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  • androp
    僕は非常に恋愛に関して、こじらせておりまして(笑)。
    僕は非常に恋愛に関して、こじらせておりまして(笑)。

    androp

    僕は非常に恋愛に関して、こじらせておりまして(笑)。

     2019年2月27日に“androp”がニューシングル「Koi」をリリースしました。タイトル曲は、川口春奈×高橋一生の映画『九月の恋と出会うまで』主題歌として書き下ろし。さらに2019年4月5日には“上白石萌音×内澤崇仁”として新曲「ハッピーエンド」を配信リリース。上白石主演の映画『L・DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』主題歌として書き下ろし。  内澤さんが作詞作曲を手がけた、最新作「Koi」と「ハッピーエンド」で共通しているのは、どちらもラブソングあるという点です。また、歌ネットでミリオンリリックに認定されている大ヒット提供曲、Aimer「カタオモイ」も然り。そこで今回のうたコラムでは、そんなラブソングの名手・内澤崇仁さんにインタビューを敢行!今日はその第1弾をお届けいたします。 ― これまでandropでは“ザ・ラブソング”というものをあまり書かれていない印象ですが、今回の「Koi」や「ハッピーエンド」を聴くと、実は内澤さんかなり得意分野なのではないでしょうか。 内澤:いや、不得意なんですよ。もう毎回、ただただ必死ですね。andropの場合はバンドなので、やっぱり僕だけのものではないじゃないですか。だから僕個人の恋愛話や恋愛観を歌ったとして、どうなんだろうと(笑)。その歌を人前で歌ったときに、一緒に演奏しているメンバーたちはどういう気持ちで表現すればいいのかとか考えちゃうと、なかなか…ね。 そうすると自然に、バンドメンバーそれぞれが音に感情を込めやすいような歌詞になっていくんですよね。夢だったり、希望だったり、絆だったり、個人的な恋じゃなくて普遍的な愛みたいなものだったり、演奏しながら個々に大切にできる内容を描くことが多いです。だからこそ恋愛モノは少ないし、とくに個人的な実体験とかになると…ないかもしれません。 ― では今回のようにタイアップがあると、逆にラブソングが書きやすかったりしますか? 内澤:そうですね。タイアップとか楽曲提供とか。それは僕だけではなくて、ドラマや映画の登場人物とか、その歌を歌うアーティストさんとか、いろいろ絡んだ上で作品が作り上げられていくので。そうなると歌詞も書きやすいです。だから楽曲提供をするときには、ラブソングを作ることが多いのかもしれないんですけど。 Darlin' 夢が叶ったの お似合いの言葉が見つからないよ Darlin' 夢が叶ったの 「愛してる」 「カタオモイ」/Aimer 生まれてここまで選んだ日が 重なり合って僕ら出会えた 離れられないよ 離したくないよ 探していたんだ君のことを やっと やっと僕ら出会えたんだ 「ストーリーボード」/上白石萌音 ― これまで内澤さんが提供されたラブソングは、もれなく“幸せ”であるところが印象的です。 内澤:たしかに。多分、そのひとが表現するにあたり、一番似合いそうなものとか、伝えやすそうなものを考えるようにしているからだと思います。あとたとえば、僕が提供した曲を人前で歌ったりするときに、音楽によって楽しくなってもらいたいなとか、歌うひとがより輝いたらいいなって想いがあったりするんですね。 そういう気持ちが幸せなラブソングに繋がっている気がします。ということは、もし今後、提供する方の闇がすごく深くて(笑)、失恋ソングによって一層深みが増すようなアーティストさんだったとしたら、失恋ソングも生まれるのかもしれないです。 ― あと、内澤さんの提供曲の主人公は、恋する姿がすっごく可愛いし、魅力的です。今回の萌音さんのコメントにもありましたけど、本当に「なぜこんなにかわいい歌詞を書ける」のか。「なぜこんなに恋する女の子の心がわかる」のか。なぜですか。 内澤:なぜ…(笑)。僕はもうとにかく必死ですよ。歌うひとの気持ちや人柄を汲んで、ずっと歌ってもらえる曲を作りたいとは思っているんですけど。逆に女性の気持ちがわからなすぎるからだと思いますね。いや…僕は非常に恋愛に関して、こじらせておりまして(笑)。自分のなかに思い描く理想像があるのかな。 君が僕を忘れてしまっても ちょっと辛いけど… それでもいいから 僕より先に どこか遠くに 旅立つことは 絶対 許さないから 生まれ変わったとしても 出会い方が最悪でも また僕は君に恋するんだよ 僕の心は君にいつも片想い 好きだよ 分かってよ 分かってよ 分かってよ 「カタオモイ」/Aimer 内澤:このAimerさんへの提供曲は、レコーディングのとき、Aimerさんのプロデューサーであるagehaspringsの玉井健二さんもいらっしゃっていたんですね。そのとき歌詞を読んだ玉井さんから「君、そうとうこじらせているね」って言われたんですよ(笑)。恋愛観を。そこで僕は「そうなんだ…」と思って。そのときから「僕は恋愛観をこじらせているんだ」ということを、なんとなく自負しております。 ― ただし、そのこじれをandropの楽曲として出すのは違うと。 内澤:そうなんですよね。andropで僕のこじれ感を出しても…というか、自分自身で歌ってもなという気持ちがあるので、このように提供曲に表れてしまっているところは大いにあると思います(笑)。 ― そんなこじらせの内澤さんは、高校時代などどのような恋愛をしてきたのですか? 内澤:いや、僕は本当に高校時代も、とくに恋愛というものをしてこなかったんですよね。休み時間は、学校の屋上の手前にある、踊り場みたいなところに、ずっとギターを隠して置いていて。休み時間になったらすぐそこへ行って、一人でギターを弾いているような男子だったので(笑)。 お弁当を食べながら女子とお話をするだとか、放課後に一緒に帰るだとか、そういうことがまったくなかったわけです。ただの音楽大好き少年でした。とくにそのときは、ボーカルではなくギタリストだったので、ギターに夢中でしたね。その結果…こじれたんですけど。 ― でもそのような高校時代を過ごしたからこそ、こんなに素敵なラブソングたちが生まれているのかもしれません。 内澤:そう言っていただけるのなら、こじらせておいて良かったなと思います(笑)。 ― ちなみに、最近キュンとしたラブソングはありますか? 内澤:ラブソング。ラブソング…。意外とラブソング、聴かないんですよね。昔から自分とは無縁だと思っちゃっていて(笑)。あと世の中に多いし、もう名曲もたくさんあるので、僕が歌わなくてもいいかと思っている部分もあって。 ― では代わりに、内澤さんが歌詞面で影響を受けたアーティストを教えてください。 内澤:さだまさしさん、かな。たとえば「主人公」という曲とか結構好きで。 あなたは教えてくれた 小さな物語でも 自分の人生の中では 誰もがみな主人公 時折り思い出の中で あなたは支えてください 私の人生の中では私が主人公だと 「主人公」/さだまさし 内澤:さだまさしさんの歌詞の世界観には、小さい頃からかなり影響を受けていると思います。広い意味での愛の表現の仕方だったりとか。物語のような、小説のような、歌詞も書かれたりするし。歌って、いろいろと顔を変えられるんだなということを学ばせていただいた、最初のひとですね。 【第2弾「Koi」編に続く!】 (取材・文 / 井出美緒) ◆紹介曲 「 カタオモイ 」 作詞:内澤崇仁 作曲:内澤崇仁 「 ストーリーボード 」 作詞:内澤崇仁 作曲:内澤崇仁 232482 ◆ニューシングル「 Koi 」 2019年2月27日発売 初回限定盤 UPCH-7482 ¥1,944(税込) 通常盤 UPCH-5958 ¥1,296(税込) <収録曲> 01. Koi 02. For you  03. Image Word (solo acoustic ver.) ◆配信シングル「 ハッピーエンド 」 2019年4月5日配信

    2019/04/03

  • イチオシ!
    様々な謎の【数字タイトルの楽曲】に注目!
    様々な謎の【数字タイトルの楽曲】に注目!

    イチオシ!

    様々な謎の【数字タイトルの楽曲】に注目!

     先日“サカナクション”がニューアルバム『834.194』発売延期を発表しました。もともとのリリース日は2019年4月24日でしたが、ボーカル・山口一郎が自身のラジオで「一言でいうと、歌詞に妥協できず、このアルバムを完成するにはもう少しだけ時間が必要」との理由を語り、元より約2ヶ月先の6月19日にリリースされることが決定したのです。    さて、歌詞にもいっそう期待が高まる今作ですが、何よりこの謎めいたアルバムタイトルが気になりますよね。山口は「きっとこの数字が何のことなのかを理解できた時に、アルバムのテーマを理解していただけるのかなと思っています」とコメント。そこで今日のうたコラムでは、様々な【数字タイトルの楽曲】に注目してみました。もしかしたら何かが、サカナクションのアルバムタイトルの謎を解くカギになるかもしれません…!    数字タイトルの楽曲の場合、【西暦や日付や時刻】【過ごした時間】【年齢】【国道路線番号】【カウント】【体温】【部屋番号】【緯度経度】【料金】【角度】【長さ】【BPM】【円周率】等が表されているパターンがございます。しかし、パッと見では何を意味しているのかわからない楽曲も多々。では、そんな楽曲たちを一挙ご紹介いたします! ウェイクアップ グンナイ 24時間を クイッククイック 幸せほど クイック クイック 嬉しいほど クイック クイック 「919」/Superfly ・歌詞にある<クイック>の語呂合わせになっており、かつこの曲が収録されているアルバムリリース日が9月19日であることに由来。 時間が経って 色褪せたって 取り戻したいよ 逢いたくて泣いた夜を越えていきたい 今もう一度 ずれたチューニング合わせるように 二人の願いひとつにして 奏でた441 「441」/miwa ・ギターやピアノなど楽器のチューニングを合わせる際に基準となる“周波数=441Hz”の意味。好きな人とのすれ違った想いを合わせたいという気持ちが込められている。 これで5度目の別れ話です でも今回はどこか違うんです いつもの『忍法・記憶喪失』も なぜか今回は効かないんです 「05410-(ん)」/RADWIMPS ・「0(お)5(こ)4(し)10(てん)」の語呂合わせから「ん」をマイナスして、「起こして(おこして)」と読む。 このなんとでも言える世界がいやだ 何の気なしに見てたい ただ ただそれだけなのに このどうとでもとれる世界がいやだ どうでもいい もう黙っててパパ 黙っててパパ 「37458」/RADWIMPS ・「3(み)7(な)4(し)5(ご)8(はち)」の語呂合わせから「みなしごはっち」と読む。 あとどれくらいの道が 待っていたとしても このまま諦めはしないよ 自分のことさえわからない 5150 「5150」/THE ORAL CIGARETTES ・「5150」はアメリカの警察が使う隠語で「今にも犯罪を犯しそうな者」を意味する。 クランクアップがいつなのか僕らには決められない だから風に吹かれていこう フィルムは用意したよ 一生分の長さを ざっと115万キロ 「115万キロのフィルム」/Official髭男dism ・映画の35mmフィルムは1秒=0.4572メートル。これで“<一生分>=80年”をずーっと撮り続けると、約115万キロメートルのフィルムが必要となる。 今は振り向かず8823 クズと呼ばれても笑う そして 君を自由にできるのは 宇宙でただ一人だけ 今は振り向かず君と… 「8823」/スピッツ ・「8(は)8(や)2(ぶ)3(さ)」の語呂あわせから「はやぶさ」と読む。ボーカル・草野が好きな西岸良平のマンガに登場するキャラクターから連想したとのこと。 気がついたかい やあ はじめまして You ここじゃ皆誰もがさ 総背番号制 「No.525300887039」/supercell ・タイトルは「ナンバー」と読む。描かれているのは、人類が<総背番号制>になった世界。おそらく主人公の<僕>は背番号<525300887039>である。 もし…例えばの話。 そんなガラじゃないけど、 僕の人生最後の言葉は 笑って言う、“1992*4##111(コレ)”なんだ。 「1992*4##111」/二宮和也(嵐) ・auの携帯電話(ガラケー)でこのタイトルの数字と番号を打ち込むと「ありがとう」となる。 “3 3 5 5 4 1 1” この数字を2乗にして “生きたい生きたい” になってしまえ 何十億人を弾き飛ばして出会えた 無事に僕等死に向かってる 「3355411」/小南泰葉 ・携帯電話(ガラケー)で「3355411」と打つと「しにたい(死にたい)」になる。 「サヨナラ」の4文字。 君がどれくらいためらったかわかる午前4時 ごめんねとか打つとこで どれくらい好きかってことばかり まだ指がなぞって 「388859」/flumpool ・携帯電話(ガラケー)で「388859」と打つと「サヨナラ」になる。  語呂合わせ、ガラケーならではの暗号、歌詞を深く読まないとわからない意味、様々な意味が込められていて、非常におもしろいですよね…!きっとみなさんにも、大切なひととだけ通じ合う【パスワード】のようなものがあると思います。そんな数字の秘密を、是非タイトルから想像して楽しんでみてください。そして、サカナクションのニューアルバム『834.194』の意味をいち早く予想してみましょう。 ◆サカナクション New Album『834.194』 2019年6月19日発売 完全生産限定盤A VIZL-1590 ¥5,900+税 完全生産限定盤B VIZL-1591 ¥4,900+税 通常盤 VICL-65194~65195 ¥3,500+税

    2019/04/02

  • イチオシ!
    だから私は「あなたが嫌い」とまた嘘を重ねていく。
    だから私は「あなたが嫌い」とまた嘘を重ねていく。

    イチオシ!

    だから私は「あなたが嫌い」とまた嘘を重ねていく。

     4月1日はみなさんご存知のとおり【エイプリルフール】です。ひとをからかうような、罪のない、害のない嘘をついてもよいとされている日。そこで今日のうたコラムでは、3月にリリースされた最新作から【嘘】というワードが綴られている楽曲をいくつかご紹介いたします。ただし、ひと言で【嘘】と言えど、嘘には様々な種類があるんですよね。 あの夜に帰りたくて 思い出を振りかざして 祈るようにねだるように 合言葉を唱えている 嘘は無い 無い 無かった 「monaural fantasy」/back number  たとえば、この歌の場合は【自分のため】の嘘。きっと<祈るようにねだるように>唱えている<嘘は無い 無い 無かった>という合言葉こそ、少なからず己の心をザラつかせている“何か”をかき消す嘘なのだと思います。なんとか自分自身に言い聞かせ、なだめているような感覚です。かといってその嘘は必ずしも悪いものではないのでしょう。    わたしたちは、どんなに<あの夜に帰りたくて>も過去に戻ることはできません。今を生きていかなければなりません。そのためには“物語の修正”が必要なこともあるのではないでしょうか。つまり、たとえ悔いがあろうと、今の自分の生き方を守るための嘘をつく。その繰り返しで再生力が生まれることもあるのです。そしていつかその嘘が“本当”に変わるときさえくるかもしれませんよね。 片想いでも 逢えなくても それでいいよと 嘘をつく 心の中に 閉じ込めてた 想いはいつも消えないまま いつも消えないまま 「逢えなくても」/奥華子  また、この歌の場合も【自分のため】の嘘ですが、少し性質が異なります。前に進むためではなく、過去を守り、現状を壊さないための嘘だからです。本当は両想いになりたいし、そばにいたいし、このままじゃ嫌。でもそれ以上に「友達でさえいられなくなったら?」「あなたに嫌われたら?」という不安が勝ってしまう気持ちもわかりますよね…。  しかし、奥華子「逢えなくても」の主人公は<あなたが好きと言えなかった もっと素直になれたなら>とひどく後悔もしております。嘘をつき続けて、友達のままでも一生、そばにいる道を選ぶか。本当の気持ちを明かして、たとえ関係が崩れても、恋心に嘘をつかない道を選ぶか。正解はわかりませんが、あなたならどちらの選択をしますか? 好きでもないのに 私を好きだと あなたはいつも言うの だから私は「あなたが嫌い」と また嘘を重ねていく だってそうでしょ? あなたは他に 愛してる子がいるでしょ? I know I know 「そこらへんによくある話」/Flower  さらに【自分のため】の嘘が【あなたのため】になり、もっと言えば【他の誰かのため】になることもあります。たとえばこの歌では<あなたは他に 愛してる子が>いて、もし<私が 受け入れたら 哀しみに溺れる女(ひと)がいる>のです。もし<私>が自分の気持ちに素直になってしまったら、さらに“嘘の連鎖”は続いていくことでしょう。 広い背中に 顔をうずめたい 一秒だけでいいから ホントは泣いて しがみつきたい… 絶対やらないけど 「そこらへんによくある話」/Flower たまたま好きになった人に 好きな人がいただけのことよ そこらへんによくある話だわ 平気よ 愛されなくて 「そこらへんによくある話」/Flower  だから<私>はこれ以上、自分が傷つきたくなくて、自分が傷つけたくなくて、あなたに傷つけてほしくなくて、あの子に傷ついてほしくなくて、いろんな本音にフタをして<平気よ 愛されなくて>と嘘をつくしかないのです。「そこらへんによくある話」というタイトルすら“あなたじゃなきゃ…”という想いへの強がりであるのがわかりますね。 あんな事をしながら 私との未来語ったの? ただひたすら真っ直ぐに 君との未来だけを ずっとずっと見てたの 愛を囁いたその唇で誰とキスしてたの? 愛してるのは君だけって何度も言ったのに 「渇かない涙」/SILENT SIREN  最後にご紹介する、SILENT SIREN「渇かない涙」は<君>の最低な嘘により傷ついた<私>の心情を描いた歌詞です。これは先ほどの、Flower「そこらへんによくある話」に通じるものがありますよね。もしもあの<私>が「あなたが嫌い」と嘘を重ねていなかったなら、この「渇かない涙」の主人公と同じように傷つくひとがいたはず…。    嘘とは、ときに誰かを傷つけ、ときに誰かを守るものでもあることを、様々な歌詞が教えてくれます。「わたしなら大丈夫」という嘘や、「幸せになってね」という嘘や、「君のために」という嘘に、どんな本音が含まれているのか、想像しながら聴いてみるのも音楽の楽しみ方のひとつです。そして、エイプリルフールは、もちろん“楽しめる嘘”であることが大前提ですので、どうか羽目を外さずにお楽しみください…! ◆紹介曲 「 monaural fantasy 」 2019年3月27日リリース 作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏 「 逢えなくても 」 2019年3月20日リリース 作詞:奥華子 作曲:奥華子 「 そこらへんによくある話 」 2019年3月27日リリース 作詞:小竹正人 作曲:Masaya Wada・AILI 「 渇かない涙 」 2019年3月13日リリース 作詞:ゆかるん 作曲:すぅ

