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JAM Project ライヴレポート

JAM Project ライヴレポート

【JAM Project ライヴレポート】 『JAM Project 20th Anniversary Special『JAM FES.』 <JAPAN ANISONG MEETING FESTIVAL>』 2020年9月19日(土) at ぴあアリーナMM(無観客)

2020年09月19日@ ぴあアリーナMM(無観客)

取材:岩田知大

2020.09.23

ユニット設立20周年を迎えたJAM Projectが中心となり所縁のあるアーティストをゲストに迎えた『JAM Project 20th Anniversary Special『JAM FES.』<JAPAN ANISONG MEETING FESTIVAL>』が9月19日、ぴあアリーナMMにて無観客オンライン開催された。世界が誇る日本のアニソンパワーを打ち出そうと一夜限りで行なわれた同フェスには、ALI PROJECT、angela、FLOW、GRANRODEOのトップアーティスト4組が集結。日本だけでなく、海外9カ国での同時配信がされ、コロナ禍で不安を抱く人々に向けた、今しかできないグローバルなフェスが幕を開ける。

4月より開催を予定していた20周年記念ツアーが中止及び延期となり、7月18日(土)に1,3000人が同時視聴した無観客ライヴ『JAM Project 20th Anniversary Special Thank you so, so much!~一緒にうたおう』を大成功させたJAM Profect。仲間とともにどのようなライヴを観せてくれるのか、開演前からTwitterをはじめSNS等は大盛り上がりを見せる中、19時の開演時間から数秒後にはその大きな期待をはるかに超えることとなる。

まず、映しだされたのは特設された360°LED液晶に囲まれたステージに円となり集まるJAM Project。フェスの幕を開ける1曲目はアカペラにて披露された“JAM Project 20th Anniversary Acappella Session”と名付けられた人気曲のメドレーだ。歌い上げたあと、すかさず影山ヒロノブの“JAM FES.2020、開幕だー!”の一声とともにドラムのカウントがスタート。映し出されるメインステージにはゲストアーティストのヴォーカリスト一同が集結している。GRANRODEOのKISHOW(Vo)のハスキーヴォイスから始まったのはJAM Projectのライヴでは定番となっている「GONG」。ワンフレーズずつ歌声をつなぐリレー形式で歌う姿に早速視聴者からの“マジかよ”というコメントがあふれていた。《明日を取り戻すんだ GONG鳴らせ》の歌詞がファンへ向けられたアツいメッセージに感じ、フェスの幕開けを華々しく飾るに相応しい一曲だった。WOW WOW♪と拳を突きあげ、画面の向こうにいるオーディエンスの熱を一気にあげる。

そして、出演者の紹介とJAM Projectのコメントが始まる。“今回は新しいカタチでお届けします”と話す遠藤正明と“いろいろと計画していたことがなくなったと思うけど、今日は出演者全員で楽しんで盛り上げたいと思います!”という影山の言葉からもフェスへかける想いが伝わってくる。

まず、バトンタッチされたのはFLOW。KEIGO(Vo)の“今日は世界中つながってるんで、全員で盛り上がっていきましょう!”という声で投下されたのは「COLORS」。ライヴバンドならではの力強い演奏とKEIGOとKOHSHI(Vo)のハーモニーでしっかりと聴かせた。JAM Projectへの祝いの言葉とオーディエンスへ向けたメッセージをMCで伝え、“きたー!”というコメントが流れる中「風ノ唄」がスタート。丁寧に歌われるA、Bメロから、一気にアガるサビでは自然と身体が縦揺れに動いてしまう。ドラムのリズムとともに“大先輩と一緒に曲やっちゃってもいいですか?”とKEIGOの声で登場したのは、JAM Projectの影山と奥井雅美。“奥井跳びます”という影山の声で沸き上がるコメントとともに始まったのは、FLOWのライヴでも定番のアッパーチューン「GO!!」。間奏では会場スタッフと協力して作るビッグウェーブを実施した。その光景はライヴを会場で楽しんでいるかのような錯覚さえ感じさせてくれる。ライヴバンドならではの演出で、早速オーディエンスとひとつになれる空間を作っていた。

