旅愁木山裕策 | 木山裕策 | オードウェイ・日本語訳詞:犬童球溪 | オードウェイ | 宇戸俊秀 | 更け行く秋の夜 旅の空の わびしき思いに ひとりなやむ 恋しやふるさと なつかし父母 夢路にたどるは 故郷(さと)の家路 更け行く秋の夜 旅の空の わびしき思いに ひとりなやむ 窓うつ嵐に 夢もやぶれ 遥けきかなたに 心まよう 恋しやふるさと なつかし父母 思いに浮かぶは 杜(もり)のこずえ 窓うつ嵐に 夢もやぶれ 遥けきかなたに 心まよう |
埴生の宿木山裕策 | 木山裕策 | ジョン・ハワード・ペイン、日本語訳詞:里見義 | ヘンリー・ビショップ | 宇戸俊秀 | 埴生(はにゅう)の宿も わが宿 玉の装(よそお)い 羨(うらや)まじ のどかなりや 春の空 花はあるじ 鳥は友 おお わが宿よ 楽しとも たのもしや 書(ふみ)よむ窓も わが窓 瑠璃(るり)の床も 羨まじ 清らなりや 秋の夜半(よわ) 月はあるじ 虫は友 おお わが窓よ 楽しとも たのもしや |
故郷木山裕策 | 木山裕策 | 高野辰之 | 岡野貞一 | 横山淳 | 兎(うさぎ)追いし かの山 小鮒(こぶな)釣りし かの川 夢は今も めぐりて 忘れがたき 故郷(ふるさと) 如何(いか)にいます 父母(ちちはは) 恙(つつが)なしや 友がき 雨に風に つけても 思いいずる 故郷 志(こころざし)を はたして いつの日にか 帰らん 山は青き 故郷 水は清き 故郷 |
朧月夜木山裕策 | 木山裕策 | 高野辰之 | 岡野貞一 | 田川めぐみ | 菜の花畠に 入日薄れ 見わたす山の端(は) 霞ふかし 春風そよふく 空を見れば 夕月かかりて におい淡し 里わの火影(ほかげ)も 森の色も 田中の小路を たどる人も 蛙(かわず)のなくねも かねの音も さながら霞める 朧(おぼろ)月夜 |
赤とんぼ木山裕策 | 木山裕策 | 三木露風 | 山田耕筰 | 横山淳 | 夕やけ小やけの 赤とんぼ 負われて見たのは いつの日か 山の畑の 桑の実を 小籠(こかご)に摘んだは まぼろしか 十五で姐(ねえ)やは 嫁に行き お里のたよりも 絶えはてた 夕やけ小やけの 赤とんぼ とまっているよ 竿の先 |
ちいさい秋みつけた木山裕策 | 木山裕策 | サトウハチロー | 中田喜直 | MARIERIKA | だれかさんが だれかさんが だれかさんが みつけた ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた めかくし鬼さん 手のなる方へ すましたお耳に かすかにしみた よんでる口ぶえ もずの声 ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた だれかさんが だれかさんが だれかさんが みつけた ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた お部屋は北向き くもりのガラス うつろな目の色 とかしたミルク わずかなすきから 秋の風 ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた だれかさんが だれかさんが だれかさんが みつけた ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた むかしの むかしの 風見の鳥の ぼやけたとさかに はぜの葉ひとつ はぜの葉赤くて 入日色 ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた |
浜千鳥木山裕策 | 木山裕策 | 鹿島鳴秋 | 弘田龍太郎 | MARIERIKA | 青い月夜の 浜辺には 親をさがして 鳴く鳥が 波の国から 生まれ出る ぬれた翼の 銀のいろ 夜鳴く鳥の かなしさは 親をたずねて 海こえて 月夜の国へ 消えてゆく 銀の翼の 浜千鳥 |
荒城の月木山裕策 | 木山裕策 | 土井晩翠 | 瀧廉太郎 | MARIERIKA | 春高楼(こうろう)の 花の宴 めぐる盃 かげさして 千代の松が枝 わけいでし むかしの光 いまいずこ 秋陣営の 霜の色 鳴き行く雁の 数見せて 植うる剣(つるぎ)に 照りそいし むかしの光 いまいずこ いま荒城の 夜半(よわ)の月 かわらぬ光 誰(た)がためぞ 垣(かき)に残るは ただかずら 松にうたうは ただ嵐 天上影は かわらねど 栄枯は移る 世の姿 写さんとてか 今もなお ああ荒城の 夜半の月 |
ゴンドラの唄木山裕策 | 木山裕策 | 吉井勇 | 中山晋平 | 横山淳 | いのち短し 恋せよ少女(おとめ) 朱(あか)き唇 褪(あ)せぬ間に 熱き血潮の 冷えぬ間に 明日(あす)の月日の ないものを いのち短し 恋せよ少女 いざ手を取りて 彼(か)の舟に いざ燃ゆる頬を 君が頬に ここには誰(た)れも 来ぬものを いのち短し 恋せよ少女 彼にただよう 舟の様(よ)に 君が柔手(やわて)を わが肩に ここには人目 ないものを いのち短し 恋せよ少女 黒髪の色 褪せぬ間に 心のほのお 消えぬ間に 今日はふたたび 来ぬものを |
かあさんの歌木山裕策 | 木山裕策 | 窪田聡 | 窪田聡 | | かあさんが 夜なべをして 手袋 あんでくれた 木枯し吹いちゃ 冷たかろうて せっせと あんだだよ ふるさとの 便りはとどく いろりの においがした かあさんは 麻糸つむぐ 一日つむぐ おとうは土間で わら打ち仕事 お前も がんばれよ ふるさとの 冬はさみしい せめて ラジオ聞かせたい かあさんの あかぎれ痛い 生みそを すりこむ 根雪もとけりゃ もうすぐ春だで 畑が 待ってるよ 小川の せせらぎが聞こえる なつかしさが しみとおる |
宵待草木山裕策 | 木山裕策 | 竹久夢二 | 多忠亮 | | 待てど 暮らせど 来ぬ人を 宵待草の やるせなさ 今宵は 月も 出ぬそうな |
砂山木山裕策 | 木山裕策 | 北原白秋 | 山田耕筰 | 横山淳 | 海は荒海 向うは佐渡よ すずめなけなけ もう日は暮れた みんな呼べ呼べ お星さま出たぞ 暮れりゃ砂山 汐鳴りばかり すずめちりぢり 又風荒れる みんなちりぢり もう誰も見えぬ かえろかえろよ ぐみ原わけて すずめさよなら さよならあした 海よさよなら さよならあした |
冬景色木山裕策 | 木山裕策 | 文部省唱歌 | 文部省唱歌 | 宇戸俊秀 | さ霧消ゆる 湊江の 舟に白し 朝の霜 ただ水鳥(みずとり)の 声はして いまだ覚めず 岸の家 烏(からす)啼(な)きて 木に高く 人は畑に 麦を踏む げに小春日の のどけしや かえり咲きの 花も見ゆ 嵐吹きて 雲は落ち 時雨(しぐれ)降りて 日は暮れぬ 若(も)し燈火(ともしび)の 漏れ来ずば それと分かじ 野辺の里 |
月の沙漠木山裕策 | 木山裕策 | 加藤まさを | 佐々木すぐる | MARIERIKA | 月の沙漠を はるばると 旅のらくだが 行きました 金と銀との くらおいて 二つならんで 行きました 金のくらには 銀のかめ 銀のくらには 金のかめ 二つのかめは それぞれに ひもでむすんで ありました 先のくらには 王子さま あとのくらには お姫さま 乗った二人は おそろいの 白い上衣を 着てました 広い沙漠を ひとすじに 二人はどこへ 行くのでしょう おぼろにけぶる 月の夜を 対のらくだは とぼとぼと 砂丘を越えて 行きました だまって越えて 行きました |
