ジャケットにも収録曲にも満ちる“生き物”のエネルギー!

汚れてる野良猫にも いつしか優しくなるユニバース
黄昏にあの日二人で 眺めた謎の光思い出す
君ともう一度会うために作った歌さ
今日も歌う 錆びた港で
「みなと」/スピッツ

 スピッツが、通算15枚目のニューアルバム『醒めない』を7月27日にリリースしました!前作から3年ぶりとなる今作には、冒頭でご紹介した最新シングル「みなと」やCMソング「ヒビスクス」、ドラマ『HOPE〜期待ゼロの新入社員〜』の主題歌「コメット」といった話題曲をはじめ全14曲が収録。

 さて、まず注目したいのがアルバムのジャケットです。眠りこけている大きなモフモフの生き物。その身体にピッタリ寄り添って、女の子が気持ちよさそうな表情を浮かべております。“生き物”の体温や鼓動、差し込む光の柔らかさが伝わってくるアートワークですねぇ。そして前作『小さな生き物』にもタイトル通り、歌の中にさまざまな生き物が登場しましたが、今作にも楽曲に多くの生命が登場するんです。

誰でもいいよと生き餌を探して
迷路の街角で君に会った
黄色い金魚のままでいられたけど
恋するついでに人になった

押し寄せる人波に 流されないように
夕暮れ ホームへ駆け上がった

「ありがとう」って言うから 心が砕けて
新しい言葉探してる
見えなくなるまで 手を振り続けて
また会うための生き物に
「コメット」/スピッツ

 たとえば、「コメット」のタイトルは“彗星(ほうき星)”の意味を持つ金魚の品種名。投げやりだった主人公が、前向きに変わろうと日々をしなやかに泳いでいく姿が見えてくるようです。また金魚という生き物がイメージさせるイキイキとした瑞々しさは、この曲が主題歌となっているドラマ『HOPE〜期待ゼロの新入社員〜』の主人公である新社会人“一ノ瀬(中島裕翔)”の若いエネルギーにも通じますよね!

過ちだったのか 
あいつを裏切った 書き直せない思い出
幼さ言い訳に 泣きながら空飛んで 
クジラの群れ小さく見える
後ろめたいままの心が憧れた
約束の島で 再び白い花が

咲いた変わらずに 優しく微笑むような
なまぬるい風 しゃがれ声で囁く
「恐れるな 大丈夫 もう恐れるな」
武器も全部捨てて一人 着地した
「ヒビスクス」/スピッツ

 また、「ヒビスクス」とは“ハイビスカス”のこと。南国や熱帯をイメージさせることでよく知られている花なので<約束の島>はきっと温かく穏やかな場所なんでしょうねぇ…。他、収録曲は「子グマ!子グマ!」「ナサケモノ」「グリーン」「ハチの針」など、もうタイトルから“生命”を感じる楽曲揃い。是非、登場するそれぞれの生き物からみなぎってくるパワーを歌詞からも受け止めてみてください!

◆15th Album『醒めない』
2016年7月27日発売
SHM-CD+Blu-ray UPCH-7166 ¥5,980(税込)
SHM-CD+DVD UPCH-7167 ¥4,980(税込)

<収録曲>
1.醒めない
2.みなと  
3.子グマ!子グマ!
4.コメット
5.ナサケモノ
6.グリーン
7.SJ
8.ハチの針
9.モニャモニャ
10.ガラクタ
11.ヒビスクス 
12.ブチ
13.雪風  
14.こんにちは