    2019/04/01

  • ACE COLLECTION
    この歌詞を聴いて、僕は部屋に戻って、また泣きました。
    この歌詞を聴いて、僕は部屋に戻って、また泣きました。

    ACE COLLECTION

    この歌詞を聴いて、僕は部屋に戻って、また泣きました。

     2019年3月27日に“ACE COLLECTION”が、1st digital Album『December 9』をリリースしました。彼らは、たつや◎(Vo.&Gt)、LIKI(Gt)、奏(Ba)、RIKU(Dr)による4人組バンド。今日のうたコラムでは、全曲の作詞・作曲を手がけている“たつや◎”さんに初の単独インタビューを敢行。第1弾、第2弾、第3弾に分けて、記事をお届けいたします…!本日はラスト、第3弾! ― 歌詞面で影響を受けたアーティストというと、どなたが思い浮かびますか? たつや◎:どうだろう…。高校時代、書き始めの頃は誰からの影響も受けずに、感覚で自由に書いていたんですよ。だけど高3の終わりくらいから、ライブハウスで活動するようになって、BUMP OF CHICKENさん、Mr.childrenさん、ウルフルズさん、YUIさんとかの歌詞を参考にしていった感じですね。 でも僕、1年ちょっと前くらいまで、ACE COLLECTIONを始めるまでは、歌詞についてまったく考えていなくて。もう前の曲を聴いていただきたいくらいに、最悪な歌詞なんですよ(笑)。 ― あくまでサウンドやメロディーのおまけのような感じだったのでしょうか。 たつや◎:そう。当時は「俺のメロディーセンス、最高だわぁ」とか思っちゃっていた、勘違い野郎でした。その頃、大人や先輩の方々からは結構「たつや◎はとにかく歌詞力がない」ってハッキリ言ってもらっていたんですよ。でも、勉強が嫌いだから、まさに「Lady」の歌詞にもあるように、逃げていたんですよね。 あーだのこーだの言ったって やるしかないことは決まってて なのに やりたくないこと理由つけて逃れようと必死になって 「Lady」/ACE COLLECTION たつや◎:それがACE COLLECTIONを組んで、僕は最初にメンバーから「曲がないとダメじゃん!」ってめっちゃ責められて。動画更新とか忙しかったんですけど「本気で作ればできるっしょ!」みたいな。待って…俺難しいよ…って(笑)。そういう状態のとき、さらにスタッフさんからも「まず30曲、作って」と言われたんですよね。 ― 30曲も…。 たつや◎:マジで言ってんの!?ってなりますよね。それでかなり悩み込んだんですけど「これはピンチをチャンスに変えなきゃいけない。一回、本気になろう」と、ものすごい量の歌詞を読んだり、自分で書いてみたり、とにかく必死こいてみたんです。どういう歌詞が良いのかとか、母音の響きとか、そういうこともノートにメモして。そうやって歌詞にこだわるようになっていきました。ACE COLLECTIONを組んだからこそですね。 そう考えると、その時期に最も影響を受けたのは、Aqua Timezさんかもなぁ。僕は小説もマンガもあまり読まないんですよ。アニメも観ない。だから想像力も語彙力もなかったんですけど、そんななか、Aqua Timezさんの歌詞は情景が思い浮かびながらも、心情がすごく真っ直ぐに伝わってくるのが魅力的だなぁと思ったんですよね。自分が書きたいものもこういうものなんじゃないかなって。それで歌詞の軸が決まったような気がします。 ― かつては「歌詞力がない」と言われていたものの、たとえばデビュー曲「鬱憤」などを聴いてもらったときの反応ってやっぱり違ったのではないでしょうか。 たつや◎:そうそう!前の僕の曲を知っているひとたちはみんな「え、これ違うひとが書いたんじゃない?」とか「大人のひと付けた?」とか言うんですよ(笑)。うちのギターのLIKI でさえ、変化しすぎて笑っていますもん。でも自分でもそれぐらい変わったと思います。 ― 今のたつや◎さんの歌詞の特徴をあげるとすると、それはどんなものだと思いますか? たつや◎:今って、めちゃくちゃド直球な歌詞を書くと「薄い」と言われがちじゃないですか。だけど僕は、幼い頃に「ママに怒られた~♪」ってありのままの出来事や感情を歌っていたのと同じように、自分の人生に起きたことや抱いた気持ちを伝えたいと思っています。そういうのが個性になればいいなと。 なんか人生って、結局は記憶の積み重ねじゃないですか。だからその記憶をたくさん自分のなかに保管しておいて、歌詞を書くときには引き出しを開けて、かつての記憶を次々と“歌”という形に変えて残していく。そういう生き方が僕には合っているんじゃないかなって。誰に何を言われても「この歌詞で行くわ」と胸を張って言えるような、芯を持っていたいですね。 ― では作詞のとき、一番大切にしていることは何ですか? たつや◎:脱線しないことですね。前は脱線だらけだったんですよ。つまり「で、これは何を歌っているの?」と言われてしまうような歌詞でした。でも今は、たとえば「Lady」だったら、都会に出てきた男の子の感情をテーマに描き切っている。そうすると、伝えたいことがブレないんですよ。あと、前向きなときにはとことん前向きに。ネガティブなときにはとことんネガティブに。常に歌詞の軸になるものを決めています。 ― たつや◎さんが「この歌詞にやられた!」と感じた楽曲を教えてください。 たつや◎:まずは、BUMP OF CHICKENさんの「K」ですね。まだ歌の魅力さえよくわからない中学生の頃、弟とリビングにあったパソコンでこの歌を聴いたことがあって。そうしたら僕ら二人して泣いちゃって(笑)。「歌で泣くことがあるの!?」って思ったんですよね。 手紙を読んだ恋人は もう動かない猫の名に アルファベット1つ 加えて庭に埋めてやった 聖なる騎士を埋めてやった 「K」/BUMP OF CHICKEN たつや◎:歌の最後“NIGHT”に<K>というアルファベットを付けることで、騎士の“KNIGHT”に変えてあげたというこのフレーズ。衝撃を受けましたね。あともう1曲は、高校の頃に聴いた、中島みゆきさんの「時代」です。 当時、周りのひとに「お前はどうして歌を歌いたいんだ?」と問い詰められることが多々ありまして。自分でも「たしかになんでだろう…」って考えていたんですよ。最初の動機はただただなんとなく自分に向いていそうだからということだったので。でもそんな理由じゃ、Mr.Childrenの桜井さんみたいな深い音楽は一生、作れないよなって。そうやってひたすら悩んでいた時期に、ふとテレビの歌謡祭で、平井堅さんが「時代」をカバーしていたんですよね。 今はこんなに悲しくて 涙も枯れ果てて もう二度と笑顔にはなれそうもないけど そんな時代もあったねと いつか話せる日が来るわ あんな時代もあったねと きっと笑って話せるわ だから今日はくよくよしないで 今日の風に吹かれましょう 「時代」/中島みゆき たつや◎:この歌詞を聴いて、僕は部屋に戻って、また泣きました。なんというか…「頑張ったら絶対にいいことあるよ!」とか「楽しいことが待っているよ!」とかじゃなくて。「つらいよね。でもしょうがないんだよね。わかるわかる…」みたいな寄り添い方。僕自身が、ただ単にポジティブなことを言われても「そんな簡単に前向けないわ!」って思っていた時期だったからこそ、そんな心にも沁みる歌がすごいなぁと思いました。 そして、自分の音楽も誰かにとってのそういうものになればいいなぁと思ったんです。正直「時代」を聴くまでは、どういう歌が世間に気に入られるんだろうとか、ウケるんだろうとか、そんなことばかり考えて曲を作っていました。だけど音楽の魅力って、アーティストの人生がそのまま歌に投影されていて、聴くひとがそれに出会って、共感したり、心癒されたりするところにあるんだなぁって気づかされて。だから僕もその誰かに出会ってもらえるべき音楽のひとつになろうと思うんです。そのためにいろんな経験をして、その都度、歌にして残してゆく。それが自分が歌っていく意味だなって、今は思いますね。 ― ありがとうございました!最後に、たつや◎さんがこれから挑戦してみたい歌詞とはどんなものでしょうか。 たつや◎:ひたすらに“好き”と伝える曲。たとえばMr.Childrenさんの「常套句」のサビみたいな。まっすぐで、だけど伝わる気持ちは大きくて、めちゃくちゃ好きなんですよ。 君に会いたい 君に会いたい 何していますか 気分はどう 君に会いたい 君に会いたい 愛しています 君はどう 「常套句」/Mr.children そういう歌詞を今まで書かなかったのは、やっぱり自分が書くと「薄い」とか「誰だって書けるよ」とか言われるんじゃないかって怖かったからなんですよね。だけど、自分の人生を投影させて、見たもの感じたこと思ったことをそのまま書こうという結論に至った今なら、書きたいと思える。そう思えるようになったことが進歩だなと思います。だからもう…めっちゃ好き!という気持ちをただただ伝える歌詞を書きたいですね! 【第1弾】 【第2弾】 ◆紹介曲「 Lady 」 作詞:たつや◎ 作曲:たつや◎・LIKI 「 K 」 作詞:藤原基央 作曲:藤原基央 「 時代 」 作詞:中島みゆき 作曲:中島みゆき 「 常套句 」 作詞:Kazutoshi Sakurai 作曲:Kazutoshi Sakurai ◆1st digital Album『December 9』 2019年3月27日配信リリース <収録曲> M-1 HELLO WORLD M-­2 December 9 M-­3 鬱憤 M-­4 Lady M-­5 君と花したい M-­6 Butterfly M-­7 BLACK HOLE M-­8 LIFEメーカー M-­9 ROCK STAR 配信先URL <TOUR情報> ACE COLLECTION Bright Tour 2019 日時:2019年6月4日(火)開場18:00 / 開演19:00 会場:大阪BIG CAT 日時:2019年6月6日(木)開場18:00 / 開演19:00 会場:Zepp Diver City チケット情報

    2019/03/29

  • ACE COLLECTION
    やっぱりラブソングの歌詞って自分の恋愛がバレますよね。
    やっぱりラブソングの歌詞って自分の恋愛がバレますよね。

    ACE COLLECTION

    やっぱりラブソングの歌詞って自分の恋愛がバレますよね。

     2019年3月27日に“ACE COLLECTION”が、1st digital Album『December 9』をリリースしました。彼らは、たつや◎(Vo.&Gt)、LIKI(Gt)、奏(Ba)、RIKU(Dr)による4人組バンド。今日のうたコラムでは、全曲の作詞・作曲を手がけている“たつや◎”さんに初の単独インタビューを敢行。第1弾、第2弾、第3弾に分けて、記事をお届けいたします…!本日は第2弾! 大抵のカップルがそのままのお互いを好きになって 付き合ったくせにいつのまにか交わすLINEの大好き さえも意味をなくして3ヶ月くらいした時には 倦怠期とやつでMr.いざこざばかりご覧の有様 そんなこと言ったって喧嘩するほど仲がいいって言うし 私たちの愛はあなたに負けるわけないでしょ あなたがそんなに言えるほど恋愛マスターじゃあるまいし 毎時毎秒彼のことばかり考えてるもう彼に乗り換えたの 「鬱憤」/ACE COLLECTION ― 「鬱憤」はデビュー曲ですが、歌ネットの注目度ランキングでは2位を記録、LINE MUSICではリアルタイムランキング1位に君臨と、初っ端から話題の1曲となりました。 たつや◎:これはもう…歌詞が半端じゃないですよね(笑)。もともとは「LIFEメーカー」をデビュー曲にしようという案があって、ミュージックビデオも最初に撮っていたんです。だけどメンバーとまたいろいろ話し合った上で「いや、やっぱりこっちの曲じゃないか?」と「鬱憤」がデビュー曲に変わったんです。でも…どうですかね? ― タイトルも内容も強烈で、かなりインパクトがありました。なかなか別れたカップルが文句を言い合う歌ってないですよね。どんなきっかけから生まれた曲なんですか? たつや◎:自分が個人的に出していた「ねぇ」という歌のようなオリジナル曲があって。そういう要素を取り入れた曲をACE COLLECTIONとしても残しておきたいなと。あと、これは僕の性格の特徴がすごく表れている歌詞でもありまして。僕はこれまで恋愛で3回ほど浮気されたことがあるんですよ(笑)。 それでちょっと女の子が怖かった時期があったんですね。というか「恋愛なんて所詮はそんなものでしょ? 最初は好きだとか言っていても、大体は裏があるんでしょ?」というような。そんな偏見祭りの感情がこの歌には込められております。当時の恋愛の実話を掛け合わせつつ、男女の言い合いにしてみました。 君の最寄りまでわざわざ会いに行った20分間と 君の手を繋ぎあって過ごした6時間は幸せだった お別れする2分間のホームの上でキスした3秒間と君と 付き合った2年間と3ヵ月と5時間と52秒は無駄 「鬱憤」 たつや◎:しかもこの<付き合った2年間と3ヵ月と5時間>までは実体験なんですよ。でもこれを言うと「お前…メンヘラじゃん」って言われるんだよなぁ(笑)。さすがに<52秒>は語呂でつけましたけど。 ― でもこの<付き合った2年間と3ヵ月と5時間>というフレーズがあることで、説得力や生々しさが強化されますよね。結構、長くお付き合いされていますし、こんなに細かく時間を覚えているということは多分、わりとまだ好きなんでしょうし…。 たつや◎:そうそうそう(笑)。やっぱりラブソングの歌詞って自分の恋愛がバレますよね。正直<無駄>って言いながらも<無駄>なんて思えてなかったし。ただ、これを書いた1年前くらいは「絶対に見返してやろう」みたいな気持ちが力になったところもありました。有名になって「あのとき別れなければよかった」って言わせたいな、と。 あなたのことを駅で待ち続けていた120分と あなたが仕事の愚痴を吐いた6時間に嫌気がさして お別れする2分間のホームの上で甘ったるいあなたを許し 付き合った2年間と3ヵ月と5時間と52秒は無駄 「鬱憤」 ― またこの歌って実は、主人公は過去の文句は言っていないんですよね。むしろ<幸せだった>と。一方、恋人の<私>側は<嫌気がさして>と言っているのが切ないです。 たつや◎:しかも彼女にはもう新しい彼がいるんですよ!だから「もう関わらないで!気持ち悪いわ!」みたいな態度なわけです。それに対して僕は「マジかよ~…」という落ち込みを含めて歌いました。なんか…付き合っているときは普通なのに、別れ際に急にこれまでの鬱憤を吐き出してくる方っていますよね…。「ずっと我慢していたけど、あの時さぁ実はさぁ!」みたいな。怖いですよね…(笑)。 枯れ果てればいいとか消えてなくなればとか そんなことは言わないどこうか 自分が幸せこぼさぬように次から次へといこう 新しい恋人へと人々よどうか幸せあれ とでも言おうか 「鬱憤」 ― ちなみに別れたあと、元恋人に<どうか幸せあれ>と心から思える派ですか? たつや◎:えぇ~? いや~、どうだろうなぁ…。もしまだ未練があったなら、どこかで「絶対に取り戻してやる」って思っています(笑)。だけど自分のなかである程度、吹っ切ることができたら意外と、何の感情もなくなる。興味がなくなる。だから幸せを願うというより、幸せになっているならそれならそれで…というのが本音ですかね。 ― たつや◎さんはラブソングを描くとき、どの場面を切り取ることが多いですか? たつや◎:う~ん、幸せな曲ってあまりないかもしれない。一応、付き合っているときにも歌詞は書いてはいるんですけど、バンドとして歌うとなると恥ずかしくなっちゃうんですよね。でも、このアルバムでは「鬱憤」とか「Lady」みたいな切ない系ばかりですけど、ゆくゆくは幸せなラブソングも出していきたいと思っています。 夜空の中にひたすら君探して 僕がいなくても幸せそうな君に嫉妬して あの日 丘の上で2人で語った 夢の続きを僕は追いかけてる 「Lady」/ACE COLLECTION ― 「Lady」はどのような設定のラブソングなのでしょうか。 たつや◎:二人はもともと田舎で付き合っていて。だけど男性のほうが「俺は夢を追いかけてくるわ」と、彼女を置いて上京して、離れ離れになったという歌です。だけど<君>のほうはもう、半分<僕>のことを忘れて楽しそうだと。それにちょっと嫉妬しているんですよね。 ― その“嫉妬感”は少し「鬱憤」の主人公と重なるところもある気がします。 たつや◎:たしかに…(笑)。曲を出せば出すほど、自分の恋愛観がボロボロと出ちゃっていますね。歌詞を書いていると、いつも以上に自分の気持ちと向き合うじゃないですか。過去のことでも今のことでも。だから作詞中に初めて自分の気持ちに気づくこともたくさんあります。「あー、あのとき俺ってこういうふうに思っていたんだ」って。 たまにもう終わらせたくもなるけど あの瞳に嘘はつきたくないから あの日 丘の上で二人で語った 夢の続きを君に見せたいから 「Lady」 ― この歌では別れた<君>の存在が<夢>を追う力になっているところも素敵ですね。たつや◎さんも、音楽活動の支えになっているような何かってありますか? たつや◎:ありますね。でも今は、恋人とかじゃないんです。最近たまに、動画配信とかでも言うんですけど、正直ちょっと前まで、このバンドを組む前まで、誰かから「頑張って!」とか言われても、そういうコメントを読んでも、そこまで深くは響かなかったんですね。 だけどACE COLLECTIONとして毎日投稿を初めて、いろいろ活動が忙しく大変になってきて、僕も悩むことがめっちゃ増えてきて、そうしたら自分でもビックリするくらい、ファンの方からの応援に対して「ありがたいわぁ…」って思うようになったんですよ。今はそういう言葉が、ものすごく支えになっていますね。 【第3弾に続く!】 ◆紹介曲「 鬱憤 」 作詞:たつや◎ 作曲:たつや◎・LIKI 「 Lady 」 作詞:たつや◎ 作曲:たつや◎・LIKI ◆1st digital Album『December 9』 2019年3月27日配信リリース <収録曲> M-1 HELLO WORLD M-­2 December 9 M-­3 鬱憤 M-­4 Lady M-­5 君と花したい M-­6 Butterfly M-­7 BLACK HOLE M-­8 LIFEメーカー M-­9 ROCK STAR 配信先URL <TOUR情報> ACE COLLECTION Bright Tour 2019 日時:2019年6月4日(火)開場18:00 / 開演19:00 会場:大阪BIG CAT 日時:2019年6月6日(木)開場18:00 / 開演19:00 会場:Zepp Diver City チケット情報

