野の花遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | | 風吹けば君を想うよ いつでも 早過ぎる季節の丘に 生まれた花びら 差し出した僕の指先に 顔そむけて 吹きつける砂に散りそうな 薄紅色 時はいつも伝えきれない 想いだけを残して 春風が吹き始めるね もうすぐ 丘の上みんな目覚めて 寂しくないよね 空っぽの花瓶が窓辺で 影のばして 変わってく陽射しの角度を 眺めてる |
合歓の木陰で遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 遊佐未森 | | ねむの木陰で あくびして 雲を見上げて ガラス工場 午後のサイレン 街から吹く風 ねむにもたれて 膝の上 包みをほどいて 丸い黒パン いちじくジャムに みつばちの羽音 何かを待っていたような なんだかこれでいいような ねむの木陰で 飴色のページをめくって 異国の文字は 寄せては返す 波の子守り歌 誰かを待っていたような このままこれでいいような 夕焼けは今日も 爪先から (始まる) 淋しさはいつも 背中から (染めてゆく) 何かを待っていたような なんだかこれでいいような |
日曜日遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | | 空まぶしい日曜日 あてもなくていつもの公園 もう緑の広場は はしゃぐ声が光にさざめくよ 白いベンチ誘ったら 笑うかな 僕の事 いつか君を ああでも 今半分しぼんだ 茜色の風船みつけた 胸溢れる溜め息 少し早い夕日に吹き込もう 君の屋根に届いたら 叶うかな 願い事 青い風に さあ乗って 広場を抜けて 自転車止めて ルララ 花屋の前の 舗道で弾む リルル 君の屋根に届いたら 叶うかな 願い事 見えなくなる ああもう また一人の日曜日 鳥の声が眠りに誘うよ あの小さな夕日と 夢の町をふたりで歩きたい 子供達も恋人も 街角の楽隊も 手を伸ばすよ ほらごらん 人混み抜けて 店先かすめ ルララ 交番前の 信号渡る リルル 街路樹越えて 裏道抜けて ルララ 草むら転げ 川辺り滑る リルル 大きな夕日に 手を振りながら ルララ 小さな夕日と ふたりで歩く リルル 大きな夕日に 手を振りながら ルララ 小さな夕日と ふたりで歩く リルル |
Navigatoria志方あきこ | 志方あきこ | 工藤順子 | 志方あきこ | 志方あきこ | 水に沈んでゆく 蒼く錆びついた時計 私の時間は再び 動き出す 舟を出すなら今 雲が切れぬうちに 迷う心白い月に 見透かされてしまう前に Navigatoria 貴方は今も 夜空のどこかで きらめいて Navigatoria 私の眠りを 呼び覚ます 揺り起こす Navigatoria 見えないあなたを 求めて 二度と戻れない旅へ 陽に褪せた海図は 指を離れ舞い上がる 迷う心風の中に 高く小さく消えてゆく 走り去ってゆく雲 拡がる空 流れ込む月の光 こんな 満天の星の 星達の歌う 言葉の中 一つ ただ一つだけを 耳を澄まして貴方の その声だけを.... Navigatoria 貴方はずっと 明けゆく空にも 輝くよ Navigatoria 彷徨(さまよ)う小舟を 見守って 導いて Navigatoria 眩しいあなたを 見上げて 何も恐れない旅へ 遠く 遠く |
夏の鈴工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | | 白い 日傘くるり 蒼い 影がくねり 汗と 目眩の中 よどむ…風が かすむ…時が あの木陰まで ゆけば あの木陰まで ゆけば だけど歩けば 歩くほど 遠ざかってゆく ゆらゆらと 鈴の音が… チ・リ・リ どこか遠く… チ・リ・リ 教えてやろうか その道は 堂々巡りの 狐道 謳え 砕けるまで 蝉の 銀の羽根よ 足の 下はいつも 抜け殻達の 作る道よ 灼けた土は 続く 灼けた土は 続く だけどこの足 痛みなど 感じた事など ありゃしない 鈴が鳴いた… チ・リ・リ 胸の奥で… チ・リ・リ 教えておくれよ 生きてゆく この足に罪の 有りや無しや 日光写真の 被写体に 心なんかは 無くていい 鈴が呼んだ… チ・リ・リ 道の下で… チ・リ・リ このまま地面に 焼き付いて 木陰は遠くに なるばかり |
夏草の線路遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | | 夏草に埋もれた線路は錆びた陽射しを集めて 立ち止まる踵を知らない町に誘うよ 霧の朝いちばん最後の貨物列車に託した 僕たちの遥かな未来は走り続ける 何時までもこの場所で 同じ夢見てたはずなのに 君は今靴紐気にして 枕木は季節を数えて蒼い土へと帰るよ 少しずつほどけるあの日の遠い約束 ポケットに忘れてた 石ころを高く投げてやろう 赤茶けたレールの向こうへ 何にも気づかずに 通り過ぎてしまえそうで 何処まで歩いても 終わりのない夏の線路 夏草に埋もれた線路は低く陽炎揺らして 七色にさざめく小さな風をはじくよ 僕のこと想う時 目を閉じて汽車を走らせて 聞こえない汽笛を聞くから このまま気づかずに 通り過ぎてしまえなくて 何処まで歩いても 終わりのない夏の線路 いつでもまなざしは 眩しすぎる空を越えて どんなに離れても 遠く君に続く線路 |
TRY OR CRYTRF | TRF | 工藤順子 | 原一博 | 原一博 | 錆びた雨上がり 空を巡るのは 打ち上げられた衛星(ほし)達 夜が来るまでは 星の輝きを 誰だって忘れてる たった一度だけ 針を戻すなら 一緒に過ごした時間 息をするように あたりまえのように 守っててくれたのに 街中に 溢れる色彩()いろを 残らずまといたくて 木漏れ陽も 小鳥の歌も 売り渡してきたの Try or Cry? 何が欲しいの true or lie? 何を捨てるの もう今 迷ってられない あなたを失くしたくない ヒトがくり返す 深い過去(あやまち)を 静かに刻むこの地球(ほし) 淋しい靴音を 聴いてくれるでしょう アスファルトの下から 華やいだ 日々を追いかけ 幾つ踏みつけただろう 足もとで 揺れる花びら 愛しくて泣けそう Try or Cry? かけがえのない love or waste? 偽りのない ああ今 確かな想い あなたを取り戻したい 早く今なら間に合う きっと 壊れかけたその心を 癒して 今度は私が守るよ ずっと だから笑顔見せて もう一度 Try or Cry? 何が欲しいの true or lie? 何を捨てるの もう今 迷ってられない あなたを失くしたくない Try or Cry? かけがえのない love or waste? 偽りのない ああ今 確かな想い あなたを取り戻したい たった一つだけ 胸に抱けるなら 一緒に歩いた場面 息をするように あたりまえのように 緑が風に揺れてた |
