煌閉ざされた視界を 詛いでこじ開けて 隠された欺瞞を 白日に晒し上げ 此の胸の胎芽は 迸る炎と 今 煌を放つ魔魅へと 腫れ上がり輝き出す 込み上げた想いを 思う様吐き出して 振り上げた拳を(鉄槌)叩き付けろ 此の胸の胎芽は 迸る炎と 今 煌を放つ魔魅へと 腫れ上がり輝き出す 閉ざされた視界を 詛いでこじ開けて 隠された欺瞞を 白日に晒し上げ 心の裡で響く英霊の詞 其の胸の怪訝は 軈て来る淘げと 今 煌を放つ魔魅へと 此の胸の胎芽は 迸る炎と 今 煌を放つ魔魅へと 腫れ上がり輝き出す | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 閉ざされた視界を 詛いでこじ開けて 隠された欺瞞を 白日に晒し上げ 此の胸の胎芽は 迸る炎と 今 煌を放つ魔魅へと 腫れ上がり輝き出す 込み上げた想いを 思う様吐き出して 振り上げた拳を(鉄槌)叩き付けろ 此の胸の胎芽は 迸る炎と 今 煌を放つ魔魅へと 腫れ上がり輝き出す 閉ざされた視界を 詛いでこじ開けて 隠された欺瞞を 白日に晒し上げ 心の裡で響く英霊の詞 其の胸の怪訝は 軈て来る淘げと 今 煌を放つ魔魅へと 此の胸の胎芽は 迸る炎と 今 煌を放つ魔魅へと 腫れ上がり輝き出す |
組曲「九尾」~殺生石隙孔 群らす 怪 悉皆 痛める 骰子 断罪 遁る 舞 赦さじ 断断然 残骸の 山に 縋り 幾千夜に 歎く 賢しらなり 有財和尚 金槌 打って 破壊 静まり 鎮む 蓋 堕落の 妲己 乃 緩めじ 断断然 今在の 沙汰に 見たり 人間の 意力 倒なり 我が 負くとは (卵 激 蒜) 名を 借りて (卵 激 蒜) 為す 蠧毒 (卵 激 蒜) 訛偽 播いて (卵 激 蒜) 撓垂れる 傾城 入魂の悔い 其所な 益荒男や どうか 放して 賜れ 斯かる 手弱女に 酷な 仕打ちと見らば (卵 激 蒜) 猶 在りて (卵( 激 蒜) 為す 荼毒 (卵 激 蒜) やれ 軈て (卵 激 蒜) 項垂れる 警醒 信念の 凱 | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 隙孔 群らす 怪 悉皆 痛める 骰子 断罪 遁る 舞 赦さじ 断断然 残骸の 山に 縋り 幾千夜に 歎く 賢しらなり 有財和尚 金槌 打って 破壊 静まり 鎮む 蓋 堕落の 妲己 乃 緩めじ 断断然 今在の 沙汰に 見たり 人間の 意力 倒なり 我が 負くとは (卵 激 蒜) 名を 借りて (卵 激 蒜) 為す 蠧毒 (卵 激 蒜) 訛偽 播いて (卵 激 蒜) 撓垂れる 傾城 入魂の悔い 其所な 益荒男や どうか 放して 賜れ 斯かる 手弱女に 酷な 仕打ちと見らば (卵 激 蒜) 猶 在りて (卵( 激 蒜) 為す 荼毒 (卵 激 蒜) やれ 軈て (卵 激 蒜) 項垂れる 警醒 信念の 凱 |
がいながてやおぉいちにぃの、さんよいどぉ… おぉとろっしゃぁ どげながぞ がいながてや ええろ、ええろて 皆ゆうちょらい まだ若いがに しゃんとしちょらい 右上がりで 飛んで跳んで舞って てやてやてやてや 好きながてや 歌唄うが 新しい夜が明けて 仄めきだす宇宙 がいながてや 明日の真ん中では 光浴びて泳いでいたいよ 嘘やないちや まっこと がいながてや 下手の横好きこそ物の上手 右回りで もうて儲けないわい てやてやてやてや 止めれんがよ 音紡ぐが 新しい夜が明けて 仄めきだす宇宙 がいながてや 明日の真ん中では 光浴びて泳いでいたいよ おぉいちにぃの、さんよいどぉ… おぉとろっしゃぁ どげながぞ がいながてや 新しい夜が明けて 仄めきだす宇宙 がいながてや 明日の真ん中では 光浴びて泳ぐ 真新しい世が明けて 輝きだす宇宙 がいながてや 水の元のほとりで 光浴びて咲くや此花が | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | おぉいちにぃの、さんよいどぉ… おぉとろっしゃぁ どげながぞ がいながてや ええろ、ええろて 皆ゆうちょらい まだ若いがに しゃんとしちょらい 右上がりで 飛んで跳んで舞って てやてやてやてや 好きながてや 歌唄うが 新しい夜が明けて 仄めきだす宇宙 がいながてや 明日の真ん中では 光浴びて泳いでいたいよ 嘘やないちや まっこと がいながてや 下手の横好きこそ物の上手 右回りで もうて儲けないわい てやてやてやてや 止めれんがよ 音紡ぐが 新しい夜が明けて 仄めきだす宇宙 がいながてや 明日の真ん中では 光浴びて泳いでいたいよ おぉいちにぃの、さんよいどぉ… おぉとろっしゃぁ どげながぞ がいながてや 新しい夜が明けて 仄めきだす宇宙 がいながてや 明日の真ん中では 光浴びて泳ぐ 真新しい世が明けて 輝きだす宇宙 がいながてや 水の元のほとりで 光浴びて咲くや此花が |
人魚の檻忘れないで 水に泳ぐ 此の髪を 憶えていて 眠りを断つ 其の意味を 現し身なら 救いもある 孰れ 終焉が 嘆きを 和ぐ 悲しみさえ 閉じて 濁る 此は 檻 幽棲からの 囁き 彼の 岸で 呼ぶ 哀号すらも 届かぬ 此の 岸に 独り 悠久なれば 安らぐ 老いらねば 好し 頓に 恐れた 愛するものが 川を 渡るを 渾て 御前を 蔑す 御為倒しの 夢 我 誰 澱に 憩う 別れを 忌う 【別たれ 檻に 今 乞う】 潤み色の 罪 永久に 死せぬ 我が身 溶きにし 曲水 【常磐に 死せぬ 海神】 思い遣らぬ 愛 命の 絶えぬを 善かれとするが 馳走なら 己が 喰らえよ 惘るほど 愚かし 人魚の 臠 謀りて 饗ふ 徒に 傲った 愛するものに 永久を 与うと 其が 御前を 奪う 人の 生きる 世 から 我 誰 澱に 憩う 別れを 忌(う 【別たれ 檻に 今 乞う】 潤み色の 罪 永久に 死せぬ 我が身 溶きにし 曲水 【常磐に 死せぬ 海神】 思い遣らぬ 愛 溢れる 嘆きを 集めて 深き 水に 問う 終 無き 此の身を 忘れないで 水に溶ける 此の貌を 憶えていて 二人を裂く 其の罪を 幾久しく 貴方を 待つ 水馴りて | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | 陰陽座・瞬火 | 忘れないで 水に泳ぐ 此の髪を 憶えていて 眠りを断つ 其の意味を 現し身なら 救いもある 孰れ 終焉が 嘆きを 和ぐ 悲しみさえ 閉じて 濁る 此は 檻 幽棲からの 囁き 彼の 岸で 呼ぶ 哀号すらも 届かぬ 此の 岸に 独り 悠久なれば 安らぐ 老いらねば 好し 頓に 恐れた 愛するものが 川を 渡るを 渾て 御前を 蔑す 御為倒しの 夢 我 誰 澱に 憩う 別れを 忌う 【別たれ 檻に 今 乞う】 潤み色の 罪 永久に 死せぬ 我が身 溶きにし 曲水 【常磐に 死せぬ 海神】 思い遣らぬ 愛 命の 絶えぬを 善かれとするが 馳走なら 己が 喰らえよ 惘るほど 愚かし 人魚の 臠 謀りて 饗ふ 徒に 傲った 愛するものに 永久を 与うと 其が 御前を 奪う 人の 生きる 世 から 我 誰 澱に 憩う 別れを 忌(う 【別たれ 檻に 今 乞う】 潤み色の 罪 永久に 死せぬ 我が身 溶きにし 曲水 【常磐に 死せぬ 海神】 思い遣らぬ 愛 溢れる 嘆きを 集めて 深き 水に 問う 終 無き 此の身を 忘れないで 水に溶ける 此の貌を 憶えていて 二人を裂く 其の罪を 幾久しく 貴方を 待つ 水馴りて |
鬼斬忍法帖粉雪の舞い踊る 寒の殿戸の下 匂やかな妖気立つ 陰に潜みし影 魔の物に魅入られし 人の形の鬼 殺陣は血で煙り 屍は山と成る 魂亡くした 虚ろな器 玉虫色の 幻に包みて (鬼斬忍法) 咲いた側 散りぬるは 邪気を孕みし花 嫋やかな魔性の力 病みを飲み込む闇 魂亡くした 虚ろな器 玉虫色の 幻に包みて (鬼斬忍法) 二つに裂いても 微塵に刻めど 内から外から 鬼は潜み入る 人の弱さ故 懐柔さるるが 己が魂で 打ち砕け鬼を | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 粉雪の舞い踊る 寒の殿戸の下 匂やかな妖気立つ 陰に潜みし影 魔の物に魅入られし 人の形の鬼 殺陣は血で煙り 屍は山と成る 魂亡くした 虚ろな器 玉虫色の 幻に包みて (鬼斬忍法) 咲いた側 散りぬるは 邪気を孕みし花 嫋やかな魔性の力 病みを飲み込む闇 魂亡くした 虚ろな器 玉虫色の 幻に包みて (鬼斬忍法) 二つに裂いても 微塵に刻めど 内から外から 鬼は潜み入る 人の弱さ故 懐柔さるるが 己が魂で 打ち砕け鬼を |
月花風に烟る月の 光に揺らめく 姿を化す花は 水鏡に映ろう 聘えど仮初めなら 千代への糸を紡ぎ 人ならぬその身を 永久に咲けと祈る 唯 想いは清かに肌を染めて 散り初む命の 定めと知る 溢るる泪の 雫に揺れ 露の恋に 散るひとひら 禁めの恋ならば 其の手に手折られ 後世に二重にと 月読に乞い願う 躯は満つる闇に 花へと還ろうとも 此の腕を柩に 夜を裂いて詠う 唯 想いは清かに肌を染めて 散り初む命の 定めと知る 溢るる泪の 雫に揺れ 露の恋に 散るひとひら 唯 想いは清かに肌を染めて 散り初む命の 定めと知る 溢るる泪の 雫に揺れ 露の恋に 焦がれ消ゆるとも 弓張の月が 円む様に 散り逝く命が廻るのなら 朝明に水沼の 畔に咲き 巡り逢える今一度 | 陰陽座 | 黒猫 | 招鬼 | | 風に烟る月の 光に揺らめく 姿を化す花は 水鏡に映ろう 聘えど仮初めなら 千代への糸を紡ぎ 人ならぬその身を 永久に咲けと祈る 唯 想いは清かに肌を染めて 散り初む命の 定めと知る 溢るる泪の 雫に揺れ 露の恋に 散るひとひら 禁めの恋ならば 其の手に手折られ 後世に二重にと 月読に乞い願う 躯は満つる闇に 花へと還ろうとも 此の腕を柩に 夜を裂いて詠う 唯 想いは清かに肌を染めて 散り初む命の 定めと知る 溢るる泪の 雫に揺れ 露の恋に 散るひとひら 唯 想いは清かに肌を染めて 散り初む命の 定めと知る 溢るる泪の 雫に揺れ 露の恋に 焦がれ消ゆるとも 弓張の月が 円む様に 散り逝く命が廻るのなら 朝明に水沼の 畔に咲き 巡り逢える今一度 |
鸞あだなき 鳳が 真逆に 落ちる 矢疵も 病も 無かれど 灯したことも 気付かぬ 内に 亡くした 火の名を 胸に 独り 散る様を 飾るは 此の 羽盛 最後の天に 泛ぶ 沙羅の 華 葬らる 此の 鸞を 忘れる頃に 覚れ 音が 絶えると 鼓翼を 気取り 火燼が 跳る 然したる 寂など 有らねど 手繰るも 毟るも 羽根は 盗れぬ せめて 嘯むけ 飛ばぬ 鳳は 有り得ぬと 誑すは 其の 羽振り 無数の虚に 泛ぶ 邪侈の 腹 嬲らる 此の 廉を 嘲るものに 定む 聲は 聴かぬと あれなる 天が 官製ならば 賊土こそ 我が意 天を 蹴りて 地へと 昇れ 其れこそ 只 前に 歩むこと 飾るは 此の 羽盛 最後の天に 泛ぶ 沙羅の 華 葬らるとも 穢されぬ あぐねる内に 無価の 命が 限りを 知り 自ずから 散ると 然れば 歌えよ | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | 陰陽座・瞬火 | あだなき 鳳が 真逆に 落ちる 矢疵も 病も 無かれど 灯したことも 気付かぬ 内に 亡くした 火の名を 胸に 独り 散る様を 飾るは 此の 羽盛 最後の天に 泛ぶ 沙羅の 華 葬らる 此の 鸞を 忘れる頃に 覚れ 音が 絶えると 鼓翼を 気取り 火燼が 跳る 然したる 寂など 有らねど 手繰るも 毟るも 羽根は 盗れぬ せめて 嘯むけ 飛ばぬ 鳳は 有り得ぬと 誑すは 其の 羽振り 無数の虚に 泛ぶ 邪侈の 腹 嬲らる 此の 廉を 嘲るものに 定む 聲は 聴かぬと あれなる 天が 官製ならば 賊土こそ 我が意 天を 蹴りて 地へと 昇れ 其れこそ 只 前に 歩むこと 飾るは 此の 羽盛 最後の天に 泛ぶ 沙羅の 華 葬らるとも 穢されぬ あぐねる内に 無価の 命が 限りを 知り 自ずから 散ると 然れば 歌えよ |
鎮魂の歌足音響かせて 叢立は勇む いざや鬼殿へ その首を討たんと 暮れ懸かる空に 昔時を打ち捨て 守らう俤 瞼に紊れる 焔を掲げよ 鬨の声を呼ぶ 今宵帰る 道などいらぬ 朽ち果てたこの骨に 唯花が咲けば良い 荒ぶる爪牙に 屍累々と 在りし日の夢は 散り散りに毀れる 血に濡れた友の 唇は歌う さらば愛し子よ 健やかに生きよと 其の歌を刃に 竦む足を駆る 語り継がう 名前はいらぬ 朽ち果てたこの骨に 唯 花が咲けば良い いつか時は 総てを浚い 光射す この阜を また幼子は駈けるだろう 寄り添い往く 生き世は失せど 骨に咲く其の花に 君が微笑めば良い | 陰陽座 | 黒猫 | 黒猫 | | 足音響かせて 叢立は勇む いざや鬼殿へ その首を討たんと 暮れ懸かる空に 昔時を打ち捨て 守らう俤 瞼に紊れる 焔を掲げよ 鬨の声を呼ぶ 今宵帰る 道などいらぬ 朽ち果てたこの骨に 唯花が咲けば良い 荒ぶる爪牙に 屍累々と 在りし日の夢は 散り散りに毀れる 血に濡れた友の 唇は歌う さらば愛し子よ 健やかに生きよと 其の歌を刃に 竦む足を駆る 語り継がう 名前はいらぬ 朽ち果てたこの骨に 唯 花が咲けば良い いつか時は 総てを浚い 光射す この阜を また幼子は駈けるだろう 寄り添い往く 生き世は失せど 骨に咲く其の花に 君が微笑めば良い |
