中島みゆき作曲の歌詞一覧リスト  743曲中 1-200曲を表示

全4ページ中 1ページを表示
743曲中 1-200曲を表示
曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
MILLION LYLIC中島みゆきMILLION LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三なぜ めぐり逢うのかを 私たちは なにも知らない いつ めぐり逢うのかを 私たちは いつも知らない  どこにいたの 生きてきたの 遠い空の下 ふたつの物語  縦の糸はあなた 横の糸は私 織りなす布は いつか誰かを 暖めうるかもしれない  なぜ 生きてゆくのかを 迷った日の跡の ささくれ 夢追いかけ走って ころんだ日の跡の ささくれ  こんな糸が なんになるの 心許なくて ふるえてた風の中  縦の糸はあなた 横の糸は私 織りなす布は いつか誰かの 傷をかばうかもしれない  縦の糸はあなた 横の糸は私 逢うべき糸に 出逢えることを 人は 仕合わせと呼びます
時代MILLION LYLIC中島みゆきMILLION LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき船山基紀今はこんなに悲しくて 涙も枯れ果てて もう二度と笑顔にはなれそうもないけど  そんな時代もあったねと いつか話せる日が来るわ あんな時代もあったねと きっと笑って話せるわ だから今日はくよくよしないで 今日の風に吹かれましょう  まわるまわるよ時代は回る 喜び悲しみくり返し 今日は別れた恋人たちも 生まれ変わってめぐり逢うよ  旅を続ける人々は いつか故郷に出逢う日を たとえ今夜は倒れても きっと信じてドアを出る たとえ今日は果てしもなく 冷たい雨が降っていても  めぐるめぐるよ時代は巡る 別れと出逢いをくり返し 今日は倒れた旅人たちも 生まれ変わって歩きだすよ  まわるまわるよ時代は回る 別れと出逢いをくり返し 今日は倒れた旅人たちも 生まれ変わって歩きだすよ  今日は倒れた旅人たちも 生まれ変わって歩きだすよ
ファイト!MILLION LYLIC中島みゆきMILLION LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆきあたし中卒やからね 仕事をもらわれへんのやと書いた 女の子の手紙の文字は とがりながらふるえている ガキのくせにと頬を打たれ 少年たちの眼が年をとる 悔しさを握りしめすぎた こぶしの中 爪が突き刺さる  私、本当は目撃したんです 昨日電車の駅 階段で ころがり落ちた子供と つきとばした女のうす笑い 私、驚いてしまって 助けもせず叫びもしなかった ただ恐くて逃げました 私の敵は 私です  ファイト! 闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう ファイト! 冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ  暗い水の流れに打たれながら 魚たちのぼってゆく 光ってるのは傷ついてはがれかけた鱗が揺れるから いっそ水の流れに身を任せ 流れ落ちてしまえば楽なのにね やせこけて そんなにやせこけて魚たちのぼってゆく  勝つか負けるかそれはわからない それでもとにかく闘いの 出場通知を抱きしめて あいつは海になりました  ファイト! 闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう ファイト! 冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ  薄情もんが田舎の町に あと足で砂ばかけるって言われてさ 出てくならおまえの身内も住めんようにしちゃるって言われてさ うっかり燃やしたことにしてやっぱり燃やせんかったこの切符 あんたに送るけん持っとってよ 滲んだ文字 東京ゆき  ファイト! 闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう ファイト! 冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ  あたし男だったらよかったわ 力ずくで男の思うままに ならずにすんだかもしれないだけ あたし男に生まれればよかったわ  ああ 小魚たちの群れきらきらと 海の中の国境を越えてゆく 諦めという名の鎖を 身をよじってほどいてゆく  ファイト! 闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう ファイト! 冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ  ファイト! 闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう ファイト! 冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ  ファイト!
銀の龍の背に乗ってPLATINA LYLIC中島みゆきPLATINA LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三あの蒼ざめた海の彼方で 今まさに誰かが傷(いた)んでいる まだ飛べない雛たちみたいに 僕はこの非力を嘆いている 急げ悲しみ 翼に変われ 急げ傷跡 羅針盤になれ まだ飛べない雛たちみたいに 僕はこの非力を嘆いている  夢が迎えに来てくれるまで 震えて待ってるだけだった昨日 明日 僕は龍の足元へ崖を登り 呼ぶよ「さあ、行こうぜ」 銀の龍の背に乗って 届けに行こう 命の砂漠へ 銀の龍の背に乗って 運んで行こう 雨雲の渦を  失うものさえ失ってなお 人はまだ誰かの指にすがる 柔らかな皮膚しかない理由(わけ)は 人が人の傷みを聴くためだ 急げ悲しみ 翼に変われ 急げ傷跡 羅針盤になれ まだ飛べない雛たちみたいに 僕はこの非力を嘆いている  わたボコリみたいな翼でも 木の芽みたいな頼りない爪でも 明日 僕は龍の足元へ崖を登り 呼ぶよ「さあ、行こうぜ」 銀の龍の背に乗って 届けに行こう 命の砂漠へ 銀の龍の背に乗って 運んで行こう 雨雲の渦を  銀の龍の背に乗って 運んで行こう 雨雲の渦を 銀の龍の背に乗って 銀の龍の背に乗って
地上の星PLATINA LYLIC中島みゆきPLATINA LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三風の中のすばる 砂の中の銀河 みんな何処へ行った 見送られることもなく 草原のペガサス 街角のヴィーナス みんな何処へ行った 見守られることもなく 地上にある星を誰も覚えていない 人は空ばかり見てる つばめよ高い空から教えてよ 地上の星を つばめよ地上の星は今 何処にあるのだろう  崖の上のジュピター 水底のシリウス みんな何処へ行った 見守られることもなく 名立たるものを追って 輝くものを追って 人は氷ばかり掴む つばめよ高い空から教えてよ 地上の星を つばめよ地上の星は今 何処にあるのだろう  名立たるものを追って 輝くものを追って 人は氷ばかり掴む 風の中のすばる 砂の中の銀河 みんな何処へ行った 見送られることもなく つばめよ高い空から教えてよ 地上の星を つばめよ地上の星は今 何処にあるのだろう
宙船(そらふね)PLATINA LYLICTOKIOPLATINA LYLICTOKIO中島みゆき中島みゆきKAM・船山基紀その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな  その船は今どこに ふらふらと浮かんでいるのか その船は今どこで ボロボロで進んでいるのか 流されまいと逆らいながら 船は挑み 船は傷み すべての水夫が恐れをなして逃げ去っても  その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな  その船は自らを宙船(そらふね)と 忘れているのか その船は舞い上がるその時を 忘れているのか 地平の果て 水平の果て そこが船の離陸地点 すべての港が灯りを消して黙り込んでも  その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな  何の試験の時間なんだ 何を裁く秤(はかり)なんだ 何を狙って付き合うんだ 何が船を動かすんだ 何の試験の時間なんだ 何を裁く秤なんだ 何を狙って付き合うんだ 何が船を動かすんだ  その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな
空と君のあいだにPLATINA LYLIC中島みゆきPLATINA LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三君が涙のときには 僕はポプラの枝になる 孤独な人につけこむようなことは言えなくて 君を泣かせたあいつの正体を僕は知ってた ひきとめた僕を君は振りはらった遠い夜  ここにいるよ 愛はまだ ここにいるよ いつまでも  空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る 君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる 空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る 君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる  君の心がわかる、とたやすく誓える男に なぜ女はついてゆくのだろう そして泣くのだろう 君がすさんだ瞳で強がるのがとても痛い 憎むことでいつまでもあいつに縛られないで  ここにいるよ 愛はまだ ここにいるよ うつむかないで  空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る 君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる 空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る 君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる  空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る 君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる
悪女PLATINA LYLIC中島みゆきPLATINA LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆきマリコの部屋へ 電話をかけて 男と遊んでる芝居 続けてきたけれど あのこもわりと 忙しいようで そうそうつきあわせてもいられない  土曜でなけりゃ 映画も早い ホテルのロビーも いつまで居られるわけもない 帰れるあての あなたの部屋も 受話器をはずしたままね 話し中  悪女になるなら 月夜はおよしよ 素直になりすぎる 隠しておいた言葉がほろり こぼれてしまう 「行かないで」 悪女になるなら 裸足で夜明けの電車で泣いてから 涙 ぽろぽろ ぽろぽろ 流れて 涸れてから  女のつけぬ コロンを買って 深夜のサ店の鏡で うなじにつけたなら 夜明けを待って 一番電車 凍えて帰れば わざと捨てゼリフ  涙も捨てて 情も捨てて あなたが早く私に 愛想を尽かすまで あなたの隠す あの娘のもとへ あなたを早く 渡してしまうまで  悪女になるなら 月夜はおよしよ 素直になりすぎる 隠しておいた言葉がほろり こぼれてしまう 「行かないで」 悪女になるなら 裸足で夜明けの電車で泣いてから 涙 ぽろぽろ ぽろぽろ 流れて 涸れてから
世情PLATINA LYLIC中島みゆきPLATINA LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき世の中はいつも 変わっているから 頑固者だけが 悲しい思いをする  変わらないものを 何かにたとえて その度崩れちゃ そいつのせいにする  シュプレヒコールの波 通り過ぎてゆく 変わらない夢を 流れに求めて 時の流れを止めて 変わらない夢を 見たがる者たちと 戦うため  世の中は とても 臆病な猫だから 他愛のない嘘を いつもついている  包帯のような嘘を 見破ることで 学者は世間を 見たような気になる  シュプレヒコールの波 通り過ぎてゆく 変わらない夢を 流れに求めて 時の流れを止めて 変わらない夢を 見たがる者たちと 戦うため  シュプレヒコールの波 通り過ぎてゆく 変わらない夢を 流れに求めて 時の流れを止めて 変わらない夢を 見たがる者たちと 戦うため  シュプレヒコールの波 通り過ぎてゆく 変わらない夢を 流れに求めて 時の流れを止めて 変わらない夢を 見たがる者たちと 戦うため
永遠の嘘をついてくれPLATINA LYLIC吉田拓郎PLATINA LYLIC吉田拓郎中島みゆき中島みゆき吉田拓郎ニューヨークは粉雪の中らしい 成田からの便は まだまにあうだろうか 片っぱしから友達に借りまくれば けっして行けない場所でもないだろう ニューヨークぐらい  なのに 永遠の嘘を聞きたくて 今日もまだこの街で酔っている 永遠の嘘を聞きたくて 今はまだ二人とも旅の途中だと 君よ 永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ 永遠の嘘をついてくれ なにもかも愛ゆえのことだったと言ってくれ  この国を見限ってやるのは俺のほうだと 追われながらほざいた友からの手紙には 上海の裏街で病んでいると 見知らぬ誰かの 下手な代筆文字  なのに 永遠の嘘をつきたくて 探しには来るなと結んでいる 永遠の嘘をつきたくて 今はまだ僕たちは旅の途中だと 君よ 永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ 永遠の嘘をついてくれ 一度は夢を見せてくれた君じゃないか  傷ついた獣たちは最後の力で牙をむく 放っておいてくれと最後の力で嘘をつく 嘘をつけ永遠のさよならのかわりに やりきれない事実のかわりに  たとえ くり返し何故と尋ねても 振り払え風のようにあざやかに 人はみな望む答えだけを 聞けるまで尋ね続けてしまうものだから 君よ 永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ 永遠の嘘をついてくれ 出会わなければよかった人などないと笑ってくれ  君よ 永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ 永遠の嘘をついてくれ 出会わなければよかった人などないと笑ってくれ
ヘッドライト・テールライトPLATINA LYLIC中島みゆきPLATINA LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三語り継ぐ人もなく 吹きすさぶ風の中へ 紛れ散らばる星の名は 忘れられても ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない  足跡は 降る雨と 降る時の中へ消えて 称える歌は 英雄のために過ぎても ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない  行く先を照らすのは まだ咲かぬ見果てぬ夢 遥か後ろを照らすのは あどけない夢 ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない  ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
わかれうたPLATINA LYLIC中島みゆきPLATINA LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき途に倒れて だれかの名を 呼び続けたことが ありますか 人ごとに言うほど たそがれは 優しい人好しじゃありません  別れの気分に 味を占めて あなたは 私の戸を叩いた 私は別れを 忘れたくて あなたの眼を見ずに 戸を開けた  別れはいつもついて来る 幸せの後ろをついて来る それが私のクセなのか いつも目覚めれば独り  あなたは愁いを身につけて うかれ街あたりで 名をあげる 眠れない私は つれづれに わかれうた 今夜も 口ずさむ  だれが名付けたか 私には 別れうた唄いの 影がある 好きで別れ唄う 筈もない 他に知らないから 口ずさむ  恋の終わりは いつもいつも 立ち去る者だけが 美しい 残されて 戸惑う者たちは 追いかけて 焦がれて 泣き狂う  別れはいつもついて来る 幸せの後ろをついて来る それが私のクセなのか いつも目覚めれば独り  あなたは愁いを身につけて うかれ街あたりで 名をあげる 眠れない私は つれづれに わかれうた 今夜も 口ずさむ
ホームにてPLATINA LYLIC中島みゆきPLATINA LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆきふるさとへ 向かう最終に 乗れる人は 急ぎなさいと やさしい やさしい声の 駅長が  街なかに 叫ぶ 振り向けば 空色の汽車は いま ドアが閉まりかけて 灯りともる 窓の中では 帰りびとが笑う 走りだせば 間に合うだろう かざり荷物を ふり捨てて 街に 街に挨拶を 振り向けば ドアは閉まる  振り向けば 空色の汽車は いま ドアが閉まりかけて 灯りともる 窓の中では 帰りびとが笑う ふるさとは 走り続けた ホームの果て 叩き続けた 窓ガラスの果て そして 手のひらに残るのは 白い煙と乗車券 涙の数 ため息の数 溜ってゆく空色のキップ ネオンライトでは 燃やせない ふるさと行きの乗車券  たそがれには 彷徨う街に 心は今夜も ホームにたたずんでいる ネオンライトでは 燃やせない ふるさと行きの乗車券 ネオンライトでは 燃やせない ふるさと行きの乗車券
化粧PLATINA LYLIC中島みゆきPLATINA LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき化粧なんて どうでもいいと思ってきたけれど せめて 今夜だけでも きれいになりたい 今夜 あたしは あんたに 逢いに ゆくから 最後の最後に 逢いにゆくから  あたしが出した 手紙の束を返してよ 誰かと 二人で 読むのは やめてよ 放り出された昔を 胸に抱えたら 見慣れた夜道を 走って帰る  流れるな 涙 心でとまれ 流れるな 涙 バスが出るまで  バカだね バカだね バカだね あたし 愛してほしいと 思ってたなんて バカだね バカだね バカのくせに 愛してもらえるつもりでいたなんて  化粧なんて どうでもいいと思ってきたけれど 今夜、死んでも いいから きれいになりたい こんなことなら あいつを捨てなきゃよかったと 最後の最後に あんたに 思われたい  流れるな 涙 心でとまれ 流れるな 涙 バスが出るまで  流れるな 涙 心でとまれ 流れるな 涙 バスが出るまで  バカだね バカだね バカだね あたし 愛してほしいと思ってたなんて バカだね バカだね バカのくせに 愛してもらえるつもりでいたなんて
宙船(そらふね)PLATINA LYLIC中島みゆきPLATINA LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三・中村哲その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな  その船は今どこに ふらふらと浮かんでいるのか その船は今どこで ボロボロで進んでいるのか 流されまいと逆らいながら 船は挑み 船は傷み すべての水夫が恐れをなして逃げ去っても その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな  その船は自らを宙船(そらふね)と 忘れているのか その船は舞い上がるその時を 忘れているのか 地平の果て 水平の果て そこが船の離陸地点 すべての港が灯りを消して黙り込んでも その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな  何の試験の時間なんだ 何を裁く秤(はかり)なんだ 何を狙って付き合うんだ 何が船を動かすんだ 何の試験の時間なんだ 何を裁く秤なんだ 何を狙って付き合うんだ 何が船を動かすんだ その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールをまかせるな
麦の唄PLATINA LYLIC中島みゆきPLATINA LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三なつかしい人々 なつかしい風景 その総てと離れても あなたと歩きたい 嵐吹く大地も 嵐吹く時代も 陽射しを見上げるように あなたを見つめたい 麦に翼はなくても 歌に翼があるのなら 伝えておくれ故郷へ ここで生きてゆくと 麦は泣き 麦は咲き 明日(あした)へ育ってゆく  大好きな人々 大好きな明け暮れ 新しい「大好き」を あなたと探したい 私たちは出会い 私たちは惑い いつか信じる日を経て 1本の麦になる 空よ風よ聞かせてよ 私は誰に似てるだろう 生まれた国 育つ国 愛する人の国 麦は泣き 麦は咲き 明日(あした)へ育ってゆく  泥に伏せるときにも 歌は聞こえ続ける 「そこを超えておいで」 「くじけないでおいで」 どんなときも届いて来る 未来の故郷から  麦に翼はなくても 歌に翼があるのなら 伝えておくれ故郷へ ここで生きてゆくと 麦は泣き 麦は咲き 明日(あした)へ育ってゆく 麦は泣き 麦は咲き 明日(あした)へ育ってゆく
ひとり上手PLATINA LYLIC中島みゆきPLATINA LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき萩田光雄私の帰る家は あなたの声のする街角 冬の雨に打たれて あなたの足音をさがすのよ  あなたの帰る家は 私を忘れたい街角 肩を抱いているのは 私と似ていない長い髪  心が街角で泣いている ひとりはキライだとすねる ひとり上手と呼ばないで 心だけ連れてゆかないで 私を置いてゆかないで ひとり好きなわけじゃないのよ  雨のようにすなおに あの人と私は流れて 雨のように愛して サヨナラの海へ流れついた  手紙なんてよしてね なんどもくり返し泣くから 電話だけで捨ててね 僕もひとりだよとだましてね  心が街角で泣いている ひとりはキライだとすねる ひとり上手と呼ばないで 心だけ連れてゆかないで 私を置いてゆかないで ひとりが好きなわけじゃないのよ  ひとり上手と呼ばないで 心だけ連れてゆかないで 私を置いてゆかないで ひとりが好きなわけじゃないのよ
誕生PLATINA LYLIC中島みゆきPLATINA LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三ひとりでも私は生きられるけど でもだれかとならば人生ははるかに違う 強気で強気で生きてる人ほど 些細な寂しさでつまずくものよ 呼んでも呼んでもとどかぬ恋でも むなしい恋なんて ある筈がないと言ってよ 待っても待っても戻らぬ恋でも 無駄な月日なんてないと言ってよ  めぐり来る季節をかぞえながら めぐり逢う命をかぞえながら 畏れながら憎みながら いつか愛を知ってゆく 泣きながら生まれる子供のように もいちど生きるため泣いて来たのね  Remember 生まれた時だれでも言われた筈 耳をすまして思い出して最初に聞いた Welcome Remember 生まれたこと Remember 出逢ったこと Remember 一緒に生きてたこと そして覚えていること  ふりかえるひまもなく時は流れて 帰りたい場所がまたひとつずつ消えてゆく すがりたいだれかを失うたびに だれかを守りたい私になるの  わかれゆく季節をかぞえながら わかれゆく命をかぞえながら 祈りながら嘆きながら とうに愛を知っている 忘れない言葉はだれでもひとつ たとえサヨナラでも愛してる意味  Remember 生まれた時だれでも言われた筈 耳をすまして思い出して最初に聞いた Welcome Remember けれどもしも思い出せないなら 私いつでもあなたに言う 生まれてくれて Welcome  Remember 生まれたこと Remember 出逢ったこと Remember 一緒に生きてたこと そして覚えていること
荒野よりPLATINA LYLIC中島みゆきPLATINA LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三望みは何かと訊(き)かれたら 君がこの星に居てくれることだ 力は何かと訊(き)かれたら 君を想えば立ち直れることだ  僕は走っているだろう 君と走っているだろう あいだにどんな距離があっても 僕は笑っているだろう 君と笑っているだろう あいだにどんな時が流れても  荒野より君に告ぐ 僕の為(ため)に立ち停(ど)まるな 荒野より君を呼ぶ 後悔など何もない  朝陽の昇らぬ日は来ても 君の声を疑う日はないだろう 誓いは嵐にちぎれても 君の声を忘れる日はないだろう  僕は歌っているだろう 君と歌っているだろう あいだにどんな距離があっても 僕は生きているだろう 君と生きているだろう あいだにどんな時が流れても  荒野より君に告ぐ 僕の為(ため)に立ち停(ど)まるな 荒野より君を呼ぶ 後悔など何もない  僕は走っているだろう 君と走っているだろう あいだにどんな距離があっても 僕は笑っているだろう 君と笑っているだろう あいだにどんな時が流れても  荒野より君に告ぐ 僕の為(ため)に立ち停(ど)まるな 荒野より君を呼ぶ 後悔など何もない 荒野より君に告ぐ 僕の為(ため)に立ち停(ど)まるな 荒野より君を呼ぶ 後悔など何もない
命の別名PLATINA LYLIC中島みゆきPLATINA LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三知らない言葉を覚えるたびに 僕らは大人に近くなる けれど最後まで覚えられない 言葉もきっとある  何かの足しにもなれずに生きて 何にもなれずに消えて行く 僕がいることを喜ぶ人が どこかにいてほしい  石よ樹よ水よ ささやかな者たちよ 僕と生きてくれ  くり返す哀しみを照らす 灯をかざせ 君にも僕にも すべての人にも 命に付く名前を「心」と呼ぶ 名もなき君にも 名もなき僕にも  たやすく涙を流せるならば たやすく痛みもわかるだろう けれども人には 笑顔のままで泣いてる時もある  石よ樹よ水よ 僕よりも 誰も傷つけぬ者たちよ  くり返すあやまちを照らす 灯をかざせ 君にも僕にも すべての人にも 命に付く名前を「心」と呼ぶ 名もなき君にも 名もなき僕にも  石よ樹よ水よ 僕よりも 誰も傷つけぬ者たちよ  くり返すあやまちを照らす 灯をかざせ 君にも僕にも すべての人にも 命に付く名前を「心」と呼ぶ 名もなき君にも 名もなき僕にも  命に付く名前を「心」と呼ぶ 名もなき君にも 名もなき僕にも
旅人のうたPLATINA LYLIC中島みゆきPLATINA LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三男には男のふるさとがあるという 女には女のふるさとがあるという なにも持たないのは さすらう者ばかり どこへ帰るのかもわからない者ばかり 愛よ伝われ ひとりさすらう旅人にも 愛よ伝われ ここへ帰れと あの日々は消えてもまだ夢は消えない 君よ歌ってくれ 僕に歌ってくれ 忘れない忘れないものも ここにあるよと あの愛は消えてもまだ夢は消えない 君よ歌ってくれ 僕に歌ってくれ 忘れない忘れないものも ここにあるよと  西には西だけの正しさがあるという 東には東の正しさがあるという なにも知らないのは さすらう者ばかり 日ごと夜ごと変わる風向きにまどうだけ 風に追われて消えかける歌を僕は聞く 風をくぐって僕は応える あの日々は消えてもまだ夢は消えない 君よ歌ってくれ 僕に歌ってくれ 忘れない忘れないものも ここにあるよと あの愛は消えてもまだ夢は消えない 君よ歌ってくれ 僕に歌ってくれ 忘れない忘れないものも ここにあるよと
春なのにPLATINA LYLIC柏原芳恵PLATINA LYLIC柏原芳恵中島みゆき中島みゆき卒業だけが理由でしょうか 会えなくなるねと 右手を出して さみしくなるよ それだけですか むこうで友だち 呼んでますね 流れる季節たちを 微笑みで 送りたいけれど  春なのに お別れですか 春なのに 涙がこぼれます 春なのに 春なのに ため息 またひとつ  卒業しても 白い喫茶店 今までどおりに 会えますねと 君の話はなんだったのと きかれるまでは 言う気でした 記念にください ボタンをひとつ 青い空に 捨てます  春なのに お別れですか 春なのに 涙がこぼれます 春なのに 春なのに ため息 またひとつ  記念にください ボタンをひとつ 青い空に捨てます  春なのに お別れですか 春なのに 涙がこぼれます 春なのに 春なのに ため息 またひとつ
