片倉三起也編曲の歌詞一覧リスト  121曲中 1-121曲を表示

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曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
絶途、新世界ヘALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也ボロボロの旗を掲げ ココロに錦を飾る どんなに汚れても 先へ進んで行く  カタカタと骨を鳴らし 歓喜(よろこび)の歌を吠えよ 生きるか死ぬかなど くだらない問題  鎖も口輪も 外した僕たちは 尾を振る飼主(あいて)を 持たない猛犬さ  ギリギリの崖を渡る 乾いた包帯靡く 道程風任せ 微笑み撫でさせて  弱さは 腐った優しさ抱きしめる 強さを授けよ 眠れる勇者の血  常に君をみつめてた赤の他人 影を落とす節穴の目を瞠き 追う生者  ボロボロの旗を掲げ ココロに錦を飾る カタカタと骨を鳴らし 歓喜の歌を吠えよ  ギリギリの崖を渡る 乾いた包帯靡く 道程風任せ 終わりを超えてゆけ  積もった枯れ葉も 再び吹き上がる 土には還らぬ 尊き意思の砂礫  遠い彼方を決めるのは奴らじゃない 瓦礫の海踏みしだく裸足のまま  僕らは やがて 目覚め あおう 新世界で
万花繚乱姥桜ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也百花繚乱 百では足りぬ 咲き誇って行かん 男勝りに見えても 可愛い 女です 美と若さは手放せません  枕を濡らして 初恋患い 火照った体を 青い夜が癒やした  あれから幾つ春を数えて 花も盛り そろそろ散らん まだまだ枯れぬ だって心は あの頃のまま  年相応に生きよと申す アナタいつの時代 どんな日も私たち 着飾ってなんぼでしょ  年齢不詳 知らぬが仏? いいえ ただのナンバー 魔女の鏡の呪いで 死ぬまで 女です さあ大事に愛してたもれ  艶めくお肌は 保湿の賜物 ストレス発散 たまに推しなど愛でて  きっと前世はバンパイアなの 薔薇を好み ポリフェノオルの赤いワインを 処女(おとめ)の血だと 思って飲むの  日進月歩 美容医学の 麗しの女医たち 恩恵を受けない手は ないかも? 今かも?  不老と不死の秘薬はいつか 完成されてゆく いくらでも実験台に なっちゃうわ 任せて 後世のため 命張るわ  年相応に生きよと申す アナタいつの時代 着たい服に私たち 選ばれてるだけよ  万花繚乱 千でも足りぬ 咲き誇って行かん ひとりひとり開く花 何歳(いくつ)になっても さあそのまま輝け 爛漫
80秒間世界一周ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也キラ星 掬い取って 君に贈るよ 窓辺にこぼし いつどこかで 会ってもぼくを もう忘れているね  海 空 萌える大地 いまの味方は それがすべてさ 暮らしてきた 場所は小さな 箱庭だったんだ  さあ旅立て 気球に乗って まだ見ぬ国を 探しに 道連れは カモメか鷲か 遙か高みを ぼくに教えておくれ  上がれ! 進め! これぞ 真の自由だ  朝 晩 気の向くまま 剣で断ち切る しがらみの縄 葉巻くわえ 重い錨は もう下ろしはしない  帆をあげろ 海賊船で 宝の島を 求めて 先導は 人魚か鮫か 黒い深みに 絡め取られぬように  だけど いったい ここは どこなのかしら  砂嵐 列車は走る 幻の駅 行き過ぎ 伴走は 天馬かドラゴン 辿りつきたし 誰も知らない異世界  さあ旅立つ 気球に乗って まだ見ぬ時空 目指して 道連れは 天女か雷神 遙か高みへ ぼくを連れてってくれ  上がれ! 昇れ! 墜ちる!!  蒲団の奈落…
密林ヨリ応答セヨALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也吐息も 色付く 極彩の密林で 花陰 かげろう幻 敵か味方か  心纏う 迷彩色 またわたし 迷い込んでゆく  猿のように嗤い 蛇のように黙り ただ原始を恋い  月下に 沈んだ 底無しの暗黒で 出会った 同士は どちらも捕食と餌食  すでに優しき追憶よ まだ見ぬ君との未来は 捧げ合うもの  見つめてきた 自分だけを 孤独さえ 磨き尖らせて  果実なら爆ぜる 泉なら満ちる この肉体(からだ)のなか  戻れる 故郷が あるならどの世界で 生まれる 時代が いつなら幸運なのか  時は華やぐ葬列よ まだ見ぬ君と繰り返す もっと 生き残れ  眠らぬ 摩天楼 ヒトの棲む密林は この星 最後の 本能が目覚める場所  だけど殺し合うことなく まだ見ぬ君と愛し合える ここで 応答せよ
NON-HUMANALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也眩しいのに冥い ここは もうずっと 母さん わたし おなかから 外に出たんだよね  泣いていいか わからない 声あげても 笑えない なぜいつも感じないの まぶたが乾く  I wanna be, I wanna be human? どこで 間違えちゃったんだろう ただのいい子で good girl だけど きっと違う  飛び立つ鳥 つばさ選び 産まれてきた わたし何を 授かって ここで 動けない?  空の青さ 教えて 地面を踏む 冷たさも どうして 思い出せない 腕だけ 熱い  I wanna be I wanna be human? どこで 交差しちゃったんだろう ちょっと悪い子 bad girl だけど 人間じゃない  I wanna be non- human いつか 帰る所 いまは汚れぬ good girl だから きっと叶う  遙か昔 生まれる前 異なる 存在だった 忘れてない おとぎ話 あのまま 生きていたかった 夢の夢の ように  I wanna be I wanna be human? どこで 交差しちゃったんだろう もっといい子で good girl わたし人間じゃない  I wanna be non- human いつか 孵る卵 I wanna be non- human だから きっと叶う I wanna be non- human いつか 孵す卵 I wanna be non- human 君も人間じゃない
STILL ALIVEALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也静寂 蒼ク深ク 時ノ水面 揺蕩ウ ヒトリ  風ガ吹クヨウニ 過ギ去ッテク 彼奴ハドコニ 向カッテクンダロウ  音ヲ紡グ 息ヲオクレ 此処デ本当ノ 歌ヲツクロウ  アタシハマダ 機械ジャナイカラ  無限ヲ抱ク 宇宙ガ視エル  共鳴ダケ 残シテイコウ
瓦礫ノ子守歌ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也眠れ 眠れ そっと お空も静かに 眠るよ  夢だけは あたたかい どんな時も 夜明けまで消えぬよう 見張っているから  この世界に残された 優しさと綺麗なものだけを 見つめていて いまはまだ 穢れなき瞳のまま 映せる  お空の向こうが とどろく  恐くない 腕のなか お耳を塞ごう  かつて街に満ちていた 楽しくて幸せな音楽 思い出して その胸の鼓動のリズムで あなたは 生きるの わたしたちを作りあげた 愛しさと美しいものたちを 取り返して 掌がたとえ汚れても 必ず 掴んで
美シ国ノ四季ハ夢ムALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也盛る青空 寄せる小波 君を目がけて こぼれる太陽  やがて色づく 紅葉を揺らし ほてった頬を 撫でる 風よ  佇む 間に 季節は 巡って またひとつ石段をのぼる  美し 国を 造りたもうた 神々たち どんな 未来(さき)を 見つめ添えた 四つの印 春と 夏と 秋と そして冬の  六花を溶かす 手のぬくもりを つなげて渡る 凍る 闇も  誰もが 消えても 残って ゆくもの そこにある いつまでも永遠に  美し 国で 生を授かった わたしたち どんな いまを 紡ぎ刻む 恵みの中で 夏の 秋の 冬の やがて春の  芽吹くほほえみ ほころぶ莟 かそけき命 包むように  始まりの季をくりかえし
天気晴朗ナレドモ波高シALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也本日 晴朗 藍色の 大空は 海に落ち 揺れる やがて波高し 行け 行け 出陣  声援を 送る 人生の 海原で けして独りでは ないとわかるよう 奮え 奮え 君へと  前途は 眩しい 舵を取れ 風に乗れ この心 発艦  巡り巡る 時代に ひとりひとり生まれて 出逢い別れ 運命は おのが 選び取るもの  走り抜ける 波間は 月も日にも 輝く どこまでも進め 後退ることなく  遠き人は立つ 息吹持ち 傍らに 引き継ぐ この血へ 薫陶授けて 奮え 奮え 自分へ  前途は 険しい 暗い雲 黒い影 蹴散らせよ 突撃  戦争(いくさ)知らぬ ぼくらも 生きることは 戦い 持てる 智恵と勇気は 助けられる 幸運  守るものは 気高い 平和という 生きもの 飼い慣らすなかれ 尊びつづけよ  高く舞え 神風を 背に受け 吶喊  戦争知らぬ ぼくらは 生きることが 闘い 持てる 智恵と勇気に 導びかれよ 勝運  たとえ 倒れ伏しても 天を仰ぎ 目覚めん そこには見護る 光が差すだろう  次の代に 伝えよう 変わらぬ 大和魂強しと 見ぬ同胞(とも)たちへ
誰ソ彼パピヨン回廊ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也灯しましょう パピヨンの 夜に羽ばたく翅を 唯一の 道標に  その爪先 あと一歩 進めますか どちらへ 見えない前 見ぬ後ろ 選ぶのは此処で あなた  お急ぎにならず 考えあそばし  抱きしめて温めて 未も睡りつづける 幸せの繭たちを  傷ついて傷つけて 零してきた涙の 数だけ綺麗な 命が羽化する  幻(ゆめ)と現の狭間 開く扉の鍵 もうとっくにお持ちね  床のうえに 散らばった 星の欠片 花片 赤い魂 青い記憶 生なる日々は紫  沈みゆく刻も 煌めくものです  舞いあがれ その幽体(からだ) 耀く鱗粉(ひかり)浴びて 黄昏の向こう側  追いかけて 引き寄せて 次の世界を創る やさしい思い出を いくつも重ねて  積み上げては壊して なんども生まれ変わる 誰でもない誰かに  灯しましょう パピヨンの 夜に羽ばたく翅を 唯一の 道標に  夢見ませ ひたすらに 今 生きているという 唯一の 真実(まこと)を  抱きしめて 胸深く そっと息を潜めた 歓びの繭たちは  傷ついて傷つけて 捧げてきた涙の 数だけ美しい あなたに目覚める  幻と現の狭間 閉じた扉の鍵 もうわたしへお返し
緋ノ月ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也氷の 花びら 融けて 咲くでしょう あなたのぬくもりで 儚く美しい 一瞬を生きる  秘めたる 言葉は なぞる 星座の 翼に乗って羽搏くのよ  遥かなる太古の 原野に目覚めた 命を照らしていた 天は現代(いま)も変わらぬ  凍てついた闇夜を 砕き割れ月よ 私たちがつなげる 青い星の行方 知っているの?  誰にも 見えない 緋色の 銀河 渦を巻き 広がる この身体の中に 夢を呑み込んで  あなたと 初めて 見上げた 空の 光りの先へ解き放とう  いつか遠い宇宙に この手が触れたら 世界中で轟く どんな祈りも届くわ  朝焼けの水面に 流れ着く月よ 他の誰とも違う 私のまま今を 超えて行くの  いつか遠い宇宙に この手は触れるわ 世界中で轟く どんな祈りも届けて  黎明のさざなみ 輝かせるため 私はここに満ちる  遥かなる太古の 大地に目覚めた 命は続いていく 天と共に変わらず  凍てついた闇夜を 砕き割れ月よ 私たちがつなげる 青い星の未来(ゆくえ) 見つめていて
ノスフェラトゥALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也目に見える景色なんて もう生きる場処じゃないの  なぜならあなたの眼の奥へ わたしは旅をしてる  交わる青い炎が この世界で ただふたつの命となって 舞っているわ  エフェメラル 雪のように  人間は出逢うことを 運命と信じるのね  たゆたいながら選び取れる 互いの半身なら  混ぜ合う罌栗色の血は 終わりのない 夢魔の痛みを甘く包み 頬に昇る  重ねた青い吐息が この世界の 最後の見果てぬ死となって 留まっている  エターナル 星のように  エフェメラル 甦る ノスフェラトゥ
薔薇異形デーモン閣下×宝野アリカ(ALI PROJECT)デーモン閣下×宝野アリカ(ALI PROJECT)宝野アリカ・デーモン閣下片倉三起也片倉三起也目覚めても 視る夢は 鼓動持った 悪夢 躰は 蠢く  明日の朝 分からない 命いずこ 性根は 汗ばむ  求めるのは 悦びより 朽ちてなお薫(くゆ)る花弁(はな)  生きる場処を選べたら あなたを攫って 逃げて行くのに  愛してると誓うのに 私はあなたに 破滅をくべる  異なるものたれ 黒毛皮(くろかわ)の褥(しとね)で  なきものを 呼び醒ます 心深き渇き 嫌悪は果てなく  ありふれた 人という仮面のまま もう誰も 愛せまい 退くのが 耐えられない 薔薇(そうび)ちらす嫉妬心(そねみ)に  ふしあわせに臨むのは 理性の空では 望みもしない  こぼれおちる哀しみは 埋もれた月の炎(ひ) 鎮めるだろう  異なるものたれ 白日の博愛(ひろい)で  甘き蜜は 荊の獄 捧げ合う 恋の毒  生きる場処はここにある この身を抱きしめ さあ手を延べて  愛してると誓うとき 私はおのれに 楔を打たん  異なるものたれ 微笑湛えたまま  そしてあなたを想う
龍驤-RyujouJAM ProjectJAM Project宝野アリカ片倉三起也片倉三起也輝き放て 人の魂(こころ)よ 炎(ひ)の鳥の如く 満ち足りる月 暗黒の闇 どちらが世界を 創り上げる  流れに 任せるまま 生きるは 易しくも 気づけば 歩みを止めて 足元 見つめている  水面に 映る姿 鎮まる 波紋(なみ)の上 広がり 荒れゆく空を 背負うように  天にも地にも つながっている この身は 鼓動を謳う  蜷局(とぐろ)をほどけ 熱き想いよ 緋の龍の如く さあ駆け昇れ 果てなき場処へ 永遠なる明日が 導くだろう 未だ見ぬ 己が 生まれる 瞬間を  孤独を 重ね合って 叫びを 分かち合う 運命は やがてわれらと 交わり 開かれよう  胸へと 突き刺さった あらゆる 感情が 血に染(そ)む 鱗となって 剥がれ舞う  最後に残るものが清らな 愛だと 信じていよう  輝き放て 人の心よ 不死鳥の如く 満ち足りる月 暗黒の闇 どちらも世界を 創り上げる 彷徨う 嘆きも 祈りも 埋めながら  高みは既に 翼の先  蜷局(とぐろ)をほどけ 熱き血汐よ 緋の龍の如く さあ辿り着け 果てなき場処へ 永遠なる明日は 導くだろう 未だ見ぬ「僕ら」が支える その時代(とき)を  生きとし生ける者たち この世 命こそが 神
BArADiPArADicAALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也眠らない森へと BArADiPArADicA 猫脚の寝台は 宙を舞う馬車 少女らの行方は 大人がけして 読み聞かせられない ファンタジー  わたしの続き運ぶのは 秘密の呪文 現実は小説より奇なり 不思議の国よ  醜いアヒルの子は 雪の羽毛ゆめみる 鏡のゲルダたちは いくらでも着飾れる  今日がまた生まれた BArADiPArADicA 木漏れ日はもがれた妖精の翅 甘い毒林檎をジュースにしよう ガラスの靴を割る プリンセス  救いのお手を 王なるグランドファザー  冒険譚 仲間助けたり 喧嘩してみたり あなたと君と出会うのは 運命かもね  ベール剥がし晒した ココロのままが綺麗 矢も剣も跳ね返す 鎧なんていらない  夜がまた目覚める AbulAGedAbuRA 黒い蝶々飛び立ち見えない傷が 月光の輪(リング)で きらり輝く 瑠璃の血で書き足す ダークサイド  お導きあれ 魔女なるグランドマザー  裸の唇で BArADiPArADicA 過ぎて行くわたしに二度と戻れない 足跡に咲くのは ひなぎくの花 忘れえぬ 純潔  明日はまだ生まれる BArADiPArADicA 待ち受けるすべてはきっと愛おしい どんな物語も敵わないのよ 新しく始まる ファンタジー  また逢いましょう 少女のわたし  BArADiPArADicA …良い時をさらに良く、悪い時を少しマシに する、万能の呪文。  AbulAGedAbuRA …どんな暗い闇をも煌めかせてしまう呪文。
21世紀新青年ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也鈍色眼鏡 曇り硝子 磨いて君が覗いた 未來のメガロポリスの街 今日も僕は歩いてく  革のブーツの踵鳴らす アスファルト奏でるビート どこかいつかの君の耳に 送ろう 僕の音楽  影を曳き踊った 地下道のアダムたち  世界の始めから同じ 闇に 聳えた文明は まるで書き割り舞台の様さ 月と太陽貼り付けよう  求めて止まぬのは いつの世も変わらない  飛ばせ 空想の 機械仕掛けの羽広げ 回せ 螺子巻きを 人は自在な自動人形オートマタ 次の角曲がり 建設途中の理想郷ユートピアへ 手を貸しに行こう  視えないものを視せないように クリアを装う現代さ 最初から穢れたものなど けして在りはしないのに  螺旋状の記憶が 眼の奥で立ちのぼる  走れ 蒸気列車 時空という線路の上 廻せ 歯車を イカれた科学者のように 遙か もうひとつの 過去へと明日へと旅をしよう 今を創るため  飛ばせ 空想の 機械仕掛けの羽広げ 外せ 撥条を 人は自由な自動人形 次の角曲がり 完成間近の理想郷で 僕等は 出逢おう
リアル×ファンタジーALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也いくら言葉尽くしても どんな声で叫んでも 人は人の 心の底 映し出せはしない  獣皮(けがわ)に 包まれ 目覚めた 赤子は 野性の眼で笑う 悪夢は僕の揺り篭  夜毎飼い慣らされた 孤独は獣 長い爪を尖らせ 喰い込ませていく おのれの熱く滾る皮膚を抉って  堕天使たちを抱き寄せ サタンと酌み交わすのは memento mori 荊の森 柩を濡らす美酒  僕の指が撫でるのは 獅子(ライオン)王の鬣 瓦礫の城壁 時の遺跡を越え 幾度受けるのだろう 死の接吻を  黒衣の 尼僧が 育てる 薔薇には 秘められた蕊の香り 熟み弾ける疵の棘  薄紅の目蓋閉じ 眠れる君は ひとり白い裸身(からだ)に 月を侍らせて 輝く遠い日々の夢を流離う  神に祈り捧げても 悪魔に縋りついても memento mori 記憶の森 僕は闇の波間  君の胸が囲うのは 人間(ひと)に懐かぬ一角獣(ユニコーン) 角立て つかの間 甘い予知夢を見せ いつか巡り逢おうと 伝えておくれ  この足が踏みつづける どこまでも果てなき道 僕は僕の その彼方を 知ることはできない  現と幻のどちらに いま僕等はいるんだろう 互いの想いが つながった瞬間が 終わりなき物語 Real Fantasy
