今日のうたコラム - 歌ネット|歌詞検索サービス「歌ネット」

  • アーティスト
  • 曲名
  • 作詞者
  • 作曲者
  • 歌詞
  • タイアップ
ユーザー登録ログイン
  • ホーム
  • 歌詞検索
    • アーティスト名インデックス検索
    • 作詞者名インデックス検索
    • 作曲者名インデックス検索
    • 編曲者名インデックス検索
    • レーベル名インデックス検索
    • 歌詞全文(フレーズ)検索
    • アニソン検索
    • アルバム検索
    • タイムマシン検索
  • 新曲歌詞情報
    • 新曲歌詞情報(総合)
    • 新曲歌詞情報(演歌・歌謡曲)
    • リクエストフォーム
  • ランキング
    • 総合ランキング
    • 演歌・歌謡曲ランキング
    • 歴代人気曲ランキング
    • 注目度ランキング
    • お気に入りアーティストランキング
    • カラオケランキング
  • コトバのキモチ
    • 新規投稿フレーズ
    • コトバのキモチ
    • コトバのキモチ検索
    • コトバのキモチBEST10
    • 歌詞フレーズ投稿
  • タイムマシン
    • タイムマシンTOP
    • 今月のスポットライト
    • 歌謡界50年史1960-2000年代
    • 年代別テレビドラマ主題歌
    • 年代別日本レコード大賞
    • 年代別アニメソング特集
    • 年代別歌詞検定
  • 音楽番組情報
    • 音楽番組情報TOP
    • TVドラマ主題歌
    • TVアニメソング
    • MUSIC STATION放送曲目リスト
    • 新・BS日本のうた放送曲目リスト
  • 動画プラス
  • 歌詞ショート
  • 今日のうた
  • インタビュー
  • アニメ
  • 特集ピックアップ
  • 言葉の魔法
  • 言葉の達人
歌詞検索サービス「歌ネット」

今日のうた

検索ボックスを開く
メニューを開く
  • アーティスト
  • 曲名
  • 作詞者
  • 作曲者
  • 歌詞
  • タイアップ

MENU

  • ホームホーム
  • 動画プラス動画プラス
  • マイ歌ネットマイ歌ネット
  • 歌詞閲覧履歴歌詞閲覧履歴
  • ランキングランキング
  • 新曲歌詞情報新曲歌詞情報
  • 今日のうた今日のうた
  • ニュースニュース
  • 歌ネットピックアップピックアップ
  • コトバのキモチコトバのキモチ
  • 言葉の達人言葉の達人
  • 言葉の魔法言葉の魔法
  • 歌詞ショート歌詞ショート
  • アニメアニメ
  • 音楽番組情報音楽番組情報
  • リクエストリクエスト
  •  
  • X
  • facebook
  • line
今日のうた
ニュース

TODAY SONGS

今日のうたニュース
  • あいみょん
    君がロックなんか聴かないこと知ってるけど。
    君がロックなんか聴かないこと知ってるけど。

    あいみょん

    君がロックなんか聴かないこと知ってるけど。

     最近、音楽番組で“あいみょん”というアーティスト名をよく目にしませんか? 彼女は1995年生まれ、兵庫県出身の新星シンガーソングライター。2016年11月にメジャーデビューを果し、その歌詞力が大きく支持され、じわじわと人気を高めてきました。そして2018年、そんな“あいみょん”が大ブレイクの兆しを見せているんです!まず最初のきっかけは、今年1月21日に放送された『関ジャム完全燃SHOW』ではないでしょうか。  この放送回では【売れっ子プロデューサーが選ぶ2017年 年間ベスト10】として、蔦谷好位置さん&いしわたり淳治さんが“マイベスト10曲”を発表したのですが、蔦谷さんは7位に、いしわたりさんは9位に、それぞれあいみょんの楽曲を挙げておりました。さらに2月11日、あいみょん本人が『関ジャム完全燃SHOW』に出演!蔦谷さんが7位に選曲していた「愛を伝えたいだとか」をセッションにて披露いたしました。 バラの花もないよ 汚れてるシャツに履き慣れたジーパンで 愛を伝えたいだとか 臭いことばっか考えて待ってても だんだんソファに沈んでいくだけ 僕が明日良い男になるわけでもないからさ 焦らずにいるよ 今日は日が落ちる頃に会えるの? 「愛を伝えたいだとか」/あいみょん  この歌は、女々しい男性の情けなくも愛おしい心模様が描かれたラブソング。なかなか帰ってこない恋人をけなげに待ちながら、<愛を伝えたいだとか 臭いことばっか考えて>モヤモヤしたり、<悔しい><寂しい><切ない><もう嫌だ>と焦りや不安に駆られたり、<僕が明日良い男になるわけでもないからさ>と開き直ってみたり…。一人脳内でいろんな感情がぐるぐるしている<僕>から、<君>に対する切実でまっすぐな“愛”が伝わってくる楽曲です。  あいみょん流の独特なフレーズが刺さる一方、誰かを懸命に想い、会いたくて待ち焦がれる気持ちは、共感力バツグンですよね。尚、この曲は現在、ゴールドリリックとして歴代人気曲にも認定されております。そして『関ジャム』放送後には「愛を伝えたいだとか」の歌詞アクセス殺到!結果、2月18日付のウィークリーランキングでは同曲が、前週の29位から4位へと急上昇いたしました。また、2月16日にはついに『ミュージックステーション』にも出演! 君がロックなんか聴かないこと知ってるけど 恋人のように寄り添ってほしくて ロックなんか聴かないと思うけれども 僕はこんな歌であんな歌で また胸が痛いんだ 君はロックなんか聴かないと思いながら 少しでも僕に近づいてほしくて ロックなんか聴かないと思うけれども 僕はこんな歌であんな歌で 恋を乗り越えてきた 「君はロックを聴かない」/あいみょん  『Mステ』で披露したのは、前述した【売れっ子プロデューサーが選ぶ2017年 年間ベスト10】でいしわたりさんが9位に選んだ「君はロックを聴かない」です。<僕>の好きな<君がロックなんか聴かないこと知ってるけど>、自分が励まされてきた<こんな歌であんな歌で>気分を上げてあげたい。それに、同じ音楽を共有することで、少しでも近づいてほしい、歌を通じて、自分という人間を理解してほしい。そのような恋心が描かれております。  みなさんも、好きな人に好きなものを共有したいと想うこと、好きな人の好きなものを共有したいと想うこと、ありませんか? やはりこちらも、キャッチーなフレーズが耳残りする一方、共感力バツグンなのです。もちろん『Mステ』放送後には、またもや歌詞アクセス殺到。デイリーランキングでは2日連続で「君はロックを聴かない」が2位に君臨し、ウィークリーでも6位にランクイン!現在「愛を伝えたいだとか」と同じく、ゴールドリリックとして歴代人気曲に認定されております。    こうして、歌ネットに巻き起こっている“あいみょん”旋風。上記の2曲に加え、歴代人気曲の「貴方解剖純愛歌 ~死ね~」「生きていたんだよな」などもタイトルからして気になりますが、他にも「どうせ死ぬなら」「私に彼氏ができない理由」「19歳になりたくない」「ナウなヤングにバカウケするのは当たり前だのクラッ歌」「泥だんごの天才いたよね」などなど、歌詞を読んでみたくなる楽曲ばかり。音楽番組で彼女の歌唱にグッと来た、という方は是非是非、この機会にいろんなあいみょん楽曲の歌詞をチェックしてみてください…!

    2018/02/19

  • 米津玄師
    夢ならばどれほどよかったでしょう。
    夢ならばどれほどよかったでしょう。

    米津玄師

    夢ならばどれほどよかったでしょう。

    夢ならばどれほどよかったでしょう 未だにあなたのことを夢にみる 忘れた物を取りに帰るように 古びた思い出の埃を払う 「Lemon」/米津玄師  2018年2月12日に“米津玄師”が新曲「Lemon」を先行配信スタート!石原さとみ主演の金曜ドラマ『アンナチュラル』主題歌として書き下ろされた楽曲です。ドラマでは毎回、まさに<夢ならばどれほどよかったでしょう>と思う痛切なシーンでこの歌が流れるんですよね…。ドラマのテーマは【不自然な死】の究明。「未解決の事件の遺族には終わりがない。大切な人がどうして死んでしまったのかわからないまま、永遠にどうして?って考えていかなきゃいけない」…これは第5話のセリフですが、きっと“未解決の事件の遺族”に限らず、理由もわからず大切な人と離れることになってしまった、全ての方に通じることでしょう。 戻らない幸せがあることを 最後にあなたが教えてくれた 言えずに隠してた昏い過去も あなたがいなきゃ永遠に昏いまま きっともうこれ以上 傷つくことなど ありはしないとわかっている 「Lemon」/米津玄師    そして「Lemon」の<わたし>もまた「永遠にどうして?って考えていかなきゃいけない」人生を歩んでいる一人。その「どうして?」が消えないからこそ<未だにあなたのことを夢にみる>のです。でも、現実ではもう二度と<あなた>には会えない。訊き損ねた“何か”を訊くことも、自分が<言えずに隠してた昏い過去>を伝えることも、叶わない。だから代わりに何度も何度も<古びた思い出の埃を払う>しかないのだと思います。  さらに、タイトルの【Lemon(レモン)】には【熱情】【誠実な愛】【心から誰かを恋しく想う】といった花言葉があるんです。それらの言葉は、<戻らない幸せがあることを>思い知っても、<きっともうこれ以上 傷つくことなど ありはしない>と思うほどに傷ついていても、それでも変わらず<あなた>を想い続けている<わたし>の感情を表しているようにも感じられますね。 あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ そのすべてを愛してた あなたとともに 胸に残り離れない 苦いレモンの匂い 雨が降り止むまでは帰れない 今でもあなたはわたしの光 「Lemon」/米津玄師  そんな【Lemon(レモン)】は、さらにサビでグッと存在感が強まってゆきます。<あの日の悲しみ>や<あの日の苦しみ>を含め、愛した<あなた>のすべてを象徴するのが<胸に残り離れない 苦いレモンの匂い>なのです。ただみなさん、レモンというと“苦い”よりも“酸っぱい”の方がしっくり来ませんか? どうして<わたし>にとっては“苦い”ものなのでしょうか。その理由は<わたし>が<あなた>の“果実”=“真実”まで、たどりつけていないからかもしれません…。 何をしていたの 何を見ていたの わたしの知らない横顔で どこかであなたが今 わたしと同じ様な 涙にくれ 淋しさの中にいるなら わたしのことなどどうか 忘れてください そんなことを心から願うほどに 今でもあなたはわたしの光 「Lemon」/米津玄師  レモンが“酸っぱい”のは果実です。そして皮の部分は非常に“苦い”のです。<あなた>には<わたしの知らない横顔>があって、本当は<何をしていたの>か<何を見ていたの>かわからない。今だってどこかで<涙にくれ 淋しさの中にいる>かもわからない。だから<わたし>は<あなた>の“表面的な部分”=“皮”にしか触れていなかったのだと感じている。そういった気持ちが<苦いレモンの匂い>というフレーズに繋がっているのではないでしょうか。 あの日の悲しみさえ あの日の苦しみさえ そのすべてを愛してた あなたとともに 胸に残り離れない 苦いレモンの匂い 雨が降り止むまでは帰れない 切り分けた果実の片方の様に 今でもあなたはわたしの光 「Lemon」/米津玄師  歌はこのように幕を閉じてゆきます。ラストの<切り分けた果実の片方の様に 今でもあなたはわたしの光>というフレーズが印象的ですね。これは<果実>も<あなた>も<わたし>が“たどりつけないもの”であるという点で共通しているように思えます。また、一見<今でもあなたはわたしの光>とは、希望的で愛に溢れたフレーズに感じられるでしょう。しかし、米津玄師は以前、歌ネットのインタビューで“光”について次のような想いを語ってくださったことがありました。 光が人を傷つけることだって大いにあるし 明るさって明るくない人間からすると トゲトゲしく見えたりするんですよね。 (米津玄師『Bremen』インタビュー)  この言葉を踏まえて<今でもあなたはわたしの光>というフレーズを聴くと、今でも<あなた>という存在は、自分にとっての大きな傷として残っていて、何度でも痛みを感じる…とも捉えられる気がします。ただ、絶望のなかにいる<わたし>がなんとか生きてゆけるのは、その傷や痛み、悲しみや苦しみが<光>として命を刺激しているからではないでしょうか。そして皮肉にも、永遠に答えのない「どうして?」がまた<わたし>を前に進ませるのではないでしょうか。  伝えているメッセージが綺麗事だけじゃないからこそ、わたしたちの心に刺さる、ドラマ『アンナチュラル』と主題歌の米津玄師「Lemon」。是非、先行公開中の歌詞もじっくり読んでみてください。みなさんにも<夢ならばどれほどよかったでしょう>と思う出来事、ありませんか…? ◆紹介曲「 Lemon 」 作詞:米津玄師 作曲:米津玄師