魔王産まれ落ちた 鬼子は 遙か遠く 宙を睨める 有智に雑じる 邪道は 何故か惶懼 虚夢の如 栄え墾る 刻よ 萬壽を越えて 無期に 永らえ 剥がれ落ちた 箔沙 在るが儘に 子良をなぞる 無恥を詰る 霸道に 何時か参来 後楽の園 往き交う 雲よ 然らば 今 吼えて 唾棄に 諍え 深く 冥く 濁る 無彊の闇を 切り裂いて 躍れ 己の信義 辿りて 堅く 赤く 光る 究竟の濤を 振り放いて 興せ 行き着く前は 鬼か羅刹か 「現世に 生くること 泡沫の 如くなり 滅ぶこと 常なれば 事を成し 憂き世に花を」 大罪奴(罪) 傲然漢(傲) 憎悪喰らい(憎) 悪鬼羅漢(羅) 大英雄(雄) 豪胆漢(豪) 賛美の舞(舞) 第六天魔王 有りの紛い 栄え墾る 刻よ 萬壽を越えて 無期に 永らえ 深く 冥く 濁る 無彊の闇を 切り裂いて 跳れ 己の信義 辿りて 堅く 赤く 光る 究竟の濤を 振り放いて 興せ 還らぬ上は 鬼と成りて | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 産まれ落ちた 鬼子は 遙か遠く 宙を睨める 有智に雑じる 邪道は 何故か惶懼 虚夢の如 栄え墾る 刻よ 萬壽を越えて 無期に 永らえ 剥がれ落ちた 箔沙 在るが儘に 子良をなぞる 無恥を詰る 霸道に 何時か参来 後楽の園 往き交う 雲よ 然らば 今 吼えて 唾棄に 諍え 深く 冥く 濁る 無彊の闇を 切り裂いて 躍れ 己の信義 辿りて 堅く 赤く 光る 究竟の濤を 振り放いて 興せ 行き着く前は 鬼か羅刹か 「現世に 生くること 泡沫の 如くなり 滅ぶこと 常なれば 事を成し 憂き世に花を」 大罪奴(罪) 傲然漢(傲) 憎悪喰らい(憎) 悪鬼羅漢(羅) 大英雄(雄) 豪胆漢(豪) 賛美の舞(舞) 第六天魔王 有りの紛い 栄え墾る 刻よ 萬壽を越えて 無期に 永らえ 深く 冥く 濁る 無彊の闇を 切り裂いて 跳れ 己の信義 辿りて 堅く 赤く 光る 究竟の濤を 振り放いて 興せ 還らぬ上は 鬼と成りて |
十六夜の雨もう 視界が歪む 指は震える 骨が 軋み上げる 干涸ぶ 此の身よ いっそ 朽ちよと 願うも 連れ無し 否や 此れ以上 出来るなら 独り暮れたい なれど 亦 二人 唇は 朱に染まりて 雨に 打たれる 為に 漫ろに行くを 見遣るは 夜の 雲や 刻んだ 咬み痕 細る好き人 迚(も 見て居られぬ 干涸ぶ 其の身の 愛おしきこと 首筋を 摩る 否や 此れ以上 出来るなら 濡れて触れたい なれど 紛うなり 唇は 何故に染まるや 雨に 打たれる 為に 漫ろに行くを 見遣るは 夜の 雲や 雨に 濡れ戯らせて 後生や 遂って来やるな 微温い 夜に いざよう 否や 此れ以上 出来るなら 独り暮れたい なれど 亦 二人 唇は 朱に染まりて 雨に 打たれる 為に 漫ろに行くを 見遣るは 夜の 雲や 雨に 濡れ戯らせて 後生や 遂って来やるな 雨に 喚く 十六夜 | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | もう 視界が歪む 指は震える 骨が 軋み上げる 干涸ぶ 此の身よ いっそ 朽ちよと 願うも 連れ無し 否や 此れ以上 出来るなら 独り暮れたい なれど 亦 二人 唇は 朱に染まりて 雨に 打たれる 為に 漫ろに行くを 見遣るは 夜の 雲や 刻んだ 咬み痕 細る好き人 迚(も 見て居られぬ 干涸ぶ 其の身の 愛おしきこと 首筋を 摩る 否や 此れ以上 出来るなら 濡れて触れたい なれど 紛うなり 唇は 何故に染まるや 雨に 打たれる 為に 漫ろに行くを 見遣るは 夜の 雲や 雨に 濡れ戯らせて 後生や 遂って来やるな 微温い 夜に いざよう 否や 此れ以上 出来るなら 独り暮れたい なれど 亦 二人 唇は 朱に染まりて 雨に 打たれる 為に 漫ろに行くを 見遣るは 夜の 雲や 雨に 濡れ戯らせて 後生や 遂って来やるな 雨に 喚く 十六夜 |
生きることとみつけたり(礼) 無償の贐を 忘れてないてや その言葉は みな 守るべきこと 教えてくれた 四の五の 吐かして憚りたいなら 自分の 名前を 叫んでみろ そがいなこと もう分かっとらい 生年の意味と そう がいなこと もっと やっちゃらい 証を求めて 万感の想いを 隠してないてや 略 この言葉は みな 他でもない 我に向けたもの 己の 在処を 探したいなら 自分の 全てを 己と知れ そがいなこと もう分かっとらい 生年の意味と そう がいなこと もっと やっちゃらい 証を求めて 死んでも 死ぬまで 生きることをする 痩せても枯れても 視線の彼方に 流転の空 そがいなこと もう分かっとらい 生年の意義と そう がいなこと もっと やっちゃらい 魂に賭けて そがいなこと もう分かっとらい 壮年の日々は そう がいなこと もっと やっちゃらい 今にこそあると | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | (礼) 無償の贐を 忘れてないてや その言葉は みな 守るべきこと 教えてくれた 四の五の 吐かして憚りたいなら 自分の 名前を 叫んでみろ そがいなこと もう分かっとらい 生年の意味と そう がいなこと もっと やっちゃらい 証を求めて 万感の想いを 隠してないてや 略 この言葉は みな 他でもない 我に向けたもの 己の 在処を 探したいなら 自分の 全てを 己と知れ そがいなこと もう分かっとらい 生年の意味と そう がいなこと もっと やっちゃらい 証を求めて 死んでも 死ぬまで 生きることをする 痩せても枯れても 視線の彼方に 流転の空 そがいなこと もう分かっとらい 生年の意義と そう がいなこと もっと やっちゃらい 魂に賭けて そがいなこと もう分かっとらい 壮年の日々は そう がいなこと もっと やっちゃらい 今にこそあると |
孔雀忍法帖何処かで 山風の唄 響く 其れでは 果たせまいよと 嗤う 茸 蹴散らかすは 子の刻 己の 漏剋は現在 止した儘 実に 嘔吐かせるのは 末生りの 下司が 裏で謀りし 逆命 恋い 狂おしいほど 愛しき男を 然様とは知らず 手に掛けて 此処まで 嬌態の声 届く 今宵は 逃がすまいぞと 嗤う 花片 舞い散るは 丑の刻 汝の 鏤骨は今 無駄と化す 実に 悔やみ切れぬは 言い成りの 己が 畏み受けし 幕命 恋い 狂おしいほど 愛しき男を 此の手で 取るは 生き地極 (誅)何も見えぬ 何も言わぬ 何も聞かぬ 此の 刃を 甘んぜよ 踊れ 彼の如く 実に 嘔吐かせるのは 末生りの 下司が 裏で謀りし 逆命 恋い 狂おしいほど 愛しき男を 屠らせしめた 贖いを (誅)何も見えぬ 何も言わぬ 何も聞かぬ 此の 泪は 契りの 叢雨 (誅)何も見えぬ 何も言わぬ 何も聞かぬ 其の 命で 報わせよ いざや 誅せん | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 何処かで 山風の唄 響く 其れでは 果たせまいよと 嗤う 茸 蹴散らかすは 子の刻 己の 漏剋は現在 止した儘 実に 嘔吐かせるのは 末生りの 下司が 裏で謀りし 逆命 恋い 狂おしいほど 愛しき男を 然様とは知らず 手に掛けて 此処まで 嬌態の声 届く 今宵は 逃がすまいぞと 嗤う 花片 舞い散るは 丑の刻 汝の 鏤骨は今 無駄と化す 実に 悔やみ切れぬは 言い成りの 己が 畏み受けし 幕命 恋い 狂おしいほど 愛しき男を 此の手で 取るは 生き地極 (誅)何も見えぬ 何も言わぬ 何も聞かぬ 此の 刃を 甘んぜよ 踊れ 彼の如く 実に 嘔吐かせるのは 末生りの 下司が 裏で謀りし 逆命 恋い 狂おしいほど 愛しき男を 屠らせしめた 贖いを (誅)何も見えぬ 何も言わぬ 何も聞かぬ 此の 泪は 契りの 叢雨 (誅)何も見えぬ 何も言わぬ 何も聞かぬ 其の 命で 報わせよ いざや 誅せん |
鵺黒雲を其の身に纏い 丑三つに囀る 其の闇は正に黒い 兇事を山と帯びる 鳴弦の乾いた音に 幽かに混じりて 魂を 喚ばい戻す 寂しげな聲が游ぐ 頤を 風に乗せて 晒し上げる 此糸朱を奪う 剥き出しの肝を撫で付け 鵺が嗤う 鵺が唄う 「不気味に光る其の目を潰し 奇っ怪なる身体を 膾と切り刻んでも 残念乍ら無益なり。 それはぬえでは御座らぬ。」 人に隠れた鬼子の末期 着切る衣でふらふらと 里に紛れた女子の枕 穢も哀とてはらはらと 谷に焼かれた夜盗の弥次は 窟破りてやれやれと 泡沫水泡の折しも消ゆる間際 茜に射し込み 眩れ逝く 我を詰る 泡沫水泡の折しも消ゆる間際 尸を鎖し籠み 真柴に 我は染まる 真柴も 朱に染まる 鵺が嗤う 鵺が唄う 鵺が踊る 鵺が噎ぶ | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 黒雲を其の身に纏い 丑三つに囀る 其の闇は正に黒い 兇事を山と帯びる 鳴弦の乾いた音に 幽かに混じりて 魂を 喚ばい戻す 寂しげな聲が游ぐ 頤を 風に乗せて 晒し上げる 此糸朱を奪う 剥き出しの肝を撫で付け 鵺が嗤う 鵺が唄う 「不気味に光る其の目を潰し 奇っ怪なる身体を 膾と切り刻んでも 残念乍ら無益なり。 それはぬえでは御座らぬ。」 人に隠れた鬼子の末期 着切る衣でふらふらと 里に紛れた女子の枕 穢も哀とてはらはらと 谷に焼かれた夜盗の弥次は 窟破りてやれやれと 泡沫水泡の折しも消ゆる間際 茜に射し込み 眩れ逝く 我を詰る 泡沫水泡の折しも消ゆる間際 尸を鎖し籠み 真柴に 我は染まる 真柴も 朱に染まる 鵺が嗤う 鵺が唄う 鵺が踊る 鵺が噎ぶ |
氷の楔いつか結ぶ運命の糸は 遠く彼岸の旅路と成りて… 愛しき人の骸を横たえて 血も通わぬ此の腕を齧る 降りゆく雪の白さに怯えては 終の知らせを待ちわびる 己が罪の深さを知りて 君を殺めた指を落とすとも 痛みも感じぬ氷の身は 命を絶つ事も許されず 雪の化身と生まれし業を 背負いて永遠に哭き続ける 愛する者達を抱き締める事さえ 叶わぬ孤独を生きるなら 紅く燃えさかる業火で此の身を 焼かれて地獄へと堕ちたい 雪は何処までも 白く降り積もる それは 終りなき罰の様に 愛する者達を抱き締める事さえ 叶わぬ孤独を生きるなら どうか燃えさかる業火で此の身を 焼き尽くし灰にして欲しい いつか結ぶ運命の糸は 固く氷の楔と成りて… | 陰陽座 | 黒猫 | 黒猫 | | いつか結ぶ運命の糸は 遠く彼岸の旅路と成りて… 愛しき人の骸を横たえて 血も通わぬ此の腕を齧る 降りゆく雪の白さに怯えては 終の知らせを待ちわびる 己が罪の深さを知りて 君を殺めた指を落とすとも 痛みも感じぬ氷の身は 命を絶つ事も許されず 雪の化身と生まれし業を 背負いて永遠に哭き続ける 愛する者達を抱き締める事さえ 叶わぬ孤独を生きるなら 紅く燃えさかる業火で此の身を 焼かれて地獄へと堕ちたい 雪は何処までも 白く降り積もる それは 終りなき罰の様に 愛する者達を抱き締める事さえ 叶わぬ孤独を生きるなら どうか燃えさかる業火で此の身を 焼き尽くし灰にして欲しい いつか結ぶ運命の糸は 固く氷の楔と成りて… |
梧桐の丘朽ちゆく身体を明らめ 終わりは其の眼に緞帳を下ろす 揺蕩う古の生命は 軈て洲の花に混じりて馨る 視界の 闇を抜けて 聞こえてくる 鏘 彼方の星が 朝影に綯う藍を縹に染める 廻り来る渦の羽瀬に 身を任せても 貴方の星が 朝風に舞う埃に姿を変えるだけ 明日の瞬く場所へ そり立つ胸に 儚げに 呼び返す慧灯の 聲を辿る 梧桐の 丘を越えて 届く光 鏘 新たな星が 戯れの目合で真逆に堕ちる 翳りゆく波の壁に 霊を委ねても 貴方の星が 玉藻に揺らぐ鮎に姿を変えるだけ 明日は渾ての魂に 鏘 彼方の星が 朝影に綯う藍を縹に染める 廻り来る渦の羽瀬に 身を任せても 貴方の星が 朝風に舞う埃に姿を変えるだけ 天空は零れ落ちて 海の同母に還る 明日を携えて 舞い上がれ | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | 陰陽座 | 朽ちゆく身体を明らめ 終わりは其の眼に緞帳を下ろす 揺蕩う古の生命は 軈て洲の花に混じりて馨る 視界の 闇を抜けて 聞こえてくる 鏘 彼方の星が 朝影に綯う藍を縹に染める 廻り来る渦の羽瀬に 身を任せても 貴方の星が 朝風に舞う埃に姿を変えるだけ 明日の瞬く場所へ そり立つ胸に 儚げに 呼び返す慧灯の 聲を辿る 梧桐の 丘を越えて 届く光 鏘 新たな星が 戯れの目合で真逆に堕ちる 翳りゆく波の壁に 霊を委ねても 貴方の星が 玉藻に揺らぐ鮎に姿を変えるだけ 明日は渾ての魂に 鏘 彼方の星が 朝影に綯う藍を縹に染める 廻り来る渦の羽瀬に 身を任せても 貴方の星が 朝風に舞う埃に姿を変えるだけ 天空は零れ落ちて 海の同母に還る 明日を携えて 舞い上がれ |
煙々羅其処に只在る事を 玉響にふと描き 連れに相成る 夢の中で 倶に暮れ 逝く時は此の胸に抱き寄せて 瞼に約す 来世で待つ 今 辿り着いた 夢幻の静寂 千萬天華咲く光来 其は刹那の風 運命帰すのは 会者定離の流 然れど 廻り 再び逢う 此処に未だ在る事の 尊さにふと甘え 尽くす想いも 夢の儘で 倶に暮れ 逝く時は睦まじく寄り添って 重ねた日々に 別れ告げて 今 手繰り寄せた 無限の欠片 千萬天華咲く光来 其は刹那の風 運命帰すのは 会者定離の流 然れど 廻り 再び逢う 夜雨 夜霧を紡ぎ 満つ 遙か彼方 烟る羅に 其の姿を 重ね 千萬天華咲く光来 其は刹那の風 運命帰すのは 会者定離の流 然れど 廻り 再び逢う 然れば 萌み 必ず逢う 此処で逢える | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 其処に只在る事を 玉響にふと描き 連れに相成る 夢の中で 倶に暮れ 逝く時は此の胸に抱き寄せて 瞼に約す 来世で待つ 今 辿り着いた 夢幻の静寂 千萬天華咲く光来 其は刹那の風 運命帰すのは 会者定離の流 然れど 廻り 再び逢う 此処に未だ在る事の 尊さにふと甘え 尽くす想いも 夢の儘で 倶に暮れ 逝く時は睦まじく寄り添って 重ねた日々に 別れ告げて 今 手繰り寄せた 無限の欠片 千萬天華咲く光来 其は刹那の風 運命帰すのは 会者定離の流 然れど 廻り 再び逢う 夜雨 夜霧を紡ぎ 満つ 遙か彼方 烟る羅に 其の姿を 重ね 千萬天華咲く光来 其は刹那の風 運命帰すのは 会者定離の流 然れど 廻り 再び逢う 然れば 萌み 必ず逢う 此処で逢える |
