5周年を迎える“足立佳奈”が、毎月の連続配信リリースを行うことを発表。その連続リリース第5弾として、デビュー5周年の記念日である8月30日に新曲「4321」を配信リリース!同曲は、前作の「DATE」でもタッグを組んだEIGOがプロデュースし、Shu Inui(ONEly Inc.)、Yohei Kunii(ONEly Inc.)が編曲を担当。作詞・作曲は足立佳奈本人が手掛けております。    さて、今日のうたコラムでは、アニバーサリーイヤーを記念して、5月~12月に毎月“足立佳奈”による歌詞エッセイをお届けいたします!今回は第4弾です。綴っていただいたのは、夢を抱いて東京に来た始まりから、いろんな景色を見て、いろんな感情を知って、今ここにたどり着くまでのお話。新曲「 4321 」にも通ずる5年分の想いを歌詞と併せて受け取ってください。 東京がすきだ。   東京。   色んなイメージを持ってここへ来た。 「気をつけてね、いつでも帰ってくるんだよ」 そう言われてここへ来た。   始まりは、 いつも期待よりも不安が多いタイプで、 飛び込むより守りに入るタイプだ。   でも東京へ来て、 自分の育った場所じゃなくて、 自分が知らなかった場所で、 初めての人と出会えることに、 とてつもない喜びを感じて、 とてつもなく感謝をした。   それは忘れもしない、 初めてのリリースイベント。 人生で初めて、 家族や友達、知り合い、以外の人が私のために集まってきてくれて、 人生で初めて、 大勢の人達の前でマイクを持って自分の曲を歌った。   ステージに立つ前の楽屋で 自分を待っててくれる人たちの声が聞こえた。 緊張した。 不安だった。   SEが流れ、 それに合わせてみんなが手拍子する。 段々揃ってきて大きくなった。   私はステージに上った。 そこにはとんでもない光景が広がってた。 まだ出会ったことのない人たちが、 叫んだり、立ち上がったり、笑ったり、 みんなが待ってた。   想像してみてよ。   本当にびっくりした。 笑顔が止まらなかった。嬉しすぎて泣きたくなった。泣いてたかな。   あの瞬間、 私の中で何かが弾けた。 5周年への扉がひらいたんだ。     それから有難いことに、とても忙しくて、 頭も体も追いつくのに必死で、 とにかく一生懸命食らいついた。 色んな人に出会って、 色んなステージに立って、 そして、また色んな人に出会った。 代々木体育館、 15秒のステージだったけど、 その景色は鮮明に覚えてる。 すごい景色だった。震えた。 でも温かかった。またここに立ちたいと思った。     歌以外にお芝居にも挑戦させてもらった。 お芝居って、誰かの人生を生きるってことで、自分の人生ではないと思ってた。 