ともしび木山裕策 | 木山裕策 | ロシア民謡・日本語訳詞:楽団カチューシャ | ロシア民謡 | 横山淳 | 夜霧のかなたへ 別れを告げ 雄々(おお)しき男子(ますらお) 出(い)でて行く 窓辺にまたたく ともしびに つきせぬ乙女の 愛のかげ 戦いに結ぶ 誓いの友 されど忘れえぬ 心の町 思い出の姿 今も胸に いとしの乙女よ 祖国の灯(ひ)よ やさしき乙女の 清き思い 海山はるかに へだつとも 二つの心に 赤く燃ゆる こがねのともしび 永遠(とわ)に消えず |
知床旅情木山裕策 | 木山裕策 | 森繁久彌 | 森繁久彌 | 宇戸俊秀 | 知床の岬に はまなすの 咲くころ 思い出しておくれ 俺たちのことを 飲んで騒いで 丘にのぼれば はるかクナシリに 白夜は明ける 旅の情か 飲むほどに さまよい 浜に出てみれば 月は照る波の上(え) 今宵こそ君を 抱きしめんと 岩かげに寄れば ピリカが笑う 別れの日は来た ラウスの 村にも 君は出てゆく 峠をこえて 忘れちゃいやだよ 気まぐれカラスさん 私を泣かすな 白いかもめを 白いかもめを |
蘇州夜曲木山裕策 | 木山裕策 | 西條八十 | 服部良一 | 宇戸俊秀 | 君がみ胸に 抱かれてきくは 夢の船歌 鳥の歌 水の蘇州の 花散る春を 惜しむか柳が すすりなく 花を浮べて 流れる水の 明日の行方(ゆくえ)は 知らねども 今宵うつした 二人の姿 消えてくれるな 何時迄(いつまで)も 髪にかざろか 接吻(くちづけ)しよか 君が手折(たおり)し 桃の花 涙ぐむよな おぼろの月に 鐘が鳴ります 寒山寺(かんざんじ) |
冬の星座木山裕策 | 木山裕策 | ウィリアム・ヘイス、日本語訳詞:堀内敬三 | ウィリアム・ヘイス | 田川めぐみ | 木枯(こが)らしとだえて さゆる空より 地上に降りしく 奇(くす)しき光よ ものみないこえる しじまの中に きらめき揺(ゆ)れつつ 星座はめぐる ほのぼの明かりて 流るる銀河 オリオン舞い立ち スバルはさざめく 無窮(むきゅう)をゆびさす 北斗の針と きらめき揺れつつ 星座はめぐる |
星影の小径木山裕策 | 木山裕策 | 矢野亮 | 利根一郎 | 宇戸俊秀 | 静かに 静かに 手をとり 手をとり あなたの 囁やきは アカシヤの 香りよ アイラブユー アイラブユー いつまでも いつまでも 夢うつつ さまよいましょう 星影の 小径よ 静かに 静かに じっとして じっとして 私は 散ってゆく アカシヤの 花なの アイラブユー アイラブユー いつまでも いつまでも 抱(いだ)かれて たたずみましょう 星影の 小径よ アイラブユー アイラブユー いつまでも いつまでも 抱かれて たたずみましょう 星影の 小径よ |
見上げてごらん夜の星を木山裕策 | 木山裕策 | 永六輔 | いずみたく | 田川めぐみ | 見上げてごらん 夜の星を 小さな星の 小さな光が ささやかな幸せを うたってる 見上げてごらん 夜の星を ボクらのように 名もない星が ささやかな幸せを 祈ってる 手をつなごう ボクと おいかけよう 夢を 二人なら 苦しくなんかないさ 見上げてごらん 夜の星を 小さな星の 小さな光が ささやかな幸せを うたってる 見上げてごらん 夜の星を ボクらのように 名もない星が ささやかな幸せを 祈ってる |