亥の子唄ここもひとつ いわいましょ いちでたら ふんまいて にで にっこりわろおて さんで さけつくって よっつよのなか よいよいに いつつ いつものごおとくに むっつ むびょうそくさいに ななつ なにごとないように やっつ やしきをたてならべ ここのつ こくらをたてひろげ とおで とうとうおさまった ほん ほんえーい めでたいな めでたいな めでたいものは おせんすよ おせんすかなめに いけほりて いけのしたに たおしつけ そのたにたおして かるときにゃ ひとくろかれば にせんごく ふたくろかれば しせんごく みくろもかれば こくしらぬ そのこめ さけにつくして さけはじょうざけ いずみさけ そのさけいっぱい のんだもんにゃ まんのちょうじゃと なりそうな ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ここのやしきは よいやしき ここのこどもは よいこども | 陰陽座 | 地方民謡 | 瞬火 | | ここもひとつ いわいましょ いちでたら ふんまいて にで にっこりわろおて さんで さけつくって よっつよのなか よいよいに いつつ いつものごおとくに むっつ むびょうそくさいに ななつ なにごとないように やっつ やしきをたてならべ ここのつ こくらをたてひろげ とおで とうとうおさまった ほん ほんえーい めでたいな めでたいな めでたいものは おせんすよ おせんすかなめに いけほりて いけのしたに たおしつけ そのたにたおして かるときにゃ ひとくろかれば にせんごく ふたくろかれば しせんごく みくろもかれば こくしらぬ そのこめ さけにつくして さけはじょうざけ いずみさけ そのさけいっぱい のんだもんにゃ まんのちょうじゃと なりそうな ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ほん ほんえーい ここのやしきは よいやしき ここのこどもは よいこども |
塗り壁旅路を行くは一方の 畏れを知らぬ剛の者 七分過ぎたるその刹那 見る目適わぬ 巨大な壁が 上を下へと取り乱し 途方に暮れて立ち尽くす 明日の宵には山越えて 邑君の許着かねばならぬ 嗚呼 繋ぎ止めた明日が 音もなく遠ざかり 繰り返す遺響の囁き 想いは潰えたと泣くより この身が朽ちる際まで 弛みなかれ 忌々しくもとぼとぼと 兵どもが夢の跡 諦むことも口惜しく 持ちたる杖で裾野を掃う 信じ難きやおとろしや 何時しか壁は消え入らむ 八方の手を尽くさねば 答えは出せぬ此の世はをかし 嗚呼 咎認めたはずが 声もなく立ち竦み 蒸し返す回向の呟き 想いは潰えたと泣くより この身が朽ちる際まで 弛みなく 想いは潰えたと泣くより この身が朽ちる際まで 弛みなかれ | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 旅路を行くは一方の 畏れを知らぬ剛の者 七分過ぎたるその刹那 見る目適わぬ 巨大な壁が 上を下へと取り乱し 途方に暮れて立ち尽くす 明日の宵には山越えて 邑君の許着かねばならぬ 嗚呼 繋ぎ止めた明日が 音もなく遠ざかり 繰り返す遺響の囁き 想いは潰えたと泣くより この身が朽ちる際まで 弛みなかれ 忌々しくもとぼとぼと 兵どもが夢の跡 諦むことも口惜しく 持ちたる杖で裾野を掃う 信じ難きやおとろしや 何時しか壁は消え入らむ 八方の手を尽くさねば 答えは出せぬ此の世はをかし 嗚呼 咎認めたはずが 声もなく立ち竦み 蒸し返す回向の呟き 想いは潰えたと泣くより この身が朽ちる際まで 弛みなく 想いは潰えたと泣くより この身が朽ちる際まで 弛みなかれ |
氷の楔いつか結ぶ運命の糸は 遠く彼岸の旅路と成りて… 愛しき人の骸を横たえて 血も通わぬ此の腕を齧る 降りゆく雪の白さに怯えては 終の知らせを待ちわびる 己が罪の深さを知りて 君を殺めた指を落とすとも 痛みも感じぬ氷の身は 命を絶つ事も許されず 雪の化身と生まれし業を 背負いて永遠に哭き続ける 愛する者達を抱き締める事さえ 叶わぬ孤独を生きるなら 紅く燃えさかる業火で此の身を 焼かれて地獄へと堕ちたい 雪は何処までも 白く降り積もる それは 終りなき罰の様に 愛する者達を抱き締める事さえ 叶わぬ孤独を生きるなら どうか燃えさかる業火で此の身を 焼き尽くし灰にして欲しい いつか結ぶ運命の糸は 固く氷の楔と成りて… | 陰陽座 | 黒猫 | 黒猫 | | いつか結ぶ運命の糸は 遠く彼岸の旅路と成りて… 愛しき人の骸を横たえて 血も通わぬ此の腕を齧る 降りゆく雪の白さに怯えては 終の知らせを待ちわびる 己が罪の深さを知りて 君を殺めた指を落とすとも 痛みも感じぬ氷の身は 命を絶つ事も許されず 雪の化身と生まれし業を 背負いて永遠に哭き続ける 愛する者達を抱き締める事さえ 叶わぬ孤独を生きるなら 紅く燃えさかる業火で此の身を 焼かれて地獄へと堕ちたい 雪は何処までも 白く降り積もる それは 終りなき罰の様に 愛する者達を抱き締める事さえ 叶わぬ孤独を生きるなら どうか燃えさかる業火で此の身を 焼き尽くし灰にして欲しい いつか結ぶ運命の糸は 固く氷の楔と成りて… |
奇子鮮やかな暗闇に独り 嗤い尽る白い徒花 幾重もの秘め事に揉まれ 生まれ出たことも消されて 愛を知ることもない間に 姶を白肌に湛えて 闇を出ることも叶わず 閉ざされた時の涅から 咲いても花に成れぬ悲劇の野草 その身を晒すことは月への戯笑 裂いても離れ得ぬは渾て惑い 闇に融け堕ちてゆく 涅槃まで 艶やかな嬌態に燃えて 血織り交ぜる黒い風穴 澱みから忌み事は生まれ 痼り残す それは人の性 愛を知ることもない間に 姶を白肌に湛えて 闇を出ることも叶わず 閉ざされた時の涅から 咲いても花に成れぬ悲劇の夜想 その身を晒すことは尽き得ぬ魔性 裂いても離れ得ぬは渾て惑い 闇に融け堕ちてゆく 涅槃まで 我が子に姉と呼ばれ、 この手に抱くことすら許されず 思うが儘、されるが儘に、 私という個は陵辱される 寒いよ…暗いよ…怖いよ…厭だ…出して… 此の世に生を受けた者を、己の私利私欲の為に 物同然の扱い。貴方達は、狂っています。 心のない、人間の皮を被った、醜い、鬼です。 お外に出たいよ… お祭りが見たいよ… おべべが着たいよ… おごっそ食べたいよ… あたしの心は、極限の閉塞の中で 歪んだ宝石になって燃え上がり、凍りつき、 愛することを求めて漂うの。 生きながらにして 悦びを知らず 幽玄の澱で 哀を貪る 夜には嗤い 朝には踊る 暗闇に住まう 妖艶な蟲よ 愛を知ることもない間に 姶を白肌に湛えて 闇を出ることも叶わず 閉ざされた時の涅から 咲いても花に成れぬ悲劇の野草 その身を晒すことは月への戯笑 裂いても離れ得ぬは渾て惑い 闇に融け堕ちてゆく 涅槃まで | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 鮮やかな暗闇に独り 嗤い尽る白い徒花 幾重もの秘め事に揉まれ 生まれ出たことも消されて 愛を知ることもない間に 姶を白肌に湛えて 闇を出ることも叶わず 閉ざされた時の涅から 咲いても花に成れぬ悲劇の野草 その身を晒すことは月への戯笑 裂いても離れ得ぬは渾て惑い 闇に融け堕ちてゆく 涅槃まで 艶やかな嬌態に燃えて 血織り交ぜる黒い風穴 澱みから忌み事は生まれ 痼り残す それは人の性 愛を知ることもない間に 姶を白肌に湛えて 闇を出ることも叶わず 閉ざされた時の涅から 咲いても花に成れぬ悲劇の夜想 その身を晒すことは尽き得ぬ魔性 裂いても離れ得ぬは渾て惑い 闇に融け堕ちてゆく 涅槃まで 我が子に姉と呼ばれ、 この手に抱くことすら許されず 思うが儘、されるが儘に、 私という個は陵辱される 寒いよ…暗いよ…怖いよ…厭だ…出して… 此の世に生を受けた者を、己の私利私欲の為に 物同然の扱い。貴方達は、狂っています。 心のない、人間の皮を被った、醜い、鬼です。 お外に出たいよ… お祭りが見たいよ… おべべが着たいよ… おごっそ食べたいよ… あたしの心は、極限の閉塞の中で 歪んだ宝石になって燃え上がり、凍りつき、 愛することを求めて漂うの。 生きながらにして 悦びを知らず 幽玄の澱で 哀を貪る 夜には嗤い 朝には踊る 暗闇に住まう 妖艶な蟲よ 愛を知ることもない間に 姶を白肌に湛えて 闇を出ることも叶わず 閉ざされた時の涅から 咲いても花に成れぬ悲劇の野草 その身を晒すことは月への戯笑 裂いても離れ得ぬは渾て惑い 闇に融け堕ちてゆく 涅槃まで |
