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  • 松本千夏
    海沿いを走り、行きつけのガソスタに。
    海沿いを走り、行きつけのガソスタに。

    松本千夏

    海沿いを走り、行きつけのガソスタに。

     2023年4月26日に“松本千夏”がニューシングル『となりあわせ』をリリースしました。タイトル曲はTVアニメ『おとなりに銀河』のオープニング主題歌で、松本千夏初のアニメ主題歌、初の書き下ろし楽曲に挑戦した、記念すべき楽曲。ふたりの恋模様が浮かぶような、キュンとする恋心を書いたリリックと、ハートフルなアニメ作品のスタートを飾る、爽やかなメロディーが合わさった1曲となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“松本千夏”による歌詞エッセイをお届け。第1弾は今作の収録曲「 ガソスタ 」にまつわるお話です。イヤな夢を見てしまった日、バイクを走らせ、行きつけのガソスタでふと嗅いだ匂いで思い出したのは…。歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 すごく幸せを感じた日の夜、何故か不幸な夢を見る。   見知らぬ誰かに殺されたり、家族が死んだり、好きな人に振られたり、ゾンビに顔から食べられてしまったり。心の奥底で、何かを恐れているのかもしれない。そして、ゾンビは、絶対に最近見ているウォーキングデッドのせい。   しょうもない夢に今日も惑わされて、涙目で起きてしまう自分にうんざりする。   背中にかいた嫌な汗をシャワーで洗い流して、お気に入りのシャツを羽織ってバイクに跨る。 そして、目的地もなく走らせてみる。   車体は重いのに、走らせると軽くて、本当にどこまでも行けそうだ。 気分を良くした単純な私は、何も無かったように、ただ気持ち良く風を受けて走っている。   海沿いを走り、行きつけのガソスタに。そしていつものお兄さんに「レギュラー満タンで」って伝える。   ふと嗅いだガソリンの匂いで、つい元恋人が頭を過ぎった。ガソスタで働いていた彼はいつも油まみれ。「油くさいよ」と伝えると、匂いを気にする素ぶりもそうだし、この匂いも好きだった。   このお兄さんにもきっと大切な人がいるんだろうな、なんて勝手に想像してたらもう満タンになっていた。   帰り道、あともう少しで家。 気づいたら、心まで満タンになっている。   人と人が、いつ出会っていつ別れるかなんて誰にもわからない。 好きになったり、嫌いになったり。 風みたいに、気まぐれだ。   自分にできることは、今目の前にいる人を守り抜くことだと思う。   どれだけ嫌な夢をみたって、また一日が始まる。 どれだけ人と別れても、また出会う。   そんな人生という名の道のりを、寄り道しながら、謳歌していきたい。   <松本千夏> ◆紹介曲「 ガソスタ 」 作詞:松本千夏 作曲:松本千夏 ◆ニューシングル『となりあわせ』 2023年4月26日発売 https://chinatsu-matsumoto.lnk.to/GASOSUTA_Remix <収録曲> 1.「となりあわせ」 2.「ガソスタ」 3.「めんどくさい」 ◆ワンマンライブ「歌って」 2023年8月13日(日) 池袋 Club Mixa OPEN 17:30 / START 18:00 \3,900(税込)/オールスタンディング Lコード:71745 チケット発売中 https://l-tike.com/search/?lcd=71745

    2023/06/09

  • 山村響
    より良い自分になんてならなくていい。私はいまが「完璧」だ。
    より良い自分になんてならなくていい。私はいまが「完璧」だ。

    山村響

    より良い自分になんてならなくていい。私はいまが「完璧」だ。

     2023年5月31日に“山村響”がニューシングル「Kawaii♡Dragon」をリリースしました。完全セルフプロデュースの最新作。歌詞に込められているのは国民食・ラーメンへの愛。透明感とパワフルさを併せ持った歌と、キャッチーなメロディラインがクセになり何度でもリピートして聴きたくなる1曲となっております。    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“山村響”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「 Kawaii♡Dragon 」にまつわるお話。深夜に部屋を飛び出し、最高で最悪の突破口を開いた先に待っていたものは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください! 「もう我慢ならない、私はいく。」   深夜0時を過ぎて間も無く、静かに決意を燃やし、ノーメイクにボサついた髪、部屋着のTシャツにパーカーを引っ掛けて部屋を飛び出した。 スニーカーなんて大層なものは履かない。近所のカカクやすくクラシをおいしく支えてくれるスーパーで買ったクロッ○スのようなものが、しっかりと私の素足を包み込んでくれる。     気遣い症の母に似て、社会に出てからはありとあらゆる面で気を遣いすぎて生きてきた。そう言ってしまえば耳障りは良いが、実際にその気遣い“だと思っているもの”が功を奏すことはそうそう無い。 良かれと思って発する言葉や浮かぶ思考が、実のところは自分本位でしかなく、その先に何かを期待しては撃沈し、立ちはだかった自分の浅ましさに目眩がして疲れ切ってしまう。     小さな頃から、随分と自分に期待と過信をして生きてきた。 ちょっと養成所に通えばすぐに声優になれると思っていたし、アニメの主役をバンバンこなして、主題歌なんか歌っちゃったりして。そんな夢想がただの妄想だということに気がつくのにかなりの月日を要した。簡単になれる職でもなければ、主役をバンバンなんて夢のまた夢。主題歌なんて夢の夢の夢の…言葉にするのも虚しい。 それでもまた自分に期待をしては、撃沈して心をベコベコにのされてしまうのだ。     なんとかかんとか仕事を繋ぐ。食べて、寝て、起きて、働く。 上京15年目の冬は、夢に見ていたような、違うような、ちょっとだけほろ苦い日々だ。       とにかく何か悪いことをしてやりたかった。 とっくに「フレッシュな若手!」とは口が裂けても言えない世代へ突入している。そんな自分を律し、たるんできた体に鞭を打って、金色の炭酸も、茶色い塊も、光り輝く真白の粒さえ口に入れることを抑えていた。     全てはより良い自分になるために。それだけを心に掲げてなんとか走ってきたが、それが一体何になるというのか。 気を遣って、自分に期待をしてベコベコに疲れ切って。たかが数日数週間好物を控えたところで何が変わるものか。人生そんなに甘くない。もう我慢ならない、私はいく! 心の中で何かがプツリと切れる音がした。       私は私を押さえつけていたのだ。 それに気づけた今、私は、いい子ちゃんぶってた私自身に、最高で最悪の突破口を開いてやることに決めた。       カカクやすくクラシをおいしく支えてくれるクロッ○スもどきが足取り軽やかに、赤々と照らされた店内へと私を導いてゆく。 見慣れたボタンの並び。半年ぶりに会えた遠距離恋愛の恋人のよう。するりと落ちてきた紙切れはさながら今から繰り広げられるアバンチュール行きのチケットである。     腰を掛け、テーブルの水をグラスに注ぐ。カラカラと氷が音を立て、冷たい感触が喉元を通り過ぎ、火照った心を冷ましてくれる。       ついにその時は来た。 運ばれてきた希望。光り輝く黄金色の海。その中を泳ぐあらゆる具材たちが、早くそちらへ連れて行ってくれと言わんばかりに見上げていた。 私はついにやるのだ。       ずるり、と一口目を啜った瞬間、目の前は真っ白になった。 何もかもが無に帰した空間。口の中の感覚だけをひたすらに、余すところなく感じきる。 気づけば瞼は固く閉じられていた。脳内に絶対的な旨味の波が押し寄せてきて、危うくその波に飲まれてしまいそうになり慌てて瞼を開く。     やってやった。 自分を高めるためのメソッドよりも何よりも、達成感と確かな満足感があるのは何故なのだろう。この感覚こそが、私が今この世界に生きている意味なのではないかとさえ感じる。得も言われぬ多幸感に身体を震わせながら、ひたすらに黄金色の海へと航海を進めた。       やりたいことをやりたいようにやる。生きとし生けるものが本来当たり前にしてもいいことを、いつの間にか自分で縛り付けていたように思う。世間体や年齢を理由に諦めたことが、こうでなければと決めつけていたことが、あまりにも増えすぎていた。     だけど、断じてそうではないのだ。     より良い自分になんてならなくていい。私は今が「完璧」だ。 最後の一口と共に、そんな思考が自分の身体へと染み渡っていった。 啜りの嵐を乗り越えた黄金色の海は、その小さな円の中で穏やかに凪いでいた。       ふと、器の淵に描かれた模様に目が止まる。 そこには一匹の龍が、脂の紫吹きに身体をくねらせながら悠々と泳いでいた。見よと言わんばかりに自信たっぷりな顔つきで、どこか愛嬌があって憎めない。 その姿に思わず笑みがあふれ、「可愛い…」という言葉が口をついて出ていた。     ハッと我にかえる。 「可愛い龍…龍…ドラゴン……カワイイ、ドラゴン…!」 脳内でパズルが組み上がっていく。 今となっては耳にこびりつくほど歌ったあのメロディーが、気づけば口からこぼれ出ていた。     新しいものを生み出せる予感をはらんだ幸福感がじわじわと押し寄せる。 器の淵を泳ぐ龍は、ほれ見たことかと悪戯に笑っているように見えた。       深夜1時過ぎの闇。 家を出た時とは明らかに違う軽やかさで帰路に着く。 もうカカクやすくクラシをおいしく支えてくれる某に導いてもらうような私ではない。 自分の足で、行きたいところへ、どこへだってなんだってやれる私になったのだ。       最高で最悪の突破口を抜けた先に待っていたのは、とんこつの大海原を泳ぎ飛び回るかわいいドラゴンとのアバンチュールであった。     <山村響> ◆紹介曲「 Kawaii♡Dragon 」 作詞:山村響 作曲:山村響  ◆ニューシングル「Kawaii♡Dragon」 2023年5月31日発売 https://ssm.lnk.to/KawaiiDragon ◆『Bitter Sweet EP』 2023年9月6日発売 <収録曲> 1.Kawaii♡Dragon 2.ルーズソックス 3.クローゼット・ミュージック feat. 朝日奈丸佳 4.Maybe Happy Lucky 人生 5.Bitter Sweet Drops   CD: https://ssm.lnk.to/BitterSweetEP DIGITAL : https://ssm.lnk.to/BSE ◆ワンマン・ライブ情報 山村 響 LIVE 2023 ~Bitter Sweet Night~ 会場:代官山 SPACE ODD(https://spaceodd.jp) 公演日:2023年10月15日(日) OPEN/START:17:00開場 18:00開演 チケット:前売 5,200円(整理番号付・1D別) ※オールスタンディング 出演:山村 響(Vo)/幡宮航太(Key)/山﨑浩二朗(Dr)/安島龍人(Gt) ゲスト:朝日奈丸佳   ▼チケット発売中 URL: https://t.livepocket.jp/e/58cr8

