般若(おに)の恋あなたを喰べて しまいたい 恋しさあまれば 憎さがつのる ちがう女と 夢ん中 手に手を取って 逃げるなら 心が般若に 涙が滝に 身体の中が 火柱に それでも わたしを 捨てるなら いっそ殺して あげようか あなたの背中に 釘をうつ ひとりでどこかへ 行かないように 白い蝶々を 追いかけて 桜の下で 眠るなら 地獄の底へ 三途の川へ 爪の先まで 道づれに それでも 帰って こないなら いっそ殺して あげようか 心が般若に 涙が滝に 身体の中が 火柱に それでも わたしを 捨てるなら いっそ殺して あげようか | 尾鷲義仁 | 荒木とよひさ | 弦哲也 | 川村栄二 | あなたを喰べて しまいたい 恋しさあまれば 憎さがつのる ちがう女と 夢ん中 手に手を取って 逃げるなら 心が般若に 涙が滝に 身体の中が 火柱に それでも わたしを 捨てるなら いっそ殺して あげようか あなたの背中に 釘をうつ ひとりでどこかへ 行かないように 白い蝶々を 追いかけて 桜の下で 眠るなら 地獄の底へ 三途の川へ 爪の先まで 道づれに それでも 帰って こないなら いっそ殺して あげようか 心が般若に 涙が滝に 身体の中が 火柱に それでも わたしを 捨てるなら いっそ殺して あげようか |
母さんの秋俺らが大きく なったのか 母が小さく なったのか 稲穂の中で 手を振る母の 野良着姿が 見えかくれ ご無沙汰ごめん 母さん 母さんの秋 今夜は蕎麦でも 打とうかと 少し弾んだ 母の声 一人でいても 寂しかァないと 現在は写真の 親父見て にっこり笑う 母さん 母さんの秋 おんなじ話を くりかえす 母の横顔 照らす月 正月休み 戻ってくると 云えば大きく うなづいた 俺らを泣かす 母さん 母さんの秋 | 尾鷲義仁 | 篠原代昭・志賀大介 | 富田梓仁 | 伊戸のりお | 俺らが大きく なったのか 母が小さく なったのか 稲穂の中で 手を振る母の 野良着姿が 見えかくれ ご無沙汰ごめん 母さん 母さんの秋 今夜は蕎麦でも 打とうかと 少し弾んだ 母の声 一人でいても 寂しかァないと 現在は写真の 親父見て にっこり笑う 母さん 母さんの秋 おんなじ話を くりかえす 母の横顔 照らす月 正月休み 戻ってくると 云えば大きく うなづいた 俺らを泣かす 母さん 母さんの秋 |
語り酒好いて好んで 裏道を 歩き通した わけじゃない 運がないのか 陽に背を向けて いつしか日陰で 咲いていた 酒よ おまえも わかるだろ 今夜は おまえと 語り酒 胸を裂かれる 日もあった 荒れて眠れぬ 夜もあった じっと見つめる この手の中で 夢まで冷たく なっていた 酒よ おまえも わかるだろ 今夜は おまえと 語り酒 意地とがまんを 貫いて なんど修羅場をくぐったか 泣いて笑って 転んで起きて いま人生の 秋を知る 夢もゆれてる 紅に 今夜は おまえと 語り酒 | 尾鷲義仁 | 高田直和 | 富田梓仁 | 池田孝春 | 好いて好んで 裏道を 歩き通した わけじゃない 運がないのか 陽に背を向けて いつしか日陰で 咲いていた 酒よ おまえも わかるだろ 今夜は おまえと 語り酒 胸を裂かれる 日もあった 荒れて眠れぬ 夜もあった じっと見つめる この手の中で 夢まで冷たく なっていた 酒よ おまえも わかるだろ 今夜は おまえと 語り酒 意地とがまんを 貫いて なんど修羅場をくぐったか 泣いて笑って 転んで起きて いま人生の 秋を知る 夢もゆれてる 紅に 今夜は おまえと 語り酒 |