    2018/02/16

  • ましのみ
    再生リストは、ほとんどが君から、教えてもらった曲ばっかりで…。
    再生リストは、ほとんどが君から、教えてもらった曲ばっかりで…。

    ましのみ

    再生リストは、ほとんどが君から、教えてもらった曲ばっかりで…。

    もうちがうひとにならなくてよくなった とたんにこんなに耳がしずか (歌人・今橋愛)  こちらは歌人・今橋愛さんの短歌。みなさんも生きているなかで【ちがうひと】になろうとしたことってありませんか? たとえば、好きな人に好きになってもらいたくて、背伸びをして“理想の相手”を演じてみたり。でも結局、無理は長続きしません。きっと【こんなに耳がしずか】になった自分は解放されたような気持ちになるのでしょう。ただし中には、その静寂を苦しみに感じる方もいるのです。  それは【ちがうひと】のお手本が“好きな人”であった場合。想いが強すぎるがゆえに、相手のあらゆるものを共有して、自分を【ちがうひと】=“好きな人”に寄せていくことで自己を作り上げてゆく…。それは、言い換えると“依存”ですね。さて、今日のうたコラムでは、まさにそんな依存度の高い主人公が、失恋してしまったときの心模様を描いた新曲をご紹介いたします!もうちがうひとにならなくてよくなってしまった<私>のその後とは…? 合鍵 愛が消えたわけじゃないなら どうして返しにきたりするの? アイロニ あんなにだらしなかったのに 今更けじめをつけたがるの? チーズ味でしょどうせ ストック置いてあるよ ただ「付き合おう」って ちゃんと言えただけ のあの子より 君をわかってる私 「ナンセンスに逆戻り」/ましのみ  この歌は、2018年2月7日に女性シンガーソングライター“ましのみ”がリリースしたメジャーデビューアルバム『ぺっとぼとリテラシー』に収録されている新曲です。まず冒頭のフレーズでは、いかに<私>がこれまで<君>の理解者であったかの主張が伝わってきます。どんなに<君>がだらしなくても、白黒はっきりさせたりしなかったこと。だから決して「付き合おう」なんて言わなかったこと。食べ物の好みだってわかっていて、いつも部屋には<ストック置いてある>こと。    そうやって<君をわかってる私>を自覚することで「この人は私がいないとダメなんだ」と実感し、たとえ<あの子>が<ただ「付き合おう」って ちゃんと言えた>としても、二人が付き合い始めたとしても、なんだかんだ「私のもとからは離れないだろう」と思っていたのではないでしょうか。でも、予想に反して<君>は<合鍵>も返し<今更けじめをつけたがる>のです。もしかしたら<君>が本当に欲しかったのはその“ちゃんと”だったのかもしれませんね…。 ナンセンスに逆戻り 良し悪しなどわからない 服や髪型はもちろん あいまいにしてた関係だって ナンセンスに逆戻り 君が喜ぶか否か それだけで決めてたのに 今じゃ何も目安がないから センスの無い私に逆戻り 再生リストは ほとんどが君から 教えてもらった曲ばっかりで 再生されてく 思い出が痛いから 音楽すらもうきけないのに 「ナンセンスに逆戻り」/ましのみ 全部を君と共有してた 行く場所もふとした口癖も そうやって頭の中から似せて やがて二人はひとりになれた どこへ逃げても 息が苦しい のは肺や心臓が半分しかないから でも 苦しいだけで 呼吸はできる 「ナンセンスに逆戻り」/ましのみ  そして、部屋に一人残された<私>はやっと「この人がいないと私がダメなんだ」という事実に気づくのです。今まで、自分らしさなんてどうでもよくて、自分の意思なんてどこにもなくて、ただ服も髪型も音楽も行く場所も口癖も関係も、何もかもが<君>次第だった。心も身体も生活も<君が喜ぶか否か>だけで動いていた。毎日<そうやって頭の中から似せて>【ちがうひと】=<君>になりきることが<私>の全てだったのでしょう。  だからこそ<君>を失って【ちがうひと】にならなくてよくなってしまった今、<私>は<私>自身を失ったことと同等な状態に陥ってしまっております。その心境が表れているのが<ナンセンスに逆戻り>というフレーズ。尚、本来【ナンセンス】とは【無意味であること・ばかげていること】などを意味する言葉です。【センスがないこと】ではありません。しかしこの歌では<センスの無い私に逆戻り>と、誤用の言葉を“あえて”綴っているのです。 ナンセンスに逆戻り 脳に酸素が回らない ナンセンスの意味すらも 間違って使ってしまうほどに あーもうだったら ナンセンスに逆戻り 君が喜ぶか否か それだけで決めてたけど 目安がないんならないでいっか だってセンスなんて本来 自分で磨き上げるもの 磨き方を伝授して くれたのは君だけれど 永遠したがってちゃそれこそ 本当のナンセンスを抜け出せない 「ナンセンスに逆戻り」/ましのみ  何故なら<ナンセンスの意味すらも 間違って使ってしまうほどに>ダメージを喰らっているから。それだけ“依存”の症状は大きいということですね…。ただ、「ナンセンスに逆戻り」は、相手に依存してしまう弱さだけではなく、本来はそこから立ち直っていく強さがあることもちゃんと描かれているところも魅力!最後の最後<永遠したがってちゃそれこそ 本当のナンセンスを抜け出せない>というフレーズは「無意味でばかげている恋愛はもうやめよう」と、自分の意思を取り戻した証に感じられます。    自分は恋愛すると依存体質だ…、好きな人の好きなものが全てだ…というあなた。是非、ましのみ「ナンセンスに逆戻り」を聴いてみてください!少しずつ“私らしさ”を取り戻して、いつかは【もうちがうひとにならなくてよくなった】解放感を味わうことができるかもしれません…! ◆メジャーデビューアルバム『ぺっとぼとリテラシー』 2018年2月7日発売 【初回限定盤】 PCCA-04602 ¥3,000(税込) 【通常盤】 PCCA-04603 ¥2,500(税込)

    2018/02/15

  • Leola
    運命も正解もその先もあるのかはわからない。それでもね…。
    運命も正解もその先もあるのかはわからない。それでもね…。

    Leola

    運命も正解もその先もあるのかはわからない。それでもね…。

     2月14日はご存知、バレンタインデー。恋人に変わらぬ愛を伝えるため、あの人に勇気を出して告白するため、チョコレートを用意する時間はドキドキワクワクしますよね! ただ一方で、自分にはまったく関係ないイベントだという方もいらっしゃるでしょう。恋愛なんてないほうが気楽、深く人と関わるのは面倒、自分は孤独が好き。今日のうたコラムでは、そんなあなたにこそ一度、聴いていただきたい新曲をご紹介いたします。 「ねぇ 私たちはよく似てるね」 そう はぐれた雲が話し出す You know? 「案外、それも気楽だね」 Who knows? 声に出して呟いてた ひとりぼっちも悪くないよと 自分へのレポートだって 大体、書き終えてたのよ。 また君が現れるまでは… 「Puzzle」/Leola  この歌は、2018年2月7日に“Leola”がリリースしたニューシングルのタイトル曲。2月17日から公開の映画『パンとバスと二度目のハツコイ』主題歌として書き下ろされました。物語のヒロインは、パン屋で働く恋愛こじらせ女子(深川麻衣)です。彼女は「ずっと好きでいてもらえる自信もないし、ずっと好きでいられる自信もない」との結婚観を持っており、プロポーズされても踏ん切りがつかずに結局、恋人とサヨナラ…。  それからというもの、まさにバレンタインデーなんて無縁な日々を送っていたであろう姿が「Puzzle」冒頭のフレーズから見えてきますね。ポツンと<はぐれた雲>を自分と重ねる<私>はきっと、恋愛に限らず、誰かと寄り添い合うことを苦手としていたのでしょう。だから<ひとりぼっちも悪くない>と自分に言い聞かせて、もう人生の結論を出してしまおう、一人で“パズル”を完成させてしまおう、そう思っていたのです。  しかし、彼女は完全に“ひとりぼっちが良い”と割り切っていたわけではないこともわかります。<案外、それも気楽>、<ひとりぼっちも悪くない>、<大体、書き終えてた>、それらのフレーズには、まだ“誰かと生きる人生の可能性”の余白もちゃんと残されているような気がしませんか? その余白があったからこそ、そこに<君>という存在が、ひとつのピースとしてハマった。そして<私>は自分のパズルが、実は一人では完成しないことに気がついたのではないでしょうか。 君が今 誰よりも 会いたいと いちばんに 想うのは…? 今はまだ、I don't wanna know その答え 知る勇気なんてなくて…。 でもそれが 私なら なんてこと 考えて らしくないよね。 もう、バカみたい。 No way! でも気になるの。 永遠も約束も これからも、 頼りには出来ないの それでもね、君にまた胸を焦がすの 左斜め後ろが 今の私の居場所 だけど… I just want to be with you... 「Puzzle」/Leola  劇中で、ヒロインはある日偶然、中学時代の初恋相手である男性(山下健二郎)に再会します。その彼が「Puzzle」で描かれている<君>であり、彼との再会をきっかけに<私>は、もう書き終えそうだった<自分へのレポート>を大きく書き換えてゆくことになるのです。とはいえ、なんだか<らしくない>し、やっぱり<永遠も約束も これからも、頼りには出来ない>気持ちも揺れる…。これまで一人で強く生きてきた方なら尚更、そんな不安は大きいのだと思います。 運命も正解も その先も、 あるのかはわからない それでもね、 君とのね夢を見ている 「Puzzle」/Leola  だけど<わからない>から逃げるのではなく、今の<私>には<それでもね>と、不確かな未来を信じようとする強さがあるんです。それは“一人の強さ”とはまた異なるもの。心から“誰かのそばにいたい”と願う気持ちが、彼女を強くしているのでしょう。また、自分のパズルが一人では完成しないことに気がついた<私>は、<君>のパズルにおける<居場所>も大切になってゆきます。 永遠も約束も これからも、 頼りには出来ないの それでもね、君にまた恋をしている 君のその横顔が 見える特等席に いつか… 旨く言えないけど I just fall in love with you... 「Puzzle」/Leola  歌の中盤の<左斜め後ろが 今の私の居場所 だけど…>というフレーズが、ラストでは<君のその横顔が 見える特等席に いつか…>という願いに。<君>の人生にとっての一番の特別になりたいという想いが真っ直ぐに伝わってきますね。もしも今、はぐれた雲に「ねぇ 私たちはよく似てるね」と語りかけられても、もう<私>は頷きはしないでしょう。何故なら、大きく書き換えた<自分へのレポート>には“ひとりぼっちも悪くないよ”ではなく“君の特別になってそばで生きたい”と綴られているから。  恋愛なんてないほうが気楽、深く人と関わるのは面倒、自分は孤独が好き。そう<自分へのレポート>に書いている方、その生き方も間違いではありませんが、少し、ほんの少しだけ“余白”を残しておくと、もしかするとある日突然、大きな変化の日が訪れるかもしれません…!

    2018/02/14

  • Ms.OOJA
    愛してると聞きたい、でも言わないで。
    愛してると聞きたい、でも言わないで。

    Ms.OOJA

    愛してると聞きたい、でも言わないで。

     2018年2月7日に“Ms.OOJA”が、ニューアルバム『PROUD』をリリース!今日のうたコラムではその中から、新曲「コントラスト」をご紹介いたします。まず、タイトルの「コントラスト」とは【画面や画像の明暗の差】を意味する言葉。明るさと暗さの差が大きいほど、コントラストは強くなり、シャープでくっきりと見えます。そしてこの歌では、主人公の“心のコントラスト”が“あなたへの想い”の強さとして描かれているのです。 あなたの夢をみるほど思い知らされる夜 朝日が何度昇っても消えないその面影 “あんなにひどい男は忘れ幸せになって” 優しい友が諭しても強くまた想ってる 「コントラスト」/Ms.OOJA  もう冒頭のフレーズから明暗の差は伝わってきますね。毎日ちゃんと<朝日>は昇るし、自分を心配してくれる<優しい友>もいるし、もっと違う<幸せ>だってある、明るい光。それなのに<あんなにひどい男>を<強くまた想って>しまう、暗い影。客観的に感じるのは、そんな明暗の差です。でも実は、主人公にとってそれは“逆”なのかもしれません…。 叶うわけない 馬鹿みたいとわかってるけど 描く物語 誰にも言えない それでもあなた微笑んでくれますか? 抱きしめたらもう二度と ひとりにしないと誓うエンドロール 光眩しすぎて明日が影になる 愛してると聞きたい でも言わないで信じてしまったのなら いつか悲劇になる喜劇が始まる コントラスト 「コントラスト」/Ms.OOJA  主人公にとって<光>とは<あなた>が全てです。他の誰でもない<あなた>と<描く物語>の中にだけ、幸せは存在するのです。だから先ほどの<優しい友>も、<あなた>を<忘れ幸せ>になることも、明るさには繋がらないのでしょう。むしろ<あなたの夢をみる>夜や<消えないその面影>の方が<光>と言えます。ただし、本当なら<あなた>は<光>にしてはいけない人。  何故なら、この恋はたとえ先に進めたとしても<いつか悲劇になる喜劇>だとわかっているから…。そのどうにもならない哀しみや苦しみこそが、暗い暗い<影>です。それでも<もう二度と ひとりにしない>と誓ってほしいと、<愛してると聞きたい>と、願うことをやめられない。大きな光で影はより濃くなり、逆に濃い影で光はより大きくなる。そうして心に強い「コントラスト」が生まれていく、ということなんです。 口づけして何度でも 戻るよと囁いたプロローグ 耳に甘く響いて瞳閉じてしまう 愛してると告げたら あなたが笑うのはもう知っていても いつか涙になるいびつなエンディング コントラスト 抱きしめれば暖かい ふたりでいれば見える愛の光 胸を熱く焦がす 燃え尽きたっていい 感じるまま触れ合う ただあなたと居られる瞬間だけは 影さえもきらめく果てない物語 コントラスト 「コントラスト」/Ms.OOJA  さらに、歌のラストでは<あなた>という<光>がいっそう大きくなっております。過去の甘い記憶や<ただあなたと居られる瞬間>によって、もはや未来の<影>なんて見えなくなっているのではないでしょうか。というより、暗闇に堕ちてゆく物語のサッドエンディングさえも<光>として感じられてしまう状態なのでしょう。実際には、もう後戻りできないほど<影>が大きくなっているということだとしても…。  自分が「コントラスト」の主人公の親友だとしたら、やはり報われない恋愛から目を覚まして、幸せになってほしいと願わずにはいられないですよね…。でも同時に<燃え尽きたっていい>と思えるほどに、誰かを愛している物語を、どこか羨ましくも感じませんか? そして、もし自分が「コントラスト」の主人公と同じような恋をしてしまったとしたらどんなエンディングを選択すると思いますか…?  そんなことも想像しながら、歌が進むにつれどんどん「コントラスト」が強くなってゆくこの恋の世界を、じっくり味わってみてください…! ◆6th ORIGINAL ALBUM「PROUD」 2018年2月7日発売 5,000枚限定生産盤(2CD+DVD) UMCK-9935 ¥7,980+TAX 通常盤(CDのみ) UMCK-1589 ¥3,000+TAX