トタン屋根のワルツ工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 国吉良一 | やけてジリジリ トタン屋根 どろぼう猫 足があついよ 前足上げて 後(うしろ)足けって ピコン パコン ペコン 今日も仕事に あぶれては しょんぼりの 貧乏楽士 おや 屋根の上 ダンスがお上手 私が伴奏つけてあげましょ くたびれ楽士の くたびれヴァイオリン 屋根に向って おじぎをひとつ それでは ワタクシ 得意の曲を Tururi rari raree 何か盗みに ゆかなくちゃ どろぼう猫 腹ペコだけど 困ったこれじゃ 帰れやしない ピコン パコン ペコン くたびれ楽士の くたびれヴァイオリン 涙まじりの 大熱演 それでは ワタクシ お次ぎの曲を Tururi rari raree お陽さま沈んで トタン屋根 どろぼう猫 足がつめたい 月が出た 星が出た それでも ワルツは まだ終わらない |
時の駅遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | | 今その目の中 見えるよ輝く無数の星が 遥かな宇宙(そら)から 届くよ小さな秘密の言葉 最終電車も眠った駅には二人だけ 同じ時代(とき)の中生まれてきたよ いつか出遭うために 君のそばに 無人のホームには 時計のギリシャ文字 夜空のジオラマに 描くよ未来都市 今この手の中 包んだ体温(ぬくもり)探していたよ 悠かにたゆたう 時空の海へと体を投げて 同じ地球(ほし)の上墜ちて来たんだ まるで宇宙(そら)のしずく 君も僕も 二人の手のひらで 秘密が解けてゆく 一億光年の 想いが甦る 夜空のジオラマに 浮かぶよ月の駅 レールのその果てに 銀河の灯がともる |
東京の空の下遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | 外間隆史・中原信雄 | もう帰ろう 日暮れてゆくよ 何度も呼んでみたけど 返事がない 十数えて 目を開いたら 知らない景色の中で 風が前髪を巻き上げた 遠いビルの窓が 明かり灯してる 人の欲望(ゆめ)が 高く高く 空を突き上げる もう帰ろう 振り返ったら 大人になったあの子が 駅の人混みに隠れてた 緑色の電車 街を駆け抜ける 耳の奥で ずっとずっと 歌が続いてる 街は大きな手拡げて 人の限りない夢を抱(いだ)くよ みんな眠らせて 今夜も 深い悲しみも忘れさせて もう帰ろう いつもの道 もう帰ろう 日暮れてゆく |
Destination遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 成田忍 | | 小さな川に 沿って歩いてゆく いつかめぐり逢う 海にひかれて とり戻せない あの日の手紙が 届くのは今日 それとも明日 なつかしいのは 昨日じゃなくて 逢いたい人は 貴方じゃなくて 遠くで呼んでる 明日の景色 遠くで呼んでる 明日の景色 高い草に かくれて泣いた日 丘の上には 眠った工場あと いつも同じと 思った草たちも 毎年違う 花をつけていた 人たちの群は 朝の街に駅に 変わらぬ景色を 作るのでしょう いつか私が 消えたあとにも いつか私が 消えたあとにも なつかしいのは 昨日じゃなくて 逢いたい人は 貴方じゃなくて 遠くで呼んでる 明日の景色 遠くで呼んでる 明日の景色 遠くで呼んでる 明日の私 遠くで呼んでる 明日の景色 |
月姫遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 松尾清憲 | | 冷たい風のテラスで ため息ついてる月姫 ほうき星は郵便屋 赤い尾をひく バイクが止まる 宛て先不明で 帰ってきたのは 夜空に飛ばした 熱い想い 月姫 月姫 今夜も一人 優しく受け止めて くれる人は 月姫 月姫 今夜も一人 銀河の何処かに いるはずなのに 青い髪 氷の火花 せつなくふるえる月姫 銀色のポリスマン 見ないふりして 横目で過ぎた 幾千幾億 こぼれた星の中 どうやってその人 捜せばいい 月姫 月姫 今夜も一人 頭の上には 宇宙船が 月姫 月姫 今夜も一人 あんなにたくさん 過ぎてゆくのに 月姫 月姫 今夜も一人 優しく受け止めて くれる人は 月姫 月姫 今夜も一人 きっと何処かに いるはずなのに |
月の裏側渡辺満里奈 | 渡辺満里奈 | 工藤順子 | 松尾清憲 | | ここで降りるわ 歩きたいから 素敵だった 時間をなぞるの 見てよ星空 あんなに綺麗 銀のしずく 両手ですくえそう ねえ いつかゆけるかしら あの 丸く浮かぶ月の裏側に 優しい瞳 その微笑みも たぶん あなたの中の すべてじゃないはずね 窓に灯りが つくまで見てて 約束なら 今夜はいらない ねえ いつか解るかしら この 広く続く宇宙(そら)の秘密さえ 電話のベルが 黙った夜が 好きよ 不安な胸で 耳をすましたいの ねえ 星は何を知るの その 熱く燃え尽きてく一瞬に 明日はいいの 見えないままが いいの せつなくずっと 揺らめいてたいの 電話のベルが 黙った夜が 好きよ 不安な胸で 耳をすましたい |
月奏~ツキカナデ~霜月はるか | 霜月はるか | 工藤順子 | 稲垣貴繁 | | 詩よ私に 舞い降りよ 詩よこの胸に 宿り給え この声を 使徒として 伝えよ その想い 時を越え 地上に 届く波動は 文字の無い あなたの 綴るこの物語 私は謳おう 朝に夕に 与えられし この身果つるまで この声は 風に乗り 希望の 種子となる きらきらと 幾千の 心に 芽吹く未来は 姿無き あなたの 描く永遠の花 私は謳おう 今日も明日も (貴方をここへ召喚する) Rrha yea ra tie yor ini en nha. (そして、貴方は謳となる) Wee yea ra chs hymmnos. (己自身を奏でよ) Wee yea ra selena mea. (そして皆の喜びを聴き、花になれることに歓喜せよ) Fou paks ra kiafa wael en chs frawr. (それこそが詩なのだ) Harmon en mea. (詩は不思議だといつも思う) Wee yea ra ene foul enrer. (詩は何よりも心の奥底を振るわせるものだと) Wee yea ra ene hymme syec mea. (幸せの魔法紡ぐように私の琴線かき鳴らす) Was yea ra hymme mea, ks maya gyen yeal. (己自身を奏でよ) Wee yea ra selena mea. (小鳥のように謳え、小川のように奏でよ) hymme rol hymmer, selena rol koora. (そして皆の喜びを聴き、花になれることに歓喜せよ) Fou paks ra kiafa wael en chs frawr. (善きものとなれ、そして花とな) Fou paks ra chs lequera, en chs frawr. (貴方の未来を祝福し、そして元の世界へ送還する) Was yea ra wael yor pak en ini pat yor. |
