ななみ

自分の中の感情の問題を解かない限り、次のステージには進めない。

 2019年8月12日に“ななみ”がニューアルバム『MR.』をリリースしました。彼女は、EDMトラックにアコースティックギター、独特のリズムワークで乗っかる歌声でオリジナルの音楽スタイルを展開するシンガーソングライター。令和初の今作には、アルバムタイトル曲「MR.」をはじめ、全6曲の新曲が詰まっております。

 さて、今日のうたコラムではそんな“ななみ”がニューアルバム『MR.』のために執筆した、ご本人歌詞エッセイをお届けいたします…!これまで彼女が歩んできた人生。今作に込められた真の気持ち。そして、タイトル『MR.』に託された想い。是非、歌詞と併せて、ご熟読ください。

~ニューアルバム『MR.』歌詞エッセイ~

第1弾:「“あなた”というテストを受け続けた」

私はとても寂しがり屋だ。
一人でいると死んでしまうほどの寂しがり屋だ。

そのせいか人と関わることが多く、好きな人も嫌いな人も山ほどいて、常に“あなた”という存在と生きている。そして一緒に生きることによって自分に生まれる初めての感情が可愛くて仕方ないのだ。

例えば、中学2年生の時、私の机に飲みかけの牛乳パックを入れて放置した友達。最初は何でゴミが私の机に入っているのか理解できず固まっていたが、誰かにとって私の机はゴミ箱なんだとすぐ気づいた。でも、悲しくも苦しくもなかった。人の机をゴミ箱と思った友達の狂気が面白くて面白くて、しばらく私はその牛乳パックを机の中に入れたままにしていた。それはもう、宝物みたいに。この頃の私にはまだまだ感情が足りなかった。

例えば、17歳の時、家出した私に初めて怒鳴ってくれたお母さん。両親が離婚した後、お母さんはいつもニコニコしていた。私が不登校になっても、夜遊びに出かけても、いつもニコニコ。そしてとうとう家出をした時、電話がかかってきた。「帰って来なさい!」初めてお母さんの怒鳴り声を聞いた。私は嬉しくて嬉しくて、すぐに家に帰った。大切にされていることが嬉しくて、何か新しい感情を知れた気がした。

例えば、私が嘘をついた時、気づかずにいてくれた恋人。私は本当の事をいつも人に言えない。それは相手を傷つけないためじゃなくて、見損なわれないように自分を守るためだ。そうすれば嫌われる事もなく完璧でいられると思っていた。でもその嘘が全て恋人に気づかれていたと知った時、情けなくてやるせなくて自分が大嫌いだと思い知った。そして同時に、恋人の優しさも思い知った。

今までもこれからも生きている中で“あなた”という存在は常に現れる。知らなかった感情をもらって、私は大人になる。テストでわからない問題が出てきて悩んで答えを導き出すように、いわゆるこれは“テスト”だ。自分の中の感情の問題を解かない限り、次のステージには進めない。この先も出会う“あなた”から貰う感情がどんなに歪でも、私は次のステージに進むために解き続ける。

MR. = あなた
人は“あなた”という存在のおかげで、生きていく。
26年間生きてきた私が
知ることができた感情を、詰め込んだアルバム。
沢山の人に聞いて欲しい。

<ななみ>


◆ニューアルバム『MR.』
2019年8月12日発売
NANA-001 ¥2,000+税

<収録曲>
1.FIRE
2.CHAMELEON
3.MR.
4.Deadline
5.CRY
6.STAR acoustic ver.

収録曲歌詞一覧
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