『eureka tour 2016-2017 ~one man series~』

2016年12月07日@Zepp Tokyo

撮影:Viola Kam(V'z Twinkle Photography)/取材:吉田可奈

2016.12.20

“くすぶって捻くれていた俺たちに、居場所をくれてありがとう。今、音楽で奇跡を起こしまくっていられるのは、みんながこうやっていてくれるから。だから、俺たちはこれからもみんなの光でありたい”(GEN/Vo&Ba)。アルバム『eureka』を引っ提げたツアーのワンマン編初日、超満員の会場は熱気と大きな歓声に包まれていた。「Horizon」で幕を開けた瞬間、早くも客席が大きなうねりを作り、高く拳があげられる。つい先日まで行なっていた対バンツアーで習得した、さらなる実力をワンマンで発散する彼らの姿はすごく清々しく、気持ちが良さそうだ。RYU-TA(Gu&Cho)の“かかってこいよ!”と煽る声にフロアーの温度は上がり、モッシュが起こる。次々と『eureka』の楽曲たちが水を得た魚のように軽やかに、そして力強く響き、アルバム発売からの数カ月で曲がどんどん成長していったことが手に取るように分かる。“音源より、YouTubeより、カッコ良い音を聴かせるから!”と叫ぶ、その言葉通り。でも、メロディアスでキャッチ―で、どこか切なさを漂わせながらも音楽の楽しさを伝えてくれる楽曲は、どんなに轟音に包まれていてもストレートに心に刺さるのだ。だからこそ、こんなにもフロアーに笑顔があふれ、大合唱が起こるのだろう。後半では過去の曲も多く披露。HIROKAZ(Gu)とRYU-TAがじゃれ合う姿や、MCでいじり倒されるKOUHEI(Dr&Cho)など等身大の姿も垣間見られ、彼らの“今”を体感。そのナチュラルな姿から発されるエネルギーが、多くの人の心をグッと掴み離さないのだろう。彼らはまだまだ成長途中であり、夢の途中。彼らが想像する光が差す未来に、より期待したくなる一夜だった。