    2023/06/08

  • クジラ夜の街
    恋慕について
    恋慕について

    クジラ夜の街

    恋慕について

     2023年5月10日に“クジラ夜の街”がメジャーデビュー1st EP『春めく私小説』をリリースしました。今作には、ライブでもすでにファンからも 大反響のダークファンタジーな世界観を描いたEPリード曲「BOOGIE MAN RADIO」を含む全6曲が収録!    さて、今日のうたコラムでは、“クジラ夜の街”の宮崎一晴による歌詞エッセイを3回に渡りお届け! 第2弾は収録曲「 ハナガサクラゲ 」にまつわるお話です。好きなひとに告白しなかった、想いは伝えないことにした、そんな恋の選択を取ったあなたへ。歌詞と併せて、このエッセイを受け取ってください。 本当に、つまらないなって思います   恋って無尽蔵じゃないです 想えば想うほど心がすり減っていきます 喉の奥がぎゅうっと痛み 瞳が熱くなって 日常のあれこれも手につかなくなります   やがて恋心は、見返りを求めるようになります 「こんなに好きなんだからちょっとは気にかけて欲しい」と 純粋だった気持ちに欲望が寄生して、それがどんどん膨れ上がっていくんです   ずっと眺めているだけは嫌 話しかけてみたい もっと仲良くなりたい 触りたい 一緒にいたい 一緒にいたいって思われたい   熱は留まることなく迸っていきます 対象に近づけば近づくほど抑えられなくなります 最初は素直な好意だったのに 気づけば肥大化した承認欲求に支配されているのです それは悍ましく、同時に苦しい 自分が自分でなくなっていく感覚すらあるでしょう このままでは好きという感情すら飲み込まれてしまう それだけは避けたい ダメになる前にこの気持ちを早く伝えなくては 葛藤の末 A子は遂に胸中を曝け出した   A子「実はB男クンのこと、ずっと好きでした。付き合ってください」   戸惑うB男。数秒の沈黙。A子にはそれが永遠にも感じられた。紅潮する頬。それはB男も同じであった。   B男「実は俺も…A子のことが好きなんだ」   A子「私たち、両想いってこと?」   B男「そうだ。俺たち、付き合おう」   A子「もちろん!」   チャンチャン♪   本当につまらないなって思います 本当に本当につまらないなって思います 両想いほどときめかないものって無いわ正直   俺は、恋慕なんて秘めておけば秘めておくほど良いと思っている片想い過激派です 元も子もないこと言いますけど 交際の申し出って、エゴじゃないですか? 「見返りが無いまま恋心を保つのがしんどいから、一緒にいてほしい」 ってことですよね要は   その程度なのか君の気持ちは、と思います 人からの承認がないと、好きでいるのもままならないと? そんなの真実の愛じゃないだろ いやさっきから俺がヤバいのは承知の上ですけどね こんなことがまかり通ってたら 世にカップルなんて1組も成立しないですから   ただ、作品内で(あくまで作品内で)俺は そういうのより、叶わなかった想いの方を尊重したいという話 真に美しいのは、もがき苦しみながらも紡ぐ、手の届かぬ人への恋 秘めたる純情、だと考えているから   「告白をしなかった」あなたを、俺は肯定するよってこと 「伝える選択を取らなかった」あなたは情けなくなんかない その気高さは誰よりもよくわかるよってこと   溢れる気持ちの整理がつかなくて 君の住んでる街まで行ってみるけど 君に会いに行くことはしない それくらいの距離感で 織りなす片割れの恋を書きました   ハナガサクラゲという曲をお聴きください   https://lnk.to/hanagasakurage <クジラ夜の街・宮崎一晴> ◆紹介曲「 ハナガサクラゲ 」 作詞:宮崎一晴 作曲:宮崎一晴  ◆メジャーデビュー1st EP『春めく私小説』 2023年5月10日発売   <収録曲> 1. 時間旅行 (Prelude) 2. 時間旅行少女 3. BOOGIE MAN RADIO 4. 浮遊 (Interlude) 5. ハナガサクラゲ 6. 踊ろう命ある限り

    2023/06/07

  • ざきのすけ。
    ならば、どうして詞を書くんだろう? 永遠の問い。
    ならば、どうして詞を書くんだろう? 永遠の問い。

    ざきのすけ。

    ならば、どうして詞を書くんだろう? 永遠の問い。

     2023年5月31日に“ざきのすけ。”がMajor 1st Single「 彼は誰どき 」をリリースしました。タイトル曲は天海祐希×松下洸平の月曜ドラマ『合理的にあり得ない ~探偵・上水流涼子の解明~』主題歌。歌詞には夜明け前の一番暗い時間帯に一人想い悩みつつも、おぼろげに見えてきた明るい朝を期待する気持ちが込められております。    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“ざきのすけ。”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、自身が歌詞を書く理由についてのお話です。何が歌詞を書かせているのか。その答えを見つけるべく、頭のなかのいろんな景色と感情を明かしていただきました。ぜひ今作と併せて、エッセイをお楽しみください。   言葉を、心を書き出す。 不特定多数の人間に見せることを前提として。   僕の中ではその行為の特別さや、意味は随分と前から、ある意味で死にかけているような気がする。しかも、もうクタクタのぐちゃぐちゃに。     一人きりの部屋から、通学中のバスから、夜の喧騒から、あるいは、背を向けて眠る恋人の横から。   誰もがその内に秘めた心の声を、気軽に、すぐさま世界に発信できる。     僕にとって、歌詞を書くという行為は、それとなんら変わりがないと思っている。だから、その行為の特別さについてを自分では考えたことが無かった。   けれど、今回このコラムのお話をせっかく頂けたので、自分の中の何が僕に歌詞を書かせているのか、少し探りたいと思った。     その衝動を探るために、脳ミソの中をさらけ出してみる。   まず、今度は何についての歌を書こう、と自分に問うてみる。     頭の引き出しを開けてみると、   色んな景色と共に昔の心が見えてくる。   好きだったあの子の笑顔。嫌いなアイツが発した皮肉。夢で見た深い霧の不安。昨日の満員電車で、後ろから押されてよろけた先にあった、迷惑そうに此方を睨む男の顔。     それぞれの記憶の螺旋階段を下っていく。     あの子はどうしてあんなに笑っていたんだろう、もしも、それが本心じゃなかったら、とか。     どうして僕はあの日そんなことを思っていたんだろう、その思いを相手に伝えていたら、とか。     、、、、。     昨日、電車の中で睨まれたことって、実はめちゃめちゃ理不尽だったのでは!?!?     後ろから「邪魔だから退けよ!」と言わんばかりに、かなり強い力で押されてよろけてしまったのにも関わらず、前からは「狭い電車の中でなに踊ってんじゃボケぇ!」と言わんばかりの、任侠映画さながらの睨み。やっぱり理不尽である。     同じような理不尽さを学生時代に感じた記憶がある。どうしてだったか、シチュエーションは思い出せないが、部活の顧問に「走れ。」と言われたので、僕は廊下を走った。ちゃんと。が、その直後すれ違った別の教師から、「この世の全ての嫌なこと」への怒りを込めたかのような声で「廊下は走るな!!」と怒鳴られた。これも理不尽である。     板挟みの理不尽。     思えば、人生は色んな場面で、そんなことが往々にしてある。みんなもそんな板挟みの理不尽を経験している気がする。むしろ、社会が板挟みの理不尽で形成されている可能性すらある。そして、その中でもがいていることそのものがなんと綺麗だろうと思った。   この理不尽ともがきはきっと歌にしてみると面白くなるだろう。よし、次はこれを書いてみようか。     いつも「何を歌いたいのか」はこの位ラフな頭で決めている。   ただの思い出と言われるとそれまで。だけど自分でそう呼んでしまうには少し勿体ないような気がする大事なものを回想しながら、次の歌のテーマを気楽に探る。その気楽さとは裏腹に、テーマが見つかった時、僕は少しだけ自分でさえ気づいていなかった本当の気持ちを見つけることが出来る。     今思えば、それが歌に乗ってあなたに届く時、その歌詞はもう僕のものではなくなると、心の奥底で思っているのかもしれない。「真意」よりも素敵な「解釈」がきっとそこにはあるから。   僕は歌詞というものは受け取ってくれる人がいて、初めて意味が生まれるものだと信じているんだ。だから歌詞を書くという行為を続けているんだ。そして、一方通行の発信では無いという点において、それはやっぱり特別なことなのかもしれない。     今日、このコラムを書いてみて、初めてそんな自分の気持ちに気づいた。   僕は自分の歌が、そんな風に受け取ってくれた人それぞれの心の一部に刻まれるのを楽しみにしているのかもしれない。だから詞を書きたくなるし、歌を歌いたくなるんだ。   自分の生活で起きた心の動きがあなたの心とリンクする、その瞬間をすこぶる楽しみにしているんだ。   「永遠の問い」の答えが少しだけ見えた気がする。いつになっても解けないであろうこの問いの答えをこうして少しずつ集めながら、僕は歌を歌い続けたい、と思った。   <ざきのすけ。> ◆「 彼は誰どき 」 作詞:ざきのすけ。 作曲:LASTorder ◆Major 1st Single「彼は誰どき」 2023年5月31日発売   <収録曲> M1:彼は誰どき M2:丸ノ内サディスティック M3:彼は誰どき-instrumental-  

    2023/06/06

  • 平理央
    好きなのに分かり合えない、そんなことあるよね。
    好きなのに分かり合えない、そんなことあるよね。

    平理央

    好きなのに分かり合えない、そんなことあるよね。

     2023年5月31日に“平理央”がDigital Single「やさしい嘘」をリリースしました。1番は女性目線、2番は男性目線で綴られた、リスナーの共感度の高い歌詞となっております。アレンジ、プロデュースは1st シングルから手がけている、CANDYGIRL・detchが担当。洋楽的なトラックに耳残りのあるメロディを乗せたサウンドに仕上がっている、孤独な夜に聴いてほしい1曲です。    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“平理央”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「 やさしい嘘 」にまつわるお話。歌詞に込めた物語と想いを明かしてくださいました。また、今回は音声版もございます。本人の朗読でもエッセイをお楽しみください。好きなのに分かり合えない、そんな恋愛に疲れてしまったあなたへ。 最新作「やさしい嘘」は、恋人同士の気持ちのすれ違いについて、女性男性それぞれの視点から書いた曲です。好きなのに分かり合えない、そんなことあるよね。   舞台は大学四年の春。リクルートスーツを着て就活を頑張る彼女は、ギターを背負ってまだ現実離れした夢を追いかける彼氏のことを見て、不安で胸がいっぱいです。   “いったい彼はこの先どう生きていくつもりなんだろう。私との未来のこと、真剣に考えてくれているのかな”   次会ったとき相談しよう。そう決心しても、いざ彼を目の前にすると、“傷つけたくない”の気持ちが勝ってしまって、なかなか本音で話すことができない。   「幸せにするよ、心配しないで」本気でそう思ってそうな、根拠のない自信に満ちた彼のキラキラした笑顔。そういうところが好きで付き合ったはずなのに、彼のこういうところが、今の彼女にとってはすごく、苦しい。。。   対する彼氏の方は、自分の夢を応援できない彼女の気持ちに実は気づいています。 “彼女の思い描くような自分にはなれない” “だけどやっぱりどうしようもなく彼女のことが好きだ”。 ふたつの気持ちの狭間で苦しむ彼は、またつい耳触りのいい言葉(やさしい嘘)でやり過ごしてしまうのです。   “音楽を続けたい”と、いつまでも自分ひとりの夢を追いかける彼氏と、“家族になりたい”と、ふたりでひとつの夢を描こうとする彼女。価値観が決定的に合わないふたりは、やがて避けられない運命を悟り、そして、恋人として過ごす最後の夜に、一生分のハグをします。   曲中に何度も出てくる<抱きしめて、ぎゅっと>というフレーズは、そんなふたりにとっての、唯一の共通言語。楽曲の“後半=別れ”に向かって、同じ<ぎゅっと>でも歌唱がドラマチックになっていくのが、本作品をより楽しんでいただけるポイントになってます。   大人になると気付かされること。 それは、「好き」という気持ちだけでは一緒にはいられない、ということ。 なぜなら、恋愛と結婚はまったくの別物だから。 向かい合ってお互いの夢を応援し合えるのが恋愛。 そして、同じ方向をみて、ふたりでひとつの夢にむかって足並み揃えていくのが結婚…。なんて。   思いの丈をいっぱい、この曲に綴じ込めました。 恋愛に疲れてしまった人へ。 この歌がきっと、あなたのやるせない気持ちに寄り添って、背中をさすってくれると思う。 <平理央> ◆紹介曲「 やさしい嘘 」 作詞:平理央 作曲:平理央  ◆Digital Single「やさしい嘘」 2023年5月31日発売 配信サービス覧: https://riotaira.lnk.to/yasashiiuso   