がいながてやおぉいちにぃの、さんよいどぉ… おぉとろっしゃぁ どげながぞ がいながてや ええろ、ええろて 皆ゆうちょらい まだ若いがに しゃんとしちょらい 右上がりで 飛んで跳んで舞って てやてやてやてや 好きながてや 歌唄うが 新しい夜が明けて 仄めきだす宇宙 がいながてや 明日の真ん中では 光浴びて泳いでいたいよ 嘘やないちや まっこと がいながてや 下手の横好きこそ物の上手 右回りで もうて儲けないわい てやてやてやてや 止めれんがよ 音紡ぐが 新しい夜が明けて 仄めきだす宇宙 がいながてや 明日の真ん中では 光浴びて泳いでいたいよ おぉいちにぃの、さんよいどぉ… おぉとろっしゃぁ どげながぞ がいながてや 新しい夜が明けて 仄めきだす宇宙 がいながてや 明日の真ん中では 光浴びて泳ぐ 真新しい世が明けて 輝きだす宇宙 がいながてや 水の元のほとりで 光浴びて咲くや此花が | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | おぉいちにぃの、さんよいどぉ… おぉとろっしゃぁ どげながぞ がいながてや ええろ、ええろて 皆ゆうちょらい まだ若いがに しゃんとしちょらい 右上がりで 飛んで跳んで舞って てやてやてやてや 好きながてや 歌唄うが 新しい夜が明けて 仄めきだす宇宙 がいながてや 明日の真ん中では 光浴びて泳いでいたいよ 嘘やないちや まっこと がいながてや 下手の横好きこそ物の上手 右回りで もうて儲けないわい てやてやてやてや 止めれんがよ 音紡ぐが 新しい夜が明けて 仄めきだす宇宙 がいながてや 明日の真ん中では 光浴びて泳いでいたいよ おぉいちにぃの、さんよいどぉ… おぉとろっしゃぁ どげながぞ がいながてや 新しい夜が明けて 仄めきだす宇宙 がいながてや 明日の真ん中では 光浴びて泳ぐ 真新しい世が明けて 輝きだす宇宙 がいながてや 水の元のほとりで 光浴びて咲くや此花が |
式を駆る者荒ぶる闇の蠢き 其れは時媚鬼の所作り 近付く謀りの蟲毒 彼は醜き驕り 深い邪にまみれた 血みどろの業 虚に流し込めども 今式を打つ 撫でた護符を塗り潰し 其の時を待つ 罪穢れの澱みを着せて 果てなき夜の導き 其れは餌食の虚耗 凍てつくばかりの孤独 此が邪道の報い 無惨な繰り言に 耳を貸しながら 無漏の閾値を探る 今式を打つ 撫でた護符を塗り潰し 其の時を待つ 罪穢れの澱みを着せて 折しも限りの月を 叢雲が呑み 卒塔婆を彩る花は 夜風に揺蕩い 今式を打つ 撫でた護符を塗り潰し 其の時を待つ 罪穢れの澱みを着せて | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 荒ぶる闇の蠢き 其れは時媚鬼の所作り 近付く謀りの蟲毒 彼は醜き驕り 深い邪にまみれた 血みどろの業 虚に流し込めども 今式を打つ 撫でた護符を塗り潰し 其の時を待つ 罪穢れの澱みを着せて 果てなき夜の導き 其れは餌食の虚耗 凍てつくばかりの孤独 此が邪道の報い 無惨な繰り言に 耳を貸しながら 無漏の閾値を探る 今式を打つ 撫でた護符を塗り潰し 其の時を待つ 罪穢れの澱みを着せて 折しも限りの月を 叢雲が呑み 卒塔婆を彩る花は 夜風に揺蕩い 今式を打つ 撫でた護符を塗り潰し 其の時を待つ 罪穢れの澱みを着せて |
鼓動其の瞳を 開いた夜 此の手に 誓った 彼の背を 超える力 己が 裡に 在りやと 春には 喚起を噴き 夏には 怠り 秋こそ 就けんと起ち 冬に 見切り戯ける 諧声も 全に擦れて 通り過ぎる 嘆声は 雨に濡れて 湿る 木霊 空に臨まば 揺れる 撓に 歪む心を 蒼き鼓動で 裂ける胸 観じて 東 朝を迎え 西から 帆を出し 南の 風の吹子 北に 明日を眺める 内命は 折に触れて 魂責める 大兄の 詭謀 除けて 手繰る捷路 空に臨まば 揺れる 撓に 歪む心を 蒼き鼓動で 裂ける胸 観じて 此の鼓動が 突き上げる 錯れる 乱り胸 観じて 空に臨まば 揺れる 撓に 歪む心を 蒼き鼓動で 翔る胸焦がして | 陰陽座 | 瞬火 | 狩姦 | | 其の瞳を 開いた夜 此の手に 誓った 彼の背を 超える力 己が 裡に 在りやと 春には 喚起を噴き 夏には 怠り 秋こそ 就けんと起ち 冬に 見切り戯ける 諧声も 全に擦れて 通り過ぎる 嘆声は 雨に濡れて 湿る 木霊 空に臨まば 揺れる 撓に 歪む心を 蒼き鼓動で 裂ける胸 観じて 東 朝を迎え 西から 帆を出し 南の 風の吹子 北に 明日を眺める 内命は 折に触れて 魂責める 大兄の 詭謀 除けて 手繰る捷路 空に臨まば 揺れる 撓に 歪む心を 蒼き鼓動で 裂ける胸 観じて 此の鼓動が 突き上げる 錯れる 乱り胸 観じて 空に臨まば 揺れる 撓に 歪む心を 蒼き鼓動で 翔る胸焦がして |
桜花ノ理春つ方天空の彼方に暈けて 垣間見ゆ一片の秘めた意図 明日の見えぬ頽廃の渦中で 洞ろな雲は散り落ちて 深い闇を根差す 桜花の花弁の薄闇にて 逢見ゆ人知れぬ蜘蛛の糸 鹹草のごとく生くる力 憂き世の蜘蛛は地に落ちて やがて巣を廻らす 今 狂い咲きの桜の下では 泡沫の紡糸 夢の淵で佇むあの日の 忘れかけた理 春つ方天空の彼方に暈けて 今 狂い咲きの桜の下では 泡沫の紡糸 夢の淵で佇むあの日を 邂逅すれど独り されど今 狂い咲きの桜の下では 泡沫の紡糸 夢の淵で佇むあの日の 運命られた理 | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 春つ方天空の彼方に暈けて 垣間見ゆ一片の秘めた意図 明日の見えぬ頽廃の渦中で 洞ろな雲は散り落ちて 深い闇を根差す 桜花の花弁の薄闇にて 逢見ゆ人知れぬ蜘蛛の糸 鹹草のごとく生くる力 憂き世の蜘蛛は地に落ちて やがて巣を廻らす 今 狂い咲きの桜の下では 泡沫の紡糸 夢の淵で佇むあの日の 忘れかけた理 春つ方天空の彼方に暈けて 今 狂い咲きの桜の下では 泡沫の紡糸 夢の淵で佇むあの日を 邂逅すれど独り されど今 狂い咲きの桜の下では 泡沫の紡糸 夢の淵で佇むあの日の 運命られた理 |
百の鬼が夜を行く(百鬼)夜闇を切り裂いて 有象無象の異形が (百鬼)練り歩く月一度の 我が物顔の鹵簿 蝕え尽く京の都に 哀れに横たわる骸 この世に残した怨み 幾許か晴らさんと 月が燃え尽きた天の火の 赤と黒の下 溢れ出した百の鬼が 我先と夜を行く (百鬼)天変地異の前触れ 己が所業の代償 (百鬼)逃げ出す事も叶わず あれよあれよの頓死陰陽の狭間から 響き渡る笑い声 あの世で結んだ契り 永久に忘れじと 月が燃え尽きた天の火の 赤と黒の下 溢れ出した百の鬼が 挙り夜を行く 闇が踊り出す巳の日の 弥生の空には 溢れ出した百の鬼が 我先と夜を行く 矮小なり、姑息なり 憎き藤原、醍醐の一族 既に亡き者時平に 代わりて屠る子々孫々ども | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火・招鬼 | | (百鬼)夜闇を切り裂いて 有象無象の異形が (百鬼)練り歩く月一度の 我が物顔の鹵簿 蝕え尽く京の都に 哀れに横たわる骸 この世に残した怨み 幾許か晴らさんと 月が燃え尽きた天の火の 赤と黒の下 溢れ出した百の鬼が 我先と夜を行く (百鬼)天変地異の前触れ 己が所業の代償 (百鬼)逃げ出す事も叶わず あれよあれよの頓死陰陽の狭間から 響き渡る笑い声 あの世で結んだ契り 永久に忘れじと 月が燃え尽きた天の火の 赤と黒の下 溢れ出した百の鬼が 挙り夜を行く 闇が踊り出す巳の日の 弥生の空には 溢れ出した百の鬼が 我先と夜を行く 矮小なり、姑息なり 憎き藤原、醍醐の一族 既に亡き者時平に 代わりて屠る子々孫々ども |
睡微睡と眩暈の 騒めきの檻で 堪え難き 亡状に 浮腫む我の躯 賢しく無くとも 魯鈍に非ず 故しの寝糸を 怪しみ創めた 嗚呼 肱の蛆 佯を 照らし出して 深い睡りに 食され眩いて 嫋やいで 昏冥と夜光に 爛れし総身で 掛替えぬ 玄孫を 屠るは 穢の内羅 及びで無くとも 烏滸には非ず 頑愚の戯 過ぐ世は寂れた 紅い 血に怖じ 何時の間にか 誰殺がれて 深い睡りに 食され眩いて 嫋やいで 赫き迄 腐で縅すの 閃く其の目見に泛ぶは 泪 嗚呼 肱の蛆 佯を 照らし出して 深い睡りに 圧されまじと 星を鎖した儘で 沙の誘いに 堕ちる目方に 差し延べて 邀ふ醒に 澱まぬ意志 其の聲を | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 微睡と眩暈の 騒めきの檻で 堪え難き 亡状に 浮腫む我の躯 賢しく無くとも 魯鈍に非ず 故しの寝糸を 怪しみ創めた 嗚呼 肱の蛆 佯を 照らし出して 深い睡りに 食され眩いて 嫋やいで 昏冥と夜光に 爛れし総身で 掛替えぬ 玄孫を 屠るは 穢の内羅 及びで無くとも 烏滸には非ず 頑愚の戯 過ぐ世は寂れた 紅い 血に怖じ 何時の間にか 誰殺がれて 深い睡りに 食され眩いて 嫋やいで 赫き迄 腐で縅すの 閃く其の目見に泛ぶは 泪 嗚呼 肱の蛆 佯を 照らし出して 深い睡りに 圧されまじと 星を鎖した儘で 沙の誘いに 堕ちる目方に 差し延べて 邀ふ醒に 澱まぬ意志 其の聲を |