Maison de BonbonniereALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也ブーツで割る Creme Brulee の石畳を  見つけたわ 探してた 絵本のようなお家  屋根は Gateau 壁は Mousse 窓は Gelee 床は Biscuit Macaron の椅子  一日中午後三時 満ち足りて まだ足りぬ お砂糖の誘惑  千の甘い仕合わせを 仕舞うための わたし Bonbonniere  うっとりと好きなだけ 腰のリボンをゆるめ 指は Fondant 瞳 Bonbon Marron の舌は とろけて Glace ここはお菓子の国 魔女はとうに焼かれたの  膨らんだ Gomme の頬 煮崩れる Gommeux の口 Confiture の脳  苦い恋も 掻き混ぜて 竈のなか 焦げていい匂い  たっぷりと好きなだけ 叱るママンはいない もっと Tarte Tatin たんと Guimauve 弾んで 揺すって Pudding ここに鏡はない 大人になったグレーテル  もうカラダ 重すぎてドアを 抜けられない  お入りよ 召し上がれ 小さなヘンゼル坊や Blanc Manger おしり Flambe Sirop たらして 添えて a la Mode 可愛い Compote になれ あら わたしが魔女かしら
月下、緑雨幻想ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也くるくる回す 傘に散らばる 月光の雨  幕が開くように 流れ去る雲 星の主役(エトワール) 夜空のオペラ座舞台  森の外れのベンチは 今宵貴賓席 濡れた隣に座ってるのは 夢見る小さなわたしね  くるくる回れ 白い時計草 昔を連れて  記憶の家の 子供部屋から 壊れたオルゴール 途切れた音が転がる  煙る緑の薫りに 誘われたように 雫をまとう金のカナリア 忘れた唄をうたいだす  花のつぼみ ひとつひとつ 数え過ごす 幻想庭園  いつでも戻りたかった 夢見た頃へと 空いた隣に座った人は 優しい目をした あなたね あなたね
自由戀愛ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也出合い頭に 目と目 星が散って 錯覚 または 運命の あやとり遊び 寄せ絡め たわめて お名前 拝聴します  大人のための お伽話 信じ 麗し乙女 中身だけ だけどあなたは わたし見えているの その他の群衆のなか  指をつなぎましょ もっと求めあえるわ 夢の国の扉は見せかけで 押しても引いても開かなくても  恋に暮らしましょ 他には何も持たず いま人生 産まれたての気分 裸になってゆく  変われなかった 行き場 ひとり 迷い 余所様の背を 追ったとて つまづくだけの 道外れ わたしは 日の元に 晒されます  声を重ねましょ それだけで歌になる オトコもオンナも関係なくて 幾つであろうと未熟なままで  命燃やしましょ 一秒も無駄はない いくら道草回り道しても 帰る場所はあるの  指をつなぎましょ もっと分かりあえるわ 胸の奥の扉の鍵を捨て 悲喜交々いろんな風通し  恋を育てましょ それさえあれば足りる ほらいつでも産まれたての気分 裸で生きてゆく
少女のための残酷童話ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也水面に映った 自分の顔に 恋したナルシス あなたになりたい  大事な鏡は 他人の瞳よ 誰より可愛い わたし映して  競って華やぐ靴で 少女たちは舞うの 大人は眉を顰める 派手な赤い赤い靴 軽やかに跳ね  いつもどんな場所でも 踊りつづける わたしはここよ  美しい箱の マッチを売るわ 灯す間だけ 大切にして  少しも似合わぬ服を 娘たちは纏う 生き急ぐようなふりで 少しでも甘い蜜の 時をながらう  満ち足りた微笑みの 奥の心は 家なき子でも  死ぬまで脱げない靴を わたしたちは履いた 教会の床で躍る 罪の赤い赤い靴 倒れてもなお  愚かなる魂が 持てぬのは何? 尊い教えなんか この世界のどこにあったの? わたしを止めて  答えなど欲しくない 老いていくだけ
恐怖の頭脳改革ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也ランラランダ 少年が言う オオカミがきたぞ! 村人 銃をかかえ 丘へと急ぐよ  ライラライダ 羊は言う ぼくたちは安泰 守られ 干し草を 食み昼寝さ  嘘じゃないんだ ヤツは 森へと 消えたけど すぐきっと 戻ってくるよ  ランラランダ 少年また オオカミ!と叫ぶ 村人 向かえども 長閑な丘  やがて 誰も 耳を 貸さない 真面目に信じたら 馬鹿を見るさと  人も羊 群をなし 同じ平和に慣れていく 危険なんて絵空事  ランラ懶惰 オオカミは言う 俺(オイラ)の好物は ライラ懶惰 家畜より人間の方さ  武器を 持つ間も なくて 全員 食べられて村には ほんとの平和
地球でALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也天映す 水面 輝く緑 巡る風  雨の恵み 受けて 大地を 踏みしめる 世界の何処にいる 僕も君も  肌の下 流れている 静かな川は あたたかい  永い時をつなぎ 繰り返した先の 誰もがそこに立つ  生きよう 生きとし生ける人間 ともに 出会うことなく行き過ぎても 同じ星  喜びも涙もある 愛を持たない場所はない  だけど僕にあって 君にないのは 自由 遠いその国では  生きて 生まれてきた君よ ともに 触れ合うことは出来なくとも 生きよう 生きとし生ける人間 ともに 出会うことなく行き過ぎても 同じ星
美しき獣たちの為のALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也終わりなき 道行きに ふと足を止めた 泉  潤さん 傷ついて もう癒えぬ 深い心も  映し浮かぶ記憶 分け合う人は まだ 君を待っている  零れ墜ちては煌めく 星の欠片を掬って 互いの瞳 描いた それぞれの闇で  孤独の草原を翔け 美しき獣たちは 己を守り抜くため 再びまみえるだろう  目を開けよ 真実は 安らぎの 中に留まる  痛みばかり抱いた 冷たい腕広げ 受け取るぬくもり  注ぎ溢れて輝く 月の涙を飲み干し 静かにその日を待った 永い時を過ぎ  孤高の夜空に吠える 美しき獣たちは 己を見い出すために 再び巡り逢うだろう  零れ墜ちては煌めく 星の欠片を掬って 互いの瞳 夢見た 明けぬ闇の底  双つに割れた世界は 合わせた鏡となって 同じ光浴びるまで 幾度離れようが またここに帰らん
聖少年遊戯旧Valkyrie旧Valkyrie宝野アリカ(ALI PROJECT)片倉三起也(ALI PROJECT)片倉三起也狂おしく 頽れて 留まって 永遠になれ 傷を重ね 十字架の誓い  瞳 赤く 闇に目覚めて 君にだけ 見せようか 夢の写し絵  欲しいものは 此処にあるだろう? 僕だけが 描くのさ 君の続きを  蜜の血 交わし 番う自動人形-オートマタ-  絡みつく 纏いつく 舞うように 腕は 蔦となり 棘となり 安らぎと 苦しみを 無垢の 胸に 分け与えたもう  黒い 爪が 撫でる青薔薇 ひとつずつ花びらを もぎ取るように  僕らが生きる 季節 慈しむ  息をして 喰む恋よ 抱きしめる 瞬間よ 狂おしく 頽れて 留まって 永遠になれ 傷を重ね 十字架の誓い  君の名前は 繰り返す旋律-メロディ-  真実の 想いはもう 言葉には できず 細い喉 縫い閉じる 絹糸の 声になる  絡み合う 纏い合う 舞いながら 躰 蔦となり 棘となり 歓びに 哀しみに 満ちた 胸を 刺違え 果てん
魅惑劇GOLD LYLICValkyrieGOLD LYLICValkyrie宝野アリカ(ALI PROJECT)片倉三起也(ALI PROJECT)片倉三起也時計仕掛けの螺旋回廊 降りて昇って迷えど その手を伸ばせ 信じて伸ばせ 巡り巡って出逢える  君を抱くのは 鞣-なめ-し革の翼 闇も傅-かしず-く黒衣の王  神に背いた 天使の瞳-め-を向けて さあ僕だけをご覧よ  心-ハァト-に 触れよう 目覚めし マリオネット  機械仕掛けの摩天楼から 星の雫が溢れる 指に絡むは月光の糸 君は優雅に踊らん 見られぬ夢など何もない 恐れることさえ知らぬまま 腕の中  幕が上がれば 僕らだけが“世界” この完璧な結界  涙も孤独も 彩る グラン・ギニョール  時計仕掛けの天鵞絨-ビロード-の夜 紡がれるのは永遠 手首結いたリボン解いて 君の耳元歌わん 叶わぬ願いは過去のもの 愛する痛みは傷を閉じ 魅惑劇  時計仕掛けの螺旋回廊 降りて昇って迷えど その手を伸ばせ 信じて伸ばせ 巡り巡って出逢えた  機械仕掛けの摩天楼から 星の雫が溢れる 指に絡むは月光の糸 君は優雅に踊らん 見られぬ夢など何もない 恐れることさえ知らぬまま 腕の中
翡翠蝶の棲む処相坂優歌相坂優歌宝野アリカ片倉三起也(ALI PROJECT)片倉三起也この手に触れたって 捕らえられない わたしは誰のものでもなくて ほんの今ひととき 見えざる檻で囲われている 飛んで行けない  都会は 樹々のない森 出口を探す 逢魔ヶ刻  群れ往く 人間(ひと)の心は 涸れた泉ね 星さえ映さない  空見上げ 立ち止まる わたし孤独感じながら だけど もっと一人に なりたかった ほんとは  壊したいんじゃない 逃げてるんじゃない とうに崩れた 魔法の国で 息づいている蛹 閉ざした想い 未だ輝く夢を信じて 眠れる 翡翠の翅  満月に 霧に揺らいで 瞳に落ちる 蜘蛛の巣模様の影  光恋う 魂も 時に闇を 求めている 微笑う仮面の下に 叫び声を沈めて  誰も構わないで 追ってこないで けして汚れぬ 聖域の中 青い繭包まれ 少女のままで ただ美しい日々をあやして 微睡め わたしの蝶  この手が触れたって 捕らえられない 自分は未知の 存在(もの)でありたい すべてを知らずとも すべて抱きしめ 恐れはせずに 飛んで行きたい  壊したいんじゃない 逃げてくんじゃない とうに崩れた 魔法の国で 息づいてる蛹 満ちてく想い いつか綺麗な夢を信じて 羽化する 蝶はわたし
Royal Academy of Gothic LolitaALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也忘れないわ 鉄の門をくぐり おそるおそる 階段のぼった日を  ときめく胸に抱いた 百合の紋章の 許可制の手紙 描かれざる地図  孤独だった だけどいい子でいた そんなわたし 神さま見ていらした  初めて自分の居る 場処を見つけたの 静かに頷き 微笑む仲間も  共に あらん 麗しのひととき  着飾って 薔薇の春 白い肌に 染まる紅 陽の光が 少女の頬に 恋した証  わたしたちの 未来を試すため 魔女の森が お城の裏に繋る  妖かし見せる媚薬 抗えるものは 大事に育てる 清らの一滴  迷う 小径 引き返せないなら  纏いましょう 闇の冬 未知の祈り 沁みる影 凍った月も 聖なる歌で 溶かせるように  着飾って 薔薇の春 白い肌に 染まる紅 この光はけして消えない  纏いましょう 蝶の夜 また目覚める 夢の庭 遠いいつか 手を取り戻る 再び此処へ
少女蜜葬~Le sang et le mielALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也腐る 薫る 肉体は柩 舞って 彷徨えるPsyche 蟻が 運ぶ 蠍の死骸へ 靡く 墜ちる  混じり合った 血と蜜が 夜ごと開く 生の夢  零す 浸す 最後の一滴 呑んで 囚われのNymphe 闇が 漏らす 炎の残像 踊る 纏う  貌を変えた 女 少女 知らぬ誰も 自分なの?  絡み合った 根と棘が 月夜に縫う 死の瞼  眠る恋よ 黒い翼扇(つばさ)に抱かれ けして 目覚めぬよう  声を閉ざし 息をする わたしは茎 伸びる花
永久戒厳令ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也かつて昔 この地を踏み 大樹の如く 根ざした漢  遙かなりし われらが父 枝葉は繁り 私に触れた  山は木霊の 雄叫びを上げ 轟きとなる 鼓動  なびく風に 海は響く 太古の息吹 宿した女  時与えし われらが母 花は幾重も 連なり実る  唯一の言の葉 伝う歌は この身を巡る 血潮  高く挙げよ 共に腕を 空(くう)を切る そは翼 あの蒼穹(そら)に楔 打たん  守れ抱け 希望(ゆめ) 紅いに 燃やせ生命 明日常しえに つなぎ続く 私は いま有る純血  都辿り 聳ゆる志の 天守の元に 栄えし國よ  満ちる為に われらが子ら 白虎の爪牙 輝け磨け  闇が沈めど 光の刃 誰(た)が見失うだろう  遠く越えよ 命(めい)を受けて 自由舞う たましいの 人 天のそばにあらん  生きよ今日を この戦いを 生きよ過去を 未来(あす)常しえを つなぎ合わせ 刹那は いま在る永劫  高く挙げよ 共に腕を 空を切る そは翼 あの蒼穹に楔 打たん  守れ抱け 愛 紅いに 燃やせ生命 明日常しえに つなぎ続け 私は先立つ 殉國
曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
異種革命ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也崩れ落ちそな ハアトのピース ハメるわパズル 未完成でも  誰も描けぬ景色 グラマラス アタシたちの目は もう見えてるの  安普請のファンタジー 壁を蹴破って抜け出せ  ギリギリを進む 踏み外しそうな この快感 漏らしそうだわ 愛し わが欲 望(デザイヤー)  噛めど唇 ルージュでクール 届けるサイン 応答せよ  ちょっとそろそろ 交わる時ね 互いを選んだ 同志たちよ!  丸腰のミリタリー それで守りたい平和って  ギリギリを攻める あたしたちが武器 この闘争 血が沸き立つわ 誇れ われ desperate  La la la …  ギリギリを進む 踏み外してたって この猛烈 だから生きてる 愛し わが運 命(ディスティニー) 讃え さあ革 命(レボリューション)
薔薇美と百合寧の不思議なホテルALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也ご予約はいつでもお受けします さ迷う旅人よ  ありふれた日常の 路地裏に門はある 葡萄樹這う煉瓦塀で 嗤う灰猫  メイドのわたしたちは 薔薇と百合の名を持つ でもどちらも闇に開く 貴方の夢のように  逢魔ヶ刻が誘う ただひとつの夜  お招きいたしましょ 蝶のランプ 高い窓へ灯し ロビーに揺れる影 暖炉の火へ重い荷物をくべてみて 惜しいものなんか無いはず  脱いだ服は抜殻 翼をもがれたブーツ もうどこにも行かずに済む すべてが足りる  逢いたい人がいたら いま目を閉じればいい 茉莉花茶の香りの中 遠い恋 甦る  優しい追憶ほど 薄れてゆくもの  おやすみなさいませ 月の糸で 織ったシーツの底 忘れた子守唄 思い出して 金糸雀が歌い奏でる 生まれる前へと 戻って  お帰りなさいませ 明けぬ宵へ さあ心ゆくまで  ご予約の二度目は 必要ない 旅を終えた人よ  お迎えいたしましょ 淋しければ 美酒のグラス掲げ サロンに踊る影 言葉はなく 知らない者たち同士で ここでは素顔が仮面よ  いつまでも変わらない わたしたち待っているわ
絶叫哲学ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也絶叫 喉ヲアケテ モット喚キタマエ 絶唱 歌ウヨリカ ズットイイ声ダワ  擬音操ル 詩人ノ君ト  絶頂 音ヲ立テテ グット響キ合ウノ 絶望 奏デルヨニ キット純粋ダワ  キレイナ指ハ ピアノデ殉死  何カ意味アル生キ方シタラ 意味無イノカシラ ハニー 浮世ハ徒然 ワタシダダイスト  夢モ刺激モ気軽ニ買エル 小サナ富デ  デモワタシハ喘ギタイノ 戒厳令敷イタ国ノ 抑圧サレテク芸術家ミタイニ  絶叫 拳アゲテ モット壊シタマエ 絶笑 微笑ムヨリ ズットイイ顔ダワ  亀裂ダラケノ 偽善ノマスク  ドンナ男(ヒト)ニモ好カレル事ガ 理想ナノカシラ マミィー 最強ロマンス アノ娘ヒロイズム  愛モ正義モ気易ク売レル オイクラデモ  デモワタシハ抗イタイ 反勢力消エタ街ノ 地下室ニ隠ル叛逆者ミタイニ  皆ガ讃エル才能アレバ 成レルノカシラ英雄(ヒーロー) 完全無敵ノ和平フィロソフィー  人ハ絆デツナガッテルト 信ジテルノ ソウネ誰モ叫バナイワ  何カ意味アル生キ方シタラ 意味無イノカシラ ハニー 浮世ハ徒然 フタリダダイスト  夢モ刺激モ気軽ニ買エル 小サナ富デ  デモワタシハ喘ギタイノ 戒厳令敷イタ国ノ 去勢サレソウナ革命家ミタイニ
最後の美術館ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也どれほど目にしたことだろう 幾つも美しい絵画を  光と影の色 画家たちの心は わたしの胸にまで 絵の具を塗り重ね  何気ない日々を 彩ってゆく 思い出をそっと 飾るように  どれほど見つめたことだろう 幾たび美しいあなたを  花の咲く朝にも 湖の夜にも 繋ぎ続いてゆく 景色の真ん中で  淋しいわたしに 微笑み灯し 導いてくれた 言葉なき詩  愛するとは 一枚の 絵を描いて 眺めるよう 未完のまま 額縁もなく 佇む 椅子の前  光と影の色 わたしたちを包む 過去に映る反射 夢に揺れる反映  何気ない日々も 輝いていた その証  大切な風景画 最後の美術館に 見つけに行こう
昭和B級下手喰い道ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也舌が肥えたのは ガキの時分から 何でも喰ったから  パンの欠片盗んで投獄 ジャン・バルジャンにゃなりたきゃないが  腹の虫は 年がら年中 たかる蝿のごとく鳴き喚く  小銭せびって駆け出す トタンのあばら屋 意地悪バアさんが駄菓子売る  軒先並んだ見目毒々しい チクロにズルチン サッカリン 魅惑の着色 人工甘味に 勝る旨さはない  ボクらの未来は明るく輝く 丈夫に健康に 末は社長か総理大臣!  酸いも甘いもどうでもいいほど 大人になってしまうもんさ  金の卵 働きづめお国のため せめて 晩には  裸電球 眩しく妖しい横丁 馴染みの暖簾街 大繁盛  立ち飲み悪酔い シケモク燻して カストリ アブサン デンキブラン モツ焼きヤミ鍋 正体不明の 香ばしいい匂い  食肉解体の放るもんほど 賜るご馳走さ なんでもかんでも とことん味わえ!  現代(いま)では飽食反省大国? マクロビ ビーガン ベジタリアン 無添加推奨 有機栽培も 無くならないアレルギー 飢えとは無縁の乙女はこぞって 気楽なダイエット  みんなグルメ 安全第一 素晴らしい未来!!