でも私がみたその世界は、お芝居の中で誰かの人生を生きながら、みんながみんなの自分の人生を生きていた。   かっこよかった。 眩しかった。 本当に素晴らしかった。 この道の本物をみて、 私は音楽を通して誰かに自分を知ってもらいたいと、その時初めて思ったんだよね。     音楽活動に専念して、 お話を頂いたお仕事は、 AbemaTV『今日、好きなりました。』のテーマソング   恋をテーマにたくさん曲を書いた。 自分の恋愛観を素直に書いた。 色んな人が聞いていてくれたことを知って嬉しくなった。   この番組の出演者の方に、 「私にとって大切なラブソングになりました。」って言ってもらえた時、自分の等身大の気持ちが、誰かの心に届いていることを実感して、また嬉しくなった。     そして、 私が20歳を迎えた頃、 コロナウイルスがじわじわとこの世界を蝕んだ。   出来るはずだったLIVE、 会えるはずだった人、 こうなるはずだったと色んなシーンで何度も思った。 現実はそう簡単に行かなかった。   驚いたし、 悲しかったし、 悔しかった、。     でも嬉しいこともあった。   大学の友達とリモートではあったけど、 授業を受けることができたし、 そこで大切な友達が沢山できた。   リモートでバンドメンバーとセッションもできた。   プライベートにゆっくり目を向けることができた。   いつもだったら歌詞にしないような歌を作れた。   ポジティブに考えられるようになった。     そこで学んだのは、 自分がだめだなぁと思う時、 良い事が起こる合図なんだって。   少し時間がかかったけど、 今はそう思える。       3枚目のアルバムをリリースして、 初めて家族のことを書いた。 書きながら、家族の温かさを改めて感じた。   LIVEでその曲を歌った時、 マスク越しでもわかった。 みんなが色んな心で聞いてくれていた。 泣きながら、 微笑みながら、 まっすぐな瞳で。   受け止めてくれてありがとう。 シンガーソングライターでよかったと思えました。     私は8月30日でデビュー5周年を迎えます。 本当にありがとう。 心は変化する。それは当たり前。 だから、友達関係も、恋愛も難しい。 5年思い続けることって簡単じゃない。   でも、 これを読んでくれているあなたは、 きっと、思い続けてくれた人なんだよね。 最後まで読んでくれてありがとう。   大きな愛を感じながら、 素晴らしい出会い、 素晴らしい思い出を、 ちゃんと振り返ることができている私は、 幸せです。   この場所に来てよかった。   東京にいられてよかった。   すばらしい場所だ。 <足立佳奈> ◆紹介曲「 4321 」 作詞:足立佳奈 作曲:足立佳奈

