麦と兵隊徐州(じょしゅう)徐州(じょしゅう)と人馬は進む 徐州いよいか住みよいか しゃれた文句に振り返えりゃ お国訛りのおけさ節 髭が微笑む麦畑 戦友(とも)を背にして道なき道を 行けば戦野(せんや)は夜の雨 済まぬ済まぬを背中にきけば 馬鹿をいうなとまた進む 兵の歩みの頼もしさ 腕をたたいて遥かな空を 仰ぐ眸(ひとみ)に雲が飛ぶ 遠く祖国を離れ来て しみじみ知った祖国愛 戦友よ来て見よあの雲を 行けど進めど麦また麦の 波の深さよ夜(よ)の寒さ 声を殺して黙々と かげを落して粛々と 兵は徐州へ前線へ | 鶴田浩二 | 藤田まさと | 大村能章 | 寺岡真三 | 徐州(じょしゅう)徐州(じょしゅう)と人馬は進む 徐州いよいか住みよいか しゃれた文句に振り返えりゃ お国訛りのおけさ節 髭が微笑む麦畑 戦友(とも)を背にして道なき道を 行けば戦野(せんや)は夜の雨 済まぬ済まぬを背中にきけば 馬鹿をいうなとまた進む 兵の歩みの頼もしさ 腕をたたいて遥かな空を 仰ぐ眸(ひとみ)に雲が飛ぶ 遠く祖国を離れ来て しみじみ知った祖国愛 戦友よ来て見よあの雲を 行けど進めど麦また麦の 波の深さよ夜(よ)の寒さ 声を殺して黙々と かげを落して粛々と 兵は徐州へ前線へ |
忘れじのブルースいまでも変わらず 愛していると ひと言つげたい いとしい人よ 逢える日は 逢える日は もうないけれど 抱いているのさ 面影だけは なんにもいわない 街灯ひとつ 泣かないつもりの 涙をさそう 遠いゆめ 遠いひと 君の名よべば 風にふるえて 落葉がむせぶ どんなに遠くに はなれていても 心をよせあい 過ごしたあの日 忘れない 忘れない いついつまでも 抱いているのさ 想い出だけを | 鶴田浩二 | 宮川哲夫 | 吉田正 | 吉田正 | いまでも変わらず 愛していると ひと言つげたい いとしい人よ 逢える日は 逢える日は もうないけれど 抱いているのさ 面影だけは なんにもいわない 街灯ひとつ 泣かないつもりの 涙をさそう 遠いゆめ 遠いひと 君の名よべば 風にふるえて 落葉がむせぶ どんなに遠くに はなれていても 心をよせあい 過ごしたあの日 忘れない 忘れない いついつまでも 抱いているのさ 想い出だけを |
上海だより拝啓 御無沙汰しましたが 僕もますます元気です 上陸以来今日までの 鉄の兜の弾の痕 自慢じゃないが見せたいな 酷寒零下の戦線は 銃に氷の花が咲く 見渡す限り銀世界 敵が頼みのクリークも 江南の春未だしです 隣の村の戦友は えらい元気な奴でした 昨日も敵のトーチカを 進み乗取り占領し 土鼠(もぐら)退治と高笑い あいつがやれば僕もやる 見てろ今度の激戦に タンクを一つ分捕って ラジオニュースで聞かすから 待ってて下さいお母さん | 鶴田浩二 | 佐藤惣之助 | 三界稔 | 近藤進 | 拝啓 御無沙汰しましたが 僕もますます元気です 上陸以来今日までの 鉄の兜の弾の痕 自慢じゃないが見せたいな 酷寒零下の戦線は 銃に氷の花が咲く 見渡す限り銀世界 敵が頼みのクリークも 江南の春未だしです 隣の村の戦友は えらい元気な奴でした 昨日も敵のトーチカを 進み乗取り占領し 土鼠(もぐら)退治と高笑い あいつがやれば僕もやる 見てろ今度の激戦に タンクを一つ分捕って ラジオニュースで聞かすから 待ってて下さいお母さん |
明日はお立ちか明日はお立ちか お名残りおしや 大和男児(やまとおのこ)の 晴れの旅 朝日を浴びて いでたつ君を 拝むこころで 送りたや 駒の手綱を しみじみとれば 胸にすがしい 今朝の風 お山も晴れて 湧きたつ雲よ 君を見送る 峠道 時計みつめて いまごろあたり 汽車を降りてか 船の中 船酔いせぬか 嵐はこぬか アレサ夜空に 夫婦星 | 鶴田浩二 | 佐伯孝夫 | 佐々木俊一 | 寺岡真三 | 明日はお立ちか お名残りおしや 大和男児(やまとおのこ)の 晴れの旅 朝日を浴びて いでたつ君を 拝むこころで 送りたや 駒の手綱を しみじみとれば 胸にすがしい 今朝の風 お山も晴れて 湧きたつ雲よ 君を見送る 峠道 時計みつめて いまごろあたり 汽車を降りてか 船の中 船酔いせぬか 嵐はこぬか アレサ夜空に 夫婦星 |
月月火水木金金朝だ夜明けだ 潮(うしお)の息吹(いぶ)き うんと吸い込む あかがね色の 胸に若さの 漲(みなぎ)る誇り 海の男の 艦隊勤務 月 月 火 水 木 金 金 赤い太陽に 流れる汗を 拭(ふ)いてにっこり 大砲手入れ 太平洋の 波 波 波に 海の男だ 艦隊勤務 月 月 火 水 木 金 金 度胸ひとつに 火のような錬磨(れんま) 旗は鳴る鳴る ラッパは響く 行くぞ日の丸 日本の艦(ふね)だ 海の男の 艦隊勤務 月 月 火 水 木 金 金 どんとぶつかる 怒濤(どとう)の唄に ゆれる釣床(つりどこ) 今宵の夢は 明日の戦(いく)さの この腕試し 海の男だ 艦隊勤務 月 月 火 水 木 金 金 | 鶴田浩二 | 高橋俊策 | 江口夜詩 | 近藤進 | 朝だ夜明けだ 潮(うしお)の息吹(いぶ)き うんと吸い込む あかがね色の 胸に若さの 漲(みなぎ)る誇り 海の男の 艦隊勤務 月 月 火 水 木 金 金 赤い太陽に 流れる汗を 拭(ふ)いてにっこり 大砲手入れ 太平洋の 波 波 波に 海の男だ 艦隊勤務 月 月 火 水 木 金 金 度胸ひとつに 火のような錬磨(れんま) 旗は鳴る鳴る ラッパは響く 行くぞ日の丸 日本の艦(ふね)だ 海の男の 艦隊勤務 月 月 火 水 木 金 金 どんとぶつかる 怒濤(どとう)の唄に ゆれる釣床(つりどこ) 今宵の夢は 明日の戦(いく)さの この腕試し 海の男だ 艦隊勤務 月 月 火 水 木 金 金 |