まだら恋椿外道ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也ぽとり落ちる首 紅椿いくつ 泥濘る土の上 まだ朽ちもせぬうち  はらり掌に 喀いたひとひらの 鮮やかな色は わが身の中の不浄  灯る焔 花灯籠 あの人の寝枕に 「放しゃんせ」  ここは最の果ての森の 斑月の格子戸 裏と表 躙り出口 どちらへ繋がる  行くか引くか 丁か半か 卜う吐息ひと筋  窶した胸に差し込む闇は 生きて絡む 射千玉の黒髪  蹴鞠の転がる 千年鳥居を 潜れば連なる 現そみの朱紋様  鼻緒切れて 玉砂利 数珠 その足をあと一歩 「踏ましゃんせ」  女外道 けもの小径 夜叉ノ池の畔へ 愛と悪と慾と 交じり合って目合って  恋の骸 流れ堕ちて 胎む夢の血肉よ  見送りましょか 奇麗な態で産まれ変われ 着せよ絹帷子  「死んであなた何処に逝くの」と 真白い目を向け 訊くのは誰ぞ  時は戻る 百鬼夜行 追って追われ消えゆく つづく影の赤毛狐 後は恨と鳴け  男外道 けもの小径 夜叉ノ池の此方へ 見送る背に朝日の白刃  ここは最の果ての森の 斑月の格子戸 裏と表 躙り出口 どちらも塞がる  行くか引くか 刺すか抜くか 赤い糸のひと針  息を殺した夜毎の闇に 生きるワタシ 射千玉の人形(ひとがた)
悪しき進化ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也夜更けに満ちる 嵐の雨の たった一滴に  選び取られて やがて射貫かれて 波紋立つ一点 守れる囲いは 影を曳いて広がる  生きてこれまで 地を踏み足は 歩んだと言えるか  何に当たって 誰にぶつかって 自由を失い 手にした重みは 風が語る幻  人はどうしても 出会わずにいられぬ いつか 呪わしい己の姿と 顔を覆うほどの  生まれる朝のひかりはすべて 死からこぼれてくる  だからこの眼は 見えざる向こうの 眩しさを知っている 涙は気づかぬ振りの為に 溢れた  人はどうしても求めずにいられぬ この世にありき 美しい美しいものを 密やかに 甘く深く長らう息止まろうが 神へ捧ぐ信仰に似た 厳かな苦しさを  けれど時として悟らずにいられる いつか 呪わしい己の姿と 映し重なった 甘い深い微笑を持つ分身の 神と悪を讃え合った 底知れぬ 魂を
波羅蜜恋華ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也生きるのは 魔の道 巡って 越えて 出逢いしは 運命か 目覚めの地は 真の夢  神話より遠い日々 わたしは炎の鳥 帝(おう)の肩を離れ 紅蓮の空に翔んだ  なんて永い旅なの 記憶は砂と舞い いまはあなたの腕 やっと安らぎ覚えても  まだ翼を 剣に変え  愛するは 修羅道 くぐって 堕ちて 纏いしは 緋色の棘の鎧 この生身が死の花なら あなたの刀で咲かせて欲しい  優しさと引き替えに 強さを手に入れて 人は闇の先に 有るものを悟りたい  わたしも変わってゆく 心の奥底で 音を立てて開く 蓮の莟を感じても  水面に浮く 血の花びら  愛の地上(ち)は 戦国 何故またの世も 翻る 紅い絹羽衣 地獄の火で織られながら あなたに天女の姿 見せる  生きるのは 魔の道 巡って 越えて 鬼になれ女よ 讃え歌え 迦陵頻伽  愛するは 修羅道 くぐって 堕ちて 纏いしは 緋色の棘の鎧 この生身は死の花なの あなたの刀で散らせて欲しい
魂ノ代ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也憶えてるよな 忘れてるよな ココはどこ 桃いろの まん丸い 部屋のなか  満ちてきたよな 満たされたよな つながってる 鹿ノ子帯 目を覚ます お稚児さん  わたしは何で 産まれるのか このまま玉で いたいけれど すてきなことが 待ってるのかな  忘れたくない 憶えていたい 苦しい も 楽しい も 哀しい も 嬉しい も  わたしはまたも 産まれてゆく そしても一度 くり返すの すてきなことね それってきっと  精一杯に 声あげ泣こう
陸と海と空とALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也歩んで行こう 萌える陸の桜咲く大地を 実りの時を繰り返した 神の土地の  どんな日があれど 人々は暮らす 目覚めの朝と 眠れる夜と  誰でも生まれた 場所を愛したい たったひとつの 誇る故郷として  僕は家を出た いつか戻る為 まだ先がある  渡って行こう 青い海を 輝ける波間を 赤道線を越えなくとも 君が見える  正義を失う 明日なんか無い 昔の人も 信じつづけた  僕らの頭上に 旗を掲げよう 世界にひとつ この国の紋章を  飾り立てはせず 偽りも持たず 現代(いま)の自分へ  翼に乗ろう 藍の空へ 煙る白い雲へ 天の彼方を知らないから 君に会える  道は分かれても 左右は違わぬ 民 共にあれ  歩んで行こう 萌える陸の菊香る大地を 境界線を越えなくとも 君を守る  渡って行こう 青い海を 輝ける波間を 翼に乗ろう 藍の空へ ああいつまでも
異端者たちの悦楽ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也解き放てよ 倒れ伏しても 慾は栄えて 非道無常幻惑 快楽の園 追われるほどの 罪ならもう一滴も 残ってないだろう  紫紺の寂(しじま)破り頽れたる膚の いと白き皮剥げば紅疼く肉塊  この世に僕らが 芽生えたあやまち 蔑んで詰り合おう 痛みは裸になってゆけばいい  突き動かせ 未だ足らない 恐るるほどの 嗜虐被虐魅惑 快楽は園 風は喘いで 絡まる荊の下で 果実は弾けよう  微醺の毒は詩う捲られたる耳に 麝香に鼻腔は濡れて獣めく追憶  崇める君子は 此処には不在で 故に皆甘んじて エロスの奴隷に取って代わらん  焦がれ堕ちる 逆しまの罠 泥濘るむ土で 破壊甦生転生 奈落の森 月は孕んで 死を患い なお人は生に瀕している  解き放てよ 倒れ伏しても 悪に栄えて 外道無情幻覚 失楽の地 追われる如く 夢魔ならまだ一刻に 返り咲くだろう  突き動かせ 未だ足らない 恐るるほどの 嗜虐被虐魅惑 快楽は園 風は喘いで 絡まる荊の下で 果実はもがれよう
快楽のススメALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也欲しい行為(モノ)は何でせう きっとお気に召して 倶楽部エピキュリアン 特上級のお客様に お届けいたしますわ この世に 在らざる快楽  浮き世の世事ほど 萎えるものはない 繋がり合う男女も 所詮アカの他人 ならば虚も煩いもない契り あなたの生き様彩る 素晴らしい契約を  好む行為(こと)はどれでせう 後悔させません 倶楽部エピキュリア 此処では精も根も尽きぬ 身を以て知る頃は 盛りの 桃源の春夜  白磁の肌には 桜の色秘め 好色の眼(まなこ)に 晒されて薫らん ああいけませんわ 後には退けぬこと 承知の上では 火をつけても燃えぬ覚書  今宵その気 いかがでせう さらに奥へどうぞ 肉林ヘドニズム 二度目の恋のように少し お慣れになった様子 ハードに さあ参りませんか  先は 見えぬ それが 常と  欲しい明日は何処でせう もっとお気に召すよう 極楽エピキュリアン 最上優遇顧客様に お渡しいたしますわ この世で 出逢えぬ悦楽
放蕩娘と無慈悲な遊戯ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也ただこの欲望に 不実になれないだけ 継母が家中に いくら鍵を掛けても なめらかに素足は 夜を駆け抜ける  潤んだ躰が 行き場のない波で 鈍ってしまう前に  少女のように患い 娼婦のように誘う 恋という幻戯の一滴を  まずは口に含み そっと 呑み込んでみればいい  ただこの快感に 味を占めただけなの ほろ苦くて甘い それはほんの一瞬 厳かな腐敗に 舌が溶ける間の  熟成が進めば もう戴けないわ 愛となり黴を持つ  貴族のように憂いて 下賤のように嗤って 魂に身分与えたら  人間(ひと)は誰でもみな平等 そう思ってみるわ  でもこの感情は 差別するためにある 愚かしいあなたを 殺して差し上げたい せめて貫くのは 恍惚の槍で  生きることはすべて 悦びと知るほど その先を見てみたい  ただこの欲望に 不実になれないだけ 神様が手首に いくら鎖巻いても 私は最後まで 光に背くわ  美しく盲いる 暗い柩のなか 責め苦に耐える為に  快楽に酔い
わたしは慾望という名の處女ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也もしもココロが 臓器みたいに この肉体から 取り出せるなら  あなたに渡すのに  わたしが独り老いても それは何も知らぬまま 氷のガラスの中で 煙りもせず泳いでいる 脚を開けぬ 人魚のように  そうして守りたい たった一度の想いなの  もしも背骨が 突き破るように トゲ生やして伸び 肌覆うなら  わたしはわかるのに  おのれの祈りの痛み 叫ぶこともしたでしょう 恐れの切尖に触れ 流すことが赦されたら 清らかな血で 生まれ変われた  抑えた想いはもう 割れない卵で腐るの
禁忌 TABOOALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也影ヲ見ナイ 罪ノ光(アカリ)  醜い奴ほど 偉ぶる世界で 僕らの仮面は 黒革仕立て  TABOO 犯せ その禁忌 一寸先 夜逃げ道 奈落に背き TABOO 跨げ その禁区 恐れこそが裸身の 下に纏う絹のローブ 震える捕らわれたる君と 口づけを交わし合おう 淫夢の扉のアチラ側  闇ゾ真 罰ハ現  なぜ僕らの耳 塞がれもせずに 良品生産 軋む機械音  TABOO 護れ この禁忌 あんたらに理解など 誰が求めよう TABOO 放て その禁句 いつか壊せるはずで 傷つくのも構わない だけど勘弁 その汚れに 塗れるのが厭なんだ 意外と指先の 繊細  LOVE 弄ぶ わが美学 流行など唾の中 穢れの絵の具 Gothic 愛しこの思想 秘すれば花は薫る 腐るほどなお甘く まるで君の舌のようだね 口づけを捧げ合おう 因果のイコンの前で 交接をつづけ合おう 淫夢の扉のアチラ側
狩猟令嬢ジビエ日誌ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ起也片倉三起也領地の外れの森 あなたと狩猟小屋へ 漆喰の長い部屋 鷲の剥製が迎える ヴァニタスの絵を飾り その横には牡鹿の首 去年の秋のわたしの獲物  銃身 中を磨く 手入れは怠らぬよう 少しでも錆び付けば 名うての腕前も鈍る のし掛かるこの重み 抱えるときの恍惚を 今日はあなたに教えてあげる  薬莢 詰めたら 向かえケモノ道 木立横切ってゆく影に 音を立てず近づく  滾ってゆく血は この体に巡れる 野生の証なのか  息を殺し構えよ さあわたしの右目が 神になる瞬間 銃声 衝撃 命中  ナイフで喉を切って 血を抜く 禽は羽を 獣は皮剥いで 骨に沿って腹を裂いて あたたかな内臓を 傷つかぬよう抉り出す これが生命 恵み 源  猟犬(いぬ)にも与えよう  料理人はいない 猟師のように肉を捌き 鉄の鍋で煮込もう その間あなたと くべる暖炉の前で 番う動物になる  ほてった肩に牙を ふるえる脚に爪を こぼれる葡萄酒 あふれる肉汁 饗して  有り難く食べる 一滴も一欠片も 残さぬよう体へ  わたしたちはまた これで一生の中の 尊い一日を生き  満たされる悦びを 繰りかえす渇望を 自然の畏れを つながる己を  大地の上いつかは 追われ伏したこの身が 運命という矢に狩られる 最期の日まで
アタラクシア、そして対峙する自己ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也いつかみんな忘れてゆく 積んだ石は転がってゆく  始めにありき空は空でなく お終いにある無が無に帰する  あといくつ傷負い あとなにを失い 躰という匣に 透明な静けさは 満ちてゆくのかしら  もういちど出会って もういちど愛して その奥に隠れた 孤独という正体を 見ないふりをしよう  やがてみんな忘れられる 落ちた石は風に毀れ  閉ざされる時まだ遠き死よ お終いにくる夜が夜に帰する  きっとまた生まれて そしてまた始まる 心という匣に 密やかな安らぎは 満ちてゆくのかしら  もういちど出会って もういちど愛して その奥に踊れる 孤独という影絵さえ 踏んだふりでいよう  あといくつ傷負い あとなにを失い この場処は美しい ただ青い世界へと 戻ってゆくのかしら
緋ノ糸輪廻ノGEMINIALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也胸の間(あわい) 抱える剣 身体を巡る 緋(あか)い記憶よ 泣いて笑い 愛し憎んだ 私たちまた 現世(ここ)に交わる  そのキレイな眸を 覗き込めば 甦えるの 繭のなか 寄り添って 夢を喰んだ日々  あるいは絡めた指 互いの血に 塗(まみ)れ甘く 流れる時の川へ 散ったことを  絹帯(リボン)と鎖で 双つの運命は結ばれ  生きて出逢い 惹かれ合ったの それが何より 強い武器だわ 闇も悪も もう恐れない 二人だけでも いまを戦う  美しい救世主(メシア)になれ  地上に先にありきは 戦いですか 愛ですか あなたを抱きしめれば 分かる気がする  大事な存在 この手で護るが宿命  死して目覚め 独りを知って 切ない夜を 幾つ過ぎても 永遠に残る ぬくもりを抱き 人は誰でも歩いて行ける  聖なる祈り つなげ  胸の間 抱える剣 素肌を探る 熱い想いよ 泣いて笑い 愛し学んだ 私たちまた 来世(ここ)に交わる  生きて出逢い 惹かれ合ったら それが何より 強い武器なの 闇も悪も 恐れはしない 私たち皆 いまを戦う  すべての救世主となり
緋ノ糸輪廻ノGEMINIpetit miladypetit milady宝野アリカ片倉三起也片倉三起也胸の間(あわい) 抱える剣 身体を巡る 緋(あか)い記憶よ 泣いて笑い 愛し憎んだ 私たちまた 現世(ここ)に交わる  そのキレイな眸を 覗き込めば 甦えるの 繭のなか 寄り添って 夢を喰んだ日々  あるいは絡めた指 互いの血に 塗(まみ)れ甘く 流れる時の川へ 散ったことを  絹帯(リボン)と鎖で 双つの運命は結ばれ  生きて出逢い 惹かれ合ったの それが何より 強い武器だわ 闇も悪も 恐れはしない 二人だけでも いまを戦う  美しい救世主(メシア)になれ  地上に先にありきは 戦いですか 愛ですか あなたを抱きしめれば 分かる気がする  大事な存在 この手で護るが宿命  死して目覚め 独りを知って 切ない夜を 幾つ過ぎても 永遠に残る ぬくもりを抱き 人は誰でも歩いて行ける  聖なる祈り つなげ  胸の間 抱える剣 素肌を探る 熱い想いよ 泣いて笑い 愛し学んだ 私たちまた 来世(ここ)に交わる  生きて出逢い 惹かれ合ったら それが何より 強い武器なの 闇も悪も 恐れはしない 私たち皆 いまを戦う  すべての救世主となり
私の薔薇を喰みなさいGOLD LYLICALI PROJECTGOLD LYLICALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也茨の茎を伸ばして撓めて 私に零して 雫のひとひら  終焉を知ってなお 咲き急ぐ莟のように 生身の心臓は 柩を這い出る  少女という証 紅繻子の骨が鳴く 奪いに訪なえ 堕罪の指よ  闇は月 棘は蜜 あやすもの 綴ざされた眼は蛹 羽化する夢を見て  光の萼を捲って探って やさしく包んで 瞬間の季節(とき)を  薇(らせん)の先へ昇って手繰って 初めて触れ合った 場処が開かれる 吐息の熱さで  私の薔薇を さぁ喰みなさい  違えぬ約束は 甘やかな血を分ける 腐植に沈める 美惑の舌で  翅根を脱ぐ 皮膚を剥ぐ 痛みなき 交じわりに意味はない 欲しいならば奥へ  荊の枝を絡めて解いて 私を散らして 滴にひとひら  心の縁を抉って潜って 大事に抱きしめて 留まることなど できないとしても  あなたの薔薇で あぁ眠らせて  生きてることを 知ったばかりでも  光の膜に溺れて眩んで 私は埋もれる 盛りの繁みに  薇の先へ昇って手繰って 最後に触れ合った 場処が溶けてゆく 涙の重さで  私の薔薇を さぁ喰みなさい
