「あの日、あの時、あなたと」居たことを忘れない自分を認めるために

花*花
「あの日、あの時、あなたと」居たことを忘れない自分を認めるために
2020年5月27日に“花*花”が、オールタイムベストアルバム『2×20』をリリース。今年はメジャーデビューから20年目となるアニバーサリーイヤー。「あ~よかった」や「さよなら大好きな人」などの名曲を始め、数々のJ-POPスタンダードとなる楽曲を発表してきた2人の20年間と、今の花*花の最新曲が詰まった1作となっております。 さて、今日のうたコラムでは、そんな“花*花”が歌詞エッセイを執筆!スペシャルな記事を【前編】と【後編】に分けてお届けいたします。まず【前編】を綴ってくださったのは、こじまいづみさん。とくに思い出深い1曲として「 まだ愛してる 」に込めた気持ちを明かしてくださいました。もう会えなくなってしまった“あの人”がいる方へ、この歌詞とエッセイが届きますように。 ~歌詞エッセイ「 まだ愛してる 」~ 花*花デビュー20周年記念アルバムに寄せて、思い出深い曲のアレコレから選曲した中の一曲について思いを綴りたいと思います。 阪神淡路大震災をテーマにしたお芝居『午前5時47分の時計台』の劇中歌として書き下ろしたこの曲は、私達にとって初めての、舞台とのコラボレーション楽曲でもあったのでした。 私と相方のおのまきこが高校3年生の時に起こったあの震災。6434名の命が失われ、2人の故郷である兵庫県高砂市も大きく揺れ、私たちの進学先だった専門学校は、ボロボロのガレキの只中にありました。復興していく神戸の街は、私たちの青春と音楽の出発点そのものでもありました。 それから20年以上経った神戸の街で、生き残った人達と、命を喪われなければならなかった人達のお芝居の現場で歌う楽曲を作る、となった時私の中で大きな思いが1つありました。 それは、私達の代表曲となった「 さよなら大好きな人 」についてのことでした。 震災の2年前、16歳で祖父を急逝で亡くした私がただただ、愛する家族がいなくなってしまったことに動揺して、お葬式でも泣き方が分からず、別れ方も分からず、行き場がなくなった気持ちをそのまま書いた歌があの曲でした。 色んな縁とタイミングで、花*花のデビュー後沢山の方に聴いて頂き、愛されたことが有り難かったのでした。そして、この舞台のテーマ曲のお話を頂いた時、16歳の時には、訳も分からず作って歌った「さよなら大好きな人」を今度は、ミュージシャンとして、訳が分かった上で生み出さないといけないな、と思いました。 昨日一緒に居た人が、今日はもう居ない。ぬくもりや声や、その人との記憶は、日一日と濃くなり、やがて緩やかに薄まっていく。それでも、生き残った人は想いを胸に生きていく。こんな自分が「弱くてかわいそうで大嫌い」だとしか言えなかった自分からそれでも「まだ愛してるよ」と言える自分に変化していく。そういう意味で、この2曲は私の中で一対となっている楽曲です。 この曲のbpmは60。これは、秒針の進む速度と同じ速さです。1秒1秒、あなたと居た時間から離れていっても「あの日、あの時、あなたと」居たことを忘れない自分を認めるために人は、1.17や3.11、5:46や14:46という日にちや時刻の瞬間、目を閉じて思いを馳せる。 曲のラストは時報で終わります。皆さんのそれぞれの「あの人」との「あの時間」に祈りを捧げる気持ちでいつも歌っている大切な1曲です。 <花*花 こじまいづみ> ◆紹介曲「 まだ愛してる 」 作詞:こじまいづみ 作曲:こじまいづみ ◆ALL TIME BEST & NEW『2×20』 2020年5月27日発売 UPCY-7670 ¥3,545(税別) DISC1 1.雨の雫(ALBUM MIX) 2.赤い自転車(ALBUM MIX) 3.あ~よかった(setagaya mix) 4.さよなら大好きな人 5.あくび 6.奇跡の裏側 7.中途半端な恋 8.やっぱり! 9.愛を少し語ろう 10.恋が育った休日 11.ばんそうこう1枚(spice version) 12.あなたへ・・・(h.mix) 13.スープ 14.涙のチカラ 15.童神(U.F.O.ver.) 16.夜香梅 17.風の花 DISC2 1.キャンディ 2.いつも心に花を持て 3.イロイロ 4.疼木 5.こがね菜の花(2020ver.) 6.僕の大事な人 7.good night honey 8.手(band ver.) 9.赤い自転車(新車ver.) 10.ただいま おかえり 11.ゴール 12.まだ愛してる 13.for a music 14.額縁 15.小さい箱 16.乾杯のうた
























