アルカディアOh! God! こいつに幸せくれるなら 俺の願いは 全部全部 あきらめたっていいんだ Oh! God! こいつの夢さえやれるなら 俺は苦労と いつもいつも お馴染みだから いいんだ Oh! God! 誰もが二人に背を向ける 誰もが二人に指をさす 子犬のように追われて逃げても 意地悪な人生の虜さ 生命の果てまで こいつを抱いて 落ちて行きたい この世から どこにあるのか アルカディア Oh! God! どうして生命が絶てるだろう 声がかれても名前を呼んで 手を取り合ってる二人さ Oh! God! この世が二人を愛さない 俺にもこの世が愛せない だけど行く手は閉ざされふさがれ 冷たい人生の虜さ 生命のかぎりに こいつを抱けば 青く湿った街の灯に 夢のまた夢アルカディア 生命の果てまで こいつを抱いて あ……どこに行けば…… どこに…… | 小室等 | かぜ耕士 | 小室等 | | Oh! God! こいつに幸せくれるなら 俺の願いは 全部全部 あきらめたっていいんだ Oh! God! こいつの夢さえやれるなら 俺は苦労と いつもいつも お馴染みだから いいんだ Oh! God! 誰もが二人に背を向ける 誰もが二人に指をさす 子犬のように追われて逃げても 意地悪な人生の虜さ 生命の果てまで こいつを抱いて 落ちて行きたい この世から どこにあるのか アルカディア Oh! God! どうして生命が絶てるだろう 声がかれても名前を呼んで 手を取り合ってる二人さ Oh! God! この世が二人を愛さない 俺にもこの世が愛せない だけど行く手は閉ざされふさがれ 冷たい人生の虜さ 生命のかぎりに こいつを抱けば 青く湿った街の灯に 夢のまた夢アルカディア 生命の果てまで こいつを抱いて あ……どこに行けば…… どこに…… |
一日の終りには一日の終りには やさしい顔と 日向の匂いの懐かしい そんな部屋がある 一日の終りには チビリチビリと そこいらにあるよな倖わせを 飲みほしていく この人生があり 地球色の空がある 今日もどこかで 一日の終りには ポツリポツリと 柱時計が我が家の今日を 刻みつけている この人生があり 地球色の空がある 今日もどこかで 一日の終りには 古い雑誌の やりかけのパズル・ワーク 埋めてみたりする 一日の終りには かすかな記憶 たどりたどって腕枕 そんな夜がある この人生があり 地球色の空がある 今日もどこかで | 小室等 | 白石ありす | 小室等 | | 一日の終りには やさしい顔と 日向の匂いの懐かしい そんな部屋がある 一日の終りには チビリチビリと そこいらにあるよな倖わせを 飲みほしていく この人生があり 地球色の空がある 今日もどこかで 一日の終りには ポツリポツリと 柱時計が我が家の今日を 刻みつけている この人生があり 地球色の空がある 今日もどこかで 一日の終りには 古い雑誌の やりかけのパズル・ワーク 埋めてみたりする 一日の終りには かすかな記憶 たどりたどって腕枕 そんな夜がある この人生があり 地球色の空がある 今日もどこかで |
12階建てのバスどこからやってくるのだろう 約束のように バスがやってくる 12階建てのバスがバスがやってくる あれは昨晩おそく 彼女に会いたくなった だから会いに行った 彼女は明るく言った あたしに何ができるの おしえてほしい 私達は花火のようになった どこからやってくるのだろう 約束のように バスがやってくる 12階建てのバスがバスがやってくる 今朝 いつもの時間に 私は新聞を読んでいた 電話のベルがなった やさしい彼女からだった そっとしておいてほしい さようなら 私はなんにも答えなかった どこからやってくるのだろう 約束のように バスがやってくる 12階建てのバスがバスがやってくる 午後はコーヒーを入れて 数枚の手紙をかいた きのうのことや 今日のことや 彼女にこう書いてやった こんにちは 君は美しい それから私は街をでた どこからやってくるのだろう 約束のように バスがやってくる 12階建てのバスがバスがやってくる 知ってる人や知らない人 色んな人が乗っている 12階建てのバスが 12階建てのバスが 12階建てのバスが 12階建てのバスが バスがやってくる バスがやってくる | 小室等 | 小島武 | 小室等 | | どこからやってくるのだろう 約束のように バスがやってくる 12階建てのバスがバスがやってくる あれは昨晩おそく 彼女に会いたくなった だから会いに行った 彼女は明るく言った あたしに何ができるの おしえてほしい 私達は花火のようになった どこからやってくるのだろう 約束のように バスがやってくる 12階建てのバスがバスがやってくる 今朝 いつもの時間に 私は新聞を読んでいた 電話のベルがなった やさしい彼女からだった そっとしておいてほしい さようなら 私はなんにも答えなかった どこからやってくるのだろう 約束のように バスがやってくる 12階建てのバスがバスがやってくる 午後はコーヒーを入れて 数枚の手紙をかいた きのうのことや 今日のことや 彼女にこう書いてやった こんにちは 君は美しい それから私は街をでた どこからやってくるのだろう 約束のように バスがやってくる 12階建てのバスがバスがやってくる 知ってる人や知らない人 色んな人が乗っている 12階建てのバスが 12階建てのバスが 12階建てのバスが 12階建てのバスが バスがやってくる バスがやってくる |