あしたPLATINA LYLIC中島みゆきPLATINA LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三イヤリングを外して 綺麗じゃなくなっても まだ私のことを見失ってしまわないでね フリルのシャツを脱いで やせっぽちになっても まだ私のことを見失ってしまわないでね カーラジオが嵐を告げている 2人は黙りこんでいる 形のないものに 誰が 愛なんて つけたのだろう 教えてよ  もしも明日 私たちが何もかも失くして ただの心しか持たない やせた猫になっても もしも明日 あなたのため何の得もなくても 言えるならその時 愛を聞かせて  抱きしめれば2人は なお遠くなるみたい 許し合えば2人は なおわからなくなるみたいだ ガラスなら あなたの手の中で壊れたい ナイフなら あなたを傷つけながら折れてしまいたい 何もかも 愛を追い越してく どしゃ降りの 1車線の人生 凍えながら 2人共が 2人分 傷ついている 教えてよ  もしも明日 私たちが何もかも失くして ただの心しか持たない やせた猫になっても もしも明日 あなたのため何の得もなくても 言えるならその時 愛を聞かせて  何もかも 愛を追い越してく どしゃ降りの 1車線の人生 凍えながら 2人共が 2人分 傷ついている 教えてよ  もしも明日 私たちが何もかも失くして ただの心しか持たない やせた猫になっても もしも明日 あなたのため何の得もなくても 言えるならその時 愛を聞かせて
GOLD LYLICBank BandGOLD LYLICBank Band中島みゆき中島みゆきBank Bandなぜ めぐり逢うのかを 私たちは なにも知らない いつ めぐり逢うのかを 私たちは いつも知らない どこにいたの 生きてきたの 遠い空の下 ふたつの物語  縦の糸はあなた 横の糸は私 織りなす布は いつか誰かを 暖めうるかもしれない  なぜ 生きてゆくのかを 迷った日の跡の ささくれ 夢追いかけ走って ころんだ日の跡の ささくれ こんな糸が なんになるの 心許なくて ふるえてた風の中  縦の糸はあなた 横の糸は私 織りなす布は いつか誰かの 傷をかばうかもしれない  縦の糸はあなた 横の糸は私 逢うべき糸に 出逢えることを 人は 仕合わせと呼びます
かもめはかもめGOLD LYLIC研ナオコGOLD LYLIC研ナオコ中島みゆき中島みゆきあきらめました あなたのことは もう 電話も かけない あなたの側に 誰がいても うらやむだけ かなしい  かもめはかもめ 孔雀や鳩や ましてや 女には なれない あなたの望む 素直な女には はじめから なれない  青空を 渡るよりも 見たい夢は あるけれど かもめはかもめ ひとりで空を ゆくのがお似合い  あきらめました あなたのことは もう ゆくえも 知らない あなたがどこで 何をしても 何ひとつ 私では 合わない  かもめはかもめ 孔雀や鳩や ましてや 女には なれない あなたの望む 素直な女には 最後まで なれない  この海を 失くしてでも ほしい 愛は あるけれど かもめはかもめ ひとりで海を ゆくのがお似合い
浅い眠りGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三忘れないと誓ったあの日の夏は遠く 寄せて返す波にもあの日の風はいない ああ二人で点したあの部屋のキャンドルは 光あふれる時代の中で どこへはかなく消えていったのか 恋しさを聞かせてよ 惜しみなく聞かせてよ 他人じゃないなら なおさら なおさら  浅い眠りにさすらいながら 街はほんとは愛を呼んでいる 浅い眠りにさすらいながら 街はほんとは愛を呼んでいる  風の中にふるえて瞬(またた)く星のように あやまちかもしれないと哀しく迷っていた ああ二人気づかない 失ってみるまでは 誰が一番ほしい人なのか 何が一番つらいことなのか 恋しさはこわれもの せつなさはこわれもの 他人じゃないなら なおさら なおさら  浅い眠りにさすらいながら 街はほんとは愛を呼んでいる 浅い眠りにさすらいながら 街はほんとは愛を呼んでいる 浅い眠りにさすらいながら 街はほんとは愛を呼んでいる
この空を飛べたらGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき鈴木茂空を飛ぼうなんて 悲しい話を いつまで考えているのさ あの人が突然 戻ったらなんて いつまで考えているのさ  暗い土の上に 叩きつけられても こりもせずに空を見ている 凍るような声で 別れを言われても こりもせずに信じてる 信じてる  ああ人は昔々鳥だったのかもしれないね こんなにもこんなにも空が恋しい  飛べる筈のない空 みんなわかっていて 今日も走ってゆく 走ってく 戻る筈のない人 私わかっていて 今日も待っている 待っている  この空を飛べたら冷たいあの人も やさしくなるような気がして この空を飛べたら消えた何もかもが 帰ってくるようで 走るよ  ああ 人は 昔々 鳥だったのかもしれないね こんなにも こんなにも 空が恋しい  ああ 人は 昔々 鳥だったのかもしれないね こんなにも こんなにも 空が恋しい
アザミ嬢のララバイGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆきララバイ ひとりで眠れない夜は ララバイ あたしをたずねておいて ララバイ ひとりで泣いてちゃみじめよ ララバイ 今夜はどこからかけてるの  春は菜の花 秋には桔梗 そしてあたしは いつも夜咲く アザミ  ララバイ ひとりで泣いてちゃみじめよ ララバイ 今夜はどこからかけてるの  ララバイ なんにも考えちゃいけない ララバイ 心におおいをかけて ララバイ おやすみ涙をふいて ララバイ おやすみ何もかも忘れて  春は菜の花 秋には桔梗 そしてあたしは いつも夜咲く アザミ  ララバイ おやすみ涙をふいて ララバイ おやすみ何もかも忘れて  春は菜の花 秋には桔梗 そしてあたしは いつも夜咲く アザミ  ララバイ ひとりで眠れない夜は ララバイ あたしをたずねておいで ララバイ ひとりで泣いてちゃみじめよ ララバイ 今夜はどこからかけてるの  ララバイ ララバイ ララバイ ラララ ララバイ ララバイ ララバイ ララララ ララバイ ララバイ ララバイ ラララ
永遠の嘘をついてくれGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三ニューヨークは粉雪の中らしい 成田からの便はまだまにあうだろうか 片っぱしから友達に借りまくれば けっして行けない場所でもないだろうニューヨークぐらい なのに永遠の嘘を聞きたくて 今日もまだこの街で酔っている 永遠の嘘を聞きたくて 今はまだ 二人とも旅の途中だと 君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ 永遠の嘘をついてくれ なにもかも愛ゆえのことだったと言ってくれ  この国を見限ってやるのは俺のほうだと 追われながらほざいた友からの手紙には 上海の裏街で病んでいると 見知らぬ誰かの下手な代筆文字 なのに永遠の嘘をつきたくて 探しには来るなと結んでいる 永遠の嘘をつきたくて 今はまだ僕たちは旅の途中だと 君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ 永遠の嘘をついてくれ 一度は夢を見せてくれた君じゃないか  傷ついた獣たちは最後の力で牙をむく 放っておいてくれと最後の力で嘘をつく 嘘をつけ永遠のさよならのかわりに やりきれない事実のかわりに たとえくり返し何故と尋ねても 振り払え風のようにあざやかに 人はみな望む答だけを聞けるまで尋ね続けてしまうものだから 君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ 永遠の嘘をついてくれ 出会わなければよかった人などないと笑ってくれ  君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ 永遠の嘘をついてくれ 出会わなければよかった人などないと笑ってくれ
歌姫GOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき淋しいなんて 口に出したら 誰もみんな うとましくて逃げだしてゆく 淋しくなんかないと笑えば 淋しい荷物 肩の上でなお重くなる せめてお前の歌を 安酒で飲みほせば 遠ざかる船のデッキに立つ自分が見える 歌姫 スカートの裾を 歌姫 潮風になげて 夢も哀しみも欲望も 歌い流してくれ  南へ帰る船に遅れた やせた水夫 ハーモニカを 吹き鳴らしてる 砂にまみれた錆びた玩具に やせた蝶々 蜜をさがし舞いおりている 握りこぶしの中にあるように見せた夢を 遠ざかる誰のために ふりかざせばいい 歌姫 スカートの裾を 歌姫 潮風になげて 夢も哀しみも欲望も 歌い流してくれ  男はいつも 嘘がうまいね 女よりも子供よりも 嘘がうまいね 女はいつも 嘘が好きだね 昨日よりも明日よりも 嘘が好きだね せめておまえの歌を安酒で飲みほせば 遠ざかる船のデッキに たたずむ気がする 歌姫 スカートの裾を 歌姫 潮風になげて 夢も哀しみも欲望も 歌い流してくれ  握りこぶしの中にあるように見せた夢を もう二年 もう十年 忘れすてるまで 歌姫 スカートの裾を 歌姫 潮風になげて 夢も哀しみも欲望も 歌い流してくれ 
曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
うらみ・ますGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆきうらみますうらみます あたしやさしくなんかないもの うらみますいいやつだと 思われなくていいもの  泣いてるのはあたし一人あんたになんか泣かせない ふられたての女くらいだましやすいものはないんだってね あんた誰と賭けていたのあたしの心はいくらだったの うらみますうらみます あんたのこと死ぬまで  雨が降る雨が降る 笑う声のかなたから 雨が降る雨が降る あんたの顔がみえない  ドアに爪で書いてゆくわやさしくされて唯うれしかったと あんた誰と賭けていたのあたしの心はいくらだったの うらみますうらみます あんたのこと死ぬまで  ふられたての女くらいおとしやすいものはないんだってね ドアに爪で書いてゆくわやさしくされて唯うれしかったと うらみますうらみます あんたのこと死ぬまで うらみますうらみます あんたのこと死ぬまで
りばいばるGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき忘れられない歌を 突然聞く 誰も知る人のない 遠い町の角で やっと恨みも嘘も うすれた頃 忘れられない歌が もう一度はやる  愛してる愛してる 今は誰のため 愛してる愛してる 君よ歌う やっと忘れた歌が もう一度はやる  なにもことばに残る 誓いはなく なにも形に残る 思い出もない 酒に氷を入れて 飲むのが好き それが誰の真似かも とうに忘れた頃  愛してる愛してる 今は誰のため 愛してる愛してる 君よ歌う やっと忘れた歌が もう一度はやる  愛してる愛してる 今は誰のため 愛してる愛してる 君よ歌う やっと忘れた歌が もう一度はやる やっと忘れた歌が もう一度はやる
泣いてもいいんだよGOLD LYLICももいろクローバーZGOLD LYLICももいろクローバーZ中島みゆき中島みゆき瀬尾一三「強くなれ 泣かないで」 「強くなれ 負けないで」 「大人になれ 泣かないで」 「大人になれ 負けないで」 僕たちは いつだって 乳飲み児の頃だって 言われ続け 育った  逃げ道のない闘いの日々が いつか人類を疲れさせてゆく 危ぶみながら見ぬふりの未来が いつか本能を痺(しび)れさせてゆく こんな約束を 僕たちはしていない 泣き虫な強い奴なんてのが いてもいいんじゃないか 全然泣けなくて 苦しいのは誰ですか 全然今なら 泣いてもいいんだよ そりゃ全然泣けなくて 苦しいのは誰ですか 全然今なら 泣いてもいいんだよ  1日の中に1年を詰(つ)め込む 急ぎすぎる日々が欲望を蝕(むしば)む 隙(すき)も見せられない警戒の夜が いつか涙さえも孤立させてゆく どんな幻滅も 僕たちは超えてゆく でもその前にひとしきり痛むアンテナも なくはない 全然泣けなくて 苦しいのは誰ですか 全然今なら 泣いてもいいんだよ そりゃ全然泣けなくて 苦しいのは誰ですか 全然今なら 泣いてもいいんだよ  どんな幻滅も 僕たちは超えてゆく でもその前にひとしきり痛むアンテナも なくはない 全然泣けなくて 苦しいのは誰ですか 全然今なら 泣いてもいいんだよ そりゃ全然泣けなくて 苦しいのは誰ですか 全然今なら 泣いてもいいんだよ そりゃ全然泣けなくて 苦しいのは誰ですか 全然今なら 泣いてもいいんだよ  そりゃ全然泣けなくて 苦しいのは誰ですか 全然今なら 泣いてもいいんだよ そりゃ
一期一会GOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三見たこともない空の色 見たこともない海の色 見たこともない野を越えて 見たこともない人に会う 急いで道をゆく人もあり 泣き泣き 道をゆく人も 忘れないよ遠く離れても 短い日々も 浅い縁(えにし)も 忘れないで私のことより あなたの笑顔を 忘れないで  見たこともない月の下 見たこともない枝の下 見たこともない軒の下 見たこともない酒を汲む 人間好きになりたいために 旅を続けてゆくのでしょう 忘れないよ遠く離れても 短い日々も 浅い縁(えにし)も 忘れないで私のことより あなたの笑顔を 忘れないで  一期一会の はかなさつらさ 人恋しさをつのらせる 忘れないよ遠く離れても 短い日々も 浅い縁(えにし)も 忘れないで私のことより あなたの笑顔を 忘れないで 忘れないよ遠く離れても 短い日々も 浅い縁(えにし)も 忘れないで私のことより あなたの笑顔を 忘れないで あなたの笑顔を 忘れないで
慕情GOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三愛より急ぐものが どこにあったのだろう 愛を後回(あとまわ)しにして何を急いだのだろう 甘えてはいけない 時に情(なさけ)は無い 手離してならぬ筈(はず)の何かを 間違えるな 振り向く景色はあまりに遠い もいちどはじめから もしもあなたと歩きだせるなら もいちどはじめから ただあなたに尽くしたい  海から産まれて来た それは知ってるのに どこへ流れ着くのかを知らなくて怯えた 生き残る歳月 ひとりで歩けるかな 生き残らない歳月 ひとりで歩けるかな 限りない愚かさ 限りない慕情 もいちど出逢いから もしもあなたと歩きだせるなら もいちど出逢いから ただあなたに尽くしたい  少し嬉しかった事や 少し悲しかった事で 明日(あした)の行方(ゆくえ)は たやすくたやすく 翻(ひるがえ)るものだから 甘えてはいけない 時に情(なさけ)は無い 手離してならぬ筈(はず)の何かを 間違えるな  限りない愚かさ 限りない慕情 もいちどはじめから もしもあなたと歩きだせるなら もいちどはじめから ただあなたに尽くしたい もいちどはじめから もしもあなたと歩きだせるなら もいちどはじめから ただあなたに尽くしたい
あばよGOLD LYLIC研ナオコGOLD LYLIC研ナオコ中島みゆき中島みゆき何もあの人だけが世界中でいちばん やさしい人だとかぎるわけじゃあるまいし たとえば隣の町ならば隣りなりに やさしい男はいくらでもいるもんさ  明日も今日も留守なんて 見えすく手口使われるほど 嫌われたならしょうがない 笑ってあばよと気取ってみるさ 泣かないで泣かないで私の恋心 あの人はあの人はお前に似合わない  あとであの人が聞きつけてここまで来て あいつどんな顔していたとたずねたなら わりと平気そな顔しててあきれたねと 忘れないで冷たく答えて欲しい  明日も今日も留守なんて 見えすく手口使われるほど 嫌われたならしょうがない 笑ってあばよと気取ってみるさ 泣かないで泣かないで私の恋心 あの人はあの人はお前に似合わない  明日も今日も留守なんて 見えすく手口使われるほど 嫌われたならしょうがない 笑ってあばよと気取ってみるさ 泣かないで泣かないで私の恋心 あの人はあの人はお前に似合わない  泣かないで泣かないで私の恋心 あの人はあの人はお前に似合わない
空と君のあいだにGOLD LYLIC絢香GOLD LYLIC絢香中島みゆき中島みゆき松浦晃久君が涙のときには 僕はポプラの枝になる 孤独な人につけこむようなことは言えなくて 君を泣かせたあいつの正体を僕は知ってた ひきとめた僕を君は振りはらった遠い夜 ここにいるよ 愛はまだ ここにいるよ いつまでも 空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る 君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる 空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る 君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる  君の心がわかる、とたやすく誓える男に なぜ女はついてゆくのだろう そして泣くのだろう 君がすさんだ瞳で強がるのがとても痛い 憎むことでいつまでもあいつに縛られないで ここにいるよ 愛はまだ ここにいるよ うつむかないで 空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る 君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる 空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る 君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる  空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る 君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる   注意:歌詞はオリジナルの歌詞を掲載しています。
あの娘GOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆきやさしい名前をつけたこは 愛されやすいと言うけれど 私を愛してもらうには 百年かけても まだ早い よくある名前をつけたこは 忘られづらいというけれど 私を忘れてしまうには 一秒かけても まだ多い  ゆう子あい子りょう子けい子まち子かずみひろ子まゆみ 似たよな名前はいくらもあるのに 私じゃ駄目ネ 綺麗ね可憐ね素直ね比べりゃあのこが天使 妬いても泣いてもあのこにゃなれない 私じゃ駄目ネ  あのこの名前を真似たなら 私を愛してくれますか あのこの口癖真似たなら 私を愛してくれますか あのこの化粧を真似たなら 私を愛してくれますか あのこをたとえば殺しても あなたは私を 愛さない  ゆうこあいこりょうこけいこまちこかずみひろ子まゆみ 似たよな名前はいくらもあるのに 私じゃ駄目ネ 綺麗ね可憐ね素直ね比べりゃあのこが天使 妬いても泣いてもあのこにゃなれない また夜が明ける  ゆう子あい子りょう子けい子まち子かずみひろ子まゆみ 似たよな名前はいくらもあるのに 私じゃ駄目ネ 綺麗ね可憐ね素直ね比べりゃあのこが天使 妬いても泣いてもあのこにゃなれない 私じゃ駄目ネ
蕎麦屋GOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき世界じゅうがだれもかも偉い奴に思えてきて まるで自分ひとりだけがいらないような気がする時 突然おまえから電話がくる 突然おまえから電話がくる あのぅ、そばでも食わないかあ、ってね  べつに今さらおまえの顔見てそばなど食っても仕方がないんだけれど 居留守つかうのもなんだかみたいでなんのかんのと割り箸を折っている どうでもいいけどとんがらし どうでもいいけどとんがらし そんなにかけちゃ よくないよ、ってね  風はのれんをばたばたなかせてラジオは知ったかぶりの大相撲中継 あいつの失敗話に けらけら笑って丼につかまりながら、おまえ あのね、わかんない奴もいるさって あのね、わかんない奴もいるさって あんまり突然云うから 泣きたくなるんだ  風はのれんをばたばたなかせて ラジオは知ったかぶりの大相撲中継 くやし涙を流しながらあたしたぬきうどんを食べている おまえは丼に顔つっこんでおまえは丼に顔つっこんで 駄洒落話をせっせと咲かせる  風はのれんをばたばたなかせて ラジオは知ったかぶりの大相撲中継
愛詞(あいことば)GOLD LYLIC中島美嘉GOLD LYLIC中島美嘉中島みゆき中島みゆき瀬尾一三ありふれた男と ありふれた女が 群像の中で 突然の中で 特別な人になる 傷ついた昨日も 傷ついた未来も 諦めの中で 突然の中で 意味のある日になる 逢いたくて 昨日までと違う意味で逢いたくて 触れたくて 昨日までと違う意味で触れたくて 傷ついたあなたへ 傷ついた命へ わかる人にしかわからない それでいい愛詞(あいことば) わかる人にしかわからない それでいい愛詞(あいことば)  風の強い夜です 手をつないでください 昨日までならば言えた戯(ざ)れ言も ためらう風の中 願いごと増えました 独りなら願わない あなたが微笑んでいてくれるように 泣かずにいるように 伝えたくて 昨日までと違う意味で伝えたくて せつなくて 昨日までと違う意味でせつなくて こごえてるあなたへ こごえてる命へ 心の扉の鍵になれ ひと粒愛詞(あいことば) 心の扉の鍵になれ ひと粒愛詞(あいことば)  傷ついたあなたへ 傷ついた命へ わかる人にしかわからない それでいい愛詞(あいことば) わかる人にしかわからない それでいい愛詞(あいことば)
GOLD LYLICEXILE ATSUSHIGOLD LYLICEXILE ATSUSHI中島みゆき中島みゆきSatoshi Takebeなぜ めぐり逢うのかを 私たちは なにも知らない いつ めぐり逢うのかを 私たちは いつも知らない どこにいたの 生きてきたの 遠い空の下 ふたつの物語 縦の糸はあなた 横の糸は私 織りなす布は いつか誰かを 暖めうるかもしれない  なぜ 生きてゆくのかを 迷った日の跡の ささくれ 夢追いかけ走って ころんだ日の跡の ささくれ こんな糸が なんになるの 心許なくて ふるえてた風の中 縦の糸はあなた 横の糸は私 織りなす布は いつか誰かの 傷をかばうかもしれない  縦の糸はあなた 横の糸は私 逢うべき糸に 出逢えることを 人は 仕合わせと呼びます
横恋慕GOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆきわるいけど そこで眠ってるひとを 起こしてほしいの 急いでるの 話があるの 夜更けでごめんね 泣いててごめんね みじかい話よ すぐにすむわ さよなら あなた  ねてるふりで 話は聞こえてるはずよ ためしに彼女 耳から受話器を 遠ざけてみてよ 夜明けの前のバスで あなたの住む町へ 着くわと告げれば おどろく あなたの背中 見える  うそです ごめんね じゃまして ごめんね これっきりでよすわ 一度いうわ 好きです あなた  明日から私 真夜中の国へ 朝日が見えても 人がいても さむい真夜中 終った恋なら なかったようなもの 止め金のとれた ブローチひとつ 捨てるしかない  長い髪を 三つ編みにしていた頃に めぐり逢えればよかった 彼女より もう少し早く たぶん だめね それでも 時の流れさえ 見放す 私の思いを 伝えてから 消えたい  夜更けでごめんね 泣いててごめんね これっきりでよすわ 一度いうわ 好きです あなた  長い髪を 三つ編みにしていた頃に めぐり逢えればよかった 彼女より もう少し早く たぶん だめね それでも 時の流れさえ 見放す 私の思いを 伝えてから 消えたい  夜更けでごめんね 泣いててごめんね これっきりでよすわ 一度いうわ 好きです あなた
倶にGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三手すりのない橋を 全力で走る 怖(こわ)いのは 足元の深い峡谷を見るせいだ 透きとおった道を 全力で走る 硝子(ガラス)かも 氷かも 疑いが足をすくませる つんのめって 出遅れて 日は沈む 雨は横なぐりだ 倶(とも)に走りだそう 倶(とも)に走り継(つ)ごう 過ぎた日々の峡谷を のぞき込むヒマはもうない 倶(とも)に走りだそう 倶(とも)に走り継(つ)ごう 生きる互いの気配が ただひとつだけの灯火(ともしび)  身代(みがわ)りは要(い)らない 背負わなくてもいい 手を引いてこちらへと 示してほしいわけでもない 君は走っている ぜったい走ってる 確かめるすべもない 遠い遠い距離の彼方(かなた)で 独(ひと)りずつ 独(ひと)りずつ 僕たちは 全力で共鳴する 倶(とも)に走りだそう 倶(とも)に走り継(つ)ごう 風前の灯火(ともしび)だとしても 消えるまできっちり点(とも)っていたい 倶(とも)に走りだそう 倶(とも)に走り継(つ)ごう 生きる互いの気配が ただひとつだけの灯火(ともしび)  つんのめって 出遅れて 日は沈む 雨は横なぐりだ 倶(とも)に走りだそう 倶(とも)に走り継(つ)ごう 風前の灯火(ともしび)だとしても 消えるまできっちり点(とも)っていたい 倶(とも)に走りだそう 倶(とも)に走り継(つ)ごう 生きる互いの気配が ただひとつだけの灯火(ともしび) 生きる互いの気配が ただひとつだけの灯火(ともしび)
エレーンGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき風にとけていったおまえが残していったものといえば おそらく誰も着そうにもない 安い生地のドレスが鞄にひとつと  みんなたぶん一晩で忘れたいと思うような悪い噂 どこにもおまえを知っていたと 口に出せない奴らが流す悪口  みんなおまえを忘れて忘れようとして幾月流れて 突然なにも知らぬ子供が ひき出しの裏からなにかをみつける  それはおまえの生まれた国の金に替えたわずかなあぶく銭 その時 口をきかぬおまえの淋しさが 突然私にも聞こえる  エレーン 生きていてもいいですかと誰も問いたい エレーン その答を誰もが知ってるから 誰も問えない  流れて来る噂はどれもみんな本当のことかもしれない おまえは たちの悪い女で 死んでいって良かった奴かもしれない  けれどどんな噂より けれどおまえのどんなつくり笑いより、私は 笑わずにはいられない淋しさだけは真実だったと思う  今夜雨は冷たい 行く先もなしにおまえがいつまでも 灯りの暖かに点ったにぎやかな窓を ひとつずつ のぞいてる  今夜雨は冷たい  エレーン 生きていてもいいですかと誰も問いたい エレーン その答を誰もが知ってるから誰も問えない エレーン 生きていてもいいですかと誰も問いたい エレーン その答を誰もが知ってるから誰も問えない
GOLD LYLICクリス・ハートGOLD LYLICクリス・ハート中島みゆき中島みゆき福田貴史なぜ めぐり逢うのかを 私たちは なにも知らない いつ めぐり逢うのかを 私たちは いつも知らない  どこにいたの 生きてきたの 遠い空の下 ふたつの物語  縦の糸はあなた 横の糸は私 織りなす布は いつか誰かを 暖めうるかもしれない  なぜ 生きてゆくのかを 迷った日の跡の ささくれ 夢追いかけ走って ころんだ日の跡の ささくれ  こんな糸が なんになるの 心許なくて ふるえてた風の中  縦の糸はあなた 横の糸は私 織りなす布は いつか誰かの 傷をかばうかもしれない  縦の糸はあなた 横の糸は私 逢うべき糸に 出逢えることを 人は 仕合わせと呼びます
泣いてもいいんだよGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三「強くなれ 泣かないで」 「強くなれ 負けないで」 「大人になれ 泣かないで」 「大人になれ 負けないで」 僕たちは いつだって 乳飲み児の頃だって 言われ続け 育った  逃げ道のない闘いの日々が いつか人類を疲れさせてゆく 危ぶみながら見ぬふりの未来が いつか本能を痺(しび)れさせてゆく こんな約束を 僕たちはしていない 泣き虫な強い奴なんてのが いてもいいんじゃないか 全然泣けなくて 苦しいのは誰ですか 全然今なら 泣いてもいいんだよ そりゃ全然泣けなくて 苦しいのは誰ですか 全然今なら 泣いてもいいんだよ  1日の中に1年を詰(つ)め込む 急ぎすぎる日々が欲望を蝕(むしば)む 隙(すき)も見せられない警戒の夜が いつか涙さえも孤立させてゆく どんな幻滅も 僕たちは超えてゆく でもその前にひとしきり痛むアンテナも なくはない 全然泣けなくて 苦しいのは誰ですか 全然今なら 泣いてもいいんだよ そりゃ全然泣けなくて 苦しいのは誰ですか 全然今なら 泣いてもいいんだよ  (「強くなれ 泣かないで」 「強くなれ 負けないで」 「大人になれ 泣かないで」 「大人になれ 負けないで」 僕たちは いつだって 乳飲み児の頃だって 言われ続け 育った)  どんな幻滅も 僕たちは超えてゆく でもその前にひとしきり痛むアンテナも なくはない 全然泣けなくて 苦しいのは誰ですか 全然今なら 泣いてもいいんだよ そりゃ全然泣けなくて 苦しいのは誰ですか 全然今なら 泣いてもいいんだよ 全然泣けなくて 苦しいのは誰ですか 全然今なら 泣いてもいいんだよ
タクシードライバーGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき福井峻やけっぱち騒ぎは のどがかれるよね 心の中では どしゃ降りみたい 眠っても眠っても 消えない面影は ハードロックの波の中に 捨てたかったのにね  笑っているけど みんな本当に幸せで 笑いながら 町の中歩いてゆくんだろうかね 忘れてしまいたい望みを かくすために バカ騒ぎするのは あたしだけなんだろうかね  タクシー・ドライバー 苦労人とみえて あたしの泣き顔 見て見ぬふり 天気予報が 今夜もはずれた話と 野球の話ばかり 何度も何度も 繰り返す  酔っぱらいを乗せるのは 誰だって嫌だよね こんなふうに道の真ン中で泣いてるのも 迷惑だよね だけどあたしは もう行くところがない 何をしても 叱ってくれる人も もう いない  タクシー・ドライバー 苦労人とみえて あたしの泣き顔 見て見ぬふり 天気予報が 今夜もはずれた話と 野球の話ばかり 何度も何度も 繰り返す  車のガラスに額を押しつけて 胸まで酔ってるふりをしてみても 忘れたつもりの あの歌が口をつく あいつも あたしも 好きだった アローン・アゲイン  ゆき先なんて どこにもないわ ひと晩じゅう 町の中 走りまわっておくれよ ばかやろうと あいつをけなす声が途切れて 眠ったら そこいらに捨てていっていいよ  タクシー・ドライバー 苦労人とみえて あたしの泣き顔 見て見ぬふり 天気予報が 今夜もはずれた話と 野球の話ばかり 何度も何度も 繰り返す タクシー・ドライバー 苦労人とみえて あたしの泣き顔 見て見ぬふり 天気予報が 今夜もはずれた話と 野球の話ばかり 何度も何度も 繰り返す
二隻の舟GOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三時は全てを連れてゆくものらしい なのにどうして寂しさを置き忘れてゆくの いくつになれば人懐かしさを うまく捨てられるようになるの 難しいこと望んじゃいない 有り得ないこと望んじゃいない 時よ最後に残してくれるなら 寂しさの分だけ愚かさをください  おまえとわたしは たとえば二隻の舟 暗い海を渡ってゆくひとつひとつの舟 互いの姿は波に隔てられても 同じ歌を歌いながらゆく二隻の舟 時流を泳ぐ海鳥たちは むごい摂理をささやくばかり いつかちぎれる絆 見たさに 高く高く高く  敢えなくわたしが波に砕ける日には どこかでおまえの舟がかすかにきしむだろう それだけのことでわたしは海をゆけるよ たとえ舫い網は切れて嵐に飲まれても 時流を泳ぐ海鳥たちは むごい摂理をささやくばかり いつかちぎれる絆 見たさに 高く高く高く  おまえの悲鳴が胸にきこえてくるよ 越えてゆけと叫ぶ声が ゆくてを照らすよ きこえてくるよ どんな時も  おまえの悲鳴が胸にきこえてくるよ 越えてゆけと叫ぶ声が ゆくてを照らす  難しいこと望んじゃいない 有り得ないこと望んじゃいないのに  風は強く波は高く 闇は深く星も見えない 風は強く波は高く 暗い海は果てるともなく 風の中で波の中で たかが愛は木の葉のように わたしたちは 二隻の舟 ひとつずつの そしてひとつの わたしたちは 二隻の舟 ひとつずつの そしてひとつの わたしたちは 二隻の舟 ひとつずつの そしてひとつの わたしたちは 二隻の舟 ひとつずつの そしてひとつの ・ ・ ・ ・ ・
GOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき萩田光雄雪 気がつけばいつしか なぜ こんな夜に降るの いま あの人の命が 永い別れ 私に告げました  あの人が旅立つ前に 私が投げつけたわがままは いつかつぐなうはずでした 抱いたまま 消えてしまうなんて  雪 気がつけばいつしか なぜ こんな夜に降るの いま あの人の命が 永い別れ 私に告げました  手をさしのべればいつも そこにいてくれた人が 手をさしのべても消える まるで 淡すぎる 雪のようです  あの人が教えるとおり 歩いてくはずだった私は 雪で足跡が見えない 立ちすくむ あなたを呼びながら  手をさしのべればいつも そこにいてくれた人が 手をさしのべても消える まるで 淡すぎる 雪のようです  あの人が教えるとおり 歩いてくはずだった私は 雪で足跡が見えない 立ちすくむ あなたを呼びながら  雪 気がつけばいつしか なぜ こんな夜に降るの いま あの人の命が 永い別れ 私に告げました
狼になりたいGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき石川鷹彦夜明け間際の吉野屋では 化粧のはげかけたシティ・ガールと ベィビィ・フェイスの狼たち 肘をついて眠る  なんとかしようと思ってたのに こんな日に限って朝が早い 兄ィ、俺の分はやく作れよ そいつよりこっちのが先だぜ  買ったばかりのアロハは どしゃ降り雨で よれよれ まぁ いいさ この女の化粧も同じようなもんだ  狼になりたい 狼になりたい ただ一度  向かいの席のおやじ見苦しいね ひとりぼっちで見苦しいね ビールをくださいビールをください 胸がやける  あんたも朝から忙しいんだろ がんばって稼ぎなよ 昼間・俺たち会ったら お互いに「いらっしゃいませ」なんてな  人形みたいでもいいよな 笑えるやつはいいよな みんな、いいことしてやがんのにな いいことしてやがんのにな ビールはまだか  狼になりたい 狼になりたい ただ一度  俺のナナハンで行けるのは 町でも海でもどこでも ねぇ あんた 乗せてやろうか どこまでもどこまでもどこまでもどこまでも  狼になりたい 狼になりたい ただ一度  狼になりたい 狼になりたい ただ一度
ルージュGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき戸塚修口をきくのが うまくなりました どんな酔いしれた人にでも 口をきくのが うまくなりました ルージュひくたびにわかります  あの人追いかけて この町へ着いた頃は まだルージュはただひとつ うす桜 あの人追いかけてくり返す人違い いつか泣き慣れて  口をきくのがうまくなりました ルージュひくたびにわかります  つくり笑いがうまくなりました 心慣じめない人にでも つくり笑いがうまくなりました ルージュひくたびにわかります  生まれた時から渡り鳥も渡る気で つばさをつくろう事も知るまいに 気がつきゃ鏡も 忘れかけた うす桜 おかしな色と笑う  つくり笑いが うまくなりました ルージュひくたびにわかります  生まれた時から渡り鳥も渡る気で つばさをつくろう事も知るまいに 気がつきゃ鏡も 忘れかけた うす桜 おかしな色と笑う  つくり笑いが うまくなりました ルージュひくたびにわかります
誘惑GOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆきやさしそうな表情は 女たちの流行 崩れそうな強がりは 男たちの流行 本当のことは 言えない 誰も 口に出せない 黙りあって 黙りあって ふたり 心は冬の海  悲しみは 爪から やがて 髪の先まで 天使たちの歌も 忘れてしまう  あなた 鍵を置いて 私 髪を 解いて さみしかった さみしかった 夢のつづきを 始めましょう  ガラスの靴を女は 隠して持っています 紙飛行機を男は 隠して持っています ロマンティックな 話が けれど 馴れてないから 黙りあって 黙りあって 寒い心は 夜の中  悲しみを ひとひら かじるごとに 子供は 悲しいと言えない 大人に育つ  あなた 鍵を置いて 私 髪を 解いて さみしかった さみしかった 夢のつづきを 始めましょう  悲しみを ひとひら かじるごとに 子供は 悲しいと言えない 大人に育つ  あなた 鍵を置いて 私 髪を 解いて さみしかった さみしかった 夢のつづきを 始めましょう
激情GOLD LYLIC工藤静香GOLD LYLIC工藤静香中島みゆき中島みゆき瀬尾一三2人になりたい 1つになりたい 心細さを見せずに生きるときも かもめになりたい 空気になりたい あなたを傷つけないものになりたい 諦められたらどんなに楽かわからない  激情に身を焦がして 激情に流されて どこへさまよいゆくのかは知らない 激情に身を焦がして 激情に流されて 世界じゅうであなた以外の誰の指図も受けない ゆずれない夜に  できるものならば疑わないで 争わないで人を愛したいのに でも運命は心にとって たやすくはない道ばかりけしかける 諦められたらどんなに楽かわからない  激情に身を焦がして 激情に流されて どんな私になるのかは知らない 激情に身を焦がして 激情に流されて あなたにはわかる 私がわかる 変わっても 他人は知らなくてもいい  瞬く星は 風の中で歌ってる 輝く星は 身を焦がして光ってる 瞬く星は 風の中で歌ってる 輝く星は 身を焦がして光ってる  激情に身を焦がして 激情に流されて どこへさまよいゆくのかは知らない 激情に身を焦がして 激情に流されて 世界じゅうであなた以外の誰の指図も受けない ゆずれない夜に
思い出だけではつらすぎるGOLD LYLIC柴咲コウGOLD LYLIC柴咲コウ中島みゆき中島みゆき千住明むずかしい言葉であなたの居場所を告げないで さがせないから 風のように距離を 雨のように時を わからせて 呼び寄せて  めぐり会えるまでの古い出来事など忘れましょう 波の彼方へ さまよった足跡 凍えきった涙 引き潮にまかせましょう  寄り添えば温もりはどこにでもあると思えた なのに幻はどこにでもあると知ったの  思い出だけではつらすぎる ありえない窓は開かない 本当の鍵はただひとつ 永遠にあなたが持ってる  さまよった足跡 凍えきった涙 引き潮にまかせましょう  大切な何もかも たやすくはさがせないのに 寒いニセモノはどこにでもあると知ったの  思い出だけではつらすぎる 今すぐに抱きしめていて 本当の鍵はただひとつ 永遠にあなたが持ってる  恐れを覚えて 大人になりすぎて あとわずか爪先踏み出せなくなりそうで  思い出だけではつらすぎる 今すぐに抱きしめていて 本当の鍵はただひとつ 永遠にあなたが持ってる
この世に二人だけGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆきあなたの彼女が描いた絵の 載った本をみつけた やわらかなパステルの色は そのままにあなたの好みの色  あなたは教えてくれない 私もたずねたくはない 夕暮れの本屋は風まかせ つらい名前のページをめくる  二人だけ この世に残し 死に絶えてしまえばいいと 心ならずも願ってしまうけど それでもあなたは 私を選ばない  クラクションが怒鳴ってゆく つまずいて私はころぶ 放り出された本を拾いよせ 私はひとり ひざをはらう  嫌いになどなれるはずない あなたの愛した女(ひと)だもの 夕暮れの木枯しにあおられて あなたと同じ苗字が 滲む  二人だけ この世に残し 死に絶えてしまえばいいと 心ならずも願ってしまうけど それでもあなたは 私を選ばない  二人だけ この世に残し 死に絶えてしまえばいいと 心ならずも願ってしまうけど それでもあなたは 私を選ばない
瞬きもせずGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三・デビッド・キャンベル瞬きひとつのあいだの一生 僕たちはみんな一瞬の星 瞬きもせずに 息をすることさえ惜しむかのように求めあう  ああ 人は獣 牙も毒も棘もなく ただ痛むための涙だけを持って生まれた 裸すぎる獣たちだ  君を映す鏡の中 君を誉める歌はなくても 僕は誉める 君の知らぬ君についていくつでも  あのささやかな人生を良くは言わぬ人もあるだろう あのささやかな人生を無駄となじる人もあるだろう でも僕は誉める 君の知らぬ君についていくつでも  ああ 人は獣 牙も毒も棘もなく ただ痛むための涙だけを持って生まれた 裸すぎる獣たちだ  触れようとされるだけで痛む人は 火傷してるから 通り過ぎる街の中で そんな人を見かけないか  あのささやかな人生はもしかしたら僕に似ている あのささやかな人生はもしかしたら君だったのか 通り過ぎる街の中で そんな人を見かけないか  瞬きひとつのあいだの一生 僕たちはみんな一瞬の星 瞬きもせずに 息をすることさえ惜しむかのように求めあう  ああ 人は獣 牙も毒も棘もなく ただ痛むための涙だけを持って生まれた 裸すぎる獣たちだから  僕は誉める 君の知らぬ君についていくつでも  瞬きひとつのあいだの一生 僕たちはみんな一瞬の星 瞬きもせずに 息をすることさえ惜しむかのように求めあう
雪・月・花GOLD LYLIC工藤静香GOLD LYLIC工藤静香中島みゆき中島みゆき瀬尾一三シーツの波間にあなたを探していた 探せると思った 会いたくて固く抱きあっていても もっと会いたいと思うばかり どこへゆけばあなたに会える あなたに訊く 不思議がられる 会ってるよとあなたは笑う もっと会うと私はねだる なんにもわかっていない人ね 雪・月・花 移ろわないのが恋心 雪・月・花 ひたすらつのるばかり Ah…  何かを私に与えてくれるならば ひとつだけ与えて 自由をください あなたを愛してもいいという自由だけをください 解き放して私を早く 縛らないで私を早く あなたなしで生きる未来の 淋しさから自由にしてよ なんにもわかっていない人ね 雪・月・花 移ろわないのが恋心 雪・月・花 ひたすらつのるばかり Ah…  雪・月・花 移ろわないのが恋心 雪・月・花 ひたすらつのるばかり 雪・月・花 移ろわないのが恋心 雪・月・花 ひたすらつのるばかり Ah…
傾斜GOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき傾斜10度の坂道を 腰の曲がった老婆が 少しずつのぼってゆく 紫色の風呂敷包みは また少しまた少し 重くなったようだ 彼女の自慢だった足は うすい草履の上で 横すべり横すべり のぼれども のぼれども どこへも着きはしない そんな気がしてくるようだ  冬から春へと坂を降り 夏から夜へと坂を降り 愛から冬へと人づたい のぼりの傾斜は けわしくなるばかり  としをとるのはステキなことです そうじゃないですか 忘れっぽいのはステキなことです そうじゃないですか 悲しい記憶の数ばかり 飽和の量より増えたなら 忘れるよりほかないじゃありませんか  息が苦しいのは きっと彼女が 出がけにしめた帯がきつすぎたのだろう 息子が彼女に邪険にするのは きっと彼女が女房に似ているからだろう あの子にどれだけやさしくしたかと 思い出すほど あの子は他人でもない みせつけがましいと言われて 抜きすぎた白髪の残りはあと少し  誰かの娘が坂を降り 誰かの女が坂を降り 愛から夜へと人づたい のぼりの傾斜は けわしくなるばかり  としをとるのはステキなことです そうじゃないですか 忘れっぽいのはステキなことです そうじゃないですか 悲しい記憶の数ばかり 飽和の量より増えたなら 忘れるよりほかないじゃありませんか  冬から春へと坂を降り 夏から夜へと坂を降り 愛から冬へと人づたい のぼりの傾斜は けわしくなるばかり  としをとるのはステキなことです そうじゃないですか 忘れっぽいのはステキなことです そうじゃないですか 悲しい記憶の数ばかり 飽和の量より増えたなら 忘れるよりほかないじゃありませんか
しあわせ芝居GOLD LYLIC桜田淳子GOLD LYLIC桜田淳子中島みゆき中島みゆき泣きながら電話をかければ 馬鹿な奴だとなだめてくれる 眠りたくない気分の夜は 物語を聞かせてくれる とてもわがままな私に とてもあの人は優しい たぶんまわりの誰よりも とてもあの人は優しい 恋人がいます 恋人がいます 心のページに綴りたい 恋人がいます 恋人がいます けれど綴れない訳がある 私みんな気づいてしまった しあわせ芝居の舞台裏 電話してるのは私だけ あの人から来る事はない  浜辺を見たいのと誘えば 鼻歌まじりに連れて行く 踊りたいとすねてみせれば おどけながらあわせてくれる 部屋を尋ねてもいいかしらと 一度きいてみるつもりです きっとあの人はだめだとは 言わないだろうと思います 恋人がいます 恋人がいます 心のページに綴りたい 恋人がいます 恋人がいます けれどどうしても綴れない 私みんな気づいてしまった しあわせ芝居の舞台裏 逢いたがるのは私ひとり あの人から来る事はない  私みんな気づいてしまった しあわせ芝居の舞台裏 逢いたがるのは私ひとり あの人から来る事はない
たかが愛GOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三まちがいだけを数えていても人の心をなぞれはしない 教えておくれ止まない雨よ本当は誰を探しているの あぁ この果てない空の下で 何ひとつまちがわない人がいるだろうか 何故にたかが愛に迷いそしてたかが愛に立ちどまらされても 捨ててしまえないものがまだあるの 僕はたかが愛に迷いそしてたかが愛に立ちどまらされても 捨ててしまえない たかが愛  傷つきあったさよならだけが形に残るものだとしても たしかにあったあのときめきがいつか二人を癒してくれる あぁ この果てない空の下で 独りでも寂しくない人がいるだろうか 何故にたかが愛に迷いそしてたかが愛に立ちどまらされても 捨ててしまえないものがまだあるの 僕はたかが愛に迷いそしてたかが愛に立ちどまらされても 捨ててしまえない たかが愛
曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
まつりばやしGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき肩にまつわる 夏の終わりの 風の中 まつりばやしが 今年も近づいてくる 丁度 去年の いま頃 二人で 二階の 窓にもたれて まつりばやしを見ていたね けれど行列は 通り過ぎていったところで 後ろ姿しか 見えなくて 残念だった あとで思えば あの時の 赤い山車は 私の すべての まつりの後ろ姿だった もう 紅い花が 揺れても  今年よく似た 声をかき消す まつりの中 信じられない おまえの最後を知る 眠りはじめた おまえの窓の外 まつりばやしは 静かに あでやかに通り過ぎる もう 紅い花が 揺れても  人は誰でも まつりの終わりを知る まつりばやしに 入れなくなる時を知る 眠りつづけるおまえよ 私のところへは まつりばやしは 二度とは来ないような気がするよ もう 紅い花が 揺れても もう 紅い花が 揺れても もう 紅い花が 揺れても
あばよGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき後藤次利なにもあの人だけが世界じゅうで一番 やさしい人だと限るわけじゃあるまいし たとえばとなりの町ならばとなりなりに やさしい男はいくらでもいるもんさ  明日も今日も留守なんて みえすく手口使われるほど 嫌われたならしょうがない 笑ってあばよと気取ってみるさ 泣かないで泣かないであたしの恋心 あの人はあの人はおまえに似合わない  あとであの人が聞きつけてここまで来て あいつどんな顔していたとたずねたなら わりと平気そうな顔しててあきれたねと 忘れないで冷たく答えてほしい  明日も今日も留守なんて みえすく手口使われるほど 嫌われたならしょうがない 笑ってあばよと気取ってみるさ 泣かないで泣かないであたしの恋心 あの人はあの人はおまえに似合わない  明日も今日も留守なんて みえすく手口使われるほど 嫌われたならしょうがない 笑ってあばよと気取ってみるさ 泣かないで泣かないであたしの恋心 あの人はあの人はおまえに似合わない  泣かないで泣かないであたしの恋心 あの人はあの人はおまえに似合わない  泣かないで泣かないであたしの恋心 あの人はあの人はおまえに似合わない
怜子GOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき怜子 いい女になったね 惚れられると 女は 本当に変わるんだね 怜子 ひとりで街も歩けない 自信のない女だった おまえが 嘘のよう  ひとの不幸を 祈るようにだけは なりたくないと願ってきたが 今夜 おまえの幸せぶりが 風に追われる 私の胸に痛すぎる  怜子 みちがえるようになって あいつにでも 本気で 惚れることがあるんだね 怜子 あいつは誰と居ても 淋しそうな男だった おまえとならば あうんだね  ひとの不幸を 祈るようにだけは なりたくないと願ってきたが 今夜 おまえの幸せぶりが 風に追われる 私の胸に痛すぎる
この空を飛べたらGOLD LYLIC加藤登紀子GOLD LYLIC加藤登紀子中島みゆき中島みゆき空を飛ぼうなんて 悲しい話を いつまで考えているのさ あの人が突然 戻ったらなんて いつまで考えているのさ  暗い土の上に 叩きつけられても こりもせずに 空を見ている 凍るような声で 別れを言われても こりもせずに信じてる 信じてる  ああ 人は昔々 鳥だったのかもしれないね こんなにも こんなにも 空が恋しい  飛べる筈のない空 みんなわかっていて 今日も走ってゆく 走ってく 戻らないあの人 私わかっていて 今日も待っている 待っている  この空を飛べたら 冷たいあの人も 優しくなるような 気がして この空を飛べたら 消えた何もかもが 帰ってくるようで 走るよ  ああ 人は昔々 鳥だったのかもしれないね こんなにも こんなにも 空が恋しい  ああ 人は昔々 鳥だったのかもしれないね こんなにも こんなにも 空が恋しい
異国GOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆきとめられながらも去る町ならば ふるさとと呼ばせてもくれるだろう ふりきることを尊びながら 旅を誘うまつりが聞こえる  二度と来るなと唾を吐く町 私がそこで生きてたことさえ 覚えもないねと町が云うなら 臨終の際にもそこは異国だ  百年してもあたしは死ねない あたしを埋める場所などないから 百億粒の灰になってもあたし 帰り仕度をしつづける  悪口ひとつも自慢のように ふるさとの話はあたたかい 忘れたふりを装いながらも 靴をぬぐ場所があけてある ふるさと  しがみつくにも足さえみせない うらみつくにも袖さえみせない 泣かれるいわれもないと云うなら あの世も地獄もあたしには 異国だ  町はあたしを死んでも呼ばない あたしはふるさとの話に入れない くにはどこかときかれるたびに まだありませんと うつむく  百年してもあたしは死ねない あたしを埋める場所などないから 百億粒の灰になってもあたし 帰り仕度をしつづける  百年してもあたしは死ねない あたしを埋める場所などないから 百億粒の灰になってもあたし 帰り仕度をしつづける  百年してもあたしは死ねない あたしを埋める場所などないから 百億粒の灰になってもあたし 帰り仕度をしつづける  百年してもあたしは死ねない あたしを埋める場所などないから 百億粒の灰になってもあたし 帰り仕度をしつづける  百年してもあたしは死ねない あたしを埋める場所などないから 百億粒の灰になってもあたし 帰り仕度をしつづける
あぶな坂GOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき西崎進あぶな坂を越えたところに あたしは住んでいる 坂を越えてくる人たちは みんな けがをしてくる  橋をこわした おまえのせいと 口をそろえて なじるけど  遠いふるさとで 傷ついた言いわけに 坂を落ちてくるのが ここからは見える  今日もだれか 哀れな男が 坂をころげ落ちる あたしは すぐ迎えにでかける 花束を抱いて  おまえがこんな やさしくすると いつまでたっても 帰れない  遠いふるさとは おちぶれた男の名を 呼んでなどいないのが ここからは見える  今日も坂は だれかの痛みで 紅く染まっている 紅い花に魅かれて だれかが 今日も ころげ落ちる  おまえの服があんまり紅い この目を くらませる  遠いかなたから あたしの黒い喪服を 目印にしてたのが ここからは見える
Nobody Is RightGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三・中村哲Nobody Is Right, Nobody Is Right, Nobody Is Right, Nobody Is Right Nobody Is Right, Nobody Is Right, Nobody Is Right, Nobody Is Right Nobody Is Right, Nobody Is Right, Nobody Is Right, Nobody Is Right Nobody Is Right, Nobody Is Right, Nobody Is Right, Nobody Is Right  もしも私が全て正しくて とても正しくて 周りを見れば 世にある限り全てのものは 私以外は間違いばかり もしもあなたが全て正しくて とても正しくて 周りを見れば 世にある限り全てのものは あなた以外は間違いばかり つらいだろうね その1日は 嫌いな人しか 出会えない 寒いだろうね その1生は 軽蔑だけしか いだけない 正しさと正しさとが 相容れないのはいったい何故なんだ Nobody Is Right, Nobody Is Right, Nobody Is Right, 正しさは Nobody Is Right, Nobody Is Right, Nobody Is Right, 道具じゃない  悪い人などいないだなんて あいにくですが頷けません 正しい人こそいないんじゃないか カンペキ正しいってどういう人だ 争う人は正しさを説く 正しさゆえの争いを説く その正しさは気分がいいか 正しさの勝利が気分いいんじゃないのか つらいだろうね その1日は 嫌いな人しか 出会えない 寒いだろうね その1生は 軽蔑だけしか いだけない 正しさと正しさとが 相容れないのはいったい何故なんだ Nobody Is Right, Nobody Is Right, Nobody Is Right, 正しさは Nobody Is Right, Nobody Is Right, Nobody Is Right, 道具じゃない  Nobody Is Right, Nobody Is Right, Nobody Is Right, 正しさは Nobody Is Right, Nobody Is Right, Nobody Is Right, 道具じゃない
時は流れてGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆきあんたには もう 逢えないと思ったから あたしはすっかり やけを起こして いくつもの恋を 渡り歩いた その度に 心は 惨めになったけれど あんたの行方を 探したりすれば もっと惨めに なりそうな気がして  あんたの恋のうわさも いくつか 聞いた その度に 心は 安心していた あたし一人が 変わってしまって あんたが何ひとつ変わらずにいたら 時はなんにも 理由のない 淋しい月日に なりそうな気がして  あんたよりずっと いいと思う相手と 恋をし直して きたつもりだった 人がなんと言おうと おかまいなしに なんとか今日だけ 楽しくなれよと 明日などないと 酒をあおれば なお褪めて 今日も まだ生きていた 人生は そんなもの  時は流れて 町は変わった 知ってる顔も 少なくなった 小石のように 転がりながら そうして あたしは あんたを待ちすぎた たとえ もういちど まぐれ逢えても 顔も見分けてもらえは しないだろう程に  あんたには もう 逢えないと思ったから あたしはすっかり やけを起こして いくつもの恋を 渡り歩いた その度に 心は 惨めになったけれど そして あたしは 変わってしまった 泳ごうとして 泳げなかった 流れの中で 今はただ 祈るほかはない あんたがあたしを みつけやしないように 時は流れて 時は流れて そして あたしは 変わってしまった 流れの中で 今はただ祈るほかはない あんたが あたしを こんなに変わった あたしを 二度と みつけや しないように  時は流れて 時は流れて そして あたしは 変わってしまった 時は流れて 時は流れて そしてあたしは あんたに 逢えない
かもめはかもめGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆきクニ河内あきらめました あなたのことは もう 電話も かけない あなたの側に 誰がいても うらやむだけ かなしい かもめはかもめ 孔雀や鳩や ましてや 女には なれない あなたの望む 素直な女には はじめから なれない  青空を 渡るよりも 見たい夢は あるけれど かもめはかもめ ひとりで空を ゆくのがお似合い  あきらめました あなたのことは もう ゆくえも 知らない あなたがどこで 何をしても 何ひとつ 私では 合わない かもめはかもめ 孔雀や鳩や ましてや 女には なれない あなたの望む 素直な女には 最後まで なれない  この海を 失くしてでも ほしい愛は あるけれど かもめはかもめ ひとりで海を ゆくのがお似合い
土用波GOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき昔の歌を聴きたくはない あの日が二度と戻らないかぎり なつかしい名前口ずさんでも 砂を崩して 土用波がゆく  愛の重さを疑いながら 愛に全てをさらわれてゆく  伝えそこねた言葉のように 雨をはらんで 土用波がゆく  あなたの髪から私の髪へと 流れ落ちる 土用波の音 溜息まじりの潮風を泳ぐ 折れたカイトに見覚えはないか  愛の重さを疑いながら 愛に全てをさらわれてゆく  あなたの髪から私の髪へと 流れ落ちる 土用波の音  流れゆけ流れてしまえ立ち停まる者たちよ 流れゆけ流れてしまえ根こそぎの土用波  愛の重さを疑いながら 愛に全てをさらわれてゆく  伝えそこねた言葉のように 雨をはらんで土用波がゆく
ほうせんかGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき悲しいですね 人は誰にも 明日 流す涙が見えません 別れる人とわかっていれば はじめから 寄りつきもしないのに  後姿のあの人に 優しすぎたわと ぽつり  ほうせんか 私の心 砕けて 砕けて 紅くなれ ほうせんか 空まであがれ あの人に しがみつけ  悲しいですね 人はこんなに ひとりで残されても 生きてます 悲しいですね お酒に酔って 名前 呼び違えては 叱られて  後姿のあの人に 幸せになれなんて 祈れない いつか さすらいに耐えかねて 私をたずねて来てよ  ほうせんか 私の心 砕けて 砕けて 紅くなれ ほうせんか 空まであがれ あの人に しがみつけ  ほうせんか 私の心 砕けて 砕けて 紅くなれ ほうせんか 空まであがれ あの人に しがみつけ  あの人に しがみつけ あの人に しがみつけ
恩知らずGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三沢山の親切と心配をありがとう 沢山の気づかいと人生をありがとう どれもこれもあなたには 出来ない無理をさせたのね そんなにいつの間にボロボロになってたの まだ続けるつもり? だからだからだからこれきりです これでこれでこれで楽(らく)になってね 恩を仇(あだ)で返します 恩知らずになりました まだずっと好きだけど ごめん  心苦しいんです 申し訳ないんです 私に会わなければ あなたはどうだったでしょう このままあなた命懸けで 無理をさせてはいけない どうかこれからは自分のために生きて まだ間に合うはずよ だからだからだからこれきりです 他(ほか)に他(ほか)に方法が浮かばない あなたを傷つけずに あなたの傍(そば)にいる そんな夢も昔は見たわ  だからだからだからこれきりです これでこれでこれで楽(らく)になってね 恩を仇(あだ)で返します 恩知らずになりました まだずっと好きだけど ごめん まだずっと好きだけど ごめん
やまねこGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき女に生まれて喜んでくれたのは 菓子屋とドレス屋と女衒と女たらし 嵐あけの如月壁の割れた産室 生まれ落ちて最初に聞いた声は落胆の溜息だった 傷つけるための爪だけが 抜けない棘のように光る 天(そら)からもらった贈り物が この爪だけなんて この爪だけなんて  傷つけ合うのがわかりきっているのに 離れて暮らせない残酷な恋心 ためにならぬあばずれ危険すぎるやまねこ 1秒油断しただけで さみしがって他(ほか)へ走る薄情な女(やつ) 手なずけるゲームが流行ってる 冷たいゲームが 流行ってる よそを向かないで抱きしめて 瞳をそらしたら きっと傷つけてしまう  ああ 誰を探してさまよってきたの ああ めぐり逢えても 傷つけずに愛せなくて愛したくて怯えている夜  傷つけるための爪だけが 抜けない棘のように光る 天(そら)からもらった贈り物が この爪だけなんて この爪だけなんて  手なずけるゲームが流行ってる 冷たいゲームが流行ってる よそを向かないで 抱きしめて 瞳をそらしたら きっと傷つけてしまう
GOLD LYLIC福山雅治GOLD LYLIC福山雅治中島みゆき中島みゆき福山雅治なぜめぐり逢うのかを 私 たちはなにも知らない いつめぐり逢うのかを 私 たちはいつも知らない どこにいたの生きてきたの 遠い空の下ふたつの物 語 縦の糸はあなた 横の糸は 私 織りなす布は いつか誰かを 暖め うるかもしれない  なぜ生きてゆくのかを 迷っ た日の跡のささくれ 夢追いかけ走って ころん だ日の跡のささくれ こんな糸が なんになるの 心許なくてふるえてた風の中 縦の糸はあなた 横の糸は 私 織りなす布は いつか誰かの 傷をかば うかもしれない  縦の糸はあなた 横の糸は 私 逢うべき糸に 出逢えることを 人は仕合わせと呼びます   ※一部、原詞と異なる部分があります。
春なのにGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき卒業だけが理由でしょうか 会えなくなるねと 右手を出して さみしくなるよ それだけですか むこうで友だち 呼んでますね 流れる季節たちを 微笑みで送りたいけれど  春なのに お別れですか 春なのに 涙がこぼれます 春なのに 春なのに ため息またひとつ  卒業しても 白い喫茶店 今までどおりに会えますねと 君の話はなんだったのと きかれるまでは 言う気でした 記念にください ボタンをひとつ 青い空に捨てます  春なのに お別れですか 春なのに 涙がこぼれます 春なのに 春なのに ため息またひとつ  記念にください ボタンをひとつ 青い空に捨てます  春なのに お別れですか 春なのに 涙がこぼれます 春なのに 春なのに ため息またひとつ
命の別名(ALBUM VERSION)GOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき知らない言葉を覚えるたびに 僕らは大人に近くなる けれど最後まで覚えられない 言葉もきっとある  何かの足しにもなれずに生きて 何にもなれずに消えて行く 僕がいることを喜ぶ人が どこかにいてほしい  石よ樹よ水よ ささやかな者たちよ 僕と生きてくれ  くり返す哀しみを照らす 灯をかざせ 君にも僕にも すべての人にも 命に付く名前を「心」と呼ぶ 名もなき君にも 名もなき僕にも  たやすく涙を流せるならば たやすく痛みもわかるだろう けれども人には 笑顔のままで泣いてる時もある  石よ樹よ水よ 僕よりも 誰も傷つけぬ者たちよ  くり返すあやまちを照らす 灯をかざせ 君にも僕にも すべての人にも 命に付く名前を「心」と呼ぶ 名もなき君にも 名もなき僕にも  石よ樹よ水よ 僕よりも 誰も傷つけぬ者たちよ  くり返すあやまちを照らす 灯をかざせ 君にも僕にも すべての人にも 命に付く名前を「心」と呼ぶ 名もなき君にも 名もなき僕にも  くり返すあやまちを照らす 灯をかざせ 君にも僕にも すべての人にも 命に付く名前を「心」と呼ぶ 名もなき君にも 名もなき僕にも
永久欠番GOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆきどんな立場の人であろうと いつかはこの世におさらばをする たしかに順序にルールはあるけど ルールには必ず反則もある  街は回ってゆく 人1人消えた日も 何も変わる様子もなく 忙しく忙しく先へと  100年前も 100年後も 私がいないことでは同じ 同じことなのに 生きていたことが帳消しになるかと思えば淋しい  街は回ってゆく 人1人消えた日も 何も変わる様子もなく 忙しく忙しく先へと かけがえのないものなどいないと風は吹く  愛した人の席がからっぽになった朝 もうだれも座らせないと 人は誓ったはず でも その思い出を知らぬ他人が平気で座ってしまうもの  どんな記念碑(メモリアル)も 雨風にけずられて崩れ 人は忘れられて 代わりなどいくらでもあるだろう だれか思い出すだろうか ここに生きてた私を  100億の人々が 忘れても 見捨てても 宇宙(そら)の掌の中 人は永久欠番 宇宙の掌の中 人は 永久欠番
私たちは春の中でGOLD LYLIC中島みゆきGOLD LYLIC中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三私たちは春の中で 淋しさに苛立っていた 通りすぎる春の中で 遅れることに怯えていた もしも1人だったならば もしも孤独だったならば もしも虚ろだったならば もしも自由だったならば 春はあやまちの源 私たちは春の中で 遅れることに怯えていた  私たちは春の中で わからないものに苛立っている 通りすぎた春のために 失ったものを怯えている もしも1人だったならば もしも孤独だったならば もしも虚ろだったならば もしも自由だったならば 春はあやまちの源 私たちは春のために 失ったものを怯えている  もしも1人だったならば もしも孤独だったならば もしも虚ろだったならば もしも自由だったならば 春はあやまちの源 私たちは春の中で 失くさないものまで失くしかけている
しあわせ芝居中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき鈴木茂泣きながら電話をかければ バカな奴だとなだめてくれる 眠りたくない気分の夜は 物語をきかせてくれる とてもわがままな私に とてもあの人はやさしい たぶん周りのだれよりも とてもあの人はやさしい  恋人がいます 恋人がいます 心の頁につづりたい 恋人がいます 恋人がいます けれどつづれないわけがある  私みんな気づいてしまった しあわせ芝居の舞台裏 電話してるのは私だけ あの人から来ることはない  浜辺を見たいのとさそえば 鼻唄まじりに連れてゆく 踊りたいとすねてみせれば おどけながらあわせてくれる 部屋をたずねてもいいかしらと 一度きいてみるつもりです きっとあの人はだめだとは 言わないだろうと思います  恋人がいます 恋人がいます 心の頁につづりたい 恋人がいます 恋人がいます けれどどうしてもつづれない  私みんな気づいてしまった しあわせ芝居の舞台裏 逢いたがるのは私一人 あの人から来ることはない  私みんな気づいてしまった しあわせ芝居の舞台裏 逢いたがるのは私一人 あの人から来ることはない
はじめまして中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆきはじめまして 明日 はじめまして 明日 あんたと一度 つきあわせてよ  新しい服を着る 季節のように 今来た道を 忘れてしまう 枯れた枝 落とすように 悲しい人を 他人のように忘れてしまう はじめまして 明日 はじめまして 明日 あんたと一度 つきあわせてよ  シカタナイ シカタナイ そんなことばを 覚えるために 生まれて来たの 少しだけ 少しだけ 私のことを 愛せる人もいると思いたい はじめまして 明日 はじめまして 明日 あんたと一度 つきあわせてよ  はじめまして 明日 はじめまして 明日 あんたと一度 つきあわせてよ はじめまして 明日 はじめまして 明日 あんたと一度 つきあわせてよ
重き荷を負いて中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三・中村哲足元の石くれをよけるのが精一杯 道を選ぶ余裕もなく 自分を選ぶ余裕もなく 目にしみる汗の粒をぬぐうのが精一杯 風を聴く余裕もなく 人を聴く余裕もなく まだ空は見えないか まだ星は見えないか ふり仰ぎ ふり仰ぎ そのつど転けながら 重き荷を負いて 坂道を登りゆく者ひとつ 重き荷も坂も 他人には何ひとつ見えはしない まだ空は見えないか まだ星は見えないか 這いあがれ這いあがれと 自分を呼びながら 呼びながら  掌の傷口を握るのが精一杯 愛をひろう余裕もなく 泥をひろう余裕もなく ひび割れた唇は噛みしめるのが精一杯 過去を語る余裕もなく 明日を語る余裕もなく がんばってから死にたいな がんばってから死にたいな ふり仰ぎ ふり仰ぎ そのつど転けながら 重き荷を負いて 坂道を登りゆく者ひとつ 重き荷は重く 坂道は果てもなく続くようだ がんばってから死にたいな がんばってから死にたいな 這いあがれ這いあがれと 自分を呼びながら 呼びながら  まだ空は見えないか まだ星は見えないか ふり仰ぎ ふり仰ぎ そのつど転けながら 重き荷を負いて 坂道を登りゆく者ひとつ 重き荷は重く 坂道は果てもなく続くようだ がんばってから死にたいな がんばってから死にたいな 這いあがれ這いあがれと 自分を呼びながら 呼びながら
最愛柏原芳恵柏原芳恵中島みゆき中島みゆきメッセージを お願いします 今 出てゆくあの船に  二人が乗っています 誇らしそうな 貴方と 愛されてもふさわしいと思える きれいな女が 二人が乗っています 果てしない夢を抱いて ペンを持って泣いています わたしは港 二番目に好きな人 三番目好きな人 その人なりに愛せるでしょう でも 一番に好きだったのは わたし誰にも言わないけど 死ぬまで 貴方  彼女がデッキに出て 潮風にそよいでいる 今のうちに そっと点いて メッセージランプはブルー 「わたしは他に好きな相手が沢山います だからその方を幸せにしてあげてください」 二番目に好きな人 三番目好きな人 その人なりに愛せるでしょう でも 一番に好きだったのは わたし誰にも言わないけど 死ぬまで 貴方  二番目に好きな人 三番目好きな人 その人なりに愛せるでしょう でも 一番に好きだったのは わたし誰にも言わないけど 死ぬまで 貴方 わたし誰にも言わないけど 死ぬまで 貴方
本日、未熟者TOKIOTOKIO中島みゆき中島みゆき船山基紀あがいて もがいて 1日がゆく わめいて ほざいて 1日がゆく さからい はむかい 1日がゆく 当たって 砕けて 1日がゆく いい加減に悟ればどうかと 低く招く誘い 蹴れば 掌は返る 敵(かたき)は増える それでこうして やさしい人をおろおろと探しているんです  野望はあるか 義はあるか 情(なさけ)はあるか 恥はあるか あいにく本日、未熟者 わたくし本日、未熟者 あいにく本日、未熟者 わたくし本日、未熟者  無理して のめって 1日がゆく のぼせて あせって 1日がゆく 意地張り 見栄張り 1日がゆく 当たって 砕けて 1日がゆく 要領を教えましょうかと ふところ手の誘い 蹴れば 顔色は変わる 寄辺(よるべ)は消える それでこうして 道なき道をおろおろと探しているんです  野望はあるか 義はあるか 情(なさけ)はあるか 恥はあるか あいにく本日、未熟者 わたくし本日、未熟者 あいにく本日、未熟者 わたくし本日、未熟者  それでこうして やさしい人をおろおろと探しているんです  野望はあるか 義はあるか 情(なさけ)はあるか 恥はあるか あいにく本日、未熟者 わたくし本日、未熟者 あいにく本日、未熟者 わたくし本日、未熟者
あした天気になれ中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき星勝何ンにつけ 一応は 絶望的観測をするのが 癖です わかりもしない望みで 明日をのぞいてみたりしないのが癖です  夢もあります 欲もあります かなうはずなんてないと思います 夢に破れて あてにはずれて 泣いてばかりじゃ いやになります 雨が好きです 雨が好きです あした天気になれ  宝くじを買うときは 当るはずなどないと言いながら買います そのくせ誰かがかつて 一等賞をもらった店で 買うんです  はずれたときは 当たり前だと きかれる前から 笑ってみせます 当たり前だと こんなものさと 思っていなけりゃ 泣けてきます 愛が好きです 愛が好きです あした孤独になれ  夢もあります 欲もあります かなうはずなんてないと思います 夢に破れて あてにはずれて 泣いてばかりじゃ いやになります 雨が好きです 雨が好きです あした天気に 雨が好きです 雨が好きです あした天気になれ
化粧清水翔太清水翔太中島みゆき中島みゆき鈴木大化粧なんて どうでもいいと思ってきたけれど せめて 今夜だけでも きれいになりたい 今夜 あたしは あんたに 逢いに ゆくから 最後の最後に 逢いにゆくから  あたしが出した 手紙の束を返してよ 誰かと 二人で 読むのは やめてよ 放り出された昔を 胸に抱えたら 見慣れた夜道を 走って帰る  流れるな 涙 心でとまれ 流れるな 涙 バスが出るまで  バカだね バカだね バカだね あたし 愛してほしいと 思ってたなんて バカだね バカだね バカのくせに 愛してもらえるつもりでいたなんて  化粧なんて どうでもいいと思ってきたけれど 今夜、死んでも いいから きれいになりたい こんなことなら あいつを捨てなきゃよかったと 最後の最後に あんたに 思われたい  流れるな 涙 心でとまれ 流れるな 涙 バスが出るまで  流れるな 涙 心でとまれ 流れるな 涙 バスが出るまで  バカだね バカだね バカだね あたし 愛してほしいと 思ってたなんて バカだね バカだね バカのくせに 愛してもらえるつもりでいたなんて
愛情物語中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三よりそいあって暮らすことが あなたのためにはならないこともある しでかして来た過ぎた日々が 私を許しはしないらしい 今日までの愛情に報いて出来ることはただひとつ 突然の裏切りと見えるしかなくても もう逢わない もう呼ばない あなたと他人になるわ たとえ離れても心は変わらない せつなさに疲れて息がとまっても  誰でもいい側にいてと 迷いにまかせたひと頃があった 忘れ捨ててほしいならと 忍び寄って来るあの頃の気配 狙うのは私だけでいい おびき寄せて遠ざかるわ あなたには何者も触れさせはしないから あなたには裏切りと憎まれてもいいから たとえ離れても心は変わらない せつなさに疲れて息がとまっても  狙うのは私だけでいい おびき寄せて遠ざかるわ あなたには何者も触れさせはしないから あなたには裏切りと憎まれてもいいから たとえ離れても心は変わらない せつなさに疲れて息がとまっても
店の名はライフ中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき店の名はライフ 自転車屋のとなり どんなに酔っても たどりつける 店の名はライフ 自転車屋のとなり どんなに酔っても たどりつける 最終電車を 逃したと言っては たむろする 一文無したち 店の名はライフ 自転車屋のとなり どんなに酔っても たどりつける  店の名はライフ おかみさんと娘 母娘で よく似て 見事な胸 店の名はライフ おかみさんと娘 母娘で よく似て 見事な胸 娘のおかげで 今日も新しいアルバイト 辛過ぎるカレー みようみまね 店の名はライフ おかみさんと娘 母娘でよく似て 見事な胸  店の名はライフ 三階は屋根裏 あやしげな運命論の 行きどまり 店の名はライフ 三階は屋根裏 あやしげな運命論の 行きどまり 二階では徹夜で続く恋愛論 抜け道は左 安梯子 店の名はライフ 三階は屋根裏 あやしげな運命論の 行きどまり  店の名はライフ いまや純喫茶 頭のきれそな 二枚目マスター 店の名はライフ いまや純喫茶 頭のきれそな 二枚目マスター 壁の階段は ぬり込めてしまった 真直ぐな足のむすめ 銀のお盆を抱えて 「いらっしゃいませ」……  店の名はライフ 自転車屋のとなり どんなに酔っても たどりつける 店の名はライフ 自転車屋のとなり どんなに酔っても たどりつける
船を出すのなら九月中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき船を出すのなら九月 誰も見ていない星の九月 人を捨てるなら九月 人は皆 冬の仕度で夢中だ  あなたがいなくても 愛は愛は愛は 愛は まるで星のようにある  船を出すのなら九月 誰も皆 海を見飽きた頃の九月  夢をとばすなら九月 たくさんの愛がやせる九月 海へ逃げるなら九月 知らぬまに夜が誘いをのばしてる  あなたがいなくても 愛は愛は愛は 愛は どうせ砂のようにある  人を捨てるなら九月 誰も皆 冬を見ている夜の九月 船を出すのなら九月 誰も皆 海を見飽きた頃の九月
最後の女神中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三いちばん最後に見た夢だけを 人は覚えているのだろう 幼い日に見た夢を 思い出してみないか  あぁ あれは壊れたオモチャ いつもいつも好きだったのに 僕には直せなかった 夢の中で今も泣いてる 言葉にならないSOSの波 受けとめてくれる人がいるだろうか  あぁ あれは最後の女神 まぎれもなく君を待っている あぁ たとえ最後のロケットが 君を残し 地球を捨てても  まだ見ぬ陸を信じて 何故に鳥は海をゆけるの 約束を載せた紙は風の中 受けとめてくれる人がいるだろうか  あぁ あれは最後の女神 天使たちが歌いやめても あぁ あれは最後の女神 まぎれもなく君を待ってる  心は変わる 誰もが変わる 変わりゆけ 変わりゆけ もっと好きになれ  いちばん最後に見た夢だけを 人は覚えているのだろう 幼い日に見た夢を 思い出してみない…  あぁ あれは最後の女神 天使たちが歌いやめても  あぁ あれは最後の女神 天使たちが歌いやめても  あぁ あれは最後の女神 天使たちが歌いやめても
あわせ鏡中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき松任谷正隆グラスの中に自分の背中がふいに見える夜は あわせ鏡を両手で砕く 夢が血を流す なりたい夢となれる夢とが本当はちがうことくらい わかってるから鏡みるとき芝居してるのよ つくり笑いとつくり言葉であたいドレスを飾るのよ 袖のほつれたシャツは嫌なの あたい似合うから  鏡よ鏡 あたいは誰になれる 鏡よ鏡 壊れてしまう前に つくり笑いとつくり言葉であたいドレスを飾るのよ 袖のほつれた シャツは嫌なの あたい似合うから  放っておいてと口に出すのは本当はこわいのよ でもそう言えば誰か来るのをあたい知ってるの 明るい顔ができるまでには クスリたくさん必要よ 大丈夫よって言えるまでには お酒 必要よ  鏡よ鏡 あたいは誰になれる 鏡よ鏡 壊れてしまう前に 明るい顔ができるまでには クスリたくさん必要よ 大丈夫よって言えるまでには お酒 必要よ  鏡よ鏡 あたいは誰になれる 鏡よ鏡 壊れてしまう前に 明るい顔ができるまでには クスリたくさん必要よ 大丈夫よって言えるまでには お酒 必要よ
曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
恋文中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三探るような眼で恋したりしない あなたの味方にどんな時だってなれる 試すような眼で恋したりしない あなたのすべてが宝物だった 嘘でも芝居でも ふりでもつもりでも 愛でも毒でも 何も違わないでしょう 試すような眼で恋したりしない あなたのすべてが宝物だった  恋文に託されたサヨナラに 気づかなかった私 「アリガトウ」っていう意味が 「これっきり」っていう意味だと 最後まで気が付かなかった  わかりきってから恋したりしない 知らないことから好きになるものだから 調べきってから恋したりしない みつけてゆくほど好きになってゆく 何故なの本気なの 何時(いつ)なのどうしたの 何処なの誰なの 何も訊けないものね わかりきってから恋したりしない 知らないことだけ好きになったのね  恋文に託されたサヨナラに 気づかなかった私 「アリガトウ」っていう意味が 「これっきり」っていう意味だと 最後まで気が付かなかった  恋文に託されたサヨナラに 気づかなかった私 「アリガトウ」っていう意味が 「これっきり」っていう意味だと 最後まで気が付かなかった  「アリガトウ」っていう意味が 「これっきり」っていう意味だと 最後まで気が付かなかった
おもいで河中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき涙の国から 吹く風は ひとつ覚えのサヨナラを 繰り返す おもいで河には 砂の船 もう 心はどこへも 流れない  飲んで すべてを忘れられるものならば 今夜も ひとり飲み明かしてみるけれど 飲めば飲むほどに 想い出は深くなる 忘れきれない この想い 深くなる  おもいで河へと 身を投げて もう 私は どこへも流れない  季節のさそいに さそわれて 流れてゆく 木の葉よりも 軽やかに あなたの心は 消えてゆく もう 私の愛では とまらない  飲んで すべてを忘れられるものならば 今夜も ひとり飲み明かしてみるけれど 飲めば飲むほどに 想い出は深くなる 忘れきれない この想い 深くなる  おもいで河へと 身を投げて もう 私は どこへも流れない 飲んで すべてを忘れられるものならば 今夜も ひとり飲み明かしてみるけれど 飲めば飲むほどに 想い出は深くなる 忘れきれない この心 深くなる  おもいで河へと 身を投げて もう 私は どこへも流れない  おもいで河へと 身を投げて もう 私は どこへも流れない
勝手にしやがれ中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき右へ行きたければ 右へ行きゃいいじゃないの あたしは左へ行く 山へ行きたければ 山へ行きゃいいじゃないの あたしは町へ行く あたしはあたし おもちゃじゃない どうしようと勝手 心はなれて はじめて気づく あんたの わがままが ほしい  部屋を出て行くなら 明かり消して行ってよ 後ろ姿を見たくない 明かりつけたければ 自分でつけに行くわ むずかしい本でも 読むために あんたはあんた おもちゃじゃない どうしようと勝手 心はなれて はじめて気づく あんたのわがままが ほしい  あたしはあたし おもちゃじゃない どうしようと勝手 心はなれて はじめて気づく あんたのわがままが ほしい
あたいの夏休み中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき短パンを穿いた付け焼刃レディたちが 腕を組んでチンピラにぶらさがって歩く ここは別荘地 盛り場じゃないのよと レースのカーテンの陰 囁く声 お金貯めて3日泊まるのが夏休み 週刊誌読んでやって来れば数珠つなぎ 冷めたスープ放り投げるように飲まされて 2段ベッドでも あたいの夏休み Summer vacation あたいのために Summer vacation 夏 翻れ  新聞に載るほど悪いこともなく 賞状を貰うほど偉いこともなく そしてゆっくりと一年は過ぎてゆく やっと3日貰えるのが夏休み 貴賓室のドアは金文字のV.I.P. 覗きこんでつまみ出されてる夏休み あたいだって町じゃ捨てたもんじゃないのよと 慣れた酒を飲んで酔う十把ひとからげ  Summer vacation あたいのために Summer vacation 夏 翻れ  だけどあたいちょっとこの夏は違うのよね 昨夜買った土産物屋のコースター 安物だけど自分用じゃないもんね ちょっとわけありで今年の夏休み 悲しいのはドレスが古くなること 悲しいのはカレーばかり続くこと だけどもっと悲しい事は一人泣き だからあたい きっと勝ってる夏休み Summer vacation あたいのために Summer vacation 夏 翻れ Summer vacation あたいのために Summer vacation 夏 翻れ
すずめ増田惠子増田惠子中島みゆき中島みゆき別れの話は 陽のあたる テラスで紅茶を 飲みながら あなたと私の 一日の 一ページを 読むように 別れの話を する時は 雨降る夜更けに 呼ばないで あなたと私の 一生が 終わるように 響くから  時計の中に だれかがいるの 旅立つ支度の あなた 今なら汽車に 間に合うかしら 車をさがしてくるわ 雀 雀 私の心 あなたのそばを 離れたくない なのに なのに ふざけるばかり 雀のように はしゃいでるばかり  あなたにもらった パステルの 私の似顔を 捨てたいわ 焼くのはあまりに つらいから 夜の海に 捨てたいわ  いつものように 手を振りながら あなたの車が消える ついでのように 見送りながら 私 いつか走りだす 雀 雀 私の心 あなたのそばを 離れられない 呼んで 呼んで 雀のように あなたのあとを 追いかけてゆくの  雀 雀 私の心 あなたのそばを 離れられない 呼んで 呼んで 雀のように あなたのあとを 追いかけてゆくの
幸せ中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三夢なら醒めるいつかは醒める 見なけりゃよかったのにと言われても それでも夢が醒めるまでのあいだ 見てたことを幸せと呼びたいわ あなたの町が窓の向こうで星のように遠ざかる電車で思います 幸せになる道には2つある 1つめは願いごとうまく叶うこと 幸せになる道には2つある もう1つは願いなんか捨ててしまうこと せんないね せんないね どちらもぜいたくね せんないね せんないね これからどうしよう 幸せになりたいね  旅の途中の雪降る駅でなぜ降りてしまったのかわからない あなたは来ない追いかけては来ない 当たり前ねと小さく笑います 急ぎ足では遠ざかれない 雪の粒より小さな夢をまだ見てるわ 幸せになる道には2つある 1つめは願いごとうまく叶うこと 幸せになる道には2つある もう1つは願いなんか捨ててしまうこと せんないね せんないね どちらもぜいたくね せんないね せんないね これからどうしよう 幸せになりたいね  幸せになる道には2つある 1つめは願いごとうまく叶うこと 幸せになる道には2つある もう1つは願いなんか捨ててしまうこと せんないね せんないね せんないね せんないね 幸せになりたいね
朝焼け中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき繰り返す 波の音の中 眠れない夜は 独り うらみ言 独りうらみ言並べる 眠れない夜が明ける頃 心もすさんで もうあの人など ふしあわせになれと思う 昔読んだ本の中に こんな日を見かけた ああ あの人は いま頃は 例の ひとと 二人  曇りガラス 外は寒い 独り あるくには 海を見にゆけば たどりつく前に凍りそう かもめたちが 目を覚ます 霧の中 もうすぐ ああ あの人は いま頃は 例の ひとと 二人  かもめたちが 目を覚ます 霧の中 もうすぐ ああ あの人は いま頃は 例の ひとと二人
夜行中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三夜起きてる奴に ろくな奴はいないと 言われなかったか 子供だった頃に 日暮れどきにねぐらへ帰ってゆかない獣は みんな獰猛な種類だと どんなに心優しくても 口下手な奴なら きっと後ろめたい何かあるに違いないと決められる 夜行の駅で泣いているのは みんなそんな奴ばかり 夜行の町を生きてゆくのは みんなそんな奴ばかり  夜さまよう奴は まともな帰り先がないせいだと 憐れみを受けている ふところに入れた手は凶暴な武器を隠しているに 違いないと見られる 本当は 散りそうな野菊を雨から隠してる わざと胸をあけてバカをやって凍えきって風邪をひく 夜行の駅で泣いているのは みんなそんな奴ばかり 夜行の町を生きてゆくのは みんなそんな奴ばかり  本当は 散りそうな野菊を雨から隠してる わざと胸をあけてバカをやって凍えきって風邪をひく 夜行の駅で泣いているのは みんなそんな奴ばかり 夜行の町を生きてゆくのは みんなそんな奴ばかり 夜行の駅で泣いているのは みんなそんな奴ばかり 夜行の町を生きてゆくのは みんなそんな奴ばかり