    2023/06/05

  • polly
    少しだけ、愛情について理解できるようになった気がしています。
    少しだけ、愛情について理解できるようになった気がしています。

    polly

    少しだけ、愛情について理解できるようになった気がしています。

     2023年5月10日に“polly”がEP『Heavenly Heavenly』をリリースしました。昨年メンバーチェンジを経て新体制となったpolly。Keyboad/Chorusの志水美日を迎えて初の作品となります。そして、今作のリリースを記念して東名阪リリースツアーの開催が決定。各公演ゲストを迎え、6月7日東京WWW Xには“KOTORI”の出演も決定!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“polly”の越雲龍馬による歌詞エッセイをお届け。今回が最終回です。綴っていただいたのは今作の収録曲「 Snow/Sunset 」と「 K 」と「 Kikoeru 」にまつわるお話。それぞれの楽曲に込めた想いを明かしてくださいました。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 前回に引き続き、今回も5月10日にリリースしたEP『Heavenly Heavenly』収録曲について。   M3.「 Snow/Sunset 」 この曲、実は前作『Pray Pray Pray』制作期間に出来ていた曲でした。   とある日の渋谷駅銀座線。ホームから見えるビル街、多数ある高層ビルの隙間から見えた不気味なほどに赤く幻想的な夕日。いつかあの人と観たそれに似ていて、涙するのを堪えられなかった。   渋谷という街に立つと、いつもひとりを感じる。沢山の人の中にいる時の方がひとりを感じる。それも相まったせい。   手に入らないものを思えば思うほど、それの大きさは増していき頭から離れなくなる。   不自由さに直面した時に、これまでどれだけ自由に過ごしてきたのかを見せられる。   そんな曲かなと思う。     M4.「 K 」   この曲は母に向けて書きました。   幼少期、僕はよく祖父母の家に預けられていました。というのも兄の身体が弱く、よく入院しており、母が付きっきりだったからです。   今ならそれを理解し、沢山の要因を受け止めることが出来る。あの頃の自分はそうじゃなかった。憎しみのような怒りのような、かなしみではなく、身体中の血が沸騰するような気持ちでいた。   そんな感情を抱いていた事をいまは申し訳なく感じ、かなしくなった。   いま、僕の目の前から居なくなってしまったら、僕は大きなかなしみで立ち上がる事は出来ないでしょう。でも、仮に僕が居なくなった時はそんな気持ちになって欲しくない。そうなるのなら忘れられてしまっても構わないと素直に思う。   少しだけ、愛情について理解できるようになった気がしています。 それは、母や父、兄弟、愛犬が、ずっとそれらをくれたからだと。   小さくて弱いかもしれないが、いまならそれをあなたに渡せます。そんな歌です。     M5.「 Kikoeru 」   連日の雨、その雨が上がった日 道路の脇に大きな水溜まりが出来ていた。 その水面に反射した光にあなたを想う。   偽善なのか、本心なのか 自分が誰かを想う気持ちは。   ここで走り終えた後、いつかまた並んで歩けるようにと。   言葉にできない感情、それが聴こえたり見えたり香ったりするのが音楽だなと。 その音楽がこの曲にはあります。   この曲がこの作品の最後の曲で本当によかった。 <polly・越雲龍馬> ◆紹介曲 「 Snow/Sunset 」 作詞:越雲龍馬 作曲:越雲龍馬 「 K 」 作詞:越雲龍馬 作曲:越雲龍馬 「 Kikoeru 」 作詞:越雲龍馬 作曲:越雲龍馬 ◆EP『Heavenly Heavenly』 2023年5月10日発売   <収録曲> 01.MORNINGRISE 02.ごめんね 03.Snow/Sunset  04.K 05.Kikoeru

    2023/06/02

  • Wakana
    光が射す。
    光が射す。

    Wakana

    光が射す。

     2023年5月31日に“Wakana”がオリジナル3rdアルバム『そのさきへ』をリリース。プロデューサーに武部聡志を迎え、シンガーソングライター・半﨑美子提供の「標」、すでにライブでも披露され好評を博している作詞:Wakana、作編曲:武部聡志の「明日を夢見て歌う」、ゲームアプリ『メメントモリ』フローレンスキャラクター専用曲「Flag」を含む全11曲が収録。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“Wakana”による歌詞エッセイを3回に渡りお届け!今回が最終回です。綴っていただいたのは、今作に込めた想い。そしてWakanaが音楽を続けていく上での意思。アルバムタイトル曲「 そのさきへ 」の歌詞と併せてエッセイを受け取ってください。また、今回も音声版がございます。本人の朗読でもお楽しみください。 皆さんこんにちは、Wakanaです。   歌詞エッセイ第三回目をお届けします。   このアルバムリリースタイミングでは、今回のエッセイでラストとなります。   最後は、このアルバムに込めた想いについて、お話ししていきたいと思います。     今回のアルバムを制作する事が決まったのは、昨年の春です。   2020年に多くの方が寂しさや不安を感じたように、当時私も、皆さんに音楽が届けられない事を嘆いていました。   だけど、出来ることが何も無くなったかのように思えた世界で再び立ちあがろうと思えたのも、やっぱり音楽があったから。   歌うことに助けられて、歌うことに心底苦しんで、歌うことが心から大好きなんだと思えた日々でした。   2021年は、そんな様々な想いを全部抱えて、多くのライブをさせていただきました。   皆さんに会えなかった時間を全部取り戻すかのように、たくさんの機会を作ることができたのは、本当にありがたかったです。   前作からの期間、様々なことを感じながら、自分が出来る最大限の声を探していた日々。   想像以上に苦しかった時も、いつも音楽と共に乗り越えて来ました。   今度はその想いを全部、新たな音楽に変えていく。   制作の決定を告げられた時、私は新しい試練に挑むかのような、静かな覚悟を感じていました。     そんなアルバムの最初の打ち合わせで、プロデューサーの武部聡志さんに言われたのは、「このアルバムが持つのは、光が射すというイメージだよ」ということ。   「光が射す」。   足元ばかり見ていた顔を上げた時、閉じていた未来が開いていくような、ドラマティックで明るい言葉。   もしかしたら人は、そんな瞬間をいつも夢見ながら悲しみや苦しみを胸にひそめ、それでも前を向いて歩いているから、光を目指すのではないだろうか。   それならば私は、その光をみんなと一緒に見てみたい。   この世界で感じる多くのことを抱えて、一緒にそのさきへ歩いて行きたい。   そう感じました。   このアルバムに込めたたくさんの想いは、いつもそのさきへ通じる光で満ちている。   悲しみで溢れるこの世界で涙を流してうずくまっていても、ここに生きることを諦めない。   そのままの自分を恥じることなく、生きてゆこう。   私たちはいつだって、ひとりではないから。   「そのさきへ」は、そんな想いを担った一曲です。   ここに吹き込んだ新たな音楽たちが、少しでも誰かの心を照らせるのなら、私はずっと、そのさきを目指していきたいです。       歌詞エッセイ、全三回にお付き合いいただき、ありがとうございました。   またどこかでお逢いできますように。       <Wakana> ◆紹介曲「 そのさきへ 」 作詞:Wakana 作曲:松本俊明 ◆オリジナル3rdアルバム『そのさきへ』 2023年5月31日発売 プロデュース:武部聡志   配信サービス一覧: https://jvcmusic.lnk.to/wakana_sonosakie   <収録曲> M1. Butterfly Dream  作詞:Wakana 作曲・編曲:岸田勇気 M2. Rapa Nui  作詞:一青窈 作曲:マシコタツロウ 編曲:武部聡志 M3. 標  作詞・作曲:半﨑美子 編曲:武部聡志 M4. 希望  作詞:岩里祐穂 作曲:村松崇継 編曲:鳥山雄司 M5. 殻  作詞:松井五郎 作曲:武部聡志 編曲:鳥山雄司 M6. そのさきへ~Interlude~  作曲:松本俊明 編曲:武部聡志 M7. KEMONO feat.清塚信也  作詞:鯨庭、Wakana 作曲:清塚信也 編曲:鳥山雄司 M8. 明日を夢見て歌う  作詞:Wakana 作曲・編曲:武部聡志 M9. Flag  作詞・作曲:BOI 編曲:高木龍一(Dream Monster) M10. そのさきへ 作詞:Wakana 作曲:松本俊明 編曲:岸田勇気 M11. あとひとつ 作詞:Wakana 作曲・編曲:武部聡志 ※商品詳細はこちら ⇒  https://www.jvcmusic.co.jp/-/Artist/A026394.html  

