WORK SONGサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 田村キョウコ・砂田和俊 | | 小雨がぱらつく公園通り 男は今朝もバスを待つ 右手で広げたペーパーバックから何度か顔を上げる 男の働くマーケットまで渋滞の列は続く ゆるいブレーキに身体揺らして いつもの道のり ああ心が離れてゆく 今や彼はマフィアになって 20年代の路地裏を颯爽と駆け抜けている こんな日々も悪くない 彼とすれ違えば分かる こんな日々も本当悪くない 口ずさむのはWORK SONG 髪を撫でつけてエプロン被り 広いフロア 午前9時 大きなカートに缶詰積んだら あとは慣れたもんさ ああ心が離れてゆく 今度のバカンスには 割とタフなあの子を連れて さあどこへ旅に出よう こんな日々も悪くない 彼とすれ違えば分かる こんな日々も本当悪くない 口ずさむのはWORK SONG 口ずさむのはWORK SONG |
真夜中の虹サンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 田村キョウコ・砂田和俊 | | 宝物を全部大きな木にぶらさげる 不思議な果実が人知れず実ったようさ どれでも好きなの さらっていってほしい この願いとひきかえに 潮が満ちたら引いてゆく この身体がよく知っている 輝く星さえいつかは枯れてしまうのだと言う 始まりはいつも終わりを連れてくる 誰でも皆知っているのに どうかこの夢が醒めぬように どうかあの人が消えないように まだ心の何処かで信じている そんな私は少し愚かでしょうか? でも胸の奥底で信じている 手を伸ばしたら届く 真夜中の虹 あの頃の私と鏡の中で会えたなら あぁどんな言葉でこの気持ち伝えたらいい? 運命がそこまで迎えに来てるよ 怖れずに歩いておいで 美しいままで愛されるように つないだ手と手が離れぬように まだ心の何処かで信じている そんな私は少し愚かでしょうか? でも胸の奥底で信じている 手を伸ばしたら届く 真夜中の虹 約束したこと果たされるように 全て終わっても忘れぬように まだ心の何処かで信じている 人は夢見がちだと笑うでしょうか? でも胸の奥底で信じている 手を伸ばしたら届く 真夜中の虹 |
三番目の恋人サンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 田村キョウコ・砂田和俊 | | 子供だましの玩具みたいで そのくせどこか気の晴れる人 約束はいつも果たされなくて そのくせ本気で指切りする人 混み合った駅で 人ごみの街角で 誰一人君に似た人はいやしないの ねぇ 冴えない日には迎えにきて よく出来た話で笑わせて 夕立抜けて会いに行くわ 彼は三番目の恋人 私は私のわがままなPresident 彼はハイウェイの優雅なKing 二人の日々は平行線で いつまで経っても交差しないの 気ままな旅人よ 当てになんかしてないわ たまに思い出すくらい それでちょうどいいの ねぇ 冴えない日には迎えにきて よく焼けた肌に触らせて 遠い楽園の話をして 彼は私の永遠のヒーロー ねぇ さびしい時は思い出して 夢のようなハネムーンに誘って 夕立抜けて会いに行くわ 彼は三番目の恋人 |
狼サンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 田村キョウコ・砂田和俊 | | 疲れた身体を夜更けに洗う 寝静まった街 頼りない月 裸足の爪先真っ赤に塗れば 灯台みたいに行く先照らせ 私が脱ぎ散らかしたシャツの山 まだ情熱の匂いがしている それを誰が止められるというのだろう? 私の幸せ 私が決める 疲れた身体はベッドに沈む 眠りが来るのをじっと待っている 夢の中でくらい自由でいたいのに 夢の中でさえ私は私 逃げ出すことができないのなら この心も身体も背負ってゆくだけ それを誰が止められるというのだろう? 私の涙 私のものよ 他の誰かと違う私に もう怯えないで愛せるように 疲れた身体を抱きしめている 寝静まった街 頼りない月 |
カナリアサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 砂田和俊・田村キョウコ | | あの波のむこうに金色の羽根 濡らして漂うカナリア 忘れた歌声は忘れたままに 想い出を抱いたカナリア 私の唇が歌声忘れたら きっとカナリアのように海へと旅立つの 昨日と違う今日ここに訪れたら 砂浜に小さな舟が迎えにくるの 誰かの喜びも悲しみさえも かわりに綴ったカナリア 私の唇が言葉をなくしたら きっとカナリアのように海へと旅立つの その役目を終えた過去に気付いた日に 砂浜に小さな舟が迎えにくるの 小さな舟からはきらきら光る街の灯が見える さよなら |
