片倉三起也作曲の歌詞一覧リスト 301曲中 1-200曲を表示
曲名 | 歌手名 | 作詞者名 | 作曲者名 | 編曲者名 | 歌い出し |
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吾君想う故に吾在り生き霊となりてALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 瞼を抉ろうと 見えるのは同じもの まっすぐ立ってますか 現し世の その わたし 眠るあなたをまた 見下ろしてるの 月を背に影も曳かず たゆたう幻のように 腕もなく足もなく なお指もなく それでもわたし あなたに触れているでしょ 全身全霊 在るのが恨みなら 爪も毒 染めるのに 左の胸の下 溜まる愛 その血だけ 消えた恋を 捉えていられるほど 記憶は意味を持たない 人が生きる場所は何処 今はここでも行方は もうどこにもなく こうしてわたし あなたのそばを巡って 流水落下 月を背に影も曳かず たゆたう幻のように 涙もなく熱もなく なお息もなく それでもわたし あなたに触れているのよ 全身全霊 |
わたしは慾望という名の處女ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | もしもココロが 臓器みたいに この肉体から 取り出せるなら あなたに渡すのに わたしが独り老いても それは何も知らぬまま 氷のガラスの中で 煙りもせず泳いでいる 脚を開けぬ 人魚のように そうして守りたい たった一度の想いなの もしも背骨が 突き破るように トゲ生やして伸び 肌覆うなら わたしはわかるのに おのれの祈りの痛み 叫ぶこともしたでしょう 恐れの切尖に触れ 流すことが赦されたら 清らかな血で 生まれ変われた 抑えた想いはもう 割れない卵で腐るの |
私の薔薇を喰みなさい![]() ![]() | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 茨の茎を伸ばして撓めて 私に零して 雫のひとひら 終焉を知ってなお 咲き急ぐ莟のように 生身の心臓は 柩を這い出る 少女という証 紅繻子の骨が鳴く 奪いに訪なえ 堕罪の指よ 闇は月 棘は蜜 あやすもの 綴ざされた眼は蛹 羽化する夢を見て 光の萼を捲って探って やさしく包んで 瞬間の季節(とき)を 薇(らせん)の先へ昇って手繰って 初めて触れ合った 場処が開かれる 吐息の熱さで 私の薔薇を さぁ喰みなさい 違えぬ約束は 甘やかな血を分ける 腐植に沈める 美惑の舌で 翅根を脱ぐ 皮膚を剥ぐ 痛みなき 交じわりに意味はない 欲しいならば奥へ 荊の枝を絡めて解いて 私を散らして 滴にひとひら 心の縁を抉って潜って 大事に抱きしめて 留まることなど できないとしても あなたの薔薇で あぁ眠らせて 生きてることを 知ったばかりでも 光の膜に溺れて眩んで 私は埋もれる 盛りの繁みに 薇の先へ昇って手繰って 最後に触れ合った 場処が溶けてゆく 涙の重さで 私の薔薇を さぁ喰みなさい |
私の心は語る薔薇の御胸を葩の御身をALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 目蓋を閉じれば 私のからだは 真珠の芽を持つ 一本の茎 しずかに翡翠の 血は流れ巡り 絡み合う蔦となって 伸びてゆく 馨しい夜に 育った蕾は 明日の朝には 綻ぶでしょう ひとつまたひとつ 大輪の花は 世界を春に変える さあ乙女よ 手折って その髪に 飾りなさい そして愛しい人の元へ 知っているの誰よりも 恋の切なさ だからこんな美しく 私は咲くの 月光に抱かれて 葩びらが宿す 雫は大地への 贈り物なの すべてが息づく 森も野も風も 深い薫りを纏い お城では舞踏会 王子の手で 実りましょう その真実の愛のために 知っているの何よりも 恋の悦び ただ一夜の命でも 甘やかに散る さあ私も 目覚める 太陽の腕の中 おとぎの夢 聞いてくださる? 感じている今もまだ 恋の切なさ だから最後の時まで 綺麗に咲いて もう忘れていいのでしょう | |
わが臈たし悪の華![]() ![]() | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 濁世は鬼 正義は何ぞと 問うまえに抗えよ悪徳の華 偽善の夢視し目には目を差し 生も邪も分かたれることなし 光は絶え胎児のように 君は眠る闇の子宮 孤独こそ愛おしい 唯一の味方となるだろう ひとりひとり血汐にまみれ この時代に生まれ落ちた 選ばれし皇子らよ 戦いこそ祝筵 ああ我は麗し 全智 愛の母 君を産む この乳に育みしものは 地獄の同胞 黙示の印 真理は何ぞと 知りもせず埋もれし隠匿の種 諸刃の剣抜く刃には刃を向け 守るべきものだけを信じて 有るがままに君は君を放て 断末魔の叫びを浴びて 爛熟せしこの世界に 呑み込まれ意を殺がれ ただ生きる屍の群れ それは君が踏みしだくもの 哀れむことは易けれど 救われず掬われる 裏切りの人の道 ああ我は臈たし 美徳 母の愛 君を喰む この腹に孕み続けるは 異形の翼か 獄司の錠 真実は在りや 探せども果てもなし混沌の檻 審判の矢射る手には手を触れ 虚と実が折れ曲がり交わる 夜明けるまで君は君に淫す 盛れよ咲けよ 散り急ぐことなかれ 黙示の印 真理は何ぞと 知りもせず埋もれし陰徳の種 諸刃の剣 抜く刃には刃を向け 守るべきものだけを信じよ 濁世は鬼 正義は何処と 問うよりも咲き誇れ悪徳の華 偽善の夢視し目には目を差し 生も死も境界はあるまじ 最期の刻 君は君に殉じ すべてを抱き 悟らん | |
わが恋は月光に散りぬALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | だらりの帯 緋毛氈 ひとり雛遊び 手毬追って庭の隅 夕暮れの木蔭 わたしは現る 儚い女(ひと) 闇が揺れて はらはら舞うのは 桃の花 哀しい瞳は誰 こんこん子狐 白き影 零れ落ちる涙が綺麗 小さな胸の奥で感じた あれから幾年が過ぎ ひとり雛飾り 変わらぬものの尊さ 変わりゆくわたし せめて優しい 少女の時 思い出そう きらきら手鏡 映るのは 淋しい瞳の闇 ゆらゆら宵待ち 恋の花 月の晩だけ そっと咲いて 朝焼けの光に凍える はらはら舞うのは 桃の花 あの日の瞳はわたし ゆらゆら散るのは 恋の花 月の輝きに死す こんこん子狐 白き影 零れ落ちる涙は帰る 夢が夢でいられた頃に | |
若気ノ至リALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 子どものままで ずっといるって思ってた 悪ガキも最早若き ウェルテルさまの悩みヨ ハアトのギザギザは 消えない傷痕さ 大人になる自分に渡せ 青春の形見と はじめはまだ 海のもの山のものともつかない だけど早く 君のもの貴女のものになりたい しずんでゆくハイになる 若気ゲゲゲノ盛リ 禅問答おれはいったい何者 腐った林檎です ナイフも錆びるほど 種埋めた硬い芯は 皮破り弾ける いつかきっと 昇りつめ勝ち組の下剋上さ 今は美しい胡蝶たちと 見る夢だけれど しずんでゆくハイになる 若気ゲゲゲノ至リ 色即是空いかに生きようとしても | |
若い死者からのレクイエムALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 蒼い皮膚の上に滲む 赤い流星のような血を見て 君は何を想う その心にある 目には出来ぬ疵口の さらに深い痛みと 幻の恐怖 あまい麻酔をあげる もう誰もいない夜 そっと囁くように 声を絞って したたる一滴 今から眠れる 君の闇の中へ 光の出口を ねえ 見つけて 欲しいから もしも世界に醜さが なかったら人は幸福だろうか 影の底で 悶え苦しんで 耐え難き寂しさとを 越えてこそ知っていく 透明な感情 そんな 命をあげる これでもう手放せる とても少ないけれど ぼくが覚えた 笑顔の数も これから目覚める 君の明日の日々へ 君に 死んじゃう前に 出逢えていたらよかった どんな孤独もきっと 払ってくれた あたたかな手を こんな強い温もりを 持ってるから やさしい麻酔をあげる もう誰もいない夜 そっと囁くように 声を絞って したたる一滴 今から眠れる 君の闇の中へ 光の出口で ぼくも 消えて 逝けるから | |
Rose MoonALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | ああ 逢いたくて 恋の歌さえずる カナリア 吐息の檻の中で 翔び立つことも出来ない じゃあ おやすみと 急ぐように電話は途切れ あなたの香に似た 冷たい闇が降りるわ 恋しさに負けそうになる 奪いたい あなたを 微笑みや言葉や愛 わたしの知らないものから ああ 逢える日の ときめきは 茨の羽根なの 素肌に刻むように あなたを抱きしめるでしょう 心まで裸になれる 瞬間をください 薄紅の薔薇になって その胸の中に 散りたい 恋しさに負けそうになる 壊したい あなたを 想い出や未来や夢 わたしだけ見えるように 心まで裸になれる 瞬間を ください 薄紅の薔薇になって その胸の中に 散りたい その胸の中で 散りたい | |
ローズ家の双子達ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | きらきらと歩くのよ フリルのパニエ 花散らすように翻しながら ああ可憐 どこまでも くるくると踊る影 レエスのパラソル 白い靴の下で回る 回転木馬の地球 世界はローズガーデン 蕾付けたアーチつづく くぐるたび絡みつく 翡翠のツルとトゲが 何度も春は来る わたしたちは成長する 甘い血を吸いながら 咲く紅ばらと同じように 清く美しく ちょっぴり意地悪く 女の子に生まれたのなら りんりんと歌うのよ シャム猫抱いて リボンの首輪に鎖はいらない ああ高貴 自由なの らんらんと輝ける瞳が選ぶ 綺麗なものだけを喰んで このココロは生きている 唱える花言葉 わたしたちは知っているの どれほど光満ちる 未来(あす)より今が幸せか めくる包み紙 かじる砂糖菓子 味見をするより食べきって くらくらと恋をする シルクハットのウサギ 飛び出して行方不明なの ああ無情 戻らない はらはらと泣いてみる こぼれるハニー 濡れたくちびるはベエゼと 嘘つくためにあるけど 胸にある紋章は 永遠のばら きらきらと歩いてく フリルのパニエ 花散らすように翻しながら ああ可憐 どこまでも くるくると踊る影 レエスのパラソル 白い靴の下で回る 回転木馬の地球 りんりんと歌うのよ カナリアのように 銀の篭は月の光ゆく舟 ああ優雅 渡りましょう らんらんと輝ける瞳は宿す どうか今はまだ綺麗なものだけ 神さま見せて | |
Lolita in the garretALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | アトリエの窓辺から ルドン・ブルーの空こぼれ 床(フロア)を塗りつぶす 夜明けまえ去った人 広いシーツは冷たく 変わらぬ朝を包む tu sais, je t'aime この次は どこか私を連れ去って まだ知らぬ自由を覗きたいの 大人のずるさは 知ってるけど 描きかけの自画像と 鏡に映した顔は 夜毎に かけ離れ 恋だけで 息をする わたしは泡沫の日々 浴室で沈めたい tu sais, je t'aime 会えるまで あなたを学びつづけよう カフェ 地下鉄 美術館 どこにいても あなたの視線で なぞってるの tu sais, je t'aime すぐに来て どうかわたしを連れてって 何もかもきらめく その場所へ Monsieur, どうして愛は 移ろい人を変えるのか 汚れない想いが 真実か すべてをあなたに 教えて欲しい | |
LolicateALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 溢れ出す零れてく 處女めいた証を グロテスクにくねった 枝と根の先 絡まり伸びて おまえたちが待つのは 実を生さない莟 エロスのように舞い降り 月は乾いた土を湿らせ 埋もれそうな足首 引き摺り込もうとするだろう “此処”は果てしなく続く まぶた伏せても (夢ニ喰マレ) たとえ生きても (呑マレテモ) 助けて欲しいと叫ぶ前に Mes Demoiselles 私の後を 恐れず付いてくるがいい 光が癒せぬもの抱え 生まれ堕ちた者たちよ 醜い世界(ウツツ)の眩さ どうして傷つかぬだろう 罅入る眠りの繭そっと 銀の針 絹の糸 縫い閉じて 抱きしめよう ……… グロソラリアの祈り 異言の歌に 魂慄え 千と繋がれるより ひとすじ渡し合う唾液 “いま”はいつか消えてゆく だけど終わらぬ (崩レソウニ) たとえ死んでも (軋ム骨) もう戻れないと知っていよう Mademoiselle 私はかつて 儚いおまえだったのだ 穢れを纏ってなお 掬い取らんとする純潔よ 美しい 私は暗黒(noir) 闇へと目合った女 こころが身籠もり慈しむ 愛おしい 清らかな すべての乙女らよ ……… Mes Demoiselles 私の後を 逸れず追ってくるがいい 光を湛えてなお尽きぬ 涙を翅根(つばさ)に変えて 醜い世界の眩さ どうして傷つかぬだろう 罅入る眠りの繭そっと 銀の針 絹の糸 開かせて さあ 溢れ出す零れてく 處女めいた証を | |
LOST CHILDALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 虚像(うそ)こそ真実と 画面がささやく 蛹のベッドは 背骨が軋む ぼくたちは 強くなりたい 人は争うことばかり 都市は怯える人だかり キレイなふりして お家に帰るの ギブスの翼が 肩に食い込む わたしたち ひとりがこわい 日々は解せないことばかり ママの小言は神がかり | |
鹿鳴館ブギウギALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 斎藤聡 | この手をさあ お取りあそばせ 共に滑り込む カドリールは 黎明(よあけ)が来ても 終わることない 次々変わるお相手 目が廻りそうだわクラクラ 心移り幾度まで許されて? 祭り事は 夜毎に練られる 深窓の懈怠の長椅子で 咲かせよ 大輪の菊を 民(ひと)の妬みを身に浴び 破滅を恐れるほど命短し 続けましょ ワルツは笑劇(ファルス) お国育ちが顕著で 舶来のお衣裳の皆様せめて ご自分の御足で 踊りなさいませ 円卓には 赤葡萄酒と禁断の果実 誰も思う 明日のことなど どうでもよいわ こんなふうに優美な刻が 過ぎてくのなら安泰 すべてはわたくしたちだけの為に 政略も謀反も茶番劇 犬にでも 食わせてしまいましょ あふれる 一輪に花弁 多情の相に身は浮き 止ん事無き生まれゆえ幸は軽し 仮面なしでもマスカレイド 本音どこに隠しても 見え透いた世辞上手 あなたはどうぞ ご自身の御言葉で 口説きあそばして 咲かせよ 大輪の菊を 民の憎しみ身に受け 華麗なる一族の命麗し 続けましょ ワルツは笑劇 お国訛りが顕著で 舶来の礼服の皆様せめて ご自分の御足で お立ちなさいまし |
六道輪廻サバイバルALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | この肉体朽ち果てて 蟲棲む土となっても 追憶の粒子たち 卵となり蝶となる また死んでまた生まれ 君と出逢えるだろうか 違わずに交じる指 火を点せ曲がり角 六道ヶ辻 地獄谷堕ちて悪行の数 饑えど渇けど減らず餓鬼の河 畜生這う行方に外道みち 猛者ども夢亡き修羅阿修羅 浸す闇のsurvivalism 月光観音が導く 苦艱彩り一世の極色 童子昇天羽衣の五衰 脳内からamphetamine 動脈へと紡ぐ極楽 この世でもあの世でも 閉ざされた“現在”のように 手探りで前を向く ぼくらは独りのまま また生きてまた死んで 何処へと続くのだろう 巡り合う渡り合う 迷い途 鬼ばかり 六道輪廻 いまのうちに出来るだけ その手を強く握っていよう 光と影今生過去未来 皇子と巫女前世現世来世 戀うる限り無きnirvana 悟るべきものは幻想か この五臓 流れ果て 蓮(はな)咲く水となっても 霊魂の抜け殻は 雨となり空(くう)となる また生まれまた死んで 君と出逢えるだろうか 逝き違う擦れ違う うつそみは転げ墜ち 六道ヶ坂 いまのうちに出来るだけ 君をもっとずっと抱いていよう この世でもあの世でも 閉ざされた“現在”のように 手探りで前を向く ぼくらは独りのまま また生きてまた死んで いつまで続くのだろう 巡り合う渡り合う 迷い途 鬼ばかり 六道輪廻 この肉体朽ち果てて 蟲棲む土となっても 追憶の粒子たち 卵となり蝶となる また死んでまた生まれ 君と出逢えるだろうか 違わずに交じる指 火を点せ曲がり角 六道ヶ辻 この瞬間に適うだけ 君を強く抱きしめていよう | |
朗読する女中と小さな令嬢ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 最後の朗読をしましょう お嬢さま いつものように暖炉の前 人形抱き 凭れ お聞きなさいませ 妖精 スミレ 冠 お城 きれいで気高い王女なら 茨の鎖に巻かれても かならずや ほどかれる お屋敷 嵐 オオカミ 暴動 木の棒 打たれて叫ぶのは 火の粉に 焼かれて呻くのは 誰でしょう おいたわしい 夜毎お聞かせした 童話を お嬢さま いつまで憶えておられよう 私はもう今宵限り 忘れます 夜明けには黒い 馬車が迎えにくる あなたの一族 を乗せるために 止められない物語 歯車を回し | |
Royal Academy of Gothic LolitaALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 忘れないわ 鉄の門をくぐり おそるおそる 階段のぼった日を ときめく胸に抱いた 百合の紋章の 許可制の手紙 描かれざる地図 孤独だった だけどいい子でいた そんなわたし 神さま見ていらした 初めて自分の居る 場処を見つけたの 静かに頷き 微笑む仲間も 共に あらん 麗しのひととき 着飾って 薔薇の春 白い肌に 染まる紅 陽の光が 少女の頬に 恋した証 わたしたちの 未来を試すため 魔女の森が お城の裏に繋る 妖かし見せる媚薬 抗えるものは 大事に育てる 清らの一滴 迷う 小径 引き返せないなら 纏いましょう 闇の冬 未知の祈り 沁みる影 凍った月も 聖なる歌で 溶かせるように 着飾って 薔薇の春 白い肌に 染まる紅 この光はけして消えない 纏いましょう 蝶の夜 また目覚める 夢の庭 遠いいつか 手を取り戻る 再び此処へ |
蓮華幽恋ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 夜気を浸す 蓮の池に 月は傾れ 留まる 生まれてきて 今初めて 静寂という 無を知ったの あなたの首で やさしく舞った この指は 心から生えて咲く花 溢れる水も 泥濘るむ泥も 混じり合い引き合って 光を渡す けれどみんな 涸れてゆくのなら そこはふたりが 生きる場処では ないでしょう わたしにはもう 石畳を踏む跫音さえない 聞こえるのは 笑うような 碧いつぼみ 開いた音 あなたの肩を 抱き掻き抱く この腕は 鞘のない生身の白刃 恋しい人よ その首の根に 刻み込む 傷の痕 蓮華の刺青 たとえ来る世 消えず残っても 思い出さずに 見つけてください わたしを あなたの上に 頽れ燃える この骨は 埋もれて空を見ぬ茎 愛しい人よ 目覚める間 紅炎の夢を視る 散華の子宮 きっと来る世 出逢えたときには 思い出すでしょう あなた次はその腕で 殺めてください わたしを |
恋愛分子ガストロノミーALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 初めて口にするのよ 目の前 饗されてくキミ カトラリィ必要ない 触手を伸ばす まなざし煮詰めて ヒトミ融ろけそう 充分まだ熱いうち 瞬間に凍らせ閉じ込め 絶頂の絶品なる 心臓(ハート)のエキス 白衣のドレスを 汚す果汁さえ 芸術的(アーティスティック)だわ 盛られてキュイズィーヌ 迷い選ぶアラカルト 恋して美食学(ガストロノミー) 学べお食べ 閉ざされた厨房から 追求しましょう 二度と並べられぬメニューを ふたりは分離されつつ 混ぜ合う組み替えられて 斬新かつ伝統的 秘蔵のレシピ 食物連鎖で つながりあうほど 優しき捕食 召しませエスプーマ 泡のようなアムールを 美味しい化学(ケミストリー) 炙りだして たった一匙 真実 呑み込みたいのよ この身甘く果てる時まで 盛られてキュイズィーヌ 迷い選ぶアラカルト 恋して美食学 学べお食べ 閉ざされた厨房から 解明しましょう 二度と並べられぬ刹那を | |
RED WALTZALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 蘭の華を愛でるように あなたの舌が 呼びつづけた私の 名前は 偽りだったの 暗躍する影に 心を売った女 どんな命も草花のように 散らす冷たい指を持つの たったひとつ 怖いものがある この手を狂わせるは 恋 胸元 隠した毒 また一夜 躊躇わせ 何故あなたは 疑いもしない 優しい眼差しなの だめ これ以上見つめないで 抱きしめて ただふたり踊りましょう 私が黒い手套 静かに外すまで 汚れたこの街で 唯一美しい夜明け 輝くひかり受けて 生まれ変われたらいいのに 激動の時代は 人々の人生を 巻き込んでゆく 軋む歯車 止める事などできないのよ もうひとつも 怖いものはない この手が揺らぐのなら恋 恋した それが証し 靴元へ 落ちる小壜(びん) もし平和という世の中なら 幸せ 巡らせてく愛 愛するだけの為に 生きられた でも此処で踊りましょう けして終わることない 最後のワルツを いまあなたが 私の手を取り 指へと 嵌めるものは 赤 真っ赤な 朝焼けと同じ色の指輪なの? ああどうして 気づいていたでしょ 強くて いけない人 だめ これ以上動けないわ 抱きとめて あと少し この瞳が あなたを映したまま 静かに閉じるまで |
令和燦々賛歌ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | AKIRA SAITO | 季節 巡りゆく 令月 冴えて 和み風 木々揺らし 紅白の梅(はな) 匂う 麗し時代は馬車に乗り 夜明けを駆け抜けやって来た 天馬のたてがみ羽根飾り 空の彼方には 虹の橋が掛かる 期待と希望乗せて 渡して行きましょ 後戻りは Non!Non! 時に 招かざる 客も 来たり 失敗も あるけれど おもてなし 得意技 爺さま婆さまお大事に 子供は元気に育てます 上級下級は富でなく 真心の量で 決めていただきたい 同じではないみんな 喧嘩もするけど ご批判より Oui!Oui! あなたが わたしが 生まれたこの場所 愛していくのは 素敵なことじゃない? 健やかなる日も病める日も まだまだ続くよどこまでも だけども己の行く道は いつでも自分で 決めていいのだから そうよそれが本当の 豊かな理由で 幸せの証し いつか今を 恋々 |
令嬢薔薇図鑑ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 召シマセ 艶薔薇 ヨリドリミドリ イロトリドリニ わたしたちを束ねて 絹のリボン結けば 着飾ったドレスも霞むわ 紳士の腕のなかで うっとりと開くのよ どんな甘い恋さえ敵わない 楽園のイヴも 太古の女王も 眠る姫君も皆 わたしを愛したの 馨しく交歓しましょう 仄かに染まる指は舞って花びら たおやかに包んだ夢は いつか溢れる蜜のように 黄金に満ちる 世界は美しい 画家たちは競うように この姿を描いた 文士たちは言葉に留めた 歴史浸す悲劇や 戦場の荒れ野にも 静かにわたしたちは薫る 甲冑の少女も 非道の悪女も 乞食の娘も皆 わたしを抱きしめた 触れあって交感しましょう 哀しみ恐れ祈り すべて分け合い 熟みながら真っ赤な棘は 傷つく胸を塞ぐために 巻き付いてゆく 契りの一刺しを 召シマセ 艶薔薇 ヨリドリミドリ イロトリドリニ 馨しく交歓しましょう 緑の茵 月の侍る揺りかご やわらかに夢を喰むのは 厳かに血の通う蔦と天鵞絨の舌 秘めやかに交配しましょう あなたは生まれ変わる 新種の薔薇に 愛惜しく種を蒔きましょう どんな時代(とき)でも わたしたちが咲き添う限り 世界は美しい | |
輪廻闇妖散華ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 風が散らばる 雲が裂かれる 月は欠けもせず 神獣鏡 宿す闇 君謡う声音へと 女人が舞い降りて 羽衣脱ぎ捨てて沐浴す 滴弾くは白尾 花を食らうは牙 妖の影 日蓋に映らんか 私はいつも此処に 此処にいる 君のすぐ前に どんなモノに姿を 変えたとて 君のすぐそばに この世とあの世を行き交う吾等に 安息の地はなくも 刻が重なる 空(くう)が罅入る 城に灯なく 天守閣 棲まう夜 君が吹く笛の音に 鬼が来たりて哭く 草陰に満つる黒い涙 怪異なる容(かんばせ)に 夢の香の名残を 覚えるだろう その手は触れもせず 私はいつも此処に 此処にいる 君のすぐ前に どんなモノに姿を 変えたとて 君のすぐそばに 私はいつも此処で 此処で死す 君の目の前で たとえいくど命を 得たとても 君のそばで死す この世とあの世を行き交う吾等に 安棲の地はなくも | |
龍驤-RyujouJAM Project | JAM Project | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 輝き放て 人の魂(こころ)よ 炎(ひ)の鳥の如く 満ち足りる月 暗黒の闇 どちらが世界を 創り上げる 流れに 任せるまま 生きるは 易しくも 気づけば 歩みを止めて 足元 見つめている 水面に 映る姿 鎮まる 波紋(なみ)の上 広がり 荒れゆく空を 背負うように 天にも地にも つながっている この身は 鼓動を謳う 蜷局(とぐろ)をほどけ 熱き想いよ 緋の龍の如く さあ駆け昇れ 果てなき場処へ 永遠なる明日が 導くだろう 未だ見ぬ 己が 生まれる 瞬間を 孤独を 重ね合って 叫びを 分かち合う 運命は やがてわれらと 交わり 開かれよう 胸へと 突き刺さった あらゆる 感情が 血に染(そ)む 鱗となって 剥がれ舞う 最後に残るものが清らな 愛だと 信じていよう 輝き放て 人の心よ 不死鳥の如く 満ち足りる月 暗黒の闇 どちらも世界を 創り上げる 彷徨う 嘆きも 祈りも 埋めながら 高みは既に 翼の先 蜷局(とぐろ)をほどけ 熱き血汐よ 緋の龍の如く さあ辿り着け 果てなき場処へ 永遠なる明日は 導くだろう 未だ見ぬ「僕ら」が支える その時代(とき)を 生きとし生ける者たち この世 命こそが 神 |
リュウコウセカイALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 甘いキスでウイルス 華美をまとう生贄(サクリファイス) 屠られ仔羊(ヒツジ)は死を憶えてる アノ世のハヤリゴトは ジゴクゴクラク問わず 絢爛豪華極彩 永劫 コノ世はハヤリスタリ 目まぐるしく堕落の 虚栄欲望倦怠 発展 瓦礫のランウエイ ギプスで歩いて ガラスの花びら噛み切る口笛 星屑の井戸へと 沈んでく笑顔はキレイ? 君にもっとステキな服を着せてあげるわ さあ過去は脱ぎ捨てて仕立て衣裳(オートクチュール)を 最先端モードショウ色狂いのお針子 仮縫いモデルは壊れたdoll 巡ル流行世界 アタシタチノ夜ハ明ケズ 真の闇は純白 生まれ変わり白蛾(ガ)の群れ 月を吸って街の灯りへ 眠れる少女の悪夢に止まって 歪んだ真珠の卵を産み付け 黒い翅のマツゲそっと 羽ばたかせる 目覚め あなたもっとステキな夢で痺れさせるわ さあカラダ投げ出して美性感染(ビューティフルパンデミック) 甘いキスでウイルス 華美にまとう犠牲(サクリファイス) 完治の見込みはマイナスのZERO 迫ル流行前線 ケシテ逃ゲラレハシナイ 誰の耳も知らない歌に合わせ踊ろう 脳は薔薇になって散って赤色幻覚(ファンタジー) 逸れないで浪漫(ロマンティック) 飾り傷の過激(ドラスティック) 逆しま天使は死を見つめてる 君にもっとステキな服を着せてあげるわ どんな未来にも染まる花嫁衣裳(ローブドウマリエ)を 時代遅れモードショウ色狂いのお針子 お手本モデルは生きてるdoll ソシテ不易流行 アタシタチノ夜ハツヅク | |
陸と海と空とALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 歩んで行こう 萌える陸の桜咲く大地を 実りの時を繰り返した 神の土地の どんな日があれど 人々は暮らす 目覚めの朝と 眠れる夜と 誰でも生まれた 場所を愛したい たったひとつの 誇る故郷として 僕は家を出た いつか戻る為 まだ先がある 渡って行こう 青い海を 輝ける波間を 赤道線を越えなくとも 君が見える 正義を失う 明日なんか無い 昔の人も 信じつづけた 僕らの頭上に 旗を掲げよう 世界にひとつ この国の紋章を 飾り立てはせず 偽りも持たず 現代(いま)の自分へ 翼に乗ろう 藍の空へ 煙る白い雲へ 天の彼方を知らないから 君に会える 道は分かれても 左右は違わぬ 民 共にあれ 歩んで行こう 萌える陸の菊香る大地を 境界線を越えなくとも 君を守る 渡って行こう 青い海を 輝ける波間を 翼に乗ろう 藍の空へ ああいつまでも |
リアル×ファンタジーALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | いくら言葉尽くしても どんな声で叫んでも 人は人の 心の底 映し出せはしない 獣皮(けがわ)に 包まれ 目覚めた 赤子は 野性の眼で笑う 悪夢は僕の揺り篭 夜毎飼い慣らされた 孤独は獣 長い爪を尖らせ 喰い込ませていく おのれの熱く滾る皮膚を抉って 堕天使たちを抱き寄せ サタンと酌み交わすのは memento mori 荊の森 柩を濡らす美酒 僕の指が撫でるのは 獅子(ライオン)王の鬣 瓦礫の城壁 時の遺跡を越え 幾度受けるのだろう 死の接吻を 黒衣の 尼僧が 育てる 薔薇には 秘められた蕊の香り 熟み弾ける疵の棘 薄紅の目蓋閉じ 眠れる君は ひとり白い裸身(からだ)に 月を侍らせて 輝く遠い日々の夢を流離う 神に祈り捧げても 悪魔に縋りついても memento mori 記憶の森 僕は闇の波間 君の胸が囲うのは 人間(ひと)に懐かぬ一角獣(ユニコーン) 角立て つかの間 甘い予知夢を見せ いつか巡り逢おうと 伝えておくれ この足が踏みつづける どこまでも果てなき道 僕は僕の その彼方を 知ることはできない 現と幻のどちらに いま僕等はいるんだろう 互いの想いが つながった瞬間が 終わりなき物語 Real Fantasy |
亂世エロイカALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 死ニ急ゲ 生キルナラ 魂ガ司ル 君ガ胸 戦場 荒ぶる神の抱擁を 受けしその身には 鬼が棲まうか蛇が棲まうか 舞い墜ちる崖の底で 尊ぶ命は天に有り 君よ満ちるまで 弱さ 怒り 強さ 痛み ありとあらゆるもの そのすべてを呑み込め 眼蓋を抉じ開け 再び出逢おうが もう同じ夢には 酔えるはずもないだろう? 幾度葬れば気が済もう 累々たる屍を踏み 繋がっているなど 愚かしい錯覚 言葉は嘘をつき 手は汗に解ける 独りでいるほど 漆黒の闇は濁らずに美しや 何を信じずも生きられる うわべの優しさより 剣を見せろ 荒ぶる神の咆哮を 追うその脣 真十鏡磨げど心には 未だ愛の姿なくば 切望するは真実 君が握るまで 正も 悪も 清ら 猥ら 定まりきらぬもの そのすべてを収めよ 足を取る茂み 石に躓けど 君が通った後に 出来るが獣路 ひとりで抱くのは星が散る 剥がれた夜の欠片だろう 誰を待たずとも未来は来る 無意味な寂しさという 盾を外せ 破壊の神の吐息から 人は生まれ落ち 持つは般若か修羅の貌か まだ見えぬ己の影 絶望あれども刹那 君は変わりゆく 奪い 纏う 祈れ 呪え 生きる日々は乱世 受けて立つこそ運命 生キ急ゲ 死ヌタメニ 魂ノ貴サヨ 君ガ胸ハ天守 荒ぶる神の 抱擁を 受けしその身には 鬼が棲まうか蛇が棲まうか 舞い墜ちる崖の底で 尊ぶ命は天に有り 君よ満ちるまで 荒ぶる神の咆哮を 追えその肉体で 弱さ 怒り 強さ 痛み ありとあらゆるもの そのすべてを呑み込め |
La veriteALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 誰もがひとりじゃ生きられないと言う 誰かといつでもつながっていたいと言う だけどほんとは違う 自分ごまかす術 テレビは伝える知らなくていいnews ラジオは聴かせる流されてゆくsongs なにがそんな大事 抱えてるの たくさん 小さな嘘を君がつく 世界が少しひび割れる カラの卵の膜のように 乾いた音が聞こえたって この瞬間も君が好き あり余ってる時間の中で 僕のただひとつの それが真実だから 他人を愛せない人ねと君は言う それなら自分を愛せてるの君は いつも斜めばかり 前が見つからない 素直な僕など見せない 弱さで引き合ったなんて思わない 隠してる闇は けして光と交差しない たぐり寄せるように触れる 愛しい場処を初めて知る 君のただ一度の いまを信じてみて 大きな嘘を誰かつく 世界は傾き揺れても 空は青いと子供は言い そうして回りつづけるんだ この瞬間も君が好き まだ見ぬ風景の中さえ 僕のただ一度の いまが真実なんだ |
La Fee Verte~アブサニストによる音楽的試みALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 夜の腕のなか 溶ける白日夢 玻璃の杯(グラス)には 緑なす幻影 くちびる満つる薫り 舌に授けし甘露 吐息へと絡みつく 翡翠の沼の玉藻 喉を伝う滑らかなる 天鵞絨色の炎 馨しさに爛れ燻る 微醺の刻よ 月の泪受け 睡る草の野に 銀の蜘蛛の糸 白濁の朝靄 存在なきこの身は 琅?の夢獄 酩酊の底から 白々と玉眼を開けて 移いゆく囚われゆく すぐそこにある果てに 指を伸ばす畏れ焦がれ いま密やかに 緑の翅 舞う妖精 やさしき化身よ わが魂の くちづけせんと香り 舌に留まる翠露 生と死の狭間には 緑魔の谷の奈落 移いゆく囚われゆく ただここにある果てに 爪先乗せ畏れ焦がれ いま密やかに 緑の翅 舞う妖精 やさしき化身よ わが魂の はかなく羽搏く わが魂よ |
曲名 | 歌手名 | 作詞者名 | 作曲者名 | 編曲者名 | 歌い出し |
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LabyrinthALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | Flyin' to my Dream ひとりじゃないこと あなたの胸で はやく教えて 呼びつづけて 私を 自由という名の 迷路の真中で 途方にくれながら 膝を抱えてる 鏡の壁を覗くたび ワタシハ ダレと こだまが問いかけるよ Flyin' to my Dream 凍てついた夜を いくつ壊せば 未来が見えるの Labyrinth of my Heart 幾重にもつづく 扉の向こう 何があるのか 連れて行って 私を 愛という名の 深い森の中で 何度も傷ついて あなた探してる 少女の夢で信じてた 出逢いの奇跡 いつか星が導く Flyin' to your Love ひとりじゃないこと あなたの胸で はやく教えて Labyrinth of my Heart まだ見ぬ光が 心の隙間 満たすその時 生まれ変われそうなの Flyin' to my Dream 見えない翼は どんな風にも きっとはばたく Labyrinth of my Heart 幾重にもつづく 扉の向こう 何があっても 呼びつづけて ずっと 連れて行って 私を | |
LABYRINTHALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | Flyin' to my Dream ひとりじゃないこと あなたの胸で はやく教えて 呼びつづけて 私を 自由という名の 迷路の真中で 途方にくれながら 膝を抱えてる 鏡の壁を覗くたび ワタシハ ダレと こだまが問いかけるよ Flyin' to my Dream 凍てついた夜を いくつ壊せば 未来が見えるの Labyrinth of my Heart 幾重にもつづく 扉の向こう 何があるのか 連れて行って 私を 愛という名の 深い森の中で 何度も傷ついて あなた探してる 少女の夢で信じてた 出逢いの奇跡 いつか星が導く Flyin' to your Love ひとりじゃないこと あなたの胸で はやく教えて Labyrinth of my Heart まだ見ぬ光が 心の隙間 満たすその時 生まれ変われそうなの Flyin' to my Dream 見えない翼は どんな風にも きっとはばたく Labyrinth of my Heart 幾重にもつづく 扉の向こう 何があっても 呼びつづけて ずっと 連れて行って 私を | |
夜見のたそがれの、うつろなる蒼き瞳の。ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 指を組み踊りましょう 揃いの真白い服は 窓と同じ たそがれ色に染まっています あれはダフネ薫る春 この“今”は永遠ではなく ふたり分かつ刻は来ると 悟り泣いたのは ここが黄泉の国ならいい うつろなる蒼き互いの瞳に まだ知らぬ哀しみの代わり 滲ませたい 美しい闇 胸合わせ回りましょう 甘く馨し乙女の姿で 靴音は重なって 響くどこかにある 空の彼方 あなたはわたしの死 わたしはあなたの生 それはひとつの生を 死に続けるための 受け継いだものは何 出会えぬ父さまは誰 格子の外 華やぐ声が通り過ぎます ここは黄泉の地下なのです うつろなる蒼き四っつの瞳は 夜ばかり見つめていたから 一目(ひとつ)に溶けてしまいそう 離れずに巡りましょう 次の世でまた 目覚める一緒に 始めからやり直す 光る朝靄 開かぬ瞼へ あなたはわたしの目 わたしはあなたの目 それなのになぜ 同じ夢を視られないの 胸合わせ回りましょう 甘く馨し乙女の姿で 靴音は重なって 響くどこかにある 空の彼方 わたしはまだ少女 あなたはまだ人形 生も死も同じ舞台の上 グラン・ギニョール |
欲望ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 煙る空 融ける雲 私の目に流れ込む 口移しで奪った恋 唾吐いて捨てようか 朱い月 淡い焔 蝋燭が映した影は 見知らぬ他人(ひと)の眠りにでも 食われちまったかもね 嫌らしいくらい 欲しい欲しいものは 手に入らない なお焦がれるために ねえ苦しみの 皮を剥いだなら 見えると思った? 希望の骨の欠片 緊縛の結び目は 安手品の様に緩く 辛いのなら逃げたいなら あなたはどこでも行ける イカレそうなほど 逢いたい逢いたいなんて 一生にどんだけ 思えるものかしら 消えるよりも 憎まれ憎まれよう 綺麗な花より 腐った花を抱こう ああ本当に 欲しい欲しい人は 手に入らない なお焦がれるために ねえ苦しみの 皮を剥いだなら 見えると思った? 希望の骨の欠片 絶望の夢の欠片 | |
百合の日々は追憶の中に潜み薫るALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 雪花石膏の背骨を軋ませ歩くこの現世は なぜこんなにも醜く穢れに満ちているのでしょうか わたしは今日もひとり 脇目ふらず 繻子の沓 泥塗れようが ただ歩いていたいのに 声をかけるのは誰 肩を掴むのは何 厭わしい者らに湛えた 微笑は蒼白の蝶 日常に舞う死 今はどこにいるの わたしの愛しい 妹たち お姉さま 頽れる夜に問う かつて麗しの森 同じひとつの茎に 連なり咲いたわたしたちは ああ美しい白百合 月光の愛人 忘れぬ 薫りを 風間に 放って しずかに声 合わせましょう 烟る靄は 震える 共に謳い 夢を交わし 甘い眠り 分けあい たとえ時を隔てたとて つながる 指先 銀の糸 ひろげた胸 重ねましょう 濡れそぼって 零れて 金華の珠 月花の種 また互いを身ごもる けして人が持てなかった 愛という美学は ここに在る 鳩血紅色の心臓潤ませ視るこの現実は なぜこんなにも乾いた哀しみが溢れるのでしょうか わたしたちはひとりも 朽ちはしない 白百合の記憶を抱いて ただ歩いていくでしょう 息絶えぬように | |
百合と夜鶯ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 月に羽根を染めた 夜鶯が舞い降り 馨しき憂いの百合へと 問いかける 何故あなたは 夜毎 花を濡らして 美しい宵を ただ泣いて過ごすの? それは恋しい人が 娘を抱くから やさしく触れた指が 忘れられずに 枯れるだけのこの身が 哀れで悲しい あの人の胸のなか 香れるならば 一夜の命も惜しまぬのに 百合は答えあまく慄える 森の苔の褥 彷徨うのは娘 葉末の間から 夜鶯は訊ねる 何故あなたは ひとり暗い小径を 茨に血を流し 迷い込んだの? それは恋しい人が 去って行ったから 移ろい変わるものは 時だけじゃなく 人の愛と心と 知ってしまったの 愛しい腕のなかに 戻れぬならば もう夢の欠片も見えぬでしょう 長い髪に 薄闇が散る やがて娘は 朽ちた百合の根元に 倒れてその目蓋を 閉じて動かない 乱れるように開く 花の底から 黄金の花粉が降り注ぐ 移ろい揺らぐものが 儚いのなら 清らかなまま昇る 魂はどこへ 白い墓標の上で 囀る夜鶯は 天使の翼に憧れて 一晩中 羽搏きました | |
夢のあとに apres un reveALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | しずかな夜に 眠りかけるのを そっと揺り起こす 月の指先よ 失くしたはずの ぬくもり 思い出すようで おやすみ おやすみ もう おやすみ 胸の欠片(かけら) 明日は 明日は やさしいから 夢のどこかで 出会いし人の その移り香を いつまでもさがすよ 真白い百合が 似合うでしょう 恋の枢には さよなら さよなら もう さよなら 遠い昨日 明日は 明日は やさしいから ほのかに青く 刻は降りつもる 草に埋もれし 日時計の上にも きれいな影絵が 窓で 手招きをしても お眠り お眠り もう お眠り 胸の欠片 二度と 二度と 目覚めぬよう さよなら さよなら もう さよなら 遠い昨日 明日は 明日は やさしいから |
雪ノ女ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 粉雪を凍らせようか 地に舞う前に 吐く息ひとつで つららと見紛う 氷の匕首 雲が裂けるたびに 月も刃を見せよう 憎しみの為に 出逢う定めも また愛し 故に 藍より青く 想いを遂げるその日には 静かに空は澄みゆき 溶けるだろう 向き合う心は所詮 氷の鏡 亀裂を留めて もはやその姿 映しはせぬまま 血の通った首に ただ焦がれ続けた 刺し違えるなら 交わした契り なお近し肌に 愛より深く 怨みを埋めてゆけども 冷たい涙に戻り 跡形無く 憎しみの為に 出逢う定めも また愛し 故に 藍より青く 想いを遂げるその日には 遙かに空は澄みゆき 雪崩るだろう | |
勇侠青春謳![]() ![]() | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 行けどもけものみち 獅子よ虎よと吠え 茜射す空の 彼方にまほろば 幽囚の孤獨に 彷徨う青春は 弱さと怒りが姿無き敵ですか 父よ 未だ我は 己を知りがたし 先立つ兄らの 見えない背中を追えば 迷いの一夜に明星は誘う 死して終わらぬ 夢を焦がれども 確かな君こそ我が命 烈風の荒野で 蝶よ花よと生き とこしえの春に 咲き添うまぼろし 混濁の純潔 この身は汚れても 心の錦を信じていてください 母よ けして我は 涙を見せねども 足下の草に露は消えもせで 生まれた意義なら やがて知る時が来よう このいま せめての義旗 血汐に浸し ただ君を愛し 胸に刻んだ 刺青(しせい)のような傷を抱いて 行けどもけものみち 獅子よ虎よと吠え 茜射す空の 彼方にまほろば 勇侠の士となり 戦う青春は 仄蒼きほどに愚かなものでしょうか 父よ 未だ我は 愛ひとつ護れず 仮初めのこの世の真はいづこ 烈風の荒野で 蝶よ花よと生き とこしえの春に 舞い散るまぼろし 混濁の純潔 この身は汚れても 心の錦を信じていてください 母よ いつか我を 授かりし誉れと 生けどもけものみち 獅子よ虎よと吠え 茜射す空の 彼方はまほろば 高潔の志のもと 戦う青春は 果敢なき時代(とき)ゆえ美しきものとあれ 父よ いつか我は 己に打ち克たん 尊びのこの世の誠はそこに | |
病める薔薇(そうび)ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 廃屋の庭の隅に 病める薔薇の 一株 匂いの亡霊たちが 過ぎし日々を 呼び覚ます あの人の洩らす言葉 ひとつひとつに 胸を染め 汚れ知らぬ 少女のように すべてを信じた やがて死すべき その葉陰 恋の亡骸も埋もれて なべて 土の中 いまそっと指に触れる 病みしもなお 赤き棘 わが憂い痛ましむ 気高き最後の抗い 忘れ去られし女にも 鮮らかに夢は 訪う 滲む血の如く やがて朽ちゆく その葉陰 面影だけが仄揺れて なべて 闇の中 いつまでも胸の奥に 病める薔薇の 一片 匂いの亡霊たちが 思い出を抱いて薫る 甘く甘く 哀しみを 彩るため |
闇の翼ですべてをつつむ夜のためのアリアALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 叶わぬ 願いは ひとつぶの種 深い夜へ 埋める 月のしずくで 育てたならば どんなふうに芽がのびて そして葩(はな)は何いろで ひっそり 夢のどこかで 咲くのでしょうか もしも 願いが もうここにいないひとに 送るものなら よごとに ますのは 闇の静けさ もういちど あの微笑みと やさしい声に 逢えるなら すべてを 捨てることさえ いとわないのに なみだは 夜露に抱かれ 草に落ちる その葉陰 思い出たちが はらはら踊るよ 見果てぬ 哀しみ 空へ放てば こうもりたちの羽に乗り 夜明けのひかりを浴びて 今宵の 夢の終わりで 消えるでしょうか いつでも想いは 変わることなく 胸の奥に たたずむ | |
ヤマトイズムALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 頭を上げ 振り返るな 歩む後に 道はできる 大和の血を受け継ぐ者 御空に舞う孤高の鷲 遙かなりし誰(た)が魂か 瞼に受ける旭日 無数に散った粒子は われわれの奥底 寝静まった記憶の 水面を割る 強く優しく 果てなる遠き過去から 一歩また一歩進んで 向かいつづけてきた かの場処にあるのは けして暗い闇ではなく とこしえの 輝く源 刮目せよ 光宿す その眼に 映るものは この世のあらゆる 苦しみ悲しみ そして優るよろこび 頭を垂れ 祈り捧ぐ 導かれた 時の中の 一人として 生を享けた 真の意味を教えたまえ 勇猛なるわが祖先(ちちうえ)よ 時代(とき)の流れは激しく またたおやかに行き過ぎ 黒漆の箱へ 仕舞われた歴史は 未来(あす)の姿映すだろうか 夜の静寂に眠れる 幼子たちの見る夢 まるく握りしめた 小さな掌に 包まれた見えない種が いつの日にか花咲くように 瞠目せし おのが力 この躰に 秘めたるのは 未知なる力と 限りない叡智と そして愛する念い 頭を上げ 振り返るな 歩む後に 道はできる 大和の血を受け継ぐ者 御空に舞う孤高の鷲 遙かなりし人の御霊か ------------- 刮目せよ 閃光曳く その眼は すべてを射る 炎にくぐらせ 打たれた鋼の 煌めく刀のように 頭を垂れ 祈り捧ぐ 導かれた 時の中で 日出づる国 生を享けた 真の意味をいつか知ろう 勇猛なる先人たちよ 母なる大地 われらが祖国 | |
野性双生児ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 赤い満月割る 高い絶壁の淵 墜ちる 私は誰 吠える狼の声 総毛立つ 身も心も 生きることを怯え 生まれ変わり損ねて すでに行き場はなく 檻の向こうはどっち 愛される 獲物のように 闇を飼うその爪で 骨までも組み敷かれ 歓喜を歌うまで 彼の名はHYDE 怒りより強く 私を捕らえて 与える 力を 一人には返れない なぜ声が上げられない こんな苦しいのに 撓る苔(しもと)の刺 舐める傷口苦く 熔ける血濡れた牙 絶望喰むは本能 赦されぬ 罪人のように 恐れなど失って 零される涙だけ 口にして生きよう 彼の名はJEKYLL 祈りより深く 私を包んで 教える 弱さを 二人には戻れない なぜ声が上げられない こんな悲しいのに 彼の名はHYDE 誰より美しい そして名をJEKYLL 何より愛おしい どちらも私の 中に居る私 鍵のない檻の 鎖に繋がる もう一人に返れない もうどこにも本当の 私はいない |
森の祭典ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 青い月の下で眠りましょ? 悲しいお伽話の続き? もう聞きたくはなかったのに? 長い髪を梳かし微笑んだ 緑魔の女が歌い出した 精霊のレクイエム それが始まり 森の中にお城を見つける すぐに駆け出したの でもそれは大きな樹が見せた幻 霞の中歌う薔薇の園? 何もかもまやかしの姿を見せる 今こそ逢魔ケ刻? 臆病なの 全ては闇の中 裸足のまま土を歩いた後から 名もない虫たちが付いてくるの 言葉を持たない蛹の誘惑 いつの間にか魅入られて動けない ここからは二度と抜け出せはしない めくるめく世界 銀の翅が飛び交う 祭壇の上の 迷える仔羊 暗闇の中に 全てが現れるの 爪さえ青く染めてしまえば つま先のままで立って踊る 彼の唇の甘さだけ 蝙蝠たちの扇の陰で 見つめ合う直立の不動で アンバランスなコントラスト 捕まえたら全てを受け入れる 逆立ちする小人やさしい目の魔物? 花の実は呟き水は叫ぶ? 慄える体をどうか抱きしめて いつの間にか何もかもが真実 ここから二度とはもう抜け出せない 何もかも忘れ 羽を持って生きるの 祭壇の上の 哀れなる少女よ 怯える体に 笑い声が響くの 森の底で夜が更けるわ | |
桃色天国ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 平野義久 | ついばむチェリー 甘いためいきで なにもかも くるんでキャンディー つぶれたパイ シナモンの舌で うたってよ 気楽なラブソング むずかしいことはもう抜きにして ほら今日だけは スウィーツ食べて過ごせばいいじゃない ロココな空 ヴァニラな雲 砂糖菓子の階段 のぼって Heaven うもれて Sweetly 世界を造るのは 天才パティシェたち 泡立てましょ ながれるクリィム あら二人は 溶けてメランジェ 焼けたハアト そっとカラメリゼ いつまでも こうしてたい 悲しいことは忘れていい ねえ今夜だけは ハニーを舐めて夢見ていいじゃない ショコラな夜 ドラジェの星 飴細工の寝台 ねむって Heaven もたれて Dreaming 世界を創るのは 名もなき恋人たち 不仕合わせだと感じたら ほらすべて投げだし お菓子を食べて生きればいいじゃない ロココな空 シフォンな虹 砂糖菓子の階段 のぼって Heaven うもれて Sweetly もぐってミルフィーユ ショコラな夜 ピーチな月 飴細工の寝台 ねむって Heaven もたれて Dreaming 世界を味わえる 名もなきわたしたち |
黙示録前戯ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 白濁の闇を裂き 極彩に濡れる私の傷を 抉るとき君の指は ぬくもりの冷たさを知るだろう 泥のなかに咲いた花を 踏む足跡にさえも 縋りつきたいくらい 寂しい心 わかる? 太陽の揺籠は 私たちの目を眩ませつづけ 破れそうな月光(つき)の皮膜(まく)に 籠もることを安らぎとしたけど 火炙りの炎が常に 皮膚の上で踊っている 生まれただけで罪を負ったように さあ唾を吐いて罵るがいいわ 汚された顔でさえ 微笑むこの私を 愚かだと云って嗤って欲しいの 畏れなど何もない メシアの王のように 溺れてゆく手首を掴んで 唱えて 悔い改めよと 皹割れた鏡ほど 多くの燦めき鏤め纏う 真実の醜さは もう暴かれる前にわかってる なのに恋というものだけは 真っ直ぐ届けたいと願うけど 純粋なのは奈落向かう方よ さあ声を出して絶叫すればいいわ その瞬間に世界が 終わってくかのように 綺麗だと云って最後だと伝えて 崩れ落ちる私を 君の肉体(み)で葬って ふたりの死に舞い散る 天使の翼の灰いろの骨 さあ唾を吐いて罵るがいいわ 汚された顔でさえ 微笑むこの私を さあ声を上げて絶叫すればいいわ この瞬間に世界が 再生されてくように 沈んでゆく足首掴んで 教えて 光を見よと | |
妄想水族館ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 甘口のアルコホルで 魔昼の中毒 一日淫ら乱れて マルゴオ快楽(けらく)の美味 転がった玻璃(ガラス)瓶に 吐息の芥子の実 戯れ伸びる花に あなたの片眼が咲く 恋は盲目なんて 溺れても ああ無情 憂鬱症(メランコリア)発病で 千の魚 行き交う アタマの中通り抜け 溶けたハアト食べる 白昼夢(まひるのゆめ) 地球儀を青インクで 塗りつぶしながら 焦げた赤道線で 夕日を探してるの 陽炎の珊瑚礁に 沈んだ日常 切ないときをつなげ 歴史は老い急ぐよ 夢は泡沫に消え 世紀末ああ無惨 形態変化(メタモルフォーゼ)発情期 千の鱗 生まれる 鰭の先で愛し合い 真っ赤な泡を散らす 海の底で 憂鬱症発病で 千の魚 行き交う アクアリウム囚われて あなたはガラスの向こう 形態変化発情期 千の鱗 生まれる 鰭の先で愛し合い 真っ赤な泡を散らす 海の底で | |
