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  • reGretGirl
    これじゃ甘かった? どうすればよかったんだ
    これじゃ甘かった? どうすればよかったんだ

    reGretGirl

    これじゃ甘かった? どうすればよかったんだ

    一生恋していたいと思う君に 出会ったと思い込んでいたんだ 勘違い 見当違い イタい ツラい わかってない 情けない って思わないで 「(L)ONLY」/reGretGirl  2018年10月17日に“reGretGirl”が2nd mini album『take』をリリースしました。収録されているのは、とことん切ない全7曲の失恋ソング。今日のうたコラムでは今作から新曲「(L)ONLY」をご紹介いたします。まずタイトルには、お気づきのとおり【ONLY】と【LONLY】2つの言葉が掛けられているんです。  たった一人の【ONLY】な<一生恋していたいと思う君に 出会ったと思い込んでいた>主人公。でも残念ながら、それはやがて<勘違い 見当違い イタい ツラい わかってない 情けない>現実へ繋がり、今は【LONLY】状態に…。さらに歌が進むにつれ、いろんな面で<僕>が【ONLY】な“思い込み”をしていたことが明らかになってゆきます。 いつか一緒になれたらいいね 式はちゃんと挙げようね 僕らの家族友達もみんな呼んで盛大に祝おうね 子どもはやっぱ2人がいいかな 僕は3人欲しいと思ってる ふたりの愛の形を少しでも多く残しておきたいから ずっとそんなこと思ってた もしやちょっとイタかった? これでうまくやっていけると本気で思ってた 「(L)ONLY」/reGretGirl  みなさんが<君>の立場ならどう感じますか? この歌の<僕>のように、具体的に将来の希望を口にしてくれる男性はそう多くない気もするので、嬉しいと思う方もいるでしょう。しかし<僕>は「君はどう思う?」など、相手の意見はまったく訊いていないんですよね。しかも「僕はこう思うけどどう?」ではなく「(僕ら)~したいね」と伝えているんです。    これは、相手の方が逆の意見を持っていた場合、非常に苦しいのではないでしょうか。たとえ<いつか一緒になれたらいいね>という気持ちは同じだとしても、式は挙げなくていい派かもしれない。家族と仲が良くないかもしれない。友達は呼ばずに身内だけで祝いたいかもしれない。子どもは欲しいと思っていない、もしくは産めないかもしれない。    だけど<僕>が自分【ONLY】の未来予想図をあまりに本気で語るから、期待を裏切りたくなくて<君>は本音を言えないのです。好きなら尚更。それに相手の気持ちも見えていないのに<ふたりの愛の形を少しでも多く残しておきたい>と“目に見える”理想ばかりを口にするような<僕>に対して、やはり“不安”は膨らんでいったことでしょう。 僕が働いて君が家を守るみたいな古臭いのはやめよう 君も働いていいんだし僕も子どもの成長見守ってたい そんなことをずっと考えている時が楽しかったんだよ やっぱりだ君を置いてけぼりにしていた 「(L)ONLY」/reGretGirl  続く歌詞でも<僕>は相変わらず、自分の「~したい」だけをガンガン伝えていますね。一見、寛大にも思わせる言葉たちですが、見方を変えればただの押し付けです。言えないけれど<君>のほうは<僕が働いて君が家を守るみたいな古臭い>形が夢かもしれませんし、かといって<君も働いていいんだ>なんて許可を<僕>に出してもらう筋合いもありません。    そんな<僕>の自分【ONLY】未来予想図を聞き続けて、日に日に<君>は【LONLY】を強く感じるようになっていったのだと思います。そして結果、選んだのがお別れです。一方<そんなことをずっと考えている時が楽し>くて浮かれていた<僕>は、思いがけずフラれ、その原因を考え、やっと<君を置いてけぼりにしていた>ことに気がつきました。 愛は失踪 恋は暴走 いつだって愛想尽かされそう 安易な妄想 単純な思考 すでに壊れそうもうヤバそう これじゃ甘かった? どうすればよかったんだ イタい?ツラい?できっこない? ダサい?クサい?わかってない? わかってないも 全部言われても 一生恋していたいと思う君に 出会ったと思い込んでいたんだ 勘違い 見当違い イタい ツラい わかってない 情けない って思わないで 一生分の愛を貰えるんだと 勝手に期待をしていたんだ 思い違い 御門違い ダサい クサい わかってない 情けない って思わないで 「(L)ONLY」/reGretGirl  これじゃ甘かった? どうすればよかったんだ。今さらどんなに考えても、もう<君>は戻ってきません。無邪気で身勝手な自分の【ONLY】のせいで【LONLY】な今にたどり着いてしまったのです。最後の最後<君>は今までの気持ちが爆発し<勘違い 見当違い イタい ツラい わかってない 情けない><思い違い 御門違い ダサい クサい わかってない 情けない>と本音をぶつけたのでしょうか…。    一生分の愛を貰えるんだと期待しすぎた<僕>の立場で聴いても、一生分の愛を貰えるんだと期待されすぎた<君>の立場で聴いても、胸が苦しくなってくるのが、reGretGirlの「(L)ONLY」です。こんな恋に身に覚えがあるという方は、その行き場の無い想いを重ねながら、この歌を聴いてみてください…! ◆紹介曲「(L)ONLY」 作詞:平部雅洋 作曲:平部雅洋 ◆2nd mini album『take』 レーベル:No Big Deal Records <収録曲> 1. Shunari 2. replay 3. (L)ONLY 4. イズミフチュウ 5. よわむし 6. ピアス 7. 黒鳥山公園

    2018/10/25

  • ビッケブランカ
    運命に膝まで濡らさないように、はしっていこう。
    運命に膝まで濡らさないように、はしっていこう。

    ビッケブランカ

    運命に膝まで濡らさないように、はしっていこう。

     2018年10月17日に“ビッケブランカ”が新曲「まっしろ」を配信リリースしました。11月21日にリリースの2ndアルバム『wizard』収録曲でもあり、新垣結衣と松田龍平がダブル主演を務める水曜ドラマ『獣になれない私たち』挿入歌として書き下ろされた楽曲です。ドラマを動かしてゆくのは、人生うまくいってるようで、ままなっていない男女二人…。 誰にも見つからない 街の灯も灯らない 交差するクレーンを一人見上げた 今は叶わないことばかりのまま ただあるいていこう 「まっしろ」/ビッケブランカ  本能のまま“野生の獣”のように自由に生きられたら楽なのに、そうはできずにいる。そんな全ての“頭でっかちな大人”のための物語に寄り添うのが、この挿入歌「まっしろ」なんです。まず、歌詞には一人称も二人称も綴られておりません。だからこそ、誰しもより自分事として重ねられる。そして<一人>きりの孤独感が色濃く伝わってきます。  きっと<誰にも見つからない>のは、自分の本音や人知れず頑張ってきた姿。また<街の灯も灯らない>様子は、どんなに希望を求めても真っ暗な現実を表しているかのようです。その空しい夜の帰り道、一人で見上げた<交差するクレーン>は、どこか今の“自分自身”に重なったのではないでしょうか。    巨大なものや重いものを吊り上げて運ぶ機械。つまりそれが、責任や役割を背負いながら日々を<あるいて>いる自分です。何かを作っているのか、壊しているのか、それはわかりません。でも何かを成し遂げる途中である<クレーン>のように、とにかく自分も淡々と<今は叶わないことばかりのまま ただあるいていこう>と、明日のための小さな深呼吸をしているのでしょう。 別に言うことなんてない 言ってもいいことなんてない 人知れず黙り方を覚えた いつか変わらない日々を穿つような 鐘が鳴るはず 粉雪が降ってきた 可笑しさがこみあげてきた 最高な夜だね 泣けてくるから 運命に膝まで濡らさないように はしっていこう この世に一つの鐘の音よ 「まっしろ」/ビッケブランカ  続く歌詞では、生きにくい毎日がいっそうリアルに伝わってきます。誰にも何も<別に言うことなんてない>日々。何故なら<言ってもいいことなんてない>から。これは“言って許されることなんてない”という意味と“言っても何かが変わるわけじゃない”という意味、どちらの諦めも含まれていそうですね。ゆえに、本音にフタをして沈黙する耐え方を覚えたのです。  それでも、わたしたちは<変わらない日々を穿つような鐘>を期待せずにはいられません。ちなみに<鐘の音>とはドラマにも登場するキーワード。何かが変わる合図がしたらすぐ動き出せるように、思い込みの<運命に膝まで濡らさないように はしっていこう>。いろんな諦めのなか、まだ息づき続けているそんなたしかな希望も描かれているのが、この歌なのだと思います。 冷たさが吹いてきた 悲しみがこみあげてきた 降り積もったすべてよ 時間を超えてよ そして今まで全部なかったように 気づいたら 少し涙 もう一度帰れたとしたなら 全てに変えても守りたいものを 決して手放さないように はしっていこう 「まっしろ」/ビッケブランカ  世の中は冷たいし、頑張れば頑張るほどなんだか悲しいし、いっそ何もかも「まっしろ」にして<今まで全部なかったように>人生をやりなおしたい…。みなさんもそう感じるときがありませんか? だけど、ここからもう一度<全てに変えても守りたいもの>がある新しい自分になることはできるでしょう。まだ「まっしろ」な未来のなか、大切なものを<決して手放さないように>はしってゆくことはできるでしょう。    「まっしろ」は何もない絶望の「まっしろ」ではなく、何でも築いてゆける希望の「まっしろ」にもなるはず。この歌を聴きながら泣けてきてしまったという“獣になれない”あなたも、いつか鳴る<この世に一つの鐘の音>に期待しながら、まだまだ「まっしろ」な明日を進んでゆくことができますように。 ◆紹介曲「まっしろ」 2018年10月17日配信 作詞:ビッケブランカ 作曲:ビッケブランカ ◆メジャー2ndアルバム『wizard』 初回生産限定 AVCD-96009/B ¥3,800+税 CD only AVCD-96010 ¥3,000+税

    2018/10/24

  • Uru
    隠せない「始まり」を、次から次へ手の平に伝えていくよ。
    隠せない「始まり」を、次から次へ手の平に伝えていくよ。

    Uru

    隠せない「始まり」を、次から次へ手の平に伝えていくよ。

     2018年12月5日に“Uru”がニューシングル「プロローグ」をリリースします。すでに歌詞先行公開がスタートしているタイトル曲は、火曜ドラマ『中学聖日記』主題歌として書き下ろされました。舞台は、田舎の中学校。ヒロイン(有村架純)は、婚約者がいながらも、勤務先の学校で出会った10歳年下の中学生の教え子に惹かれてゆく女教師です。 目にかかる髪の毛と かきわけた指 壊れそうでどこか 寂し気な背中 頼りない太陽を 滲ませながら 微笑んだ その横顔 見つめていた いつの間にかその全て 視界に入ってくるの 心が波打つ痛みに どうして気づいてしまったの 「プロローグ」/Uru  そんな“禁断の恋”を描いた儚くも美しいヒューマンラブストーリーに寄り添うのが、この歌。冒頭から、いつの間にか<私>の視界に入ってくるようになっていた<その全て>が、丁寧に、繊細に伝わってきますね。本当の気持ちが映る瞳を、隠すかのように<目にかかる髪の毛>も。そっと後ろを向けば<壊れそうでどこか 寂し気な背中>も。  また<微笑んだ その横顔>に滲むのは<頼りない太陽>ですが、熱は十分<私>に<心が波打つ痛み>を与えます。何故なら、その太陽はまるで、静かに燃え上がる<あなた>の真っ赤な恋心そのものだから。そして、その光景を見つめながら、きっと<私>もまた自分の中に同じ“熱く真っ赤な恋心”があることに<気づいてしまった>のです。 あなたを探してる 隠した瞳の奥で 誰にも見えぬように 行き場もなくて彷徨いながら あなたと見る世界は いつでも綺麗だった 空には一つだけ 淡く光る 小さな星が 残ってる 「プロローグ」/Uru  サビでは“熱く真っ赤な恋心”が求めるままに<あなたを探してる>という想いが溢れ出します。ただし<あなた>が<目にかかる髪の毛>の奥に本当の気持ちを秘めているように、自分も<隠した瞳の奥で 誰にも見えぬように>ひっそりと恋い慕うのです。これは周りの人々から「幸せ」とは言われがたい恋。味方のいない二人。行き場もない二人。    だけど<あなたと見る世界は いつでも綺麗>で、他の何にも変えがたいもの。その幸せな記憶の実感だけが、いろんなものを失い、先の見えない真っ暗闇のなかでも<淡く光る 小さな星>として残って、二人の心を照らすのではないでしょうか。むしろ、暗闇が濃くなればなるほど、たった一つのかすかな希望は輝きを増して見えるような気がします。 破れそうに膨らんで 真赤に熟れた果実は 誰かの摘む手を待っている ねえ、それは 私だった あなたが溢れて行く 抑えた胸の数だけ 隠せない「始まり」を 次から次へ手の平に伝えていくよ 風は冷たいのに 染まった心は赤いままで あなたに触れたいと思ってしまった どうして二人出会ったの 「プロローグ」/Uru  さらに、最初は<頼りない太陽>が表していた“熱く真っ赤な恋心”ですが、歌が進むにつれ<破れそうに膨らんで 真赤に熟れた果実>や<染まった心は赤いまま>といったフレーズで、いっそう“赤”が熱く鮮やかに描かれていくのです。好きな人の<摘む手>を待っていた数だけ、本当の気持ちを<抑えた胸の数だけ>、想いを<次から次へ手の平に伝えていく>数だけ、<あなたに触れたいと思ってしまった>数だけ、お互いにどんどん“熱く真っ赤な恋心”を育てていったのでしょう。 痛くて苦しくて それなら見えないように どこかへ飛んでいけ そう思うのに あなたを探してる 何度も名前を呼んで 空には一つだけ 淡く光る 小さな星を 浮かべて 「プロローグ」/Uru  このように幕を閉じてゆく歌。もう、最後のサビでは<誰にも見えぬように>と周りの目を気にすることもせず、一心に<あなた>を求めて<何度も名前を呼んで>いるのがわかりますね。希望という名の<小さな星>もただ<残ってる>のではなく、空に<浮かべて>探しております。たとえ<痛くて苦しくて>も、それでも…と覚悟を決めた。それがUru「プロローグ」のラストシーンなのではないでしょうか。    そんなラストシーンは、まだこの恋の「プロローグ」=序章です。ここからどんな未来が待ち受けているのか。どんな明日を作ってゆくのか。どうか<小さな星>を失わずに二人が歩んでゆけますように、と願わずにはいられません。今、切ない恋をしているというあなたも是非、心を重ねながら歌声を聴いてみてください…! ◆紹介曲「プロローグ」 作詞:Uru 作曲:Uru ◆7th Single「プロローグ」 2018年10月30日配信リリース 2018年12月5日CD発売 初回生産限定盤 AICL-3611~2 ¥1,800(tax in) 通常盤 AICL-3613 ¥1,200(tax in)