続いて登場したのはangela。メルヘンなイントロと乙女の世界観が爆発したangela節炸裂のアッパーチューン「乙女のルートはひとつじゃない」からスタート。さまざまな声質を使い分け、転調が難しい楽曲を歌いながらステージを縦横無尽に移動するatsuko(Vo)。“どうも、ALI PROJECTです”といういつも通りのボケとふたりのMCを挟んで彼らの代表曲「Shangri-La」が投下された。この曲では、JAM Projectの福山芳樹が参加し“atsukoと福山の歌を聴け”の曲振り通りしっとりと、それでいて力強く、ふたりはハーモニーを奏でていく。KATSU(Gu)の繊細なギターソロが鳴り響く中、すかさず“はい! はい! はははい!”とオーディエンスを煽る。さらに、ラストのサビではステージにマイクを向けて合唱を希望するatsukoの姿に、歌詞がコメントに流れている。この光景もオンラインであることを忘れさせてくれるファンと作りあげた演出だった。そして、ファンが待ちに待ったJAM Projectの20周年記念アルバム『The Age of Dragon Knights』に楽曲提供した「HERE WE GO!」では、JAM Project全員とのコラボが実現。アルバム発売以来、生演奏はこの時が初となるが、6人の声とKATSUの演奏で楽曲のパワーをしっかりと感じることができた。最後の楽曲「シドニア」では、ふたりの前に炎が舞い上がるひと幕も。間奏では彼らのライヴで定番のKATSUによる『機動戦士ガンダム』のギレンの演説“ジーク・ジオン!”のコール&レスポンスも炸裂した。

そして、360°LED背景の特設ステージにJAM Projectが戻るとファンアプリの会員より抽選で選ばれたファン100名とリモートがつながっていた。来年の話を交えたMCの後、“懐かしい曲を一曲”という影山の声で2008に発表された「HERO」がスタート。オンラインでありながらもファンとの距離を感じさせない、彼らの気持ちを伝えるステージとなった。円形ステージでファンの笑顔がリアルタイムで観れたり、ステージ上部からのカメラワークが楽しめたりするのは、オンラインならではだろう。

次に登場するのはALI PROJECT。1曲目の「卑弥呼外伝」ではJAM Projectがコーラスで参加しており、この日が初の生コラボレーションということで、“やっと聴けた”というファンのコメントが飛び交う。宝野アリカ(Vo)の力強くも繊細な歌声に圧倒されるのだが、何よりも心が震える瞬間が間奏での6人のハーモニーだ。この6人が合わさることでオーケストラのように感じるだけでなく、節々にポップスが入り混じる唯一無二の一曲に仕上がっている。CD音源では再現できないものが生演奏にあるのだと再確認させてくれた。演奏への感想と少しのMCを交える中、宝野の少し歯に噛む表情が映った時に、筆者はオンラインだから観られるひとコマだ!...と少し嬉しさを感じたのだが、それはさて置き、続いては10年前にリリースされた懐かしい楽曲「暗黒天国」。ジャズテイストなテンポにダークなサウンドが交わるこの曲を、ステージに舞うスモークと可憐に踊り舞うダンサーとともに宝野が魅せ、ALI PROJECT節が炸裂した疾走感が癖になるナンバー「阿修羅姫」へ。打ち込みのリズムにバイオリンとギターが交差する中、伸びやかな歌声が絡み合う演奏に自然と観入ってしまう。アニメソングで絞られたセットリストであることもあり、全世界のアニメファンをALI PROJECTの世界観で染め上げていった。

続いてはGRANRODEOのターン。“ロデオ―”というコメントの弾幕が画面を覆い尽くす中、“やっちゃうぜー!”というKISHOWの声とともに投下されたのは代表曲「Can Do」。e-ZUKA(Gu)のテクニカルかつキャッチーなギターのイントロは胸をアツく高ぶらせてくれる。マイクスタンドを片手にステージの向こう側を観つめ、画面の向こうのファンへしっかりと歌を届けるKISHOW。そして、二番ではスタンドからマイクを外して身体を揺らしながらオーディエンスを焚きつける。ステージ中央に向かい高速プレイでギターソロを披露するe-ZUKA。ライヴでの定番曲を冒頭で投下した。すかさず演奏された「Once & Forever」ではJAM Projectから遠藤ときただにひろしが参戦。3人のヴォーカリストがバトンをつなぎながらそれぞれの声とe-ZUKA のギターで“歌の力”を届けた。さらに、GRANRODEOがJAM Projectへ提供した「ROCK五銃士」では、JAM Projectと初生演奏コラボレーションが実現。破壊力抜群のロックで力強いイントロが鳴り出し、オーディエンスのボルテージがさらにあがる。“カッコ良い”というコメントが流れる中、ひとりひとりが画面の向こうへメッセージを伝えるように歌う姿に、この楽曲が持つパワーを感じることができた。“こういうご時世に、フェスが実現できたことを光栄に思います”と感謝を伝えるKISHOW。最後に演奏されたのは、彼らの最新シングル「情熱は覚えている」。上着を脱ぎ棄て、ステージの炎に負けない力強い歌声を披露した。