Maison de BonbonniereALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | ブーツで割る Creme Brulee の石畳を 見つけたわ 探してた 絵本のようなお家 屋根は Gateau 壁は Mousse 窓は Gelee 床は Biscuit Macaron の椅子 一日中午後三時 満ち足りて まだ足りぬ お砂糖の誘惑 千の甘い仕合わせを 仕舞うための わたし Bonbonniere うっとりと好きなだけ 腰のリボンをゆるめ 指は Fondant 瞳 Bonbon Marron の舌は とろけて Glace ここはお菓子の国 魔女はとうに焼かれたの 膨らんだ Gomme の頬 煮崩れる Gommeux の口 Confiture の脳 苦い恋も 掻き混ぜて 竈のなか 焦げていい匂い たっぷりと好きなだけ 叱るママンはいない もっと Tarte Tatin たんと Guimauve 弾んで 揺すって Pudding ここに鏡はない 大人になったグレーテル もうカラダ 重すぎてドアを 抜けられない お入りよ 召し上がれ 小さなヘンゼル坊や Blanc Manger おしり Flambe Sirop たらして 添えて a la Mode 可愛い Compote になれ あら わたしが魔女かしら |
夢魔の夜、あなたを迎える者があるALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 現は幻 夜の夢こそまこと 目映い太陽に 傷ついた眸を あなたは閉じる さまよう霊魂に 闇が新たな命を 与えたもう “夢魔に堕ちよ” ここは救済の暗黒の獄 逢魔ヶ刻から始まる 犯した過ち 洗い清める 涙はまだ足りず 地上で果たせぬ 希み残らず その身に 叶えたもう “夢魔に耽よ” いまは快楽の極彩の宴 流刑の地の果て これから もうあなたはひとりではない | |
魅惑劇ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 時計仕掛けの螺旋廻廊 降りて昇って迷えど その手を伸ばせ 信じて伸ばせ 巡り巡って出逢える 君を抱くのは 鞣し革の翼 闇も傅く黒衣の王 神に背いた 天使の瞳を向けて さあ僕だけを ご覧よ ハートに 触れよう 目覚めし マリオネット 機械仕掛けの摩天楼から 星の雫が溢れる 指に絡むは月光の糸 君は優雅に踊らん 見られぬ夢など何もない 恐れることさえ知らぬまま 腕の中 幕が上がれば 僕らだけが“世界” この完璧な結界 涙も孤独も 彩る グラン・ギニョール 時計仕掛けの天鵞絨の夜 紡がれるのは永遠 手首結いたリボン解いて 君の耳元歌わん 叶わぬ願いは過去のもの 愛する痛みは傷を閉じ 魅惑劇 時計仕掛けの螺旋廻廊 降りて昇って迷えど その手を伸ばせ 信じて伸ばせ 巡り巡って出逢えた 機械仕掛けの摩天楼から 星の雫が溢れる 指に絡むは月光の糸 君は優雅に踊らん 見られぬ夢など何もない 恐れることさえ知らぬまま 腕の中 | |
未來のイヴALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | ケミカル・スコープで 覗いて 朝まで 禁忌などない お気に召すまま 解剖学的に愛して 都市は巨大な 実験場なの 不用になれば すぐに消される 情熱に生き急いで 地下室にエデンの園 奪い合う 幸福は 幻 未來のイヴ メフィストフェレスの 骨から生まれた 涙もないアンドロイドの 堕落の女神よ あなたの林檎 舐めさせて 齧らせて 含ませて 罪の味を 金属の脳には めくるめく恍惚 天使のままで 死に絶えていった 少女たちの記憶なの 誰もが変わらぬ 決められた運命 無情の神に 隷属の日び ほんとの自由などない 信じられるモノはここに 横たわり微笑む肉体 理想のイヴ 科学者達が すべてを注いだ 愛 操る 電子仕掛けの 安息の娼婦よ 誘惑の蛇 まさぐって突き刺して さぐらせて 闇の奥を あなたの瞳に 見つめられて 紅玉の胸 鼓動が鳴り出す わたしはイヴ メガロポリスの 妄想で育った 汚れ知らぬアンドロイドよ やさしく抱きしめて 未來のイヴ メフィストフェレスの 骨から生まれて 涙を知るアンドロイドは 恋する女よ あなたの林檎 舐めさせて 齧らせて 悟らせて 生きる意味をもっと |
見ぬ友へALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | あの空を見上げて思うんだ ぼくらの棲む星の大きさを たとえ塵のように小さくとも 誰もその中心に立っている ぼくはいま ひとりぼっち 分かり合う 人もなく 語り合う 声もなく でもぼくは あたたかい きみになら 伝えたい ここにある 虚しさを ささやかな よろこびを 見ぬ友よ 見ぬ友よ きっと出会うことはないだろう 知らない言葉 見知らぬ瞳 でもいつか学ぶかもしれない きみの神様や国のことを ぼくはただ ひとりぼっち かこわれて 守られて わけもなく 不幸でも 餓えもなく 恥もなく きみのこと わかるかな そこにある 絶望を そのなかの よろこびを 見ぬ友の 見ぬ友の 憎み合うこともなく 殺し合うこともなく 巡り会おう 見ぬ友よ ぼくのまだ 見ぬ友よ いつかこの星は 滅ぶかもしれない 世界が終わるとき すべてがようやく ひとつになるのだろう ぼくたちもみんなおなじに 消えてゆくんだ | |
密林ヨリ応答セヨALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 吐息も 色付く 極彩の密林で 花陰 かげろう幻 敵か味方か 心纏う 迷彩色 またわたし 迷い込んでゆく 猿のように嗤い 蛇のように黙り ただ原始を恋い 月下に 沈んだ 底無しの暗黒で 出会った 同士は どちらも捕食と餌食 すでに優しき追憶よ まだ見ぬ君との未来は 捧げ合うもの 見つめてきた 自分だけを 孤独さえ 磨き尖らせて 果実なら爆ぜる 泉なら満ちる この肉体(からだ)のなか 戻れる 故郷が あるならどの世界で 生まれる 時代が いつなら幸運なのか 時は華やぐ葬列よ まだ見ぬ君と繰り返す もっと 生き残れ 眠らぬ 摩天楼 ヒトの棲む密林は この星 最後の 本能が目覚める場所 だけど殺し合うことなく まだ見ぬ君と愛し合える ここで 応答せよ |
蜜薔薇庭園ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 緑の指で ここにいない あなたを なぞりつづけて 夢の扉 探せば 乾いた くちびるにのせ 唄う恋も 潤みだす Rosengarten 秘密の茂み 埋もれ咲くのは 蜜薔薇 Rosengarten うす絹 脱いで 纏わりつく薫り抱き 切ない記憶を燻らす この身は香水塔 迷い込んだら けして逃れはしないと 小さな棘は 赤く熟み肌を刺す この痛みが消えるとき 月は満ちてゆくのでしょう Rosengarten 奥深くへと 羽音みちびく蜜蜂 Rosengarten 眩暈の淵で あなたの名前 呼ぶから 今宵の睡りのどこかで きっと聞いてください この想いを失って 生きるなど できるでしょうか Rosengarten 秘密の園も いつか 荒れ果てるのなら Rosengarten 涙の雫 まだ甘く零れるうち わたしの心を溶かして まだ見ぬ莟に捧ぐ | |
マリーゴールドガーデンALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | こもれび舞う 鳥のさえずり 朝陽にかがやく 光の輪の庭 聞こえてくるの やさしいソプラノのあの声 パラソルの影の中 ほほえむ人よ オルゴールの 蓋を開ければ よみがえりし世界 馨しき時間 小さな頃 ときめく夢 悲しみを知った今も 胸の痛みに 涙するたび それは 光の花 こころに咲く あの瞳のように 目を閉じれば 帰ってゆく 愛する者に囲まれ いつの日にか 思い出を恋うる あれは 遥かな国 宝石より 美しきものよ 咲きみだれる マリーゴールド 天使の羽根音 幼子の眠り 奏でているの 子守歌の調べ 遙かに 過ぎし日は 鳶色 あまき夢の庭で遊ぶ あの日 | |
MALICEALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 薔薇の靴を履いて 踏みつけたいモノは何? イトシイ アナタヲ 悪夢と快楽 その隙間が 愛なの 恋なんて美しい病気だと 思いましょう キガフレ オシマイ 月光治療も もはや効き目がなくて 赤く滲むことない痛みが 知らぬ間に 胸に散らばるの あなたの指で触れてやさしく ここは幻影城(シャトー・ノワール) 闇のローブ・ドゥ・マリエ纏って 黒衣の舞踏会 さあワルツを あなたの指をとって 誰にも 渡さないから 繋ぎ止められるのは 蜜のからだだけですか ハアトハ オキザリ それならほんとの 遊戯(あそび)をつづけましょう 赤く滲みはじめた痛みを 見せてあげるから 胸を裂いて あなたの首を寄せて囁く あたしはマリス 研いだ銀のナイフも輝く 月夜の晩餐 ああ最期の あなたの首を抱いて もう二度と 離さないのよ 赤く滲みはじめた痛みを 見せてあげるから 胸を裂いて あなたの首を寄せて囁く あたしはマリス 研いだ銀のナイフも輝く 月夜の晩餐 ああ最期の あなたの首を抱いて もう二度と 離さないから |
繭ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | je vis je meurs dans mon cocon tu ris tu reve c'est loin sans moi 指には何も 触れることなく 紡がれて 繰り出されてゆく 扉 je vis je meurs dans mon cocon 言葉はもう 翼を持たずに 白い壁 赤く叩いて 穢す あなたに二度と 触れることなく 紡がれて 滴るのは 愛する痛み |
真夏の憂愁夫人ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | バテンレースの日傘から 夏の影絵が 回り 落ち 白い首と 萌黄の帯に留まる そっと振り返った母の いつも泣いてるような目は 僕を抜けて 知らない誰かを遠く 見つめていた 傾く 陽炎 眩暈に歪む 蝉時雨坂 手を引かれて のぼってゆく 追われるように 逃げだすように 汗ばむ掌が痛かった 離れないで 本当に愛してるのは僕 母と同じことを言うんだね 白い首の後れ毛 掻き上げながら微笑む女(ひと) 零れる 追憶 明かり灯らぬ 黄昏の部屋 僕はあの日を思い出す 少年となり 腕を伸ばした 捉まえたいものは もう疾うに 失くしたのに 眩暈に続く 蝉時雨坂 僕はひとり のぼってゆく 追いつくように 逃げないように 背を向けた貴女は 誰だろう こっち 向いて 届くよ あと少し |
纏われし者らALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 心臓太陽牽合う火柱 閃き燦き目裂く錯乱 蘭芯爛熟来世の戦争 早春蒼白創痍の引訣 血管月虹光差の言葉 羽博き瞬き舞散満開 空界江海冠して懸谷 暗黒暁闇相見て愛信 わたしを造る暗闇と あなたを造る光と ふたりを包む極彩を この同じ時代のなか混ぜ合う あなたが生きる現実と わたしが生きる幻想と ふたりを生かす地上とを この同じ時間のなか重ねる | |
まだら恋椿外道ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | ぽとり落ちる首 紅椿いくつ 泥濘る土の上 まだ朽ちもせぬうち はらり掌に 喀いたひとひらの 鮮やかな色は わが身の中の不浄 灯る焔 花灯籠 あの人の寝枕に 「放しゃんせ」 ここは最の果ての森の 斑月の格子戸 裏と表 躙り出口 どちらへ繋がる 行くか引くか 丁か半か 卜う吐息ひと筋 窶した胸に差し込む闇は 生きて絡む 射千玉の黒髪 蹴鞠の転がる 千年鳥居を 潜れば連なる 現そみの朱紋様 鼻緒切れて 玉砂利 数珠 その足をあと一歩 「踏ましゃんせ」 女外道 けもの小径 夜叉ノ池の畔へ 愛と悪と慾と 交じり合って目合って 恋の骸 流れ堕ちて 胎む夢の血肉よ 見送りましょか 奇麗な態で産まれ変われ 着せよ絹帷子 「死んであなた何処に逝くの」と 真白い目を向け 訊くのは誰ぞ 時は戻る 百鬼夜行 追って追われ消えゆく つづく影の赤毛狐 後は恨と鳴け 男外道 けもの小径 夜叉ノ池の此方へ 見送る背に朝日の白刃 ここは最の果ての森の 斑月の格子戸 裏と表 躙り出口 どちらも塞がる 行くか引くか 刺すか抜くか 赤い糸のひと針 息を殺した夜毎の闇に 生きるワタシ 射千玉の人形(ひとがた) |
曲名 | 歌手名 | 作詞者名 | 作曲者名 | 編曲者名 | 歌い出し |
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マダム・ノワール−Madame NoirALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 殻のように重たい 青い制服を脱ぎ捨て アノヒトの窓辺に 飛んで行きたいと思う 触れれば血の滲むような 純潔に縛られた 少女達 煌めく地上では 愛さえも機械仕掛け 決められた時間で 消滅する遊戯(ゲーム)なの メトロの終着駅から 夜の国へと 切符をすりかえて マダム・ノワール その胸に 幾夜も抱かれて わたしたちは真実を 見いだす魔術を ああ 教わる 仮面の王者に 君臨する男達 麻痺した心を 燃える愛で救いましょう 自分探し未来都市を 炎のサーカスに変えて 踊るのよ マダム・ノワール 闇夜から 光を見た時 神話の昔(かこ)生き絶えた 天使の羽ばたき ほら 聞こえる マダム・ノワール その指に 髪を撫でられて わたしたちは明日を待つ 儚い命と知っても マダム・ノワール 世紀末最後の答えは 瞳とじて見るよりも 目をあけ 見る夢 美し ああ 麗し |
MOTHERALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | あなたがこの世で目にした 穢れや醜いものすべて わたしの指で ふさぎ ぬぐい きれいなものだけ見せたい うつむいて 土の花 顔を上げ 空の星 希望 ひとつひとつ 数えましょう きっと 生まれ変わって わたしはあなたを 産む母になる こんなふうに髪を撫で あなたがこれまで流した 涙は 透明な海へと 注いでゆくわ 寄せて かえす 波間に月は輝く 愛はどこにあるのか 人はどこへ行くのか 答えを少しづつ 探しましょう いつか 生まれ変わって わたしはあなたを 守る母になる こんなふうに抱きしめて だけど 今は小さく 何にもできない 女の子なの ただそばに居るだけの |
埋葬の森の黄昏坂ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 病葉泥濘るむ地上は つづく足跡 覆い隠して 斑に滴る月光 木々の隙間から僕を侵し 痛みばかり鏤めてゆく あなたのもとへ飛び立てる 翼の無いことをよろこぼう 誰も苦しみと共に 出逢うことを 望みはしない 葬りたいのは絶望よりも 生まれた小さなひかり 穿たれゆく土の底に あなたの眠り呼び覚ます 歌を知らぬことが仕合わせだ 人は死神と共に 在ることなど 忘れればいい あなたもとへ飛び立てる 翼の無いことを哀しもう そして蔓延った 根のように佇む 僕らは独り | |
PoisonerALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 黒革の匂いに染む わが指に接吻乞う口脣よ 君にだけ外す手套 根源の私の根は 閨に咲くマンドルゴラ その哭こそ 聖なる黎明侵すものなり さあ言葉に毒を盛ろうひとおもいに その世界を殺してあげる君の代わりに 野望ごと壜の中手を汚さず 恋の唾液注ぎ 愛の痛み捧げ 目には目を歯には歯を 毒を喰らわば皿まで お手に手をさあ拝借 喝采トクシコロジー 煮え滾る憎悪の様 醜くば粗悪の味わが舌が 欲するものは冷徹なる美味 脳髄で睦む悪夢 極色のサラマンドラ その鉤爪(つめ)で 怠惰の思想を堕胎せよ さあ心に毒を飼おう苦しくとも この時代を狂わせよう息絶えぬように 右を向け前を向け反しながら 独裁者の汗と 奴隷の血を交ぜて 罪は罪罰はなし 死を制すならば生を 悪運祈りませんか 陰徳トクシコロジー さあ言葉に毒を盛ろう満ちゆくまで この世界に歌ってあげる君の調べを 果てもなく迷いなく浸り込んで 愛人より甘く 廃人より深く 意には意を刃には刃を 毒を喰らわば皿まで お手に手をさあ拝借 喝采トクシコロジー | |
暴夜layla幻談ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 千もの風吹く胸を 抱えて参られた お労しいあなたの望み 何でも叶えましょう Alf Layla wa Layla 夜伽の語り 小夜啼きの喘ぎ 奇態の裸体 その膚に纏わん 触れる吐息は繻子 口脣は緋の天鵞絨 わが名は“恋” 心も躯も蕩かす私に 溺れきらぬ者はない 命の炎は快楽に燃すもの 甘露に痺れてああ恍惚と その精尽き果てるまで それでも優れぬお顔 胸中(こころ)の洞窟 届かぬ苦痛の疼き 塞いで進ぜましょう Iftah Ya Simsim 呪文を唱え 開けよ扉 輝く帳 畏れずに踏み出す 爪先には珊瑚 横たわる褥は翡翠 わが名は“富” 金銀財宝目映い私は 目が眩まぬ者はない 王者も額づくこの綺羅めきは この世の何よりああ美しや 金で奪えぬ物はなし Alf Layla wa Layla まだ晴れぬならば 抱かれるがいいだろう 禁断の腕 眼蓋閉じ見つめよ 黒馬の鬣 降り立つ漆黒の翼 わが名は“闇” すべてを抱き取る私の深さに 抗える者などない 虚無へと注げば愛の美酒となり 蒼冷めた頬に薔薇の血が差す ABRACADABRA 私はいつでも あなたに寄り添った影 夢など魔となる悪さえ美となる この世の懈怠を犯すものなり さあさ魂をこちらに | |
星降る夜の天文学ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 腕を伸ばせば 宇宙のベッドの上 吐息の星が 砂金みたいに流れ ふたりの間で 音をたてる 天の河越えて 迷子になる あなたの瞳は 恋しい地球 せつなく遠く近く 目と目が合う 隕石の加速度で あなたに落ちるわ 雲を引き裂き 背中で爪が割れる 天も地もない シーツの天文台 乙女座を満たす 恒星(ひかり)の剣 あまい銀河の 波を昇り 彗星に乗って あなたを回る 死ぬほど熱く深く 融けてゆくわ 太陽に吸い込まれ 炎になるまで せつなく遠く近く 目と目が合う 一億光年の旅 あなたと行きたい 死ぬほど熱く深く 融けてゆくわ 太陽に吸い込まれ 炎になるまで | |
放蕩娘と無慈悲な遊戯ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | ただこの欲望に 不実になれないだけ 継母が家中に いくら鍵を掛けても なめらかに素足は 夜を駆け抜ける 潤んだ躰が 行き場のない波で 鈍ってしまう前に 少女のように患い 娼婦のように誘う 恋という幻戯の一滴を まずは口に含み そっと 呑み込んでみればいい ただこの快感に 味を占めただけなの ほろ苦くて甘い それはほんの一瞬 厳かな腐敗に 舌が溶ける間の 熟成が進めば もう戴けないわ 愛となり黴を持つ 貴族のように憂いて 下賤のように嗤って 魂に身分与えたら 人間(ひと)は誰でもみな平等 そう思ってみるわ でもこの感情は 差別するためにある 愚かしいあなたを 殺して差し上げたい せめて貫くのは 恍惚の槍で 生きることはすべて 悦びと知るほど その先を見てみたい ただこの欲望に 不実になれないだけ 神様が手首に いくら鎖巻いても 私は最後まで 光に背くわ 美しく盲いる 暗い柩のなか 責め苦に耐える為に 快楽に酔い |
ヘテロ失楽園ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 水鏡 映る少女 手を伸ばし抱けないけど 水面に触れ 沈んで揺れる長い巻き毛は 藻のように絡まり合う 私たちの意志 わかってる 出逢えること 紅蛾の翅毟る場処で 互いを曝け出すための 擦れ違う 薄荷の少年 振り向いてもまだ届かない いまは白いシャツの喉元 薊の花の痣もなく滑り落ちる 太陽の粒子 知っている 惹かれ合うのは 白昼の蜥蜴潜って ひとつに繋がる精神(たましい) 人々は何故 アダムとイヴでいられるんだろう 楽園なんかすぐに消えたのに 私は私と同じ貴女だから愛する 美しいと言える 真実の言葉を 吐き出すこともできる 唇を抑えながら 生きてきたけど一人で 月の森で授かったのは 濁ることのない 血の混じりなど持たない 雫の滴り 待っていた 迎え合うこと 生まれる前の分身を ぴたりと重なる肉体 始まりは何故 アダムとイヴの神話なんだろう 愚かな罪を語るだけなのに 僕は誰より僕に融け込む君に恋する なにひとつ無駄な未来など もうこの世界に必要ない 男と女 永劫阿修羅 理解し合えることのない種族 その愛はただ醜く栄え この地上に生み落とされる穢れ アダムとイヴでいられないだろう 楽園なんか最初からないのに 私は私と同じ貴女だから愛する (僕は誰より僕に融け込む君に恋する) なにひとつ無意味な未来など もうこの世界には産まれない | |
平和の因子ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 美し国には 深く埋もれて眠る 哀しみ 清き水受け 生まれ変わらん 小さき芽となり 何故ならわたしたちは命 このいま願うことが 平和の因子 山も大地も 街も営む日々も 未だ在り そうしてわたしたちは心 いまこそ生きることが 平和の因子 |
平成日本残酷物語ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 蓮の花のような手と手合わせて 印す傷を卍に重ねる 重み なんてものは こうして感じるのさ 墨画の日々へと零したい色 誰かが持つ甘い蜜の無色 本当に欲しいものなんて そんなもんさ 幾代の乱世を 超えた血の果て 生まれてしまった 万死の 一生 どこまでも侵略してやろう 攻め入ろうおまえに 緩慢な拷問で 牙を抜かれちまうよりも先に 昭和の詩人は唄ったろう 君死にたもうなかれ そんな綺麗な 涙なんて受け取れない 銃口を天に向け無意味を計る 飛ばぬ鷹の羽の空しさで 青い空を汚してゆくのが青春 されたくないのだ 家畜のように 愚か を記す民 群の一人には いくらでも略奪してやろう ものにするおまえを 泥濘の寝台で 優しく去勢されちまう前に かつて漢らは言っただろう さあ撃ちてし止まんと でも僕たちは 何を敵にすりゃいいんだろ どこまでも侵略してやろう 討ち入ろう 時代 に 監獄の自由に 目眩ましされちまわないために 昭和の作家は書いただろう 復讐するは我と だけど怒りを 持つのは神じゃなく己 持つのは神じゃない僕さ | |
BLACK ROSEALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 今宵宴の幕が開く ワタシに触れるのは誰 大事な何かを失くした この身は器 重みに耐えながら 心隠して 麗しの微笑 オレは黒い薔薇の夜を 渡り歩き此処まで来た 調合錬金の術を 見よ 分解能力 謎を解いて 囚われのワタシ 探し出して 本当の敵はまだ姿を 見せない 銀のマント 翻して 欺くつもりか 曝こう 仕組まれた影を 助けて 赤い闇から 運命と未来が交わる 結晶体に 光を点すため いつの時代にも愚かな 人間たちが溢れてる 増殖していく欲望 抱き 抗う力も きっとあるさ 誰かを愛することもできる そうさ捨てたもんじゃないはずの この世界 倒すべきは 悪魔 天使 集わん 仲間よ 暴れろ妖精 舞い飛び 魔法を味方に付けて 月夜悪魔憑き変身 真の強さで 堕落の奴ら撃て! ワタシの胸に降り積もる 未知なる想いはいつか あなたのために輝くと 信じていたい 曝こう 仕組まれた影を 目覚める 深い闇から 辿ろう 希望のつづきを 賢者の石に 導かれるままに 最後に笑う者は オレたちさ | |
ぶくぶく空が…ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 冷たい雨にうたれて 駆け出したの 行き交う人の傘だけ はなやぐ睡蓮のよう ぶくぶくぶく空が アブクをたてる Rainy rainy day どうして 言えなかったの ごめんねの一言が 水たまりは底なしの 沼になって わたしの足をのみこむ 転んで服もずぶ濡れ ぶくぶくぶく空よ アブクをたてて Lonely lonely day ハートを 洗いながして 泣きながら笑っちゃう “もしもし おじょうさん ごきげんいかが?” 手をさし出したのは 笑顔のあなた ぶくぶくぶく空は アブクをたてて Shiny shiny day 夕日を 磨いてたのね だってこんなに まぶしい | |
Fraulein RoseALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | あなたが 巻きますか? 背中のネジを 午前三時の薔薇茶(ローズティ) 月光が 溶ける 唄を忘れた金糸雀 声なく 歌う 蒼い庭の真上 双子星が瞬く みんなひとりぼっち いつか誰かと出逢うために 硝子の匣の中 乙女は生きる 囁くこの鼓動 奏でてゆくメロディ どうぞ耳を澄まして聴いていて でもまだ少し未完成 真紅のくちびる苺(ストロベリィ) 苦さを 消して 運命沈めた水晶 翠の 影絵 夜の黒い翼に 銀の燈灯せば 白い朝が生まれ 雪の華へと氷る涙 あなたが開けたから わたしの扉を 想いが放たれて 綻びゆくつぼみ 歓びよりも小さな棘が 教えるのよ これが恋と |
フラワーチャイルドALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 夢のフラワーランドヘ 連れて行ってあげるわ ひかりたちのダンスに合わせ 花のドレスでキララ歌いましょう 風のメリーゴーランドに わらい声がひびくよ ほら ここでもつぼみがひらく みんな一緒にリララ踊りましょう 星がささやくころには 甘いミルクを飲んで ふわふわ眠るゆりかごのなか あなたのことそっとおもいだす 明日もほほえむおひさま せかいじゅうをつつむわ どんなときもやさしいこころ わすれないでねそれがやくそくよ | |
冬物語ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 冬の道に咲いた花 ふたり 歩いた頃は 気づかずに通り過ぎて いたでしょう Why are you leaving? 呼び止めてくれる人もなく What will I live for? 抱きしめる 遠きやさしさよ 木枯らしが 少しずつあなたの夢を うばってゆくの あの日 落ち葉踏みながら 靴のほこり 気にして 別れの言葉も あなた 少なげで Why are you leaving? 問いかけることさえ出来ずに What will I live for? 街は雪 時が止まるよう その腕を はぐれたままでは どこにも 帰れないのよ 今はそっと眠っている 春が目覚めたら 私 あなたの幸せを きっと願えるから Why are you leaving? あの頃につづく道はなく What will I live for? 抱きしめる 遠き愛しさよ いつまでも 私の心はあなたを探しているの Why are you leaving? 追いかけることさえ出来ずに What will I live for? 雪の中 愛は埋もれても ふたりには 忘れなきゃならない事は何もないはず |
FeliciterALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 平野義久 | 花束にこぼれて落ちる ナミダは空の色 この世で目にした穢れを すべて流すように ひとり手懐けた 寂しさの小鳥 窓を越えて行く おめでとう 心から あなたへと 送りたい 昨日まで探しつづけてきた 幸せを抱く迷子の天使 このとき あなたのベールに 降りるの いくつもの夜に語った コトバは月の色 散ってはまた咲く夢を なだめては眠った 喜び哀しみ 分け合って人は 優しさを知るの ありがとう 心から あなたへと 伝えたい どんな日もそばにいてくれた 宝石箱の想い出のなか 何よりも あなたの笑顔が うれしい 恋した季節の 切なさも 胸に忘れないでいて おめでとう 心から あなたへと 歌うから 今日からは大切な人の 微笑み護る女神となって いつまでも 変わらぬあなたで いてほしい |
Femme FataleALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 砕き進め さだめを 支配せんと すべてを 凍てつく十字架も 燃えていよう いつか真珠の骸になるまで 赤く滲む罪をいくつ 私 孕むでしょう 獣の爪で無為の未来を裂く 神はどこと問うまでもない ここは 星の荒野 綺麗事だけで 生きられないのだから さあ 手を取って 堕ちてゆこう 果てまで 散ってしまえ 闇へと 破滅は恐るるに足らぬ美学 曝くための 真実 隠すための 現実 私の目の中を覗きこんで まだ見えぬものを どうぞ感じて ……… 奪い奪われ 戦いの摂理 引き返せない愛のようね あなた 留め 刺せる? 恋しい腕に抱かれて死んだら 次の世では きっと私 天使 いいえ 女 傷だらけの胸 再生のダリア咲くでしょう 活きる血で 昇ってゆけ 何度も 越えてしまえ 夢など 仮想の楽園は望むままに 砕き進め さだめを 支配せんと あなたと ふたつの聖剣は重なり合う この体の中 仕舞うように ……… さあ 続けて 終わりは始まり 堕ちてゆこう 果てまで 散ってしまえ 闇へと 破滅は恐るるに足らぬ美学 砕き進め さだめを 支配せんと すべてを 凍てつく十字架は崩れ落ちた 愛交わす為の 祭壇へと | |
ピアニィ・ピンクALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | あでやかに咲いた ピアニィ・ピンク あたりいちめんに 色褪せた頬の 私を 染めておくれ 恋をしたら ひとりきりでも 小さな胸が 事件であふれちゃう こっそりあなたを 見つめるそのたびに 世界が息づいた 朝つゆに光る ピアニィ・レッド 炎みたいね 弱さにうつむいた 日々を燃やしておくれ 誰にだって 優しいあなたを くやしいけれど 誇りに 思っちゃう 女の子は皆 秘密の花園で 綺麗になってゆく 清らかに歌う ピアニィ・ピンク ときめく吐息 裸のくちびる そっと蝶々が触れた あなたの瞳に 誰より ああ残りたい あでやかに競う ピアニィ・ピンク あなたのために 笑顔が いちばん すてきな私になる あでやかに咲いた ピアニィ・ピンク 私のために 笑顔が いちばん すてきな私になる |
ピアニィ・ピンク松下唯 | 松下唯 | 宝野アリカ | 片倉三起也 | あでやかに咲いた ピアニィ・ピンク あたりいちめんに 色褪せた頬の私を 染めておくれ 恋を したらひとりきりでも 小さな胸が 事件であふれちゃう こっそりあなたを 見つめるそのたびに 世界が息づいた 朝つゆに光る ピアニィ・レッド 炎みたいね 弱さにうつむいた 日々を燃やしておくれ 誰にだって 優しいあなたを くやしいけれど 誇りに思っちゃう 女の子は皆 秘密の花園で 綺麗になってゆく 清らかに歌う ピアニィ・ピンク ときめく吐息 裸のくちびる そっと蝶々が触れた あなたの瞳に 誰より ああ残りたい あでやかに競う ピアニィ・ピンク あなたのために 笑顔が いちばん すてきな私になる あでやかに咲いた ピアニィ・ピンク 私のために 笑顔が いちばん すてきな私になる | |
秘密の花薗ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | あなたが失くした緑の鍵 ふたりの秘密の花薗へと 続く錆びた扉 最後に開けたのは 昨日のことか それとも遠い昔 葉末の腕がひらく 迎えるように 萌黄の蔦は伸びる 抱き取るために 蘭の薫りは 紗衣(ローブ) 菫の群れは 茵 双子の少女のように 片時も離れない どちらの背中にも見えた 美しい蝶の翅 光に透けていたわ わたしが盗んだ大事な鍵 ふたりの季節を留めたくて 出口は鳥たちが 枝で隠したのに なぜ潜ったの あなたは泥だらけで 糸杉 幹が揺れる 微風乱し 茨の茎は軋む 問いかけようと 薔薇の憂いは 吐息 百合の雫は 涙 この世の花という花 ここで萎れてゆくわ どうか戻ってきて 時を止めたまま 待っている ずっとひとりぼっちで それは誰も知らない 些細な事件 想い出を忘れない あなたのために 蝶々の骨で作った 小さな鍵を 送るわ 街中さまよっても 扉はどこにもない だけど失くさないで 二度と 埋められたわたしだけ 終わらぬ春を生きる | |
卑弥呼外伝ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 日輪昇り 山河目覚め 日々に芽吹く 人の心 わが命 選びしは この場処か この時か 悠久を辿る果ての 如何な世にも 出づる惑い 赤裸々の たましいは 無限なる 万有の 核となる 陰と陽(ひかり) 響き合え 共にある 慶びの 遠き波動 孤独ゆえに満ちる夢よ 奴婢のように君を恋うる 風を聴け 月を読み ああ卑弥呼 緋の涙は 御身が最後に残す声 後の世まで 刻む日章 われわれを 選びしは この國の この時代 繋がれた 血の理 掬い出せ 濁流の 泥の中 点る炎 終わりの来ぬ平安へと 巫女のように君を崇む 岩砕け 波を知る ああ卑弥呼 渡す祝詞(ことば) 地上に交わる 祈声 踊レ手弱女 産メヨ火ノ國 美シ紅焔 倭國マホロバ 唄エ益荒男 栄エ火ノ國 尊シ旭日 大和トコシエ 響き合え 共にある 苦しみの 永き記憶 孤独ゆえに満ちる愛よ 神のようにわれを殺せ ああ卑弥呼 ああ卑弥呼 風を聴け 月を読み ああ卑弥呼 緋の涙は この身が最後に捧ぐ唄 天は裁きを 下すことはできぬだろう | |
緋紅的牡丹ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 腕を回して抱き取る 夢の形よ 美しき君が其処に居る 奇跡を密かに愛しむ 深き想いはその瞳に 届かざりしも 苦しみは甘き棘を持ち 私は痛みに酔い痴れる 花に譬えて生きられる 戀と云う麗らかな日々を ああ忘れざりしこの世の 思い出と代えて 春の中 散らん せめて牡丹の 緋の色を残して 倫倫地想著似 擁著似的肩 無法進入似那片天 痛苦交纏 甜蜜的荊棘 在痛中癡戀迷離 浄扎盤旋 迷失留戀 展開的美麗花瓣 幸福的笑臉 愛無法實現的毎天 苦苦思念 世世年年永從心中美好懷念 美的夢町 美的春郷 不要離我那摩遠 紛紛飄落的花瓣 那是緋紅艶麗的牡丹 蝶に譬えて死にたもう 戀と云う残酷の時よ 広げた羽は千切れて 天の高みには 昇れないのなら 君の瞳の青空に 墜ちよう | |
緋ノ月 (TV-size)ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 凍てついた闇世を 砕き割れ月よ 私たちがつなげる 青い星の行方 知っているの? 誰にも 見えない 緋色の 銀河 渦を巻き 広がる この身体の中に 夢を呑み込んで あなたと 初めて 見上げた 空の 光りの先へ解き放とう いつか遠い宇宙に この手が触れたら 世界中で轟く どんな祈りも届くわ 朝焼けの水面に 流れ着く月よ 他の誰とも違う 私のまま今を 超えて行くの | |
緋ノ月ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 氷の 花びら 融けて 咲くでしょう あなたのぬくもりで 儚く美しい 一瞬を生きる 秘めたる 言葉は なぞる 星座の 翼に乗って羽搏くのよ 遥かなる太古の 原野に目覚めた 命を照らしていた 天は現代(いま)も変わらぬ 凍てついた闇夜を 砕き割れ月よ 私たちがつなげる 青い星の行方 知っているの? 誰にも 見えない 緋色の 銀河 渦を巻き 広がる この身体の中に 夢を呑み込んで あなたと 初めて 見上げた 空の 光りの先へ解き放とう いつか遠い宇宙に この手が触れたら 世界中で轟く どんな祈りも届くわ 朝焼けの水面に 流れ着く月よ 他の誰とも違う 私のまま今を 超えて行くの いつか遠い宇宙に この手は触れるわ 世界中で轟く どんな祈りも届けて 黎明のさざなみ 輝かせるため 私はここに満ちる 遥かなる太古の 大地に目覚めた 命は続いていく 天と共に変わらず 凍てついた闇夜を 砕き割れ月よ 私たちがつなげる 青い星の未来(ゆくえ) 見つめていて |
緋ノ糸輪廻ノGEMINIpetit milady | petit milady | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 胸の間(あわい) 抱える剣 身体を巡る 緋(あか)い記憶よ 泣いて笑い 愛し憎んだ 私たちまた 現世(ここ)に交わる そのキレイな眸を 覗き込めば 甦えるの 繭のなか 寄り添って 夢を喰んだ日々 あるいは絡めた指 互いの血に 塗(まみ)れ甘く 流れる時の川へ 散ったことを 絹帯(リボン)と鎖で 双つの運命は結ばれ 生きて出逢い 惹かれ合ったの それが何より 強い武器だわ 闇も悪も 恐れはしない 二人だけでも いまを戦う 美しい救世主(メシア)になれ 地上に先にありきは 戦いですか 愛ですか あなたを抱きしめれば 分かる気がする 大事な存在 この手で護るが宿命 死して目覚め 独りを知って 切ない夜を 幾つ過ぎても 永遠に残る ぬくもりを抱き 人は誰でも歩いて行ける 聖なる祈り つなげ 胸の間 抱える剣 素肌を探る 熱い想いよ 泣いて笑い 愛し学んだ 私たちまた 来世(ここ)に交わる 生きて出逢い 惹かれ合ったら それが何より 強い武器なの 闇も悪も 恐れはしない 私たち皆 いまを戦う すべての救世主となり |
緋ノ糸輪廻ノGEMINIALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 胸の間(あわい) 抱える剣 身体を巡る 緋(あか)い記憶よ 泣いて笑い 愛し憎んだ 私たちまた 現世(ここ)に交わる そのキレイな眸を 覗き込めば 甦えるの 繭のなか 寄り添って 夢を喰んだ日々 あるいは絡めた指 互いの血に 塗(まみ)れ甘く 流れる時の川へ 散ったことを 絹帯(リボン)と鎖で 双つの運命は結ばれ 生きて出逢い 惹かれ合ったの それが何より 強い武器だわ 闇も悪も もう恐れない 二人だけでも いまを戦う 美しい救世主(メシア)になれ 地上に先にありきは 戦いですか 愛ですか あなたを抱きしめれば 分かる気がする 大事な存在 この手で護るが宿命 死して目覚め 独りを知って 切ない夜を 幾つ過ぎても 永遠に残る ぬくもりを抱き 人は誰でも歩いて行ける 聖なる祈り つなげ 胸の間 抱える剣 素肌を探る 熱い想いよ 泣いて笑い 愛し学んだ 私たちまた 来世(ここ)に交わる 生きて出逢い 惹かれ合ったら それが何より 強い武器なの 闇も悪も 恐れはしない 私たち皆 いまを戦う すべての救世主となり |
跪いて足をお嘗め![]() ![]() | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 跪いてお嘗めよ 赤い爪を 縺れた舌で女王様とお呼びなさい 地獄に咲く太陽と 極楽に墜ちる闇と 眩しさと絶望なら どちらが深いのだろう 頭ノ中カラ薔薇薔薇 散ラシテアゲルワ波羅蜜 秘めやかに疼く傷も したたかに滴る血も 心の底へと届く 美し貢ぎ物なのに 求めるのが まだ愛なんて 男達どれほどまで 浅はかな子供だろう 跪いてお嘗めよ 聖なる足 掠れた喉で女王様とお呼びなさい 生きる証 聳える痛みの塔に 這って昇って絶え絶えに それでも乞うのなら 私の凍りついた涙を融くのは あなたの最後の一声かもしれない 好色と嗜虐の目と 組み敷かれる屈辱と 恍惚の狭間に視る 哀しき幸福の影 躯ノソコカラ炸裂 逃シハシナイワ絶頂 騙し騙されて繋ぐ 蜘蛛の糸のはかなさよ 信じられるものはもう 何も有りはしないのに 縋りたいのが なお愛なんて 女達どれほどまで 愚かな生き物だろう 跪いて捧げよ 永久なるもの 渇いた喉で母様と叫びなさい 生きる教え 撓った鞭の音を 数え纏って怖怖と それでも乞うのなら 純粋と云う 汚物に塗れた宝石を この手で掬い出せるのかもしれない 横たわって求めよ 甘い舌を 可愛い声で姉様とお鳴きなさい 跪いてお嘗めよ 聖なる足 掠れた喉で女王様とお呼びなさい 生きる証 聳える痛みの塔に 立って昇って絶え絶えに そうして恋うるなら 私の凍りついた魂を解くのは 再び目覚めるあなたの瞳でしょう |
日出づる万國博覧会ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | ever ever ぼくらは持ってる 美しいものを ever ever 目の中と外に ever ever いつでも待ってる まだ見ぬ世界は ever ever 限りない扉を開けて 日出づる場処の 準備は万端 行こう 愉し万博へ! 空に映える パビリオン 知らない国も 旅しよう 付いておいで 誉れ 自慢の国宝 職人技の数々も 触れよ 素晴らしい文化に もっと今が 大好きになるだろう ever ever ぼくらは分け合う 美しいものを ever ever 心捧ぐように never never けして変わらない 大切なすべて ever ever 人が生きて生み出すもの 日出づる時代 出会ったぼくら 行こう 夢の万博へ! 登れ 輝く塔へと 笑顔だけで 通じるさ 誰とだって 誇る 伝統工芸 先端技術も 芸術 床し新し 美術に ぼくの世界 また広がってく Let's go to BANPAKU all together! 行こう 愉し万博へ! 空に映える パビリオン 知らない国も 旅しよう 付いておいで 誉れ 自慢の国宝 職人技の 数々も 触れよ 素晴らしい文化に もっと未来が 大好きになるだろう | |
PANDEMICALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 闇闇たる暗澹たる 眼蓋の向こうへ 昏昏たる混沌たる ワタシは目覚める 手術台めいた寝台で 死せる百合の香に誘われて 凡凡たる洋洋たる 時は沮まれて 亂亂たり絢爛たり 夢は白々と 世界は密かに侵されて 不自由なき無菌の感染 まだ分かり合う意味などある? だれもみんなひとりで ただ自己だけ愛おしがって キレイゴトのママゴト 触れる掴む結ぶ外す奪う握る抱き取る この肉体はまだ器用に君の事捕らえても 頭ばかりずっと遠いところ離れていく 浪浪たる累累たる 溢れる人波 燦燦たれ惨憺たれ 逃げても果てなき 世界は静かに満ちていて 渇望なき不感の伝染 まだ愛し合う意味などある? これ以上望むなら なぜ罪深さ気づく前に 救われたいと願うの 話す叫ぶ歌う笑う黙る喚く唾棄する こんな口は白痴の様に当てもなく饒舌で だから心なんかどこにあるか忘れている まだ繋がったつもりでいる? ぜんぶみんなひとりよ ただ自分だけ厭わしがって エソラゴトのウツビョウ 触れる掴む結ぶ外す奪う握る抱き取る この肉体はまだ器用に君の事捕らえても 汚す穢す犯す壊す倒す殺す滅ぼす まだ互いにどんなことも為してしまうと分かる きっとヒトがヒトで在ることさえ無くなっていく | |
遊蝶花ワルツALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | Yoshihisa Hirano | パープル イエロー バイオレット 花壇に咲くわたし パンジー 仔犬も座ってやさしく見惚れる 夜空色 おひさまの色 煙った雨の色 三色 合わせたドレスがいつでも自慢よ だけどちょっぴり 物足りないの あの燃える夕やけのような 宝石色をまとえばもっと 綺麗なのに となりの水仙が言うの あたしは白い衣裳だけど 他の誰よりもいい匂いがするわ なぜかちょっぴり 寂しくなるの 自由に飛ぶミツバチたちが 遊びにもきてくれないから 俯きそうなの… 顔を あげて ごらん 僕を 君の紫に恋してる そしてとっても うっとりしたの わたしの頬に甘いキスを くれたのはルビー色の蝶々 完璧だわ |
曲名 | 歌手名 | 作詞者名 | 作曲者名 | 編曲者名 | 歌い出し |
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巴里と画家と女ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 平野義久 | 陽のあふれるアトリエで 絵筆を取る 今日もまた 一日中何もかも忘れて ただひとり モンラパン 窓辺に 君が飾った雛芥子が揺れて 美しい街並み 見下ろす夕暮れを僕は愛する 仲間と集うカフェ 喧噪と笑い声に満たされる なのになぜ思い出すのか 捨てた故郷(まち)を 逃げるように 背を向けた いまは遠い 異国の地 もうここでしか 描くことができない 目を閉じれば 見えるんだ 罪などない 人たちが 僕の名を呼びつづけているずっと 君のように モナムール あなたの 夜空色した瞳が好きなの 静かなノワール 暗いカンヴァスに星が灯るわ 本当に描きたい風景は 心の奥に眠る あなたもきっと わかっているはずでしょう 悲しみなど そこにない 過ぎたものの 優しさが 光混ぜた絵の具の 色になる ああわたしは旅をする 見たことない異国の地 少年のあなたが遊んでいる ほほえんで 哀しみはもう そこにない 過ぎた日々の 懐かしさ どこにいても 僕を包んでいる ねえわたしを 連れてって もし許してくれるなら そっと芽生えたこの命を抱き 愛しい人の国(ふるさと)へ |
パラソルのある風景ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 空飛ぶパラソルを追って あの娘は行ってしまった 水槽の金魚のひれが おだやかな殺意のよう 私の大事な媚薬を盗み あの人に飲ませた 罪は重い 行方不明の哀しいポートレート しぶい髭の探偵は たくさんの少女の中から 私の腕を捕らえる 昨日はお部屋で眠っていたわ そんな娘は知らない 他をあたって まっかなパラソルが浮かぶ 湖に犬がほえる 探偵は首をかしげて 完全犯罪成立 私は見つけた媚薬の獲物 お髭の探偵さん 貴方がいい | |
パピヨン輪廻ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | はるかな命の始まりが 翡翠の蛹であったなら ひかりの中 目覚めたでしょう 美しい姿ひろげ 心魂(こころ)は今も その時のまま はじめて来たのに懐かしい はじめて見るのに愛おしい すべてが意味を持ち導く 不思議な記憶の先へ 尽きず何度も 生まれ変わり 今ここにいる 見知らぬ国の夢 戦いの時代も まるで終わりのない物語 綴るみたい たくさんのワタシが わたしにつながって 同じように感じ泣き笑い 奏で合う歌声 季節は巡って花が咲く 歴史は決まって繰り返す 眠りはまた目覚めるために 羽の中へ包まれる みんな選ばれ この大事な今を 生きてる 海に棲んだ娘 牢の中の王子 穏やかに 波乱に 満ちていた遠い童話 たくさんのアナタが あなたにつながって どんなに孤独かかえても 目を閉じれば 思い出す 胸を焦がした恋 運命(さだめ)を抱いた愛 まるで終わりのない物語 続くように そしていつかわたし あなたにたどりつく 前にどこかで逢ったかしらと 言うから気が付いて | |
pastel pureALI PROJECT | ALI PROJECT | 今野緒雪 | 片倉三起也 | 平野義久 | 朝もやの中 続く白い道 鳥のさえずり 挨拶かわしながら 時に雲が 垂れ込めて 日差し陰ろうとも 背すじ伸ばして 歩く 私は知ってるから 重い雲の上は 青い空 夕べの鐘が 響く並木道 手と手つないで 小走り 日が暮れるよ 夜の とばりが追いついて 昼間の夢をのむ 急かさないで 時よ 私は信じている 暗い夜空だから 光る星 道草をして行こう ほら花が咲いている 立ち止まり見上げる 青い空 背すじ伸ばして 歩く 私は知ってるから 私たち見守る 青い空 |
Virtual FantasyALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 月の光を顕微鏡で 覗くように 目に見えぬものを 愛しなさい 羽音はミクロの衣擦れ 心澄まし 大気の調べを 聞きなさい 終わらぬ物語(ストーリー) めくるように キラキラ醒めないで 生きて行くのよ 未来はヴァーチュアル・ファンタジー あなたの影(シャドウ)の中にある 幾何学模様 ロマンティック 愛のしずく試験管で 飽和させ 不毛の日々へと 注ぎなさい きらめく宇宙(コスモス)は 万華鏡なの クルクル目眩く 破壊のモザイク リアルな画面はいつでも あなたの指の先にある 化学雪(ケミカルスノウ) ノスタルジック 流行病(ハヤリヤマイ)ノ ロマンティック 未来はヴァーチュアル・ファンタジー あなたの影の中にある 未来はヴァーチュアル・ファンタジー あなたの影の中にある | |
BAR酔芙蓉へどうぞALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 斉藤聡 | ウヰスキーはいかが 飲みたい気分でしょ 竹林 風を抜け お出であそばせ 辿り着けたらあなた 乾杯をしましょ 窓の月 切子のグラスに溶かして たまには浮き世離れ しずかに時揺蕩う 酔郷の桃源郷 爪に点した緑蛾の灯り どなたも知らない 秘密の話でも 絽の帯のうしろ 白狐の尻尾 見え隠れしたなら お酔いの証拠ね 色恋は化かし合い 騙されて幸せな 可愛い女もいる ほらあなたの帰りを 待っているひとが見える 夏の嵐のなか 私の名 酔芙蓉 うす紅から紅い その記憶は色づく 目醒めたあとは消えてゆくけど だけどまたいつか 逢いに来てくださる? おひとりで 夢の浮き橋渡って |
万花繚乱姥桜ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 百花繚乱 百では足りぬ 咲き誇って行かん 男勝りに見えても 可愛い 女です 美と若さは手放せません 枕を濡らして 初恋患い 火照った体を 青い夜が癒やした あれから幾つ春を数えて 花も盛り そろそろ散らん まだまだ枯れぬ だって心は あの頃のまま 年相応に生きよと申す アナタいつの時代 どんな日も私たち 着飾ってなんぼでしょ 年齢不詳 知らぬが仏? いいえ ただのナンバー 魔女の鏡の呪いで 死ぬまで 女です さあ大事に愛してたもれ 艶めくお肌は 保湿の賜物 ストレス発散 たまに推しなど愛でて きっと前世はバンパイアなの 薔薇を好み ポリフェノオルの赤いワインを 処女(おとめ)の血だと 思って飲むの 日進月歩 美容医学の 麗しの女医たち 恩恵を受けない手は ないかも? 今かも? 不老と不死の秘薬はいつか 完成されてゆく いくらでも実験台に なっちゃうわ 任せて 後世のため 命張るわ 年相応に生きよと申す アナタいつの時代 着たい服に私たち 選ばれてるだけよ 万花繚乱 千でも足りぬ 咲き誇って行かん ひとりひとり開く花 何歳(いくつ)になっても さあそのまま輝け 爛漫 |
薔薇美と百合寧の不思議なホテルALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | ご予約はいつでもお受けします さ迷う旅人よ ありふれた日常の 路地裏に門はある 葡萄樹這う煉瓦塀で 嗤う灰猫 メイドのわたしたちは 薔薇と百合の名を持つ でもどちらも闇に開く 貴方の夢のように 逢魔ヶ刻が誘う ただひとつの夜 お招きいたしましょ 蝶のランプ 高い窓へ灯し ロビーに揺れる影 暖炉の火へ重い荷物をくべてみて 惜しいものなんか無いはず 脱いだ服は抜殻 翼をもがれたブーツ もうどこにも行かずに済む すべてが足りる 逢いたい人がいたら いま目を閉じればいい 茉莉花茶の香りの中 遠い恋 甦る 優しい追憶ほど 薄れてゆくもの おやすみなさいませ 月の糸で 織ったシーツの底 忘れた子守唄 思い出して 金糸雀が歌い奏でる 生まれる前へと 戻って お帰りなさいませ 明けぬ宵へ さあ心ゆくまで ご予約の二度目は 必要ない 旅を終えた人よ お迎えいたしましょ 淋しければ 美酒のグラス掲げ サロンに踊る影 言葉はなく 知らない者たち同士で ここでは素顔が仮面よ いつまでも変わらない わたしたち待っているわ |
BArADiPArADicAALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 眠らない森へと BArADiPArADicA 猫脚の寝台は 宙を舞う馬車 少女らの行方は 大人がけして 読み聞かせられない ファンタジー わたしの続き運ぶのは 秘密の呪文 現実は小説より奇なり 不思議の国よ 醜いアヒルの子は 雪の羽毛ゆめみる 鏡のゲルダたちは いくらでも着飾れる 今日がまた生まれた BArADiPArADicA 木漏れ日はもがれた妖精の翅 甘い毒林檎をジュースにしよう ガラスの靴を割る プリンセス 救いのお手を 王なるグランドファザー 冒険譚 仲間助けたり 喧嘩してみたり あなたと君と出会うのは 運命かもね ベール剥がし晒した ココロのままが綺麗 矢も剣も跳ね返す 鎧なんていらない 夜がまた目覚める AbulAGedAbuRA 黒い蝶々飛び立ち見えない傷が 月光の輪(リング)で きらり輝く 瑠璃の血で書き足す ダークサイド お導きあれ 魔女なるグランドマザー 裸の唇で BArADiPArADicA 過ぎて行くわたしに二度と戻れない 足跡に咲くのは ひなぎくの花 忘れえぬ 純潔 明日はまだ生まれる BArADiPArADicA 待ち受けるすべてはきっと愛おしい どんな物語も敵わないのよ 新しく始まる ファンタジー また逢いましょう 少女のわたし BArADiPArADicA …良い時をさらに良く、悪い時を少しマシに する、万能の呪文。 AbulAGedAbuRA …どんな暗い闇をも煌めかせてしまう呪文。 |
薔薇娼館ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 濃紅へと沈む夕べに 土に撓まぬまま 少しずつ朽ちるのは また一片の花弁 また一輪の薔薇 蒼ざめ浮き立つ かつての純白 まだ薫りは仄かに まだ記憶を留めて すべて甘やかに 忘れよと告げるように いま私は妬ましい 花の季が 硝子を伝わる水滴眺め 凍えることのない 肌を抱く爪は棘 指先を触れもせず 囁きも交わさずに 遠離る影を 目を閉じ追っても 瞳から植えられて 胸の奥で何度も 開こうと藻掻く 一塊の赤い芽を 恋と呼んで 慈しめばいいのですか まだ一片の花弁 まだ一輪の薔薇 外は騒ぐ風 通り過ぎる修羅 なお薫りは立ち篭め もうひとつあとひとつ この身の代わりに 散り果ててゆくがいい 溜息も零さずに 叫び声も上げずに ただひとりの名を 塗り込め差す紅 ここは蔦の蔓延る 熱の籠もる温室 咲きも枯れもせぬ わが薔薇だけの為の 誰かの手で織り込まれた 造花のような | |