陰陽師「東海の神、名は阿明 西海の神、名は祝良 南海の神、名は巨乗 北海の神、名は禺強 四海の大神、全知全霊の力を持ち 百鬼を避け、凶災を蕩う 我、常に月将を以て占時に加へ、 日辰陰陽を見る者なり」 荒ぶる森羅の魔物達よ 羅ごの夜に目覚めん 掲げる桔梗の星の上に 開かる光と陰の門 闇より出でたる魔性を祓い去る 光放つ十二神将 我が足に集い呪詛を込めて飛べ 此の世の和を結ばんが為 光は闇を裂き 風は雲を散らす 万象の力よこの両手の力と変れ 渦巻く暗雲天を殺し 現る凶事のうなりか 地獄に這いずる蟲の如く のたうつ哀れなる怨霊 舞い踊る邪気に朱の霊符を放ち 冥土送りの唄を唄う 戦慄く魔魅達を喰らう式神ども 骨を食み血肉を啜れよ 光は闇を裂き 風は雲を散らす 万象の力よこの両手の力と変れ 「今は昔、京の都に 人ならぬ力を操る者有り。 古井戸より冥界へと行き来し、 死者と語り物怪とたわむる。 数多の式神を使役し、 満月の夜には魔物に跨がり 天を駆けたという。 其の者を人は、陰陽師と呼ぶ。」 闇夜に綾なす魑魅魍魎の群れ 冥府の藻屑と引き裂かん 轟く雷鳴その叫びの果てに 紅蓮の火を上げる地獄へ 還れ魔の民よ二度と目覚めぬ様 結んだ印に情けを込め 鎮まる魂 黄泉の底で眠れ 哀れなる性を忘れ去り 光は闇を裂き 風は雲を散らす 万象の力よこの両手の力と変れ | 陰陽座 | 黒猫 | 黒猫・瞬火 | | 「東海の神、名は阿明 西海の神、名は祝良 南海の神、名は巨乗 北海の神、名は禺強 四海の大神、全知全霊の力を持ち 百鬼を避け、凶災を蕩う 我、常に月将を以て占時に加へ、 日辰陰陽を見る者なり」 荒ぶる森羅の魔物達よ 羅ごの夜に目覚めん 掲げる桔梗の星の上に 開かる光と陰の門 闇より出でたる魔性を祓い去る 光放つ十二神将 我が足に集い呪詛を込めて飛べ 此の世の和を結ばんが為 光は闇を裂き 風は雲を散らす 万象の力よこの両手の力と変れ 渦巻く暗雲天を殺し 現る凶事のうなりか 地獄に這いずる蟲の如く のたうつ哀れなる怨霊 舞い踊る邪気に朱の霊符を放ち 冥土送りの唄を唄う 戦慄く魔魅達を喰らう式神ども 骨を食み血肉を啜れよ 光は闇を裂き 風は雲を散らす 万象の力よこの両手の力と変れ 「今は昔、京の都に 人ならぬ力を操る者有り。 古井戸より冥界へと行き来し、 死者と語り物怪とたわむる。 数多の式神を使役し、 満月の夜には魔物に跨がり 天を駆けたという。 其の者を人は、陰陽師と呼ぶ。」 闇夜に綾なす魑魅魍魎の群れ 冥府の藻屑と引き裂かん 轟く雷鳴その叫びの果てに 紅蓮の火を上げる地獄へ 還れ魔の民よ二度と目覚めぬ様 結んだ印に情けを込め 鎮まる魂 黄泉の底で眠れ 哀れなる性を忘れ去り 光は闇を裂き 風は雲を散らす 万象の力よこの両手の力と変れ |
静ヶ沼仄めく 情の糸を手繰り ささめく 想いに幕を閉じる 常夜 窮み 落つる 眠り 己が 業を 垣間 見ゆ 睡蓮に口付け 静けさに包まれて 穏やかに戦いて 何時の間に 涙溢る 浅き夢の中で 蠢く 迷いの枷を除き ひさめく 名残の足音に喚く 冥き 水面 映る 影と 月を 道連れ 爪先 伸ばし 震える身体預け 静けさに包まれて 穏やかに戦いて 何時の間に 涙溢る 浅き夢の中で 沈む我が身を 幾重の御霊が 此処よ来たれと 囀り廻り 白き衣の 袂を引きて 深い眠りの 腕に抱かれて 静けさに包まれて 穏やかに戦いて 何時の間に 涙溢る 浅き夢の中で 静けさに噎せ返り 愚かさに戦慄いて 畢の際を 邀える 浅き夢に 深く沈み 声は 遠く 消ゆる | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | 陰陽座・瞬火 | 仄めく 情の糸を手繰り ささめく 想いに幕を閉じる 常夜 窮み 落つる 眠り 己が 業を 垣間 見ゆ 睡蓮に口付け 静けさに包まれて 穏やかに戦いて 何時の間に 涙溢る 浅き夢の中で 蠢く 迷いの枷を除き ひさめく 名残の足音に喚く 冥き 水面 映る 影と 月を 道連れ 爪先 伸ばし 震える身体預け 静けさに包まれて 穏やかに戦いて 何時の間に 涙溢る 浅き夢の中で 沈む我が身を 幾重の御霊が 此処よ来たれと 囀り廻り 白き衣の 袂を引きて 深い眠りの 腕に抱かれて 静けさに包まれて 穏やかに戦いて 何時の間に 涙溢る 浅き夢の中で 静けさに噎せ返り 愚かさに戦慄いて 畢の際を 邀える 浅き夢に 深く沈み 声は 遠く 消ゆる |
悪路王踏んじがるは土蜘蛛の がったり頭の鬼の倅 勿体振ったり待ったり狩ったりせぬ 時化た ちょんがれ朝廷にゃ服わぬ (逆行! 逆行! 逆行!)我精の (逆行! 逆行! 逆行!)魂 (逆行! 逆行! 逆行!)堕すらば (逆行! 逆行! 逆行!)潮時よ ふん縛るは土蜘蛛の ばったり臀部の鬼の汚れ 一切合切伐採獺祭喝采! 陳ねた 雄鶏御宅にゃ取り合わぬ (逆行! 逆行! 逆行!)我精の (逆行! 逆行! 逆行!)魂 (逆行! 逆行! 逆行!)堕すらば (逆行! 逆行! 逆行!)潮時よ 愚にも付かぬ 駁論を 実しやかに 垂れ流す 其処には無く(無い無い) 此処にだけ在る(在る在る) 絵にも描けぬ 空論を 為たり顔で 仄めかす 其処には無く(無い無い) 此処にだけ在る(在る在る) 何処にも無い(無い無い) 痴めく 姿を 最期に 聢と見届けよ (逆行! 逆行! 逆行!)我精の (逆行! 逆行! 逆行!)魂 (逆行! 逆行! 逆行!)堕すらば (逆行! 逆行! 逆行!)潮時よ (逆行! 逆行! 逆行!)我精の (逆行! 逆行! 逆行!)魂 (逆行! 逆行! 逆行!)摩すらば (逆行! 逆行! 逆行!)勝鬨よ | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | 陰陽座・瞬火 | 踏んじがるは土蜘蛛の がったり頭の鬼の倅 勿体振ったり待ったり狩ったりせぬ 時化た ちょんがれ朝廷にゃ服わぬ (逆行! 逆行! 逆行!)我精の (逆行! 逆行! 逆行!)魂 (逆行! 逆行! 逆行!)堕すらば (逆行! 逆行! 逆行!)潮時よ ふん縛るは土蜘蛛の ばったり臀部の鬼の汚れ 一切合切伐採獺祭喝采! 陳ねた 雄鶏御宅にゃ取り合わぬ (逆行! 逆行! 逆行!)我精の (逆行! 逆行! 逆行!)魂 (逆行! 逆行! 逆行!)堕すらば (逆行! 逆行! 逆行!)潮時よ 愚にも付かぬ 駁論を 実しやかに 垂れ流す 其処には無く(無い無い) 此処にだけ在る(在る在る) 絵にも描けぬ 空論を 為たり顔で 仄めかす 其処には無く(無い無い) 此処にだけ在る(在る在る) 何処にも無い(無い無い) 痴めく 姿を 最期に 聢と見届けよ (逆行! 逆行! 逆行!)我精の (逆行! 逆行! 逆行!)魂 (逆行! 逆行! 逆行!)堕すらば (逆行! 逆行! 逆行!)潮時よ (逆行! 逆行! 逆行!)我精の (逆行! 逆行! 逆行!)魂 (逆行! 逆行! 逆行!)摩すらば (逆行! 逆行! 逆行!)勝鬨よ |
醒醒めた蒼い月も直ぐに 後ろに在る故 抱き締めた儘 銀に染めて 霽れた貌 斎槻の直路 一路に歩かば 唯 此の瞳に映る 風に踊る田菜 詞を弄しても 愛を騙っても 滲み出す汚泥は 隠し切れない 無頼を気取っても 悪を誇っても 捨てきれぬ 真心 醒めた蒼い月も直ぐに 後ろに在る故 抱き締めた儘 銀に染めて 霽れた貌 斎槻の直路 一路に歩かば 唯 此の瞳に映る 風に踊る田菜 左様 己と向き合うことを 恐れ謀る 何かを求むなら 瞳を見開いて 胸の臆で 睡る光 誰でもなく我を羽包んで 醒めた蒼い月も直ぐに 後ろに在る故 抱き締めた儘 銀に染めて 霽れた貌で槻を潜り 一路に歩かば 未だ 此の瞳に宿る 醒め創めた光を 止められない故 | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | 陰陽座・瞬火 | 醒めた蒼い月も直ぐに 後ろに在る故 抱き締めた儘 銀に染めて 霽れた貌 斎槻の直路 一路に歩かば 唯 此の瞳に映る 風に踊る田菜 詞を弄しても 愛を騙っても 滲み出す汚泥は 隠し切れない 無頼を気取っても 悪を誇っても 捨てきれぬ 真心 醒めた蒼い月も直ぐに 後ろに在る故 抱き締めた儘 銀に染めて 霽れた貌 斎槻の直路 一路に歩かば 唯 此の瞳に映る 風に踊る田菜 左様 己と向き合うことを 恐れ謀る 何かを求むなら 瞳を見開いて 胸の臆で 睡る光 誰でもなく我を羽包んで 醒めた蒼い月も直ぐに 後ろに在る故 抱き締めた儘 銀に染めて 霽れた貌で槻を潜り 一路に歩かば 未だ 此の瞳に宿る 醒め創めた光を 止められない故 |