    2018/10/23

  • SEKAI NO OWARI
    君に似合うのはきっと赤でも青でも黄色でもない。
    君に似合うのはきっと赤でも青でも黄色でもない。

    SEKAI NO OWARI

    君に似合うのはきっと赤でも青でも黄色でもない。

     2018年10月11日に“SEKAI NO OWARI”が新曲「イルミネーション」を配信リリースしました。この曲は米倉涼子の主演ドラマ『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』主題歌です。弁護士資格剥奪に、ドス黒い噂。勝つためには敵も味方も裏切る。自由で勝手なのに、必ず人を救う。そんな【かつてないグレーなヒロイン】がドラマの物語を動かしてゆきます。 君に似合うのはきっと 赤でも青でも黄色でもない どんな炎に焼かれても ただ一つ残る色だ 幸せになるにはきっと 何か払わなきゃいけないの、と 泣いているような空を見る 君の強さを知っているよ 汚れたような色だねって そんなに拗ねるなよ 人知れずシャツの袖で 涙を拭った君に 「イルミネーション」/SEKAI NO OWARI  さて、そのドラマを彩る主題歌もまた【グレー】が大切なキーワードになっているんです。柔らかなオルゴールの音で幕を開ける歌。もうイントロから<君>に優しく寄り添おうとしている<僕>の想いがわかります。そして最初に伝えるのが<君に似合う>色のこと。それは<どんな炎に焼かれても ただ一つ残る色>=【灰色(グレー)】です。  そう聞いて<君>は<汚れたような色だね>と拗ねるのですが、もちろん<僕>はネガティブな意味で口にしたわけではありません。悪意や逆境<どんな炎に焼かれても>自分の色を失わずに生き抜いてきた。<幸せになるにはきっと 何か払わなきゃいけないの、と>白と黒の狭間を、涙を堪えながら進んできた。それが<君>なのでしょう。  さらに【グレー】とは、都会のビルやコンクリート、冬空、鉛などをイメージさせる色。そう考えて深読みをすると、高いビルが立ち並ぶ都会で、冬の<泣いているような空を>見上げて、時に鉛のように心が重くなっても<人知れずシャツの袖で涙を>拭い、固いコンクリートの上を歩いてきた<君>の強さが表れているようにも感じられますね。 優しさに色があるなら 赤でも青でも黄色でもない 全部を混ぜあわせて ただ一つ出来る色だ 「イルミネーション」/SEKAI NO OWARI 強いようで弱い でも弱いようで強い君へ贈る色 グレー 「イルミネーション」/SEKAI NO OWARI  また、続く歌詞で<僕>は<君>を表す【グレー】を、全ての色を<混ぜあわせて ただ一つ出来る>優しさの色だと伝えます。つまり<君>は、他の色を持っていないわけではなく逆に、熱いエネルギーを持つ<赤>も、冷静で知性的な<青>も、心を弾ませるような明るいイメージの<黄>も、もともと心に含んでいるのではないでしょうか。  でもきっと<君>は自分が持っている本当の色など気づいていないはず。この<グレー>が様々な色からなる<ただ一つ>の優しい色だとは知らないのです。ただただ、白か黒か、光か闇か、善か悪か、勝ちか負けか、ひとりそのなかで戦って、強くなったり弱くなったり<グレー>の色味を変えながら生きているのだと思います。 純白の街へ連れてくよ 緑や赤の綺麗な光 濡れた袖が暖まるまで 雪道を彩る 二人だけの足跡 続いていく足跡 「イルミネーション」/SEKAI NO OWARI  そんな<君>の手を引いて、その<グレー>がどれだけ美しい色たちからできているのかを教えるのが、SEKAI NO OWARI「イルミネーション」なのでしょう。純白の街も。緑や赤の綺麗な光も。雪道を彩る二人だけの足跡も。何もかもが<君>を作るものだと。涙で<濡れた袖>も<僕>の想いの温もりでちゃんと乾いてゆく気がしますね。    人知れず泣いているあなた。是非この歌を聴いてみてください。そしてこの歌を届けたい人がいるあなた。どうかその気持ちも伝わりますように…! ◆紹介曲「イルミネーション」 2018年10月11日配信 作詞:Saori・Fukase 作曲:Saori・Nakajin

    2018/10/22

  • back number
    デコボコしてても、並んで歩けば、この道がいいと思った。
    デコボコしてても、並んで歩けば、この道がいいと思った。

    back number

    デコボコしてても、並んで歩けば、この道がいいと思った。

     2018年11月21日に“back number”がニューシングル「オールドファッション」をリリースします。タイトル曲は、金曜ドラマ『大恋愛~僕を忘れる君と』主題歌として書き下ろされました。若年性アルツハイマーにおかされる女医(戸田恵梨香)と、彼女を明るく健気に支え続ける元小説家の男性(ムロツヨシ)の10年にわたる愛の奇跡を描く物語…。 よく晴れた空に 雪が降るような ああ そう 多分そんな感じだ 変な例えだね 僕もそう思うよ だけど君はそんな感じだ 一体どこから話せば 君という素敵な生き物の素敵さが いま2回出た素敵はわざとだからね どうでもいいか 「オールドファッション」/back number  そんなドラマを彩るのが、この主題歌です。まるで<君>自身に<君>はどんなひとなのかを懸命に伝えようとしているかのような幕開け。もちろんヒロインが記憶を失いゆく病であることは関係しているのかもしれません。でもわたしたちも、自分が自分でよくわからなくなったり、いつの間にか相手の心を見失っていたりすること、ありますよね。  そうしたとき<僕>は、改まって<君>に“君は<よく晴れた空に 雪が降るよう>だ”と伝えるのです。きっと<君>は、快活で気持ちが良い心の持ち主であり、一方で雪が降るときの不思議な高揚感や静けさ、氷の結晶のような凛とした美しさも感じさせるひとなのでしょう。それはもう<素敵>というワードを<わざと>2回も出したくなるほどに。 単純な事なんだきっと 比べるまでもないよ 僕に足りないものを全部 君が持ち合わせていたんだ 悲しくなるくらい ああ それを今数えてた所だよ 不安とか迷いでできている 僕の胸の細胞を 出来るなら君と取り替えて欲しかった 花は風を待って 月が夜を照らすのと同じように 僕に君なんだ 「オールドファッション」/back number  さらにサビでは<僕に足りないものを全部>持ち合わせていたのが<君>だと、熱量を上げて届けます。もしも<不安とか迷いでできている 僕の胸の細胞>と取り替えたとしても、そんなもの<君>ならあっという間にどうにかできちゃうだろうと。また、ここで<胸の細胞>と表現しているところが、なんだか“<僕>らしい”気がしませんか?    つまり<僕>は“脳”でも他の何でもなく、相手の<胸の細胞>と向き合っているのです。それが<僕>というひとなのです。人間は他者の話をするとき、自然と自分自身もこぼれるもの。たとえば<君>を表す言葉をごちゃごちゃと<ああ そう 多分そんな感じだ>と腑に落ちるまで考えてみたり。あえて<君という素敵な生き物の素敵さ>なんて伝え方で照れ隠しのようなユーモアを交えてみたり。  でも、いつだって<僕に君なんだ>という想いは真剣だったり。フレーズの節々から<僕>が<持ち合わせて>いる、言葉に対するこだわりや、相手を思わず笑顔にさせてしまう伝え方や、相手の<胸の細胞>と丁寧に向き合う力や、深い愛情がこぼれ伝わってきますよね。この歌には<君>の魅力と同時に<僕>という<素敵な生き物の素敵さ>も詰まっているのではないでしょうか。 デコボコしてても 並んで歩けば この道がいいと思った お祝いしようって君が なんにも無い日に言い出すのは決まって 僕がバレないように落ち込んだ時だ 不甲斐ないね 「オールドファッション」/back number  そんな素敵な二人だから<デコボコしてても 並んで歩けば>この道“で”いいのではなくて<この道がいい>と言い切ることができるのだと思います。そんな素敵な二人だから、なんにも無い日に<お祝いしようって>言い出す片方の優しさと、その優しさの真意に気づくもう片方の優しさで、支え合いながら進んでゆけるのだと思います。 僕と見た街は夜空は どう映っていたんだろう 君は後悔していないかな ねぇちょっと そんなのどうだっていいの ドーナツ買って来てよって 君なら ああ そう言うだろうな 単純な事なんだきっと 誰がなんと言おうと どれだけの時間が命が巡ったとしても 風は花を探して 夜と月が呼び合うのと同じように 君には僕なんだ 「オールドファッション」/back number    そして終盤に登場するのが、タイトル「オールドファッション」に繋がる<ドーナツ>です。これは<不安とか迷いでできている 僕の胸の細胞>から生じるいろんなモヤモヤを一瞬で笑い飛ばしてくれる<君>の存在そのものと言えるでしょう。さらに「オールドファッション」とは、余計な装飾のないシンプルなザ・ドーナツですよね。そのシンプルさは<単純な事なんだ>と歌われる“答え”に重なります。    記憶がどうだとか関係ない。誰かの正論も時間も関係ない。ただ単純に、当たり前のように、僕に君なんだ。君には僕なんだ。そんな、シンプルだからこそ難しくて、難しいからこそ美味しい愛の在り方が描かれているのが、back number「オールドファッション」なのです。素敵なこの歌の素敵さが、あなたやあなたの大切なひとに届きますように…! ◆紹介曲「オールドファッション」 作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏 ◆19th single「オールドファッション」 2018年11月21日発売 初回限定盤 UMCK-9977 ¥1,800(tax out) 通常盤 UMCK-5664 ¥1,000(tax out) <収録曲> 1.オールドファッション  2.サマーワンダーランド 3.Jaguar 4.オールドファッション(instrumental) 5.サマーワンダーランド(instrumental) 6.Jaguar(instrumental)