    2023/06/01

  • Wakana
    ひとりでいることを怖がらず、ひとりになることも恐れない。
    ひとりでいることを怖がらず、ひとりになることも恐れない。

    Wakana

    ひとりでいることを怖がらず、ひとりになることも恐れない。

     2023年5月31日に“Wakana”がオリジナル3rdアルバム『そのさきへ』をリリース。プロデューサーに武部聡志を迎え、シンガーソングライター・半﨑美子提供の「標」、すでにライブでも披露され好評を博している作詞:Wakana、作編曲:武部聡志の「明日を夢見て歌う」、ゲームアプリ『メメントモリ』フローレンスキャラクター専用曲「Flag」を含む全11曲が収録。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“Wakana”による歌詞エッセイを3回に渡りお届け!今回は第2弾です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 KEMONO feat. 清塚信也 」にまつわるお話。頭の中にたくさんの言葉と感情が溢れたとき、Wakanaにとって大切な時間とは…。今回は音声版もございます。本人の朗読でもエッセイをお楽しみください。 皆さんこんにちは、Wakanaです。   歌詞エッセイ、第二回目をお届けしたいと思います。   このエッセイを書いているのは、ちょうど春から初夏へと季節が移り変わる頃。   忘れかけていた暑さをようやく思い出し始め、陽もだいぶ長くなってきたなと感じています。   そして、少しずつアルバムリリースの日が近付き、私の周りはだんだんと慌ただしくなっていきました。   それまでは、黙々と曲と向き合いながら自分の声を乗せていくという制作の日々だったところから、今度は外側に向けて気持ちを発信していく日々へと変わっていきます。   インタビューやラジオ、取材などで、アルバムに込めた想いをより深くお話しさせてもらい、曲を聴いてくれる方へメッセージを届ける大切な機会です。   内側にあるたくさんの想いや考えを言葉にして相手に伝えるということは、私にとって容易いことではないけれど、お話ししていく中で曲の感想などをいただくと、制作時には見えなかったものが見えることもあり、とても新鮮な気持ちになれます。   そうした発信の多い日々を過ごしていると、頭の中はたくさんの言葉と感情が溢れていき、いつの間にか一杯になってしまう。   そんな時、私は無性に植物と触れ合いたくなるのです。   我が家にはたくさんの植物がいます。   彼らと過ごす時間が、私にとって自分を取り戻せる一番の方法だと知っているからです。   少し暖かくなり過ぎてしまったけれど、最近とても天気が良い日に、アルテシマの植え替えをしました。   昨年家にお迎えしてから、既にふた回り程大きくなったこの子の次の住処は、白い円柱の大きな鉢植えです。   今までの金色の小ぶりな鉢植えから中身を出してみると、根がこれでもかというほどにぎゅうぎゅうに伸びていました。   こんなに育ってくれていたのに植え替えが遅くなってしまったことを謝りながら、古い土をスコップでしっかりと落として、新しいふかふかの土へとお引越し。   水をたっぷりとあげたあとは、午後の優しい太陽の陽射しに晒してあげます。   水に濡れた葉が風を受けてキラキラと揺れているのを見ていたら、頭の中がパァッと晴れていくのを感じました。   彼らは話さないけれどしっかりと生きていて、どんな時も太陽を目指して伸びて行きます。   その姿は本当に素直で美しく、私はそんな植物の素直さが大好きなのです。   植物と触れ合う時間は、一対一で向き合う時間。   私にとって心をまっさらに出来る時間でもあり、頭の中を整理して自分を取り戻す<ひとり>の時間でもあります。   人は、ひとりになりたい時があって、誰もが自分に還る時間を持っている。   でももしかしたらそれは、何かと共にある<ひとり>なのかもしれません。   この世界に生きるということは、自分以外の存在と共存しているということ。   「KEMONO」の歌詞に込めているのは、強い意志です。   ひとりでいることを怖がらず、ひとりになることも恐れない。   私たちにはいつだって大切なものがあって、追いかけたい夢があって、いつだって自由なのだから。   それはまるで、凛とした姿で太陽を向いている植物たちのよう。   そんなことを想いながら、今日も私は、<ひとり>になって自分に還るのです。       歌詞エッセイ、第二回目はこの辺で。   それではまた、次回にお逢いしましょう。     <Wakana> ◆紹介曲「 KEMONO feat. 清塚信也 」 作詞:鯨庭・Wakana 作曲:清塚信也    ◆オリジナル3rdアルバム『そのさきへ』 2023年5月31日発売 プロデュース:武部聡志   配信サービス一覧: https://jvcmusic.lnk.to/wakana_sonosakie   <収録曲> M1. Butterfly Dream  作詞:Wakana 作曲・編曲:岸田勇気 M2. Rapa Nui  作詞:一青窈 作曲:マシコタツロウ 編曲:武部聡志 M3. 標  作詞・作曲:半﨑美子 編曲:武部聡志 M4. 希望  作詞:岩里祐穂 作曲:村松崇継 編曲:鳥山雄司 M5. 殻  作詞:松井五郎 作曲:武部聡志 編曲:鳥山雄司 M6. そのさきへ~Interlude~  作曲:松本俊明 編曲:武部聡志 M7. KEMONO feat.清塚信也  作詞:鯨庭、Wakana 作曲:清塚信也 編曲:鳥山雄司 M8. 明日を夢見て歌う  作詞:Wakana 作曲・編曲:武部聡志 M9. Flag  作詞・作曲:BOI 編曲:高木龍一(Dream Monster) M10. そのさきへ 作詞:Wakana 作曲:松本俊明 編曲:岸田勇気 M11. あとひとつ 作詞:Wakana 作曲・編曲:武部聡志 ※商品詳細はこちら ⇒ https://www.jvcmusic.co.jp/-/Artist/A026394.html    

    2023/05/31

  • 新山詩織
    らしさ。
    らしさ。

    新山詩織

    らしさ。

     聞くひとの心を捉えて離さない、染み入る歌声と歌詞が多くのリスナーを惹きつけるシンガーソングライター・新山詩織。そんな彼女が2023年4月17日にメジャーデビュー10周年を迎えました! そして来たる7月5日には10周年記念アルバム『何者 ~十年十色~』のリリースが決定!    さて、今日のうたコラムでは、メモリアルイヤーを記念して“新山詩織”による歌詞エッセイを1年を通じ、12ヶ月連続でお届け!その第6弾です。綴っていただいたのは、自身の“好き”にまつわるお話。みなさんは今の「好き」の選択に自信を持つことができますか…? また、今回も音声版がございます。本人の朗読でもエッセイをお楽しみください。 フリルとか花柄とか綺麗めなワンピースより Tシャツとジーンズが好き   ヒールとかレースアップブーツより スニーカーとかごっつい黒のマーチンが好き   長いサラサラのロングヘアより バッサリ軽めなショートヘアの方が好き   全部好きだからそうしてる。 嘘なんて何ひとつないし事実だ。 「女の子らしく」というのに反抗するかのよに いつからかボーイッシュな様相に変えていったあの頃の自分がいた。   でも実際、ファッション雑誌や街なかですれ違う人を見ながら 自然と「素敵だな」「いいな」と惹かれるのは   ほんのりレースがあしらわれた白いブラウスや ストンと下に落とされたようなIラインの黒いワンピース   ジーンズの下からすらっと見える真っ赤なヒールにパンプスや 無造作に揺れてるふわふわなロングヘアやラフな三つ編み   見事に真反対なのだ。 「好きだから」 ほんとに?   ただただそんな理由で身に纏っていた洋服や靴 自問自答すればするほど隠していた本音が沸々と湧き上がってきた。   「きっとこう見えるからこうしてる」じゃない 「私はこれが好きだからこれを選んだの」と、自信を強く持って言える勇気   結局は見た目がどうのこうのじゃなく、気持ちの持ちようなんだと。   本当の「好き」と表向きだけの「好き」の違いを自分の中に見つけるのは 意外と難しく、ずいぶん時間がかかったけれど   今はあの頃よりもずっと自由な気持ちで、決めつけたりしないで ワンピースでもTシャツでも白いブラウスでもヒールでもなんでも 自分の「好き」を選択できている気がする。   <新山詩織> ◆10周年記念アルバム『何者 ~十年十色~』 2023年7月5日リリース

    2023/05/30

  • 吉田山田
    「嫌だな!」って叫びたくなった。
    「嫌だな!」って叫びたくなった。

    吉田山田

    「嫌だな!」って叫びたくなった。

     2023年5月17日に“吉田山田”が9枚目のオリジナルアルバム『備忘録音』をリリース!2021年12月発売の『愛された記憶』以来、およそ1年5カ月ぶり。交流あるアーティストたちを迎えることで多様なコラボ曲を収録した前作と異なり、今作は吉田山田の2人が主体となってさまざまな表現に挑戦した意欲的な内容のアルバムに仕上がっております。    さて、今日のコラムではそんな最新作を放った“吉田山田”による歌詞エッセイをお届け。今回は第2弾です。吉田結威と山田義孝にそれぞれ今作の収録曲「 YADANA 」にまつわるお話を綴っていただきました。さらに今回は音声版もございます。おふたりの朗読でもエッセイをお楽しみください…! 今年2023年の10月21日で吉田山田はデビュー14周年を迎えます。 デビュー当時に立てた、“とにかく10年続ける”という目標を達成することができ、たくさんの方々の支えのおかげで今もなお活動を続けることが出来ています。   ありがたいことに僕らは出逢いにも恵まれていて、デビュー直後からお世話になっている人が今も色んな形で応援し続けてくれています。そんな人達に新しい作品を届けられる喜びはいつだって格別です。   その中の一人、あるラジオパーソナリティの方が吉田山田9枚目のアルバム、『備忘録音』を聴いて、こんな感想を伝えてくれました。「吉田山田のイヤイヤ期が始まったのかもしれない」。   この感想を聞いた時、使い古した、使い慣れた、少し手垢のついた鏡を突然ピカピカに拭きあげられ、その鏡を見つめて久々に鮮明な自分と目が合ったような気がしました。前回のコラムで書いた「焼き魚」の中にも<ヤダ!ヤダ!ヤダネヤダネ!>という歌詞が出てくるし、今回なんてもはや曲のタイトルが「YADANA」ですからね。   どちらの曲も山田発信で作られた曲ですが、今にして思えば、僕がデモを聴いて最初に気に入ったのは、その“イヤイヤ期”の部分でした。普段あまり愚痴もこぼさない、弱音も吐かない、そんな山田が曲の中に込めた本音。   でも多分山田は、ただただ本音を吐き出したかっただけではないんじゃないかなと僕は思っていて。コロナ禍で、様々な人がそれぞれの立場で抱えていた鬱憤や不安。人と人が触れ合えないストレス。漠然とした猜疑心。   なんとなくそんなネガティブなものが空気中を漂って、世界を暗くしていたあの頃に、きっと山田は無意識に不特定多数の誰かに寄り添っていたんだと思います。現に僕もこの曲を聴いた時、胸に刺さったのはどこかで自分が救われたからじゃないかなと思っています。   言葉も音楽も本当に不思議で、直球で励まされた方が元気になることもあるし、「YADANA」のように、そこに込められたネガティヴさが人を救うこともあるんです。   <吉田結威>   出来るだけネガティブな言葉は口にしない方がいい。 どんなに最悪な出来事も視点を変えて角度を変えれば『良い所』が見えてくる。 どんな問題も自分の捉え方次第。   人間関係の拗れは自分のモノサシで相手を測ろうとするから起こる。 だれも隣人を傷つけたり、不快な思いをさせようとして生きている訳じゃない。 それぞれの大事にしている正しさや憧れや理想がある。 それがたまたま自分と合わなかっただけ。 もしくは、今日はたまたま思いもよらないアクシデントが重なって心の余裕が無くなってしまっていただけかもしれない。   相手に『こうあって欲しい』という期待をすればするほど落ち込んだり、苛立ったり、距離を感じたり、勝手に裏切られた様な気持ちになる。   人間なんて誰しもそんな立派なものじゃない。 そんな強い生き物じゃない。 弱いし、醜いし、恥ずかしいし、愚か。 そう頭の中で言い聞かせていれば、苦手な人間に対してきっと寛大な心で接することができるはず。   そして、もしかするとそんな中で相手も自分自身を見つめ直すきっかけになって良い変化が生まれるかもしれない。   大抵の事は想像力で良い方向に変えていける。 人生は死ぬまで修行だと誰かが言う。 どんな困難も自分に与えられた試練で、一つ一つそれを受け止め乗り越えていく事で心は少しずつ少しずつ磨かれて輝き、そしていつの日にか、揺るがない心で、日々穏やかに生きていけるのだ。     小さい頃から親にそんな言葉を沢山叩き込まれてきた。 そのお陰で割と穏やかな心でこれまで生きてこられた。 約3年前コロナ禍に入った。 どうにもこうにも収まらない感情があった。 頑張っている事すらなんだかアホらしく思えた。 大声で叫びたくなった。 「嫌だな!」って叫びたくなった。 口に出してみたらメロディが付いてきた。 身体がリズムをとっていた。 気がついたら『あぁめんどくさっ』と歌になっていた。 この曲の歌詞にはほぼポジティブな言葉は入っていない。 なのに、この曲が希望の歌に聴こえるのは何故だろう。 頭に浮かんだのは「やだな!」と吐き出しながらも一歩前に足を踏み出している男の姿だった。   <山田義孝> ◆紹介曲「 YADANA 」 作詞:吉田山田 作曲:山田義孝 ◆9th ALBUM『備忘録音』 2023年5月17日発売 【ボーナストラック盤】¥3,300(税込)   <収録曲> 1. Monster 2. YADANA 3. 人間 4. 東京 5. こんな夏はいやだ 6. 日曜日 7. 焼き魚 8. 裸 9. 夜な夜な 10. もしもの話 11. 音楽 ボーナストラック. 最後の歌