夢のまた夢夢のまた夢なんの夢 あの街この街日が暮れて 赤いぞうりの緒が切れた 夢のまた夢なんの夢 夢のまた夢いつの夢 回り燈籠辿るような ひとりぼっちの隠れん坊 夢のまた夢いつの夢 夢のまた夢おそい夢 落ちてくたそがれ追っかけて はぐれた片手のお人形と 夢のまた夢おそい夢 夢のまた夢誰の夢 お背戸の藪の指切りを いつか忘れた花嫁の 夢のまた夢誰の夢 夢のまた夢遠い夢 あの子と二人海の中 それともひとりで船に乗ろ 夢のまた夢遠い夢 夢のまた夢なんの夢 あの街この街日が暮れて 赤いぞうりの緒が切れた 夢のまた夢なんの夢 | 小室等 | 北村魚・及川恒平 | 及川恒平 | | 夢のまた夢なんの夢 あの街この街日が暮れて 赤いぞうりの緒が切れた 夢のまた夢なんの夢 夢のまた夢いつの夢 回り燈籠辿るような ひとりぼっちの隠れん坊 夢のまた夢いつの夢 夢のまた夢おそい夢 落ちてくたそがれ追っかけて はぐれた片手のお人形と 夢のまた夢おそい夢 夢のまた夢誰の夢 お背戸の藪の指切りを いつか忘れた花嫁の 夢のまた夢誰の夢 夢のまた夢遠い夢 あの子と二人海の中 それともひとりで船に乗ろ 夢のまた夢遠い夢 夢のまた夢なんの夢 あの街この街日が暮れて 赤いぞうりの緒が切れた 夢のまた夢なんの夢 |
いたずらがき私はあなたに問いかけた あなたは決して答えなかった そのかわりいつもきれいな笑顔を見せた あなたの残していった思い出は ジグソーパズルのひとかけら 過ぎた夏の風景のどこにもはまらない まっ白い紙を前にして いたずらがきしか書けない私 木もれ陽は写真の中で今もまぶしい あなたの忘れていった音楽は かすれた口笛のハ短調 過ぎた夏の青空に今日もこだまする 私はあなたに問いかけた あなたは決して答えなかった…… | 小室等 | 谷川俊太郎 | 小室等 | | 私はあなたに問いかけた あなたは決して答えなかった そのかわりいつもきれいな笑顔を見せた あなたの残していった思い出は ジグソーパズルのひとかけら 過ぎた夏の風景のどこにもはまらない まっ白い紙を前にして いたずらがきしか書けない私 木もれ陽は写真の中で今もまぶしい あなたの忘れていった音楽は かすれた口笛のハ短調 過ぎた夏の青空に今日もこだまする 私はあなたに問いかけた あなたは決して答えなかった…… |
あの日 輝いていたきみに時はめぐり 街は変わっても 路地に入れば 思い出すよ 暗くなるのも忘れて 君と遊んだあの日のことを The long bright path to youth 忘れない The long bright path to youth いつまでも 時はめぐり 君は旅立っても トンネル抜ければ 思い出すよ 原っぱの奥の秘密の基地 君と作ったあの日のことを The long bright path to youth 忘れない The long bright path to youth いつまでも 時はめぐり 人は変わっても 坂をのぼれば 思い出すよ 学校からの帰り道 夢を語ったあの日のことを The long bright path to youth 忘れない The long bright path to youth いつまでも | 小室等 | 下島三重子 | 小室等 | | 時はめぐり 街は変わっても 路地に入れば 思い出すよ 暗くなるのも忘れて 君と遊んだあの日のことを The long bright path to youth 忘れない The long bright path to youth いつまでも 時はめぐり 君は旅立っても トンネル抜ければ 思い出すよ 原っぱの奥の秘密の基地 君と作ったあの日のことを The long bright path to youth 忘れない The long bright path to youth いつまでも 時はめぐり 人は変わっても 坂をのぼれば 思い出すよ 学校からの帰り道 夢を語ったあの日のことを The long bright path to youth 忘れない The long bright path to youth いつまでも |
国境のアゼルバイジャン・コニャックまっすぐに どこまでも 凍てついて 続く道 国境のキオスクで 棚に見つけた アゼルバイジャン・コニャック 頬をなぶる雪を解かす アゼルバイジャン・コニャック きみの心熱くする アゼルバイジャン・コニャック 心配しないで 雪の道でも ドミトリーエフの腕は確かさ さあおやすみ 走り続けた 長い旅路の ひとときを ふたりの愛の アクセルゆるむ 夜更けのモスクワの街 灯まばら アルバート通り 車停めて 朝を待つ 頬をなぶる雪を解かす アゼルバイジャン・コニャック きみの心熱くする アゼルバイジャン・コニャック 心配しないで 笑ってごらん ドミトリーエフがきみに歌うよ さあおやすみ 走り続けた 長い旅路の ひとときを 頬をなぶる雪を解かす アゼルバイジャン・コニャック きみの心熱くする アゼルバイジャン・コニャック 夜が明けたね ぼくは行くよ いつものように キスをくれるね さあおやすみ 走り続ける 長い旅路の ひとときを | 小室等 | 小室等 | 小室等 | | まっすぐに どこまでも 凍てついて 続く道 国境のキオスクで 棚に見つけた アゼルバイジャン・コニャック 頬をなぶる雪を解かす アゼルバイジャン・コニャック きみの心熱くする アゼルバイジャン・コニャック 心配しないで 雪の道でも ドミトリーエフの腕は確かさ さあおやすみ 走り続けた 長い旅路の ひとときを ふたりの愛の アクセルゆるむ 夜更けのモスクワの街 灯まばら アルバート通り 車停めて 朝を待つ 頬をなぶる雪を解かす アゼルバイジャン・コニャック きみの心熱くする アゼルバイジャン・コニャック 心配しないで 笑ってごらん ドミトリーエフがきみに歌うよ さあおやすみ 走り続けた 長い旅路の ひとときを 頬をなぶる雪を解かす アゼルバイジャン・コニャック きみの心熱くする アゼルバイジャン・コニャック 夜が明けたね ぼくは行くよ いつものように キスをくれるね さあおやすみ 走り続ける 長い旅路の ひとときを |