    2018/02/13

  • イチオシ!
    あの夜の私と何が違うんだろう。
    あの夜の私と何が違うんだろう。

    イチオシ!

    あの夜の私と何が違うんだろう。

    忘れじの行く末まではかたければ 今日を限りの命ともがな (儀同三司母『新古今和歌集』)  こちらは、有名な百人一首で『“末永く愛は変わるまい”というあなたの誓いが、将来まで変わらないなんてわからないから、幸せな今日を限りとして死んでしまいたいなぁ』という想いが綴られております。みなさんも、今この瞬間の愛のピークを永遠にしてしまえたら、と願ったことありませんか? でもそれは、人の心の移ろいやすさを知っているからこその願いでもあるんですよね…。 こんな時思い出す事じゃないとは思うんだけど 一人にしないよってあれ実は嬉しかったよ あなたが勇気を出して初めて電話をくれた あの夜の私と何が違うんだろう 「ハッピーエンド」/back number  たとえば、2017年の歌詞アクセス年間ランキングで1位に輝いたこの歴代人気曲もまた、愛の脆さが伝わってくる失恋ソングです。相手が<私>を好きでいてくれたあの頃は「一人にしないよ」だとか「別に君のままでいいのに」だとか言ってくれたくせに、結局は離れてゆく。でも自分では<あの夜の私と何が違うんだろう>と、失恋の理由もよくわからないから余計にツラい…。  では、どうして人は失恋してしまうのでしょうか。恋愛の寿命とはどれくらいのものなのでしょうか。今日のうたコラムでは、さらにいろんな失恋ソングをピックアップしながら、ハッピーエンドを迎えることができなかった主人公たちに注目してみます。まずは【思っていたのと違った】と、フラれてしまったパターンです。 何もかもが超普通なあなたに ちょっと魔が差して恋した 付き合ってあげたのにさ 三ヶ月だけで… どうして? どうして? あなたなんかに ふられなきゃ いけないの? 何が分かるの? 「どうしてどうして」/山本彩  山本彩「どうしてどうして」の主人公は、周りから<高嶺の花>だと思われているからこそ、クールぶって恋もせずに生きてきた強気な女性。ただし<超普通なあなた>だけは違って、そんな自分を好きになってくれて、やっと信頼できそうだったのです。いえ、すでに信頼していたのです。だけど<あなた>が好きになったのは<高嶺の花>である彼女。残念ながら“クール”な仮面を外した素の<私>を知って、醒めてしまったのでしょう。  また、この歌の<三ヶ月>というのもキーワードです。恋愛サイトを見てみると、恋愛に関して「3の倍数」の年月周期に、何かが起こるという説は有名なんだそう。3ヶ月、半年(6ヶ月)、1年(12ヶ月)、3年など。そして付き合って<三ヶ月>の時期というのは、どちらかの「何か違う」という違和感が不満に変わるタイミングだと言われております。まさに「どうしてどうして」の<あなた>はその説に当てはまってしまったわけですね。 “1年2ヶ月と20日” 本当にあっという間だった キミに会えて良かった 好きになって良かった 優しくしないで 「サヨナラ」ちゃんと言えなくなっちゃうから ゴメンなんて謝らないで だから ねぇ 早く… 泣いちゃう前に 「1年2ヶ月20日」/BRIGHT 終わっていく3年と8ヶ月 僕たちはお互いを見つけられない 目を閉じれば浮かぶのは君なのに 「8ミリメートル」/スキマスイッチ  こちらは、付き合って1年目と、3年目を超えた恋人たちの終わりの歌。歌詞を読んでみると、両曲ともまだ相手にあたたかい想いが残っていることが伝わってきます。しかしおそらくそれはもう“愛情”ではなく“情”に近いのでしょう。いわゆる【マンネリ化・倦怠期】が修復できず、別れに繋がってしまったパターンです。もしかしたら、もうどちらかに新しい好きな人がいるのかもしれません。いずれにせよ、一緒に重ねた年月の分だけ失恋の傷が回復するのにも時間がかかりそうですね…。 あなたとの二年二ヶ月 私の中で決して「後悔」じゃない あなたのいない「明日」と言う日を 無理してみても「希望」とは呼べない 「Remember Me」/アンジェラ・アキ 2年経って 何か変わって 好きだけど気持ちすれ違って 毎日の当たり前に慣れて 優しさに甘えて こんな日が目の前に来るなんて 思いもしなかった 離れるなんて 「もう一度… feat.BENI」/童子-T 風が急に冷たくなった 冬をそっと運んできた 出会ってから2年の時 夏の終わり 失いかけてた事なんて気づかないで 歩いてたみたいだね バカな僕だよ 「ごめん」/川嶋あい 寄り道みたいな始まりが 二年も続いたあの恋 初めてお前抱いた夜ほら 俺の方が震えてたね 「シングルベッド」/シャ乱Q  そして、失恋ソングを検索しているなかで意外と多かったのがこの<二年>というキーワード。前述した「3の倍数」に何か起こる説は有名ですが、実はカップルには【魔の2年目】という壁も存在するんだそうです。一通りクリスマスやお互いの誕生日なども経験し、長く一緒にいる中で相手のことも大体はわかってきた“つもり”になってしまうのがこの時期なのではないでしょうか。  でも実際は、まだまだ知らないこともたくさんあるのです。それゆえに<好きだけど気持ちすれ違って>しまったり、<失いかけてた事なんて気づかないで 歩いて>しまったりといった【気持ちの理解不足】が原因で、離れることになってしまうのだと思います。こうしていろんな失恋ソングの歌詞を読んでみると、冒頭でご紹介した百人一首が尚更、刺さるような気がしませんか…? 忘れじの行く末まではかたければ 今日を限りの命ともがな  【思っていたのと違った】と感じたとき、【マンネリ化・倦怠期】が訪れたとき、【魔の2年目】の壁にぶつかったとき、【気持ちの理解不足】に気づいたとき、そんなときにこそ“末永く愛は変わるまい”と誓ったあの日のことを思い出さないといけないのかもしれません。今、あなたが大切にしている愛がどうか末永く続いていきますように…!

    2018/02/12

  • スキマスイッチ
    僕は死ぬまでいったい何回、隣に居るあなたの名前を呼べるのだろう。
    僕は死ぬまでいったい何回、隣に居るあなたの名前を呼べるのだろう。

    スキマスイッチ

    僕は死ぬまでいったい何回、隣に居るあなたの名前を呼べるのだろう。

    僕は死ぬまで いったい何回 隣に居るあなたの 名前を呼べるのだろう 「未来花」/スキマスイッチ  今年デビュー15周年を迎える“スキマスイッチ”が、2018年3月14日にニューアルバム『新空間アルゴリズム』をリリース!歌ネットでは、今作に収録される新曲「未来花」(読み:ミライカ)の歌詞を先行公開しておりますので、さっそく今日のうたコラムでもご紹介いたします。まず、歌詞のテーマは【名前を呼ぶ】ということ。そのテーマを芯に、大切な人との愛の絆が描かれているのです。  すでにSNS上には、たくさんの方から「未来花」に対する想いが寄せられているのですが、「ほっこりした」「明るい希望や幸せが感じられた」という声と同じくらい「切なくなった」「泣いてしまった」という声も多く見られます。それはきっと、自分の大切な存在を<あなた>に置き換えてみたとき、それまで当たり前だった<隣に居るあなたの 名前を呼べる>ことの、本当の意味、尊さに、気づくからではないでしょうか…。 誰もがみんな 生まれてすぐに 命の証として もらった贈り物 愛に包まれて 愛を覚えて 出会いと別れ繰り返し こうしてあなたにめぐり会えた 「未来花」/スキマスイッチ  第一に【名前】とは、私たちが<生まれてすぐに 命の証として もらった贈り物>です。「幸せな人生を歩んでほしい」という想いから、運の良い字画数を調べて、選ばれたものかもしれません。「こんな子に育ってほしい」という想いが表れたものかもしれません。いずれにせよ名づけた方の“願い”が込められたプレゼントが【名前】なんですよね。また、名前を付けてもらうということは、まだ花も木も生えていない自分の道に、最初の“種”=“愛”を蒔いてもらうということでもあるのでしょう。  そして<誰もがみんな>自分の【名前】に込められた“願い”を、生きることによって少しずつ叶えてゆきます。そのために最初の“種”はそばにいる人の<愛に包まれて>芽を出し、ぐんぐん育ち、花を咲かせ、たくさんの新しい種を作る。やがて自らも<愛を覚えて>誰かや何かに“種”=“愛”を蒔くようになる。そうやって<出会いと別れ繰り返し>ながら人生の景色は鮮やかになってゆき、いつかは最も大切な<あなた>にめぐり会うのですね。 あなたと一緒に あとどれくらい 「おはよう」で始まる朝を 迎えられるだろう 声が届き 声を返す そんな 何気ない日常 ひとつひとつに愛情の種を撒こう 「未来花」/スキマスイッチ  さらに【名前】とは、誰かに呼ばれるたび、生きている証がしみ込んでゆくもの。<隣に居るあなたの 名前を呼べる>のは、「○○、おはよう」と朝を迎えられるのは、大切な<あなた>の【名前】が育ち続けているということなんです。だけど、命には限りがある…。この歌を聴くと、愛おしさと同時に、哀しい“いつか”のことも想像してしまうから「切なくなった」「泣いてしまった」という方も多いのだと思います。でもだからこそ<声が届き 声を返す そんな 何気ない日常>がある今、ちゃんと<ひとつひとつに愛情の種を撒こう>と、何度も名前を呼ぼうと、この歌は伝えるのです。 僕が優しくあなたを呼ぶ 振り返る笑顔 一輪の花が咲く このままずっと この先ずっと 小さな幸せ束ねよう 眩しいくらい美しく輝く 僕の胸でそっと揺れている 真っ白なその花の名前は 未来 「未来花」/スキマスイッチ  【名前】は人生最初のプレゼントであり、生きてきた証であり、生きている証。そして<このままずっと この先ずっと>共に生きてゆこうとその名を呼ぶ、誰かの<未来>への願いが込められたものでもあるんですね。過去、現在、未来、すべてに通じている、まさに人生そのものが【名前】であると言えるのかもしれません。みなさんは、大切な人の名前をちゃんと呼んでいますか…? 素敵な「未来花」を咲かせるため、一日一日、丁寧に<あなた>と生きてゆきたいですね…!