地図をください遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | | 雲のない青空は 高く 風もないこんな日は 独り 住み慣れた町の真ん中で 悲しい迷子になれそうで 夢はただ遠すぎて 僕は 街角に立ち尽くす 一人 君が歩いてく後ろ影 通りの向こうに見失う あの角曲がればきっと 見知らぬ店立ち並ぶ 市場へと迷い込む 賑やかな店先に 眠る ガラクタにつまずいて 歩く 歌声が聞こえたよ 君の 懐かしいあの歌が 遠く 錆びた想い出を売りさばき きらめく銀貨を手に入れる 見えては隠れる君の 踵を目で追いかける ひしめくテントの隙間 記憶の彼方に続く 小径へと迷い込む 汗ばむ掌の中 小さなコインはひとつ どの店覗いてみても 捜していたものばかり 汗ばむ掌の中 小さなコインはひとつ その地図を一枚ください 朱く夢の場所を印した その地図を一枚ください 帰り道の破れかけてる その地図を一枚ください |
Diary遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | 外間隆史・冨田恵一 | 明日のシャツに迷ってるだけで もう 夜は深くなる たとえば 逢えない日のことも たいせつに 綴ってゆこう 朝になれば 窓を開けて ひとりぶん 林檎をむいて 動きだした 町の声に すこしだけ 時計を気にしながら はねてる前髪を直してると もう 空が明けてゆく たとえば どんな遠い場所に 生まれても 逢えたと思う 日曜には 鍵を開けて ふたりぶん お茶を沸かして ゆるい坂を 登ってくる 靴音に 胸はずませる ひとつの朝 ひとつの季節 いくつ語り終えても 花は開き 青い実は生まれ 日々は綴られてゆく 夜になれば 灯を点して 読みかけの本を開いて 誘われてく 夢の中で 新しいページをめくる 春になれば 林檎の樹に 白い花 まぶしく咲いて 時は今日も この手の中 紅い実を乗せて過ぎてく 朝になれば 窓を開けて ひとりぶん 林檎をむいて 動きだした 町の声に すこしだけ 時計気にして |
退屈な森工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | | 恋など知らずにいた 遠い夏 細い棘 他人(ひと)の心が 平気で読めた 見つめるだけで すべては思いどおり 退屈だけの森 時はうねりながら 長い川を下る 濡れたままの二人 砂に残したまま そして見つめ合った 白い光の中 あの子の心だけ 私の物じゃない 窓辺に寝転がって 永い夜 浅い息 ナイフみたいな 月と遊んだ 蒼い小指で 普通の理想(ゆめ)をみたら 普通の人になる 胸は熱く躍り 嘘が下手になると 舌の先を離れ 逃げて行った呪文 二度とあれからもう 奇蹟は起こせない あの子の心さえ ついに読めないまま 蝙蝠達が帰る 退屈な あの森に 眩しい時間だけが 今でも 眠ってる |
退屈と揺り椅子渡辺満里奈 | 渡辺満里奈 | 工藤順子 | 遠藤京子 | | 終わりの見えない夢 私はその中で 壊れた椅子に 揺られて歌う 緑と嘘と深い 退屈だけの夏 蒼い草を分けて 今日も来てくれる 愛の言葉なんて 幾つでもあげる 今日じゃないこの日を 此処じゃない場所を 君じゃないノックを 待っていたくせに 静かに夢の中で 時間がもつれてく この夏だけが 過ぎてゆかない 光で編み続ける ラタンの金の波 どんな幸せにも 飽きてしまったの 窓も空も君も 太陽も径も 早く目を覚まして 違う夢にして 過去も明日ももう 想い出も恋も 蒼い草を分けて 今日も来てくれる 愛の言葉なんて 幾つでもあげる 今日じゃないこの日を 此処じゃない場所を 君じゃないノックを 待っていたくせに 私の夢の中の 私を終わりにして 緑と嘘と深い 退屈だけの夏を |
空の茜 空の蒼志方あきこ | 志方あきこ | 工藤順子 | 志方あきこ | 志方あきこ | 回り道して 迷子の日は 顔上げると 夕暮れ 放課後の鉄棒 逆さの町 いつでも優しい笑い声 そばにある そんな日はあたりまえに過ぎて かすかな胸のくすみは 火を消した アルコールランプの匂い 変わり続けてゆく 君を責めたりしないよ 走り続ける風のように もっと輝いていて プレパラートに 挟んだ夢 目を閉じれば 瑠璃色 いつだって足りない 二人の時間(とき) 静かにすり抜けてゆく日々 見送って 空っぽのシャーレに蓋をした 曇った理科教室の ガラス窓 青空が歪んで見えた 変わり続けてゆく 君を遠くで見てるよ 走り続ける風に吹かれ 歩いてるよ すっとこのまま 回り道して すっとこのまま 迷子のまま もっとこのまま 光る風に追い越されながら 歩くよ このまま |
空色の帽子遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 太田裕美 | | 川の流れに逆らって びしょ濡れではしゃいだね 小さな銀の魚たち すくっては逃がしたね 君に会うときいつでも被ってた 空の色した大好きなあの帽子 川の見えないその町で ずっと暮らしてゆくの? 長距離電話かかるたび そのことを尋けなくて 風に飛ばされ二人で追いかけた 水に隠れた大好きなあの帽子 遠い流れに漂いながら 空の色した魚になって 知らない町を旅しているのだろ 川の流れを届けたい 君の住むその町に 明るい声を聞くたびに 少しだけ淋しくて 涙こらえて歌った帰り道 今は遥かな大好きなあの帽子 深い流れに包まれながら 空の色した魚は今日も 別れた町を夢見ているのだろ 川の流れを届けたい 君の住むその町に 川の流れを届けたい 遠くなってく君に |
空遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 遊佐未森 | | 夏には草で 冬には雪で 青い窓辺を 静かにそっと包みたい あなたの息づく世界 すべてを好きだから 朝には霧で 夜には星で 濡れた硝子を 優しくそっと叩きたい ひとりで悲しまないで 気づいて窓の外 いつかあなたが その窓開ける日まで 歌っているよ こんなに澄んだ空 続くようにと 大きな想い伝えたい どんなに時が過ぎても 褪せないものだけを いつか二人で あの橋渡りながら 歌ってあげる 眩しいせせらぎに 染まるように いつかあなたの 心に届く日まで 歌っているよ こんなに澄んだ空 続くようにと |
そよかぜのうた石橋優子 | 石橋優子 | 工藤順子 | 稲垣貴繁 | 稲垣貴繁 | 頬を撫でる亜麻色の風よ 何を見たのかそっと話して 閉じた空の遙か彼方から 寄せて返す草の波に耳を澄ます 遠い遠い貴方に伝えて 今も待ってると いつか木漏れ日の丘で 疲れた心迎えよう 道の果てで立ち尽くす胸に 雨を一粒そっと落として 永い闇は溶けて川になる 眠る大地揺り起こして春を告げる いつも答えは手のひら 握りしめている どの時代どの場所に 生まれても変わらない夢を 遠い遠い貴方に伝えて 世界は広いと 羽ばたく鳥と一緒に 幾度も背中見送ろう 白い雲を連れてゆく風よ 夢の続きをそっと聞かせて 溢れそうな未来抱きしめて 青い種がふわり舞い降りる 寄せて返す草の波が耳に届く |