会いたい時に君はいないサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 田村キョウコ・砂田和俊 | | きっと眠り過ぎたのね おかしな夢ばかり見る 風が少し騒ぐから朝は近い もうすぐ 友達はみんな気付いてる おかしな事口走る ねえそれじゃ最初から 最初から何もかもを知ってたの? もうこれ以上 君を庇えない もうこれ以上 愛されるふりはできない 会いたい時になぜ君はここにいない いない いない 届くあてない言葉ばかりでつまづいて転びそう 今すぐぎゅっと抱いて君を許してしまいたい 他に何も欲しくはない 明け方の間違い電話の向こうで誰かが泣いてる 何も言えなくて切った 喉が渇いていた セロハンテープで留めたような強がり 風に吹かれてる 本当はいつだって いつだって気付いてと呼んでいたの もうこれ以上 追い詰めたくはない もうこれ以上 涙は飲みこめない 泣きたい時になぜ君はここにいない いない いない 叶うことない願い降り積もって今にも溺れそう こんな日にロックなんて何の役にも立ちはしない 伸ばした手は宙をつかむ そう君のたった一言ですぐに救われるのに 「さよなら、平気」なんてきっと最後に笑ってみせるだろう 二人はどこか似てる優しい嘘つき同士だろう 会いたい時に君はいない 会いたい時に君はいない |
Solitudeサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 砂田和俊・田村キョウコ | | 嘘をついたらレモネード 私なんかに騙されちゃって 寄せては返すリグレット 夏の思い出 貝殻ひとつ ステレオは今も恋の歌ばかり歌っているわ そろそろ君に電話したいの 今夜どちらの片想い? 雨の降る日はソリチュード 私の心どこで濡れているのか 鏡にうつるセミヌード 夏の記憶は小麦の肌に もしかして君は思っていたより意地悪かしら そろそろ君に電話したいの 今夜どちらの片想い? |
観覧車サンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 砂田和俊・田村キョウコ | | 観覧車の灯は消え 回転木馬は眠りについたとこ 人々はゲートから流れ出る 夢の続きはまた今度ね 風が微熱をさらってゆくよ なんて なんてつれないそぶり 君の世界の全部がほしい でも言葉にしたら違う気もするわ 悔しくてそれが少し怖くて ただ好きだよと言っただけ 言えなかった気持ちは 片方なくした靴に似ている このままじゃお家に帰れない 君の世界の全部がほしい でも言葉にしたら子供じみてるわ 悔しくてそれが少し怖くて わざと手をほどいただけ ただ好きだよと言っただけ |
Feb.Songサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 砂田和俊・田村キョウコ | | ああ 空は雫の形になって ああ 街路樹の枝先で膨らんでる Winter won't be long Winter won't be long ああ いつの間にか僕らは大人になって 重いコートの奥 隠してるのさ ためらってるのさ 小さな嵐 わがまま Winter won't be long Winter won't be long ああ こんな日は名前を呼んでもらいたい ねえ あなたは名前を呼ぶのがとてもとても上手だね |
Surrender ~雨音~サンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 砂田和俊・田村キョウコ | | darlin' 君はまるで喜ぶように darlin' 泣くのね darlin' 君は愛されてることを darlin' よく知ってるのね 紙くずであふれてる郵便受けと 街中を包んでる雨音 こんなつもりじゃなかったのに |
Thrillサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 砂田和俊・田村キョウコ | | 絵になるあの子はウェイトレス 国道沿いのドライブイン 「しけた顔してんのね」なんて Fashion Magazine & Coffee そうね私は窓辺のテーブル ちょっとその気になってみるプレイ 「みんな何処へ行くんだ…」って メランコリックを歌おう 見知らぬ誰かがどこかで今ルール破った音がする Ah 大人は大事なことだけ教えてくれなかった All I Want is Thrill! Thrill! Thrill! All I Want is Thrill! Thrill! Thrill! 