迦陵頻伽胚なる 我 目醒めるも 視界の限り 影は無く 息吹も聴かぬ 虚ろが 群れて 跳ぬ 幽栖 無生 仄めく 聲 孵る前に あなたを探していた 幽契 無形 敢え無き 石角 夢の裡に 界を 殺したの 晦冥は 目見を 鍛し 侵凌の 徒は 嶺らを紛い 何処の空 重ねれど 崩れる 石を 醸みて 滴りを 刹那の 水に代えて その聲を探すの 幽栖 無生 仄めく 聲 孵る前に あなたを探していた 幽契 無形 敢え無き 石角 夢の裡に 界を 殺したの 然れど 感くは 呼び合う 聲 見えぬも 然り 同じき ものに 生まれた 果て無き 慕情 明けし 聲 宿る前に あなたの傍に 居た 此ぞ 無上 孤峰の 虚空 在るを愛でる 有り触れた 心は 耀きの中に 妙音を 聴く | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | 陰陽座・瞬火 | 胚なる 我 目醒めるも 視界の限り 影は無く 息吹も聴かぬ 虚ろが 群れて 跳ぬ 幽栖 無生 仄めく 聲 孵る前に あなたを探していた 幽契 無形 敢え無き 石角 夢の裡に 界を 殺したの 晦冥は 目見を 鍛し 侵凌の 徒は 嶺らを紛い 何処の空 重ねれど 崩れる 石を 醸みて 滴りを 刹那の 水に代えて その聲を探すの 幽栖 無生 仄めく 聲 孵る前に あなたを探していた 幽契 無形 敢え無き 石角 夢の裡に 界を 殺したの 然れど 感くは 呼び合う 聲 見えぬも 然り 同じき ものに 生まれた 果て無き 慕情 明けし 聲 宿る前に あなたの傍に 居た 此ぞ 無上 孤峰の 虚空 在るを愛でる 有り触れた 心は 耀きの中に 妙音を 聴く |
百の鬼が夜を行く(百鬼)夜闇を切り裂いて 有象無象の異形が (百鬼)練り歩く月一度の 我が物顔の鹵簿 蝕え尽く京の都に 哀れに横たわる骸 この世に残した怨み 幾許か晴らさんと 月が燃え尽きた天の火の 赤と黒の下 溢れ出した百の鬼が 我先と夜を行く (百鬼)天変地異の前触れ 己が所業の代償 (百鬼)逃げ出す事も叶わず あれよあれよの頓死陰陽の狭間から 響き渡る笑い声 あの世で結んだ契り 永久に忘れじと 月が燃え尽きた天の火の 赤と黒の下 溢れ出した百の鬼が 挙り夜を行く 闇が踊り出す巳の日の 弥生の空には 溢れ出した百の鬼が 我先と夜を行く 矮小なり、姑息なり 憎き藤原、醍醐の一族 既に亡き者時平に 代わりて屠る子々孫々ども | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火・招鬼 | | (百鬼)夜闇を切り裂いて 有象無象の異形が (百鬼)練り歩く月一度の 我が物顔の鹵簿 蝕え尽く京の都に 哀れに横たわる骸 この世に残した怨み 幾許か晴らさんと 月が燃え尽きた天の火の 赤と黒の下 溢れ出した百の鬼が 我先と夜を行く (百鬼)天変地異の前触れ 己が所業の代償 (百鬼)逃げ出す事も叶わず あれよあれよの頓死陰陽の狭間から 響き渡る笑い声 あの世で結んだ契り 永久に忘れじと 月が燃え尽きた天の火の 赤と黒の下 溢れ出した百の鬼が 挙り夜を行く 闇が踊り出す巳の日の 弥生の空には 溢れ出した百の鬼が 我先と夜を行く 矮小なり、姑息なり 憎き藤原、醍醐の一族 既に亡き者時平に 代わりて屠る子々孫々ども |
腐蝕の王深い 此の 涅の 底で 腐爛せし 尊厳 幾億の 障りに 稍 眩いて 無色の 天よ 腐蝕の 果てに 冴え行け 不意に 立ち塞がる 難境も 故意に 打ち遣られる 功業も 無意に 凝り固まる 概念も 心念に 触れて 意志へと 変わる 深い 此の 涅の 底で 腐爛せし 尊厳 幾億の 障りに 稍 眩いて 無色の 天よ 腐蝕の 果てに 冴え行け 刹那に 泛ぶ 空劫の 欲 成劫に 在る 悦びの 翳 壊劫に 至る 故など 知らぬ 憂いに 狂れて 強さを 備う 腐り太刀の 錆が 今 触らす 韻文で 千億の 調べを 散撒いて 胡乱な 聲を 腐蝕の 粮に 研ぎ上げ 深い 此の 國の 底で 腐爛せし 尊厳 幾億の 障りに 稍 眩いて 無色の 天の 腐蝕の 咎を 誇りと 誉れる 故 屹度 怺え切る 先に 不乱たる 尊厳 追憶の 何彼に 只 泣いて ぼろんを 極む 腐蝕の 王に 成れ 潜血に 濡れた 此の 讌の 行く先よ せんれつに 燃えた 此の 謡の 成れ果てよ | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | 陰陽座・瞬火 | 深い 此の 涅の 底で 腐爛せし 尊厳 幾億の 障りに 稍 眩いて 無色の 天よ 腐蝕の 果てに 冴え行け 不意に 立ち塞がる 難境も 故意に 打ち遣られる 功業も 無意に 凝り固まる 概念も 心念に 触れて 意志へと 変わる 深い 此の 涅の 底で 腐爛せし 尊厳 幾億の 障りに 稍 眩いて 無色の 天よ 腐蝕の 果てに 冴え行け 刹那に 泛ぶ 空劫の 欲 成劫に 在る 悦びの 翳 壊劫に 至る 故など 知らぬ 憂いに 狂れて 強さを 備う 腐り太刀の 錆が 今 触らす 韻文で 千億の 調べを 散撒いて 胡乱な 聲を 腐蝕の 粮に 研ぎ上げ 深い 此の 國の 底で 腐爛せし 尊厳 幾億の 障りに 稍 眩いて 無色の 天の 腐蝕の 咎を 誇りと 誉れる 故 屹度 怺え切る 先に 不乱たる 尊厳 追憶の 何彼に 只 泣いて ぼろんを 極む 腐蝕の 王に 成れ 潜血に 濡れた 此の 讌の 行く先よ せんれつに 燃えた 此の 謡の 成れ果てよ |
轆轤首辿り着いた 西海の 際に 泪の玉 きらきら 舞う 不埒の果て 契りたる 男は 諍う 間も無く 影も無し 見つめられたら 直ぐに 零れてしまう 移り気な 此の身 なればこそ 抱き寄せて 繋ぎ止めて 躍れ 先の旦 巡り廻りて 彼の 前夫の番 彼是 すべてを 水に 投いで 私を 肯え 千里眼 あらば 馳せて 私の許 夜な夜な 首伸ばし 迎えに来る 夢を見る 板に付いた 独り寝の 傍に 借り取りの 猫が 侍る 詮無きとて 選り屑と 縒りを 戻して 遣る 他 如くは無し 求められたら 直ぐに 蹌踉けてしまう 不身持ちの 女 だからこそ 盗らるるは 貴方の罪 躍れ 先の旦 巡り廻りて 彼の 前夫の番 彼是 すべてを 水に 投いで 私を 肯え 千里眼 あらば 馳せて 私の許 夜な夜な 首伸ばし 迎えに来る 夢を見る 間抜け面した 優しい前夫 未練のあらば 兎も角 御出で 躍れ 先の旦 今や 懐かし 彼の 飛頭蛮 彼此 すべてを 蜜に 化して 解ったら 疾く 審美眼 あらば 染めて 私の事 又候 過てど 奪って逃げる 男が好い 待ち草臥れて 伸びきる 首よ | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | 陰陽座・瞬火 | 辿り着いた 西海の 際に 泪の玉 きらきら 舞う 不埒の果て 契りたる 男は 諍う 間も無く 影も無し 見つめられたら 直ぐに 零れてしまう 移り気な 此の身 なればこそ 抱き寄せて 繋ぎ止めて 躍れ 先の旦 巡り廻りて 彼の 前夫の番 彼是 すべてを 水に 投いで 私を 肯え 千里眼 あらば 馳せて 私の許 夜な夜な 首伸ばし 迎えに来る 夢を見る 板に付いた 独り寝の 傍に 借り取りの 猫が 侍る 詮無きとて 選り屑と 縒りを 戻して 遣る 他 如くは無し 求められたら 直ぐに 蹌踉けてしまう 不身持ちの 女 だからこそ 盗らるるは 貴方の罪 躍れ 先の旦 巡り廻りて 彼の 前夫の番 彼是 すべてを 水に 投いで 私を 肯え 千里眼 あらば 馳せて 私の許 夜な夜な 首伸ばし 迎えに来る 夢を見る 間抜け面した 優しい前夫 未練のあらば 兎も角 御出で 躍れ 先の旦 今や 懐かし 彼の 飛頭蛮 彼此 すべてを 蜜に 化して 解ったら 疾く 審美眼 あらば 染めて 私の事 又候 過てど 奪って逃げる 男が好い 待ち草臥れて 伸びきる 首よ |
組曲「黒塚」~鬼哭啾々血潮垂る刃の如き 心は瞋恚に燻びて 哀れなるは業に ただ呻きすめく鬼よ 我が手で黄泉路へと導く 永遠に鬩ぐ運命に哭いて このつつ闇を 流る先に光は見えぬ 鳥の音は遠く 吹きしく風に消ゆ 過ぎし日の姿 ほろほろと散りぬる 戦慄けどひとり のづらに佇み 踏み惑う花に 懐かしき歌は響く 曝け出す嘆きを ただうち震わす鬼よ その手を祓いて清めんと 永遠に狂る運命を裂いて 降魔に落つる それは暗き闇夜を千切る 安らけし光を知りて 弔いは業を解き放く その目に泪は溢るる | 陰陽座 | 黒猫 | 黒猫・瞬火 | | 血潮垂る刃の如き 心は瞋恚に燻びて 哀れなるは業に ただ呻きすめく鬼よ 我が手で黄泉路へと導く 永遠に鬩ぐ運命に哭いて このつつ闇を 流る先に光は見えぬ 鳥の音は遠く 吹きしく風に消ゆ 過ぎし日の姿 ほろほろと散りぬる 戦慄けどひとり のづらに佇み 踏み惑う花に 懐かしき歌は響く 曝け出す嘆きを ただうち震わす鬼よ その手を祓いて清めんと 永遠に狂る運命を裂いて 降魔に落つる それは暗き闇夜を千切る 安らけし光を知りて 弔いは業を解き放く その目に泪は溢るる |
悪路王踏んじがるは土蜘蛛の がったり頭の鬼の倅 勿体振ったり待ったり狩ったりせぬ 時化た ちょんがれ朝廷にゃ服わぬ (逆行! 逆行! 逆行!)我精の (逆行! 逆行! 逆行!)魂 (逆行! 逆行! 逆行!)堕すらば (逆行! 逆行! 逆行!)潮時よ ふん縛るは土蜘蛛の ばったり臀部の鬼の汚れ 一切合切伐採獺祭喝采! 陳ねた 雄鶏御宅にゃ取り合わぬ (逆行! 逆行! 逆行!)我精の (逆行! 逆行! 逆行!)魂 (逆行! 逆行! 逆行!)堕すらば (逆行! 逆行! 逆行!)潮時よ 愚にも付かぬ 駁論を 実しやかに 垂れ流す 其処には無く(無い無い) 此処にだけ在る(在る在る) 絵にも描けぬ 空論を 為たり顔で 仄めかす 其処には無く(無い無い) 此処にだけ在る(在る在る) 何処にも無い(無い無い) 痴めく 姿を 最期に 聢と見届けよ (逆行! 逆行! 逆行!)我精の (逆行! 逆行! 逆行!)魂 (逆行! 逆行! 逆行!)堕すらば (逆行! 逆行! 逆行!)潮時よ (逆行! 逆行! 逆行!)我精の (逆行! 逆行! 逆行!)魂 (逆行! 逆行! 逆行!)摩すらば (逆行! 逆行! 逆行!)勝鬨よ | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | 陰陽座・瞬火 | 踏んじがるは土蜘蛛の がったり頭の鬼の倅 勿体振ったり待ったり狩ったりせぬ 時化た ちょんがれ朝廷にゃ服わぬ (逆行! 逆行! 逆行!)我精の (逆行! 逆行! 逆行!)魂 (逆行! 逆行! 逆行!)堕すらば (逆行! 逆行! 逆行!)潮時よ ふん縛るは土蜘蛛の ばったり臀部の鬼の汚れ 一切合切伐採獺祭喝采! 陳ねた 雄鶏御宅にゃ取り合わぬ (逆行! 逆行! 逆行!)我精の (逆行! 逆行! 逆行!)魂 (逆行! 逆行! 逆行!)堕すらば (逆行! 逆行! 逆行!)潮時よ 愚にも付かぬ 駁論を 実しやかに 垂れ流す 其処には無く(無い無い) 此処にだけ在る(在る在る) 絵にも描けぬ 空論を 為たり顔で 仄めかす 其処には無く(無い無い) 此処にだけ在る(在る在る) 何処にも無い(無い無い) 痴めく 姿を 最期に 聢と見届けよ (逆行! 逆行! 逆行!)我精の (逆行! 逆行! 逆行!)魂 (逆行! 逆行! 逆行!)堕すらば (逆行! 逆行! 逆行!)潮時よ (逆行! 逆行! 逆行!)我精の (逆行! 逆行! 逆行!)魂 (逆行! 逆行! 逆行!)摩すらば (逆行! 逆行! 逆行!)勝鬨よ |
組曲「鬼子母神」~鬼子母人皆の 祈りが 御霊に 届き 禍の芽は 萎びて 枯れる 産土の 供物 思し召す 随に 安らけし 和ぎに 伏して 礼べ 崇めよ 此の 恩恵は 総ての ものぞ 畏れよ 其の 穢らひは 功徳で 浄める 御霊の 聲が 私に 届き 皆の所行が 良かれば 実る 産土の 供物 思し召す 随に 里村の 為に 伏して 供え 崇めよ 此の 恩恵は 総ての ものぞ 畏れよ 其の 穢らひは 功徳で 浄める 汝らの 贄子 只 吾子の 為に 甦る 時を 伏して 祈れ 崇めよ 此の 恩恵は 私の ものぞ 畏れよ 其の 出涸らしは どうなと 分かてよ 山?に 差し出す 生命よ 其を 私に捧げよ 迷わず | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 皆の 祈りが 御霊に 届き 禍の芽は 萎びて 枯れる 産土の 供物 思し召す 随に 安らけし 和ぎに 伏して 礼べ 崇めよ 此の 恩恵は 総ての ものぞ 畏れよ 其の 穢らひは 功徳で 浄める 御霊の 聲が 私に 届き 皆の所行が 良かれば 実る 産土の 供物 思し召す 随に 里村の 為に 伏して 供え 崇めよ 此の 恩恵は 総ての ものぞ 畏れよ 其の 穢らひは 功徳で 浄める 汝らの 贄子 只 吾子の 為に 甦る 時を 伏して 祈れ 崇めよ 此の 恩恵は 私の ものぞ 畏れよ 其の 出涸らしは どうなと 分かてよ 山?に 差し出す 生命よ 其を 私に捧げよ 迷わず |
