ワダツミの木元ちとせ | 元ちとせ | 上田現 | 上田現 | | 赤く錆びた月の夜に 小さな船をうかべましょう うすい透明な風は 二人を遠く遠くに流しました どこまでもまっすぐに進んで 同じ所をぐるぐる廻って 星もない暗闇で さまよう二人がうたう歌 波よ、もし、聞こえるなら 少し、今声をひそめて 私の足が海の底を捉えて砂にふれたころ 長い髪は枝となって やがて大きな花をつけました ここにいるよ、あなたが迷わぬように ここにいるよ、あなたが探さぬよう 星に花は照らされて 伸びゆく木は水の上 波よ、もし、聞こえるなら 少し、今声をひそめて 優しく揺れた水面に 映る赤い花の島 波よ、もし、聞こえるなら 少し、今声をひそめて |
いつか風になる日元ちとせ | 元ちとせ | 岡本定義 | 岡本定義 | 羽毛田丈史 | 何故に陽炎(かげろう)はゆらめいて 黄泉(よみ)へと誘う澪標(みおつくし)か 遙か紺碧(こんぺき)の空と海 すべてをのみ込むあの蒼さよ 還らぬ日の想いを胸に抱く季節(とき) 儚(はかな)き泡沫(あわ)のような運命(さだめ)のものたちも 果てしない輪廻(みち)を彷徨(さまよ)えるのなら いつもずっとずっと傍(そば)にいてあげる 赤い花弁(はなびら)が落ちる瞬間(とき) 数多(あまた)の生命(いのち)が誕生(うま)れ逝(ゆ)くの 幾千(いくせん)の歳月(としつき)を波が弄(もてあそ)ぶ 麗(うら)らかな陽の中で私も風になる 大空を花が埋め尽くすように 海をもっともっと抱きしめてあげる やがてきっときっと永遠(とわ)は刹那(せつな)に去って だけどずっとずっと此処にいてあげる ただ風が吹いている |
君ヲ想フ元ちとせ | 元ちとせ | 元ちとせ・HUSSY_R | ハシケン | | 紅く 棚引く雲は 誰の泣き顔か 灯り 消えて点って 明日を手招いている ひとりで行くと決めた時に 確かに心が 宿命という声を聞いた 窓に浮かんだ景色 今を縁取れば 出せない絵葉書の中 街が呼吸している 振り回されて千切れぬように 流れを感じる 魂までも失くさぬように 咲いては枯れゆく花 ゆらりゆれる それでも なぜ こんなにも 君を想うの? 過ぎ去り、また燃える夏 めぐりめぐる 今でも 離れても なお 君を想うよ 咲いては枯れゆく花 ゆらりゆれる それでも なぜ こんなにも 君を想うの? |
この街元ちとせ | 元ちとせ | HUSSY_R | 間宮工 | | この街の空にも星は瞬く 今はただ姿を隠してるだけ 声が聞きたい こんな夜だから 遠い距離(みち)を越えて 忙しく行き交う人の波間に 混ざりあう糸口も見つけられずに 落としたものが あるような気がして 振りかえる どこに向かうのだろう なにを探しだせるのだろう 足を止めることを知らない時の中 -アマヌフシ トゥミガ- 誇れるものに 出会えると信じて この場所で どこに向かうのだろう なにを探しだせるのだろう 足を止めることを知らない時の中 どこに向かうのだろう なにを探しだせるのだろう 足を止めることを知らない時の中 この街の空にも星は瞬く |
千の夜と千の昼元ちとせ | 元ちとせ | 上田現 | 上田現 | 上田現 | 失した羽を探し続けても もう 何処にもないんだよ あなたが時間を止めてしまっても ねえ 星は動いてる 言葉も祈りも風船も花束も届かない 千の夜と千の昼を超えて 溢れる光の銀河を渡る夢 草木に埋もれて忘れ去られた 崩れた塔の上で何を見てる あなたに笑って欲しくて ほら 色んなものを用意したよ あの空に返そうと想って ねえ 色んな事を考えた 森の向こうの森に 海の向こうの海に 出かけては集めて 集めては祈って 祈って 飾って 探して 願いを掛けて 私が最期に贈った物は 海の青を混ぜた銀の傘 右手に傘をさしたあなたは 風を受けて今舞い上がる 千の夜と千の昼を超えて 溢れる光の銀河を渡って行く 千の夜と千の昼を超えて… |