0の丘∞の空遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | 外間隆史・中原信雄 | 二人を追い越して 雲が行くよ 時間の軸の上 走り続ける ずっと抱きしめた 大事な日々 追い風に 飛ばされそう ガラスの青い地球(ほし) 光浴びて 二人の爪先で まわり続ける ずっと好きなのに 見ていたのに すれ違う 夢の座標 0の丘に立てば どこまでも ∞の空 見えるよ 最初遭えた場所で もう一度 過去と未来 作ろう ずっと離さずに 泳いでゆく 草の海 光の海 0の丘に立てば どこまでも ∞の空 見えるよ 最初遭えた場所で もう一度 過去と未来 作ろう 0の丘に立てば 果てしない ∞の夢 叶うよ |
SNOW BIRD渡辺満里奈 | 渡辺満里奈 | 工藤順子 | 鈴木さえ子 | | 君の夢を繰り返す 長い夜 胸の奥に生まれた 白い鳥 月の下… 煙突から吐き出した 溜め息が 雪に生まれ変わって 落ちてくる 暖炉には 夢のあと… 君の優しい言葉を 一粒ついばみながら 僕の小鳥が 凍えたその羽根を 空へ向けた 高い樅に銀の鈴 結んだよ 遠く君の耳へと 道しるべ 祈るように 響かせて… 君が今すぐこのドア 叩いてくれたらそっと 僕の小鳥を夜空へ 逃がしてあげよう どこか誰かの心に 舞い込むように 淋しい誰かの 心の片隅で 歌うように |
SWINGIN' MOON渡辺満里奈 | 渡辺満里奈 | 工藤順子 | 新居昭乃 | | Swingin' Moonに揺られ そっと 瞼 開ければ 昨日の事は 遠い遠い 幻 七色の ポップコーンだけ 広場に散らばって Swingin' Moonの歌う 優しい歌 に包まれ 大人も鳥も みんなみんな 眠るよ メリーゴーラウンド 観覧車 朝には 消えてゆく Swingin' Moonと二人 踊りながら 帰ろう 明日は一人 何処へ 何処へ 行こう … 何処へ |
信じていいよね小川範子 | 小川範子 | 工藤順子 | 羽場仁志 | 林有三 | 今度いつ 逢えるのって 尋けずに なんだか 頼りない 言葉が残るだけ “また いつか!” “じゃあ またね!” いつも 胸の中 細い弦が 震えてる その目に その声に ときめいているから 信じていいよね 今 溢れる この気持ち 信じていいよね 逢えるよね またすぐ せつないの 私ばかり 待ってる 気がして 果てしなく 不安がつのるけど 大丈夫 そう きっと いつも 夢ひとつ 高い空に 浮かんでる 密かに 変わらずに 輝いているから 信じていいよね あの優しさ 本気よね 信じていいよね 約束は 無いけど 信じていいよね 今 溢れる この気持ち 信じていいよね 逢えるよね 明日は |
幸せの輪郭渡辺満里奈 | 渡辺満里奈 | 工藤順子 | 橋本晶子 | | 晴れた午後はふらりと 散歩してみよう 湿った心が乾くかしら 涼しい木陰でずっと 空を眺めるの 心の形を決めるなんて まだ早いわ 考えてみるの 両手をかざして You know? 明るい陽射しに隠れている 月の事を 悲しい時はいつでも 数えてみるのよ 知ってる事が幾つあるのか 木々も鳥もベンチも 輪郭の世界 すべてを信じてしまうなんて 早過ぎるわ 考えてみるの 瞼を閉じてね Ready? 遙かな国へと通り過ぎる 風の事を 眩しい指先に光る 夏の硝子色 ゆっくり浸みる水のように 幸せになるの 考えてみるの 両手をかざして You Know? 明るい陽射しに隠れている 月の事を 考えてみるの 瞼を閉じてね Ready? 遙かな国へと通り過ぎる 風の事を 晴れたこの空に隠れている 見えないモノを |
幸せの猫工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | | 週末が来るたびに 彼女は華やいだ 私を抱き上げて 彼を待ちながら 「kis macska 世界一 素敵な仔猫」って くしゃみが出るまで 頬ずりをする 足取りは ステップに 囁きは メロディーに 小さな部屋に 夕暮れは いつでも 優しかった 階段を軋ませる 靴音がすると 私を肩に載せ チェーンを外した 「kis macska 御機嫌よう 可愛いおヒゲ」って その人は恭しく 挨拶をする ストーブは 赤く燃え ケトルから 白い息 彼女の膝で うとうとと 二人の 声を聞いた ああなのに今日だけは どこかが違ってた いつもの時間を 時計が告げると 「kis macska じゃあまた」って 撫でてくれたけど その手には知らない 匂いがあった ゆっくりと ドアーの音 滑り込む 細い風 彼女は何も 気づかずに 笑顔で 私の手を振る 幸せは 一つなの 一つだけ あればいい 私と居れば 誰一人 もうすぐ 要らなくなるの |
砂漠とダージリン工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | | ミスター 今日は朝から 雨ですね ミスター 赤い傘で お散歩ですか? 両手伸ばして 草達が キラキラと嬉しそう しゃがみ込んでは それを見ている 貴方も嬉しそう ミスター 今年も貴方の トマトは ミスター 虫がみんな 食べたんでしょう? それでもいつも 笑ってばかり 無精ヒゲなでながら そして不思議ね 種はやっぱり ポケットいっぱい ミスター お茶を飲みながら やっと 雨の上がった庭で ミスター 砂漠に行く話 もっと もっと続きを教えて ミスター この頃私 欲深です ミスター こんな時期も あるものでしょうか? 他人(ひと)の視線(め)ばかり 気になって 綺麗と呼ばれたくて 重い夢など 降ろしてしまえば どんなに楽でしょうって ミスター 賑わう街を 歩く時 ミスター アスファルトの 道の下から 小さく土が ノックするの 足に歌いかけるの どこに逃げても 貴方の笑顔 消えてはくれない ミスター お茶を飲みながら そっと 途中経過など ミスター 貯金はいかほどに? きっと きっと想いを叶えて ミスター 明日はどちらへ お出かけ? ミスター 青いバスで 渇いた町へ? 眠った土に 「オハヨウ!」と 種を一粒置くの 貴方の指が 触れた場所から 緑が目覚める ミスター お茶を飲みながら ちょっと 眠い昼下がり ミスター 低く歌みたいに ずっと ずっと話を聞かせて |
桜遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 近藤由紀夫 | | 桜の花びらを 両手で受けながら 二人で薄紅の 少女にかえりたい めくるめく 春はゆく 変わらないで 微笑んで 貴女だけは あの人の胸の中 いつまでも咲いていて 束ねたその髪に 春風砂の風 貴女の横顔は 優しい歌のよう 陽を浴びて 春の中 言えなかった あの想い 散って何処へ あの人に届けたい ひとひらの夢のあと 桜の樹の下に 静かにひとつずつ 眩しい想い出を 埋めてしまいたい 巡りくる 春の日に 時のかけら 散りばめた 花が咲いて あの人の肩先で ひそやかに歌うでしょう 貴女にも私にも ささやいて揺れるでしょう ときめきもせつなさも 風たちと踊るでしょう |
午前10時午後3時遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 遊佐未森 | | 急ぐ人波が過ぎて 街も一息つくから いつもの路地を曲がって 窓際の席に座るよ 壁の大きな時計が 歌を思い出す前に 朝と昼をかき混ぜて てのひらでそっと包もう 約束も行くあても無い だけど胸一杯 偶然の素敵なことに 出逢うその予定で 毎日通る道 毎日違う風 靴音弾ませながら さあ家へ帰ろう 焼きたての甘い夢は 少しだけ焦げた匂い 昼下がりの風に乗り 窓を抜け流れてゆくよ レコードの傷を飛び越え 針がまた戻ると まどろみは遠いあの日の 同じこの時間へ 誰かが駆けて来る 垣根の向こうから 何処かで遊び疲れて 心が歌い出す 何度も繰り返す 忘れてしまえない歌 誰かが駆けて来る 垣根の向こうから 心が歌い出す 何度も繰り返す |