    2018/02/09

  • The Floor
    一つずつ余る食器を包んで、やるせないな。
    一つずつ余る食器を包んで、やるせないな。

    The Floor

    一つずつ余る食器を包んで、やるせないな。

     北海道在住の4人組バンド“The Floor”が、2018年2月7日に初のフルアルバム『ターミナル』でメジャーデビューを果たしました。タイトルの【ターミナル】とは【終着駅】という意味を持つ言葉。そこで今日のうたコラムでは、収録曲から“ひとつの恋の終着駅”にたどり着いてしまった主人公を描いた新曲をご紹介いたします。  恋が終着駅にたどり着いてしまっても、人はそこから、先に続いている日常を独りで進んでいかなければなりません。そんなその後の物語が綴られているのが「煙」です。まずこの歌は、失ってしまった愛しい<君>に関する全てのことを【タバコ】に置き換えて聴いてみてください。たとえば<サヨナラ>も然り。 サヨナラは連日続く雨で湿気っていった ベランダ 溢れ落ちた息白く空に舞った 排水溝 流れる影 黄ばんでいった部屋の壁 情状酌量の余地もないな 禁断症状 震えている どうしようもない寂しさ燃やして 煙 立ち込めていく 堂々巡り抜け出せなくて 心臓に刻むカルマ また君を吸い込んだ 「煙」/The Floor  主人公にとって<サヨナラ>とは、ふたりが一緒に過ごした最後の大切な記憶。言わば特別なタバコです。だからいつまでも取っておきたかった。だけど<連日続く>悲しみの涙によって、それは日に日に<湿気って>火も付きにくいような状態になってしまったのです。もうその思い出に火を灯して、吸い込んで、気を紛らわしたり、心を落ち着かせたりすることはできません。  ただし、主人公は<サヨナラ>だけではなく【君とのいろんな思い出】=【タバコ】に火を灯しては、ベランダや部屋で吸い続けてきたようです。その空しさは<溢れ落ちた息白く空に舞った>というフレーズからわかりますね…。また<黄ばんでいった部屋の壁>は、どれだけその思い出に依存しているのかを表しており、それが<禁断症状 震えている>という状態に繋がっているのです。 溢れていた服も片付いて やるせないな 一つずつ余る食器を包んで やるせないな 毎週見てたバラエティー 今日は上手く笑えない 広くなったベッド寝付けなくて 裏っ返しになった生活どうにも生きづらいな 「煙」/The Floor  さらに、その<禁断症状>は、生活から少しずつ思い出が消えてゆくことで、ますます心を侵してゆきます。愛しい<君>の<溢れていた服>が片付いてしまったこと。ペアの<食器>の片方はもう要らないこと。ふたりで寝ていた<ベッド>も独りじゃ広すぎること。もはや衣食住がすべて<やるせない>し<生きづらい>…。そんな苦しみが伝わってきます。 どうしようもない寂しさ燃やして 煙 立ち込めていく 堂々巡り抜け出せなくて 心臓に刻むカルマ どうしようもない日常を燃やして 煙 誤魔化してしまえ 堂々巡り抜け出せなくて 永遠に囚われの身 側にいてよダメになんだ君が居ないとさ 「煙」/The Floor  寂しくて、どうしようもなくて、誤魔化したくて、また思い出に火を灯して、吸い込んで、堂々巡り。そして最後の最後は<側にいてよダメになんだ君が居ないとさ>という痛切な心の叫びで終わってゆくのです。ちなみに「煙」には<君>というワードは出てきますが、一人称は綴られておりません。それはまさに、自分自身を失うほど<君>に囚われているということの証なのかもしれませんね…。  タバコを吸っている人が禁煙するのは難しいように、失った恋の思い出にすがることをやめるのも難しい…。みなさんも今“思い出依存症”に陥ってはいませんか? 心身を蝕むその思い出から、少しずつ少しずつ、離れてゆくことができますように…!

    2018/02/08

  • イチオシ!
    久しぶりだったから僕は無理矢理、明るい声で話に乗っかった。
    久しぶりだったから僕は無理矢理、明るい声で話に乗っかった。

    イチオシ!

    久しぶりだったから僕は無理矢理、明るい声で話に乗っかった。

    読みさしのまま返された本からは あなたの匂い 油断していた (伴風花)  こちらは、歌人・伴風花さんの短歌。途中で読むのをやめた本を返された、ということはおそらく、その本のラストへたどり着く前に、恋人同士の主人公と<あなた>が別れてしまったのではないでしょうか。それまで主人公は、少しずつ失恋から立ち直りつつあったのかもしれません。しかし、もう大丈夫だと<油断していた>ら、貸していた本からの<あなたの匂い>により、不意打ちで記憶が甦ってしまった…。  失恋から完全に立ち直るのは、難しいことですよね。ちょっとした日常に刻まれた<あなた>の名残によって、寂しさや恋しさや哀しみが再発して、心の回復がまた遅れてしまったり…。では、私たちは失恋を大体、どのくらいの期間で吹っ切ることができるのでしょうか。どれくらい引きずってしまうものなのでしょうか。今日のうたコラムでは、いろんな失恋ソングに注目してみました。まずドリカムには次のような楽曲がございます。 うわ!こんな毎日電話してたんだ!数字で見るとすごい もう4ヶ月も前の明細が今になって出てきた 恋に掛かった 値段表に見える! 終わって初めてなんか笑えた 3分置き リダイアルしてた 思い出すたびにさびしかった 今日は…でも少し違う! 「思い出の神様」/DREAMS COME TRUE  ここでも<読みさしのまま返された本>のように、あるアイテムが思い出スイッチになっておりますね。それが<4ヶ月も前の>電話料金の<明細>です。つまり二人が別れたのはここ4ヶ月以内のこと。しかも少なくとも4ヶ月前には<こんな毎日電話してたんだ!>というほどのラブラブな関係だったのです。ただし、冒頭の短歌とは異なり、この歌の主人公は<明細>を発見したことにより<終わって初めてなんか笑えた>のです。日常に<あなた>の名残を見つけても“さびしさ”が生まれなかったことに気づいたからこそ、自分がもう大丈夫だと実感できたのでしょう。  さて、このようにDREAMS COME TRUE「思い出の神様」の主人公は、別れてから少なくとも4ヶ月以内には、失恋の悲しみ苦しみから解放されておりますが、様々な恋愛サイトを調べてみると、人別れてから完全に立ち上がるまでに平均【3ヶ月】の期間を要するんだそうです(もちろん個人差はあります)。それゆえに、まだ空しさ、未練、寂しさが伝わってくるような失恋ソングは別れてから“3ヶ月”前後の心情を歌っているものが多いように思われます。 お元気ですか? 何をしてますか? 気がつけば2ヶ月がもう過ぎました いつも同じ曲が流れてた 君の部屋 君のそばがとても好きでした 「Dearest Whiteberry」/Whiteberry あの娘が出て行ったのは もう3ヵ月前 淡い想い出だけを ほのかに残して 涙もない 言葉もでない あっけない結末 あれほど燃え上がってた二人が嘘みたい 「雨のち晴れ」/Mr.Children 5ヶ月ぶりに君から電話 久しぶりだったから僕は無理矢理 明るい声で話に乗っかった 僕と君との思い出の場所 知らない誰かが上書きをした そんな話なら聞きたくなかったな 「上書き保存ガール」/空想委員会    でも、恋愛において引きずる期間が長いのは、女性よりも男性の方が多いとはよく聞きますよね。たとえば空想委員会「上書き保存ガール」なんてまさにそれが表れております。【3ヶ月】が過ぎ、5ヶ月ぶりの<君>はもうとっくに新しい恋をして、前に進んでいるのに対し<僕>はまだまだ失恋の切なさの中。サビには<そうして君は簡単に 僕との思い出を上書きしていくんだね>というフレーズも綴られているのですが、そこからは“忘れないで”という本音がひしひしと伝わってくるのです…。 君が離れない 別れもう一年 運命ならばまた逢えるはず 握りしめた手の中 光るリング 「大好きだったキミへ feat.Lil'B」/クリフエッジ 毎晩聴いていたトムヨークの声が懐かしいな 明後日の一年前は最後に話した日だよね 泣きそうだ 「she」/indigo la End 君から離れて1年間そして2年経って 君がいない日常にもいい加減慣れてはきたけれど 嬉しいワケではないから また 僕歳を重ねて この先に 好きな人できても 言えないけどきっと 輝いた セピアの思い出と 比べてしまいそうなんだ 「君ノ面影」/遊助  やはり、男性アーティストの失恋ソングは“年単位”のものも比較的、多く存在するようです。恋愛論の【男は「名前を付けて保存」女は「上書き保存」】というものも、この引きずり期間の違いが関係しているのかもしれませんね。さらに、女性は気持ちさえ吹っ切れてしまえば、別れてからの時間をもはや“あなたと離れてからの期間”とは考えなくなっていく方が多いのではないでしょうか。 彼ナイ歴もかれこれ2年と3ヶ月 恋人単位の世の中で 強くたくましく生きている スキーもディスコも湘南も 最近御無沙汰よ ヴァレンタインもクリスマスも肩身のせまい思いしてる 「Good Luck!」/広瀬香美 1年2ヶ月ぶり ときめいてます バンザ~イ 「Help me II」/岡本真夜  そうです、一定の期間を過ぎればもう“あなたと離れてからの期間”→“彼氏いない歴”に変わるのです。だから、もしかしたら彼が1年も2年も<君がいない日常>に想いを馳せているその時、彼女の方は<彼ナイ歴>をこれ以上更新しないよう、新しい恋愛を貪欲に探したり、久々のときめきに<バンザ~イ>としていたり、という可能性も高いですね…。あなたなら、どれくらいの期間で失恋の傷が回復しますか?これまで、どんなときに“もう大丈夫”だと、実感することができましたか? そんなことも考えながら楽曲を聴いてみると、歌詞の面白さがより一層増すかもしれません…!

    2018/02/07

  • ゴールデンボンバー
    やさしくしてね、すぐ死んじゃうから。
    やさしくしてね、すぐ死んじゃうから。

    ゴールデンボンバー

    やさしくしてね、すぐ死んじゃうから。

    「死んでもいい」って言うのは 「生まれてきてよかった~」って 思えたってことだよ。 「生まれてきてよかった~」って 思ったことないうちはまだ 死んでもいいって時じゃない! (ドラマ『anone』より)  皆さんも、今まで「死んでもいい」と感じたことはありませんか? しょっちゅうだという方もいらっしゃるかもしれません。きっとそれは「生まれてきてよかった~」なんて思える日は、この先もどうせ訪れないだろう…という諦めによるものが多いのではないでしょうか。でも、セリフにもあるように、その「死んでもいい」はまだ、死んでもいいって時ではないのです…。  そこで、今日のうたコラムでは、もう「死んでもいい」と心のどこかで思っているアナタにこそ、聴いてほしい歌をご紹介! 2018年1月31日に“ゴールデンボンバー”がリリースしたニューアルバム『キラーチューンしかねえよ』に収録されている新曲「やさしくしてね」です。尚、ボーカルの鬼龍院翔さんには、歌ネットのインタビューにもご登場いただいております。 やさしくしてね すぐ死んじゃうから やさしくしてね すぐ辞めちゃうから この世にも 会社にも これっぽっちも 未練無いから やさしくしてね すぐ死んじゃうから やさしくしてね すぐ病んじゃうから 友よ 家族よ 同僚よ 誰か味方になってくれよ 「やさしくしてね」/ゴールデンボンバー  主人公が陥っているのは<この世にも 会社にも これっぽっちも 未練無い>まさに「死んでもいい」という状況。鬼龍院さんはインタビュー内で『たとえカッコ悪くても、生々しい人間味が出ている歌詞にするということを大切にしています』とおっしゃっていましたが、その言葉のとおり、今を生きる会社員のリアルな感情が伝わってきますね…。  しかし<未練無い>=「死んでもいい」という言葉を裏返せば、そこにあるのは「生まれてきてよかった~」と思いたい気持ちなのでしょう。自分にもそう思える日が訪れることを諦め切れない。だからこそ<やさしくしてね>と、<誰か味方になってくれよ>と、懇願しているのです。本当は「死んでもいい」なんて思わせないでほしいし、“生きたい”から優しくしてほしいのです。 もう頑張るの諦める 怒られ叱られ過ぎてる もう向き合うのをやめる あの人居るだけで嫌になる (sleep tonight) また年下に追い抜かれたようだのぅ (sleep tonight) 明日の朝もう起きるのが怖い 「やさしくしてね」/ゴールデンボンバー (sleep tonight) 傷舐め仲間、ついに辞めて消ゆ (sleep tonight) このままもう目覚めなきゃいいのに 「やさしくしてね」/ゴールデンボンバー  また、歌が進むにつれ<すぐ死んじゃう><すぐ辞めちゃう><すぐ病んじゃう>と言う主人公が、これまでちゃんと闘い続けてきた姿が見えてきます。もう“やめる”と言いながらも、毎日頑張って、嫌な人とも向き合って。今夜も何とか眠って、翌朝も何とか目を覚まして、会社へ向かってゆくのでしょう。吐き出している弱音はカッコ悪いかもしれませんが、それでも進むこと、生きることを放り投げない主人公は、実はとても“強い”のだと思います。 やさしくしてね すぐ死んじゃうから やさしくしてね すぐいっちゃうから オサラバまであと一歩 これっぽっちも 未練なんか無い これっぽっちも 羨ましく無い 誰か僕を愛してくれよ やさしくしてNeeeeeeeeeee! 誰か僕を愛してくれよ 「やさしくしてね」/ゴールデンボンバー  そしてラストでは、これまで登場しなかった<僕>という一人称が綴られております。名前も顔も心もある、世界でただ一人の<僕>の<愛してくれよ>という本音が、最後の最後で叫ばれているんです。このフレーズがあることで「やさしくしてね」が伝えたい想いは「死んでもいい」なんてことではないと、より一層わかりますね。この歌に込められているのは「生まれてきてよかった~って思いたい」「愛されたい」という強い願いなんです。  どんなに<これっぽっちも 未練なんか無い これっぽっちも 羨ましく無い>と強がっても、心から消えない強い願いこそが<僕>を生かしているのです。だからどうか、いつか、同じように“誰かに愛されたい”または“愛したい”と願っている人と<僕>が通じ合えますように。この歌の<僕>に自分を重ねている誰かと誰かが結ばれますように。この歌を聴いているみなさんが「生まれてきてよかった~」と思えますように…! ◆ニューアルバム「キラーチューンしかねえよ」 2018年1月31日発売 [CD+DVD] EAZZ-0248 ¥2,778+税 <収録曲> 1. 口上 2. 燃やして!マイゴッド 3. やさしくしてね 4. やんややんやNight ~踊ろよ日本~ 5. 水商売をやめてくれないか 6. #CDが売れないこんな世の中じゃ 7. お前を-KOROSU- 8. スイートマイルーム 9. うれしいかなしい 10. 海山川川 11. 誕生日でも結婚式でも使える歌 12. あの日君を傷つけたのは 13. ドンマイ