    2019/03/28

  • ACE COLLECTION
    「そんな仲間、今まで出会えなかったわ」って
    「そんな仲間、今まで出会えなかったわ」って

    ACE COLLECTION

    「そんな仲間、今まで出会えなかったわ」って

     2019年3月27日に“ACE COLLECTION”が、1st digital Album『December 9』をリリースします。彼らは、たつや◎(Vo.&Gt)、LIKI(Gt)、奏(Ba)、RIKU(Dr)による4人組バンド。2017年12月9日に結成され、その日よりYouTubeでカバー動画の配信を開始。以降、約3か月にわたり毎日動画配信を行い続けました。すると、SNSでの口コミをきっかけにみるみる人気急上昇。YouTubeのチャンネル登録数は、わずか半年で10万人を超えたのです(現在の登録者数は13万人!)。  そして2018年12月12日に、初のオリジナルシングル「鬱憤」をデジタルリリース。歌ネットの注目度ランキングでは2位を記録。LINE MUSICではリアルタイムランキング1位に君臨!さて、今日のうたコラムではそんな話題曲も収録されている最新作をご紹介いたします。今回はなんと、全曲の作詞・作曲を手がけている“たつや◎”さんに初の単独インタビューを敢行。第1弾、第2弾、第3弾に分けて、記事をお届けいたします…!本日は第1弾! ― たつや◎さんは、いつ頃から曲を作り始めたのでしょうか。 たつや◎:歌詞でいうと、最初に書いたきっかけは、高校2年生の頃に付き合っていた彼女と揉めたことでして…(笑)。なおかつ当時は、進路でも悩んでいて、自分は何をして生きていこうかな?と思っていた時期でもあるんですね。そのときみんなに「歌が良いじゃん!」って勧められ、じゃあ作ってみようかなと。カバーも考えたんですけど、本気で音楽で生活していくなら、やっぱりオリジナルがないとダメだと思い、作り始めましたね。 ― その一番最初の歌詞はどんな内容だったのですか? たつや◎:ひたすら「君の気持ちがわからないよ!」という愚痴です。何を考えているんだよ!こっちはめっちゃ好きなのに!伝わってないのかこの気持ちは!みたいな(笑)。 ― 当時の彼女さんと揉めなかったら、また違う道に行っていたかもしれないわけですね(笑)。 たつや◎:今思うとそうですねぇ。でも初めての歌詞はその彼女がきっかけで書けたんですけど、もともと2歳から鍵盤はやっていて。作曲っぽいことも5歳くらいのときにしていたみたいなんですよね。最近聞いた話なんですけど、お母さんに怒られたりすると、自分の部屋にこもって鍵盤を弾きながら「ママが怒ってる~♪」とか歌っていたらしいです(笑)。 ― また、ACE COLLECTIONというバンドは、名前の由来やカバー動画の撮り方、リリースの攻め方など、様々な面ですごく考え抜かれていますよね。 たつや◎:本当にうちは4人とも真面目で、夜な夜なずっと考えて、話し込んだりしているんですよ。ACE COLLECTIONを組む前は、それぞれ別のバンドを持っていたんですけど、ある日、ドラムのRIKUと焼き肉に行ったとき「俺らもう二十歳だぜ?これからどうするよ…」みたいな話をして。そこで「同世代で、同じような強い志を持っている奴らと組もう」って結成したのがこのバンドなんです。 で、もともと僕が作っていた歌は、わりと王道の歌モノだったんですね。だからやっぱり“ポップス”というジャンルに飛び込んで、戦っていきたいという意志を結成当初から4人とも持っていました。こう…日本のど真ん中に位置するバンドになりたいという気持ちで始めて、そこを軸にいろんなことを考えて続けている感じですね。 ― そういうことを真剣に語り合える仲間って素敵です。 たつや◎:そうなんですよ!僕は高校2年生の頃から、いろんなバンドを組んできたんですけど、もうこのメンバーは特別ですね。「こんなにストレートに意見を言う!?そんな仲間、今まで出会えなかったわ」って。それぐらいぶつかりあって、話し合う4人なんですよ。だからなんか毎日「生きてるなー」ってめっちゃ感じるし、その熱さが俺らの良いところだなって思います。 ― そんなACE COLLECTIONの1stアルバムの入り口となる「December 9」は、タイトルが結成日ですね。 たつや◎:はい、世に初めてACE COLLECTIONとして、4人が出た日。結成自体はもう少し前なんですけど、いろんなことを話し合って、その上で「俺らはまずYouTubeでやってみよう」と結論を出して、初めて動画を投稿した日が12月9日なんです。そこからの毎日更新は…なかなかしんどかったなぁ(笑)。 December 9 黒い絨毯の四角を埋めたヒーロー 過去さえぶっ壊して新しい風を巻き起こせ 「December 9」 ― 冒頭のフレーズは、YouTubeの動画撮影のビジュアルを表しているんですね。毎回上から撮影されていて、まさに<黒い絨毯の四角>をメンバー4人が埋めていて。 たつや◎:そうそう。最初はよくあるPVみたいに、いろんなカットで良い感じに撮ろうしていたんです。だけど実際に撮ってみたらめっちゃショボくなってしまって。それで「なんか違くない? どうしよう。また1から考えないと…」って悩んでいたんですけど、僕が一旦トイレに席を立ったんですね。そうしたら、ふと「あ…上から撮るって良いんじゃない?」と思いついて。試しに天井にガムテープでカメラをくっつけて撮ってみたらいい感じで。そこから僕らは始まりました。 全てを捨てた僕ら失うものはない 光り輝く未来へ 「December 9」 ― 始まりのときは、メンバーみなさん一度“全てを捨てる”という意識だったのでしょうか。 たつや◎:そうですね。もともと僕たちはACE COLLECTIONを組むまでずっと、ライブハウスでコツコツとやってきたからこそ、そこに誇りを持っていたところもあって。だから“YouTubeで動画配信をする”という決断に至るまでにめちゃくちゃ…葛藤があったんですよ。そこはそれこそ、とことん話し合いました。 その結果「そんだけ言うなら、今の時代はそういう戦い方もアリかもしれないから、一回やってみるか!」という道にたどり着いたんですけど、かなり大きな決断でしたね。しかも僕らはSNSを中心に本気で活動するために、一度ライブ活動をやめたんです。この「December 9」にはそういう覚悟や決意が込められていますね。 ― ライブハウスという現場を離れて、SNSという新しい場所に飛び込む怖さもきっとありましたよね。 たつや◎:正直、めっちゃ怖かったです。先輩や仲間から「大丈夫か?」とかいろんな意見を言われたりもしましたし。でも結局、僕らは試行錯誤をして、土台作りをして、しっかりひとを集めて、自分たちの楽しいと思えることをするという軸を常に持っていたから。たとえ偏見のある言葉が飛んできても「まぁ俺らは俺らだし、頑張ろうぜ!」という気持ちでい続けることができましたね。そうやって4人で励まし合って、進んでくることができたのは、今も大きな自信になっています。 ワスレナグサ朝日が映す影が幸せそうだね 古き良き景色も良いけれど僕らだけの景色に乾杯 「December 9」 たつや◎:サビの頭には<ワスレナグサ>という言葉を入れたんですけど、これは花言葉を検索していたときに【真実の愛】という意味があることを知りまして。もはや僕らのこの強い関係を【愛】だと言い切って、結び付けてしまいたかったんですよね(笑)。 夏に交わった運命の線は点と点結んで オセロの角を初めから四つ埋めるように 絨毯に舞い降りし騎士達かざした刀は 炉火純青よ 「December 9」 たつや◎:あと<炉火純青(読み:ろかじゅんせい)>という言葉は、だいぶ前に歌詞を書いていたとき、そんな会話を友達としたことがあって。それを思い出して、改めて意味を調べてみたら【炎が青色になると温度も最高に達するというところから、学問や技芸が頂点に達すること】を表すと。まさに僕らが目指すべきところじゃん!って、フレーズに入れました。 ― たつやさんは、そういうワードの収集力が高いなと感じるのですが、どのようなところから歌詞のインスピレーションを得ることが多いのでしょうか。 たつや◎:うーん。インスピレーションとはまた違うんですけど、メロディーと歌詞を同時に作る場合、音に一番ハマるような言葉を探して、こういう単語を見つけていく感じなんですよね。たとえば<舞い降りし騎士達かざした刀は>って、テンポが良いじゃないですか。そうするとまず、そのフレーズのあとにふさわしい母音交じりのメロディーが頭のなかに浮かんでくるんです。で、たどり着いたのが<炉火純青>というワードだったり。 あと、サビは<ワスレナグサ>で“あ”の母音からワッと強く始まりたいけど、オチサビでちょっと優しい、エロティックな雰囲気を出したかったから、あえて“い”の母音も多く使って、口を閉ざしたような感じで表現したりとか。そういう“音として”の言葉の使い方を考えながら、歌詞を書くことは多いですね。 【第2弾に続く!】 ◆紹介曲「 December 9 」 作詞:たつや◎ 作曲:たつや◎・LIKI ◆1st digital Album『December 9』 2019年3月27日配信リリース <収録曲> M-1 HELLO WORLD M-­2 December 9 M-­3 鬱憤 M-­4 Lady M-­5 君と花したい M-­6 Butterfly M-­7 BLACK HOLE M-­8 LIFEメーカー M-­9 ROCK STAR 配信先URL <TOUR情報> ACE COLLECTION Bright Tour 2019 日時:2019年6月4日(火)開場18:00 / 開演19:00 会場:大阪BIG CAT 日時:2019年6月6日(木)開場18:00 / 開演19:00 会場:Zepp Diver City チケット情報

    2019/03/27

  • sumika
    この手離れれば終わっていく恋は愛にはなりきれなかったの?
    この手離れれば終わっていく恋は愛にはなりきれなかったの?

    sumika

    この手離れれば終わっていく恋は愛にはなりきれなかったの?

     2019年3月13日に“sumika”がニューアルバム『Chime』をリリースしました。今日のうたコラムでは、ゲストボーカルとして“吉澤嘉代子”が参加している新曲「あの手、この手」をご紹介! 実はこの歌、前半と後半で主人公が変わるんです。1番は、まだ恋人同士である<二人>のうちのAさん、2番はお相手のBさん目線として読んでみてください。 春風吹けども まだ冷える夜は 二人の手を戸惑わせた 手と手握りしめ 歩いていた夜の 始まりと終わりの歌 「あの手、この手」/sumika  まず1番も2番も冒頭部分のこのフレーズは共通しております。冬から春に変わろうとしている、季節の変わり目。一応<手と手握りしめ>ている<二人>ですが、お互いに今、何かの不穏な“予感”に戸惑っている…。では、Aさんにとって、Bさんにとって、それぞれ何が<始まり>で、何が<終わり>なのでしょうか。歌詞は次のように続きます。 汗ばむ右手 冷えた左手 この手に縋(すが)り この手を諭す まだ離れていかぬように 握るけれど 春風吹けども まだ冷える夜は 二人の手を戸惑わせた 握る力が釣り合わぬ夜は 予感を確信に変えた 春を待ちきれず訪れた風は 二人の間すり抜けた この手離れれば終わっていく恋は 愛にはなりきれなかったの? 「あの手、この手」/sumika  こちらはAさん目線の歌。印象的なのは<右手>と<左手>と<この手>というワードです。それが“誰の手”なのか、自分の手なのか相手の手なのかはわかりません。ただ<右手>と<左手>の温度が異なっていることだけは確か。もし、自分の両手を表しているとしたら、Aさんは<汗ばむ右手>でBさんの左手を握りながらも、春風に晒されている自分の<冷えた左手>を感じているということ。    つまりどこかで自分自身の“冷えた想い”に気づいているのではないでしょうか。すると<この手に縋(すが)り この手を諭す>というフレーズは、自分で自分に「まだ離れないで、まだ離れちゃダメだ」と、もしくは「もう終わらせてくれ、もう終わらせようよ」と、言い聞かせていることになります。だけどもし<汗ばむ右手>はAさんの手を、<冷えた左手>はBさんの手を表しているなら、想像できる感情が変わってきますよね。    AさんはBさんの“冷えた想い”を察し、必死に“<この手>=Bさんの手”に縋り、離れぬよう諭しているのです。しかし、たとえどれが誰の手を表しているとしても、きっとたどりつく結果はひとつ。もう二人の手は<握る力>も釣り合わない。不穏な予感は確信に変わり、恋は今、終焉を迎えようとしています。そしてAさんは<この手離れれば終わっていく恋は 愛にはなりきれなかったの?>と、途方に暮れているのでしょう。 こわばる右手 悟る左手 あの手を握り 嘘は上手に ポケットに忍ぶリング その手の対 「あの手、この手」/sumika  さて、ここからはBさん目線の歌。こちらでも<こわばる右手>がどちらのものなのかはわかりません。でも、この恋の終わりを<悟る左手>は明らかに、左手を握られているBさんの手でしょう。なおかつ、前半と異なるのはBさんが“<あの手>=誰かの手”を握りながら、自分の<嘘>が上手になっていると感じていること。    その<嘘>とは<ポケットに忍ぶリング>に秘められている気がします。<リング>はAさんからもらったものであり、単純にもう付けたくないから外しているのか。それとも、付けていることをAさんではない他の誰かに見られたくないから外しているのか。それとも、他の誰かからもらったものであり、Aさんにバレないように外しているのか…。 春風吹けども まだ冷える夜は 二人の手を戸惑わせた 手と手の型が噛み合わぬ夜は 今夜でお仕舞いにするわ 春を待ちきれず訪れた風は 二人の間すり抜けた この手離れれば終わっていく戯言(こい)は 愛にはなりきれなかったの 「あの手、この手」/sumika  こちらは歌の終盤。二人の関係に終止符を打つのは、どうやら、Bさんのほうです。Aさんが<愛にはなりきれなかったの?>と疑問系で終わっていたのに対し、Bさんは<今夜でお仕舞いにするわ>、<愛にはなりきれなかったの>と言い切っております。さらに<恋>ではなくて<戯言(こい)>と綴られているのも切ない。Bさんにとって、Aさんとの関係はすでに“<戯言>=ばかばかしいもの”であったのです。    こうしてすべて歌詞を知った上で深読みしてみると、Aさんは“あの手この手”で二人の関係を修復しようとしたけれど<終わり>を迎えてしまった側。Bさんは“この手(Aさん)”ではない“あの手(他の誰か)”に出会い、新しい<始まり>を迎えようとしている側。そんなすれ違いの物語の想像も膨らみますね。冷たい春風を感じる、sumika「あの手、この手」をあなたなら、どのように解釈しますか…? ◆紹介曲「 あの手、この手 」 作詞:片岡健太 作曲:片岡健太 ◆2nd Album『Chime』 2018年3月13日発売 初回生産限定盤 SRCL-11064~11065 ¥3,800+tax 通常盤 SRCL-11066 ¥3,000+tax <収録曲> 01.10時の方角 02.ファンファーレ 03.フィクション 04.Monday 05.ホワイトマーチ 07.秘密 08.春夏秋冬 09.Hummingbird‘s Port(Instrumental) 10.Flower 11.ペルソナ・プロムナード 12.あの手、この手 13.ゴーストライター 14.Familia

    2019/03/26

  • イチオシ!
    さよならは言わない、つないでいた手と手が紡いでく未来。
    さよならは言わない、つないでいた手と手が紡いでく未来。

    イチオシ!