前川清前川清中島みゆき中島みゆき忘れようと心を決めたのは ひと足の途絶えだした公園通り メッキだらけの けばい茶店の隅っこは 雨やどりの女のための席ね 今ごろどうしておいでだろうか 今夜は煙草が目にしみる 男運は悪くなかった あんないい人いやしないもの 男運は悪くなかった Made In Tears wow wo  陽に灼けたサンルーフのたもとから 季節終わりの雨がしたたってる 安っぽい格子がうるんで見えるのは 安っぽいシェリーがまわるせいね 今ごろどうしておいでだろうか 今夜は煙草が目にしみる 男運は悪くなかった あんないい人いやしないもの 男運は悪くなかった Made In Tears wow wo  きれいなビルに変わったこのあたり 出会った日にはさえない街だったね だめかもねと怯えていたんじゃないの やっぱりねと哄(わら)えば筋が合うわ 今ごろどうしておいでだろうか 今夜は煙草が目にしみる 男運は悪くなかった あんないい人いやしないもの 男運は悪くなかった Made In Tears wow wo  男運は悪くなかった あんないい人いやしないもの 男運は悪くなかった Made In Tears wow wo
信じ難いもの中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき石川鷹彦十四や十五の 娘でもあるまいに くり返す嘘が 何故みぬけないの 約束はいつも 成りゆきと知りながら 何故あいつだけを べつだと言えるの  信じ難いもの:愛の言葉 誘い言葉 信じ難いもの:寂しい夜の あたしの耳  嘘つきはどちら 逃げること戻ること 嘘つきはどちら 泣き虫忘れん坊 いくつになったら 大人になれるだろう いくつになったら 人になれるだろう  信じ難いもの:愛の言葉 はやり言葉 信じ難いもの:寂しい夜の あたしの耳  信じ難いもの:愛の言葉 はやり言葉 信じ難いもの:寂しい夜の あたしの耳
愛だけを残せ中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三愛だけを残せ 壊(こわ)れない愛を 激流のような時の中で 愛だけを残せ 名さえも残さず 生命(いのち)の証(あかし)に 愛だけを残せ  やむにやまれぬ人生は綱渡(つなわた)りだ 選ぶつもりで選ばされる手品だ 闇の中の風のように 突然に愛は居どころを求める 弱き者汝の名を名乗れ しなやかに 強き者汝の名を名乗れ ささやかに みんな儚(はかな)くて みんな愛(いと)しくて 振り返ってしまうから  愛だけを残せ 壊(こわ)れない愛を 激流のような時の中で 愛だけを残せ 名さえも残さず 生命(いのち)の証(あかし)に 愛だけを残せ  思いがけない幻(まぼろし)に誘われて 思いがけない風向きに運ばれて 偶然の朝 偶然の夜 我々は何も知らされず 踏み出す 縁(えん)は不思議 それと知らぬ間(ま)に探し合う 縁(えん)は不思議 それと知りながら迷い合う みんな哀しくて みんな恋しくて 立ち止まってしまうから  愛だけを残せ 壊(こわ)れない愛を 激流のような時の中で 愛だけを残せ 名さえも残さず 生命(いのち)の証(あかし)に 愛だけを残せ  弱き者汝の名を名乗れ しなやかに 強き者汝の名を名乗れ ささやかに みんな儚(はかな)くて みんな愛(いと)しくて 振り返ってしまうから  愛だけを残せ 壊(こわ)れない愛を 激流のような時の中で 愛だけを残せ 名さえも残さず 生命(いのち)の証(あかし)に 愛だけを残せ  愛だけを残せ 壊(こわ)れない愛を 激流のような時の中で 愛だけを残せ 名さえも残さず 生命(いのち)の証(あかし)に 愛だけを残せ
倒木の敗者復活戦中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき小林信吾・瀬尾一三打ちのめされたら 打ちひしがれたら 値打ちはそこ止まりだろうか 踏み倒されたら 踏みにじられたら 答はそこ止まりだろうか 光へ翔び去る翼の羽音(はおと)を 地べたで聞きながら 望みの糸は切れても 救いの糸は切れない 泣き慣れた者は強かろう 敗者復活戦 あざ嗤え英雄よ 嗤(わら)うな傷ある者よ 傷から芽を出せ 倒木の復活戦  叩き折られたら 貶(おとし)められたら 宇宙はそこ止まりだろうか 完膚無(かんぷな)きまでの負けに違いない 誰から眺めても 望みの糸は切れても 救いの糸は切れない 泣き慣れた者は強かろう 敗者復活戦 勝ち驕(おご)れ英雄よ 驕(おご)るな傷ある者よ 傷から芽を出せ 倒木の復活戦 傷から芽を出せ 倒木の復活戦 傷から芽を出せ 倒木の復活戦
海よ中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき西崎進海よ おまえが 泣いてる夜は 遠い 故郷の 歌を歌おう 海よ おまえが 呼んでる夜は 遠い 舟乗りの 歌を歌おう 時はいま いかりをあげて 青い馬に 揺れるように 心の荷物たちを 捨てにゆこうね 海よ わたしが 泣いてる夜は 遠い 故郷へ 舟を運べよ  海よ おまえは 覚えているか 若い 舟乗りの 夢の行方を 海よ わまえは 覚えているか そして 帰らない 小舟の数を この歌は 舟乗りの歌 若い 舟乗りの歌 故郷の島を 離れ 今日もさまよう  海よ わたしを 愛するならば 今宵 故郷へ 舟を運べよ 海よ わたしを 愛するならば 今宵 故郷へ 舟を運べよ  
紅灯の海中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三けがれなき者よ この海に迷い込むな 幼き者よ この海に憧れるな あてのない明日と しどけない過去の日々が すれ違うための 束の間の海だ 櫂もなくして舵もなくして 浮かれ浮かれ身も世もなしに 足は千鳥となり果てて 遠い月夜を物語る 紅灯の海に漂い ひとつふたつの思い出を抱き 紅灯の海は優しい 海と名の付くものは優しい  かもめよかもめよ 真白き指先は 手招きするか 別れを告げるのか 忘れた素振りの 忘れえぬ面影が 灯台のようにひるがえる海だ どこへ帰ろうどこへ帰ろう 浮かれ浮かれあてどもなしに 足は千鳥となり果てて 遠い月夜を物語る 紅灯の海に漂い ひとつふたつの思い出を抱き 紅灯の海は優しい 海と名の付くものは優しい  どこへ帰ろうどこへ帰ろう 浮かれ浮かれあてどもなしに 足は千鳥となり果てて 遠い月夜を物語る 紅灯の海に漂い ひとつふたつの思い出を抱き 紅灯の海は優しい 海と名の付くものは優しい 海と名の付くものは優しい
with中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三僕のことばは意味をなさない まるで遠い砂漠を旅してるみたいだね ドアのあかないガラスの城で みんな戦争の仕度を続けてる  旅をすること自体おりようとは思わない 手帳にはいつも旅立ちとメモしてある けれど  with…そのあとへ君の名を綴っていいか with…淋しさと虚しさと疑いとのかわりに with…そのあとへ君の名を綴っていいか with…淋しさと虚しさと疑いとのかわりに with…  生まれる前に僕は夢みた 誰が僕と寒さを分かちあってゆくだろう 時の流れは僕に教えた みんな自分のことで 忙しいと  誰だって旅くらいひとりでもできるさ でも、ひとりきり泣けても ひとりきり笑うことはできない  with…そのあとへ君の名を綴っていいか with…淋しさと虚しさと疑いとのかわりに with…そのあとへ君の名を綴っていいか with…淋しさと虚しさと疑いとのかわりに with…  僕のことばは意味をなさない まるで遠い砂漠を旅してるみたいだね けれど with…そのあとへ君の名を綴っていいか with…淋しさと虚しさと疑いとのかわりに with…そのあとへ君の名を綴っていいか with…淋しさと虚しさと疑いとのかわりに  with…そのあとへ君の名を綴っていいか with…淋しさと虚しさと疑いとのかわりに with…そのあとへ君の名を綴っていいか with…淋しさと虚しさと疑いとのかわりに with…
窓ガラス研ナオコ研ナオコ中島みゆき中島みゆきあの人の友だちが すまなそうに話す あいつから 見せられた 彼女というのが つまらない女でと つらそうに話す 知ってるよと あたしは笑ってみせる  それよりも 雨雲が気にかかるふりで あたしは窓のガラスで 涙とめる ふられても ふられても 仕方ないけれど そんなに嫌わなくて いいじゃないの  気を抜いて 友だちはついしゃべり過ぎる あの人が町を出る わけまでもしゃべる あたしとすれ違うと 不愉快になると 知らなくていいことを 教えすぎる  それよりも 雨雲が気にかかるふりで あたしは窓のガラスで 涙とめる ふられても ふられても 仕方ないけれど そんなに嫌わなくて いいじゃないの  それよりも 雨雲が気にかかるふりで あたしは窓のガラスで 涙とめる ふられても ふられても 仕方ないけれど そんなに嫌わなくて いいじゃないの
帰省中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三遠い国の客には笑われるけれど 押し合わなけりゃ街は 電車にも乗れない まるで人のすべてが敵というように 肩を張り肘を張り 押しのけ合ってゆく  けれど年に2回 8月と1月 人ははにかんで道を譲る 故郷(ふるさと)からの帰り 束の間 人を信じたら もう半年がんばれる  機械たちを相手に言葉は要らない 決まりきった身ぶりで街は流れてゆく 人は多くなるほど 物に見えてくる ころんだ人をよけて 交差点(スクランブル)を渡る  けれど年に2回 8月と1月 人は振り向いて足をとめる 故郷からの帰り 束の間 人を信じたら もう半年がんばれる  けれど年に2回 8月と1月 人は振り向いて足をとめる 故郷からの帰り 束の間 人を信じたら もう半年がんばれる
流星中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三バスがとまった気配に気づき そっとまぶたをあけてみると ここは山頂のサービスエリア 次の町まであともう何百キロ 埃まみれの長距離トラックが 鼻先ならべる闇の中 自販機のコーヒーは甘ったるいけど 暖まるならそれでいい どこまで行くの 何しているの 歌を歌っているんです そうかい、おいらは歌は知らねえな 演歌じゃねえんだろ、そのなりじゃあな 香川 新潟 大阪 宮城 姫路 山口 袖ヶ浦 流れる星よ いつか最後にどこへたどりつこうというのだろうか  おいらはこれから北の国まで となりはこれから南まで 便りのないのが良い便り どこかで会うかもしれねえな 身体こわさず がんばってみなよ まには親にも telしてやんな 吹く口笛はスプリングスティーン あれは演歌だと おっちゃんは信じてる 香川 新潟 大阪 宮城 姫路 山口 袖ヶ浦 流れる星よ いつか最後にどこへたどりつこうというのだろうか  地平のはしから地平のはしまで 皆、流星のひと走り ほら 流星がまたひとつ 君は願いを言えたかい 香川 新潟 大阪 宮城 姫路 山口 袖ヶ浦 流れる星よ いつか最後にどこへたどりつこうというのだろうか 流れる星よ いつか最後にどこへたどりつこうというのだろうか
見返り美人中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき萩田光雄窓から見おろす 真冬の海が 愛は終わりと 教えてくれる 壊れたての 波のしぶきが 風に追われて 胸までせまる  とめてくれるかと 背中で待ってたわ 靴を拾いながら 少し待ったわ 自由 自由 ひどい言葉ね 冷めた女に 男が恵む  アヴェ・マリアでも 呟きながら 私 別人 変わってあげる 見まごうばかり 変わってあげる だって さみしくて 見返りの美人 泣き濡れて 八方美人 だって さみしくて 見返りの美人 泣き濡れて 八方美人  ひと晩泣いたら 女は美人 生まれ変わって 薄情美人 通る他人(ひと)に しなだれついて 鏡に映る あいつを見るの  聞いてくれるかと 噂流したり 気にしてくれるかと わざと荒れたり いいの いいの 誰でもいいの あいつでなけりゃ 心は砂漠  アヴェ・マリアでも 呟きながら 私 別人 変わってあげる 見まごうばかり 変わってあげる だって さみしくて 見返りの美人 泣き濡れて 八方美人 だって さみしくて 見返りの美人 泣き濡れて 八方美人  アヴェ・マリアでも 呟きながら 私 別人 変わってあげる 見まごうばかり 変わってあげる だって さみしくて 見返りの美人 泣き濡れて 八方美人 だって さみしくて 見返りの美人 泣き濡れて 八方美人
夜曲中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき松任谷正隆街に流れる歌を聴いたら 気づいて 私の声に気づいて 夜にさざめく 灯りの中で 遙かにみつめつづける瞳に気づいて  あなたにあてて 私はいつも 歌っているのよ いつまでも 悲しい歌も 愛しい歌も みんなあなたのことを歌っているのよ 街に流れる歌を聴いたら どこかで少しだけ私を思い出して  月の光が 肩に冷たい夜には 祈りながら歌うのよ 深夜ラジオのかすかな歌が あなたの肩を包みこんでくれるように  あなたは今も 私の夢を 見てくれることがあるかしら 悲しい歌も愛しい歌も みんなあなたのことを歌っているのよ 月の光が 肩に冷たい夜には せめてあなたのそばへ流れたい  街に流れる歌を聴いたら 気づいて 私の声に気づいて 心かくした灯りの中で 死ぬまで 贈りつづける歌を受けとめて  街に流れる歌を聴いたら どこかで少しだけ私を思い出して 思い出して
友情中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき松任谷正隆悲しみばかり見えるから この目をつぶすナイフがほしい そしたら闇の中から 明日が見えるだろうか 限り知れない痛みの中で 友情だけが 見えるだろうか  企みばかり 響くから この耳ふさぐ海へ帰るよ 言葉を忘れた魚たち 笑えよ 私の言葉を 終わり知れない寒さの中で 友情さえも 失っている  この世見据えて笑うほど 冷たい悟りもまだ持てず この世望んで 走るほど 心の荷物は軽くない 救われない魂は 傷ついた自分のことじゃなく 救われない魂は 傷つけ返そうとしている自分だ  一番欲しいものは何ンですか 命賭けても守るものは何ンですか 時代という名の諦めが 心という名の橋を呑み込んでゆくよ 道の彼方にみかけるものは すべて獲物か 泥棒ですか  この世見据えて笑うほど 冷たい悟りもまだ持てず この世望んで 走るほど 心の荷物は軽くない 救われない魂は 傷ついた自分のことじゃなく 救われない魂は 傷つけ返そうとしている自分だ  自由に歩いてゆくのなら ひとりがいい そのくせ今夜も ひとの戸口で眠る 頼れるものは どこにある 頼られるのが嫌いな 獣たち 背中にかくした ナイフの意味を 問わないことが友情だろうか  この世見据えて笑うほど 冷たい悟りもまだ持てず この世望んで 走るほど 心の荷物は軽くない 救われない魂は 傷ついた自分のことじゃなく 救われない魂は 傷つけ返そうとしている自分だ
世迷い言日吉ミミ日吉ミミ阿久悠中島みゆきあかのたちお窓打つ木枯し みぞれがまじる デジタル時計がカタリと変る もしや あんたが帰って来たのかと ベットをおりたら出るくしゃみ 変なくせだよ 男にふられたその後は なぜだかきまって風邪をひく 真夜中 世の中 よまいごと 上から読んでも下から読んでも ヨノナカバカナノヨ  蜜柑(みかん)をむく指 黄色く染まる 忘れたマニキュア はがれて落ちる とても あんたにゃついていけないわと 無理して笑えば出るくしゃみ いやなくせだよ せいせいしている筈なのに 背中を寒気が駈けぬける 真夜中 世の中 よまいごと 上から読んでも下から読んでも ヨノナカバカナノヨ  変なくせだよ 男にふられたその後は なぜだかきまって風邪をひく 真夜中 世の中 よまいごと 上から読んでも下から読んでも ヨノナカバカナノヨ
Maybe中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆきMaybe 夢見れば Maybe 人生は Maybe つらい思いが多くなるけれど Maybe 夢見ずに Maybe いられない Maybe もしかしたら  雲の流れは西から東 4つの季節をつないでゆく 今日も地上に吹きつける風は左から右 右から左 1秒毎に気が変わる予測のつかない癇癪持ち 1つのビルの角を曲がる度に意外な向きで吹きつけて来る  私は唇かみしめて胸をそらして歩いてゆく なんでもないわ私は大丈夫どこにも隙がない なんでもないわ私は大丈夫なんでもないわどこにも隙がない  Maybe 夢見れば Maybe 人生は Maybe つらい思いが多くなるけれど Maybe 夢見ずに Maybe いられない Maybe もしかしたら  弱気になった人たちは強いビル風に飛ばされる 私は髪をきつく結いあげて 大きなバッグを持ち直す 思い出なんか何ひとつ私を助けちゃくれないわ 私をいつも守ってくれるのはパウダールームの自己暗示  感情的な顔にならないで誰にも弱味を知られないで なんでもないわ私は大丈夫私は傷つかない なんでもないわ私は大丈夫なんでもないわ私は傷つかない  Maybe 夢見れば Maybe 人生は Maybe つらい思いが多くなるけれど Maybe 夢見ずに Maybe いられない Maybe もしかしたら  なんでもないわ私は大丈夫なんでもないわ私は傷つかない Maybe 夢見れば Maybe 人生は Maybe つらい思いが多くなるけれど Maybe 夢見ずに Maybe いられない Maybe もしかしたら
カム・フラージュ柏原芳恵柏原芳恵中島みゆき中島みゆき悪い噂 隠すために わたしを呼びださないで まずい噂 隠すために わたしを連れ歩かないで 似合いかしら 無難かしら 誰をかばってるの みつめ合ったふりで 急に言いましょうか 「本気よ」  カム・フラージュ カム・フラージュ あなたの心の どこかには カム・フラージュ カム・フラージュ いつでも誰かが 暮らしてる わたしは あなたの 偽物両思い  みんなが疑うときだけ わたしを抱き寄せないで みんなが見ているときだけ わたしに口づけしないで 甘い言葉ささやくのも 人に聞こえよがし 芝居してるふりで 急に言いましょうか 「本気よ」  カム・フラージュ カム・フラージュ あなたの心の どこかには カム・フラージュ カム・フラージュ いつでも誰かが 暮らしてる わたしは あなたの 偽物両思い  カム・フラージュ カム・フラージュ あなたの心の どこかには カム・フラージュ カム・フラージュ いつでも誰かが 暮らしてる わたしは あなたの 偽物両思い  わたしは あなたの 偽物両思い
キツネ狩りの歌中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆきキツネ狩りにゆくなら気をつけておゆきよ キツネ狩りは素敵さただ生きて戻れたら ねぇ空は晴れた風はおあつらえ あとは君のその腕次第  もしも見事射とめたら 君は今夜の英雄 さあ走れ夢を走れ  キツネ狩りにゆくなら気をつけておゆきよ キツネ狩りは素敵さただ生きて戻れたら、ね  キツネ狩りにゆくなら酒の仕度も忘れず 見事手柄たてたら乾杯もしたくなる ねぇ空は晴れた風はおあつらえ 仲間たちとグラスあけたら  そいつの顔を見てみよう 妙に耳が長くないか 妙にひげは長くないか  キツネ狩りにゆくなら気をつけておゆきよ グラスあげているのがキツネだったりするから 君と駆けた君の仲間は 君の弓で倒れたりするから  キツネ狩りにゆくなら 気をつけておゆきよ キツネ狩りは素敵さ ただ生きて戻れたら、 ね
世迷い言中島みゆき中島みゆき阿久悠中島みゆき戸塚修窓打つ木枯しみぞれがまじる カタリとデジタル時計が変わる もしやあんたが帰って来たのかと ベッドをおりたら出るくしゃみ  変なくせだよ男にふられたその後(あと)は なぜだかきまって風邪をひく 真夜中 世の中 世迷い言 上から読んでも下から読んでも ヨノナカバカナノヨ  蜜柑をむく指黄色く染まる 忘れたマニキュアはがれて落ちる とてもあんたにゃついて行けないわと 無理して笑えば出るくしゃみ  いやなくせだよせいせいしている筈なのに 背中を寒気が駆けぬける 真夜中 世の中 世迷い言 上から読んでも下から読んでも ヨノナカバカナノヨ  変なくせだよ男にふられたその後は なぜだかきまって風邪をひく 真夜中 世の中 世迷い言 上から読んでも下から読んでも ヨノナカバカナノヨ
かなしみ笑い中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆきだから 笑い続けるだけよ 愛の傷が 癒えるまで 喜びも 悲しみも 忘れ去るまで  遊び歩いた あげくの恋は 別れやすそうな 相手を選んで 二度と 涙流さないような 軽い暮らしを 続けてゆくのよ  だって仕方がないじゃないの あなたは 二度と戻って来ないし ひとり暮らしをするのは つらい あなたを 待ち続けた あの部屋で  ひとり待ちわびて 待ちわびて 時を 恨むだけ  だから 笑い続けるだけよ 愛の傷が 癒えるまで 喜びも 悲しみも 忘れ去るまで  恨んでいられるうちは いいわ 忘れられたら 生きてはゆけない そんな 心の誓いも いつか 一人笑いに慣れてしまうもの  酒と踊りと歌を 覚えて 暗く輝く街へ 出かけよう そこで覚えた暮らしがいつか 生まれながらに 思えてくるまで  そうよ 待ちわびて 待ちわびて 時を恨むだけ  だから 笑い続けるだけよ 愛の傷が 癒えるまで 喜びも 悲しみも 忘れ去るまで  だから 笑い続けるだけよ 愛の傷が 癒えるまで 喜びも 悲しみも 忘れ去るまで
泣きたい夜に中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき泣きたい夜に一人でいるとなおさらに泣けてくる 泣きたい夜に一人はいけない誰かのそばにおいで 一人で泣くとなんだか自分だけいけなく見えすぎる 冗談じゃないわ世の中誰も皆同じくらい悪い  まるで暗い流れを渡るひな魚のように 泣きたい夜に一人はいけない あたしのそばにおいで  涙だけは大きなタオルでもあれば乾くだろう けれど心の傷口は自分では縫えない 子供の頃に好きだった歌の名前を言ってごらん 腕の中できかせてあげよう心が眠るまで  なんて暗い時代を泳ぐひな魚のように 泣きたい夜に一人はいけない あたしのそばにおいで  なんて暗い時代を泳ぐひな魚のように 泣きたい夜に一人はいけない あたしのそばにおいで  泣きたい夜に一人はいけない あたしの腕においで
六花中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三広い空の中には 罪もけがれもある 広い空の中には 何もないわけじやない 広い空の上から さまよい降りて来る 泣いて泣いてこごえた 六つの花びらの花 六花の雪よ 降り積もれよ 白く白く ただ降り積もれよ 六花の雪よ 降り積もれよ すべてを包んで 降り積もれよ  すさぶ大地の下で 花は眠っている 吹きつける北風の 子守歌聴いている 広い空の上では 手紙がつづられる 透きとおる便箋は 六つの花びらの花 六花の雪よ 降り積もれよ 白く白く ただ降り積もれよ 六花の雪よ 降り積もれよ すべてを包んで 降り積もれよ  六花の雪よ 降り積もれよ すべてを包んで 降り積もれよ
わたしの子供になりなさい中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三・デビッド・キャンベル涙を見せてはいけないと教えられたのね そんなことない そんなことない そばに誰がいるのか次第 男には女より泣きたいことが多いから あなたが泣くときは わたしは空を見よう あなたが泣きやめば ふたりで空を見よう もう愛だとか恋だとかむずかしく言わないで わたしの子供になりなさい もう愛だとか恋だとかむずかしく言わないで わたしの子供になりなさい  誰にも誉めてはもらわない石の下の石 そんな日もあるそんな日もある 明日は明日のために来る 男は女には言わないことが多いから 疲れているのなら だまって抱いていよう おそれているのなら いつまでも抱いていよう もう愛だとか恋だとかむずかしく言わないで わたしの子供になりなさい もう愛だとか恋だとかむずかしく言わないで わたしの子供になりなさい  もう愛だとか恋だとかむずかしく言わないで わたしの子供になりなさい もう愛だとか恋だとかむずかしく言わないで わたしの子供になりなさい
曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
命のリレー中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三この一生だけでは辿り着けないとしても 命のバトン掴(つか)んで 願いを引き継いでゆけ  ごらん 夜空を星の線路が ガラスの笛を吹いて 通過信号を出す 虫も獣も人も魚も 透明なゴール目指す 次の宇宙へと繋(つな)ぐ  この一生だけでは辿り着けないとしても 命のバトン掴(つか)んで 願いを引き継いでゆけ この一生だけでは辿り着けないとしても 命のバトン掴(つか)んで 願いを引き継いでゆけ  僕の命を 僕は見えない いつのまに走り始め いつまでを走るのだろう 星も礫(こいし)も人も木の葉も ひとつだけ運んでゆく 次のスタートへ繋(つな)ぐ  この一生だけでは辿り着けないとしても 命のバトン掴(つか)んで 願いを引き継いでゆけ この一生だけでは辿り着けないとしても 命のバトン掴(つか)んで 願いを引き継いでゆけ この一生だけでは辿り着けないとしても 命のバトン掴(つか)んで 願いを引き継いでゆけ
中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき縁ある人 万里の道を越えて 引き合うもの 縁なき人 顔をあわせ すべもなくすれ違う  あなたを私は追い回す 私はあなたの毒になる  河よ 教えて泣く前に この縁は ありやなしや  あなたを私は追い回す 私はあなたの毒になる  河よ 教えて泣く前に この縁は ありやなしや この縁は ありやなしや
樹高千丈 落葉帰根中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三見知らぬ土地へ流れてゆく心細さをたとえるなら 幹から遠くなるほどに 次第に細くなってゆく枝葉 私はどこまでゆけるでしょう 空まで昇ってゆくかしら それともつらい冬が来て 望み叶わずに散るかしら 樹高は千丈 遠ざかることだけ憧れた 落ち葉は遙か 人知れず消えてゆくかしら いいえ どこでもない 枝よりもっと遙かまで 木の根はゆりかごを差し伸べて きっと抱きとめる  それぞれ離れてゆく枝は つかのま触れてはまた離れ 風のしわざと知りつつも 諦めきれずに振り返る 私は独りが嫌いです それより戦さが嫌いです それゆえ違う土地へゆき 懐しがろうと思います 樹高は千丈 遠ざかるしかない者もある 落ち葉は遙か 人知れず消えてゆくかしら いいえ どこでもない 枝よりもっと遙かまで 木の根はゆりかごを差し伸べて きっと抱きとめる  いいえ どこでもない 枝よりもっと遙かまで 木の根はゆりかごを差し伸べて きっと抱きとめる
雨…中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき後藤次利そうよ だましたのは私 心こわれたのは貴方 どうせあなたも嘘つきな旅人と思ってたのよ  裏切られた思い出にいつか覚えた氷芝居 さみしがり屋の貴方にはそれが一番の仕打ちだった 冷たい雨、雨、雨、雨、いまさら 貴方がこんなに いとしい 冷たい雨、雨、雨、雨、私を あの頃に連れて戻って  生まれてはじめて会う人が貴方ならよかったけれど 裏切られすぎて私は今さら素顔になれない  裏切られた思い出にいつか覚えた氷芝居 さみしがり屋の貴方にはそれが一番の仕打ちだった 冷たい雨、雨、雨、雨、いまさら 貴方がこんなに いとしい 冷たい雨、雨、雨、雨、私を あの頃に連れて戻って  こわれた心をかかえて貴方は優しい女に出逢う 幸せになってゆくならなんにも言えやしないけど  裏切られた思い出にいつか覚えた氷芝居 さみしがり屋の貴方にはそれが一番の仕打ちだった 冷たい雨、雨、雨、雨、いまさら 貴方がこんなに いとしい 冷たい雨、雨、雨、雨、私を あの頃に連れて戻って
孤独の肖像中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆきみんなひとりぽっち 海の底にいるみたい だからだれか どうぞ上手な嘘をついて いつも僕が側にいると 夢のように囁いて それで私 たぶん少しだけ眠れる  Lonely face 悲しみはあなたを失くしたことではなく Lonely face もう二度とだれも信じられなくなることよ どうせみんなひとりぽっち海の底にいるみたい だからだれかどうぞ上手な嘘をついて いつも僕が側にいると夢のように囁いて それで私たぶん少しだけ眠れる  Lonely face 愛なんて何処にもないと思えば気楽 Lonely face はじめからないものはつかまえられないわ どうせみんなひとりぽっち海の底にいるみたい だからだれかどうぞ上手な嘘をついて いつも僕が側にいると夢のように囁いて それで私たぶん少しだけ眠れる  どうせみんなひとりぽっち海の底にいるみたい だからだれかどうぞ上手な嘘をついて いつも僕が側にいると夢のように囁いて それで私たぶん少しだけ隠して心の中ずめて心の中 もう二度と悲しむのはこりごりよ暗闇の中へ 隠して心の中ずめて心の中 もう二度と悲しむのはこりごりよ暗闇の中へ 消えないわ心の中消せないわ心の中 手さぐりで歩きだしてもう一度愛をはじめから 消えないわ心の中消せないわ心の中 手さぐりで歩きだしてもう一度愛をはじめから 消えないわ心の中消せないわ心の中 手さぐりで歩きだしてもう一度愛をはじめから (Foever) 消えないわ心の中消せないわ心の中 (Foever) 手さぐりで歩きだしてもう一度愛をはじめから