    2018/10/19

  • 槇原敬之
    ほんの少し勇気が欲しいとき、思い出せる特別な場面がある。
    ほんの少し勇気が欲しいとき、思い出せる特別な場面がある。

    槇原敬之

    ほんの少し勇気が欲しいとき、思い出せる特別な場面がある。

     2018年10月10日に“槇原敬之”が2年2ヶ月ぶりとなるニューシングル「記憶」をリリースしました。タイトル曲は、NIVEAブランドのCMソングとして書き下ろされた楽曲です。シングルにはオリジナルバージョン、ストリングスバージョン、英語バージョンの3バージョンがすべて収録。今日のうたコラムではその新曲をご紹介いたします。 光のフレアが眩しくて よく見えない誰かの顔 覚えてるハンドクリームの 柔らかで清潔な香り かさかさのほほで笑った 本当かもわからないけど 愛されているとあのとき 確かに感じられたんだ ほんの少し勇気が欲しいとき 思い出せる特別な場面がある 「記憶」/槇原敬之  冒頭の<光のフレア>とは、太陽光などにレンズを向けたとき、強い光で写真全体が白っぽくなる現象のこと。まずこの歌では、その【レンズ】が【自分の瞳】を表しているのではないでしょうか。さらに【強い光】は【眩しすぎる幸せな時間】を。ボヤけた写真は<よく見えない誰かの顔>が映っている「記憶」を表しているのでしょう。  そんな「記憶」には、視覚よりたしかな感覚が保存されています。そこで登場するのが、ニベアの<ハンドクリーム>です。幼い自分に<誰か>が塗ってくれた<ハンドクリーム>の<柔らかで清潔な香り>は、嗅覚が<愛されている>ことの実感として忘れません。今でも<ほんの少し勇気が欲しいとき>再生できるとっておきの「記憶」なのです。 それはほほを包む優しい指 繋いだ手のぬくもり 何かの拍子に思い出す 言葉を超えた想いの記憶 もしも思い出せないなら 僕が優しく伝えよう 何かの拍子に思い出す 言葉を超えた想いの記憶 「記憶」/槇原敬之  サビでは、その<ハンドクリーム>の香りから“触覚”の「記憶」も思い出されてゆきます。かつて<かさかさのほほ>を包んでくれた<優しい指>が自分を笑顔にしてくれていたこと。いつだって<繋いだ手のぬくもり>から愛を感じていたこと。どれも<何かの拍子>に“心身”が教えてくれる<言葉を超えた想いの記憶>です。    きっとわたしたちは、歳を重ねてゆくにつれ、肌と同じように心も乾燥しやすくなってゆくことでしょう。社会のなかで、冷たい風に傷つく場面も増えるかもしれません。でも、どんなときも、まるで<ハンドクリーム>のように心を潤し、時にはバリアの役割も果してくれるのが、自分のもつ「記憶」なのだと思います。    なかには『そんな記憶は自分にはない』『もう忘れてしまった』と思う方もいらっしゃるかもしれません。だけど、それでも<もしも思い出せないなら 僕が優しく伝えよう>と、自らの音楽が<ハンドクリーム>のような存在になれたらと、そんな想いで作られたのが、槇原敬之の「記憶」という歌なのではないでしょうか。 大丈夫だよと 微笑んであげたいとき 思い出せる特別な場面がある それはほほを包む優しい指 繋いだ手のぬくもり 何かの拍子に思い出す 言葉を超えた想いの記憶 もしも思い出せないなら 僕が優しく伝えよう 何かの拍子に思い出す 言葉を超えた想いの記憶 「記憶」/槇原敬之  また、いつか<大丈夫だよと 微笑んであげたい>存在が出来たときには<僕>の立場としてこの歌を聴くことができるでしょう。これまで自分が<言葉を超えた想いの記憶>に支えられながら生きてきたように、今度は支えたい誰かの心に優しい「記憶」を記してゆくのです。その人が苦しんでいるときには想い出を<優しく伝え>てあげるのです。    優しさとぬくもりに満ちた、槇原敬之の「記憶」をぜひ、あなたの<特別な場面>を思い出しながら聴いてみてください。そして、この歌を捧げたい大切な人にもぜひ、届けてあげてください…! ◆紹介曲「記憶」 作詞:Noriyuki Makihara 作曲:Noriyuki Makihara ◆ニューシングル「記憶」 2018年10月10日発売 BUP-50007 ¥1,200(税別) <収録曲> 1.記憶 2.記憶 Strings Version 3.Memories 4.記憶(Backing Track) 5.記憶 Strings Version(Backing Track) 6.Memories(Backing Track)

    2018/10/17

  • 坂口有望
    やさしい人にしかやさしくできない、なんてうそつき。
    やさしい人にしかやさしくできない、なんてうそつき。

    坂口有望

    やさしい人にしかやさしくできない、なんてうそつき。

     2018年10月10日に“坂口有望”が新曲「3 3 4 1」を配信リリースしました。NHK『みんなのうた』へ書き下ろされ、10月~11月放送中です。子どもから大人まで楽しんでもらえるような、明るく楽しく、でもちょっぴり青春時代特有の儚さを味わえる楽曲にチャレンジしたというこの歌。タイトルには、どんな意味が込められていると思いますか? 付箋に書いてくれたメッセージ読んだよ 君の丸文字で前を向けたよ ありがとうとかそんなんじゃないけど 会いたくなかった さよならが言えなくなるから 手帳に書かれていた落書きみつけたよ 少しだけあの日に帰れたよ 100%とか絶対じゃないけど さみしくなかった 思い出はパソコンにうつした 離れ離れの日々だけど毎日大事にしたいね 「3 3 4 1」/坂口有望  まず、歌詞からパッと思い浮かぶのは“卒業”でしょうか。幼稚園、小学校、中学校、高校、大学…。でも人が<離れ離れ>になるのは、学校を卒業するときだけではありませんよね。会社を辞めたり、転勤になったり、親から自立したり、子離れしたり。そう考えるとこの歌は、どんな世代にも当てはまる、まさに『みんなのうた』であると言えます。    そして、そんな<さよなら>を目前にしても素直になれないのが、この歌の<わたし>です。<ありがとうとかそんなんじゃない>と言いながら、本当は<さよならが言えなくなる>くらいに感謝でいっぱいで。<さみしくなかった>と言いながら、きっと<手帳に書かれていた落書き>も携帯で撮って<思い出はパソコンにうつした>ことでしょう。  だけど、たとえこれから<離れ離れの日々>でどんなことがあっても<付箋に書いてくれたメッセージ>に励まされた気持ちや<手帳に書かれていた落書き>で思い出せる景色が“人生の自信”になって毎日を支えてくれるはず。また、いつかは“今”が、愛しい過去に変わると知っているからこそ<毎日大事にしたい>と意識しながら、進んでゆけるのです。 やさしい人にしかやさしくできない なんてうそつき だってわたしは違うから 素直になれないって素直に言えない なんでわたし涙が出たんだろうか 「3 3 4 1」/坂口有望 自分のことにしか心を削げない なんてうそつき だって今更になったけど 頑張る人にこそ頑張れって言えない そんな癖が君のやさしさとわかったから 「3 3 4 1」/坂口有望  こちらはサビ部分。どのフレーズでも<君>の<やさしさ>を懸命に伝えております。やさしくない人にだってやさしい。自分のことだけじゃなく他者をすごく思いやって生きている。それが<君>なんだと。しかし、それほどに<君>と丁寧に向き合い、いろんな<やさしさ>に気づくことができる心を持っている<わたし>だって、十分に<やさしい人>なのではないでしょうか。    やさしい人だから<頑張る人にこそ頑張れって言えない>ような繊細な<やさしさ>もわかるのです。<わたし>は不器用で、素直じゃなくて、口下手。ただし<涙>だけは正直に心の様子を教えます。<なんでわたし涙が出たんだろうか>。その答えはもちろん「3 3 4 1」=【さ み し い】からです。そして、それを口にしないのは、ただの強がりではなくて、やさしい<君>を困らせないためであるような気がしませんか…? やさしい人にしかやさしくできないなんて うそばっか だってわたしは違うから お別れのあとの届かない「ありがとう」 なんでわたし涙が出たんだろうか 「3 3 4 1」/坂口有望  自分は<やさしい人>なんかじゃない。そう歌う<わたし>ですが、実は歌の最初から最後まで<やさしさ>が詰まっているのが、坂口有望の「3 3 4 1」なのだと思います。素直じゃないタイトル。素直じゃない歌詞。それでもあたたかな想いが真っ直ぐに伝わってくるこの歌を是非、大切な人を思い浮かべながら聴いてみてください…! ◆紹介曲「3 3 4 1」 2018年10月10日配信リリース 作詞:坂口有望 作曲:坂口有望

    2018/10/16

  • 吉田広大
    君は僕よりも良い人が見つかるから。
    君は僕よりも良い人が見つかるから。

    吉田広大

    君は僕よりも良い人が見つかるから。

     2018年10月3日に“吉田広大”が新曲「さよなら、愛しき人」を配信リリースしました。恋人とお別れしなければならない場合、大抵は片方の心が離れたか、両者とも冷めてしまったかのどちらかだと思います。しかし稀に、二人ともまだ想いがあるのに「さよなら」になってしまうこともあるんですよね。それは何故なのでしょうか…。 冬の香りが君の面影運んでく 小さなベンチ腰掛けた2人 少し離れた君と僕の距離を 縮める様に降り出した粉雪 「寒いね」と差し出す君の 手を握らず立ち上がれば すすり泣く君の声が溶けてゆく 「さよなら、愛しき人」/吉田広大  おそらくこの歌の<君と僕>も、お互いに好き同士なのに、今まさに別れのときを目の前にしております。今日で「さよなら」だとわかっているから、小さなベンチに並んで腰をかけても<少し離れた>距離。それを<縮める様に降り出した粉雪>は「本当にそれでいいの?」と神様が空からこぼした最後のチャンスだったのかもしれません。    そして<君>の方は、そのやり直すチャンスを掴めないだろうかと、思い切って冷えた手を「寒いね」と差し出したのではないでしょうか。だけど、残念ながら二人の想いは通じ合いませんでした。というより<君>の想いをわかっていながらも<僕>は<手を握らず>立ち上がって、自らここで決定的な終止符を打ったのです。 「さよなら」愛しき人 君は僕よりも良い人が見つかるから 「もう泣かないで」って 泣きながら 手を振った 「さよなら、愛しき人」/吉田広大  こちらはサビ部分。このフレーズは、曲中で何度も繰り返されていることから、泣いている<君>にも<僕>自身にも、無理してなんとか言い聞かせているような印象を受けます。また、きっと<僕>が<君>に伝えたのは「さよなら」と「もう泣かないで」という言葉だけ。でも、心の内に秘めている想いはそれだけではありませんね。  まず<愛しき人>というワード。まだ<君>への愛が現在進行形であることがわかります。さらに<君は僕よりも良い人が見つかるから>というフレーズからは、好きなのに<僕>が別れを選んだ理由が明らかになっているんです。つまり<僕>は<君>のこれからを考えたとき、自分では相手を幸せにする役割を果せないと感じたのでしょう。    この人は<僕よりも良い人>と出会い、付き合い、結婚したほうが幸せになれる。だから自分はもうここで恋人の役目を終えよう。そうやって<君>の未来予想図を描いた結果「さよなら」と「もう泣かないで」を告げて<手を振った>のだと思います。それでも<泣きながら>になってしまったところから、隠し切れない“好き”が伝わってきます。 輝く街嘘つきなため息 白く濁って空に溶けて落ちてく 涙色に染まってゆく 君と過ごしたこの街が 雪色に染まるのを 待っている 「さよなら、愛しき人」/吉田広大  続く歌詞に綴られている<嘘つきなため息>には、お互いの“好き”を見ないふりして「さよなら」を選んだことに対する後悔、涙、痛み、苦しみが含まれていることでしょう。ゆえに<君と過ごしたこの街が 雪色に染まるのを 待って>自分の感情も思い出もすべて真っ白に覆い隠してほしいと願っているのです。ただ、そう簡単に愛は消えてくれません。 公園のベンチ小さな遊園地 ショーウィンドウの向こうに見える宝石 悴んで震える手 握り返してる君の小さな手 ダイアモンドリングはめた姿浮かべ Oh bended knee 泣き崩れたって 人混み 街並み 季節さえ 僕を置き去りに 愛してる 愛してる 愛してる もう一度君に 「さよなら、愛しき人」/吉田広大  覚悟を決めて別れたはずなのに<ショーウィンドウの向こうに見える宝石>が目に入って、想像してしまったのは別の未来です。握り合っている手と手。結婚を誓い<ダイアモンドリングはめた>君の姿。何故、その未来に<僕>はいないのだろうか…。そう思うと悲しくて悲しくて仕方がないのでしょう。もう一度<愛してる>と伝えられたらと思わずにはいられないのでしょう。 「さよなら」愛しき人 君は僕よりも良い人が見つかるから 「もう泣かないで」って 泣きながら 手を振る 「さよなら」愛しき人 僕は君よりも良い人を見つけるから 「もう泣かないで」って 笑いながら 手を振った 冬の香りが君の面影運んでく 小さなベンチ腰掛けた1人 「さよなら、愛しき人」/吉田広大    でも、それでも、こうして幕を閉じてゆく歌。最後の最後は<泣きながら>ではなく<笑いながら>手を振っております。それに<僕は君よりも良い人を見つけるから>とまで。これは、吹っ切る決意ができたということなのか。それとも、とことん<君>に対しては<嘘>を突き通したということなのか。    ラストの<小さなベンチ腰掛けた1人>というシーンで<僕>はどんな感情を抱いていると思いますか…? 愛に満ちているからこそ切ない。それが吉田広大の新曲「さよなら、愛しき人」です。是非、歌詞の世界にじっくりと浸りながら聴いてみてください。 ◆紹介曲「さよなら、愛しき人」 2018年10月3日配信リリース 作詞:吉田広大 作曲:吉田広大