Fraulein RoseALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也あなたが 巻きますか? 背中のネジを  午前三時の薔薇茶(ローズティ) 月光が 溶ける 唄を忘れた金糸雀 声なく 歌う  蒼い庭の真上 双子星が瞬く みんなひとりぼっち いつか誰かと出逢うために  硝子の匣の中 乙女は生きる 囁くこの鼓動 奏でてゆくメロディ どうぞ耳を澄まして聴いていて でもまだ少し未完成  真紅のくちびる苺(ストロベリィ) 苦さを 消して 運命沈めた水晶 翠の 影絵  夜の黒い翼に 銀の燈灯せば 白い朝が生まれ 雪の華へと氷る涙  あなたが開けたから わたしの扉を 想いが放たれて 綻びゆくつぼみ 歓びよりも小さな棘が 教えるのよ これが恋と
乙女の贖いALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也その白い頬にひと刷けの 春 桃色の 灯り点せるなら  こんな私の一生分の 笑顔 微笑み ぜんぶあなたにあげるわ  ただそばにいるだけで 何にもできないの  もっと苦しみよ あなたの痛みより強く  人は大事な誰かのため 命を捨てる 覚悟だってできる  捧げられるなら何度でも 私は羽根を剥いで 散らしつづけるわ  でも指を 離せない 残ったぬくもりを  本当は さみしいの ひとりはなんて冷たいの  なぜ すがるのは 儚い祈り 消えそうな  どこへ届けたら この歌声は意味を持つ  ただそばにいるだけで 何にもできないの  そうよ 哀しみは 夢の空白より深く 広がるわ それでいいのよ あなたになれない私の罰
快恠奇奇ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也私は謳う快なる哉と 生きることを喝采采  道筋は消えゆくもの 戻りはしない進もう  実り有れば涸れる葩 苦汁呑めど潤う咽  石の上にも三千年 月も日も凍える溶ける  連なる珠のように過去現在未来 悠久の中心の今は未だ永遠なり  私は描く目に視えぬもの 誰知れず奇奇恠恠 いつかへ注がれる 希み焦がれて苦も楽も 人産みしものに果てはなし  水鏡染み入る空 泳ぐ雲に浸す足  千々に心は千里を駆け 風も気も流れる向かう  沈める指の間に溢れる時の砂 瞬間を積み上げ明日はまた明日を呼ぶ  私は超える聳え立つもの 辿る夢綺綺燦燦 いつかへ続くだろう 移り蠢き美も怪も ああ混じり合って境なし  我らは謳う快なる哉と 現(いま)に生まれ爽快快 いつかへ繋がれる 歌い讃えよ共にあれ さあ生きることに悔いはなし
贋作師ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也乳白のカンヴァスで 架空の花が浴びる 陽光は偽物かい?  遮断する瞼から 向こうが現実なら 闇の中の君は何  みんな思う ホントの自分は どこにいるのかって  曇ったその目を 抉じ開けてやろう 天賦の腕に祝された 逸品の贋作で  美よりも勝る真正などない 手を尽くされた幻惑と 凡庸な慰みと 罪深きはどっち  さあ見極めよ 君が本当の 君ならば  時を経た 汚れ 傷 熟練と狡猾で 人生さえ模造する  だれも願う この世の真実を悟りたい なんて  腐った耳へと 撃ち込んでやろう 麗しの声に包んだ 呪詛の言葉たちを  偽善に勝る悪こそが善と 地獄の沙汰は金次第 審判は下されず 神にも裁けない  さあ騙されよ いま純然な恍悦に  不随の魂を 震わせてやろう 権威をも翻させる 完璧な贋作で  美に背かれた真理などいらぬ 曝かれてゆく現象と 崩れる本質と 待ち受けるのはどっち  さあ凌駕せよ 君が本物(ほんとう)の 君となり
ALICE同罪イノセントALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也罪なき罪なの 赦してくださる わたしの罪名(なまえ) Innocence  ハートの女王も 手出しはできない 誰にも首を刎ねられない  蔦薔薇に囲まれた 庭の中で 絹の服 繻子の沓 暮らしてたの  ママは言う いつまでも綺麗なまま 何ひとつ汚さないで いい子でおいで  だけどある朝 裸足になった 湿った土を 踏んでみた 開かれてく森  道なき道へと 向かって行くのよ 恐れはときめきなの  知ってて陥ちるわ 兎の穴へと アリスの後を追いかけるの  少女は誰でも甘美な罰を 受けるために生きてる  天蓋の寝台に 下りるレエス 白い胸 抱きしめて 眠ってたの  パパは言う お願いだ 可愛いまま どこひとつ傷付けずに 大きくおなり  だけどある晩 裸になった 火照った肌を 刺してゆく 月の青い爪  影なき影へと 両手を伸ばすの 痛みが真実でしょ  鏡の国では すべてがあべこべ 泣いてばかりのもうひとりの 醜いわたしは 粉々に砕いて殺してあげるわ  罪なき罪なの 赦してくださる わたしの主文 Innocent  ジャックの騎士も 相手にならない 誰にも鎖つなげないわ  道なき道へと 向かって行くのよ 少しも怖くはない  知ってて落ちるわ 兎の穴へと アリスの後を追いかけるの  少女は誰でも無垢という 美しい悪を持ってる
蓮華幽恋ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也夜気を浸す 蓮の池に 月は傾れ 留まる  生まれてきて 今初めて 静寂という 無を知ったの  あなたの首で やさしく舞った この指は 心から生えて咲く花  溢れる水も 泥濘るむ泥も 混じり合い引き合って 光を渡す  けれどみんな 涸れてゆくのなら そこはふたりが 生きる場処では ないでしょう  わたしにはもう 石畳を踏む跫音さえない  聞こえるのは 笑うような 碧いつぼみ 開いた音  あなたの肩を 抱き掻き抱く この腕は 鞘のない生身の白刃  恋しい人よ その首の根に 刻み込む 傷の痕 蓮華の刺青  たとえ来る世 消えず残っても 思い出さずに 見つけてください わたしを  あなたの上に 頽れ燃える この骨は 埋もれて空を見ぬ茎  愛しい人よ 目覚める間 紅炎の夢を視る 散華の子宮  きっと来る世 出逢えたときには 思い出すでしょう  あなた次はその腕で 殺めてください わたしを
真偽贋者遊覧会ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也夜の夢こそマコトは 嘘 夢見ることこそ 現  色を一つ差して引いて もう違いがわからない ここが何処かさえも曖昧な  屋根の下 床の上 見つからない人魚のよう 人が抱く幻想は 騙し合って作られた剥製 愛でようか 壊そうか 魔術師(ウィザード)の声で歌い 手品師(マジシャン)の手で持てなす 贋作師(フェイカー)の目で見つめて 詐欺師(ライアー)の舌で語る いっそどうぞ こころゆくまで 騙し絵(トロンプルイユ)を  仮面剥いだ貌が同じ もう誰だかわからない ありのままがいちばん恐ろしい 隠しても 曝しても 超現実主義(シュルレアリスム) 快楽 抽象表現主義(アンフォルメル)の憂鬱 絶対抽象絵画(シュプレマティスム) 禁欲 前衛芸術(アヴァンギャルド)の爆発 枠の中を 抜けて先まで 逆さ絵(トリックアート)で  魔術師(ウィザード)の声で嗤い 手品師(マジシャン)の手で盗んで 贋作師(フェイカー)の目で射ぬいて 詐欺師(ライアーの)舌で騙れ いっそどうぞ ココロひらいて ずっとみんな 姿持たない 歪像画(アナモルフォーズ)ね 歪ム 歪ム 回レ
La veriteALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也誰もがひとりじゃ生きられないと言う 誰かといつでもつながっていたいと言う  だけどほんとは違う 自分ごまかす術  テレビは伝える知らなくていいnews ラジオは聴かせる流されてゆくsongs  なにがそんな大事 抱えてるの たくさん  小さな嘘を君がつく 世界が少しひび割れる カラの卵の膜のように 乾いた音が聞こえたって  この瞬間も君が好き あり余ってる時間の中で 僕のただひとつの それが真実だから  他人を愛せない人ねと君は言う それなら自分を愛せてるの君は  いつも斜めばかり 前が見つからない  素直な僕など見せない 弱さで引き合ったなんて思わない 隠してる闇は けして光と交差しない  たぐり寄せるように触れる 愛しい場処を初めて知る 君のただ一度の いまを信じてみて  大きな嘘を誰かつく 世界は傾き揺れても 空は青いと子供は言い そうして回りつづけるんだ  この瞬間も君が好き まだ見ぬ風景の中さえ 僕のただ一度の いまが真実なんだ
野性双生児ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也赤い満月割る 高い絶壁の淵 墜ちる 私は誰 吠える狼の声  総毛立つ 身も心も  生きることを怯え 生まれ変わり損ねて すでに行き場はなく 檻の向こうはどっち  愛される 獲物のように  闇を飼うその爪で 骨までも組み敷かれ 歓喜を歌うまで  彼の名はHYDE 怒りより強く 私を捕らえて 与える 力を  一人には返れない なぜ声が上げられない こんな苦しいのに  撓る苔(しもと)の刺 舐める傷口苦く 熔ける血濡れた牙 絶望喰むは本能  赦されぬ 罪人のように  恐れなど失って 零される涙だけ 口にして生きよう  彼の名はJEKYLL 祈りより深く 私を包んで 教える 弱さを  二人には戻れない なぜ声が上げられない こんな悲しいのに  彼の名はHYDE 誰より美しい そして名をJEKYLL 何より愛おしい  どちらも私の 中に居る私 鍵のない檻の 鎖に繋がる  もう一人に返れない もうどこにも本当の 私はいない
逝ける王女の肖像画ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也わたしの短い生涯のうちで 何よりも光満ち深く輝いたのは ひとりの画家の 二つの星の瞳でした どれだけわたしはその光に 照らされたでしょう  薔薇色の絹を 着飾るわたしは 三才の早春  初めて出逢った 長い髪の画家は 手にくちづけた  泣きじゃくるたび あやすかのように 止まった絵筆 曲がる口髭  わたしは大人しく ひとり佇む 薄闇が降りるまで  五度目の冬は 銀色(ぎん)に包まれ 踏み出す再び 大きな絵の向こうへ  侍女らと共に ある日の午後が 幸福な永遠になる  夜空の紺色(ブルー)を 纏って澄ました 淑女の少女は 八つになって  それでも儚く狭い世界で その目だけが 広い宇宙  二年が行きて 赤い衣裳(ドレス)の前で 画家は死んだ  人は知るでしょう すべてのわたしを あなたの絵の 中だけに
曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
真夏の憂愁夫人ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也バテンレースの日傘から 夏の影絵が 回り 落ち 白い首と 萌黄の帯に留まる  そっと振り返った母の いつも泣いてるような目は 僕を抜けて 知らない誰かを遠く 見つめていた  傾く 陽炎  眩暈に歪む 蝉時雨坂 手を引かれて のぼってゆく 追われるように 逃げだすように 汗ばむ掌が痛かった  離れないで  本当に愛してるのは僕 母と同じことを言うんだね 白い首の後れ毛 掻き上げながら微笑む女(ひと)  零れる 追憶 明かり灯らぬ 黄昏の部屋 僕はあの日を思い出す 少年となり 腕を伸ばした 捉まえたいものは もう疾うに 失くしたのに  眩暈に続く 蝉時雨坂 僕はひとり のぼってゆく 追いつくように 逃げないように  背を向けた貴女は 誰だろう  こっち 向いて 届くよ あと少し
天譴と超克ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也空を裂き走る閃光の矢は 天の放った慰みとなろう  瞬く瞼に 真実(ほんとう)の光景を 映さぬまま  交わされ流れる 哀れみと涙に 何が宿る  傷付いていない足 大地を駆けてゆく 差し伸べるための腕 まだ誰かへと届く  このみにくい世に生まれたことを いつか残れる誇りとするため 己は己であり 群れの中でも 迷うことなかれ君 流れに逆らえども  人類(ひと)が現れる遥かなる過去 死んだ星の光がいま墜ちる 海山森と風と 共に目覚めた 言葉も歌も持たぬ 原始(はじまり)の時のように 恐れなき静か 美しい世界の黎明  合唱のように 唱えられる愛の 薄ら寒さ  人は誤った 生き物ではないと 言い切れるのか  守られるための盾 それだけでは足りず 殺戮のための武器 両方抱えている  このみにくい世で出逢えたことを 未来に向けた祈りとするなら 我らは我らであり 孤独の果ても 忘ることなかれ君 明日は遠くにあれど  空を裂き走る閃光の矢が 天の放った怒りとなろうと 闇を持たぬ宇宙の その片隅で めくるめく滅亡は 終わりの時ではなく すべての最初(はじまり) 美しい世界の再来  このみにくい世に生まれたことを いつか残れる誇りとするため 己は己であり 群れの中でも 迷うことなかれ君 流れに逆らえども  人類(ひと)が現れる遥かなる過去 死んだ星の光がいま墜ちる 海山森と風と 共に目覚めた 言葉も歌も持たぬ 原始(はじまり)の時のように 恐れなき静か 美しい世界の黎明
RED WALTZALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也蘭の華を愛でるように あなたの舌が 呼びつづけた私の 名前は 偽りだったの  暗躍する影に 心を売った女 どんな命も草花のように 散らす冷たい指を持つの  たったひとつ 怖いものがある この手を狂わせるは 恋 胸元 隠した毒 また一夜 躊躇わせ  何故あなたは 疑いもしない 優しい眼差しなの だめ これ以上見つめないで 抱きしめて ただふたり踊りましょう 私が黒い手套 静かに外すまで  汚れたこの街で 唯一美しい夜明け 輝くひかり受けて 生まれ変われたらいいのに  激動の時代は 人々の人生を 巻き込んでゆく 軋む歯車 止める事などできないのよ  もうひとつも 怖いものはない この手が揺らぐのなら恋 恋した それが証し 靴元へ 落ちる小壜(びん)  もし平和という世の中なら 幸せ 巡らせてく愛 愛するだけの為に 生きられた でも此処で踊りましょう けして終わることない 最後のワルツを  いまあなたが 私の手を取り 指へと 嵌めるものは 赤 真っ赤な 朝焼けと同じ色の指輪なの?  ああどうして 気づいていたでしょ 強くて いけない人 だめ これ以上動けないわ 抱きとめて あと少し この瞳が あなたを映したまま 静かに閉じるまで
凶夢伝染GOLD LYLICALI PROJECTGOLD LYLICALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也蒼キ朝(アシタ)過去ハ死セリ 君ハマタ孤独ヲ抱ク  夜ヲ覆ウ目蓋開ケ 凶キ影ヲ恐レルナカレ  仄くらき柩から 産み堕とされた人形のように 躰は赤く凍え 心は闇にあやされ育つ  君に僕が見えるかい つなぐ手の冷たさに 鮮血の爪立てる 眉寄せてごらんよ  壊し合おう 先に続く 謎に満ちる結末を  羽も脚ももがれたまま 虚空のなか朽ち果てるより  もうひとり僕がいて 誰かを痛いほど愛しているんだ  さぁどっちが 幻だろうね  劈く絶叫より おぞましきもの人の囁き 悪しき言霊ばかり 心操伝わってゆく  僕は君に触れていたい たとえみんな消えても 騙されてあげようか 綺麗に笑いなよ  交わし合おう 恋うるように いつか綴られる希望(ゆめ)を  血と涙に塗れたって 待ってるのは絶望じゃない  もうひとり君がいて 誰かを殺すほど傷付けていても  ねぇいったい 罪って何だろう  蒼キ朝過去ハ死セリ 僕ハマタ孤独ヲ知ル  夜ヲ覆ウ目蓋開ケ 凶キ影ヲ恐レルナカレ  壊し合おう 先に続く 謎に満ちる結末を  羽も脚ももがれたまま 虚空のなか朽ち果てるより  ああここに僕らはいる ほんとは痛いほど 生きていたいんだ  もぅとっくに答えは 分かってるね?