小鳥遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | トニー・マンスフィールド | 傷が治ったら 飛び立ちなさいと 鳥カゴの鍵をそっと あなたは開いた ずっとこの部屋で 歌わせたいなら この羽根切ってくれたら いいのに さよなら もう (I've got to say good-bye) さよなら 青く青く 空がどこまで 続いているのか 誰もわからない 高く高く ひとりどこまで 飛んだらいいのか 誰のために Love is a cage 傷ついた翼 抱き上げてくれた あなたの淋しさ誰が 癒してくれるの おんなじ痛みに 気づいてくれたら その手を離さなくても いいのに さよなら もう (I've got to let you fly) さよなら 青く青く 空がどこまで 続いているのか 誰もわからない 高く高く ひとりどこまで 飛んだらいいのか まぶしすぎて Love is a cage 青く青く 空がどこまで 続いているのか 誰もわからない 高く高く ひとりどこまで 飛んだらいいのか 誰のために 青く青く 空がどこまで 続いているのか 誰もわからない 高く高く ひとりどこまで 飛んだらいいのか 離さないで Love is a cage (All you need is a cage…) |
cocoon桑島法子 | 桑島法子 | 工藤順子 | 吉良知彦 | 吉良知彦 | 目に映る 私を信じないでいて 勝手に誰かが 作った可愛い形を そう真実は 見えない繭で育ってる 知らない間に こんなに羽根が伸びている 瞳が 時を読むよ 背中が 脈を打つよ さあ 高く 澄んだ空に羽根を拡げて 夢じゃない からんだ視線ほどいて さあ 高く 広い空に心飛ばして 嘘じゃない 縛った息を逃がして 早すぎる 笑顔は信じられないよ 癒した傷さえ 隠してたいのは同じよ まだ臆病な 心で飛べるはずがない 眠っていいのよ いつしか羽根が伸びるまで 確かな 風が来たら 静かに 顔を上げて さあ 高く 澄んだ空に羽根を拡げて 夢じゃない からんだ視線ほどいて さあ 高く 広い空に心飛ばして 嘘じゃない 縛った息を逃がして さあ 高く 澄んだ空に羽根を拡げて 夢じゃない からんだ視線ほどいて さあ 高く 広い空に心飛ばして 嘘じゃない 縛った息を逃がして さあ 高く 澄んだ空に羽根を拡げて さあ 早く からんだ視線ほどいて |
恋かしら遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | 外間隆史・冨田恵一 | 夏も秋も春も 友だちのままで またひとつ 年をとるの 昼に夜に朝に 君を想うとき 地球の上には 私ひとり 晴れた空に隠れて 月は巡ってる 足を止めて見上げてみたけど 恋かしら 空がにじんでくる あの笑顔 遠く遠く離れてゆきそう 恋でしょう うなずいてしまったら 明日から どんな顔を見せたらいいの ある日 晴れの日 花は 匂う 春の日 ずっとずっとずっと 友だちのままで どんな未来が 見えるかしら 君の屋根のパラボラ 眩しい銀色 いつも遠い宇宙を見てるの 恋かしら 街がにじんでくる 逢うたびに もっともっとさみしくなるのね 恋でしょう うなずいてしまったら 明日から どんなことを話せばいいの ある日 晴れの日 花は 匂う 春の日 ある日 晴れの日 人は 青い 春の日 ある日 晴れの日 花は 匂う 春の日 ある日 晴れの日 人は 青い 春の日 ある日 晴れの日… |
月下家族工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | | 夜に隠れてやって来る 緋色のサンダル長い裾 砂色ショール靡かせて 彼女は家族に逢いに空地へ急ぐ (三毛猫 トラ猫 親猫 子猫 白 黒 シャム ペルシャ) 焼跡の町駆け抜けた 遠いあの日の同胞(とも)達が 孫と食卓囲む頃 彼女は両手に重いビニール袋 (猫缶 カリカリ カニかま 煮干 燗冷牛乳) 夜空の天井 満月の電灯 空地の床には 枯草のマクラメ ほんの一時 身を寄せ合って 月下に集う 彼女の家族 ピアノの先生だったとか 何処かのマダムだったとか 路地を噂が転げてく 彼女のお陰で町は野良猫だらけ (立札 貼紙 町内会議 掲示板 回覧板) 刹那の団欒食卓は 跡形も無く掃除して 行き交う視線かいくぐり 彼女と家族は夜に散らばってゆく (路地裏 公園 家庭菜園 屋根 塀 駐車場) 追い立てられても この星が寝床 歩いて倒れて この星に還る ほんの一時 身を寄せ合って 月下に集う 彼女の家族 ラララララララ… ラララララララ… 遊牧民も 種蒔く人も 地球に眠る 月下の家族 保健所員も 自治会長も 仕事熱心 月下の家族 旅立つ人も 跡継ぐ人も 皆悩める 月下の家族 海往く人も 空往く人も 逃げも隠れも 月下の家族 ラララララララ… ラララララララ… |
暮れてゆく空は遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | | 石を投げたくなって川原に下りたら 君が橋の上を自転車で過ぎて行く 追いかけたりしたら夕暮れの空に 君がそのまま吸い込まれてゆきそう そんな気がして声を飲み込む そんな気がして声を飲み込む 暮れてゆく空は 戻らない季節のようで 淋しいけれど いつもきれい 橋の向こうに見える小さな鳥居の 風が吹いて草が揺れているあのあたり 子供の頃の君がひざを抱えているよ 笑いこらえじっと隠れてる そんな気がして僕も笑った そんな気がして僕も笑った 流れてく川は 振り向かない心のようで 淋しいけれど いつもきれい 暮れてゆく空は 手離した言葉のようで 淋しいけれど いつもきれい とてもきれい |
靴跡の花遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 遊佐未森 | | 高い星の輝きが欲しくて 君は一人歩き出す 砂にまみれ 揺れる花の色も 遠い眼には映らない 涙ひとつ覚えた朝は 足を止めて 気づいて 道に続く幾つもの足跡 皆んな同じ夢を見た 失くしたもの数えるならば 瞼閉じて 忘れて 強い風が過ぎた その傷跡も いつか埋めるでしょう あの白い花 人の夢は小さな花の 命よりもはかなく 君の歩いた道 その靴跡に いつか咲くのでしょう あの花が 君の歩いた道 その靴跡に いつも揺れるでしょう あの白い花 |