組曲「鬼子母神」~鬼哭吹き増さりし 風が 裸形を つと 包む 開かぬ方の 眼には 逢えぬ 貌が 浮いて消える 何故に 終わらぬ 唄よ 此の 忌まふ 山に 謂う可き 事はない故 恚みを 血の涙に 代える 嗚呼 此の 嘆きを 籠めて 嗚呼 血も涙も 涸ぶ 嗚呼 彼の命に 意味よ 有らなと 風に混じる 音は 嘆く 鬼の 憂哭 赤ん坊を 闕いた 産衣を抱く 鬼は何処 斯かる 健気な 花を 此の 忌まふ 山に 封ずは 忍びない故 血の涙に 代える 嗚呼 此の 嘆きを 籠めて 嗚呼 血も涙も 涸ぶ 嗚呼 其の命で 道を照らした 貴方が 熄滅を 血の涙で 願う 嗚呼 彼の 戯句を 止めて 嗚呼 迷いもせず 迷え 嗚呼 此の 怒りに 義など 要ろうか 何も 血の涙に 代える 嗚呼 此の 嘆きを 籠めて 嗚呼 血も涙も 涸ぶ 嗚呼 此の命で 花を生けよう 何処かで | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 吹き増さりし 風が 裸形を つと 包む 開かぬ方の 眼には 逢えぬ 貌が 浮いて消える 何故に 終わらぬ 唄よ 此の 忌まふ 山に 謂う可き 事はない故 恚みを 血の涙に 代える 嗚呼 此の 嘆きを 籠めて 嗚呼 血も涙も 涸ぶ 嗚呼 彼の命に 意味よ 有らなと 風に混じる 音は 嘆く 鬼の 憂哭 赤ん坊を 闕いた 産衣を抱く 鬼は何処 斯かる 健気な 花を 此の 忌まふ 山に 封ずは 忍びない故 血の涙に 代える 嗚呼 此の 嘆きを 籠めて 嗚呼 血も涙も 涸ぶ 嗚呼 其の命で 道を照らした 貴方が 熄滅を 血の涙で 願う 嗚呼 彼の 戯句を 止めて 嗚呼 迷いもせず 迷え 嗚呼 此の 怒りに 義など 要ろうか 何も 血の涙に 代える 嗚呼 此の 嘆きを 籠めて 嗚呼 血も涙も 涸ぶ 嗚呼 此の命で 花を生けよう 何処かで |
おらびなはいせいや そいや はいや てやてやてやてや せいや そいや はいや てやてやてやてや おぉれやめぉ みんながいなわい (がいな) せしかましいがに よもだもいわんと つばえてくれよらい (礼) めんどしいこと ひとっつもないてや (やあ) もっともっと ちばけてええけん (さぁ皆さんご一緒に) 手を ぎゅうと握り 腕を 高く伸ばし 胸に息吸い込んで 見えるがまま 思うがまま 感じるそのまま 叫ぶ声を もっと もっと 聞きたい (ほい) おぉれやのぉ まっことがいなわい (がいな) むつこいわいて よもだもいわんと つばえてくれるけど (まだまだ) おらびなはい (おらびよらい) おどりなはい (おどりよらい) まだまだ まだまだ ちばけてええけん (懲りずに皆さんご一緒に) 手を もっと握り 腕を もっと伸ばし 胸に もっと息吸い込んで 見えるがまま 思うがまま 感じるそのまま 叫ぶ声を もっと もっと聞きたい (ほい) せいや そいや はいや てやてやてやてや せいや そいや はいや てやてやてやてや 見えるがまま 思うがまま 感じるそのまま 叫ぶ声を もっと もっと聞きたい 見えるがてや 思うがてや 感じよるがてや もっと おらびなはいや せいや そいや はいや てやてやてやてや せいや そいや はいや てやてやてやてや てやてやてやてやてやてやてやてや | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | せいや そいや はいや てやてやてやてや せいや そいや はいや てやてやてやてや おぉれやめぉ みんながいなわい (がいな) せしかましいがに よもだもいわんと つばえてくれよらい (礼) めんどしいこと ひとっつもないてや (やあ) もっともっと ちばけてええけん (さぁ皆さんご一緒に) 手を ぎゅうと握り 腕を 高く伸ばし 胸に息吸い込んで 見えるがまま 思うがまま 感じるそのまま 叫ぶ声を もっと もっと 聞きたい (ほい) おぉれやのぉ まっことがいなわい (がいな) むつこいわいて よもだもいわんと つばえてくれるけど (まだまだ) おらびなはい (おらびよらい) おどりなはい (おどりよらい) まだまだ まだまだ ちばけてええけん (懲りずに皆さんご一緒に) 手を もっと握り 腕を もっと伸ばし 胸に もっと息吸い込んで 見えるがまま 思うがまま 感じるそのまま 叫ぶ声を もっと もっと聞きたい (ほい) せいや そいや はいや てやてやてやてや せいや そいや はいや てやてやてやてや 見えるがまま 思うがまま 感じるそのまま 叫ぶ声を もっと もっと聞きたい 見えるがてや 思うがてや 感じよるがてや もっと おらびなはいや せいや そいや はいや てやてやてやてや せいや そいや はいや てやてやてやてや てやてやてやてやてやてやてやてや |
羅刹寧悪なる貌形 闇に紛れて 怨み辛み纏いて立つ 静寂なる真秀ら場 酸鼻を極め 月の貌も朱に染まる 暴 憎 念 血達磨の族 呪いを込めて 烙印 押さるる鬼は 忘れじの追儺と紊る汚吏の流れ 聯亘の罪 連れを枕かれ 手くろもの相応の拷を以ち贖え 淵謀の荼毘 怨は絶えぬと 啓白する内憤 神に疎まれ 継ぎの吾子も呆気に縊れる暴 憎 念 火達磨の族 救い求めて 経絡 突かるる餓鬼は 忘れじの追儺と紊る汚吏の流れ 聯亘の罪 連れを枕かれ 手くろもの相応の拷を以ち贖え 淵謀の荼毘 怨は絶えぬと 暴 憎 念 茹だる魔の嬰児 挿げる鬼殿 脈々 続く蛇道は 忘れじの追儺と紊る汚吏の流れ 聯亘の罪 連れを枕かれ 手くろもの相応の拷を以ち贖え 淵謀の荼毘 怨は絶えぬと | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 寧悪なる貌形 闇に紛れて 怨み辛み纏いて立つ 静寂なる真秀ら場 酸鼻を極め 月の貌も朱に染まる 暴 憎 念 血達磨の族 呪いを込めて 烙印 押さるる鬼は 忘れじの追儺と紊る汚吏の流れ 聯亘の罪 連れを枕かれ 手くろもの相応の拷を以ち贖え 淵謀の荼毘 怨は絶えぬと 啓白する内憤 神に疎まれ 継ぎの吾子も呆気に縊れる暴 憎 念 火達磨の族 救い求めて 経絡 突かるる餓鬼は 忘れじの追儺と紊る汚吏の流れ 聯亘の罪 連れを枕かれ 手くろもの相応の拷を以ち贖え 淵謀の荼毘 怨は絶えぬと 暴 憎 念 茹だる魔の嬰児 挿げる鬼殿 脈々 続く蛇道は 忘れじの追儺と紊る汚吏の流れ 聯亘の罪 連れを枕かれ 手くろもの相応の拷を以ち贖え 淵謀の荼毘 怨は絶えぬと |
奇子鮮やかな暗闇に独り 嗤い尽る白い徒花 幾重もの秘め事に揉まれ 生まれ出たことも消されて 愛を知ることもない間に 姶を白肌に湛えて 闇を出ることも叶わず 閉ざされた時の涅から 咲いても花に成れぬ悲劇の野草 その身を晒すことは月への戯笑 裂いても離れ得ぬは渾て惑い 闇に融け堕ちてゆく 涅槃まで 艶やかな嬌態に燃えて 血織り交ぜる黒い風穴 澱みから忌み事は生まれ 痼り残す それは人の性 愛を知ることもない間に 姶を白肌に湛えて 闇を出ることも叶わず 閉ざされた時の涅から 咲いても花に成れぬ悲劇の夜想 その身を晒すことは尽き得ぬ魔性 裂いても離れ得ぬは渾て惑い 闇に融け堕ちてゆく 涅槃まで 我が子に姉と呼ばれ、 この手に抱くことすら許されず 思うが儘、されるが儘に、 私という個は陵辱される 寒いよ…暗いよ…怖いよ…厭だ…出して… 此の世に生を受けた者を、己の私利私欲の為に 物同然の扱い。貴方達は、狂っています。 心のない、人間の皮を被った、醜い、鬼です。 お外に出たいよ… お祭りが見たいよ… おべべが着たいよ… おごっそ食べたいよ… あたしの心は、極限の閉塞の中で 歪んだ宝石になって燃え上がり、凍りつき、 愛することを求めて漂うの。 生きながらにして 悦びを知らず 幽玄の澱で 哀を貪る 夜には嗤い 朝には踊る 暗闇に住まう 妖艶な蟲よ 愛を知ることもない間に 姶を白肌に湛えて 闇を出ることも叶わず 閉ざされた時の涅から 咲いても花に成れぬ悲劇の野草 その身を晒すことは月への戯笑 裂いても離れ得ぬは渾て惑い 闇に融け堕ちてゆく 涅槃まで | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 鮮やかな暗闇に独り 嗤い尽る白い徒花 幾重もの秘め事に揉まれ 生まれ出たことも消されて 愛を知ることもない間に 姶を白肌に湛えて 闇を出ることも叶わず 閉ざされた時の涅から 咲いても花に成れぬ悲劇の野草 その身を晒すことは月への戯笑 裂いても離れ得ぬは渾て惑い 闇に融け堕ちてゆく 涅槃まで 艶やかな嬌態に燃えて 血織り交ぜる黒い風穴 澱みから忌み事は生まれ 痼り残す それは人の性 愛を知ることもない間に 姶を白肌に湛えて 闇を出ることも叶わず 閉ざされた時の涅から 咲いても花に成れぬ悲劇の夜想 その身を晒すことは尽き得ぬ魔性 裂いても離れ得ぬは渾て惑い 闇に融け堕ちてゆく 涅槃まで 我が子に姉と呼ばれ、 この手に抱くことすら許されず 思うが儘、されるが儘に、 私という個は陵辱される 寒いよ…暗いよ…怖いよ…厭だ…出して… 此の世に生を受けた者を、己の私利私欲の為に 物同然の扱い。貴方達は、狂っています。 心のない、人間の皮を被った、醜い、鬼です。 お外に出たいよ… お祭りが見たいよ… おべべが着たいよ… おごっそ食べたいよ… あたしの心は、極限の閉塞の中で 歪んだ宝石になって燃え上がり、凍りつき、 愛することを求めて漂うの。 生きながらにして 悦びを知らず 幽玄の澱で 哀を貪る 夜には嗤い 朝には踊る 暗闇に住まう 妖艶な蟲よ 愛を知ることもない間に 姶を白肌に湛えて 闇を出ることも叶わず 閉ざされた時の涅から 咲いても花に成れぬ悲劇の野草 その身を晒すことは月への戯笑 裂いても離れ得ぬは渾て惑い 闇に融け堕ちてゆく 涅槃まで |
組曲「黒塚」~安達ヶ原風の音の遠き 古の咎よ 今は結ぼほる の玉か 木の暮れの闇に 潜みて存へば 此処ながら黄泉つ 獄となりぬる 幽けし 人の心ばへ 交ろふ 鬼のささめき 朽ち残る骨は 何ぞ白き色や 野晒しとなりて なほ薄笑う 幽けし 人の心ばへ 交ろふ 鬼のささめき 底ひなき 常闇に落つ 血染まる 衣を纏ひて 我はさも 鬼魅となりけり 血を啜り 肉を喰らふ 我はさも 鬼魅となりけり 血戯へて 爪を掲ぐ あれほど見てはならぬと申したに、 とうとうこの姿を見られてしもうた あなた様もこの婆とかかづろうたのが 運の尽きと諦めなさるがええ いかにも累々と積もる白骨は 私の喰ろうた人のなれの果て 私も昔は若く美しゅうございました 背負い切れぬ程の業罪が 私を鬼にしたのでございます いつしか口は裂け顔は醜く歪み 髪はみすぼらしい白髪になり果てました 一夜の宿をと訪ね来た旅人の喉笛に 爪を立て血を啜り其の肉を喰ろうて 今日まで生きながらえたのでございます 何故このような業を背負うたか それは私が死んだ我が子を 喰ろうてしもうたからです | 陰陽座 | 黒猫 | 黒猫・瞬火 | | 風の音の遠き 古の咎よ 今は結ぼほる の玉か 木の暮れの闇に 潜みて存へば 此処ながら黄泉つ 獄となりぬる 幽けし 人の心ばへ 交ろふ 鬼のささめき 朽ち残る骨は 何ぞ白き色や 野晒しとなりて なほ薄笑う 幽けし 人の心ばへ 交ろふ 鬼のささめき 底ひなき 常闇に落つ 血染まる 衣を纏ひて 我はさも 鬼魅となりけり 血を啜り 肉を喰らふ 我はさも 鬼魅となりけり 血戯へて 爪を掲ぐ あれほど見てはならぬと申したに、 とうとうこの姿を見られてしもうた あなた様もこの婆とかかづろうたのが 運の尽きと諦めなさるがええ いかにも累々と積もる白骨は 私の喰ろうた人のなれの果て 私も昔は若く美しゅうございました 背負い切れぬ程の業罪が 私を鬼にしたのでございます いつしか口は裂け顔は醜く歪み 髪はみすぼらしい白髪になり果てました 一夜の宿をと訪ね来た旅人の喉笛に 爪を立て血を啜り其の肉を喰ろうて 今日まで生きながらえたのでございます 何故このような業を背負うたか それは私が死んだ我が子を 喰ろうてしもうたからです |
熾天の隻翼(罪) 安い 正義の 破落戸 (罪) 法が 色黒く 曝る (滓 便 護) 人の権 奪わば 剥奪が 当 例え 翼 折れても 御前の 許に 必ず 墜ちる 見え透いた 虚言も 省みる 振りも 露 求めぬ (罪) 下種が 制偽で 守られ (罪) 遺族 嬲りて 嗤う (滓 便 護) 有るならば 返せ 等価なる 命 例え 翼 折れても 御前の 許に 必ず 墜ちる 見え透いた 虚言も 省みる 振りも 露 求めぬ 人を裁く 是非は 要らぬ 獣なれば 己に 若し 降り掛かりて 未だ 繰り言を 言えるならば 然様か 其れすら 無理か 斯かる 悲嘆を 推し量るすら もう 何も 望むまい 願わくは 少し 黙りおれ 例え 翼 折れても 御前の 許に 必ず 墜ちる 見え透いた 虚言も 省みる 振りも 地獄でやれ | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | 陰陽座・瞬火 | (罪) 安い 正義の 破落戸 (罪) 法が 色黒く 曝る (滓 便 護) 人の権 奪わば 剥奪が 当 例え 翼 折れても 御前の 許に 必ず 墜ちる 見え透いた 虚言も 省みる 振りも 露 求めぬ (罪) 下種が 制偽で 守られ (罪) 遺族 嬲りて 嗤う (滓 便 護) 有るならば 返せ 等価なる 命 例え 翼 折れても 御前の 許に 必ず 墜ちる 見え透いた 虚言も 省みる 振りも 露 求めぬ 人を裁く 是非は 要らぬ 獣なれば 己に 若し 降り掛かりて 未だ 繰り言を 言えるならば 然様か 其れすら 無理か 斯かる 悲嘆を 推し量るすら もう 何も 望むまい 願わくは 少し 黙りおれ 例え 翼 折れても 御前の 許に 必ず 墜ちる 見え透いた 虚言も 省みる 振りも 地獄でやれ |