詩人とつばめまどべに よりそう 影ふたつ ツバメとぼくと いつも 暮らしてた パンを焼き 花をかざり 歌い ものがたりのように 暮らしてた バイバイ 小さな丸い目よ お前は 高く 飛んでゆけ 春がゆき 夏もすぎて 今は ふたりだけの 部屋に 秋が来た かざりも おせじもなく 生きて 幸せだった時を ありがとう バイバイ 小さな丸い目よ お前は 高く 飛んでゆけ バイバイ カバンを 肩にかけ ぼくは ひとり 船に乗る | 小室等 | 若谷和子 | 小室等 | 乾裕樹 | まどべに よりそう 影ふたつ ツバメとぼくと いつも 暮らしてた パンを焼き 花をかざり 歌い ものがたりのように 暮らしてた バイバイ 小さな丸い目よ お前は 高く 飛んでゆけ 春がゆき 夏もすぎて 今は ふたりだけの 部屋に 秋が来た かざりも おせじもなく 生きて 幸せだった時を ありがとう バイバイ 小さな丸い目よ お前は 高く 飛んでゆけ バイバイ カバンを 肩にかけ ぼくは ひとり 船に乗る |
ラブソング今はおまえと別れようと こころに決めて 見送るはずの細い肩先 そっとふれたとき 忘れようとしたすべてが 無駄になってしまう ふたりで見た愛の映画 そのままに いつもと変わらぬ微笑み残し 死ねたらいいと 季節の美しさがよけいに おまえを悲しませる 降りしきる雪さえも 窓辺の飾りにして 暖かな火 囲みながら おまえが唄ったラブ・ソング 数えきれない溜息に 満たされた街を 冬に身をまかせたように 歩きつづける おまえが泣いていることを 知ってしまったから 降りしきる雪さえも 窓辺の飾りにして 暖かな火 囲みながら おまえが唄ったラブ・ソング | 小室等 | 白石ありす | 小室等 | | 今はおまえと別れようと こころに決めて 見送るはずの細い肩先 そっとふれたとき 忘れようとしたすべてが 無駄になってしまう ふたりで見た愛の映画 そのままに いつもと変わらぬ微笑み残し 死ねたらいいと 季節の美しさがよけいに おまえを悲しませる 降りしきる雪さえも 窓辺の飾りにして 暖かな火 囲みながら おまえが唄ったラブ・ソング 数えきれない溜息に 満たされた街を 冬に身をまかせたように 歩きつづける おまえが泣いていることを 知ってしまったから 降りしきる雪さえも 窓辺の飾りにして 暖かな火 囲みながら おまえが唄ったラブ・ソング |
樹風に吹かれた 吹かれたままの姿で 樹は空に燃えている 子供達は散り行き 夏は旅人 樹は後姿見つめるばかり 日盛り過ぎれば 日盛り過ぎれば もう草原の風は冷たい 遠い街の 祭の音を 樹は背伸びして聞いている かすれた曲に 緑のゆりかご こっそり揺らしながら 日盛り過ぎれば 日盛り過ぎれば もう草原の風は冷たい | 小室等 | 白石ありす | 小室等 | | 風に吹かれた 吹かれたままの姿で 樹は空に燃えている 子供達は散り行き 夏は旅人 樹は後姿見つめるばかり 日盛り過ぎれば 日盛り過ぎれば もう草原の風は冷たい 遠い街の 祭の音を 樹は背伸びして聞いている かすれた曲に 緑のゆりかご こっそり揺らしながら 日盛り過ぎれば 日盛り過ぎれば もう草原の風は冷たい |
おまえがいれば生活かい まずまずだよ たまにはこんなふうに 酒も飲るし 休みの日は相変らずさ 好きなつり糸垂らして ああやっと 探し当てたよ おまえの言っていた 青い背表紙 あれは愛の本なんだね 意外な面も今知らされた どうして今 今おまえはここに 俺の隣りにいないのか どんなおまえも求めやしない ただ今 今ここに ここに居てくれさえすれば カチリとグラスの氷が 溶けて更ける夜を どうにもできない 明日は明日でおまえのことを 平気で忘れる俺なのに どうして今 今おまえはここに 俺の隣りにいないのか どんなおまえも求めやしない ただ今 今ここに ここに居てくれさえすれば | 小室等 | 白石ありす | 小室等 | | 生活かい まずまずだよ たまにはこんなふうに 酒も飲るし 休みの日は相変らずさ 好きなつり糸垂らして ああやっと 探し当てたよ おまえの言っていた 青い背表紙 あれは愛の本なんだね 意外な面も今知らされた どうして今 今おまえはここに 俺の隣りにいないのか どんなおまえも求めやしない ただ今 今ここに ここに居てくれさえすれば カチリとグラスの氷が 溶けて更ける夜を どうにもできない 明日は明日でおまえのことを 平気で忘れる俺なのに どうして今 今おまえはここに 俺の隣りにいないのか どんなおまえも求めやしない ただ今 今ここに ここに居てくれさえすれば |
おさみし谷の別れ唄夜にかくれてあの人が 一人で村を出るという お淋し谷のお月様 情があるなら道かくせ 道かくせ 春も待たずにあの人が 一人で村を出るという お淋し谷の雪の子よ 今夜はつもって道かくせ 道かくせ 風にふかれてあの人が 一人で旅に出るという お淋し谷の百合の花 忘れさせるなこの谷を この谷を 何も持たずにあの人が 一人で旅に出るという お淋し谷の村ざかい 泣き泣きつくった握り飯 握り飯 夜にかくれてあの人が 一人とぼとぼ遠くなる お淋し谷のお月様 早く夜明けをあの人に あの人に | 小室等 | かぜ耕士 | 小室等 | | 夜にかくれてあの人が 一人で村を出るという お淋し谷のお月様 情があるなら道かくせ 道かくせ 春も待たずにあの人が 一人で村を出るという お淋し谷の雪の子よ 今夜はつもって道かくせ 道かくせ 風にふかれてあの人が 一人で旅に出るという お淋し谷の百合の花 忘れさせるなこの谷を この谷を 何も持たずにあの人が 一人で旅に出るという お淋し谷の村ざかい 泣き泣きつくった握り飯 握り飯 夜にかくれてあの人が 一人とぼとぼ遠くなる お淋し谷のお月様 早く夜明けをあの人に あの人に |
三条へ行かなくちゃ三条へ行かなくちゃ 三条堺町のイノダっていう コーヒー屋へね あの娘に逢いに なに好きなコーヒーを 少しばかり | 小室等 | 高田渡 | 高田渡 | | 三条へ行かなくちゃ 三条堺町のイノダっていう コーヒー屋へね あの娘に逢いに なに好きなコーヒーを 少しばかり |