草むら通信工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | | 音の無い国の 子守歌 頬を撫で風が 歌う歌 金色の 草むらを ねぐらへと急ぐ トカゲよヘビよ 星が生まれては 消えてゆく 遥か時を越え 吹く風は 土に這う 生き物の くたびれた胸の ふいごを押すよ 一息毎に 体を抜けて 天上に帰ってく 太陽のエナジー 一息毎に 冷たい夜の 大気へと散ってゆく 微かな体温 ミ・ン・ナ・オ・ネ・ム・リ・ ミ・ン・ナ・オ・ネ・ム・リ・ 風の無い夜は 眠れない 白い月だけが 眩しくて もつれては 繰り返す クモ達の紡ぐ 永遠の迷路よ 風は今何処に 居るのやら 迷う旅人の 道標 動かない 空を見て 草むらの長い 夜は続くよ 今度の風は 何処の国から 草の上かすめてく 隕石の欠片 今度の風は どの時空から 脈拍で受信する 微かな信号 モ・ウ・ジ・キ・ア・エ・ル・ モ・ウ・ジ・キ・ア・エ・ル・ |
キャベツUFOいっちー&なる(ボンボンアカデミー) | いっちー&なる(ボンボンアカデミー) | 工藤順子 | 工藤順子 | 田中公平 | 夜(よる)のキッチン キャベツの中(なか)で 青虫二匹(あおむしにひき) ひそひそ話(ばなし) ここはどこだろ 空(そら)も見(み)えない お皿(さら)にならべ 変(へん)なのばかり こんな 知(し)らない 場所(ばしょ)で 花(はな)も 咲(さ)かない場所(ばしょ)で 蝶々(ちょうちょう)に なんて なれないね サナギに だって なれないね キャベツ畑(ばたけ)に サヨナラ告(つ)げて 車(くるま)に揺(ゆ)られ 村(むら)から町(まち)へ 遠(とお)いお空(そら)で お月様(つきさま)だけ 二匹(にひき)の事(こと)を ずっと見(み)ていた とても 不思議(ふしぎ)な魔術(まじゅつ) 月(つき)の 光(ひかり)の魔術(まじゅつ) カタカタ 窓(まど)が 開(ひら)いたよ フワフワ キャベツ 浮(う)かんだよ 窓(まど)をすり抜(ぬ)け 青虫達(あおむしたち)よ 花咲(はなさ)く場所(ばしょ)へ さあ行(い)きなさい 二匹(にひき)びっくり 空飛(そらと)ぶキャベツ これは素敵(すてき)な キャベツUFO(ユーフォー) 夜(よる)の空飛(そらと)ぶ キャベツUFO(ユーフォー) 月(つき)の光(ひかり)の パワーエンジン 青虫乗(あおむしの)せた キャベツUFO(ユーフォー) 花咲(はなさ)く場所(ばしょ)が きっとみつかる ラララ ラララ |
キャベツUFO新倉芳美 | 新倉芳美 | 工藤順子 | 工藤順子 | | 夜のキッチン キャベツの中で 青虫二匹 ひそひそ話 ここはどこだろ 空も見えない お皿におなべ 変なのばかり こんな 知らない場所で 花も 咲かない場所で 蝶々に なんて なれないね サナギに だって なれないね キャベツ畑に サヨナラ告げて 車に揺られ 村から町へ 遠いお空で お月様だけ 二匹の事を ずっと見ていた とても 不思議な魔術 月の 光の魔術 カタカタ 窓が 開いたよ ワクワク キャベツ浮かんだよ 窓をすり抜け 青虫達よ 花咲く場所へ さあ行きなさい 二匹びっくり 空飛ぶキャベツ これは素敵な キャベツUFO 夜の空飛ぶ キャベツUFO 月の光の パワーエンジン 青虫乗せた キャベツUFO 花咲く場所が きっとみつかる ラララ ラララ |
キャベツUFOやくしまるえつこ | やくしまるえつこ | 工藤順子 | 工藤順子 | | 夜のキッチン キャベツの中で 青虫二匹 ひそひそ話 ここはどこだろ 空も見えない お皿にならべ 変なのばかり こんな 知らない場所で 花も 咲かない場所で 蝶々に なんて なれないね サナギに だって なれないね キャベツ畑に サヨナラつげて 車にゆられ 村から町へ 遠いお空で お月様だけ 二匹の事を ずっと見ていた とても 不思議な魔術 月の 光の魔術 カタカタ 窓がひらいたよ フワフワ キャベツ 浮かんだよ 窓をすり抜け 青虫達よ 花咲く場所へ さあ行きなさい 二匹びっくり 空飛ぶキャベツ これは素敵な キャベツUFO 夜の空飛ぶ キャベツUFO 月の光の パワーエンジン 青虫乗せた キャベツUFO 花咲く場所が きっとみつかる ラララ ラララ |
カルナヴァル志方あきこ | 志方あきこ | 工藤順子 | 志方あきこ | 志方あきこ | 君が帰って行くのは 深い森 後ろ姿が路(みち)の 向こうに滲むよ 町は賑わう靴音 笑い声 窓に灯り掲げ 長い祝祭が始まる 命の罪と 歓び 君の失くした笑顔は 深い森 僕は流れる 人波を遡(さかのぼ)るよ 耳を塞いで 一緒に もう此処から 逃げよう 思い出のあの樹の 幹の天辺に 輝く星一つ 飾りに行こう 思い出のあの樹の 足下に二度と 悲しみの炎が 近づかぬように 君の閉ざした心は 深い森 細い三日月 闇空に爪立てるよ 高い枯れ草 くぐって さあ扉を 開けよう 僕達のあの樹の 芽吹いた緑を 綿のような雪で 包みに行こう 僕達のあの樹の 傷跡に二度と 鉛色の雨が かからないように 僕達のあの樹の 暖かな森に すべてを許されて 一緒に眠ろう 一緒に帰ろう 誰も知らない 僕達の祝祭 誰も知らない 約束の祝祭 |
風のオルガン鈴木聖子 | 鈴木聖子 | 工藤順子 | 工藤順子 | | くろいマント ひるがえして ビルのむこうを まがってく くろいぼうし かげをのこして ストリート・オルガン かぜのおじさん アルトのかぜ ソプラノのかぜ このはのざわめき ガラスまどのくしゃみ はこのなかで めをさまし みんな みんな うたになれ はやくいこうよ おいかけようよ ストリート・オルガン かぜのおじさん ゆうぐれひとり マントひろげて ひろばでかぜを あつめてた ながいひげが おもくゆれた ストリート・オルガン かぜのおじさん フォルテのかぜ ピアノのかぜ くさのみのためいき だいちのあくび はこのなかに ねむらせて どこかへ かえっていった はやくいこうよ おいかけようよ ストリート・オルガン かぜのおじさん |
陽炎のエチュードかないみか | かないみか | 工藤順子 | いしいめぐみ | | 眠れないベッドを 抜け出して一人きり 音のない寄宿舎の 長い廊下の窓辺 真夜中のプールで 三日月が溺れてる 何もない空の下 駆けて行きたいの 遠い砂丘から 嵐がくるわ みんな風の中 退屈も 悲しみも たぶん幻だと気付くわ 砂の中埋もれた 忘れ物捜してる 三年は果てしない いつも旅の途中よ 真夜中の砂漠で 三日月に祈ってる 天使にも 悪魔にも 心渡せるわ 遠い物語 めくれるたびに 時の少年が 振り向いて尋ねるわ 何を待ってるの そんなに まだ大切なもの わからない 教科書も 賛美歌も 窓の中のこと 遠い砂丘から 嵐がくるわ そっと瞳を開けて 明日さえ 未来さえ たぶん幻だと気付くわ (Ah) 砂丘から 嵐がくるわ みんな風の中 退屈も 悲しみも たぶん幻だと気付くわ |
オレンジの夕日宮崎のどか(能登麻美子) | 宮崎のどか(能登麻美子) | 工藤順子 | 河合英嗣 | 河合英嗣 | こんなに咲き誇る 目映い花達の中 私の花びらは うつむいてばかりで だけどいつか想い 届くはずと こんな二人ずっと 夢見ていたんです また明日になれば もう遠い目をして あの高い空へと 一人飛び立ってゆくでしょう ねえオレンジ色の その笑顔を今日だけ下さい 夕日沈むまで これから幾つもの 出会いと別れを知って 二人は少しずつ 大人になってゆく だけどきっときっと 消えないもの こんな想いずっと 信じているんです また明日になれば あの人波の中 この私の声はすぐに 飲み込まれるのでしょう ねえだからしっかり 手をつないで歩いて下さい 夕日沈むまで きっときっと 消えないもの こんな想いずっと 信じてゆくんです また走り続けて もし傷を負ったら もう迷うことなくここへ 舞い降りて下さい ねえそしてきらめく その涙を私に下さい 夕日に約束 |