舞いあがる寄辺無い時も 遣る瀬無い時も あんたが望むがやったら 二度と無い刻に 悔い残さんよに わたしが翼あげらい くらくらするような 未曾有の幕てや ちょい しゃがんだち もう止まれない すわ舞いあがれ 同じい時代 胸に抱いて 誉れらい すわ舞いあがれ 違う声 響かしたら 唄えらい 明日の方に向けて 幽かな息吹が 萌えるがやったら 翔べる時が来らいじゃい ふらふらしよるが なら肩貸しちゃらい しょい(こな) 拝んだち もう戻れない すわ舞いあがれ 同じい時代 胸に抱いて 誉れらい すわ舞いあがれ 違う声 響かしたら 唄えらい 明日の方に向けて すわ舞いあがれ すわ舞いあがれ すわ舞いあがれ 同じい時代 胸に抱いて 誉れらい すわ舞いあがれ 違う声 響かしたら 唄えらい 明日の方に向けて すわ舞いあがれ 同じい時代 胸に抱いて 誉れらい すわ 今 舞いあがれ 翔る夢 投げ出したら いけんがぜ 忘れんとってよ | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 寄辺無い時も 遣る瀬無い時も あんたが望むがやったら 二度と無い刻に 悔い残さんよに わたしが翼あげらい くらくらするような 未曾有の幕てや ちょい しゃがんだち もう止まれない すわ舞いあがれ 同じい時代 胸に抱いて 誉れらい すわ舞いあがれ 違う声 響かしたら 唄えらい 明日の方に向けて 幽かな息吹が 萌えるがやったら 翔べる時が来らいじゃい ふらふらしよるが なら肩貸しちゃらい しょい(こな) 拝んだち もう戻れない すわ舞いあがれ 同じい時代 胸に抱いて 誉れらい すわ舞いあがれ 違う声 響かしたら 唄えらい 明日の方に向けて すわ舞いあがれ すわ舞いあがれ すわ舞いあがれ 同じい時代 胸に抱いて 誉れらい すわ舞いあがれ 違う声 響かしたら 唄えらい 明日の方に向けて すわ舞いあがれ 同じい時代 胸に抱いて 誉れらい すわ 今 舞いあがれ 翔る夢 投げ出したら いけんがぜ 忘れんとってよ |
組曲「義経」~夢魔炎上剥き出しの骨を 爪で つと掻き裂く 虚ろなる病みの 睡り醒ます様に 抑えられない 欺瞞の棘が 此の身を刺す 謀を 張り巡らして (セリフ) 世に仇なすのが悪 其れを誅するが正義 有事には再びその天地が返り 畢竟、私は今、悪か 何かを果たし乍ら 誰かに疎まれ 叫びは 返す返す 明かりを 探し求めて 望みは 漂うだけ 凍える 哭が今 消えゆく 風に千切れて 無明の睡りに 疲れ 迷い 誰そ彼る 失意の韜晦 冥き星を数えて 盞に浮かぶ花弁 暗い闇に揺蕩う 胸に宿る火の鳥は 何時の日か雁になる 柘榴に なり果てる 己の頭に 群がる 埋葬虫は 兄の面をしている 殺めた数だけ 愛を手に入れると 無間の奈落も 一躍に跳べると 髑髏に 口付ける 虚栄の猿は そ知らぬ 素振りで 誰が為に唄う 殺めた数だけ 穢に塗れていると 無間の奈落に 真逆に呑まれると 嗚呼 徒に 一縷の陽を求めても 嗚呼 一向に 異郷の地に 転びて落ちる (セリフ) 渾ては 渾ては一族の名を賭して 渾ては 渾ては亡き御父君の誇りを賭して 犯した不文律も罪科も 殺めた命さえも あなたと新しい時代の理想郷の為だというのに もうよい、黙れ 詭弁を弄すな 政れぬ虎よ 我は今、汝という悪魔を 燃やす 振り仰いだ 鈍色の空に 刻が 夜を 連れてくる 激よと 交わす言葉も 明る 色を 失ってゆく もう逃げられぬなら 此処で果てるとも 只其れで 此以上 離れないのなら 抱き寄せて 抱き締めて 抱き留めて もう一度 束の間の 別離でも 曇らさぬ様に 愛されぬ 相舞えぬ 相生えぬ もう二度と 惑う 夢の中に 彷徨う 声にならぬ嗚咽を 白い雪が嗤う (セリフ) 抜け抜けと舞いおって 命乞いのつもりか されど子は別じゃ 後の憂いとなろう 殺してしまえ 何故このような惨い仕打ちを 己が命を取られた方が増しで御座います ああ この子だけはあの人に抱いて欲しかった お許し下さい もう逢えませぬ 望みは 漂うだけ 傲れる 嶺が今 移ろうまで 其処に降る雨は 躊躇うだけ 凍える 哭が今 消えゆく 風に千切れて | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 剥き出しの骨を 爪で つと掻き裂く 虚ろなる病みの 睡り醒ます様に 抑えられない 欺瞞の棘が 此の身を刺す 謀を 張り巡らして (セリフ) 世に仇なすのが悪 其れを誅するが正義 有事には再びその天地が返り 畢竟、私は今、悪か 何かを果たし乍ら 誰かに疎まれ 叫びは 返す返す 明かりを 探し求めて 望みは 漂うだけ 凍える 哭が今 消えゆく 風に千切れて 無明の睡りに 疲れ 迷い 誰そ彼る 失意の韜晦 冥き星を数えて 盞に浮かぶ花弁 暗い闇に揺蕩う 胸に宿る火の鳥は 何時の日か雁になる 柘榴に なり果てる 己の頭に 群がる 埋葬虫は 兄の面をしている 殺めた数だけ 愛を手に入れると 無間の奈落も 一躍に跳べると 髑髏に 口付ける 虚栄の猿は そ知らぬ 素振りで 誰が為に唄う 殺めた数だけ 穢に塗れていると 無間の奈落に 真逆に呑まれると 嗚呼 徒に 一縷の陽を求めても 嗚呼 一向に 異郷の地に 転びて落ちる (セリフ) 渾ては 渾ては一族の名を賭して 渾ては 渾ては亡き御父君の誇りを賭して 犯した不文律も罪科も 殺めた命さえも あなたと新しい時代の理想郷の為だというのに もうよい、黙れ 詭弁を弄すな 政れぬ虎よ 我は今、汝という悪魔を 燃やす 振り仰いだ 鈍色の空に 刻が 夜を 連れてくる 激よと 交わす言葉も 明る 色を 失ってゆく もう逃げられぬなら 此処で果てるとも 只其れで 此以上 離れないのなら 抱き寄せて 抱き締めて 抱き留めて もう一度 束の間の 別離でも 曇らさぬ様に 愛されぬ 相舞えぬ 相生えぬ もう二度と 惑う 夢の中に 彷徨う 声にならぬ嗚咽を 白い雪が嗤う (セリフ) 抜け抜けと舞いおって 命乞いのつもりか されど子は別じゃ 後の憂いとなろう 殺してしまえ 何故このような惨い仕打ちを 己が命を取られた方が増しで御座います ああ この子だけはあの人に抱いて欲しかった お許し下さい もう逢えませぬ 望みは 漂うだけ 傲れる 嶺が今 移ろうまで 其処に降る雨は 躊躇うだけ 凍える 哭が今 消えゆく 風に千切れて |
卍殻芥の如く散る 救いも 誇りも 終焉に残るは 似非笑い 運命に映した 己は黴びて 定めし悪むは 生まれの業と 余人の砂塵に捲かれて 慚 慙 惨 荒べ 慚 慙 惨 逆え わや苦茶の御託さえ 翳せば それなり 名乗る必要はない 二秒で終わりだ 運命に映した 己は黴びて 定めし悪むは 生まれの業と 野人の下塵に捲かれて 慚 慙 惨 進べ 慚 慙 惨 栄え 遙かに黛青は 悠く佇まい 幾重の悲しみを (折しも舞い込み) 此の手に抱き寄せて (天賜と) 慚 慙 惨 無愧の罪 然れど涕 溢れて (贅、贅) 呻吟うの 只獨 聲は千切れて 累々と 屍を越えて 存え (贅、贅) 彷徨うの 未だ獨 せめて逝かせて | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 殻芥の如く散る 救いも 誇りも 終焉に残るは 似非笑い 運命に映した 己は黴びて 定めし悪むは 生まれの業と 余人の砂塵に捲かれて 慚 慙 惨 荒べ 慚 慙 惨 逆え わや苦茶の御託さえ 翳せば それなり 名乗る必要はない 二秒で終わりだ 運命に映した 己は黴びて 定めし悪むは 生まれの業と 野人の下塵に捲かれて 慚 慙 惨 進べ 慚 慙 惨 栄え 遙かに黛青は 悠く佇まい 幾重の悲しみを (折しも舞い込み) 此の手に抱き寄せて (天賜と) 慚 慙 惨 無愧の罪 然れど涕 溢れて (贅、贅) 呻吟うの 只獨 聲は千切れて 累々と 屍を越えて 存え (贅、贅) 彷徨うの 未だ獨 せめて逝かせて |
紅葉然様 捜しける 鬼女は 現在の 憂き名 此の身の 処遇 もう 逃げられぬ 山鳥 声を 聴くは 情 嗚呼 罅ぜるは 刹那の夢 小鳥なら 一太刀で 逝ける 其の手を 差し向ける前に 言選りを 願い上げる 皇に 傅かる 貴方に せめても 手向く迄 左右 頑に 端張る 汝 声は 滅びの 呪文 念う 嗾けし 主は 曾て 恋いし 男 嗚呼 疏解は 只 一言 凩など 吹く暇も 要らぬ 其の手を 差し向ける前に 言選りを 願い上げる 皇に 傅かる 貴方に せめても 手向く迄 嗚呼 罅ぜるは 刹那の夢 小鳥なと 小太刀なと 参れ 両手を 差し仰ぐ前に 此の髪を 納め賜え 泪に 暮れ果てる 此の子に 別離を 詫びる為 | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 然様 捜しける 鬼女は 現在の 憂き名 此の身の 処遇 もう 逃げられぬ 山鳥 声を 聴くは 情 嗚呼 罅ぜるは 刹那の夢 小鳥なら 一太刀で 逝ける 其の手を 差し向ける前に 言選りを 願い上げる 皇に 傅かる 貴方に せめても 手向く迄 左右 頑に 端張る 汝 声は 滅びの 呪文 念う 嗾けし 主は 曾て 恋いし 男 嗚呼 疏解は 只 一言 凩など 吹く暇も 要らぬ 其の手を 差し向ける前に 言選りを 願い上げる 皇に 傅かる 貴方に せめても 手向く迄 嗚呼 罅ぜるは 刹那の夢 小鳥なと 小太刀なと 参れ 両手を 差し仰ぐ前に 此の髪を 納め賜え 泪に 暮れ果てる 此の子に 別離を 詫びる為 |
慟哭せめて あと一度 最期に 顔を見せて 別離を告げる台詞は彼岸に 捨て逝く 責めて 狂愚の沙汰 歪んだ 愛の骸 我が身は 罪の 畳まり 泪は 嘘になる 雪よ 白く 深く 他人を皆 染めて 真黒に 爛れるは 此の 手底 だけ もう 汚さなくていいの 貴方の手には 取る可きものが 有るはず もう 背負わなくていいの 渾て 預けて 奈落への 道連れに 嗚呼 虚空が 酷く 蒼黒く見える 醜き 此も身 引き裂きたい 決して 私を 許さなくていいの 寧ろ 憎んで 生まれたことも 忘れて もう 放さなくていいの 繋いで 其の手 松羅の契りに 只 せめてもの 罪ほろぼし | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | せめて あと一度 最期に 顔を見せて 別離を告げる台詞は彼岸に 捨て逝く 責めて 狂愚の沙汰 歪んだ 愛の骸 我が身は 罪の 畳まり 泪は 嘘になる 雪よ 白く 深く 他人を皆 染めて 真黒に 爛れるは 此の 手底 だけ もう 汚さなくていいの 貴方の手には 取る可きものが 有るはず もう 背負わなくていいの 渾て 預けて 奈落への 道連れに 嗚呼 虚空が 酷く 蒼黒く見える 醜き 此も身 引き裂きたい 決して 私を 許さなくていいの 寧ろ 憎んで 生まれたことも 忘れて もう 放さなくていいの 繋いで 其の手 松羅の契りに 只 せめてもの 罪ほろぼし |
組曲「義経」~来世邂逅咲き後れた 白い花が 薄紅に染まる 帰ることのない誰かを 待ち焦がるように 立ち止まった道の端に 常闇(とこやみ)が迫る 往く宛のない わたしを 縛り付けるように 誰にも 毀れる 月の雫 止める 術が ないのなら あなただけが 宿した 光を亡くして わたしは只 拭えぬ痛みを 抱いて 胸に残る 枯れない 悲しみを消して 静かに 罪を泣くの 忘れかけたあの日に 擱いてきたあなたに もう一度 逢いたい あなただけが 託した 想いを遺して わたしは只 震える瞳 閉じて 胸に残る 枯れない 悲しみを消して 静かに 来世を待つの | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 咲き後れた 白い花が 薄紅に染まる 帰ることのない誰かを 待ち焦がるように 立ち止まった道の端に 常闇(とこやみ)が迫る 往く宛のない わたしを 縛り付けるように 誰にも 毀れる 月の雫 止める 術が ないのなら あなただけが 宿した 光を亡くして わたしは只 拭えぬ痛みを 抱いて 胸に残る 枯れない 悲しみを消して 静かに 罪を泣くの 忘れかけたあの日に 擱いてきたあなたに もう一度 逢いたい あなただけが 託した 想いを遺して わたしは只 震える瞳 閉じて 胸に残る 枯れない 悲しみを消して 静かに 来世を待つの |