苦業螺旋階段をのぼる 石壁にかこまれた 暗い けわしい 石の階段をのぼる 小さなランプをぶら下げながら 階段が尽きさえすれば 水平線が見えるのである。 あ 階段が尽きさえすれば! 螺旋階段をのぼる 石壁にかこまれた 暗い けわしい 石の階段をのぼる 小さなランプをぶら下げながら とおいむかし 白々しいウソをついたことがある 愛するひとに とおいむかし | 小室等 | 黒田三郎 | 小室等 | | 螺旋階段をのぼる 石壁にかこまれた 暗い けわしい 石の階段をのぼる 小さなランプをぶら下げながら 階段が尽きさえすれば 水平線が見えるのである。 あ 階段が尽きさえすれば! 螺旋階段をのぼる 石壁にかこまれた 暗い けわしい 石の階段をのぼる 小さなランプをぶら下げながら とおいむかし 白々しいウソをついたことがある 愛するひとに とおいむかし |
朝八時朝八時 歩道にそれぞれの影をひいて 人々は急ぎ足 ドルと円とフランとポンドが渦巻く 退屈で騒がしい一日の始まり 朝八時 誰もが心の中で何かを呟いていて 誰にも人の呟きが聞こえない ビルの肩からは朝陽 何度くり返しても日ごとに新しい朝陽 朝八時 人波にもまれながら私は呟く いちばん大切な人はただひとり その人が見つからない不幸せ その人を探しつづける幸せ | 小室等 | 谷川俊太郎 | 小室等 | | 朝八時 歩道にそれぞれの影をひいて 人々は急ぎ足 ドルと円とフランとポンドが渦巻く 退屈で騒がしい一日の始まり 朝八時 誰もが心の中で何かを呟いていて 誰にも人の呟きが聞こえない ビルの肩からは朝陽 何度くり返しても日ごとに新しい朝陽 朝八時 人波にもまれながら私は呟く いちばん大切な人はただひとり その人が見つからない不幸せ その人を探しつづける幸せ |
無題いつも いつも ぼくが きみを 見ててあげるから 安心して おやすみ 傷つけあうことに 慣れてしまった この世界 そこで ぼくらは 生まれ 育った | 小室等 | 小室等 | 小室等 | | いつも いつも ぼくが きみを 見ててあげるから 安心して おやすみ 傷つけあうことに 慣れてしまった この世界 そこで ぼくらは 生まれ 育った |
ぽつねん公園の陽だまりに おばあさんひとりぽつねん やがて極楽でも今地獄 膝は痛むし目はかすむ 富士山だって崩れてく もういいかい まあだだよ 孫たちの顔おぼろ おばあさんひとりぽつねん やがて極楽でも今地獄 桜ばっかり花ざかり いろはにほへとなんまいだ もういいかい まあだだよ 来し方も行く末も おばあさんひとりぽつねん やがて極楽でも今地獄 することもなし退屈だ 救急車でも呼ぼうかね もういいかい まあだだよ | 小室等 | 谷川俊太郎 | 武満徹 | | 公園の陽だまりに おばあさんひとりぽつねん やがて極楽でも今地獄 膝は痛むし目はかすむ 富士山だって崩れてく もういいかい まあだだよ 孫たちの顔おぼろ おばあさんひとりぽつねん やがて極楽でも今地獄 桜ばっかり花ざかり いろはにほへとなんまいだ もういいかい まあだだよ 来し方も行く末も おばあさんひとりぽつねん やがて極楽でも今地獄 することもなし退屈だ 救急車でも呼ぼうかね もういいかい まあだだよ |
今日までそして明日からわたしは今日まで 生きてみました 時にはだれかの力をかりて 時にはだれかにしがみついて わたしは今日まで 生きてみました そして今わたしは思っています 明日からもこうして 生きて行くだろうと わたしは今日まで 生きてみました 時にはだれかをあざ笑って 時にはだれかにおびやかされて わたしは今日まで 生きてみました そして今わたしは思っています 明日からもこうして 生きて行くだろうと わたしは今日まで 生きてみました 時にはだれかにうらぎられて 時にはだれかと手をとりあって わたしは今日まで 生きてみました そして今わたしは思っています 明日からもこうして 生きて行くだろうと わたしにはわたしの 生き方があるでしょう それはおそらく 自分というものを 知ることから 始まるものでしょう けれどそれにしたって どこでどう変わってしまうか そうですわからないまま 生きてゆく 明日からのそんなわたしです | 小室等 | 吉田拓郎 | 吉田拓郎 | | わたしは今日まで 生きてみました 時にはだれかの力をかりて 時にはだれかにしがみついて わたしは今日まで 生きてみました そして今わたしは思っています 明日からもこうして 生きて行くだろうと わたしは今日まで 生きてみました 時にはだれかをあざ笑って 時にはだれかにおびやかされて わたしは今日まで 生きてみました そして今わたしは思っています 明日からもこうして 生きて行くだろうと わたしは今日まで 生きてみました 時にはだれかにうらぎられて 時にはだれかと手をとりあって わたしは今日まで 生きてみました そして今わたしは思っています 明日からもこうして 生きて行くだろうと わたしにはわたしの 生き方があるでしょう それはおそらく 自分というものを 知ることから 始まるものでしょう けれどそれにしたって どこでどう変わってしまうか そうですわからないまま 生きてゆく 明日からのそんなわたしです |
12月のうた熊は もう 眠りました 栗鼠も うつら うつら 土も木々も 大きな眠りに はいりました ふと 思い出したように 声のない 子守唄 それは こな雪 ぼたん雪 師も走る などと言って 人間だけが息つくひまなく 動きまわり 忙がしさと ひきかえに 大切なものを ポトポトと落して行きます | 小室等 | 茨木のり子 | 小室等 | | 熊は もう 眠りました 栗鼠も うつら うつら 土も木々も 大きな眠りに はいりました ふと 思い出したように 声のない 子守唄 それは こな雪 ぼたん雪 師も走る などと言って 人間だけが息つくひまなく 動きまわり 忙がしさと ひきかえに 大切なものを ポトポトと落して行きます |