embraceTRF | TRF | 工藤順子 | 菊池一仁 | 菊池一仁 | every night 見守って輝いていて あなたの夢に手を伸ばすから お願いいつだって微笑んでいて 朝が始まる 遥かな道の向こうから 木洩れ陽の中 見上げる青空 走り抜ける 風の速さが眩しい 追い越すたびに 愛しい想いが 翼をつけて 飛んでゆく あの空に もう一度立ち上がる私に あなたは気づいてくれる 夢にたどりついた時には その手で抱き止めて every night 見守って輝いていて あなたの夢に手を伸ばすから お願いいつだって微笑んでいて 朝が始まる 遥かな道の向こうから 想いは叶う 約束の場所で 両手拡げて 飛び込もう あの腕に 目覚めて歩き出す私に あなたの声が聞こえる 夢にたどりつけるその日まで ずっと名前を呼んで every time 呼び合ってはばたいていて きらめく羽根をおいかけるから 果てない空だってときめいていて 朝が染めてく 遥かな道の向こうまで 肩先で弾む髪を 陽光が踊らせてゆく まっすぐに顔を上げて 白い靴ひも結びながら every night 見守って輝いていて あなたの夢に手を伸ばすから お願いいつだって微笑んでいて 朝が始まる 遥かな道から every time 呼び合ってはばたいていて きらめく羽根を追いかけるから 果てない空だってときめいていて 朝が染めてく 遥かな道の向こうまで |
M氏の幸福遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | | 樹々に隠れた大きな家に 一人で彼は住んでる 何やら妙な研究してる そういう噂 中折れ帽子金ぶち眼鏡 懐中時計ぶら下げ くねくね道を口笛吹いて てくてく散歩 風が吹く 坂道に風が吹く 研究室の隣の部屋の 窓にいつも見えるのは 暖炉の上の古びた写真 笑顔の人は誰ですか 腕に銀猫肩に黒猫 ぎらぎら瞳光らせ 二匹の猫は他の誰にも なつくことない 光差す 中庭に光差す 草に埋もれた郵便受けが 月に一度音たてる 白い船便小さな手紙 差出人は誰ですか クリスマスにもお正月にも 散歩の後のお茶にも 誰も招(よ)ばない招ばれていない 招んでも来ない 星が降る 木の枝に星が降る 窓に並べたフラスコ瓶に 月の雫集めてる 青い雫のお茶が沸くころ ベルを押すのは誰ですか |
エピローグ遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 遊佐未森 | | 笑い合った楽しい日々が 振り向くたび小さくなる 今は何も喋らないで 静かに目を閉じて お休みなさい 夏が終わる お休みなさい 迷ったままの心 いつか 穏やかな 声で目覚めるまで お帰りなさい 季節(とき)が巡る お帰りなさい 素直なままの心 今も あの夢は 胸で育っている 土に降りた種の中で 小さな芽が眠りにつく 枯れた草に抱かれながら 春の風を待って いつか もう一度 空に舞い上がるよ 白い冬が窓に届く 凍えた手が重なるとき 花が開く春の朝を そっと思い出して すれ違った悲しい日々が 振り向くたび小さくなる 今は何も喋らないで 静かに目を閉じて |
EXEC_PAJA/.#Orica Extracting霜月はるか | 霜月はるか | 工藤順子 | 稲垣貴繁 | | Ah-. (汚れた貴方のために、歌を謳います。悪霊よ離れたまへ) Rrha ki ra hymme PA-JA yor getrra , en gott wi gyas! (私は謳になる) Was yea ra chs hymnos mea. (汚れた貴方のために、歌を謳います。悪霊よ離れたまへ) Rrha ki ra hymme PA-JA yor getrra , en gott wi gyas! 綾織の闇と光纏い 舞い降りる天と地の間に (神の子) Diasee さあ目覚めよ 甦れ 遥かな静寂より さあ目覚めよ 甦れよ さあ目覚めよ an Spiritum Sanctum さあ目覚めよ 声上げよ 歓喜と絶望と さあ目覚めよ 声を上げよ さあ目覚めよ manaf O 何を背負って生まれた (私の罪 0 それは私の犯した最大の罪) Mea Cupl La O Mea Maxim Et Cupl Li Sa あまたの星の一つに (私の罪 0 それは私の犯した罪) Mea Cupl La O Mea Cupl Li Sa (私は謳になる) Was yea ra chs hymnos mea (汚れた貴方のために、歌を謳います。悪霊よ離れたまへ) Rrha ki ra hymme PA-JA yor getrra , en gott wi gyas! 刻まれた罪と愛を胸に 終わらない夢と現行き交う (神の子) Diasee もう眠れよ 解き放て 輪廻の鎖から もう眠れよ 解き放てよ もう眠れよ an Spiritum Sanctum もう眠れよ 横たわれ すべてを赦されて もう眠れよ 横たわれよ もう眠れよ manaf O 何を守って旅立つ (私の罪 0 それは私の犯した最大の罪) Mea Cupl La O Mea Maxim Et Cupl Li Sa 霧に埋もれた道標 (私の罪 0 それは私の犯した最大の罪) Mea Cupl La O Mea Maxim Et Cupl Li Sa 何を背負って生まれた (私の罪 0 それは私の犯した最大の罪) Mea Cupl La O Mea Maxim Et Cupl Li Sa あまたの星の一つに (私の罪 0 それは私の犯した罪) Mea Cupl La O Mea Cupl Li Sa …心の奥深く 心の奥深く かすかに確かに 繰り返す 私の 言葉と 旋律と …声が聴こえる 想いの裏側で 大きく小さく 息をする この世の 悪夢と 現実と 真実だけに 耳を澄まし 一つの声に 真実だけに 耳を澄まして ただそれに 従う ただ私は謳う… 何を憎んで目覚める (私の罪 0 それは私の犯した最大の罪) Mea Cupl La O Mea Maxim Et Cupl Li Sa そびえる塔の歪む音 (私の罪 0 それは私の犯した最大の罪) Mea Cupl La O Mea Maxim Et Cupl Li Sa 何を信じて眠れる (私の罪 0 それは私の犯した最大の罪) Mea Cupl La O Mea Maxim Et Cupl Li Sa 記憶を灯す腕に (私の罪 0 それは私の犯した罪) Mea Cupl La O Mea Cupl Li Sa Mala Mala nostra pelle nostra pelle さあ目覚めよ 甦れよ さあ目覚めよ an Spiritum Sanctum もう眠れよ 解き放てよ もう眠れよ an Spiritum Sanctum さあ目覚めよ 甦れよ さあ目覚めよ an Spiritum Sanctum (私は謳になる) Was yea ra chs hymnos mea. |