想愁歌悲しみの胸に 白い雪が降る 花が咲く 春来ても こころ冬の海 あなたの呼ぶ声だけが 耳から離れない 涙で別れても あなたが 私のいのち 逢いたいと想う こころ叱っても 手枕を 探す指 癖がせつないわ あなたと暮らした町を 夢でも歩いてた 泣いても遅いのね 二度とは 逢えない人よ あなたと別れて何処に 倖せありますか 帰らぬ夢だけど この恋 忘れはしない …忘れはしない | 尾鷲義仁 | 里村龍一 | 冨田梓仁 | | 悲しみの胸に 白い雪が降る 花が咲く 春来ても こころ冬の海 あなたの呼ぶ声だけが 耳から離れない 涙で別れても あなたが 私のいのち 逢いたいと想う こころ叱っても 手枕を 探す指 癖がせつないわ あなたと暮らした町を 夢でも歩いてた 泣いても遅いのね 二度とは 逢えない人よ あなたと別れて何処に 倖せありますか 帰らぬ夢だけど この恋 忘れはしない …忘れはしない |
なさけ川情けかければ 流されて 夢さえおぼれる 川がある それを承知で 棹(さお)をさし 行けばその先 通せんぼ 明日の夢追う なさけ川 浮くも沈むも この世には 心をさえぎる 川もある 今は添えない さだめなら 愛の流れに 耐えてゆく 明日を夢みる なさけ川 つらい苦労を 分けあって 意地でも越えたい 川がある 谷の早瀬を 乗りきれば 情(なさけ)花咲く 岸へつく 明日はふたりの なさけ川 | 尾鷲義仁 | 高田直和 | 富田梓仁 | 池田孝春 | 情けかければ 流されて 夢さえおぼれる 川がある それを承知で 棹(さお)をさし 行けばその先 通せんぼ 明日の夢追う なさけ川 浮くも沈むも この世には 心をさえぎる 川もある 今は添えない さだめなら 愛の流れに 耐えてゆく 明日を夢みる なさけ川 つらい苦労を 分けあって 意地でも越えたい 川がある 谷の早瀬を 乗りきれば 情(なさけ)花咲く 岸へつく 明日はふたりの なさけ川 |
一夜に一夜優しさに甘えるわけには 行かないと 春さえ待てずに 去ったひと 見送る駅の夕まぐれ あ…素顔に涙 舞い散る小雪 行き先も教えず ポツリとそっぽ向き 便りをするわと いったひと 悲しい嘘で幕をひき あ…汽笛が責める 大馬鹿もんと お土産をきれいに 包んで下さいと こけしを一本買ったひと どなたが待って いるのやら あ…宿命はとけず 悩みは消えず ゆきずりの恋ゆえ 時折り不安気に いけないことねと いったひと 別れが来ると知りながら あ…一夜に一夜 重ねた二人 あ…一夜に一夜 重ねた二人 | 尾鷲義仁 | もず唱平 | 冨田梓仁 | | 優しさに甘えるわけには 行かないと 春さえ待てずに 去ったひと 見送る駅の夕まぐれ あ…素顔に涙 舞い散る小雪 行き先も教えず ポツリとそっぽ向き 便りをするわと いったひと 悲しい嘘で幕をひき あ…汽笛が責める 大馬鹿もんと お土産をきれいに 包んで下さいと こけしを一本買ったひと どなたが待って いるのやら あ…宿命はとけず 悩みは消えず ゆきずりの恋ゆえ 時折り不安気に いけないことねと いったひと 別れが来ると知りながら あ…一夜に一夜 重ねた二人 あ…一夜に一夜 重ねた二人 |
