読めない明日の方が命は喜ぶよ。

GLIM SPANKY
読めない明日の方が命は喜ぶよ。
失敗しちゃいけない 失敗しちゃいけないって思っているうちに 何もない人生になっちゃった。 (映画『ゆれる』より引用) 新しいことに挑戦してみたい、けど(失敗しちゃいけない)と思うと無理。この場所を飛び出してみたい、けど(失敗しちゃいけない)と思うと、今のままが楽。そうして踏み出す勇気を持てずにいる方、少なくないでしょう。そんなあなたがいつか(何もない人生になっちゃった)と後悔しないためにも是非、聴いていただきたい新曲がございます。 伸びた前髪を少し切った 新しい日 響くことなかったあの歌が 突き刺さった 始まりの風景は 痛い程 澄んでいる 「Tiny Bird」/GLIM SPANKY 2019年7月7日に“GLIM SPANKY”がリリースした新曲「Tiny Bird」です。同曲は、テレビ朝日系にて2週連続で放送されたドラマ『警視庁・捜査一課長 新作スペシャル』主題歌。歌詞には、これから<始まり>を迎える<僕>の心模様が描かれております。まず、スタートを切る“決意表明”をするかのように<伸びた前髪を少し切った>主人公。 この<前髪>が<伸びた>時間にはきっと<新しい日>を迎えるかどうかの迷い、恐れ、不安、いろんな感情が含まれているはず。しかし、それを切ったことで、今まで遮られていた視界もグッとひらけたのではないでしょうか。また同時に、改めて自らの<始まり>を噛みしめたからこそ<響くことなかったあの歌が 突き刺さった>のです。 恋をして、初めてラブソングを身近に感じるのと同じように、夢を見て、踏み出して、初めて<あの歌>が“自分事”になった。そして、そんなひらけた視界と新たな心で<始まりの風景>を見つめたがゆえに<痛い程 澄んでいる>と感じられたのでしょう。この“痛み”からは、澄み切った未来と眩しい可能性に、鼻の奥がツーンとするぐらいの期待を抱き、大きく鼓動が高鳴っている様子が伝わってきますね。 どこかへ渡る小さな鳥みたいに 震える僕を抱いて 世界よ 見慣れた部屋をでるときがきた 一つだけ 履き込んだ靴を履いてこう 「Tiny Bird」/GLIM SPANKY 真面目に働く平凡なこの暮らしにさよなら 読めない明日の方が命は喜ぶよ 真夏に揺れた小さな恋みたいに 名も無い僕を撫でて 世界よ 着慣れた服を脱ぎ何を着よう 今はまだ何でもない 「Tiny Bird」/GLIM SPANKY サビでは、まさに【Tiny Bird<小さな鳥>】が、羽ばたいてゆくように、伸びやかに広がってゆく歌声。その<小さな鳥>は、軽やかに長く遠く飛んでゆくため、歌の中でいろんなものに<さよなら>をしております。伸びた前髪、見慣れた部屋、古いギター、溢れた荷物、真面目に働く平凡な暮らし、着慣れた服、見慣れた街、住み慣れた街…。 しかし、そのなかで唯一<履き込んだ靴>だけは<履いて>ゆくのです。履き“慣れた”靴ではなく、履き“込んだ”靴です。今の<僕>には“慣れたもの”は、もう何ひとつ必要ありません。ただ、履けば履くほど味が出てくる、常に自分と共に更新されてゆく、汗も涙も原点も沁み込んでいる<靴>だけは、旅の相棒として大切なのだと思います。つまり<僕>と<靴>は一緒に<読めない明日>へ向かって成長していくのでしょう。 どこかへ渡る小さな鳥みたいに 震える僕を抱いて 世界よ 変わっていくこと大切なこと 住み慣れた街を捨て 今までにキスをして 進みたいのさ 「Tiny Bird」/GLIM SPANKY まだ見ぬ<どこかへ渡る>のは、震えるほどの期待もあり、震えるほどの怖さもあります。それでも、GLIM SPANKY「Tiny Bird」を聴いているあなたが<今までにキスをして>、新しい一歩を踏み出すことができますように。たとえ失敗したって、何度でも<小さな鳥みたいに>進んでいくことができますように…! ◆紹介曲「 Tiny Bird 」/GLIM SPANKY 2019年7月7日配信 作詞:松尾レミ 作曲:松尾レミ