梧桐の丘朽ちゆく身体を明らめ 終わりは其の眼に緞帳を下ろす 揺蕩う古の生命は 軈て洲の花に混じりて馨る 視界の 闇を抜けて 聞こえてくる 鏘 彼方の星が 朝影に綯う藍を縹に染める 廻り来る渦の羽瀬に 身を任せても 貴方の星が 朝風に舞う埃に姿を変えるだけ 明日の瞬く場所へ そり立つ胸に 儚げに 呼び返す慧灯の 聲を辿る 梧桐の 丘を越えて 届く光 鏘 新たな星が 戯れの目合で真逆に堕ちる 翳りゆく波の壁に 霊を委ねても 貴方の星が 玉藻に揺らぐ鮎に姿を変えるだけ 明日は渾ての魂に 鏘 彼方の星が 朝影に綯う藍を縹に染める 廻り来る渦の羽瀬に 身を任せても 貴方の星が 朝風に舞う埃に姿を変えるだけ 天空は零れ落ちて 海の同母に還る 明日を携えて 舞い上がれ | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | 陰陽座 | 朽ちゆく身体を明らめ 終わりは其の眼に緞帳を下ろす 揺蕩う古の生命は 軈て洲の花に混じりて馨る 視界の 闇を抜けて 聞こえてくる 鏘 彼方の星が 朝影に綯う藍を縹に染める 廻り来る渦の羽瀬に 身を任せても 貴方の星が 朝風に舞う埃に姿を変えるだけ 明日の瞬く場所へ そり立つ胸に 儚げに 呼び返す慧灯の 聲を辿る 梧桐の 丘を越えて 届く光 鏘 新たな星が 戯れの目合で真逆に堕ちる 翳りゆく波の壁に 霊を委ねても 貴方の星が 玉藻に揺らぐ鮎に姿を変えるだけ 明日は渾ての魂に 鏘 彼方の星が 朝影に綯う藍を縹に染める 廻り来る渦の羽瀬に 身を任せても 貴方の星が 朝風に舞う埃に姿を変えるだけ 天空は零れ落ちて 海の同母に還る 明日を携えて 舞い上がれ |
麒麟(戒) 忌ましむは妬みと (誡) 猜みの黒い肚 抱き締めても有漏に還る 相容れない水に油よ (金・輪・際 金・輪・際 金・輪・際) 五彩の背に (金・輪・際 金・輪・際 金・輪・際) 触れること罷らぬ (誨) 老いぬれば駑材と (械) 馬鹿履き違え 毒されても無漏に還る 堪え切れない 醜い阿修羅よ (金・輪・際 金・輪・際 金・輪・際) 五彩の背に (金・輪・際 金・輪・際 金・輪・際) 触れること罷らぬ 行き摩りの宿世と 謳う痴れ者の面を蹴り 天に翔け行く (金・輪・際 金・輪・際 金・輪・際) 五彩の背に (金・輪・際 金・輪・際 金・輪・際) 触れること罷らぬ (金・輪・際 金・輪・際 金・輪・際) 錦の調べ (金・輪・際 金・輪・際 金・輪・際) 聴くことも叶わぬ | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | (戒) 忌ましむは妬みと (誡) 猜みの黒い肚 抱き締めても有漏に還る 相容れない水に油よ (金・輪・際 金・輪・際 金・輪・際) 五彩の背に (金・輪・際 金・輪・際 金・輪・際) 触れること罷らぬ (誨) 老いぬれば駑材と (械) 馬鹿履き違え 毒されても無漏に還る 堪え切れない 醜い阿修羅よ (金・輪・際 金・輪・際 金・輪・際) 五彩の背に (金・輪・際 金・輪・際 金・輪・際) 触れること罷らぬ 行き摩りの宿世と 謳う痴れ者の面を蹴り 天に翔け行く (金・輪・際 金・輪・際 金・輪・際) 五彩の背に (金・輪・際 金・輪・際 金・輪・際) 触れること罷らぬ (金・輪・際 金・輪・際 金・輪・際) 錦の調べ (金・輪・際 金・輪・際 金・輪・際) 聴くことも叶わぬ |
叢原火狂る滾る手縄引き千切り 菖蒲躙る 汚れた其の足で 縢る齧る騙る 源の 卵待たずに 朱雀を離らん咎人が 御庫裏売り捨て戯る 足音まで盗人の禍 (貪) 只 飼はいた 掠ふ胸に畏れるならば 惟 乾いた 風吹く迄 叢 彷徨う 祟る吐る 玉綿撒き散らし 危めたるや ごの上粗相をす 傾る流る 鉛の水面向け 滓を放出 孔雀追はふ宿無し女は 御国売り棄ち爛る 彼の土間で転人の眼が (貪) 只 飼はいた 掠ふ胸に畏れるならば 惟 乾いた 風吹く迄 叢 彷徨う 只 飼はいた 掠ふ腕に懼れるならば 惟 乾いた 風吹く儘 叢 呻吟ふ | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 狂る滾る手縄引き千切り 菖蒲躙る 汚れた其の足で 縢る齧る騙る 源の 卵待たずに 朱雀を離らん咎人が 御庫裏売り捨て戯る 足音まで盗人の禍 (貪) 只 飼はいた 掠ふ胸に畏れるならば 惟 乾いた 風吹く迄 叢 彷徨う 祟る吐る 玉綿撒き散らし 危めたるや ごの上粗相をす 傾る流る 鉛の水面向け 滓を放出 孔雀追はふ宿無し女は 御国売り棄ち爛る 彼の土間で転人の眼が (貪) 只 飼はいた 掠ふ胸に畏れるならば 惟 乾いた 風吹く迄 叢 彷徨う 只 飼はいた 掠ふ腕に懼れるならば 惟 乾いた 風吹く儘 叢 呻吟ふ |
飛頭蛮涸れた心に宵闇 様になるのは恋時雨 嗚呼 今宵は ぢっと待ってみょうわや 呉れた假文の行方は 哀れ厠の涅の中 嗚呼 未練の汚物塗れ 間抜け面した出涸らし男 昨夜限りで袂を分ち 蒸れた番の芋虫 邪魔になるのは蝉時雨 嗚呼 此の儘 廓通いしょうかの そんな場合じゃ ありゃしねえ 儂のかかあは何処行った 嗚呼 散々泣き暮らす 甲斐性なしの兵六玉よ 疾うにあたしは他し男と 西へ 胴からもげた旦那の頸が 或る日ちょこなんと 垣根でにたり 挑みかかるや裾からもぐり 癪に障わって 直ぐ蹴り飛ばし | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 涸れた心に宵闇 様になるのは恋時雨 嗚呼 今宵は ぢっと待ってみょうわや 呉れた假文の行方は 哀れ厠の涅の中 嗚呼 未練の汚物塗れ 間抜け面した出涸らし男 昨夜限りで袂を分ち 蒸れた番の芋虫 邪魔になるのは蝉時雨 嗚呼 此の儘 廓通いしょうかの そんな場合じゃ ありゃしねえ 儂のかかあは何処行った 嗚呼 散々泣き暮らす 甲斐性なしの兵六玉よ 疾うにあたしは他し男と 西へ 胴からもげた旦那の頸が 或る日ちょこなんと 垣根でにたり 挑みかかるや裾からもぐり 癪に障わって 直ぐ蹴り飛ばし |
面影皆紅の衣を濡らした 別れ路の狭霧 手向けの花は白き山査子 冥き途を逝く 今も忘れぬ その声を聞き定む 狂おしく爪を噛み砕いて さざめく時の葉は (色褪せ) 叶わぬ恋に散る (刹那に) 二度とは逢えぬ運命と 煩う胸を灼き (明かに) 鮮やぐ紅い花 (紊れて) 哀れなこの身を嗤う 尽きせぬ涙 渇く間もなし 彼の岸に紕い 加羅の香りに揺れる顔 遠き夢に消ゆ 夢寐に戦慄く この腕を掻き毟る 流れる血を呪い乍ら さざめく時の葉は (色褪せ) 叶わぬ恋に散る (刹那に) 二度とは逢えぬ運命と 煩う胸に咲き (明かに) 鮮やぐ紅い花 (紊れて) 哀れなこの身を嗤う 皆紅の衣に映ろう 在りし日の姿 亡き人の影 空しく散りて 触れる事も無く さざめく時の葉は (色褪せ) 叶わぬ恋に散る (刹那に) 二度とは逢えぬ運命と 煩う胸を裂き (明かに) 鮮やぐ紅い花 (紊れて) 哀れなこの身を嗤う やがてこの身を枯らすまで | 陰陽座 | 黒猫 | 招鬼 | | 皆紅の衣を濡らした 別れ路の狭霧 手向けの花は白き山査子 冥き途を逝く 今も忘れぬ その声を聞き定む 狂おしく爪を噛み砕いて さざめく時の葉は (色褪せ) 叶わぬ恋に散る (刹那に) 二度とは逢えぬ運命と 煩う胸を灼き (明かに) 鮮やぐ紅い花 (紊れて) 哀れなこの身を嗤う 尽きせぬ涙 渇く間もなし 彼の岸に紕い 加羅の香りに揺れる顔 遠き夢に消ゆ 夢寐に戦慄く この腕を掻き毟る 流れる血を呪い乍ら さざめく時の葉は (色褪せ) 叶わぬ恋に散る (刹那に) 二度とは逢えぬ運命と 煩う胸に咲き (明かに) 鮮やぐ紅い花 (紊れて) 哀れなこの身を嗤う 皆紅の衣に映ろう 在りし日の姿 亡き人の影 空しく散りて 触れる事も無く さざめく時の葉は (色褪せ) 叶わぬ恋に散る (刹那に) 二度とは逢えぬ運命と 煩う胸を裂き (明かに) 鮮やぐ紅い花 (紊れて) 哀れなこの身を嗤う やがてこの身を枯らすまで |
鵺黒雲を其の身に纏い 丑三つに囀る 其の闇は正に黒い 兇事を山と帯びる 鳴弦の乾いた音に 幽かに混じりて 魂を 喚ばい戻す 寂しげな聲が游ぐ 頤を 風に乗せて 晒し上げる 此糸朱を奪う 剥き出しの肝を撫で付け 鵺が嗤う 鵺が唄う 「不気味に光る其の目を潰し 奇っ怪なる身体を 膾と切り刻んでも 残念乍ら無益なり。 それはぬえでは御座らぬ。」 人に隠れた鬼子の末期 着切る衣でふらふらと 里に紛れた女子の枕 穢も哀とてはらはらと 谷に焼かれた夜盗の弥次は 窟破りてやれやれと 泡沫水泡の折しも消ゆる間際 茜に射し込み 眩れ逝く 我を詰る 泡沫水泡の折しも消ゆる間際 尸を鎖し籠み 真柴に 我は染まる 真柴も 朱に染まる 鵺が嗤う 鵺が唄う 鵺が踊る 鵺が噎ぶ | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 黒雲を其の身に纏い 丑三つに囀る 其の闇は正に黒い 兇事を山と帯びる 鳴弦の乾いた音に 幽かに混じりて 魂を 喚ばい戻す 寂しげな聲が游ぐ 頤を 風に乗せて 晒し上げる 此糸朱を奪う 剥き出しの肝を撫で付け 鵺が嗤う 鵺が唄う 「不気味に光る其の目を潰し 奇っ怪なる身体を 膾と切り刻んでも 残念乍ら無益なり。 それはぬえでは御座らぬ。」 人に隠れた鬼子の末期 着切る衣でふらふらと 里に紛れた女子の枕 穢も哀とてはらはらと 谷に焼かれた夜盗の弥次は 窟破りてやれやれと 泡沫水泡の折しも消ゆる間際 茜に射し込み 眩れ逝く 我を詰る 泡沫水泡の折しも消ゆる間際 尸を鎖し籠み 真柴に 我は染まる 真柴も 朱に染まる 鵺が嗤う 鵺が唄う 鵺が踊る 鵺が噎ぶ |