刃上身の煌めきよ 鞘なる心よ 佐爾波の 付喪に 宿れ 振り切れ難き 主君への 想い 掻き乱れて 運命の 侭に 別離を 容れる 切なさよ 然う迄も 只 誓う程 欺瞞の徒等を 抛りて置けぬ 上身の煌めきよ 鞘なる心よ 佐爾波の 付喪に 宿れ 重なる 刃金の 凭りて継がう 白い刃音よ 舞いて 歴史を生らせ 虚ろに響く 良しなの 祷り 打ち拉げて 刻の 貌が 醜く 歪む 悔しさよ 鋒で 質し合うとも 次元の違え 凝りて 固み往く 靂よ はばきの辭よ 無常の 滾りに 報え 掠める 族の 穢で染まる 禍根の雲 裂いて 天を霽らせ 終を 告げる 月の光が 毀れた 総身に 散れど 忌まわしき 穢れを纏う 彼の 手を 払いて 上身の煌めきよ 鞘なる心よ 佐爾波の 付喪に 宿れ 重なる 刃金の 凭りて継がう 白い刃音よ 舞いて 飛べるならば 決して 絶えないで 契りの 勇士よ 無道の 追儺を 遂げて 永久に存えぬ 命をこそ 刻になぞり 鳴らせ 白刃の聲は 爪音 | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | 陰陽座・瞬火 | 上身の煌めきよ 鞘なる心よ 佐爾波の 付喪に 宿れ 振り切れ難き 主君への 想い 掻き乱れて 運命の 侭に 別離を 容れる 切なさよ 然う迄も 只 誓う程 欺瞞の徒等を 抛りて置けぬ 上身の煌めきよ 鞘なる心よ 佐爾波の 付喪に 宿れ 重なる 刃金の 凭りて継がう 白い刃音よ 舞いて 歴史を生らせ 虚ろに響く 良しなの 祷り 打ち拉げて 刻の 貌が 醜く 歪む 悔しさよ 鋒で 質し合うとも 次元の違え 凝りて 固み往く 靂よ はばきの辭よ 無常の 滾りに 報え 掠める 族の 穢で染まる 禍根の雲 裂いて 天を霽らせ 終を 告げる 月の光が 毀れた 総身に 散れど 忌まわしき 穢れを纏う 彼の 手を 払いて 上身の煌めきよ 鞘なる心よ 佐爾波の 付喪に 宿れ 重なる 刃金の 凭りて継がう 白い刃音よ 舞いて 飛べるならば 決して 絶えないで 契りの 勇士よ 無道の 追儺を 遂げて 永久に存えぬ 命をこそ 刻になぞり 鳴らせ 白刃の聲は 爪音 |
氷牙忍法帖謀 蠢く 懐に 生まれ 息差も 己の 任に ならず 遂げる 何かは 幽冥に 隠る 人を 斬るに 糸は 切れない 悔悟の 牙よ 此の身に 宿れ 未だ 腕に残る 軽みが 悍しい 故 最期に 踊れ 氷の 荊棘を 撫でる 様に 塵と 罅ぜよ 怒りに 喚く 彼の頃に 染まれ 目差は 奴の 其に 非ず 欠ける 泪は 血刀に 代えて 戯れた 嘘も ざらり 纏みて 此の手で 葬らん 悔悟の 牙よ 此の身に 宿れ 未だ 腕に残る 軽みが 悍しい 故 最期に 踊れ 氷の 荊棘を 撫でる 様に 塵と 罅ぜよ 数え切れぬ 疵よ 此の身を 喰らえ 甦る 胸の 痛みが 睡らぬうちに 最期に 踊れ 氷を 穿つ 雪の 様に 白に 眩いて 縷縷に 贖う 修羅の 途を | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | 陰陽座・瞬火 | 謀 蠢く 懐に 生まれ 息差も 己の 任に ならず 遂げる 何かは 幽冥に 隠る 人を 斬るに 糸は 切れない 悔悟の 牙よ 此の身に 宿れ 未だ 腕に残る 軽みが 悍しい 故 最期に 踊れ 氷の 荊棘を 撫でる 様に 塵と 罅ぜよ 怒りに 喚く 彼の頃に 染まれ 目差は 奴の 其に 非ず 欠ける 泪は 血刀に 代えて 戯れた 嘘も ざらり 纏みて 此の手で 葬らん 悔悟の 牙よ 此の身に 宿れ 未だ 腕に残る 軽みが 悍しい 故 最期に 踊れ 氷の 荊棘を 撫でる 様に 塵と 罅ぜよ 数え切れぬ 疵よ 此の身を 喰らえ 甦る 胸の 痛みが 睡らぬうちに 最期に 踊れ 氷を 穿つ 雪の 様に 白に 眩いて 縷縷に 贖う 修羅の 途を |
桜花ノ理春つ方天空の彼方に暈けて 垣間見ゆ一片の秘めた意図 明日の見えぬ頽廃の渦中で 洞ろな雲は散り落ちて 深い闇を根差す 桜花の花弁の薄闇にて 逢見ゆ人知れぬ蜘蛛の糸 鹹草のごとく生くる力 憂き世の蜘蛛は地に落ちて やがて巣を廻らす 今 狂い咲きの桜の下では 泡沫の紡糸 夢の淵で佇むあの日の 忘れかけた理 春つ方天空の彼方に暈けて 今 狂い咲きの桜の下では 泡沫の紡糸 夢の淵で佇むあの日を 邂逅すれど独り されど今 狂い咲きの桜の下では 泡沫の紡糸 夢の淵で佇むあの日の 運命られた理 | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 春つ方天空の彼方に暈けて 垣間見ゆ一片の秘めた意図 明日の見えぬ頽廃の渦中で 洞ろな雲は散り落ちて 深い闇を根差す 桜花の花弁の薄闇にて 逢見ゆ人知れぬ蜘蛛の糸 鹹草のごとく生くる力 憂き世の蜘蛛は地に落ちて やがて巣を廻らす 今 狂い咲きの桜の下では 泡沫の紡糸 夢の淵で佇むあの日の 忘れかけた理 春つ方天空の彼方に暈けて 今 狂い咲きの桜の下では 泡沫の紡糸 夢の淵で佇むあの日を 邂逅すれど独り されど今 狂い咲きの桜の下では 泡沫の紡糸 夢の淵で佇むあの日の 運命られた理 |
相剋流転の 果てにて 陵されたのは 禁忌の 蜜月 夫妻の 埋草 二刀の 蔭間 殖ふは 末裔の 殃禍 「恨むことで 何を果たせるの」 惑う 聲は 只 遠く 良き こと 聞く 其の 願い 半ばで 頸よ 踊れ 下天の 流刑地 埋もれたのは 懺悔の 沐浴 処女の 落胤 償いの 鬼子 珠艶に 生い立つ 「奪うことで 何を得られるの」 逆ふ 聲は 只 響く 斧 琴 菊 此の 手に 還るまで 縊り 嗤う 「恨むことで 何を果たせるの」 惑う 聲は 未だ 遠く 憂き こと 聞け 此の 黒い 呪よ 冥府に 沈め | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 流転の 果てにて 陵されたのは 禁忌の 蜜月 夫妻の 埋草 二刀の 蔭間 殖ふは 末裔の 殃禍 「恨むことで 何を果たせるの」 惑う 聲は 只 遠く 良き こと 聞く 其の 願い 半ばで 頸よ 踊れ 下天の 流刑地 埋もれたのは 懺悔の 沐浴 処女の 落胤 償いの 鬼子 珠艶に 生い立つ 「奪うことで 何を得られるの」 逆ふ 聲は 只 響く 斧 琴 菊 此の 手に 還るまで 縊り 嗤う 「恨むことで 何を果たせるの」 惑う 聲は 未だ 遠く 憂き こと 聞け 此の 黒い 呪よ 冥府に 沈め |
組曲「九尾」~玉藻前ねえ 童賺しは 仕舞にして さあ 傍に 座して あな 徘徊る如 濁らせても 夜は 徒 深ける丈 此の躯は 御身のものぞ 艶場と 寝腐り 揺られて 眠る 見詰めるより 抱いて 震える迄 太刀風より 強く 崩れる迄 囁くより 枕いて 燃え切る迄 寝る魂より 甘く 酔い痴る迄 ねえ 其れで少しは 男せらば さあ 振りを 見せて あな 裲襠の褄 引き張るとは 如何に 不得手に非ず 夜の羽根が はらり 落ちて 火照る 芋虫が ふわり 浮かぶ 密めき 色に 焼かれて 堕ちる 見詰めるより 抱いて 震える迄 太刀風より 強く 崩れる迄 囁くより 枕いて 燃え切る迄 寝る魂より 甘く 酔い痴る迄 嗚呼 痺れる 爪先 投ぎ 打場げし 肩を 撫でる 濡れ通る 褥 泳ぎ 寄せ返す 濤に 漕ぎて 扱ぎて 絶え果てる迄 見詰めるより 抱いて 震える迄 太刀風より 強く 崩れる迄 囁くより 枕いて 燃え切る迄 寝る魂より 甘く 酔い痴る迄 惚げり 立ち居るより 抱いて 震える迄 舞風より 強く 崩れる迄 接吻より 噛んで 千切れる迄 鳥羽玉より 黒く 汚れる迄 融け合う | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | ねえ 童賺しは 仕舞にして さあ 傍に 座して あな 徘徊る如 濁らせても 夜は 徒 深ける丈 此の躯は 御身のものぞ 艶場と 寝腐り 揺られて 眠る 見詰めるより 抱いて 震える迄 太刀風より 強く 崩れる迄 囁くより 枕いて 燃え切る迄 寝る魂より 甘く 酔い痴る迄 ねえ 其れで少しは 男せらば さあ 振りを 見せて あな 裲襠の褄 引き張るとは 如何に 不得手に非ず 夜の羽根が はらり 落ちて 火照る 芋虫が ふわり 浮かぶ 密めき 色に 焼かれて 堕ちる 見詰めるより 抱いて 震える迄 太刀風より 強く 崩れる迄 囁くより 枕いて 燃え切る迄 寝る魂より 甘く 酔い痴る迄 嗚呼 痺れる 爪先 投ぎ 打場げし 肩を 撫でる 濡れ通る 褥 泳ぎ 寄せ返す 濤に 漕ぎて 扱ぎて 絶え果てる迄 見詰めるより 抱いて 震える迄 太刀風より 強く 崩れる迄 囁くより 枕いて 燃え切る迄 寝る魂より 甘く 酔い痴る迄 惚げり 立ち居るより 抱いて 震える迄 舞風より 強く 崩れる迄 接吻より 噛んで 千切れる迄 鳥羽玉より 黒く 汚れる迄 融け合う |
亥の子唄ここもひとつ いわいましょ いちでたら ふんまいて にで にっこりわろおて さんで さけつくって よっつよのなか よいよいに いつつ いつものごおとくに むっつ むびょうそくさいに ななつ なにごとないように やっつ やしきをたてならべ ここのつ こくらをたてひろげ とおで とうとうおさまった ほん ほんえーい めでたいな めでたいな めでたいものは おせんすよ おせんすかなめに いけほりて いけのしたに たおしつけ そのたにたおして かるときにゃ ひとくろかれば にせんごく ふたくろかれば しせんごく みくろもかれば こくしらぬ そのこめ さけにつくして さけはじょうざけ いずみさけ そのさけいっぱい のんだもんにゃ まんのちょうじゃと なりそうな ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ここのやしきは よいやしき ここのこどもは よいこども | 陰陽座 | 地方民謡 | 瞬火 | | ここもひとつ いわいましょ いちでたら ふんまいて にで にっこりわろおて さんで さけつくって よっつよのなか よいよいに いつつ いつものごおとくに むっつ むびょうそくさいに ななつ なにごとないように やっつ やしきをたてならべ ここのつ こくらをたてひろげ とおで とうとうおさまった ほん ほんえーい めでたいな めでたいな めでたいものは おせんすよ おせんすかなめに いけほりて いけのしたに たおしつけ そのたにたおして かるときにゃ ひとくろかれば にせんごく ふたくろかれば しせんごく みくろもかれば こくしらぬ そのこめ さけにつくして さけはじょうざけ いずみさけ そのさけいっぱい のんだもんにゃ まんのちょうじゃと なりそうな ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ここのやしきは よいやしき ここのこどもは よいこども |
紺碧の双刃不破野の 空を 東より浪速へと 飛ぶ 鳥の影 糜爛の 雲を 迅雷と貫く 戦端の矢か 太閤 存命 三郎 起つ 合切 断滅 昇平ぞ来ん 其は 皆 無常人の群 繰り返す 諍乱も 果てぬ瑕も 和世の 礎業と 称える 紫紺に 混ざる 色褪せた碧の 月映えは黒 弥栄 然れど 穢土を成す丈 不惑の罰 風雲 急告 独眼 並む 噬臍 慚悔 焉んぞ 薨らぬ 其は 今 落人の夢 揺り返す 大乱も 病める雉も 無き世に 戻りて 手返る 天下人とて 手負いの猿 斬るも 墜すも 思いの儘よ 戦乱の後に 残った屑は 巧く拾えば お主のものぞ 其は 皆 迷い子の群 口遊む 大望も 志も 裄丈 千代への 供物と 嗚呼 無常人の群 繰り返す 諍乱も 果てぬ瑕も 和世の 礎業と 称える | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 不破野の 空を 東より浪速へと 飛ぶ 鳥の影 糜爛の 雲を 迅雷と貫く 戦端の矢か 太閤 存命 三郎 起つ 合切 断滅 昇平ぞ来ん 其は 皆 無常人の群 繰り返す 諍乱も 果てぬ瑕も 和世の 礎業と 称える 紫紺に 混ざる 色褪せた碧の 月映えは黒 弥栄 然れど 穢土を成す丈 不惑の罰 風雲 急告 独眼 並む 噬臍 慚悔 焉んぞ 薨らぬ 其は 今 落人の夢 揺り返す 大乱も 病める雉も 無き世に 戻りて 手返る 天下人とて 手負いの猿 斬るも 墜すも 思いの儘よ 戦乱の後に 残った屑は 巧く拾えば お主のものぞ 其は 皆 迷い子の群 口遊む 大望も 志も 裄丈 千代への 供物と 嗚呼 無常人の群 繰り返す 諍乱も 果てぬ瑕も 和世の 礎業と 称える |
睡微睡と眩暈の 騒めきの檻で 堪え難き 亡状に 浮腫む我の躯 賢しく無くとも 魯鈍に非ず 故しの寝糸を 怪しみ創めた 嗚呼 肱の蛆 佯を 照らし出して 深い睡りに 食され眩いて 嫋やいで 昏冥と夜光に 爛れし総身で 掛替えぬ 玄孫を 屠るは 穢の内羅 及びで無くとも 烏滸には非ず 頑愚の戯 過ぐ世は寂れた 紅い 血に怖じ 何時の間にか 誰殺がれて 深い睡りに 食され眩いて 嫋やいで 赫き迄 腐で縅すの 閃く其の目見に泛ぶは 泪 嗚呼 肱の蛆 佯を 照らし出して 深い睡りに 圧されまじと 星を鎖した儘で 沙の誘いに 堕ちる目方に 差し延べて 邀ふ醒に 澱まぬ意志 其の聲を | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 微睡と眩暈の 騒めきの檻で 堪え難き 亡状に 浮腫む我の躯 賢しく無くとも 魯鈍に非ず 故しの寝糸を 怪しみ創めた 嗚呼 肱の蛆 佯を 照らし出して 深い睡りに 食され眩いて 嫋やいで 昏冥と夜光に 爛れし総身で 掛替えぬ 玄孫を 屠るは 穢の内羅 及びで無くとも 烏滸には非ず 頑愚の戯 過ぐ世は寂れた 紅い 血に怖じ 何時の間にか 誰殺がれて 深い睡りに 食され眩いて 嫋やいで 赫き迄 腐で縅すの 閃く其の目見に泛ぶは 泪 嗚呼 肱の蛆 佯を 照らし出して 深い睡りに 圧されまじと 星を鎖した儘で 沙の誘いに 堕ちる目方に 差し延べて 邀ふ醒に 澱まぬ意志 其の聲を |