    2018/02/06

  • カノエラナ
    あいつを、好きな、君が好き。
    あいつを、好きな、君が好き。

    カノエラナ

    あいつを、好きな、君が好き。

    三秒間だけ僕のこと見ていてよ あいつのこと忘れてよ 「サンビョウカン」/カノエラナ  片想いをしている<僕>の切実な願いで幕を開けるのは、2018年2月7日に“カノエラナ”がリリースする1st full album「キョウカイセン」のリード曲「サンビョウカン」です。歌ネットでは歌詞先行掲載中!先にネタバレをしますと、主人公は、大好きな<君>に少しでも<僕のこと見ていて>ほしいという想いから、思わずとある行動を取ります。では、そうして手に入れたのは一体どんな<三秒間>だったのでしょうか…。 水平線を指でなぞって 冷えたアスファルト駆け上がった 静寂なんて聴こえないフリ 置きっ放しの自転車のサドルが やけに冷たくなっていて 痛む頬に伝ったものは汗? 「サンビョウカン」/カノエラナ  サドルが冷えた自転車で、冷えたアスファルトを駆け上がってゆくのは、おそらく、あれほど望んでいた<三秒間>を手に入れたあとの<僕>だと思われます。つまりこの歌は、ラストシーンから始まり、ここから回想シーンが綴られてゆくのです。ただ、寒さや痛みが伝わってくる冒頭のフレーズからもう薄々、結果はわかるような気がしますね…。  さらに<水平線>とは、海と空との境として見える平らな線のことですが、これは<僕>と<君>にとっての“友達と恋人との境”の線を意味しているのではないでしょうか。どこまでも途切れない境界線。わざと<聴こえないフリ>をしないと耐えられないほどの静寂。頬に伝うのは<汗?>ではなく、多分、涙。そして“頬が痛む”のは、冷たい風のせいだけではありません。  なんでもない日 冬の途中で 意識が悶々としてくる やっぱ寒いねって笑った君に 言うつもりなんてなかったのに 昔みんなで遊んだ公園 変わらない光景 変わる関係 せめぎ合う妄想は誰のせい? ああそうだよ全部そう 僕のせい 作り上げた砂山 壊した僕に咲いた 左頬に季節外れの赤い紅葉 「サンビョウカン」/カノエラナ  ここからは回想シーンです。クリスマスでもバレンタインでもない<なんでもない日>に、いつもどおり<僕>と<君>は一緒に帰宅でもしていたのでしょう。その途中、もう少しお喋りをするため、自転車を置いてフラリと公園に寄った…。また<昔みんなで遊んだ公園>というフレーズからは、二人は幼なじみであるとも考えられます。長年、友達ならではの信頼関係を<砂山>のように作り上げてきたわけですね。  しかし、そんな<変わらない光景>を見つめながら、変わらない関係の<君>と話しているうちに<僕>は、なんとかこの関係を変えられないだろうかという<悶々>とした気持ちと、もし変えることが出来たらという<妄想>に襲われ、想いがついに溢れ出してしまいました。その結果、彼の左頬に咲いたのが<季節外れの赤い紅葉>…。平手打ちをされる程の行動を取ってしまったのです。 三秒間だけ僕のこと見ていてよ あいつのこと忘れてよ 君の顔が近づいた瞬間に 香るシャンプーにグッときて 噛み付いてしまった唇は予想以上に やらかくて しんどくて 甘くて切ない 三秒間 三秒間 「サンビョウカン」/カノエラナ  その行動とは、衝動的な“キス”です。…引っ叩かれて当然ですよね。しかも<僕>は<君>が想いを寄せる<あいつ>という存在がいることを知っているのに。もしかしたら、それまで公園で喋っていた内容だって、恋愛相談だったのかもしれません。でも、それでも、だからこそ<三秒間だけ僕のこと見ていてよ>という想いが溢れ出したのだと思います。言葉より先に、キスという形で…。 あいつを見ている君が好き あいつも絶対君が好き あいつを 好きな 君が好き だけど 三秒間だけ僕のこと見ていてよ 僕だけを見ていてよ 君の顔が近づいた瞬間に 香るシャンプーにグッときて 噛み付いてしまった唇離れる刹那に 君の目が僕を見た 最初で最後の 三秒間 三秒間 「サンビョウカン」/カノエラナ  そして、泣いて帰ってしまった君。もう二度と今まで通りの友達には戻れない二人。サドルの冷えた自転車で帰ってゆく<僕>は今、取り返しのつかないことをしてしまった後悔でいっぱいでしょう。だけど同時に、これまで手に入らなかった<三秒間>だけは今、やっと自分のものです。驚いて、彼の気持ちに初めて気づいて<君の目が僕を見た 最初で最後の 三秒間>は<僕>の一生ものです。  もちろん、引っ叩かれるようなキスなんかじゃなく、まずは言葉で伝えるべきだったのでしょう。でも、永遠に想いを伝えることができなかった場合を考えてみると、どちらの後悔がより大きいのかはわかりませんよね。どうせ後悔するなら「サンビョウカン」の<僕>のように“行動してしまった”後悔の方が、人生は面白いのかもしれません…。たとえばみなさんが<僕>の立場だったら、どんな行動を取ると思いますか…?

    2018/02/05

  • E-girls
    真っ赤な耳を、両手でふさぎ、そっと教えてみたい。
    真っ赤な耳を、両手でふさぎ、そっと教えてみたい。

    E-girls

    真っ赤な耳を、両手でふさぎ、そっと教えてみたい。

    私たちは今まで いくつの大切な想いを 私を 殺してきたのだろう。  そんなセリフで幕を開けるのは、2018年1月31日に“E-girls”がリリースした初のバラード・シングル『あいしてると言ってよかった』のMVです。心に満ち溢れてゆく愛が切々と綴られており、彼女たちの新たな魅力が詰まった新曲。もしかしたら、その歌詞の芯となっているのは、今まで殺してきてしまった【大切な想い】や【私】に対する後悔なのかもしれません。言えなかった。言わなかった。みなさんも身に覚え、ありませんか…? 真っ赤な耳を 両手でふさぎ そっと教えてみたい どれくらい あなたのことが 大切なのか 神様が今 願いをひとつ 聞いてくれたとしても このままで このままでいい そう伝えるわ 「あいしてると言ってよかった」/E-girls  でも、後悔を何回も何回もかみ締めてきたからこそ、人は変わりたいと思うのです。そして、変わることができる瞬間が訪れるのです。その“変化”によって生まれた感情を描いた楽曲こそが「あいしてると言ってよかった」なのではないでしょうか。まず、この歌の主人公が【大切な想い】を、【私】を、どれだけ生き生きと命丸ごとで届けようとしているのかは、歌詞の冒頭から伝わってきます。  愛する人の真っ赤な耳をふさいで、言葉さえも越えて<どれくらい あなたのことが 大切なのか>を教えてみたいと思う、その両手からは愛でいっぱいの<私>の体温が直に伝わってくることでしょう。向き合うその瞳からは<私>の【大切な想い】が溢れていることでしょう。願いを聞かれても<このままでいい>と答えるほど、幸せな今がここにある。それは<私>に“変化”の瞬間が訪れたからこそ、知ることができた幸せです。 あいしてると言ってよかった 色褪せはしない あなたへの想い 自信なんて なかったけど 好きが好きが溢れてたのよ 恋心の瞬間を繋いだ 先に永遠ありますように ねえ 淋しい冬が過ぎ去ったあとは きっと 春がほほ笑むの 「あいしてると言ってよかった」/E-girls  おそらくその“変化”の瞬間とは、変わりたい変わりたいという想いと<好き>だ<好き>だという想い、両方が募りに募って訪れたものなのだと思います。だからこそ「“愛してる”と“言えて”よかった」ではなく「“あいしてる”と“言って”よかった」なのです。このフレーズからは、頭で言葉の意味を考えるより先に、意志や理性より先に、心から<あいしてる>が溢れ出して声になったような印象を受けませんか? なんだか【大切な想い】そのものの強い生命力を感じるのです。 遠い昔に 聴いたことある 歌をあなたが歌う なぜですか? どうしてですか? 泣きたくなるわ 「あいしてると言ってよかった」/E-girls  また、続く歌詞にはこのようなフレーズも綴られております。よく歌には、聴いた当時の自分の感情や記憶が刻み込まれると言いますよね。それゆえに、時を経てからその歌を聴くと、同時に“昔の自分”も解凍されるのでしょう。では<遠い昔に 聴いたことある 歌>には、どんな自分が刻み込まれていたのでしょうか。どうして<泣きたくなる>でしょうか。きっと…遠い昔、その歌を聴いた<私>は“ゆめ”を抱いていたのではないでしょうか。誰かを愛し、誰かに愛される、未来の“ゆめ”です。 If you believe the miracle of angels, you will see true love あなたはいつも 私のゆめよ 決して 枯れることを知らない綺麗なゆめ 「あいしてると言ってよかった」/E-girls  とはいえ、なかなか上手くは生きられず、時には【大切な想い】や【私】を殺しながら年月は過ぎてしまった。だけど、どこかで奇跡だけは信じ続けてきた…。そんな<私>がやっと今、出逢ったのが<あなた>であり、真実の愛です。つまり、遠い昔に抱いた“ゆめ”が叶ったのです。そう考えると、かつて“ゆめ”を抱かせてくれた“あの歌”を<あなたが歌う>ということが、どんなに<私>の胸をいっぱいにさせるか、泣きたくなるか、わかるような気がしますね。  そして、遠い昔から抱き続けてきた“ゆめ”や、信じ続けてきた“奇跡”の力が、すべて【大切な想い】そのものの強い生命力に繋がっているのでしょう。この曲を聴いているみなさんも、明日、1ヵ月後、1年後、10年後、最期の瞬間、心から「あいしてると言ってよかった」と、そう思えますように。いつかそう思えるような、今日を過ごすことができますように…! ◆ニューシングル「あいしてると言ってよかった」 2018年1月31日発売 【SINGLE CD+DVD+写真集】RZCD-86501/B ¥3,000(税抜) 【SINGLE CD+DVD】 RZCD-86502/B ¥1,800(税抜) 【SINGLE CD】 RZCD-86503 ¥1,200(税抜)