フェスもいよいよ後半戦。メインステージの後方LED液晶にファンが映し出される中、ALI PROJECTがJAM Projectに楽曲提供をした「龍驤 -Ryujou」が始まった。このコラボレーションが観られるのも『JAM FES.』ならではでないだろうか。続いて、JAM Projectがアルバム『The Age of Dragon Knights』のリード曲「The Age of Dragon Knights」を投下。この曲ではARにて画面中央に登場した大きなドラゴンとJAM Projectの映像からスタートし、オーディエンスのテンションは一気に最高潮へ。すかさず、5人のハーモニーから始まり、サビの《Super Robot》で自然と拳を突き上げてしまうアッパーソング「Tread on the Tiger's Tail」が披露される。そして、FLOWのKEIGO、KOHSHI、TAKE(Gu)が加わり、FLOWがJAM Projectに楽曲提供した、サビでタオルを振り回すスピーディーなロックチューン「ジャイアントスイング」で全員がステージをいっぱいに動き回る。続いて、オンラインにてヒカルド・クルーズが参加し、彼とともに演奏された「静寂のアポストル」。まさにオンラインライヴならではのグローバルなコラボレーションだ。世界中で活躍する彼らだからこそ、この演出が実現したのだと、筆者は鳥肌が止まらなかった一曲だった。止まることのないライヴは「THE HERO!! 〜怒れる拳に火をつけろ〜」へ移る。炎の中でシャウトを聴かせ画面の向こうのファンにパワーを送る5人の姿は“HERO”そのもの。その後、冒頭と同じく出演アーティストのヴォーカリストが集まり彼らの仲間と歌われたのはJAM Projectのライヴで定番となっているナンバー「VICTORY」。全員が拳を突きあげ、フェスの成功を噛み締めながら嬉しそうに笑顔で歌う姿は冒頭の緊張した表情とは明らかに変わっていた。フェスを締め括る楽曲は、やはり「SKILL」。全出演者がステージに集まりオーディエンスとともに最後の力を振り絞る。お馴染みのコールアンドレスポンス《MOTTO! MOTTO!》の掛け声では、コメントだけでなく映像のJAMファン100名も加わり、日本のアニソンパワーを体中で感じることができた。そして、JAM Projectならではのグローバルな大型フェスは盛大に幕を閉じる。

このフェスでは各アーティストのライヴとライヴの間にJAM Projectへの想いやアーティストヒストリーに関するトークコーナーがあったのだが、ライヴだけでなくこのようなコーナーを楽しめること、映像を活かし世界を繋ぐ演奏コラボレーションができること、そして、多くのファンをステージの上に招き、ともにひとつの空間を作れること。この全てがオンラインの魅力であり配信ライヴの可能性を広げてくれたと筆者は思う。しかし、影山が最後に話していた“なんとかこの時期を乗り切って、メインストリーム(生ライヴ)に戻りたいと強く思った”という言葉は、誰しもが根底にある想いだろう。彼らの生ライヴを早く観たい! そんな気持ちが抑えらなくなったのも事実だ。

取材:岩田知大

SET LIST 曲名をクリックすると歌詞が表示されます。試聴はライブ音源ではありません。

  1. 1

    1. JAM Project 20th Anniversary Acappella Session(迷宮のプリズナー~VICTORY~Rocks~Crest of the Z's~Wings of the Legend)/JAM Project

  2. 2

    2. GONG/JAM Project&ALL Vocalist collaboration

  3. 3

    3. COLORS/FLOW

  4. 4

    4.風ノ唄/FLOW

  5. 5

    5. GO!!/FLOW×影山ヒロノブ×奥井雅美

  6. 6

    6.乙女のルートはひとつじゃない/angela

  7. 7

    7. Shangri-La/angela×福山芳樹

  8. 8

    8. HERE WE GO!/angela×JAM Project

  9. 9

    9.シドニア/angela

  10. 10

    10. HERO/JAM Project

  11. 11

    11.卑弥呼外伝/ALI PROJECT×JAM Project

  12. 12

    12.暗黒天国/ALI PROJECT

  13. 13

    13 阿修羅姫/ALI PROJECT

  14. 14

    14. Can Do/GRANRODEO

  15. 15

    15. Once & Forever/GRANRODEO×遠藤正明×きただにひろし

  16. 16

    16. ROCK五銃士/GRANRODEO×JAM Project

  17. 17

    17.情熱は覚えている/GRANRODEO

  18. 18

    18.龍驤 -Ryujou/JAM Project×宝野アリカ(ALI PROJECT)

  19. 19

    19. The Age of Dragon Knights/JAM Project

  20. 20

    20. Tread on the Tiger's Tail/JAM Project

  21. 21

    21.ジャイアントスイング/JAM Project×KOHSHI&KEIGO&TAKE(from FLOW)

  22. 22

    22.静寂のアポストル/JAM Project(inヒカルド・クルーズ)

  23. 23

    23. THE HERO!! 〜怒れる拳に火をつけろ〜/JAM Project

  24. 24

    24. VICTORY/ JAM Project&ALL Vocalist collaboration

  25. 25

    25. SKILL/ALL LINEUP

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