    2023/05/29

  • 藤田麻衣子
    ありがとう
    ありがとう

    藤田麻衣子

    ありがとう

     2023年5月24日に“藤田麻衣子”がニューアルバム『Color』をリリースしました。今までリリースしたオリジナルアルバムでは全曲の作詞・作曲を藤田麻衣子自身が手掛けていましたが、今作では自身の手による先行配信シングル「漆黒」、橋口洋平(wacci)が楽曲提供した「鏡よ鏡」、世界的に活躍するSUNNY BOYが作曲を担当した「シンプル」をはじめとした、他のミュージシャンからの提供曲、THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLSに提供した「always」のセルフカバーなど、全10曲が収録。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“藤田麻衣子”による歌詞エッセイを3日連続でお届け。今回が最終回です。綴っていただいたのは、今作の収録曲 「 ありがとう 」にまつわるお話。この歌詞を手掛けた 柳田はるかさんとの出会い、ふたりの軌跡、そして藤田麻衣子自身の変化について明かしてくださいました。歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 私ががんばろうと思うのは 子どもたちに かっこいいお母さんだと 思ってほしいから     なんて素直で真っ直ぐで、胸を打つフレーズなんだろうと思う。全国のお母さん方、お父さん方は、こんな思いで毎日をがんばっているんじゃないだろうか…。この言葉を見た時、私はこのままメロディをつけたい、と思った。   Aメロでは、子どもの健気さと優しさに胸を打たれる。日記のような、自己紹介のようなこの歌詞は、全く同じような境遇ではなくても、重なる部分があったり、たくさんの人が勇気をもらえると思った。感動した一人である私と同じように。     この歌詞を書いたのは、テレビ番組『はじめてのおつかい』で出会った柳田はるかさん。彼女は目の病気の影響で視力が少しずつ失われてしまい、今は周囲に光を感じる程度だそう。   2017年8月に放送された24時間TVの中で、柳田はるさかんの娘さんの『はじめてのおつかい』が放送されて、オリジナル挿入歌で私の楽曲「素敵なことがあなたを待っている」が初めて流れた。   その後、ご家族でライブを観に来てくださって、私はなんだかとても話したい! と思いながらも、連絡先も聞けずさよならした。柳田はるかさんはその頃から、ギターの練習を始めていて、前向きに新しいことに挑戦している彼女と、いつか話してみたいとずっと感じていた。   2021年の1月に、『はじめてのおつかい』の中で、柳田はるかさんがご家族に向けて「素敵なことがあなたを待っている」を弾き語りしてくださっている姿が放送された。それを機に7月の名古屋でのライブにゲスト出演していただき、一緒に演奏することができた。   時々電話やLINEでお喋りするようになり、彼女も音楽活動をしていて楽曲作りの話もたくさんした。彼女の書いた歌詞を見せてもらったり、リリースに関係なく何か一緒に作ってみようかと話していた。「職業だから当たり前だけど、日頃はずっと仕事として作品をつくってるから、リリースとか関係なく一度ただ本気で遊びで作ってみたい」と、彼女にはどんどん本音で話せた。   彼女の日常の話は、私が聞いていると感動してしまうことが溢れていて、そのままエピソードや気持ちを書いたものが「ありがとう」の歌詞だった。   これを読んだ時の、私の衝撃といったら…。まず泣いた。いろんな場面が想像できたし、彼女の前向きさ、現実の捉え方、心がとても好きだと思った。私自身が勇気をもらったようなこの感覚を、きっと他の人も感じるはずだと。「この歌詞に曲をつけてみてもいいかな?」と、思わず言ってしまった。   「ありがとう」が出来上がって、彼女は自分のライブイベントで歌い始めた。私は何もできないけれど、何かできることはあるかな? と思い、彼女のいる愛知県は地元と近いということもあって、本格的ではないけれど簡単に歌を録音することならできるよと、田原市に遊びに行って彼女と歌を録音した。その後、その「ありがとう」の音源は田原市の写真たちを使ったリリックムービーと共にYouTubeにアップされた。     私自身が「新曲ができました」と、歌うような歌ではないけれど、時々いいタイミングがあればライブで「ありがとう」を歌えたらいいなと思った。客席で、この歌詞の前向きさに勇気づけられる人たちが見えるから。   ずっと私は自分で作詞作曲したものしかCDにしないと決めてきた。番外編でカバー曲はトライしたけれど、オリジナル曲は何がなんでも貫いてきた。理由は「思ってないことを歌いたくないから」…。私は私なりに、自分の歌にだけはなんというか、忠誠を誓っていた(笑)。いいと思わないのに、誰かに作ってもらった手前断れないなんていうことが、起きてしまったら。1曲でもそんなことが起きるのは許されなかった。本当に頑固(笑)。   ここまで全曲貫いてきて、そうじゃなくなるのは簡単だけれど、貫き続けられるのは時間をかけて守った人だけだと思うと、破りたくなかった。   でも「ありがとう」は、そんなことよりも、とにかくいい歌詞だった。私の歌を聴きにきてくれる人、客席のみなさんが力をもらってくれるのが見えると、ただ素直に歌いたいなと思った。   「私じゃなくても、誰が書いててもいいんだ。共感してるなら、感動してるなら、自分で書いてなくても自分の心でちゃんと歌えるんだ」と、頑なだった心を解いてもらったような気がした。   そんなことを思いながら、2022年に配信シングルを制作することになった。15周年を終えて、これからどんな歌を歌いたいのかゆっくり考えたいと思っていた時期。私は「曲を誰かに作ってもらって、歌詞は自分で書こうかな」と、スタッフに話した。   スタッフがびっくりしていた。あんなにもあんなにも頑なだった私が、そんなことを言うなんてと(笑)。   やがて「シンプル」が出来上がった。そして2023年のオリジナルアルバムは、自身の作詞作曲ではなく、いろんな人と制作してみようと決めた。共作もあるし、作詞だけ、作曲だけ、ボーカリストとして歌うだけのものも。そんなラインナップの中なら、自然と「ありがとう」も収録できると気づいて、柳田はるかさんに収録させてもらいたいとお願いした。   柳田はるかさんも、「ありがとう」を収録したCDを自分で作ってライブイベントで売り始めている。それぞれの場所で、この歌詞が今日も誰かに届いているんだと思うと、私はただただ嬉しい。   そして、私に新しい可能性や景色を見せてくれて「ありがとう」と、心から伝えたい。 < 藤田麻衣子> ◆紹介曲「 ありがとう 」 作詞:柳田はるか 作曲:藤田麻衣子 ◆メジャー7thオリジナルアルバム『Color』 2023年5月24日発売 配信サービス一覧: https://jvcmusic.lnk.to/fujitamaiko_color   <収録曲> 1. 漆黒 2. タンポポ 3. 戻りたい、もう戻れない 4. 鏡よ鏡 5. できるなら... 6. always  7. 足音 8. 美女と野獣 9. ありがとう 10. シンプル

    2023/05/26

  • 藤田麻衣子
    鏡よ鏡
    鏡よ鏡

    藤田麻衣子

    鏡よ鏡

     2023年5月24日に“藤田麻衣子”がニューアルバム『Color』をリリースしました。今までリリースしたオリジナルアルバムでは全曲の作詞・作曲を藤田麻衣子自身が手掛けていましたが、今作では自身の手による先行配信シングル「漆黒」、橋口洋平(wacci)が楽曲提供した「鏡よ鏡」、世界的に活躍するSUNNY BOYが作曲を担当した「シンプル」をはじめとした、他のミュージシャンからの提供曲、THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLSに提供した「always」のセルフカバーなど、全10曲が収録。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“藤田麻衣子”による歌詞エッセイを3日連続でお届け。今回は第2弾です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 鏡よ鏡 」にまつわるお話。wacciの橋口洋平による提供曲。その歌詞のなかで藤田麻衣子が一カ所だけ、引っかかったフレーズとは…? 歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 伏せたスマホと うつむくあなた 乾かしただけの髪が 私に悟らせる     「 鏡よ鏡 」の歌詞で一カ所だけ、この<乾かしただけの髪が 私に悟らせる>が引っかかった。   (どういう意味なんだろう?)と。     「鏡よ鏡」は、wacciの橋口洋平さんに楽譜提供をお願いした。橋口くんと私はもう15年以上前に知り合っていて、インディーズ時代一緒にライブしたこともあったし、wacciになってからもまた話すようになって、お互いに曲作りの話をよくしていた。   wacciの歌を街中でもよく耳にするようになって、改めて歌詞を読むと橋口くんは本当に素晴らしい歌詞を書くなぁと思った。wacciの歌を聴いていると、本当に良い曲を書くなぁと思った。私が誰かに楽曲提供をお願いしようと決めて、自分自身が感動したり、共感できる歌を歌いたいと思った時、一番に浮かんだのが橋口くんだった。   テーマは何にするか一緒に相談して、1曲は「白雪姫」をテーマに書いてもらうことになった。最近“ヴィラン”も熱いよねという話になって、白雪姫のヴィランと言えば、魔女。悪役だけど、共感できないこともない。   白雪姫みたいな人より、実は魔女みたいな人の方が現実には多いんじゃないかと思う。あそこまではしないけど、でも嫉妬したり、焦ったり、悔しいって思ったり。口にはしないけれどそういう感情になる日だってあるでしょう、女性は(男性の方が実は女々しい説もあるけれど)。   そんなこんなで、橋口くんは「鏡よ鏡」の歌を仕上げてくれた。比喩が素晴らしくて、白雪姫をテーマにしてどれだけ考えても、私にはこの歌詞は書けないと感動した。この歌詞の素晴らしさについてはいろんなところで話してるので、今日は一カ所だけ気になったところの話。   <乾かしただけの髪が 私に悟らせる>このフレーズ。   橋口くんは、「気になるところとか、直してほしいところがあれば言ってね」と言ってくれて、私はこの部分だけがどうしても気になって、言おうかなぁと思っていた。     その時、ちょうど友達に会って、「ちょっとこの歌詞読んでみてもらっていい? とりあえず読んでみて」と言って読んでもらった(もちろん読んでもらったのは口が堅い友達。笑)。   「すごくいいんだけど、一カ所だけ何か気になってるところあるんだよね」と言うと、「あぁ、なんか髪がどうみたいな所?」と言われて「そうそこなの!」と答えた。「あー確かになんかそこだけ、ん? とは思ったんだけど、でもこれって男性が最初の頃は髪をワックスとかでちゃんとセットしてるのが、だんだんしなくなったみたいなそういうことかな?」「あーそういうことだよね。あーなるほどね。髪型キマってないと、手を抜いてるなんて私思ったことないや。この主人公めちゃくちゃ女子だねっていうか、橋口くん女子より女子目線すごいね」としみじみ話した。   今までだったら、自分の歌詞ではちょっとわかりにくいとか何か気になるなぁってところは、結構直してきたと思う。例えば演奏や歌も、今は直そうと思えばいくらでも正確に直すこともできるけれど、直せば直すほど正しいのにつまらない、正しいのに気にならない惹かれない。そんなものになっていくような気がする。   引っかかるから気になって、議論する機会ができる。今回の橋口くんの<乾かしただけの髪が 私に悟らせる>、これはまさに私に議論する時間を生み出した。そう考えたら、ここはやっぱりこのままがいいなと思った。   ドキっとしてしまうくらい、女性の痛みやキレイではない部分を書いてくれた。「鏡よ鏡」は歌うたびに胸が痛い。   こんなにいい曲をもらえて、とても嬉しいし勉強になって、私はまた自分でも楽曲を作りたいという気持ちにもさせてもらった。誰かの力を借りて自分だけじゃできない素敵な作品ができるのも楽しいから、またこういう作り方もいいなと感じている。選択肢や楽しみが増えて、今はいろんな扉が開いている気がする。    <藤田麻衣子> ◆紹介曲「 鏡よ鏡 」 作詞:橋口洋平 作曲:橋口洋平  ◆メジャー7thオリジナルアルバム『Color』 2023年5月24日発売 配信サービス一覧: https://jvcmusic.lnk.to/fujitamaiko_color   <収録曲> 1. 漆黒 2. タンポポ 3. 戻りたい、もう戻れない 4. 鏡よ鏡 5. できるなら... 6. always  7. 足音 8. 美女と野獣 9. ありがとう 10. シンプル