    2018/10/15

  • Mr.Children
    そう君じゃなきゃ、君じゃなきゃ。
    そう君じゃなきゃ、君じゃなきゃ。

    Mr.Children

    そう君じゃなきゃ、君じゃなきゃ。

     2018年10月3日に“Mr.Children”が3年4ヶ月ぶり通算19枚目となるニューアルバム『重力と呼吸』をリリースしました。さらに同日、全ミスチル楽曲の歌詞を収録した詩集『Your Song』も発売。今日のうたコラムでは、アルバムの入口であり、曲名が詩集のタイトルにもなっている新曲「Your Song」をご紹介いたします。 花吹雪が舞うような きらめく夏の陽射しのような 時は過ぎ 華やいでた想い出も 少しだけ落ち着きを取り戻した 「Your Song」/Mr.Children  ドラム・鈴木英哉さんによるカウントの叫びで幕を開ける曲。さらにイントロでは桜井和寿さんのシャウトが響き渡り、すでにバンドのエネルギーがみなぎっております。その熱量を少し抑え気味にして始まるAメロは、月日を重ね<少しだけ落ち着きを取り戻した>彼らを表しているかのようでもあるのですが、あくまで<少しだけ>です。むしろ伝わってくるのは、まだまだ落ち着くことはなさそうな予感でしょう。  ただし、エネルギーの出し方が若かりし頃と異なるのです。人生はよく春夏秋冬になぞらえて語られます。この歌では<花吹雪が舞うような きらめく夏の陽射しのような 時は過ぎ>と歌っていますよね。つまり、出会いと別れがめまぐるしくて、まだスタート地点に立ったばかりで、何でもできる気がした青春の【春】や、ただ熱くガムシャラで向こう見ずに輝いていた、人生最大の活動期である【夏】はもう過ぎたということ。  ということは現在は【秋】。ちなみに、人生をざっくりと四季に当てはめてみると、10代~20代が【春】、30代~40代が【夏】、50代~60代が【秋】、70代~80代が【冬】となるそうです。現在、ミスチルのメンバー4人は48歳~49歳。彼らもまさに【夏】を終え<少しだけ落ち着きを取り戻し>ながら【秋】へ突入しようとしているタイミングなのではないでしょうか。では、人生における【秋】とはどんな時期なのでしょうか。 君と僕が重ねてきた 歩んできた たくさんの日々は 今となれば この命よりも 失い難い宝物 ふとした瞬間に同じこと考えてたりして また時には同じ歌を口ずさんでたりして そんな偶然が今日の僕には何よりも大きな意味を持ってる そう君じゃなきゃ 君じゃなきゃ 「Your Song」/Mr.Children  【秋】は、今までの結果や成果がわかる“収穫”の季節とされています。それは同時に“振り返り”の時期でもあるはず。だからこそ、この歌の主人公は<君と僕が重ねてきた 歩んできた たくさんの日々>を今、胸に抱いて<この命よりも 失い難い宝物>だと実感しているのです。日常のなかで生まれる<偶然>という名の<特別>な日々のエピソードをいくつも振り返っているのです。そしてたどり着くのが<そう君じゃなきゃ 君じゃなきゃ>という答え。 苦手意識を持ってた 食べ物もスポーツも堅苦しい場所も 君が薦めるんなら無理なんかせず受け入れることが出来たんだ 時に僕が窮屈そうに囚われている考えごとに なんてことのない一言で この心を自由にしてしまう 飛び込んでくる嫌なニュースに心痛めて また時にはちっちゃな事で笑い転げて 一緒に生きていく日々のエピソードが特別に大きな意味を持ってる そう君じゃなきゃ 君じゃなきゃ 「Your Song」/Mr.Children  たとえば、衣食住。五感。喜怒哀楽。春夏秋冬。自分にとってのそれらにはいつだって<君>がいてくれた。だから、ここから始まる人生の【秋】だって、人生の幕を閉じてゆく【冬】だって、最期まで一緒に生きていくのは<そう君じゃなきゃ 君じゃなきゃ>…。そんな幸せの実感と、感謝と、未来への祈りが込められているのが、Mr.Children「Your Song」なのだと思います。  また【春】や【夏】に<重ねてきた 歩んできた たくさんの日々>の幸せの実感と、感謝と、未来への祈りが“新たなエネルギー”になって放出されてゆくのが【秋】です。少しだけ落ち着きを取り戻しながらも、さらに進化し、これまで以上に重ねてゆく、歩んでゆく、Mr.Childrenの音楽を<そう君じゃなきゃ 君じゃなきゃ>という気持ちで楽しみ続けたいですね…! ◆紹介曲「Your Song」 作詞:KAZUTOSHI SAKURAI 作曲:KAZUTOSHI SAKURAI ◆ニューアルバム『重力と呼吸』 2018年10月3日発売 TFCC-86659 ¥3,146(税込) <収録曲> 01. Your Song 02. 海にて、心は裸になりたがる 03. SINGLES 04. here comes my love 05. 箱庭 06. addiction 07. day by day(愛犬クルの物語) 08. 秋がくれた切符 09. himawari 10. 皮膚呼吸

    2018/10/12

  • はなわ
    かっこ悪い親父は、最高にかっこいい親父だったんだな。
    かっこ悪い親父は、最高にかっこいい親父だったんだな。

    はなわ

    かっこ悪い親父は、最高にかっこいい親父だったんだな。

     2018年10月3日に“はなわ”が、約13年ぶりのオリジナルアルバム『カラアゲ』をリリースしました。今日のうたコラムではその収録曲から、新曲をご紹介いたします。昨年リリースされた涙腺崩壊ソング「お義父さん」は、はなわが奥さんのお父さんに対する想いを綴った実話ソング。さらに今回は、自分のお父さんへの想いが込められた実話ソングが誕生したのです。拝啓、親父。歌は手紙のような一言で幕を開けます。 拝啓 親父 ついに俺も念願の家を買う事になりました 偶然だけど あなたとおんなじ年齢で あなたの家によく似た気持ちのいい 日差しが射し込む春障子 狭い庭だけど 色んな花を植えたいです 「拝啓、かっこ悪い親父」/はなわ    偶然にもお父さんと同じ年齢で<念願の家を買う事に>なった彼。しかもそれは、お父さんが買った家によく似ていて、明るい春の日差しをいっぱいに受けた<春障子>が<気持ちのいい>素敵な家です。そこに夢見るのは<色んな花>が咲いてゆく未来。色んな想い出や感情や希望がこの家で生まれてゆく未来でしょう。  そんな未来に想いを馳せていると次第に、お父さんが買ったあの家に、自分が育ってきたあの家に、刻まれている様々な光景が思い出されてきたようです。お父さんと同じ年齢で、同じ“父親”という立場で、よく似た景色を見つめている<俺>は今、昔とは違った気持ちで<親父>の生き方を見つめなおしてゆくのです。 あの頃毎朝同じ時間 電車の中潰され仕事行っては 疲れて帰ってくる あなたの顔を見てずっと 何が楽しくて生きてるんだろう こんな大人になんて ゼッテーなりたくねー なってたまるかと 頑なに否定し続けた 「拝啓、かっこ悪い親父」/はなわ 勉強もしないで遊び回る俺を 叱りつける事も出来ずに おふくろから「父親なんだからちゃんと言ってよ!」 逆に叱られるあなたの背中を 横目で見ながら 俺はまた靴のかかと踏んづけ 夜の街へとくり出していた 「拝啓、かっこ悪い親父」/はなわ  描かれているのは、たくさんの<かっこ悪い親父>エピソード。かつての<俺>にとって<親父>は、毎日毎日同じことを繰り返して、ただ疲れて帰ってくるだけの、つまらない大人でした。叱るどころか叱られている情けない父親でした。歌の中では、何度も<かっこ悪い親父 かっこ悪い親父 かっこ悪いる~い親父>というフレーズが繰り返されます。 そして今 俺にも子供が出来て 何とか家を手に入れました こないだおふくろが 鏡に映る俺を見て 「父さんにそっくりね」と嬉しそうに呟いた 今気付きました あの頃の親父の顔は ただ疲れただけの顔じゃなくて 「家族を幸せにするんだ」 決意の顔だったんですね 「拝啓、かっこ悪い親父」/はなわ    しかし<こないだおふくろが 鏡に映る俺を見て 「父さんにそっくりね」と嬉しそうに呟いた>とき、ハッと気付いたのは、身体も心も子どもだった自分が抱いていた誤解です。あの頃の<親父>みたいに、疲れて見えているであろう今の<俺>の顔。だけど、その心にあるのは「家族を幸せにするんだ」という決意なんですよね。    たとえ<何が楽しくて生きてるんだろう>と思われても、口には出さなくても、不器用でも、心は家族がいる幸せで満ちている。守るものがあるからいつでも、何があっても、強く在ることができる。お父さんと同じように<俺にも子供が出来て 何とか家を手に入れ>た今、やっとひとりの“人間”としてそんな<親父>の気持ちを理解・共感できたのではないでしょうか。 そんな俺も今 息子の目にどう写っているかはわかりません もしかしたら かっこ悪く見えてるかもしれません そうだとしても あなたのように飾らずに ありのままのこの背中 ずっと見せ続けてゆこうと思います いつか息子が父親になった時 かっこ悪い親父は 最高にかっこいい親父だったんだなと 思ってもらえるように かっこ悪い親父 かっこ悪い親父 かっこ悪いる~い親父 かっこ悪い親父 かっこ悪い親父 かっこ悪いる~い親父 拝啓 親父 最後になりましたが 陽の当たる縁側から見える きれいな花を眺めにきてください 「拝啓、かっこ悪い親父」/はなわ  かっこ悪い親父は、最高にかっこいい親父だった。自分もいつか息子にそう思ってもらえるよう<あなたのように飾らずに>生きてゆきたい。ラストにはそうした想いが綴られているからこそ、繰り返される<かっこ悪い親父 かっこ悪い親父 かっこ悪いる~い親父>というフレーズは、実は“最高にかっこいい”という賞賛なのだとわかりますね。    そしてその<かっこ悪い>愛のバトンを<親父>からしっかりと受け取り、今度は<俺>がこの先の未来へと繋いでゆきます。最後の<陽の当たる縁側から見える きれいな花を眺めにきてください>というワンフレーズからは“あなたのようなあたたかい家庭を育ててゆくので、見守っていてください”という想いが伝わってきます。    日々、家族のために奮闘するすべての方に、はなわの新曲「拝啓、かっこ悪い親父」が届きますように…! ◆紹介曲「拝啓、かっこ悪い親父」 作詞:はなわ 作曲:はなわ ◆ニューアルバム『カラアゲ』 2018年10月3日発売 VICL-65049 ¥3,000+税 <収録曲> 1 HANAWA ROCK 2 B型Rock'n Roll 3 ママには内緒 4 拝啓、かっこ悪い親父 5 二人で決めた道 6 佐賀県~その後のSAGA~ 7 だいじょうぶ だいじょうぶ 8 つらいぜ!ダリヒー 9 Slow Life*デュエット with 中村あゆみ* 10 息子~昇利バージョン~ 11 お義父さん 12 同じ時代に生まれた若者たち