ひかる・かいがら元ちとせ | 元ちとせ | HUSSY_R | 山崎将義 | | 旅立つ人よ 行方は聞かない そっと潮風にゆだねます 砂に埋めた 願いのかけらを たったひとつだけ 手のひらに ひかるかいがらを あなたにあげよう サヨナラを口にする代わりに ひかるかいがらを あなたにあげよう この海の色 おもいだせるように なくしたものの 行方は知れない そっと夕闇に帰るだけ 潮の流れや 季節の歩みに きっと答えならあるでしょう ひかるかいがらは 囁いてくれる しあわせはいつもそばにあると そしてかいがらは 囁いてくれる ほほえみかたを おもいだせるように 待っているからと 伝えたくて 何度も 手を振るよ ふたたび出逢える その日を胸に思い描いて 今… ひかるかいがらを あなたにあげよう サヨナラを口にする代わりに ひかるかいがらを あなたにあげよう この海の色 おもいだせるように そしてかいがらは 囁いてくれる ほほえみかたを おもいだせるように |
蛍星元ちとせ | 元ちとせ | 常田真太郎 | 常田真太郎 | 常田真太郎 | 傾いた影の向こう 夕映えに赤く染まる笑顔 夏の陽で枯れた心 そっと潤していく “ただいま”と“おかえり”が 今日もまた優しく手をつなぐ 出迎えるヒグラシは言う 帰還(かえ)る場所は、ここ 誇れること 何もないけど 目に映るのは 失くしたくないもの 手を広げたら 欲張るだけで いらないものまでも掴む 両手ですくう それくらいでいい 小さく光るもの 逃がさずに 落とさずに 蛍星 見上げれば宵の空 肩を寄せ温もりが瞬く 耳すませば聴こえてくる 懐かしい歌声 例え淡く 眩しくはなくとも 確かに強く生命を照らしている 数え切れない 満天の明かり 見えない所からも降る 君との距離がはるか何光年 離れていたとしても 手のひらの 上にほら 蛍星 手を広げたら 欲張るだけで いらないものまでも掴む 両手ですくう それくらいでいい 小さく光るもの 数え切れない 満天の明かり 今日も誰かがまた灯す 明日もここに 帰還(かえ)れるようにと 小さく光るもの 壊さずに 抱えていく 蛍星 |
青のレクイエム元ちとせ | 元ちとせ | 岡本定義 | 岡本定義 | COIL | それは夢のようにまるで嘘のように 残酷な朝はすべてを奪い去った やがて空の底につめたく沈むように 息絶えた月は静かに消えていった 一滴のメロディーをオルゴールは繰り返す 掌に零れゆく調べ 暖めてほしいと誰に言えばいい? 凍えた体を抱きしめてほしいと どんなに願っても祈っても叶わない この愛はもう 一片の優しさを砂時計は落としてゆく 涙さえ凍りつく場所へ 行かないでほしいと素直に言えたら 溢れる想いをただそばにいたいと 心が叫んでも嘆いても届かない この声はもう 還らないこの愛はもう… |
六花譚(ロッカバラッド)元ちとせ | 元ちとせ | HUSSY_R | 田鹿祐一 | 間宮工 | 長い冬を身にまとう 心は氷のように そこには触れること出来ない涙がある 終わりのない白日夢 空しさに埋もれながら 思い出に住むひとの声を 探している 雪の花 冷たくも美しく 消えそうなわたしの身体 どうぞ支えて もいちどあなたのその手を握りしめたなら 愛おしくて 愛おしくて 泣いてしまう気がする そして時は降り積もる わたしに、あなたの上に 許しあえない罪深さを嘆くように はりつめた外気を吸い込む時 いつかそこに熱があったと風が渦巻く 真夏の逃げ水 春の霞も秋の陽も 凍えながら 凍えながら あなただけを待ってる もいちどあなたのその手を握りしめたなら 愛おしくて 愛おしくて 愛おしくて 泣いてしまう気がする |
なごり雪元ちとせ+秦基博 | 元ちとせ+秦基博 | 伊勢正三 | 伊勢正三 | 松浦晃久 | 汽車を待つ君の横で僕は 時計を気にしてる 季節はずれの雪が降ってる 「東京で見る雪はこれが最後ね」と さみしそうに君がつぶやく なごり雪も降る時を知り ふざけすぎた季節の後で 今春が来て君はきれいになった 去年よりずっときれいになった 動き始めた汽車の窓に顔をつけて 君は何か言おうとしている 君の口びるが「さようなら」と動くことが こわくて下を向いてた 時がゆけば幼い君も 大人になると気づかないまま 今春が来て君はきれいになった 去年よりずっときれいになった 君が去ったホームにのこり 落ちてはとける雪を見ていた 今春が来て君はきれいになった 去年よりずっときれいになった |