浪費したなけなしのMoney 一晩で白紙になったDream Heroはワルでインテリジェンス たまんなくいい そういうの フルーツは手を汚して食べたい 愛してるのに意地悪したい 君がそうしてほしいならBaby 見逃してあげよう 見知らぬ誰かがどこかで今ルール破った音がする Ah 大人は大事なことだけ教えてくれなかった All I Want is! 見知らぬ誰かがどこかで流れに逆らって泳いでる Ah 大人は楽しいことならなおさら秘密にする All I Want is Thrill! Thrill! Thrill! All I Want is Thrill! Thrill! Thrill! |
12時のデジャヴサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 田村キョウコ・砂田和俊 | | 太陽を飲み干したこの街は夜も燃えてる 喧騒を抜け出して 小路をくぐり 踵を鳴らして 振り返ることもなく きっと私なら そこで待ってる いつかこんな日が来ると知ってたの 12時のデジャヴ 現実は素敵な嘘でデコレイト Flash, Lights & Music Ah 私の肩越し 伝説の街並 12時のデジャヴ 夕立みたいに肌に浴びるのよ Flash, Lights & Music Ah ポケットのプライドをかき集め髪に飾る人 幻を引きずる人 壁際でためらう人 きっともう一人の私ね そこで待ってる いつかこんな日が来ると知ってたの 12時のデジャヴ 涙が輝く星に変わる時 Flash, Lights & Music Ah 私の肩越し 運命の恋人 12時のデジャヴ 遠い遠い昔から届いた愛のメッセージ Flash, Lights & Music Ah いつかこんな日が来ると知ってたの 12時のデジャヴ 現実は素敵な嘘でデコレイト Flash, Lights & Music Ah 私の肩越し 伝説の街並 12時のデジャヴ 夕立みたいに肌に浴びるのよ Flash, Lights & Music Ah 記憶の底に一瞬焼きつけて 12時のデジャヴ 半世紀先の今夜会いたいね Flash, Lights & Music Ah |
時間旅行サンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 砂田和俊・田村キョウコ | | もしも願いがひとつ叶うなら いたずらなことがいい 時間旅行がいい 夕陽のあたる歩道橋の上 まだ少年のあなた待ちぶせ その耳元で教えてあげる いつかあなたは私に出会うの 忘れないでね 覚えていてね 願い事ならそれくらいでいい |
スマートボールブルースサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 砂田和俊・田村キョウコ | | 弧を描いて弾き出す象牙色の球体が 銀の釘に遊ばれて うまくやったり 無駄に終わったり あの子はくわえタバコで初めて会った気がしない きっと私と同じで うまくやったり 無駄に終わったり そうよ私たち 勝ちたいなんて思ってないの ちょっと少しだけ 休みたいだけ なるべく痛くないようにしてほしい 誰だってそうよ なるべく痛くないようにしてあげたい 私もそうよ よくできた役者よ この街の時計台に太陽が灯ったなら 私の今日一日は 人と半分ずれて始まる そうよ私たち 勝ちたいなんて思ってないの ちょっと少しだけ 休みたいだけ なるべく幸せなふりをしていたい 誰だってそうよ なるべく困ってないふりをしていたい 私もそうよ ねえひとりにして 少しひとりにして みんなが帰っていくわ 優しい役者達がみんな 持ち場に帰っていくわ 私も帰るわ そろそろ行くわ |
Homeサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 田村キョウコ | | できるだけ幸せになると約束したのは遠い春の日 不器用な別れの景色は188号線のあのカーブ 旅立つ意味さえ知らずに離れた 五月の雨に煙る朝は通い慣れたJRの一両目 人波に紛れて少しずつ変わってく街の匂い感じてた 思えばあの日がこの旅のルーツ Home ここにいる私はあの街の優しさでできている 繰り返す波の音 この身体のリズム Home ここにいる私はあの人の優しさでできている 繰り返す波の音 この身体のリズム 河沿いの大きな楠の木 今も不思議な力を信じてる 太い幹に触れたこの両手 掴めないものなど何ひとつない 導かれるように西に背を向けた 思えばあの日がこの旅のルーツ Home ここにいる私はあの街の優しさでできている 繰り返す波の音 この身体のリズム Home ここにいる私はあの人の優しさでできている 繰り返す波の音 この身体のリズム Home 絶え間なく生まれく悲しみは あの街に許される そうきっと永遠に流れゆくこのリズム この身体のリズム |
