ヒトリエ

僕らの恋がいつか終わって、それでも残るものを信じるよ。

僕らの青はいつまでだって
消えることなんてないって思ってた
だから
僕らの恋がいつか終わって
それでも残るものを信じるよ
「青」/ヒトリエ


 2019年2月27日に“ヒトリエ”がニューアルバム『HOWLS』をリリースしました。今日のうたコラムでは、今作の収録曲「青」をご紹介。まず冒頭の<僕らの青>というワードからは、パッと【青春】の若々しいイメージが浮かびますね。ただ<いつまでだって 消えることなんてないって思ってた>それは、単なる青春時代の恋に限らない気がします。

 たとえば、青い果実は、実った歓びと熟してゆく未来への希望に満ちているもの。青天井という言葉は、天井が果てしない青空のように際限ないことを表すもの。青い炎は、赤やオレンジの炎よりいっそう高い温度で燃えるもの。そのように“限りない可能性”を抱いて、心の“熱量がピーク”であるような状態を表すのが<僕らの青>なのでしょう。

 そして、そんな<僕らの青>はたとえ<僕らの恋>が終わったって、もう二度と会えなくたって、何らかの形で<僕ら>の心身に<残るもの>なのです。何故なら<消えることなんてないって>思えたことも、希望を抱いてあんなに熱く燃え上がった経験も、共に色づけ合った確かな<僕らの青>のすべてが、今とこれからの<僕ら>を形成するから。

僕ら、
僕らの恋はいつか終わって
それでも僕らが終わることはないだろう
「青」/ヒトリエ

いつか
僕らが青を塗り潰したって
それでも僕らをやめることはないだろう
「青」/ヒトリエ

 また、この曲は歌詞内に<僕ら>というワードが計15回も綴られております。あえて<僕ら、僕らの恋はいつか終わって>と<僕ら>が強調されているフレーズも。もし<僕らの恋はいつか終わって>というフレーズが“別れ”を意味しているのなら、もちろん<僕>は<僕>で、<あなた>は<あなた>で、それぞれ別の道を歩んでゆくのでしょう。
 
 さらに<僕らの恋はいつか終わって>というフレーズが“愛や情への変化”を意味している可能性もあります。どちらにせよ、恋をしていた頃の<僕ら>そのものではなくなるんですよね。でも、それでも、生涯、終わらない<僕ら>が、消えない<僕らの青>があるのだと、この歌は伝えたいのではないでしょうか。そう信じてほしいのではないでしょうか。だからこそ刻み込むように、何度も何度も<僕ら>と口にするのです。

くだらなく
つまらない
継ぎ接ぎの唄でいいよ
誰にも似つかない
あなたのままでいいよ

馬鹿みたく不甲斐なく
頼りないままでいいよ
嘘みたい
でも嘘じゃない
僕らを唄おう
「青」/ヒトリエ

焦がした青が、青が
誰を染めることも無くとも
捨てられやしない
僕にはできない
心なんて自分勝手だ
飛ばした色は今も
僕らの胸の中で燃えてる
そんな唄を歌うよ
「青」/ヒトリエ


 くだらなくて、つまらなくて、継ぎ接ぎの唄を歌う。馬鹿みたいで不甲斐なくて頼りない。それがこれまでの<僕ら>でしょう。お互いに染めて、染められて、焦がして、焦がれて作り上げてきた<僕らの青>でしょう。その“青”はどんなに時間が経っても<僕らの胸の中で燃えてる>もの。一生、胸の中のどこかで静かに燃え続けるもの。
 
 どうかそうでありますようにと、ヒトリエの「青」はそんな祈りの唄でもあるのかもしれません。尚、この曲はMVがフルで公開されております。淡い色彩の中で切々と演奏するメンバーと、歌詞とリンクするような男女のキャストのシーンで構成されたシネマティックな映像を是非、歌詞と併せて楽しんでみてください…!

◆紹介曲「
作詞:wowaka
作曲:wowaka

◆New Album『HOWLS』
2019年2月27日発売
初回生産限定盤 AICL-3677~8 ¥3,400(tax out)
通常盤 AICL-3679 ¥2,600(tax out)

<収録曲>
1. ポラリス
2. 伽藍如何前零番地
3. コヨーテエンゴースト
4. SLEEPWALK
5. 殺風景
6. November
7. LACK
8. Idol Junkfeed
9. 青
10. ウィンドミル
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