薔薇獄乙女![]() ![]() | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 豹のように美しくわたし 着飾るは闇の毛皮 谷間の百合 踏みつけても あなたの場所に向かうため 牙を立てる果肉の甘さは 結ばぬ実の不実の夢 交わりましょう 逃げてるのか追ってるのか わからなくなるまで わたしを視て もっと深く 溺れ乱れ蜜地獄 魔触の爪 腐蝕の骨 軋む音響かせ これが愛か憎しみなのか 答えは必要ですか ああ掴まれた心臓は あなたの氷のような 指の中で生き返るわ 哀しみだけ飼い慣らしても 粧うは蝶の微笑 足首結わく綺麗な鎖 奈落の扉につながり 舌でなぞる鍵孔の先は 血の味に繁る小径 進めますか 抱いてるのか抱かれるのか わからなくなるほど あなたを視る 回す腕は 咲いて散って薔薇地獄 不浄の月 腐爛の夜 欠けてはまた満ちる これが恋でも裏切りでも 屍は同じでしょう ああ手にしつくしたものから その目に色褪せるなら 何度だって生まれ変わる 逃げてるのか追ってるのか わからなくなるまで わたしを視て もっと捕らえて 燃えて紅蓮薔薇地獄 いきたいのか堕ちたいのか もうわからないけど これが愛で苦しみならば 終焉が欲しいですね ああ奪い取ってその心 鑞に変わりゆくわたしの からだの奥 閉じ込めるわ |
爆烈勇侠外伝ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 突き進め行け 荒くれ者よ 花も嵐も 踏み越えて 決して止まりはしない 何がそうさせるのか 心 眼 抉り開けよ覚醒! 弾丸のように 思いだけ飛ぶ 行手に 待ち受ける 世界が蠢く 暗い闇を背負って 過ぎた 日々に 己の 鼓動が 刻み付けた 道標 廻して進め 運命の車輪 操る手綱 血に染めて 掴んだ夢幻 赤く散ったとて 突き破り舞え 強者達よ 波も炎も 潜り抜け 何度でも蘇る 最後に笑うために 度胸試せ 後退るな特攻! 誰もが被る 脱げない仮面 表裏 どちらも 本当の自分だ 人は人たる大罪(つみ)を 七つ 並べ 扉を 開かん 有終の美 飾り立て 血気盛んな 季節に遊べ 勝利の女神 抱き寄せて 火照る体を風に 任せ勇み肌 突き破り舞え 強者達よ 恋も乱吹も 乗り越えて 何度でも甦る 最後に泣きはしない 息を返し攻め続けろ再興! 突き進め行け 荒くれ者よ 花も嵐も 踏み越えて 決して止まりはしない 何がそうさせるのか 寝ても覚めても 食らいつけ 爆烈! | |
反國陰謀ディストピアALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | どんなに隠しても 焙り出される感情 ぼくらはまだ 機械(マシン)じゃない 黝んだ闇へと 異分子の歌 注ぐ 供物のように 呪詛のように 覆い阻む 空を剥がせ 張り巡らさせた 善意の微笑 その奥に絡む 罠を暴け 瞳の熾火で 明かりを灯せ 赤い泪零した女神も 目覚めん 不都合な秘密を 包み饗される将来 あのこはまだ 欺されてる 真実など 意味ない世界 私考の芽を喰む 家畜のように 群れなす先には 崖の月下 腕を差し出すな 抱きとめるのは 誰とでもない ただ独りの 自分だ 溶かされた毒の 悪意は甘く 抗えぬ幻(ユメ)が 脳を浸す 操られていく 分からなくなる 慈悲持つのは影か光か 張り巡らさせた 善意の微笑 その奥に潜む 陰謀晒せ ココロの熾火で 明かりを灯せ 来たる時もぼくたちが 人間(ヒト)でいるため | |
HalationALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | シュールな空の下 退屈が喉につかえ あくびが出ちゃうたび 胸のどっか叫んでいる 壁の落書きだけ あたしに話しかけるの 罪のないハートたち キラキラ星 墜ちるよ 刹那 刹那 遊べや遊べ 永遠に 永遠に 踊れや踊れ 変わらない言葉を 誰かが持っているのかな その言葉はいつか あたしの耳に届くかしら いいことがありそうで なんにもない日もあって それでもなんとなく キラキラ夢 見てるよ 生きよ 生きよ 恋するように 愛でよ 愛でよ 爪の先まで 道路の真中で 小犬のように泣きたいな あたしの神様は どこで道草してるのかな 膝を抱えながら 朝が迎えにくるのを 待っていたら瞳の中 キラキラ星 墜ちたよ 刹那 刹那 遊べや遊べ 永遠に 永遠に 踊れや踊れ | |
波羅蜜恋華ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 生きるのは 魔の道 巡って 越えて 出逢いしは 運命か 目覚めの地は 真の夢 神話より遠い日々 わたしは炎の鳥 帝(おう)の肩を離れ 紅蓮の空に翔んだ なんて永い旅なの 記憶は砂と舞い いまはあなたの腕 やっと安らぎ覚えても まだ翼を 剣に変え 愛するは 修羅道 くぐって 堕ちて 纏いしは 緋色の棘の鎧 この生身が死の花なら あなたの刀で咲かせて欲しい 優しさと引き替えに 強さを手に入れて 人は闇の先に 有るものを悟りたい わたしも変わってゆく 心の奥底で 音を立てて開く 蓮の莟を感じても 水面に浮く 血の花びら 愛の地上(ち)は 戦国 何故またの世も 翻る 紅い絹羽衣 地獄の火で織られながら あなたに天女の姿 見せる 生きるのは 魔の道 巡って 越えて 鬼になれ女よ 讃え歌え 迦陵頻伽 愛するは 修羅道 くぐって 堕ちて 纏いしは 緋色の棘の鎧 この生身は死の花なの あなたの刀で散らせて欲しい |
隼の白バラALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | いまは錆び付く 隼の 操縦席に手向けしは 真白きバラ 大輪の 手折られたとて瑞々しく 白雲くぐって 散りし人の 命のよう 幾千万の苦しみ哀しみを葬り その礎に成り立つ 平和という塔 のぼり続けるのならば忘れることなかれ この国を護る英霊 祈りの中で いつも見つめていると 故郷に宛て書く遺書に 滲む文字の 父母上 老いし彼らもとうに亡く 空の彼方で 共にあらん 過ぎゆく時代の先に 生まれ変われるなら いつか記憶は薄れて それは遠い世界の戦の話のように 語られるのだろう でも我々はひとつの大きな魂が 流した血を授けられて 新しい生 明日へ繋ぎつづける 今年もまた静かなる 夏の日が訪れ 気高さと儚さ併せ持つ 花が咲き 強さと誇りを乗せてはばたく 禽が征く この国よ美しくあれ 正義に生きる 人の姿のままに | |
花と龍ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 待っておくんなさい そこの兄さんよ 惚れた腫れたなら いっときだけ でも彫りたいのさ 牡丹の緋の色 寒桜の紅 枯れぬ心に 毀れた白刃を翳して 生きる不器用さ赦して 浮き世の裏から表を 覗く きらめきは 恋の炎 一叢 素肌を刺すのは 青い鉤爪と 薄墨の鱗 修羅をくぐり 張っておくんなさい さあ丁か半か 夜風はいずこに 靡くとしても 巡り合うことの定めを 愚かな女 無駄にして 孤独の果てに辿り着く 闇へ 踏み出して この末世に 賭けよか 白衣などいらない わたしの背には龍 涙など持たずに あなたの肩で哭く ひととき抱いていて 蘇った空に 再び何処までも 昇ってゆけるから 人は生まれ落ちた瞬間(とき)に 一度きり賽は投げられ 浮き世の底から天へと 毀れた白刃を翳して 生きる不器用さ赦して 浮き世の裏から表を 覗く きらめきは 恋の命 一片 | |
80秒間世界一周ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | キラ星 掬い取って 君に贈るよ 窓辺にこぼし いつどこかで 会ってもぼくを もう忘れているね 海 空 萌える大地 いまの味方は それがすべてさ 暮らしてきた 場所は小さな 箱庭だったんだ さあ旅立て 気球に乗って まだ見ぬ国を 探しに 道連れは カモメか鷲か 遙か高みを ぼくに教えておくれ 上がれ! 進め! これぞ 真の自由だ 朝 晩 気の向くまま 剣で断ち切る しがらみの縄 葉巻くわえ 重い錨は もう下ろしはしない 帆をあげろ 海賊船で 宝の島を 求めて 先導は 人魚か鮫か 黒い深みに 絡め取られぬように だけど いったい ここは どこなのかしら 砂嵐 列車は走る 幻の駅 行き過ぎ 伴走は 天馬かドラゴン 辿りつきたし 誰も知らない異世界 さあ旅立つ 気球に乗って まだ見ぬ時空 目指して 道連れは 天女か雷神 遙か高みへ ぼくを連れてってくれ 上がれ! 昇れ! 墜ちる!! 蒲団の奈落… |
白堊病棟ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 斉藤聡 | まぶたをあけてなお 闇ならば 夢の底に留まりましょう この身覆う白い緞帳に 鮮やかな絵を描く あなたの優しい眼差し 見つめてください この世にたったひとりで 生まれてきた 名もなき魂を 誰かがわたしに そっと触れれば その指があなただと 信じられる強さだけが わたしの真実だから かつて零れた 血の色も無く 戦いの地に萌える草 荒野より冷たいこの胸に 流れ出す哀しみも いつか溶けるのでしょうか 迎えてください この世でいまもひとりで 消え入りそうに 震える魂を 誰かがわたしに 呼びかけるたび その声はあなただと 想い続けられる力だけが 命を満たすの 探してください この世でずっとひとりで 生きることを 覚えた魂を 誰かがわたしを 抱き上げる時 その腕はあなただと 信じて待つ運命だけが わたしのすべての光 |
灰桜ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 千切って幾千 わが心を はらはら舞わせる 桜の花びら 差せども薄紅 積もれば薄墨 砕いて幾萬 この肉体を ぱらぱら零れる 春の夜の霰 凍えた痛みは 裂けて痣となる どうぞおひとりで お出掛けくださいませ 宵闇にけして 振り向くことなきよう 烟って幾筋 わが命よ はらはら舞い飛ぶ 桜の花びら 天に届くまで 寄り添っておくれ 蛇の目傘閉じて 歩いていてください その肩の先に ひとひら留まるまで どうかおひとりで お出掛けくださいませ 夜風の随(まにま)に呼びます 貴方の名を 蛇の目傘閉じて 歩いていてください その肩にそっと ひとひら融け入るまで |
NON-HUMANALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 眩しいのに冥い ここは もうずっと 母さん わたし おなかから 外に出たんだよね 泣いていいか わからない 声あげても 笑えない なぜいつも感じないの まぶたが乾く I wanna be, I wanna be human? どこで 間違えちゃったんだろう ただのいい子で good girl だけど きっと違う 飛び立つ鳥 つばさ選び 産まれてきた わたし何を 授かって ここで 動けない? 空の青さ 教えて 地面を踏む 冷たさも どうして 思い出せない 腕だけ 熱い I wanna be I wanna be human? どこで 交差しちゃったんだろう ちょっと悪い子 bad girl だけど 人間じゃない I wanna be non- human いつか 帰る所 いまは汚れぬ good girl だから きっと叶う 遙か昔 生まれる前 異なる 存在だった 忘れてない おとぎ話 あのまま 生きていたかった 夢の夢の ように I wanna be I wanna be human? どこで 交差しちゃったんだろう もっといい子で good girl わたし人間じゃない I wanna be non- human いつか 孵る卵 I wanna be non- human だから きっと叶う I wanna be non- human いつか 孵す卵 I wanna be non- human 君も人間じゃない |
ノスフェラトゥALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 目に見える景色なんて もう生きる場処じゃないの なぜならあなたの眼の奥へ わたしは旅をしてる 交わる青い炎が この世界で ただふたつの命となって 舞っているわ エフェメラル 雪のように 人間は出逢うことを 運命と信じるのね たゆたいながら選び取れる 互いの半身なら 混ぜ合う罌栗色の血は 終わりのない 夢魔の痛みを甘く包み 頬に昇る 重ねた青い吐息が この世界の 最後の見果てぬ死となって 留まっている エターナル 星のように エフェメラル 甦る ノスフェラトゥ |
NostalgiaALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 道に 灯が ひとつ ひとつ点り 山のふもとに 童話のような汽車が行く 幼い日々へと運ぶのは 草の小舟か森の梟か わたしの名前を呼ぶ声は誰 振り返れば 懐かしい顔が 笑っている 抱えきれない想い こぼれおちて 何も言葉に できない時があるの 夕闇迎える蛍火や ささやき交わす風や木々の音は かつてわたしを愛した人たちの 形見のように やさしさに満ちて いまを 包む 探してた夢は ここにあるわ 小さなわたしが 握りしめてる 指をひらけば 真っ白な花が舞うの 夏が終わったらこの道を ひとりでまた辿って行くでしょう もしも忘れ物があったとしたら それは遠い 昨日までの 儚い わたしの影 | |
眠れる豹ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 口脣でたどれば 青い草の匂い 君の汗は秘やかなる 密林の奥に隠って 私のこころを 果てない先へ 誘いつづける 寄せる眉 立てる爪 いま君が求める夢を 狩りに行こう 生け捕ろう 二度と逃げられないように いつだってここに待つ 女のように きっと遠い昔に 君は一匹の豹 しなやかな肩 絹の肌 やさしい傷を付ける牙 私のからだは その記憶を 懐かしくなぞる 立てぬ声 鳴かぬ喉 君を閉じ込めてる檻を 開けに行こう 解き放とう 愛してると言う代わりに その耳に風の歌 そっと注ぎこむ 満ちる空 明ける夜 ずっと君が視ていた悪夢 狩りに行こう 仕留めよう 二度と苦しめられぬよう 立てぬ声 鳴かぬ喉 君を閉じ込めてた檻を 開けに行こう 解き放とう 愛してると言う代わりに 抱きしめた この腕を そっと広げよう | |
眠れる城(Drama Version)ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 目覚める前の国で 僕らはいつも 頬を寄せ合いながら 唄った 見知らぬ未来たちが 待っていようと いつか迷わずに 戻って来られるように 小鳥にも授けよう 忘れえぬ 歌のつばさを 優しくて哀しい 気持ちはいつどこで 育っていくのだろう 蒼い芽の中 君だけ抱きしめる 腕は蔓となって そっと絡みついて 離れたくない lalala 果てなくつづく園の 片隅にある この小さな世界で 眠った 摘まれたつぼみ埋める 弔いの土 ふたり掘りながら ぬくもり残してゆこう ただ夢を見ることが これほどに 難しいなら 愛しくて寂しい 心はバラバラに ひび割れ重なって 星のかがやき 君へと差しのべる この手は風になり どんなに遠くても かならず届く lalala | |
眠れる城ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 目覚める前の国で 僕らはいつも 頬を寄せ合いながら 唄った 見知らぬ未来たちが 待っていようと いつか迷わずに 戻って来られるように 小鳥にも授けよう 忘れえぬ 歌のつばさを 優しくて哀しい 気持ちはいつどこで 育っていくのだろう 蒼い芽の中 君だけ抱きしめる 腕は蔓となって そっと絡みついて 離れたくない lalala 果てなくつづく園の 片隅にある この小さな世界で 眠った 摘まれたつぼみ埋める 弔いの土 ふたり掘りながら ぬくもり残してゆこう ただ夢を見ることが これほどに 難しいなら 愛しくて寂しい 心はバラバラに ひび割れ重なって 星のかがやき 君へと差しのべる この手は風になり どんなに遠くても かならず届く lalala 恋しくて哀しい 気持ちはいつどこで 育っていくのだろう 薔薇の根の下 君だけ抱きしめる 力はいつの間に こんなに強くなり 放したくない lalala | |
熱帯性植物園ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | シゲミのなか 重ねる吐息 待ちわびる ここから熱帯 道すじは ミドリの果て まぼろしの蘭 蜜を吸って 光り食んで あたしはあなたを 植えつくす 風は熟れて 草を薙いで 深まる迷路を作り出す 絡む蔦 la la la ナミダは今 汗のしずくに 恋をする いつでも熱帯 渇く間に ルビーの蛇 底なしの沼 皮を剥いで 果実噛んで あなたはあたしを 埋めつくす 息を止めて 幾度死んで それでも終わりはこないから このままで la la la 蜜を嘗めて 光り吐いて あたしは あなたを 撒き散らす 空は堕ちて 幹を裂いて 翳ろう出口を塞いでく 棘を抜いて 疵は満ちて あたしは あなたを孕んでく 息を止めて 幾度死んで それでも 終わりはこないから このままで la la la | |
Nous Deux C'est Pour La VieALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | Loin, il eait une fois Dans la lumiere Une belle chanson Hier, ce n'etait qu'hier J'etait dans tes bras J'ai fait un beau reve Les reves, si doux si certains Je suis avec toi, ici et toujours Personne ne connait cette fleur rouge Qui s'ouvre en grand dans mon coeur Quand tes doigts sur moi decement se posent Et que tu murmures, “Je t'aime” Tant d'amour, tant de passion Comblent mon attente amoureuse Tes yeux sur moi J'en ai besoin Nous deux c'est pour la vie Loin, il eait une fois Dans la lumiere Une belle chanson Hier, ce n'etait qu'hier J'etait dans tes bras J'ai fait un beau reve Les reves, si doux si certains Je suis avec toi, ici et toujours Un jour si quelqu'un te fait du mal Je me ferai cygne blanc Alors mes bras deviendront des ailes Pour te proteger du malheur Tant d'amour, tant de passion Comblent mon attente amoureuse Tes yeux sur moi J'en ai besoin Nous deux c'est pour la vie C'est il y a bien longtemps L'eclat des etoiles Un beau souvenir C'est peut-etre demain Si tu me regardes Je m'en souviendrai Les reves, si doux si certains Je suis avec toi, ici et toujours Loin, il eait une fois Dans la lumiere Une belle chanson Hier, ce n'etait qu'hier J'etait dans tes bras J'ai fait un beau reve Les reves, si doux si certains Je suis avec toi, ici et toujours | |
日本弥栄ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 腕を高く挙げて 富士の山のように みなさんご一緒に さぁ弥栄三唱 顰めっ面ばかりでは 悪かろう お天道様に 頬 桜ほころばせ 笑う門 また福来たる 伸び過ぎなほど 背伸びしてるうち 見合う自分へと 華麗なる変身を 遂げるかも 天晴れ必勝 滝を登る鯉 龍となる如く きっと手柄立てて 錦飾る故郷 達者な父母と あぁ弥栄三唱 未来のその声を 過去のいまに 送っておくれ 勝ち負けの結果より 遣り遂げた事を 讃えよう 誉れあれ幸あれと 褒めそやせ 子は育つもの 軒には蝙蝠 吉兆 験担ぎ 肩も高く挙げて 天に届くように みなさんご一緒に さぁ弥栄斉唱 晴朗の空へと 風に乗って昇れ 言の葉 われわれが生かされ 生活するだけで 栄えある場所となれ あぁ弥栄日本 腕を高く挙げて 富士の山のように ご先祖代々と さぁ弥栄三唱 百年の先にも いまの声を とどろかせよう | |
日曜日のシエスタALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | まぶしい 木漏れ日の下で スヤスヤ あなたは午睡(ひるね)してる 甘い 甘い 甘い キスを あげましょう 頬を 頬を つねったり 起こそうかな 恋って毒キノコみたい 見た目は華やかで 胸が苦しい ひとりで 残された気分 寝顔は なんて幸せそうなの そばに そばに いてもいつも 不安よ どんな どんな 夢を追っているの? 恋って しゃぼん玉みたい うっとりして ほんのはずみで割れる Mon amour fait la sieste.(私の愛は今休息しています) Mon amour fait la sieste. 甘い 甘い 甘い キスを あげましょう どこに どこに 今あなた いるのかな 恋って そう迷路みたい どうしても 通れない道がある Mon amour fait la sieste. Mon amour fait la sieste. |
曲名 | 歌手名 | 作詞者名 | 作曲者名 | 編曲者名 | 歌い出し |
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21世紀新青年ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 鈍色眼鏡 曇り硝子 磨いて君が覗いた 未來のメガロポリスの街 今日も僕は歩いてく 革のブーツの踵鳴らす アスファルト奏でるビート どこかいつかの君の耳に 送ろう 僕の音楽 影を曳き踊った 地下道のアダムたち 世界の始めから同じ 闇に 聳えた文明は まるで書き割り舞台の様さ 月と太陽貼り付けよう 求めて止まぬのは いつの世も変わらない 飛ばせ 空想の 機械仕掛けの羽広げ 回せ 螺子巻きを 人は自在な自動人形オートマタ 次の角曲がり 建設途中の理想郷ユートピアへ 手を貸しに行こう 視えないものを視せないように クリアを装う現代さ 最初から穢れたものなど けして在りはしないのに 螺旋状の記憶が 眼の奥で立ちのぼる 走れ 蒸気列車 時空という線路の上 廻せ 歯車を イカれた科学者のように 遙か もうひとつの 過去へと明日へと旅をしよう 今を創るため 飛ばせ 空想の 機械仕掛けの羽広げ 外せ 撥条を 人は自由な自動人形 次の角曲がり 完成間近の理想郷で 僕等は 出逢おう |
ナルシス・ノワールALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | あなたは兄さまの友達 白い頬をした少年 わたし憧れていたの たとえどんなに邪魔にされても 茨の庭を追いかけたけれど あなたの瞳にはいつも兄さまが 映ってた 扉の陰から抱き合うふたりをはじめて見たとき とても綺麗で胸が騒いだ ナルシス・ノワール 何も知らぬ少女の日の初恋よ ナルシス・ノワール 今もあまいあなたの声が聞こえる ある日兄さまは家を出て あなたも二度と来なかった 母さまは嘆き悲しみ 家には灯もともらない 大人になるまで知らずにいたわ 町外れの湖にふたりは 沈んだと 神に背いた愛の報いだと 人々は囁くけど わたしは目を閉じるだけ ナルシス・ノワール 湖のほとり そっと咲いた水仙は ナルシス・ノワール ああどんなにあやしく香ったでしょう ナルシス・ノワール あれからわたし どんな男も愛せない ナルシス・ノワール 今も変わらぬ あなたの姿が見える ナルシス・ノワール 何も知らぬ 少女の日の初恋よ ナルシス・ノワール 今もあまいあなたの声が聞こえる | |
南無地獄大菩薩ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 彼岸の曼珠沙華 境界隔てよ焔坂 足元掬うは 泥濘るむ泥か盛る花か 生きようとした 伸し掛かるほどに業重く 救われたいと 思うたびにこの身は沈む 蠢く一寸先より いま此処 逃げども行けども昇れど転がる 嗚呼われ地獄 燃える腕 の抱擁 場末の毒罌粟 滴る露は恋の腐臭 五臓に沁みるは 苦汁の血反吐か甘蜜か 愛そうとした 爛れてゆくまで欲深く 赦されようと すがるたびにこの身が果てる 無常の 闇こそ溢れる極彩 追えども行けども塗れて堕ちれば 嗚呼南無地獄 笑む菩薩の掌上 蠢く一寸先より いま此処 逃げども行けども昇れど転がる 嗚呼わが地獄 凍える舌の接吻 無常の 闇こそ溢れる極彩 追えども行けども塗れて堕ちれば 嗚呼南無地獄 笑む菩薩の掌上 | |
名なしの森ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 一年中咲き乱れる 薔薇の園で暮らせたなら わたしたちだって 少しも変わらずに 時をのぼって行けるかしら 物を言わぬ庭師のように 土に乾いた指で 美しいものだけを造り出す 春の甘い黄昏にも 凍える冬のベッドにも いつも同じ夢が降りて でも感じる心はもう違うのでしょう 失くせるもの譲れぬもの 選びとっては 寂しさと諦め 植え込むだけなら 何処にあるかわからぬ お城を探しつづけるの きっと辿りつけると からだ中泥だらけにして 涙と溜め息とで 来た道は沼地に変わって 後戻りはできないから ずっと手を引いて 鏡のように静まった 闇夜の水面を覗けば わたしたちの望むものの すべてがきらびやかに 手招きしている その向こうに行くというの? 何もかも捨て まやかしに飛び込むほど 弱くはない 何処にあるかわからぬ お城を探しつづけるの けして辿りつけずに 胸が血だらけになっても うろつく獣たちを怖れない 行けるところまで いつか気づく それは目には 見えないものだと 其処にあるかわからぬ 明日を探しつづけるの きっと辿りつけると からだ中傷だらけにして さまよう獣たちの姿が 自分と知っても 哀れまないで 本当のふたり まだ生まれてない | |