    2018/10/11

  • ソナーポケット
    あなたが居るから、開いたつぼみがいつかは咲き誇ると信じてる。
    あなたが居るから、開いたつぼみがいつかは咲き誇ると信じてる。

    ソナーポケット

    あなたが居るから、開いたつぼみがいつかは咲き誇ると信じてる。

     今年デビュー10周年を迎えた“Sonar Pocket”が、2018年10月10日にニューアルバム『flower』をリリース。今日のうたコラムでは今作から新曲「つぼみ」をご紹介いたします。この歌は“愛知・豊田ラグビー応援ソング”として制作されました。尚、彼らは2019年に開催されるラグビーワールドカップを地元・愛知から盛り上げていく特別サポーター! 負けるなと叫んだ 明日は何かが変わるそんな夢を見た 負けるなと叫んだ どこまでも我武者羅な毎日に夢を見た 明日は何かが 変わる気がしてる何の根拠もないのにね 「つぼみ」/Sonar Pocket  誰かを応援しているときって、こちらがパワーを送っているようで、実は逆にパワーをもらっていることのほうが多いんですよね。ラグビーを観ているときも然り。だから<明日は何かが変わる>と信じて<どこまでも我武者羅>に戦っている選手たちの姿を目の当たりにすると、同時に“自分もそんな生き方をしたい”という感情が生まれるのです。  そして<負けるなと叫んだ>その声は、自分自身の人生にも響き渡るのでしょう。今はまだ“自分もそんな生き方をしたい”という勢いしかなくて、なんとなく自分も<明日は何かが 変わる気がしてる>だけかもしれません。でも誰かを応援することで得たパワーによって、今日ここから<根拠>になるものを築き上げてゆくのではないでしょうか。 目指す場所へトライ 高まる期待 心技体 極め信じたい 新時代なんて自分次第 近未来だって自由自在 「これぐらいで良い。」それじゃ変われない 「どれぐらいで良い?」なんて正解無し やれるだけやってみてダメならダメ 失敗は成功のもとだから 「つぼみ」/Sonar Pocket  続く歌詞では、その<根拠>になるものが描かれてゆきます。たとえば、何度でも<目指す場所へトライ>する根性。ちなみに<トライ>とは、ラグビーの得点方法のひとつでもあるそう。ボールを相手のインゴール内の地面につけて成立する、最終目的なんだとか。そんな攻撃を成立させるためには、やはり<心技体>を極める努力が欠かせません。  さらに、努力や結果に対して「これぐらいで良い。」なんて妥協はなし。他人に「どれぐらいで良い?」なんて頼っても仕方ない。全力で<やれるだけやってみて>、ダメならダメで<失敗は成功のもと>と言えるくらい己の想像力を働かせてまた進化する。そういう日々の積み重ねこそが“自信”の<根拠>になるのだと、この歌は教えてくれているのです。 情けないくらいに熱いと書いて「情熱」 自分の捉え方はきっとずっとこうです 少しでも年をとらないと書いて「少年」 そんな大人になってあの日と生きていこうぜ 「つぼみ」/Sonar Pocket  また、経験を重ねれば、自然と“知恵”や“技術”は磨かれてゆくもの。しかし、大人になるといつのまにか無くしてしまいがちなのが「情熱」と「少年」の心。実力アップではなく“パワーアップ”のために必要なものです。だからこそ<情けないくらいに熱い>感覚を常に“原点”として忘れずに、夢に対する想いは<少しでも年をとらない>で生きていこうという“意志”を持つことが、いっそう自分を強くするのでしょう。 負けるなと叫んだ 噛み締めた我武者羅な毎日に夢を見た 明日は何かが 変わる気がしてる決して諦めない限り あなたが居るから 開いたつぼみが いつかは咲き誇ると信じてる 希望の花 「つぼみ」/Sonar Pocket  歌の終盤。<負けるな>と叫ぶその声は、ますますボリュームを増して、自信の魂に響いているような気がしますね!見つめる先では<あなた>という<希望の花>が夢の舞台で咲き誇っております。その姿が“まだ「つぼみ」である自分もいつか…”と信じさせてくれる。そんな希望の連鎖を描いているのが、Sonar Pocketの「つぼみ」という楽曲です。今<明日は何かが変わる>と信じながら何かに挑戦しているあなたに、この歌が届きますように…! ◆紹介曲「つぼみ」 作詞:Sonar Pocket 作曲:Sonar Pocket・NAOKI-T ◆ニューアルバム『flower』 2018年10月10日発売 通常盤 WPCL-12957 ¥2,800(税込) 初回限定盤A WPZL-31532 ¥4,500(税込) 初回限定盤B WPZL-31534 ¥4,500(税込) 初回限定盤C WPCL-12958 ¥4,500(税込) 初回限定盤D WPCL-12959 ¥3,900(税込) <収録曲> M-1 Phoenix M-2 やばば  M-3 108~永遠~ M-4 baby baby M-5 君の名前 M-6 Be Alright M-7 青 M-8 顔晴れ M-9 涙雪 M-10 一生一瞬 M-11 恋運命 M-12 つぼみ M-13 flower

    2018/10/10

  • メロフロート
    「またね」何気ない言葉が「さよなら」に変わった。
    「またね」何気ない言葉が「さよなら」に変わった。

    メロフロート

    「またね」何気ない言葉が「さよなら」に変わった。

     2Vo.+1DJの3人組“メロフロート”が2018年9月26日にニューアルバム『ON THE ROAD 2』をリリースしました。今日のうたコラムでは、今作から4月にシングルとしても配信された新曲「アネモネ」をご紹介いたします。この歌は、恋人との別れの後悔と未練を描いた切ないミドルバラード。 「またね」 何気ない言葉が 「さよなら」に変わった あれから どうしていますか? 君にもらった 腕時計 動かなくなったよ 壊れた 僕の心みたいに 「忙しい」でさえぎる度 君は 遠ざかっていったね 「君はワガママだ」なんて じゃれていたけど 僕の方だった 悪いのは 「アネモネ」/メロフロート  タイトルの「アネモネ」とは、ヨーロッパで美しさと儚さの象徴とされている花だそう。ゆえに花言葉も【儚い恋】【恋の苦しみ】【見放された】など悲しげなものです。そんな花言葉は、この歌の恋にピッタリ。次がある「またね」が、取り返しのつかない「さよなら」に変わってしまったのは、まさに<僕>が<君>に【見放された】からでしょう。  会いたいなどと言われても「忙しい」でさえぎっていたあの頃。自分は「君はワガママだ」なんてじゃれていたつもりでも、相手は“あなたは会いたくないの?”と本気で不満、不安だったはず。それに「またね」は突然「さよなら」に変わったわけではなくて<君は 遠ざかっていったね>と言う<僕>も、うすうす感じていたのだと思います。 雨に濡れた 公園の 砂の城のように 積み上げた思い出も 脆く崩れてく 出逢ったのが今なら こんな僕でもきっと あの頃より 君と喧嘩せずに済んだのになあ 「アネモネ」/メロフロート  でも遠ざかる<君>を自覚していながらも、どこかで“まぁ大丈夫だろう”とタカを括っていた。そうやって大切な人を放っておいている間、白から黒へのグラデーションのように「またね」は「さよなら」に変わり、<雨に濡れた 公園の 砂の城のように 積み上げた思い出も 脆く崩れて>ゆき、今<僕>はひとり【恋の苦しみ】のなかにいるのです。 読み終わった小説を 読み続けてるだけなのかな 大事なことを よく忘れて困るのに 忘れられない 君のことは 別れてから 理想の姿に近づいたよ 後悔で学んでも それじゃ遅すぎる 二人の時間を もっと大事にしてたなら 僕は誰より 君を幸せにできてたかもなあ 「アネモネ」/メロフロート  さらに「アネモネ」には、赤い花=【君を愛す】、白い花=【期待】、紫の花=【あなたを信じて待つ】という花言葉もございます。実はこの歌、一度も<僕>は“まだ君を愛している”とも“会いたい”とも“やりなおしたい”とも直接的には言葉にしていないんです。それでも伝わってくるのは、アネモネの花言葉のように、まだ君を愛し、期待し、信じて待っている心模様…。  だからこそ、まだ続きがあるかのように<読み終わった小説を 読み続けてる>日々が続くのでしょう。また、別れたゆえの後悔によって<理想の姿に近づいた>から、今の自分なら<君と喧嘩せずに>済むかも、もっと<二人の時間を>大事にできるかも、そして<誰より 君を幸せに>できるかも、と手遅れな想像をせずにはいられないのでしょう。 今になってわかった 君のほうが僕より 続くこと 望んでた 愛してくれてた ふたりで通った雑貨屋も 今はもうなくなって 街も 君も 変わり 僕だけが止まってるけれど この歌に乗せて 「さよなら」 「アネモネ」/メロフロート  こうして幕を閉じてゆく歌。余談ですが、ファッションビル“ルミネ”の広告コピーに【恋は奇跡。愛は意思。】という言葉がありましたよね。きっとこの歌の<君>もちゃんと【意思】を大切にしていたのです。それが<君のほうが僕より 続くこと 望んでた 愛してくれてた>というフレーズに表れております。逆に、かつての<僕>にはその【意思】が足りなかった…。その結果「さよなら」にたどりついてしまいました。    ですが【恋は奇跡。】という言葉を信じるのなら、この歌に乗せた「さよなら」がもう一度“愛”に繋がる可能性だってゼロではありません。もしそんな奇跡が起きたそのときは、今度こそ“僕のほうが君より”愛を続ける【意思】を大切に過ごしてゆくことができたらいいですよね…!今、忘れられない人がいるというあなた。是非、メロフロートの「アネモネ」を聴いてみてください。 ◆紹介曲「アネモネ」 作詞:MELOFLOAT 作曲:鈴木健太朗 ◆2nd ALBUM『ON THE ROAD 2』 2018年9月26日発売 初回生産限定盤 AICL-3571~72 ¥3,241(税抜) 通常盤 AICL-3573 ¥2,500(税抜) <収録曲> 01.NEVER GIVE UP!! 02.僕は走り続ける 03.ハルコイ 04.アネモネ 05.DIARY 06.悲しみなんて笑い飛ばせ 07.いっちゃん好きやねん 08.ただいまと言えるまで 09.ミチシルベ ~Acoustic Ver.~ 10.明日へのメロディー

    2018/10/09

  • Uru
    さよならじゃない。例えばもう、会えなくなっても。
    さよならじゃない。例えばもう、会えなくなっても。

    Uru

    さよならじゃない。例えばもう、会えなくなっても。

     2018年9月26日に“Uru”がニューシングル「remember」をリリースしました。今作のタイトル曲は『劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~』主題歌に抜擢された楽曲です。しっとり柔らかく美しいピアノの音で幕を開けるイントロ。そこへ溶け込んでゆく彼女のナチュラルな澄んだ歌声。今日のうたコラムでは、そんな新曲をご紹介いたします。 夏の終わりを知らせるように 道端にそっと 並んで咲いた 夕にも染まらず風も知らない 青い、青い、リンドウ 傷つくことを恐れながら 心を隠したりしたけれど 誰かが傍にいてくれる温かさを 教えてもらったから 「remember」/Uru  青い、青い、リンドウ。晴れた秋の日、上向きに凛と咲く花です。この花には【あなたの悲しみに寄り添う】という花言葉があるのですが、歌の主人公は<道端にそっと 並んで咲いた>リンドウを目にしたとき、まさにいつも自分の隣で“悲しみに寄り添ってくれていた人”の存在を思い出したのではないでしょうか。  ずっと<傷つくことを恐れながら 心を隠したり>して、土の中に閉じこもっていた冬。芽を出してみたら誰かに出会えた春。少しずつ<誰かが傍にいてくれる温かさを>教えてもらいながら成長していった夏。そして<夏の終わりを知らせるように>花を咲かせた秋。その<夏の終わり>は、主人公の“臆病”の終わりにも重なります。 遠くで聞こえる祭りの声は 関係ないんだって そう思っていた 見たくもなかった境界線が 寂しかった日々 誰の背中も追わなかった 時には嘘もついたけれど 守りたいものがここにできたこと それがただ嬉しくて 「remember」/Uru  2番の歌詞に綴られているのは、まだ“臆病”で誰に対しても<心を隠したり>していた夏の日々のこと。たとえば、友達と思いっきり騒いだり。恋人と打ち上げ花火を見上げたり。そういう、誰かと共有し合う類の幸せは自分には一生<関係ないんだって>勝手に<境界線>を引いて、寂しさだけを抱えていたのでしょう。    しかし、リンドウは青い花を咲かせ、秋のはじまりを教えるのです。初めて<誰かが傍にいてくれる温かさを>知って、やっと<守りたいものがここにできた>新しい自分のはじまりに気づくのです。そうして主人公は、自ら引いた<境界線>をふわりと越えて、あの<寂しかった日々>を背に、この道の先へ進んでゆきます。 さよならじゃない 向かい合えずいた寂しさも 帰りたい場所がここにあるだけで それだけで 強さに変わる 愛されたいと本当はもがいていた この孤独も涙も包むような 優しさに出逢えたから さよならじゃない 例えばもう 会えなくなっても きっとどこかで 笑っていると 心繋げて さよならじゃない 名も知らない遠い場所へ 離れたとしても 記憶の中の 温もりを ずっとずっと忘れないよ 「remember」/Uru  そして、包み込むような歌声が響き渡るラストのサビ。もしかしたらこの先<誰かが傍にいてくれる温かさを>教えてくれた人と<名も知らない遠い場所へ>離れる日がやってくるかもしれません。だけどもう<傷つくこと>も<祭りの声>も<寂しさ>も<孤独>も<涙>も怖くはないのでしょう。    何故なら、二度と忘れない<優しさ>や<温もり>がいつだってお守りになるから。それに<帰りたい場所がここにある>ことや、<愛されたいと本当はもがいていた>自分を受け止められたことや、<きっとどこかで 笑っていると>思うことが、すべて生きる<強さ>に変わるから。    人は一度、絆が結ばれたら、会えなくなっても<さよならじゃない>。一緒に過ごした時間のなかで、芽生えた感情や交わした言葉が、自分の心の一部になって息づき続ける。そんなメッセージが込められているのが、Uruの「remember」です。是非、あなたにとっての大切なひとを思い浮かべながら、歌詞に、歌声に、浸ってみてください。 ◆紹介曲「remember」 作詞:Uru 作曲:Uru ◆New Single「remember」 2018年9月26日発売 期間限定生産盤 AICL-3560~1 ¥1,800(税込) 通常盤 AICL-3562 ¥1,200(税込) <収録曲> 1. remember 2. ごめんね。 3. One more time, One more chance 4. フリージア Self-cover ver. 5. remember -instrumental- 6. ごめんね。 -instrumental-