舞いあがる寄辺無い時も 遣る瀬無い時も あんたが望むがやったら 二度と無い刻に 悔い残さんよに わたしが翼あげらい くらくらするような 未曾有の幕てや ちょい しゃがんだち もう止まれない すわ舞いあがれ 同じい時代 胸に抱いて 誉れらい すわ舞いあがれ 違う声 響かしたら 唄えらい 明日の方に向けて 幽かな息吹が 萌えるがやったら 翔べる時が来らいじゃい ふらふらしよるが なら肩貸しちゃらい しょい(こな) 拝んだち もう戻れない すわ舞いあがれ 同じい時代 胸に抱いて 誉れらい すわ舞いあがれ 違う声 響かしたら 唄えらい 明日の方に向けて すわ舞いあがれ すわ舞いあがれ すわ舞いあがれ 同じい時代 胸に抱いて 誉れらい すわ舞いあがれ 違う声 響かしたら 唄えらい 明日の方に向けて すわ舞いあがれ 同じい時代 胸に抱いて 誉れらい すわ 今 舞いあがれ 翔る夢 投げ出したら いけんがぜ 忘れんとってよ | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 寄辺無い時も 遣る瀬無い時も あんたが望むがやったら 二度と無い刻に 悔い残さんよに わたしが翼あげらい くらくらするような 未曾有の幕てや ちょい しゃがんだち もう止まれない すわ舞いあがれ 同じい時代 胸に抱いて 誉れらい すわ舞いあがれ 違う声 響かしたら 唄えらい 明日の方に向けて 幽かな息吹が 萌えるがやったら 翔べる時が来らいじゃい ふらふらしよるが なら肩貸しちゃらい しょい(こな) 拝んだち もう戻れない すわ舞いあがれ 同じい時代 胸に抱いて 誉れらい すわ舞いあがれ 違う声 響かしたら 唄えらい 明日の方に向けて すわ舞いあがれ すわ舞いあがれ すわ舞いあがれ 同じい時代 胸に抱いて 誉れらい すわ舞いあがれ 違う声 響かしたら 唄えらい 明日の方に向けて すわ舞いあがれ 同じい時代 胸に抱いて 誉れらい すわ 今 舞いあがれ 翔る夢 投げ出したら いけんがぜ 忘れんとってよ |
星の宿り闇を住く船に 寄せ返す波は 僅かな瞬きの後に 消えてゆく命の名残 さらさらと流れ 玉響に光る 岸辺に積もるその亡骸を 鳥は空に還す 果てなく続く夜に 生まれた星は震え 放つ光に焼かれ 鳥は燃え墜ちて 夜空を流れる 風は凪ぎ時は逝く 人はただ朽ちてゆく 凍てついた空を 尚も包む闇よ 満ちてゆく星が 露の世を照らす 終の道を辿る者たちの 標と成る様に いつしか星は宿り 幾千の絵を描く 儚い人の夢と 哀しい運命を その身に湛えて 風は凪ぎ時は逝く 人はまた生まれ来る 凍てついた空に さしも光る星よ 風は凪ぎ時は逝く 人はただ繰り返す 限りない罪に 紅くその手を濡らして 風渡り船は往く 弔いの灯をともし 冴え渡る空を 仰ぎ謳う歌よ 永遠に祈る歌よ | 陰陽座 | 黒猫 | 黒猫 | | 闇を住く船に 寄せ返す波は 僅かな瞬きの後に 消えてゆく命の名残 さらさらと流れ 玉響に光る 岸辺に積もるその亡骸を 鳥は空に還す 果てなく続く夜に 生まれた星は震え 放つ光に焼かれ 鳥は燃え墜ちて 夜空を流れる 風は凪ぎ時は逝く 人はただ朽ちてゆく 凍てついた空を 尚も包む闇よ 満ちてゆく星が 露の世を照らす 終の道を辿る者たちの 標と成る様に いつしか星は宿り 幾千の絵を描く 儚い人の夢と 哀しい運命を その身に湛えて 風は凪ぎ時は逝く 人はまた生まれ来る 凍てついた空に さしも光る星よ 風は凪ぎ時は逝く 人はただ繰り返す 限りない罪に 紅くその手を濡らして 風渡り船は往く 弔いの灯をともし 冴え渡る空を 仰ぎ謳う歌よ 永遠に祈る歌よ |
鳳翼天翔朝に醒めた顰む征野の白き乙女 瑞の小佩堅く結びて撓に立つ 浅葱褪めた澱む 遠夜の藍に沈む 失われし皹る吾が手を包む光よ 暁夢見し蒼き焔纏う鳳が 生の園まで舞い上がる 翠絶えし大地にも 堕ちた天にも 五色の翼掲げて 羽に湛えた慈しみ 渾ての魂に 与えてそだたく 暁夢見し蒼き焔纏う鳳が 生の園まで舞い上がる 天明を邀えた 梧桐の丘から 鏘鏘と鳴く聲が届いたら 紅月燃え逝く斯かる星の 天空を惑う 幾億の魄霊を明き心で束ねて 生と死の理を 来世に伝えて舞い上がれ | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 朝に醒めた顰む征野の白き乙女 瑞の小佩堅く結びて撓に立つ 浅葱褪めた澱む 遠夜の藍に沈む 失われし皹る吾が手を包む光よ 暁夢見し蒼き焔纏う鳳が 生の園まで舞い上がる 翠絶えし大地にも 堕ちた天にも 五色の翼掲げて 羽に湛えた慈しみ 渾ての魂に 与えてそだたく 暁夢見し蒼き焔纏う鳳が 生の園まで舞い上がる 天明を邀えた 梧桐の丘から 鏘鏘と鳴く聲が届いたら 紅月燃え逝く斯かる星の 天空を惑う 幾億の魄霊を明き心で束ねて 生と死の理を 来世に伝えて舞い上がれ |
わいら木葉鬼 裾廻に群れて 騒騒と嘲罵の礫 (泥) 外野の雑怨を 捻り潰す程の 熱い魂に気付かぬ 戯け者ども 此の羽織 汝が着せた 破落戸が知らずに 脱ぎて落ちた (泥) 外野の雑怨を 捻り潰す程の 熱い魂に気付かぬ 戯け者ども (泥) 外野の雑怨を 捻り潰す程の 熱い魂に気付かぬ 戯け者ども 目には見えぬものを 信じられぬ程度の 欠痴な魂は 此処には無いのだ戯け | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 木葉鬼 裾廻に群れて 騒騒と嘲罵の礫 (泥) 外野の雑怨を 捻り潰す程の 熱い魂に気付かぬ 戯け者ども 此の羽織 汝が着せた 破落戸が知らずに 脱ぎて落ちた (泥) 外野の雑怨を 捻り潰す程の 熱い魂に気付かぬ 戯け者ども (泥) 外野の雑怨を 捻り潰す程の 熱い魂に気付かぬ 戯け者ども 目には見えぬものを 信じられぬ程度の 欠痴な魂は 此処には無いのだ戯け |
目々連深い深い紫黒の淵の底 迷い紕う無限の十九路 未だ叶わぬ 威霊の一手 立ち竦む我を射る 無数の目 冥い冥い意識の掃溜めに 藻掻き足掻く 己の生骸 未だ見果てぬ 神への路 鈍色の絶望に嚥下さる 白と黒の魔宮 是と非に無い真理 昼と夜を反し 罪も功へと 遠い遠い錦の小宇宙 墜ちて堕ちる戯言に続く洞 未だ弊えぬ 深奥幽玄への憧憬 天元に佇む 我を視る居る 診る射る看る 無数の目 | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 深い深い紫黒の淵の底 迷い紕う無限の十九路 未だ叶わぬ 威霊の一手 立ち竦む我を射る 無数の目 冥い冥い意識の掃溜めに 藻掻き足掻く 己の生骸 未だ見果てぬ 神への路 鈍色の絶望に嚥下さる 白と黒の魔宮 是と非に無い真理 昼と夜を反し 罪も功へと 遠い遠い錦の小宇宙 墜ちて堕ちる戯言に続く洞 未だ弊えぬ 深奥幽玄への憧憬 天元に佇む 我を視る居る 診る射る看る 無数の目 |
妖花忍法帖咲き乱れる爛漫の 沁み返る香は 罌粟の花 密園に蠢く眩暈誘う四肢は 熟れ切らない 仄かなる魔性 褥に落つる影絵は 振り返る肌 妬け野原 讌にさざめく愚妹な欲望を 止められない 高鳴る魔鐘 妖かしの花 乱れ咲く宵は 魔的で虚ろな悦楽さえ 嗚呼 私の羽に垂れた腐れと 然して淫らな拝謁に 飲み干されそう花 散り行く運命に 乱れ舞いて 抗えど 烈しく咲く程 虚しく散り行く 憐れぶ声も無く 妖かしの花 乱れ咲く宵は 魔的で虚ろな悦楽さえ 嗚呼 私の羽に垂れた腐れと 然して淫らで嫋やかな 排泄に押し流される 今も | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 咲き乱れる爛漫の 沁み返る香は 罌粟の花 密園に蠢く眩暈誘う四肢は 熟れ切らない 仄かなる魔性 褥に落つる影絵は 振り返る肌 妬け野原 讌にさざめく愚妹な欲望を 止められない 高鳴る魔鐘 妖かしの花 乱れ咲く宵は 魔的で虚ろな悦楽さえ 嗚呼 私の羽に垂れた腐れと 然して淫らな拝謁に 飲み干されそう花 散り行く運命に 乱れ舞いて 抗えど 烈しく咲く程 虚しく散り行く 憐れぶ声も無く 妖かしの花 乱れ咲く宵は 魔的で虚ろな悦楽さえ 嗚呼 私の羽に垂れた腐れと 然して淫らで嫋やかな 排泄に押し流される 今も |
百々目鬼烟景の霞の嶺 玉響に心襲う 魔の刺したる間隙 千篇が一律皆 悉く余人の功 のさばりし茶番劇 底に満ちた偉功を 這いずり舐める その仕草 その手には幾ばくの望み 混沌の祭は今 荒れ果て路頭に迷う 移ろわぬ偶像と 掌握した栄光は 手垢でどす黒くとも 満面のしたり顔 底に満ちた偉功を 這いずり舐める その仕草 その手には幾ばくの望み 己も うぬらも 限りない先人の形見を 囓りて 舐りて 明日を生きる餓鬼の群と知れ 堆く積もり 流れ落ちる どどめき 底に満ちた偉功を 這いずり舐める その仕草 その手には幾ばくの望み 己も うぬらも 限りない先人の形見を 囓りて 舐りて 明日を生きる餓鬼の群と知れ 堆く積もり 流れ落ちる どどめき | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 烟景の霞の嶺 玉響に心襲う 魔の刺したる間隙 千篇が一律皆 悉く余人の功 のさばりし茶番劇 底に満ちた偉功を 這いずり舐める その仕草 その手には幾ばくの望み 混沌の祭は今 荒れ果て路頭に迷う 移ろわぬ偶像と 掌握した栄光は 手垢でどす黒くとも 満面のしたり顔 底に満ちた偉功を 這いずり舐める その仕草 その手には幾ばくの望み 己も うぬらも 限りない先人の形見を 囓りて 舐りて 明日を生きる餓鬼の群と知れ 堆く積もり 流れ落ちる どどめき 底に満ちた偉功を 這いずり舐める その仕草 その手には幾ばくの望み 己も うぬらも 限りない先人の形見を 囓りて 舐りて 明日を生きる餓鬼の群と知れ 堆く積もり 流れ落ちる どどめき |