サーチライト中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆきあたしがあんまりブルースを 歌いすぎたから 町では このところ 天気予報は「明日も夜です」 それでも とにかく 昔の古いろうそくを 引っぱり出して火をつける すると 聞こえだす 古いブルース 明るいろうそくを点せば 明るいブルースが点り ちびたろうそくを点せば ちびたブルースが揺れる サーチライト……  町では毎日ブルースがたむろして 大人も 年寄りも しいたげられた悲しみ歌う それでも あたしの 悲しみほどじゃない あたしの悲しみは 昇る朝日も落としちまうほど ふられた女の気持ちを 甘く見くびるものじゃないわ たかが太陽のひとつくらい あの人に比べたなら サーチライト……  頼みがあるのよ 大切な頼みなの あの人探すのよ きっと暗くて探せないだけよ 明かりを貸してよ 町じゅうのろうそくを あたしを照らすのよ きっと暗くて探せないだけよ わすれん坊のあの人でも いつか気付いてくれるだろう いつか ともし疲れた炎が あたしに燃え移るころ サーチライト……
LA-LA-LA研ナオコ研ナオコ中島みゆき中島みゆき明日 朝目覚めたら あたしはもう消えてるわ 呼んでみても無駄なこと その頃夜汽車は となり町  遠い昔は こんなあたしでも あいつの話は 信じ込んだ そのお返しにあいつは愛を 信じるなと教え込んだ  約束はさせないで 守りきれたことがない それと知って待つならば 逃げても浮気と責めないで  いい人だよ あんたは 紅いバラも嬉しかった 気にかかる人だけど 夜汽車が表で 待ってるの  遠い昔は こんなあたしでも あいつの話は 信じ込んだ そのお返しにあいつは愛を 信じるなと教え込んだ  約束はさせないで 守りきれるはずがない それと知って待つならば 逃げても浮気と責めないで 逃げても浮気と責めないで
AimerAimer中島みゆき中島みゆき玉井健二・百田留衣なぜ めぐり逢うのかを 私たちは なにも知らない いつ めぐり逢うのかを 私たちは いつも知らない  どこにいたの 生きてきたの 遠い空の下 ふたつの物語  縦の糸はあなた 横の糸は私 織りなす布は いつか誰かを 暖めうるかもしれない  なぜ 生きてゆくのかを 迷った日の跡の ささくれ 夢追いかけ走って ころんだ日の跡の ささくれ  こんな糸が なんになるの 心許なくて ふるえてた風の中  縦の糸はあなた 横の糸は私 織りなす布は いつか誰かの 傷をかばうかもしれない  縦の糸はあなた 横の糸は私 逢うべき糸に 出逢えることを 人は 仕合わせと呼びます
相席中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三あいかわらずね この店のマスター 客をちゃんと見ていない 初めてここにふらり入った雨の夜も同じだった 待ち合わせかと間違えられて あなたの隣に座った あなたは黙り 断りもせず 私を見もせず 立ち去りもせずに  誰かに感謝をするのなら あのマスターに言わなきゃね 2人が忘れてしまっても あのマスターがわかるでしょう  あいかわらずね この店のマスター 客をちゃんと見ていない 2人でいつも通い続けた短い日々も同じだった 他人同士と間違えられて 離れた席に座った あなたは笑い 知らぬふりして 彼女におごりたいと私を見た  誰かに感謝をするのなら あのマスターに言わなきゃね 2人が忘れてしまっても あのマスターがわかるでしょう  あいかわらずね この店のマスター 客をちゃんと見ていない つらい話を切り出しかねて歩き疲れたみぞれの夜 奥の席へと気をきかされて 私1人だけがうなずいた あなたは黙り 言い訳もせず 凍えた背中で きびすを返した  誰かに感謝をするのなら あのマスターに言わなきゃね 2人が忘れてしまっても あのマスターがわかるでしょう 2人が忘れてしまっても あのマスターがわかるでしょう
ひとりぽっちで踊らせて研ナオコ研ナオコ中島みゆき中島みゆき女がひとりきりで 踊ってると不自然 そんな言葉 もう聞かないわ 今夜から利口になるの 女が連れもなしに 店にいてもいいでしょう あの人は忙しそうよ 恋人と会っているから  だからひとり 今はひとり 踊りたいの あの人を恨みながら だからひとり かまわないで 優しくしないでよ 涙がでるから  両手をのべられたら 倒れこんでゆきそう 肩を抱いて 呼びかけないで あの人と間違えるから 心の一つ位 女だって持ってる あの人には見えないらしいわ からっぽに見えるだけらしいわ  だからひとり 今はひとり 踊りたいの あの人を恨みながら だからひとり かまわないで 優しくしないでよ 涙がでるから
ローリング中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき工事ランプの凍る路地をたどって 探しあぐねた たむろできる場所を 昨夜 騒いだ店は 客を忘れて 一見相手の洒落た挨拶を配る Rollin' Age 淋しさを Rollin' Age 他人に言うな 軽く軽く傷ついてゆけ Rollin' Age 笑いながら Rollin' Age 荒野にいる 僕は僕は荒野にいる  黒白フィルムは 燃えるスクラムの街 足並 揃えた幻たちの場面 それを宝にするには あまり遅く生まれて 夢の なれの果てが転ぶのばかりが 見えた Rollin' Age 淋しさを Rollin' Age 他人に言うな 軽く軽く傷ついてゆけ Rollin' Age 笑いながら Rollin' Age 荒野にいる 僕は僕は荒野にいる  9桁の数字を 組み替えて並べ直す 淋しさの数と同じ イタズラ電話 ボックスを叩く街の風が冷たい どうしても1つだけ押せない組がある Rollin' Age 淋しさを Rollin' Age 他人に言うな 軽く軽く傷ついてゆけ Rollin' Age 笑いながら Rollin' Age 荒野にいる 僕は僕は 荒野にいる 荒野にいる
心守歌中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三崩れゆく砂を素手で塞きとめるような 長い1日の後 語るあてもなく 風よ味方になってよ 心折れる夜は 遙か彼方をゆく汽笛を運んでよ 果てしなく横たわる枯草を揺らして かすれた昔語り 思い出させてよ 遙かな愛しいあの人に 悩みのない寝息があればいい 風よ 心のかかとに翼をつけて どんな彼方へも ひと晩で行って戻れ  目をつむればいつでも膝の傍らを 風に揺れる野バラの枯れ枝がつつく 凍る石の褥にひとり目を覚ませば ほつれかけた上着の裾が風を聴く 遙かな愛しい人々に 悩みのない寝息があればいい 風よ 心のかかとに翼をつけて どんな彼方へも ひと晩で行って戻れ 風よ 心のかかとに翼をつけて どんな彼方へも ひと晩で行って戻れ
女なんてものに中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき女なんてものに 本当の心はないと そんなふうに言うようになった あなたが哀しい 女なんてものは 心にもないことを 平気で言うと人を悟してる あなたが哀しい 笑ってごらんなんて なぐさめを あたし これから 信じないわ 泣いてもどうにも ならないけれど 笑ってもあなたは 帰らないじゃないの  女なんてものは 愛などほしがらないと 笑いながら 言うようになった あなたが哀しい 女なんて奴の 涙は 売り物だと 泣いてる人を 指さして言う あなたが哀しい 忘れていればなんて 言い方を あたし これから 信じないわ 呼んでも どうにも ならないけれど 忘れてもあなたは 帰らないじゃないの  笑ってごらん なんて なぐさめを あたし これから 信じないわ 泣いても どうにもならないけれど 笑っても あなたは 忘れても あなたは 帰らないじゃないの
涙−Made in tears−中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき忘れようと心を決めたのは ひと足の途絶えだした 公園通り メッキだらけの けばい茶店の隅っこは 雨やどりの女のための席ね  今ごろ どうしておいでだろうか 今夜は 煙草が目にしみる  男運は 悪くなかった あんないい人 いやしないもの 男運は 悪くなかった Made in tears  陽に焼けた サンルーフのたもとから 季節終わりの雨が したたってる 安っぽい格子が うるんで見えるのは 安っぽいシェリーが まわるせいね  今ごろ どうしておいでだろうか 今夜は 煙草が目にしみる  男運は 悪くなかった あんないい人 いやしないもの 男運は 悪くなかった Made in tears  きれいなビルに変わった このあたり 出会った日には さえない街だったね だめかもねと 怯えていたんじゃないの やっぱりねと 哄えば筋が合うわ  今ごろ どうしておいでだろうか 今夜は 煙草が目にしみる  男運は 悪くなかった あんないい人 いやしないもの 男運は 悪くなかった Made in tears
捨てるほどの愛でいいから中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき夢でもいいから 嘘でもいいから どうぞふりむいて どうぞ気がついて あの人におくる愛に比べたら ほんの捨てるほどの愛でいいから  はじめから どうせこんなことじゃないかと 思っていたわ べつに涙を流すほどのことじゃない そうよ たぶん 愛を交わす人の一人もいない人には 見えなかった わたしの予感があたりね でも 気のつくのが遅いわ それがわたしの悪いところよ くり返し 一人の浜辺に打ちあげられるだけ わすれられて わすれられて さまよい揺れるだけ  夢でもいいから 嘘でもいいから どうぞふりむいて どうぞ気がついて あの人におくる愛に比べたら ほんの捨てるほどの愛でいいから  誰にでも やさしくし過ぎるのは あなたの 軽い癖でも わたしみたいな者には心にしみる はじめから いっそ冷たくされれば こんな夢も見ないわ いいえ それでも愛を待ちわびるかしら でも あなたの胸の中は あの人のためによせる愛で 満たされて わたしの姿は 波間に消えるだけ わすれられて わすれられて さまよい揺れるだけ  夢でもいいから 嘘でもいいから どうぞふりむいて どうぞ気がついて あの人におくる愛に比べたら ほんの捨てるほどの愛でいいから  夢でもいいから 嘘でもいいから どうぞふりむいて どうぞ気がついて あの人におくる愛に比べたら ほんの捨てるほどの愛でいいから  夢でもいいから 嘘でもいいから どうぞふりむいて どうぞ
ひとり中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆきもううらみごとなら 言うのはやめましょう あの日出会った 思い出までも まちがいに 思えてしまうから  ねえ出会いの言葉を 忘れないでいてね だれかに ほめてもらったことなど あれきりのことだもの  時計の針なら戻る 枯れた花さえも 季節がめぐれば戻る でも私たちの愛は Good-by Good-by 明日からひとり どんな淋しい時でも 頼れないのね Good-by Good-by 慣れてるわひとり 心配なんかしないで 幸せになって  ねえ 歳をとったら もう一度会ってよね 今は心が まだ子供すぎます 謝ることさえも できぬほど  いつか遠い国から長い手紙を書いたら 封は切らずに かくしておいてよ いつか歳をとる日まで  時計の針なら戻る 枯れた花さえも 季節がめぐれば戻る でも私たちの愛は Good-by Good-by 明日からひとり どんな淋しい時でも 頼れないのね Good-by Good-by 慣れてるわひとり 心配なんかしないで 幸せになって  Good-by Good-by 明日からひとり どんな淋しい時でも 頼れないのね Good-by Good-by 慣れてるわひとり 心配なんかしないで 幸せになって
親愛なる者へ中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三風は北向き 心の中じゃ朝も夜中もいつだって吹雪 だけど死ぬまで春の服を着るよ そうさ寒いとみんな逃げてしまうものね みんなそうさ  走り続けていなけりゃ倒れちまう 自転車みたいなこの命転がして 息はきれぎれそれでも走れ 走りやめたらガラクタと呼ぶだけだ この世では  冷えた身体を暖めてくれ すがり寄る町に住む人とてなく 扉をあけて出てくる人は 誰も今しも旅に出る支度 意気も高く  生きてゆけよと扉の外で 手を振りながら呼んでる声が聞こえる 死んでしまえとののしっておくれ 窓の中笑いだす声を聞かすくらいなら ねぇ、おまえだけは  生きる手だてはあざないものと 肩をそらして風を受けながら いま崩れゆく崖の上に立ち 流し目を使う 昔惚れてくれた奴に なさけないね  風は北向き 心の中じゃ朝も夜中もいつだって吹雪 だれどだけどだけど 死んでも春の服を着るよ そうさ寒いとみんな逃げてしまうものね
木曜の夜中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三木曜の夜11時半 まだ早すぎる何もないとあきらめるには もしかしたらまだもしかしたらまだ あなたが私をみつけてくれるかもしれないから 少しだけ目立ちそうな服を着ている 何回も振り返っては立ちどまっている 偶然なんてそんなにうまく起きないってことわかってるけど こんなにこんなに人はいるのに どこにもどこにもあなたはいない こんなにこんなに人はいるのに どこにもどこにもあなたはいない  次の角まで次の角まで 歩くほど遠ざかってるのかもしれない でも早く歩いてしまう あなたの他の誰かに 誘いの声をかけられたくなんかないから もしあなたの声だったらすぐにわかるよ どんなに人と音楽が道にあふれても どうしてるかな今ごろあなた 私のことは思ってないね こんなにこんなに人はいるのに どこにもどこにもあなたはいない こんなにこんなに人はいるのに どこにもどこにもあなたはいない  帰りたくない帰りたくない 混みあって歩きづらい街を歩いてる 帰りたくない帰りたくない みんな会いたい人に会えてよかったね こんなにこんなに人はいるのに どこにもどこにもあなたはいない こんなにこんなに人はいるのに どこにもどこにもあなたはいない
雨…小柳ルミ子小柳ルミ子中島みゆき中島みゆきそうよ だましたのは 私 心こわれたのは あなた どうせあなたも うそつきな 旅人と 思ってたのよ  裏切られた思い出に いつか覚えた氷芝居 さみしがり屋のあなたには それが一番の仕打ちだった 冷たい雨、雨、雨、雨、いまさら あなたが こんなに 愛しい 冷たい雨、雨、雨、雨、私を あの頃に連れて戻って  生まれて初めて 逢うひとが あなたなら 良かったけれど 裏切られすぎて 私は いまさら素顔になれない  裏切られた思い出に いつか覚えた氷芝居 さみしがり屋のあなたには それが一番の仕打ちだった 冷たい雨、雨、雨、雨、いまさら あなたが こんなに 愛しい 冷たい雨、雨、雨、雨、私を あの頃に連れて戻って  こわれた心を かかえて あなたはやさしいひとに出逢う 幸せになってゆくなら なんにも言えやしないけど  裏切られた思い出に いつか覚えた氷芝居 さみしがり屋のあなたには それが一番の仕打ちだった 冷たい雨、雨、雨、雨、いまさら あなたが こんなに 愛しい 冷たい雨、雨、雨、雨、私を あの頃に連れて戻って
時代薬師丸ひろ子薬師丸ひろ子中島みゆき中島みゆき今はこんなに悲しくて 涙もかれ果てて もう二度と笑顔には なれそうもないけど  そんな時代もあったねと いつか話せる日がくるわ あんな時代もあったねと きっと笑って話せるわ だから 今日はくよくよしないで 今日の風に吹かれましょう まわるまわるよ 時代はまわる 喜び悲しみくり返し 今日は別れた恋人たちも 生まれ変わってめぐりあうよ  旅を続ける人々は いつか故郷に出会う日を たとえ今夜は倒れても きっと信じてドアを出る たとえ今日は果てしもなく 冷たい雨が降っていても めぐるめぐるよ 時代はめぐる 別れと出会いをくり返し 今日は倒れた旅人たちも 生まれ変わって歩き出すよ  まわるまわるよ 時代はまわる 別れと出会いをくり返し 今日は倒れた旅人たちも 生まれ変わって歩き出すよ 今日は倒れた旅人たちも 生まれ変わって歩き出すよ
最愛中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき告井延隆メッセージを お願いします 今 出てゆくあの船に  二人が乗っています 誇らしそうな 貴方と 愛されてもふさわしいと思える きれいな女が 二人が乗っています 果てしない夢を抱いて ペンを持って泣いています わたしは港 二番目に好きな人 三番目好きな人 その人なりに愛せるでしょう でも 一番に好きだったのは わたし誰にも言わないけど 死ぬまで貴方  彼女がデッキに出て 潮風にそよいでいる 今のうちに そっと点いて メッセージランプはブルー 「ワタシハ他ニ好キナ相手ガ 沢山イマス ダカラソノ方ヲ 幸セニシテアゲテクダサイ」  二番目に好きな人 三番目好きな人 その人なりに愛せるでしょう でも 一番に好きだったのは わたし誰にも言わないけど 死ぬまで貴方  二番目に好きな人 三番目好きな人 その人なりに愛せるでしょう でも 一番に好きだったのは わたし誰にも言わないけど 死ぬまで貴方 わたし誰にも言わないけど 死ぬまで貴方
雨が空を捨てる日は中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆきエジソン雨が空を捨てる日は 忘れた昔が 戸を叩く 忘れられない 優しさで 車が着いたと 夢を告げる  空は風色 ため息模様 人待ち顔の 店じまい  雨が空を 見限って あたしの心に のり換える  雨が空を捨てる日は 直しあきらめる 首飾り ひとつ ふたつと つなげても 必ず終わりが 見あたらない  空は風色 ため息模様 人待ち顔の 店じまい  雨が空を 見限って あたしの心に 降りしきる  空は風色 ため息模様 人待ち顔の 店じまい  雨が空を 見限って あたしの心に 降りしきる
時刻表中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき街頭インタヴューに答えて 私やさしい人が好きよと やさしくなれない女たちは答える 話しかけた若い司会者は またかとどこかで思いながら ぞんざいに次の歩行者をつかまえる 街角にたたずむ ポルノショーの看板持ちは爪を見る  きのう午後9時30分に そこの交差点を渡ってた 男のアリバイを証明できるかい あんなに目立ってた酔っぱらい 誰も顔は思い浮かばない ただ そいつが迷惑だったことだけしか たずね人の写真のポスターが 雨に打たれてゆれている  海を見たといっても テレビの中でだけ 今夜じゅうに行ってこれる海はどこだろう 人の流れの中で そっと時刻表を見上げる  満員電車で汗をかいて肩をぶつけてるサラリーマン ため息をつくなら ほかでついてくれ 君の落としたため息なのか 僕がついたため息だったか 誰も電車の中 わからなくなるから ほんの短い停電のように 淋しさが伝染する  誰が悪いのかを言いあてて どうすればいいかを書きたてて 評論家やカウンセラーは米を買う 迷える子羊は彼らほど賢い者はいないと思う あとをついてさえ行けば なんとかなると思う 見えることとそれができることは 別ものだよと米を買う  田舎からの手紙は 文字がまた細くなった 今夜じゅうに行ってこれる海はどこだろう 人の流れの中でそっと 時刻表を見上げる 人の流れの中でそっと 時刻表を見上げる
本日、未熟者中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三・中村哲あがいて もがいて 1日がゆく わめいて ほざいて 1日がゆく さからい はむかい 1日がゆく 当たって 砕けて 1日がゆく いい加減に悟ればどうかと 低く招く誘い 蹴れば 掌は返る 敵(かたき)は増える それでこうして やさしい人をおろおろと探しているんです 野望はあるか 義はあるか 情(なさけ)はあるか 恥はあるか あいにく本日、未熟者 わたくし本日、未熟者 あいにく本日、未熟者 わたくし本日、未熟者  無理して のめって 1日がゆく のぼせて あせって 1日がゆく 意地張り 見栄張り 1日がゆく 当たって 砕けて 1日がゆく 要領を教えましょうかと ふところ手の誘い 蹴れば 顔色は変わる 寄辺(よるべ)は消える それでこうして 道なき道をおろおろと探しているんです 野望はあるか 義はあるか 情はあるか 恥はあるか あいにく本日、未熟者 わたくし本日、未熟者 あいにく本日、未熟者 わたくし本日、未熟者  それでこうして やさしい人をおろおろと探しているんです 野望はあるか 義はあるか 情はあるか 恥はあるか あいにく本日、未熟者 わたくし本日、未熟者 あいにく本日、未熟者 わたくし本日、未熟者
帰れない者たちへ中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三帰れない者たちが 月を見る十三夜 「帰る気もないのね」と 手紙読む十三夜 冷たい肌です 涙が浸みて 冷たい人です 恩知らずで 帰れない者たちが 月に泣く十三夜  帰れない歳月(さいげつ)を 夢だけがさかのぼる 足跡も探せずに 影と泣く十三夜 異人の形(なり)です 旅した者は 戻れぬ関(せき)です よそ者には 帰れない歳月(さいげつ)を 夢だけがさかのぼる  冷たい肌です 涙が浸みて 冷たい人です 恩知らずで 帰れない者たちが 月に泣く十三夜 帰れない者たちが 月に泣く十三夜
囁く雨中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三囁く雨に身じろぎもせず ただ さよならを全身で聴いている  泣いてしまいたかった 人目を気にせずに あいつが泣いてしまった それで泣きそびれた 通り過ぎる人々が2人をそっと盗み見る ずるいよね あたしには引き際を飾る花もない 囁く雨に身じろぎもせず ただ さよならを全身で聴いている  わかってないよね あたしには母性本能なんてないんだから いたわって微笑んで終りなんておとぎばなしにゃならないからね 「ぶん殴ってしまえば?」と やきもき雨がそそのかす 「いつまでもあいつに良く思われていたい嘘つきね」 囁く雨に身じろぎもせず ただ さよならを全身で聴いている  囁く雨に身じろぎもせず ただ さよならを全身で聴いている
夏土産中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき今年は友だちと一緒に 海へ行く約束だから おまえも好きなところへ 友だちと行きなよって 嘘、ついてる目つきぐらいわかるけど でもそれを言っても 時はとまらない 海辺の崖から吹きあげる風にまぎれて 愛を語る名所なのね あなたが友だちと行く場所は 夏が終わって とどけられる 夏土産 とどけられる あなたと同じ場所からの貝殻と 恋人たちの写真  仲間と騒いで来たんだと 嘘はまだ優しさなのね カメラを忘れていって なにも撮れなかったって 嘘、とどいた私の友だちからの この写真の隅に 偶然 写る二人 そうだと思っていたけれど 訊かないように 知らないふりしてきたのは 私 まだあなたが好きだから 夏が終わって とどけられる 夏土産 とどけられる あなたと同じ場所からの貝殻と 恋人たちの写真  嘘、とどいた私の友だちからの この写真の隅に 偶然 写る二人 夏が終わって とどけられる 夏土産 とどけられる あなたと同じ場所からの貝殻と 恋人たちの写真
銀の龍の背に乗って槇原敬之槇原敬之中島みゆき中島みゆきTomi Yoあの蒼ざめた海の彼方で 今まさに誰かが傷(いた)んでいる まだ飛べない雛たちみたいに 僕はこの非力を嘆いている 急げ悲しみ 翼に変われ 急げ傷跡 羅針盤になれ まだ飛べない雛たちみたいに 僕はこの非力を嘆いている  夢が迎えに来てくれるまで 震えて待ってるだけだった昨日 明日 僕は龍の足元へ崖を登り 呼ぶよ「さあ、行こうぜ」 銀の龍の背に乗って 届けに行こう 命の砂漠へ 銀の龍の背に乗って 運んで行こう 雨雲の渦を  失うものさえ失ってなお 人はまだ誰かの指にすがる 柔らかな皮膚しかない理由(わけ)は 人が人の傷みを聴くためだ 急げ悲しみ 翼に変われ 急げ傷跡 羅針盤になれ まだ飛べない雛たちみたいに 僕はこの非力を嘆いている  わたボコリみたいな翼でも 木の芽みたいな頼りない爪でも 明日 僕は龍の足元へ崖を登り 呼ぶよ「さあ、行こうぜ」 銀の龍の背に乗って 届けに行こう 命の砂漠へ 銀の龍の背に乗って 運んで行こう 雨雲の渦を  銀の龍の背に乗って 運んで行こう 雨雲の渦を 銀の龍の背に乗って 銀の龍の背に乗って
追いかけてヨコハマ桜田淳子桜田淳子中島みゆき中島みゆき追いかけてヨコハマ あのひとが逃げる 残したすてゼリフに誰か見覚えはありませんか 追いかけてヨコハマ あのひとがいつも この街をほめたことだけが うらぎりのてがかりです 旅の支度をしたひとばかり どうしてこんなに通るのでしょう ヨコハマ ヨコハマ この船は 街ごとはこんで旅ですか 追いかけてヨコハマ あのひとが逃げる 残したすてゼリフに誰か見覚えはありませんか  追いかけてヨコハマ こころあたりには ひとつ残らず寄ったけれど返事はなぐさめばかり この街を最後に あのひとのことで わたしにわかっていることは なにひとつなくなります 旅の終りはヨコハマあたり ため息街だといいました ヨコハマ ヨコハマ 似た街は どこかにそんなにありますか  追いかけてヨコハマ あのひとが逃げる 残したすてゼリフに誰か見覚えはありませんか 残したすてゼリフに誰か見覚えはありませんか
清流中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三なぜ競わなければいられないのでしょう 男と女は敵じゃないわ なぜ夢中になることは弱みになるのでしょう 私あなたの敵じゃないわ 従えてもひれ伏させても 掌に心は入らない 私が味方だとわからない 流れよ清き流れよ はじめの気持ちを忘れても 流れよどちらからともなくまじわり合って流れてゆけ  世の中に争いは数限りなくある 勝ちと負けとで成り立ってる だからといってあなたまで何に身構えるの 私があなたに何をするの うやまわせておそれさせておかなけりゃ逃げると思ってる 私が味方だとわからない 流れよ清き流れよ はじめの滴を忘れても 流れよどちらからともなくまじわり合って流れてゆけ  流れよ清き流れよ はじめの滴を忘れても 流れよどちらからともなくまじわり合って流れてゆけ
曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
愛詞(あいことば)中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三ありふれた男と ありふれた女が 群像の中で 突然の中で 特別な人になる 傷ついた昨日も 傷ついた未来も 諦めの中で 突然の中で 意味のある日になる 逢いたくて 昨日までと違う意味で逢いたくて 触れたくて 昨日までと違う意味で触れたくて 傷ついたあなたへ 傷ついた命へ わかる人にしかわからない それでいい愛詞(あいことば) わかる人にしかわからない それでいい愛詞(あいことば)  風の強い夜です 手をつないでください 昨日までならば言えた戯(ざ)れ言も ためらう風の中 願いごと増えました 独りなら願わない あなたが微笑んでいてくれるように 泣かずにいるように 伝えたくて 昨日までと違う意味で伝えたくて せつなくて 昨日までと違う意味でせつなくて こごえてるあなたへ こごえてる命へ 心の扉の鍵になれ ひと粒愛詞(あいことば) 心の扉の鍵になれ ひと粒愛詞(あいことば)  傷ついたあなたへ 傷ついた命へ わかる人にしかわからない それでいい愛詞(あいことば)
愛から遠く離れて中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三愛から遙か遠く離れてしまう時が この世にあると思いもせず いられた自分が懐かしい 愛から遙か遠く離れて生きる時は 時計を海に捨てに行こう 永遠のリフレインに  一番好きな服を着て 一番好きな私でいよう いつか或る日思いがけず船が出るかもしれないから  愛から遙か遠く離れて生きる時は 時計を海に捨てに行こう 永遠のリフレインに  愛から遙か遠く離れて生きる人は 寄せては返す波と同じ どこへも逃げぬ囚(とら)われ人(びと) 愛から遙か遠く離れて生きる時は 時計を海に捨てに行こう 永遠のリフレインに  一番好きな人がいた 一番好きな私がいた いつか全ての思い出が遙かな海へと変わるから  愛から遙か遠く離れて生きる時は 時計を海に捨てに行こう 永遠のリフレインに  愛から遙か遠く離れて生きる時は 時計を海に捨てに行こう 永遠のリフレインに
