新旧楽曲ともに愛され続けているドリカムの歌詩に注目!

~DREAMS COME TRUE 歌詩アクセスランキング~
1位:未来予想図II
2位:やさしいキスをして
3位:あなたとトゥラッタッタ♪
4位:LOVE LOVE LOVE
5位:何度でも
6位:決戦は金曜日
7位:大阪LOVER
8位:WINTER SONG
9位:未来予想図
10位:AGAIN
11位:うれしい!たのしい!大好き!
12位:あなたのように
13位:さぁ鐘を鳴らせ
14位:愛がたどりつく場所
15位:その先へ


 2019年3月21日に“DREAMS COME TRUE”がデビュー30周年を迎えます。1989年3月21日から、数々の名曲を世に届け続けてきたドリカム。歌ネットでは全46曲の歌詩が10万アクセス以上を記録し、歴代人気曲として認定されております。とくに1位の「未来予想図II」は145万アクセスを突破。全アーティストのなかで、最も歴史あるミリオンリリックとなっているんです。

 もちろんドリカムの歌詩で人気なのは、過去の名曲ばかりではございません。アクセスランキングの1位「未来予想図II」と2位「やさしいキスをして」に次いで3位にランクインしているのは、昨年11月にリリースされたばかりの最新シングル曲「あなたとトゥラッタッタ♪」です。朝ドラ『まんぷく』主題歌として書き下ろされたこの曲は、現在もなお、人気上昇中!

丸まってる背中に もらい泣き
恥じだって一緒に あなたとならトゥラッタッタ♪
「あなたとトゥラッタッタ♪」


 また、比較的新しい楽曲「AGAIN」や「あなたのように」や「さぁ鐘を鳴らせ」なども上位に。彼らがデビューから今に至るまで、愛され続けている証ですよね。さて、今日のうたコラムではさらに、ドリカム楽曲の全作詞を手掛けている“吉田美和”さんの歌詩に注目してみました。実は、美和さんの歌詩にはよく登場するワードがあります。まず一つ目は…。

~【電話】~

いつのまにか とぎれた電話
会えなくなって もうどれくらい
「あなたに会いたくて」

あなたはすでに誰かのもので
ふざけるか他愛ない電話以外は
思い出も増えていかない 増えるはずもない
「もしも雪なら」

私からは電話はしない
Callが鳴っても すぐにはでない
ホントは 待ってたなんて言わない
最後まで きっと…
「週に1度の恋人」

毎日のようにくれた電話も無視した もし声聞いたら
絶対責めちゃうよ 「つらい」がぐるぐる
「また「つらい」が1UP」

うわ!こんな毎日電話してたんだ!数字で見るとすごい
もう4ヶ月も前の明細が今になって出てきた
恋に掛かった 値段表に見える!
「思い出の神様」

 デビュー曲「あなたに会いたくて」から<いつのまにか とぎれた電話>というフレーズで始まり。ピックアップした楽曲以外にも「そんなの愛じゃない」「ていうか」「めまい」「どうぞよろしく」「やさしいキスをして」「LAT.43°N ~forty-three degrees north latitude~」など、30曲以上の歌詩に【電話】にまつわるワードが綴られているんです。

 ときに、受話器越しのキスで距離の遠さを感じたり。電話でしか思い出が増えていかない事情があったり。自分の声だと気づいてもらえず傷ついたり。好きなひとから「彼女と別れた」という電話があったり。【電話】というアイテムひとつで、主人公の心情が伝わってくる。二人の関係がわかる。恋が動く。そんな物語を美和さんは描きます。さらにさらに…。

~【ファッション】~

ブルーのシャツ着たら すごく似合う
朝も 夕焼けにも
「Eyes to me」

新大阪駅まで むかえに来てくれたあなたを見たら
いつもはいてるスウェット 今日も家へ直行か・・・
「大阪LOVER」

目の前を通る長い電車 車両の間の一瞬のすきま
間違いない 踏み切りの向こうで
春の陽が眩しそうなネクタイ
ひとつ年上の やさしい なつかしい顔
「思い出は胸に秘めたまま」