    2022/08/30

  • 西片梨帆
    言葉は残酷だと誰かが言っていた。
    言葉は残酷だと誰かが言っていた。

    西片梨帆

    言葉は残酷だと誰かが言っていた。

     2022年8月3日に“西片梨帆”が配信シングル「僕らが映画」をリリースしました。同曲は、生活圏内の風景やリアルな感情を鮮やかに切り取り、独特の視点で書かれた歌詞が多くの共感を呼んでいる楽曲。ミュージックビデオには、西片自身が制作に携わり、よりリアルに楽曲で伝えたいメッセージを映像に込めているので、是非ご覧ください…!    さて、今日のうたコラムでは、そんな“西片梨帆”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「僕らが映画」にまつわるお話です。彼女が言葉をつくり、ひとを想い続けたいその理由は…。     ひとりひとりの人生を辿ってみたいと思う。 その人がこれまでどんなふうに生きてきて、今があるのだろう。 例えば、その人の本棚を覗いて、好きな本を教えてもらいたい。 どこに惹かれたの? 惹かれた部分がたったの1行だとしてもその理由を尋ねてみたい。 きっとそれだけでその人を知れた気になって、満たされるだろう。   言葉は残酷だと誰かが言っていた。 また誰かは、好きな人がいることは苦しいと言う。 悲しいことばかりが目立つようにできている毎日に、言葉も好きな人もなければ、 深くまで墜ちることもないのだろうか。時々、考える。   深夜から早朝にかけて降る雨が好きだ。自分がどんなに部屋でひとりぼっちでも この雨だけはわたしをそっと見ているように思うから。 どこかに出かけたいな、そう思ってふらっとお気に入りの喫茶店へ向かう。 そこの店主さんには、もう覚えられていて、軽く挨拶でもしたらいいのに、 人見知りの私は小さくお辞儀をするのに精一杯で、木の椅子に座る。   その人が作るデザートには、知性がある。 触れてみたいけど、今はまだこのままにしておきたい。知らないでおきたいと思わせるよ うなデザート。料理を通してそんなふうに思うのは初めてだった。 だからこそ店主さんとはなかなかうまく話せない。   だけど今日は、思い切って伝えてみる。 「家にいたら雨が降ってきて、急にここのデザートが食べたくなって。」   すると店主さんは、 「なんだかわくわくしますよね。私もいつも、雨の日は外に出たくなるんです。」   その会話だけで十分だった。同じ、であることはうれしい。 家にずっといる日は誰かとうまくお話ができないけれど、 今日はこれだけが全てだった。   繊細な心。小さな変化に敏感になっている。簡単なことだったのに、今は難しいな。 電車に乗ったり、誰かと話したり。好きな人を想うこと、言葉にすることも。   言葉は残酷だと誰かが言っていた。 また誰かは、好きな人がいることは苦しいと言う。   それでも、わたしは言葉をつくりたい。人を想いたい。 ひとりひとりの人生を辿ってみたいと思う。   <西片梨帆>     ◆紹介曲「 僕らが映画 」 作詞:西片梨帆 作曲:西片梨帆