    2023/05/25

  • 藤田麻衣子
    戻りたい、もう戻れない。
    戻りたい、もう戻れない。

    藤田麻衣子

    戻りたい、もう戻れない。

     2023年5月24日に“藤田麻衣子”がニューアルバム『Color』をリリースしました。今までリリースしたオリジナルアルバムでは全曲の作詞・作曲を藤田麻衣子自身が手掛けていましたが、今作では自身の手による先行配信シングル「漆黒」、橋口洋平(wacci)が楽曲提供した「鏡よ鏡」、世界的に活躍するSUNNY BOYが作曲を担当した「シンプル」をはじめとした、他のミュージシャンからの提供曲、THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLSに提供した「always」のセルフカバーなど、全10曲が収録。    さて、今日のうたコラムでは最新作を放った“藤田麻衣子”による歌詞エッセイを3日連続でお届け。今回は第1弾です。綴っていただいたのは、今作の収録曲 「 戻りたい、もう戻れない 」にまつわるお話。ズルいとわかっているけれど、切れなくて、離れられなくて、「友達になりたい」と言ってしまう。そんな恋のなかで葛藤しているあなたへ。この歌詞とエッセイを受け取ってください。 友達になりたいと 言ったのは私の方 離せなくて どんな形でもいいから 繋がっていたくて…     別れてからすぐに友達になるなんて、できるわけないのに「友達になりたい」と言ってしまったことがあった。たぶん何度かあった。もう会えなくなるのも、話せなくなるのも、淋しすぎて。今思い出しても胸が痛くなる。しがみつくというのは、なんて哀れなんだろう。   でも、覚えているのは友達には戻ってくれなかった人。付き合う前みたいに、また笑い合いたいと何度も願ったけれど、それは叶わなかった。どんなに会いたくなっても会えないなんて。ひょっとしたら会えるかな、なんて期待しても全く会えなくて。そんな日々はなんて苦しいんだと思ったけれど今となっては、諦めがついて良かったなと思う。ある意味あれは誠実さと優しさだったんだなと。   友達になってしまったら、結局は期待して諦めきれなくて、ずっとつらいまま。それでも、好きな人と別れを機に突然会えなくなるなんて、まだ好きな方にとってこんなつらいことはない。だから友達という都合の良い言葉にすがってしまう。   友達だったら、どこで誰と何をしてようが別にいいし(時々友達も束縛したい性格の人もいるけど…)。恋バナを聞いてもワクワクして楽しいはずだし、とにかく平気。苦しくなんかならない。モヤモヤ、イライラ、ズキズキするのは好きな証だと思う。   もう会えなくても、友達になってよく会える仲になってしまっても、どちらにしても失恋してもう通じ合えないというのはつらいのだ。時の流れが忘れさせてくれるのを待つか、新しい恋によってすっかり忘れさせてもらうしか、出口はない。     別れても連絡をとっていた人、あれはなんだったんだろうと今は思う。友達と言いながら結局未練がある関係。新しい恋人がどちらかにできれば、昔の恋人という友達なんかはっきり言って邪魔でしかない。気にしないという人もいるだろうけど。誰かをいやな気持ちにさせてまで、まだ繋がっていたいってなんだろうか。新しい相手に失礼だし、綺麗さっぱりしなさいよと言いたい。   時間が経った今は冷静に見つめられるけれど、その時はいろんなものが離せなかったし、切りたくなかったし、未練があった。ズルいけれど切れなかった。けれどズルい場所には幸せもなかった。   戻りたい、もう戻れない。それは、もう自分には必要なくなった場所なんだと思う。その先にきっと、新しい幸せが待っているはずだと私は信じている。 < 藤田麻衣子> ◆紹介曲「 戻りたい、もう戻れない 」 作詞:藤田麻衣子 作曲:MONJOE・SUNNY BOY  ◆メジャー7thオリジナルアルバム『Color』 2023年5月24日発売 配信サービス一覧: https://jvcmusic.lnk.to/fujitamaiko_color   <収録曲> 1. 漆黒 2. タンポポ 3. 戻りたい、もう戻れない 4. 鏡よ鏡 5. できるなら... 6. always  7. 足音 8. 美女と野獣 9. ありがとう 10. シンプル

    2023/05/24

  • edda
    持ち物は小さな手鏡が一つと、ボロボロのジョウロ。
    持ち物は小さな手鏡が一つと、ボロボロのジョウロ。

    edda

    持ち物は小さな手鏡が一つと、ボロボロのジョウロ。

     2023年5月24日に“edda”がニューシングル「無伴奏」をリリース。タイトル曲はTVアニメ『魔法使いの嫁 SEASON2』エンディングテーマです。静から動へのダイナミックな展開が印象的なトラックにeddaの包み込むようなヴォーカルが溶け合ったスケールの大きさを感じられる1曲となっております。さらにシングルにはカップリング2曲を収録。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“edda”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 シェイプシフター 」にまつわるお話です。持ち物は小さな手鏡が一つと、ボロボロのジョウロ。eddaの案内と共に、物語の世界をご堪能ください。 eddaと申します。 以前、歌ネットさんの歌詞エッセイ企画にて、私の 『circus』 というep製作時の旅についてレポートさせて頂きました。 旅、といっても実際に家から出て乗り物に乗りどこか遠くへ行くわけではありません。 目を瞑り、物語の世界に入っていく。小説を読んだり映画を観たりする感覚に近いものがありますが、もう一声、肉体に影響をもたらすようなそんな旅の話。   今回は5月24日にリリースする「無伴奏」というシングルの収録曲「 シェイプシフター 」の製作時に旅した光景をレポートしてみようと思います。   さあ、旅を始めます。   持ち物は小さな手鏡が一つと、ボロボロのジョウロ。 しんと静まった部屋は、うーん、7~8畳ほどあるように思えます。部屋を隅々まで見渡せる程度に狭く、でも自分の立っているまさにその足もとしか支配できない程度に広い。そんなサイズ感。 板張りの床には、所々草が生えていていました。   部屋に一つだけある窓から、外の光が差し込んでいますね。これは、早朝、、、? いや、夕方、、? 薄明るいというべきだろうか薄暗いというべきだろうか、とにかく私の好きな明るさであることには変わりありません。ここちの良い疎外感を感じます。 きっとここはこの物語の主人公の部屋なのでしょう。そして、物語を旅している今、この時だけは、私の部屋だということです。   部屋に無数に飾られた写真はどれも顔がぼやけていて、見ようとすればするほど彼らの表情は霞んでいくトリックアートのようでした。 ふと、持ってきた手鏡を覗き込んでみることにしました。 そこに映るのは、見知った自分の顔。 はて、こんな顔だったか? いや、こんな顔だった気が。 トリックアートのような写真を見たせいか、自分の顔さえうまく思い出せなくなってきました。 不安です。でもそうだ、これがこの物語の主人公。そして私なのです。 人の顔をうまく覚えていられない。思い出すことが難しい。   気づくと窓の外はもうずいぶん暗くなっていました。なんだ、夕方の薄暗さだったか。   この部屋には、確実な疎外感がずっと存在する。なんだか疲れる。 眠ろう。眠りについて、目が覚めればこの旅から抜け出せるだろう。 板張りの床に寝転がって、目を瞑ります。 スースー、寝ようとする自分の息が聞こえる。 どくどく、脈が聞こえる。 眠りにつけない、脳がどんどん活性化していくのがわかります。 今考えるべきではない悩みや不安が次から次に思いつきます。   だめだ! 目を開け立ち上がると、床に生えていた雑草がかなり伸びていることに気づきました。 この雑草のことはよく知っています。不安の種から育つ不安の芽なのです。 このままじゃ部屋中大変なことになってしまう! 手当たり次第、雑草をむしとりましたが、一本抜いては、一本別の箇所に生え、また一本抜いては、一本別の箇所に生えてしまうのです。 こんなの手に負えません。 もういい! そっちがその気なら!! 持ってきたジョウロで水やりをしてみましょう。 すると草は木になりニョキニョキと育っていきました。 あっという間にジャングルのようになってしまった部屋で、水やりにくたびれ大きな木に体を預け目を瞑り、一つ息をはいて思い浮かべます。 とても大切な人の顔を。 輪郭をゆっくりとなぞって、思い浮かべます。 でも、だめですね。こんな時でもこんなに大切でも。 夢を思い出すときのようにどんどん不鮮明になって顔のぼやけた人を見つめていました。     、、さて、この後、物語の主人公はもう少し先の未来まで物語を進めてくれましたが、それはぜひ楽曲を聞いた皆様がそれぞれの旅でご覧になっていただけたらと思います。   <edda> ◆紹介曲「 シェイプシフター 」 作詞:edda 作曲:edda ◆ニューシングル「無伴奏」 2023年5月24日発売 <収録曲> 1. 無伴奏 (TVアニメ『魔法使いの嫁 SEASON2』エンディングテーマ) 2. 存在の証明 3. シェイプシフター 4. 無伴奏 (without edda) 5. 存在の証明 (without edda) 6. シェイプシフター (without edda) 配信サービス一覧: https://jvcmusic.lnk.to/Mubansou_ed ※5/24(水)0:00以降にアクセス可能となります。 ※M1「無伴奏」は先行配信中 https://jvcmusic.lnk.to/Mubansou   

    2023/05/23

  • SHE'S
    あなたの宝物はなに?
    あなたの宝物はなに?