橋朝が橋をつくる 心ときめくひとときに ゆるやかな流れは 街をへだて始める 小さなころ見なれた 三角屋根の家並が ほんの少しばかり 姿をかえ河岸づたい たちどまる足元を いたずらな風が 誘うように吹きぬける あの橋わたれ あの橋わたれ 橋に出逢えば 旅がしたいなと 誰かのひとこと あの橋わたれ あの橋わたれ あの橋わたれ …… | 小室等 | 白石ありす | 小室等 | | 朝が橋をつくる 心ときめくひとときに ゆるやかな流れは 街をへだて始める 小さなころ見なれた 三角屋根の家並が ほんの少しばかり 姿をかえ河岸づたい たちどまる足元を いたずらな風が 誘うように吹きぬける あの橋わたれ あの橋わたれ 橋に出逢えば 旅がしたいなと 誰かのひとこと あの橋わたれ あの橋わたれ あの橋わたれ …… |
賞状勤続十年の賞状を はげた頭の 会長とやらから 頭上高く 差し上げられた時 俺のつらから 涙があふれた 俺の背中で 俺が笑う ケラケラ 俺が笑う 向学に燃えた 少年の心を 引き裂くように 裸行李 一つ 母の顔を見ずに 雪の夜道を兄と歩いた 男なら志を立てよ 十年辛抱しろ 十五もちがう 兄の言葉に やっとの心で 涙を押えた その日からの 俺の ふるさとは 俺の心に はいった 金に困りたくない そんなちっぽけな気持を 向学心にかえて 持ち続けた 胸を突きさす 陽の道を 肌をも凍てる 夜寒の道を 身をかたよらせ 出前を運んだ 幾年も 年は過ぎても 俺の心に 正月の やって来たのは 幾度 幾度だったか はげた頭の 会長とやらの 「右の者は店員の 模範として……」 大きな声が 俺の背中に つんつんしみる | 小室等 | 滝沢耕平 | 小室等 | | 勤続十年の賞状を はげた頭の 会長とやらから 頭上高く 差し上げられた時 俺のつらから 涙があふれた 俺の背中で 俺が笑う ケラケラ 俺が笑う 向学に燃えた 少年の心を 引き裂くように 裸行李 一つ 母の顔を見ずに 雪の夜道を兄と歩いた 男なら志を立てよ 十年辛抱しろ 十五もちがう 兄の言葉に やっとの心で 涙を押えた その日からの 俺の ふるさとは 俺の心に はいった 金に困りたくない そんなちっぽけな気持を 向学心にかえて 持ち続けた 胸を突きさす 陽の道を 肌をも凍てる 夜寒の道を 身をかたよらせ 出前を運んだ 幾年も 年は過ぎても 俺の心に 正月の やって来たのは 幾度 幾度だったか はげた頭の 会長とやらの 「右の者は店員の 模範として……」 大きな声が 俺の背中に つんつんしみる |
翼風よ雲よ光よ 夢をはこぶ翼 遥かなる空に描く 希望という字を 人は夢見 旅して いつか空を飛ぶ 風よ雲よ光よ 夢を運ぶ翼 遥かなる空に描く 自由という字を | 小室等 | 武満徹 | 武満徹 | | 風よ雲よ光よ 夢をはこぶ翼 遥かなる空に描く 希望という字を 人は夢見 旅して いつか空を飛ぶ 風よ雲よ光よ 夢を運ぶ翼 遥かなる空に描く 自由という字を |
赤いクーペ火の山の広がる裾野 ゆるやかにほどける道を モーツアルトが歌ってくれる どこまでも走ってゆきたい サンルーフを開けて君だけをのせて この時代が終わるまで 雲うつすバックミラーに 一瞬に飛び去る時を モーツアルトがよみがえらせる いつまでも走ってゆきたい 地図は破り捨てて君だけをのせて この世界が終わるまで 透き通るフロントグラス その先を誰も知らない モーツアルトもいつかとだえて ひたすらに走ってゆくだけ ほほえみに疲れた君だけをのせて このいのちが終わるまで 止まれないもう止まれない赤いクーペ 悲しみは走りつづける 幸せを連れて | 小室等 | 谷川俊太郎 | 小室等 | | 火の山の広がる裾野 ゆるやかにほどける道を モーツアルトが歌ってくれる どこまでも走ってゆきたい サンルーフを開けて君だけをのせて この時代が終わるまで 雲うつすバックミラーに 一瞬に飛び去る時を モーツアルトがよみがえらせる いつまでも走ってゆきたい 地図は破り捨てて君だけをのせて この世界が終わるまで 透き通るフロントグラス その先を誰も知らない モーツアルトもいつかとだえて ひたすらに走ってゆくだけ ほほえみに疲れた君だけをのせて このいのちが終わるまで 止まれないもう止まれない赤いクーペ 悲しみは走りつづける 幸せを連れて |
東京君ならどこへ行っても きっとうまくよれると そう 信じてるよ そして 東京 東京 僕は残るよ ここに 君 知っているだろう 僕の気持 だからなにも言わないね 最後の 最後まで 車のつづれ織り ぬければ もうすぐだよ 君を見送る そして 見送った空港 君ならどこへ行っても きっとうまくやれると そう 信じてるよ そして 東京 東京 僕は残るよ ここに サヨナラとコンニチハが こぼれそうな駅 もう 君の思いで楽しむ やわらかな影 人の流れの中 朝をみかけた この都会(マチ)を 捨てきれないのは なぜなんだろう 君ならどこへ行っても きっとうまくやれると そう 信じてるよ そして 東京 東京 僕は残るよ ここに | 小室等 | 白石ありす | 小室等 | | 君ならどこへ行っても きっとうまくよれると そう 信じてるよ そして 東京 東京 僕は残るよ ここに 君 知っているだろう 僕の気持 だからなにも言わないね 最後の 最後まで 車のつづれ織り ぬければ もうすぐだよ 君を見送る そして 見送った空港 君ならどこへ行っても きっとうまくやれると そう 信じてるよ そして 東京 東京 僕は残るよ ここに サヨナラとコンニチハが こぼれそうな駅 もう 君の思いで楽しむ やわらかな影 人の流れの中 朝をみかけた この都会(マチ)を 捨てきれないのは なぜなんだろう 君ならどこへ行っても きっとうまくやれると そう 信じてるよ そして 東京 東京 僕は残るよ ここに |