空蝉忍法帖朽ちた櫁を抱いて 紅い涙は零れ 剥き出しの爪先で 虚空を掴めば 心さえ 闇の淵に溶かしたの 名前さえ 甘い夢に泡と消えるの 堕ちる大廈の影に 蒼き迦毘羅と見ゆ 張り裂けた激情が 私を包んでゆく 心さえ 闇の淵に溶かしたの 名前さえ 甘い夢に泡と消えるの 空蝉の行く先は 虚無が眠る沼 心さえ 闇の淵に溶かしたの 名前さえ 甘い夢に泡と消える 躰さえ 夜の雨に流したの 名前さえ 熱く燃ゆる臆に匿して | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 朽ちた櫁を抱いて 紅い涙は零れ 剥き出しの爪先で 虚空を掴めば 心さえ 闇の淵に溶かしたの 名前さえ 甘い夢に泡と消えるの 堕ちる大廈の影に 蒼き迦毘羅と見ゆ 張り裂けた激情が 私を包んでゆく 心さえ 闇の淵に溶かしたの 名前さえ 甘い夢に泡と消えるの 空蝉の行く先は 虚無が眠る沼 心さえ 闇の淵に溶かしたの 名前さえ 甘い夢に泡と消える 躰さえ 夜の雨に流したの 名前さえ 熱く燃ゆる臆に匿して |
土蜘蛛忌譚其の身を光刺さぬ闇に葬り 只静かに刻を待つ 爛れた 其の面の皮の奥では 深い劣情が燃える 寒し熱し 痛し痒し 声も出せぬ 孤独な土の中は 臍噬む努の欠片 冷たい土を食みて 繋いだ明日の戸片 仄見ゆ公方に順う安寧 振り払いて徳と為す 縮れた見るに耐えぬ 下卑た躰 忌むべき心を映す 饑るいだけ ひもじいだけ 吐息青く 孤独な土の中にゃ 届かぬ夢の欠片 冷たい土を食みて 繋いだ明日の戸片 朽ちてゆく誇りさえ 滔滔と時間は流れて 沸き上がる其の焦燥から 己が住処を求め惑う 毛むくじゃらの脚が 醜い脚が しなしなと震えて 躙り寄って来る 丸々と膨れた ぶよぶよの腹 孕み子が餓えて 人を喰ろうたか 土 (地蜘蛛 穴蜘蛛) 蜘蛛 (袋 腹切り) 忌む (侍 ねぬけ) 唄 (ずぼずぼ 勘平 嫌だ 厭じゃ) 哀し虚し 憎し悔し 何も見えぬ 孤独な土の中は 臍噬む努の欠片 冷たい土を食みて 繋いだ明日の戸片 | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 其の身を光刺さぬ闇に葬り 只静かに刻を待つ 爛れた 其の面の皮の奥では 深い劣情が燃える 寒し熱し 痛し痒し 声も出せぬ 孤独な土の中は 臍噬む努の欠片 冷たい土を食みて 繋いだ明日の戸片 仄見ゆ公方に順う安寧 振り払いて徳と為す 縮れた見るに耐えぬ 下卑た躰 忌むべき心を映す 饑るいだけ ひもじいだけ 吐息青く 孤独な土の中にゃ 届かぬ夢の欠片 冷たい土を食みて 繋いだ明日の戸片 朽ちてゆく誇りさえ 滔滔と時間は流れて 沸き上がる其の焦燥から 己が住処を求め惑う 毛むくじゃらの脚が 醜い脚が しなしなと震えて 躙り寄って来る 丸々と膨れた ぶよぶよの腹 孕み子が餓えて 人を喰ろうたか 土 (地蜘蛛 穴蜘蛛) 蜘蛛 (袋 腹切り) 忌む (侍 ねぬけ) 唄 (ずぼずぼ 勘平 嫌だ 厭じゃ) 哀し虚し 憎し悔し 何も見えぬ 孤独な土の中は 臍噬む努の欠片 冷たい土を食みて 繋いだ明日の戸片 |
蠎蛇万歳ほら憂いも病もみな 玉の箒で掃き捨てる 赤い眼の同腹が 虫の息にて蛸踊り 飲めど飲めど酔いはせぬ 当に蠎蛇 (万歳!) あら綺麗も嫌いも無く 今宵の酔いに酔いしれる 座り眼の娘らに 冷い視線を投げられても 酔えど酔えど沈みゃせぬ 此ぞ蠎蛇 (万歳!) (飲め! 飲め! 飲め! 飲め! 飲め! 飲め!) 空見上げりゃ御天道様 今日も明日も明後日も 蠎蛇万歳! | 陰陽座 | 瞬火 | 招鬼・瞬火 | | ほら憂いも病もみな 玉の箒で掃き捨てる 赤い眼の同腹が 虫の息にて蛸踊り 飲めど飲めど酔いはせぬ 当に蠎蛇 (万歳!) あら綺麗も嫌いも無く 今宵の酔いに酔いしれる 座り眼の娘らに 冷い視線を投げられても 酔えど酔えど沈みゃせぬ 此ぞ蠎蛇 (万歳!) (飲め! 飲め! 飲め! 飲め! 飲め! 飲め!) 空見上げりゃ御天道様 今日も明日も明後日も 蠎蛇万歳! |
浸食輪廻蓮華台に座り うつらうつら念う 我の朽ちた後は 灰と塵の吹き飛ぶのみか (廼 廼 廼) 前世の記憶 (廼 廼 廼) 今際の追憶 (廼 廼 廼) 末期の家屋 (廼 廼 廼) 輪廻の日記 夕べ喰ろうた魚は 明日の我が身かと 世捨て人になれど 死の影から逃れはできぬ (廼 廼 廼) 前世の記憶 (廼 廼 廼) 今際の追憶 (廼 廼 廼) 末期の家屋 (廼 廼 廼) 輪廻の日記 蟲は魚に 魚は鳥に 鳥は獣に 獣は人に 人は鬼に 鬼に喰われ 仏になるか 蟲に生まれるのか (廼 廼 廼) 前世の記憶 (廼 廼 廼) 今際の追憶 (廼 廼 廼) 末期の家屋 (廼 廼 廼) 輪廻の日記 (廼 廼 廼) 此の世に生まれ (廼 廼 廼) 彼の世に還る (廼 廼 廼) 廻りて巡りて (廼 廼 廼) 浸食輪廻 | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 蓮華台に座り うつらうつら念う 我の朽ちた後は 灰と塵の吹き飛ぶのみか (廼 廼 廼) 前世の記憶 (廼 廼 廼) 今際の追憶 (廼 廼 廼) 末期の家屋 (廼 廼 廼) 輪廻の日記 夕べ喰ろうた魚は 明日の我が身かと 世捨て人になれど 死の影から逃れはできぬ (廼 廼 廼) 前世の記憶 (廼 廼 廼) 今際の追憶 (廼 廼 廼) 末期の家屋 (廼 廼 廼) 輪廻の日記 蟲は魚に 魚は鳥に 鳥は獣に 獣は人に 人は鬼に 鬼に喰われ 仏になるか 蟲に生まれるのか (廼 廼 廼) 前世の記憶 (廼 廼 廼) 今際の追憶 (廼 廼 廼) 末期の家屋 (廼 廼 廼) 輪廻の日記 (廼 廼 廼) 此の世に生まれ (廼 廼 廼) 彼の世に還る (廼 廼 廼) 廻りて巡りて (廼 廼 廼) 浸食輪廻 |
月姫嗚呼 闇に凍える私は月 幽かな光を肌に纏い 空を満たす 水の様に この身を溶かす 腕を待ち侘びる 徒恋 それとも運命の糸 叶わぬ 遙かな夢か幻 消せぬ想いは 朧の雲に 密んで嘆く 泪は地を濡らす 私の光が消えぬ間に どうか呪縛を断ち切って 風はいつしか雲を散らし 彼方の空に光は満ちる… | 陰陽座 | 黒猫 | 瞬火・黒猫 | | 嗚呼 闇に凍える私は月 幽かな光を肌に纏い 空を満たす 水の様に この身を溶かす 腕を待ち侘びる 徒恋 それとも運命の糸 叶わぬ 遙かな夢か幻 消せぬ想いは 朧の雲に 密んで嘆く 泪は地を濡らす 私の光が消えぬ間に どうか呪縛を断ち切って 風はいつしか雲を散らし 彼方の空に光は満ちる… |
火車の轍風が猛る虚空を抜けて 死者を攫い何処へ消える 羅袖はためき裂けて 呼ぶ声も遠く闇に飲まれた 葬斂の跡は 火の轍 弔いを焦がす 雨に濡れる五月雨の午后 引き裂かれた儕の許 逆巻く風に煽られて 呼ぶ声も遠く闇に飲まれた 葬斂の跡は 火の轍 弔いを焦がす 驀地に駆ける 火の轍 焦熱の葬車 | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 風が猛る虚空を抜けて 死者を攫い何処へ消える 羅袖はためき裂けて 呼ぶ声も遠く闇に飲まれた 葬斂の跡は 火の轍 弔いを焦がす 雨に濡れる五月雨の午后 引き裂かれた儕の許 逆巻く風に煽られて 呼ぶ声も遠く闇に飲まれた 葬斂の跡は 火の轍 弔いを焦がす 驀地に駆ける 火の轍 焦熱の葬車 |
窮奇目障りな醜貌が 吐き出すのは美辞麗句 疾風の刃 精神求めて 真芯に立てるとも 紅蓮の空に 晒されるのは 己の貌 肉を斬る偽りと 骨を断つ労りを 疾風の刃 精神求めて 真芯に立てるとも 紅蓮の空に 晒されるのは 己の貌 止めどなく溢れ出る 魂の冥い叫び 疾風の刃 精神求めて 真芯に立てるとも 紅蓮の空に 晒されるのは 己の貌 | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 目障りな醜貌が 吐き出すのは美辞麗句 疾風の刃 精神求めて 真芯に立てるとも 紅蓮の空に 晒されるのは 己の貌 肉を斬る偽りと 骨を断つ労りを 疾風の刃 精神求めて 真芯に立てるとも 紅蓮の空に 晒されるのは 己の貌 止めどなく溢れ出る 魂の冥い叫び 疾風の刃 精神求めて 真芯に立てるとも 紅蓮の空に 晒されるのは 己の貌 |