    2018/10/05

  • ウソツキ
    バーンってなってグーってきてぎゅーっとなって泣けてくる。
    バーンってなってグーってきてぎゅーっとなって泣けてくる。

    ウソツキ

    バーンってなってグーってきてぎゅーっとなって泣けてくる。

     2018年9月26日に“ウソツキ”が3rdフルアルバム『Diamond』をリリースしました。今日のうたコラムでは、今作のリード曲「名もなき感情」をご紹介。みなさんは、心が動いているのはたしかなのに、その気持ちに名前をつけられないときってありませんか? 愛しているのはたしかなのに、愛の意味を具体的に説明するって難しくありませんか? 愛してるよ って君に言ったら は?意味わかんねぇよ って言うだろう そんなことを言われたって 僕にだって 愛の意味なんてわからないよ じやあ、恋してるよ って君に言ったら あ?気のせいだよ って言うだろう そんなことを言われると 僕だって自信なくなってしまうから 「名もなき感情」/ウソツキ  この歌の<僕>も然り。自分自身でも<愛の意味なんてわからない>のに、そんな状態で<君>に「愛してるよ」だとか「恋してるよ」だとかありきたりな言葉を口にしてみたところで、伝わるわけがない。そう想像しているのです。しかし“もしこう言ったら…”と真剣に考えている時点で、少なくとも<僕>には<君>への愛があることだけはしっかりと伝わってきますよね。  それに<僕>は<君>の性格をよくわかっています。思い浮かぶのは、適当な甘い言葉など通用せず「は?意味わかんねぇよ」「あ?気のせいだよ」とちょっと怒ったように言うであろう<君>の様子。一緒に過ごしてきた時間があるからこその想像です。これまで二人は、わざわざ気持ちのすべてを言葉にしなくとも、なんとなく楽しくやってきたのでしょう。でもそれゆえに、いざ言葉にしようとすると、難しいのです。 だから 愛とか恋とか好きとかそんなの超越した何かで 君を思ってる根拠はないから勢いでゴリ押す 強いて言うなら強いて言うなら 「名もなき感情」/ウソツキ    そして、続く歌詞では<君を思ってる>気持ちを上手く伝えられないもどかしさが、胸の内で暴れだすかのよう。フレーズが早口で勢いよく溢れてきます。既存の<愛とか恋とか好きとか>一文字や二文字の概念じゃとても収まりきらない。では、そんな感情を“歌”で<強いて言うなら強いて言うなら>…? こうして考えて考えた末の言葉が、思いっきり噴き出すのがサビ部分です。 バーンってなってグーってきて ぎゅーっとなって泣けてくる ずきんってなってビビっときて 君をずっと見つめてる そんな思いだよそんな気持ちだよ 愛ってやつはわからないけど そんな恋だよそんな思いだよ 声に出さずにいられないんだよ 「名もなき感情」/ウソツキ  もう<僕>は心の中で感じたままの思いを、感じたままに放ちます。名前がつく前の感情の音たちです。バーンってなって、グーってきて、ぎゅーっとなって、ずきんってなって、ビビっときて。ちゃんとした意味はわかりません。だけど何故か、伝えたい気持ちは十分にわかる気がしますよね。恋をしたら誰もが、身に覚えのある<そんな思い>ではないでしょうか。声に出さずにいられない<そんな気持ち>ではないでしょうか。 じやあ 好きだよ って君に言ったら え?ありがとうなんて 言うからさ そんな風に照れられたら 反則だよ もう何も出来なくなるよ 「名もなき感情」/ウソツキ  さらに歌が進むと<僕>は“もしこう言ったら…”という想像ではなく、実際に<好きだよ って君に>伝える勇気ある行動に出ました。すると、返ってきたのは<え?ありがとう>という意外な反応。<君>の性格をわかっているつもりだったけど、愛を言葉で表さなくても大丈夫なつもりだったけど、本当はずっと<君>は思いを言葉にしてほしかったのだと思います。また、同じように<君>も「名もなき感情」を胸の内に抱いていたのかもしれません。 バーンってなってドカンとなって この宇宙が生まれて ずきんとなって ビビっときて 君しか見えなくなる そんな思いだよそんな気持ちだよ 愛ってやつはわからないけど そんな恋だよそんな思いだよ 声に出さずにいられないんだよ 「名もなき感情」/ウソツキ  そんな<君>の本音にも触れた、歌の終盤。感情はさらに盛大に音を鳴らすのです。バーンってなって、ドカンとなって、心で大爆発が起こって<この宇宙が生まれて>、自分の世界がグッと広まるほどに。ずきんとなって、ビビっときて、広まった世界でも<君しか見えなくなる>ほどに。それほどに<君>を想っていることを<僕>は不器用ながらも、全力で伝えております。    愛ってやつはわからないけど、声に出さずにいられない思いが胸の内でうずうずしている方。愛とか恋とか好きとかそんなの超越した何かで、思いを伝えたいという方。是非、ウソツキの「名もなき感情」を聴いてみてください。うまく言葉にしがたいその気持ちがこの歌に重なって、きっと心がスッキリするはず!そして、大切なひとに思いっきり、思いを伝えたくなるはず…! ◆紹介曲「名もなき感情」 作詞:竹田昌和 作曲:竹田昌和 ◆3rdフルアルバム『Diamond』 2018年9月26日発売 UKDZ-0194 ¥2,500+税 <収録曲> 1 夏の亡霊 2 偽善者 3 名もなき感情 4 口内戦争 5 レトルトの彼 6 パン 7 恋はハードモード 8 M.N.E 9 知ってる 10 超ひも理論 11 ラブソングは無力だ

    2018/10/04

  • MOSHIMO
    彼女の前じゃ吸わないタバコ、私の前じゃ一息つくの。
    彼女の前じゃ吸わないタバコ、私の前じゃ一息つくの。

    MOSHIMO

    彼女の前じゃ吸わないタバコ、私の前じゃ一息つくの。

    電光石火ジェ・ジェ・ジェラシー 電光石火ジェ・ジェ・ジェラシー 電光石火ジェ・ジェ・ジェラシー 電光石火ジェ・ジェ・ジェラシー 「電光石火ジェラシー」/MOSHIMO  2018年9月26日に“MOSHIMO”が新曲「電光石火ジェラシー」を配信リリースしました。この歌は【2番目の女の嫉妬心】を描いたロックナンバー。冒頭から繰り返される鮮烈なフレーズは、ついつい一緒に口ずさみたくなり、ライブでも盛り上がること間違いなし!でも、歌詞に描かれているのは、報われない恋から生じる、決して幸せとは言いがたい切ない心模様なんです。 オーライ オーライ好きな人には OH NO! OH NO! 彼女がいたの どうせ同棲でもしてるけど 隠してるんでしょう 「電光石火ジェラシー」/MOSHIMO  好きな人には彼女がいた、という衝撃の事実発覚から幕を開ける歌。一瞬で<私>の心は、稲妻のような激しい嫉妬にかられます。ただし、自分が【2番目の女】だった恋は、もしかしたらこれが初めてではないのかもしれません。まず<私>は事実がわかっても<オーライ オーライ>=“はいはい、大丈夫大丈夫”と、どこか落ち着いた様子です。  また、本当なら他に女性の影があったとき、最初に“浮気された!”と思うものではないでしょうか。自分が【2番目の女】だなんて信じがたいからです。しかし<私>の場合は、はなから<彼女がいた>と思い<どうせ同棲でもしてる>とまで推測します。おそらく、これまでにも経験があるから…。そう考えると<OH NO! OH NO!>には“あ~またやられた!”という気持ちも込められている気がしますね。 彼女の前じゃ吸わないタバコ 私の前じゃ一息つくの シークレット シークレット 秘密の恋は もえちゃうけど 切ないよね 彼女には“優しさ”を 私には“特別”を 甘く ゆるく くれるのさ 「電光石火ジェラシー」/MOSHIMO  歌詞を読み進めると、やはり<私>は<秘密の恋>の“切なさ”も“甘さ”も十分に知っている模様。彼は「お前の前だと気を遣わなくて済む。一緒にいて楽だよ」などと言って<彼女の前じゃ吸わないタバコ>をプカプカさせるのでしょう。それを<特別>と取ることもできますが、ただ単に<優しさ>が要らないから楽、ということです。きっと<私>はその現実だって知っているけれど、自分を誤魔化しながら<特別>の飴を味わっているのだと思います。 電光石火ジェ・ジェ・ジェラシー 変えられない彼のヒエラルキー パッと光って消えた通知で 事実を知る 当たって砕けて恋をして 己を知る 実際問題 今後どうするの? 自問自答を繰り返しても クレイジー クレイジー 好きな気持ちは 嘘つけない 止められない 「電光石火ジェラシー」/MOSHIMO  だけど、結局は<変えられない彼のヒエラルキー>を思い知る瞬間に【2番目の女の嫉妬心】がグッと増幅してしまうのです。彼がタバコを<彼女の前じゃ吸わない>のは、たとえ浮気をしていたって、なんだかんだ彼女を誰より大事に思っているから。その愛情は<パッと光って消えた通知>に表示されるLINEの返信からも痛いほどわかったはず。  自分が味わっていた<特別>の飴なんてちっぽけだ。自分の存在もちっぽけだ。そんなふうに<当たって砕けて恋をして 己を知る>切なさや怒りや哀しみが痛切に伝わってきます。それでも<好きな気持ちは 嘘つけない 止められない>のが<秘密の恋>のやっかいなところ。歌では【2番目の女の嫉妬心】がいっそう“好き”の勢いを加速させてゆくのです。 順番なんてないこの時代 特別に問題ないみたい 好きな気持ち負けてないもん どうか どうか 届け!届け!届け! 「電光石火ジェラシー」/MOSHIMO 電光石火ジェ・ジェ・ジェラシー クソ真面目 やめちまえ!ラブリー ダメって思うほどもえちゃう 恋を知る 当たって砕けて恋をして 己を知る 「電光石火ジェラシー」/MOSHIMO  順番なんてない。好きな気持ち負けてない。そして<クソ真面目 やめちまえ!>とまで言い放っている終盤。一体<私>の「電光石火ジェラシー」は、この恋をどんな方向へと転がしてゆくのでしょうか…。ダメな恋だけれど、幸せになれるとは言いがたいけれど、真っ直ぐに<どうか どうか 届け!届け!届け!>と願っている<私>のことを、応援してあげたい気持ちも湧いてきてしまう。それがMOSHIMOの「電光石火ジェラシー」です。    今、まさに【2番目の女の嫉妬心】が燃えているという方。自分も【2番目の女】かも…という不安を抱いている方。ダメって思うほどもえちゃう恋をしている方。是非、この歌を聴いて、誰にも言えない感情を音楽で発散させてください!そして、いつかは「幸せ!」と言い切れる恋ができますように…!