黒衣の天女爛る灰土に独り 落つる涕 涸れて 何時の間にか 復らぬ 天を仰ぎ 手繰る想い 只の慰み 交ふ 人の簇が 同じ貌に見える 安らぎを(汚穢の) 望む末路は鬼の国 今 此の身を砕いて 戦慄も 傷みも 遮る 無明で 抱いて 罪無き稚と双り 屍に 抱かれて 幾そ度か 阿る 顔に嘔吐き 吐る念い 誰を慰み 障ふ 胸の臆で 叫く己を除く 明けぬ化作(然こそが) 餓鬼の眼に見えぬ水 今 裁きを下して 吃も 怒りも 絶え滅ゆ 墓標を 抱いて 戻れぬなら 黒で閉ざす 貴方の探す女は 待たなかった 今 此の身を砕いて 戦慄も 傷みも 愛子の 乳汁と 今 裁きを下して 憐れみも 歎きも 刻意の 柩と 焼べて | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 爛る灰土に独り 落つる涕 涸れて 何時の間にか 復らぬ 天を仰ぎ 手繰る想い 只の慰み 交ふ 人の簇が 同じ貌に見える 安らぎを(汚穢の) 望む末路は鬼の国 今 此の身を砕いて 戦慄も 傷みも 遮る 無明で 抱いて 罪無き稚と双り 屍に 抱かれて 幾そ度か 阿る 顔に嘔吐き 吐る念い 誰を慰み 障ふ 胸の臆で 叫く己を除く 明けぬ化作(然こそが) 餓鬼の眼に見えぬ水 今 裁きを下して 吃も 怒りも 絶え滅ゆ 墓標を 抱いて 戻れぬなら 黒で閉ざす 貴方の探す女は 待たなかった 今 此の身を砕いて 戦慄も 傷みも 愛子の 乳汁と 今 裁きを下して 憐れみも 歎きも 刻意の 柩と 焼べて |
醒醒めた蒼い月も直ぐに 後ろに在る故 抱き締めた儘 銀に染めて 霽れた貌 斎槻の直路 一路に歩かば 唯 此の瞳に映る 風に踊る田菜 詞を弄しても 愛を騙っても 滲み出す汚泥は 隠し切れない 無頼を気取っても 悪を誇っても 捨てきれぬ 真心 醒めた蒼い月も直ぐに 後ろに在る故 抱き締めた儘 銀に染めて 霽れた貌 斎槻の直路 一路に歩かば 唯 此の瞳に映る 風に踊る田菜 左様 己と向き合うことを 恐れ謀る 何かを求むなら 瞳を見開いて 胸の臆で 睡る光 誰でもなく我を羽包んで 醒めた蒼い月も直ぐに 後ろに在る故 抱き締めた儘 銀に染めて 霽れた貌で槻を潜り 一路に歩かば 未だ 此の瞳に宿る 醒め創めた光を 止められない故 | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | 陰陽座・瞬火 | 醒めた蒼い月も直ぐに 後ろに在る故 抱き締めた儘 銀に染めて 霽れた貌 斎槻の直路 一路に歩かば 唯 此の瞳に映る 風に踊る田菜 詞を弄しても 愛を騙っても 滲み出す汚泥は 隠し切れない 無頼を気取っても 悪を誇っても 捨てきれぬ 真心 醒めた蒼い月も直ぐに 後ろに在る故 抱き締めた儘 銀に染めて 霽れた貌 斎槻の直路 一路に歩かば 唯 此の瞳に映る 風に踊る田菜 左様 己と向き合うことを 恐れ謀る 何かを求むなら 瞳を見開いて 胸の臆で 睡る光 誰でもなく我を羽包んで 醒めた蒼い月も直ぐに 後ろに在る故 抱き締めた儘 銀に染めて 霽れた貌で槻を潜り 一路に歩かば 未だ 此の瞳に宿る 醒め創めた光を 止められない故 |
青天の三日月仮初の 従 かなぐり 別るは 戦乱の 左右 転がり込みし 天を 統べるは 如何なる 偉器 なりや 耀ふ 闇と 闇がる 光を 草薙の 太刀で 慥かみて 其の手の 附子を 喰らえども 我が眼に 燃ゆる 紫電が 閃く 涅染の 爪牙 舐り 諮るは 狸の 相 下らぬ 冗話 除き 術よく 汝の 肚裡 見せよ 耀ふ 闇と 闇がる 光を 草薙の 太刀で 慥かみて 裁きの 奉仕は 厭わねど 我が眼に 燃ゆる 紫電が 閃く 咲き乱れた 花の熱に 眩れる 遠き 聲が 時勢を 容れよと 諭す 天下を 請うなら 我を 逐うてみよ 耀ふ 闇と 闇がる 光を 草薙の 太刀で 慥かみて 裁きの 奉仕は 厭わねど 交ふ 刃に 答よ 在れ 陰ろふ 月を 包みゆく 青天よ 未だ 見ぬ 和世を 齎して 能わぬ 武士は 去りゆくも 最後に 叫ぶ 無天の 誉れを | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 仮初の 従 かなぐり 別るは 戦乱の 左右 転がり込みし 天を 統べるは 如何なる 偉器 なりや 耀ふ 闇と 闇がる 光を 草薙の 太刀で 慥かみて 其の手の 附子を 喰らえども 我が眼に 燃ゆる 紫電が 閃く 涅染の 爪牙 舐り 諮るは 狸の 相 下らぬ 冗話 除き 術よく 汝の 肚裡 見せよ 耀ふ 闇と 闇がる 光を 草薙の 太刀で 慥かみて 裁きの 奉仕は 厭わねど 我が眼に 燃ゆる 紫電が 閃く 咲き乱れた 花の熱に 眩れる 遠き 聲が 時勢を 容れよと 諭す 天下を 請うなら 我を 逐うてみよ 耀ふ 闇と 闇がる 光を 草薙の 太刀で 慥かみて 裁きの 奉仕は 厭わねど 交ふ 刃に 答よ 在れ 陰ろふ 月を 包みゆく 青天よ 未だ 見ぬ 和世を 齎して 能わぬ 武士は 去りゆくも 最後に 叫ぶ 無天の 誉れを |
組曲「鬼子母神」~徨何処かで 声が捻れる 誰かの 嘆きを告げる 風が 此処には 着かぬと 恨みる 鎖は絶えぬ 聯なる 悲懐を訴う 風が 其処に 吹き交ふと 矩は 何れなる 責めて 悔いの 凪 求めて 喪の暗き 足音に 惑う 然らば 光 閉ざす 流亡の果てに 想 彷徨う 丈 念いが 腐り始める 澱んだ 譏謗で固む 壁が そそり憚ると 矩は 疵に問う 枷鎖となるより 枷ぐ霊に 離る 情 呼び掛ける 責めて 悔いの 凪 求めて 仄暗き 命に 償う 然らば 光 閉ざす 流亡の果てに 想 彷徨う 丈 迷うなかれ 迷うなかれ 帰らぬ 残滅の径を 過ぎ往き 亡き 彼の霊に 手向く 責めて 墜の 刻を 越えて 此の暗き 己を 賭して 然らば 光 閉ざす 流亡の果てに 独り 彷徨う 迄 二人 彷徨う 迄 | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 何処かで 声が捻れる 誰かの 嘆きを告げる 風が 此処には 着かぬと 恨みる 鎖は絶えぬ 聯なる 悲懐を訴う 風が 其処に 吹き交ふと 矩は 何れなる 責めて 悔いの 凪 求めて 喪の暗き 足音に 惑う 然らば 光 閉ざす 流亡の果てに 想 彷徨う 丈 念いが 腐り始める 澱んだ 譏謗で固む 壁が そそり憚ると 矩は 疵に問う 枷鎖となるより 枷ぐ霊に 離る 情 呼び掛ける 責めて 悔いの 凪 求めて 仄暗き 命に 償う 然らば 光 閉ざす 流亡の果てに 想 彷徨う 丈 迷うなかれ 迷うなかれ 帰らぬ 残滅の径を 過ぎ往き 亡き 彼の霊に 手向く 責めて 墜の 刻を 越えて 此の暗き 己を 賭して 然らば 光 閉ざす 流亡の果てに 独り 彷徨う 迄 二人 彷徨う 迄 |
神風散りぬれど 咲かぬよりは 好まし 取り縋る 枷は 眇めば 只の 障泥 取るに足らぬ 泥濘り果てた 天の下 踏み固む 足音 障る 飾太刀も 後ろの鎗も 及ぶ 以前に 塵と化せ 鏡を 無くした 故俗の中で 此の 眼を潰した 記憶 爛れに 委ねた 物言わぬ 花に 縷紅を 化して そぼ濡れど 盛ることは 好まじ 解き放つ 風を 吹かすは 神に非ず 己の業 坐繰 猥る 餓鬼骨の 嘲す 調べ 騒ぐ 風達よ 鎮みて 滾れ 凪の 間にこそ 吼ゆる 時化 哀れに 窶した 蠱毒の中で 此の 手を砕いた 記憶 欺瞞に 酬いた 物忌まう 門に 不撓を 是して 叫べ 此の 斯界に 媚び付く 法は 有らず 吹き飛ばせよ 腐儒等の穢 昊天 仰ぎて 鏡を 無くした 故俗の中で 此の 眼を潰した 記憶 爛れに 委ねた 物言わぬ 花に 寇す 風を 殺す 哀れに 窶した 蠱毒の中で 此の 手を繋いで 歩ぶ 欺瞞に 酬いた 物忌まう 門に 不撓を 是して | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | 陰陽座・瞬火 | 散りぬれど 咲かぬよりは 好まし 取り縋る 枷は 眇めば 只の 障泥 取るに足らぬ 泥濘り果てた 天の下 踏み固む 足音 障る 飾太刀も 後ろの鎗も 及ぶ 以前に 塵と化せ 鏡を 無くした 故俗の中で 此の 眼を潰した 記憶 爛れに 委ねた 物言わぬ 花に 縷紅を 化して そぼ濡れど 盛ることは 好まじ 解き放つ 風を 吹かすは 神に非ず 己の業 坐繰 猥る 餓鬼骨の 嘲す 調べ 騒ぐ 風達よ 鎮みて 滾れ 凪の 間にこそ 吼ゆる 時化 哀れに 窶した 蠱毒の中で 此の 手を砕いた 記憶 欺瞞に 酬いた 物忌まう 門に 不撓を 是して 叫べ 此の 斯界に 媚び付く 法は 有らず 吹き飛ばせよ 腐儒等の穢 昊天 仰ぎて 鏡を 無くした 故俗の中で 此の 眼を潰した 記憶 爛れに 委ねた 物言わぬ 花に 寇す 風を 殺す 哀れに 窶した 蠱毒の中で 此の 手を繋いで 歩ぶ 欺瞞に 酬いた 物忌まう 門に 不撓を 是して |
鳳翼天翔朝に醒めた顰む征野の白き乙女 瑞の小佩堅く結びて撓に立つ 浅葱褪めた澱む 遠夜の藍に沈む 失われし皹る吾が手を包む光よ 暁夢見し蒼き焔纏う鳳が 生の園まで舞い上がる 翠絶えし大地にも 堕ちた天にも 五色の翼掲げて 羽に湛えた慈しみ 渾ての魂に 与えてそだたく 暁夢見し蒼き焔纏う鳳が 生の園まで舞い上がる 天明を邀えた 梧桐の丘から 鏘鏘と鳴く聲が届いたら 紅月燃え逝く斯かる星の 天空を惑う 幾億の魄霊を明き心で束ねて 生と死の理を 来世に伝えて舞い上がれ | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 朝に醒めた顰む征野の白き乙女 瑞の小佩堅く結びて撓に立つ 浅葱褪めた澱む 遠夜の藍に沈む 失われし皹る吾が手を包む光よ 暁夢見し蒼き焔纏う鳳が 生の園まで舞い上がる 翠絶えし大地にも 堕ちた天にも 五色の翼掲げて 羽に湛えた慈しみ 渾ての魂に 与えてそだたく 暁夢見し蒼き焔纏う鳳が 生の園まで舞い上がる 天明を邀えた 梧桐の丘から 鏘鏘と鳴く聲が届いたら 紅月燃え逝く斯かる星の 天空を惑う 幾億の魄霊を明き心で束ねて 生と死の理を 来世に伝えて舞い上がれ |
妖花忍法帖咲き乱れる爛漫の 沁み返る香は 罌粟の花 密園に蠢く眩暈誘う四肢は 熟れ切らない 仄かなる魔性 褥に落つる影絵は 振り返る肌 妬け野原 讌にさざめく愚妹な欲望を 止められない 高鳴る魔鐘 妖かしの花 乱れ咲く宵は 魔的で虚ろな悦楽さえ 嗚呼 私の羽に垂れた腐れと 然して淫らな拝謁に 飲み干されそう花 散り行く運命に 乱れ舞いて 抗えど 烈しく咲く程 虚しく散り行く 憐れぶ声も無く 妖かしの花 乱れ咲く宵は 魔的で虚ろな悦楽さえ 嗚呼 私の羽に垂れた腐れと 然して淫らで嫋やかな 排泄に押し流される 今も | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 咲き乱れる爛漫の 沁み返る香は 罌粟の花 密園に蠢く眩暈誘う四肢は 熟れ切らない 仄かなる魔性 褥に落つる影絵は 振り返る肌 妬け野原 讌にさざめく愚妹な欲望を 止められない 高鳴る魔鐘 妖かしの花 乱れ咲く宵は 魔的で虚ろな悦楽さえ 嗚呼 私の羽に垂れた腐れと 然して淫らな拝謁に 飲み干されそう花 散り行く運命に 乱れ舞いて 抗えど 烈しく咲く程 虚しく散り行く 憐れぶ声も無く 妖かしの花 乱れ咲く宵は 魔的で虚ろな悦楽さえ 嗚呼 私の羽に垂れた腐れと 然して淫らで嫋やかな 排泄に押し流される 今も |
陰陽師「東海の神、名は阿明 西海の神、名は祝良 南海の神、名は巨乗 北海の神、名は禺強 四海の大神、全知全霊の力を持ち 百鬼を避け、凶災を蕩う 我、常に月将を以て占時に加へ、 日辰陰陽を見る者なり」 荒ぶる森羅の魔物達よ 羅ごの夜に目覚めん 掲げる桔梗の星の上に 開かる光と陰の門 闇より出でたる魔性を祓い去る 光放つ十二神将 我が足に集い呪詛を込めて飛べ 此の世の和を結ばんが為 光は闇を裂き 風は雲を散らす 万象の力よこの両手の力と変れ 渦巻く暗雲天を殺し 現る凶事のうなりか 地獄に這いずる蟲の如く のたうつ哀れなる怨霊 舞い踊る邪気に朱の霊符を放ち 冥土送りの唄を唄う 戦慄く魔魅達を喰らう式神ども 骨を食み血肉を啜れよ 光は闇を裂き 風は雲を散らす 万象の力よこの両手の力と変れ 「今は昔、京の都に 人ならぬ力を操る者有り。 古井戸より冥界へと行き来し、 死者と語り物怪とたわむる。 数多の式神を使役し、 満月の夜には魔物に跨がり 天を駆けたという。 其の者を人は、陰陽師と呼ぶ。」 闇夜に綾なす魑魅魍魎の群れ 冥府の藻屑と引き裂かん 轟く雷鳴その叫びの果てに 紅蓮の火を上げる地獄へ 還れ魔の民よ二度と目覚めぬ様 結んだ印に情けを込め 鎮まる魂 黄泉の底で眠れ 哀れなる性を忘れ去り 光は闇を裂き 風は雲を散らす 万象の力よこの両手の力と変れ | 陰陽座 | 黒猫 | 黒猫・瞬火 | | 「東海の神、名は阿明 西海の神、名は祝良 南海の神、名は巨乗 北海の神、名は禺強 四海の大神、全知全霊の力を持ち 百鬼を避け、凶災を蕩う 我、常に月将を以て占時に加へ、 日辰陰陽を見る者なり」 荒ぶる森羅の魔物達よ 羅ごの夜に目覚めん 掲げる桔梗の星の上に 開かる光と陰の門 闇より出でたる魔性を祓い去る 光放つ十二神将 我が足に集い呪詛を込めて飛べ 此の世の和を結ばんが為 光は闇を裂き 風は雲を散らす 万象の力よこの両手の力と変れ 渦巻く暗雲天を殺し 現る凶事のうなりか 地獄に這いずる蟲の如く のたうつ哀れなる怨霊 舞い踊る邪気に朱の霊符を放ち 冥土送りの唄を唄う 戦慄く魔魅達を喰らう式神ども 骨を食み血肉を啜れよ 光は闇を裂き 風は雲を散らす 万象の力よこの両手の力と変れ 「今は昔、京の都に 人ならぬ力を操る者有り。 古井戸より冥界へと行き来し、 死者と語り物怪とたわむる。 数多の式神を使役し、 満月の夜には魔物に跨がり 天を駆けたという。 其の者を人は、陰陽師と呼ぶ。」 闇夜に綾なす魑魅魍魎の群れ 冥府の藻屑と引き裂かん 轟く雷鳴その叫びの果てに 紅蓮の火を上げる地獄へ 還れ魔の民よ二度と目覚めぬ様 結んだ印に情けを込め 鎮まる魂 黄泉の底で眠れ 哀れなる性を忘れ去り 光は闇を裂き 風は雲を散らす 万象の力よこの両手の力と変れ |