Perfect Happinessサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 田村キョウコ・砂田和俊 | | 南へと続く坂道のその上の 空は金色に光ってる もうすぐ雨は止むでしょう ずぶ濡れの僕らは声上げてはしゃいでる 子供のようにシャツを絞っては笑う それは Perfect Happiness そうさ Perfect Happiness 君の手の平に小さな奇跡 Perfect Happiness ほんの少しだけ痛みを忘れるような 僕が僕であることを忘れるような 背中を抱きしめるような ねえ いつか僕らにお別れの時が来る その後も君を笑わせるような そんな それは Perfect Happiness そうさ Perfect Happiness この世界は ほら喜びに満ちて Perfect Happiness そうさ Perfect Happiness 君の手の平に 奇跡はそこに 真冬の朝のコーヒーとミルクと新聞の香り 覚えたばかりの花の名前 その色 フェンス越しの校舎 小さな制服の群れ 夜道を彩るネオン グラスとグラスの触れ合う音 スタジアム揺らす大歓声とボールが描く放物線 昔々の英雄のストーリー 歌い継がれる恋のメロディ 遥か上空から見たこの国の形 Perfect Happiness Perfect Happiness Perfect Happiness |
バースデイブルースサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 田村キョウコ・砂田和俊 | | とても暑い日に 暑い日に 私は生まれたの 路地裏にさえ陽炎が踊った昼下がり 夏は何度も巡り来て その度脱ぎ捨てる 抜け殻達はいつの間に消えていったのだろう 時が経つのはいいわ だんだん賢くなるわ でも時が経つのは嫌ね もうこの背中に翼が生えることはないでしょう 記念日に 記念日に リボンを飾るのは きっと誰もが嬉しくて少し悲しいから 粉雪の舞う寒い夜 私は生まれたの そうよ大人達 空を見上げ私を名付けたの 時が経つのはいいわ 愛を信じているわ でも時が経つのは嫌ね 愛は時々私の両目を塞ぐのだもの 記念日に 記念日に リボンを飾るのは きっと誰もが嬉しくて少し悲しいから 記念日は嬉しくて少し悲しいもの |
恋するディーンサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 田村キョウコ・砂田和俊 | | 月は西に沈んだ もう角を何度も曲がった そう これがそうなんだってすぐにわかったのさ My babe, You're my babe 誰かが振り向いた 何か言いたそうな顔だった ねえ こんな夜にはミスター 何の疑問もない My babe, You're my babe もし勘違いならばそれもいいだろう もし勘違いならば持て余す感じもいい 恋するディーン 恋するマリーン 誰のための君なのか言って 恋するディーン 恋するマリーン ラストシーンを見せて Beep, beep beep beep, Yeah! 昨日も明日もなくて ただそこに今日しかなくて 今空から降ってきた二人のように愛し合えたら You're my babe 躊躇うのならば躊躇う君もいい その瞬きを数え心を焦がすのもいい 恋するディーン 恋するマリーン 誰のための僕なのか訊いて 恋するディーン 恋するマリーン 微熱混じり 足取りはきっと そうさ僕は恋するディーン ラストシーンを見せて Beep, beep beep beep, Yeah! |
Little Freakサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 砂田和俊・田村キョウコ | | ここから出ておゆき Little Freak 君を愛していた 何一つ残さずに消えておしまい Get out of my life! 銀の針を突き刺して まぼろしは弾け飛んだ 長い長い夢から覚めただけさ Little Freak & Me ここから出ておゆき Little Freak 君を愛していた 何一つ残さずに消えておしまい Get out of my life! 新しいベッドなら きっとすぐに見つかるさ 淋しがりやの隣りはいつだって君のためにある ここから出ておゆき Little Freak 空は荒れるだろう 思い出は渦を巻き空へ帰るだろう ここから出ておゆき Little Freak 君を愛していた 何一つ残さずに消えておしまい |