    さよならは言わない、つないでいた手と手が紡いでく未来。

     2019年3月21日(木・祝)に放送された“CDTVスペシャル!”の『卒業ソング音楽祭2019』は、ご覧になりましたか? まず番組では、人気アーティストたちが卒業生に向けてスペシャルライブを開催しました。DA PUMPは、園児みんなが「U.S.A.」大好きだという静岡県の保育園で、年長組の男の子10人とスペシャルコラボを披露し、大盛り上がり!    森山直太朗は、奄美大島の離島へ。全校児童7名の小学校のたった一人の卒業生のため、涙を浮かべながら名曲「さくら」を歌唱。Little Glee Monsterは、卒業生たちと共に定番卒業ソング「旅立ちの日に」を大合唱。また、スタジオで「HAPPY BIRTHDAY」と「瞬き」を披露したback numberの歌詞アクセス数は、番組放送後、急上昇いたしました。 【卒業シーズンに聴きたい思い出の歌 TOP10】 1位:「道」/EXILE 2位:「サヨナラの意味」/乃木坂46 3位:「青春フォトグラフ」/Little Glee Monster 4位:「3月9日」/レミオロメン 5位:「遥か」/GReeeeN 6位:「桜」/コブクロ 7位:「卒業写真」/松任谷由実 8位:「YELL」/いきものがかり 9位:「さくら(独唱)」/森山直太朗 10位:「さくら」/ケツメイシ  そして、様々な年代に支持されている珠玉の卒業ソングも、懐かしのVTRと併せてカウントダウン形式で大公開。上記がTOP10のランキングです。尚、ランクインしていた全楽曲もれなく歌ネットの歴代人気曲に認定されております。さらに注目だったのは『この春の卒業生が選んだ卒業シーズンに聴きたい思い出の歌』のコーナー。こちらでは“新星・卒業ソング”と言える楽曲たちが次々と登場! 「泣かないで 笑って」僕らに手を振り 舞う桜 聞こえるよ 溢れ出すよ 君との思い出が 離さないで 握ったこの手に伝わり合う 明日が 少し寂しいけど 心の中「ありがとう」と グッバイ グッバイ グッバイ 「さくら」/ベリーグッドマン 今でもキミはあの頃と同じ笑顔で 今でもキミはあの頃のようにまっすぐで 今でもキミはあの頃と変わらない優しさで 今でもキミは…キミのままでいてほしいそう願うよ 「願い~あの頃のキミへ~」/當山みれい お願い 時間よ止まって 私まだ大人になるのが怖いから この水色の日々が 色褪せるのが怖いの だからいつでも思い出せるように 焼き付けたいの 今日だけは泣いたって良いでしょう? 「水色の日々」/SHISHAMO 桜散る桜散る お別れの時間がきて 「ちょっといたい もっといたい ずっといたいのにな」 うつむいてるくらいがちょうどいい 地面に咲いてる 「栞」/クリープハイプ 涙こらえ笑って生きてる 崩れそうになりながら毎日びびってる 疲れ果てるまで繰り返す きっと ずっと どれだけ過去が辛くて暗くても 昨日よりも不安な明日が増えても 悩んだり泣いたりする今日も 進め君らしく 心踊る その先には幸を… 「ともに」/WANIMA 大嫌いだ 人が大嫌いだ 友達も大嫌いだ 本当は大好きだ 明日が晴れるなら それでいいや 明日が来(きた)るのなら それでいいや あなたが笑うなら なんでもいいや 世界は変わりゆくけど それだけでいいや 「春愁」/Mrs. GREEN APPLE  まっすぐ「ありがとう」と「さようなら」を伝える歌。今はまだ淋しく切ない感情のほうが強い歌。<大人になるのが怖い>気持ちや、「ちょっといたい もっといたい ずっといたいのにな」という本音も溢れてしまう歌。たとえ離れ離れになっても<君>や<あなた>の幸を、笑顔を、祈る歌。いずれの曲にも“ひとへの愛”が詰まっていますよね。  誰かと別れるからこそ、過ごした時間の愛おしさや、存在の大きさを改めて実感したり。新しい道に足を踏み入れる前だからこそ、自分の気持ちと向き合ったり。人生にとって欠かせない想いが描かれているのが、卒業ソングというものなのでしょう。さて、今日のうたコラムでは最後に、歌ネットからも1曲、新たな卒業ソングをご紹介いたします。 仰げば青空 放つ願い どこへでもいけるんだ さよならはいらない つながってる 手と手 ほどけても 今 新しい日々に 舞う花びら 僕ら 風の向こうだけ 見つめる さよならは言わない つないでいた 手と手が 紡いでく未来 歩き出す頬に 散る花びら 僕ら 風の向こうへと 旅立つ 「仰げば青空」/秦基博  2019年3月13日に“秦基博”が配信リリースした新曲「仰げば青空」です。この曲は、3月8日からオンエアされている『SoftBank music project』テレビCMの『卒業』篇で流れており、すでに耳にした方も多いのではないでしょうか。別れのとき、もちろん寂しさはあります。でも、それ以上に胸に溢れる<新しい日々>への希望と、前向きな気持ち。    その強い想いがサビの<さよならはいらない>、<さよならは言わない>というフレーズに託されているのです。そして、仰げば青空。どこまでも可能性が広がっている“今”が伝わってきますね。是非、王道の名曲たちも、次々と誕生する新たな旅立ちの歌たちも、ご堪能ください。きっといろんな形で、あなたの心に結びついてくれるはずです…! ◆「 仰げば青空 」 2019年3月13日配信 作詞:秦基博 作曲:秦基博

    2019/03/25

  • 高橋颯
    夢は辛いことばかりじゃなくとても美しいから
    夢は辛いことばかりじゃなくとても美しいから

    高橋颯

    夢は辛いことばかりじゃなくとても美しいから

    It's beautiful, my life It's beautiful, my life 差し伸べられたその手のひら 愛を感じたから もしもいつか自分を見失いそうになったとしても 帰る場所ならもうわかってるから 「Beautiful」/高橋颯  2019年3月20日に“高橋颯”が2nd EP『STEP』をリリースしました。今作のリード曲「Beautiful」は、歌詞先行公開中から非常に支持率が高く、注目度ランキングにて3週連続で首位を独走。圧倒的な「いいね!クリック数」を獲得していた楽曲です。そこで、今日のうたコラムでは特別に【高橋颯インタビュー】をお届けいたします…! ― 新曲「Beautiful」3週連続での歌詞注目度ランキング1位獲得おめでとうございます! 颯:自分の曲の歌詞をこんなにも良いと言ってもらえるのが、正直めちゃくちゃ嬉しかったです!この曲は作詞作曲をしてくれた“DAISUKE”さんと沢山話し合って、今の自分の心情をダイレクトに伝えることが出来た曲なので、サウンドと歌詞と僕自身の世界観がピッタリはまったのが評価してもらえている理由かなと思っています^ ^ そんな曲なので「颯くんの想い伝わったよ」と、ファンの方々から言ってもらえたのがとても嬉しかったです。 ― 作詞を手がけられた“DAISUKE”さんは 「この曲の歌詞はこれまでに無いくらい本人と話し合って書きました。ここはもっと違う表現にしたい、綺麗事抜きで表現したい等、沢山意見を出してくれました。素の高橋颯です」 とのツイートをなさっていました。これまで以上に、歌詞にこだわろうという想いが強くなったきっかけはありますか? 颯:もともと、じつは僕はとてもこだわりが強いんです(笑)。出来ることなら作詞作曲から演奏まですべて自分でやってみたいと、いつも思っています。とにかく色々なことに挑戦したいと思っているんです。あくまで理想ですが(笑)。 前作『WHITE』は収録曲の全てを提供してもらったので、曲ごとの持つ世界観やメッセージと自分自身の想いとで、どうしても生まれるギャップを埋めるのに苦労した部分がありました。だからこそ今回はもっと素の自分に近づいた表現がしたい、という想いが強かったです。 ― 完成した「Beautiful」の歌詞を読んだときにはどのような感想を抱きましたか? 颯:自分の気持ちや体験からだけじゃなくて、人間の一般的な苦悩から湧いてくる心境も描けたんじゃないかなと、そして、こんな素敵な歌詞を書いてくれてありがとう!と思いました^ ^ 何をしてもnot my day 否定されることに愛を見出せずにいたんだ 君の言葉に隠されたメッセージ 優しさだけが愛のカタチじゃないってことに気付いた 「Beautiful」/高橋颯 それでも上手くいかないbad days 後ろ指さされて頑張る意味さえわからなくなって オモチャを手離せない子供の様に 諦められないのがただの我儘に感じてしまった 「Beautiful」/高橋颯 ― とくにこうしたフレーズからは、DAISUKEさんが綴っていた“綺麗事抜きな、素の高橋颯”さんの声を感じます。 颯:歌詞を全て完成させる前から「Beautiful」というテーマは決まっていて“僕にとっての美しいものって何だろう”と考えたら、それは“人生”だなって思ったんです。生きていたら、苦しいことや辛いことも当たり前に沢山あるけれど、僕の場合は人間関係や人とのコミュニケーションも苦しいことの一つでした。 もともと人見知りで自分に自信が持てなく、引っ込み思案な性格だったのですが、そんな中どうにかして人と関わろうとすると空回りしてしまい、「アイツは空気が読めない」と罵られたり、「お前って変わってるよな」と言われたりして、すごく嫌な気持ちを抱いていました。 それでも頑張って、人と向き合ったり自分と向き合ったりしながら、人間関係が上手くいくようにと意識してきて、歳を重ねるうちに辛いのは自分だけじゃないことに気付き、辛くても一生懸命に生きている人間がだんだん愛おしく思えるようになったんです。そして、そう思えるようになってから、なんだか世界が美しく見えてきました。 It's beautiful, my life It's beautiful, my life 夢は辛いことばかりじゃなく とても美しいから 成功だけが正解じゃない 僕を見てる誰かがまた 一歩踏み出せたら 意味があるよ 「Beautiful」/高橋颯 ― そんなご自身の実感もあるからこそ、サビの前向きなフレーズが説得力を持って刺さります。颯さんは、音楽活動をしているなかで、たとえばどのような瞬間に“Beautiful”を感じましたか? 颯:前作のリリース後から、全国各地いろいろな所でライブさせて頂いて、僕が思っていた以上に自分が沢山の人に愛されていたことに気付いて…。僕の歌で励まされる人がいて、僕に会えることを楽しみにしてくれる人がいて、そんな人達に僕の歌を届けようと熱意を持って動いてくれる人たちもいて、それに気付いた時に本当に幸せだなと感じました。それって美しいことだなと思いました。 ― 「Beautiful」のなかで、颯さんが歌っていてとくにグッとくるフレーズを教えてください。 颯:サビの<It's beautiful, my life>です!!ああ、僕の人生美しいな、生きてて幸せだよ、歌が歌えて幸せだよ、みんなありがとう。という気持ちで歌ってます(笑)。 ― ありがとうございました!最後に、2nd EP『STEP』の歌詞を読み、CDを手に取るみなさんにメッセージをお願い致します。 颯:本当に心を込めて作りました。僕の自信作です!みなさんの幸せを願っています、そしてみなさんの夢を応援しています。いつもありがとう^ ^ ◆紹介曲「 Beautiful 」 作詞:DAISUKE 作曲:RYUJA・DAISUKE ◆2nd EP『STEP』 2019年3月20日発売 通常盤 ¥1,400(税込) 初回限定盤 ¥2,400(税込) ファンクラブ限定盤 ¥2,700(税込) 1.Beautiful 2.この不条理な世界で 3.addiction 4.Come Back ~君以外愛せない~ 5.大切な君へ (MATZ REMIX)

    2019/03/22

  • DREAMS COME TRUE
    新旧楽曲ともに愛され続けているドリカムの歌詩に注目!
    新旧楽曲ともに愛され続けているドリカムの歌詩に注目!

    DREAMS COME TRUE

    新旧楽曲ともに愛され続けているドリカムの歌詩に注目!

    ~DREAMS COME TRUE 歌詩アクセスランキング~ 1位:未来予想図II 2位:やさしいキスをして 3位:あなたとトゥラッタッタ♪ 4位:LOVE LOVE LOVE 5位:何度でも 6位:決戦は金曜日 7位:大阪LOVER 8位:WINTER SONG 9位:未来予想図 10位:AGAIN 11位:うれしい!たのしい!大好き! 12位:あなたのように 13位:さぁ鐘を鳴らせ 14位:愛がたどりつく場所 15位:その先へ  2019年3月21日に“DREAMS COME TRUE”がデビュー30周年を迎えます。1989年3月21日から、数々の名曲を世に届け続けてきたドリカム。歌ネットでは全46曲の歌詩が10万アクセス以上を記録し、歴代人気曲として認定されております。とくに1位の「未来予想図II」は145万アクセスを突破。全アーティストのなかで、最も歴史あるミリオンリリックとなっているんです。  もちろんドリカムの歌詩で人気なのは、過去の名曲ばかりではございません。アクセスランキングの1位「未来予想図II」と2位「やさしいキスをして」に次いで3位にランクインしているのは、昨年11月にリリースされたばかりの最新シングル曲「あなたとトゥラッタッタ♪」です。朝ドラ『まんぷく』主題歌として書き下ろされたこの曲は、現在もなお、人気上昇中! 丸まってる背中に もらい泣き 恥じだって一緒に あなたとならトゥラッタッタ♪ 「あなたとトゥラッタッタ♪」  また、比較的新しい楽曲「AGAIN」や「あなたのように」や「さぁ鐘を鳴らせ」なども上位に。彼らがデビューから今に至るまで、愛され続けている証ですよね。さて、今日のうたコラムではさらに、ドリカム楽曲の全作詞を手掛けている“吉田美和”さんの歌詩に注目してみました。実は、美和さんの歌詩にはよく登場するワードがあります。まず一つ目は…。 ~【電話】~ いつのまにか とぎれた電話 会えなくなって もうどれくらい 「あなたに会いたくて」 あなたはすでに誰かのもので ふざけるか他愛ない電話以外は 思い出も増えていかない 増えるはずもない 「もしも雪なら」 私からは電話はしない Callが鳴っても すぐにはでない ホントは 待ってたなんて言わない 最後まで きっと… 「週に1度の恋人」 毎日のようにくれた電話も無視した もし声聞いたら 絶対責めちゃうよ 「つらい」がぐるぐる 「また「つらい」が1UP」 うわ!こんな毎日電話してたんだ!数字で見るとすごい もう4ヶ月も前の明細が今になって出てきた 恋に掛かった 値段表に見える! 「思い出の神様」  デビュー曲「あなたに会いたくて」から<いつのまにか とぎれた電話>というフレーズで始まり。ピックアップした楽曲以外にも「そんなの愛じゃない」「ていうか」「めまい」「どうぞよろしく」「やさしいキスをして」「LAT.43°N ~forty-three degrees north latitude~」など、30曲以上の歌詩に【電話】にまつわるワードが綴られているんです。  ときに、受話器越しのキスで距離の遠さを感じたり。電話でしか思い出が増えていかない事情があったり。自分の声だと気づいてもらえず傷ついたり。好きなひとから「彼女と別れた」という電話があったり。【電話】というアイテムひとつで、主人公の心情が伝わってくる。二人の関係がわかる。恋が動く。そんな物語を美和さんは描きます。さらにさらに…。 ~【ファッション】~ ブルーのシャツ着たら すごく似合う 朝も 夕焼けにも 「Eyes to me」 新大阪駅まで むかえに来てくれたあなたを見たら いつもはいてるスウェット 今日も家へ直行か・・・ 「大阪LOVER」 目の前を通る長い電車 車両の間の一瞬のすきま 間違いない 踏み切りの向こうで 春の陽が眩しそうなネクタイ ひとつ年上の やさしい なつかしい顔 「思い出は胸に秘めたまま」 春の風が フリンジ付きの軽いストール 巻き上げて顔隠す 前はこんなことだって あなたを笑わせた こっちをもう見ない あなたはだあれ 「マスカラまつげ」 季節が変わるごとに あなたに会いにゆくわ 新しい服を着て 心が痛むでしょう 泣いたりはしないけど 少しやせた 私を見て 「忘れないで」  「Eyes to me」の瑞々しさ、「大阪LOVER」のちょっとしたマンネリ感、「思い出は胸に秘めたまま」の月日の流れ、それらは<あなた>の服装から見えてきます。また「マスカラまつげ」や「忘れないで」の“わたし”がどんな気持ちでその小物や服を選んだのか、選ぶのか、というところまで想像を膨らませると切なさは倍増しますよね…。  デートの日、別れの日、失恋後、その時々の【ファッション】も重要な役割を果たすことを、美和さんの歌詩は教えてくれるのです。他にも「愛してる 愛してた」「あなたと同じ空の下」「a little waltz」「いろんな気持ち」「ESCAPE」「琥珀の月」「JET!!!」「時間旅行」など、様々な楽曲の【ファッション】から主人公やその恋のモードを深読みしてみてください。 ~【食】~ 最後の夜 話し疲れて  ふたりでおうどん 泣きながら食べた 今思うと なんか笑うよね それでもお互い 思い遣ってえらい  おわりまでずっと気遣いあってた 時間が経っても あたたかいままの思い出 「なんて恋したんだろ」 部屋中が凍るようなギャグ連発するとこも もんじゃ焼きで指にマメ作るとこも ホントは誰より深く深く深く人を思い遣るとこも 「PROUD OF YOU」 待ち合わせて寄り道して行こう まるい輪っかをふたりで分けよう もう何年も 不動のベストワンに君臨しているオールドファッション 「愛がたどりつく場所」 毎回 味が全然違う きんぴら蓮根 あなたの大好物なのに 今日のはお醤油足りない 塩分控えめとか言っとこう 「WIFEHOOD ステ奥伝説 PART1」 はっきり言ってかんたんなサラダ 切って盛るだけのかんたんサラダ 誰でもつくれる それを残さず 食べてくれるあなたが好きよ 「あなたにサラダ」  そして【食】にまつわるワードも印象的。たとえば「なんて恋したんだろ」では<最後の夜>に<ふたりでおうどん 泣きながら食べた>からこそ、伸びも冷めもしない<あたたかいままの思い出>が際立ちます。「PROUD OF YOU」では<もんじゃ焼きで指にマメ作る>ほど真面目な<あなた>と、それをちゃんと見ている<わたし>の絆がわかります。  また「愛がたどりつく場所」や「WIFEHOOD ステ奥伝説 PART1」や「あなたにサラダ」のように【食】を通じて、同じひとと毎日毎日、生活を積み重ねていく愛しさを伝えるのも、美和さんならでは。ちなみに「あなたにサラダ」には「あなたにサラダ以外も」という続編がございますので、ご存じない方はぜひ併せてチェックを。  このように【電話】【ファッション】【食】にまつわるワードがよく登場するドリカム楽曲ですが、もっと言えば【電話】では“聴覚”で、【ファッション】では“視覚”や“触覚”で、【食】では“味覚”や“嗅覚”で、主人公はその瞬間を感じているということ。つまり“五感”を疑似体験できるということが、吉田美和さんの歌詩の最大の魅力ではないでしょうか。  今年は、デビュー30周年であり、かつ、4年に1度の“ドリカム ワンダーランド2019”も開催される超スペシャルイヤー。是非是非、ライブに足を運んでみてください。そして、生でその歌詩もたっぷりご堪能あれ…!

