androp
歌が、歩む道の片隅で、小さな光となりますように。
2024年12月11日に“androp”がニューアルバム『hooray』をリリースしました。今作には「 Image Word(New Recording Ver.)」や第一三共ヘルスケア「家族をつなぐ くすり箱プロジェクト」のキャンペーンソング「Tayori feat. 荒谷翔大」、「Massara feat. 井上竜馬(SHE'S)」といった既発曲に新曲5曲を加えた全10曲が収録。アルバムタイトルには、リスナーを応援し、感謝の気持ちを伝えたいという思いが込められております。
さて、今日のうたではそんな“androp”の内澤崇仁による歌詞エッセイを3回に渡りお届け! 今回は第1弾です。歌詞を書くことは、自身にとってどんな行為なのか。歌詞とは、どんな存在なのか。アルバム『hooray』を作るなかで改めて向き合った問いの、ひとつの答えを綴ってくださいました。
・言葉の居場所
歌詞を書くことは、どこかで自分の足跡を探すようなもの。
それは広い砂浜に立ち、押し寄せる波や風が消していった足跡を掘り起こそうとする行為に似ている。
波も風も容赦なく砂をさらい、僕がそこに何を刻もうとしていたのかさえ忘れたふりをしている。
でも、どうにかして言葉を見つけ出したい。
『hooray』というアルバムを作る中で、何度も砂の中に埋もれた言葉を掘り起こそうとした。
andropとして15年歩んできた道。
それは決してまっすぐではなかったけれど、振り返るといつもそこに音楽があった。
そして、その音楽に刻んだ言葉たちは、僕にとって「どうやって生きるか」を問い続ける存在だった。
・未完成という余白
「NaNaNa」という曲を書いているとき15年前の自分を思い出した。
青森から上京した頃の僕は、何もわからず、ただ音楽を作りたいという気持ちだけで動いていた。
確信なんてなく、それでも音楽を信じることで前に進める気がしていた。
昔も今も、言葉に救われる瞬間がある。
何気ない一言が、迷いや不安を消し、心に光を灯してくれる。
「NaNaNa」の<たった1人の言葉で救われることだってある>というフレーズには、そんな力を信じる思いが込められている。
人は未完成だ。
不完全だからこそ、どこかに向かう余地があり、何かを見つける余白もある。
その余白が、僕に音楽を作り続ける理由を与えてくれる。
音楽と言葉には、人を動かし、支え、救う力がある。
それを信じて僕はこれからも音楽を作り続けていきたい。
歌が、歩む道の片隅で、小さな光となりますように。 <androp・内澤崇仁>
◆ニューアルバム『hooray』
2024年12月11日発売
<収録曲>
01. Sound Check
02. Massara feat. 井上竜馬(SHE'S)
03. Image Word(New Recording Ver.)
04. Vidro
05. Lamplight
06. Bada-bing Bada-boon
07. ICE
08. Story
09. Tayori feat. 荒谷翔大
10. NaNaNa