    2018/02/02

  • Kiroro
    鳥かごの中で鳴いてる私を見て、彼女は笑った
    鳥かごの中で鳴いてる私を見て、彼女は笑った

    Kiroro

    鳥かごの中で鳴いてる私を見て、彼女は笑った

     デビュー20周年となる2018年、1月24日に“Kiroro”が13年ぶり7枚目となる待望のオリジナルアルバム『アイハベル』をリリースしました!今日のうたコラムでは、今作の収録曲から「鳥かご」という新曲をご紹介いたします。哀愁の漂うメロディーと歌声が印象的なこの歌。みなさんは、自由に空を飛ぶ鳥と、鳥かごの中で飼われる鳥、どちらが幸せだと思いますか? また、人にとっての<鳥かご>とは何だと思いますか…? ここで鳴いているのは 愛しているからなのに 「あの空飛んでもいい?」 意地悪に問いかけた 鳥かごの中で 鳴いてる私を見て 彼女は笑った 空を横切っていった 別に何も 不自由なんてない 幸せだし 危険なんてないし 「鳥かご」/Kiroro  鳥かご。それは人それぞれ、大切な“家庭”かもしれませんし、今の“職場”や“学校”かもしれませんし、愛する方からの“束縛”かもしれません。そのような<鳥かご>のなかで生きる、というと、どこか不自由で退屈というイメージもあるのではないでしょうか。しかし、確かな【居場所】があるということは、心に大きな安心を与えるもの。窓の外のあらゆる危険からは守られ、生活にも困らなかったりする。だからこそ、ときに私たちは自らの意思で<鳥かご>に入ることを選ぶんですよね。  そこに<愛している>という想いがあれば、なおさら<何も 不自由なんてない 幸せだし 危険なんてない>と胸を張って言えるのでしょう。ただ、この歌の<私>は、幸せだけれど、少し、ほんの少し、心にモヤモヤがある模様。それゆえに「あの空飛んでもいい?」などと<意地悪に問いかけた>り、自由に空を飛ぶ<彼女>の様子が気になったりするのです。<別に>という言葉がつくことで、どこか<彼女>に対する強がりのようにも、自分自身に言い聞かせているようにも感じられます。 寂しさが募り 鳴かなくなった鳥達 けっこういるのよ 気づいてほしいだけなの 頬寄せあって 抱き締めてくれたら 強がりなんて すぐに消えてゆくわ そう愛されたいのよ 老いても忘れたくない 形だけなんて嫌よ 情熱はどこへ行った 照れ臭いのなら時代遅れもいいところね そういう間に傷ついてる 私に興味ないの? 「鳥かご」/Kiroro  そして心のモヤモヤの原因は、歌が進むにつれ、明らかになってゆきます。先ほど『そこに<愛している>という想いがあれば、胸を張って幸せだと言える』と述べましたが、本当はそれだけじゃダメなんですよね。歌詞にもあるように<愛されたい>のです。もちろん守られていることも、幸せな環境であることもわかっている。わかっているけど…老いても<頬寄せあって 抱き締めて>ほしい。照れ臭くたって形だけじゃない情熱を感じさせてほしい。  その想いを<鳴いて>伝えているつもりなのだけど、うまく言葉にできなくて、気づいてもらえなくて、傷ついて、やがて諦めるかのように多くの鳥達は鳴かなくなってゆく…。鳥かごのなかでは、目の前の愛する人が全てだからこそ<私に興味ない>なんて態度を取られると、世界を丸ごと失ったことと同等な気持ちになるのではないでしょうか。きっと、そんな寂しい事態に陥らないためにも<私>は「鳥かご」を歌うのです。 愛してるの? 愛したいの それなのに わからない ほっとかないで 飛んでもいい? 「鳥かご」/Kiroro  愛してるの?ほっとかないで。飛んでもいい? 最後のフレーズひとつひとつから伝わってくるのは「飛んでいったりしないから、一生、ちゃんと愛して」という痛切な想い。これが、幸せで安全に見える“鳥かごの中の鳥”の本音なのだと思います。では、一方の<鳥かごの中で 鳴いてる私を見て>笑って自由に<空を横切っていった>あの彼女の本音はどうなのでしょうか。その“笑い”の奥にはやはり<愛されたい>が隠れているような気がします…。    自由に空を飛ぶ鳥と、鳥かごの中で飼われる鳥。境遇は違っても、もしも語り合うことができたなら、わかりあえる共通のキモチがあるのかもしれません。この歌を聴いているあなたは、どちらの鳥派ですか? ◆ニューアルバム『アイハベル』 2018年1月24日発売 通常盤 VICL-64907 ¥3,240(税込) <収録曲> 1 アニバーサリー 2 あなたに会えなくなって 3 ブランコ 4 ラララ 5 無敵なBig Smile 6 Let's go together 7 ルルリラ 8 鳥かご 9 ヒカリ 10 OK OK 11 ずっとこれからも 12 花は咲く

    2018/02/01

  • Goodbye holiday
    久しぶりに会った友人に「負のオーラが出てるよ」なんて言われて…。
    久しぶりに会った友人に「負のオーラが出てるよ」なんて言われて…。

    Goodbye holiday

    久しぶりに会った友人に「負のオーラが出てるよ」なんて言われて…。

    さっきまでの雨は止んで 子供らがはしゃぎながらかけて行く 雲の隙間から零れた陽射しが眩しくて 僕は俯いていた 「ガソリンの虹」/Goodbye holiday  2018年1月24日に4人組バンド“Goodbye holiday”が自身2枚目となるミニアルバム『ドッペルゲンガー』をリリース!今日のうたコラムでは、今作に収録されている新曲「ガソリンの虹」をご紹介いたします。降り止んだ雨、はしゃぎながらかけて行く子どもたち、雲間から零れる陽射し…。一見、希望的に感じられそうな風景ですが、どうしてその中で一人<僕は俯いていた>のでしょうか。  それは多分、頑張ること、笑うこと、希望を持つこと、生きること、あらゆることに疲れきってしまっているから。よく「止まない雨はない」「明けない夜はない」などの前向きな言葉を聞きますが、もう<僕>にとっては、雨が止もうが夜が明けようが同じことです。その光の中を<かけて行く>体力や心力がないのです。むしろその光が<眩しくて>より一層、疲労感が増してゆく…。みなさんもそんな状況に陥るときって、ありませんか? 歳重ねるほど 顔にも心にも皺が増えたみたいだ 人の目ばかり気になって 何もかもが面倒になっていた 週末の飲み会も あの子と交わした約束も 「ガソリンの虹」/Goodbye holiday  そして、その疲労が積もりに積もって<何もかもが面倒>という感情を作り出してしまっているのですね。ちなみに“顔の皺”とは、加齢による肌の弾力低下や乾燥が大きな原因できるもの。表情の変化による肌の跡も、若いときはすぐに元に戻るけれど<歳重ねるほど>消えずに残りやすくなるなるんだそう。おそらく“心の皺”にも同じことが言えるのでしょう。今の<僕>は心の弾力が低下していて、しかもカラカラ。だから感情の変化による跡がどんどん皺になって残ってゆくのです。 偶然 久しぶりに会った友人に 「負のオーラが出てるよ」なんて言われて 「最近ちょっと忙しくて」なんて誤魔化して こそこそとその場を後にした 僕は自分で思っていたより 弱い人間だったんだって なんか惨めでさ 情け無いよな もう上手く笑えなくて 「ガソリンの虹」/Goodbye holiday  だけど“皺”は同時に、それほどたくさん表情や感情を動かしてきたことの証でもあるのではないでしょうか。人は自分の<皺が増えた>ことに気づくと、姿や心が老いたことを恥ずかしく思い<人の目ばかり気になって>しまったり、これ以上“皺”が増えるのがイヤで<上手く笑えなく>なってしまったり、それが「負のオーラ」となって表れてしまったりするのかもしれません。この歌の<僕>もまた然り。ただし「ガソリンの虹」はそんな弱さや惨めさ、情け無さを描いて終わってゆくものではありません。 晴れた空にかかる虹のように 美しく生きて行けやしなくて 水たまりで漂う 虹色のガソリンのようさ たとえ まがい物と言われても ありのままでいたいよ 僕は僕と生きて行く 「ガソリンの虹」/Goodbye holiday  自分は<思っていたより 弱い人間だった>し、雨上がりの街も、はしゃぐ子どもたちも、雲の隙間から零れた陽射しも、<晴れた空にかかる虹>も眩しすぎる。もう<美しく>生きて行くことは出来ない。疲れる…。でも、それでも、せめて<水たまりで漂う 虹色のガソリンのよう>な“虹”で在ることはできるのではないだろうか。本物の光に後ろめたい想いなんて抱かずに<ありのままで>行けばいいじゃないか。そのような“僕なりの希望”が<僕は僕と生きて行く>というワンフレーズに込められているんです。 さっきまでの雨は止んで 子供らがはしゃぎながらかけて行く 雲の隙間から零れた陽射しに手をかざして まだ歩けそうだ 「ガソリンの虹」/Goodbye holiday  こうして幕を閉じてゆく歌。冒頭と明らかに違うのは、眩しい風景から逃げるようにただ俯くのではなく、陽射しに<手をかざして>いるところ。それは、逃げるためではなく“僕なりの希望”を守るために大切なことなのです。光に無理するのをやめた。だからこそ<僕>は最後の最後で<まだ歩けそうだ>という体力・心力を取り戻したのです。きっとやがては<ありのまま>の自分の皺を恥じず、誇りに思って、胸を張って生きてゆくことができるような気がしますね…!今、心身ともに疲れているあなたに、この歌が届きますように。 ◆ミニアルバム『ドッペルゲンガー』 2018年1月24日発売 初回限定巻き帯仕様 AVCD-93798B ¥2,700(税込) 通常盤 AVCD-93799 ¥2,000(税込) <収録曲> 1 No discount 2 共犯 3 きらり 4 鎮痛剤 5 ガソリンの虹 6 ゴンドラの夢 7 Writing Life  

    2018/01/31

  • the peggies
    あなたなしでも生き抜く事が、二人を繋ぐために今わたしができる事。
    あなたなしでも生き抜く事が、二人を繋ぐために今わたしができる事。

    the peggies

    あなたなしでも生き抜く事が、二人を繋ぐために今わたしができる事。

     昨年5月にメジャーデビューを果した3人組ガールズロックバンド“the peggies”が、2018年1月24日にインディーズ以来約2年半ぶりとなるミニアルバム『super boy ! super girl !!』をリリースしました。今日のうたコラムではその収録曲から、キューッと切なくも、人を想う芯の強さが描かれたラブソング「遠距離恋愛」をご紹介いたします!今、まさに遠恋中だという方に是非、聴いていただきたい1曲です…。 改札を抜ければ わたしは右手を ポケットに詰め込んで 寂しさをぎゅっと 握り潰してるみたいだ 秒速で過ぎてく あなたの温もり ずっと冷めないでいてって ねぇ お願い 「遠距離恋愛」/the peggies  久しぶりに会えた楽しいデート時間は終わり、一人きりで<あなた>のいない街へ帰らなければならない場面から幕を開ける歌。さっきまで繋いでいたであろう<右手>にはまだ確かに<あなたの温もり>が残っているけれど、冷たい風がだんだんとその温度をさらっていってしまうのでしょう。そして<わたし>は、おそらく三つの想いを胸に、自分の右手をポケットへと詰め込んだのだと思います。  一つは、まだ残っている温度や温かい記憶に対する<ずっと冷めないでいて>という名残惜しい想い。もう一つは、彼の愛情に対する<ずっと冷めないでいて>という少しの不安も入り混じった想い。そして、そんな名残惜しさも不安も<寂しさ>も、ぎゅっと<握り潰して>明日からまた強く生きていかなきゃ…という想いです。この三つの想いは、続く歌詞のところどころに滲んでおります。 今日からまた来る 会えない日々は あなたとの一日を夢みたくする わたしが帰ったら わたしのぜんぶ なかった事にしてね そして明日からはまた あなたの一日を始めるの 「遠距離恋愛」/the peggies 今日からまた来る 会えない日々は わたしの心を強くするけど わたしは帰っても あなたのぜんぶ ちゃんと忘れないでいるから 次会う時は また 昨日の事のように愛してね 「遠距離恋愛」/the peggies  本当のことを言えば<あなた>にだって、自分が帰ったあと<ちゃんと忘れないで>いてほしいのではないでしょうか…。だけど、遠距離恋愛がうまくいかなくなる大きな理由としてよく挙げられるのは【お互いへの信用がないこと】【寂しさに耐えられないこと】【相手の負担になってしまうこと】です。だからこそ<わたし>は<わたしが帰ったら わたしのぜんぶ なかった事にして>あなたはあなたの日常を生きていいからね、と“強がり”を言っているような気もしませんか…?  ただ一方で<帰っても あなたのぜんぶ ちゃんと忘れないでいる>ことは<わたし>の名残惜しさや寂しさだけを示したフレーズではなさそう。きっと、大切なたった<一日>の思い出が<今日からまた来る 会えない日々>を支えるのです。その日、たくさん笑ったこと。幸せだったこと。今、ちゃんと愛されていること。愛していること。一緒にいるときに感じたすべてが“大丈夫”の保証であり、離れていても生きてゆける強さ、自信に繋がってゆくのでしょう。 全てが思い出に変わってく だけど ちゃんと 次会う時に思い出してくれれば良いよ あなたがあなたでいるための約束だから 今日からまた来る 会えない日々を あなたなしでも生き抜く事が 二人を繋ぐために今わたしができる事 今日からまた来る 会えない日々に わたし時々すごく涙が出そうになるけど ほらね またね笑って会えるから そんな二人を今は、わたし、信じていようと思うの 「遠距離恋愛」/the peggies  好きな人との時間があるからこそ、一人の時間も頑張れる。一人の時間があるからこそ、好きな人との時間がよりいっそう愛おしく感じられる。そんな理想的な関係を築くために一番大切なのはやはり、信じきることです。強がりな部分だってあるけれど、それでも<二人を今は、わたし、信じていようと思う>という意志を持つ<わたし>と、恋人にそう思わせることができる<あなた>は、きっとこれからも末永く続いてゆくのではないでしょうか。 今日も東京の街で一人 だけど大丈夫だから 昨日の事のように愛してね 「遠距離恋愛」/the peggies  すべての遠距離恋愛のみなさまに、この歌が届きますように。そしていつか、この「遠距離恋愛」の物語の続編を描いた楽曲も聴いてみたいですね…! ◆mini album「super boy ! super girl !!」 2018年1月24日発売 通常盤 ESCL-4956 ¥2,000(税込) <収録曲> 1.GLORY  2.ネバーランド  3.恋の呪い 4.遠距離恋愛 5.ハートビート    6.I 御中~文房具屋さんにあった試し書きだけで歌をつくってみました。

    2018/01/30

  • LAMP IN TERREN
    行き着く先はいつも同じ、愛してるなんて、歯痒い言葉だけ。
    行き着く先はいつも同じ、愛してるなんて、歯痒い言葉だけ。