春の風が
フリンジ付きの軽いストール 巻き上げて顔隠す
前はこんなことだって あなたを笑わせた
こっちをもう見ない あなたはだあれ
「マスカラまつげ」

季節が変わるごとに あなたに会いにゆくわ
新しい服を着て
心が痛むでしょう 泣いたりはしないけど
少しやせた 私を見て
「忘れないで」

 「Eyes to me」の瑞々しさ、「大阪LOVER」のちょっとしたマンネリ感、「思い出は胸に秘めたまま」の月日の流れ、それらは<あなた>の服装から見えてきます。また「マスカラまつげ」や「忘れないで」の“わたし”がどんな気持ちでその小物や服を選んだのか、選ぶのか、というところまで想像を膨らませると切なさは倍増しますよね…。

 デートの日、別れの日、失恋後、その時々の【ファッション】も重要な役割を果たすことを、美和さんの歌詩は教えてくれるのです。他にも「愛してる 愛してた」「あなたと同じ空の下」「a little waltz」「いろんな気持ち」「ESCAPE」「琥珀の月」「JET!!!」「時間旅行」など、様々な楽曲の【ファッション】から主人公やその恋のモードを深読みしてみてください。

~【食】~

最後の夜 話し疲れて 
ふたりでおうどん 泣きながら食べた
今思うと なんか笑うよね
それでもお互い 思い遣ってえらい 
おわりまでずっと気遣いあってた
時間が経っても あたたかいままの思い出
「なんて恋したんだろ」

部屋中が凍るようなギャグ連発するとこも
もんじゃ焼きで指にマメ作るとこも
ホントは誰より深く深く深く人を思い遣るとこも
「PROUD OF YOU」

待ち合わせて寄り道して行こう
まるい輪っかをふたりで分けよう
もう何年も
不動のベストワンに君臨しているオールドファッション
「愛がたどりつく場所」

毎回 味が全然違う きんぴら蓮根
あなたの大好物なのに 今日のはお醤油足りない
塩分控えめとか言っとこう
「WIFEHOOD ステ奥伝説 PART1」

はっきり言ってかんたんなサラダ
切って盛るだけのかんたんサラダ
誰でもつくれる それを残さず
食べてくれるあなたが好きよ
「あなたにサラダ」

 そして【食】にまつわるワードも印象的。たとえば「なんて恋したんだろ」では<最後の夜>に<ふたりでおうどん 泣きながら食べた>からこそ、伸びも冷めもしない<あたたかいままの思い出>が際立ちます。「PROUD OF YOU」では<もんじゃ焼きで指にマメ作る>ほど真面目な<あなた>と、それをちゃんと見ている<わたし>の絆がわかります。

 また「愛がたどりつく場所」や「WIFEHOOD ステ奥伝説 PART1」や「あなたにサラダ」のように【食】を通じて、同じひとと毎日毎日、生活を積み重ねていく愛しさを伝えるのも、美和さんならでは。ちなみに「あなたにサラダ」には「あなたにサラダ以外も」という続編がございますので、ご存じない方はぜひ併せてチェックを。

 このように【電話】【ファッション】【食】にまつわるワードがよく登場するドリカム楽曲ですが、もっと言えば【電話】では“聴覚”で、【ファッション】では“視覚”や“触覚”で、【食】では“味覚”や“嗅覚”で、主人公はその瞬間を感じているということ。つまり“五感”を疑似体験できるということが、吉田美和さんの歌詩の最大の魅力ではないでしょうか。

 今年は、デビュー30周年であり、かつ、4年に1度の“ドリカム ワンダーランド2019”も開催される超スペシャルイヤー。是非是非、ライブに足を運んでみてください。そして、生でその歌詩もたっぷりご堪能あれ…!