    2019/03/20

  • aiko
    平気と晴れた空にあたしは今日も上を向く、昔あなたがしてたから。
    平気と晴れた空にあたしは今日も上を向く、昔あなたがしてたから。

    aiko

    平気と晴れた空にあたしは今日も上を向く、昔あなたがしてたから。

     2019年3月8日に“aiko”が新曲「愛した日」を配信リリースしました。金曜ナイトドラマ『私のおじさん~WATAOJI~』主題歌として書き下ろされたこの歌。タイトルは“愛する日”という現在進行形ではなく「愛した日」と過去形であることから、おそらくすでに二人の“わかりやすい関係”は終わっているであろうことが予想されますよね。 たまにあなたがとても恋しくなるよ 随分逢ってないせいかな それは仕方ないし 自然とそうなったし あなたもあたしも止めなかったし 「愛した日」/aiko  しかし、人と人の繋がりは必ずしも、逢ったり、触れたり、愛したりすることでしか感じられないものではありません。たとえば、ふと<たまにあなたがとても恋しくなる>こと。それは、まだ愛しているからでも、まだ好きだからでも、やり直したいからでもない気がします。あまりに<あなた>が<あたし>の日常だったからではないでしょうか。  離れたこと自体は、きっと<仕方ないし 自然とそうなったし あなたもあたしも止めなかった>くらい必然だった。でも、長く一緒にいた大切なひとと<随分逢ってない>と、迷ったとき「あなたならどうする?」と訊けないこと、嬉しいとき気持ちを共有できないことなどを“心の穴”として実感することって、ありますよね。ああそうか、もう逢えないんだった、と。そんなとき<あなた>は“いないけれど、いる”のだと思います。 あなたの姿が見えない日も 触ってあげられない日も心の底から大好きだった 平気と晴れた空にあたしは今日も上を向く 昔あなたがしてたから 「愛した日」/aiko  そして、その“いないけれど、いる”状態は、かつての「愛した日」にも通じているのでしょう。それが表れているのが<あなたの姿が見えない日も 触ってあげられない日も心の底から大好きだった>というフレーズ。つまり“あなたがいてもいなくても、いつでも愛していた”状態です。呼吸するように、日常に当たり前に「愛した日」はあった。    だからこそ“愛する”とか<大好き>という感情がなくなっても、まだ<あなた>は<あたし>の心のなかにしっかり存在しているのです。尚かつ「愛した日」に残してくれた、素敵な<あなた>の生き方は今<あたし>の一部にもなっております。たとえば<平気と晴れた空にあたしは今日も上を>向いてみたり。そうやって人と人の繋がりは消えてしまうことなく、いろんな形で“今”に続いていくものなのでしょう。 約束はただの約束 あの場所もただのあの場所 些細なしぐさと混じる雲に さようならも言えないまま ふたり手を離してしまったのね 重なる笑い甘えた言葉は あなたの心のどこかに今日もありますか 今のあたしの目と今のあなたの目が 合ったら合ったら泣いてしまうのかな 「愛した日」/aiko  ちなみに、この歌には強い後悔や未練が綴られているわけではありません。何かをしたいと言っているわけでもありません。ただ強いて言うのなら、良くも悪くも<さようならも言えないまま ふたり手を離してしまった>ことによって、今の<あたし>の心はよりいっそう<あなた>が“いないけれど、いる”状態になっている、ということです。  最後らしい最後じゃなかった。それゆえに<約束はただの約束>として、破られることも果されることもなく残っています。<あの場所もただのあの場所>として、思い出が更新されることなく存在しています。<重なる笑い甘えた言葉>だって、忘れていない<あたし>の心のどこかには、今日もちゃんとあります。    では<あなたの心のどこかに今日もありますか>と問いかけたくなる感情や、<今のあたしの目と今のあなたの目が合ったら>と考えてしまう感情は、何と名づければいいものなのでしょうか。それは<あたし>自身にもわからないのでしょう。ただ「愛した日」が終わっても、こうして「愛した日」を携えながら生きている。“いないけれど、いる”<あなた>と生きている。それだけが今の<あたし>の“確か”なのです。 あなたの姿が見えない日も 触ってあげられない日も心の底から大好きだった 平気と晴れた空にあたしは今日も上を向く 昔あなたがしてたから 「愛した日」/aiko  恋人だとか、友達だとか、わかりやすい関係は終わってしまったとしても、かけがえないひとの存在は自分の心身に少なからず残ってゆく。その切なくもあたたかい温もりを描いているのが、aikoの「愛した日」という楽曲。今は遠く離れている、あなたにとっての大切な誰かを思い浮かべながら、是非この歌を聴いてみてください。 ◆紹介曲「 愛した日 」 2019年3月8日配信 作詞:AIKO 作曲:AIKO

    2019/03/19

  • 山根万理奈
    終わりがあるから美しいなんて、あの時、言わなきゃよかったな。
    終わりがあるから美しいなんて、あの時、言わなきゃよかったな。

    山根万理奈

    終わりがあるから美しいなんて、あの時、言わなきゃよかったな。

     2019年3月6日に“山根万理奈”がニューアルバム『愛の me』をリリースしました。今日のうたコラムでは、今作から切ない夏の思い出を描いたラブソング「祭りのあと」をご紹介。タイトルの【祭りのあと】とは、楽しい時間が終わって興奮から醒めてしまった、淋しさや静けさを表す言葉です。歌詞には、まず“祭り的”時間が描かれてゆきます。 「歩くスピードより、 足を止めるタイミングが 同じだといいな。」って君は言ってた よくわかんない~ って僕は笑った 「夏が過ぎていくね。 今年は遠くの祭りへ行こう! たまにはいいよね?」って君は言ってた 二人でいればそれでよかった 「祭りのあと」/山根万理奈  ひとつの恋の“祭り的”時間。まだ楽しさの中にいた頃。それが冒頭で、回想として綴られているんです。だからワードは<言ってた>や<笑った>と、すべて過去形。しかし<二人でいればそれでよかった>はずなのに、のちに彼らは離れてしまうことに…。実はその原因はもう、この何気ない会話のやり取りのなかにも潜んでいる気がしませんか?    最初のすれ違いは、スピードの話のとき。きっと<君>はこれを人生になぞらえて話していたのでしょう。たとえば、向上心も、好きの大きさも、未来を考える速度も、それぞれ違っていい。だけどあまりに“ズレ”すぎてしまったときは、お互いそれに気づいて<足を止める>ことで修正できたら。そんなことを伝えたかったのではないでしょうか。    もしかしたら、すでに生じている“ズレ”を匂わせていたのかもしれません。しかし<僕>は深く考えることもせず、適当に笑ってやり過ごしました。さらに「今年は遠くの祭りへ行こう!」という提案にも<君>が抱いていた、マンネリ感、不安、不満を感じます。一方の<僕>は、愛が冷めていたわけではなくて<二人でいればそれでよかった>だけなのですが、<君>は懸命に温度差を埋めようとしていたように思えるのです。 終わりがあるから美しいなんて あの時 言わなきゃよかったな 港神戸 都会の花火は すごく派手で君は喜んでた なのに 帰り道 変に静かで すこし寂しそうな横顔 気づかないふりをした 「祭りのあと」/山根万理奈  そして歌詞はふと、回想から今の感情へ。かつての会話を脳内再生していた<僕>は、やっと<君>の本心にたどり着いたのでしょう。あの時の<君>に「終わりがあるから美しい」なんて言うことが、どれだけ残酷だったか。的外れだったか。また、本当は<変に静かで すこし寂しそうな横顔>から何か感じるものもあったはず。それなのに<僕>は向き合うのを避け<気づかないふり>をした…。手遅れな後悔が伝わってきます。 「光るプラスチックの指輪くれたら 嬉しいかも。 泣いちゃうかもね!」 って君は笑った 馬鹿みたいだ って僕は黙った ちゃんとしたものをあげるから 手と手離さないで って言えばよかったな 「祭りのあと」/山根万理奈  歌の後半では、いっそう大きなすれ違いが。<光るプラスチックの指輪>を欲しがった<君>はどんな心境でいたのか。もちろん二人の未来をもう少し考えてほしいという気持ちもあったことでしょう。そんなオモチャの指輪でも嬉しくて泣いちゃうくらいに、最近は何もしてもらえていなかった淋しさもあったことでしょう。    でも何より、久々のこのお祭りデートを<僕>と思いっきり楽しみたかった。そんな<君>に対して<馬鹿みたいだ って僕は黙った>のです。おそらくこのお祭りの会話を含め、いろんな面で<君>は少しずついろんなことを諦めていったのではないでしょうか。その結果<ちゃんとしたものをあげるから 手と手離さないで>という<僕>の想いは“あとの祭り”になってしまいました。 港神戸 海辺の花火は 人だかりで僕は疲れていた いつも 河川敷 近所の花火を 寝転んで見るのが好きだった 君が好きだった 港神戸 都会の花火は すごく派手で君は喜んでた 僕はひとりきり夏を過ごしてる 忘れられないな横顔 ひどく綺麗だったんだ 「祭りのあと」/山根万理奈  港神戸、海辺の花火。これからも<僕>は<ひとりきり>で何度もあの日を思い出すのでしょう。言い訳したり、後悔したり、たらればを考えたり、胸に焼きついたままの<ひどく綺麗>な横顔を恋しく思ったりしながら「祭りのあと」に浸るのです。眩しく美しい残像が消えるには、まだまだ時間がかかりそうです…。    そして、わたしたちも<あの時 言わなきゃよかったな>、<言えばよかったな>といつか思い出迷子にならぬよう、何気ない会話を大切にしていきたいですね。是非、山根万理奈「祭りのあと」を聴きながら、大切なひととの最近のやり取りを思い出してみてください。 ◆紹介曲「 祭りのあと 」 作詞:山根万理奈 作曲:山根万理奈 ◆ニューアルバム『愛の me』 2019年3月6日発売 BUCA-1044 ¥2,500+税 <収録曲> 01.新優等生 02.今が永遠 03.祭りのあと 04.星降る夜のプレゼント 05.小さな世界 06.島根県産きぬむすめの唄(CM ver.) 07.サクラサクセス 08.前へ当たれ 09.crossroad 10.43番地のポスト 11.島根県産きぬむすめの唄(未発表 ver.) 12.島根県立大学の唄 13.Rock'n Loach 14.また逢える日まで

    2019/03/18

  • KANA-BOON
    あなたがまだ生きているから、夕焼けの中。
    あなたがまだ生きているから、夕焼けの中。

    KANA-BOON

    あなたがまだ生きているから、夕焼けの中。

     2019年3月6日に“KANA-BOON”がニューシングル『ハグルマ』をリリースしました。今日のうたコラムでは、そのカップリング曲「オレンジ」をご紹介。穏やかで軽快なメロディーに乗せ、日々を照らす夕焼けの情景を描いた歌詞。SNS上には、リスナーから「仕事の帰り道に聴いたら励まされた」「1日の終わりに聴きたい」といった声が多く上がっております。では、この歌に描かれているのはどのような感情なのでしょうか。 日が暮れた街をカラスが飛んでゆく ただ阿呆とだけ鳴いて 腹が立って蹴っ飛ばした缶のしっぺ返し 汚れてしまったスニーカー 立ち止まって足元眺めて嘆いたら また阿呆と笑われて 睨みつけてやろうと見上げてみたら 空 綺麗な夕焼け 「オレンジ」/KANA-BOON  こうして幕を開ける歌。なんだか、あらゆるものに対して、気持ちがくさくさするときってありますよね。この日の主人公も然り。だから、普段は気にも留めないであろう<日が暮れた街をカラスが飛んでゆく>様子に視線が向かったりしたのでしょう。さらに、ただの鳴き声でさえ自分を<阿呆>とバカにする声に聞こえ、無駄に腹が立つのです。    今、主人公の心はひどく歪んでしまっていることが伝わってきます。しかも、八つ当たりのように<蹴っ飛ばした缶>からは液体がこぼれ、スニーカーは汚れ、もう踏んだり蹴ったり。でもそんな感情をぶつける場所さえなく、罪も無い<カラス>を<睨みつけてやろうと見上げて>みたわけですが、そこにあったのは、思いがけない“救い”でした。 散々な日々も こんな瞬間に やっぱりそんなに 悪いものでもないような気がしてしまう 忘れないように焼き付けて 帰り道 いつもより寄り道して 味気ない日に砂糖を振って 甘やかしてみたりして 「オレンジ」/KANA-BOON  たとえ、誰かにバカにされた一日でも、自業自得な<しっぺ返し>を喰らった一日でも、空には平等に<綺麗な夕焼け>が広がっている。そして、その光景を目にしたことで<散々な日々>も<そんなに悪いものでもない>と思える心がまだ残っている。それは、今の負の感情を静かに焼き尽くしてくれる、優しい希望となったのではないでしょうか。  その夕焼けを<忘れないように焼き付け>ながらの帰路では、目に映るすべての景色を丁寧に慈しんだことでしょう。先ほど、あらゆるものに苛立っていた感情とは正反対です。時には、意識して<味気ない日に砂糖を振って 甘やかしてみたり>することも大切。そんなことを実感して、主人公は穏やかに今日を終えることができたのだと思います。 日が沈む頃 誰かのもとへ帰る人の背中 眺めては 口笛吹いて ひとりの夜へ また笑ったり泣いたり 本当はあなたと分け合いたいけど 忘れないように焼き付けた あの頃の夕日越しの笑顔とか 情けないほど思い出してすがりついて 手を繋いでまた明日 「オレンジ」/KANA-BOON  また、歌の終盤では<あなた>というワードが登場します。おそらくもう主人公とは別れてしまった大切な存在のひと。歌詞の<また笑ったり泣いたり 本当はあなたと分け合いたいけど>というフレーズの先には「それは叶わないから」という言葉が省略されているのがわかりますね。だから<情けないほど>思い出にすがりつくのです。<あの頃の夕日>に刻まれている<あなた>との思い出に。 最後に見たオレンジ いままでとこれからの境界線 さよなら またこの夕日通りを並んで歩く日まで 忘れないように見上げたオレンジ あまりに綺麗で涙が出た くだらない日々 やるせない日々でも 悪くないと思えるのは あなたがまだ生きているから 夕焼けの中 「オレンジ」/KANA-BOON  どうして、主人公は歌の冒頭で<綺麗な夕焼け>に救われたのか。その理由は単に景色の美しさだけではなかったようです。夕焼けを見ると、かつて<あなた>と過ごした眩しい時間や、抱いていた感情や、並んで<最後に見たオレンジ>を思い出すから。夕焼けの中には<あなたがまだ生きて>いて、その記憶が自分の支えになり、お守りになり、希望になってくれるから。    そうやってこれからもかけがえない「オレンジ」を胸に、くだらない日々を、やるせない日々を、乗り越えていくのでしょう。みなさんにも、そんな大切な思い出ありませんか? ちょっと凹み気味な帰り道。是非、KANA-BOON「オレンジ」を聴きながら<あなた>を思い出してみてください。一日の終わりには、こんな今日でも<悪くない>と思えるようになっている自分がいるかもしれません。 ◆紹介曲「 オレンジ 」 作詞:谷口鮪 作曲:谷口鮪 ◆ニューシングル「ハグルマ」 2019年3月6日発売 初回生産限定盤 KSCL-3140~3141 ¥1,300+税 通常盤 KSCL-3142 ¥971+税 <収録曲> 1. ハグルマ 2. オレンジ