還らざる戦友戦い済んで 三十年 やっと来れたぞ 戦友よ 白い夏雲 蒼い海 波間に散った特攻機 特攻機 緑静かな シャングルに 一きわ高い パイプ山 激戦の跡 そのままに 赤肌見せてそそり立つ そそり立つ 噴煙あげる 天山(てんざん)の 丘に鎮まる 慰霊碑に 故郷(くに)から運んだ 水筒の 水をそそいで俺は泣く 俺は泣く 燃える日差しと この地熱 生きてる希望(のぞみ)は ないけれど どこかに潜むか わが戦友(とも)よ 早く出て来い逢いに来い 逢いに来い 昼なお暗い 密林の 奥で見つけた 壕ひとつ 錆びた食器と 弾薬の 中に白骨横たわる 横たわる あゝ玉砕の 硫黄島 どんなに祖国が 恋かしろ 桜の花を 手向けては 言葉もなくてただ涙 ただ涙 | 鶴田浩二 | 鈴木一成 | 吉田正 | 寺岡真三 | 戦い済んで 三十年 やっと来れたぞ 戦友よ 白い夏雲 蒼い海 波間に散った特攻機 特攻機 緑静かな シャングルに 一きわ高い パイプ山 激戦の跡 そのままに 赤肌見せてそそり立つ そそり立つ 噴煙あげる 天山(てんざん)の 丘に鎮まる 慰霊碑に 故郷(くに)から運んだ 水筒の 水をそそいで俺は泣く 俺は泣く 燃える日差しと この地熱 生きてる希望(のぞみ)は ないけれど どこかに潜むか わが戦友(とも)よ 早く出て来い逢いに来い 逢いに来い 昼なお暗い 密林の 奥で見つけた 壕ひとつ 錆びた食器と 弾薬の 中に白骨横たわる 横たわる あゝ玉砕の 硫黄島 どんなに祖国が 恋かしろ 桜の花を 手向けては 言葉もなくてただ涙 ただ涙 |
皇国の母歓呼(かんこ)の声や 旗の波 あとは頼むの あの声よ これが最後の 戦地の便り 今日も遠くで 喇叭(ラッパ)の音(ね) 思えばあの日は 雨だった 坊やは背(せな)で スヤスヤと 旗を枕に ねむっていたが 頬に涙が 光ってた ご無事のお還(かえ)り 待ちますと 言えばあなたは 雄々しくも 今度逢う日は 来年四月 靖国神社の 花の下 東洋平和の 為ならば なんで泣きましょう 国のため 散ったあなたの 形見の坊や きっと立派に 育てます | 鶴田浩二 | 深草三郎 | 明本京静 | 寺岡真三 | 歓呼(かんこ)の声や 旗の波 あとは頼むの あの声よ これが最後の 戦地の便り 今日も遠くで 喇叭(ラッパ)の音(ね) 思えばあの日は 雨だった 坊やは背(せな)で スヤスヤと 旗を枕に ねむっていたが 頬に涙が 光ってた ご無事のお還(かえ)り 待ちますと 言えばあなたは 雄々しくも 今度逢う日は 来年四月 靖国神社の 花の下 東洋平和の 為ならば なんで泣きましょう 国のため 散ったあなたの 形見の坊や きっと立派に 育てます |
梅と兵隊春まだ浅き 戦線の 古城にかおる 梅の花 せめて一輪 母上に 便りに秘めて 送ろじゃないか 覚悟をきめた 吾が身でも 梅が香(か)むせぶ 春の夜は 戦(いくさ)忘れて ひとときを 語れば戦友(とも)よ 愉快じゃないか 明日出てゆく 前線で 何(いず)れが華(はな)と 散ろうとも 武士の誉じゃ 白梅を 戦闘帽(ぼうし)にさして 行こうじゃないか | 鶴田浩二 | 南條歌美 | 倉若晴生 | 寺岡真三 | 春まだ浅き 戦線の 古城にかおる 梅の花 せめて一輪 母上に 便りに秘めて 送ろじゃないか 覚悟をきめた 吾が身でも 梅が香(か)むせぶ 春の夜は 戦(いくさ)忘れて ひとときを 語れば戦友(とも)よ 愉快じゃないか 明日出てゆく 前線で 何(いず)れが華(はな)と 散ろうとも 武士の誉じゃ 白梅を 戦闘帽(ぼうし)にさして 行こうじゃないか |
学徒進軍歌足音も高らかに 高らかに いざ征かん 初陣の朝は晴れたり みどりなす 母校の森よ なつかしの師よ友よ さらばさらば 勢(きお)えこぞれ あゝ光栄ある学徒 あゝ学徒 待ち待ちし時は来ぬ 時は来ぬ ペンを棄て 剣をとる腕は逞し たくわえし 叡智の力 一人もて萬人の敵を屠(ほふ)らん 勢えこぞれ あゝ光栄ある学徒 あゝ学徒 歓喜(よろこび)におどる胸 おどる胸 大君に奉る生命(いのち)明るし 若き眉 決意に燃えて仰ぐ空 決戦の旗は招く 勢えこれぞ あゝ光栄ある学徒 あゝ学徒 | 鶴田浩二 | 西條八十 | 橋本国彦 | 寺岡真三 | 足音も高らかに 高らかに いざ征かん 初陣の朝は晴れたり みどりなす 母校の森よ なつかしの師よ友よ さらばさらば 勢(きお)えこぞれ あゝ光栄ある学徒 あゝ学徒 待ち待ちし時は来ぬ 時は来ぬ ペンを棄て 剣をとる腕は逞し たくわえし 叡智の力 一人もて萬人の敵を屠(ほふ)らん 勢えこぞれ あゝ光栄ある学徒 あゝ学徒 歓喜(よろこび)におどる胸 おどる胸 大君に奉る生命(いのち)明るし 若き眉 決意に燃えて仰ぐ空 決戦の旗は招く 勢えこれぞ あゝ光栄ある学徒 あゝ学徒 |