    2022/08/29

  • コレサワ
    夏ってなんか恋が実る感じよりは、片思いってイメージがある。
    夏ってなんか恋が実る感じよりは、片思いってイメージがある。

    コレサワ

    夏ってなんか恋が実る感じよりは、片思いってイメージがある。

     2022年8月9日に“コレサワ”がニューミニアルバム『サマラブ』配信リリースしました。コレサワは「歌詞に夏を感じられる曲が集まったのでこのタイトルにしました。昔から夏があまり得意ではないけれど、今年はなんだか楽しみです!」とコメント。すでにリリースされている新曲「君の住む街の天気が都合のいい空でありますように」「ゆびきりげんまん」他、全7曲が収録!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“コレサワ”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回が最終回です。綴っていただいたのは、コレサワのこの夏の思い出。そして“コレサワ LIVE 2022 サマーエンドツアー”と、ツアー同タイトルの収録曲「 サマーエンド 」にまつわるお話。夏の終わりが近づいてきたこの時期、ぜひ歌詞と併せてエッセイをお楽しみください…! コレサワです。最近の東京は夜が涼しくて、え?もう夏終わりですか? って少し寂しい気持ちで過ごしています。   みんなは夏休みどんな感じでしたかー? 私はお墓参りのために長野と京都に行ってきました! 長野には飼っていたうさぎちゃんのお墓があって、京都には祖父祖母のお墓があります。お盆に亡くなった人が帰ってくるなんて言いますが、うさぎちゃんもじじばばも、帰ってきてたのかな?   久しぶりに家族とご飯に行ったんやけど、弟のギャグが調子よくて、そういえばおじいちゃんもダジャレをすごく言っていたから、今日はおじいちゃんがそばにおるんかなーなんて言いながら焼き肉を食べたりしました。長野ではBBQをしたりして、夏休みを満喫できた気がします。   そろそろ私はツアーの準備をします。セトリ、まだ決めてないから、そろそろ決めなくちゃ。衣装もまだやし、そろそろ探さないと、、、やらなあかんことがたくさんあります。3年ぶりのバンドツアーなのでね、すっごく楽しみだしいいものにしたいなぁ。大好きな自分で大好きなみんなに会うためにダイエットも頑張りたいと思います。。。と言いながら最近めちゃ食べてちゃってて、この世の中に美味しいものが多すぎるのが罪ですね。   ツアータイトルは「サマーエンドツアー」です。今回リリースしたサマラブの1番最後に同じタイトルの曲があるのですが、アルバムを作ってる時に、「これ、夏の曲ばっかりやけど、ツアー回るのって秋やんな、、、ゾワゾワ」ってなって、急遽夏の終わりっぽい曲を作りました。   夏ってなんか恋が実る感じよりは、片思いってイメージがある。女友達と夏祭りに行ったら、好きな男の子が男子たちとワイワイして、ちょっと目で追ってしまうけど仲間に加わる勇気がなくて、でもこの浴衣姿みてほしいなって感じの気持ちです。伝わる?笑   キュンキュンセツナイツアーにできたらいいなぁーと思っています。ライブ会場でみんなに会えるのを楽しみにしてるねー!! 最後まで読んでくれてありがとう。残りの夏も素敵な時間になりますように~またね~! <コレサワ>   ◆紹介曲「 サマーエンド 」 作詞:コレサワ 作曲:コレサワ ◆NEW MINI ALBUM『サマラブ』 2022年8月9日配信 各主要ダウンロード配信サイトおよび 定額制音楽聞き放題(サブスクリプション)サイトにて配信中。 https://lnk.to/Summer_Love   <収録内容> 1.SPARK!! 2.ゆびきりげんまん 3.きっと夏 4.BGMにならない夜 5.君の住む街の天気が都合のいい空でありますように 6.ぷんぷん 7.サマーエンド ◆LIVE情報 コレサワ LIVE 2022 サマーエンドツアー  10月14日(金)大阪心斎橋BIGCAT 開場17:45 開演18:30 10月27日(木)愛知THE BOTTOM LINE 開場18:00 開演18:30  11月4日(金)東京EX THEATER ROPPONGI 開場17:30 開演18:30    一般発売:8月13日(土) チケット代:5,500(税込・D別) 企画:RECO RECORDS  制作:ハンズオン・エンタテインメント  券種:名古屋・大阪公演 全自由 ※整理番号順入場     東京 全席指定  入場制限:未就学児童入場不可 枚 数制限:2枚 同行者情報:先行及び一般発売分全ての同行者情報の取得をお願いします。  ※政府のガイドラインに基づき、お客様同士の距離を確保した上で安心してご来場いただけますよう開催準備を進めて参ります。対策に伴いましてご来場の皆様のご理解、ご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。    Official HP: https://koresawa.jp/ Twitter:: https://twitter.com/koresawa_519 Instagram: https://www.instagram.com/koresawa519/ Tiktok: https://www.tiktok.com/@koresawa_519 piapro: https://piapro.jp/koresawa_official

