LIVE REPORT

さくらしめじ ライヴレポート

さくらしめじ ライヴレポート

【さくらしめじ ライヴレポート】 『さくらしめじ結成記念配信ライブ 「しめたん」6周年スペシャル! ~6(む)言のままじゃ いられない!!~』 2020年6月14日 at 渋谷duo MUSIC EXCHANGE

2020年06月14日@

撮影:鈴木友莉/取材:土屋恵介

2020.06.19

結成6周年を迎えたさくらしめじが、6月14日に東京・渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて生配信による『さくらしめじ結成記念配信ライブ「しめたん」6周年スペシャル!~6(む)言のままじゃいられない!!~』を開催した。

田中雅功と髙田彪我のフォークデュオとして、2014年6月14日に活動をスタートしたさくらしめじ。結成当時は中学1年生だった彼らも今年3月に高校を卒業し、大学生になった。今回の6周年ライヴは大きく成長したさくらしめじを見せる大切なステージ。コロナ禍で配信ライヴとなってしまったものの、雅功と彪我は画面越しのきのこりあん(ファンの呼称)とともに楽しいライヴを繰り広げた。

生配信がスタートし、雅功と彪我のトークが始まる。コロナ禍の自粛期間中の話題では、彪我は“ギターを弾いたり、アニメを観たり、家でレコーディングしたりしてました”、雅功は“動画編集もできるようになったり、“こんなこともできるんだ!?”って楽しくなりました”と進化を遂げたことが語られた。また、この日の衣装が6年間の衣装をリメイクしたものであることが明かされ、身長がかなり大きくなった彪我からは“なぜか僕は肩幅が一緒で、中1から変わってないんです”と驚きの自己申告も。そして、6周年目の目標として、彪我が“もっと大人になりたいです”と語ると、それに雅功も“大人に近づく年にしたいね”と同調し、“もっと大人になる”宣言を口にしたのだった。

いよいよ本公演がスタート。“さがしもの、ひとつ”と題された紙芝居が始まり、キツネくんと友だちのネコくんが“ふわふわ”と呼ばれるものを見つける旅に出て心が成長していくという物語に沿うかたちで楽曲が届けられていく。雅功が“みんな久しぶり! 画面の向こうのみんな、距離なんて関係ない! 楽しもうぜ!”の声から始まりを告げる疾走感あふれる「スタートダッシュ」で口火を切り、歌とギターを交互に掛け合うさくらしめじらしさ全開のステージを展開し、続けて「先に言うね」をさわやかに力強く披露する。

紙芝居のきつねくんとねこくんが赤く光るふわふわに触れるというエピソードからは「でぃすとーしょん」へ。雅功がリッケンバッカー、彪我がレスポールを手に、ふたりはエレキギターで激しく歪んだサウンドをたたみ込むと、「たけのこミサイル」ではワイルドなギターリフが炸裂! 雅功が画面を通じてファンを煽り、彪我はギターソロをブチかます。ハードなカッコ良さもかなり様になっている。紙芝居の青く光るふわふわを見つけたという話から披露されたのは「夕空小道」。彪我の語りから曲に入る展開はとても新鮮。2人は郷愁感が綴られた歌詞を切なく温かいメロディーで届けていった。「しめじ体操」で楽しく運動すると、ごきげんなソカチューン「Bun!Bun!BuuuN!」ではタオルを回して盛り上がり、しめじの風を巻き起こす。「届けそこねたラブソング」は雅功の語りから始まり、ふたりは大事な君への想いをやさしいメロディーに乗せて歌い上げる。

そして、今日のハイライトのひとつ、コロナ禍の自粛期間中にリモートワークで作り上げた「会いに行こう」の初披露へ。雅功と彪我は明日への希望を感じさせる楽曲を笑顔でしっかりと歌い届け、ライヴ本編ラストの「風とあるがままに今を歩こう」を歌唱。未熟だからこそ感じれることがあるという、今の彼ららしい想いを歌い、最後はジャンプを決めてライヴを締め括る。紙芝居のキツネくんとネコくんの物語も、旅を通じて自分の心の大事さを感じ取って終了した。

しかし、まだまだふたりの歌が聴きたいきのこりあんのコメントが殺到し、アンコールのステージが始まる。披露されたのは「えそらごと」。雅功と彪我は目を合わせてギターをかき鳴らし、ワクワク感を爽快なメロディーで届けた。そして、MCできのこりあんへの感謝を述べ、この日のライヴで感じた想いをそれぞれ語っていく。

雅功:ほんとはきのこりあんがいる中でライヴをしたかったし、正直言うと悔しいし、残念です。ただ、だからこそ気づけたこともあったと思うんです。僕らも別々で離れてスキルアップできたし、自粛期間にリモートワークで「会いに行こう」を作ったり。失ったものも多いけど、ゲットしたものも大きいなと思いました。それに、みんなのコメントを観て、画面越しでも想いは伝わるんだなと思いました。

彪我:コメントを通じて、みなさんをすごく身近に感じてます。
...とそれぞれの気持ちを口にする。最後に雅功が“さくらしめじは6周年、まだまだ続くので楽しんでいきましょう!”、彪我が“6歳になりました。みなさんと楽しく過ごせたのが嬉しいです。最後はみんなで一緒に歌いましょう!”と声を上げ、オーラスは「みちくさこうしんきょく」。前に進んでいく想いを笑顔たっぷりで歌い、ファンと画面を通じて合唱しライヴは大団円を迎えた。

紙芝居を交えた構成は緩急のあるセットリストがさらに立体的に感じられた。難しい状況を吹き飛ばすように、進化した新たなスタイルで楽しませてくれたさくらしめじの6周年ライヴは、その環境下だからこそ確実に成長しているふたりの姿をリアルに感じさせるものだった。

撮影:鈴木友莉/取材:土屋恵介

さくらしめじ

さくらしめじ:田中雅功と髙田彪我による、フォークデュオユニット。2015年3月に両A面シングル「いくじなし / きのうのゆめ」にてデビュー。フリーライヴで全国47都道府県を回る“菌活”の遂行など、精力的な活動を展開! 17年夏より1年をかけて月に1回、日本各地のライヴハウスでライヴを行なっていく『菌育 in the 家(はうす)』を実施し、18年4月には待望の1stアルバム『ハルシメジ』をリリースした。

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