上海ブルース涙ぐんでる 上海の 夢の四馬路(スマロ)の 街の灯(ひ) リラの花散る 今宵は 君を想い出す 何(なん)にも言わずに 別れたね 君と僕 ガーデン・ブリッジ 誰と見る青い月 甘く悲しい ブルースに なぜか忘れぬ 面影 波よあれるな 波止場の 月も エトランゼ 二度とは逢えない 別れたら あの瞳 想いは乱れる 上海の月の下 | 鶴田浩二 | 島田磬也 | 大久保徳二郎 | 寺岡真三 | 涙ぐんでる 上海の 夢の四馬路(スマロ)の 街の灯(ひ) リラの花散る 今宵は 君を想い出す 何(なん)にも言わずに 別れたね 君と僕 ガーデン・ブリッジ 誰と見る青い月 甘く悲しい ブルースに なぜか忘れぬ 面影 波よあれるな 波止場の 月も エトランゼ 二度とは逢えない 別れたら あの瞳 想いは乱れる 上海の月の下 |
花の小次郎夢が夢呼ぶ 男の旅の なぜに袖ひく いとしや野菊 花の小次郎 長剣(つるぎ)に賭けて どこがわが身の どこがわが身の置きどころ おんな可愛いと 前髪若衆 生きてやれたらよろこんだろに 花の小次郎 色白なれど どこか冷たい どこか冷たい横顔が 背の愛刀 物干竿と 噂されされ二十と四年 花の小次郎 巌流島へ 燕返しの 燕返しの門出舟 | 鶴田浩二 | 佐伯孝夫 | 吉田正 | 小沢直与志 | 夢が夢呼ぶ 男の旅の なぜに袖ひく いとしや野菊 花の小次郎 長剣(つるぎ)に賭けて どこがわが身の どこがわが身の置きどころ おんな可愛いと 前髪若衆 生きてやれたらよろこんだろに 花の小次郎 色白なれど どこか冷たい どこか冷たい横顔が 背の愛刀 物干竿と 噂されされ二十と四年 花の小次郎 巌流島へ 燕返しの 燕返しの門出舟 |
さすらいの湖畔さすらいの さすらいの 乗合馬車の笛の音は 笛の音は 旅をゆく子の咽びなき ああ、高原の湖くれて 岸の旅籠の燈もうるむ 思い出の 思い出の 泪のワルツ あの人の あの人の 忘れられない事ばかり ああ、白樺の梢にかゝる 月もあの夜に見た月か さすらいの さすらいの 乗合馬車の片隅に 肩さむく 揺られ揺られてゆく青春(はる)か ああ、別れては面影一つ 抱いて泣くよと誰か知る | 鶴田浩二 | 佐伯孝夫 | 吉田正 | 小沢直与志 | さすらいの さすらいの 乗合馬車の笛の音は 笛の音は 旅をゆく子の咽びなき ああ、高原の湖くれて 岸の旅籠の燈もうるむ 思い出の 思い出の 泪のワルツ あの人の あの人の 忘れられない事ばかり ああ、白樺の梢にかゝる 月もあの夜に見た月か さすらいの さすらいの 乗合馬車の片隅に 肩さむく 揺られ揺られてゆく青春(はる)か ああ、別れては面影一つ 抱いて泣くよと誰か知る |
流転夜曲酔ったあなたは きらいよと いつかお前が いったっけ 罪なギターさ この俺を 泣かす流転の 嘆き歌 夜に流した 情なら 散るも儚(はかな)い ネオン花 そんな恋なら この俺が なんで流転の 忘れ酒 好きで別れて 来たんだと いえばなおさら キザになる 遠く離れて 面影が 浮かぶ流転の この酒場 | 鶴田浩二 | 東次郎 | 吉田正 | 吉田正 | 酔ったあなたは きらいよと いつかお前が いったっけ 罪なギターさ この俺を 泣かす流転の 嘆き歌 夜に流した 情なら 散るも儚(はかな)い ネオン花 そんな恋なら この俺が なんで流転の 忘れ酒 好きで別れて 来たんだと いえばなおさら キザになる 遠く離れて 面影が 浮かぶ流転の この酒場 |
琵琶湖周航の歌われは湖(うみ)の子 さすらいの 旅にしあれば しみじみと 昇る狭霧(さぎり)や さざなみの 滋賀の都よ いざさらば 松は緑に 砂白き 雄松が里の 乙女子は 赤い椿の 森蔭に はかない恋に 泣くとかや 瑠璃の花園 珊瑚(さんご)の宮 古い伝えの 竹生(ちくぶ)島 仏の御手(みて)に いだかれて ねむれ乙女子 やすらけく | 鶴田浩二 | 小口太郎 | 小口太郎 | 寺岡真三 | われは湖(うみ)の子 さすらいの 旅にしあれば しみじみと 昇る狭霧(さぎり)や さざなみの 滋賀の都よ いざさらば 松は緑に 砂白き 雄松が里の 乙女子は 赤い椿の 森蔭に はかない恋に 泣くとかや 瑠璃の花園 珊瑚(さんご)の宮 古い伝えの 竹生(ちくぶ)島 仏の御手(みて)に いだかれて ねむれ乙女子 やすらけく |