    2022/08/26

  • 安田レイ
    誰がどうみても大人ではなかった頃の私はダンスに夢中だった。
    誰がどうみても大人ではなかった頃の私はダンスに夢中だった。

    安田レイ

    誰がどうみても大人ではなかった頃の私はダンスに夢中だった。

     2022年8月24日に“安田レイ”がニューシングル「風の中」をリリースしました。タイトル曲は、TVアニメ『ラブオールプレー』の第2クールエンディングテーマに起用。今作の青空をバックに撮影されたアートワークは、疾走感溢れる楽曲のイメージやTVアニメ『ラブオールプレー』の新キービジュアルともリンクする、夏を感じる爽やかなポートレートとなっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“安田レイ”による歌詞エッセイを3週連続でお届け!今回は第1弾。綴っていただいたのは、今作のタイトル曲「 風の中 」のお話です。自身の学生時代を思い出しながら書いたという歌詞。中学生の頃の安田レイは、どんな日常を過ごし、何を考えていたのか、その軌跡を明かしてくださいました。ぜひ、歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 新曲「風の中」は自分の学生時代を思い出しながら歌詞を書いてみた。   意外にも色んなことを鮮明に覚えてて、なんだか1人エモーショナルな気持ちになってしまった。     考えてみたら、普段の生活の中で、学生時代のことをしっかり思い出す瞬間というのはほとんどないような気がする。   そして、あったとしてもそれは年々減っている。   ちょっぴり寂しい。     今、目の前にある自分の仕事だったり、生活のことだったりで、大人は頭がいっぱいだから、仕方がないことなのかもしれない。     あ、そうか。   私もしっかり大人だったんだ。   なぜかたまに忘れてしまう。     でもよく、   “大人のひとにこう言われた”   みたいな感じで私は“大人”というワードを使ってしまう。   私も大人なのに。     そろそろこの皮肉まじりな表現をやめなくてはと思うが、きっとこれを使わなくなったタイミングが、本物の大人になれる時なのかもしれない。   まだまだ先は長そうだ。     中学生の、誰がどうみても大人ではなかった頃の私はダンスに夢中だった。   歌うことがもちろん今と変わらず一番好きだったけど、歌って踊れるアーティストにとにかく強い憧れを抱いていた。   その影響もあって、中学はダンス部に入った。   ダンス部って聞くと、なんだかかっこいい大会に出場している部活を思い浮かべる方が多いかもしれないが、人数も少なかったし、割と地味な存在だった気がする。   年に数回みんなで作ったフリを学校で披露するステージはあったけど、大会に出るとかダンスバトルでトロフィーをとったとか、そんなイケイケな部活ではなかった。   そして、ジャズダンスが好きな子もいれば、ヒップホップが好きな子もいたし、ただただ体操をしたい子もいた。   具が多すぎて味が決まらない、私がたまに作る名前のない料理みたいだった。   みんなのやりたいことなんていつもバラバラ。   使いたい曲、フリのジャンル、衣装やメイク。   我が道を行く子達が集まったこの部活は、結局フリースタイルが1番みんなイキイキしていた。   そんなまとまりのない部活だったけど、学校の授業だけでは教えてくれない大事なことをたくさん教えてくれた。   どうやったら先輩に愛される後輩になれるか、どうやったら後輩に嫌われずに指示ができるか、どうやったら先生を説得できるか。   まだまだ書ききれない程あったけど、人生で役立つ事を私は部活を通してたくさん知れた気がする。     私が特に印象に残っているのは夏休み中の部活動。   与えられた練習場は、柔道部が使っていない時にのみ使える柔道場。   鏡張りになっていたおかげで振付の確認はしやすかったけど、クーラーはなく、毎日絞れるような汗をかいた。   そして、その学校は、ほぼ山の中みたいな自然に溢れた場所にあったので、蝉の大合唱との戦いだった。   「ビヨンセ」や、「グエン・ステファニー」のボリュームをいくら上げても、セミに負けてしまうのだ。   “ミンミンミンミンミー”の奥に微かに聞こえる歌姫たちの声と、曖昧なビートを頼りに練習した。     ヘトヘトになった練習の後はいつもみんなでご褒美を買った。   お店なんて全くない地域だったから、パン屋か焼き鳥屋の二択だった。   私は焼き鳥屋の豚バラ串が一番のご褒美だった。   とにかくしょっぱくて、汗で流れていった塩分を補給してるあの感じがたまらなく好きだった。   最後に“また明日も頑張ろう”と仲間と約束して、それぞれの家へ帰って行った。       そんな私の青春を詰め込んだのが新曲の「風の中」です。   久しぶりに、中学生の自分に会えたような制作期間でした。   たまにはこうやって思い出してみるのも悪くないですよ。   みんなも自分の中に眠る昔の自分に会ってみては?   忘れてた大事なことを思い出せるかも知れないですね。 <安田レイ> ◆紹介曲「 風の中 」 作詞:安田レイ 作曲:THE CHARM PARK ◆ニューシングル「風の中」 2022年8月24日発売   <収録曲> 1. 「風の中」 2. 「each day each night」 3. 「風の中」 -Instrumental- 4. 「 each day each night 」 -Instrumental-