夜見のたそがれの、うつろなる蒼き瞳の。ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也指を組み踊りましょう 揃いの真白い服は 窓と同じ たそがれ色に染まっています  あれはダフネ薫る春 この“今”は永遠ではなく ふたり分かつ刻は来ると 悟り泣いたのは  ここが黄泉の国ならいい うつろなる蒼き互いの瞳に まだ知らぬ哀しみの代わり 滲ませたい 美しい闇  胸合わせ回りましょう 甘く馨し乙女の姿で  靴音は重なって 響くどこかにある 空の彼方  あなたはわたしの死 わたしはあなたの生 それはひとつの生を 死に続けるための  受け継いだものは何 出会えぬ父さまは誰 格子の外 華やぐ声が通り過ぎます  ここは黄泉の地下なのです うつろなる蒼き四っつの瞳は 夜ばかり見つめていたから 一目(ひとつ)に溶けてしまいそう  離れずに巡りましょう 次の世でまた 目覚める一緒に  始めからやり直す 光る朝靄 開かぬ瞼へ  あなたはわたしの目 わたしはあなたの目 それなのになぜ 同じ夢を視られないの  胸合わせ回りましょう 甘く馨し乙女の姿で  靴音は重なって 響くどこかにある 空の彼方  わたしはまだ少女 あなたはまだ人形 生も死も同じ舞台の上 グラン・ギニョール
胎内ヒトガタ遊戯ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也手首足首 落として 曲がる腕膝 剥がして 頸と頭を 離して 月の転がる匣の中に 敷き詰める  閉ざさぬ眼球(ひとみ) 映したのは 僕にはけして見えぬ何か いつもと変わらず妬ましく その子を少し憎みました  ああ何故あなたは 僕にほんとの痛み 教えてくれなかったの 母さん  床に広がる真っ赤な海と おんなじように 涙の粒も熱いのですか  性はどっちに向かうの 雄も雌にも成りたくない 成れはしない  微笑み行き交う人たちは 僕にはけして知らぬ誰か また今日も人形を抱いて 気づけば壊しているのです  床に広がる真っ赤な海と おんなじように 涙の粒も熱いのですか  性はどっちに向かうの 雄も雌にも成りたくない 成れはしない  微笑み行き交う人たちは 僕にはけして知らぬ誰か また今日も人形を抱いて 気づけば壊しているのです  ああ何故あなたは 僕にひとつの愛も 授けてくれなかったの 母さん  胸に溜まった真っ赤な膿に 息を詰まらせ あなたのなかへ 戻してください
絶國TEMPESTALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也轟け 雲を裂いて 耀け 嘆きのテンペスト この世をただ照らすのは 雷神撃つ光の矢 闇は頽れて重なり合う  月を犯しながら 幾万の夜が過ぎ 王の裳裾はわれを抱かん 人が生まれながら 抱えた罪は十 勾玉に繋げこの首飾る  われは視よう 来る未來(とき)を 水晶の眼癈(し)いても  舞い散れ 死せる星辰(ほし)よ こぼれる 嵐ケ丘に 吹きすさぶ風を超えて わが魂(こころ)を運びたまえ  轟け 空を裂いて 乱れよ 怒りのテンペスト 地上をはや嘗めるのは 鬼神が曳く焔影 滅亡の緋い陽炎立ち  胸を卍に切り 薔薇の根を植えん たれを戀うると望むのなら 棘に絡められ 手も足も磔く なおも生きんと血潮巡るごと  われは眠る 来る夢に いつか君に逢わんと  さざめく 銀の雨よ この身を 嵐ケ淵へ 砕かれる波の間に間 わが叫びを沈めたまえ  轟け 穹窿突き 輝け 祈りのテンペスト 地上満つる清らかに 龍神吐く流涎の 天を映して水鏡揺れ  舞い飛べ 生きる星辰よ こぼれる 嵐ケ丘に 吹きすさぶ風を超えて わが魂を運びたまえ  轟け 雲を裂いて 耀け 嘆きのテンペスト この世をいま照らすのは 雷神撃つ光の矢 闇は美しく雪崩るだろう
SENGOKU GIRLALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也行ケド戻レドサア通リヤンセ 巡リ巡ツテモ蟻地獄  白衣ノ曝ニ滲ンダ血ノ地図 タドツテアナタノ弱味ニ付ケ込ミタイ  ウロコノ鎧ヲ百片剥ガシテ 緑青ノ花デ散華シテ参ロウ  恋ニ忠義ヲ誓イ 裏切リニハ切腹 昇リツメテ下剋上 ワタシハモウ断絶 悲劇メイテ姫君乱心  逃ゲ込ム廊下ニ影曳ク血天井 ココナラ同ジ悪夢ガ滴ルワ  愛トハ戦デ勝ツテモ負ケテモ フタリハ独リト独リデシカナイノ  恋ノ制裁受ケテ 苦シミニハ介錯 寝テモ覚メテモ乱世 アナタハモウ失脚 紅蓮ハナツ黒天守閣  イツペン死ンデクダサル  愛トハ戦デ 生キテモ死ンデモ ドンナニ刺シテモ コンナニ突イテモ 虫ノ息デモマダ責メタリナイデシヨ  恋ノ合ワセ銅鏡ガ 映シダスハ神獣 持チツ持タレツ浄土 アナタトナラ心中 晴レテ冥土ヘ夫婦道中  モイツペン死ンデクダサル  逝ケド戻レドマダ通リヤンセ 巡リ巡ツテモ蟻地獄
帝都乙女決死隊ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也いざ進め 花散らし われらは 乙女戦士 立ち向かう 夕日より 紅燃ゆ この頬を見よ  先立つ不幸を お許しください 手を付く畳は 青く薫り 我を培った 大和の魂 先祖の遺影に 最後の敬礼を  誰を護る何時(いつ)を守る 人は天命に 戦い続けるのだ 悪の為でなく  いざ翔ばん 白鳥よ 私は 乙女剣士 羽ばたける 翼こそ 捕らわれない 唯一の自由  女と生まれ 優しきを知り 愛を生む身なれど  このまま何もせずに 老いるは死ぬより辛いのです  乳呑み子に飲ます 乳はこの血潮 戻らずも母は お前の中 祖国背負い立つ 強い子に育て 螢になり星になり 見守らん  すべて捨てるわけではない 巡りゆく命 明日に在る平和が 無駄にならぬよう  いざ進め 帝都行く 私は乙女兵士 舞い落ちる 雪よりも まだ真白く 輝く胸  ああ君に会い 頂いた日々 美しき思い出  それでもこれが定め 留まることはできないのです  いざ進め 花散らし われらは 乙女戦士 立ち向かう 夕日より 紅燃ゆ この頬見よ  いざ翔ばん 白鳥よ 私は 乙女剣士 羽ばたける 翼こそ 捕らわれない 唯一の自由  女に生まれ 喜びを知り 愛を産む身なれば  このまま微笑のまま 赴くことができるのです
東方憧憬未見聞録ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也理想の国はどこにある 日の出づる場処その果てに 静かに遙かに夢出づる  みんな探している 涙ひとつ落ちることない国 うるおう大地 そよぐは金の稲 極楽鳥の歌を聴いて 香焚き染めた絹震わせながら 梨花の髪に風は舞って いち日が過ぎゆく あしたも同じ  七つの海を行けど けして追いつかない 逃げる蜃気楼  すべてが輝ける黄金の 都に棲むは優し人々 誰もが欲しがった幸福は ぜんぶその島に 生まれていったから 競うように船は行く われ先にと  みんな暮らしたい 争いなど起こることない国 よりそう太陽 みのるは金の実 奔馬は駆ける山河巡り 童たちは遊ぶ御伽のなかに 谷の底まで桃源郷 永遠は過ぎよう 真綿のごとく  東の空の彼方 それはまぼろしの楽園 ZIPANGU  原野は夢を見た 金色の 栄えし港 着くは帆船 異国の息吹浴び その島は 溢れる野望を 受け取ってしまった 足早に時は急き 色褪せる  理想の国はどこもない 悲しみの涙がないと よろこびの花は開けない  すべてが輝いた黄金の 眠る都の照り射す瓦礫 誰もが欲しがった幸福は ぜんぶその下に 埋もれたというから 地図もなく船は出る 今日もまた
平和の因子ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也美し国には 深く埋もれて眠る 哀しみ  清き水受け 生まれ変わらん 小さき芽となり  何故ならわたしたちは命 このいま願うことが 平和の因子  山も大地も 街も営む日々も 未だ在り  そうしてわたしたちは心 いまこそ生きることが 平和の因子
刀と鞘ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也巡り逢ったが 運の尽き  ハラリ 零れ落ちる 言葉 連ねたとて 誰もわたしに在る真 触れも出来んじゃろ  サクラ 舞うが如く 今生とはおさらば されど親に貰った この身が可愛い  命より重い ベベ纏い微笑う  傷は絶えぬ喧嘩上等 覚悟しいや  抜いては戻す 刀と鞘 断ち斬るは修羅 その裂け目に 堕ちた夢の 腑は無惨ぞ  相まみえて 滾らせる血を 分け合えるなら 愛し其方 止めを 刺してくんなまし 花の盛りが惜しいかえ  バサラ 男衆よ 肩に獅子を隠し 殺気立つ眼(まなこ)でわたし 射貫きゃよかろうが  いざや 迎え伐たん 女冥利に尽き 咲けど散れど互いに 根無しの草ぞ  人の世の厚い 情けなど無用  天上天下唯我独尊 なめたらいかんぜよ  突いては穿つ 身体の芯 毀(こぼ)れる刃 その虚空と 痛みの中だけに 心は生き  組んず解れつ 返す息は 緋の色を曵き 強いお人 魔道に 果てはありんすか 二人(ににん)地獄は浄土かえ  此処で逢ったが 百年目 あい おさらばえ  抜いては戻す 刀と鞘 断ち斬るは修羅 なおも向かう 場処は常に 一寸先の闇ぞ  相まみえて 滾らせる血を 分け合えたなら 愛し其方 一緒に いってくんなまし 花の最期は見事ぞえ
灰桜ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也千切って幾千 わが心を はらはら舞わせる 桜の花びら  差せども薄紅 積もれば薄墨  砕いて幾萬 この肉体を ぱらぱら零れる 春の夜の霰  凍えた痛みは 裂けて痣となる  どうぞおひとりで お出掛けくださいませ 宵闇にけして 振り向くことなきよう  烟って幾筋 わが命よ はらはら舞い飛ぶ 桜の花びら  天に届くまで 寄り添っておくれ  蛇の目傘閉じて 歩いていてください その肩の先に ひとひら留まるまで  どうかおひとりで お出掛けくださいませ 夜風の随(まにま)に呼びます 貴方の名を  蛇の目傘閉じて 歩いていてください その肩にそっと ひとひら融け入るまで
亂世エロイカALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也死ニ急ゲ 生キルナラ 魂ガ司ル 君ガ胸 戦場  荒ぶる神の抱擁を 受けしその身には 鬼が棲まうか蛇が棲まうか 舞い墜ちる崖の底で 尊ぶ命は天に有り 君よ満ちるまで 弱さ 怒り 強さ 痛み ありとあらゆるもの そのすべてを呑み込め  眼蓋を抉じ開け 再び出逢おうが もう同じ夢には 酔えるはずもないだろう? 幾度葬れば気が済もう 累々たる屍を踏み  繋がっているなど 愚かしい錯覚 言葉は嘘をつき 手は汗に解ける 独りでいるほど 漆黒の闇は濁らずに美しや 何を信じずも生きられる うわべの優しさより 剣を見せろ  荒ぶる神の咆哮を 追うその脣 真十鏡磨げど心には 未だ愛の姿なくば 切望するは真実 君が握るまで 正も 悪も 清ら 猥ら 定まりきらぬもの そのすべてを収めよ  足を取る茂み 石に躓けど 君が通った後に 出来るが獣路 ひとりで抱くのは星が散る 剥がれた夜の欠片だろう 誰を待たずとも未来は来る 無意味な寂しさという 盾を外せ  破壊の神の吐息から 人は生まれ落ち 持つは般若か修羅の貌か まだ見えぬ己の影 絶望あれども刹那 君は変わりゆく 奪い 纏う 祈れ 呪え 生きる日々は乱世 受けて立つこそ運命  生キ急ゲ 死ヌタメニ 魂ノ貴サヨ 君ガ胸ハ天守  荒ぶる神の 抱擁を 受けしその身には 鬼が棲まうか蛇が棲まうか 舞い墜ちる崖の底で 尊ぶ命は天に有り 君よ満ちるまで  荒ぶる神の咆哮を 追えその肉体で 弱さ 怒り 強さ 痛み ありとあらゆるもの そのすべてを呑み込め
腕 kainaALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也膝がくずおれる 地に着いた掌 汗と血は 青い砂に染み入る  空と海と 昼と夜の 間を生き 倒れるその身 でも世界は君に積もる 助けなど来ぬことは もう知っていよう  目に見えぬものたちが 行く手を阻んでも 君が居るのは岩間の牢獄じゃない いくらでも変えられる その道の彼方を 私は待とう 光輝く君だけを  一人だと思うときほど 側にあるは影  真の暗闇を けして与えぬように 閉じた瞼には 揺れる残像  風と波と 過去と未来 浮かび沈み 留まらぬ心 まだ世界は果てを持たず 夢を抱く翼には 触れる星遠く  己を護れるのは 己の他にない 君が纏うは鋼の甲冑じゃない 何度でも起き上がれ 痛み伴うなら 私が聴こう 胸裂けるほどの咆哮も  涙では洗い流せぬだろう 何一つ  目に見えぬものたちに 覆い尽くされても 墜ちてゆくのは土底の柩じゃない いくらでも変えられる その道の行方は 待ち続けよう 光輝くそのときを  そう 君が死ぬのは 私の腕の中だから
堕天國宣戦ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也留まる者 愚かなりし  はらりひらり指に触れた 黒い翼の 一片  君がひとつの物語なら まだいくらでも書き換えられる 血のインクは乾かない  誰も知らない本当の僕ら 荒れた世界 変えるのは  追い求めたのは ちっぽけな幸福 なんかじゃない  戦え 轟く鼓動を合図に 意のまま進めば 行く先 果てない  抗え のたうち幾度と破れど 刻もう 纏った傷跡に夢を 埋もれそうな今日の記憶 繋げるために 明日へ  僕らは神の造り賜うた 失敗作のただ美しい 弱さを抱く人形か  だけど心は 天も奈落も 超えて胸に たどり着く  満ち足りるのは いつか目を閉ざす時だけでいい  戦え 交わる叫びは宣誓 合わせる力は 愛より尊い  奪わん 最後の止めを刺す剣 掲げよう すべてを突き抜く切尖 そこに集い充ちる光 育まれゆく 希望を  悟らん 轟く鼓動が教える 生きるということ 命というもの  闘え のたうち幾度と破れど 信じて 未知なる己の強さを 刻もう 纏った傷跡に夢を!  護らん 最後の止めを刺す剣 奪わん 最後にこの手が持つもの 掲げよう すべてを突き抜く切尖 そして集い充ちる光 身体に浴びて はらり ひらり指はやがて 白い翼の 一片  訪なうもの 静かなりし
寶島ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也窓を燃やす 夕日の朱は胸に つつんで心臓 かがやく紅玉  航路は果てしない夢のように どこまでも続き 酔いに戻す  西へ東へ 北へ南へ  長い日々をひとり生きて  探すのはこの指に 掴めないもの  床を濡らす 月光の青は皮膚に うごめく斑猫 わずらう貴腐病  希望と絶望織りなす地図 水晶砕いた破片の先  空へ山河へ 海へ荒野へ  長い日々をひとり歩き  探すのはこの足が 踏み込めぬ場所
冬物語ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也冬の道に咲いた花 ふたり 歩いた頃は 気づかずに通り過ぎて いたでしょう  Why are you leaving? 呼び止めてくれる人もなく What will I live for? 抱きしめる 遠きやさしさよ 木枯らしが 少しずつあなたの夢を うばってゆくの  あの日 落ち葉踏みながら 靴のほこり 気にして 別れの言葉も あなた 少なげで  Why are you leaving? 問いかけることさえ出来ずに What will I live for? 街は雪 時が止まるよう その腕を はぐれたままでは どこにも 帰れないのよ  今はそっと眠っている 春が目覚めたら 私 あなたの幸せを きっと願えるから  Why are you leaving? あの頃につづく道はなく What will I live for? 抱きしめる 遠き愛しさよ いつまでも 私の心はあなたを探しているの  Why are you leaving? 追いかけることさえ出来ずに What will I live for? 雪の中 愛は埋もれても ふたりには 忘れなきゃならない事は何もないはず