たんぽぽの花たんぽぽの花は可愛い ラララ ランラン 春の乙女よ 姿やさしく美しく 心わびしく しとやかに 燃えて輝く丘の上 ゆかし香りの ララ たんぽぽの花 たんぽぽの花よ さらば ラララ ランラン さらば故郷(ふるさと)よ 風に手を振るたんぽぽよ いつまでも美しく 燃えて輝く丘の上 ゆかし香りの ララ たんぽぽの花 さらば さらばよ ララ たんぽぽの花 | 鶴田浩二 | 不詳・補作詞:曽我部博士 | 不詳・補作曲:曽我部博士 | 寺岡真三 | たんぽぽの花は可愛い ラララ ランラン 春の乙女よ 姿やさしく美しく 心わびしく しとやかに 燃えて輝く丘の上 ゆかし香りの ララ たんぽぽの花 たんぽぽの花よ さらば ラララ ランラン さらば故郷(ふるさと)よ 風に手を振るたんぽぽよ いつまでも美しく 燃えて輝く丘の上 ゆかし香りの ララ たんぽぽの花 さらば さらばよ ララ たんぽぽの花 |
東京ブルース酒場横丁を 横目で抜けりゃ 花のネオンも 嘲笑(わら)ってる 酔うてよろめく 寂しい肩に 霧が沁みこむ 銀座裏 ああ東京 東京ブルース 立てた背広の 襟からのぞく あせたマフラーで 拭く泪 新宿(じゅく)の馴染も 落目の俺にゃ みんなそっぽを 向いて行く ああ東京 東京ブルース 泣きに帰ろか 浅草(ロック)の隅は あぶれ仲間の 吹き溜り 消えちゃいないよ 男の夢は 熱い血潮の 底にある ああ東京 東京ブルース | 鶴田浩二 | 吉川静夫 | 吉田正 | 小沢直与志 | 酒場横丁を 横目で抜けりゃ 花のネオンも 嘲笑(わら)ってる 酔うてよろめく 寂しい肩に 霧が沁みこむ 銀座裏 ああ東京 東京ブルース 立てた背広の 襟からのぞく あせたマフラーで 拭く泪 新宿(じゅく)の馴染も 落目の俺にゃ みんなそっぽを 向いて行く ああ東京 東京ブルース 泣きに帰ろか 浅草(ロック)の隅は あぶれ仲間の 吹き溜り 消えちゃいないよ 男の夢は 熱い血潮の 底にある ああ東京 東京ブルース |
九段の母上野駅から 九段まで かってしらない じれったさ 杖をたよりに 一日がかり せがれきたぞや 逢いにきた 空をつくよな 大鳥居 こんな立派な おやしろに 神とまつられ もったいなさよ 母は泣けます うれしさに とびが鷹の子 うんだよで 今じゃ果報が 身にあまる 金鵄勲章が 見せたいばかり 逢いに来たぞや 九段坂 | 鶴田浩二 | 石松秋二 | 能代八郎 | 寺岡真三 | 上野駅から 九段まで かってしらない じれったさ 杖をたよりに 一日がかり せがれきたぞや 逢いにきた 空をつくよな 大鳥居 こんな立派な おやしろに 神とまつられ もったいなさよ 母は泣けます うれしさに とびが鷹の子 うんだよで 今じゃ果報が 身にあまる 金鵄勲章が 見せたいばかり 逢いに来たぞや 九段坂 |
飛行予備学生ほれてくれるな俺達にゃ 熱も涙もあるけれど 何処で散るやら果てるやら 皇国(みくに)に捧げたこの体 腰の短剣にすがりつき 連れてゆきゃんせソロモンへ 連れてゆくのはやすけれど 女は乗せない戦闘機 赤き血燃ゆる若き日の 夢を抱いて大空に 飛び立つ我等は若桜 春の盛りに散りゆかん 金もなければ妻もない 俺は天下の一人者 どこで散っても悔いはない 靖国神社の若桜 恋も未練もふりすてて 行くぞ敵陣なぐりこみ 学徒海鷲手をとって 靖国神社でクラス会 君が御楯と選ばれて 明日は栄(はえ)ある鹿島立ち 雲染む屍となり果てん 空征く我等は予備学生 空征く我等は予備学生 | 鶴田浩二 | 不詳 | 倉若晴生 | 寺岡真三 | ほれてくれるな俺達にゃ 熱も涙もあるけれど 何処で散るやら果てるやら 皇国(みくに)に捧げたこの体 腰の短剣にすがりつき 連れてゆきゃんせソロモンへ 連れてゆくのはやすけれど 女は乗せない戦闘機 赤き血燃ゆる若き日の 夢を抱いて大空に 飛び立つ我等は若桜 春の盛りに散りゆかん 金もなければ妻もない 俺は天下の一人者 どこで散っても悔いはない 靖国神社の若桜 恋も未練もふりすてて 行くぞ敵陣なぐりこみ 学徒海鷲手をとって 靖国神社でクラス会 君が御楯と選ばれて 明日は栄(はえ)ある鹿島立ち 雲染む屍となり果てん 空征く我等は予備学生 空征く我等は予備学生 |
裏町ポルカ涙が出た時ゃ ポルカ 頬っぺた濡らして ポルカ ポルカを唄えば 悩みも晴れる やさしいポルカ 嘆きも憂いも さらりと消える ポルカ ポルカ 裏町ポルカ 泣きたかったら 唄およポルカ 口笛鳴らして ポルカ 星空仰いで ポルカ ポルカを踊れば あの娘も唄う うれしいポルカ 泣き顔なおして あの娘も唄う ポルカ ポルカ 裏街ポルカ 肩をたたいて 踊ろよポルカ 小雨の降る夜も ポルカ ネオンが濡れても ポルカ ポルカを唄えば ミモザが香る あかるいポルカ 貧しい小窓に 灯りをともす ポルカ ポルカ 裏街ポルカ せつなかったら 唄およポルカ | 鶴田浩二 | 宮川哲夫 | 吉田正 | 小沢直与志 | 涙が出た時ゃ ポルカ 頬っぺた濡らして ポルカ ポルカを唄えば 悩みも晴れる やさしいポルカ 嘆きも憂いも さらりと消える ポルカ ポルカ 裏町ポルカ 泣きたかったら 唄およポルカ 口笛鳴らして ポルカ 星空仰いで ポルカ ポルカを踊れば あの娘も唄う うれしいポルカ 泣き顔なおして あの娘も唄う ポルカ ポルカ 裏街ポルカ 肩をたたいて 踊ろよポルカ 小雨の降る夜も ポルカ ネオンが濡れても ポルカ ポルカを唄えば ミモザが香る あかるいポルカ 貧しい小窓に 灯りをともす ポルカ ポルカ 裏街ポルカ せつなかったら 唄およポルカ |