    2022/08/25

  • みゆな
    1番不幸がいい。
    1番不幸がいい。

    みゆな

    1番不幸がいい。

     2022年8月24日に“みゆな”が1st Full Album『ガイダンス』をリリースしました。タイトルには、『みんなを指導していったり、強制するものではない。"音楽"は人の気持ちをいい方向にも、そうでない方向にも人を操作できてしまうもの。それぞれの環境や心境によって、聴いている音楽の印象は変わってくる。どんな色であれ、この「ガイダンス」を聴いた時に生まれた感情が、それぞれの道標や1つの"鍵"となってほしい』という想いが込められております。    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“みゆな”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、今作『ガイダンス』が生まれるきっかけのお話です。自分より苦しんでいるひとはたくさんいるのだから、もっと頑張らなきゃ。そう自分に言い聞かせている方へ、この作品とエッセイが届きますように。 私が1番不幸である。 朝が私を呼んでいる。 堕落した生活で鈍った足が 不自然だが確実に動こうとしていた。 「動きたくないし、ただ動かないのも嫌だ」 「眠りたくないし、ただ眠れないのも嫌だ」 矛盾した思考が私の頭の中で対立している。   体感10秒で朝日が顔を出しきった。 夏の準備をするかのように外では虫が鳴いている。 学生の話し声も聞こえる。 私はこの時間が1番苦手だ。   どれくらいの時間が経っただろう。 やっと上半身だけ起こし ギターを手に取る。 元に戻すのが面倒くさいからという情けない理由だけで、 必要なものは全てベッドから手の届く場所に置いていた。 置きっぱなしにしていた。が正しいのかな。   ギターをゆっくり抱きしめる。 自然と私の両手がボディをなぞって ゆっくり定位置に着く。 左手が向かう場所は大体決まっていて 右手の規則的な動きに合わせて 好きな曲を歌う。 好きな曲を歌い切れば またベッドに張り付く。 いつもだったらこのまま二度寝をするはずなのだが、 何故か今日は過去を思い出していた。   転校先でいじめられた小学生 怖くなって逃げ出した中学生 音楽と学業の両立で悩んだ高校生   あの時は毎日酷い夢を見ていたような気がする。 「自分よりもっと苦しんでいる人がいるから大丈夫だ」 と言い聞かせて精神を保っていた。 支えてくれていた仲間や家族でさえ全員敵だと思っていた。 けれどその不幸が今の私を作り出してくれたんだと実感する。 過去の私は今の私に出会うために指導してくれていたんだとも思う。 そう思えたのはギターに出会えたから。 もしギターに出会えていなかったら私はきっと何も出来ずに死んでいた。 ギターのおかげで全てが変わった。   だが、今は今の苦しみに悶えている。 私の苦しみはきっと誰にも理解されない。 人の苦しみというのは実際に自分も体験しないと理解できるはずがないのだ。 だから私は他人の苦しみを理解しようとはしない。 理解したふりは失礼だと思うからだ。   ある夜、友人が泣きながら苦しみを話してくれたことがあった。 その時の私はもちろん頷くことしかできなかったが、 ふと私が発した言葉が 今回の1st Full Album『ガイダンス』のきっかけになった。   「自分が1番不幸だと思いなさい。 誰かの苦しみと比較するから 自分の苦しみがちっぽけにみえるだけだ」   この言葉を言った時、 私自身も救われたのだ。 誰かの苦しみと比較して まだ自分は大丈夫だと言い聞かせて 実はもう限界だと言うことに気づけない人は沢山いると思う。 自分の苦しみと他人の苦しみを比較できるわけがないのに。 なのにそう考えてしまうのは、 「あの子も頑張ってるんだからあなたも頑張りなさい」と 言われたことがあるからなのではないかなと私は思う。 この言葉は時に背中を押してくれるのだが 使い方や捉え方を間違えると徐々に、 「あの子も頑張ってるんだから私も頑張“らないと”」に変換されていく。 私も友人もずっとその言葉に苦しまされていたんだと気づいた。   そこからは苦しみに正直になれた。 引きずることも少なくなった。 だから私は読んでくれたあなたが、 もし苦しんでいるのなら言いたい。 「あなたが1番苦しいんだよ」 苦しむきっかけも人それぞれ。 でもその苦しみから少しでも解放されて 新たな一歩を踏み出すきっかけになってほしい。 その思いが、1st Full Album『ガイダンス』と言う存在に全て注ぎ込まれている。 <みゆな> ◆1stフルオリジナルアルバム『ガイダンス』 2022年8月24日発売 <収録曲> 1.埋葬 2.凝視 3.奇術 4.頂戴 5.秘密 6.朝曇  7.彩色 8.貪欲  9.狂愛 10.甘苦 11.神様 12.願い