春のかたみ元ちとせ | 元ちとせ | 松任谷由実 | 松任谷由実 | 松任谷正隆 | 空を埋める花のいろ うつりにけりなわが恋 やがてすべてが過ぎ去るあとも あなただけを想う いつか春の夕まぐれ 初めて口づけした 幻のような香りの中で あなただけを想う 求め合った哀しさよ 降りしきり包んでよ 前も見えず、息も出来ず あなただけを想う 儚い春のかたみには いちばん綺麗なわたしを あなただけに、あなただけに とどめたいと思う 舞い踊る花の宴 月は止まったまま もうおそれも戸惑いもなく 流れゆくまま あなたの胸にこの身を任せ 私は死んでいこう 前も見えず、息も出来ず あなただけを想う やがてすべてが過ぎ去るあとも あなただけを想う ああこの声が聴こえますか あなたを想う声が |
雫元ちとせ | 元ちとせ | 大橋卓弥・常田真太郎 | 大橋卓弥・常田真太郎 | 間宮工 | 背中にあった翼は君と共に無くした 飛べた頃の記憶は擦り傷の様には消えてくれない 月が丘を行く 夜光虫を引き連れて 手付かずの一日が何も言わずに終わっていく 私が居なくても地球は回り続ける 君が居ないなら僕の朝はもうやってこない 草むらで転げまわって森の奥で眠った 何度か争いもしたけどそれは全て永遠のため 未来の向こうへ行くため 背中にあった翼は君と共に無くした 飛べた頃の記憶は擦り傷の様には消えてくれない 君を取り戻す そればかり考えていた 時の濁流に押し流されてしまわぬよう 思い出は何も語らない 縋り付くあても無い 残った涙はあと少し きっと君には届かない 最後の雫が、落ちていく 突然夜が弾けた 光が空に飛び散った 堪らず閉じた瞼を開けるとそこに君がいた 背中にあった翼は今やもう必要無い 洗い立ての太陽が二人を優しく照らしている これからは大地を踏みしめて 君を抱いて歩いていこう |
恵みの雨元ちとせ | 元ちとせ | HUSSY_R | 菅野よう子 | | 祭りの場(にわ)に 炎と歌を 呼ぶのは恵みの雨 眠らない夏に 目覚めない夜に 祈るは命の水 ひび割れた空 しばらく 泣くことも忘れている 幾千年かけて巡ってる法則を 踏み荒らすのは誰? 風は動きを止めている 何を今 待つのだろう? 時を刻む音に心まで囚われる 振り子のよう あたり前と思っていた景色 瞬く間に失われる日々 感じるでしょう? 乾ききった砂に今いちど 一滴(ひとしずく)の光を零して 天(そら)の声を聴け 鎖と見紛う 火柱と鈴の音 信じて 恵みの雨 息絶える冬に 愛せない人に 注ぐよ 命の水 祭りの場(にわ)に 炎と歌を 呼ぶのは恵みの雨 眠らない夏に 息絶える冬に 祈るは命の水 恵みの雨を…命の水を…信じて 祭りの場(にわ)に 呼ぶのは 恵みの雨 |
語り継ぐこと元ちとせ | 元ちとせ | HUSSY_R | 田鹿祐一 | 常田真太郎 | なみだ いくつ 零れて 新月の夜 ひとつ海が生まれた 遠く紡いだ言葉 語りべたちの物語の中に むかし だれかが ここで 張り裂けそうな胸をそっと開いた 歌に奏でてずっと どんな場所にも携えてゆけるよ 消さないで あなたの中の ともしびは連なりいつしか 輝くから 語り継ぐことや伝えてゆくこと 時代のうねりを渡って行く舟 風光る 今日の日の空を 受け継いで それを明日に手渡して 指に 額に 髪に あなたの向こう 垣間見える面影 もしも時の流れを さかのぼれたら その人に出逢える この世界 生まれてそして 与えられたあらゆる名前に 願いがある いとしい笑顔に心動かして 嵐に揺らいで立ち止まる時も 守りたい すべてを捧げても 思いは力に姿を変えるから 語り継いで 伝えてゆくこと 時代のうねりを渡って行く舟 風光る 今日の日の空を 受け継いで それを明日に手渡して |
あなたがここにいてほしい元ちとせ | 元ちとせ | 岡本定義 | 岡本定義 | COIL | 不思議ね こんなことで優しい気持ちになる 何処かで子供達の笑う声が聞こえる すべての罪人たちの受けた罰を教えてほしい どんな深い傷も癒えてゆく あなたがとなりにいるだけで 大きな白いシャツが午後の風に揺れてる なんでもない日々の中にそれは見つかるものよ 世界が滅びる時 たとえ明日がその日でもいい 今生きてることを歓べる あなたの名前を呼ぶ度に 大切なものはいつだって失ったときに気付くもの こぼれたミルクに泣いたって 青い鳥は帰らない すべての子供たちの笑う声を届けてほしい やがて声は歌になるのでしょう あなたに聴かせてあげたいのに… この世界中の罪人たちを許してほしい 長く暗い夜が明けるとき あなたがとなりにいてほしい あなたがとなりにいてほしい Is tusa an gra mo chroi |