    2018/10/03

  • moumoon
    なんでわたしは綺麗になりたいの。
    なんでわたしは綺麗になりたいの。

    moumoon

    なんでわたしは綺麗になりたいの。

     2018年9月25日に“moumoon”が配信アルバム『autumn moon -sentimental-』をリリースしました。今作のテーマは、タイトルどおり【秋】です。新曲3曲に加え、過去のmoumoon楽曲からこの時期にぴったりな7曲をセレクトした、計10曲が収録されております。今日のうたコラムでは、そのなかからセンチメンタルな新曲「ひとつだけ、」をご紹介。 なんでわたしは 綺麗になりたいの それは きみが迷っても 見つけやすいようにだろう 「ひとつだけ、」/moumoon  ボーカル・YUKAの切なく儚く柔らかな声と、雫が滴るようなピアノの音が交わり合う歌の幕開け。大切な<きみ>への深い愛情は<綺麗になりたい>という想いになって溢れ出してゆきます。もちろん、好きな人のためだったら容姿も綺麗になりたいものですが、この歌では“心”の美しさのほうを意味している気がしますね。    たとえば<きみ>が人生の選択で迷っているときは、一番に「あの人ならなんと言うだろう」と思い浮かべてもらえる存在でありたい。希望が見つからないときだって「でもあの人がいてくれるから大丈夫」と思ってもらえる存在でありたい。たったひとつの標として<きみ>のために輝いていたいから、きっと<わたし>は日々、その光になるにふさわしい生き方を探しながら過ごしているのでしょう。 つめたい電車の窓 寄りかかって 焼ける空を見てた その名前を つぶやいたら この景色が滲んだ 「ひとつだけ、」/moumoon この道を通るたびに あの夜の湿度が香るよ 「ひとつだけ、」/moumoon  また、この歌では<つめたい電車の窓>に肌で触れる“触覚”や、<焼ける空>を見つめる“視覚”や、<その名前を つぶやいた>自分の声が響く“聴覚”や、<あの夜の湿度が香る>のを感じる“嗅覚”などが描かれております。目の前に<きみ>はいないけれど、いないからこそ【五感】でその存在をたしかめている<わたし>の姿が伝わってくるのです。  電車の窓をつめたく感じたのは、それだけ<きみ>を想う<わたし>の体が熱を持っていたからかもしれません。もしくはまだ<きみ>のぬくもりが<わたし>に残っていたからかもしれません。さらに<焼ける空>は、胸の内で密かに静かに燃え続けている恋の炎を表しているようでもあり…。様々な【五感】の描写からいろんな想像が広がります。 ひとつだけ、 ただひとつだけ きみとの思い出があるだけで こんなにも ねえこんなにも 街が輝いてみえるから Ah Ah つぎはいつあえるのだろう 今日だけは、 ねえ今日だけは 恋人のように手をつなぎたい 人混みに消えてしまおう きみのぬくもりに包まれて こんなにも、 ねえこんなにも 明日よ来ないで くるおしく きみを想うほど眠れないよ 「ひとつだけ、」/moumoon  そして歌の終盤。<つぎはいつあえるのだろう>。<今日だけは恋人のように手をつなぎたい>。そんなフレーズから、おそらく二人は、会いたいときにいつでも会えるような簡単な関係でないことが明らかになるのです。それゆえに<わたし>は、離れていても<きみ>のトクベツな光でありたいのではないでしょうか。こんなにも五感で日常から<きみ>を感じようとしてしているのではないでしょうか。    一週間に<ひとつだけ、>でも、一ヶ月に<ただひとつだけ>でも、約束や思い出があるだけで十分。それだけでなんとか生きてゆくことができる。そう<わたし>は歌ってきました。でも最後の最後、やっと会えた<今日だけは><明日よ来ないで>と願ってしまうと、零れる本音。本当はもっと会いたいけれど<ひとつだけ、ただひとつだけ>といつも自分に言い聞かせている<わたし>の気持ちが切ないですね…。    会いたいけど会えない。好きな人を想って眠れない。そんな夜には是非、moumoonの「ひとつだけ、」を聴いてみてください。やさしい歌声や音色や歌詞が、あなたの心を包み込んで、きっと少し痛みを和らげてくれるはずです…! ◆紹介曲「ひとつだけ、」 作詞:YUKA 作曲:K.MASAKI ◆『autumn moon -sentimental-』 2018年9月25日発売 <収録曲> 1 ひとつだけ、 2 Yes 3 ラヴソング 4 moonlight 5 愛の音 6 Cinderella 7 PINKY RING 8 どこへも行かないよ 9 青い月とアンビバレンスな愛 10 Do you remember?

    2018/10/02

  • 足立佳奈
    言葉でしか伝わらない、分かってたのに。
    言葉でしか伝わらない、分かってたのに。

    足立佳奈

    言葉でしか伝わらない、分かってたのに。

    言い残したことが もうなくなってしまったの だから もう かなしく くやしいけれど あなたに会いにいけないわ (銀色夏生『やがて今も忘れ去られる』より引用)  こちらは、詩人・銀色夏生さんの写真詩集『やがて今も忘れ去られる』に綴られていた言葉。もしこの二人が別れた恋人同士だとすると、言いたいことを言い尽くした主人公は、少なくとも今後“言えなかった後悔”が未練に変わるようなことはないのだと思います。しかし逆に「言い残したこと」ばかりが胸の内にある場合はどうなのでしょうか。    今日のうたコラムでは、まさにたくさんの「言い残したこと」が心で締め付けられている主人公を描いた新曲をご紹介いたします。2018年10月17日に“足立佳奈”がリリースする1stアルバム『Yeah!Yeah!』収録曲の「あの日に戻れるなら…」です。現在、歌詞先行公開中であり、注目度ランキングでは最高3位を記録。もう、タイトルから後悔や未練が伝わってきますよね…。 遠く離れて気づくよ あなたの気持ちを 写真立てに映るあの日 笑ってくれた日もあったね 今更だと私も思う でもまだあなたを 諦められないの 後悔ばかりなの 喧嘩の時の「ごめんね」の一言も 泣きたい時もあなたに言えなくて 「あの日に戻れるなら…」/足立佳奈  遠く離れてから想いを馳せる<あなたの気持ち>や<あの日>のこと。すると、別れる前には気づけなかったいろんな“本当”が見えてきたようです。たとえば<笑ってくれた日もあったね>ということは、以前の<私>にとっては“そうじゃない日”の印象のほうが多かったということでしょう。喧嘩をして不機嫌だったり。お互い泣きたい気持ちになったり。だからこそ二人は別れを選択することになってしまったはず。  でも<笑ってくれた日もあった>のだと気づいたとき、きっと<私>はその原因を考え、自分のせいだと思ったのではないでしょうか。つまり<「ごめんね」の一言>や本音を口にしていたら“そうじゃない日”ばかりが続くことはなかったんじゃないかと。ちゃんと愛されていたし、幸せなときだってあったのに、自分が壊してしまったんじゃないかと。たくさんの「言い残したこと」が大きな<後悔>になり<諦められない>未練へと変わっていったのです。 繋いだ手と手のぬくもり 私を呼ぶ声 覚えてるよ 忘れないよ あなたのことなら全部 なくした時計の贈り物 私まだあなたに 伝えてないの ごめん こわかった 「あの日に戻れるなら…」/足立佳奈  さらに2番の歌詞では、回想シーンがより愛おしさを増して描かれてゆきます。しかも、こうしてほしかったとか、あれが嫌だったとか、<あなた>への不満はひとつもありません。思い出されるのは<笑ってくれた日>や<繋いだ手と手のぬくもり>など幸せな時間ばかり。もう戻れない眩しい記憶が今の自分の<後悔>を大きくし、いっそう苦しいことでしょう…。また<なくした時計の贈り物>は、二人の時間が失われたことや<私>の心の時間があれから止まってしまっていることの象徴にも感じられますね。 共に過ごした 思い出の数だけ 言えないことも 少しはあるよね 素直になれれば 私は 良かったかな 隠し合いも許し合いに 変わったかな 素直になれれば あの時 良かったんだ 言葉でしか伝わらない 分かってたのに 言葉でしか伝わらない 分かってたのに 「あの日に戻れるなら…」/足立佳奈  そして、この歌でもっとも印象的なのはサビの<言葉でしか伝わらない 分かってたのに>というフレーズです。何度も<私>はその後悔を噛み締めているのです。おそらく、ちゃんと“言葉で伝える”ということは<私>がもっとも意識し、大切にしてきたこと。だから<あなた>にも常々“ちゃんと言葉にして”と言っていた。でも、実はそれも一つの別れの原因であった気がします。    長く一緒に過ごせば<言えないことも 少しはある>と今ならわかる。だけど当時は、ただ<あなた>に“ちゃんと言葉にして”と押し付けて、時に喧嘩になり、やがて<隠し合い>になってしまった。それに<言葉でしか伝わらない>と思いすぎていたがゆえに<私>は、気持ちをうまく表す言葉を見つけられないとき、黙ってしまった。素直に行動で表すこともできず…。言葉でしか伝わらない、分かってたのに、分かってたから、二人は悲しい結末を迎えてしまったのかもしれません。 今の私があの日に戻れるなら 素直になれない言葉を声にして 怖がらずに あなたを見て 伝えたい 素直になれれば あの時 良かったんだ 言葉でしか伝わらない 分かってたのに 言葉でしか伝わらない 分かってたのに 今でもまだあなたが好き 大好きです 「あの日に戻れるなら…」/足立佳奈  今も変わらぬ想いを真っ直ぐに伝え、幕を閉じてゆく歌。<私>が戻りたい<あの日>とは一つではないでしょう。笑ってくれた日。喧嘩した日。泣きたい日。手と手を繋いだ日。時計の贈り物をなくした日。しかし、実際はどの<あの日>にも戻ることはできません。もう<私>は未来へ進むしかないのです。言葉でしか伝わらない、分かってたのに、分かってるから、今こそ<あなた>にちゃんと想いを届けなければならないのです。あの日の<あなた>ではなく今の<あなた>に。    遠く離れてしまった誰かに「言い残したこと」ばかりだと後悔している方。是非、その想いを重ねながら足立佳奈「あの日に戻れるなら…」を聴いてみてください。そして、みなさんも<あの日>ではなく今の想いを今、伝えられる強い勇気が持てますように…! ◆紹介曲「あの日に戻れるなら…」 作詞:足立佳奈 作曲:足立佳奈 ◆1st Album『Yeah!Yeah!』 2018年10月17日発売 初回生産限定盤 SECL-2335~2336 ¥3,700(税込) 期間生産限定盤 SECL-2337~2338 ¥3,500(税込) 通常盤 SECL-2339 ¥3,000(税込) <収録曲> 1.ココロハレテ 2.フレーフレーわたし 3.この夕日は誰かの朝日なんだ 4.チェンジっ! 5.ミライステップ 6.私今あなたに恋をしています 7.You Your Yours 8.僕らのスタート 9.サクラエール 10.あの日に戻れるなら… 11.ナナ色のうた 12.笑顔の作り方~キムチ~

    2018/10/01

  • YUKI
    何度でも笑うのよ、何度でも許されていいから
    何度でも笑うのよ、何度でも許されていいから

    YUKI

    何度でも笑うのよ、何度でも許されていいから

    あの日に戻れたら、 あなたは誰に会いに行きますか?  こちらは、9月21日から公開されている映画『コーヒーが冷めないうちに』のキャッチコピーです。物語の舞台は、街の喫茶店。店内の【ある席】に座ると、ヒロイン(有村架純)が淹れるコーヒーがきっかけでタイムスリップが起こり、望んだとおりの時間に戻ることが出来るといいます。みなさんも「もしもあの時に戻ることができたら…」という“後悔”を一つや二つ、胸に抱えてはいませんか…?  さて、そんな映画を彩る主題歌は、2018年9月19日に“YUKI”がリリースしたニューシングル『トロイメライ』のタイトル曲。物語のなかで過去へとタイムスリップをしていった人たちや、映画を観終えた人たちや、後悔を抱えながら生きているわたしたちに向けて、YUKIはどのような言葉を届けるのでしょうか。今日のうたコラムでは、その「トロイメライ」をご紹介いたします。 私達は 独りぼっちを認めて 初めての恋をした 哀しい事 嬉しい事も全て その身を焦がした 「トロイメライ」/YUKI  こうして幕を開ける歌。きっと多くの人は<独りぼっちを認めて 初めての恋>をするものなのでしょう。一人は気楽で自由です。強く在れるような気持ちにもなります。だけど、ふと自分の中にある寂しさに触れたとき、それが“孤高”という名の強がりだったことに気がつく。そして、誰かに頼りたい、愛し愛されたいという気持ちが芽生える。それが<独りぼっち>を認めるということであり、今の自分を自分がちゃんと受け止められたとき、やっと人との時間が、<初めての恋>が、始まるのだと思います。 道草して おかえりなさい 芍薬の花が咲いてるよ ささやくように 祈るように 今日をまた乗り越える 目が覚めて 朝の陽が その頬を 照らしますように 何度でも 笑うのよ 何度でも 許されていいから 「トロイメライ」/YUKI  そんなふうに<初めての恋>をして、あらゆる出来事で<その身を焦がし>ながら生きてきたすべての人に、語りかけるかのように歌は進んでゆきます。ちなみに【芍薬(シャクヤク)の花】の名前は“姿がしなやかで優しいさま、たおやかなさま”を意味する【綽約(シャクヤク)】という言葉に由来しているんだとか。それは、どこか映画のヒロインの姿もイメージさせ、過去に戻って心の<道草して>帰ってきた人たちに、彼女が<おかえりなさい>と笑いかけているようにも感じられます。  また、白やピンクの<芍薬の花>はよくウェディングブーケに使われ、花言葉には【必ず来る幸せ】というものがあるそうです。だからこそ<芍薬の花が咲いてるよ>というフレーズは“必ず幸せは来るよ”という想いを表しているのかもしれません。さらに<目が覚めて 朝の陽が その頬を 照らしますように>と祈り、<何度でも 笑うのよ 何度でも 許されていいから>と今を肯定する言葉は、YUKIからわたしたちへの強いメッセージでもあるのではないでしょうか。 頼りなくて おぼつかない足取りさえ 誰かが見ていてくれる こわいものは 何も無いと思っていた あなたに出逢うまでは 傷痕なら残るらしい 無邪気な私には戻れないの 想い出よりも近くに 私のそばに来て 雨上がり空の下 「トロイメライ」/YUKI  その強いメッセージは、歌の中の<私>にもどんどん強さを与えてゆきます。たとえ<頼りなくて おぼつかない足取り>でも進んでいる姿を<誰かが見ていてくれる>はずだと信じられる。<あなた>に出会えたから“失う怖さ”=“守りたいものがある強さ”を知った。傷跡は消えず<無邪気な私には戻れない>けれど、その<想い出よりも近くに 私のそばに来て>くれる誰かと、また新しい“私”や“これから”を作ってゆけると思える。そんな希望が<雨上がり空の下>に広がってゆくのです。 雲の上で遊ぶ トロイメライ 星に手が届きそう 夢みたい 笑顔がよく似合う トロイメライ あなたを見つめてると 夢みたい 私達は 「トロイメライ」/YUKI  歌のラストは【夢見心地】という意味も持つ、タイトル「トロイメライ」にふさわしい幸福感あるフレーズで幕を閉じてゆきます。なんだか<芍薬の花>の【必ず来る幸せ】という花言葉が叶った未来が描かれているようでもありますね。過去へとタイムスリップをしていった人たちにも、映画を観終えた人たちにも、後悔を抱えながら生きているわたしたちにも、強さと希望を与えてくれる。それがYUKIの「トロイメライ」です。    朝の陽がその頬を照らしますように。何度でも許されていいから。YUKIの祈りが込められた主題歌が、みなさんの心へ届きますように。そして是非、映画『コーヒーが冷めないうちに』を観に、劇場にも足を運んでみてください…! ◆紹介曲「トロイメライ」 作詞者:YUKI 作曲者:CHI-MEY ◆ニューシングル「トロイメライ」 2018年9月19日発売 ESCL-5105 ¥1,200+税 <収録曲> 1.トロイメライ 2.かたまり