    2022/08/24

  • 関取花
    ラジオ ラジオは……。
    ラジオ ラジオは……。

    関取花

    ラジオ ラジオは……。

    2022年7月6日に“関取花”がメジャー2ndフルアルバム『また会いましたね』をリリースしました。今作は「ありのままの関取花らしさ」をコンセプトに自身がサウンドプロデュースし、ライブサポートでもお馴染みの盟友たちが全編に渡り参加。オンエア後から「ぶっ刺さる」と話題の「明大前」など、100%関取花節の全13曲が収録。歌ネットでは インタビュー も敢行しましたので、ぜひ改めてチェックしてみてください。  さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“関取花”による歌詞エッセイを5週連続でお届け!今回は第4弾。収録曲「 ラジオはTBS 」にまつわるお話です。関取花がラジオと歩んできた軌跡を。そしてラジオへの愛とリスペクトを綴っていただきました。歌詞と併せて受け取ってください。 私はラジオが好きだ。大好きだ。ラジオに出会っていなければ、大袈裟でもなんでもなく今の私は存在しない。間違いなく音楽を辞めていたし、人や街の景色、些細な出来事に対して興味を持つこともなかった。ラジオ好きのミュージシャンは多い。でもこんなことを言うのもどうかと思うが、私ほどラジオに救われてきたミュージシャンはなかなかいないんじゃないかと思う。   詳しくは『どすこいな日々』というエッセイ本の中の「ありがとう、ラジオ」という話で書いているのだが、心のバランスが崩れてしまい声が思うように出せなくなった時、たまたまラジオのレギュラー番組のお仕事をいただいた。当時の私は今ほどおしゃべりなタイプではなく、ライブのMCも軽い自己紹介とライブ告知くらいのものだったが、このラジオでのお仕事をきっかけにスタイルを変えた。声が出なくて歌える曲が減ってしまったのなら代わりに喋って繋げればいいと、曲間でMCを挟むようになった。   はじめは探り探りだったが、さまざまなラジオをあらためて聞きあさり、どんな話だと思わず立ち止まって耳を傾けたくなるのかなどを考えていくうちに、それが楽しみに変わっていった。塞ぎ込んで部屋から一歩も出なかった私が、話すネタを探すために外に出るようになった。人と話すのが好きになった。世の中はまだまだ自分の知らないことだらけだとやっと気づいた。そしてそれらの経験や話が、いつか歌になればいいと思えるようになった。あの時ラジオのお仕事に恵まれていなかったら、解決策を何も見出せないまま、とっくにマイクとギターを置いていただろう。   元々ラジオは好きで、最初の出会いはTBSラジオ『極楽とんぼの吠え魂』だった。そこからこの深夜帯の“JUNK”枠を聞くようになり、学生時代はテスト勉強のお供として大変お世話になった。いつもバラエティ番組で見ている時は、ひな壇での活躍が求められたり、他にも司会の方がいらっしゃったり、あるいは進行する側であったり、何かしらの役割がある芸人さんたちが、少し肩の力を抜いて自由にお話しているのがとても楽しかったし、親近感を覚えた。もちろん、それだってたくさん考えられてできたものなのかもしれないけれど、素の部分が少しでも見えるとなぜか安心するのだった。   そう、ラジオの何が好きかって、そうやって誰かの秘密基地をそっと覗いているような気分になれるのが好きなのだ。完成しきっていない自分も、他では出せないガラクタも、弱くて脆くてかっこ悪い部分も、隠し持っていた思い出も、「実はこんなのあってさ」となぜか話せてしまう空間がそこにはある。   私はそんなラジオを聞くことで、「私だけじゃないんだな」と思い何度も救われてきた。そして自分がパーソナリティーをするようになってからは、そういう場所を自分自身が持てたことで救われた。でも、個人的なスペースではなくあくまでもメディアであるから、ただグチグチ、ダラダラと話すわけにはいかない。出口には必ず何らかのユーモアを伴う光があってほしい。そう思いながら話すクセがついたことで、自然と以前より前向きな思考にもなっていった。   また、リスナーの方々との距離感という点でも、ラジオは非常に心地良い。こんな大SNS時代に言うことでもないのかもしれないが、私はSNS上での近すぎる距離でのコミュニケーションが苦手である。