バラはあこがれ永遠の誓いにそむいた心が 君を捨ててゆくときも 隠しきれない悩みを誰にも 打ち明けられないときも バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢 くらしに追われあちこちと街を さまよいあるくときも はらがへっておまけにおけらで 夜風がわびしいときも バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢 バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢 冬が長すぎあしたに小さな 望みももてないときも ひえた心をあたためる為の 友達もいないときも バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢 あなたが聞いてる僕のこの歌を あげましょうあなたに少し あなたのおもいに あなたのあこがれに 香りをつけましょうバラの バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢 バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢 | 小室等 | 早川清至 | ジルベール・ベコ― | | 永遠の誓いにそむいた心が 君を捨ててゆくときも 隠しきれない悩みを誰にも 打ち明けられないときも バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢 くらしに追われあちこちと街を さまよいあるくときも はらがへっておまけにおけらで 夜風がわびしいときも バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢 バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢 冬が長すぎあしたに小さな 望みももてないときも ひえた心をあたためる為の 友達もいないときも バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢 あなたが聞いてる僕のこの歌を あげましょうあなたに少し あなたのおもいに あなたのあこがれに 香りをつけましょうバラの バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢 バラはあこがれバラはあこがれ バラは僕たちの夢 |
私は月には行かないだろう私は月にはいかないだろう わたしは領土をもたないだろう わたしは唄をもつだろう 飛び魚になり あのひとを追いかけるだろう わたしは炎と洪水になり わたしの四季を作るだろう わたしはわたしを ぬぎ捨てるだろう 血と汗のめぐる地球の岸に わたしは月にはいかないだろう | 小室等 | 大岡信 | 小室等 | | 私は月にはいかないだろう わたしは領土をもたないだろう わたしは唄をもつだろう 飛び魚になり あのひとを追いかけるだろう わたしは炎と洪水になり わたしの四季を作るだろう わたしはわたしを ぬぎ捨てるだろう 血と汗のめぐる地球の岸に わたしは月にはいかないだろう |
ごあいさつどうもどうもいやどうも いつぞやいろいろこのたびはまた まあまひとつまあひとつ そんなわけでなにぶんよろしく なにのほうはいずれなにして そのせつゆっくりいやどうも | 小室等 | 谷川俊太郎 | 高田渡 | | どうもどうもいやどうも いつぞやいろいろこのたびはまた まあまひとつまあひとつ そんなわけでなにぶんよろしく なにのほうはいずれなにして そのせつゆっくりいやどうも |
守らずにいられないおまえをみつめていると 私は男らしさをとりもどす おまえの手はひびがきれ おまえのくちびるのわきには 小さなしわがきざまれている おまえの心は日々の重みに 少しゆがんでいるかもしれない けれどおまえをみつめていると 私はやさしさをとりもどす 一日の新鮮さをとりもどす おまえをみつめていると おまえを守らずにいられない あらゆる暴力から あらゆる不幸からおまえを守り こんなにも女らしいおまえを こんなにもゆたかなおまえを 私は愛さずにいられない | 小室等 | 谷川俊太郎 | 小室等 | | おまえをみつめていると 私は男らしさをとりもどす おまえの手はひびがきれ おまえのくちびるのわきには 小さなしわがきざまれている おまえの心は日々の重みに 少しゆがんでいるかもしれない けれどおまえをみつめていると 私はやさしさをとりもどす 一日の新鮮さをとりもどす おまえをみつめていると おまえを守らずにいられない あらゆる暴力から あらゆる不幸からおまえを守り こんなにも女らしいおまえを こんなにもゆたかなおまえを 私は愛さずにいられない |
あげますもぎたてのりんご かじったこともあるし 海に向かってひとりで 歌ったこともある スパゲッティ食べて おしゃべりもしたし 大きな赤い風船 ふくらませたこともある あなたを好きとささやいてそして しょっぱい涙の味ももう知っている そんな私のくちびる…… いまはじめて― あなたにあげます 世界じゅうが声を ひそめるこの夜に | 小室等 | 谷川俊太郎 | 小室等 | | もぎたてのりんご かじったこともあるし 海に向かってひとりで 歌ったこともある スパゲッティ食べて おしゃべりもしたし 大きな赤い風船 ふくらませたこともある あなたを好きとささやいてそして しょっぱい涙の味ももう知っている そんな私のくちびる…… いまはじめて― あなたにあげます 世界じゅうが声を ひそめるこの夜に |