    SHE'S

    あなたの宝物はなに?

     2023年5月24日に“SHE'S”がニューアルバム『Shepherd』をリリース!今作には、アニメーション映画『ブルーサーマル』主題歌「Blue Thermal」、TBS系『王様のブランチ』テーマソング「Grow Old With Me」、世の中の不条理に一石を投じるようなアグレッシヴな作品となった「Raided」に加え、井上竜馬が小説『アルケミスト - 夢を旅した少年』から着想を得て様々なサウンドスケープを描いた新曲7曲を含む全10曲を収録。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“SHE'S”の井上竜馬による歌詞エッセイをお届け。今作の制作前、彼が抱いていた「30歳を迎えた大人が、そんなことでどうする?」という想い。そのタイミングで出会った一冊の本の印象的なシーンとは…。ぜひ今作と併せて、エッセイを受け取ってください。 度々感じていた。 思うに、音楽を作るということは 砂漠の中に埋まる宝を探しているのと同じようなものだ、と。 どこに宝が眠っているか検討もつかないような場所で、 ただ掘り続けるだけでは気が遠くなる。     掘り当てて行った者もギブアップした者も 全てを視界に捉えながら、それでも無心で掘るしかないのだ。 そうやって、数々の音楽家たちは大切なものを失っていく。 手からすり抜けていく砂のように、気づかない程度のスピードで。     ただ僕は気づいていた。 自分の表現が、自分の思考によって縛られていること。 そして世の空気感によって縛られていること。 気づいていながらも、 改革を起こさないことに慣れてしまっていた。 泣き寝入りでもあるし、知らんぷりでもある。     「30歳を迎えた大人が、そんなことでどうする?」     もとより媚びへつらいながら音楽活動をするタイプではないが、 より踏み込んでみよう。 伝えたいことも伝えるべきだと判断したことも 全部を歌にしてみよう。 そんな気持ちでいた時に読んだ本が、ファンの方に頂いた 『アルケミスト 夢を旅した少年』だった。     沢山胸に刺さる言葉を目にした本だったけれど、脳にズシンとくるシーンがあった。     主人公の少年は、訪れた宮殿の中で、ある賢者に「幸福の秘密を教えてほしい」と質問をした。 すると賢者はスプーンに油を入れて、その油をこぼさないように宮殿中を見て回りなさいと指示をする。 少年はスプーンに気を取られて宮殿内を何も見れずに帰ってきてしまい、再度チャレンジする。 次に帰ってきた時には、宮殿の庭園や、ペルシャ製のつづれ錦など、 あまりの美しさに気を取られてスプーンの油は全てなくなっていたのだ。   その時、賢者は少年にこう伝えた。   “幸福の秘密とは世界の全ての素晴らしさを味わいしかもスプーンの油を忘れないことだよ。”     この言葉が、前述した「全てを歌にしてみよう」と思っていた時の自分に とてつもなく刺さって今作『Shepherd』の制作が始まったのだ。   これからの未来の為に、自分や大切な人の為に、 きちんと社会や世界で起こっていることや問題にも向き合い、 知り、学び、そして伝えたいと思った。   リスナーにも考えるキッカケを与えることで、 より世の中が良くなっていくならば。 声をあげることが少しでも易くなるならば。 絶望的な闇の中で座り込む人を救う、たった一筋の光にでもなるならば。 僕は歌い続けたいと強く思った。 誰しもが、その人の願う宝を求める権利があるからだ。       長くなってしまったが、最後に小説“アルケミスト”から一節。   「地球上のすべての人にはその人を待っている宝物がある。」   あなたの宝物はなに? アルバム『Shepherd』の中で会いましょう。 それじゃ、また。 < SHE'S・ 井上竜馬> ◆6th アルバム『Shepherd』(読み:シェパード) 2023年5月24日発売

    2023/05/22

  • polly
    この曲が今のpollyの答えであり未来であると。
    この曲が今のpollyの答えであり未来であると。

    polly

    この曲が今のpollyの答えであり未来であると。

     2023年5月10日に“polly”がEP『Heavenly Heavenly』をリリースしました。昨年メンバーチェンジを経て新体制となったpolly。Keyboad/Chorusの志水美日を迎えて初の作品となります。そして、今作のリリースを記念して東名阪リリースツアーの開催が決定。各公演ゲストを迎え、6月7日東京WWW Xには“KOTORI”の出演も決定!    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“polly”の越雲龍馬による歌詞エッセイをお届け。今回は第2弾です。綴っていただいたのは今作の収録曲「 MORNINGRISE 」と「 ごめんね 」にまつわるお話。それぞれの楽曲に込めた想いとこだわりを明かしてくださいました。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 今回はHeavenly Heavenlyの曲について。   M1.「 MORNINGRISE 」   過去、別れ、後悔を受け入れ未来を観る為の曲。   pollyは昨年4月に2人の脱退を経験しました。きっとpollyを好きでいてくれている(もしくは好きでいてくれていた)多くの方は、色々な背景を想像し考え、腑に落ちなかったりしたと思う。自分もそうなっていた時期もある。というより怒りや苛立ちを抱えていた。   でも彼らと過ごした長い時間には多くの喜びがあったと思い返した時、そんな身にもならない感情は薄くなり、彼らの行く未来を肯定できるようになった。 それと同時に自分の行く先を考え、前を向く事や思い描いている未来を見る事ができた。   今、pollyを作ってくれているメンバーはそれぞれバンドでの別れを経験している。 それが一番ピュアで隠すことの出来ない事実であり、原動力でもあるのかもしれない。   だから自分は、pollyのメンバーチェンジなどで悲しませてしまった皆や、メンバーやスタッフ、サポートメンバー、チームが安心して未来を観れるものを作った。   この曲が今のpollyの答えであり未来であると。   いつか大きな会場で多くの歓声と喜びを共有する為の曲。     実はこの曲、これまでリリースしてきた数曲からフレーズやメロディを引っ張って来ています。過去や別れなどを背負って未来を観る曲にしたいというテーマがあり、聴いてくれてる方にも歌詞以外でそういった意志を感じてもらえたらなと思ったからです。     M2.「 ごめんね 」   ひとり言というか、ふとした時に頭の中で呟くというか、なんだかそんな曲です。   普段はオケを作ってからメロディを作り、その後に歌詞を書くのだけど、この曲は珍しく歌詞を先に書きました。   ど頭と最後が同じ構成になっているのだけど、時系列的に何処が始まりなのか探してみると面白いかも。 実は曲の通りじゃなかったりして… 各ブロックを並び替えてみたりして貰えるとしっくりくるかも。   この曲について多くを語るのはなんだか違う気がするのでこの辺で。   ps. ラブソングでもあり後悔の歌でもあるのかな。悲しいような温かいようなそんな雰囲気を纏っているように感じてなんだか好きです。 <polly・越雲龍馬> ◆紹介曲 「 MORNINGRISE 」 作詞:越雲龍馬 作曲:越雲龍馬 「 ごめんね 」 作詞:越雲龍馬 作曲:越雲龍馬 ◆EP『Heavenly Heavenly』 2023年5月10日発売   <収録曲> 01.MORNINGRISE 02.ごめんね 03.Snow/Sunset  04.K 05.Kikoeru

    2023/05/19

  • レトロリロン
    眠れない夜だけが僕の味方だ
    眠れない夜だけが僕の味方だ

    レトロリロン

    眠れない夜だけが僕の味方だ

     2023年4月19日に“レトロリロン”が1st EP『インナーダイアログ』をリリースしました。既発曲3曲+新曲3曲を収録した今作。インナー(内側)+ダイアログ(対話) という単語をつなげて“自分自身との対話”という意味になっており、このEPが自分自身と対話するきっかけになってほしいという思いが込められている作品です。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“レトロリロン”の涼音による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回が最終回です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「 深夜6時 」にまつわるお話。ある日突然、眠れなくなってしまった理由とは。そしてその先で気づいたこととは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイを受け取ってください。 ―眠れない夜だけが僕の味方だ―   ある日突然、僕は眠ることができなくなった。 正確には眠り方が分からなくなった。   原因はシンプルで明白だった。生きることへのプレッシャーだ。前に進めば進むほど、完璧でいなくてはいけないと思い込んでしまっていた。   誰かに必要とされること、それは幸せなことでもあるが、僕にとって一番苦しいことでもあった。自分の為に、生きていたかったのだ。     僕はいつもうまく生きることができない。   全てに対してリスクを考えてしまうし、一度スイッチが切れると何もしない時間をひたすら過ごしてしまう。そしてとうとう夜眠ること自体が怖くなってしまったのだ。   毎晩自分の何がいけないのか、どうしてこうなってしまったのかを考えては眠れないという日々を繰り返していた。そうしている内に、1日の境目がわからなくなるほど時間感覚が無くなっていった。     でもこの眠れない時間は僕が僕でいるための大切な時間でもあった。   真っ暗な部屋の中、天井を眺めながら自分自身とひたすらに向き合った。 生きるとは何か、幸せとは何か。 でも答えが出ることはなかった。 どれだけ夜にしがみついても、朝はやってくる。 太陽は昇ってしまう。 何だか悩めば悩むほど、馬鹿馬鹿しくなってしまった。答えなどなくてもいい。     きっと僕は日々に、そして自分自身に"意味"を求めていたのかもしれない。   夜と向き合っていた僕は、夜と同じ方向を向いてみることにした。 夜を味方にして僕はまだまだ成長できる。その衝動に駆られた僕は曲を書いていた。   気づけば、時計は6時を回っていた。   <レトロリロン・涼音> ◆紹介曲「 深夜6時 」 作詞:涼音 作曲:涼音 ◆1st EP『インナーダイアログ』 2023年4月19日発売   <収録曲> 1.カウントダウン・ラグ 2.Restart? 3.Document  4.Don’t stop 5.きれいなもの 6.深夜6時  