マダム・ノワール−Madame NoirALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也殻のように重たい 青い制服を脱ぎ捨て アノヒトの窓辺に 飛んで行きたいと思う  触れれば血の滲むような 純潔に縛られた 少女達  煌めく地上では 愛さえも機械仕掛け 決められた時間で 消滅する遊戯(ゲーム)なの  メトロの終着駅から 夜の国へと 切符をすりかえて  マダム・ノワール その胸に 幾夜も抱かれて わたしたちは真実を 見いだす魔術を ああ 教わる  仮面の王者に 君臨する男達 麻痺した心を 燃える愛で救いましょう  自分探し未来都市を 炎のサーカスに変えて 踊るのよ  マダム・ノワール 闇夜から 光を見た時 神話の昔(かこ)生き絶えた 天使の羽ばたき ほら 聞こえる  マダム・ノワール その指に 髪を撫でられて わたしたちは明日を待つ 儚い命と知っても  マダム・ノワール 世紀末最後の答えは 瞳とじて見るよりも  目をあけ 見る夢 美し ああ 麗し
木洩れ陽のワルツALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也子供たち 回すよ ストリート・オルガン 公園のパントマイムに 人が集まる  道化師が 差し出す 目に見えない 花が だんだんと 色づき 風に香るよ  おしゃべりは 止めにして 今は 耳をすましましょ  Accordez-moi このまま 木洩れ陽舞う花園で Embrassez-moi 踊ろう 猫たちも誘い出し  肩肘を張っても 溜め息で壊れる そんな日は おいでよ 夢を拾いに  ほほ笑みをもう少し ほらね 呼びもどしたなら  Accordez-moi 誰もが 木洩れ陽舞う街角で Embrassez-moi 恋する 鳥たちもささやくよ  Accordez-moi あなたと 木洩れ陽舞う劇場で Embrassez-moi 会えそう 噴水の貴賓席
堕ちて候ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也桜の花は 狂い咲き 桜の花は 狂い咲き 春告鳥は 狂い啼き  乱れ髪ゆらり 夢一夜散りぬるを  桜の花は 狂い咲き 狂い咲き 年中寝んごろ 恋ぐるい 夜風の間に間の無情なさ  赤き帯だらり 参りゃんせ 堕ちりゃんせ 手折る枝はらり 恋し人 帰しゃせぬ  紅蓮の闇は 甘く深く 持ちつ持たれつ 堕ちて候  桜の花は 狂い咲き  花緒切れからり 通りゃんせ 堕ちりゃんせ 簪がきらり 恋し人 帰しゃせぬ 赤き帯だらり 参りゃんせ 堕ちりゃんせ 熱き胸ほろり 参りゃんせ 堕ちりゃんせ
吾君想う故に吾在り生き霊となりてALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也瞼を抉ろうと 見えるのは同じもの  まっすぐ立ってますか 現し世の その わたし  眠るあなたをまた 見下ろしてるの  月を背に影も曳かず たゆたう幻のように 腕もなく足もなく なお指もなく  それでもわたし あなたに触れているでしょ 全身全霊  在るのが恨みなら 爪も毒 染めるのに  左の胸の下 溜まる愛 その血だけ  消えた恋を 捉えていられるほど  記憶は意味を持たない 人が生きる場所は何処 今はここでも行方は もうどこにもなく  こうしてわたし あなたのそばを巡って 流水落下  月を背に影も曳かず たゆたう幻のように 涙もなく熱もなく なお息もなく  それでもわたし あなたに触れているのよ 全身全霊
地獄の門ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ宝野アリカ片倉三起也蛇に魅入られたら 真っ逆さまに 堕ちよ 蛇の道深く 憎しみはたわわに 虚実は花と咲き乱れ実る 夢の瑕疵の 唾棄すべき腑  手をかけよ 命を以って 蒼白に開く指 まみえる前に  もしもおまえが 暗殺者ならば 迷い 嫉み 打ち砕くことができようか 悶絶せよ  堕落するときは いっそ見事に 血を吐き 毒に塗れ 奈落へと向かわん 其処でしか見えない天を仰ぎ 灼け爛れてゆく 明日を嗤えよ  縋り付き 這い上がる 鉄の汗 舌にのせ 喘ぎは至極  悪も穢れも 生きてゆくこその 痛み 証 涙を汚すより貴く 闘争せよ  愛を知りたくば 真っ暗がりへ 求めよ 赤子のように 叫びの胤の中 産まれるまえの闇 甦らん 選ぶがいい 戻るのか行くのか  もしもわたしが 征服者ならば 人の心 忘れ去ってしまえるだろうか 陥落せよ  邪に魅入られたら 真っ逆さまに 堕ちよ 蛇の谷深く 悦びはうららに 月華さえ最後に辿り着くは 底の土 静かなる塋域  堕落すべきとき さあさ華麗に 血を抱き 毒に淫し 奈落へと向かわん この世の終わりには 果てがないと 嗚呼知るがいい 悶え盛る日々に!
騎士乙女ALI PROJECTALI PROJECTArika TakaranoMikiya Katakura片倉三起也枕の下 隠すは剣 古より私を護る 胸の痛みを塞ぐのは その青き輝きのみ  戦うことを忘れ去って 白い絹に包まれたなら 今あなたが見えるのだろう その手が持つ夢の姿も  でも何故 耳に響く咆哮  眠れぬ夜に眼は煌めく 被さった闇の隙間から 見上げなくとも心には 果てしない宇宙がある  生きることさえ忘れ去って ひとりまたひとり後退る 微笑は寂しく優しく まるで私哀れむように  ここには 永久に続く渇き  盾を持たぬこの身体が 浴びるは誰が血か己が血か 夕炎の朱も弾く肌に 恐れの色は宿らぬ  枕の下 隠すは剣 古より私を護る 胸の痛みを塞ぐのは その青き輝きのみ  眠れぬ夜に眼は煌めく 被さった闇の隙間から 見上げなくとも心には 果てしない宇宙がある
裸々イヴ新世紀ALI PROJECTALI PROJECTArika TakaranoMikiya Katakura片倉三起也空を駆ける 自由に優雅に 肩にも心にも少女は翼を持つ 生まれ落ちた世界は美しい 女神さえ支配できない  希望(ゆめ)は暗黒に埋められた星で 見てるだけじゃ輝かず 私のカラダは宇宙船となり 思考の大気を昇って果てそう  平穏に甘んじたら 魂(ハート)がバグ起こす  ねぇあなたのロケットで 軌道修正してくださる? 繋がって確かめ合う 私たちアンドロイドじゃないもの  虹を掛ける 明日へ誰かへ 願えば届くと少しづつ信じてる 進んでゆく世界は果て無い 神にさえ破壊できない  人が抱えた罪もいつか消えて  横たわる夜に曝け出されてく 裸の胸に刺さった 様々な想い 解き放つために この腕をどこに広げればいい  孤独を浮遊しても 迷路から帰れない  さぁあなたもドアを降りて 抱きしめに来ればいいわ 何もかも脱ぎ捨て合う 地上に堕ちてきた天使のように  夢を賭ける 未来へ地球へ 未知なる莟は開かれるため伸びる 失われた楽園を求め もう一度イヴへと目覚めよう  人が忘れた愛も再生して  宇宙(そら)を駆ける 自由に優雅に 脳にも背骨にも少女は翼を持つ 創造する世界は美しい 女神にも模倣できない  虹を掛ける 明日へあなたへ 願えば届くといつまでも信じよう 向かってゆく世界は手強い 神になど任せられない  人が守るべき“時”が訪れる さあ明ける闇に 溺れるヒカリに
コヒブミALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也どんなにあなたが探したって 見つかるわけない わたしが持つのは黒い羽  天使たちの亡骸 抱いてそして誰もが 泣けばいい  愚かに愛など求めるなら 沈黙の中に 心をおもねるべきだろう  生きるための幻想 死するゆえの純粋 混じり合う  ああわたしは知っている 終末の行方さえ 闇の涙で書いた 死後文の切れ端に  最後にもっとも 大切なものは何か  少女たちの亡骸 見詰めそして誰もが 悟ればいい  もうあなたは知っている 運命の行方さえ 薔薇の血で認めた 恋文の一節に  最後にもっとも 美しいものは何か
コトダマALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也見つめてるものの 本当の姿 目を閉じたあとに見せるため また今日も時は 引き裂かれそうな 孤独だけ紡ぐだろう  闇に咲く白蓮 忘れ得ぬ人々 それでも追憶は 未来から訪う  吐息に変わる言葉たちは 羽化する魂の翼よ 舞い散るでしょうか  迷って乱れて あなたへと刻みたい この文字が  伝えたいことの 真実の欠片 それさえもうまく届かない 指先に滲む血で認めたら こころまで零せますか  生きるわれらに 残された一言が サヨナラだとしても  眸に宿るのは 消えそうな夕星 見詰め合えたらいい そこに夜を点そう  生まれる前の言葉たちが ふたりの隙間に横たわる 聴こえるでしょうか  歌が歌が その耳にだけ捧げたい この声が  信じられるほど 確かな何かが この世にどれだけあると云う 愛と夢とか 曖昧なものに 縋り付きたいのは何故  ああでも今は 残されたぬくもりを 抱き留められるなら  見つめてるものの 本当の姿 目を閉じたあとに見せるため また明日も時は 引き裂かれそうな 孤独だけ紡ぐだろう  伝えたいことは からだの奥底 あまりに沈んで届かない 指先に浮かぶ血で認めたら こころまで送れますか  生きるわれらが 最後に育てるのが サヨナラばかりだとしても
最愛なる魔王さまALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也黒に染む 翼に包まれて 死するために わたしは生まれてきた  ただ一目 お逢いしてわかった 胸を貫いた 懐かしさのなかで  跪きましょう どんな罪よりも こうして貴方を愛した真が 何よりわたしを 楔に打つ 激しく深く  生娘のように 花を産んで ときに娼婦の如く 天を揺らす  横たえるこの身は 善も悪も 超えて密やかなる 生け贄となり  捧げ続けましょう どんな言葉より こんなに貴方が恋しいと叫ぶ 声にならぬ声 魂が抱く言霊を  この首を掴まれ 息を止めていたい 美しい闇の淵で そのお顔 見ていたい  倒れ臥すでしょう 絵空事よりも こうして貴方を愛した真が 見せる幻影の 恐ろしくも麗しい様  この首を掴んで 抱き寄せてください 二度と開かぬ瞼に そのお姿を永久に
跪いて足をお嘗めGOLD LYLICALI PROJECTGOLD LYLICALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也跪いてお嘗めよ 赤い爪を 縺れた舌で女王様とお呼びなさい  地獄に咲く太陽と 極楽に墜ちる闇と 眩しさと絶望なら どちらが深いのだろう  頭ノ中カラ薔薇薔薇 散ラシテアゲルワ波羅蜜  秘めやかに疼く傷も したたかに滴る血も 心の底へと届く 美し貢ぎ物なのに  求めるのが まだ愛なんて 男達どれほどまで 浅はかな子供だろう  跪いてお嘗めよ 聖なる足 掠れた喉で女王様とお呼びなさい 生きる証 聳える痛みの塔に 這って昇って絶え絶えに それでも乞うのなら  私の凍りついた涙を融くのは あなたの最後の一声かもしれない  好色と嗜虐の目と 組み敷かれる屈辱と 恍惚の狭間に視る 哀しき幸福の影  躯ノソコカラ炸裂 逃シハシナイワ絶頂  騙し騙されて繋ぐ 蜘蛛の糸のはかなさよ 信じられるものはもう 何も有りはしないのに  縋りたいのが なお愛なんて 女達どれほどまで 愚かな生き物だろう  跪いて捧げよ 永久なるもの 渇いた喉で母様と叫びなさい 生きる教え 撓った鞭の音を 数え纏って怖怖と それでも乞うのなら  純粋と云う 汚物に塗れた宝石を この手で掬い出せるのかもしれない  横たわって求めよ 甘い舌を 可愛い声で姉様とお鳴きなさい  跪いてお嘗めよ 聖なる足 掠れた喉で女王様とお呼びなさい 生きる証 聳える痛みの塔に 立って昇って絶え絶えに そうして恋うるなら  私の凍りついた魂を解くのは 再び目覚めるあなたの瞳でしょう
暗黒天国ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也Darling 目を開けて この世の悪の巣窟で 啄まれる心を頂戴 逃げもできぬ 幽閉の蒼白の王子よ わたしが女神  バタフライの羽も 天使の唾液も あなたをまだ見ぬ極楽へ 連れ出せはしない  腐りかけた自由 垢に塗れた愛(アムール) 煉獄の焔でZEROから 済世しましょう  不夜の空に 黒いダリア 失する妄想 堕ちる現実 もがけ蟻ジゴク  Darling 声上げて このいま刺し違えるほど 大事なものが欲しいのなら 祈りは果てて 牢獄で昇天の姫君 あなたが魔王  怒りの拳も嘆きの傷も 跡形もなく 熔けて消えて散って泡沫  すべては密猟区 埋もれた罠に ハメられるのなら 粉々に砕いてほしいわ  死に至らぬ病  心臓には毒薬(プワゾン) 冒されながらも生きる日々 祝福されたし  眼蓋の奥 赤いザクロ 恋する右脳 臆する左脳 つぶせ針の山  Honey 抱きしめて 素肌の絹の光沢で 恍惚しちゃう時間を頂戴 カラダは裂けて 天国で再会の片割れ ふたりは半神(デミゴッド)  至極の善と魅惑の奈落 約束の地は 何所か其所か夢かうつつか  サアドウゾ 此処イラデ 絶頂ヲ迎エマショウ  Darling 目を開けて この世の悪の巣窟も 蝕めない心を頂戴 逃げもしない 幽閉の蒼白の王子よ わたしが女神  Darling 声上げて このいま刺し違えるほど 大事なものが欲しいのなら 祈りは果てて 牢獄で昇天の姫君 あなたが魔王  組まれた指と懺悔の首と 贖う罪は 何か何れか嘘か真か
曲名 歌手名 作詞者名 作曲者名 編曲者名 歌い出し
極楽荊姫ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也互いの血肉を貪って 生け捕られるように 愛し合うことは限りなく 悦びに近づけど  天日の恵みのままに 芽吹き散る花の定めなど わたしの目蓋は見ず  月闇の呪縛の糸に 縛られた盛りの時を 引き延ばそうと足掻く  生きなくちゃならない 眠りの森の外 貴方を見掛けても 擦れ違う 仮面の微笑さえ 交し合うことなく  ふたつの乳房の間裂き この心渡せるなら すべての証と引き換えに いっそ止めを願えど  潜りゆく地獄の獄 其処にこそ在る安息と 幸福の逆光に  落ちたまま仰ぐ空には 忌まわしき遥か郷愁 二度と戻れなくとも  夢すべてまぼろし いばらの森の外 誰もが望むものだけ  待っていたなら この愛に 出逢えなかったでしょう  痛みなら深くあるほど 焔には緋の柱たち その先は天上と  知ればこそ仰ぐ空には 愛惜しき陰翳の影 この身に受け写して  生きなくちゃならない 眠りの森の外 貴方を見掛けても 行き違う 仮面の下伝う 滴は甘くとも
薔薇獄乙女GOLD LYLICALI PROJECTGOLD LYLICALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也豹のように美しくわたし 着飾るは闇の毛皮 谷間の百合 踏みつけても あなたの場所に向かうため  牙を立てる果肉の甘さは 結ばぬ実の不実の夢 交わりましょう  逃げてるのか追ってるのか わからなくなるまで わたしを視て もっと深く 溺れ乱れ蜜地獄  魔触の爪 腐蝕の骨 軋む音響かせ これが愛か憎しみなのか 答えは必要ですか  ああ掴まれた心臓は あなたの氷のような 指の中で生き返るわ  哀しみだけ飼い慣らしても 粧うは蝶の微笑 足首結わく綺麗な鎖 奈落の扉につながり  舌でなぞる鍵孔の先は 血の味に繁る小径 進めますか  抱いてるのか抱かれるのか わからなくなるほど あなたを視る 回す腕は 咲いて散って薔薇地獄  不浄の月 腐爛の夜 欠けてはまた満ちる これが恋でも裏切りでも 屍は同じでしょう  ああ手にしつくしたものから その目に色褪せるなら 何度だって生まれ変わる  逃げてるのか追ってるのか わからなくなるまで わたしを視て もっと捕らえて 燃えて紅蓮薔薇地獄  いきたいのか堕ちたいのか もうわからないけど これが愛で苦しみならば 終焉が欲しいですね  ああ奪い取ってその心 鑞に変わりゆくわたしの からだの奥 閉じ込めるわ