亡骸の女ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | どこまでも続く園 繚乱噎せる花の蜜 わたしは蝶と生まれ 余すことなく 甘受する幸福の 一瞬が永遠だった 気づけば床に倒れ 白い天井を見てた 溺れてく人のように 手を伸ばして口を開け この声を失くすだろう あなたの名前をもう呼べない 幻は鮮らかに 指にいまも触れるのに 聳え建つは楼閣 酔郷巡って回廊 わたしは巫女と生まれ 億の夢を授かり舞う 悦びの戯欷は 償いだった 見えない砂が落ちる 崩れるすべての時 埋もれる人のように 諦めて目蓋を閉じ ああ言葉も葬られ あなたの名前ももう知らない 幻は跡形もなく 瞳には虚ばかり 気づけば床に倒れ 白い天井を見てた 溺れてく人のように 手を伸ばして口を開け この声を失くすだろう あなたの名前をもう呼べない 幻を恋いながら 亡骸のまま生きようか 朽ちもせず焼かれもせず 醜くも美しい わたし | |
小夜啼鳥(ナイチンゲール)ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | あなたから 愛をついばむほど 哀しい夢 さえずる小鳥 私は 知らない名前を あなたが呼んだの 私 眠るふりして 窓を見る その腕が 夜ごと私の籠 空はもう 広すぎて飛べやしない あなたは冷たい 茨の棘なの いつも私を抱いて 微笑うだけ | |
ドリアンヌ嬢の肖像ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | わが名はドリアンヌ わが名はドリアンヌ この世でただ独り 永遠を友として生きる者 この退屈な物語 なぜ貴方は聞こうとする 仮面集う夜会 夜毎薔薇は開く 少女の声で歌う 若いままの私 愛おしきはただ退廃と 尽きもせぬ享楽と 艶やかなる肌 血に濡らす 残虐と幻惑と 刻は 月下に散り 微笑みは常に輝けど 愛することなど 倦み果てて 貴方の瞳に映る姿は 空ろな生き人形 穢れ知らぬ手は 抱くことのできない 夜更けに上るのは 開かずの塔の部屋 壁に掛かる私の肖像画 描かれたその貌だけが また醜く 年老いていく 誰も知りたくない 真実の己を 胸へと塗り込めた 数々の罪を 光は暗闇覆うごと 凄惨に傷ましく 衰えぬ美こそ祝福の 悪の神 わが命 戻る術はいらぬ 虚無から羽化した絶望が 目映く世界を映し出す 貴方の深い瞳に 忘れた心が 甦ろうと 愛おしきはただ退廃の 尽きもせぬ快楽と 厳かなる時間 血に浸す 残酷と幻覚と 今だけを見つめて 涙の先には何もない 愛することなど意味はない それでも 生きているのは 変わらぬ私である為だけ あの絵を断ち切る ナイフなど持たずに | |
髑髏ヶ城の巫女達は永遠に現世の夢を見るALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 遙か昔 わたしたちが 緋色の翼に抱かれていた 其の記憶 繭に動く蚕のように 紡ぐ白日夢 絹の千早に包み それは未來 祈り以て 暗黒も裂けるほどの 麗しき光景 闇の中か 光なのか 滅亡の影を導く 蹄の音は鳴り 転生せよ 民族の血 山を砕く 河のごとく まだ間に合うだろう 終焉の宴には 日の出づる処に こうしてまた生まれ 翔ぶ術を失くしても魂(こころ)は 尊き時へと舞い戻る 此処で知る生きることの神秘 其の共鳴 畏れなき明日の世など 在りはせぬと 天が穿つ 銀の奈落 月宮殿から届く 交情の矢文 独りでなく一つでない なぜそれを忘れ 孤獨ばかり彩る都 穢れ受けぬ胸に沈む 誰を想う痛みの刀(けん) 捧げることだけが この巫女の軍(いくさ)なり 日の沈む処に 生贄を埋めよう 白い指 朱い骨繋いで 羽撃く代わりにわたしたちを 共に持つ命の強かさ 其の儚さ 哀しみを塞ぐことが できなくとも 日の出づる処に こうしてまた死して 来る夢に帰っては見果てぬ 愛しい時へと舞い上がる 幾度見る生きることの豊饒 其の源 月を背に 聳え建つは髑髏ヶ城 畏れなき 人の世など在りはしない | |
毒味役ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 燃やすのは恐れ 灯すのは命 痺れる記憶 いま在る現は幻覚か わたしをここまで 育み造った 苦く美味なる 闇 微笑む聖女と 嗤える悪魔が 向かい合う晩餐の 銀燭(あかり)に跪き 今宵も渇く喉に 垂らされる 一滴 人は毒味役 受け皿の肉体 嗅ぎ分けていく 見えぬ行く手を 苦しみ藻掻いても 毒に毒を以て 蝕ばまれながら 舌先触れる 微かな甘さに酔い痴れて 生きることを貪る 果敢ない 心を 築いてきたもの 城壁を巡らせ 眠れる王者と 目醒める奴隷は 寝台と牢獄で 同じ夢 彷徨う 頸元に当てられた 赤金の月の刃 忍ぶ暗殺者 すべて消せばいい 断ち切られても この眼は視よう 甘美なる地獄を 燃やしては焦がれ まだ灯る命 痺れる記憶 いま在る現も幻覚か やがて死が充ちてくる 誰も毒味役 受け皿の肉体 試され選ぶ 見えぬ行く手を 悦び喘ぎつつ 毒に毒を以て 蝕ばまれようと 舌に留まる 僅かな甘さに酔い続け 生きることを貪れ | |
閉ざされた画室(アトリエ)ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 世界の果てから 見たなら ここが 世界の果てね 曇った 天窓 年老いた画家が 暮らす 室(へや)よ 世界中に あふれる 色という色を 見てきた あなたが 描いた 少女像(わたし)は 画布(キャンバス)のうえで 蒼く 沈み わたしより先に 大人になってく 暖炉を 灯した 夕暮れ 天へと むかうのは 炎 わたしは かじかむ あなたの乾いた 指を つつむ くずおれた灰に おちるのも炎 その胸に 深まる海で 泳ぎを止めた 哀しみの 魚たちの行方 わたしにきかせて ああ 欲しいと思う わたしの眸は 未来を見つめても 輝けないのに あなたは色褪せた 写真の青年の 眸のまま しずかに絵筆は 遠い日を写す その胸の 奥の窓辺で かつて唄った 喜びの 小鳥たちのなかの 最後にわたしを ああ 置いてください |
東方憧憬未見聞録ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 理想の国はどこにある 日の出づる場処その果てに 静かに遙かに夢出づる みんな探している 涙ひとつ落ちることない国 うるおう大地 そよぐは金の稲 極楽鳥の歌を聴いて 香焚き染めた絹震わせながら 梨花の髪に風は舞って いち日が過ぎゆく あしたも同じ 七つの海を行けど けして追いつかない 逃げる蜃気楼 すべてが輝ける黄金の 都に棲むは優し人々 誰もが欲しがった幸福は ぜんぶその島に 生まれていったから 競うように船は行く われ先にと みんな暮らしたい 争いなど起こることない国 よりそう太陽 みのるは金の実 奔馬は駆ける山河巡り 童たちは遊ぶ御伽のなかに 谷の底まで桃源郷 永遠は過ぎよう 真綿のごとく 東の空の彼方 それはまぼろしの楽園 ZIPANGU 原野は夢を見た 金色の 栄えし港 着くは帆船 異国の息吹浴び その島は 溢れる野望を 受け取ってしまった 足早に時は急き 色褪せる 理想の国はどこもない 悲しみの涙がないと よろこびの花は開けない すべてが輝いた黄金の 眠る都の照り射す瓦礫 誰もが欲しがった幸福は ぜんぶその下に 埋もれたというから 地図もなく船は出る 今日もまた |
deep forestALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | ある日 あなたは森へ行く 誰も棲まない その奥へ きれいな泉 湧き上がり そっと あなたは口づける fu fu‥‥ 晴れることない 霧が溶け 枝は 光を抱きしめる 白や黄いろの 蝶が舞い 花は開いて 実を結ぶ いまわたしは 生きていると感じる 目を閉じても あなたが見えているから 何よりも強く ある日 あなたは森を出る 足跡ひとつ 残さぬよう 泉はいつか 泥の中 朽ちた木の葉が 揺れるよ でもわたしは 生きていると感じる 目を閉じれば あなたに会えることを もう知っているから | |
TailorTの変身譚ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 誰もまだ見たことない あなたへと仕立てましょう 首のネクタイ解くように 心つないでる枷を外す お好きな色こそ もっともお似合い 寸法ぴっちり 測ったあとは さあお任せを 銀のハサミが断つ 型紙のない生地 ただひとりの為のテーラー お針子たちが踏む ミシンの音ミュージカル 新人の主役を 待っている マネキンめいた裸へと 仮縫いピン留めて 息も止めて 襟やボタン お顔に映えるように ふたつとない その個性 華やぐデザインを 1ミリも違わず 仕立屋は線を引く 着心地も見た目も極上 誰もが振り返り あなたに見惚れよう ほらまるで 銀幕のスターです 絹糸は縫い閉じる これまでの人生を 熟練の指先 動く 忘れたい記憶も 消してしまいたい過去も 朱子織りの裏地に 仕舞われる 銀のハサミが断つ 魔法のような生地 その一着の為のメゾン お針子たちが踏む ミシンのオートクチュール 新しい衣装で 生まれ変われ でも服を一度脱げば 抜け殻は そのお体 「ご婦人用もございます。テーラーT店主」 | |
天体瑠璃星万華鏡ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | コバルト色の空へ 翼広げて 飛んでみたいと願う 太古より人類(ひと)は 竜のように強く 鳥のように優雅に どこまでも自由に 軽々と遙か高みへ だけど私が飛べるなら ひそやかな蝶がいい 花の香りに誘われて 風に舞う瑠璃楊羽 大切な蜜運び また次の花へと舞う 誰もが遠い目をして 見果てぬ夢を語るわ 折れた羽 繕うことなら できるけど 心が傷ついたら すぐ近くにある 美しいものを見つめて 藍の雲間 瞬く あの星々へ 行ってみたいと思う いつの世も人類は 望み 希望 欲望 時に闇を抱える 深い胸の中は 夜空より輝けるのに ずっと私はここに棲む どこよりも青い星 入り江の町の片隅で 瑠璃ひかる海原(うみ)眺め 愛しさに出会うのを ただ信じ待ちつづける 誰もが俯きながら 囁く未来のはなし 繙かれた神話の おしまいが来ても 恐れたりはしないわ この地に生まれて いまを生きてきたのだから 誰もが青い目をして 見果てぬ夢追いかける 折れた羽 繕うことなら できるから 心が凍えたとき すぐ隣にいる人の ぬくもりを抱きしめて | |
転生離宮へALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 黄昏が 燃えている 炎の鳥が 翔び立つのよ 舞う火の粉 天昇り 生まれたばかりの 星となる 宇宙に抱かれ わたしは眠る 目覚めるはどこ 異郷か知らぬ世界か いつかどこかで あなたに逢える 互いの記憶 そっと結んでいて 黄金の 天秤を 掲げた女神 夜を統べる 得るものと 失くすもの どちらも等しく 大事なもの 命を抱え わたしは夢む 想いはつづく 過ぎ去りし日へ 来る日へ 誰もひとつの 物語なの 奇跡が描く 永い神話のような 宇宙に抱かれ わたしは眠る 目覚めるはどこ 異郷か知らぬ世界か いつか再び あなたに逢える 記憶の糸を ずっと繋いでいて | |
天使に寄すALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 天界は今 はるかなる 湖のように 汚れなきその心を 地上へと 映し出す 目覚めよ 天使 さあ 瞳をあけ 濡れた翼は 月の光に ひらくでしょう 生きとし 生けるもの達の 祈り声は風 命の樹木を揺らして 空をふるわせる時 目覚めよ 天使 さあ 腕をのばし 小さな手のひら 抱えきれない 愛がある 謳えよ 天使 永遠なる調べを いつか翼は 誰かの夢を 抱きしめる 目覚めよ 天使 その 薔薇のえくぼで 絶え間なく流れる 涙を止めるため |
天譴と超克ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 空を裂き走る閃光の矢は 天の放った慰みとなろう 瞬く瞼に 真実(ほんとう)の光景を 映さぬまま 交わされ流れる 哀れみと涙に 何が宿る 傷付いていない足 大地を駆けてゆく 差し伸べるための腕 まだ誰かへと届く このみにくい世に生まれたことを いつか残れる誇りとするため 己は己であり 群れの中でも 迷うことなかれ君 流れに逆らえども 人類(ひと)が現れる遥かなる過去 死んだ星の光がいま墜ちる 海山森と風と 共に目覚めた 言葉も歌も持たぬ 原始(はじまり)の時のように 恐れなき静か 美しい世界の黎明 合唱のように 唱えられる愛の 薄ら寒さ 人は誤った 生き物ではないと 言い切れるのか 守られるための盾 それだけでは足りず 殺戮のための武器 両方抱えている このみにくい世で出逢えたことを 未来に向けた祈りとするなら 我らは我らであり 孤独の果ても 忘ることなかれ君 明日は遠くにあれど 空を裂き走る閃光の矢が 天の放った怒りとなろうと 闇を持たぬ宇宙の その片隅で めくるめく滅亡は 終わりの時ではなく すべての最初(はじまり) 美しい世界の再来 このみにくい世に生まれたことを いつか残れる誇りとするため 己は己であり 群れの中でも 迷うことなかれ君 流れに逆らえども 人類(ひと)が現れる遥かなる過去 死んだ星の光がいま墜ちる 海山森と風と 共に目覚めた 言葉も歌も持たぬ 原始(はじまり)の時のように 恐れなき静か 美しい世界の黎明 |
天気晴朗ナレドモ波高シALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 本日 晴朗 藍色の 大空は 海に落ち 揺れる やがて波高し 行け 行け 出陣 声援を 送る 人生の 海原で けして独りでは ないとわかるよう 奮え 奮え 君へと 前途は 眩しい 舵を取れ 風に乗れ この心 発艦 巡り巡る 時代に ひとりひとり生まれて 出逢い別れ 運命は おのが 選び取るもの 走り抜ける 波間は 月も日にも 輝く どこまでも進め 後退ることなく 遠き人は立つ 息吹持ち 傍らに 引き継ぐ この血へ 薫陶授けて 奮え 奮え 自分へ 前途は 険しい 暗い雲 黒い影 蹴散らせよ 突撃 戦争(いくさ)知らぬ ぼくらも 生きることは 戦い 持てる 智恵と勇気は 助けられる 幸運 守るものは 気高い 平和という 生きもの 飼い慣らすなかれ 尊びつづけよ 高く舞え 神風を 背に受け 吶喊 戦争知らぬ ぼくらは 生きることが 闘い 持てる 智恵と勇気に 導びかれよ 勝運 たとえ 倒れ伏しても 天を仰ぎ 目覚めん そこには見護る 光が差すだろう 次の代に 伝えよう 変わらぬ 大和魂強しと 見ぬ同胞(とも)たちへ |
地球でALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 天映す 水面 輝く緑 巡る風 雨の恵み 受けて 大地を 踏みしめる 世界の何処にいる 僕も君も 肌の下 流れている 静かな川は あたたかい 永い時をつなぎ 繰り返した先の 誰もがそこに立つ 生きよう 生きとし生ける人間 ともに 出会うことなく行き過ぎても 同じ星 喜びも涙もある 愛を持たない場所はない だけど僕にあって 君にないのは 自由 遠いその国では 生きて 生まれてきた君よ ともに 触れ合うことは出来なくとも 生きよう 生きとし生ける人間 ともに 出会うことなく行き過ぎても 同じ星 |
帝都乙女決死隊ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | いざ進め 花散らし われらは 乙女戦士 立ち向かう 夕日より 紅燃ゆ この頬を見よ 先立つ不幸を お許しください 手を付く畳は 青く薫り 我を培った 大和の魂 先祖の遺影に 最後の敬礼を 誰を護る何時(いつ)を守る 人は天命に 戦い続けるのだ 悪の為でなく いざ翔ばん 白鳥よ 私は 乙女剣士 羽ばたける 翼こそ 捕らわれない 唯一の自由 女と生まれ 優しきを知り 愛を生む身なれど このまま何もせずに 老いるは死ぬより辛いのです 乳呑み子に飲ます 乳はこの血潮 戻らずも母は お前の中 祖国背負い立つ 強い子に育て 螢になり星になり 見守らん すべて捨てるわけではない 巡りゆく命 明日に在る平和が 無駄にならぬよう いざ進め 帝都行く 私は乙女兵士 舞い落ちる 雪よりも まだ真白く 輝く胸 ああ君に会い 頂いた日々 美しき思い出 それでもこれが定め 留まることはできないのです いざ進め 花散らし われらは 乙女戦士 立ち向かう 夕日より 紅燃ゆ この頬見よ いざ翔ばん 白鳥よ 私は 乙女剣士 羽ばたける 翼こそ 捕らわれない 唯一の自由 女に生まれ 喜びを知り 愛を産む身なれば このまま微笑のまま 赴くことができるのです |
月夜のピエレットALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 曇りかけた 空を見上げ 夜の息の 冷たさに 手を伸ばせば あなたがいた 昨日さえも 遠くなるの あなたの夢まで 出掛けてゆきたい パラソル回して 銀色影絵の つなわたり 恋の径 あなたの窓辺にそっと腰かけて おやすみの投げキッス 明日 逢いに来てね まだふたりは 見つめるたび 恋におちる季節でも 雪のときも嵐もある ずっと 駆けてゆけるかしら 離れてるだけで 泣きたくなるから 月夜のピエレット 瑠璃色螺子巻 くりかえすセレナアデ あなたのこころに 音符の星たち きらきらと降りつもる 明日 きっと晴れよ パラソル回して 銀色影絵の つなわたり 恋の径 小さな不安はうずめてしまおう ゆらゆらと踊るように 生きていたい 月夜のピエレット 瑠璃色螺子巻 くりかえすセレナアデ あなたのこころに 音符の星たち きらきらと降りつもる 明日 きっと晴れよ |
鎮魂頌ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 愛する者を 守りぬくため 僕らは命を 投げ出せるだろうか この手に握る 平和という名の 剣をかざして 戦うのだろうか 生まれくる前の我 それは今ここに 眠る英霊か 真白き鳩が 舞い降りるたび さわぐ梢の間 真昼の月 迷える小径 たどりついた地で 遠い兄のような 声を聞く ああ君 我の代わり生きよと 頭を垂れて 祈りつづける 老いし人の背に ゆらいだ陽炎 終わりなき悲しみを 包み抱くのは 誰が眼差しか 蝉時雨だけが 降り注ぐ日の まばゆい空の 青さが染みる さまよう心 呼び戻した地に 優しい姉のような 唄を聞く ああ君 死にたもうことなかれと 真白き鳩が 飛び立ってゆく 翼の先の 光に向かい 忘れることなき 涙の川の 果てない流れを 人は渡り 生きる果敢なさ 生きる尊さを 巡る時のなか 僕らは知る 迷える小径 たどりついた地で 遠い兄のような 声を聞く ああ君よ 己がため強くあれ | |
Chu ChuALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | ある日 目覚めたときに 胸の奥で かすかな痛みとともに あなたを思う Sha La La La 窓で 光たちが 踊っているよ どんな朝より キラキラすべてが 綺麗だと 感じる あなたのことこんなに 好きだなんて 気づいたら もうじっと してられない Chu Chu Chu Chu 小鳥が 私の耳に 愛をうたうよ 服を着ながら とつぜん なみだが こぼれた 一粒だけ Sha La La La みんな 女の子は 生まれる前 可愛い天使だったこと 秘かに思い出す こんなとき Chu Chu Chu Chu あなた 頬に胸に キスを送るわ どんな夜より やさしい夢をあげたいのよ ああ今すぐ | |
血の断章ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 鳩の血のいろ 似合う雪の首 接吻(ベエゼ)より甘い あなたの牙の痕 少女のときから 待ち続けていた 小さな悪夢 つなぎつむぎあわせながら 棘を手折る優雅な指で わたし弔われて眠り 月の柩で目覚めた ただあなたを愛するため 人はこころを 胸の奥隠すけど 宝石匣で わたしは育てるの 永すぎる魔冬 哀しみ抱えた あなたの腕に 放たれ輝けるように 誰も願う 永遠の愛は 初めからここにしかない だから貴いと知るほど ただあなただけ崇める 愛おしい お父様 わたしを 抱いて 蕾散らす懺悔の爪に わたし抉り取られ睡り 薔薇の柩で叶わぬ ただ馨しい死を夢む 無垢なる無為なる 真紅の真白き花嫁 さよなら遠い刻 | |
Cheri CheriALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | ラビアンローズなんて まだまだ遠いけど あなたがくれるベエゼは 薔薇色なの 呪いの魔法が みるみる解けるように わたしは綺麗に 微笑(わら)えるようになる Cheri Cheri 銀のナイフ ずっとずっとお守りだった 不実の果実がなる ジャングル Cheri Cheri もうひとりに きっときっと戻さないで あなたが好き ジュテームおしえて 自由はあふれて みんな木の葉みたい ひとりじゃ行き場所さえ 決められない あなたとわたしを 籠に閉じ込めて 日がな一日絵を描く ステキナミライ Cheri Cheri 胸の小鳥 ずっとずっと鳴きっぱなし ふらちな不眠症の ラビリンス Cheri Cheri だけど強く ぎゅっとぎゅっと抱きしめられ ゼンマイねじ 壊れちゃいそう Cheri Cheri 銀のナイフ ずっとずっとお守りだった 不実の果実がなる ジャングル ほんとに欲しいものは この世にふたつだけ あなたの瞳 ジュテーム見つめて | |
小さき者への贖罪の為のソナタALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | もし君が立つ 足下が崖なら 飛び降りるべきは 私の方で 翼などもう 疾うに失くしたから 天へと昇れる術を 持たないだけで だけど羽よりも そして誰よりも いまの君をそっと抱ける 腕を持っている 苦しみを怺え 悲しみを越えて それでも頽れたなら 地上で砕けた 星のように燃える 行き場なき希望の 帰る空を 何度でも捧げよう 君が覗いた闇の 深い底を 目に映す者は 私だけでいい だからこうして 夜に歌いかける すべてを呑み込む 虚無が目覚めぬように どんな言葉なら そして祈りなら その心の奥に触れる 響きとなるだろう 愚かさを知って 愛しさを分かち 過ちに躓けど 許される明日を 願って立ち進む 穢れなき戦いの どうして君を 独りにできるだろう 生きてきた意味を 生きてゆく理由を 命の血へと流れる 遠き人々の 想いが綴るのを いつの日か読み取らん 愛よりも深く 罪よりも重く 積み重なってゆく時 もう誰も何も 君を引き裂けない 世界照らす輝きを 私たちは 静かにそばにいる | |
誰ソ彼パピヨン回廊ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 灯しましょう パピヨンの 夜に羽ばたく翅を 唯一の 道標に その爪先 あと一歩 進めますか どちらへ 見えない前 見ぬ後ろ 選ぶのは此処で あなた お急ぎにならず 考えあそばし 抱きしめて温めて 未も睡りつづける 幸せの繭たちを 傷ついて傷つけて 零してきた涙の 数だけ綺麗な 命が羽化する 幻(ゆめ)と現の狭間 開く扉の鍵は もうとっくにお持ちね 床のうえに 散らばった 星の欠片 花片 赤い魂 青い記憶 生なる日々は紫 沈みゆく刻も 煌めくものです 舞いあがれ その幽体(からだ) 耀く鱗粉(ひかり)浴びて 黄昏の向こう側 追いかけて 引き寄せて 次の世界を創る やさしい思い出を いくつも重ねて 積み上げては壊して なんども生まれ変わる 誰でもない誰かに 灯しましょう パピヨンの 夜に羽ばたく翅を 唯一の 道標に 夢見ませ ひたすらに 今 生きているという 唯一の 真実(まこと)を 抱きしめて 胸深く そっと息を潜めた 歓びの繭たちは 傷ついて傷つけて 捧げてきた涙の 数だけ美しい あなたに目覚める 幻と現の狭間 閉じた扉の鍵 もうわたしへお返し |
堕落論ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 間違いだらけの バイブルを開いたように ときどき人生は 理由もなく憂鬱になる 平穏は ビロオドの柩みたいで このままじゃ埋もれそう あせっちゃって わめいちゃって 何でも放り投げて 遊んじゃって 終わっちゃって 自分に言い聞かせる ねえこんな日も きっと大切だって らくがきだらけの バンビの日記帳に 並んだ アイノコトバ 紛いものの星みたいね しあわせに掟があるなら それに気づいちゃいけない事 はしゃいじゃって ふざけちゃって でも何かおかしくて 恋しちゃって ふられちゃって とつぜん悟ったわ いつもあたし ぜったい本気が足りない あせっちゃって わめいちゃって 部屋中散らかって 疲れちゃって 眠っちゃって ステキなあしたを 夢見るのも きっと才能だわ もう はしゃいじゃって ふざけちゃって 何かが見えてきて まあいいっかって 立ち直って なんだかね 単純なの でも新しいあたしに これで会えるの | |
DaphneALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 春まだ浅き 黄昏の 冷たく棚引く 風の底に 密かにダフネの 香り嗅ぐ 行く手に穿たれし わが奈落を 閉ざすように 塞ぐように 甘く纏いつき あなたへと 転がりゆく 心を放てと 逢いに行っても いいですか 月影籠もる闇へ この身が抱くのが 荊でも ああ恋は 傷つくことを恐れぬ 静かにダフネは 朽ちるだろう 乙女の最後の 季節のように 幸福と哀しみの 狭間 私は佇み ただあなたの 髪を撫で 眠りにつく日 待ちわびる | |
堕天國宣戦ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 留まる者 愚かなりし はらりひらり指に触れた 黒い翼の 一片 君がひとつの物語なら まだいくらでも書き換えられる 血のインクは乾かない 誰も知らない本当の僕ら 荒れた世界 変えるのは 追い求めたのは ちっぽけな幸福 なんかじゃない 戦え 轟く鼓動を合図に 意のまま進めば 行く先 果てない 抗え のたうち幾度と破れど 刻もう 纏った傷跡に夢を 埋もれそうな今日の記憶 繋げるために 明日へ 僕らは神の造り賜うた 失敗作のただ美しい 弱さを抱く人形か だけど心は 天も奈落も 超えて胸に たどり着く 満ち足りるのは いつか目を閉ざす時だけでいい 戦え 交わる叫びは宣誓 合わせる力は 愛より尊い 奪わん 最後の止めを刺す剣 掲げよう すべてを突き抜く切尖 そこに集い充ちる光 育まれゆく 希望を 悟らん 轟く鼓動が教える 生きるということ 命というもの 闘え のたうち幾度と破れど 信じて 未知なる己の強さを 刻もう 纏った傷跡に夢を! 護らん 最後の止めを刺す剣 奪わん 最後にこの手が持つもの 掲げよう すべてを突き抜く切尖 そして集い充ちる光 身体に浴びて はらり ひらり指はやがて 白い翼の 一片 訪なうもの 静かなりし |