一人で泣かないでこんな俺だが 頼むよと 抱けば小さく うなずいた 惚れて惚れて 惚れぬいて いつでも俺に 尽くしてくれた お前をかならず 守ってみせる だから一人で 泣かないで 酒に縋った あの頃は いつか暮らしも やつれたね 惚れて惚れて 惚れあえば 目と目で通う 言葉もあるさ 昔を忘れて これから先は 俺のとなりで 眠りなよ 町で静かに 咲いている 野花みたいに 暮らそうよ 惚れて惚れて 惚れぬいた 大事な俺の 心の花よ ふたりで見ないか 小さな夢を お前一人で 泣かないで | 尾鷲義仁 | 塚口けんじ | 富田梓仁 | 若草恵 | こんな俺だが 頼むよと 抱けば小さく うなずいた 惚れて惚れて 惚れぬいて いつでも俺に 尽くしてくれた お前をかならず 守ってみせる だから一人で 泣かないで 酒に縋った あの頃は いつか暮らしも やつれたね 惚れて惚れて 惚れあえば 目と目で通う 言葉もあるさ 昔を忘れて これから先は 俺のとなりで 眠りなよ 町で静かに 咲いている 野花みたいに 暮らそうよ 惚れて惚れて 惚れぬいた 大事な俺の 心の花よ ふたりで見ないか 小さな夢を お前一人で 泣かないで |
酔っぱらって子守唄今日は宵の口からついてないんだ 子供を預けた先から人が来て 金寄こせってさ 風を引いたって 医者の掛りが大変だって 別に欲しくて 生んだ児じゃないけど 児は児なんだから 仕方がないさ ねエあんた 一緒に飲んでよ まだまだこれから先があるよね 私にも 子守唄で酔っぱらっちまって ざまぁないけど あの児のことを思うのさ 思うと眠れないのさ 港町の夜にも幕が降りてさ 船乗り相手の酒場のランタンも酔たっているよ 出船入船のドラも霧笛も聴こえちゃ来ない みんなお仕舞い 誰も舞台にゃいない 無事に一日が終わったみたい ねエあんた 一緒に飲んでよ コチトラ何にもケリもケジメも つかなくて 子守唄で酔っぱらっちまって ざまぁないけど あの児のことを思うのさ 思うと眠れないのさ いくら時間かけても若くなれない どんなに着飾り香水降りかけてみたって駄目って そんな残酷な季節がいやでもそのうち来るわ 時の移ろい誰れも止められないし 愛も頼りにはなりッこないし ねエあんた いっしょに飲んでよ 掌(て)の中からっぽ頼る男もいないしさ 子守唄で酔っぱらっちまって ざまぁないけど あの児のことを思うのさ 思うと眠れないのさ | 尾鷲義仁 | もず唱平 | 冨田梓仁 | | 今日は宵の口からついてないんだ 子供を預けた先から人が来て 金寄こせってさ 風を引いたって 医者の掛りが大変だって 別に欲しくて 生んだ児じゃないけど 児は児なんだから 仕方がないさ ねエあんた 一緒に飲んでよ まだまだこれから先があるよね 私にも 子守唄で酔っぱらっちまって ざまぁないけど あの児のことを思うのさ 思うと眠れないのさ 港町の夜にも幕が降りてさ 船乗り相手の酒場のランタンも酔たっているよ 出船入船のドラも霧笛も聴こえちゃ来ない みんなお仕舞い 誰も舞台にゃいない 無事に一日が終わったみたい ねエあんた 一緒に飲んでよ コチトラ何にもケリもケジメも つかなくて 子守唄で酔っぱらっちまって ざまぁないけど あの児のことを思うのさ 思うと眠れないのさ いくら時間かけても若くなれない どんなに着飾り香水降りかけてみたって駄目って そんな残酷な季節がいやでもそのうち来るわ 時の移ろい誰れも止められないし 愛も頼りにはなりッこないし ねエあんた いっしょに飲んでよ 掌(て)の中からっぽ頼る男もいないしさ 子守唄で酔っぱらっちまって ざまぁないけど あの児のことを思うのさ 思うと眠れないのさ |