バリトンギターと科学博物館のためにサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 砂田和俊・田村キョウコ | | 信号渡れば 都会の森は今みどり 誰だか知らない人 称えた記念碑 光のその奥の その奥の ミュージアムが目当てさ あなたは知っている? 大理石の柱に眠る大きなアンモナイト この世に垂直に 音もなく 時間が降り積もってゆく やがて水は枯れ果て 喜びも涙も遥か遠く 忘れる 静かに 静かに 耳を澄ましているの 無口な化石と この世に時間が降る |
昨日の影サンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 田村キョウコ | | 昨日の影は 私の足元に貼り付いた影は 昨日の夜が 訳知りな顔して連れて去ったわ 昨日の影よ あなたはあなたで幸せになりな 振り向かないで 後ろ姿をそっと見送るから 大事な手紙は風に遊ばれて 時々遅れてここまで届く でももう手遅れよ Yesterday is a stranger to me 昨日の恋よ 水に落とした深いインディゴのインク それは静かに それは密やかに とても確かに この物語の行方を知りたくて 誰もが明日へ急いでいるわ でも追いつくことはない Tomorrow is a stranger to me 昨日の影よ 後ろ姿をそっと見送るから |
Backseatサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 田村キョウコ・砂田和俊 | | On your backseat, backseat 私はバックシートにころがって On your backseat, backseat せわしないワイパーと遠い稲妻と冷めたコーヒーとロードノイズ、 ニール・ヤング On your backseat, backseat 憂鬱はバックシートにお似合いで On your backseat, backseat のぼせたように何か喋ってないとつまんないことで ほら泣きたくなるから きっとこんな時だね 小さな秘密が秘密のままでいられなくなるのは 十年前の心に十年は長すぎた 十年後の今日が来るとどうしても思えなかった On your backseat, backseat 今夜はターコイズで着飾って On your backseat, backseat 花の香り纏って伝説みたいに生贄になってしまえたらそれもいい On your backseat, backseat ねえ ひとつ訊いてもいいかしら? On your backseat, backseat 君の胸ポケットにいつものペン その紙切れに一体何を書き留める? 君の拾い集めた言葉はちゃんと君の歴史を語っているのかしら? いつの間に私達はこんなにも遠くまで バックミラーに映った過去なんてもう曖昧ね On your backseat, backseat 私はフロントシートに乗り出して On your backseat, backseat 次の街まであとどれくらいあるの? 今度は私がハンドル握るから 罪深い唇がつまんないことこれ以上喋ってしまわないように |
非情の街サンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 砂田和俊・田村キョウコ | | 「あの街を覚えているかって? さぁな、ずいぶん昔のことだ。 いられなくなったのよ。 トラブル起こしちまってね。 おいらもまだ若かった。 まだ… ちょうどあんたくらいの年だったかな。 あれからずっと流れ者よ…。 そうかい。 あんた… あの街へ行ったのかい。」 偽物の赤い石 胸に光らせている テーブルの小説はずっと閉じられたままに サルビアの横に立ち 遠くを見つめている 旅人の作り話まだ信じているままに この街はいつからか 太陽ばかりが強くなり 乾いた風が通り抜けて 誰かの夢の色を盗む 「This is a news breakin' out. The early morning of 23rd, on the street of Los Almos. A new information has been disclosed on the case of man murdered. The midnight of 22nd, a local male who was meeting his wife, is known missing. The male is approximately 5 foot 8 tall, and has brown eyes and hair. He called himself “Jack”, but his real name is unknown.」 どうかここから連れ出して 私が化石になる前に 乾いた風が通り抜けて 誰かの言葉をかき消した |