軍国の母こころ置きなく 祖国(くに)のため 名誉の戦死 頼むぞと 泪も見せず 励まして 我が子を送る 朝の駅 散れよ若木の さくら花 男と生まれ 戦場に 銃剣執るも 大君(きみ)のため 日本男児の 本懐ぞ 生きて還ると 思うなよ 白木の柩(はこ)が 届いたら 出かした我が子 天晴れと お前を母は 褒めてやる 強く雄々しく 軍国の 銃後を護る 母じゃもの 女の身とて 伝統の 忠義の二字に 変りゃせぬ | 鶴田浩二 | 島田磬也 | 古賀政男 | 寺岡真三 | こころ置きなく 祖国(くに)のため 名誉の戦死 頼むぞと 泪も見せず 励まして 我が子を送る 朝の駅 散れよ若木の さくら花 男と生まれ 戦場に 銃剣執るも 大君(きみ)のため 日本男児の 本懐ぞ 生きて還ると 思うなよ 白木の柩(はこ)が 届いたら 出かした我が子 天晴れと お前を母は 褒めてやる 強く雄々しく 軍国の 銃後を護る 母じゃもの 女の身とて 伝統の 忠義の二字に 変りゃせぬ |
あゝ草枕幾度ぞああ草枕 幾度ぞ 棄てる命は 惜しまねど まだ尽きざるか 荒野原 駒の吐息が 気にかかる 鞍を浸して 濁流を 超えてまた衝く 雲の峰 嘶(いなな)け黒馬(あお)よ 高らかに 俺もお前も つわものだ 思えば遠く 来しものぞ 渡る風さえ 母の声 未練じゃないが ふる里へ 夢や今宵は 通うらん | 鶴田浩二 | 徳土良介 | 陸奥明 | 寺岡真三 | ああ草枕 幾度ぞ 棄てる命は 惜しまねど まだ尽きざるか 荒野原 駒の吐息が 気にかかる 鞍を浸して 濁流を 超えてまた衝く 雲の峰 嘶(いなな)け黒馬(あお)よ 高らかに 俺もお前も つわものだ 思えば遠く 来しものぞ 渡る風さえ 母の声 未練じゃないが ふる里へ 夢や今宵は 通うらん |
裏町の女街を捨てよか 恋に生きようか 霧も冷たい 裏通り 聞くんじゃなかった 身の上ばなし 安宿の女が 今夜も 窓辺で 泣いている ギターひとつが せめての頼り チョッピリ泣きたい 夜もある 云わなきゃ良かった 慰めなんか トレモロもやけに 今夜は 咽んで 泣いている ほんのはずみで 語った夜が 胸に錆びつく 流し唄 見るんじゃなかった 酒場の蔭で 安宿の女が 今夜も 一人で 泣いている | 鶴田浩二 | 司潤吉 | 小西潤 | 佐野雅美 | 街を捨てよか 恋に生きようか 霧も冷たい 裏通り 聞くんじゃなかった 身の上ばなし 安宿の女が 今夜も 窓辺で 泣いている ギターひとつが せめての頼り チョッピリ泣きたい 夜もある 云わなきゃ良かった 慰めなんか トレモロもやけに 今夜は 咽んで 泣いている ほんのはずみで 語った夜が 胸に錆びつく 流し唄 見るんじゃなかった 酒場の蔭で 安宿の女が 今夜も 一人で 泣いている |
若人の誓い赤い血潮の純愛は 男いのちのバラの花 君にささげて一すじの 花のあわれを 知るやネオンも涙ぐむ 君のかなしいまぼろしは 忘れようとて忘らりょか 霧の都の遠柳 やつれ姿を みるにつけても思い出す 燃えよ花咲け愛のバラ 君が知ろうと知るまいと 雨の降る日も風の夜も 春が再び めぐり来るまで その日まで | 鶴田浩二 | 佐伯孝夫 | 加藤光男 | 加藤光男 | 赤い血潮の純愛は 男いのちのバラの花 君にささげて一すじの 花のあわれを 知るやネオンも涙ぐむ 君のかなしいまぼろしは 忘れようとて忘らりょか 霧の都の遠柳 やつれ姿を みるにつけても思い出す 燃えよ花咲け愛のバラ 君が知ろうと知るまいと 雨の降る日も風の夜も 春が再び めぐり来るまで その日まで |
軍国子守唄坊や泣かずに ねんねしな 父さん強い 兵隊さん その子がなんで 泣きましょう 泣きはしませぬ 遠い満州の お月さま ねんねおしおし ねんねすりゃ 父さん匪賊 退治して 凱旋なさる おみやげは きっと坊やの 可愛い坊やの 鉄かぶと 坊も大きく なったらば 兵隊さんで 出征して 母さん送りに 行ったなら 汽車の窓から 笑って失敬 するでしょね | 鶴田浩二 | 山口義孝 | 佐和輝禧 | 寺岡真三 | 坊や泣かずに ねんねしな 父さん強い 兵隊さん その子がなんで 泣きましょう 泣きはしませぬ 遠い満州の お月さま ねんねおしおし ねんねすりゃ 父さん匪賊 退治して 凱旋なさる おみやげは きっと坊やの 可愛い坊やの 鉄かぶと 坊も大きく なったらば 兵隊さんで 出征して 母さん送りに 行ったなら 汽車の窓から 笑って失敬 するでしょね |