曲名 | 歌手名 | 作詞者名 | 作曲者名 | 編曲者名 | 歌い出し |
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タンゴ ダダALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | Arika Takarano | 革張りの寝椅子(カウチ) 裸の背に貼付く ただ一点を見つめ 死人のポーズ 紫の烟り纏う その眼差しは 乾いた砂のように どこまでも私を沈める 行き場のない 哀しみたちが今 重なり合い踊りだすのは 情熱のタンゴなの 燃え尽きるまで接吻を 交わしましょう 支那扇あおぐ 黄昏のバルコンで 宵闇待つ肌に 白昼夢の心を添えて 失うこと 分かっているのなら やさしい手で殺してみてよ この恋を ひと思い 鮮やかな熱い血が まだ流れるうち 行き場のない 悦びたちが今 重なり合い踊ってるのは 情熱のタンゴなの 息絶えるまで抱擁を つづけましょう 失うこと 分かってしまうから 女の手は壊していくの また愛を 人生を 甘い声で愛しい名を 囁きながら |
魂ノ代ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 憶えてるよな 忘れてるよな ココはどこ 桃いろの まん丸い 部屋のなか 満ちてきたよな 満たされたよな つながってる 鹿ノ子帯 目を覚ます お稚児さん わたしは何で 産まれるのか このまま玉で いたいけれど すてきなことが 待ってるのかな 忘れたくない 憶えていたい 苦しい も 楽しい も 哀しい も 嬉しい も わたしはまたも 産まれてゆく そしても一度 くり返すの すてきなことね それってきっと 精一杯に 声あげ泣こう |
寶島ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 窓を燃やす 夕日の朱は胸に つつんで心臓 かがやく紅玉 航路は果てしない夢のように どこまでも続き 酔いに戻す 西へ東へ 北へ南へ 長い日々をひとり生きて 探すのはこの指に 掴めないもの 床を濡らす 月光の青は皮膚に うごめく斑猫 わずらう貴腐病 希望と絶望織りなす地図 水晶砕いた破片の先 空へ山河へ 海へ荒野へ 長い日々をひとり歩き 探すのはこの足が 踏み込めぬ場所 |
胎内ヒトガタ遊戯ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 手首足首 落として 曲がる腕膝 剥がして 頸と頭を 離して 月の転がる匣の中に 敷き詰める 閉ざさぬ眼球(ひとみ) 映したのは 僕にはけして見えぬ何か いつもと変わらず妬ましく その子を少し憎みました ああ何故あなたは 僕にほんとの痛み 教えてくれなかったの 母さん 床に広がる真っ赤な海と おんなじように 涙の粒も熱いのですか 性はどっちに向かうの 雄も雌にも成りたくない 成れはしない 微笑み行き交う人たちは 僕にはけして知らぬ誰か また今日も人形を抱いて 気づけば壊しているのです 床に広がる真っ赤な海と おんなじように 涙の粒も熱いのですか 性はどっちに向かうの 雄も雌にも成りたくない 成れはしない 微笑み行き交う人たちは 僕にはけして知らぬ誰か また今日も人形を抱いて 気づけば壊しているのです ああ何故あなたは 僕にひとつの愛も 授けてくれなかったの 母さん 胸に溜まった真っ赤な膿に 息を詰まらせ あなたのなかへ 戻してください |
大正撫子モダンガールALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 黒い繭のように 結い上げた髪を 最初に切った 断髪の 君よ 床に散らばった 重たい柵み 二度と縛られず 自由を旅する 凜と香る 姫撫子 内に秘めし 熱き想い その瞳(め)が 見た夢の先 このわたしの今が在る Our name is GIRL 時代(とき)を超えて 声高に叫ぶ 気丈な女性に 憧れるけれど モダンに学ぼう 小粋な可憐さ 強さは その中 凜と生きる 姫撫子 緋色の帯 解かれた恋 その心の 切なさを もうわたしも知っている You and I are girls 懐かし友 凜と香る 姫撫子 内に秘めし 熱き想い その眼差し 見つめてた 未来にいるこのわたし Our name is GIRL 時代を超えて | |
薔薇架刑ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | もしもわたしが 仄蒼き薔薇(そうび)なら 肉体(からだ)は綻ぶ花でしょう 添い寝する駒鳥たち 刺で抱きしめ 甘き蜜を引きかえに 生き血を注がせ赤く赤く 月を浴びて燦燦と 盛りの刻を立ち止まらせて 祈りのように 呪いのように 開いた花唇の奥底で唄う そうまでもして 咲き誇るのかと 問うなかれ もしもわたしが 野に咲いた薔薇なら 心は蠢くその根でしょう 土深くに亡骸を 幾つ数えて 闇に染みし濁る夜露 貧り尽くし吸い尽くして 朱い茎を昇りつめ 光の在処 探りつづける 天女のように 獣のように 堕ちていく場処は墓穴と知れど それほどまでに 愛したいのかと 問うなかれ 枝を巡り 葉を滲ませ 自らの身を架刑とせん 月に潜み煌煌と わたしは薔薇でわたしは女 呪いのように 祈りのように 秘する想いは薫りつつ爛れ そうしてなおも 生きてゆくのかと 問いながら | |
薔薇異形デーモン閣下×宝野アリカ(ALI PROJECT) | デーモン閣下×宝野アリカ(ALI PROJECT) | 宝野アリカ・デーモン閣下 | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 目覚めても 視る夢は 鼓動持った 悪夢 躰は 蠢く 明日の朝 分からない 命いずこ 性根は 汗ばむ 求めるのは 悦びより 朽ちてなお薫(くゆ)る花弁(はな) 生きる場処を選べたら あなたを攫って 逃げて行くのに 愛してると誓うのに 私はあなたに 破滅をくべる 異なるものたれ 黒毛皮(くろかわ)の褥(しとね)で なきものを 呼び醒ます 心深き渇き 嫌悪は果てなく ありふれた 人という仮面のまま もう誰も 愛せまい 退くのが 耐えられない 薔薇(そうび)ちらす嫉妬心(そねみ)に ふしあわせに臨むのは 理性の空では 望みもしない こぼれおちる哀しみは 埋もれた月の炎(ひ) 鎮めるだろう 異なるものたれ 白日の博愛(ひろい)で 甘き蜜は 荊の獄 捧げ合う 恋の毒 生きる場処はここにある この身を抱きしめ さあ手を延べて 愛してると誓うとき 私はおのれに 楔を打たん 異なるものたれ 微笑湛えたまま そしてあなたを想う |
絶途、新世界ヘALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | ボロボロの旗を掲げ ココロに錦を飾る どんなに汚れても 先へ進んで行く カタカタと骨を鳴らし 歓喜(よろこび)の歌を吠えよ 生きるか死ぬかなど くだらない問題 鎖も口輪も 外した僕たちは 尾を振る飼主(あいて)を 持たない猛犬さ ギリギリの崖を渡る 乾いた包帯靡く 道程風任せ 微笑み撫でさせて 弱さは 腐った優しさ抱きしめる 強さを授けよ 眠れる勇者の血 常に君をみつめてた赤の他人 影を落とす節穴の目を瞠き 追う生者 ボロボロの旗を掲げ ココロに錦を飾る カタカタと骨を鳴らし 歓喜の歌を吠えよ ギリギリの崖を渡る 乾いた包帯靡く 道程風任せ 終わりを超えてゆけ 積もった枯れ葉も 再び吹き上がる 土には還らぬ 尊き意思の砂礫 遠い彼方を決めるのは奴らじゃない 瓦礫の海踏みしだく裸足のまま 僕らは やがて 目覚め あおう 新世界で |
絶國TEMPESTALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 轟け 雲を裂いて 耀け 嘆きのテンペスト この世をただ照らすのは 雷神撃つ光の矢 闇は頽れて重なり合う 月を犯しながら 幾万の夜が過ぎ 王の裳裾はわれを抱かん 人が生まれながら 抱えた罪は十 勾玉に繋げこの首飾る われは視よう 来る未來(とき)を 水晶の眼癈(し)いても 舞い散れ 死せる星辰(ほし)よ こぼれる 嵐ケ丘に 吹きすさぶ風を超えて わが魂(こころ)を運びたまえ 轟け 空を裂いて 乱れよ 怒りのテンペスト 地上をはや嘗めるのは 鬼神が曳く焔影 滅亡の緋い陽炎立ち 胸を卍に切り 薔薇の根を植えん たれを戀うると望むのなら 棘に絡められ 手も足も磔く なおも生きんと血潮巡るごと われは眠る 来る夢に いつか君に逢わんと さざめく 銀の雨よ この身を 嵐ケ淵へ 砕かれる波の間に間 わが叫びを沈めたまえ 轟け 穹窿突き 輝け 祈りのテンペスト 地上満つる清らかに 龍神吐く流涎の 天を映して水鏡揺れ 舞い飛べ 生きる星辰よ こぼれる 嵐ケ丘に 吹きすさぶ風を超えて わが魂を運びたまえ 轟け 雲を裂いて 耀け 嘆きのテンペスト この世をいま照らすのは 雷神撃つ光の矢 闇は美しく雪崩るだろう |
絶叫哲学ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 絶叫 喉ヲアケテ モット喚キタマエ 絶唱 歌ウヨリカ ズットイイ声ダワ 擬音操ル 詩人ノ君ト 絶頂 音ヲ立テテ グット響キ合ウノ 絶望 奏デルヨニ キット純粋ダワ キレイナ指ハ ピアノデ殉死 何カ意味アル生キ方シタラ 意味無イノカシラ ハニー 浮世ハ徒然 ワタシダダイスト 夢モ刺激モ気軽ニ買エル 小サナ富デ デモワタシハ喘ギタイノ 戒厳令敷イタ国ノ 抑圧サレテク芸術家ミタイニ 絶叫 拳アゲテ モット壊シタマエ 絶笑 微笑ムヨリ ズットイイ顔ダワ 亀裂ダラケノ 偽善ノマスク ドンナ男(ヒト)ニモ好カレル事ガ 理想ナノカシラ マミィー 最強ロマンス アノ娘ヒロイズム 愛モ正義モ気易ク売レル オイクラデモ デモワタシハ抗イタイ 反勢力消エタ街ノ 地下室ニ隠ル叛逆者ミタイニ 皆ガ讃エル才能アレバ 成レルノカシラ英雄(ヒーロー) 完全無敵ノ和平フィロソフィー 人ハ絆デツナガッテルト 信ジテルノ ソウネ誰モ叫バナイワ 何カ意味アル生キ方シタラ 意味無イノカシラ ハニー 浮世ハ徒然 フタリダダイスト 夢モ刺激モ気軽ニ買エル 小サナ富デ デモワタシハ喘ギタイノ 戒厳令敷イタ国ノ 去勢サレソウナ革命家ミタイニ |
雪華懺悔心中ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 一片一文灰散る如く 薄霞 時は降り積もる 毀れる躰はああ何処で 朽ちゆくのでしょう 蠢く私の不浄の指は 毒の絲吐いて女郎蜘蛛 縛られた過去の亡霊と 人肌を縊る 綺麗事ほどお笑い種の 表を越えて渡りませ 本当は 悪いお人で あらしゃりますか 愚か恋しや 痴人の愛の 果て無き情け縺れ 堕ちては外道 縋れど地獄 のぼる気も失せ蜘蛛の糸 如夜叉燃しませ 戀の恨道 引き返せぬのならば 覚悟の腹はいざ 抜く鞘ひらひら段平翳して 刺青の薫り墨染めの桜 漆の闇へと隠しつつ はるかに 愛する痛みなら 膿み尽くしたでしょう 見上げる宵には裸木の骨 生きれど女は月髑髏 白珠の下腹満ちるたび 生まれ出づる死よ 朝日を知らぬ赤子のように 血肉包まれ眠りませ 本当に 可哀いお人で あらしゃりますね いのち愛しや 賽の河原の 石積み遊び憫れ 通るは百鬼 罅ぜる鬼灯 転ぶ間もなく針の山 女夜叉抱きませ 懺悔野ざらし 二度と帰らせまいと 占う吉凶は 剥ぐ爪はらはら花弁数えて 怖いお人で あらしゃりますか いのち惜しかろ 飲み乾す咽に 爛れる情の苦し 秘すれば仏 焼かれて般若 崩れゆくほど麗しや 女夜叉抱きませ 夢の通い路 二度と戻れぬように 踏み出した足首 舞う雪はらはら六花に埋もれて 愚か恋しや 痴人の愛の 果て無き情け縺れ 堕ちては外道 縋れど地獄 のぼる気も失せ蜘蛛の糸 如夜叉燃しませ 戀の恨道 引き返せぬのならば 覚悟の腹はいざ 抜く鞘ひらひら段平翳して | |
戦争と平和![]() ![]() | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | Love will give wish to all the people 夢から目醒めて 泣き出す幼子をあやしつけるように What should we do for the world この星を揺らす せつない叫び声をそっと鎮められたら たとえ天の怒りに触れて ひかりの園を追われたとしても けしてあなたと離れはしない 瓦礫の森の白い月を見上げて はるか遠い時 黄金の記憶を呼び戻すの Love will give wish to all the people あなた抱きしめた腕には哀しみも抱きしめられるわ What should we do for the world この星を覆うつらい歴史の先を人は歩みつづける 荒れた地にも一茎の花が 太陽に向かい咲きほこるように この世に満ちる美しきもの めぐる緑と広がる蒼穹の下で あなたを愛し 故郷を想って私は生きる Love will give wish to all the people 涙が笑顔に変わるとき世界は塗り替えられるわ What should we do for the world この星を包む海より深い愛を人は満たしつづける 炎散る廃虚逃げ惑う人 飢えた子供の罪なきその眸に おとぎばなしの青い鳥の影が映る日まで Love will give wish to all the people 無力なこの手を差し伸べれば いつか誰かを救えるの? What should we do for the world この星を揺らすせつない叫び声をいつか鎮めるために Love will give wish to all the people あなた抱きしめた腕なら 哀しみに戦い勝てるわ What should we do for the world この星を覆うつらい歴史の先を人は歩みつづける Love will give wish to all the people 涙が笑顔に変わるとき世界は塗り替えられるわ What should we do for the world この星を照らす空より高い愛を人は掲げつづける | |
SENGOKU GIRLALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 行ケド戻レドサア通リヤンセ 巡リ巡ツテモ蟻地獄 白衣ノ曝ニ滲ンダ血ノ地図 タドツテアナタノ弱味ニ付ケ込ミタイ ウロコノ鎧ヲ百片剥ガシテ 緑青ノ花デ散華シテ参ロウ 恋ニ忠義ヲ誓イ 裏切リニハ切腹 昇リツメテ下剋上 ワタシハモウ断絶 悲劇メイテ姫君乱心 逃ゲ込ム廊下ニ影曳ク血天井 ココナラ同ジ悪夢ガ滴ルワ 愛トハ戦デ勝ツテモ負ケテモ フタリハ独リト独リデシカナイノ 恋ノ制裁受ケテ 苦シミニハ介錯 寝テモ覚メテモ乱世 アナタハモウ失脚 紅蓮ハナツ黒天守閣 イツペン死ンデクダサル 愛トハ戦デ 生キテモ死ンデモ ドンナニ刺シテモ コンナニ突イテモ 虫ノ息デモマダ責メタリナイデシヨ 恋ノ合ワセ銅鏡ガ 映シダスハ神獣 持チツ持タレツ浄土 アナタトナラ心中 晴レテ冥土ヘ夫婦道中 モイツペン死ンデクダサル 逝ケド戻レドマダ通リヤンセ 巡リ巡ツテモ蟻地獄 |
青嵐血風録ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 疾風の如く 胸に噛み付く 須臾の想い熱く わが心には蒼き狼 無疵のまま血を流す 迷い惑い彷徨って 意味を成さぬ咆吼の 山に空に谺越え 何処に届く絶唱 路に倒れて呼ぶ名などない 散らばる誇り掻き抱く時 溝の泥水映える若月 優しき春を何故見せる 誰かの孤独と ひととき交われば 救いの手は影だけ伸ばす 僕らが視たいのはその先でも ここは遙かな真紅の戦場 流浪の民の 堕ち行く先 悪の華は暗く わが魂の青き嵐よ 止む事無く降り続け 焦り喘ぎ這いずって 断ち切らんと煩悩の 行きつ戻りつ獣路 いつ果てるや葛藤 生まれながらに知っていたのか 愛という名のぬくもり哀し 暗に求めた垂乳根の母 貴女が与えし日々の中 近づき遠ざかり 抱くのは幻か この腕には諸刃の剣 誰かと刺し違え確かめ合う この世に生まれ落ちたということ 俘囚の身なれ 牙を向けても 見えぬ敵はいずこ わが心には蒼き狼 眠らぬ夜を幾つ過ぎ 切り裂かれし晴天と 紫黒の地の渾沌と 奇跡のような夕映えを 纏う我は血みどろ 疾風の如く 胸に噛み付く 須臾の想い深く わが心には蒼き狼 涙無く傷は沁みて 流浪の民の 堕ち行く先 悪の華は暗く わが魂の青き嵐よ 止む事無く降り続け 迷い惑い彷徨って 意味を成さぬ咆吼の 山に空に谺越え いつか届く絶唱 嵐逝き夕映え 纏う我は血みどろ | |
静謐なる私小説ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | Yoshihisa Hirano | 恋に堕ちる唄なら 詩人たちが星の数書く 金糸雀の声持つ歌姫たちが 月昇るたび さえずる だけどわたしのこころにあるのは ただひとつの恋だけ かつて愛された 想い それがあるから 夢も明日もいらない 小さな籠のなか暮らすの ……… 愛に裂けた傷なら 時の針が痕なく縫おう 青褪めた裸の踊り子たちは 情熱を舞いつづける だけどわたしのこころに 咲くのは散ることない黒薔薇 誰かを愛した 記憶 それがあるから 恐れも寂しさもなく 穏やかな微笑でいるの ……… いつもわたしのこころにあるのは ただ一度の恋だけ 褪せる事のない 秘密を抱いたままで 一生 誰にも語らず 静かなる微笑で生きる やがて老いていくほど少女のように |
聖少年遊戯ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 狂おしく 頽れて 留まって 永遠になれ 傷を重ね 十字架の誓い 瞳 赤く 闇に目覚めて 君にだけ 見せようか 夢の写し絵 欲しいものは 此処にあるだろう? 僕だけが 描くのさ 君の続きを 蜜の血 交わし 番う自動人形(オートマタ) 絡みつく 纏いつく 舞うように 腕は 蔦となり 棘となり 安らぎと 苦しみを 無垢の 胸に 分け与えたもう 黒い 爪が 撫でる青薔薇 ひとつずつ花びらを もぎ取るように 僕らが生きる 季節 慈しむ 息をして 喰む恋よ 抱きしめる 瞬間よ 狂おしく 頽れて 留まって 永遠になれ 傷を重ね 十字架の誓い 君の名前は 繰り返す旋律(メロディ) 真実の 想いはもう 言葉には できず 細い喉 縫い閉じる 絹糸の 声になる 絡み合う 纏い合う 舞いながら 躰 蔦となり 棘となり 歓びに 哀しみに 満ちた 胸を 刺違え 果てん | |
聖少女領域![]() ![]() | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | まだ云わないで 呪文めいたその言葉 “愛”なんて羽のように軽い 囁いて パパより優しいテノールで 奪う覚悟があるのならば 百万の薔薇の寝台(ベッド)に 埋もれ見る夢よりも 馨しく私は生きてるの どうすれば醜いものが 蔓延(はびこ)ったこの世界 汚れずに羽搏いて行けるのか ひとり繭の中 学びつづけても 水晶の星空は 遠すぎるの まだ触れないで その慄える指先は 花盗人の甘い躊躇い 触れてもいい この深い胸の奥にまで 届く自信があるのならば 白馬の王子様なんて 信じてるわけじゃない 罅割れた硝子厘(ケエス)に 飾られた純潔は 滅びゆく天使たちの心臓 また明日も目覚めるたびに 百年の刻を知る 眠れない魂の荊姫 くい込む冠 一雫の血に ああ現実(いま)が真実と 思い知るの まだ行かないで 月光の結界で 過ちに気づいてしまいそう 安らかなぬくもりに抱かれ 壊れたい私は 罪の子なのでしょうか そっと零れてくる 涙の意味さえわからない もう云わないで 呪文めいたその言葉 “愛”なんて鎖のように重い 囁いて パパより優しいテノールで どんな覚悟もできるならば さあ誓ってよその震える唇で 蜜を摘む狩人のときめき 攫っていい この深い胸の奥底を 射抜く勇気があるのならば 貴方、捕まえたらけして 逃がさないようにして |
聖少女領域石田燿子 | 石田燿子 | 宝野アリカ | 片倉三起也 | まだ云わないで 呪文めいたその言葉 「愛」なんて羽のように軽い 囁いて パパより優しいテノールで 奪う覚悟があるのならば 百万の薔薇の寝台(ベッド)に 埋もれ見る夢よりも 馨しく私は生きてるの どうすれば醜いものが 蔓延(はびこ)ったこの世界 汚れずに 羽搏いて行けるのか ひとり繭の中 学びつづけても 水晶の星空は 遠すぎるの まだ触れないで その慄える指先は 花盗人の甘い躊躇い 触れてもいい この深い胸の奥にまで 届く自信があるのならば 白馬の王子様なんて 信じてるわけじゃない 罅割れた硝子厘(ケエス)に 飾られた純潔は 滅びゆく天使たちの心臓 また明日も目覚めるたびに 百年の刻を知る 眠れない魂の荊姫 くい込む冠 一雫の血に ああ現実(いま)が 真実と思い知るの まだ行かないで 月光の結界で 過ちに気づいてしまいそう 安らかなぬくもりに抱かれ 壊れたい私は 罪の子なのでしょうか そっと零れてくる 涙の意味さえわからない もう云わないで 呪文めいたその言葉 「愛」なんて鎖のように重い 囁いて パパより優しいテノールで どんな覚悟もできるならば さあ誓ってよ その震える唇で 蜜を摘む 狩人のときめき 攫っていい この深い胸の奥底を 射抜く勇気があるのならば 貴方 捕まえたらけして 逃がさないようにして | |
星月夜ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 平野義久 | どんなにあなたを 抱きしめても いつかはふたりが 離れる時がくる 迷子のように それがこわい 星が音を たてて墜ちる 秘やかな こんな夜は 誰も天使に なれないけど 心は空より 息づいているわ ただひとつの 翳りもなく あなたが目を 閉じたあとも そばにいるわ いつまでも もうわたしが 帰る場所は あなたしか ないのだから いつしか涙は 悲しみよりも 愛するために あふれてゆくでしょう あなたを知る それまでより わたしが目を 閉じるときは ただこの手を 握ってて もうわたしが 帰る場所は あなたしか ないのだから 木々のみどり 風のかおり わたしたちが 流れてく 時をこえて 夢をこえて そばにいるわ いつまでも |
世紀末ゲネシスALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 怒りよ 遙か天を裂き走る稲妻の切尖 哀しみ 幾万年前絶えた星の灯の下で この世界が 生まれたとき 包んだのは 闇と光 どちらだったろう 人はひとり 産まれてくる 暗がりだけ 見つめながら 生きる事が 死に向かうのだとしても 希望よ 白む空にまた昇る黄金の太陽 愛しさ 澄んだ水面へと映る偽りのない姿 喜び 伸ばす手に触れて咲いた葩弁のぬくもり 淋しさ 蒼い夜に浮き墜ちる月の雫の中に 闇へと舞い散れ 光に埋もれよ この世界が 終わる瞬間(とき)を 抱きとるのは 光か闇 どちらだろうか どこに消え 逝くとしても 戦い 立ち向かう盾と響く鋼の剣の音 絶望 風が凍りつく荒野跡形もない息吹 怒りよ 遙か天を裂き走る稲妻の切尖 哀しみ 幾万年前絶えた星の灯の下で 闇から舞うのは輝く翼で 光が生むのは美しい無数の影 われわれが 歩む地を 彩るもの | |
青蛾月ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 憂いの三日月に 恋したウサギは 光の雫で からだを染めるよ 手を伸ばせば何でも 届くと信じられる 胸刺す月の針 光を紡いで あなたを迎え飛ぶ 絨毯をつくる 唇を濡らしても 触れるのは風ばかり 独りきりの 蒼いこの世界で 天鵞絨の闇の中で 泣きながら眠る 悲しみよ夢の中で 立ち止まるがいい 感じる指先の鮮やかな記憶 あなたに逢うための 祈りを続ける 瞬きをする間 塗りかえられる景色 一人では何処へも 飛ぶことができない 遠い国へ 誘うことまでも 幾千の年月が過ぎても あなたから届く月の便りを ただ 待つばかり わたしは月姫 哀しい運命の 金の文字が 瞳に沁みる 涙が零れて 止まらない 抱きしめられるたび 帰ってゆく想い それは昔聞いた おとぎ話の中 息を潜め 美しき夜に 苦しみは森に潜む 青蛾の翅 銀粉にまかれながら 消え失せてしまえ 花に埋もれ オフィーリア わたしはここに 狂気に埋もれた夢を 取り戻すために 光に包まれて 抱かれて眠れ 悲しみよ夢の中で 凍りつくがいい | |
ストロベリーパイをお食べALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 真っ赤な Strawberry pie おもてなししましょ とろける Honey Love いくら食べても 飽きることはない love me 銀のナイフを 握りしめる瞬間から 胸は躍る おなかすかせた獣みたいに 恋をした アノ子が欲しいの アノ子じゃ わからない コノ子がいいかな いいえドノ子も 中味は変わらないね 真っ赤な Strawberry pie おもてなししましょ とろける Honey Heart いくら食べても 飽きることはない 素敵な Strawberry pie 甘くて切ない あふれる Honey Love いくらあげても まだまだ足りないの love me 食べ散らかした お菓子のように あちこち 恋のシガイ 部屋から部屋へ コマドリたちは 放し飼い おしゃべりはずんで いっしょに寝ました 三日もたったら 愛は壜詰め 綺麗なカビが生えた 真っ赤な Strawberry pie おもてなししてね とろける Honey Heart いくら飲んでも すぐにノドは乾く 素敵な Strawberry pie 甘くて切ない あふれる Honey Love いくらあげても まだまだ足りないの love you 真っ赤な Strawberry pie おもてなししましょ とろける Honey Heart いくら食べても 飽きることはない 素敵な Strawberry pie 甘くて切ない あふれる Honey Love いくらあげても まだまだ足りないの love me | |
STILL ALIVEALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 静寂 蒼ク深ク 時ノ水面 揺蕩ウ ヒトリ 風ガ吹クヨウニ 過ギ去ッテク 彼奴ハドコニ 向カッテクンダロウ 音ヲ紡グ 息ヲオクレ 此処デ本当ノ 歌ヲツクロウ アタシハマダ 機械ジャナイカラ 無限ヲ抱ク 宇宙ガ視エル 共鳴ダケ 残シテイコウ |
水月鏡花ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 遥かな記憶は 水面に描いた 翡翠の波間に 浮かび わたしの身体は 届かぬ底方へ 撓み沈み揺れて落ちる 生まれくる前に 視た夢が泳ぎつく場所は なんにもなくても すべてがあふれる 光で織られた岸辺でしょうか ぬくもる目蓋は 開くの それとも 閉じるためにあるのかしら 生まれくる前に 視た夢が辿りつく時は 薄闇の幕が そっと捲られた あなたに出会った あの日でしょうか 生まれゆく前に 還ったあとも夢はつづき 忘れえぬ声と 微笑みを抱いて 永遠の輪の中昇ってゆくの |
