Gaku
燈
2025年11月5日に“Gaku”が新曲「燈」をリリースしました。“誰かの言いなりではなく、自分の信じた道を進む”という決意を込めて書き上げた楽曲。日本武道館公演という夢に向かって、「あなたと見てみたい景色」を叶えるためにがむしゃらに走り続ける。そんなGakuの等身大の焦りや葛藤、そして確かな覚悟が込められた1曲となっております。
さて、今日のうたでは“Gaku”による歌詞エッセイをお届け。綴っていただいたのは、新曲「 燈 」にまつわるお話です。大人に反抗することを辞め、優等生でいたあの頃。そんな自身を変えるために始めた、音楽という“燈”に対する思いは…。ぜひ歌詞とあわせて、エッセイを受け取ってください。
「君は曲を書かない方が良い」
そんな言葉を、ある日かけられたことがある。
君は得意な歌だけ、歌っていれば良いと。
「先生」とは、“先に生まれる”と書く。
その名の通り、
先生は僕よりも長く生きていて、
その先生が、愛を持って教えてくれるのだから
きっと正しいのだと、素直に信じていた。
でもそうやって言葉を飲み込むうちに、
少しずつ自分を見失っていく気がしていた。
思えば、子供の頃からそうだった。
大人の言うことに反抗することを
いつからか辞めた。
はい、と素直に聞いて
大人が喜ぶように
賢く振る舞う優等生でいることが、
当たり前になっていた。
そんな味気ない日々を壊したくて、
僕は音楽を始めたのだった。
僕にとって、音楽は「救い」だ。
誰にも言えない心の奥底も、
曲の中では叫べる。
そしてそれがいつかまた他の誰かの、
「救い」になれるように。
たとえ拙くても、たとえ批判されても
自分の言葉で、日々巻き起こる全てを
曲に書き残してみたいと思っている。
今の僕の中にある情熱は、
人生の先輩たちから見ればまだ、
ろうそくに灯った小さな火に過ぎないのかもしれない。
けれど、心の中で
確かに燃えているこの「燈」を、
誰かの何気ない一言で
吹き消されてしまうのは嫌だ。
僕だけの、一度きりの人生。
人に言われた通りに生きるのはもう辞めよう。
そう決意を込めて、『燈』という曲を書いた。
日々の全てを歌にして。
自分でひとつひとつ選び取った道の先で、
いつか夢を叶えられたらと思う。
<Gaku>
◆紹介曲「 燈 」 作詞:Gaku 作曲:Gaku