思い出せないことばかりそよかぜは そよ風は 旅の心に ゆれながら 林の奥の 湖の 静かな水に よりそうて 『何か忘れて いるような 思い出せない ことばかり』 うきぐもは 浮き雲は 風の誘いに ゆれながら 楽しく咲いた ひまわりの 明るい顔に 影よせて 『何か忘れて いるような 思い出せない ことばかり』 ゆくひとは 行く人は 遠い想いに ゆれながら 心を抱いて 思い出の 楽しい町を ふりかえり 『何か忘れて いるような 思い出せない ことばかり』 | 鶴田浩二 | 藤浦洸 | 万城目正 | 田代与志 | そよかぜは そよ風は 旅の心に ゆれながら 林の奥の 湖の 静かな水に よりそうて 『何か忘れて いるような 思い出せない ことばかり』 うきぐもは 浮き雲は 風の誘いに ゆれながら 楽しく咲いた ひまわりの 明るい顔に 影よせて 『何か忘れて いるような 思い出せない ことばかり』 ゆくひとは 行く人は 遠い想いに ゆれながら 心を抱いて 思い出の 楽しい町を ふりかえり 『何か忘れて いるような 思い出せない ことばかり』 |
空中艦隊の歌仰げば雲の果て遠く 銀翼連ね轟々と 大鵬六機今日もまた 紅南指して驀(ばく)進す 我が爆撃の大威力 虹橋蘇州も何のその 微塵に砕く飛行場 はむこうものはただ一機 小癪な敵よそれ討てと たちまち晴れの一騎打ち 翔けるは鷲か隼か 疾風のごとき逆落し 指揮官小谷鬼大尉 壮烈空に死すとても 妙技を尽くす戦術に 敵機は焼けて墜落す 夕波暗し黄浦江(こうほこう) 屍を負える若鳥を いたわり抱く母艦こそ げに空軍の母なれや 甲板(デッキ)に白く霜冴えて 眠れぬ夜半の釣床(ハンモック) いで明日こそは亡き友の 仇をと誓(ちこ)う我が勇士 | 鶴田浩二 | 長田幹彦 | 中山晋平 | 寺岡真三 | 仰げば雲の果て遠く 銀翼連ね轟々と 大鵬六機今日もまた 紅南指して驀(ばく)進す 我が爆撃の大威力 虹橋蘇州も何のその 微塵に砕く飛行場 はむこうものはただ一機 小癪な敵よそれ討てと たちまち晴れの一騎打ち 翔けるは鷲か隼か 疾風のごとき逆落し 指揮官小谷鬼大尉 壮烈空に死すとても 妙技を尽くす戦術に 敵機は焼けて墜落す 夕波暗し黄浦江(こうほこう) 屍を負える若鳥を いたわり抱く母艦こそ げに空軍の母なれや 甲板(デッキ)に白く霜冴えて 眠れぬ夜半の釣床(ハンモック) いで明日こそは亡き友の 仇をと誓(ちこ)う我が勇士 |
街は魔術師何か淋しいときもある 何かときめくときもある なぜかなんだか知らないが ネオンが花咲くたそがれの 街は魔術師 呼ぶんだぜ 天気予報にゃ出ていない にわか雨ふるときもある レーン・コートも傘もなく 知らない二人が雨宿り 街は魔術師 気をもます 街はやさしいときもある とてもいじわるするときも プロムナードのゆきかえり 仕事のカバンがおもい夜も 街は魔術師 身が細る | 鶴田浩二 | 佐伯孝夫 | 吉田正 | 寺岡真三 | 何か淋しいときもある 何かときめくときもある なぜかなんだか知らないが ネオンが花咲くたそがれの 街は魔術師 呼ぶんだぜ 天気予報にゃ出ていない にわか雨ふるときもある レーン・コートも傘もなく 知らない二人が雨宿り 街は魔術師 気をもます 街はやさしいときもある とてもいじわるするときも プロムナードのゆきかえり 仕事のカバンがおもい夜も 街は魔術師 身が細る |
夜霧のシャンソン銀杏の枯葉が 舗道に眠る 月も傾く 夜更けの街で 秘めた想いを 唄うシャンソン あの娘は もう寝たか 灯りも見えぬ ただ 夜霧だけ 夜霧だけが いつか この胸を 濡らすよ 夜空のネオンも 侘びしく消える 一人せつなく ギターを鳴らし 熱い泪で 唄うシャンソン あの娘は 聞くだろか せめても夢で ああ 星屑も 星屑さえも いつか 消えてゆく はかなさ | 鶴田浩二 | 宮川哲夫 | 吉田正 | 多忠修 | 銀杏の枯葉が 舗道に眠る 月も傾く 夜更けの街で 秘めた想いを 唄うシャンソン あの娘は もう寝たか 灯りも見えぬ ただ 夜霧だけ 夜霧だけが いつか この胸を 濡らすよ 夜空のネオンも 侘びしく消える 一人せつなく ギターを鳴らし 熱い泪で 唄うシャンソン あの娘は 聞くだろか せめても夢で ああ 星屑も 星屑さえも いつか 消えてゆく はかなさ |
あの娘まかせの港町泣いておくれか その気なら 雨よなんとかしておくれ 今夜かぎりのかなしい恋と 知って涙の可愛(めんこ)い瞳 ドラも切ないョ この波止場 いくら時化(しけ)よと この男 にぎる舵輪(ラット)は離さぬが 陸(おか)へ上ればカッパの俺さ あの娘まかせの二晩三日 情身にしむョ この出船 待てば逢えるさ 別れても 想いおもうているならば 海はベタ凪 晴れるぜ雨も それじゃ元気でくらしていなよ オイル・コートがョ なぜ重い | 鶴田浩二 | 佐伯孝夫 | 吉田正 | 小沢直与志 | 泣いておくれか その気なら 雨よなんとかしておくれ 今夜かぎりのかなしい恋と 知って涙の可愛(めんこ)い瞳 ドラも切ないョ この波止場 いくら時化(しけ)よと この男 にぎる舵輪(ラット)は離さぬが 陸(おか)へ上ればカッパの俺さ あの娘まかせの二晩三日 情身にしむョ この出船 待てば逢えるさ 別れても 想いおもうているならば 海はベタ凪 晴れるぜ雨も それじゃ元気でくらしていなよ オイル・コートがョ なぜ重い |