年輪・歯車ふとかれに出あって ふとキスされて ふとかれが好きになって ふとすばらしいとおもって ふとほほえんで ふと大きな声をあげて ふと未来を夢みて ふと美しい生活をはじめて ふと子どもに見とれて ふとかれの変化に気づいて ふと捨てられたことをしって ふと涙をながして ふとひとりぼっちになって ふと身よりをたずねて ふと顔のしわをみつめて ふと眼を閉じて 靴にありついて ほっとしたかと思うと そうズボンがぼろになっている ズボンがぼろに ズボンにありついて ほっとしたかと思うと 上着がぼろぼろになっている 上着がぼろぼろに 上着にありついて ほっとしたかと思うと そうもとに戻ってまた もとに戻ってまた ぼろ靴をひきづって ぼろ靴をひきづって ぼろ靴をひきづって 靴を探しまわっている ふとひとりぼっちになって ふと身よりをたずねて ふと顔のしわをみつめて ふと眼を閉じて | 小室等 | 有馬敲・山之口獏 | 高田渡 | | ふとかれに出あって ふとキスされて ふとかれが好きになって ふとすばらしいとおもって ふとほほえんで ふと大きな声をあげて ふと未来を夢みて ふと美しい生活をはじめて ふと子どもに見とれて ふとかれの変化に気づいて ふと捨てられたことをしって ふと涙をながして ふとひとりぼっちになって ふと身よりをたずねて ふと顔のしわをみつめて ふと眼を閉じて 靴にありついて ほっとしたかと思うと そうズボンがぼろになっている ズボンがぼろに ズボンにありついて ほっとしたかと思うと 上着がぼろぼろになっている 上着がぼろぼろに 上着にありついて ほっとしたかと思うと そうもとに戻ってまた もとに戻ってまた ぼろ靴をひきづって ぼろ靴をひきづって ぼろ靴をひきづって 靴を探しまわっている ふとひとりぼっちになって ふと身よりをたずねて ふと顔のしわをみつめて ふと眼を閉じて |
雨のベラルーシ思い出の街ベラルーシ きみと過ごしたベラルーシ リンゴの花をきみの 髪に飾ったあの日 まるで昨日のことのようだね きみのいない五月の 雨のベラルーシ 思い出の街ベラルーシ きみと過ごしたベラルーシ きみの肩を抱いて 歩いたソージュの岸辺 ゆるされるなら 時間よ戻れ きみのいない五月の 雨のベラルーシ ゆるされるなら 時間よ戻れ きみのいない五月の 雨のベラルーシ | 小室等 | 小室等 | 小室等 | | 思い出の街ベラルーシ きみと過ごしたベラルーシ リンゴの花をきみの 髪に飾ったあの日 まるで昨日のことのようだね きみのいない五月の 雨のベラルーシ 思い出の街ベラルーシ きみと過ごしたベラルーシ きみの肩を抱いて 歩いたソージュの岸辺 ゆるされるなら 時間よ戻れ きみのいない五月の 雨のベラルーシ ゆるされるなら 時間よ戻れ きみのいない五月の 雨のベラルーシ |
かげろうの唄誰にも叱られず 誰にも知られず 誰にも罰せられず 自分だけのものがほしい 何処にでもあって いつでもあって 誰のものでもない 自分だけのものがほしい もしも空のように もしも水のように 土のように そんな 自分だけのものがないなら 一日のうちに生まれて 生きて 死んでいく かげろうに生まれかわりたい 一瞬の愛が 永遠に続き 永遠の愛が 一瞬に盡きる もしも空のように もしも水のように 土のように そんな そんな自分だけの愛がないなら 一日のうちに生まれて 生きて 死んでいく かげろうに生まれかわりたい | 小室等 | 和田夏十 | 小室等 | | 誰にも叱られず 誰にも知られず 誰にも罰せられず 自分だけのものがほしい 何処にでもあって いつでもあって 誰のものでもない 自分だけのものがほしい もしも空のように もしも水のように 土のように そんな 自分だけのものがないなら 一日のうちに生まれて 生きて 死んでいく かげろうに生まれかわりたい 一瞬の愛が 永遠に続き 永遠の愛が 一瞬に盡きる もしも空のように もしも水のように 土のように そんな そんな自分だけの愛がないなら 一日のうちに生まれて 生きて 死んでいく かげろうに生まれかわりたい |
青空に問いかけてほとばしる水の冷たさに 今日がかくれている 見えない太陽に向って鳥たちは歌い おどろいたように地平へとはばたく 答を知らぬきみにできるのはただ 明けてゆく青空に問いかけること 呼びかける声の優しさに 愛がかくれている 小さなほほえみにうずまいて友だちと出会い 悲しみの夜を明日へとめざめる 答を知らぬきみにできるのはただ 明けてゆく青空に問いかけること | 小室等 | 谷川俊太郎 | 小室等 | | ほとばしる水の冷たさに 今日がかくれている 見えない太陽に向って鳥たちは歌い おどろいたように地平へとはばたく 答を知らぬきみにできるのはただ 明けてゆく青空に問いかけること 呼びかける声の優しさに 愛がかくれている 小さなほほえみにうずまいて友だちと出会い 悲しみの夜を明日へとめざめる 答を知らぬきみにできるのはただ 明けてゆく青空に問いかけること |
雨が空から降れば雨が空から 降れば オモイデは 地面にしみこむ 雨がシトシト降れば オモイデはシトシトにじむ 黒いコーモリ傘をさして 街を歩けば あの街は雨の中 この街も雨の中 電信柱もポストも フルサトも雨の中 しょうがない 雨の日はしょうがない 公園のベンチでひとり おさかなをつれば おさかなもまた 雨の中 しょうがない 雨の日はしょうがない…‥ しょうがない 雨の日はしょうがない | 小室等 | 別役実 | 小室等 | | 雨が空から 降れば オモイデは 地面にしみこむ 雨がシトシト降れば オモイデはシトシトにじむ 黒いコーモリ傘をさして 街を歩けば あの街は雨の中 この街も雨の中 電信柱もポストも フルサトも雨の中 しょうがない 雨の日はしょうがない 公園のベンチでひとり おさかなをつれば おさかなもまた 雨の中 しょうがない 雨の日はしょうがない…‥ しょうがない 雨の日はしょうがない |