    2019/03/15

  • さめざめ
    出逢っちゃったからにはこの衝動に従順でいたい。
    出逢っちゃったからにはこの衝動に従順でいたい。

    さめざめ

    出逢っちゃったからにはこの衝動に従順でいたい。

     2019年4月10日に“さめざめ”がニューアルバム『ネオフューチャーメンヘラ』をリリースします。幸せになれない恋ばかり繰り返す女子たちに、圧倒的な支持のある楽曲を生み出し続けてきた彼女は今年で結成10周年。今作にも、報われない恋をする女性の心を描き切った、共感力の高い、聴けば聴くほどクセになる全10曲が収録されているんです。    さて、そんなニューアルバム収録曲の全歌詞が本日より先行公開スタート!今日のうたコラムでは、リード曲「一生あたし女の子宣言」をご紹介いたします。今回はなんと、さめざめの“笛田サオリ”本人がフレーズごとに込めた想いを綴ってくださいました。是非、歌詞と併せてお楽しみください。尚、今回は第1弾。4月にはニューアルバムからもう1曲、歌詞エッセイ第2弾を公開予定です…! ~「一生あたし女の子宣言」歌詞エッセイ~  まず、さめざめ10周年の決意が「一生あたし女の子宣言」というタイトルに超こめられています。 強くヤバく潔く 宣誓、我々女子一同は 正々堂々、恋することを誓います  選手宣誓をする人って優等生のイメージがある。あたしは優等生じゃなかったから宣誓に選ばれることはなかった。でも、今ならネオフューチャーメンヘラ女子代表として宣誓できる自信を持っている。だからこそ宣誓をして、このアルバムの1曲を始めたかった。 もういい加減にしたい 超一番になりたい きみのロックにもポップにもなれないなら あたしはあたしで生きたい 赤信号も渡りたい 正しい顔するなんてつまんないやいやいや  気になってた人があたしじゃない女性アーティストの大ファンだった。でもあたしの音楽には全く興味がなかった。そして女性としてもあたしに興味を持たなかった。きみのロック=好きなアーティスト、きみのポップ=女の子として、どっちにも選ばれないならもういい。あたしはあたしの音楽と生き方を貫こうと決めた。 Why?Why?凡人の幸せに興味がないの Wi-Fiで繋がるだけじゃ感じない だってあたしときみだよ?  波風の立たない生き方ができない性分なのか、人が言う幸せというものに対して共感が湧きづらい。ラインとか電話で解消できるような感情ならそもそも好きになってないよ。 ラブソングだけで生きていきたいの 死ぬまで恋をしていたいから ラブソングだけで生きていきたいの 繊細にも鈍感にもなれちゃうくず ラブソングだけで生きていきたいの あたしに幸せなんか似合わない ラブソングだけで生きていけないと 分かってる、ふざけんな 出会っちゃったんだから 抱きしめろ!!どっきゅんどっきゅんどっきゅんろーる!!!  環状七号線で下北沢に向かって自転車で駆け抜けているときに生まれてきたフレーズが<ラブソングだけで生きていきたいの>。自分で都合良く感情の受け取り方をコントロールしてしまう、それこそが「くず」。あの日、あの場所で、好きな人と出逢ってしまったのは自分のせいじゃない。でも出逢っちゃったからにはこの衝動に従順でいたい。<抱きしめろ!!>は自分に対しての喝でもあり、相手に対しての直接的な意味も。ドキドキしたロックンロールな衝動を。 今日、会いたいって言いたい 恋人じゃなくたって 目と目、手と手、あれとあれ重ねたいじゃない 恋を発明したベッドで何回も纏まろ ドキッドキトキメキスキスしたいやいやいやいや  恋って誰が発明したんだろう?って調べたら古代ヨーロッパの不倫文化まで行き着いた。そうなるとやはり恋が発明された場所はいつの時代もベッドなんだろうという結論に。歴史の話に行き着いたせいか少し上品な言葉を使いたいと思い<纏まろ>という言葉選びに。呪文のように<ドキッドキトキメキスキスキ>は、ボーカルテイクにウィスパーを重ねて聴き手がドキっとするような仕上げにしたので聴いてみて。 Why?Why?誰も傷つけず人は愛せないや 泣きたい夜だってあった それも覚悟できみといることを選んだの  そんなテキトーな気持ちで人を好きになれないタイプなんです。 ラブソングだけで生きていきたいの イクとき あたしを見つめてて ラブソングだけで生きていきたいの 天才にも変人にもなれちゃうくず  イク時の男子のあの怪訝そうな表情がものすごく好き。恋とは女子を天才にも変人にもする。あたしの名前は恋する天才。「きみが死ぬとき思い出す女の子になりたい」から刺激を受けている。 ラブソングだけで生きていきたいの 音痴な生き方だっていいでしょ ラブソングだけで生きていけないと 分かってる、ふざけるんだ!!きみの歌で終わりたい 気が狂うほどどっきゅん…どきゅんろーる!!!  あたしは他人が正しいと思うような生き方を選べない。あっち行ったりこっち行ったり元に戻ったり非常に音痴な生き方をしている。でも人間なんだからそれがあたしの中の普通だと思ってる。だから一生気が狂うほどふざけて生きていきたい。 <さめざめ・笛田サオリ> 【第2弾をお楽しみに!】 ◆紹介曲「 一生あたし女の子宣言 」 作詞:笛田サオリ 作曲:笛田サオリ ◆ニューアルバム 『ネオフューチャーメンヘラ』 SMZM-0010 ¥2,800+税 <収録曲> 01. 一生あたし女の子宣言 02. どうでもいいから愛しあおうよ。 feat. 後藤まりこ 03. SAYONARA at room 04. 夜、それは限りなく 05. ラストセックスフレンド 06. あなたしか見えなかったあたしなんて死んでくれ。 07. 異常な乙女 08. デェトスポット 09. プリプリアイラブユー ~プロポーズ願書受付中~ 10. あたしに生まれて 

    2019/03/14

  • 石崎ひゅーい
    お願い、今夜だけはわたしのそばにいて。
    お願い、今夜だけはわたしのそばにいて。

    石崎ひゅーい

    お願い、今夜だけはわたしのそばにいて。

     2019年3月6日に“石崎ひゅーい”がニューミニアルバム『ゴールデンエイジ』をリリース。今日のうたコラムでは今作の収録曲から、テレ東ドラマ『さすらい温泉 遠藤憲一』主題歌として書き下ろされた新曲「あなたはどこにいるの」をご紹介いたします。みなさんには、別れさえ告げることができないまま終わってしまった恋、ありませんか…? ラブレターには土砂降りの雨 もう歩けない沈み出した夜の街 かばんの奥に散らばったグミ 赤、青、黄色、傷みだした古い歌 「あなたはどこにいるの」/石崎ひゅーい  <あなた>の居場所がわからないから、手渡すことは出来ず、どこへ送ればいいかも不明なラブレター。それでも主人公の<わたし>はその“まだ伝えられていない想い”を胸に携えながら、街を歩き続けたのでしょう。また、深読みすれば<赤、青、黄色、>の色トリドリな<グミ>は“<わたし>と<あなた>の幸福な思い出”の象徴である気がします。  きっと<わたし>は、その甘やかで鮮やかな思い出をひと粒ずつ噛み締め、希望を補充しながら<あなた>を探したのです。しかし<あなた>は見つからない。やがて、ラブレターは<土砂降りの雨>で滲み、グミは<かばんの奥に>散らばり、体も心も<もう歩けない>とボロボロに。そして“<グミ>=幸福な思い出”のひとつであったであろう<古い歌>さえも、傷みだしてしまったのでしょう。 ひらひら舞って星屑になれ あなたはどこにいるの? 「あなたはどこにいるの」/石崎ひゅーい  だからこそ<わたし>は、すべてに対し<ひらひら舞って星屑になれ>と願うのだと思います。Aメロの、ラブレター、雨、街、グミ、古い歌、という様々な名詞。それらには<あなた>への愛が染み込んでいます。ゆえに、このまま腐らせてしまいたくない。少しずつ何もかも傷みきってしまうくらいなら、いっそ今<ひらひら舞って星屑に>なって、美しく最後を飾ってほしい。そんな想いが表れているのではないでしょうか。 お願い、今夜だけはわたしのそばにいて そしたらあなたのこときっと忘れるから 破れたシャンデリアがキラキラ光ってて あなたに書いた言葉がまだ胸に刺さってる 「あなたはどこにいるの」/石崎ひゅーい  その願いが、さらに熱量を増して溢れ出すのがサビフレーズ。さきほど<土砂降りの雨>に濡れて、文字も滲んでしまったはずの<ラブレター>は今、胸の内で<破れたシャンデリア>としてキラキラ光っております。おそらく、最後の夜を飾るために。ちゃんと<あなたのこと>を忘れるための<今夜>の“別れ”を美しく照らすために。 お願い、手を繋いでおんなじ夢を見た あの日のぬくもりとか忘れないでいてね 失くしたイヤリングは失くしたままにした あなたと過ごした夜を思い出にできずに たとえば星降る夜あなたに会えるなら 涙が流れたってあなたに伝えたい お願い、今夜だけはわたしのそばにいて そしたらあなたのこときっと忘れるから 破れたシャンデリアがキラキラ刺さってて あなたに書いた言葉がまだ胸で光ってる 煌きながら揺らめきながら 「あなたはどこにいるの」/石崎ひゅーい  もう<わたし>は<あなた>と再び、ともに生きていくなんてことを夢見ているわけではありません。でも贅沢は言わないから、せめてもう一度、お互いに<手を繋いでおんなじ夢を見た あの日のぬくもり>は確かだったと確かめ合いたい。それを<忘れないで>と伝えたい。いい加減<あなたと過ごした夜を思い出に>したい。だから<お願い、今夜だけはわたしのそばにいて>と毎夜、毎夜、願うのです。    「さようなら」のひと言さえなければ、終わりたくても終われません。いつか<あなたに書いた言葉>=“まだ伝えられていない想い”届けられるその日まで<わたし>はきっとずっと、思い出迷子のまま。煌きながら揺らめきながら「あなたはどこにいるの?」と彷徨い続けるのです。それは失恋よりもずっと苦しいものかもしれませんよね…。    この歌の<わたし>も、終われない恋を引きずっているあなたも、いつかその恋心に手を振ることができますように。失くしたイヤリングの行方はわからなくとも、新しいイヤリングをつけて、逢いたいと思えるひとに出逢うことができますように…! ◆紹介曲「 あなたはどこにいるの 」 作詞:石崎ひゅーい 作曲:石崎ひゅーい ◆ミニアルバム『ゴールデンエイジ』 2019年3月6日発売 初回生産限定盤 ESCL-5196~ESCL-5197 ¥2,315+税 通常盤 ESCL-5198 ¥1,667+税

    2019/03/13

  • 瀬川あやか
    大好きなあなたからの絶対的な信頼は、今の私を苦しめる。
    大好きなあなたからの絶対的な信頼は、今の私を苦しめる。

    瀬川あやか

    大好きなあなたからの絶対的な信頼は、今の私を苦しめる。

    外からはぜんぜんわからないでしょう こんなに舌を火傷している (穂村弘)  歌人・穂村弘さんの一首。これは“舌”も“心”も同じですよね。たとえば<大好きなあなた>には気づかれもしないけれど、本当はヒリヒリ痛くて、ツラくて、泣きたくて。でも「こんなに舌を火傷している」と言えない。言わない。みなさんにも経験ありませんか…? 今日のうたコラムでは、まさにそんな恋心を描いた新曲をご紹介いたします。 大好きなあなたからの絶対的な信頼は 今の私を苦しめる 少しだけでも弱く振る舞いたいものだ 最後の瞬間くらい さようなら告げた 遠くなる背中を見つめて 動けなくなって 声を出して泣くことも出来ない 「ロンリーガール」/瀬川あやか  2019年2月27日に“瀬川あやか”がリリースした3rdアルバム『Tender』の収録曲「ロンリーガール」です。この歌は<私>にさようならを告げた<大好きなあなた>の背中が、消えてゆくまでのシーンを切り取った失恋ソング。そして冒頭から<私>は今、穂村弘さんの短歌状態であることが伝わってきます。こんなに“心”を火傷しているのです。  しかし、その苦しみは「外からはぜんぜんわからない」=<大好きなあなた>には気づかれません。何故なら<私>は<あなたからの絶対的な信頼>を裏切りたくなくて、本当の“心”を隠しているから。「あいつなら大丈夫だろう」「別れるとき変にこじれたりしないだろう」という<あなた>にとっての“理想の恋人像”を演じているからです。    きっと<少しだけでも弱く振る舞いたいものだ 最後の瞬間くらい>という<私>は、付き合っているときも“理想の恋人像”を守り続けていたのだと思います。いつでも強く、サッパリと。ワガママは言わない。弱音も吐かない。困らせない。そのような“~しない”という気遣いの積み重ねによって<絶対的な信頼>を築き上げてきたのでしょう。 あなたの中の私の存在が恋人から変わって ただの一人の女の子になっていく 強がり また上手くなったの 放っておいて行かないで欲しいよ 引き返して 私ロンリーガール 「ロンリーガール」/瀬川あやか どうすれば今を変えられることができてたの? 守ってあげたくなるような か弱い女の子になれたなら 「ロンリーガール」/瀬川あやか  ただ、悲しいことにそんな<絶対的な信頼>こそが<あなたの中の私の存在が恋人から変わって ただの一人の女の子になっていく>原因になってしまったのかもしれません。よくある「君は強いからひとりでも生きていける。でもあの子は…」というパターンです。ゆえに<私>は<守ってあげたくなるような か弱い女の子になれたなら>なんて望んでいるのではないでしょうか。 あなたの中の私の存在がどんどん小さくなって きっと明日には消えて無くなってしまう 嫌だよ また一人になるのは すぐにあなたを追いかけて 引き止めたい 私ロンリーガール 「ロンリーガール」/瀬川あやか  それでも、最後の最後まで<絶対的な信頼>を守り通すのが<私>です。恋人を失いたくないから<強がり>を重ね“理想の恋人像”を演じてきた。だけど別れることになってしまった今、いっそダメ元でしがみついても、もう失うものはないはず。<引き返して>ほしいし<引き止めたい>のが本音。でも、好きだから、できないんですよね。むしろ“最後まで理想だった恋人”という記憶だけでも、残したいと思ってしまうんですよね。 ここから想い出に背を向けて別の道を歩き始めるの そうよ少し前の二人に戻るだけ 好きだよ 私の中からあなた消えてくれないのならば せめてあなたの背中が消えるまで見送るよ 「ロンリーガール」/瀬川あやか  歌の終盤。結局<私>は、泣き喚くことも、追いかけることも、引き止めることもせず、自分に<ここから想い出に背を向けて別の道を歩き始めるの>と言い聞かせる道を選びます。そして、いろんな本音を押し殺し、黙って<あなたの背中が消えるまで見送る>のです。目に、心に、焼き付けるように見つめながら、最後に<好きだよ>と想い尽くして。    切ない歌ですが、仮にこの先ずっと“理想の恋人像”を演じながら、付き合い続けることができたとしても、やがて<私>は苦しさで潰れてしまうような気がします。付き合っていた頃だって実は、二人でいても<ロンリーガール>だと感じる瞬間はあったのではないでしょうか。だからきっと、必ずしもこの別れは哀しいことではないのです。どうか、いつか、本当の自分でいられる誰かと<私>が出会えますように…! ◆紹介曲「 ロンリーガール 」 作詞:瀬川あやか 作曲:瀬川あやか ◆3rdアルバム『Tender』 2019年2月27日発売 <収録曲> 1. Journey 2.おおきなラメ光る爪に星 3.タイムマシン 4.純白のラブレター 5.バイバイバイ 6.I say “ Hello”~君はトモダチ~ 7.リュネット 8.Brand -new Song 9.ロンリーガール 10.YOU