僕と詩人とメール街でサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 砂田和俊・田村キョウコ | | あの夜 僕らふと目が合って 賑やかな店 その片隅で 空っぽのワイングラス いくつも並べて 何故だか君は僕を選んだ それからずっと それからたまに 僕と詩人はメール街で 切り過ぎた爪 熱い指先 まだ見ぬ人を焦がれるような瞳 いつでも彼はそんな調子で 僕と詩人はメール街で 隣の席の誰かが今夜も 知らん顔して僕らの話 聴いている いつか失くした遠い記憶や宛てのない手紙 治ったはずの悪い癖 切なくて胸が痛むようで ずっとこうしていたいようで ねぇ 君ならうまく言えるだろう? ねぇ 誰もがどうしてこんなに孤独なんだ? ねぇ 僕らはどこへ帰りたいんだい? ここではないどこかへ 小さな路地の空は狭くて 君はいつでも先を歩いた 右と左に別れた後で 君は振り向いて言った 「それを探してる。ずっとそれを探してる。」 枯葉を踏んで背中が遠ざかる 時間のトンネル抜けてまたここで会おう 自由はここにある 僕と詩人はメール街で 僕と詩人とメール街で |
DEAD OR ALIVEサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 砂田和俊・田村キョウコ | | 灯りを消しては眠れない 静かなワルツじゃ眠れない あいつをここへ連れてきて DEAD OR ALIVE 洗い髪がまだ乾かない こんな時泣く人は嫌い あいつはどこか突き止めて DEAD OR ALIVE DEAD OR ALIVE 夜はその柔らかい両腕を差し出し 罪深い人さえ匿うだろう 君はまるで泳げない子供のように 夜の岸辺に佇んで DEAD OR ALIVE DEAD OR ALIVE |
I Wonderサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 砂田和俊・田村キョウコ | | “Moon” “Shine” “Moonshiner” “Sky” “Scrape” “Skyscraper” I think about the way of working this world Maybe I'll catch the shadow of this world Someday... “Gold” “Mine” “Gold miner” “Story” “Tell” “Storyteller” You think about the way of working this world ? Maybe you'll catch the shadow of this world In the land of far away, when a butterfly flapps, A golden apple falls into my hand I wonder... Well, Somebody's callin' my name Before I knew it, It's already this late To be continued |
蜜蜂三浦透子 | 三浦透子 | 田村キョウコ | 田村キョウコ・砂田和俊 | サンタラ | テーブルの下で交わす約束は 誰にも知られることのない二匹の蜜蜂 あの角曲がれば街灯も絶える 暗がりでは誰より二人きりになる 悲しいか 悲しくないわ 私の恋人 淋しいか 淋しくないわ 秘密の恋人 そのくちびるに真っ赤な花を その瞼に宵越しの夢を 心はいつも君を探すから いっそこの身体爪の先まで邪魔で憎らしい 人影まばらな駅のホームでは 軽はずみな台詞のひとつも無理矢理探し出す 優しいか 優しくないわ 私の恋人 空しいか 空しくないわ 秘密の恋人 愛しいか それとも違うわ 裸足の恋人 気持ちいいか 悪くはないわ 九月の恋人 耳たぶに白夜の歌を その指先に今日の印を |
いつかの約束サンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 田村キョウコ | | 海からの風は 僕らの身体を弄び 歌え 歌え 旅人たちよ 軋む声と指先で 小さな駅舎では 遠く踏切の音がする 思いがけずに果たされた いつかの約束 ひとり またひとり 今夜小さな灯りに集まって 笑いさざめくだろう ただそれを聞きたくて そこにいるだけで 誰かの淋しさを 代わりに淋しいと歌え それはガラス箱のあげは蝶 さあ早くおかえり 空へおかえり |