    2018/09/28

  • 藤原さくら
    なんで、バカみたいだなぁ、だから嫌いだ。
    なんで、バカみたいだなぁ、だから嫌いだ。

    藤原さくら

    なんで、バカみたいだなぁ、だから嫌いだ。

     2018年9月19日に“藤原さくらが”が3rd EP『red』をリリースしました。今日のうたコラムでは今作の最後に収録されている新曲「クラクション」をご紹介いたします。【クラクション】は、自動車の警音器。日常でもよく耳にしますが、少なくとも穏やかなイメージがある音ではありませんよね。ではそのクラクションが、歌の中ではどのような役割を果しているのでしょうか。 時々 深く溺れて 甘いキスなんて要らない どこがよかったの?こんな僕の 君は変わってるよな 日曜の午後は晴れて 「出かけよう」の声を聞き流しても 相変わらず笑ってる君は あぁ、あぁ 「クラクション」/藤原さくら  タイトルに反して、どこか懐かしく温かく切ない音色のオルガンで幕を開ける曲。さらに、歌詞からは<君>への愛おしい気持ちが伝わってきます。きっと<僕>は、恋愛に対してマメなタイプではなく、甘い言動も苦手で<時々 深く溺れて>みるくらいがちょうど良い人。それを自覚しているからこそ<どこがよかったの?こんな僕の>と、自虐的に訊ねているのでしょう。  でも、照れ隠しの<君は変わってるよな>というフレーズに滲むのは、嬉しさです。本当なら、日曜の晴れた午後には「出かけよう」と言ってくれる相手のほうが<君>は幸せになれるかもしれない。それなのに<こんな僕>を選んでくれて<相変わらず笑ってる君は>…。そのあとに続く感情は上手く言葉に出来ず、だけど<あぁ、あぁ>と、声になって溢れ出すのです。 君はさ 僕の「ごめん」は カンに障ると笑った いつもそうだね 損してんだよ どうも変われない人 「これ美味しい」ってそうこぼすと 飽きるまでそれだけ買ってくるよなぁ 相変わらずしょうがない君は あぁ、あぁ 「クラクション」/藤原さくら  さらに、次々と綴られてゆく<君>のエピソード。ちょっと捻くれ者の<僕>なので、ストレートなノロケでもなく、直接的に相手を褒めているわけでもありませんが、ただただ毎日<君>のことをちゃんと見つめていたことはわかりますね。そして“好き”や“愛している”という言葉は使っていなくとも<相変わらずしょうがない君は あぁ、あぁ>というフレーズには、やはり強い愛が表れております。 きっと 全部 わかってたんだなぁ 愛は優しいだけじゃない なんで なんで バカみたいだなぁ だから嫌いだ 「クラクション」/藤原さくら きっと 全部 わかっていたいんだなぁ 愛は悲しいだけじゃない なんで なんで バカみたいだなぁ だから嫌いだ 「クラクション」/藤原さくら  ただしこの歌、サビには解釈の“余白”が残されているのです。印象的な<なんで なんで バカみたいだなぁ だから嫌いだ>というフレーズ。これもまた<僕>のあまのじゃくな愛情表現だと捉えることもできるでしょう。つまり<君>に対して“なんでこんな僕を選んでくれたんだろう。バカみたいだなぁ”と言いながらも、愛する気持ちを<だから嫌いだ>という真逆の言葉で伝えているということ。  しかし一方で、歌声やサウンドに含まれている切なさが、別の想像もさせるのです。このフレーズは<僕>自身に向けられているものだという解釈です。たとえば“なんでこんな僕がこんなに君を好きになっているんだろう。これだから愛なんて嫌いだ”と照れているのかもしれません。もしくは“なんで僕は君にもっと素直になれないんだろう。だからこんな自分は嫌いだ”という自己嫌悪的な想いが込められているのかもしれません。 窓の外 クラクションが鳴る 街はもう あの日を忘れてる 喉の奥 伝う水の音が 聞こえてきたの きっと いま 笑ってるんだろう 君が居ないと 僕はさ なんて なんて バカらしいんだろう だから嫌いだ 「クラクション」/藤原さくら  そして、歌の終盤に登場するのが<クラクション>です。これはかなり深読みになりますが…、もしや<クラクション>は心を現実に呼び戻す合図なのではないでしょうか。かつ、街が忘れてる<あの日>とは<君>が居なくなってしまった日のことではないでしょうか。すると、これまで現在進行形で綴られてきた様々なエピソードは実は“回想”であり、先ほどの<なんで なんで バカみたいだなぁ だから嫌いだ>とは、大きな後悔であったとも捉えられるのです。  ゆえに、最後は<きっと いま 笑ってるんだろう>と、笑っている姿を想像することしかできません。<君が居ないと>こんなにも思い出に溺れてしまっております。そう考えると、冒頭の<時々 深く溺れて 甘いキスなんて要らない>というフレーズさえ、違う意味を持ってくる気がしませんか? 甘いキスなんてもう“出来ない”から<君>に“回想”で<時々 深く溺れて>いる…。  そんな切な過ぎる物語も想像できてしまうのが、藤原さくらの「クラクション」です。みなさんはこの歌をどのように捉えるのでしょうか…。是非、歌詞をじっくり読みながら曲を聴いて<僕>の気持ちを感じてみてください。 ◆紹介曲「クラクション」 作詞:Sakura Fujiwara 作曲:Sakura Fujiwara ◆3rd EP『red』 2018年9月19日発売 初回限定盤 VIZL-1431 ¥2,700+税 通常盤 VICL-65038 ¥1,800+税 <収録曲> 01. Lovely Night 02. また明日 03. NEW DAY 04. Dear my dear 05. うたっても 06. クラクション

    2018/09/27

  • わかまつごう
    限りあるとわかってるから、昨日より少し手を伸ばす。
    限りあるとわかってるから、昨日より少し手を伸ばす。

    わかまつごう

    限りあるとわかってるから、昨日より少し手を伸ばす。

     2018年9月19日に“わかまつごう”がニューアルバム『すべてのとおりすぎてゆくものたち』をリリースしました。今日のうたコラムではその収録曲から「日々の詩」をご紹介いたします。日々とは、一日一日の積み重ねのこと。昨日やったことが今日に繋がり、今日やったことが明日に繋がり、築かれてゆくもの。そう考えると、未来の自分のためにも、たった一日でも時間の無駄遣いをせずに生きてゆきたいですよね。 少年 どこまでも走っていけ カサブタを沢山作れ 仲直りのやり方は 喧嘩しないとわからないよね 青年 何度も作っては壊せ 闇雲を味方につけて 立ち上がる方法は 転んだやつしかわからないよね 「日々の詩」/わかまつごう  そんな未来のために“今やるべきこと”のメッセージを様々な世代へと届けるのが、この「日々の詩」です。まず<少年>時代に大切なこと。それは、夢中になって<どこまでも走って>新しい景色を目にする楽しさを知り、これから必要となる心身の筋力をつけ、生きるエネルギーを膨らませてゆくことでしょう。また、途中で沢山の傷ができても、同じ数だけできる<カサブタ>が“ちゃんと治る”ことを教えてくれます。  人間関係も同じ。喧嘩して、痛みを知って、やがて<仲直りのやり方>がわかる。そこで、人は向き合えば“ちゃんと治る”ことを学ぶのです。だからこそぶつかることを恐れずに、時には自分の意見も真っ直ぐに伝えられるようになってゆくのではないでしょうか。逆に、治ることも知らず、喧嘩を避け、傷を避けるのが当たり前になってしまうと、生きるエネルギーは脆弱なまま育たない気がします。  さらに<青年>時代に大切なことは、自分のなかでの“試行錯誤”です。若さゆえの<闇雲>という名の“情熱”を<味方につけて>、少年時代に見つけた夢を形にしてゆく。何度も、作って壊して建て直して、進んで転んで立ち上がって、理想を追求してゆく。そのように<少年>時代にやったことが<青年>時代に繋がり、<青年>時代にやったことが、また先の自分へと繋がってゆくのでしょう。 同窓生 そろそろバテてきたか? 過去も未来もほっとけないしね 人生はどんなもんか 生きてみないとわからないよね 「日々の詩」/わかまつごう  歌の後半に綴られているのは<同窓生>=“自分と同じ年”の仲間への声。これは同時に、今を生きる主人公の本音の吐露でもあります。これまで<仲直りのやり方>や<立ち上がる方法>は、もう“わかっている”立場として、人生の“後輩”に<わからないよね>と寄り添っておりました。でもここでは<人生はどんなもんか>まだ本当に<わからない>のだと思います。自分もそろそろバテてきた。過去も未来もほっとけない。もっとも主人公のリアルな気持ちが伝わってくるのが、この<同窓生>に対する声なのです。 先輩 そこから何が見えますか もっともっとお話ししたかった 受けとった宝物は 次へ次へと渡しますから 「日々の詩」/わかまつごう  そして、主人公がこの「日々の詩」を歌う意味が明らかになるのが終盤。もう会えぬ<先輩>へのメッセージです。先を生きる背中を見せてくれた人たち。その人たちから<受けとった宝物>とはまさに「日々の詩」そのものなのではないでしょうか。つまり<少年>や<青年>に語りかけていた言葉こそが<受けとった宝物>であり、主人公はそれを<次へ次へと>繋いでゆくために、この歌を歌っているということ。 限りあるとわかりながら 永遠を願ってしまう 名前をつけてさようなら 栞を挟んでまた明日 限りあるとわかってるから 昨日より少し手を伸ばす 色ぬりをしてさようなら 栞を挟んでまた明日 「日々の詩」/わかまつごう  限りある日々のなか、先輩から自分に、自分から後輩に、伝わってゆくメッセージが込められているのが、わかまつごうの「日々の詩」です。日々とは、一日一日の積み重ねですが、それは“自分一人”の積み重ねを表すだけではなく、いろんな世代の人たちの積み重ねであることにも気づかされますね…!是非、あなたにとっての先輩や後輩、同窓生を思い浮かべながらこの歌を聴いてみてください。 ◆紹介曲「日々の詩」 作詞:わかまつごう 作曲:わかまつごう ◆3rd ALBUM 『すべてのとおりすぎてゆくものたち』 2018年9月19日発売 全12曲入 ¥2300 <収録曲> 1 日々の詩 2 隔てない 3 おれは信じてる 4 変だ変だ 5 コインランドリー&花 6 散歩がはかどらない 7 とける 8 けしごむ 9 せ・つ・め・い・ふ・よ・う 10 想うだけで嬉しくなる 11 とおりすぎてゆくものたち 12 How about seeking Another one

    2018/09/26

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