天使に寄すALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也天界は今 はるかなる 湖のように 汚れなきその心を 地上へと 映し出す  目覚めよ 天使 さあ 瞳をあけ 濡れた翼は 月の光に ひらくでしょう  生きとし 生けるもの達の 祈り声は風 命の樹木を揺らして 空をふるわせる時  目覚めよ 天使 さあ 腕をのばし 小さな手のひら 抱えきれない 愛がある  謳えよ 天使 永遠なる調べを いつか翼は 誰かの夢を 抱きしめる  目覚めよ 天使 その 薔薇のえくぼで 絶え間なく流れる 涙を止めるため
Anniversary of AngelALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也ブルーベルの空に 粉雪が舞ったら それは天使の羽根よ 胸の痛みを 撫でましょう  逢えない人 想い うつむいてばかりの そんな あなたのために 今宵 呪文を かけましょう  雲の上から 見ていたの あなたのこと ずっと  Anniversary of Angel 凛ときらめく 夢におやすみ もう泣かないで Anniversary of Angel 闇のなかでも 透明すぎる やさしい心 小さな涙が わたしを呼び覚ました  頬染める 希望と 交差する 不安を リボンのように結び 勇気のベル 鳴らしましょう  春の息吹も すぐそこで 足踏みしてるよ  Anniversary of Angel きっとすてきな 恋に出会える ほら顔あげて Anniversary of Angel すべての瞬間(とき)が 祝福に満ち 誰より綺麗に かがやく日がいつか あなたを迎えに来る  Anniversary of Angel けさ神様に お願いしたの 地上(ここ)に来ることを We are alone, We are angels だってわたしは もう一人の あなただから ふたりがいっしょになる あなたがあなたになる  Anniversary of Angel 凛ときらめく 夢に暮らそう 笑顔が似合う Anniversary of Angel すべての瞬間が 祝福に満ち 誰より綺麗に かがやく日がいつか あなたを迎えに来る
夢のあとに apres un reveALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也しずかな夜に 眠りかけるのを そっと揺り起こす 月の指先よ  失くしたはずの ぬくもり 思い出すようで  おやすみ おやすみ もう おやすみ 胸の欠片(かけら) 明日は 明日は やさしいから  夢のどこかで 出会いし人の その移り香を いつまでもさがすよ  真白い百合が 似合うでしょう 恋の枢には  さよなら さよなら もう さよなら 遠い昨日 明日は 明日は やさしいから  ほのかに青く 刻は降りつもる 草に埋もれし 日時計の上にも  きれいな影絵が 窓で 手招きをしても  お眠り お眠り もう お眠り 胸の欠片 二度と 二度と 目覚めぬよう  さよなら さよなら もう さよなら 遠い昨日 明日は 明日は やさしいから
WishALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也I wish, my wish When I wish upon a star 星に願いをかけたの I wish, my wish my dream comes true 巡り逢えるように  琥珀の雲に咲く ひかりの花園 目に見えない花が 白い羽根になって そっと肩に落ちてくる  眠るあなたの顔 見つめてるだけで こんなに優しくて こんなに泣きそうで 胸があつい気持ち どんなふうに 伝えたらいいの  I wish, my wish 小さな頃に 星に願いをかけたの I wish, my wish 大切な人に 巡り逢えるように 私はあの夜から あなたを探していた  色褪せないものは 未来(あす)を祈る声 “願い”は争って 勝ちとるものじゃない 誰の上にも ほら 輝いて広がるわ 天空(そら)が  I wish, my wish 愛する人を ぎゅっと抱きしめた腕を I wish, my wish 伸ばせば星に 届くかもしれない あなたがそばにいれば どんな勇気も持てる  I wish, my wish When I wish upon a star いつかあなたとふたりで I wish, my wish our dreams come true 同じ夢叶える ねえ その時のために きっと生まれてきたの  I wish, my wish 小さな頃に 星に願いをかけたの I wish, my wish 大切な人に 巡り逢えるように 私はここでずっと あなたを待っていたの
赤と黒ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也眠れる獅子は目覚め 見果てぬ夢を追う 眠らぬ街は永久に 未来なき明日を追う 私はひとりで 瞳ひらく夜  闇の奥でいつまでも 紅ゆれる残り火のように 鎧まとう心にも くすぶった想いは消えず  ああ すべてを燃やすほど 情熱の炎のなか 生きていたいと  眠れる獅子は目覚め 見果てぬ夢を追う 行くべき道がどこへ 続いていたとしても いつかあなたに たどりつける  群れなす羊たちの 見上げる遠い空 はかない幸せより もっと大事なものを この手につかむと 信じているから  革のコートに隠し持つ 弱さを彩るための刃 あなたの腕に抱かれて こぼす涙で溶かしたい  ああ 命に代えてまで 守りたいものを人は まだ持っているの  天には神はおらず 地上は荒れ狂う めくるめく欲望の 王に仕えし民は 虚無をかかえて通り過ぎる  汚れぬ心の中 あなたを想っている 汚れたこの世界で 出会える愛はきっと 他の何よりも 光り輝くだろう  眠れる獅子は目覚め 見果てぬ夢を追う 行くべき道がどこへ 続いていたとしても いつかあなたに たどりつける  群れなす羊たちの 見上げる遠い空 はかない幸せより もっと大事なものを この手につかむと 信じている  眠れる獅子は目覚め 見果てぬ夢を追う 眠らぬ街は永久に 未来なき明日を追う 今日もひとり 瞳とじて 汚れぬ心の中 あなたを想っている 汚れたこの世界に 生まれる愛はきっと 他の何よりも 光り輝くだろう
月蝕グランギニョルGOLD LYLICALI PROJECTGOLD LYLICALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也頭上には星屑 墜ちるは奈落の底 幕開きし暗黒グランギニョル 死と生が手を取り踊り巡る 欲望カルナバル 誰もが群れのなか 孤独に耽り いけない夢を見る  今は廃屋 黄金塔の遊戯場で 甘き追憶 髑髏の眼窩に探る  錆びつく短剣を 拾い上げ この胸に 向けて翳すたび 赤き血が 生きる痛みに滾る  極彩の楽園 独裁者の庭園 時は一千一夜 魔の都 グロテスクな街に 眠れる君は王女 少女サクリファイス 透明な翼で 無垢なる魂 黎明を迎えよ  着飾りし罪 戦慄の舞台上で 演ずるは罰 聖裁の喝采はなく  横たわる君の 薔薇色のぬくもりは この虚無に捧ぐ供物なれ 朽ちゆく花の薫り  幻覚の満月 残酷なる太陽 終わりなき月蝕グランギニョル 堕天使と悪魔が手を取り踊り嗤う 覚醒マスカレイド そして誰も独り 孤独にふるえ 恐怖を思い出す  極彩の楽園 独裁者の庭園 時は一千一夜 魔の都 グロテスクな街に 眠れる君は王女 汚れることなかれ 清らなる微笑よ  頭上には星屑 墜ちるは奈落の底 幕は閉じ暗澹グランギニョル 死と生が 抱き合い踊り果てる 陶酔ニルバーナ 人びとは叫ばん 神の言葉を 世界に光りあれと
ピアニィ・ピンクALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也あでやかに咲いた ピアニィ・ピンク あたりいちめんに 色褪せた頬の 私を 染めておくれ  恋をしたら ひとりきりでも 小さな胸が 事件であふれちゃう  こっそりあなたを 見つめるそのたびに 世界が息づいた  朝つゆに光る ピアニィ・レッド 炎みたいね 弱さにうつむいた 日々を燃やしておくれ  誰にだって 優しいあなたを くやしいけれど 誇りに 思っちゃう  女の子は皆 秘密の花園で 綺麗になってゆく  清らかに歌う ピアニィ・ピンク ときめく吐息 裸のくちびる そっと蝶々が触れた  あなたの瞳に 誰より ああ残りたい  あでやかに競う ピアニィ・ピンク あなたのために 笑顔が いちばん すてきな私になる  あでやかに咲いた ピアニィ・ピンク 私のために 笑顔が いちばん すてきな私になる
亡國覚醒カタルシスGOLD LYLICALI PROJECTGOLD LYLICALI PROJECTarika takaranomikiya katakura片倉三起也嘆キノ壁ハ 積ミ上ゲラレテ 愚カノ神ハ 奉ラレル  生きるは毒杯 杞憂の苦しみを 飲み干す術を誰が授けよう 太陽に棲むと云う賢者の鷲 羽搏きだけが谺する  この双つの眸に宿った 闇と光 その何方で 僕は未来(あした)を 見つめるべきなのだろう  渇き切った瓦礫の街 点と線を繋ぎ合わせ 意味など無い事ばかり 溢れてゆく  炎のごとき孤独 抱く體 鎮めては 暗渠へと滴ってく雫  掲げる毒杯 この生は満ちても 焦がれる死の夢は流れ着く 砦に喰い込む爪 孤高の鷲 羽搏きだけが舞い上がる  あの蒼穹に磔刑にしてくれたまえ 天と地が結ぶ場所に僕は立つ  花実のような記憶たちは 焼かれ爛れ抜け殻だけ あの日の魂は 何処へ行ったのだろう  冷たい膚 寄せて触れて 胸の傷と傷を合わせ 再び辿るべき地図 ここに刻む  世界は見えぬ翼 その黒影(かげ)に隠された 純白の一羽 射止めよ  生きるは祝杯 口移しの快楽 渇く嗤いも息も絶え絶えに まぐわいあう慰みの掌に 虚しさだけが膨らんで  ああ玉砕と美しく散りゆくならば 恍惚の先にはまだ君が居る  嘆キノ壁ハ 突キ崩サレテ 愚カノ民ハ 塵サレル  生きるは毒杯 愛する哀しみを 飲み干す術を誰が授けよう 月下に眠ると云う静かの鷲 啼き声だけが舞い降りて  掲げる祝杯 わが生は満ちても 果敢ない死の遊戯は果てもなく 砦に喰い込む爪 孤高の鷲 羽搏きだけが舞い上がる  あの蒼穹に磔刑にしてくれたまえ 罪と罰を生む時代(とき)を僕は視る
水月鏡花ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也遥かな記憶は 水面に描いた 翡翠の波間に 浮かび  わたしの身体は 届かぬ底方へ 撓み沈み揺れて落ちる  生まれくる前に 視た夢が泳ぎつく場所は なんにもなくても すべてがあふれる 光で織られた岸辺でしょうか  ぬくもる目蓋は 開くの それとも 閉じるためにあるのかしら  生まれくる前に 視た夢が辿りつく時は 薄闇の幕が そっと捲られた あなたに出会った あの日でしょうか  生まれゆく前に 還ったあとも夢はつづき 忘れえぬ声と 微笑みを抱いて 永遠の輪の中昇ってゆくの
聖少女領域PLATINA LYLICALI PROJECTPLATINA LYLICALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也まだ云わないで 呪文めいたその言葉 “愛”なんて羽のように軽い 囁いて パパより優しいテノールで 奪う覚悟があるのならば  百万の薔薇の寝台(ベッド)に 埋もれ見る夢よりも 馨しく私は生きてるの  どうすれば醜いものが 蔓延(はびこ)ったこの世界 汚れずに羽搏いて行けるのか  ひとり繭の中 学びつづけても 水晶の星空は 遠すぎるの  まだ触れないで その慄える指先は 花盗人の甘い躊躇い 触れてもいい この深い胸の奥にまで 届く自信があるのならば  白馬の王子様なんて 信じてるわけじゃない  罅割れた硝子厘(ケエス)に 飾られた純潔は 滅びゆく天使たちの心臓  また明日も目覚めるたびに 百年の刻を知る 眠れない魂の荊姫  くい込む冠 一雫の血に ああ現実(いま)が真実と 思い知るの  まだ行かないで 月光の結界で 過ちに気づいてしまいそう 安らかなぬくもりに抱かれ 壊れたい私は 罪の子なのでしょうか  そっと零れてくる 涙の意味さえわからない  もう云わないで 呪文めいたその言葉 “愛”なんて鎖のように重い 囁いて パパより優しいテノールで どんな覚悟もできるならば  さあ誓ってよその震える唇で 蜜を摘む狩人のときめき 攫っていい この深い胸の奥底を 射抜く勇気があるのならば  貴方、捕まえたらけして 逃がさないようにして
阿修羅姫GOLD LYLICALI PROJECTGOLD LYLICALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也阿修羅修羅の舞 この手を取って あなたが好きだと言ってるじゃない 諸行無常 移ろいゆく浮き世 人の心 留まらぬとしても 恨ミザラマシ  最期の瞬間に あなたの瞳 見つめられるなら 犯す罪残さず 地獄の神に赦しを乞おう  殺め合うように 求めてはいけないでしょうか 胸深く刺さった 哀しみの剣  鮮血のヴィーナス 素肌に鎧うのは 金襴の鎧よりも美しい 愛と云う傷跡  阿修羅修羅の詠 嵐の声が 恋しい名前を叫びつづける 夜叉般若の面 華の貌 あなたに逢うのはどっちの私 身モコガレツツ この想いだけは けして穢れぬように  禍の夢を 仄い土の底に孕んで 刻満ちる 女は 赤い雛罌粟 狂い咲くでしょ  命削ぐように 愛したのは運命でしょうか 交わった 縁の 指切る綾取り  転生のヴィーナス 生まれ落ちた場所は この地上の何処よりも果てない 愛という戦場  阿修羅修羅の舞 髪を解いて あなたが欲しいと言ってるじゃない 諸行無常 移ろいゆく浮き世 寝ても目醒めても泡沫の日々 玉ゾ散リケル  何がいちばん 尊いことかを教えて  阿修羅修羅の舞 脚を絡めて もうあなたを誰にも渡さない 魑魅魍魎夢魔食んで蜜蟲 堕ちる処まで堕ちて空蝉 身ノイタヅラニ  阿修羅修羅の詠 嵐を越えて 恋しい名前を 叫び続けて 夜叉般若の面 華の貌 あなたが逢うのはどっちのわたし 身モコガレツツ  この想いだけを抱いて 生きて行くだけ
螺旋のプロローグ清水愛清水愛畑亜貴片倉三起也(ALI PROJECT)片倉三起也抱きしめた指輪には 螺旋のプロローグ…  静かな迷路 囁く蜜 絹の舌には 果実のサイリウム 私に恋なんて教えないで 悲しいほど臆病だって 貴方、知ってるでしょう?  抱きしめた指輪へと広がる森の中 本当は待っていたの 始まりの涙から呪文が生まれ 柘榴は愛の歌奏でる 宝石になる筈よ 甘いよ…  夜を招いた 神話の窓 割れて夢呼ぶ 廃墟のオルフェウス 地上の恋なんて罪深いと 欲しい人を避け続ける 痛み、わかるかしら?  眠り姫ね私は 予感の切なさで 定めの木から落ちる 囚われてさらわれた貴方の籠よ 触れれば朱(あか)に染まる指に 口づけてみたくなる こわいの…  嗚呼 素直になれたら 全て投げ出して どこでも行ける?  螺旋昇るプロローグ 永遠の果て 二人は彼方へと漂う 抱きしめた 指輪へと広がる森の中 本当は待っていたの 囚われてさらわれた貴方の籠よ ふるえる柘榴を噛んだのね 甘いだけ? 苦くても許して…
あたしがアリスだった頃ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也細い首 絡みつく 見えない長い指 手鏡に 映るのは 三日月とあの人の影  もう少しだけそばに居て あたしのこと忘れないで  過去と現在(いま)が 時間の国で魅かれ合う  ああ此処は 何時(いつ)でしょう  白い胸 抉るのは 微笑と熱い息 恋と云う嘘に死ぬ 世にも愚かなお伽話  もう一度だけ逢いにきて 愛していたと囁いて  夢と記憶は 同じ絵の具で描かれる 汚れた血 混ぜ合わせて  あたしがアリスだった頃 何もかもがきれいだった 空に染みひとつ 目にすることはなかった  あたしがアリスだった頃 さいごにアリスだった時 魔女が棲む森で 迷子になって怪我をした 呪いとは気づきもせず