離郷の歌中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三屋根打つ雨よりも 胸打つあの歌は 二度とは戻らない 宙(そら)の流れ 何ひとつ変わらず人々は呼び合い 応(こた)える我が声に 夢は覚(さ)める  離れざるをえず離れたものたち 残さざるをえず残したものたち  心は離れない 星は消えない いつの日か 遠い國(くに)の歌を聞かせよう  屋根打つ雨よりも 胸打つあの歌は 二度とは戻らない 宙(そら)の流れ  行(ゆ)く手に道無く 況(ま)して待つ人無く 水に書く恋文 海へ還(かえ)れ  汚れざるをえず汚れたものたち 埋(う)もれざるをえず埋(う)もれたものたち  何もかも全てを連れてゆけたら 喜びも涙さえも 連れてゆけたなら  行(ゆ)く手に道無く 況(ま)して待つ人無く 水に書く恋文 海へ還(かえ)れ  離れざるをえず離れたものたち 残さざるをえず残したものたち  屋根打つ雨よりも 胸打つあの歌は 二度とは戻らない 宙(そら)の流れ
後悔中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三真夜中のフライトに向けて 貴方はターミナル行く頃 心をよぎる迷いもなく 行く先のことを考えている 総ては流れてゆく日々の ゆきずりの眺めだった 私の姿も街の色も 過ぎてゆく眺めだった  泣くほどの子供じゃなかった ひきとめるほどの自信もなかった 諦めることに慣れたふりして 何を守ろうとしてみたの  どうしてどうして素直に 貴方に心を伝えなかったか 後悔してる 貴方は遠くで私を忘れる 朝が来るまでに1人に戻っている  日付変更線を越えて 貴方は戻って行ける 私と出会う前の日々へ ためらいもなく戻って行ける 大切なことはいつだって いちばん後に気がつく 心の扉にかけた鍵を 捨てられなくて気がつく  なにごともないかのように淹れるコーヒーが こぼれている 窓のサフランに これで良かったと何回言いきかせているの  どうしてどうして素直に 貴方に心を伝えなかったか 後悔してる 貴方は遠くで私を忘れる 朝が来るまでに1人に戻る  いまさらいまさら貴方に 届かぬ想いを鳥にあずけても波にあずけても 貴方は遠くで私を忘れる 朝が来るまでに1人に戻っている
EAST ASIA中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三・デビッド・キャンベル降りしきる雨は霞み 地平は空まで 旅人一人歩いてゆく 星をたずねて どこにでも住む鳩のように 地を這いながら 誰とでもきっと 合わせて生きてゆくことができる でも心は誰のもの 心はあの人のもの 大きな力にいつも従わされても 私の心は笑っている こんな力だけで 心まで縛れはしない  くにの名はEAST ASIA 黒い瞳のくに むずかしくは知らない ただEAST ASIA くにの名はEAST ASIA 黒い瞳のくに むずかしくは知らない ただEAST ASIA  モンスーンに抱かれて 柳は揺れる その枝を編んだゆりかごで 悲しみ揺らそう どこにでもゆく柳絮に姿を変えて どんな大地でも きっと生きてゆくことができる でも心は帰りゆく 心はあの人のもと 山より高い壁が築きあげられても 柔らかな風は 笑って越えてゆく 力だけで 心まで縛れはしない  くにの名はEAST ASIA 黒い瞳のくに むずかしくは知らない ただEAST ASIA くにの名はEAST ASIA 黒い瞳のくに むずかしくは知らない ただEAST ASIA  世界の場所を教える地図は 誰でも 自分が真ん中だと言い張る 私のくにをどこかに乗せて 地球は くすくす笑いながら 回ってゆく  くにの名はEAST ASIA 黒い瞳のくに むずかしくは知らない ただEAST ASIA
空がある限り中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三アゼルバイジャンの夕暮れは 女満別(めまんべつ)の夕暮れと変わらない 歩いているうちにいつのまにか 紛れ込んで続いてゆきそうだ 銃で砕かれた建物や 鉄条網が視界を塞いでも まるで昔からいるように 私はそこにいるだろう 肌を包む布がある 私は赤児に返る 誰か歌う声がする 私は子供に返る 空がある限り 私の暮らす町 なつかしさも わずらわしさも 美しさも 汚なさも あなたと私の町  これから朝に転じる前が 夜のいちばん寒い時間でしょう あなたにたどり着かないのは まだ寂(さみ)しさが足りないのでしょう あなたの傍へゆくために パスポートもビザも必要がない 空を見上げて 空に溶けて 空を伝ってゆく そこに夏は来るかしら そこに冬は来るかしら そこに人は住むかしら そこに神は住むかしら 空がある限り 私の暮らす町 なつかしさも わずらわしさも 美しさも 汚なさも あなたと私の町  取り替えてみませんか あなたがここに 私がそこに どちらの寂(さみ)しさも変わらない 共にいないならば 空がある限り 空がある限り なつかしさも わずらわしさも 美しさも 汚なさも あなたと私の町 なつかしさも わずらわしさも 美しさも 汚なさも あなたと私の町
おまえの家中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき雨もあがったことだし おまえの家でも ふっと たずねて みたくなった けれど おまえの家は なんだか どこかが しばらく 見ないまに 変わったみたい 前には とても おまえが聞かなかった 音楽が 投げつけるみたいに 鳴り続けていたし 何より ドアを あける おまえが なんだかと 言いかけて おまえもね と 言われそうで 黙りこんだ 昔 飼っていた猫は 黒猫じゃ なかったね 髪型も そんなじゃ なかったね それは それなりに 多分 似合ってるんだろうけど なんだか 前のほうが と 言いかけて とめた 言いだせないことを 聞きだせもせずに 二人とも 黙って お湯の沸く 青い火をみている 何を飲むかと ぽつり おまえは たずねる 喫茶店に来てる気は ないさ  ねぇ 昔よく聴いた あいつの新しいレコードがと わざと 明るく きり出したとき おまえの涙をみる ギターは やめたんだ 食って いけないもんな と それきり 火を見ている  部屋の隅には黒い 皮靴がひとつ くたびれて お先に と 休んでる お湯のやかんが わめきたてるのを ああと 気がついて おまえは 笑ったような 顔になる なにげなく タンスに たてかけた ギターを あたしは ふと見つめて 思わず思わず 目をそむける あの頃の おまえのギターは いつでも こんなに 磨いては なかったよね  あんまり ゆっくりも してはいられないんだ 今度 また来るからと おまえの目を見ずに言うと そうか いつでも 来てくれよと そのとき おまえは 昔の顔だった  コートの衿を立てて あたしは仕事場へ向かう 指先も 衿もとも 冷たい 今夜は どんなに メイジャーの歌を弾いても しめっぽい 音を ギターは 出すだろう
時代徳永英明徳永英明中島みゆき中島みゆき弦一徹・坂本昌之今はこんなに悲しくて 涙も枯れ果てて もう二度と笑顔にはなれそうもないけど  そんな時代もあったねと いつか話せる日が来るわ あんな時代もあったねと きっと笑って話せるわ だから今日はくよくよしないで 今日の風に吹かれましょう  まわるまわるよ時代は回る 喜び悲しみくり返し 今日は別れた恋人たちも 生まれかわってめぐり逢うよ  旅を続ける人々は いつか故郷に出逢う日を たとえ今夜は倒れても きっと信じてドアを出る たとえ今日は果てしもなく 冷たい雨が降っていても  めぐるめぐるよ時代は巡る 別れと出逢いをくり返し 今日は倒れた旅人たちも 生まれ変わって歩きだすよ  まわるまわるよ時代は回る 別れと出逢いをくり返し 今日は倒れた旅人たちも 生まれ変わって歩きだすよ  今日は倒れた旅人たちも 生まれかわって歩き出すよ
あのバスに中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三あのバスに乗らなけりゃならないと急いでいた 立ちふさがる雨傘 押しのけてとび乗った  選ぶほどたくさんのバスがあるわけじゃないから 目の前に来たバスに乗ることだけ考えた 精一杯に急いだと 肩で息を継ぎながら 押しのけたあの傘の中に自分がいた気がした あのバスに乗らなけりゃならないと急いでた  あのバスの行く先を見もせずに急いでいた 見飽きた枝の下を 駆け抜けてとび乗った  後ろが見えなくなる角を曲がってしまったなら 何もかも風景が新しくなるはずだった ミラーの中 遠ざかる古い樹は切り倒され 角を曲がり見たものは 数えきれない曲がり角だった あのバスの行く先を見もせずに急いでた  精一杯に急いだと 肩で息を継ぎながら 押しのけたあの傘の中に自分がいた気がした あのバスに乗らなけりゃならないと急いでた あのバスに乗らなけりゃならないと急いでた
難破船中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三思い出なんか邪魔な荷物 急いで捨てることさ 傾いた船べりから  後悔は終わらない ずっと終わらない 許しの海と忘却の海は 何処で会う  風に抱かれて 風に抱かれて 風に抱かれて 風に抱かれて  いつから気がついていたのだろう もしかしたら船出の前から このままで流されて このままで何処へも たどり着きたくないんじゃないのか 何処までもさまよって 何処までも振り返って 先へ行きたくないんじゃないのか  風に抱かれて 風に抱かれて 風に抱かれて 風に抱かれて  錨(アンカー)は届かない 水底に届かない 限りなく深くなって 限りなく透きとおって 限りなく凍りついて 限りなく間違って  風に抱かれて 風に抱かれて  思い出なんか邪魔な荷物 急いで捨てることさ 傾いた船べりから  このままで流されて このままで何処へも たどり着きたくないんじゃないのか 何処までもさまよって 何処までも振り返って 先へ行きたくないんじゃないのか  風に抱かれて 風に抱かれて 風に抱かれて 風に抱かれて 風に抱かれて 風に抱かれて
砂の船中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき誰か 僕を呼ぶ声がする 深い夜の 海の底から 目を 開ければ窓の外には のぞくように 傾いた月  僕はどこへゆくの夢を泳ぎ出て 夢を見ない国をたずねて いま 誰もいない夜の海を 砂の船がゆく  望むものは何ひとつない さがす人も 誰ひとりない 望むほどに 消える夢です さがすほどに 逃げる愛です  月は波に揺れて 幾百 幾千 古い熱い夢の数だけ いま 誰もいない夜の海を 砂の船がゆく  月は波に揺れて 幾百 幾千 古い熱い夢の数だけ いま 誰もいない夜の海を 砂の船がゆく いま 誰もいない夜の海を 砂の船がゆく ただ 誰もいない夜の海を 砂の船がゆく
4. 2. 3.中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき食べていくための仕事にひと休みして 私はTVをつけた 眠らぬ旅のあれこれを 生まれた街で癒そうと試みていた  明日にはこの街にも雪がちらつくだろうと 季節はずれの天気予報が流れていた 明けきった5時半の空に 目を細めて チャンネルを変えた  中継という文字 そして私の瞳に爆風が噴きつけて来た 長い間に見慣れてしまっていた白く平たい石造りの建物から 朱色の炎と石くれが噴きあがる瞬間だった ゆらゆらと熱のかげろうはあがり やがて白い煙から土色の煙となって建物から噴き出していた  昨日までと今日は違うものなのだと 人はふいに思い知らされるのだね  蟻のように黒い人影が走り込む 身を潜める 這い進む 撃ち放つ どうせTVの中のことだと考えることもできず 考えないわけにもいかず ただ私は誰が何を伝えようとしているのか それだけに耳を傾けた それだけに耳を傾けた  大きな救急車が扉を広く開けて待ち構え続けている 担架に乗り 肩にかつがれ 白い姿の人々が運び出される  日本人が救けられましたと 興奮したリポート ディレクターの声もエンジニアの声もいり混じっている  人質が手を振っています元気そうです笑顔ですと リポートは続けられている その時ひとかたまりの黒い姿の人々が担架を囲んでとび出して来る  リポーターは日本人が手を振っていますとだけ嬉々として語り続ける 担架の上には黒く煤けた兵士  腕は担架からぶら下がり 足首がグラグラと揺れる 兵士の胸元に赤いしみが広がる 兵士の肩に彼の銃が ためらいがちに仲間によって載せられる 担架はそれきり全速力でいずこかへと運び出されてゆく  日本人が元気に手を振っていますとリポーターは興奮して伝え続ける 黒い蟻のようなあの1人の兵士のことは ひと言も触れない ひと言も触れない  日本人の家族たちを喜ばせるためのリポートは 切れることなく続く しかしあの兵士にも父も母も妻も子もあるのではなかったろうか 蟻のように真っ黒に煤けた彼にも 真っ黒に煤けた彼にも  あの国の人たちの正しさを ここにいる私は測り知れない あの国の戦いの正しさを ここにいる私には測り知れない  しかし見知らぬ日本人の無事を喜ぶ心がある人たちが何故 救け出してくれた 見知らぬ人には心を払うことがないのだろう  この国は危い 何度でも同じあやまちを繰り返すだろう 平和を望むと言いながらも 日本と名の付いていないものにならば いくらだって冷たくなれるのだろう  慌てた時に 人は正体を顕わすね  あの国の中で事件は終わり 私の中ではこの国への怖れが 黒い炎を噴きあげはじめた  4. 2. 3. …… 4. 2. 3. …… 日本人の人質は全員が無事 4. 2. 3. …… 4. 2. 3. …… 4. 2. 3. …… 4. 2. 3. ……
ピエロ中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき戸塚修思い出の部屋に 住んでちゃいけない 古くなるほど 酒は甘くなる えらそうに俺が 言うことでもないけど 出てこいよ さあ 飲みにゆこうぜ  かまれた傷には 麻酔が必要 俺でも少しは 抱いててやれるぜ  思い出の船を おまえは降りない 肩にかくれて 誰のために泣く まるで時計か ゆりかごみたいに ひとりで俺は さわぎ続ける  飲んでりゃ おまえも うそだと思うか 指から 鍵を奪って 海に 放り投げても  飲んでりゃ おまえも うそだと思うか 指から 鍵を奪って 海に 放り投げても
カーニヴァルだったね中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三気がつけばしたたかに飲んだくれ 祭の街で 道のほとりに身をさらばえて 歌う宵宮の歌 見渡せばいつの間に 道を知る友とはぐれて 酒の鏡に夜を映して 探す北斗七星 注がれる酒に毒でもあれば今ごろ消えているものを 何故ここにいるのだろう カーニヴァルだったね  気がつけばしたたかに飲んだくれ 痛む頭を 赤子のように撫ぜられている 何を話したのだろう 身の上を知ればこそ明かせない悲しみもある 通りすがりの人なればこそ言える罪状もある 愚かな望み 愚かな暮らし 愚かな悔いの繰返し 罪さえも抱きしめて カーニヴァルだったね  注がれる酒に毒でもあれば今ごろ消えているものを 何故ここにいるのだろう カーニヴァルだったね
旅人のうた(2nd Version)中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき男には男のふるさとがあるという 女には女のふるさとがあるという なにも持たないのは さすらう者ばかり どこへ帰るのかもわからない者ばかり 愛よ伝われ ひとりさすらう旅人にも 愛よ伝われ ここへ帰れと あの日々は消えてもまだ夢は消えない 君よ歌ってくれ 僕に歌ってくれ 忘れない忘れないものも ここにあるよと  西には西だけの正しさがあるという 東には東の正しさがあるという なにも知らないのは さすらう者ばかり 日ごと夜ごと変わる風向きにまどうだけ 風に追われて消えかける歌を僕は聞く 風をくぐって僕は応える あの日々は消えてもまだ夢は消えない 君よ歌ってくれ 僕に歌ってくれ 忘れない忘れないものも ここにあるよと  あの愛は消えてもまだ夢は消えない 君よ歌ってくれ 僕に歌ってくれ 忘れない忘れないものも ここにあるよと
トーキョー迷子中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき思い出は綺麗 本当より綺麗 ありえぬほどいい人が 心で育つ 思い出はひいき あいつだけひいき いいところだけ思い出す それほどひいき  1年2年は夢のうち まさかと笑って待てば 3年4年は洒落のうち 数えて待てば 5年かければ 人は貌だちも変わる ましてや男ましてや他人 今日もトーキョー迷子  ここで待っておいで すぐ戻って来るよ 言われたように そのままで ここにいるのに 気にかかってふらり 待てなくってふらり 歩きだして そのせいで なおさら迷子  1年2年は夢のうち まさかと笑って待てば 3年4年は洒落のうち 数えて待てば 5年かければ 人は貌だちも変わる ましてや男ましてや他人 今日もトーキョー迷子  鴎でもひとり 見習えばいいのに 木の葉でもひとりひとりずつなのに  5年かければ 人は貌だちも変わる ましてや男ましてや他人 今日もトーキョー迷子  1年2年は夢のうち まさかと笑って待てば 3年4年は洒落のうち 数えて待てば 5年かければ 人は貌だちも変わる ましてや男ましてや他人 今日もトーキョー迷子  5年かければ 人は貌だちも変わる ましてや男ましてや他人 今日もトーキョー迷子
鳥になって中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき愛した人の数だけ 愛される人はいない 落ち葉の積もる窓辺はいつも 同じ場所と限るもの あなたがとうに昔を忘れたと思っていた 窓にうつった 私の影は とても だれかに似ていた  眠り薬をください 私にも 子供の国へ 帰れるくらい あなたのことも 私のことも 思い出せなくなりたい  流れる心まかせて 波にオールを離せば 悲しいだけの答が見える すれ違う舟が見える 誰も 眠りの中まで 嘘を持ってはゆけない 眠る額に 頬寄せたとき あなたは 彼女を呼んだ  眠り薬をください 私にも 子供の国へ 帰れるくらい 私は早く ここを去りたい できるなら 鳥になって  眠り薬をください 私にも 子供の国へ 帰れるくらい 私は早く ここを去りたい できるなら 鳥になって  私は早く ここを去りたい できるなら 鳥になって
結婚中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三小さな男の子が もっと小さな男の子に 僕はおまえと結婚するぞと言った 男の子の母親は驚いて それはできないことなのよとさえぎった 小さな男の子は口をとがらせ抗議した どうして結婚できないと思うのさ  母親はふと思いあたった もしかしておまえ 決闘と言いたいの 小さな男の子はまちがいに気がついて気をとり直して そうだよと胸をそらした  翌日 若い母親がオフィスでその話を披露した 若くない男の社員が呟いた 同じ場合もあると 結婚と決闘 結婚と決闘 まだ若い母親は話しやめてしまった
追いかけてヨコハマ中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき後藤次利追いかけてヨコハマ あの人が逃げる 残した捨てゼリフに誰か見覚えはありませんか 追いかけてヨコハマ あの人がいつも この街をほめたことだけが裏切りの手がかりです  旅の仕度をした人ばかり どうしてこんなに通るのでしょう ヨコハマヨコハマこの船は 街ごと運んで旅ですか 追いかけてヨコハマ あの人が逃げる 残した捨てゼリフに誰か見覚えはありませんか  追いかけてヨコハマ 心当たりには ひとつ残らず寄ったけれど返事はなぐさめばかり この街を最後にあの人のことで 私にわかっていることは何ひとつなくなります  旅の終わりはヨコハマあたり 溜息(ためいき)街だと言いました ヨコハマヨコハマ似た街は どこかにそんなにありますか 追いかけてヨコハマ あの人が逃げる 残した捨てゼリフに誰か見覚えはありませんか  旅の仕度をした人ばかり どうしてこんなに通るのでしょう ヨコハマヨコハマこの船は 街ごと運んで旅ですか 追いかけてヨコハマ あの人が逃げる 残した捨てゼリフに 誰か見覚えはありませんか  残した捨てゼリフに 誰か見覚えはありませんか
India Goose中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき小林信吾・瀬尾一三次の次の北風が吹けば 次の峰を越えてゆける ひとつひとつ北風を待って 羽ばたきをやめない さみしい心先頭を飛んで 弱い心 中にかばって 信じる心いちばん後から歌いながら飛ぶよ ほら次の雪風にあおられて 小さな小さな鳥の列が なぎ払われる 小さな小さな鳥の列が 組み直される 飛びたて 飛びたて 戻る場所はもうない 飛びたて 飛びたて 夜の中へ  強い鳥は雪が来る前に 既(すで)に峰を越えて行った 薄い羽根を持つ鳥たちは 逆風を見上げる いつの風か約束はされない いちばん強い逆風だけが 高く高く峰を越えるだろう 羽ばたきはやまない ほら次の雪風にあおられて 小さな小さな鳥の列が なぎ払われる 小さな小さな鳥の列が 組み直される 飛びたて 飛びたて 戻る場所はもうない 飛びたて 飛びたて 夜の中へ  飛びたて 飛びたて 戻る場所はもうない 飛びたて 飛びたて 夜の中へ
LOVERS ONLY中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三街じゅうが今夜だけのために 何もかも変わろうとする夜 ほんのひと月前の別れも 昔のことと許される夜 幸せにならなきゃならないように 人は必ず創られてると あの日あなたに聞いたのに Merry Xmas, Merry Xmas 恋人たちだけのために Merry Xmas, Merry Xmas すべてのドアが出迎える Merry Xmas, Merry Xmas 1人ならどこへ歩こう Merry Xmas, Merry Xmas 白い息が行方に迷う 街じゅうが 今夜だけのために 何もかも変わろうとする夜 ほんのひと月前の別れも 昔のことと許される夜  本当の愛だけが この夜までに結ばれるのが真実だよと あの日あなたに聞いたのに Merry Xmas, Merry Xmas 恋人たちだけのために Merry Xmas, Merry Xmas すべての傷は癒される Merry Xmas, Merry Xmas 今夜の願いごとは叶う Merry Xmas, Merry Xmas 愛のためにすべてが変わる 街じゅうが今夜だけのために 何もかも変わろうとする夜 ほんのひと月前の別れも 昔のことと許される夜  Merry Xmas, Merry Xmas 恋人たちだけのために Merry Xmas, Merry Xmas すべてのドアが出迎える Merry Xmas, Merry Xmas
根雪(ねゆき)中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき福井峻誰も気にしないで 泣いてなんか いるのじゃないわ 悲しそうに見えるのは 町に流れる 歌のせいよ  いやね古い歌は やさしすぎて なぐさめすぎて 余計なこと思い出す 誰かあの歌を 誰かやめさせて  いつか時が経てば 忘れられる あんたなんか いつか時が経てば 忘れられる あんたなんか  町は 毎日 冬 どんな服でかくしてみせても 後ろ姿 こごえてる ひとり歩きは みんな 寒い  町は ひとりぼっち 白い雪に かくれて泣いてる 足跡も 車も そうよ あんたもかくして 降りしきる  いつか時が経てば 忘れられる あんたなんか いつか時が経てば 忘れられる あんたなんか いつか時が経てば 忘れられる あんたなんか
御機嫌如何中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆきもしも 離れ離れになっても 変わらないと あれほど誓った ことばが風に溶けてゆく なさけないものですね あなたを忘れました 女は意外と 立ちなおれるものなのでしょう  御機嫌如何ですか 私は あいかわらずです 泣いてる日もあります 笑う日だってあります  氷の女発の 手紙をしたためます あなたも 私を もう気づかわないでいいわ  そうよ日々の暮らしは 心とは別にゆく 泣きすぎて 血を吐いて 喉でそれでも水を飲む 人形たちのような ヒロインじゃあるまいし 嘆いていないわ うぬぼれないでほしいのよ  御機嫌如何ですか 私は あいかわらずです 泣いてる日もあります 笑う日だってあります  氷の女発の 手紙をしたためます あなたも 私を もう気づかわないでいいわ  御機嫌如何ですか 私は あいかわらずです 御機嫌如何ですか 私を 覚えていますか  氷の女発の 手紙をしたためます 涙で 濡らした 切手を最後に貼ります
小石のように中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき石川鷹彦山をくだる流れにのせて まだ見ぬ景色あこがれ焦がれ 転がりだす石は16才 流れはおもい次第  旅をとめる親鳥たちは かばおうとするその羽根がとうに ひな鳥には小さすぎると いつになっても知らない  おまえ おまえ 耳をふさいで さよならを聞いてもくれない とめどもなく転がりだして 石ははじめて ふりむく  川はいつか幅も広がり 暗く深く小石をけずる 石は砂に砂はよどみに いまやだれにも見えない  おまえ おまえ 海まで百里 坐り込むにはまだ早い 石は砂に砂はよどみに いつか青い海原に  おまえ おまえ 海まで百里 坐り込むには まだ早い 砂は海に海は大空に そしていつかあの山へ 砂は海に海は大空に そしていつかあの山へ
風の笛中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三つらいことをつらいと言わず イヤなことをイヤとは言わず 呑み込んで隠して押さえ込んで 黙って泣く人へ ええかげんにせえよ たいがいにせえよ あけっぴろげだったお前は 何処(どこ)へ消えた ええかげんにせえよ たいがいにせえよ 目一杯だったお前が 気にかかる 言いたいことを言えば傷つく 大切な総てが傷つく だから黙る だから耐える それを誰もが知らない ならば 言葉に出せない思いのために お前に渡そう風の笛 言葉に出せない思いの代りに ささやかに吹け風の笛  言葉に出せば通じることもある 言葉に出せばこじれることもある 目を上げてみな アゴ上げてみな 言えないこと呑んで溺れかけている 黙るより他(ほか)思いつかず 決めたんならそれもいいだろう そして黙る そして耐える それを誰もが知らない ならば 言葉に出せない思いのために お前に渡そう風の笛 言葉に出せない思いの代りに ささやかに吹け風の笛  つらいことをつらいと言わず イヤなことをイヤとは言わず 呑み込んで隠して押さえ込んで 黙って泣く人へ 言葉に出せない思いのために お前に渡そう風の笛 言葉に出せない思いの代りに ささやかに吹け風の笛 言葉に出せない思いの代りに ささやかに吹け風の笛
ルージュちあきなおみちあきなおみ中島みゆき中島みゆきチト河内口をきくのが 上手(うま)くなりました どんな 酔いしれた人にでも 口をきくのが うまくなりました ルージュ ひくたびにわかります あの人追いかけて この町へ着いた頃は まだ ルージュは ただひとつ うす桜 あの人追いかけてくり返す人違い いつか泣き慣れて 口をきくのが 上手(うま)くなりました ルージュ ひくたびにわかります  つくり笑いが 上手(うま)くなりました 心 なじめない人にでも つくり笑いが うまくなりました ルージュ ひくたびにわかります 生まれた時から 渡り鳥も渡る気で 翼をつくろうことも しるまいに 気がつきゃ鏡も 忘れかけたうす桜 おかしな色と笑う つくり笑いが 上手(うま)くなりました ルージュ ひくたびにわかります 生まれた時から 渡り鳥も渡る気で 翼をつくろうことも しるまいに 気がつきゃ鏡も 忘れかけたうす桜 おかしな色と笑う 口をきくのが 上手(うま)くなりました ルージュ ひくたびにわかります
ミルク32中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆきねえ ミルク またふられたわ 忙しそうね そのまま聞いて ゆらゆら 重ね上げた お皿と カップの かげから  ねえ ミルク またふられたわ ちょっと 飛ばさないでよ この服高いんだから うまくは いかないわね 今度はと 思ったんだけどな  あんたときたら ミルクなんて飲んでてさ あたし 随分 笑ったわね いつのまに バーボンなんて 飲むように なったのよ  ねえ ミルク 悪いわね ふられた時ばかり現われて 笑ってるの 怒ってるの そんなに 無口だったかしらね  ねえ ミルク 聞いてるの 今 それ どうしても 洗わなきゃならないの 忙しいものなのね マスターともなると ほんとかしら  なんで あんなに あたしたち 二人とも 意地を 張りあったのかしらね ミルク もう 32 あたしたち ずっと このままね  ねえ ミルク もう終わりでしょ 帰るわ レシートは どこ?  表は雨降り夜 もう少し いようかしら……  ねえ ミルク ねえ ミルク ねえ
歌をあなたに中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき西崎進何ンにも 言わないで この手を握ってよ 声にならない歌声が 伝わってゆくでしょう どんなに 悲しくて 涙 流れる日も この手の中の 歌声を 受け取ってほしいのよ  それが私の心 それが私の涙 なにも できない替わり 今 贈る 歌おう 謳おう 心の限り 愛をこめて あなたのために  そうよ 目を閉じないで 明日を探すのよ 誰も助けはしないから あなたが探すのよ あんまり 淋しくて 死にたくなるような日は この手の中の歌声を 受け取って歩くのよ  いつか夢みたような いつか忘れたような 夢をたずねる人に 今 贈る 歌おう 謳おう 心の限り 愛をこめて あなたのために 歌おう 謳おう 心の限り 愛をこめて あなたのために