    2019/03/12

  • ヒトリエ
    僕らの恋がいつか終わって、それでも残るものを信じるよ。
    僕らの恋がいつか終わって、それでも残るものを信じるよ。

    ヒトリエ

    僕らの恋がいつか終わって、それでも残るものを信じるよ。

    僕らの青はいつまでだって 消えることなんてないって思ってた だから 僕らの恋がいつか終わって それでも残るものを信じるよ 「青」/ヒトリエ  2019年2月27日に“ヒトリエ”がニューアルバム『HOWLS』をリリースしました。今日のうたコラムでは、今作の収録曲「青」をご紹介。まず冒頭の<僕らの青>というワードからは、パッと【青春】の若々しいイメージが浮かびますね。ただ<いつまでだって 消えることなんてないって思ってた>それは、単なる青春時代の恋に限らない気がします。  たとえば、青い果実は、実った歓びと熟してゆく未来への希望に満ちているもの。青天井という言葉は、天井が果てしない青空のように際限ないことを表すもの。青い炎は、赤やオレンジの炎よりいっそう高い温度で燃えるもの。そのように“限りない可能性”を抱いて、心の“熱量がピーク”であるような状態を表すのが<僕らの青>なのでしょう。  そして、そんな<僕らの青>はたとえ<僕らの恋>が終わったって、もう二度と会えなくたって、何らかの形で<僕ら>の心身に<残るもの>なのです。何故なら<消えることなんてないって>思えたことも、希望を抱いてあんなに熱く燃え上がった経験も、共に色づけ合った確かな<僕らの青>のすべてが、今とこれからの<僕ら>を形成するから。 僕ら、 僕らの恋はいつか終わって それでも僕らが終わることはないだろう 「青」/ヒトリエ いつか 僕らが青を塗り潰したって それでも僕らをやめることはないだろう 「青」/ヒトリエ  また、この曲は歌詞内に<僕ら>というワードが計15回も綴られております。あえて<僕ら、僕らの恋はいつか終わって>と<僕ら>が強調されているフレーズも。もし<僕らの恋はいつか終わって>というフレーズが“別れ”を意味しているのなら、もちろん<僕>は<僕>で、<あなた>は<あなた>で、それぞれ別の道を歩んでゆくのでしょう。    さらに<僕らの恋はいつか終わって>というフレーズが“愛や情への変化”を意味している可能性もあります。どちらにせよ、恋をしていた頃の<僕ら>そのものではなくなるんですよね。でも、それでも、生涯、終わらない<僕ら>が、消えない<僕らの青>があるのだと、この歌は伝えたいのではないでしょうか。そう信じてほしいのではないでしょうか。だからこそ刻み込むように、何度も何度も<僕ら>と口にするのです。 くだらなく つまらない 継ぎ接ぎの唄でいいよ 誰にも似つかない あなたのままでいいよ 馬鹿みたく不甲斐なく 頼りないままでいいよ 嘘みたい でも嘘じゃない 僕らを唄おう 「青」/ヒトリエ 焦がした青が、青が 誰を染めることも無くとも 捨てられやしない 僕にはできない 心なんて自分勝手だ 飛ばした色は今も 僕らの胸の中で燃えてる そんな唄を歌うよ 「青」/ヒトリエ  くだらなくて、つまらなくて、継ぎ接ぎの唄を歌う。馬鹿みたいで不甲斐なくて頼りない。それがこれまでの<僕ら>でしょう。お互いに染めて、染められて、焦がして、焦がれて作り上げてきた<僕らの青>でしょう。その“青”はどんなに時間が経っても<僕らの胸の中で燃えてる>もの。一生、胸の中のどこかで静かに燃え続けるもの。    どうかそうでありますようにと、ヒトリエの「青」はそんな祈りの唄でもあるのかもしれません。尚、この曲はMVがフルで公開されております。淡い色彩の中で切々と演奏するメンバーと、歌詞とリンクするような男女のキャストのシーンで構成されたシネマティックな映像を是非、歌詞と併せて楽しんでみてください…! ◆紹介曲「 青 」 作詞:wowaka 作曲:wowaka ◆New Album『HOWLS』 2019年2月27日発売 初回生産限定盤 AICL-3677~8 ¥3,400(tax out) 通常盤 AICL-3679 ¥2,600(tax out) <収録曲> 1. ポラリス 2. 伽藍如何前零番地 3. コヨーテエンゴースト 4. SLEEPWALK 5. 殺風景 6. November 7. LACK 8. Idol Junkfeed 9. 青 10. ウィンドミル

    2019/03/11

  • イチオシ!
    ミスチル・桜井さんは<ダーリン>の韻の踏み方だけでも凄い。
    ミスチル・桜井さんは<ダーリン>の韻の踏み方だけでも凄い。

    イチオシ!

    ミスチル・桜井さんは<ダーリン>の韻の踏み方だけでも凄い。

     今回のうたコラムでは、特別企画として“山崎あおい”דリリィ、さよなら。”の対談を第1弾~第3弾に分けてお届けいたします!同じ大学の同級生であり、アーティストとしてもお互いにリスペクトし合ってきたお二人に、作詞について、ルーツの音楽について、あの名歌詞についてなどなど、じっくり語っていただきました。本日はラスト第3弾! ― ここからは、お二人に対談のため考えてきていただいた議題をテーマにしていきます。まずは【よくこんな素晴らしい韻を踏めたなと思う曲】について。 リリィ:ミスチルの“桜井和寿”さんは、前世でラッパーだったんだと思っている(笑)。桜井さんって“ダーリン”の韻の踏み方だけでも凄いんですよ。たとえば「名もなき詩」だったら<Oh darlin 君は誰>の次に<Oh darling 僕はノータリン>って続いたり。あと「しるし」のサビにも<ダーリンダーリン>ってあるじゃないですか。あれだけ素晴らしいフレーズができたら、僕ならずっと同じ<ダーリンダーリン>を使い続けると思う。 山崎:たしかに!あのメロディーに<ダーリンダーリン>ってハメただけでもう「これは決まったな」と思うもん。これ以上に上手くハマる言葉なんてないから、全部<ダーリンダーリン>で良いなって、私も思っちゃう。 リリィ:でもその先を桜井さんはやるんですよね。1番のサビでは<ダーリンダーリン>と同じメロディーに<半信半疑>、2番のサビでは<カレンダーに>、最後の大サビ前では<泣いたり笑ったり>って歌うんですよ!やばいよね。やっぱり宇多田さんもそうだけど、一流のひとほど攻め続けている。いつまでも守りに入らない。だから僕の【よくこんな素晴らしい韻を踏めたな】は桜井さんの“ダーリン”のバリエーションの多さ。 ― そもそも韻って、どのように次々言葉を生み出すものなのでしょうか? リリィ:山崎は韻って踏む? 山崎:うーん、自分の曲の場合はこだわっていなくて、韻が踏まれている歌詞に感動することもそんなに多くはないけど、アイドルへの提供曲とかだと踏みたくなるかな。そういうときには私の場合、全部“あ行”の母音のみで歌ってみたりします。そうすると違う言葉がポロッと出てきて、そのワードを芯に肉付けして…という感じですかね。 リリィ:めっちゃ勉強になる。僕は高校生のオーディション時代からずっと音楽業界の方に「君は韻を踏めないから、もっと耳障りを良くしなさい」って言われていて(笑)。未だにそれがうまくできなくて。なんでだろ、こんなにミスチルを聴いて育っているのに。僕も去年フリーになってから、ありがたいことに作家としての活動もさせていただくようになったんですけど、やっぱり誰かに提供するときに初めて韻というものを考えるようになりました。韻はかなり意識しないとダメで、自分の楽曲だと全然踏んでないと思う。 ― お二人ともどうして提供曲だと、韻を意識されるのですか? 山崎:自分の曲だと「この時期にこれを歌うから意味がある」とか「この想いを伝えたい」ということが第一にあるから、それが届けば良いんですよね。でも提供の場合、想いは提供先のアーティストのものになるので、そうなると私が目指すのは「今、そのアーティストがこの曲を歌う意味があること」と「作品としてのクオリティーの高さ」で。そのクオリティーを押し上げていく要素のひとつが“韻を踏むこと”になっていくんです。 リリィ:僕も同じです。提供させていただくときには、自分の煮えたぎった想いがなくなって、引き算になっていって、すごく冷静な気持ちで曲を作ることができるんですよ。だから韻を踏んだり、耳障りを良くしたり、普段は想いが熱すぎてそこまで気が回らないところまで考えられる。でも、自分の想いを入れつつ、韻を踏みつつ、それをJ-POPに昇華できる桜井さんは、改めてすごいなぁと思いますね。 ― 【グッとくる歌詞を書く職業作家】について。 山崎:すごいベタだけど「創聖のアクエリオン」を書いた“岩里祐穂”さんはすごい。 リリィ:アニソン御用達だね。<君を知ったその日から僕の地獄に音楽は絶えない>。 山崎:そう、そこ! 一万年と二千年前から愛してる 八千年過ぎた頃からもっと恋しくなった 一億と二千年あとも愛してる 君を知ったその日から僕の地獄に音楽は絶えない 「創聖のアクエリオン」/AKINO リリィ:だよね!なんか…AメロやBメロはアニメのタイアップらしくかなり“神話的”に書いているけど、結局サビの一番おいしいフレーズは共感性が高くて、それがすごい。J-POPとアニソンの絶妙なバランスを取っているよね。 山崎:ね、難しいんだろうなぁ。こういうSFチックな歌詞を書くのって、聴くひとと距離が遠すぎても伝わらないし、日常に近すぎてもアニメの世界観がブレるし。もしこんなフレーズが書けたら「あーこれで職業作詞家になれた!」って思えるな。あとは“松本隆”さんはやっぱり素敵ですね。出てくる女の子が魅力的すぎる。可愛い。可憐。凜としている。どの曲を聴いても理想の女性が出てくる。とくに斉藤由貴さんの「青空のかけら」って曲の主人公が好きで。 型紙の通りの (優しさの糸と) 女の子なんて (さよならの針で) 望んでも無理よ (想い出を縫うの) はみだしてしまうわ 「青空のかけら」/斉藤由貴 Ah 人一倍不幸なのは Ah 人の二倍いつの日にか 幸福が欲しいから 「青空のかけら」/斉藤由貴 山崎:欲張りだけど、ワガママだけど、素敵なんだよなぁ。松本隆さんの曲に限らず、主人公が魅力的である歌詞は“良い歌詞”だと思う。だから私も主人公像にはわりとこだわっていて。曲を書く前にさ、主人公のストーリーとか設定って細かく作らない? リリィ:作る作る!そこがメインの作業ってくらい。年齢設定も大事だし。 山崎:たとえば『年上の彼女にフラれた、中村倫也』みたいな(笑)。 ― ご自身の作る主人公には「こういうタイプが多い」という特徴ってありますか? 山崎:う~ん…。モテないわけじゃないけど、でもなんかうまくいかない、かわいそうな女の子。 リリィ:自分じゃん。 山崎:うるさいわ(笑)。でも、絶対に美少女設定にします!美少女が主人公だと、何でも気持ちを乗せて書けるんです。とくにラブソングとか、自分が主人公だとまったくテンションが上がらない。鏡を見て「こいつがこんな可愛いこと言っても響かないわ…」とか思っちゃうから。 リリィ:うん、僕も歌の登場人物には美男美女しか出てこない想定。たとえば、去年リリースした「やさしい恋の始めかた」なんかは、すごくロマンティックなことを歌っていて、そこに自分を投影したら恥ずかしくて書けなかったと思う。あと僕の場合は大体、主人公の男が情けないですね。 山崎:自分じゃん。 リリィ:何もかもクズじゃないんですよ。ギャンブルに溺れたり、女遊びが激しかったりするわけでもない。だけどなんかだらしなくて、いつも彼女に主導権を握られているような男。 山崎・リリィ:…自分じゃん(笑)。 ― 今後、新たにどのような歌詞に挑戦してみたいと思いますか? リリィ:僕は『みんなのうた』のテーマソングみたいな曲を書きたいですね。宇多田ヒカルさんの「ぼくはくま」的な。でもどうしても“リリィ、さよなら”というアーティストはシリアスな楽曲イメージが強いので、今まで築き上げてきた世界観をもっといろんなひとに広めたいという気持ちを優先させると、まだ『みんなのうた』の道に行くのは早いなと思って、温めています。でも僕はもともと幼稚園の先生とか児童カウンセラーになりたかったので、子どもたちと一緒に歌えるような曲はいつか書きたいです。 山崎:私はエロい曲を書きたい。なんか私が書くとどうしてもまだ子供っぽくなってしまうので、大人のエロスを。 リリィ:でも絶対に俺よりは恋愛経験が多いじゃん! 山崎:いや、経験とかじゃないんだよ。 リリィ:え、ちなみに今まで“綺麗売り”してきたわけじゃなくて、まだ納得のいくエロスが書けてないってだけなの? 山崎:うん、書いても学生のエロス。なんか…ジャニーズは絶対に歌えないくらいのやつが書きたい(笑)。 リリィ:いいねぇ、聴いてみたい。ファンのひとが混乱して、寝込んじゃうんじゃない!? 山崎:寝込ませたい(笑)。 リリィ:僕は<抜け殻のコンドーム>と歌った時点で失うものはもう何もないからな。 山崎:あ、そういうのを歌うのは無理だね。あのね、生々しい単語は日常会話のなかでもあんまり発したくないから。 リリィ:直接的表現はあんまり好きじゃないもんね。セックスとか。僕はそういうのわりと好きなんですよ。でも山崎はね。 山崎:そう、安直だなって思っちゃう。だから私なりのエロい曲を書けるように精進します。 ― ありがとうございました!では最後に、これからの夢を教えてください。 山崎:自分の納得できる歌詞をまだ書けていないから、書きたい。そして「書けた!」という気持ちで、年末をNYで過ごしたいです。 リリィ:NY!?でも僕も同じく自分の中にモヤモヤッとしたものがあって、新曲の手直しをしたりしているところなので、本当に納得のいく歌詞が書きたいです。たとえば「snow ~君がくれた物語~」とか「フラッシュバック」みたいな、もうこれ以上ない!という曲を今年5曲は書きたい。そして、年末をハワイで過ごしたいです(笑)。 山崎:きっと私たち、もう10年くらい穏やかな気持ちで年越しをしていないのでね(笑)。海外で花火を見ながら、晴々と過ごしたいです! (取材・文 / 井出美緒) ◆紹介曲「 名もなき詩 」 作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿 「 しるし 」 作詞:Kazutoshi Sakurai 作曲:Kazutoshi Sakurai 「 創聖のアクエリオン 」 作詞:岩里祐穂 作曲:菅野よう子 「 青空のかけら 」 作詞:松本隆 作曲:亀井登志夫 「 やさしい恋の始めかた 」 作詞:ヒロキ 作曲:ヒロキ 【第1弾】はコチラ! 【第2弾】はコチラ!

    2019/03/08

  • イチオシ!
    曲にして響く幸せって、ちょっと不吉な予感が漂っている。
    曲にして響く幸せって、ちょっと不吉な予感が漂っている。

    イチオシ!

