とた
脱毛のPR依頼のDM、やめてください。受けませんから。
2025年3月25日に“とた”がニューアルバム『Sebone -脊髄盤-』をリリース。2023年9月にリリースした「カメラロール」以降のシングルと、未発表曲「寄り道」、そして吹奏楽アレンジを施した大ヒット曲「紡ぐ(Wind Orchestra Ver.)」、さらに人気曲「ブルーハワイ(Tomggg Remix)」「予感(Cwondo Remix)」のRemixを加えた、全15曲が収録されております。
さて、今日のうたではそんな“とた”による歌詞エッセイを3週連続でお届け。第2弾は、収録曲「 脱毛 」にまつわるお話です。ふいに目に入った、脱毛PRに対する猛烈な違和感。思考が自分自身へと向かったとき、改めて問い直される“ひとに届く”ことの意味とは…。
いつもおしゃれでかわいいな~なんて画面越しに見てた人が、いきなり脱毛のPRを載せ始めた。皮膚科の待ち時間でそれを知った私は、ショックのあまり蕁麻疹出る!と思った。
サカナクションのショックが頭の中をひとしきり流れた後、メモのアプリに書いて脳内整理しようとする。
興味すら無い人ならどうでも良かったのに!PRであることを隠そうとする姑息さも見ていられない!そもそもさァ!!毛が生えていることに危機感を煽るような文言やめようよ!!あなたはどうせ通ってないくせに!!!清潔感より誠実さが足りていないんじゃない!!!!??!!?!
指が猛スピードで走り抜けた頃、名前を呼ばれて我に返る。お会計を済ませた私は、帰路に着きながら悶々とした気持ちを晴らせないでいた。
色んな仕事があって社会が回るようにできてるってことくらい分かるけどさ、お金のために信用とか色んなものを失うようなことしないでいたい。
こんなこと、わざわざ歌にしなくてもいいのかもしれない。だけどこわくなったんだ。
自分も聴いてくれる人が1人ずつ増えてたはずなのに、ある時から桁が省略されるようになって、本当に画面の向こう側に人がいるのかって不安になったりした。
人に届いてほしくて歌ってるのに、ただの大きな数字みたいになった気がしてこわくなったんだよ。
だからまあ、この曲は自戒でもあります。
ちゃんと人がいて、そこには気持ちがあるってことを覚えておきます。
歪んだ気持ちのまま弾き殴りました。心臓に毛を生やして、私も図太く歌います。
<とた>
◆紹介曲「 脱毛 」 作詞:とた 作曲:とた
◆ニューアルバム『Sebone -脊髄盤-』
2025年3月25日発売
<収録曲>
01.なんとも思ってない
02.滅亡
03.neko
04.五月病
05.あげない
06.脱毛
07.薔薇の花_Sebone
08.螺旋