烏天狗山薊 踏みさくみ我行く 円い天道がかんかん照りつける 獣道 悪しき夢の途中 惑う魔道を真逆に舞い降りる およしよしよ可愛い御稚児 坊やを攫うて行こう 天を駆け廻る翼の戯る音は 時も捩じ曲げる 肱を 強いて取りて連れる前兆と 山颪 鬼灯に頬摺り 空にゃ何時しかぽっかり御月様 月明 我を照らしもせぬ 過ぎる余念は夜霧を呼び止める おこれこれよ可愛い御稚児 娘ちゃを連れて帰ろ 天を駆け廻る翼の戯る音は 時も捩じ曲げる 肱を 強いて取りて連れる前兆と 天を駆け廻る翼のはためく音は 時も飛び越える 遊戯を 誣いて愚りて告げる調べと | 陰陽座 | 瞬火 | 招鬼・瞬火 | | 山薊 踏みさくみ我行く 円い天道がかんかん照りつける 獣道 悪しき夢の途中 惑う魔道を真逆に舞い降りる およしよしよ可愛い御稚児 坊やを攫うて行こう 天を駆け廻る翼の戯る音は 時も捩じ曲げる 肱を 強いて取りて連れる前兆と 山颪 鬼灯に頬摺り 空にゃ何時しかぽっかり御月様 月明 我を照らしもせぬ 過ぎる余念は夜霧を呼び止める おこれこれよ可愛い御稚児 娘ちゃを連れて帰ろ 天を駆け廻る翼の戯る音は 時も捩じ曲げる 肱を 強いて取りて連れる前兆と 天を駆け廻る翼のはためく音は 時も飛び越える 遊戯を 誣いて愚りて告げる調べと |
陽炎忍法帖終わりなき破戒の咎 棕櫚に汚泥を塗りたくる 伽藍堂の苑には 噎ぶ声が轟く 其れは慙死の思いと 此は讒毀の報いと 彼は陽炎の刹那に 淀みゆく只一片の靨 陽炎忍法 心無き所業の果て 揃い集う罪人ども 鶯に啼く声は 黒き冥府に呑まれ 其れは慙死の思いと 此は讒毀の報いと 彼は陽炎の刹那に 淀みゆく只一片の靨 陽炎忍法 其れは慙死の思いと 此は讒毀の報いと 彼は陽炎の刹那に 崩れゆく只一片の靨 | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 終わりなき破戒の咎 棕櫚に汚泥を塗りたくる 伽藍堂の苑には 噎ぶ声が轟く 其れは慙死の思いと 此は讒毀の報いと 彼は陽炎の刹那に 淀みゆく只一片の靨 陽炎忍法 心無き所業の果て 揃い集う罪人ども 鶯に啼く声は 黒き冥府に呑まれ 其れは慙死の思いと 此は讒毀の報いと 彼は陽炎の刹那に 淀みゆく只一片の靨 陽炎忍法 其れは慙死の思いと 此は讒毀の報いと 彼は陽炎の刹那に 崩れゆく只一片の靨 |
牛鬼祀り嗚呼 海潮に乗りて 届く幽冥の声 嗚呼 雲居の彼方 融けて混ざり消え逝く 今宵 贄の宴や 来たれ 乙女 我を満たさん 小袖の時雨は 現世の未練と 又選られ逝く 寝覚む残花への手向けよ 天つ風 雲の通ひ路 吹き閉ぢよ をとめの姿 しばしとどめむ 世の中は 常にもがもな 渚漕ぐ あまの小舟の 綱手かなしも 忘られぬ想いを 胸に抱いて 黄昏る波間を望みて いざ逝かば 今宵 贄の宴や 眠れ 乙女 我は満ちたり 小袖の時雨は 現世の未練と 又選られ逝く 寝覚む残花の手向け 別離世の唄は 満つ潮に呑まれて 雲居の遥かに 融けて混ざりて消えるまで | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 嗚呼 海潮に乗りて 届く幽冥の声 嗚呼 雲居の彼方 融けて混ざり消え逝く 今宵 贄の宴や 来たれ 乙女 我を満たさん 小袖の時雨は 現世の未練と 又選られ逝く 寝覚む残花への手向けよ 天つ風 雲の通ひ路 吹き閉ぢよ をとめの姿 しばしとどめむ 世の中は 常にもがもな 渚漕ぐ あまの小舟の 綱手かなしも 忘られぬ想いを 胸に抱いて 黄昏る波間を望みて いざ逝かば 今宵 贄の宴や 眠れ 乙女 我は満ちたり 小袖の時雨は 現世の未練と 又選られ逝く 寝覚む残花の手向け 別離世の唄は 満つ潮に呑まれて 雲居の遥かに 融けて混ざりて消えるまで |
組曲「黒塚」~鬼哭啾々血潮垂る刃の如き 心は瞋恚に燻びて 哀れなるは業に ただ呻きすめく鬼よ 我が手で黄泉路へと導く 永遠に鬩ぐ運命に哭いて このつつ闇を 流る先に光は見えぬ 鳥の音は遠く 吹きしく風に消ゆ 過ぎし日の姿 ほろほろと散りぬる 戦慄けどひとり のづらに佇み 踏み惑う花に 懐かしき歌は響く 曝け出す嘆きを ただうち震わす鬼よ その手を祓いて清めんと 永遠に狂る運命を裂いて 降魔に落つる それは暗き闇夜を千切る 安らけし光を知りて 弔いは業を解き放く その目に泪は溢るる | 陰陽座 | 黒猫 | 黒猫・瞬火 | | 血潮垂る刃の如き 心は瞋恚に燻びて 哀れなるは業に ただ呻きすめく鬼よ 我が手で黄泉路へと導く 永遠に鬩ぐ運命に哭いて このつつ闇を 流る先に光は見えぬ 鳥の音は遠く 吹きしく風に消ゆ 過ぎし日の姿 ほろほろと散りぬる 戦慄けどひとり のづらに佇み 踏み惑う花に 懐かしき歌は響く 曝け出す嘆きを ただうち震わす鬼よ その手を祓いて清めんと 永遠に狂る運命を裂いて 降魔に落つる それは暗き闇夜を千切る 安らけし光を知りて 弔いは業を解き放く その目に泪は溢るる |
組曲「黒塚」~安達ヶ原風の音の遠き 古の咎よ 今は結ぼほる の玉か 木の暮れの闇に 潜みて存へば 此処ながら黄泉つ 獄となりぬる 幽けし 人の心ばへ 交ろふ 鬼のささめき 朽ち残る骨は 何ぞ白き色や 野晒しとなりて なほ薄笑う 幽けし 人の心ばへ 交ろふ 鬼のささめき 底ひなき 常闇に落つ 血染まる 衣を纏ひて 我はさも 鬼魅となりけり 血を啜り 肉を喰らふ 我はさも 鬼魅となりけり 血戯へて 爪を掲ぐ あれほど見てはならぬと申したに、 とうとうこの姿を見られてしもうた あなた様もこの婆とかかづろうたのが 運の尽きと諦めなさるがええ いかにも累々と積もる白骨は 私の喰ろうた人のなれの果て 私も昔は若く美しゅうございました 背負い切れぬ程の業罪が 私を鬼にしたのでございます いつしか口は裂け顔は醜く歪み 髪はみすぼらしい白髪になり果てました 一夜の宿をと訪ね来た旅人の喉笛に 爪を立て血を啜り其の肉を喰ろうて 今日まで生きながらえたのでございます 何故このような業を背負うたか それは私が死んだ我が子を 喰ろうてしもうたからです | 陰陽座 | 黒猫 | 黒猫・瞬火 | | 風の音の遠き 古の咎よ 今は結ぼほる の玉か 木の暮れの闇に 潜みて存へば 此処ながら黄泉つ 獄となりぬる 幽けし 人の心ばへ 交ろふ 鬼のささめき 朽ち残る骨は 何ぞ白き色や 野晒しとなりて なほ薄笑う 幽けし 人の心ばへ 交ろふ 鬼のささめき 底ひなき 常闇に落つ 血染まる 衣を纏ひて 我はさも 鬼魅となりけり 血を啜り 肉を喰らふ 我はさも 鬼魅となりけり 血戯へて 爪を掲ぐ あれほど見てはならぬと申したに、 とうとうこの姿を見られてしもうた あなた様もこの婆とかかづろうたのが 運の尽きと諦めなさるがええ いかにも累々と積もる白骨は 私の喰ろうた人のなれの果て 私も昔は若く美しゅうございました 背負い切れぬ程の業罪が 私を鬼にしたのでございます いつしか口は裂け顔は醜く歪み 髪はみすぼらしい白髪になり果てました 一夜の宿をと訪ね来た旅人の喉笛に 爪を立て血を啜り其の肉を喰ろうて 今日まで生きながらえたのでございます 何故このような業を背負うたか それは私が死んだ我が子を 喰ろうてしもうたからです |
羅刹寧悪なる貌形 闇に紛れて 怨み辛み纏いて立つ 静寂なる真秀ら場 酸鼻を極め 月の貌も朱に染まる 暴 憎 念 血達磨の族 呪いを込めて 烙印 押さるる鬼は 忘れじの追儺と紊る汚吏の流れ 聯亘の罪 連れを枕かれ 手くろもの相応の拷を以ち贖え 淵謀の荼毘 怨は絶えぬと 啓白する内憤 神に疎まれ 継ぎの吾子も呆気に縊れる暴 憎 念 火達磨の族 救い求めて 経絡 突かるる餓鬼は 忘れじの追儺と紊る汚吏の流れ 聯亘の罪 連れを枕かれ 手くろもの相応の拷を以ち贖え 淵謀の荼毘 怨は絶えぬと 暴 憎 念 茹だる魔の嬰児 挿げる鬼殿 脈々 続く蛇道は 忘れじの追儺と紊る汚吏の流れ 聯亘の罪 連れを枕かれ 手くろもの相応の拷を以ち贖え 淵謀の荼毘 怨は絶えぬと | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 寧悪なる貌形 闇に紛れて 怨み辛み纏いて立つ 静寂なる真秀ら場 酸鼻を極め 月の貌も朱に染まる 暴 憎 念 血達磨の族 呪いを込めて 烙印 押さるる鬼は 忘れじの追儺と紊る汚吏の流れ 聯亘の罪 連れを枕かれ 手くろもの相応の拷を以ち贖え 淵謀の荼毘 怨は絶えぬと 啓白する内憤 神に疎まれ 継ぎの吾子も呆気に縊れる暴 憎 念 火達磨の族 救い求めて 経絡 突かるる餓鬼は 忘れじの追儺と紊る汚吏の流れ 聯亘の罪 連れを枕かれ 手くろもの相応の拷を以ち贖え 淵謀の荼毘 怨は絶えぬと 暴 憎 念 茹だる魔の嬰児 挿げる鬼殿 脈々 続く蛇道は 忘れじの追儺と紊る汚吏の流れ 聯亘の罪 連れを枕かれ 手くろもの相応の拷を以ち贖え 淵謀の荼毘 怨は絶えぬと |