自由戀愛ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 出合い頭に 目と目 星が散って 錯覚 または 運命の あやとり遊び 寄せ絡め たわめて お名前 拝聴します 大人のための お伽話 信じ 麗し乙女 中身だけ だけどあなたは わたし見えているの その他の群衆のなか 指をつなぎましょ もっと求めあえるわ 夢の国の扉は見せかけで 押しても引いても開かなくても 恋に暮らしましょ 他には何も持たず いま人生 産まれたての気分 裸になってゆく 変われなかった 行き場 ひとり 迷い 余所様の背を 追ったとて つまづくだけの 道外れ わたしは 日の元に 晒されます 声を重ねましょ それだけで歌になる オトコもオンナも関係なくて 幾つであろうと未熟なままで 命燃やしましょ 一秒も無駄はない いくら道草回り道しても 帰る場所はあるの 指をつなぎましょ もっと分かりあえるわ 胸の奥の扉の鍵を捨て 悲喜交々いろんな風通し 恋を育てましょ それさえあれば足りる ほらいつでも産まれたての気分 裸で生きてゆく |
殉教者の指ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 数えてみよ さあ心を 荊が巻く身体の中 あそこここにそこにも在り 弾け裂ける 憎む妬む恋うる欲す ああ一度に君に向かう想い ああ僕はもう止められない こんな責め苦の果てにも 繋げてみよ この血管 僕の肉を縫う赤い絲 目眩続くこの長さが 君への距離 太く細く熱く硬く 愛などと奇麗事で叫べば 剥がれて暴かれるのは穢れ 皹割れてゆく死 愛などと奇麗事で呼べど 痛みに掏り替えられる陶酔 ああそれでも君に向かう想い もう僕は生きることしか出来ず 責め苦を背負って | |
Je te veuxALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | わたしの胸はぴあの ゼンマイ仕掛けの小鳥 くるしい恋の唄ばかり 歌いすぎたみたい やさしく叩いて 壊して わたしの指はミシン 心臓ふちどるビーズ いつも赤い糸ばかり よじれもつれ途切れ 幾重にも絡まる愛の重さ だけど絹(シルク)のように 包んであげるわ 世界中でいちばん あなたが欲しい もう何も誰もいらない わたしのからだはまだ 組み変わってゆくパズル どうぞ恋の欠片ごと 嵌めてつなぎ合わせ ここにあなたが 居るという答え そっと唇寄せて 教えて下さい わたしの目がすべてを 消してしまうまで ずっと | |
若輩者ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 新しい時代でも わが道を行くがいい お見かけ通りの若輩者 いつも視線 尖らせては ふつふつと湧き出る怒りさえも 未だうまく 手懐けられない 希望なんて言葉の 薄ら寒さ知っても わたし包む闇夜は美しい ささくれ立つ心も 錆びついたりしないと 教えてくれた母上(あなた) 感謝に堪えません 世間に背を向けて 置き去りにされながら 天邪鬼を 拗らせてく ちっぽけな世界の独裁者ね だけど城は絢爛豪華 何よりも嫌いな赤の他人 君は友になれると云うの? 出逢った瞬間 分かっていたわ 差し出す手を取り さあお迎えいたそう 前に進む時さえ 顔を下げた群衆 路傍の石をお集めですか この瞳に醜い 景色や嘘 映した でも最後に残って ゆくのは義しさ 声をあげ変えよう 白を 黒 金 銀に どんな色も わたしが塗る いつまで経っても反逆者よ 好きなものを守るがため 死に物狂いを笑えばいい けして 譲ることはできない ひとつまたひとつ 選び重ねて 愛せる自分を 造り上げたものたち どんな時代だろうと わが道を貫こう 幾つになっても若輩者 過ぎる時は深まるのに ひたひたと染み入る哀しみたち 今も 慣れることはないから ちっぽけな世界の独裁者ね 建てた城は難攻不落 死ぬまでわたしは変わらないの そうよ 君も似た者同士 ひとりまたひとり 仲間が集う 差し出す手を取り さあこのまま参ろう | |
地獄の季節ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | ああ祈りの 季節がはじまる 盛りの炎が 消えたこの世の 最後の種子から 生まれ落ち黄昏に 育った子らよ 純粋の闇 真実の夜 その底に潜む 月光は獣道 本能の声が呼ぶ 銃をかまえて aller a la chasse 夢を狩り出す手解きを 指に食い込むダフネの花 まだ見ぬ母の子守唄 身体中を熱く巡り ひかれ合う血と蜜 もっと強く啜ってごらんよ ここに湧く享楽の美酒を 死を抱くよりも 恐れるものは 揺蕩う時間に 流されて魂が 老いてゆくこと 求めもしない 救えもしない 未来に望むのは 愛よりも美しい めくるめく滅亡 翼をもいで aller a la chasse 君を飾ろう檻の中 噎び泣くのは鞣しの肌 不在の父に恋い焦がれ 白い胸を輝かせる 癒えることない疵 もっと深く抉ってあげよう そこに在る悲しみの果実を 剣をたてて aller a la chasse 君を抱いても終わらない 鏤められた野獣の罠 異端の神を仕留めよう 銃をかまえて aller a la chasse 夢を狩り出す手解きを 指に食い込むダフネの花 まだ見ぬ母の子守唄 身体中を熱く巡り 混じり合う血と蜜 いくつでも齧ってみせよう 甘やかな苦しみの果実を ああ実りの地獄の季節で 僕らの永遠よ! |
真偽贋者遊覧会ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 夜の夢こそマコトは 嘘 夢見ることこそ 現 色を一つ差して引いて もう違いがわからない ここが何処かさえも曖昧な 屋根の下 床の上 見つからない人魚のよう 人が抱く幻想は 騙し合って作られた剥製 愛でようか 壊そうか 魔術師(ウィザード)の声で歌い 手品師(マジシャン)の手で持てなす 贋作師(フェイカー)の目で見つめて 詐欺師(ライアー)の舌で語る いっそどうぞ こころゆくまで 騙し絵(トロンプルイユ)を 仮面剥いだ貌が同じ もう誰だかわからない ありのままがいちばん恐ろしい 隠しても 曝しても 超現実主義(シュルレアリスム) 快楽 抽象表現主義(アンフォルメル)の憂鬱 絶対抽象絵画(シュプレマティスム) 禁欲 前衛芸術(アヴァンギャルド)の爆発 枠の中を 抜けて先まで 逆さ絵(トリックアート)で 魔術師(ウィザード)の声で嗤い 手品師(マジシャン)の手で盗んで 贋作師(フェイカー)の目で射ぬいて 詐欺師(ライアーの)舌で騙れ いっそどうぞ ココロひらいて ずっとみんな 姿持たない 歪像画(アナモルフォーズ)ね 歪ム 歪ム 回レ |
処女懐胎、あるいは白骨塔より少女達は飛翔するALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 空へと続く糸杉よりも 暗い土の中の わたし達の方が 天を知っている 割れて墜ちる破片 血で受け止めながら 蜜蝋の肌溶かし薫らせ 玻璃の骨砕いて この身で包むものは 腐敗せぬ魂 遙かな古代(むかし)でも 在らざる未來でも ずっと 失くしたのは青い翼 太陽の民に愛された証の 此処にいると伝えたくも 届けたいのは誰 見目麗しくそして醜く 生まれついたけれど わたし達はけして 神の子でなく 毒蛾の鱗粉に 送られる葬列 光の筋を導くものは 信仰か幻戯か 瞼の世界こそ 崩壊せん現実 果ての泥濘から 息を返すはあと少し 授かるのは黒い翼 天使と悪魔抱擁の印の もうひとつの鼓動はいま 細い肢体を破る 目を閉じて目を開けて 夜明けより闇夜より 破瓜なくて解体と懐胎の 死と再生 生まれるのは白い翼 抱きしめるのが 叶うというのなら 其処に行くと伝えられる 待っているのは何 羽撃くだけ 舞い上がるのは こんなにも容易い もっと高く もう許されぬ落下 | |
昭和B級下手喰い道ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 舌が肥えたのは ガキの時分から 何でも喰ったから パンの欠片盗んで投獄 ジャン・バルジャンにゃなりたきゃないが 腹の虫は 年がら年中 たかる蝿のごとく鳴き喚く 小銭せびって駆け出す トタンのあばら屋 意地悪バアさんが駄菓子売る 軒先並んだ見目毒々しい チクロにズルチン サッカリン 魅惑の着色 人工甘味に 勝る旨さはない ボクらの未来は明るく輝く 丈夫に健康に 末は社長か総理大臣! 酸いも甘いもどうでもいいほど 大人になってしまうもんさ 金の卵 働きづめお国のため せめて 晩には 裸電球 眩しく妖しい横丁 馴染みの暖簾街 大繁盛 立ち飲み悪酔い シケモク燻して カストリ アブサン デンキブラン モツ焼きヤミ鍋 正体不明の 香ばしいい匂い 食肉解体の放るもんほど 賜るご馳走さ なんでもかんでも とことん味わえ! 現代(いま)では飽食反省大国? マクロビ ビーガン ベジタリアン 無添加推奨 有機栽培も 無くならないアレルギー 飢えとは無縁の乙女はこぞって 気楽なダイエット みんなグルメ 安全第一 素晴らしい未来!! |
少女蜜葬~Le sang et le mielALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 腐る 薫る 肉体は柩 舞って 彷徨えるPsyche 蟻が 運ぶ 蠍の死骸へ 靡く 墜ちる 混じり合った 血と蜜が 夜ごと開く 生の夢 零す 浸す 最後の一滴 呑んで 囚われのNymphe 闇が 漏らす 炎の残像 踊る 纏う 貌を変えた 女 少女 知らぬ誰も 自分なの? 絡み合った 根と棘が 月夜に縫う 死の瞼 眠る恋よ 黒い翼扇(つばさ)に抱かれ けして 目覚めぬよう 声を閉ざし 息をする わたしは茎 伸びる花 |
少女のための残酷童話ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 水面に映った 自分の顔に 恋したナルシス あなたになりたい 大事な鏡は 他人の瞳よ 誰より可愛い わたし映して 競って華やぐ靴で 少女たちは舞うの 大人は眉を顰める 派手な赤い赤い靴 軽やかに跳ね いつもどんな場所でも 踊りつづける わたしはここよ 美しい箱の マッチを売るわ 灯す間だけ 大切にして 少しも似合わぬ服を 娘たちは纏う 生き急ぐようなふりで 少しでも甘い蜜の 時をながらう 満ち足りた微笑みの 奥の心は 家なき子でも 死ぬまで脱げない靴を わたしたちは履いた 教会の床で躍る 罪の赤い赤い靴 倒れてもなお 愚かなる魂が 持てぬのは何? 尊い教えなんか この世界のどこにあったの? わたしを止めて 答えなど欲しくない 老いていくだけ |
少女と水蜜桃ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 幾つになったら少女と 呼ばれなくなるのでしょう 母さま わたしはもうとうに 大人になってしまったの 春の節 緋毛氈 敷いた部屋の 段飾り雛遊び ひそかな囁き しずかに人形たちの 目が見下ろす 庭の隅で莟の 桃の木が軋む 傾く屏風の中へ 吹く風にひとひら 舞って落ちる 紅い影 人生はいたづらですか 選べぬおみくじのよう 母さま 不幸なあなたと 同じでもいい子でいます 点す炎 仏さま 浮かぶ お顔 白い畳紙の上 散らばる黒髪 いつでも優しい指で 結われていた 果実に巣喰う虫の そのおぞましさを 憎み尽くそうとしても 胸だけに仕舞って 少女のままで 在るために たとえ貴女 知っていて 黙っていても 段飾り雛遊び たおやかな微笑 わたしはあの人形に なりたかった 庭の隅で盛りの 青い枝に今 甘やかな蜜も持たず 固い果肉のまま 実って落ちる 桃ひとつ | |
少女殉血ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 白馬ニ跨リ 闇ヲ駆ケル ワタシハ父ガ仇 討ツ剣士ノヤウニ 留マル事無キ 無常ノ世ニハ 純潔ト不浄トガ 同ジ場処ニ棲ム 眼蓋ノ 君ガ面影ダケハ 茜ニ染マツテモ 消エハシナイデシヨウ “ワタシヲ オ許シ下サイ” 放テヨ魂 捧ゲル血ト薔薇 気高ク生キヨト 御霊ノ言乃葉 迷エル心ヲ征シ ワタシヲ 導イテ下サイ 飽食ノ森デ 飢エル狼 ワタシハ求メテイタ 命賭ケシモノ 君ヲ想フトキ 熱ク伝フ 涙ノヒト雫ニ 真実ハ在リヤ 一夜限リノ 契リハ胸ニ 刻ミ込マレタ刺青 今生ノ餞 “ワタシヲ忘レテ下サイ” 翔ビ立ツ魂 捧ゲル死ト百合 貴ク散ラント 吹キコム神風 憂イノ季節ハ過ギヌ コノ身ヲ 嗚呼 迎エテ下サイ “ワタシヲ 行カセテ下サイ” 放テヨ魂 捧ゲル血ト薔薇 気高ク生キヨト 御霊ノ言乃葉 美シキ日びノ為ニ ワタシヲ 導イテ下サイ 麗シキ日びノ為ニ ワタシヲ 導イテ下サイ |
少女昆蟲記ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 生態観察せよ 図鑑に掲載なし 新種ではなくて特殊 一瞬幻影めくのは擬態 生息毒草地帯 性癖吸血症 群には属さぬ個体 触れた先から朱殷の発疹 油断なきようご用心 もしもあなたが少年のまま 澄んだ瞳お持ちならば 萌える季節の美しい時 恋するでしょう たとえ私が何ものだろうと 飼育は樹液により 寝床は絹糸屑 変温性ゆえ冷血 唐突に貪欲になって変態 誕生初月の夜 幼生春を過ごす 宿敵はただ同種族 繭か蛹か羽化のはばたきは 高みを目指して落下 きっとあなたは少年のような 無邪気な指お持ちでしょう 綺麗な翅や脚を広げ 刺されてみたい 標本箱の部屋の片隅で 透明な闇 思いだすのは 泣きたくなるような声で まだ名称(なまえ)さえない時から 呼ばれた記憶 目覚めた記憶 繰り返されてく もしもあなたが少年のまま 澄んだ心お持ちならば 儚い醜い美しい刻 愛してください 命短し 私の一生を | |
少女忌恋歌ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 指ですくう こぼす涙 はかなく舞う 鳥の羽根に 髪を飾り 心ひらく 冷めた瞳 何を見てる 鏡の裏 通り抜けて 後戻りの 記憶に戸惑う 遠く闇を よぎる影に 身をひそめて 息づくとき 終わりのない 唄を聞いた といだナイフ 指をすべる 滲む赤い 花びら見つめて 愛する痛みを 知りそめ 迷宮の入り口に 人はみな惑わされ 禁断の夢に酔う 手繰りよせた 記憶の糸 めまいの中 色づく吐息に 忘れたはずの 声を聞く 迷宮の入り口に 人はみな迷い込み 禁断の夢を追う 永遠の旅に出る 冷めた瞳 何を見てる 何も見ない | |
少女貴族ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | ナイトメアの途中 目蓋が開いた 裸の胸 心臓の上 赤い蝶が羽ばたいていた いまも地下牢の柩に眠る 遙か祖先 一族たちの 王に優る気高き血が わたしの奥で叫んでいる 目覚めよ目覚めよ aristocrat 集えよ集えよ majesty 異端をはじきだす社会に 真実の美は生まれない 腐敗 汚染 低俗の民に 天は罰を与える ブランド狂いの継母たちは 金に物を言わせ やや子可愛や 無能教師に託し 路上かまわず 絡まりあった 犬のような男と女 愛もクズに成り下がる 恥を知らぬヤツは葬れ 抱けよ抱けよ 叡智なる 光を光を 魂(こころ)に この地上に美が消えれば 生きられない私たち 誇り 高貴 純血の我ら 制裁の剣を持つ この目を汚すものは消せ わたしを護る声がひびく 目覚めよ目覚めよ aristocrat 称えよ称えよ majesty 右に倣えのデモクラシーに 夢の未来は築けない 欺瞞 虚飾 陋劣の國に 天は遙か裂けて 降らせよ降らせよ 輝く 光を光を この身に この地上に美が消えれば 生きられない私たち 誇り 高貴 純血の我ら 聖裁の剣翳す |
春蚕ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 捧ぐ贄は ただひとつの戀 わが心 血に染む 紫の さあ玻璃に閉じ込めなさい きずを飾り 曇っていく世界で もがいてあげる ひと春を生き抜いて ひと夏を絶え絶えに 厭かずまた目覚め落ち 水玉の嗚咽から 訪なう指はすべて あなたとして受け入れ 浮き上がる喉元に 贖罪の痣の亀裂剥ぐ 塞ぐ繭は 踊る影抱いて 上弦の月下 爪は染む 紅ゐに 見えない針 背中を貫き 動けませぬ ただあなたを此処から 見上げる為と 幾雫を迎えて 幾片を飲み乾して 何度でも繰り返す 白濁の嘔吐から あまく曳く糸を繰り 天舞う如地を這い 擦り歩く足元に 桎梏の縄の痕摩れる ひと春を生き抜いて ひと冬に凍り死す そしてまた生まれ落ち 白濁の嘔吐から あまく曳く糸を繰り 天舞う如地を這い 擦り歩く肘膝に 桎梏の縄の痕涸れる 絹の絲で縊りたくば 願わくは汚れぬ殻のなか 煮えよ燃えよ ただひとかけ 残りしがわが魂 | |
狩猟令嬢ジビエ日誌ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 領地の外れの森 あなたと狩猟小屋へ 漆喰の長い部屋 鷲の剥製が迎える ヴァニタスの絵を飾り その横には牡鹿の首 去年の秋のわたしの獲物 銃身 中を磨く 手入れは怠らぬよう 少しでも錆び付けば 名うての腕前も鈍る のし掛かるこの重み 抱えるときの恍惚を 今日はあなたに教えてあげる 薬莢 詰めたら 向かえケモノ道 木立横切ってゆく影に 音を立てず近づく 滾ってゆく血は この体に巡れる 野生の証なのか 息を殺し構えよ さあわたしの右目が 神になる瞬間 銃声 衝撃 命中 ナイフで喉を切って 血を抜く 禽は羽を 獣は皮剥いで 骨に沿って腹を裂いて あたたかな内臓を 傷つかぬよう抉り出す これが生命 恵み 源 猟犬(いぬ)にも与えよう 料理人はいない 猟師のように肉を捌き 鉄の鍋で煮込もう その間あなたと くべる暖炉の前で 番う動物になる ほてった肩に牙を ふるえる脚に爪を こぼれる葡萄酒 あふれる肉汁 饗して 有り難く食べる 一滴も一欠片も 残さぬよう体へ わたしたちはまた これで一生の中の 尊い一日を生き 満たされる悦びを 繰りかえす渇望を 自然の畏れを つながる己を 大地の上いつかは 追われ伏したこの身が 運命という矢に狩られる 最期の日まで |
修羅と蝶ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 狂える嵐 既に遠く去りて 私の中で眠り睡る修羅 糸に巻かれてたたまれる 千々に裂かれた翅だろうと 血を流した 涙の代わりに 何故それを愛と 名付けようと思うのだろう 病葉にも似た この掌 触れる冥い土 泥濘む皮膚 埋めて探さん 沈める 蛹を 時には赤に 青い黄色に染み 私は知らぬ姿を持つ修羅 溶ける光を焦がれては 心を離れ立ち昇る 棘で記せ 言葉よりも深く ただこれが恋と 穢れたとて消えぬように 色無き葩 固く抱く蕾 開き散ることを 阻む如く 茎ごと手折らん 蠢 蛹を そして蝶は 一斉にと舞う 何故いまが春と お前たちにわかるのだろう 未だ息を運ぶ この胸を 破って最後の ひとひら飛べ 血を流した 涙の代わりに なおいまも愛と 名付けたいと思うのなら 抱きしめよう 過ぎた苦しみも 愛しさが孵す化身として 毀れる抜け殻 羽化した蛹は 私を縫い閉じ | |
修道院の廃庭にてALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | Yoshihisa Hirano | もしも掌に ひとつだけ花の 根を植えることが できるとしたなら いまのわたしは ひっそりと蒼く 首をもたげる 菫を選ぶ 枯れ果てた涙の 一滴で開くような かつてのわたしは 身に余るほどの 真紅の薔薇や蘭で 飾りたてて この手にできぬ ものなどないと ただひたすらに 夢追っていた すぐそばに佇む 愛にさえ気づかずに 風と共に逝き去りし 青く美しい春よ さあここに巡れ もう一度だけ 掴まえた重みが 重なる朽花でも 白い骨透ける腕に 流れ昇る温かな 菫色の血よ あとひと春を |
上海繚乱ロマンチカALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 立てば芍薬 座れば牡丹 歩くなら揺れる虞美人草(コクリコ) 踊るのは金の蓮の上 莟めく小さな足 菊花の綸子 捲れば蜥蜴が 腿に這う想い煩い 葉に露の涸れる間もなくて 招く風 夜来香 奇なるものです 出逢いも別れも たとえ一夜でも あなたの名前を聞かせて下さい 喋喋喃喃 恋の愉しみは 秘めやかに咲く花の 命ほど短いもの 愛愛燦燦 燃え尽きるように たった今を生きればいいだけ 他に何もない 希むべきものは ここは魔都 上海の暮れ泥む宵闇 隠す背には蜷局巻いて舞う 龍神か 爪でなぞれば 艶やかな膚の上 微か嗅ぎ取るは血のにおい 野暮な拳銃(ピストル) 枕に仕舞えば 掌に 燻らす煙管 何もかも朧霞む頃 行き交うは百鬼夜行 奇なるものです 出逢いは運命 あなたが殺めた お人の名前はお忘れでしょうか 轟轟哀哀 愛の悲しみを その胸は抱えたことなど ありはせぬでしょうね 戀戀爛爛 一瞬たりとも 消えたことのない怨讐を 果たすこの刻に ふるえる指先 あとは魔夢(ゆめ)上海の 闇に紛れるだけなのに 喋喋喃喃 恋の思い出は 散り急ぎ咲く花の 命ほど儚すぎて 愛愛燦燦 仇のあなたは なぜ恋しい男(おひと)に似ている 懐かしい声で わたしを呼ぶのか 満ちる魔都上海の 匂い立つ花闇 | |
SanctuaryALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 若き葉末には風が立ち 森は翡翠の息を返す 雲の切れ間から注ぐ 光に君を見初めん 碧き瞳のほほえむとき そは鐘のひびき胸に打つ さしのべた腕に絡む 蔦の葉に君を逃す 残る 香り 水面をかけゆく恋の舟 つかの間の波に 揺られ やさしき幻影 心に映るその姿よ 永遠なる君に 想いを捧げん 若き葉末には風は眠り 森は密やかに息を止む 抱きしめた腕のなかで 静かに君は消えゆく 月は 満ちて 黄金の羽根が舞いおちる 我はただひとり森に 祈りたまえや | |
SacrificeALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | ガラスの空の下 この都会は瓦礫の森 ネオン色の夢が散る 其処ここに 無惨に綺麗に その間を渡ってく いまあたしは あなたに逢いたい 生きるために 地下室に潜んだ 子供らの 目には目を 裁き合う許し合う ひとりでは 穢れは拭えず 注ぎたい捧げたい ただこの身の 赤い赤い血を 生きる証を 堕落の楽園で 快楽は美徳の神 獣は肉体を喰み 少女らは虚無を孕む もっと光を 地下室に眠れる 子供らの 歯には歯を 御母の御胸は あまりに遠すぎる あふれる愛の炎を さもなくば気高き死を ガラスの空の下 この世中瓦礫の森 |
CYBER DEVILSALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | タマゴ型ノ寝台ニ 潜り込モウ満チテクノハ 冷タイ懐カシイ羊水デ ヤットホラネ眠レルンダ スイッチ一ツデ 夢魔ヲ操ッテ ドンナ未来ナラ満足ダロウ 全能ノ神モ崇高ナル王モ コノ國ニハモウイヤシナイカラ 果敢ナ戦士ニモ賢イ武将ニモ ドンナ時代デモナレハシナイシ 頭バカリ肥大化シテ 歪ンデイク色妄 全世界ニ繋ガル前ニ 無数ノ蛾(バグ)ニヤラレル前ニ 本当ノ 真実ノ 強イ強イ父(アナタ)ヨ 僕ヲ抱イテ ダリア毟ル花ビラニ ソノ場シノギ託ス願イ 好キト嫌イト分ケ隔テ 散ラシ吐シ腐ッテイク クリック一ツデ 恋マデ落チヨウ 現ハ甘美ナ錯覚デショ 救済ノ女神モ絶世ノ美女モ コノ星ニハモウイヤシナイモノ 夢見ル姫君モ気高キ令嬢モ コンナ時代ニハ絵空事ダシ ココロ囲ッテ膨張シテ 見ル間ニ可愛イ奇形 月ノ彼方ニ繋ガルヨリモ 未知ノ誰カト出会ウヨリモ 本当ノ 真実ノ 美シイ母(アナタ)ヨ 私ヲ産ンデ 飽クナキ戦争モ怖イ暴力行使モ コノ土地ニハマダ起コラナイケド 戦ウ兵士ニモ偉イ英雄ニモ ドウシタッテキットナレハシナイシ 理由無キ抵抗無法地帯バカリ コノ街ニハマダ増エテイクダロウ 純白ノ天使モ祈ル巡礼ニモ コノ先デモキットナレハシナイシ イツマデモ守ラレル宇宙 ミルク色ノ細胞 全世界ニ繋ガル前ニ 無意味ノ蛾ニヤラレル前ニ 本当ニ 真実ニ 父サマ母サマ 僕ラヲ 愛シテ | |
最後の美術館ALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | どれほど目にしたことだろう 幾つも美しい絵画を 光と影の色 画家たちの心は わたしの胸にまで 絵の具を塗り重ね 何気ない日々を 彩ってゆく 思い出をそっと 飾るように どれほど見つめたことだろう 幾たび美しいあなたを 花の咲く朝にも 湖の夜にも 繋ぎ続いてゆく 景色の真ん中で 淋しいわたしに 微笑み灯し 導いてくれた 言葉なき詩 愛するとは 一枚の 絵を描いて 眺めるよう 未完のまま 額縁もなく 佇む 椅子の前 光と影の色 わたしたちを包む 過去に映る反射 夢に揺れる反映 何気ない日々も 輝いていた その証 大切な風景画 最後の美術館に 見つけに行こう |
最愛なる魔王さまALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 片倉三起也 | 黒に染む 翼に包まれて 死するために わたしは生まれてきた ただ一目 お逢いしてわかった 胸を貫いた 懐かしさのなかで 跪きましょう どんな罪よりも こうして貴方を愛した真が 何よりわたしを 楔に打つ 激しく深く 生娘のように 花を産んで ときに娼婦の如く 天を揺らす 横たえるこの身は 善も悪も 超えて密やかなる 生け贄となり 捧げ続けましょう どんな言葉より こんなに貴方が恋しいと叫ぶ 声にならぬ声 魂が抱く言霊を この首を掴まれ 息を止めていたい 美しい闇の淵で そのお顔 見ていたい 倒れ臥すでしょう 絵空事よりも こうして貴方を愛した真が 見せる幻影の 恐ろしくも麗しい様 この首を掴んで 抱き寄せてください 二度と開かぬ瞼に そのお姿を永久に |
GOD DIVAALI PROJECT | ALI PROJECT | 宝野アリカ | 片倉三起也 | 幸福の種 いかがと 地獄に棲む天使が 売りにくるのなら 不幸の方 お安く 絢爛豪華な惨劇 お試しいかがでしょう 不測の罠へと堕ちても 有能な弁護団が 助けにおいでと今さら 信じてらっしゃいますの? さあさようこそ ここが救済の地 貴方はただ黙って 身を任せればいい 忘れなさい忘れなさい この世の有耶無耶を 望む道行き道すがら 薔薇色カタストロフ 色失せた現に 愛欲非道の 人生劇場は満席 他人の不幸は 無常に滴る蜜の味で 己の上には起きぬと 思ってらっしゃいますね? さあさようこそ ここに極楽の血 貴方はただ眼を伏せ 腕差し出せばいい 夢見なさい夢見なさい あの世の底深く 針の先から裂けてゆく 終焉トラジコメディ ご覧遊ばせ 醜いこの景色 その足下を抄う 砂上咲く楼閣 壊しなさい壊しなさい 自ら意志を持ち さあさようこそ ここが救済の地 貴方はもう黙って 身を委ねればいい 忘れなさい忘れなさい この世の有耶無耶を 果てる道連れ行き止まり お熱いカタストロフ | |