EXEC_SUSPEND/.みとせのりこ | みとせのりこ | 工藤順子 | 稲垣貴繁 | | 鮮やかに 萌える緑 新しい 小さき生命 永遠に (尊い命よ、安らかに…) yasra dius manaf yasra dius manaf (尊い命よ、安らかに…) yasra dius manaf yasra dius manaf (尊い命よ、安らかに…) yasra dius manaf yasra dius manaf 水辺に 集う鳥達 水面に揺れる 太陽 樹々は 風にきらめき 枝を鳴らして 謳い踊る 鮮やかに 萌える緑 新しい 小さき生命 (尊い命よ、安らかに…) yasra dius manaf yasra dius manaf (尊い命よ、安らかに…) yasra dius manaf yasra dius manaf あふれる 恵みを受けて 生きとし生ける モノ達 (悲しい事ではない。永久に神と共にある) na au an Diasee an Diasee eterne 時代は 傷を忘れて 再び目覚め 回り出す (悲しい事ではない。永久に神と共にある) na au an Diasee an Diasee eterne 街を行き交う 人の群れ 路地を駆け抜ける 子供達 蠢く欲望の化身 深い闇に封じて 機織るように 月日を紡ぎ 奏でるように 時を爪弾く この世の苦しみのすべて 一人背負い彷徨う 夕に祈り 朝に願う 草むら 跳ねる虫達 夕空飾る 星々 (悲しい事ではない。永久に神と共にある) na au an Diasee an Diasee eterne 罪は 遠く消え去り 誰も語らず 歩き出す (悲しい事ではない。永久に神と共にある) na au an Diasee an Diasee eterne 鮮やかに 萌える緑 新しい 小さき生命 (尊い命よ、安らかに…) yasra dius manaf yasra dius manaf (尊い命よ、安らかに…) yasra dius manaf yasra dius manaf 店を彩る 今日の糧 いつも... いつも... 無事を待つ家の 窓明かり 無事を... 待つ 素肌を灼熱に曝し 天を地を巡りて 脈打つように 月は満ち欠け 呼吸のように 季節は巡る この世の過ちのすべて 命捧げ償う 天に栄光 地に豊穣 穢れた争いの轍 瓦礫踏みて浄める 昨日と同じ 夢は息づく 明日と同じ 夢は息づく (尊い命よ、安らかに…) yasra dius manaf yasra dius manaf (D-Part)鮮やかに 萌える緑 新しい 小さき生命 この身の運命のすべて 胸にいだき微笑む 夕に祈り 朝に願う (尊い命よ、安らかに…) yasra dius manaf yasra dius manaf (D-Part)鮮やかに 萌える緑 新しい 小さき生命 永遠に… |
Will遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 遊佐未森 | | あなたを映してる 透明な硝子は 小さな出来事で 割れそうに震える 静かに枯れてゆく花や とぎれた言葉や だけど それでもいい目を閉じない 何が見えたっていいから 動き出した季節の風 両手で受けるよ 引かれてく心の行方 まっすぐに見つめたい 曇りのない一枚の硝子 陽射しに包まれて 虹色の硝子は 優しい笑顔にも 泣きそうに傾く あなたの口ずさむ歌は 知らない旋律(メロディー) きっと どんな時も目を閉じない 何が見えたっていいから 強い風に砕け散って 小さなかけらになっても 変わりのないひとつひとつ 光を放つよ 胸の奥息づく想い 大切に見つめたい 曇りのない一枚の硝子 |
五つの橋ZABADAK | ZABADAK | 工藤順子 | 上野洋子 | | 静かな店の ガラスの奥で 古い楽器が 眠り続ける 錆びた弦巻(いとまき) 音を抱きしめ 遠い昔の 夢を見ている 青い河には 五つ橋が架かってる 旅の男の 肩に揺られ一つずつ渡った 春の日は春の歌 雨上がりは虹色 五つ渡り終えたら 国境の草原 朝の光を 一筋紡ぎ 見えない弦(いと)が 歌い続ける 祭の夜は 灯りの下踊るチャルダッシュ 輝く銀貨 帽子の中で星屑のように 見張り塔がそびえる 丘を越えて吹く風 砂巻き上げて駆ける 栗毛色のたてがみ 遥か時は流れて あの男はもういない 高い空の真下で 歌う歌はもう無い 五つの橋渡って 五つの丘を越えて 浅い眠りの淵で 夢の旅は続くよ |
雨あがりの観覧車遊佐未森 | 遊佐未森 | 工藤順子 | 外間隆史 | | 雨あがりの夏空 雲をひとつ残すよ 涙にさえなれない 気持ちひとつ残るよ 観覧車が上ってゆく 青い胸の中を 待ち合わせが流れた にわか雨の休日 受話器置くとあの日も 雨はすぐに止んだね 観覧車は回っていた 光るしずく乗せて だからまだ約束は 晴れた空浮かんでる いつだってゴンドラは 僕を乗せ上ってく 町角歩く僕の姿を見つけたよ あんなに小さい 人混み迷う僕の心を見つけたよ あんなに小さい 観覧車が回ってるよ 青い胸の中で だからまだ約束は 晴れた空浮かんでる いつだってゴンドラは 僕を乗せ上ってく いつまでも約束は 晴れた空浮かんでる いつだってゴンドラは 僕を乗せ上ってく |
雨やどりの木工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | 工藤順子 | | 雨やどりの木 雨が降ったら みんなあの木を めざして走る 雨やどりの木 雨が降ったら 葉が打ち鳴らす 歓びの歌 翼持つ者 顔を埋め 角を持つ者 飛沫落として 私は言葉 忘れてしまう この枝に抱かれて この枝に抱かれて 雨やどりの木 雨が止んだら 光を乗せた 雫の木の実 雨やどりの木 雨が止んだら みんな出てゆく 虹をくぐって 鱗持つ者 陽射し集め 尻尾持つ者 大きく立てて 私は帽子 被り直して もう振り返らない もう振り返らない 瞳持つ者 空を見上げ 声を持つ者 歌を歌って ひと雨きりの 愛しい家族よ また一人のあの木 また一人のあの木 |
青空のコラージュ渡辺満里奈 | 渡辺満里奈 | 工藤順子 | 川上明彦 | | 窓越しに降り注ぐ 青空に誘われて 初めての道を 捜しにゆく つぎはぎの夢ばかり 淋しさに塗り重ねて 昨日の泣き顔 忘れたふりしてみる 未来はいつも よそ見した目の前を すり抜けてく 自転車を走らせて 公園横切ってく 緑色の時間を ペダルに巻き込んで 木洩れ日を揺らしてる 乾いた風の下で 青空のかけら 見上げてみる つぎはぎの夢ばかり 胸の中散らしたまま 見えない明日に そっと耳をすました 未来はいつも どこかの曲がり角で 呼んでるのに 自転車は走ってく 浜辺に続く坂道 ハンドルを切る度に ひろがる青い海 自転車は止まらない 加速つけて滑るよ どんな考えだって きっと追いつけない 自転車は走ってく 浜辺に続く坂道 ハンドルを切る度に ひろがる青い海 |