    2023/05/18

  • クジラ夜の街
    時間旅行について
    時間旅行について

    クジラ夜の街

    時間旅行について

     2023年5月10日に“クジラ夜の街”がメジャーデビュー1st EP『春めく私小説』をリリースしました。今作には、ライブでもすでにファンからも 大反響のダークファンタジーな世界観を描いたEPリード曲「BOOGIE MAN RADIO」を含む全6曲が収録!    さて、今日のうたコラムでは、そんな最新作を放った“クジラ夜の街”の宮崎一晴による歌詞エッセイを3回に渡りお届け!第1弾は今作の収録曲「 時間旅行少女 」にまつわるお話です。ありふれた日常をファンタジックにする、とあるアイテムとは…。ぜひ歌詞と併せて、エッセイをお楽しみください。 時間旅行少女という曲名を考えついた日、例えば『時空を超えた大冒険活劇!』だとか『タイムマシンが登場するSF物語!』なんかを歌詞に起こすんじゃなくて、あくまで日常の中の、ささやかな“経過”と“回想”に光を当ててみたい、と俺は思いました。   クジラ夜の街はファンタジーを創るバンドです。空飛ぶ少年、囚われのプリンセス、魔法使い、そんなお伽話のような世界を、これまでずっと歌ってきたのですが、この曲では、なんでもないシーン、ありふれた情景を幻想的に映し出すことで、クジラを再定義というか、アップデートというか、、、そんなんをしてみたかったのです。挑戦ですね。挑戦。要は   真の「ファンタジーを創るバンド」ならば 元がファンタジーでないモノでも ファンタジーに昇華して然るべきなのでは!? と、思ったわけです。多いですね。ファンタジーが。   “子どもの頃に書いた日記を大人になって読み返す”。時間旅行少女はたったそれだけの歌です。劇的な展開や魔法の様なやりとりは、歌詞中で一切起きません。   ただ、俺は。日記っていうのは、未来へ宛てた手紙で、一種のタイムトラベルなんじゃないかと思っているフシがあります。過去の自分の思念が、時を超えて届き、感情に影響を与える。同じ「自分」なのに、日記に書かれた言葉はどこか他人のようで、友人のようで。それは一方通行だけど、時空を超えた邂逅。立派な時間旅行なんじゃないかと。   ファンタジーでないモノをファンタジックにする、このテーマに、日記というアイテムはもってこいだったわけです。   とまー、やいのやいの書いてきましたが、時間旅行少女、俺は大好きです。形があるならば、毎晩抱きしめたくなるようなメロディだと思います。我ながら。いや素晴らしい。素直な感想、大事。   この曲もいつか日記のようになっていくのかな。どれだけ時が経っても、歌うたびに、記憶が蘇ったりして。それはとても素敵だな。進むべき未来で、ガッツポーズをしている自分に会うために、俺はこれからもステージに立ちます。よと。これも、そんな、未来への書き置き。   <クジラ夜の街・宮崎一晴> ◆紹介曲「 時間旅行少女 」 作詞:宮崎一晴 作曲:宮崎一晴  ◆メジャーデビュー1st EP『春めく私小説』 2023年5月10日発売   <収録曲> 1. 時間旅行 (Prelude) 2. 時間旅行少女 3. BOOGIE MAN RADIO 4. 浮遊 (Interlude) 5. ハナガサクラゲ 6. 踊ろう命ある限り

    2023/05/17

  • nolala
    最も細かくて、最も深い愛。
    最も細かくて、最も深い愛。

    nolala

    最も細かくて、最も深い愛。

     2023年5月3日に“nolala”が1st Full Album『i my me mine』をリリース。今作には、すでに配信リリースされている「明日が最後でもいいと思えるように」を始め、全12曲を収録。収録曲の中には1st mini Album『harmony』に収録されている「ハルカゼ」を新たにリアレンジされたものも収録されており、さまざまなnolalaを楽しめる一枚となっております。    さて、今日のうたコラムではそんな最新作を放った“nolala”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。今回が最終回。執筆を担当したのはメンバーの美寿々(Ba.Vo.)です。綴っていただいたのは、今作の収録曲「細愛」にまつわるお話。フレーズをピックアップしながら、歌詞に込めた想いをより深くまで明かしてくださいました。今作と併せて、エッセイをお楽しみください。 はじめに   どうしましょう。 こういう話を周りにしようとすると、 “何言ってんだ? おバカ?”ってなられて 聞くのを、理解するのを、やめられるので もしかしたらあなたも…泣。   そうなられるのは悲しいですが、 今回はコラムということと 目の前に皆さんが居ないことをいいことに 開き直り!自分の脳内を思う存分書きました!     「細愛」 【1番】   目が覚めて一番に あなたのこと思っている 二度寝をしよう いいことなどない 気のせいだと閉じ込めた     多くない画が何度も繰り返し 走馬灯のように流れる。 そのひとつひとつを捉え ゆっくりと丁寧に味わう。   そう無意識にあなたを思っていると 意識が親友のような冷静な判断で 思いに蓋をし現実へ呼び戻す。     目を瞑り落ちるまでも あなたのこと思っている 三度目の正直も過ぎたし 向いてないと押し込めた     いつの間にか 無意識に押しのけられた蓋は もう閉じられなくなっていた。 溢れ出ていた思いは 親友によって冷静に押し込められる。     怖いけれど嬉しい 人を愛おしいと思う細胞は生きていた   あたしの全てがあなたを求めてる 追う瞳も 澄ました耳も 探る指先さえも あなたの全てを感じていたいの 視線も 声も吐息も ぬくもりさえも そばで     意識が無意識を 自分(人格)が細胞を そう脳内で客観視して気付いたこと。   無意識にあたしの全てが(各々の細胞が) あなたを求めてる ↓ 好き     *1番はあなたに出会い 好きになった(気付いた) 恋愛の始まりを書きました。     【2番】   寝ても覚めても一番に あなたのこと想っている 二度と味わいたくないと殺した 気持ちもあなたとなら     目が覚めて一番に思っていた、 今ではあなたを一番想っている。 始めは無意識だった思いも あなたとならと意識したうえであなたを想う。     怖いけれど嬉しい 人を愛おしいと思う細胞は生きていた ドキドキしていた   あたしの全てがあなたを求めてる 追う瞳も 澄ました耳も 探る指先さえも あなたの全てを感じていたいの 視線も 声も吐息も ぬくもりさえも そばで   怖いけれど幸せ 人を愛おしいと思う細胞は生きている     *2番で 1番の無意識な(細胞の)思いに 意識した想いが合わさった     最も細かくて 最も深い愛   さいあい 「細愛」 <nolala・美寿々> ◆1st Full Album『i my me mine』 2023年5月3日発売 NCJD-10009 ¥3,000(税込)   <収録曲> 1.明日が最後でもいいと思えるように 2.marrie 3.煙草と珈琲 4.恋、はじめ、誓約書 5.ハルカゼ(Album ver.) 6.ピアス 7.細愛 8.メイプル渡辺201 9.しあわせの跡味 10.アイユエ 11.ごめん、ありがとう。 12.6畳1Kとジャズマスター

    2023/05/16

  • 吉田山田
    焼き魚
    焼き魚

    吉田山田

    焼き魚

     2023年5月17日に“吉田山田”が9枚目のオリジナルアルバム『備忘録音』をリリース!2021年12月発売の『愛された記憶』以来、およそ1年5カ月ぶり。交流あるアーティストたちを迎えることで多様なコラボ曲を収録した前作と異なり、今作は吉田山田の2人が主体となってさまざまな表現に挑戦した意欲的な内容のアルバムに仕上がっております。    さて、今日のコラムではそんな最新作を放った“吉田山田”による歌詞エッセイをお届け。今回は第1弾です。吉田結威と山田義孝にそれぞれ今作の収録曲「 焼き魚 」にまつわるお話を綴っていただきました。さらに今回は音声版もございます。おふたりの朗読でもエッセイをお楽しみください…! 初めてこの曲を聴いた時に、一番最初に思ったことは「あゝ、咀嚼音を注意されたことも、箸の持ち方を正されたことも、山田はそんなに嫌だったのか…」ということでした。   高校で山田と出逢ってから二十数年。「常識」とは少し外れたところで生きている山田に、今まで幾度となく僕が話してきたことでした。時には上から目線で、時には説教のように言ってしまったこともあったでしょう。それがこんなかたちで返ってくるとは思いもよりませんでした。申し訳ないと思うのと同時に、これは魂のこもったいい曲になるだろうという予感がありました。   曲を作る時、その物語がフィクションなことももちろんありますが、必ずどこかにリアルを入れ込まないといい曲にはなりづらいと思っていて。ある意味愚痴から始まるこの曲には山田の本音が感じられ、可能性を感じ二人で制作を進めていきました。   あとになってこの曲は「近未来のプロポーズ」をテーマにしていることを知りましたが、僕個人は冒頭の一節でもう心を掴まれてしまいました。   今回のアルバムは幡宮航太さんにアレンジをお願いした曲が多数あるのですが、この曲もその中のひとつです。以前からライブは一緒にやっていて、フィーリングが合うことは分かっていたので、とても刺激的で、いいリズムでアレンジは進んでいきました。   2コーラス目の直前にコンロに火をつける時の「チチチチチ」という効果音が入っていますが、あれは実際の幡宮家のガスコンロの音です。実験的にあの音を入れてきてくれたアレンジを聴いた時は、本当にハタップ(幡宮航太さんの愛称)にアレンジをお願いしてよかったなと思いました。作者の込めた思いの邪魔はせず、言葉やメロディにさらに磨きをかけ、輝かせてくれた、絶妙なアレンジだったと思います。   アレンジを進めていくうちに「この曲はレコーディングの時に何回も歌って録るような曲ではないな」という思いが沸々と湧いてきて、実際にレコーディングでは数テイクしか録らず、「上手さ」よりも「勢い」を大切にしました。   レコーディング当日に山田にそれを伝えたのですが、かなり難しいメロディラインの曲だったので、「ウソでしょ?」と焦っていましたが、無事に納得のいく疾走感溢れた仕上がりになったので良かったです。   <吉田結威> 「焼き魚」   30年後の、2053年の事を想像してみる。   携帯電話はもう携帯するものじゃなく、 脳に埋め込まれたチップによって相手に想いを伝送するようなシステムに。 自動車や電車は名前を変えて空中を移動し、あらゆる店という店は店舗という形をやめて欲しいものがその場ですぐ手に入る状態に。 食べる物は全ての栄養が入ったサプリ一つで充分かもしれない。 もしかしたら生活の拠点は地球じゃなくなっているかもしれない。   そんな風に何かの映画で観たことあるような無いような未来を想像してみたらなんかしっくりこなかった。   最近よく思う事がある。 無性に「焼き魚」が食べたい。 部屋に付く匂いと後片付けの面倒くささ、そして箸を器用に使って細かい骨まで取り除きながら身を食べるという工程も込みで「近いうち食べたい」と先送りにしながらずっとボンヤリと頭の片隅で焼き魚の事を考えている。 だからと言って「レンジで簡単!煙も出ない!小骨まで処理済み!」と謳われた「冷凍の焼き魚パック」が売られていてもなんの魅力も感じない。 面倒くささと手間を省いては辿り着けない旨さが「焼き魚」にはあるのかもしれない。   もしかしたら30年後、人間が当たり前に宇宙船の中で生活する時代が来たとしても食卓には地球で獲れた秋刀魚の「焼き魚」が並んでいるんじゃないかと想像してみた。 凄いしっくりくる。   2人用の小さな宇宙船の中の4畳半の畳の部屋に丸いチャブ台。破れた襖の一部から透明なガラス窓が見えていて真っ暗い宇宙が広がっている。 軽い宇宙服を着た男女が神妙な面持ちで見つめ合っている。 地球時間で言うと2人は付き合い初めてもうすぐ6年。 もういい頃合い。 男が意を決して 「毎日僕の味噌汁を作ってくれないですか?」 みたいな言い方で 「宇宙の果てでも焼き魚焼いてくれないですか?」 とプロポーズをする。 女は返した 「は?」   <山田義孝> ◆紹介曲「 焼き魚 」 作詞:吉田山田 作曲:山田義孝   ◆9th ALBUM『備忘録音』 2023年5月17日発売 【ボーナストラック盤】¥3,300(税込)   <収録曲> 1. Monster 2. YADANA 3. 人間 4. 東京 5. こんな夏はいやだ 6. 日曜日 7. 焼き魚 8. 裸 9. 夜な夜な 10. もしもの話 11. 音楽 ボーナストラック. 最後の歌

    2023/05/15

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