さて、今日のうたではそんな“Gaku”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「君とクリスマス」にまつわるお話です。みなさんは、「好き」をどんなときに感じますか? Gakuが改めて“恋をする”ということを紐解いてみたとき、気づいたことは…。ぜひ歌詞とあわせて、エッセイをお楽しみください。
ラブソングを書くのは、照れくさい。
そもそも僕は、なるべく直接的に言葉にせずとも、
気持ちが伝わっていてほしいと思う。
好きだと伝えるのには、誰だって躊躇いがある。
そんな葛藤がありながら、僕はなんとか初めて
君が好きだ、とストレートに歌う歌を書いた。
恋愛模様を描くというと、
どこかドラマチックでエモーショナルなシーンを
切り取りたくなるように思うが、どうだろう。
“恋をする”ということを、
自分なりに紐解いてみた。
たとえば、帰り道で。
電車に揺られている時に、
たまたま目に入った遊園地の広告を見て、
好きな人がはしゃいでいる姿が思い浮かんだり。
たとえば、通りすがったコーヒーショップで。
ホリデーシーズン限定のドリンクが出ているのを見つけて、
早く教えてあげなきゃ!とスマホを手に取ったり。
ドラマチックでもなんでもない、
そうした日常のふとした瞬間に頭に浮かぶのが
好きだ、ということなんだと思う。
そして恋をしている時、
これまでむず痒く感じていたラブソングを聴いて、
嘘みたいにすんなりと共感してしまったりもする。
それからずっと月日が経った後にその曲を聴くと、
ノスタルジックでグッとくる。
恋をしている気持ちはとても繊細で尊く、
背景に流れるバックミュージックもまた、
より特別で大切に感じられる。
僕が書いたラブソング「君とクリスマス」も、
誰かのこの冬の恋のBGMとなり、
いつか忘れた頃にどこかでまた耳にした時に
ふっと胸が熱くなる、
そんな一曲になってくれれば素敵だなと思う。
<Gaku>
◆紹介曲「君とクリスマス」作詞:Gaku
作曲:Gaku