煌閉ざされた視界を 詛いでこじ開けて 隠された欺瞞を 白日に晒し上げ 此の胸の胎芽は 迸る炎と 今 煌を放つ魔魅へと 腫れ上がり輝き出す 込み上げた想いを 思う様吐き出して 振り上げた拳を(鉄槌)叩き付けろ 此の胸の胎芽は 迸る炎と 今 煌を放つ魔魅へと 腫れ上がり輝き出す 閉ざされた視界を 詛いでこじ開けて 隠された欺瞞を 白日に晒し上げ 心の裡で響く英霊の詞 其の胸の怪訝は 軈て来る淘げと 今 煌を放つ魔魅へと 此の胸の胎芽は 迸る炎と 今 煌を放つ魔魅へと 腫れ上がり輝き出す | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 閉ざされた視界を 詛いでこじ開けて 隠された欺瞞を 白日に晒し上げ 此の胸の胎芽は 迸る炎と 今 煌を放つ魔魅へと 腫れ上がり輝き出す 込み上げた想いを 思う様吐き出して 振り上げた拳を(鉄槌)叩き付けろ 此の胸の胎芽は 迸る炎と 今 煌を放つ魔魅へと 腫れ上がり輝き出す 閉ざされた視界を 詛いでこじ開けて 隠された欺瞞を 白日に晒し上げ 心の裡で響く英霊の詞 其の胸の怪訝は 軈て来る淘げと 今 煌を放つ魔魅へと 此の胸の胎芽は 迸る炎と 今 煌を放つ魔魅へと 腫れ上がり輝き出す |
朧車青ざめた水面に映る月が 朧気に揺蕩い乍ら 浮雲の如き空蝉の身は 漫ろはし想いを手操る 彼方に目掛けた 虚ろな詞に 灰と塵を浮かべて 無明の明日へと 遍く全てを 抱き締めて 舞い上がる 風よ 空よ 未だ見ぬ異郷に聳える彼の闇を 突き抜けて行け 彼方に目掛けた 虚ろな詞に 灰と塵を浮かべて 無明の明日へと 遍く全てを 抱き締めて 舞い上がる 風よ 空よ 未だ見ぬ異郷に聳える彼の闇を 突き抜けて行け 雨よ 雲よ 何時の日か此処で朽ち果て消えゆるとも 躊躇いはせぬと | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 青ざめた水面に映る月が 朧気に揺蕩い乍ら 浮雲の如き空蝉の身は 漫ろはし想いを手操る 彼方に目掛けた 虚ろな詞に 灰と塵を浮かべて 無明の明日へと 遍く全てを 抱き締めて 舞い上がる 風よ 空よ 未だ見ぬ異郷に聳える彼の闇を 突き抜けて行け 彼方に目掛けた 虚ろな詞に 灰と塵を浮かべて 無明の明日へと 遍く全てを 抱き締めて 舞い上がる 風よ 空よ 未だ見ぬ異郷に聳える彼の闇を 突き抜けて行け 雨よ 雲よ 何時の日か此処で朽ち果て消えゆるとも 躊躇いはせぬと |
おらびなはいせいや そいや はいや てやてやてやてや せいや そいや はいや てやてやてやてや おぉれやめぉ みんながいなわい (がいな) せしかましいがに よもだもいわんと つばえてくれよらい (礼) めんどしいこと ひとっつもないてや (やあ) もっともっと ちばけてええけん (さぁ皆さんご一緒に) 手を ぎゅうと握り 腕を 高く伸ばし 胸に息吸い込んで 見えるがまま 思うがまま 感じるそのまま 叫ぶ声を もっと もっと 聞きたい (ほい) おぉれやのぉ まっことがいなわい (がいな) むつこいわいて よもだもいわんと つばえてくれるけど (まだまだ) おらびなはい (おらびよらい) おどりなはい (おどりよらい) まだまだ まだまだ ちばけてええけん (懲りずに皆さんご一緒に) 手を もっと握り 腕を もっと伸ばし 胸に もっと息吸い込んで 見えるがまま 思うがまま 感じるそのまま 叫ぶ声を もっと もっと聞きたい (ほい) せいや そいや はいや てやてやてやてや せいや そいや はいや てやてやてやてや 見えるがまま 思うがまま 感じるそのまま 叫ぶ声を もっと もっと聞きたい 見えるがてや 思うがてや 感じよるがてや もっと おらびなはいや せいや そいや はいや てやてやてやてや せいや そいや はいや てやてやてやてや てやてやてやてやてやてやてやてや | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | せいや そいや はいや てやてやてやてや せいや そいや はいや てやてやてやてや おぉれやめぉ みんながいなわい (がいな) せしかましいがに よもだもいわんと つばえてくれよらい (礼) めんどしいこと ひとっつもないてや (やあ) もっともっと ちばけてええけん (さぁ皆さんご一緒に) 手を ぎゅうと握り 腕を 高く伸ばし 胸に息吸い込んで 見えるがまま 思うがまま 感じるそのまま 叫ぶ声を もっと もっと 聞きたい (ほい) おぉれやのぉ まっことがいなわい (がいな) むつこいわいて よもだもいわんと つばえてくれるけど (まだまだ) おらびなはい (おらびよらい) おどりなはい (おどりよらい) まだまだ まだまだ ちばけてええけん (懲りずに皆さんご一緒に) 手を もっと握り 腕を もっと伸ばし 胸に もっと息吸い込んで 見えるがまま 思うがまま 感じるそのまま 叫ぶ声を もっと もっと聞きたい (ほい) せいや そいや はいや てやてやてやてや せいや そいや はいや てやてやてやてや 見えるがまま 思うがまま 感じるそのまま 叫ぶ声を もっと もっと聞きたい 見えるがてや 思うがてや 感じよるがてや もっと おらびなはいや せいや そいや はいや てやてやてやてや せいや そいや はいや てやてやてやてや てやてやてやてやてやてやてやてや |
跫音岨 背で聴いたは 顛躓の兆し 此は 己が負い目を 煎じた谺 追い縋る 幻を 遣り過し乍ら 燃え盛る 企みも 縁へと変えて すわ 我を呼んだは 天地の族 其は 物が乞目を 転じた隙間 追い縋る 幻を 遣り過し乍ら 燃え盛る 企みも 縁へと変えて 追い縋る 幻を 遣り過し乍ら 燃え盛る 企みも 縁へと変えて 躙り寄り 転がる疑心の玉 耐え難きうねり 忍び難き音 Oh... Oh... Oh... Oh... Oh... Oh... Oh... Oh... | 陰陽座 | 瞬火 | 狩姦・瞬火 | | 岨 背で聴いたは 顛躓の兆し 此は 己が負い目を 煎じた谺 追い縋る 幻を 遣り過し乍ら 燃え盛る 企みも 縁へと変えて すわ 我を呼んだは 天地の族 其は 物が乞目を 転じた隙間 追い縋る 幻を 遣り過し乍ら 燃え盛る 企みも 縁へと変えて 追い縋る 幻を 遣り過し乍ら 燃え盛る 企みも 縁へと変えて 躙り寄り 転がる疑心の玉 耐え難きうねり 忍び難き音 Oh... Oh... Oh... Oh... Oh... Oh... Oh... Oh... |
螢何処かで 響く鈴の音に 仄かな 光震え そっと指先にとまって消えた まるで刹那の 夢の様に 静かに目を開いて 全てを忘れないで この闇い夜空に瞬く 生命の燭を 幾千幾億の命が あやなす時の中で ひとつ またひとつ 生まれて消える 終わることない 光の列 静かに鼓動聞いて 全てを忘れないで 星も樹も人も鳥達も 瞬きを繰り返す 静かに目を開いて 全てを忘れないで この闇い夜空に瞬く 生命の燭を 静かに目を開いて 全てはまた始まる いつかまたここで会えるから 私を憶えていて | 陰陽座 | 黒猫 | 瞬火 | | 何処かで 響く鈴の音に 仄かな 光震え そっと指先にとまって消えた まるで刹那の 夢の様に 静かに目を開いて 全てを忘れないで この闇い夜空に瞬く 生命の燭を 幾千幾億の命が あやなす時の中で ひとつ またひとつ 生まれて消える 終わることない 光の列 静かに鼓動聞いて 全てを忘れないで 星も樹も人も鳥達も 瞬きを繰り返す 静かに目を開いて 全てを忘れないで この闇い夜空に瞬く 生命の燭を 静かに目を開いて 全てはまた始まる いつかまたここで会えるから 私を憶えていて |
月に叢雲花に風謦が囁いている 翳りの淵は身悶える 時が轟いている 路傍の人は行き過ぎる 啓示の月が夢に舞う 一瞬の刻を 花に生まれて甘に咲いて 慶事の月が雨に啼く 一瞬の刻を 雲に焦がれて風は凪いで 末那が揺らめいている 滾りの韃は翻る 澱が蠢いている 返しの前に短くなる 啓示の月が夢に舞う 一瞬の刻を 花に生まれて甘に咲いて 慶事の月が雨に啼く 一瞬の刻を 雲に焦がれて風は凪いで 華やいだ虚飾の風の宿りから 雲の切れ間仰ぎ謳う 啓示の月が夢に舞う 一瞬の刻を 花に生まれて甘に咲いて 慶事の月が雨に啼く 一瞬の刻を 雲に焦がれて風は凪いで 啓示の月が夢に舞う 一瞬の刻を 花に生まれて甘に咲いて 慶事の月が雨に啼く 一瞬の刻を 雲に焦がれて風は凪いで | 陰陽座 | 瞬火 | 瞬火 | | 謦が囁いている 翳りの淵は身悶える 時が轟いている 路傍の人は行き過ぎる 啓示の月が夢に舞う 一瞬の刻を 花に生まれて甘に咲いて 慶事の月が雨に啼く 一瞬の刻を 雲に焦がれて風は凪いで 末那が揺らめいている 滾りの韃は翻る 澱が蠢いている 返しの前に短くなる 啓示の月が夢に舞う 一瞬の刻を 花に生まれて甘に咲いて 慶事の月が雨に啼く 一瞬の刻を 雲に焦がれて風は凪いで 華やいだ虚飾の風の宿りから 雲の切れ間仰ぎ謳う 啓示の月が夢に舞う 一瞬の刻を 花に生まれて甘に咲いて 慶事の月が雨に啼く 一瞬の刻を 雲に焦がれて風は凪いで 啓示の月が夢に舞う 一瞬の刻を 花に生まれて甘に咲いて 慶事の月が雨に啼く 一瞬の刻を 雲に焦がれて風は凪いで |