    LAMP IN TERREN

    行き着く先はいつも同じ、愛してるなんて、歯痒い言葉だけ。

    「こんな曲を書いてみよう」と思った時、 同時に「自分は不器用なんだ」と感じました。 全部そのまま言えばいいのに、 なかなか口にできなかった自分がいます。 こっぱずかしい言葉は、もしかしたら、 1番伝わる言葉なのかなぁと思いました。 この曲を歌って知りました。 (LAMP IN TERREN・松本大 コメントより)  2018年1月19日に“LAMP IN TERREN”が新曲『花と詩人』を配信リリースしました。ボーカルの松本大さんが「自分は不器用なんだ」ということを感じた、と語るこの歌は“君と僕”の世界をまさに“不器用”に綴ったラブバラードです。寒い日が続く今の季節に、そして、バレンタインデーも近づいているこの時期に、ピッタリ。今日のうたコラムではそんな心温まる1曲をご紹介いたします。 空白だらけの部屋を埋めるように 君は笑った 差し込む光も まるでドレスのように綺麗に纏って 僕は眺めているだけで 何も言えずにいた それが積まれて 穴だらけになった日々を見ていた 「花と詩人」/LAMP IN TERREN  まず<空白だらけの部屋>とは誰の部屋なのでしょうか。もし<君>の部屋なら、無駄な物がないスッキリとしたスペースが浮かび、その純潔なイメージは<君>自身に繋がりそうです。また<僕>の部屋なら、たとえ物がゴチャゴチャしていたとしても、その場にいる<君>以外は、ほとんど意味をなさないものだったのでしょう。さらに<君>と<僕>二人の部屋という可能性も考えられます。これから一緒に暮らすから、まだ物も少なくて<空白だらけ>というわけです。  こうして様々な捉え方ができそうですが、いずれにせよ<空白だらけの部屋>に<差し込む光>はこれからの希望を表しているかのよう…!そしてそれは<僕>にとって<まるでドレスのように綺麗に>纏う<君>がいるからこそ美しく感じられる風景です。だけど、その美しく、愛おしく、幸福な“今”を<眺めているだけで 何も言えずにいた>僕。おそらく、伝えたいことをうまく言葉に出来ないもどかしさの分だけ、日々は<穴だらけに>なっていったのだと思います。 言葉にするには まだ程遠くて 想いばかりを募らせていく 行き着く先はいつも同じ 愛してるなんて 歯痒い言葉だけ 「花と詩人」/LAMP IN TERREN  ただし<何も言えずにいた>のは<僕>が“詩人”であるからでしょう。詩人は、自分の心に最も近い言葉を、相手の心に最も伝わる言葉を、探して探して、なんとかその想いをまるごと届けようとするものです。大切な<君>へ伝えるものだからこそ、適当ではなく丁寧に、唯一無二の言葉を届けたいのです。でも、冒頭のコメントにもあるように「1番伝わる言葉」というのは、ただ一言<愛してる>なんて歯痒くて、こっぱずかしいくて、シンプルな言葉なのかもしれませんね…。 愛は水のよう 君は花のよう いずれ枯れるとしても 時計の針を 戻しはしないよ 君のいない日々は もう僕じゃないから 「花と詩人」/LAMP IN TERREN  そして、続く歌詞では“詩人”である<僕>に対して<君は花のよう>だと綴られております。花である<君>は<いずれ枯れる>かもしれない儚さを含みながらも、笑顔を咲かせるだけで<僕>の心を癒し、その場にポッとあたたかな幸せを生み出す存在。また、花は“愛”に関する花言葉を持つものが非常に多いので、どこか<君>の“愛”もふわりと<僕>に届いている気がします。つまり詩人である<僕>は“愛”を水のように<君>へ注ぎ、花である<君>は“愛”を香りのように<僕>へ届けているのです。 一言では語りたくなくて また足掻いては 積み上げていく 狂おしいほどいつも同じ 愛してるなんて 呆れる言葉だけ 空白だらけの僕を埋めるように 君は笑った 足りない言葉の その余白すらも埋めて笑った 「花と詩人」/LAMP IN TERREN  このように幕を閉じてゆく歌。詩人は<一言では語りたくなくて また足掻いては 積み上げていく>ものの、行き着く言葉はやはり<愛してる>の一言なんですね。でも、自分自身は<空白だらけ>だと思っている<僕>の<足りない言葉>でも、きっと伝えた言葉だけが伝わったすべてではないのでしょう。愛はちゃんと届いている。それは最後の“君の笑顔”が証明していますね…! 僕の想いだけではなく、 この曲を聴いた全ての人の想いが 届くべき場所に届きますように。 (LAMP IN TERREN・松本大 コメントより)

    2018/01/29

  • JUJU
    「さよなら」は別れじゃなくて、果てない愛の約束。
    「さよなら」は別れじゃなくて、果てない愛の約束。

    JUJU

    「さよなら」は別れじゃなくて、果てない愛の約束。

     2018年1月24日に“JUJU”がニューシングル『東京』をリリースしました!タイトル曲は、1月27日から公開される映画『祈りの幕が下りる時』の主題歌。尚、歌ネットで先行公開されていた歌詞は、注目度ランキング2位を連日記録。さらに、JUJU本人も思わず涙したというMVも、多くの視聴者の方々から「泣いてしまった…」とのコメントが数多く寄せられております。さて、その話題曲「東京」に描かれているのは、大切な<あなた>を失ったあとも、生きてゆかなければならない<私>の感情です。 誰もがみんな秘密の中で 本当のこと隠して生きている 時計の針を巻き戻せたら あの日に帰りたい 「東京」/JUJU  舞台は、日本で1番人口の多い場所、出逢いと別れの多い場所、東京。人の数と同じだけたくさんの物語が存在しているということでもありますね。ずっと東京で暮らしてきた人もいる。家族や友人や恋人と離れることを選んで上京した人もいる。しかし、華やかで忙しないこの街では、それぞれの事情など関係なく、すべての人が一緒くたに大きな人波となって日々を流れてゆくのです。  そして<誰もがみんな>そんな東京の性質を知っているからこそ、自分の物語や気持ち=<本当のこと>を、わざわざ誰かに見せたり教えたりせず<秘密>として抱えて生きているのではないでしょうか。主人公の<私>もきっと普段は平気な顔を装って、淡々と仕事をしたり、誰かと笑ったりしているはず。だけど、フタを閉じた心の中には<時計の針を巻き戻せたら あの日に帰りたい>という本音がいつだって揺れております…。 東京の灯りが照らすの 彷徨ってた愛(かな)しみまで この街は あなたがこんなにも溢れているから 「東京」/JUJU  この街は あなたがこんなにも溢れている。それは、東京の様々なところで二人が思い出を刻んできたことを表しているフレーズなのかもしれません。もしくは、これだけ多くの人々が行き交っているから、すれ違う他人にさえ度々<あなた>の面影を感じてしまうということなのかもしれません。いずれにせよ、いっそ暗闇の中に隠しておきたい<愛(かな)しみ>も記憶も<東京の灯り>によって容赦なく照らされる…。それによって、心のフタは開き、閉じ込めておいた<本当のこと>がサビで次々と零れてゆきます。 抱きしめて 痛いほど 強く抱きしめてほしいの 夢の中でもいいから 何度でも ねえ何度でも 愛しさを分かち合うこと あなたが教えてくれた 繋いでた手のぬくもりを 忘れたりしないから 「東京」/JUJU 巡り合う運命を 信じているの ずっと 記憶の中で何度も あなただけ追いかけるの 「さよなら」は別れじゃなくて 果てない愛の約束 どんなに遠く離れても 祈ってる 微笑みを もう一度 逢えるまで 「東京」/JUJU  ただし<本当のこと>とは、後悔や未練や哀しみなど、ネガティブな感情ばかりではありません。何故なら二人にとって<「さよなら」は別れじゃなくて 果てない愛の約束>であり、いつかはまた<もう一度 逢える>ことを信じているから。その約束が芯にあるからこそ<痛いほど 強く抱きしめてほしいの>という想いも、<繋いでた手のぬくもりを 忘れたりしない>という誓いも、<記憶の中で何度も あなただけ追いかける>という今も、過去に縛られているものではないように思えます。    むしろ、その約束によって<私>は今を支えられて生きてゆけるのではないでしょうか。未来を希望的に見つめることができるのではないでしょうか。会えなくなっても<あなた>からの愛で、<あなた>への愛で、生きてゆく。そんな人を思う力の強さを届けるのが、JUJUの「東京」なのです。みなさんには、これほどまでに愛し尽くせる誰かが、そばにいますか…? ◆36th Single 「東京」 2018年1月24日発売 初回生産限定盤 AICL-3475~76 ¥2,000(税込) 通常盤 AICL-3477 ¥1,280(税込)

    2018/01/26

  • Mr.Children
    希望を胸に吸い込んだら、また君と泳いでいこう。
    希望を胸に吸い込んだら、また君と泳いでいこう。

    Mr.Children

    希望を胸に吸い込んだら、また君と泳いでいこう。

    どんな夫婦も、悩みを隠して、笑っている。  こちらは深田恭子さん主演の木曜ドラマ『隣の家族は青く見える』キャッチコピーです。物語で描かれてゆくのは、結婚・妊娠・出産についての問題。登場する4組のカップルがまさにそれぞれ『悩みを隠して、笑っている』のです…。さて、そのドラマ主題歌として書き下ろされたのが“Mr.Children”の「here comes my love」という新曲!1月19日に配信リリースされ、オリコン週間デジタルシングル(1/29付)ランキングでは初登場1位を獲得しました。では早速、そんな話題曲をご紹介いたします。 破り捨てようかな いやはじめから なかったものって思おうかな? 拾い集めた淡い希望も 一度ゴミ箱に捨て 「here comes my love」/Mr.Children  幸せのため、共に前に進んでいくのが、人生のパートナーというもの。だけど、時にはどちらかが、もしくはどちらもが、もう<淡い希望>を拾い集めることに疲れてしゃがみこんでしまうこともあるでしょう。冒頭に綴られているのは、そういった状況に陥った<僕>の心模様です。いっそ<はじめから なかったものって>思いたくなってしまうのは、抱えた問題に対する努力や期待かもしれませんし、大切な人との関係そのものであるのかもしれませんよね…。 飲み込んでおくれ 巨大な鯨のように あぁ僕は彷徨うピノキオの気分だ 何かが僕を変えるはずさって 夢見て暮らしている 輝く光じゃなくっても 消えることない心の灯りはいつも 君を照らしてる 祈るように 叫ぶように この想いがはぐれないように 夢見た未来を波がさらっていっても この海原を僕は泳いでいこう here comes my love here comes my love 君に辿り着けるように 「here comes my love」/Mr.Children  ただし実際には、破り捨てることも、なかったものと思うことも、出来るはずないのが<僕>です。何故ならまだ大切な<君>が暗闇の中にいるから。ちなみに、歌詞に綴られている【ピノキオ】とは、ディズニーアニメでも有名な主人公。そしてアニメには、彼にとっての大切な人が<巨大な鯨>に飲み込まれてしまうというシーンがございます。その絶望的な状態はなんだか「here comes my love」前半と重なるように思えますね。  尚、ピノキオは大切な人を救出するため、自らも鯨に飲み込まれ、知恵と勇気でなんとか脱出を果すのですが、その時のピノキオの気持ちとこの歌の<僕>の気持ちは同じなのではないでしょうか。助けたくて、一緒にピンチを抜け出したくて、懸命に<僕>は<心の灯り>で<君を照らしてる>のです。どんなに自分がダメになりそうな時でも<祈るように 叫ぶように この想いがはぐれないように>大切な人を照らし続けたいというその想いが、どこまでも<海原>を泳いでいく力になるのです。 灯台の灯りが 夜の海の向こう 強く優しく光を放つ 今の僕は 君を正しく導いてるかな? 「here comes my love」/Mr.Children 見上げた空には雨雲があるけど その海原を誰もが泳いでるよ 希望を胸に吸い込んだら また愛する人の待つ場所へ 「here comes my love」/Mr.Children  また、歌の前半では<僕>はどこか孤独な印象でしたが、後半では違います。おそらく暗闇の中で<君>の手を掴み、今はその手を引きながら共に<強く優しく光を放つ>希望に向かって、共に泳いでいるのでしょう。そして、ふと周りを見渡してみると<その海原>であがきもがいているのは、自分たちだけではなく“誰もが”同じであることに気がついたのです。さらに<希望を胸に吸い込んだら また愛する人の待つ場所へ>というフレーズは、リスナーの私たちに向けての応援のようにも感じられませんか…? あって当然と思ってたことも 実は奇跡で 数え切れない偶然が重なって 今の君と僕がいる 繋いでいたその手が離れてしまっても 見失わぬように君のそばにいるよ 希望を胸に吸い込んだら また君と泳いでいこう here comes my love here comes my love いつかきっと 僕ら辿り着けるよね 「here comes my love」/Mr.Children  だからこそ、最後の最後は<いつかきっと 僕ら辿り着けるよね>なんですね。奇跡のように出逢えた、それぞれの<今の君と僕>で生きていこう。みんないろいろ事情はあるけれどそうやって人生を泳いでいこう。そんな力強く希望的なメッセージが「here comes my love」からは伝わってきます。この歌はきっと、ドラマの登場人物たちにとっても、彼らに共感する私たちにとっても、大きな支えになるはず。是非、歌詞をじっくり味わいながら聴いてみてください!