    曲にして響く幸せって、ちょっと不吉な予感が漂っている。

     今回のうたコラムでは、特別企画として“山崎あおい”דリリィ、さよなら。”の対談を第1弾~第3弾に分けてお届けいたします!同じ大学の同級生であり、アーティストとしてもお互いにリスペクトし合ってきたお二人に、作詞について、ルーツの音楽について、あの名歌詞についてなどなど、じっくり語っていただきました。本日は第2弾! ― 【第1弾】では、お二人とも歌詞が病んでいるとのお話が出ましたが、たとえばご自身の恋愛中にもあまりポジティブにはならないですか? 山崎:なかなかならないですねぇ。手放しで「大好きー!」みたいな感情は、本物の幸せじゃない気がしていて。曲にして響く幸せって、ちょっと不吉な予感が漂っているというか。たとえば私は“ハルカトミユキ”さんがすごく好きで。 僕の部屋には孤独があるし 君の部屋には寂しさがある 2人でいよう ご飯を食べよう 全て忘れてしまえばいいよ 「アパート」/ハルカトミユキ 山崎:このフレーズが究極の幸せだと思うんですよ。一見、不幸なんですけど、でも結局は幸せって、こういうふうに脆くて、閉鎖的で、お互いに一対一しかないようなもので。それが歌われるべき幸せだったりするのかなって。 リリィ:100%同意。ディズニーの物語みたいに、みんなで歌って踊って、いつまでもいつまでも幸せに暮らしましたとさ、っていうのは本当にファンタジーでしかないよね。僕もハルカトミユキさんの「アパート」は大学のときに山崎から教えてもらって、未だに心のテーマソングみたいな存在になっています。ハルカトミユキさんの歌詞は、とくに一定層の“幸せを幸せとしてストレートに受け取れないひとたち”にものすごく響く。僕も山崎もわりとそういう歌詞が好きだと思います。 山崎:うん。私たちは歌詞に対してグッとくるポイントはすごく似ているよね。マンガのセリフとかもそうだし。良いと思う言葉のチャンネルが近い。だから自分たちが書く歌詞も、お互い似たようなことを書いているわけじゃないんですけど、書きたいものの芯は似ているんじゃないかな。 リリィ:そうだね。出会ってから仲が良いとか悪いとかそういう時期はいろいろあるんですけど(笑)、良いと思うもののはいつでも一番合っている気がする。でも音楽を始めたルーツとかはそんなにシンクロしてないよね? 山崎:私は100%“YUI”さんでしたからね。私世代のギター弾いている女の子は大体、YUIさんきっかけ。映画『タイヨウのうた』を観て、始めたとか。本当にカリスマだと思う。YUIの次はもう出てこない。みんなああなりたかったし、私もなりたかったけど、やっぱりちょっと違った…。 リリィ:大学の頃「私、YUIがやっていること以外はしないから」って言っていたもんね(笑)。僕はもうちょっと病んでいる系のシンガーソングライターが大好きで。“宇多田ヒカル”と“鬼束ちひろ”と“矢井田瞳”。あとバンドは“Mr.Children”と“BUMP OF CHICKEN”と“RADWIMPS”。この6組の影響で育ってきたんです。でも一方で、ハッピーなことを嫌味なく伝えられるアーティストにも憧れてはいますね。たとえば“トータス松本”さんとか。「サムライソウル」なんて涙なしには聴けないもん。最近だと“sumika”さん。あたたかい表現が素敵だなぁと素直に思える。 山崎:あとさ“back number”さんは一見ポジティブに感じられるラブソングが、実はネガティブだったりするのが良いよね。どんなに幸せを歌っていても、別れた、もしくは死んでしまった、元カノの歌に聞こえちゃうんですよ(笑)。 リリィ:わかるー、back numberさんも大好き。あれ何が悲しく感じさせるんだろう。どうやって歌詞を書いてるんだろう。 ― 以前、清水依与吏さんは歌ネットのインタビューで「幸せを切り取って歌にしたときに“なんだよ単なるノロケじゃねーか”って自分で思いたくないから、すごく言葉遣いとか表現方法に気を使う」とおっしゃっていました。 山崎:へぇー!たしかに「花束」とかもノロケには感じないですね。だって、付き合い始めの二人を描いていて、後ろ向きなことを歌っているわけでもないのに、いつか来る別れがスケスケじゃないですか。そっちの悲しさのほうが強くて、後味が爽快ではないところが好きなんですよね。 どう思う?これから2人でやっていけると思う? んんどうかなぁでもとりあえずは 僕は君が好きだよ 「花束」/back number リリィ:最後のフレーズとかさ、相手に「どう思う?」って訊いたとき、僕は「とりあえず好き」って言われたくない~。 山崎:照れ隠しなんだろうけどね。ただ、歌詞では女の子のほうが<最後は私がフラれると思うな>って伝えているけど、きっと男の子のほうがいずれフラれるんだと思う。「とりあえず」とか言って、余裕ぶっていたけれど、結局は自分がフラれて、あぁ…あんな時期もあったんだなって「花束」を歌っている。…という設定で聴いています(笑)。聴き手がいろいろ想像できる歌詞って良いよね。 リリィ:そういう意味だと、YUIさんの「Good-bye days」も好きだなぁ。あの歌詞って<だからいま 会いにゆく そう決めたんだ>って始まるじゃん。もう最初の<だから>でそれまでのストーリーを誰もがイメージできる。僕は自分の「約束」という曲の始まりが<でも、もし生まれ変わったらその時は探すからね。>なんですけど、その<でも>の使い方は、完全にYUIさんから影響を受けたものですね。 ― YUIマニアとして、あおいさんイチオシの曲というと? 山崎:そうだなぁ…。YUIさんは歌詞単体というより、メロディーと併せてのフレーズの使い方がすごいなぁと思っていて。めっちゃ好きなのは「Blue wind」という曲。サビの終わり前まで、わりと高いキーで歌っていたのに、ラストオチのところで<もっと気のきいたこと言ってよ>とひと言入れるのが、上手い~!って。 YOU あなたが言った 神様はきっと見てるよって YOU 初めて笑えた もっと気のきいたこと言ってよ 「Blue wind」/YUI 山崎:いつも締めが洒落ているんですよ。たとえば「I will love you」という曲も、ずっと<I will love you.>って歌っているんですけど、最後だけ<I love you>なんです。おいしいぜ~!って思います(笑)。 リリィ:良いよねぇ。さっきの「Good-bye days」も最後だけ<かっこよくない優しさがそばにあるから>じゃなくて<かっこよくない優しさに会えてよかったよ>って歌うじゃん。たまんない。そういうフルで聴いて最後の最後でキュンッ!ってなる歌詞は良いねぇ。 ― では、お二人にとっての【平成の大スター】を一人だけ挙げるとすると、どなたが浮かびますか? リリィ:えぇ~難しいけど、平成にデビューして活躍してきたすべてのアーティストとなるとやっぱり…宇多田ヒカルさん? 山崎:まぁそうなるよね。すごいなって思います。落ち込む。どんどん新しいことをやって、どんどん進化していくから、追いつくことを諦めるよね(笑)。 リリィ:未だに揺るぎないもんな。宇多田ヒカルさんは英語詞のイメージが強いけれど、実は日本語の短い言葉数でものすごく突き刺さることを歌うんですよ。たとえば「Movin' on without you」なら<指輪も返すから 私のこころ返して>とか。あと「Be My Last」なら<いつか結ばれるより 今夜一時間会いたい>とか。刺さる~。最近リリースされた“キングダム ハーツ”主題歌の「誓い」もすごかったし。変な拍を取るんだよね、あれ。 山崎:そうそう。普通の職業作詞家だったら絶対に「うわ、やっちゃったな…」っていう譜割り。でも宇多田さんが歌うと、それが唯一無二の味となるからすごい。 リリィ:だから一番の【平成の大スター】といえば、宇多田ヒカルさんかな。もし彼女がいなかったら、もっとJ-POPって時代遅れなものになっていた気がします。なんかそういう1ジャンルを築いてしまうひとって本当にすごいなって。でも、だからといって僕が平成生まれのミスチル・桜井さんやバンプ・藤くんみたいになれるわけではないとすぐに気づいたので(笑)。そういうカリスマにはなれなかったけれど、それでも自分の音楽を聴いてくれるひとがいるという立場なりにやれることを、これからも考えていかないとなって思いますね。 【第3弾】に続く! (取材・文 / 井出美緒) ◆紹介曲「 アパート 」 作詞:ハルカ 作曲:ハルカトミユキ 「 花束 」 作詞:清水依与吏 作曲:清水依与吏 「 Good-bye days 」 作詞:YUI 作曲:YUI 「 Blue wind 」 作詞:YUI 作曲:COZZi 「 I will love you 」 作詞:YUI 作曲:COZZi 「 Movin' on without you 」 作詞:宇多田ヒカル 作曲:宇多田ヒカル 「 Be My Last 」 作詞:Utada Hikaru 作曲:Utada Hikaru 「 誓い 」 作詞:Hikaru Utada 作曲:Hikaru Utada 【第1弾】はコチラ! 【第3弾】はコチラ!

    2019/03/07

  • イチオシ!
    腐れ縁だけど、音楽の話だけはすごく合います
    腐れ縁だけど、音楽の話だけはすごく合います

    イチオシ!

    腐れ縁だけど、音楽の話だけはすごく合います

     今回のうたコラムでは、特別企画として"山崎あおい"×"リリィ、さよなら。"の対談を第1弾~第3弾に分けてお届けいたします!同じ大学の同級生であり、アーティストとしてもお互いにリスペクトし合ってきたお二人に、作詞について、ルーツの音楽について、あの名歌詞についてなどなど、じっくり語っていただきました。本日は第1弾! ― お二人は大学時代から仲が良かったのでしょうか。 山崎・リリィ:仲が良いわけではないんです(笑)! リリィ:でももう7年くらいの付き合いになるかなぁ。まぁ…ここの力関係は見ていただければわかると思います。僕が人間的なことで迷惑をかけすぎたので(笑)。1つ2つの話ではなく、実はこの対談のお話をいただいた前日にも僕がやらかしてしまって、山崎にすげー怒られて、半年から1年は口をきいてもらえないだろうなと思っていたところだったので、めちゃくちゃ気まずくてどうしようかと…。 山崎:本当にね!大学の同級生の腐れ縁ですよ。ただ、お互いの音楽に関してはリスペクトし合っているし、音楽の話だけはすごく合います(笑)。 ― ではまず、お互いの音楽についてはどのように感じていますか? 山崎:う~ん、彼の歌詞はカメラワークが秀逸だと思う。よくあるラブソングが、ずっと同じ位置のカメラで寄ったり引いたりを繰り返しているとしたら、彼の場合は急に別方向のカメラが入ってきたりするんですよ。たとえば「snow ~君がくれた物語~」のこのフレーズとか、初めて聴いたとき、わぁ…すげぇ…と思った。 机の上に置いていかれたキーホルダーの小さなネコ そんな冷たい目で僕のこと睨んだって お前のご主人様はもう二度と帰って来ないんだぞ? 分かってくれよ… 「snow ~君がくれた物語~」/リリィ、さよなら。 リリィ:その言葉めっちゃ嬉しい!わりとあの曲、実話だしね。貸していた着替えと一緒にキーホルダーが返ってきた…。 山崎:ツラ…。 リリィ:人って追い詰められると、本当にモノが喋っているように感じるんだなって思い知りました。あと、山崎には「思い出を美化する天才」って言われたことあるよねー。僕は彼女と違って、そんなに私生活が充実してないというか、モテないので。失恋したときくらいしか書くタイミングがないからかな。 山崎:そうそう、だから綺麗だよね、歌詞の世界観が。主人公もすごく切実で、良いやつで、可哀想という表現が正しいかはわからないけど、なんかグッとくる。だけど、歌っているのがこのひとだと思うと…美化する天才だなって思う。 リリィ:僕は、山崎の素のキャラも、基本は強い女性であることも知っているので、初期の頃の楽曲は、はたから見ていて「大丈夫なのかなぁ?」と思ってた。主人公がすごく優しくて、可愛くて、柔らかかったから。だけど最近ようやく「鯖鯖」とか「アイソレイト」とか素が見えてきたよね。より彼女のパーソナルな、攻撃的な部分を表すようになったきたんだろうなって。それがみんなにも受けていて(笑)。 山崎:悪口合戦じゃん…(笑)。 リリィ:でも良かったなと思うよ!去年の夏に初めて「鯖鯖」を聴かせてもらったとき、ついにやったか…!と思ったもん。本当に素の山崎あおい。しかもそれがリアルな女性の意見にも近づいているんですよね。僕は今シェアマンションに住んでいて、女性の友達も住んでいるんですけど、みんな「鯖鯖」の歌詞に共感していて。やっぱり実際に付き合ってみたら、彼氏が鬱陶しいことってあるよねーとか。一人になりたいよねーとか。昔もきっと等身大だったんでしょうけど、ちゃんと本人の成長に合わせて歌詞が変化していて、それがすごいと思う。 カレシ、遠洋漁業の人がいい サバサバが私に丁度いい たまに会えたその日に港で 新鮮な鯖が食べたい 遠洋漁業の人がいい あっさりな態度が丁度いい たまに会えたその日に港で 新鮮なあさり食べたい 「鯖鯖」/山崎あおい 山崎:とくに意識している部分じゃなかったけど、まぁここ2~3年はなんか「自分で生きていかなきゃ!」みたいな気持ちがすごく強くて。自立というか。どんどん曲を書いて、どんどん稼ぐぞ!という男性ホルモン優位なモチベーションだったので(笑)。歌詞もそっち寄りの性格が反映されていったんじゃないかな。 リリィ:あと山崎はちゃんと時代に沿って、今の若い子に受けそうな新曲を作り続けているのもすごい。僕は最近それが悩みなので。たとえば、現代を反映させたワードとかなかなか作詞のときに出てこないもん。視野が狭くなって、わりと心情重視の歌詞になりがちかもしれない。 ― ワードと情景描写の関係といえば、リリィさんの「未送信のラブソング」は冒頭フレーズが強烈ですよね。 明け方の部屋に散らかってる 潰された空き缶とぐちゃぐちゃの服 「まだ眠れるよ。」って笑っていた 吸いさしのタバコ 抜け殻のコンドーム 「未送信のラブソング」/リリィ、さよなら。 リリィ:これは…。 山崎:物議を醸したよねぇ。 リリィ:懐かしい…。この曲はデビュー前のアマチュア時代からあるんですけど、当時、大学が一緒だった山崎とよく町田駅周辺で遊んでいて。曲を聴かせたあと、町田のミスドでちょっと怒られて。わーゴメン!みたいな(笑)。若気の至りですねぇ。もう今はああいう歌詞は書けない…。 山崎:完全なファンとして聴いてみたかったわ。だって彼の人間性を知っていて、当時住んでいた家も知っていたことによって、より想像ができてしまったわけですよ。友達としてちょっとあれは聴きにくかった。 リリィ:でも僕にも違う意味で、聴けなかった曲はありますよ!たとえば「カランコロン」とか。歌詞の<太陽が沈んだら 部屋を出なくちゃ 知らない人と仲良くしなくちゃ>というフレーズがリアルで。あー、歌手ってつらいんだなぁと思った。あと山崎は北海道出身なんですけど<疲れてしまったら 帰っておいでと みんなが背中押してくれた でもこんな姿じゃ きっと帰れない 誰も私の手を握れない>ってフレーズは、九州出身の僕にも重なったし。なんか新作が出るたびに心配だったよ。 山崎:あのデモを提出した翌週から、スタッフが優しくなったもん(笑)。 ― あおいさんは今なら、喜怒哀楽でいうと“怒”を描くことが多い気がしますね。 山崎:そうそう。数年前くらいまでは、すべての怒りが哀しみに転換されていたんですよ。「私、こんなんじゃダメだ…」みたいな。でも最近はとにかくイライラしていて(笑)。何に対しても「なんだよ!」って。だから野獣になろうと思って、ちょっとモードを切り替えてみました。そうしたら、また新しい曲が生まれてくるようになりましたね。「アイソレイト」もそう。もう…ムカつくんですよね! アイソレイト 上等なもんだぜ あなたと一緒にはならない アイソレイト 怖がってばっかで 頷くようじゃ つまらない 一人で嫌え 一人で怒れ きょろきょろ仲間探すなよ アイソレイト 愛した者だけ 本当の人生があるよ 「アイソレイト」/山崎あおい リリィ:怒りのエネルギー持ちたいよ!なんか僕は年々、落ち着いてきちゃって。だからちょっとした感情の動きでも歌に変換しようと思って、すぐメモするようにしているんだけど…。山崎が“怒”だとすると、僕の場合は90%くらい“哀”ですね。でもさ、山崎も同世代のギタ女のなかでも、まぁ歌詞が病んでいるよね。 山崎:そう? 交差点に飲まれる 線路越しに人が立つ そこらじゅうで巡り合わせは起こる 私が君を好きになる 君も私を好きと言う もう君だけが 私を不幸にできる 「スクランブル」/山崎あおい ― たとえば初期の「スクランブル」とか、ストレートな胸キュン系ラブソングに見えて<もう君だけが 私を不幸にできる>というフレーズが印象的です。 リリィ:ね!強烈だよ。初めて聴いたときビックリしたもん。山崎はシンプルな想いを上手い言い回しで伝える天才。「愛している」よりも、いっそう「愛している」が伝わるような表現。「さようなら」よりも、いっそう「さようなら」が切なくなる表現。そういうフレーズが、聴いたほうの胸をよりヴーッと締めつけるんですよね。いつも勉強になります。 【第2弾】に続く! (取材・文 / 井出美緒) ◆紹介曲「 snow ~君がくれた物語~ 」 作詞:ヒロキ 作曲:ヒロキ 「 鯖鯖 」 作詞:山崎あおい 作曲:山崎あおい 「 未送信のラブソング 」 作詞:ヒロキ 作曲:ヒロキ 「 アイソレイト 」 作詞:山崎あおい 作曲:山崎あおい 「 カランコロン 」 作詞:山崎あおい 作曲:山崎あおい 「 スクランブル 」 作詞:山崎あおい 作曲:山崎あおい 【第2弾】はコチラ! 【第3弾】はコチラ!

    2019/03/06

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