個人発信のツールで頻繁に更新される点から、それこそ親近感が湧くのかもしれないが、どんなに好きな相手だとしても、どんなに知りたいことがあるにしても、「太った?」「痩せた?」「なんで○○しないの?」「○○はどうなったの?」など、一方的にぶつけられるやり取りにはやはり抵抗がある。たった一枚の写真を見て判断したり、短い文章の一部分を切り取って反応したり、ツールの特性上仕方のないことだとは思いつつ、文脈というものを一切無視したコミュニケーションを見ていると、なんだかとても息苦しくなる。   その点、ラジオでは全方位的に一定の距離が保たれている感じがする。素の部分は垣間見えるけれど、あくまでもメディアに出ているという自覚が話す側にあるところ。聞く側もそれをわかった上で番組にメッセージを送っているところ。そこには互いの愛とリスペクトをたしかに感じる。   愛だけが勝つと、壁を突き破ってコミュニケーションを取りたくなってしまうのかもしれないが、リスペクトがあると透明な壁を一枚隔てて話をすることができる。私にとってはそれが心地良いのだ。ただ思ったことを瞬発的にぶつけ合うのではなく、相手が何を伝えようとしているのかを理解しようとしながら作り上げていくのがいい。秘密基地はあくまでも秘密基地だ。そっと覗くことはあっても、土足で踏み入る場所ではない。そのルールが暗黙の了解で互いに守られている感じがいいのかもしれない。   話がだいぶというかかなりそれたが、そうやってラジオのおかげでなんとかここまで音楽活動も続けてこられた私が、このたび念願のラジオ番組のテーマソングを担当させていただいた。しかもラジオと出会うきっかけをくれたTBSラジオの新番組で、さらにパンサーの向井さんの番組。   CBCラジオで放送されている『#むかいの喋り方』には、悩める日々を何度救ってもらったかわからない。生きているといいことがあるんだなと本当に思った。「いつまでこんなこと、でも」と続けてきた毎日の先に、いいことなんてそんなにありはしない。でも、何年に一度、いや何十年に一度かもしれないご褒美をたまにもらえることがある。その一つがこのお仕事だった。いや、仕事というよりラジオへの最大の愛とリスペクトを込めて、ただただ曲を書いた。   そんなありのままの気持ちで曲を書いたら、自然と「ラジオはTBS」というタイトルの曲になった。媚びていると思われるかもしれない、他局での仕事を心配されるかもしれない、でも私は信じていた。そしてわかっていた。ラジオはそんなに懐の狭いメディアではない。   この楽曲がリリースされてから、アルバムのプロモーションで全国各地のラジオ番組にゲスト出演させていただいた。するとやはり、これは本当に嘘でもなんでもなく、どこの局のどの番組の方々も、この曲が好きだと言ってくれた。「ラジオはTBSという歌だけど、これはすべてのラジオの歌なんですよね」と、私がこの曲に込めた想いや意図を完全にわかってくれていた。ちゃんとそこを理解した上で、番組でいじってくれたり、他局なのにオンエアしてくれたりした。そして私はもっともっとラジオが好きになった。ラジオを愛する人々へのリスペクトがさらに溢れた。   そう、この曲はラジオというものへの私からのラブレターなのだ。満員電車の中、誰かに怒られたあと、ひとりぼっちの夜だって、君がそばにいてくれた。イヤフォンの向こうから、スピーカーの中から、誰かの声が聞こえてきて、そのたびになんとか明日もと頑張れた。これからも私は数えきれないくらいラジオに救われることだろう。そしてこの曲が、そういう私みたいな誰かの毎日の中のBGM として今日も流れていると思うと、とても嬉しいのである。 <関取花> ◆紹介曲「 ラジオはTBS 」 作詞:関取花 作曲:関取花 ◆メジャー2nd FULL ALBUM『また会いましたね』 2022年7月6日発売 UMCK-7170 ¥3000+税   <収録曲> 1.季節のように 2.ねえノスタルジア 3.風よ伝えて 4.やさしい予感 5.長い坂道 6.明大前 7.ミッドナイトワルツ 8.道の上の兄弟 9. 障子の穴から 10.モグモグしたい 11.青葉の頃 12.ラジオはTBS 13.スポットライト

    2022/08/23

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