禁じられた遊びGOLD LYLICALI PROJECTGOLD LYLICALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也薔薇の首輪つなげて 銀の鎖くわえて 今宵もひとり果てる あなたが憎らしい 跪いてお甞めよ 苦い愛の雫を 天使に施す青いドレサージュ  自己と云う柩の中 魂はまだ動いてる 千切れた翅は月光に 生き返り 潤むわ 闇よりも 怖いのは孤独 ふたりの証 十字架の元で 貪りませう  薔薇の手錠はずして 白い手首かさねて 触れ合うことの奇跡 あなたが愛おしい 跪いて捧げよ 痛い愛の言葉は 包帯に滲んだ赤いアラベスク  罪でもいい 好きと言って 禁断のくちびるを  世界は聳え建つお城 門を開けるのは神 そんなふうに導きつづけて  そしてわたしの目を 塞いだら 誰よりやさしく 名前を呼んで その時知るでしょう 永遠の意味を  薔薇の指輪まじえて 革のリボンむすんで 鏡の間の舞踏会 すべてが狂おしい 迷い込んで悟れよ巡る愛の歴史を 涙で飾ろう黒いマリアージュ  嘘では嫌 好きと言って 純潔のくちびるで  薔薇の首輪つなげて 銀の鎖くわえて 今宵もひとり果てる あなたが憎らしい 跪いてお甞めよ 苦い愛の雫を 天使に施す青いドレサージュ  薔薇の手錠はずして 白い手首かさねて 触れ合うことの奇跡 あなたが愛おしい 跪いて捧げよ 痛い愛の言葉は 包帯に滲んだ赤いアラベスク  心から 好きと言うわ 穢れなきくちづけを
ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也je vis je meurs dans mon cocon  tu ris tu reve c'est loin sans moi  指には何も 触れることなく 紡がれて 繰り出されてゆく 扉  je vis je meurs dans mon cocon  言葉はもう 翼を持たずに 白い壁 赤く叩いて 穢す  あなたに二度と 触れることなく 紡がれて 滴るのは 愛する痛み
未來のイヴALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也ケミカル・スコープで 覗いて 朝まで 禁忌などない お気に召すまま 解剖学的に愛して  都市は巨大な 実験場なの 不用になれば すぐに消される 情熱に生き急いで  地下室にエデンの園 奪い合う 幸福は 幻  未來のイヴ メフィストフェレスの 骨から生まれた 涙もないアンドロイドの 堕落の女神よ あなたの林檎 舐めさせて 齧らせて 含ませて 罪の味を  金属の脳には めくるめく恍惚 天使のままで 死に絶えていった 少女たちの記憶なの  誰もが変わらぬ 決められた運命 無情の神に 隷属の日び ほんとの自由などない  信じられるモノはここに 横たわり微笑む肉体  理想のイヴ 科学者達が すべてを注いだ 愛 操る 電子仕掛けの 安息の娼婦よ 誘惑の蛇 まさぐって突き刺して さぐらせて 闇の奥を  あなたの瞳に 見つめられて 紅玉の胸 鼓動が鳴り出す  わたしはイヴ メガロポリスの 妄想で育った 汚れ知らぬアンドロイドよ やさしく抱きしめて  未來のイヴ メフィストフェレスの 骨から生まれて 涙を知るアンドロイドは 恋する女よ あなたの林檎 舐めさせて 齧らせて 悟らせて 生きる意味をもっと
地獄の季節ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也ああ祈りの 季節がはじまる  盛りの炎が 消えたこの世の 最後の種子から 生まれ落ち黄昏に 育った子らよ  純粋の闇 真実の夜 その底に潜む 月光は獣道 本能の声が呼ぶ  銃をかまえて aller a la chasse 夢を狩り出す手解きを 指に食い込むダフネの花 まだ見ぬ母の子守唄 身体中を熱く巡り ひかれ合う血と蜜  もっと強く啜ってごらんよ ここに湧く享楽の美酒を  死を抱くよりも 恐れるものは 揺蕩う時間に 流されて魂が 老いてゆくこと  求めもしない 救えもしない 未来に望むのは 愛よりも美しい めくるめく滅亡  翼をもいで aller a la chasse 君を飾ろう檻の中 噎び泣くのは鞣しの肌 不在の父に恋い焦がれ 白い胸を輝かせる 癒えることない疵  もっと深く抉ってあげよう そこに在る悲しみの果実を  剣をたてて aller a la chasse 君を抱いても終わらない 鏤められた野獣の罠 異端の神を仕留めよう  銃をかまえて aller a la chasse 夢を狩り出す手解きを 指に食い込むダフネの花 まだ見ぬ母の子守唄 身体中を熱く巡り 混じり合う血と蜜  いくつでも齧ってみせよう 甘やかな苦しみの果実を ああ実りの地獄の季節で 僕らの永遠よ!
少女殉血ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也白馬ニ跨リ 闇ヲ駆ケル ワタシハ父ガ仇 討ツ剣士ノヤウニ  留マル事無キ 無常ノ世ニハ 純潔ト不浄トガ 同ジ場処ニ棲ム  眼蓋ノ 君ガ面影ダケハ 茜ニ染マツテモ 消エハシナイデシヨウ  “ワタシヲ オ許シ下サイ”  放テヨ魂 捧ゲル血ト薔薇 気高ク生キヨト 御霊ノ言乃葉 迷エル心ヲ征シ ワタシヲ 導イテ下サイ  飽食ノ森デ 飢エル狼 ワタシハ求メテイタ 命賭ケシモノ  君ヲ想フトキ 熱ク伝フ 涙ノヒト雫ニ 真実ハ在リヤ  一夜限リノ 契リハ胸ニ 刻ミ込マレタ刺青 今生ノ餞  “ワタシヲ忘レテ下サイ”  翔ビ立ツ魂 捧ゲル死ト百合 貴ク散ラント 吹キコム神風 憂イノ季節ハ過ギヌ コノ身ヲ 嗚呼 迎エテ下サイ  “ワタシヲ 行カセテ下サイ”  放テヨ魂 捧ゲル血ト薔薇 気高ク生キヨト 御霊ノ言乃葉 美シキ日びノ為ニ ワタシヲ 導イテ下サイ  麗シキ日びノ為ニ ワタシヲ 導イテ下サイ
MOTHERALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也あなたがこの世で目にした 穢れや醜いものすべて わたしの指で ふさぎ ぬぐい きれいなものだけ見せたい  うつむいて 土の花 顔を上げ 空の星 希望 ひとつひとつ 数えましょう  きっと 生まれ変わって わたしはあなたを 産む母になる こんなふうに髪を撫で  あなたがこれまで流した 涙は 透明な海へと 注いでゆくわ 寄せて かえす 波間に月は輝く  愛はどこにあるのか 人はどこへ行くのか 答えを少しづつ 探しましょう  いつか 生まれ変わって わたしはあなたを 守る母になる こんなふうに抱きしめて  だけど 今は小さく 何にもできない 女の子なの ただそばに居るだけの
桂花葬ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也盛りの森で わたし眠る あなたの夢を 噎せるような 香りに涵し ここから見上げる 星は 金の鎖  静かな胸を 慄わすのは あなたが去った 足音の凍った欠片 梢に掛かった 星は 銀の斧  金木犀が 揺れてる  人はなぜ はるかなる 天ばかり 仰ぐのだろう 帰ってゆくのは 深い深い土 その下なのに  いくつ辿って 思いだせる 痺れるくらい 甘い記憶 ひとつふたつ 指をのばしても 触れるのは 風だけ  金木犀が 散らばる  弔いの列のように 時が 通り過ぎて逝く この目を閉じれば 遠い遠い日に 戻って行ける
SacrificeALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也ガラスの空の下 この都会は瓦礫の森  ネオン色の夢が散る 其処ここに 無惨に綺麗に その間を渡ってく いまあたしは あなたに逢いたい 生きるために  地下室に潜んだ 子供らの 目には目を  裁き合う許し合う ひとりでは 穢れは拭えず 注ぎたい捧げたい ただこの身の 赤い赤い血を 生きる証を  堕落の楽園で 快楽は美徳の神 獣は肉体を喰み 少女らは虚無を孕む  もっと光を  地下室に眠れる 子供らの 歯には歯を 御母の御胸は あまりに遠すぎる  あふれる愛の炎を さもなくば気高き死を ガラスの空の下 この世中瓦礫の森
閉ざされた画室(アトリエ)ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也世界の果てから 見たなら ここが 世界の果てね  曇った 天窓 年老いた画家が 暮らす 室(へや)よ  世界中に あふれる 色という色を 見てきた あなたが  描いた 少女像(わたし)は 画布(キャンバス)のうえで 蒼く 沈み  わたしより先に 大人になってく  暖炉を 灯した 夕暮れ 天へと むかうのは 炎  わたしは かじかむ あなたの乾いた 指を つつむ  くずおれた灰に おちるのも炎  その胸に 深まる海で 泳ぎを止めた 哀しみの 魚たちの行方 わたしにきかせて ああ 欲しいと思う  わたしの眸は 未来を見つめても 輝けないのに  あなたは色褪せた 写真の青年の 眸のまま  しずかに絵筆は 遠い日を写す  その胸の 奥の窓辺で かつて唄った 喜びの 小鳥たちのなかの 最後にわたしを ああ 置いてください
病める薔薇(そうび)ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也廃屋の庭の隅に 病める薔薇の 一株 匂いの亡霊たちが 過ぎし日々を 呼び覚ます  あの人の洩らす言葉 ひとつひとつに 胸を染め 汚れ知らぬ 少女のように すべてを信じた  やがて死すべき その葉陰 恋の亡骸も埋もれて なべて 土の中  いまそっと指に触れる 病みしもなお 赤き棘 わが憂い痛ましむ 気高き最後の抗い  忘れ去られし女にも 鮮らかに夢は 訪う 滲む血の如く  やがて朽ちゆく その葉陰 面影だけが仄揺れて なべて 闇の中  いつまでも胸の奥に 病める薔薇の 一片 匂いの亡霊たちが 思い出を抱いて薫る  甘く甘く 哀しみを 彩るため
MALICEALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也薔薇の靴を履いて 踏みつけたいモノは何? イトシイ アナタヲ 悪夢と快楽 その隙間が 愛なの  恋なんて美しい病気だと 思いましょう キガフレ オシマイ 月光治療も もはや効き目がなくて  赤く滲むことない痛みが 知らぬ間に 胸に散らばるの あなたの指で触れてやさしく ここは幻影城(シャトー・ノワール)  闇のローブ・ドゥ・マリエ纏って 黒衣の舞踏会 さあワルツを あなたの指をとって 誰にも 渡さないから  繋ぎ止められるのは 蜜のからだだけですか ハアトハ オキザリ それならほんとの 遊戯(あそび)をつづけましょう  赤く滲みはじめた痛みを 見せてあげるから 胸を裂いて あなたの首を寄せて囁く あたしはマリス  研いだ銀のナイフも輝く 月夜の晩餐 ああ最期の あなたの首を抱いて もう二度と 離さないのよ  赤く滲みはじめた痛みを 見せてあげるから 胸を裂いて あなたの首を寄せて囁く あたしはマリス  研いだ銀のナイフも輝く 月夜の晩餐 ああ最期の あなたの首を抱いて もう二度と 離さないから
コッペリアの柩ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也黒い太陽が 沈まぬ街で 誰もが黙って 奇術めき働く  金属の壁に 囲われた部屋 私は朝まで 死んだように眠る  あなたが見えない この眼は見えない 我ら造りたまいし神  コッペリアの柩 人は踊り疲れた人形 祭壇の羔 機械仕掛けの夢は どこに向かってゆく  世界の終わりを 予言が告げる 隣人の扉を 兵士たちが叩く  幾千の指が 翼のように 折られ畳まれて 祈りだけが昇る  あなたに会えない ここでは会えない 我ら救いたまえる神  コッペリアの柩 流れる涙はもう枯れ果て 血に飢えた孤独 死は天使の和毛の 匂いをさせて舞う  それでも触れたい この手で掴みたい 我ら護る唯一の愛  コッペリアの鼓動 生きることは痛みを知ること 脱ぎ捨てた靴を もう一度踏みならし 迷わず歩き出す  コッペリアの柩 暗闇から目覚める光よ 祭壇の羔 螺旋の途切れた夢は どこに向かってゆく
un tableau blanc~絵画旅行~ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也Redonのペガサス 神秘の青(ブルー) Rubensの天使は 薔薇いろに微笑う  Monetの睡蓮の 庭にたたずみ Rousseauの葉陰で しばし午睡(シエステ)  いつでもこころは かがやくパレット 思い出を重ねる  Kislingの少年 初恋の瞳 Rossettiの少女は 愛は語らう  Cezanneの丘で 樹木を駆け抜け Goghの星月夜 闇を彷徨う  わたしのこころは 白いタブロー 未来を描くため  この胸には 誰にも描けぬ あなたがいつもいる
a la cuisineALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也あふれる果実の ジュース 人さし指ですくう ハニー 一晩中 呼びつづけた あなたの名は 何より甘いシュガー  こんなに くっついていたら 食べられるのは beiser だけね いくらでも 欲しいけれど ちょっぴりおなかが 鳴っているでしょ  もうすぐカフェが できるわ 幸福のレシピを みつけたわ  aller a la cuisine シーツを巻きつけて aller a la cuisine l'amour 待ってて  気をつけて 恋の炎は 舌を焦がしそうな いきおいなの
少女貴族ALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也ナイトメアの途中 目蓋が開いた 裸の胸 心臓の上 赤い蝶が羽ばたいていた  いまも地下牢の柩に眠る 遙か祖先 一族たちの 王に優る気高き血が わたしの奥で叫んでいる  目覚めよ目覚めよ aristocrat 集えよ集えよ majesty  異端をはじきだす社会に 真実の美は生まれない 腐敗 汚染 低俗の民に 天は罰を与える  ブランド狂いの継母たちは 金に物を言わせ やや子可愛や 無能教師に託し  路上かまわず 絡まりあった 犬のような男と女 愛もクズに成り下がる 恥を知らぬヤツは葬れ  抱けよ抱けよ 叡智なる 光を光を 魂(こころ)に  この地上に美が消えれば 生きられない私たち 誇り 高貴 純血の我ら 制裁の剣を持つ  この目を汚すものは消せ わたしを護る声がひびく  目覚めよ目覚めよ aristocrat 称えよ称えよ majesty  右に倣えのデモクラシーに 夢の未来は築けない 欺瞞 虚飾 陋劣の國に 天は遙か裂けて  降らせよ降らせよ 輝く 光を光を この身に  この地上に美が消えれば 生きられない私たち 誇り 高貴 純血の我ら 聖裁の剣翳す
月夜のピエレットALI PROJECTALI PROJECT宝野アリカ片倉三起也片倉三起也曇りかけた 空を見上げ 夜の息の 冷たさに  手を伸ばせば あなたがいた 昨日さえも 遠くなるの  あなたの夢まで 出掛けてゆきたい  パラソル回して 銀色影絵の つなわたり 恋の径 あなたの窓辺にそっと腰かけて おやすみの投げキッス 明日 逢いに来てね  まだふたりは 見つめるたび 恋におちる季節でも  雪のときも嵐もある ずっと 駆けてゆけるかしら  離れてるだけで 泣きたくなるから  月夜のピエレット 瑠璃色螺子巻 くりかえすセレナアデ あなたのこころに 音符の星たち きらきらと降りつもる 明日 きっと晴れよ  パラソル回して 銀色影絵の つなわたり 恋の径 小さな不安はうずめてしまおう ゆらゆらと踊るように 生きていたい  月夜のピエレット 瑠璃色螺子巻 くりかえすセレナアデ あなたのこころに 音符の星たち きらきらと降りつもる 明日 きっと晴れよ
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