    2018/01/25

  • WANIMA
    続く未来、でもキミはいない、わかっている。
    続く未来、でもキミはいない、わかっている。

    WANIMA

    続く未来、でもキミはいない、わかっている。

    風に紛れて 記憶をさらって 出来るだけ 遠くまで 続く未来 でもキミはいない わかっている 雨に紛れて 夜に溶けて 望んでない 朝迎えて 騙し騙し ここまで来たよ 「エム」/WANIMA  2018年1月17日に“WANIMA”がメジャー1stフルアルバム『Everybody!!』をリリースしました。歌ネットでも歴代人気曲に認定されている「ともに」「CHARM」「やってみよう」といった代表曲も収録されている今作。今日のうたコラムではその中から新曲「エム」をご紹介いたします。明るく前向きでパワフル!なイメージが強い彼らですが、この曲の冒頭から伝わってくるのは【絶望】に近い感情です。  何故なら、主人公の未来にもう大切な<キミはいない>から。でも、日常はどんなことがあったって淡々と続いていきます。だから<雨に紛れて>泣いて、暗い自分は<夜に溶けて>バレないようにして、何度も<望んでない 朝迎えて>ボロボロなはずの心身や、周りからの心配を<騙し騙し ここまで来た>のではないでしょうか…。 生意気ばかり言うガキだったから ガッカリする言葉吐き 脱ぎ捨てた服 いつも元通りで 何度も繰り返しただ 見守ってくれた いまだに支えられ生きている 「エム」/WANIMA  そんな【絶望】のなかでも、主人公がなんとか生き続けてきたのは、たとえもう会えなくても<ここまで来たよ>と伝えたい<キミ>が心の中に存在しているからです。歌詞には<約束はまだ 残っている>というフレーズも綴られております。きっとその【約束】を含めたたくさんの【記憶】に<いまだに支えられ生きている>のだと思います。  でも、だからこそ<風に紛れて 記憶をさらって 出来るだけ 遠くまで>と思ってしまう時もあるんですよね。それは【記憶】さえなければ、いっそ消えてしまえるのに…という想いでしょう。未来に<キミ>がいないから消えてしまいたいのに、過去に<キミ>がいるから命が引き留められる。絶望も希望も<キミ>によって生み出されているのです。 目を見開いて 濁った街を清らかに 歩いてる もがいてる「混ざらん 交ざらん」 唱え 描いてる 履き潰したお気に入りのシューズ 黄昏そうな日々にダンクシュート 流れ流れ ここまで来たよ 「エム」/WANIMA  では、タイトルの「エム」とは何を表しているのでしょうか。まず考えられるのは<キミ>の名前のイニシャルの“M”です。ただ、歌詞を読んでみると“Mother(母)”の“M”にも思えてきませんか…? <生意気ばかり言うガキ>で<ガッカリする言葉吐き>いつも服を脱ぎ捨てたままにしていた主人公。そんな自分を<何度も繰り返しただ 見守って>くれて、服を<いつも元通り>にしてくれたその姿は、お母さんに繋がるような気がします。  さらに、主人公が歩きもがきながら唱えている「混ざらん 交ざらん」という言葉は、お母さんから受け継いだモットーなのかもしれません。どんな時も<履き潰したお気に入りのシューズ>で進み続けるのをやめなかったのは、そのシューズがお母さんからもらった大切なものだからなのかもしれません。あくまで想像ですが、そういった捉え方もできるのではないでしょうか。 イタズラにただ…眺めるオリの中 答え見つからないまま... いつの日かまた... 流れるトキの中 お気に入りのウタ... いますぐにただ... 宥めるムネの中 カケラ拾いながら... いつまでもまた... 夢みるユメの中 迎えに行くから... 「あの頃の様に...」 雲一つ無い空 望み増す 風に紛れ雨に紛れ 脱ぎ捨てた服いつも元通りで 「あの頃以上に...」 曇り空を越えて光り出す 風に紛れ雨に紛れ 迎えに行くから... 「エム」/WANIMA  こうして幕を閉じてゆく歌。冒頭のフレーズからは【絶望】が感じられましたが、ラストに<迎えに行くから...>という想いが込められていることで、同じ言葉でも【希望】がより強く伝わってきます。いつか「あの頃の様に...」「あの頃以上に...」なって迎えに行く。そのために今は<風に紛れ雨に紛れ>何があっても生きる。「エム」が本当に届けようとしているのは、そんな絶対に命を諦めない“生命力”なのです。この歌の力を今、必要としているあなたに、ちゃんと届きますように…! ◆紹介曲「 エム 」 作詞:KENTA 作曲:KENTA ◆ニューアルバム「Everybody!!」 2018年1月17日発売 WPCL-12817 ¥3,000+税 <収録曲> M1「JUICE UP!!のテーマ -Album ver.-」 M2「OLE!!」 M3「シグナル」 M4「CHEEKY」 M5「ヒューマン」 M6「花火」 M7「サブマリン」 M08「CHARM」 M9「ANCHOR」 M10「やってみよう」 M11「エム」 M12「SNOW」 M13「ともに」 M14「Everybody!!」

    2018/01/24

  • 上野優華
    明日の朝はきっと隣にいないでしょう?
    明日の朝はきっと隣にいないでしょう?

    上野優華

    明日の朝はきっと隣にいないでしょう?

    仕方ないのかな。 愛されていたって 愛してくれなかった人の方が 心に残るもんね。 人は手に入ったものじゃなくて 手に入らなかったもので 出来ているんだもんね。 (ドラマ『anone』より引用)  現在、放送中の広瀬すず主演ドラマ『anone』にこのような印象的なセリフがございました。そんなの愛してくれている人が可哀相だ。手に入ったものがあるのに贅沢だ。客観的に捉えればそう感じるかもしれません。でも、みなさんにも【愛してくれなかった】今でも忘れられない誰かっていませんか? ないものねだりだとわかっていても、求めてしまう何かってありませんか? それをなかったことにして日々を生きていませんか…?  では、もしもそのかつて【手に入らなかった】誰かや何かが、時を経て突然、目の前に現れたらどうでしょうか。今日のうたコラムでは、そんなセリフにも通ずるラブソングをご紹介いたします!2018年1月17日に“上野優華”がリリースした自身2枚目となるフルアルバム『U to You』に収録されている、本人作詞の「言えない I LOVE YOU」という新曲です。 言えない I LOVE YOU 私の中 乱されそうで怖くても 目が離せない ねぇお願い 今夜は見逃して もう会わないって 言ったのに こんなシチュエーション ずるくない? 久しぶりって そのセリフ どこか寂しそうで 後悔してるの? 忘れられないの? そんなの聞けない あなたが頷いたら 今日は帰れない 「言えない I LOVE YOU」/上野優華  描かれているのは、運命のいたずらで偶然にも再会してしまった二人。主人公が「I LOVE YOU」と言えないのは“今さら”だからでしょう。きっとお互い<もう会わない>と関係を断ち切ってから、これまで<後悔してる><忘れられない>気持ちを、身がちぎれそうな想いでかき消してきたのではないでしょうか。そしてようやく、あの日々を忘れかけ、安定した日常を取り戻しつつあった。もうあの頃と状況は違うのです。  それなのに、再び出遭ってしまった。その瞬間<私>はすでに本能で<今日は帰れない>ことを確信したのだと思います。同時に、やっと手に入れた平凡や穏やかな心を<乱されそうで>怖い、とも。だからこそ冒頭の<今夜は見逃して>というフレーズは<あなた>に対する<お願い>のようにも感じられます。どうかその気にさせないで、と。だけど、もはや理性のブレーキなんてきくはずもなく、二人の熱は歌が進むにつれどんどん高まってゆきます…。 今はやめないで いい子になるよ この夜が明けたら 帰る場所(ところ)があるの あなたも そうでしょう? 「言えない I LOVE YOU」/上野優華 携帯光ったあなたは見ないふりをして またキスをして 明日の朝はきっと隣にいないでしょう? 全部幻だったように 「言えない I LOVE YOU」/上野優華  さらに、歌の後半で明かされる「I LOVE YOU」と言えない理由。それは、お互いに<帰る場所(ところ)がある>ということです。つまり今はもう、それぞれ別の誰かにちゃんと愛されているのです。それでも『人は手に入ったものじゃなくて、手に入らなかったもので、出来ている』から…。今だけはいろんな現実を<見ないふりをして またキスをして>幻のような現実にずぶずぶと浸ってゆくのでしょう。こんな夜はこの先、二度とないかもしれないから尚更、二人にとって<今>がすべてなのです。 言えない I LOVE YOU 私の中 乱されそうで怖くても 目が離せない ねぇお願い 今夜は見逃して このまま 言えない I LOVE YOU 「言えない I LOVE YOU」/上野優華  こうして冒頭と同じフレーズで幕を閉じてゆく歌。なんだかラストの<今夜は見逃して>というフレーズは<あなた>にではなく、二人を見ている神様やそんな関係を決して良くは思わない世間に対しての、懇願のように思えてきます。もちろん、愛してくれている人が可哀相、手に入ったものがあるのに贅沢、それは正論です。でも「言えない I LOVE YOU」のように、人間だれしも『仕方ない』どうしようもない運命というものも、あるのかもしれませんよね…。みなさんが<私>なら、理性のブレーキ、かけられますか…? ◆ニューアルバム『U to You』 初回限定盤A KICS-93669 ¥6,389+税 初回限定盤B KICS-93670 ¥4,167+税 通常盤 KICS-3671 ¥2,778+税 <収録曲> 1 はじまりのうた 2 おはよう 3 言えない I LOVE YOU 4 Dear friend 5 思い届け、キミに 6 光 7 友達ごっこ 8 ありがとうを君へ 9 チョコレート 10 あの日の私へ 11 しるし –cover- 12 未来観覧車~a cappella ver.~(通常盤のみ収録)

    2018/01/23

前の20件
次の20件

デイリーランキングDAILY RANKING

  1. 革命道中
    革命道中
    アイナ・ジ・エンド
  2. ドラえもんのうた
    ドラえもんのうた
    大杉久美子
  3. 手のひらを太陽に
    手のひらを太陽に
    童謡・唱歌
  4. 夏の影
    夏の影
    Mrs. GREEN APPLE
  5. Blue Jeans
    Blue Jeans
    HANA
もっと見る

歌ネットのアクセス数を元に作成
サムネイルはAmazonのデータを参照

新着歌詞情報NEW RELEASE

  • ひらく / JO1
    【JO1】映画『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』主題歌「ひらく」歌詞公開中!!
  • 内緒バナシ / =LOVE
    内緒バナシ / =LOVE
  • ZAWAMEKI IN MY HEART / PEDRO
    ZAWAMEKI IN MY HEART / PEDRO
  • 人生ゲーム / 崎山蒼志×Mega Shinnosuke×紫 今
    人生ゲーム / 崎山蒼志×Mega Shinnosuke×紫 今
  • CUBE / iri
    CUBE / iri
  • Like 1 / TWICE
    Like 1 / TWICE
  • ロスタイム / THE FRANK VOX
    ロスタイム / THE FRANK VOX
  • モナカ / asmi
    モナカ / asmi
  • ZUN-CHA / SARUKANI
    ZUN-CHA / SARUKANI
  • クズ男撃退サークル / 十明
    クズ男撃退サークル / 十明
もっと見る
TOP
  • アーティスト名インデックス
  • アニソン検索・索引
  • アルバム検索
  • 歌詞全文(フレーズ)検索
  • タイムマシン検索
  • 新曲歌詞情報
  • 新曲歌詞情報(演歌・歌謡曲)
  • アニメ
  • 動画プラス
  • 音楽番組情報
  • 総合ランキング
  • 演歌歌謡曲ランキング
  • カラオケランキング
  • 歴代人気曲ランキング
  • 注目度ランキング
  • 歌詞ショート
  • 今日のうた
  • ニュース
  • 特集ピックアップ
  • インタビュー
  • コトバのキモチ(ワタフレ)
  • 言葉の魔法
  • 言葉の達人
  • その他(バックナンバー)
    • 大人の歌ネット
    • ストリーミング
    • ライブレポート
    • キラ☆歌発掘隊
  • 運営会社
  • メディア掲載情報
  • 利用規約
  • プライバシーポリシー
  • お問い合わせ・リクエスト
  • コンテンツ
  • 広告掲載
  • スタッフ募集
各ページに掲載されたジャケット画像、歌詞に関する著作権は、各レコード会社、アーティストなどに帰属します。

(C)2001 PAGE ONE All Rights Reserved.

このページの先頭へ

MENU

  • ホーム
  • 動画プラス
  • マイ歌ネット
  • 歌詞閲覧履歴
  • ランキング
  • 新曲歌詞情報
  • 今日のうた
  • ニュース
  • ピックアップ
  • コトバのキモチ
  • 言葉の魔法
  • 言葉の達人
  • 歌詞ショート
  • アニメ
  • 音楽番組情報
  • その他
    • ・大人の歌ネット
    • ・ストリーミング
    • ・ライブレポート
  • 運営会社
  • メディア掲載情報
  • ご利用規約
  • お問い合わせ
  • 検索ヘルプ
  • プライバシーポリシー
(c) 2025 Copyright. PAGE ONE All Rights Reserved.()