お早うの朝ゆうべ見た夢の中で ぼくは石になっていた 見知らぬ町で人に踏まれ 声を限りに叫んでた 夜の心のくらやみから 夢はわいてくる さめても夢は消えはしない けれどお早うの朝はくる ゆうべ見た夢の中で ぼくはきみを抱きしめた はだしの足の指の下で 何故か地球はまわってた 夜の心のくらやみから 夢はわいてくる 夢には明日がかくれている だからお早うの朝はくる 夜の心のくらやみから 夢はわいてくる 夢には明日がかくれている だからお早うの朝はくる だからお早うの朝はくる | 小室等 | 谷川俊太郎 | 小室等 | | ゆうべ見た夢の中で ぼくは石になっていた 見知らぬ町で人に踏まれ 声を限りに叫んでた 夜の心のくらやみから 夢はわいてくる さめても夢は消えはしない けれどお早うの朝はくる ゆうべ見た夢の中で ぼくはきみを抱きしめた はだしの足の指の下で 何故か地球はまわってた 夜の心のくらやみから 夢はわいてくる 夢には明日がかくれている だからお早うの朝はくる 夜の心のくらやみから 夢はわいてくる 夢には明日がかくれている だからお早うの朝はくる だからお早うの朝はくる |
比叡おろし風は山から降りてくる レタスのかごをかかえて 唇はくびれていちご 遠い夜の街を越えて来たそうな うちは比叡おろしですねん あんさんの胸を 雪にしてしまいますえ 風は琵琶湖に落ちてくる 北山杉を下に見て 夕焼けはよそゆきマント 光る銀の靴をはいていたそうな うちは比叡おとしですねん あんさんの胸を 雪にしてしまいますえ 風は今夜も吹いている 死んでは駄目よといいながら さよならは小さなみぞれ そっと京都の闇に 捨てて来たそうな うちは比叡おろしですねん あんさんの胸を 雪にしてしまいますえ うちは比叡おとしですねん あんさんの胸を 雪にしてしまいますえ | 小室等 | 松岡正剛 | 松岡正剛 | | 風は山から降りてくる レタスのかごをかかえて 唇はくびれていちご 遠い夜の街を越えて来たそうな うちは比叡おろしですねん あんさんの胸を 雪にしてしまいますえ 風は琵琶湖に落ちてくる 北山杉を下に見て 夕焼けはよそゆきマント 光る銀の靴をはいていたそうな うちは比叡おとしですねん あんさんの胸を 雪にしてしまいますえ 風は今夜も吹いている 死んでは駄目よといいながら さよならは小さなみぞれ そっと京都の闇に 捨てて来たそうな うちは比叡おろしですねん あんさんの胸を 雪にしてしまいますえ うちは比叡おとしですねん あんさんの胸を 雪にしてしまいますえ |
いま 生きているということ生きているということ いま生きているということ それはのどがかわくということ 木もれ陽がまぶしいということ ふっと或るメロディを思い出すということ くしゃみをすること あなたと手をつなぐこと 生きているということ いま生きているということ それはミニスカート それはプラネタリウム それはヨハン・シュトラウス それはピカソ それはアルプス すべての美しいものに出会うということ そして かくされた悪を注意深くこばむこと 生きているということ いま生きているということ 泣けるということ 笑えるということ おこれるということ 自由ということ 生きているということ いま生きているということ いまどこかで兵士は傷つくということ いまどこかで産声があがるということ いまどこかで星は流れ いまどこかで虹が立ち いまどこかで火は燃えること いま生きているということ いまだれかが旅立つということ いまだれかがだれかをみつめ いまだれかが決意すること いまだれかが問いかけて いまぼくらは歌うこと いま生きているということ いま地球が廻っているということ いまナイフはきらめくということ いま子兎が跳ね鯨はまどろみ いま種子はまかれ石は彫られ いまぶらんこがゆれていること 生きているということ 鳥ははばたくということ 海はとどろくということ 夜はあけるということ 風が立つこと 静けさということ いま…いまが過ぎてゆくこと 生きているということ いま生きているということ 人は愛するということ あなたの手のぬくみ いのちということ | 小室等 | 谷川俊太郎 | 小室等 | | 生きているということ いま生きているということ それはのどがかわくということ 木もれ陽がまぶしいということ ふっと或るメロディを思い出すということ くしゃみをすること あなたと手をつなぐこと 生きているということ いま生きているということ それはミニスカート それはプラネタリウム それはヨハン・シュトラウス それはピカソ それはアルプス すべての美しいものに出会うということ そして かくされた悪を注意深くこばむこと 生きているということ いま生きているということ 泣けるということ 笑えるということ おこれるということ 自由ということ 生きているということ いま生きているということ いまどこかで兵士は傷つくということ いまどこかで産声があがるということ いまどこかで星は流れ いまどこかで虹が立ち いまどこかで火は燃えること いま生きているということ いまだれかが旅立つということ いまだれかがだれかをみつめ いまだれかが決意すること いまだれかが問いかけて いまぼくらは歌うこと いま生きているということ いま地球が廻っているということ いまナイフはきらめくということ いま子兎が跳ね鯨はまどろみ いま種子はまかれ石は彫られ いまぶらんこがゆれていること 生きているということ 鳥ははばたくということ 海はとどろくということ 夜はあけるということ 風が立つこと 静けさということ いま…いまが過ぎてゆくこと 生きているということ いま生きているということ 人は愛するということ あなたの手のぬくみ いのちということ |