桜花忍法帖眼指で 殺したい 絡む闇に 諍う 念い 強く 両の眼に 宿して 情熱を 閉じ込めて 裏切れれば 泪は 要らぬ 焼べて 道ならぬ 番を 咲き乱る 花の哀れが 私語く 触れなば 堕ちよ 無影の 徒と 桜の 宙 あなたに響く 祈り 運命の 随 ふたりを繋ぐ 雲路 結びかけた 指を 優しく 解けば 然う 少しずつ 彼の日に 還る 愛しさを 殺したい 只 無闇に 逆巻く 想い 酷く 遠き日と 紛えて 生滅を 翫ぶ 企ちなら 慈眼は要らぬ 渾て 音も無く 砕いて 聳え 征く 叢雲に待つ 魔道よ 残らず 爆ぜよ 悔悟を 抱いて 桜の 宙 あなたに響く 祈り 運命の 随 ふたりを繋ぐ 雲路 結びかけた 指を 優しく 解けば 然う 精神だけ 彼の日に 還る 帷は 眼で下ろす 瞼の 夜を為す 未だ 明ける 残花の 色を 視よ 其は 必じ 散るとも 逆う 桜の 宙 あなたに響く 祈り 運命の 随 ふたりを繋ぐ 雲路 解きかけた 指を 優しく 結べば もう 戻れぬ 彼の樹のもと 舞い落ちる 弔(い 殉う 花に 只 閉じる 未練に怖じる 心 愛を 湛う 矛で 此の盾を 打てば 然う 来る日が 桜に睡る | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | 陰陽座・瞬火 | 眼指で 殺したい 絡む闇に 諍う 念い 強く 両の眼に 宿して 情熱を 閉じ込めて 裏切れれば 泪は 要らぬ 焼べて 道ならぬ 番を 咲き乱る 花の哀れが 私語く 触れなば 堕ちよ 無影の 徒と 桜の 宙 あなたに響く 祈り 運命の 随 ふたりを繋ぐ 雲路 結びかけた 指を 優しく 解けば 然う 少しずつ 彼の日に 還る 愛しさを 殺したい 只 無闇に 逆巻く 想い 酷く 遠き日と 紛えて 生滅を 翫ぶ 企ちなら 慈眼は要らぬ 渾て 音も無く 砕いて 聳え 征く 叢雲に待つ 魔道よ 残らず 爆ぜよ 悔悟を 抱いて 桜の 宙 あなたに響く 祈り 運命の 随 ふたりを繋ぐ 雲路 結びかけた 指を 優しく 解けば 然う 精神だけ 彼の日に 還る 帷は 眼で下ろす 瞼の 夜を為す 未だ 明ける 残花の 色を 視よ 其は 必じ 散るとも 逆う 桜の 宙 あなたに響く 祈り 運命の 随 ふたりを繋ぐ 雲路 解きかけた 指を 優しく 結べば もう 戻れぬ 彼の樹のもと 舞い落ちる 弔(い 殉う 花に 只 閉じる 未練に怖じる 心 愛を 湛う 矛で 此の盾を 打てば 然う 来る日が 桜に睡る |
月に叢雲花に風謦が囁いている 翳りの淵は身悶える 時が轟いている 路傍の人は行き過ぎる 啓示の月が夢に舞う 一瞬の刻を 花に生まれて甘に咲いて 慶事の月が雨に啼く 一瞬の刻を 雲に焦がれて風は凪いで 末那が揺らめいている 滾りの韃は翻る 澱が蠢いている 返しの前に短くなる 啓示の月が夢に舞う 一瞬の刻を 花に生まれて甘に咲いて 慶事の月が雨に啼く 一瞬の刻を 雲に焦がれて風は凪いで 華やいだ虚飾の風の宿りから 雲の切れ間仰ぎ謳う 啓示の月が夢に舞う 一瞬の刻を 花に生まれて甘に咲いて 慶事の月が雨に啼く 一瞬の刻を 雲に焦がれて風は凪いで 啓示の月が夢に舞う 一瞬の刻を 花に生まれて甘に咲いて 慶事の月が雨に啼く 一瞬の刻を 雲に焦がれて風は凪いで | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 謦が囁いている 翳りの淵は身悶える 時が轟いている 路傍の人は行き過ぎる 啓示の月が夢に舞う 一瞬の刻を 花に生まれて甘に咲いて 慶事の月が雨に啼く 一瞬の刻を 雲に焦がれて風は凪いで 末那が揺らめいている 滾りの韃は翻る 澱が蠢いている 返しの前に短くなる 啓示の月が夢に舞う 一瞬の刻を 花に生まれて甘に咲いて 慶事の月が雨に啼く 一瞬の刻を 雲に焦がれて風は凪いで 華やいだ虚飾の風の宿りから 雲の切れ間仰ぎ謳う 啓示の月が夢に舞う 一瞬の刻を 花に生まれて甘に咲いて 慶事の月が雨に啼く 一瞬の刻を 雲に焦がれて風は凪いで 啓示の月が夢に舞う 一瞬の刻を 花に生まれて甘に咲いて 慶事の月が雨に啼く 一瞬の刻を 雲に焦がれて風は凪いで |
組曲「義経」~悪忌判官賽の河原に 打ち捨てる 誓いを染める 白旗 裂ける血汐 闇に啼いて 錯誤を匕とす 伽藍堂の正義と 現世の渾てを 呉れてやる 此の悪の力で 代価に 愛の証を呉れないか 眩く満ちる朝と 苟且の天を 呉れてやる 此の夜の力で 帷を 染め往く 白 西の彼方に 押し寄せる 祈りを込める 白浜 哮る肉を 闇に投いで 覚悟は一つと 伽藍堂の正義と 現世の渾てを 呉れてやる 此の悪の力で 代価に 哀の言葉を呉れないか 眩く満ちる朝と 苟且の天を 呉れてやる 此の夜の力で 帷に 散り逝く 赤 昏き み空は 心まで 癈に堕ちる 赤い膿も 白い衣も 黒き傲りに澱み 伽藍堂の正義と 現世の渾てを 呉れてやる 此の黄泉の力で 代価に 燃える最期を呉れないか 眩く満ちる朝と 苟且の天を 呉れてやる 此の愛の力で 幾瀬も 栄ゆるは 黒 | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 賽の河原に 打ち捨てる 誓いを染める 白旗 裂ける血汐 闇に啼いて 錯誤を匕とす 伽藍堂の正義と 現世の渾てを 呉れてやる 此の悪の力で 代価に 愛の証を呉れないか 眩く満ちる朝と 苟且の天を 呉れてやる 此の夜の力で 帷を 染め往く 白 西の彼方に 押し寄せる 祈りを込める 白浜 哮る肉を 闇に投いで 覚悟は一つと 伽藍堂の正義と 現世の渾てを 呉れてやる 此の悪の力で 代価に 哀の言葉を呉れないか 眩く満ちる朝と 苟且の天を 呉れてやる 此の夜の力で 帷に 散り逝く 赤 昏き み空は 心まで 癈に堕ちる 赤い膿も 白い衣も 黒き傲りに澱み 伽藍堂の正義と 現世の渾てを 呉れてやる 此の黄泉の力で 代価に 燃える最期を呉れないか 眩く満ちる朝と 苟且の天を 呉れてやる 此の愛の力で 幾瀬も 栄ゆるは 黒 |
蒼き独眼戯れに 縺れし 糸に 箍 抄い取られ 疾うに 無くした 神の綱 只 己を 懸けて 抗うは 穢れ無き 守の 真名 遺す為 誓いの 縁で 遂ぐ 降るを 悔ゆる 惑い 其は 武人の 性 理も無き 為置なら もう 情は 要らぬ 抗うは 細なる 波の 未だ 果てぬ為 終焉を 背にして 立つ 差し零す 蹤血の 鮮やぐ 紅 哉 運命の 証 何も彼もが 呑まれゆく 望まざる 紮げりに 只 術も無く 覆うは 大牙の 闇 叫びも 掠れど 曇り無き 此の 蒼き 眼差しを 今 月に代え 崎嶇など 斬り捨て 憚る | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 戯れに 縺れし 糸に 箍 抄い取られ 疾うに 無くした 神の綱 只 己を 懸けて 抗うは 穢れ無き 守の 真名 遺す為 誓いの 縁で 遂ぐ 降るを 悔ゆる 惑い 其は 武人の 性 理も無き 為置なら もう 情は 要らぬ 抗うは 細なる 波の 未だ 果てぬ為 終焉を 背にして 立つ 差し零す 蹤血の 鮮やぐ 紅 哉 運命の 証 何も彼もが 呑まれゆく 望まざる 紮げりに 只 術も無く 覆うは 大牙の 闇 叫びも 掠れど 曇り無き 此の 蒼き 眼差しを 今 月に代え 崎嶇など 斬り捨て 憚る |
蛟龍の巫女 嗚呼 渾てを 愁いて 天へ昇り行く 龍の面影は 彼の蛟龍の儘 微笑みに宿した 引き留む想いを 掻き消す雨風 躊躇いは偽薬 幽遠の裁きの下に 滅び逝く我らを 救う者 永久に行き帰す 人の過ちの湖 贖 其れすらも 被せて 殉ふ 浄潔は 責めて 餞の印 纏いし 巫の衣を 染める 光よ 褪すまで 守り継ぐ 回生の綱を 幣える寸余に 解き放つ 任を 我が旨に窶した 人々の虚礼 万古の泉が 懈怠を暴く 悠遠の堕胎の如き 驕り呉る我らを 燃やせ 永久に行き帰す 人の過ちの湖 贖 其れすらも 被せて 殉ふ 浄潔は 責めて 餞の印 纏いし 巫の衣を 染める 光よ 優婉の焔の如く 滅び逝く我らを 灰にして 永久に行き帰す 人の過ちの湖 贖 其れすらも 被せて 殉ふ 浄潔は 責めて 餞の印 纏いし 巫の衣が 朱に 染まりて 天を仰げ 満ちる 粛清の威光 崇めし 鈍は 狂りて 唱う 救済など 渾て 砂上の桜 寄り臥せ 此の星を喰らい 廻る 生命よ | 陰陽座 | 瞬火 | 黒猫 | | 嗚呼 渾てを 愁いて 天へ昇り行く 龍の面影は 彼の蛟龍の儘 微笑みに宿した 引き留む想いを 掻き消す雨風 躊躇いは偽薬 幽遠の裁きの下に 滅び逝く我らを 救う者 永久に行き帰す 人の過ちの湖 贖 其れすらも 被せて 殉ふ 浄潔は 責めて 餞の印 纏いし 巫の衣を 染める 光よ 褪すまで 守り継ぐ 回生の綱を 幣える寸余に 解き放つ 任を 我が旨に窶した 人々の虚礼 万古の泉が 懈怠を暴く 悠遠の堕胎の如き 驕り呉る我らを 燃やせ 永久に行き帰す 人の過ちの湖 贖 其れすらも 被せて 殉ふ 浄潔は 責めて 餞の印 纏いし 巫の衣を 染める 光よ 優婉の焔の如く 滅び逝く我らを 灰にして 永久に行き帰す 人の過ちの湖 贖 其れすらも 被せて 殉ふ 浄潔は 責めて 餞の印 纏いし 巫の衣が 朱に 染まりて 天を仰げ 満ちる 粛清の威光 崇めし 鈍は 狂りて 唱う 救済など 渾て 砂上の桜 寄り臥せ 此の星を喰らい 廻る 生命よ |
愛する者よ、死に候え 殺るのは 細工も 刃も 要らぬ 瞳子の 魔にて 自滅の 花と 散れ 俄の 破約に 道理を 求めても 運の火は 和ぎを知らず 争ふ 苛厳の 星が 揺らめき 彷徨い 竦む 心を 照らして 呉れる 己が 行き場など 此の 期する 刻の 果てにて 待て 永久に 停まぬ 斜道 転ぶならば 其の 奈落で 絶て 恋うのは 熟れざる 覚悟で 出来る 童子の 如(く 否むは 恥と 知れ 然らでは 斯の 冥き 闇を 呑み干せぬ 凍て付く儘 燃え焦がりて 奏ず 和弦の 響き 翳みて 忍びて 残る 純裏を 剥ぎて 切り裂く 己が 行き場など 此の 期する 刻の 果てにて 待て 永久に 停まぬ 斜道 転ぶならば 其の 奈落で 絶て 争ふ 苛厳の 星が 消ゆ 望みも 絶えし 心は 澄みやかに 澱む 生くるも 死ぬも 沙汰は無し 何れとて 離れるに 勝る 終焉は あらず 然らば 剣をとれ 名前無き 愛の 墓標を 刻め | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | 陰陽座・瞬火 | 殺るのは 細工も 刃も 要らぬ 瞳子の 魔にて 自滅の 花と 散れ 俄の 破約に 道理を 求めても 運の火は 和ぎを知らず 争ふ 苛厳の 星が 揺らめき 彷徨い 竦む 心を 照らして 呉れる 己が 行き場など 此の 期する 刻の 果てにて 待て 永久に 停まぬ 斜道 転ぶならば 其の 奈落で 絶て 恋うのは 熟れざる 覚悟で 出来る 童子の 如(く 否むは 恥と 知れ 然らでは 斯の 冥き 闇を 呑み干せぬ 凍て付く儘 燃え焦がりて 奏ず 和弦の 響き 翳みて 忍びて 残る 純裏を 剥ぎて 切り裂く 己が 行き場など 此の 期する 刻の 果てにて 待て 永久に 停まぬ 斜道 転ぶならば 其の 奈落で 絶て 争ふ 苛厳の 星が 消ゆ 望みも 絶えし 心は 澄みやかに 澱む 生くるも 死ぬも 沙汰は無し 何れとて 離れるに 勝る 終焉は あらず 然らば 剣をとれ 名前無き 愛の 墓標を 刻め |
甲賀忍法帖 下弦の月が 朧に揺れる 夜を 包む叢雲 磔られた 番う雛 絡める 非情の罠 嗚呼 今も燻ぶ 想い胸に 聢と宿らば (殲) 水の様に優しく 花の様に劇しく 震える 刃で 貫いて 宿命られた 涙を 瞳の奥 閉じても 貴方を 瞼が 憶えているの 無明の淵で 終焉を待つ 私は 噎ぶ身無し児 蹂み躙られた 尽る恋を 両手に 包んだ儘 もう 諍(あらが)えない 共に辿る 釁りの黄泉路を (殲) 水の様に優しく 花の様に劇しく 震える 刃で 貫いて 宿命られた 涙を 瞳の奥 閉じても 貴方を 瞼が 憶えているの 水の様に優しく 花の様に劇しく 震える 刃で 貫いて 宿命られた 涙を 瞳の奥 閉じても 流れる 血潮 止められない 蜜の様に零れて 徒の様に散りゆく 儚い 祈りを 掻き消して 宿命られた 二人を 葵闇が 裂いても 貴方と 揺蕩う 隠り世まで | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 下弦の月が 朧に揺れる 夜を 包む叢雲 磔られた 番う雛 絡める 非情の罠 嗚呼 今も燻ぶ 想い胸に 聢と宿らば (殲) 水の様に優しく 花の様に劇しく 震える 刃で 貫いて 宿命られた 涙を 瞳の奥 閉じても 貴方を 瞼が 憶えているの 無明の淵で 終焉を待つ 私は 噎ぶ身無し児 蹂み躙られた 尽る恋を 両手に 包んだ儘 もう 諍(あらが)えない 共に辿る 釁りの黄泉路を (殲) 水の様に優しく 花の様に劇しく 震える 刃で 貫いて 宿命られた 涙を 瞳の奥 閉じても 貴方を 瞼が 憶えているの 水の様に優しく 花の様に劇しく 震える 刃で 貫いて 宿命られた 涙を 瞳の奥 閉じても 流れる 血潮 止められない 蜜の様に零れて 徒の様に散りゆく 儚い 祈りを 掻き消して 宿命られた 二人を 葵闇が 裂いても 貴方と 揺蕩う 隠り世まで |