真夜中を追いこしてサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 砂田和俊・田村キョウコ | | ダークシルバーの古いフォード 人気のないガソリンスタンド これから迎えにゆくよ 起きてろよ 雨上がりの水たまりと 点滅の信号達を くぐりぬけ無理にはしゃいだ 誰かの体温みたいな 夜にはとてもやりきれない ひとりじゃいられない Uhu hu hu hu 何度も 何度でも 真夜中を追いこした どこにも いつまでも 辿り着くことのない Uhu hu hu hu 青い鳥とか星のように 幸運が目に見えるなら 捕まえてみせるのに 言葉にならない気持ちなら リアウィンドウから捨てちまえよ 僕ら共犯者 Uhu hu hu hu 誰も教えてはくれなかったよね こんな夜のこと こんな夜があること 何度も 何度でも 真夜中を追いこした どこにも いつまでも 辿り着くことのない それでも 何度でも 真夜中を追いこした 兆しを 兆しを 真夜中のその先を |
Vegaサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 砂田和俊 | | そうではなかった ひと時のものだった そうではなかった 幻のようだった 長い長いこの街の冬をやり過ごすには 手袋 街灯 チョコレイト 緩い坂道は身体を温めた 長い長いこの街の冬はこれからだから 手袋 街灯 チョコレイト 寒い国の映画には ほら私に似た誰か 悲しい気持ちは 白い吐息になって 低く垂れこめた雲に 溶けてゆく |
缶コーヒーと坂道サンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 砂田和俊・田村キョウコ | | 浅い眠りのような日々の終わりは 僕の手をすり抜けて どこまでも転がってゆくもの 夕焼けの坂道を 音を立て追いつけぬ速度で 浅い眠りのような日々の終わりは こんなにあっけなく 僕は 僕は 僕ならば大丈夫 君の瞳に騙されたりしない そう君だって辛いだろ? 偽物の花を水に挿して 浅い眠りのような恋の終わりは こんな風に行き止まりで 僕ら 僕ら さよならの向こう側へ 僕ら 僕ら |
ハイヌーン (きんぐだむ Ver.)サンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 田村キョウコ | | 高台の 4階の マンションの この部屋も 路地裏の ビルの合間の 猫のいる あのアパートにも 国道沿い 崩れかけた ツタのからまった あのもとホテルにも 罪人も 善人も 勤め人も 遊び人も 平等に ハイヌーン ハイヌーン ハイヌーン ハイヌーン ハイヌーン 地下鉄の ごう音と 突風の すき間にも 教室の ノートの隅の 書きかけの あの化学式にも 海岸沿い コンビナート トンネルくぐって あの果樹園にも 恋人も 旅人も 尋ね人も 待ち人も 平等に ハイヌーン なりゆきも 思い出も 後悔も 明日の予定も 平等に ハイヌーン |
ポートフォリオサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 砂田和俊・田村キョウコ | | ほら人差し指で切り取った まだ君の知らない君を見せてあげたい 信号待ちのあごのライン 火照る耳たぶ ふせた瞼 見知らぬ誰かと楽しげに 通り過ぎてく 遠ざかる後ろ姿 ああ 君の色 ポートフォリオ ただ少し心が急ぐんだ いつか風に吹かれて 人は変わるものだって 夕暮れの街 五時のチャイム テールランプの波の向こう 手を振りもせず君のシルエット 眺めてるんだ 交差点で逢いましょう ああ 偶然のふりをして 君の色 ポートフォリオ |
夜明けのKingdomサンタラ | サンタラ | 田村キョウコ | 田村キョウコ | | 夜明けまであと少し 昨日の抜け殻がそこかしこに 裏通り この世界は広すぎて 時々は出会うはずのない二人 出会ってしまうよ いつか私達 風の強い日に 車を奪って 銀行に押し入ってしまうのかもしれない そして私達 小さな入り江まで追い詰められて 蜂の巣みたいに 撃ち抜かれ 倒れこんで 見つめ合ったままで とぅ とぅる とぅるるるるる… 夜明けまであと少し 欲しいのはただ一杯の珈琲 熱い珈琲 この世界は退屈で 時々は出会うはずのない二人 誰かが噂する いつか私達 夢と現実の境い目なんて 手に手を取って 越えてしまうでしょう 小さなつむじ風 枯葉巻き上げて 踊っているわ 残り火みたいに 胸騒いで 不安になって つま先で 慌てて 消した とぅ とぅる とぅるるるるる… |