下町の上、山の手の下中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三下町では彼女はとびっきりの上玉 しみったれた奴らなんかまっぴらの上玉 山の手ではあいつは見くだされた皮肉屋 気取り屋たちのゲームからこぼれた皮肉屋 似合いと意外は紙一重のめぐり会い いちいち気に障るしたたかな組み合わせ 下町の上、山の手の下 下町の上、山の手の下 少しだけ油断をさせてくれ  思い出はすれ違う話せば話すほど ケンカにもならないイライラの繰り返し そして彼女は下町へあいつは山の手へ 帰りついて初めて荒野だと気がつく 下町の上、山の手の下 下町の上、山の手の下 もう一度油断をさせてくれ  下町から山の手へ電車は通わない 山の手から下町へ電車は通わない けれど彼女は山の手へあいつは下町へ 気に障る相手のもとへと歩いてゆく 下町の上、山の手の下 下町の上、山の手の下 もう一度油断をさせてくれ  下町の上、山の手の下 下町の上、山の手の下
I Love You, 答えてくれ中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆきI Love You, 答えてくれ I Love You, 答えてくれ I Love You, 答えてくれ I Love You  何か返してもらうため 君に愛を贈るわけじゃない あとで返してもらうため 君に時を贈るわけじゃない 君はひどい目に遭いすぎて 疑い深くなってしまった 身を守るのはもっともだけど 世界全部毒だなんて悲しいよ 愛さずにいられない馬鹿もいる 気にしないで受けとればいいんだよ 愛さずにいられない馬鹿もいる 受けとったと答えてほしいだけさ I Love You, 答えてくれ I Love You, 答えてくれ I Love You, 答えてくれ I Love You  プラスマイナス数えながら 君をみつめるわけじゃない いつか実りをもらうため 君を大事にするわけじゃない 惚れたほうが損になるなんて 取り引きや投資じゃあるまいし 惚れて嬉しい 単に嬉しい 同じ時代に生まれて嬉しい 愛さずにいられない馬鹿もいる 悩まないで受けとればいいんだよ 愛さずにいられない馬鹿もいる 受けとったと答えてほしいだけさ I Love You, 答えてくれ I Love You, 答えてくれ I Love You, 答えてくれ I Love You  愛さずにいられない馬鹿もいる 悩まないで受けとればいいんだよ 愛さずにいられない馬鹿もいる 受けとったと答えてほしいだけさ I Love You, 答えてくれ I Love You, 答えてくれ I Love You, 答えてくれ I Love You  I Love You, 答えてくれ I Love You, 答えてくれ I Love You, 答えてくれ I Love You
幸福論中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき今夜泣いてる人は 僕一人ではないはずだ 悲しいことの記憶は この星の裏表 溢れるはずだ 他人の笑顔が悔しい 他人の笑顔が悔しい そんなことばが心を飛び出して飛び出して走り出しそうだ 笑顔になるなら 見えない所にいてよ 妬ましくて貴方を憎みかけるから プラスマイナス他人の悲しみをそっと喜んでいないか  闇が回っているよ 星を回っているよ 嗚咽を拾い集めてふくらんでふくらんで堕落してゆくよ 薄い扉を隔てて 国境線を隔てて 泣いてる時はみんな ひとりずつひとりずつ膝を抱くのだね 孤独が恐けりゃ誰にも会わないことね いい人に見えるのは 他人だからよね 生まれたばかりの子供は欲の塊 叱られそうな説ね  プラスマイナス幸せの在庫はいくつ 誰が泣いて暮らせば僕は笑うだろう プラスマイナス他人の悲しみをそっと喜んでいないか
月迎え中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三月を迎えに出かけませんか 部屋を抜けておいでなさい 月は意外と今の季節にとても近くに降りてくる 何かが足元をすり抜けて走る 生き物が足元くすぐって逃げる 見覚えがあるでしょう 自分の影だもの 寝巻と裸足で丘の上に着けば 先ゆく影が くるり振り返るよ 月を迎えに出かけませんか 部屋を抜けておいでなさい  月を迎えに出かけませんか 身体抜けておいでなさい 月の光は傷にしみない 虫の背中も痛まない 月は山の縁(へり)を離れたときから 少しずつふやけて空いっぱいになる さわってみたかった かじってみたかった 同んなじ望みで月を見上げるのは 隣の谷から来た 小さいカナヘビ 月を迎えに出かけませんか 身体抜けておいでなさい
You don't know中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三・デビッド・キャンベル意味もない挨拶がわりのkiss あなたには記憶にも残らない 私には眠れないひと晩 思い出は宝物になったの 期待なんかしないことと固く誓ったのに心乱れて You don't know はるかに You don't know どんなに 見つめてみてもあなたは気づきもしない 窓辺の花より値打ちがない You don't know はるかに You don't know どんなに 見つめてみてもあなたは気づきもしない 何も何も You don't know  この思い気づかれてはいけない 友達でいることさえなくなる 特別な素振りをしないために 特別に心は痛んでいる 誰でもない冗談さえ私のことかと怯えてしまう You don't know はるかに You don't know どんなに 見つめてみてもあなたは気づきもしない 窓辺の鳥より値打ちがない You don't know はるかに You don't know どんなに 見つめてみてもあなたは気づきもしない 何も何も You don't know
シュガー中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき椎名和夫スパンコールと羽根飾りをつけて 今夜もあたしの出番が来る ありえないような お伽の駅から 今夜も 男たち 旅立ってゆく  二文字 砕けた 呼び込みのネオンは おかげで 故郷のつづりと似てしまった 霧の深い夜は 大好きよ 5m先に あの日の夢たちが 映画みたいに映る  夢は57セント 1度足を上げる値段 夢から夢へ綱渡り SUGAR SUGAR 砂糖菓子  A.M.3時までには 迎えに行かなきゃね あの児の夜泣きする声が 聞こえて来る 預けっぱなしで なつかない瞳が あいつとそっくりに あたしをさげすむわ  夢は57セント 1度足を上げる値段 胸から胸へ綱渡り SUGAR SUGAR 砂糖菓子  欲しかったものは 手に入れたわ 何もかもさ ほら こんなに光ってる 靴もネックレスも 人生は 2番目の夢だけが叶うものなのよ ほら だって あの人はあたしに残らない  隣の店から 風に乗って流されて来る 油の匂いで 胸やけがするわ スポンジのようなパンを 水で喉に押し込んで 今夜も 極楽へ 踊り出してゆく  夢は57セント 1度足を上げる値段 ここから どこへ まだゆける SUGAR SUGAR 砂糖菓子  夢は57セント 1度足を上げる値段 ここから どこへ まだゆける SUGAR SUGAR 砂糖菓子
蒼い時代中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三蒼い時代のことやから忘れてやってくださいと あなたの親に謝られても 何のことかわからないわ 蒼い時代のただなかで私たちは互いに 過去も未来もないことにして固く抱きあったね 正しくても間違いでもかまわなかった あなたといることだけしか思わなかった 蒼い時代のことやから忘れてやってくださいと あなたの親が頭を下げる 私は陽だまりを見る  あんな昔の約束をあなたが覚えていたなんて 驚きました 私はとうに今の暮らしに変わっています あなたと同じ目元がうるんだように安らぐ ガラスの中に私は見てる遠い陽だまりの日々 正しくても間違いでもかまわなかった あなたといることだけしか思わなかった 蒼い時代のことなんか幻でした 約束は信じてなんかいませんでした これで良かったのよね
あなたでなければ中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき瀬尾一三・中村哲見間違えるなんてはずは ありえないと思うんです 聞きそびれるなんてはずは ありえないと思うんです 馴染んだあなたのことぐらい わかりきったつもりでした 見慣れたあなたの肌ぐらい 思い出せるつもりでした その肌は誰のもの その声は誰のもの 知らない人を見るようで心もとなくなるけれど あなたでなければイヤなんです あなたでなければ駄目なんです 似たような人じゃなくて 代わりの人じゃなくて どうしてもあなたにいてほしいんです  そうです出会った日のあなたとも ほんの昨日のあなたとも 違うあなたになれるんですね 人は変わってゆくんですね そうよね変わらないつもりでいた私だって 変わるんですよね どうせ変わってゆくものなら あなたと一緒に変わりたい その爪は誰のもの その文字は誰のもの あなたを1から覚えなきゃ 私を1から言わなきゃね あなたでなければイヤなんです あなたでなければ駄目なんです 似たような人じゃなくて 代わりの人じゃなくて どうしてもあなたにいてほしいんです  海を見ていたせいかしら はるか見ていたせいかしら あなたの目に映る世界に私がいないようで 海を憎んだ あなたでなければイヤなんです あなたでなければ駄目なんです 似たような人じゃなくて 代わりの人じゃなくて どうしてもあなたにいてほしいんです あなたでなければイヤなんです あなたでなければ駄目なんです
誰のせいでもない雨が中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき誰のせいでもない雨が降っている しかたのない雨が降っている 黒い枝の先ぽつりぽつり血のように りんごが自分の重さで落ちてゆく 誰のせいでもない夜が濡れている 眠らぬ子供が 責められる そっと通る黒い飛行機があることも すでに赤子が馴れている もう誰一人気にしてないよね 早く 月日すべての悲しみを癒せ 月日すべての悲しみを癒せ  怒りもて石を握った指先は 眠れる赤子をあやし抱き 怒りもて罪を穿った唇は 時の褥に愛を呼ぶ されど 寒さに痛み呼ぶ片耳は されど 私の裏切りは 誰のせいでもない雨が降っている 日々の暮らしが降っている もう誰一人気にしてないよね 早く 月日すべての悲しみを癒せ 月日すべての悲しみを癒せ  船は港を出る前に沈んだと 早すぎる伝令が火を止めにくる 私たちの船は 永く火の海を 沈みきれずに燃えている きのう滝川と後藤が帰らなかったってね 今ごろ遠かろうね寒かろうね 誰かあたしのあの人を救けてよと 跣(はだし)の女が雨に泣く もう誰一人気にしてないよね 早く 月日すべての悲しみを癒せ 月日すべての悲しみを癒せ 早く 月日すべての悲しみを癒せ 月日すべての悲しみを癒せ
HALF中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆきはじめてあなたを見かけた時に 誰よりもなつかしい気がしました 遠い昔から知ってたような とてもなつかしい人に思えて 気のせいでしょうとそれきり忙しく 時は流れてゆく費やす日々 傷つけ傷つく苦い旅の中で 私あなたのこと思い出したわ 次に生まれて来る時は めぐり会おうと誓ったね 次に生まれて来る時は 離れないよと誓ったね なんで遠回りばかりしてきたの 私 誓いを忘れて今日の日まで 私たちは こうしてさすらいながら この人生もすれ違ってしまうのですか  誰でもいいほどさみしかったけれど 誰からももらえはしない愛だった 遠い彼方の日 誓った約束を やっと思い出す でも遅すぎて 寄り添いたくて寄り添いたくて 魂の半分が足りなかった 人違いばかりくり返すうちに 見失うばかりの大切な人 次に生まれて来る時は めぐり会おうと誓ったね 次に生まれて来る時は 離れないよと誓ったね なんで遠回りばかりしてきたの 私 誓いを忘れて今日の日まで 私たちは こうしてさすらいながら この人生もすれ違ってしまうのですか  次に生まれて来る時は めぐり会おうと誓ったね 次に生まれて来る時は 離れないよと誓ったね せめて伝えたい 後ろ姿に 私 おぼえていたよと今さらなのに もう一度誓いなおすことができるなら この次に生まれて来る時は きっと
テキーラを飲みほして中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆきおまえの惚れた あの女を真似て 使い古しの女っぽさ あたしも染まってみた おまえの惚れた 相手が変わるたび あたしも次々変わったわ 悪魔でも天使でも  6年目ね 待てと言われもせず 今夜聞く風の噂 身を固めるんだってね  テキーラを飲みほして テキーラを飲みほして 短かった幻の日々に こちらから Say Good Bye  おまえの歩く そのとおりに Goin' Down 街はいくらでも おちぶれるやり方の見本市 ふたりで同じ ひとつ穴のむじな 腐れ縁と呼ばれたかったわ 地獄まで落ちてでも  6年目ね 待てと言われもせず 今夜聞く風の噂 身を固めるんだってね  テキーラを飲みほして テキーラを飲みほして 短かった幻の日々に こちらから Say Good Bye
流浪の詩中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆきエジソンさあママ 町を出ようよ 激しい雨の夜だけど 仕度は 何もないから はだしでドアをあけるだけ 形見になるようなものを 拾うのは およし 次の町では そんなものは ただ邪魔になるだけ  いつもこうなることぐらい わかりきってるものだから 必ず町で一番 暗い酒場で ママは待つ こんどは西へ行こうか それとも南 愚痴はあとから聞いてあげるから 今は泣かないで  東の風が吹く頃 長距離バスが乗せて来た あの人の黄色いジャケツ それから先は おきまりどおりに家をとび出した 遠い遠い昔のこと  何度も 人違いをしたわ あの人には めぐり逢えず 旅から旅をゆく間に 顔も忘れてしまってた それでも 旅を忘れて 悲しみを捨てて ひとつ 静かに暮らしてみるには わるくなりすぎた  いつか東風の夜は あたしの歌を聴くだろう 死んでも 旅をつづける 女の歌を聴くだろう 片手にママと名付けた 黒猫を抱いて 暗い夜道で風を呼んでいる 声を聴くだろう  東の風は いつでも 長距離バスを乗せて来る あの人の黄色いジャケツ それから先は おきまりどおりに 家をとび出した 遠い遠い昔のこと  さあママ 町を出ようよ 激しい雨の夜だけど 仕度は 何もないから はだしでドアをあけるだけ 形見になるようなものを 拾うのは およし 次の町では そんなものは ただ邪魔になるだけ  東の風が吹く頃 長距離バスが乗せて来た あの人の黄色いジャケツ それから先は おきまりどおりに家をとび出した 遠い遠い昔のこと  風は東風 心のままに いつか 飛んで飛ばされて 砕け散るまで だから  風は東風 心のままに いつか 飛んで飛ばされて 砕け散るまで
永遠の嘘をついてくれポルノグラフィティポルノグラフィティ中島みゆき中島みゆきTASUKU・ポルノグラフィティニューヨークは粉雪の中らしい 成田からの便はまだまにあうだろうか 片っぱしから友達に借りまくれば けっして行けない場所でもないだろうニューヨークぐらい なのに永遠の嘘を聞きたくて 今日もまだこの街で酔っている 永遠の嘘を聞きたくて 今はまだ二人とも旅の途中だと 君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ 永遠の嘘をついてくれ なにもかも愛ゆえのことだったと言ってくれ  この国を見限ってやるのは俺のほうだと 追われながらほざいた友からの手紙には 上海の裏街で病んでいると 見知らぬ誰かの下手な代筆文字 なのに永遠の嘘をつきたくて 探しには来るなと結んでいる 永遠の嘘をつきたくて 今はまだ僕たちは旅の途中だと 君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ 永遠の嘘をついてくれ 一度は夢を見せてくれた君じゃないか  傷ついた獣たちは最後の力で牙をむく 放っておいてくれと最後の力で嘘をつく 嘘をつけ永遠のさよならのかわりに やりきれない事実のかわりに たとえくり返し何故と尋ねても 振り払え風のようにあざやかに 人はみな 望む答えだけを聞けるまで尋ね続けてしまうものだから 君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ 永遠の嘘をついてくれ 出会わなければよかった人などないと笑ってくれ  君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ 永遠の嘘をついてくれ 出会わなければよかった人などないと笑ってくれ
あなたが海を見ているうちに中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき安田裕美あなたが海を見ているうちに 私 少しずつ遠くへゆくわ 風が冷たくならないうちに 私 もうすぐ そこは国道  風は夕風 心を抜けて 背中を抜けて あなたへ帰る 忘れないでね 忘れたいんだ 言えない言葉 背中から背中へ  だれか 車で待ってるみたいな 少し気取った 甘い足どりは せめて最後の 私のお芝居 どこまで行けば バスが来るのかしら  遠いうしろで 車の音がすると あなたが呼んで くれたのかと思って わざと少しだけ急ぎ足になる 追い越してゆく ふたりづれ フェアレディ  こんな海辺に するんじゃなかった いいかげんな 街ならよかった  持ったサンダル わざと落として もう一度だけ ふり返りたいけれど きっと あなたは もういないから ふり返れない 国道 海づたい
忘れな草をもう一度中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆきふいに聞いた 噂によれば 町はそろそろ 春のようです 君のいない 広い荒野は いつも今でも 冬というのに  君の町は晴れていますか 花の種は 育ちましたか 僕はここで 生きてゆきます 未練な手紙になりました 忘れな草もう一度ふるえてよ あの人の思い出を抱きしめて 忘れな草もう一度ふるえてよ あの人の夢にとどけ  春や夏や秋があるのは しあわせ行きの 駅の客です 君を乗せた 最後の汽車が 消えた荒野は 長い冬です  君は今も咲いていますか 誰のために咲いていますか 僕はここで 生きてゆきます 未練な手紙になりました 忘れな草もう一度ふるえてよ あの人の思い出を抱きしめて 忘れな草もう一度ふるえてよ あの人の夢にとどけ  君は今も咲いていますか 誰のために咲いていますか 僕はここで 生きてゆきます 未練な手紙になりました 忘れな草もう一度ふるえてよ あの人の思い出を抱きしめて 忘れな草もう一度ふるえてよ あの人の夢にとどけ
遍路中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆきはじめて私に スミレの花束くれた人は サナトリウムに消えて それきり戻っては来なかった はじめて私が 長い長い手紙書いた人は 仲間たちの目の前で 大声で読みあげ 笑ってた 私がまだ 一人旅に憧れてた頃 もう幾つ目の 遠回り道 行き止まり道 手にさげた鈴の音は 帰ろうと言う 急ごうと言う うなずく私は 帰り道も とうになくしたのを知っている  はじめて私に 甘い愛の言葉くれた人は 私が勤めた店に 前借りに現われ雲隠れ はじめて私に 笑い顔がいいと言った人は あれは私の聞き違い 隣の席の娘あての挨拶 もう幾つ目の 遠回り道 行き止まり道 手にさげた鈴の音は 帰ろうと言う 急ごうと言う うなずく私は 帰り道も とうになくしたのを知っている  はじめて私に 永遠の愛の誓いくれた人は ふたりで暮らす家の 屋根を染めに登り それっきり はじめて私に 昔は忘れろと言った人は 今度は 彼の 人違い あまりに誰かを待ちすぎたあげくに もう幾つ目の 遠回り道 行き止まり道 手にさげた鈴の音は 帰ろうと言う 急ごうと言う うなずく私は 帰り道も とうになくしたのを知っている
海鳴り中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき海鳴りが寂しがる夜は 古い時計が泣いてなだめる 遠く過ぎて行った者たちの 声を真似して 呼んでみせる  覚えてるよ 覚えてるよ この足元で はしゃいでいたね 覚えてるよ 覚えてるよ 時計だけが 約束を守る  海鳴りよ 海鳴りよ 今日も また お前と 私が 残ったね  海鳴りよ 海鳴りよ 今日も また お前と 私が 残ったね  見てごらん 今歩いてゆく あんな ふたりを 昔みたね そして 今日は 明日は 誰が 私の ねじを 巻いてくれるだろう  忘れないで 忘れないで 叫ぶ声は 今も 聞こえてる 忘れないよ 忘れないよ 時計だけが約束を守る  海鳴りよ 海鳴りよ 今日もまた お前と 私が 残ったね  海鳴りよ 海鳴りよ 今日もまた お前と 私が 残ったね
バス通り中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき萩田光雄昔の女を だれかと噂するのなら 辺りの景色に気をつけてからするものよ まさかすぐ後ろの ウィンドウのかげで いま言われている 私が 涙を流して すわっていることなんて あなたは 夢にも思っていないみたいね  バスは雨で遅れてる 店は歌が 止まってる ふっと聞こえる 口ぐせも 変わらないみたいね それがつらいわ  時計をさがして あなたが店をのぞくまで 私は無理して 笑顔になろうとしてる  古びた時計は 今でも 昔のように あなた待ちわびて 十時の歌を歌いだす 小指をすべらせて ウィンドウをたたく ねえ 一年半遅刻よ あの日はふたりの時計が違ってたのよね あなたはほんとは待っていてくれたのよね  バスは雨で遅れてる 店は歌が流れだす 雨を片手でよけながら 二人ひとつの上着 かけだしてゆく  ため息みたいな 時計の歌を 聴きながら 私は ガラスの指輪をしずかに落とす
産声中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき小林信吾・瀬尾一三忘れてきたもの何かある 捨て去ってきたもの何かある どれも都合(たや)良(す)く消え去りはしない どれも都合(たや)良(す)く呼び戻せるはずもなくて 誰かが私に問いかける 何びとであるか問いかける 聞きたい答は既(すで)に決まってる 私が属する国の名を聞きたがる 「産まれは何処(どこ)の国」 「心は何処(どこ)の国」 それだけで聞き終える 何もかも聞き終える 誰か私のために あの歌を歌ってください まだ息をするより前の 産まれながら知っていた歌を 誰か私のために あの歌を歌ってください 産まれくる総ての人が 習いもせず歌える同じ歌 忘れてきたもの何かある 捨て去ってきたもの何かある どれも都合(たやす)良く消え去りはしない どれも都合(たやす)良く呼び戻せるはずもなくて  もう一度産まれることが もう一度あったとしても 時は戻らない 続きを編むだけ かなうなら あなたと 私が産まれた日 心が産まれた日 それと知ることもなく過ぎてきたあの日々を 誰か私のために あの日々を教えてください 何度でも歌は始まる 始まりの音が思い出せたら 忘れてきたもの何かある 捨て去ってきたもの何かある どれも都合(たやす)良く消え去りはしない どれも都合(たやす)良く呼び戻せるはずもなくて
すずめ中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき告井延隆別れの話は 陽のあたる テラスで紅茶を 飲みながら あなたと私の 一日の 一頁(ページ)を 読むように 別れの話を する時は 雨降る夜更けに 呼ばないで あなたと私の 一生が 終わるように 響くから  時計の中に だれかがいるの 旅立つ支度の あなた 今なら汽車に 間に合うかしら 車を さがしてくるわ 雀 雀 私の心 あなたのそばを 離れたくない なのに なのに ふざけるばかり 雀のように はしゃいでるばかり  あなたにもらった パステルの 私の似顔を 捨てたいわ 焼くのはあまりに つらいから 夜の海に 捨てたいわ  いつものように 手を振りながら あなたの車が消える ついでのように 見送りながら 私 いつか走りだす 雀 雀 私の心 あなたのそばを 離れられない 呼んで 呼んで 雀のように あなたのあとを 追いかけてゆくの  雀 雀 私の心 あなたのそばを 離れられない 呼んで 呼んで 雀のように あなたのあとを 追いかけてゆくの
断崖―親愛なる者へ―中島みゆき中島みゆき中島みゆき中島みゆき福井峻風は北向き 心の中じゃ 朝も夜中も いつだって吹雪 だけど 死ぬまで 春の服を着るよ そうさ 寒いと みんな逃げてしまうものね、みんなそうさ  走り続けていなけりゃ 倒れちまう 自転車みたいな この命転がして 息はきれぎれ それでも走れ 走りやめたら ガラクタと呼ぶだけだ、この世では  冷えた身体を 暖めてくれ すがり寄る町に 住む人とてなく 扉をあけて 出てくる人は 誰も今しも 旅に出る仕度、意気も高く  生きてゆけよと 扉の外で 手を振りながら 呼んでる声が聞こえる 死んでしまえと ののしっておくれ 窓の中 笑いだす声を 聞かすくらいなら、ねぇ、おまえだけは  生きる手だては あざないものと 肩をそらして 風を受けながら いま 崩れゆく 崖の上に立ち 流し目を使う 昔惚れてくれた奴に、なさけないね  風は北向き 心の中じゃ 朝も夜中も いつだって吹雪 だけど 死ぬまで春の服を着るよ そうさ 寒いとみんな逃げてしまうものね そうさ 死んでも春の服を着るよ そうさ 寒いとみんな逃げてしまうものね  そうさ 死んでも春の服を着るよ そうさ 寒いとみんな逃げてしまうものね
ファイト!福山雅治福山雅治中島みゆき中島みゆきあたし中卒やからね 仕事をもらわれへんのやと書いた 女の子の手紙の文字は とがりながらふるえている ガキのくせにと頬を打たれ 少年たちの眼が年をとる 悔しさを握りしめすぎた こぶしの中 爪が突き刺さる  私、本当は目撃したんです 昨日電車の駅 階段で ころがり落ちた子供と つきとばした女のうす笑い 私、驚いてしまって 助けもせず叫びもしなかった ただ恐くて逃げました 私の敵は 私です  ファイト! 闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう ファイト! 冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ  暗い水の流れに打たれながら 魚たちのぼってゆく 光ってるのは傷ついてはがれかけた鱗が揺れるから いっそ水の流れに身を任せ 流れ落ちてしまえば楽なのにね やせこけて そんなにやせこけて魚たちのぼってゆく  勝つか負けるかそれはわからない それでもとにかく闘いの 出場通知を抱きしめて あいつは海になりました  ファイト! 闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう ファイト! 冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ  薄情もんが田舎の町に あと足で砂ばかけるって言われてさ 出てくならおまえの身内も住めんようにしちゃるって言われてさ うっかり燃やしたことにしてやっぱり燃やせんかったこの切符 あんたに送るけん持っとってよ 滲んだ文字 東京ゆき  ファイト! 闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう ファイト! 冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ  あたし男だったらよかったわ 力ずくで男の思うままに ならずにすんだかもしれないだけ あたし男に生まれればよかったわ  ああ 小魚たちの群れきらきらと 海の中の国境を越えてゆく 諦めという名の鎖を 身をよじってほどいてゆく  ファイト! 闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう ファイト! 冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ  ファイト! 闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう ファイト! 冷たい水の中を ふるえながらのぼってゆけ  ファイト!
全4ページ中 1ページを表示

リアルタイムランキング

  1. Bling-Bang-Bang-Born
  2. ライラック
  3. さよーならまたいつか!
  4. 366日
  5. 償い

歌ネットのアクセス数を元に作成
サムネイルはAmazonのデータを参照

注目度ランキング

  1. Masterplan
  2. 相思相愛
  3. Penalty
  4. 笑い話
  5. 運命

歌ネットのアクセス数を元に作成
サムネイルはAmazonのデータを参照

×