街を流れるブルース街を流れるブルースは 誰のみじめな溜息か 少し降ってる雨に濡れ 疲れごころで暗い夜を ああ 何処へゆく 泣いているくせ乾いてて ひどく物憂い歌い声 何かをかなしく失くなして ひとりさがしているようで ああ つまされる 街を流れるブルースを 瞼とざしてきいている やさしく抱えてくちづけて せめてねかせてやりたいぜ ああ あったかく | 鶴田浩二 | 佐伯孝夫 | 吉田正 | 寺岡真三 | 街を流れるブルースは 誰のみじめな溜息か 少し降ってる雨に濡れ 疲れごころで暗い夜を ああ 何処へゆく 泣いているくせ乾いてて ひどく物憂い歌い声 何かをかなしく失くなして ひとりさがしているようで ああ つまされる 街を流れるブルースを 瞼とざしてきいている やさしく抱えてくちづけて せめてねかせてやりたいぜ ああ あったかく |
花薫る東京青い空 かがやく街だよ 君とゆく 二人ゆく ペーブメントに そよ風の そよ風の 甘きくちづけ ああ夢を呼ぶ 青春のふるさとよ 東京 若き東京 陽はうらら 赤 黄 青 ネオンの街だよ 燃えて咲く 誰に咲く 今宵ひととき 七いろの 七いろの 生命ささげて ああ夢を呼ぶ 青春のふるさとよ 東京 恋の東京 君とゆく あこがれの 花咲く街だよ 君と住む 二人住む スイートホームに ながれ来る ながれ来る 愛のメロディー ああ夢を呼ぶ 青春のふるさとよ 東京 花の東京 いつまでも | 鶴田浩二 | 藤田まさと | 万城目正 | 田代与志 | 青い空 かがやく街だよ 君とゆく 二人ゆく ペーブメントに そよ風の そよ風の 甘きくちづけ ああ夢を呼ぶ 青春のふるさとよ 東京 若き東京 陽はうらら 赤 黄 青 ネオンの街だよ 燃えて咲く 誰に咲く 今宵ひととき 七いろの 七いろの 生命ささげて ああ夢を呼ぶ 青春のふるさとよ 東京 恋の東京 君とゆく あこがれの 花咲く街だよ 君と住む 二人住む スイートホームに ながれ来る ながれ来る 愛のメロディー ああ夢を呼ぶ 青春のふるさとよ 東京 花の東京 いつまでも |
弥太郎くずし生まれついての 一本刀 惚れた相手が 武家(さむらい)育ち 当たってままよ 砕けたら 月もおいらと 泣いてくれ 泣いてくれ あきらめようと 言ってはみたが あんな女は 二人とないし 惚れなきゃ惚れて くれるまで つくしてみたい 気にもなる 気にもなる 武士とやくざの 違いはあるが 恋と言う字に 二つはないし 好きも嫌いも 紙一重 いつか寄り添う 時くる 時もくる | 鶴田浩二 | 竹中香 | 吉田正 | 佐野鋤 | 生まれついての 一本刀 惚れた相手が 武家(さむらい)育ち 当たってままよ 砕けたら 月もおいらと 泣いてくれ 泣いてくれ あきらめようと 言ってはみたが あんな女は 二人とないし 惚れなきゃ惚れて くれるまで つくしてみたい 気にもなる 気にもなる 武士とやくざの 違いはあるが 恋と言う字に 二つはないし 好きも嫌いも 紙一重 いつか寄り添う 時くる 時もくる |
追憶の湖山の湖 恋しさに ひとりはるばる 来たものを 追憶(おもいで)の 花は咲き 花は散り 呼べどこたえる 人もなく 風に山びこ 悲しくかえる 泣いて別れた 白樺に 残る二人の 頭文字 霧が降る 草丘に たたずめば 水に流した 花束が 涙せつない まぶたに浮かぶ 山の湖畔の たそがれは 誰に告げよう この思い いくたびか なつかしく 振り返る 山のホテルの 白い窓 胸のおもかげ また呼びかえす | 鶴田浩二 | 坂口淳 | 吉田正 | 加藤光男 | 山の湖 恋しさに ひとりはるばる 来たものを 追憶(おもいで)の 花は咲き 花は散り 呼べどこたえる 人もなく 風に山びこ 悲しくかえる 泣いて別れた 白樺に 残る二人の 頭文字 霧が降る 草丘に たたずめば 水に流した 花束が 涙せつない まぶたに浮かぶ 山の湖畔の たそがれは 誰に告げよう この思い いくたびか なつかしく 振り返る 山のホテルの 白い窓 胸のおもかげ また呼びかえす |
雨の戦地で風はゆすぶる 雨は漏る 仮寝の哨舎に ボタボタと 濡れた軍服 乾(ほ)せもせず 父さん坊やの 真似をして テルテル坊主 ぶら下げた 可愛い坊やが 七ッ頃 遠足前の 日暮方 垣根に下げた この坊主 浮かぶ坊やの 笑い顔 テルテル坊主も 笑っている 明日は戦い 戦友も 笑って眺めた 紙人形 も一ツこさえて ぶら下げた テルテル坊主 テル坊主 あした天気に しておくれ | 鶴田浩二 | 真木一葉 | 佐々木俊一 | 寺岡真三 | 風はゆすぶる 雨は漏る 仮寝の哨舎に ボタボタと 濡れた軍服 乾(ほ)せもせず 父さん坊やの 真似をして テルテル坊主 ぶら下げた 可愛い坊やが 七ッ頃 遠足前の 日暮方 垣根に下げた この坊主 浮かぶ坊やの 笑い顔 テルテル坊主も 笑っている 明日は戦い 戦友も 笑って眺めた 紙人形 も一ツこさえて ぶら下げた テルテル坊主 テル坊主 あした天気に しておくれ |
カタカナ忠義戦友見てくれ 倅の手紙 今年ゃ一年アイウエオ 習い覚えたカタカナで 可愛いじゃないか 初の便りだ誉めてくれ エンピツ舐め舐め 書いたのだろう 家の事なら御安心 母も元気で針仕事 可愛いじゃないか 俺によく似た四角い字 頭をひねり 消しては書いた 紙にゃ名誉のゴムの穴 僕も毎日二重丸 可愛いじゃないか ポチが子犬を生んだとさ 戦友見てくれ 一番終い 君の御為(おんため)国の為 どうか立派な働きを 可愛いじゃないか カナで忠義を親に説く | 鶴田浩二 | 十二村哲 | 細田義勝 | 寺岡真三 | 戦友見てくれ 倅の手紙 今年ゃ一年アイウエオ 習い覚えたカタカナで 可愛いじゃないか 初の便りだ誉めてくれ エンピツ舐め舐め 書いたのだろう 家の事なら御安心 母も元気で針仕事 可愛いじゃないか 俺によく似た四角い字 頭をひねり 消しては書いた 紙にゃ名誉のゴムの穴 僕も毎日二重丸 可愛いじゃないか ポチが子犬を生んだとさ 戦友見てくれ 一番終い 君の御為(おんため)国の為 どうか立派な働きを 可愛いじゃないか カナで忠義を親に説く |
軍国舞扇可愛い二八の 花かんざしに ちらり咲かした 心意気 見やれ今宵も 賀茂川あたり 皇国(すめら)乙女の 舞扇 「何時どしたやろか、あてらもお国のために 立派な仕事せんとあかんなア いうていやったことがおましたなア。 そういうてからもう二年たったんどっせ。 一生懸命やったわ。 そやけどそれが、ようやっと実い結んで、 こないな嬉しいことあらへんわ。 あんたの心 あての心、 そして祇園中の心 が明日は日本の空へ向いて 飛び立つのどっせ。」 花の振りそで だらりの帯も かたちばかりの 浮き調子 勤めはなれりゃ 銃後のまもり 綾(あや)にかけます 紅だすき 「飛んだえ、飛んだえ、 あんた泣いてはんの、おんなしやわ。 あてかて、あてかて、 いゝえ祇園の人かて みんなおんなし気持やわ。 あてらの真心が天に通じたんどすもの、 泣いてもかまへんわ、 泣いてもかまへんわ。」 橋の擬球(ぎぼし)に 朝風受けて 待てばくるくる 銀の鳥 ほんに嬉しや 祇園の空を 晴れてひとさし 舞う翼 | 鶴田浩二 | 藤田まさと | 陸奥明 | 寺岡真三 | 可愛い二八の 花かんざしに ちらり咲かした 心意気 見やれ今宵も 賀茂川あたり 皇国(すめら)乙女の 舞扇 「何時どしたやろか、あてらもお国のために 立派な仕事せんとあかんなア いうていやったことがおましたなア。 そういうてからもう二年たったんどっせ。 一生懸命やったわ。 そやけどそれが、ようやっと実い結んで、 こないな嬉しいことあらへんわ。 あんたの心 あての心、 そして祇園中の心 が明日は日本の空へ向いて 飛び立つのどっせ。」 花の振りそで だらりの帯も かたちばかりの 浮き調子 勤めはなれりゃ 銃後のまもり 綾(あや)にかけます 紅だすき 「飛んだえ、飛んだえ、 あんた泣いてはんの、おんなしやわ。 あてかて、あてかて、 いゝえ祇園の人かて みんなおんなし気持やわ。 あてらの真心が天に通じたんどすもの、 泣いてもかまへんわ、 泣いてもかまへんわ。」 橋の擬球(ぎぼし)に 朝風受けて 待てばくるくる 銀の鳥 ほんに嬉しや 祇園の空を 晴れてひとさし 舞う翼 |
お芝居船おとす白粉(おしろい) さびしい素顔 わたしゃ瀬戸海 旅役者 泪一すじ お芝居船で きくは千鳥の声ばかり あの夜 舞台の 前髪すがた 見染められたか 見染めたか 月もおぼろに 幟(のぼ)りのかげで 人目忍んだ影法師 呼ぶは千鳥か あの娘の声か 淡路寝たやら 灯が見えぬ 逢うた夢さえ お芝居船は つらや波めが揺りおこす | 鶴田浩二 | 佐伯孝夫 | 吉田正 | 小沢直与志 | おとす白粉(おしろい) さびしい素顔 わたしゃ瀬戸海 旅役者 泪一すじ お芝居船で きくは千鳥の声ばかり あの夜 舞台の 前髪すがた 見染められたか 見染めたか 月もおぼろに 幟(のぼ)りのかげで 人目忍んだ影法師 呼ぶは千鳥か あの娘の声か 淡路寝たやら 灯が見えぬ 逢うた夢さえ お芝居船は つらや波めが揺りおこす |
運河のある町夜の悪魔が 忘れたような 青い利鎌の 三日月覗く 寒いベンチで 破れた夢を 吹いて散らして 風が吹く あゝあゝ ここも東京の空の下 雨がどしゃ降りゃ ガードの下か ごろ寝覚悟の 地下道泊り 泣けというよな 夜汽車の汽笛(ふえ)が ジンと男の 胸を打つ あゝあゝ ここも東京の空の下 黒い運河の 在るこの街が 暗い人生 終着駅か いいや そうじゃない また立上ろ 明日はまた来る 陽も当る あゝあゝ ここも東京の空の下 | 鶴田浩二 | 吉川静夫 | 利根一郎 | 利根一郎 | 夜の悪魔が 忘れたような 青い利鎌の 三日月覗く 寒いベンチで 破れた夢を 吹いて散らして 風が吹く あゝあゝ ここも東京の空の下 雨がどしゃ降りゃ ガードの下か ごろ寝覚悟の 地下道泊り 泣けというよな 夜汽車の汽笛(ふえ)が ジンと男の 胸を打つ あゝあゝ ここも東京の空の下 黒い運河の 在るこの街が 暗い人生 終着駅か いいや そうじゃない また立上ろ 明日はまた来る 陽も当る あゝあゝ ここも東京の空の下 |